以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態の充電台に電気掃除機を取り付けた場合を示し、(a)はスティック状態、(b)はハンディ状態である。
図1(a)は、電気掃除機100の充電台70に、電気掃除機100をスティック状態で立てて充電している状態である。電気掃除機100の先端には延長管300が接続され、延長管300の先には標準吸口400が接続されている。なお、標準吸口400は、モータによってブラシが回転するパワーブラシ式のものである。
また、図1(b)は、電気掃除機100の充電台70に、電気掃除機100をハンディ状態で立てて充電した状態である。この場合には、電気掃除機100の先端から延長管300を取り外し、電気掃除機100の先に標準吸口400を直接取り付ける。なお、図1(b)では、電気掃除機100に標準吸口400を直接に取り付けた使用状態を図示しているが、電気掃除機100に標準吸口400を取り付けない状態で使用することもできる。
また、図1(b)の充電台70では、延長部材80が向きを変えて取り付けられることで、電気掃除機100をハンディ状態で充電することができる。
図2は、電気掃除機を示す分解斜視図である。なお、図2において示す方向は、電気掃除機100の向きを示している。
図2に示すように、電気掃除機100は、掃除機本体1、ダストケース2(集塵装置)および蓄電池3を備えて構成されている。
掃除機本体1は、本体部10、モータケース部11、ハンドル部12を備えて構成されている。
本体部10は、延長管300(図1(a)参照)や標準吸口400が接続される本体部10内への吸込口である接続口10aが形成されている。また、本体部10には、ダストケース2が着脱自在に取り付けられるとともに、接続口10aから吸い込まれた塵挨を含む空気をダストケース2に送り込む導入管14を備えている。導入管14の先端には、後述する吸口体等に電気的に接続するための接点部14aを備えている。
モータケース部11には、電動送風機40(図4参照)と本体基板50(図4参照)が内包されている。また、モータケース部11の前面には、ダストケース2で集塵された後の清浄な空気が吸い込まれる円形の吸込口11aが形成されている。また、モータケース部11の前面には、吸込口11aより下部に、充電台70(図1(a),(b)参照)と接続される本体端子部17が設けられている。
ハンドル部12は、本体部10の後方に設けられ、略L字状に形成された把持部12aを有している。把持部12aは、前後方向に直線状に延びる第1把持部12a1と、略上下方向に直線状に延びる第2把持部12a2と、を有している。第1把持部12a1は、第2把持部12a2よりも上部に配置されている。第2把持部12a2は、上下方向に対して上部が前方に向くように傾斜している。また、第1把持部12a1と第2把持部12a2は略棒状且つ連続して形成されている。このように、第1把持部12a1と第2把持部12a2とをそれぞれ直線状に構成することで、使用者が持ち手の位置を認識し易くなる。
また、ハンドル部12には、蓄電池3(電池ケース)をロックするための蓄電池ロック部材13が設けられている。この蓄電池ロック部材13は、略L字状に形成された板状であり、一端がハンドル部12に回動自在に連結されている。
また、ハンドル部12の第1把持部12a1の上面には、操作ボタン12bが設けられている。操作ボタン12bは、例えば、「強」、「標準」、「切」の3つのボタンで構成されている。
本体部10の前端には、延長管300(図1(a)参照)や標準吸口400(図1(b)参照)を取り外す際に操作される解除ボタン18が設けられている。この解除ボタン18を押下操作することで延長管300、標準吸口400の取り外しが可能となる。
また、本体部10の前端には、回転式のブラシ90が取り付けられている。このブラシ90は、接続口10aの外面に凹凸嵌合して固定される略円弧形状の固定ベース90aと、この固定ベース90aに回動自在に連結される回転部90bと、この回転部90bに植設される刷毛部90cとを有して構成されている。刷毛部90cは、収納時には後向きで、使用時には前向きに回動するように構成されている。
ダストケース2は、サイクロン方式のものであり、導入管14から吸込んだ塵埃を含む空気を、塵埃と空気とに分離し、塵埃を集める機能を有する。また、ダストケース2は、モータケース部11の前方に軸方向を前後方向にして配置され、略円柱形状の外筒2aを有している。また、ダストケース2の上面(側面)には、導入管14と繋がる略矩形状の流入口2bが形成されている。この流入口2bに流入した塵挨を含む空気は、ダストケース2内で塵挨と空気とに分離された後、塵埃が分離された空気がダストケース2の後部(背面)から排出される。
