JP6946853B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理装置に関する。
例えば、特許文献1には、開閉センサがオフ状態にあり、カバーが開いていると検知しているときにスタートキーが操作されると、制御部は、スタートキーが操作されている時間tを計測し、操作時間tが3秒を超えている場合、制御部は、スタートキーの操作終了から操作時間tが経過するのを待ち、読取装置による原稿読取を開始させる原稿読取装置が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、プラテンガラス上にセットされた原稿の画像をシート上に再現する画像形成装置において、複写動作をスタートさせるために操作パネル上に設けた第1のスタート手段と、プラテンガラスが所定量以上の力で押さえられたことを検出し、その押圧検出信号に応じて複写動作をスタートさせる第2のスタート手段と、第1又は第2のスタート手段の少なくともいずれか一方の動作を有効とする選択手段とを備えた画像形成装置が開示されている。
特開2004−233557号公報 特開平10−268708号公報
画像処理装置により原稿の画像の読み取りを行う場合がある。例えば、操作者が両手で原稿台に原稿を置き、さらに読み取り開始の操作を行う場合には、原稿から手を離して読み取り開始の操作を行うこととなり、原稿の位置がずれた状態で読み取りが行われてしまう場合がある。
本発明は、原稿の画像を読み取る場合に、読み取りに関する入力が操作者の手で行われる構成と比較して、原稿の位置がずれた状態で読み取りが行われることを抑制することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、操作者による指示に応じて原稿の画像を読み取る画像読取手段と、原稿の読み取りを行う操作者の情報又は原稿の読み取りを行うために操作者が自装置に対して行った動作に関する情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した情報が、前記操作者の操作に支障があると想定される予め定められた条件を満たす場合に、原稿の読み取りに関する視線による入力を操作者から受け付けるための表示を行う表示手段とを備える画像処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記取得手段は、原稿が置かれる原稿台又は当該原稿台に置かれた原稿を押さえるために開閉可能に設けられた原稿押さえ部材に対して操作者が行った動作に関する情報を取得し、前記表示手段は、前記取得手段が取得した情報において、前記原稿台又は前記原稿押さえ部材に対して予め定められた動作が行われた場合に、前記表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記取得手段は、前記原稿台に対する押圧の大きさを取得し、前記表示手段は、前記原稿押さえ部材が開いた状態において前記押圧の大きさが予め定められた閾値以上である場合に、前記表示を行うことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記取得手段は、前記原稿押さえ部材が開閉されたことを示す情報を取得し、前記表示手段は、前記原稿押さえ部材が開いている時間が予め定められた時間を経過した場合に、前記表示を行うことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記取得手段は、操作者の手の状態を示す情報を取得し、前記表示手段は、前記取得手段が取得した情報において、操作者の手の状態が予め定められた状態である場合に、前記表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
請求項6に記載の発明は、原稿が置かれる原稿台を撮影する撮影手段をさらに備え、前記取得手段は、操作者の手の状態を示す情報として、前記撮影手段が撮影した画像を取得し、前記表示手段は、前記取得手段が取得した画像において、操作者の両手が前記原稿台上にある場合に、前記表示を行うことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記取得手段は、操作者により設定された画像読み取りの条件を取得し、前記表示手段は、前記取得手段が取得した画像読み取りの条件において、複数枚の用紙からなり見開き部を有する原稿を読み取る設定が行われた場合に、前記表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記表示手段は、前記設定が行われた後、原稿台に原稿が置かれた場合に、前記表示を行うことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置である。
請求項9に記載の発明は、操作者による指示に応じて原稿の画像を読み取る画像読取手段と、見開き原稿を読み取る設定がされた場合に、原稿の読み取りに関する視線による入力を操作者から受け付けるための表示を行う表示手段とを備える画像処理装置である
請求項1記載の発明によれば、原稿の画像を読み取る場合に、読み取りに関する入力が操作者の手で行われる構成と比較して、原稿の位置がずれた状態で読み取りが行われることを抑制することができる。
請求項2記載の発明によれば、原稿台及び原稿押さえ部材に対して操作者が行った動作に関する情報を用いない構成と比較して、原稿の位置がずれた状態で読み取りが行われることを抑制する可能性を高めることができる。
請求項3記載の発明によれば、より確実に、原稿の位置がずれた状態で読み取りが行われることを抑制する可能性を高めることができる。
請求項4記載の発明によれば、より確実に、原稿の位置がずれた状態で読み取りが行われることを抑制する可能性を高めることができる。
請求項5記載の発明によれば、操作者の手の状態を示す情報を用いない構成と比較して、原稿の位置がずれた状態で読み取りが行われることを抑制する可能性を高めることができる。
請求項6記載の発明によれば、より確実に、原稿の位置がずれた状態で読み取りが行われることを抑制する可能性を高めることができる。
請求項7記載の発明によれば、原稿の画像を読み取る場合に、読み取りに関する入力が操作者の手で行われる構成と比較して、複数枚の用紙からなり見開き部を有する原稿がずれた状態で読み取りが行われることを抑制することができる。
請求項8記載の発明によれば、原稿の有無にかかわらず、原稿の読み取りに関する視線による入力を操作者から受け付けるための表示を行う構成と比較して、原稿がまだ置かれていない状態で誤って読み取りが行われることを抑制することができる。
請求項9記載の発明によれば、原稿の画像を読み取る場合に、読み取りに関する入力が操作者の手で行われる構成と比較して、原稿の位置がずれた状態で読み取りが行われることを抑制することができる
