JP6945437B2 - スクイズ容器 - Google Patents
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Description
このスクイズ容器では、容器本体の胴部を、径方向の内側に向けて弾性変形させたときに、容器本体内が加圧されることで、吐出膜が弾性変形してスリットが拡開し、容器本体内の内容物がスリットを通して吐出孔から吐出される。
そして、胴部の長辺部分を径方向の内側に向けて反転変形させたときに、スリットが容器本体内の内圧により拡開するので、スクイズ容器を吐出孔が下方を向く姿勢にしただけでは、内容物を吐出孔から漏出させにくくすることが可能になり、容器本体内の内容物がスリットを通して吐出孔から吐出される量をばらつき少なく安定させることができる。
さらに、胴部の長辺部分を、径方向の内側に向けて押し込んで、前記横断面視で直線状にしただけでは、スリットが拡開せず、胴部の長辺部分を、径方向の内側に向けて反転変形したときに、スリットが拡開することから、内容物が吐出されるときの容器本体の内圧を安定させることが可能になり、吐出される内容物の勢いも安定させることができる。
以上の作用効果が、例えば、容器本体の内側に、胴部の径方向の内側に向けた変形量を抑止する抑止部材を配設したり、胴部にボタン部を形成したりしなくても、容器本体と、吐出膜を有する吐出キャップと、を備える構成で奏されるので、構造の複雑化を抑えることができる。
また、オーバーキャップが、栓体を係止する係止部を備えるので、オーバーキャップを外したときに、栓体もオーバーキャップとともに移動させることができる。これにより、オーバーキャップを外したときに、弱化部を破断することが可能になり、優れた開封操作性を具備させることができる。
また、係止部が、栓体の、オーバーキャップに対する下方移動を規制する場合、弱化部を破断して吐出孔を開放したときに、栓体を落下させずにオーバーキャップに保持させることができる。
スクイズ容器1は、図1に示されるように、内容物が収容される容器本体11と、吐出キャップ14と、を備える。
以下、容器本体11の横断面の中央部を通る直線を容器軸Oといい、容器軸O方向に沿って、容器本体11の口部12側を上側といい、容器本体11の底部側を下側という。また、容器軸O方向から見て、容器軸Oに交差する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。
胴部15において、前記横断面視で呈する長方形状を構成する長辺部分15aは、径方向の外側に向けて突となるように湾曲し、径方向の内側に向けて弾性変形可能に形成されている。前記横断面視において、胴部15の長辺部分15aの曲率半径は、径方向の内側に向けて押し込む前と、径方向の内側に向けて押し込んで反転変形させたときと、では逆向きで同等の大きさとなっている。
胴部15の長辺部分15aにおいて、周方向の位置が同じ部分は、容器軸O方向の全長にわたって径方向の位置が同等になっている。図示の例では、胴部15の短辺部分15bも、周方向の位置が同じ部分では、容器軸O方向の全長にわたって径方向の位置が同等になっている。
また、胴部15の長辺部分15aおよび短辺部分15bとして、例えば、容器軸O方向の外側から内側に向かうに従い漸次、径方向の外側、若しくは内側に向けて延びる構成、または、容器軸O方向の一方側から他方側に向かうに従い漸次、径方向の外側に向けて延びる構成等を採用してもよい。
本体部16の天壁部20に吐出孔13が形成されている。吐出孔13は、容器軸Oと同軸に配置されている。本体部16の天壁部20における吐出孔13の開口周縁部に、上方に向けて突出する吐出筒18が形成されている。吐出筒18は、容器軸Oと同軸に配置されている。
図示の例では、栓体19は、有底筒状に形成され、吐出孔13の内周面に弱化部を介して連結されている。栓体19は容器軸Oと同軸に配置され、栓体19の下端部と吐出孔13の内周面とが弱化部を介して連結されている。栓体19の上端開口縁は、吐出筒18の上端開口縁より下方に位置している。
第3フランジ部17c、および雄ねじ筒17bの上端部それぞれの容器軸O方向の位置は、互いに同等になっている。
吐出膜22は、吐出孔13の直下に配置され、吐出孔13の全体と容器軸O方向で対向している。吐出膜22は、容器軸Oと同軸に配置された薄肉の円板状に形成されている。吐出膜22は、下方に向けて突となるように湾曲している。吐出膜22の外周縁部には、下方に向けて突出する脚筒部22aが形成されている。脚筒部22aのうち、下部は上部より径方向の厚さが厚くなっている。脚筒部22aのうち、下部は上部より径方向の外側に突出している。脚筒部22aの上部は、周壁部17の第2筒部17m内に配置されている。