図35はダストケース2の外観図を示し、(a)は上側(図2参照)を正面にした際の正面図、(b)は上側を正面にした際の右側面図である。また、図36は、図35に示すI−I線およびJ−J線の断面図であり、(a)は図35(a)に示すI−I線断面図、(b)は図35(b)に示すJ−J線断面図である。
ダストケース2は、外筒2aと後述する内筒200で構成されている。外筒2aは略円筒形状であり、前述したように上面(円筒側面)には略矩形形状の流入口2bを備え、前後は開口し、後方には後述するフィルタ5を、前方には蓋2cを備える。また、図36(a)に示すように、後方は流入口2bより吸引した塵埃を含む空気を旋回・分離する分離部2a1、前方は、分離した塵埃を収容する収容部2a2に分けられる。
内筒200は、図36に示すように略円筒形状であり、上部(後方)にメッシュ部220を設けた筒部210、下部(前方)には構造を省略するが、蓋2cを開いた際に塵埃を押し出すピストン部240を備えている。ピストン部240は、筒部210の下部(前方)に備える傘部230に内包されており、傘部230には円環状のリブ(250a、250b、250c)を設けている。円環状リブは、収容部2a2に搬送された塵埃が分離部2a1側へ舞い戻りにくくするために設けており、本実施例において、円環状リブ250a、250bは傘部230に、円環状リブ250cはピストン部240に設けているが、径や位置・個数はこの限りではない。これら複数の円環状リブの内、円環状リブ250aは、分離部2a1を旋回する流れと、収容部2a2へ搬送する流れの割合を変えることができ、これも塵埃の分離部2a2側への舞い戻り抑制に効果的である。このような効果を得るために、円環状リブ250aは、前述した外筒2aに備える略矩形形状の流入口2bから臨む位置に設けている。流入した空気(塵埃を含む)は、円環状リブ250aを境にして、上側は分離部2a1を旋回する流れの一部を強めることができ、下側は直接収容部2a2へ搬送する流れになる。円環状リブ250aが無い場合、分離部2a1を旋回する流れは、旋回しながら収容部2a2へ向かい、ピストン部240を伝いながら収容部2a2から分離部2a1へ戻る。その際、円環状リブ250b、250cにより塵埃の舞い戻りを抑制しているが、塵埃が分離部2a1へ戻る場合もある。本実施例のような円環状リブ250aを設けることで、分離部2a1を旋回する旋回流を強めることができ、舞い戻った塵埃が内筒200のメッシュ部220への付着を抑制することができる。
本実施例において、円環状リブ250aは流入口2bからわずかに臨む位置に設けているがこの限りではなく、流入口2bを二分する位置などでも構わない。また、円環状リブ250aは傘部240に設けているが、傘部240ではなく、メッシュ部220を備える筒部210に設けても良い。
また、ダストケース2の前面には、ダストケース2内に溜まった塵埃を廃棄する際に開閉する蓋2cがヒンジ部2dを介して回動自在に支持されている。また、蓋2cの上部には、蓋2cのロックを解除するための解除ボタン2fを備えた蓋ロック機構2eが設けられている。
ダストケース2内には、外筒2aの軸方向の後端にフィルタ5が収容されている。このフィルタ5は、プリーツ状に折って構成されたものであり、フィルタ面積を大きくできるとともに、フィルタ5による圧力損失を低減することができる。また、ダストケース2上部に備えたボタン5aを押下することで、フィルタ5を取り外すことができ、ボタン5aに対抗する側(図中矢印において下側)には、掃除機本体1からダストケース2を取り外すためのボタン5bを備えている。
また、フィルタ5は、例えば高密度のHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)で構成されている。HEPAフィルタとは、定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルタである。
なお、ダストケース2の内部の機構については、特開2016−137165号公報に基づいて構成することができる。
図3は、前述した蓋ロック機構2eを動作させ蓋2cを開いた状態の電気掃除機を示す斜視図である。図4は、電気掃除機の縦断面図、図5は側面図である。