本実施の形態に係る画像処理装置の斜視図である。 本実施の形態に係る画像処理装置のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。 制御部の機能構成の一例を示したブロック図である。 視線検知センサの構成の一例を説明するための図である。 (a)、(b)は、視線検知センサの構成の一例を説明するための図である。 読取入力画像を表示して操作者の視線による入力を受け付ける処理手順の一例を示したフローチャートである。 実施例1の処理手順を示したフローチャートである。 (a)〜(c)は、実施例1で表示される画面の一例を示す図である。 実施例2の処理手順を示したフローチャートである。 (a)〜(c)は、実施例2で表示される画面の一例を示す図である。 実施例3の処理手順を示したフローチャートである。 (a)、(b)は、実施例3で表示される画面の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<画像処理装置の外観>
まず、本実施の形態に係る画像処理装置10の外観について説明する。図1は、本実施の形態に係る画像処理装置10の斜視図である。本実施の形態に係る画像処理装置10は、例えば、画像読み取り機能(スキャン機能)、印刷機能(プリント機能)、複写機能(コピー機能)及びファクシミリ機能等の各種の画像処理機能を備えた、いわゆる複合機である。
画像処理装置10は、スキャナ11と、プリンタ12と、ユーザインタフェース(UI)13とを備える。これらのうち、スキャナ11は、原稿に形成された画像を読み取るための装置であり、プリンタ12は、記録材に画像を形成するための装置である。また、ユーザインタフェース13は、操作者が画像処理装置10を操作する際に、操作者による操作(指示)を受け付け、且つ、操作者に対し各種情報の表示を行うための装置である。
本実施の形態のスキャナ11は、プリンタ12の上方に配置されている。ここで、スキャナ11は、図中矢印に示すように上下方向に開閉可能に設けられた原稿押さえ部材14と、原稿が置かれる原稿台15とを有している。そして、操作者が原稿押さえ部材14を上方に開くことで、原稿台15上に原稿を載せることができるように構成されている。また、操作者が原稿台15上に原稿を載せた後、原稿押さえ部材14を元の位置に戻す(下方に閉じる)ことにより、原稿台15に置かれた原稿が原稿押さえ部材14によって押さえられる。
なお、原稿押さえ部材14は、原稿を収容する原稿収容部16と、この原稿収容部16から搬送された原稿が排出される原稿排出部17とを有している。スキャナ11は、原稿台15に載せられた原稿の画像、及び、原稿収容部16から原稿排出部17に向けて搬送される原稿の画像の読み取りを行う。
ユーザインタフェース13は、スキャナ11に取り付けられている。ユーザインタフェース13は、画像処理装置10を操作する際に操作者が立つ、画像処理装置10(スキャナ11)のフロント側に配置される。そして、ユーザインタフェース13は、画像処理装置10のフロント側に立った操作者が上方から下方を見た状態で操作できるように、上方に向けて配置される。
ここで、ユーザインタフェース13は、タッチパネル130と、操作ボタン群131とを有する。タッチパネル130は、操作者に対して各種の情報を表示し、且つ、操作者からの入力を受け付ける機能を有している。また、操作ボタン群131は、操作者からの入力を受け付ける機能を有している。
さらに、この画像処理装置10は、視線検知センサ18と、第1カメラ19と、第2カメラ20とを備える。視線検知センサ18は、ユーザインタフェース13における左側に、上方に向けて取り付けられている。第1カメラ19は、ユーザインタフェース13における上側に取り付けられている。第2カメラ20は、プリンタ12のフロント側且つ左側に取り付けられている。
視線検知センサ18は、画像処理装置10の周囲に存在する操作者の視線を検知する機能を有している。より具体的には、視線検知センサ18は、ユーザインタフェース13のタッチパネル130に向けられた操作者の視線を検知する。なお、図1に示す例では、視線検知センサ18は、ユーザインタフェース13における左側に取り付けられることとしたが、このような構成に限られない。視線検知センサ18は、タッチパネル130に向けられた操作者の視線を検知可能な位置であればどの部分に取り付けられてもよく、例えば、タッチパネル130から予め定められた範囲内の位置に取り付けられる。
第1カメラ19は、所謂ビデオカメラで構成されており、画像を撮影する機能を有している。さらに説明すると、第1カメラ19は、原稿台15及びユーザインタフェース13を撮影できる位置に配置されており、原稿台15やユーザインタフェース13の画像を撮影する。
第2カメラ20も、所謂ビデオカメラで構成されており、画像を撮影する機能を有している。さらに説明すると、第2カメラ20は、画像処理装置10の周囲に存在する操作者を撮影できる位置に配置されており、画像処理装置10の周囲に存在する操作者の画像を撮影する。
なお、第1カメラ19及び第2カメラ20は、静止画像及び動画像の少なくとも一方を撮影する。
<画像処理装置のハードウェア構成>
次に、本実施の形態に係る画像処理装置10のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施の形態に係る画像処理装置10のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。
図示するように、本実施の形態に係る画像処理装置10は、制御部21と、通信部22と、操作部23と、表示部24と、記憶部25と、画像読取部26と、画像形成部27と、撮影部28と、視線検知部29と、認証部30とを備える。
制御部21は、画像処理装置10の各部の動作を制御する。この制御部21は、CPU(Central Processing Unit)21a、RAM(Random Access Memory)21b、ROM(Read Only Memory)21cにより構成される。
CPU21aは、ROM21c等に記憶された各種プログラムをRAM21bにロードして実行することにより、画像処理装置10における各機能を実現する。RAM21bは、CPU21aの作業用メモリ等として用いられるメモリ(記憶部)である。ROM21cは、CPU21aが実行する各種プログラム等を記憶するメモリ(記憶部)である。
通信部22は、図示しない通信回線に接続される通信用のインタフェースである。通信部22は、クライアント装置や他の画像処理装置(ともに図示せず)と、通信回線を介して通信を行う。
操作部23は、操作者の操作に応じた情報を制御部21に入力する。この例において、操作部23は、ユーザインタフェース13に設けられたタッチパネル130、操作ボタン群131によって実現される。
表示部24は、操作者に対し各種情報を表示する。この例において、表示部24は、ユーザインタフェース13に設けられたタッチパネル130によって実現される。
記憶部25は、各種データを記憶する記憶部である。記憶部25としては、例えば、ハードディスクが例示される。この記憶部25は、制御部21により用いられる各種のプログラムやデータ等を記憶する。
画像読取手段の一例としての画像読取部26は、操作者による指示に応じて原稿の画像を読み取って、読み取った画像を示す画像データを生成する。この例において、画像読取部26はスキャナ11によって実現される。