第1係止部24cは、嵌合筒24bの内側に配置されている。嵌合筒24bおよび第1係止部24cは、容器軸Oと同軸に配置されている。第1係止部24cは、栓体19のオーバーキャップ24に対する下方移動を規制する。
嵌合筒24bの内周面に、栓体19の外周面に形成された被係止部19aが係止される第2係止部24dが形成されている。第2係止部24dおよび被係止部19aは、オーバーキャップ24および栓体19の相対的な周方向の移動を規制する。
すなわち、容器本体11内が空の状態では、胴部15の長辺部分15aが、径方向の内側に向けて弾性変形する過程において、前記横断面視で、径方向の外側に向けて突の曲面状から直線状になったときには、スリット21が拡開しないように構成されている。ただし、内容物が充填された容器本体11を吐出孔13が下方を向く姿勢にした状態では、胴部15の長辺部分15aが、径方向の内側に向けて弾性変形する過程において、前記横断面視で、径方向の外側に向けて突の曲面状から直線状になる前であっても、スリット21が拡開する場合がある。
容器本体11の内容量は約300mlとし、容器本体11の高さを約150mmとし、胴部15における最小肉厚を約0.6mmとした。容器本体11内が空の状態で、胴部15の長辺部分15aを径方向の内側に向けて押圧したときに、この長辺部分15aが、前記横断面視で直線状になったときに、容器本体11の内圧が、胴部15を押圧する前と比べて約3kPa上昇した。また、容器本体11内が空の状態で、図3の二点鎖線に示されるように、胴部15の長辺部分15aの、径方向の内側に向けた反転変形が完了したときに、容器本体11の内圧が、胴部15を押圧する前と比べて約5kPa上昇した。そして、容器本体11の内圧が、胴部15を押圧する前と比べて約4.5kPa上昇したときに、スリット21が拡開した。
また、オーバーキャップ24が、栓体19を係止する第1係止部24c、および第2係止部24dを備えるので、オーバーキャップ24を外したときに、栓体19もオーバーキャップ24とともに移動させることができる。これにより、オーバーキャップ24を外したときに、弱化部を破断することが可能になり、優れた開封操作性を具備させることができる。
また、第1係止部24cが、栓体19の、オーバーキャップ24に対する下方移動を規制するので、弱化部を破断して吐出孔13を開放したときに、栓体19を落下させずにオーバーキャップ24に保持させることができる。
また、オーバーキャップ24を有しないスクイズ容器1を採用してもよい。
また、胴部15の長辺部分15aが、径方向の内側に向けて弾性変形する過程において、前記横断面視で、直線状になる前にスリット21が拡開してもよい。
11 容器本体
12 口部
13 吐出孔
14 吐出キャップ
15 胴部
15a 長辺部分
15b 短辺部分
19 栓体
21 スリット
22 吐出膜
24 オーバーキャップ
24c 第1係止部(係止部)
24d 第2係止部(係止部)
O 容器軸
Claims (4)
- 内容物が収容される容器本体と、
前記容器本体の口部に装着されるとともに、内容物が吐出される吐出孔が形成された吐出キャップと、を備え、
前記吐出キャップは、前記容器本体内と前記吐出孔との連通を遮断するとともに、拡開時に前記容器本体内と前記吐出孔とを連通するスリットが形成された弾性変形可能な吐出膜を備え、
前記容器本体の胴部は、容器軸に直交する横断面視で長方形状を呈し、
前記胴部において、前記横断面視で呈する長方形状を構成する長辺部分は、径方向の外側に向けて突となるように湾曲し、径方向の内側に向けて弾性変形可能に形成され、
前記胴部の長辺部分が径方向の内側に向けて反転変形したときに、前記スリットが拡開し、
前記胴部の長辺部分が、径方向の内側に向けて弾性変形する過程において、前記横断面視で、直線状から径方向の内側に向けて窪むように反転が開始したときに、前記スリットが拡開することを特徴とするスクイズ容器。 - 前記胴部の前記横断面視において、前記長辺部分の曲率半径は、前記長方形状を構成する短辺部分の曲率半径より小さいことを特徴とする請求項1に記載のスクイズ容器。
- 前記胴部の長辺部分において、周方向の位置が同じ部分は、容器軸方向の全長にわたって径方向の位置が同等になっていることを特徴とする請求項1または2に記載のスクイズ容器。
- 前記吐出孔を開放可能に閉塞するオーバーキャップを備え、
前記吐出キャップは、破断可能な弱化部を介して連結され、かつ前記吐出孔を閉塞する栓体を備え、
前記オーバーキャップは、前記栓体を係止する係止部を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のスクイズ容器。
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