図3〜図5に示すように、電気掃除機100は、ダストケース2が本体部10の下方かつモータケース部11の前方に取り付けられる。この場合、ダストケース2を掃除機本体1に装着すると、蓋ロック機構2eは図中矢印で示す上側に備え、下側にはヒンジ部2dを備える。また、蓋ロック機構2eの備えた解除ボタン2fは掃除機本体1(本体部10)左側から臨む位置にあり本体部10の側面よりも奥側、言い換えると本体部10側面よりも出っ張らない位置に備える。これは、解除ボタン2fを本体部10側面よりも出っ張る位置に設けた場合、掃除中に蓋2cが解除される恐れがあるが、解除ボタン2fを本体部10側面から出っ張らないようにすることで、誤動作を防止することができるからである。例えば、掃除中に、掃除機本体1が家具等に触れる場合がある。このとき、解除ボタン2fを本体部10側面よりも奥側に設けているため、誤って解除ボタン2fに家具等が触れることなく、蓋2cが意図せずに開く可能性は低い。蓋ロック機構2eに備える解除ボタン2fの位置はこの限りでなく、掃除機本体1右側から臨む位置に設けても構わない。本発明のように、解除ボタン2fが本体部10側面から押せる構造にすることで、ごみ箱等のごみ廃棄場所にてひとつの動作で容易にダストケース2内の塵埃を排出することができる。
さらに、先述した図4及び図5に示すダストケース取り外しボタン5bは、図中矢印に示す前方向にスライドすることで、掃除機本体1からダストケース2を取り外すことができる。これは、掃除機本体1を充電台70に立てた状態(充電時)でもダストケース2のみを持ち運びごみ捨てが可能となる。また、ダストケース2のみが掃除機本体1から取り外せることで、ダストケース2が汚れていた場合など容易に水洗いできるため、ダストケース2を清潔に保つことができる。以上のように本発明によれば、ダストケース2を掃除機本体1に装着した状態、取り外した状態と使用者の状況に応じてごみ捨てを行うことができるため、使い勝手の良い電気掃除機を提供することができる。
また、ダストケース2には、お手入れブラシ2sが着脱自在に設けられている。このお手入れブラシ2sは、ダストケース2が掃除機本体1に装着されたときに外部から見え難い位置に配置されている。このため、運転中に外れ難く、また、お手入れブラシ2sを電気掃除機100とは別の場所に保管しておく必要もない。
図4に示すように、本体部10のモータケース部11には、電動送風機40が収容されている。モータケース部11内には、電動送風機40の下方に、掃除機本体1を制御する本体基板50(制御基板)が収容されている。
電動送風機40は、回転駆動軸40aが前後方向を向くように横置きに配置されている。また、電動送風機40から排出された空気は、電動送風機40の下方に配置された本体基板50に流れ、本体基板50を冷却するようになっている。
本体基板50は、上下に分割して2段に配置され、主に対向する面に部品が実装されている。電動送風機40から排出された空気のほとんどは、各本体基板50の対向配置された部品(発熱部品)を冷却するように流れる。
また、電動送風機40と本体基板50は、上下方向に重なるように配置されている。このため、前後方向の寸法を短くできる。また、電動送風機40および本体基板50は、ハンドル部12の第1把持部12a1の下方に位置している。これにより、使用者が把持部12a1を握って操作する場合、電気掃除機100の重心が第1把持部12a1の下方近傍になるので、電気掃除機100の先を上向きで使用する場合、電気掃除機100を安定して保持できる。
また、第1把持部12a1とモータケース部11の上面11cとの間には、手を挿入するための幅寸法H1の隙間12cが形成されている。また第2把持部12a2とモータケース部11の背面11dとの間には、幅寸法H1よりも広い幅寸法H2の隙間12dが形成されている。このように、第1把持部12a1を把持して掃除する場合には、腕を伸ばした状態で保持できるので、第1把持部12a1を強く握ることなく、電気掃除機100を前後に動かすことができる。また、第2把持部12a2を把持して掃除する場合には、隙間12dに手(指)を深く挿入して強く握る必要があるので、幅寸法H2を幅寸法H1よりも広くすることで、第2把持部12a2を安定して把持することができる。
また、第1把持部12a1の厚みT1は薄く形成され、第2把持部12a2の厚みT2は厚みT1よりも厚く形成されている。つまり、第1把持部12a1は細く、第2把持部12a2は太く形成されている。このように、第2把持部12a2を握って掃除する場合には、第2把持部12a2の厚みT2を厚くすることで、深く握り易くなるとともに、第2把持部12a2の強度を高くすることができる。