画像形成部27は、画像データに応じた画像を用紙等のシート状の記録材に形成する。この例において、画像形成部27はプリンタ12によって実現される。なお、画像形成部27は、電子写真方式により画像を形成してもよいし、その他の方式により画像を形成してもよい。
撮影手段の一例としての撮影部28は、撮影対象の撮影を行う。この例において、撮影部28は、第1カメラ19及び第2カメラ20によって実現される。
視線検知部29は、画像処理装置10の周囲に存在する操作者の視線を検知する機能を有している。この例において、視線検知部29は、視線検知センサ18によって実現される。
認証部30は、操作者が画像処理装置10を操作しようとする際の操作者の認証を行う。例えば、操作者が自身の社員証などのIC(Integrated Circuit)カードを画像処理装置10のICカードリーダー(不図示)に翳すことにより、操作者が特定され、認証が行われる。この場合、認証部30はカードリーダーによって実現される。また、例えば、第2カメラ20により撮影された操作者の顔画像により認証を行うこととしてもよい。より具体的には、例えば、第2カメラ20により撮影された顔画像と事前に登録された顔画像とを比較することにより、操作者が特定され、認証が行われる。この場合、認証部30は、第2カメラ20により撮影された顔画像と事前に登録された顔画像とを比較して操作者を特定する処理を行う処理装置によって実現される。
そして、この画像処理装置10では、制御部21による制御の下、画像読取部26によってスキャン機能が実現され、画像形成部27によってプリント機能が実現され、画像読取部26及び画像形成部27によってコピー機能が実現され、画像読取部26、画像形成部27及び通信部22によってファクシミリ機能が実現される。
<制御部の機能構成>
次に、制御部21の機能構成について説明する。図3は、制御部21の機能構成の一例を示したブロック図である。制御部21は、読取動作情報取得部31と、読取操作者情報取得部32と、条件判定部33と、表示制御部34と、操作入力受付部35と、視線入力受付部36とを有する。
取得手段の一例としての読取動作情報取得部31は、原稿の読み取りを行うために操作者が画像処理装置10に対して行う動作に関する情報(以下、読取動作情報と称する)を取得する。読取動作情報は、例えば、第1カメラ19の撮影により得られた原稿台15の画像やユーザインタフェース13の画像、原稿台15が押さえられていることによる押圧の大きさを示す情報である。読取動作情報の詳細については、後述する。
取得手段の一例としての読取操作者情報取得部32は、画像処理装置10において原稿の読み取りを行う操作者の情報(以下、読取操作者情報と称する)を取得する。読取操作者情報は、例えば、第2カメラ20の撮影により得られた操作者の画像や、認証部30によって特定された操作者の情報である。読取操作者情報の詳細については、後述する。
条件判定部33は、読取動作情報又は読取操作者情報が予め定められた条件を満たすか否かを判定する。
表示手段の一例としての表示制御部34は、条件判定部33によって読取動作情報又は読取操作者情報が予め定められた条件を満たすと判定された場合に、原稿の読み取りに関する視線による入力を操作者から受け付けるための表示を行う。ここで、表示制御部34は、原稿の読み取りに関する視線による入力を操作者から受け付ける画像(以下、読取入力画像と称する)をタッチパネル130に表示する。この読取入力画像は、操作者からの視線を特定するための画像の一例として用いられる。
付言すると、例えば、複数枚の用紙からなり見開き部を有する原稿(以下「見開き原稿」と称する)の読み取りを行う場合には、原稿の位置がずれないように、操作者は、原稿台15上にセットした原稿を両手で押さえた状態で読み取りを実行することがある。本実施の形態では、このような状況において操作者の視線による入力を有効にするために、操作者の両手が塞がっていると想定されるような条件を予め定めておき、この条件を満たすと判定された場合に、表示制御部34が読取入力画像を表示する。
なお、以下では、この予め定められた条件を「視線入力条件」と称する場合がある。視線入力条件の詳細については、後述する。
操作入力受付部35は、操作者の操作による入力を受け付ける。ここで、操作入力受付部35は、ユーザインタフェース13上での操作者による接触操作を検知して、操作者からの入力を受け付ける。例えば、操作入力受付部35は、メニュー画面上で、コピー機能に関するアイコンが押下されたことを検知して、コピー機能の選択を受け付ける。
受付手段の一例としての視線入力受付部36は、操作者の視線による入力を受け付ける。ここで、視線入力受付部36は、例えば定期的に(例えば100ミリ秒毎に)、視線検知センサ18から、操作者の視線が向けられている位置の情報(以下、視線位置情報と称する)を取得する。そして、取得した視線位置情報を基に、操作者の視線による入力を受け付ける。より具体的には、視線入力受付部36は、取得した視線位置情報により操作者の視線を特定し、操作者の視線が読取入力画像に向けられているか否かを判定する。操作者の視線が読取入力画像に向けられていると判定した場合には、操作者の視線が向けられている位置に応じた入力を受け付ける。
例えば、操作者の視線が、読取入力画像内のコピー機能の「スタート」ボタンに向けられていると判定された場合には、視線入力受付部36は、コピー機能を実行する入力を受け付ける。そして、コピー機能が実行される。即ち、画像読取部26による画像読み取り、画像形成部27による画像形成が実行される。また、例えば、操作者の視線が、読取入力画像内の「設定に戻る」ボタンに向けられていると判定された場合には、視線入力受付部36は、コピー機能の設定画面を表示する入力を受け付ける。そして、コピー機能の設定画面が表示される。即ち、表示制御部34がコピー機能の設定画面を表示する。
付言すると、視線入力受付部36は、タッチパネル130(図1参照)において直交座標系を考え、例えば、タッチパネル130の左上の隅を原点O1(0、0)とし、タッチパネル130の水平方向の座標をX座標、タッチパネル130の上下方向の座標をY座標とする。また、視線入力受付部36は、視線位置情報として、例えば、操作者の視線が向けられている位置のX座標、Y座標の情報を取得する。そして、視線入力受付部36は、操作者の視線が向けられている位置のX座標、Y座標の情報と、読取入力画像が配置された位置のX座標、Y座標の情報とを基に、操作者の視線が読取入力画像に向けられているか否か、操作者の視線が読取入力画像内のどの位置に向けられているかを判定する。
なお、本実施の形態では、読取入力画像が表示されている場合にも、操作者の接触操作による入力も可能とする。即ち、読取入力画像が表示されている場合であっても、操作入力受付部35は、操作者の操作による入力を受け付けるものとする。
そして、図3に示す制御部21を構成する各機能部は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。具体的には、画像処理装置10を図2に示したハードウェア構成にて実現した場合、ROM21cに格納されているOSのプログラムやアプリケーション・プログラムが、RAM21bに読み込まれてCPU21aに実行されることにより、読取動作情報取得部31、読取操作者情報取得部32、条件判定部33、表示制御部34、操作入力受付部35、視線入力受付部36等の機能部が実現される。
<視線検知センサの構成>
次に、視線検知センサ18(図1参照)の構成について説明する。図4及び図5(a)、(b)は、視線検知センサ18の構成の一例を説明するための図である。
図4に示すように、視線検知センサ18は、操作者の眼球101に赤外光をスポット状に照射する光源181を有し、眼球101からの赤外反射光は接眼レンズ182に設けられた微小開口絞りを経て光学レンズ群183に入射する。光学レンズ群183は入射した赤外反射光をCCD184の撮像面上に点状に結像させ、CCD184は撮像面に結像した角膜反射による虚像(プルキニエ像)を電気信号に変換して出力する。
この虚像は、図5(a)、(b)に示すように、光源181(図4参照)から照射された赤外光の瞳孔102の角膜反射による虚像103であり、瞳孔102の中心と虚像103との相対的位置関係は、眼球101の回転角に比例して変化する。本実施の形態では、CCD184からの虚像を示す電気信号を用いて画像処理が行われ、この画像処理の結果に基づき操作者の視線(操作者の視線の向き、操作者の視線が向けられている位置)が検知される。
なお、操作者の視線検知は、他の公知の方法で行ってもよく、図4、図5にて示した方法に限られるものではない。
また、視線検知センサ18としては、例えば、トビー・テクノロジー社製のアイトラッカー等を用いれば良い。
<読取動作情報、読取操作者情報、視線入力条件の説明>
次に、読取動作情報、読取操作者情報、視線入力条件について、詳細に説明する。上述したように、視線入力条件は、操作者の両手が塞がっていると想定されるような条件として予め定められており、条件判定部33は、読取動作情報又は読取操作者情報が視線入力条件を満たすか否かを判定する。ここで、読取動作情報が視線入力条件を満たす場合と、読取操作者情報が視線入力条件を満たす場合のそれぞれについて説明する。
まず、読取動作情報が視線入力条件を満たす場合について説明する。
この場合の視線入力条件は、操作者の両手が塞がっていると想定されるような操作者の動作を定めたものである。また、判定に用いられる読取動作情報は、原稿台15や原稿押さえ部材14、ユーザインタフェース13等の画像処理装置10の構成部品に対して操作者が行った動作に関する情報である。そして、条件判定部33は、読取動作情報において、視線入力条件に定められた動作が操作者によって行われたか否かを判定する。
より具体的には、視線入力条件として、例えば、「原稿台15上に操作者の両手がある」という条件が定められる。この場合の読取動作情報は、原稿台15に対して行われた操作者の動作に関する情報であり、例えば、第1カメラ19の撮影により得られた原稿台15の画像である。条件判定部33は、原稿台15の画像において、原稿台15上に操作者の両手があるか否かを判定する。例えば、原稿台15の画像に操作者の両手の画像情報が含まれている場合、条件判定部33は、読取動作情報が視線入力条件を満たすと判定する。
ここで、操作者が原稿台15上で原稿を両手で押さえている場合には、原稿台15が予め定められた大きさ以上の力で押されていることが考えられる。そこで、視線入力条件として、例えば、「原稿押さえ部材14が開いた状態で、原稿台15が予め定められた閾値以上の力で押されている」という条件を定めてもよい。この場合の読取動作情報は、原稿押さえ部材14が開いた状態での原稿台15に対する押圧の大きさを示す情報である。条件判定部33は、この読取動作情報において、原稿台15に対する押圧が予め定められた閾値以上であるか否かを判定する。
なお、操作者が原稿台15上で原稿を押さえるときの押圧の大きさは、原稿押さえ部材14が閉じているときに原稿押さえ部材14が原稿を押さえるときの押圧の大きさとは異なると考えられる。そこで、原稿押さえ部材14が閉じているときの押圧を測定しておき、測定された押圧とは異なる大きさの力で原稿台15が押されている場合に、視線入力条件を満たすこととしてもよい。さらに、操作者が原稿台15上で原稿を押さえるときの押圧の大きさは予め定められた範囲内になると考えられるため、原稿台15が予め定められた範囲内の大きさの力で押されている場合に、視線入力条件を満たすこととしてもよい。このように、視線入力条件は、原稿台15に対する操作者の動作に基づく条件、又は原稿台15に対する押圧の大きさに基づく条件として捉えることができる。
また、操作者がユーザインタフェース13に対する操作をしていない場合には、操作者が原稿台15上で原稿を両手で押さえている可能性がある。そこで、視線入力条件として、例えば、「予め定められた時間、ユーザインタフェース13上に操作者の手(指)がない」という条件を定めてもよい。この場合の読取動作情報は、ユーザインタフェース13に対して行われた操作者の動作に関する情報であり、例えば、第1カメラ19の撮影により得られたユーザインタフェース13の画像である。条件判定部33は、ユーザインタフェース13の画像において、ユーザインタフェース13上に操作者の手がないか否かを判定する。例えば、予め定められた時間、ユーザインタフェース13の画像に操作者の手の画像情報が含まれていない場合に、条件判定部33は、読取動作情報が視線入力条件を満たすと判定する。
さらに、この視線入力条件を「原稿押さえ部材14が開いた状態」に限定してもよい。即ち、「原稿押さえ部材14が開いた状態で、予め定められた時間、ユーザインタフェース13上に操作者の手(指)がない」ことを視線入力条件としてもよい。このように、視線入力条件は、ユーザインタフェース13に対する操作者の動作に基づく条件として捉えることができる。
また、通常、原稿の読み取りについては、原稿押さえ部材14が閉じられた状態で行われる。そのため、原稿押さえ部材14が上方に開いている場合には、操作者が、原稿台15上で原稿を両手で押さえている可能性がある。そこで、視線入力条件として、例えば、「原稿押さえ部材14が開いている時間が予め定められた時間を経過した」という条件を定めてもよい。この場合の読取動作情報は、原稿押さえ部材14に対して行われた操作者の動作に関する情報であり、例えば、原稿押さえ部材14が開閉されたことを示す情報である。条件判定部33は、この読取動作情報において、原稿押さえ部材14が開いている時間が予め定められた時間を経過したか否かを判定する。このように、視線入力条件は、原稿押さえ部材14に対する操作者の動作に基づく条件として捉えることができる。
さらに、見開き原稿を読み取る設定(以下、ブック設定と称する)を操作者が選択した場合には、その後に操作者が原稿台15上で見開き原稿を両手で押さえることが考えられる。そこで、視線入力条件として、例えば、「ブック設定が選択された」という条件を定めてもよい。この場合の読取動作情報は、ユーザインタフェース13に対して行われた操作者の動作に関する情報であり、言い換えると、操作者により設定された画像読取の条件(画像読取モード)を示す情報である。条件判定部33は、この読取動作情報において、ブック設定が選択された場合、読取動作情報が視線入力条件を満たすと判定する。