蓄電池3は、例えば、エネルギ効率の高いリチウムイオン電池で構成することができる。また、蓄電池3は、ハンドル部12の第2把持部12a2の下方に配置されている。このように、蓄電池3を電気掃除機100の後端に設けることで、ハンドル部12の重心が第2把持部12a2に近くなるので、電気掃除機100の先を上向きで使用する場合、操作感を軽くすることができる。
蓄電池ロック部材13は、自由端側に蓄電池3とロックされる爪部13aが形成されている。また、蓄電池ロック部材13は、蓄電池3の背面を上端から下端まで囲むようにして配置され、蓄電池3の後端下面において爪部13aと蓄電池3の下面とがロックされるように構成されている。
このように、蓄電池3を着脱式にすることによって、蓄電池が着脱不可のものに比べて、蓄電池3の交換がし易くなる。また、予備の蓄電池3と、予備の蓄電池3を充電可能な充電ボックスをオプションで用意することで、電気掃除機100の本体側の蓄電池が消耗した場合に予備の蓄電池3に直ちに交換することで、掃除時間を延長することが可能になる。このように構成することで、例えば、店舗などの広い床面を掃除する場合に有効である。
図5は、電気掃除機の排気口が第1の状態を示し、(a)側面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。
図5(a)に示すように、電気掃除機100は、吸い込んだ空気を外部に排出する排気口16を有している。排気口16は、ダストケース2の上方且つ第1把持部12a1の前方に配置されている。また、排気口16は、前後方向に沿ってスリット状の長孔16aが上下方向に並んで形成されることで構成されている。
排気口16の外面には、複数本の長孔16aを覆うようにルーバ(風路切替部材)16bが取り付けられている。
図5(b)に示すように、排気口16の長孔16aは、略半円形状の壁面16cに左右に分けて形成されている。壁面16cには、左右にそれぞれ5本の長孔16aが形成されている。ルーバ16bは、壁面16cに沿って摺動可能に取り付けられている。図5(b)では、ルーバ16bが中央に位置している状態であり、左右の長孔16aの一部が露出している。
また、排気口16は、モータケース部11と連通して形成され、電動送風機40からの排気が本体基板50を冷却した後、長孔16aから排出されるように構成されている。ルーバ16bが図5(a),(b)の状態では、左右の長孔16aから排気されるようになっている。また、排気口16がハンドル部12の前方に位置しているので、排気口16が使用者より前側に位置し易くなるので、使用者に排気が当たるのを低減することが可能になる。
また、ルーバ16bの表面には、外側に突出する突条部16b1が形成されている。これにより、ルーバ16bを左右に動かす際に、突条部16b1に指を引掛け易くなり、ルーバ16bを左右に移動させる操作が容易になり、排気の向きの変更を迅速かつ容易に行うことができる。
図6は、図5のB−B線断面図である。
図6に示すように、蓄電池3は、6本の単電池3aが蓄電池ケース3b内に、上下にそれぞれ3本ずつ左右に並んで配置されている。さらに、上段の3本の単電池3aは、中央の単電池3aが左右の単電池3aよりも低い位置に配置され、単電池3aを軸方向から見たときに単電池3aの中心を結ぶ線がV字状になるように配置されている。また、下段の3本の単電池3aも同様に、V字状に配置されている。このように、単電池3aの軸方向を前後方向に向けることで、単電池3aの軸方向の向きを左右方向に向けた場合よりも、蓄電池3の幅を狭くできる。また、単電池3aを上下2段に配置し、かつ、単電池3aをV字状に配置することにより、蓄電池3の幅をさらに狭くできる。このように左右の幅を狭くできることで、掃除中に使用者に蓄電池3が接触するのを低減できる。
このように単電池3aをV字状に配置することによって、蓄電池ケース3bの上面に窪み部3cが形成される。この窪み部3cには引掛スライド部3dが形成されている。一方、引掛スライド部3dに対向する本体部10(ハンドル部12の下方)には、引掛スライド部3dをスライド自在に保持するための断面視T字状のレール部15が形成されている。
また、蓄電池ケース3bの下端には、蓄電池ロック部材13の爪部13a,13aが係止される係止部3e,3eが形成されている。このように、デッドスペースに引掛スライド部3dを形成することで、空間を有効に利用することができ、蓄電池3の高さ寸法を低く抑えることができる。