また、ブック設定に限らず、特定の画像読取モードが操作者に選択された場合に、視線入力条件を満たすこととしてもよい。特定の画像読取モードは、通常の画像読取モード(例えば、標準設定のコピー機能、スキャン機能)とは異なる画像読取モードであり、どの画像読取モードを特定の画像読取モードにするか、事前に操作者等によって設定される。
また、ブック設定などの特定の画像読取モードが選択された後、さらに原稿台15上に原稿が置かれた場合に、視線入力条件を満たすこととしてもよい。この場合の読取動作情報は、原稿台15に対して行われた操作者の動作に関する情報であり、原稿台15に原稿が置かれたか否か(即ち、原稿台15上の原稿の有無)を示す情報である。条件判定部33は、ブック設定(特定の画像読取モード)が選択された後、読取動作情報において、原稿台15上に原稿が置かれたか否かを判定する。なお、原稿台15上に原稿が置かれた場合には、原稿が置かれたことが原稿台15によって検知され、その情報を読取動作情報として読取動作情報取得部31が取得する。
付言すると、ブック設定などの特定の画像読取モードが選択された場合には、「原稿台15上に操作者の両手がある」等の通常の画像読取モードにおける視線入力条件も使用できる。即ち、特定の画像読取モードでは、通常の画像読取モードにおける視線入力条件とは別に、又はそのような条件に加えて、「原稿台15上に原稿が置かれた」という視線入力条件を使用できる。
次に、読取操作者情報が視線入力条件を満たす場合について説明する。
この場合の視線入力条件は、操作者の両手が塞がっていると想定されるような操作者の状態を定めたものである。そして、条件判定部33は、読取操作者情報が、視線入力条件に定められた操作者の状態を示しているか否かを判定する。
例えば、操作者が荷物を持っている場合には、原稿の読み取りに際して、両方の手で荷物を持っていたり、一方の手で荷物を持ちながら他方の手で原稿を押さえたりして、両手が塞がる可能性がある。そこで、視線入力条件として、例えば、「操作者が荷物を持っている」という条件が定められる。この場合の読取操作者情報は、第2カメラ20の撮影により得られた操作者の画像である。条件判定部33は、操作者の画像において、操作者が荷物を持っているか否かを判定する。なお、荷物を持っている箇所を限定し、例えば、「操作者が両手で荷物を持っている」、「操作者が片手で荷物を持っている」という視線入力条件を定めてもよい。
同様に、操作者が手(又は腕)に怪我をしている場合も、原稿の読み取りに際して両手が使えない可能性がある。そこで、視線入力条件として、例えば、「操作者が手(又は腕)に怪我をしている」という条件を定めてもよい。この場合の読取操作者情報は、第2カメラ20の撮影により得られた操作者の画像である。条件判定部33は、操作者の画像において、操作者が手に怪我をしているか否かを判定する。なお、怪我をしている箇所を限定し、例えば、「操作者が両手に怪我をしている」、「操作者が片手に怪我をしている」という視線入力条件を定めてもよい。
また、例えば、操作者が障害者の場合も、原稿の読み取りに際して両手が使えない可能性がある。そこで、視線入力条件として、例えば、「操作者が障害者である」という条件を定めてもよい。この場合の読取操作者情報は、第2カメラ20の撮影により得られた操作者の画像である。条件判定部33は、操作者の画像において、操作者が障害者であるか否かを判定する。なお、障害のある箇所を限定し、例えば、「操作者の手に障害がある」という視線入力条件を定めてもよい。
ここで、画像処理装置10を操作する可能性のある操作者のうち、怪我をしている人の情報や障害者の情報を事前に登録しておいてもよい。そして、条件判定部33は、認証部30によって特定された操作者の情報と事前に登録された情報とを比較して、画像処理装置10の操作者が怪我をしているか否か、障害者であるか否か等を判定してもよい。この場合の読取操作者情報は、認証部30によって特定された操作者の情報である。
なお、条件判定部33が第1カメラ19や第2カメラ20によって撮影された画像を基に、視線入力条件を満たすか否かを判定する場合には、従来の画像解析技術が用いられる。例えば、原稿台15上に操作者の両手があるか否かを判定する場合には、事前に、原稿台15上に両手がある場合の画像を登録しておく。そして、条件判定部33は、撮影された原稿台15の画像と事前に登録された画像とを比較することにより、原稿台15に操作者の両手があるか否かを判定する。また、例えば、操作者が手に怪我をしているか否かを判定する場合には、事前に、手に怪我をしている場合の画像を登録しておく。そして、条件判定部33は、撮影された操作者の画像と事前に登録された画像とを比較することにより、操作者が手に怪我をしているか否かを判定する。
また、上述した視線入力条件のうち、「原稿台15上に操作者の両手がある」、「操作者が荷物を持っている」、「操作者が手に怪我をしている」、「操作者の手に障害がある」、「予め定められた時間、ユーザインタフェース13上に操作者の手がない」などの条件は、操作者の手の状態に関する条件といえる。また、この場合の読取動作情報や読取操作者情報は、操作者の手の状態を示す情報として捉えることができる。そして、条件判定部33は、読取動作情報又は読取操作者情報において、操作者の手の状態が予め定められた状態であるか否かを判定する。
さらに、条件判定部33は、上述した視線入力条件のうちの何れか1つの条件を判定の対象としてもよいし、上述した視線入力条件のうちの複数の条件を判定の対象としてもよい。また、条件判定部33が複数の条件を判定の対象とする場合、表示制御部34は、何れか1つの条件が満たされた場合に読取入力画像を表示してもよいし、2つ以上の条件が満たされた場合に読取入力画像を表示してもよい。
なお、操作者の両手が塞がっていると想定されるような条件を視線入力条件としたが、実際には操作者の両手が塞がっていなかったとしても、視線入力条件が満たされた場合には、読取入力画像が表示されるものとする。
<読取入力画像を表示して入力を受け付ける処理の手順>
次に、読取入力画像を表示して操作者の視線による入力を受け付ける処理の手順について説明する。図6は、読取入力画像を表示して操作者の視線による入力を受け付ける処理手順の一例を示したフローチャートである。
まず、操作入力受付部35は、原稿の読み取りを実行する機能(例えば、コピー機能、スキャン機能など)が操作者に選択されたか否かを判定する(ステップ101)。ステップ101で否定の判断(NO)がされた場合、本処理フローは終了する。一方、ステップ101で肯定の判断(YES)がされた場合、タッチパネル130には、操作者に選択された機能(原稿の読み取りを実行する機能)の設定を受け付ける設定画面が表示される。そして、操作者が設定画面上で操作することにより、操作入力受付部35は、選択された機能についての設定を受け付ける(ステップ102)。