図7は、電気掃除機の排気口が第2の状態を示し、(a)側面図、(b)は(a)のC−C線断面図である。
図7(a)に示すように、電気掃除機100のルーバ16bは、壁面16cに沿って右側(一方)に移動して、左側のすべての長孔16aが開放している。
図7(b)に示すように、ルーバ16bによって右側の長孔16aのすべてが閉じられ、左側の長孔16aのすべて開放している。これにより、電動送風機40からの排気すべてが、左側の長孔16aから排出される。これにより、使用者が左手でハンドル部12を握って、使用者の左側に電気掃除機100を配置した場合、排気が使用者に当たるのを防止できる。
図8は、電気掃除機の排気口が第3の状態を示し、(a)側面図、(b)は(a)のD−D線断面図である。
図8(a)に示すように、電気掃除機100のルーバ16bは、壁面16cに沿って左側(他方)に移動して、左側のすべての長孔16aが閉じられている。
図8(b)に示すように、ルーバ16bによって右側の長孔16aのすべてが開放している。これにより、電動送風機40からの排気すべてが右側の長孔16aから排出される。これにより、使用者が右手でハンドル部12を握って、使用者の右側に電気掃除機100を配置した場合、排気が使用者に当たるのを防止できる。
このように、本実施形態の排気口16では、排気の左右の向きを自由に変更できるので、使用者が右利きの場合でも左利きの場合でも、排気が直接使用者に当たるのを防止できる。
このように構成された電気掃除機100では、使用者が、ハンドル部12に設けられた操作ボタン12b(図3参照)を操作して運転を開始すると、電動送風機40(図4参照)には蓄電池3(図3参照)から給電される。そして、電動送風機40が駆動して空気を吸い込む。吸い込んだ空気は、導入管14(図2参照)を経て、流入口2b(図2参照)を介してダストケース2内に流入する。そして、流入した塵埃を含む空気は、旋回流となり、塵埃に遠心力が働き、塵埃と空気は分離される。そして、空気はフィルタ5を通過し、電動送風機40、本体基板50(図4参照)を通り、排気口16(図5(a)参照)から掃除機本体1の外部に排気される。
図9は、電気掃除機の充電台を示す斜視図である。なお、図9に示す充電台70は、電気掃除機100およびすべての応用吸口体(付属品)を取り外した状態である。
図9に示すように、充電台70は、ベース部71とスタンド部72と延長部材80とを備えて構成されている。
ベース部71は、標準吸口400(図1参照)が載置される略矩形状の載置面71aを有している。また、ベース部71は、幅方向(左右方向)の中央に、後方に延びる延出部71bを有している。この延出部71bの左右の側方には、後記する応用吸口体を取り付けて保管しておく側部保管部71c,71dが設けられている。
図10は、電気掃除機の充電台を示す平面図である。なお、図10は、充電台70を鉛直上方から見下ろしたときの状態を示している。
図10に示すように、右側の側部保管部71cは、延出部71bから右側方に延出して床面と接する台座部71c1と、この台座部71c1の上面から上方に向けて突出する円柱形状の突起部71c2と、を有して構成されている。左側の側部保管部71dは、延出部71bから左側方に延出して床面と接する台座部71d1と、この台座部71d1の上面から上方に向けて突出する円柱形状の突起部71d2と、を有して構成されている。
また、延出部71bには、後方に向けて延出する延出部71eがベース部71と一体に形成されている。この延出部71eは、電気掃除機100の充電時に、電気掃除機100が後方に倒れ込むのを防止する機能を有する。また、延出部71eは、床面と接する台座部71e1と、この台座部71e1の上面から上方に向けて突出する円柱形状の吸口保管部71e2と、を有している。また、台座部71e1は、左右方向に延出して幅広に構成されている。また、台座部71e1の左右方向の両端は、前記した台座部71c1,71d1の先端よりも内側に位置している(図10参照)。このように、延出部71eは、電気掃除機100の倒れ込みを防止する機能だけではなく、応用吸口体を取り付けて保管しておく保管機能も有している。
図11は、電気掃除機の充電台から延長部材を取り外した状態を示す斜視図である。
図11に示すように、スタンド部72は、延出部71bの後端部から鉛直方向(上下方向)上向きに延在している。また、スタンド部72は、上下方向の中央より上部が下部よりも前後方向に厚みを持って形成されている。
スタンド部72の上面72aには、ハンディ状態の電気掃除機100(図1(b)参照)を充電する際に使用される第1充電端子73が設けられている。第1充電端子73は、掃除機本体1(図2参照)と電気的に接続される。また、第1充電端子73は、蓄電池3を充電する端子であり、スタンド部72の上面72aから鉛直方向の上方に向けて突出して形成されている。
図12は、電気掃除機の充電台の分解斜視図である。
図12に示すように、充電台70は、スタンド部72がベース部71に対し着脱自在に構成されている。なお、ベース部71とスタンド部72は着脱自在でなくてもよいが、収納性・梱包性を高めるため、着脱自在であることが望ましい。
ベース部71は、後面には電源コード76を備え、内部に充電基板74を有する。また、ベース部71の内部には、おもり75が設けられ、充電台70に電気掃除機100を装着したときに充電台70が倒れにくくなっている。
スタンド部72には接続ピン72bが設けられ、ベース部71には接続ピン72bを受ける接続端子71fが設けられ、ベース部71にスタンド部72を装着することで、接続ピン72bが接続端子71fと電気的に接続される。なお、接続ピン72bと第1充電端子73とは、図示しない電線を介して接続されている。
図13は、電気掃除機の充電台の第1充電端子を示す拡大斜視図である。
図13に示すように、第1充電端子73は、スタンド部72の上面72aから上方に突出する略直方体形状の端子台73aを有している。この端子台73aは、左右方向に細長く形成されている。また、端子台73aには、左右両端において、前面および上面が開放するように切り欠かれた凹部73b、73bが形成されている。各凹部73b内には、端子73cが設けられている。端子73cは、スタンド部72内においてねじ固定されている。
端子台73aには、端子73cと端子73cとの間に、前面および上面が開放するように切り欠かれた略直方体形状の凹み部73d,73dが形成されている。
端子73cは、細長い金属板を折り曲げることで構成され、凹部73b内において前後方向に撓み変形するように配置されている。また、端子73cは、前記した接続ピン72bとリード線(図示せず)を介して電気的に接続されている。
図14は、充電台の第1充電端子と接続される電気掃除機の本端端子部をダストケース側から見上げた状態を示す斜視図である。
図14に示すように、掃除機本体1の本体端子部17には、充電台70の端子台73a(図13参照)が嵌合する嵌合凹部17aが形成されている。嵌合凹部17a内には、充電台70の端子73c(図13参照)と接続される本体端子17bが配置されている。この本体端子17bは、蓄電池3(図3参照)と電線を介して電気的に接続されている。また、嵌合凹部17a内には、充電台70の凹み部73d(図13参照)と嵌合する嵌合突起17cが形成されている。
図15は、電気掃除機の充電台を示す分解斜視図である。
図15に示すように、延長部材80は、電気掃除機100(図1(a)参照)をスティック状態で充電する場合に使用するものであり、パイプ81と、中継端子82と、第2充電端子83と、を有して構成されている。
パイプ81は、意匠面等から、例えば、アルミ合金など軽量のもので構成され、軸方向の途中に中継端子82を保持している。また、パイプ81は、軸方向の上端に第2充電端子83を保持している。パイプ81を金属製にすることで、充電台70を外観上スリムに見せることができ、延長部材80を製造する際に大きな金型が不要になる。なお、パイプ81は、金属製に限定されず、合成樹脂製であってもよい。
また、パイプ81は、中継端子82から下側に突出する連結部81sが、スタンド部72に一体に形成された連結保持部72cに連結される。連結保持部72cは、軸方向に細長い筒状に形成され、上面72aにパイプ81の連結部81sが挿入される挿入穴72c1が形成されている。この連結保持部72cは、連結部81sの全体を収容できる長さに形成されている。
中継端子82は、合成樹脂などで形成され、第1充電端子73と連結される連結端子部82aと、連結端子部82aをパイプ81に保持させる保持部材82bと、延長管300を保持する延長管保持部82cと、延長ホース800(図25参照)を保持する延長ホース保持部82dと、を有している。
連結端子部82aは、パイプ81の軸方向に直交する方向に突出して形成され、下面に第1充電端子73と接続される端子部が形成されている。この端子部は、図示していないが、図14で示した本体端子部17と同様に構成されている。
保持部材82bは、連結端子部82aに向けて延びるフランジ82b1と、このフランジ82b1から上方に向けて側面視円錐台状に形成されるとともにパイプ81に固定される筒体82b2と、を有している。