操作者による設定が行われた後、条件判定部33は、読取動作情報又は読取操作者情報が視線入力条件を満たすか否かを判定する(ステップ103)。言い換えると、条件判定部33は、読取操作者情報取得部32が取得した読取操作者情報、又は、読取動作情報取得部31が取得した読取動作情報を基に、視線入力条件を満たすか否かを判定する。
ステップ103で肯定の判断(YES)がされた場合、表示制御部34は、タッチパネル130に読取入力画像を表示する(ステップ104)。次に、視線入力受付部36は、読取入力画像に対する操作者の視線により、原稿の読み取りの実行を受け付けたか否かを判定する(ステップ105)。ステップ105で肯定の判断(YES)がされた場合、原稿の読み取りが実行される(ステップ106)。そして、本処理フローは終了する。一方、ステップ105で否定の判断(NO)がされた場合、ステップ102に移行する。
また、ステップ103で否定の判断(NO)がされた場合、操作入力受付部35は、操作者の操作により、原稿読み取りの実行を受け付けたか否かを判定する(ステップ107)。ステップ107で肯定の判断(YES)がされた場合、ステップ106に移行し、原稿の読み取りが実行される。一方、ステップ107で否定の判断(NO)がされた場合、ステップ102に移行する。
なお、読取動作情報は、操作者の動作に関する情報のため、時刻に伴って経時的に変化する情報といえる。そのため、ステップ103の判定では、この判定に際して取得された読取動作情報が用いられる。一方、読取操作者情報は、操作者の情報であり、時刻に伴って変化するものではない。そのため、読取操作者情報は、ステップ103の判定前のタイミング、例えば、ステップ101やステップ102の処理のタイミングで取得されてもよい。
また、ステップ104において、表示制御部34は、操作者の視線がタッチパネル130に向けられた場合に、読取入力画像を表示することとしてもよい。即ち、表示制御部34は、視線入力条件が満たされたと判定され、且つ、操作者の視線がタッチパネル130に向けられたと判定された場合に、読取入力画像を表示することとしてもよい。
さらに、上述した例では、条件判定部33は、ステップ102の処理の後に、ステップ103の判定を行うこととしたが、このような構成に限られない。例えば標準の設定(デフォルト設定)で原稿の読み取りを行う場合には、ステップ102において操作者が設定を入力しないことが考えられる。そこで、例えば、ステップ101の処理の後に、ステップ103以降の処理を行ってもよい。また、例えば、ステップ102で操作者の設定を受け付けるのと並行して、ステップ103以降の処理を行ってもよい。
<読取入力画像を表示して入力を受け付ける処理の具体例>
次に、読取入力画像を表示して操作者の視線による入力を受け付ける処理について、具体例(実施例1〜3)を挙げて説明する。
(実施例1)
まず、実施例1について説明する。実施例1では、操作者がコピー機能を選択した後、原稿台15を両手で押さえることにより、読取入力画像が表示される。即ち、この例では、視線入力条件が「原稿台15上に操作者の両手がある」という条件である。
図7は、実施例1の処理手順を示したフローチャートである。また、図8(a)〜(c)は、実施例1で表示される画面の一例を示す図である。図7及び図8を参照しながら、実施例1の処理について説明する。
まず、タッチパネル130には、図8(a)に示すメニュー画面44が表示される。メニュー画面44では、画像処理装置10において実行可能な機能を示す各種のアイコンが表示される。ここで、操作入力受付部35は、原稿の読み取りを実行する機能が操作者に選択されたか否かを判定する(ステップ201)。ステップ201で否定の判断(NO)がされた場合、本処理フローは終了する。一方、操作者が、図8(a)に示すコピー機能のアイコン41を選択した場合には、操作入力受付部35はコピー機能が選択されたと判定し、ステップ201で肯定の判断(YES)がされる。
ステップ201でコピー機能が選択されたと判定された場合(ステップ201でYES)、表示制御部34は、コピー機能の設定を受け付ける設定画面として、図8(b)に示す設定画面45を表示する。この設定画面45上で操作者が操作することにより、操作入力受付部35は、コピー機能についての設定を受け付ける(ステップ202)。ここでは、例えば、画像を形成する用紙サイズや、出力部数などの設定を受け付ける。次に、条件判定部33は、読取動作情報取得部31が取得した読取動作情報において、原稿台15上に操作者の両手があるか否かを判定する(ステップ203)。
ステップ203で肯定の判断(YES)がされた場合、表示制御部34は、図8(c)に示す読取入力画像46を表示する(ステップ204)。この読取入力画像46には、「スタート」ボタン46Aと、「設定に戻る」ボタン46Bとが含まれる。ここで、視線入力受付部36は、操作者の視線が「スタート」ボタン46Aに向けられたか否かを判定する(ステップ205)。
ステップ205で肯定の判断(YES)がされた場合、コピー機能が実行される(ステップ206)。そして、本処理フローは終了する。一方、ステップ205で否定の判断(NO)がされた場合、ステップ202に移行する。なお、ステップ205で否定の判断がされた場合とは、例えば、操作者の視線が「設定に戻る」ボタン46Bに向けられた場合や、一定時間内に「スタート」ボタン46A及び「設定に戻る」ボタン46Bのどちらにも視線が向けられなかった場合等である。
また、ステップ203で否定の判断(NO)がされた場合、操作入力受付部35は、操作者の操作により、コピー機能を実行する「スタート」ボタンが押下されたか否かを判定する(ステップ207)。この「スタート」ボタンは、読取入力画像46の「スタート」ボタン46Aとは別のものであり、操作者の接触操作による入力を受け付けるボタンである。ステップ207で肯定の判断(YES)がされた場合、ステップ206に移行する。一方、ステップ207で否定の判断(NO)がされた場合、ステップ202に移行する。
(実施例2)
次に、実施例2について説明する。実施例2では、操作者がスキャン機能を選択した後、原稿台15を予め定められた以上の力で押さえることにより、読取入力画像が表示される。即ち、この例では、視線入力条件が「原稿押さえ部材14が開いた状態で、原稿台15が予め定められた閾値以上の力で押されている」という条件である。
図9は、実施例2の処理手順を示したフローチャートである。また、図10(a)〜(c)は、実施例2で表示される画面の一例を示す図である。図9及び図10を参照しながら、実施例2の処理について説明する。
まず、タッチパネル130には、図8(a)に示すメニュー画面44が表示される。ここで、操作入力受付部35は、原稿の読み取りを実行する機能が操作者に選択されたか否かを判定する(ステップ301)。ステップ301で否定の判断(NO)がされた場合、本処理フローは終了する。一方、操作者が、図8(a)に示すスキャン機能のアイコン42を選択した場合には、操作入力受付部35はスキャン機能が選択されたと判定し、ステップ301で肯定の判断(YES)がされる。
ステップ301でスキャン機能が選択されたと判定された場合(ステップ301でYES)、表示制御部34はスキャン機能の設定を受け付ける設定画面として、図10(a)に示す設定画面47を表示する。この設定画面47上で操作者が操作することにより、操作入力受付部35は、スキャン機能についての設定を受け付ける(ステップ302)。ここでは、例えば、カラー設定(カラー又は白黒)や、スキャン機能により生成された画像データの宛先などの設定を受け付ける。次に、条件判定部33は、読取動作情報取得部31が取得した読取動作情報において、原稿押さえ部材14が開いた状態で、原稿台15に対する押圧が予め定められた閾値以上であるか否かを判定する(ステップ303)。
ステップ303で肯定の判断(YES)がされた場合、表示制御部34は、図10(b)に示す第1読取入力画像48を表示する(ステップ304)。この第1読取入力画像48には、「スタート」ボタン48Aと、「設定に戻る」ボタン48Bとが含まれる。ここで、視線入力受付部36は、操作者の視線が「スタート」ボタン48Aに向けられたか否かを判定する(ステップ305)。
ステップ305で肯定の判断(YES)がされた場合、スキャン機能が実行される(ステップ306)。一方、ステップ305で否定の判断(NO)がされた場合、ステップ302に移行する。なお、ステップ305で否定の判断がされた場合とは、例えば、操作者の視線が「設定に戻る」ボタン48Bに向けられた場合や、一定時間内に「スタート」ボタン48A及び「設定に戻る」ボタン48Bのどちらにも視線が向けられなかった場合等である。
また、ステップ306においてスキャン機能が実行された後、表示制御部34は、第2読取入力画像49を表示する(ステップ307)。この第2読取入力画像49には、「続けてスキャン」ボタン49Aと、「スキャン終了/設定変更」ボタン49Bとが表示される。ここで、視線入力受付部36は、操作者の視線が「続けてスキャン」ボタン49Aに向けられたか否かを判定する(ステップ308)。操作者は、続けてスキャン機能を実行する場合は、次の原稿(例えば、次のページの原稿)を原稿台15上にセットすればよい。
ステップ308で肯定の判断(YES)がされた場合、ステップ306に移行し、引き続きスキャン機能が実行される。一方、ステップ308で否定の判断(NO)がされた場合、図10(a)に示す設定画面47が表示される。なお、ステップ308で否定の判断がされた場合とは、例えば、操作者の視線が「スキャン終了/設定変更」ボタン49Bに向けられた場合や、一定時間内に「続けてスキャン」ボタン49A及び「スキャン終了/設定変更」ボタン49Bのどちらにも視線が向けられなかった場合等である。
設定画面47が表示された後、操作入力受付部35は、スキャン機能の終了が操作者に選択されたか否かを判定する(ステップ309)。ステップ309で肯定の判断(YES)がされた場合、本処理フローは終了する。一方、ステップ309で否定に判断(NO)がされた場合、ステップ302に移行する。
また、ステップ303で否定の判断(NO)がされた場合、操作入力受付部35は、操作者の操作により、スキャン機能を実行する「スタート」ボタンが押下されたか否かを判定する(ステップ310)。この「スタート」ボタンは、第1読取入力画像48の「スタート」ボタン48Aとは別のものであり、操作者の接触操作による入力を受け付けるボタンである。ステップ310で否定の判断(NO)がされた場合、ステップ302に移行する。一方、ステップ310で肯定の判断(YES)がされた場合、スキャン機能が実行される(ステップ311)。
次に、操作入力受付部35は、操作者の操作により、「続けてスキャン」ボタンが押下されたか否かを判定する(ステップ312)。この「続けてスキャン」ボタンも、第2読取入力画像49の「続けてスキャン」ボタン49Aとは別のものであり、操作者の接触操作による入力を受け付けるボタンである。ステップ312で肯定の判断(YES)がされた場合、ステップ302に移行する。一方、ステップ312で否定の判断(NO)がされた場合、本処理フローは終了する。
(実施例3)
次に、実施例3について説明する。実施例3では、操作者がブック設定を選択した後、原稿を原稿台15に載せることにより、読取入力画像が表示される。即ち、この例では、ブック設定が選択された場合の視線入力条件として、「原稿台15上に原稿が置かれた」という条件が定められている。また、ブック設定の一例として、見開き原稿のコピーを行うための機能であるブックコピー機能が選択されるものとする。
図11は、実施例3の処理手順を示したフローチャートである。また、図12(a)、(b)は、実施例3で表示される画面の一例を示す図である。図11及び図12を参照しながら、実施例3の処理について説明する。
まず、タッチパネル130には、図8(a)に示すメニュー画面44が表示される。ここで、操作入力受付部35は、原稿の読み取りを実行する機能が操作者に選択されたか否かを判定する(ステップ401)。ステップ401で否定の判断(NO)がされた場合、本処理フローは終了する。一方、操作者が、図8(a)に示すブックコピー機能のアイコン43を選択した場合には、操作入力受付部35はブックコピー機能が選択されたと判定し、ステップ401で肯定の判断(YES)がされる。
ステップ401でブックコピー機能が選択されたと判定された場合(ステップ401でYES)、表示制御部34はブックコピー機能の設定を受け付ける設定画面として、図12(a)に示す設定画面50を表示する。この設定画面50上で操作者が操作することにより、操作入力受付部35は、ブックコピー機能についての設定を受け付ける(ステップ402)。この設定画面50には、例えば、「ブック両面」という設定項目が表示される。この「ブック両面」は、とじられた原稿を見開き状態が変わらないように両面コピーするか否かを設定する項目であり、図8(b)に示すコピー機能の設定画面45には表示されないブックコピー機能特有の設定項目である。
次に、条件判定部33は、原稿台15上に原稿が置かれたか否かを判定する(ステップ403)。ステップ403で肯定の判断(YES)がされた場合、表示制御部34は、図12(b)に示す読取入力画像51を表示する(ステップ404)。この読取入力画像51には、「スタート」ボタン51Aと、「設定に戻る」ボタン51Bとが含まれる。ここで、視線入力受付部36は、操作者の視線が「スタート」ボタン51Aに向けられたか否かを判定する(ステップ405)。
ステップ405で肯定の判断(YES)がされた場合、ブックコピー機能が実行される(ステップ406)。そして、本処理フローは終了する。一方、ステップ405で否定の判断(NO)がされた場合、ステップ402に移行する。なお、ステップ405で否定の判断がされた場合とは、例えば、操作者の視線が「設定に戻る」ボタン51Bに向けられた場合や、一定時間内に「スタート」ボタン51A及び「設定に戻る」ボタン51Bのどちらにも視線が向けられなかった場合等である。
また、ステップ403で否定の判断(NO)がされた場合、操作入力受付部35は、操作者の操作により、ブックコピー機能を実行する「スタート」ボタンが押下されたか否かを判定する(ステップ407)。この「スタート」ボタンは、読取入力画像51の「スタート」ボタン51Aとは別のものであり、操作者の接触操作による入力を受け付けるボタンである。ステップ407で肯定の判断(YES)がされた場合、ステップ406に移行する。一方、ステップ407で否定の判断(NO)がされた場合、ステップ402に移行する。
以上説明したように、本実施の形態に係る画像処理装置10は、読取動作情報又は読取操作者情報が予め定められた条件を満たす場合に、読取入力画像を表示し、操作者の視線による読み取りの入力を受け付ける。原稿の読み取りを行う場合、操作者は、例えば、原稿台15に置いた原稿の位置や角度のずれを調整することがある。しかし、例えば、見開き原稿の読み取りのために操作者が原稿を両手で押さえている場合や、操作者が荷物を持っていたり手に怪我をしたりしている場合には、操作者の両手が塞がっている可能性がある。このような場合に読み取り開始の操作のために原稿から手を離すと、原稿の位置がずれた状態で読み取りが行われてしまうことがある。
そこで、本実施の形態に係る画像処理装置10により、予め定められた条件を満たす場合に読取入力画像が表示され、操作者が原稿から手を離すことなく読み取りが開始される。そのため、例えば、読み取りに関する入力が操作者の手で行われる構成と比較して、原稿の位置がずれた状態で読み取りが行われることが抑制される。また、本実施の形態に係る画像処理装置10により、操作者の視線を基に読み取りが開始されるため、例えば、原稿を原稿台15に置いてから一定時間後に読み取りが開始される構成と比較して、操作者の意図したタイミングで読み取りが行われ易くなる。
また、上述した例では、操作者の両手が塞がっていると想定されるような条件を視線入力条件としたが、このような構成に限られない。本実施の形態では、操作者の両手が塞がっているか否かにかかわらず、操作者の操作に支障があると想定される場合の条件を、視線入力条件としてもよい。言い換えると、操作者の両手が空いている(操作者が両手を使える)場合と比較して操作性が低下している場合の条件を、視線入力条件としてもよい。このような場合としては、例えば、操作者の片手が塞がっている場合が挙げられる。
例えば、操作者が一方の手で原稿を押さえて、他方の手が空いている場合、タッチパネル130の配置場所によっては、他方の手でタッチパネル130を操作するよりも、視線による入力を受け付けた方が、操作者にとって読み取りを開始し易い場合も考えられる。そこで、操作者の片手が塞がっていると想定されるような条件を視線入力条件として予め定めておくことにより、このような場合であっても操作者の視線により原稿の読み取りが開始されることとなる。
また、本発明の実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
なお、上記では種々の実施形態および変形例(実施例)を説明したが、これらの実施形態や変形例(実施例)どうしを組み合わせて構成してももちろんよい。
また、本開示は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
10…画像処理装置、14…原稿押さえ部材、15…原稿台、18…視線検知センサ、19…第1カメラ、20…第2カメラ、21…制御部、31…読取動作情報取得部、31…読取操作者情報取得部、33…条件判定部、34…表示制御部、35…操作入力受付部、36…視線入力受付部、130…タッチパネル

Claims (9)

  1. 操作者による指示に応じて原稿の画像を読み取る画像読取手段と、
    原稿の読み取りを行う操作者の情報又は原稿の読み取りを行うために操作者が自装置に対して行った動作に関する情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段が取得した情報が、前記操作者の操作に支障があると想定される予め定められた条件を満たす場合に、原稿の読み取りに関する視線による入力を操作者から受け付けるための表示を行う表示手段と
    を備える画像処理装置。
  2. 前記取得手段は、原稿が置かれる原稿台又は当該原稿台に置かれた原稿を押さえるために開閉可能に設けられた原稿押さえ部材に対して操作者が行った動作に関する情報を取得し、
    前記表示手段は、前記取得手段が取得した情報において、前記原稿台又は前記原稿押さえ部材に対して予め定められた動作が行われた場合に、前記表示を行うこと
    を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記取得手段は、前記原稿台に対する押圧の大きさを取得し、
    前記表示手段は、前記原稿押さえ部材が開いた状態において前記押圧の大きさが予め定められた閾値以上である場合に、前記表示を行うこと
    を特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記取得手段は、前記原稿押さえ部材が開閉されたことを示す情報を取得し、
    前記表示手段は、前記原稿押さえ部材が開いている時間が予め定められた時間を経過した場合に、前記表示を行うこと
    を特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 前記取得手段は、操作者の手の状態を示す情報を取得し、
    前記表示手段は、前記取得手段が取得した情報において、操作者の手の状態が予め定められた状態である場合に、前記表示を行うこと
    を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 原稿が置かれる原稿台を撮影する撮影手段をさらに備え、
    前記取得手段は、操作者の手の状態を示す情報として、前記撮影手段が撮影した画像を取得し、
    前記表示手段は、前記取得手段が取得した画像において、操作者の両手が前記原稿台上にある場合に、前記表示を行うこと
    を特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記取得手段は、操作者により設定された画像読み取りの条件を取得し、
    前記表示手段は、前記取得手段が取得した画像読み取りの条件において、複数枚の用紙からなり見開き部を有する原稿を読み取る設定が行われた場合に、前記表示を行うこと
    を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 前記表示手段は、前記設定が行われた後、原稿台に原稿が置かれた場合に、前記表示を行うこと
    を特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 操作者による指示に応じて原稿の画像を読み取る画像読取手段と、
    見開き原稿を読み取る設定がされた場合に、原稿の読み取りに関する視線による入力を操作者から受け付けるための表示を行う表示手段と
    を備える画像処理装置。
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