このように、中継端子82は、パイプ81を連結保持部72cに挿入して取り付けたときに、連結端子部82aと第1充電端子73とが連結され、電気的に接続されるように構成されている。
延長管保持部82cは、連結端子部82aの前面に形成され、延長管300(図1(a)参照)を左右両側から挟み込んで保持する一対の保持片82c1,82c1を有している。一対の保持片82c1,82c1は、撓み変形可能に構成され、延長管300(図1(a)参照)を隙間82c2から押し込むことで、延長管300を保持片82c1,82c1に保持させることができる。
延長ホース保持部82dは、後記する延長ホース800(図25参照)を保管しておく際に利用されるものであり、前部保持片82d1と、下部保持片82d2と、を有している。
前部保持片82d1は、パイプ81側とで挟んで保持する板状のものであり、連結端子部82aの上面に、上方に向けて突出して形成されている。また、前部保持片82d1の先端(上端)は、パイプ81側に向けて屈曲して形成されている。
下部保持片82d2は、延長ホース800の下部を支持するものであり、連結端子部82aから筒体82b2までに渡って形成される下部支持部82d2を有している。また、下部保持片82d2は、連結端子部82aと保持部材82bとを連結して、中継端子82の強度を向上させている。
第2充電端子83は、第1充電端子73と同様の構成であり、スティック状態の電気掃除機100(図1(a)参照)を立てた状態で充電可能にするものである。また、第2充電端子83は、パイプ81の上端に保持される保持部83aを有している。この保持部83aの上面83a1に第2充電端子83が上向きに形成されている。
また、保持部83aの前面には、電気掃除機100のダストケース2の周面を受けて、電気掃除機100のぐらつきを抑える抑え部83bが形成されている。この抑え部83bの前面は、左右に広がりながら前方に向けて湾曲して形成されている。
図16は、電気掃除機の充電台を示す側面図である。
図16に示すように、充電台70は、中継端子82の連結端子部82aを前側に向けた状態で、パイプ81を連結保持部72cに上方から挿入する。そして、中継端子82より下部のパイプ81の連結部81s(図15参照)が連結保持部72cに挿入されると、第1充電端子73(図15参照)が中継端子82に嵌合し、第1充電端子73と中継端子82とが電気的に接続される。また、中継端子82は、第2充電端子83とパイプ81内に通された電線(不図示)を介して電気的に接続されている。
このとき、図16の側面視において、連結保持部72cの背面(後面)の位置と、延長部材80の背面(後面)の位置とが略一致している。また、延出部71eは、図16の側面視において、連結保持部72cおよび延長部材80よりも後方に突出するようにして構成されている。
また、保持部83aの上面83a1は、前方に向けて下降するように若干傾斜している。また、第2充電端子83は、上面83a1の傾斜に沿って傾斜して配置されている。
図17は、電気掃除機をスティック状態で充電台に取り付けたときの側面図である。なお、図17の方向矢印は、充電台70の向きを示している(図18も同様)。
図17に示すように、電気掃除機100は、スティック状態において、第2充電端子83と接続されることで充電される。このとき、使用者は、ハンドル部12を把持しながら延長管300を下向きにして、掃除機本体1を第2充電端子83の上方から下降させることによって、第2充電端子83に本体端子部17が接続される。このとき、第2充電端子83が上向きに形成されているので、電気掃除機100の自重によって、本体端子部17を第2充電端子83に確実に接続することができる。
また、ダストケース2が抑え部83bに接し、延長管300が延長部材80の延長管保持部82cに保持される。また、標準吸口400の一部は、ベース部71の載置面71aと接している。これにより、電気掃除機100の重心が高い状態で充電する場合においても、電気掃除機100を安定して充電台70に保持させることができる。
また、スティック状態の電気掃除機100を充電台70で充電する場合には、電気掃除機100が鉛直方向(上下方向)に対して、前方に角度αだけ前傾した姿勢で保持される。このように、電気掃除機100が前傾姿勢で保持されることで、電気掃除機100の重心が、電気掃除機100を直立に保持した場合よりも前寄りになるので、電気掃除機100が後方へ倒れるのを防止できる。
なお、充電台70は、電源コード76を接続せず、蓄電池3の充電を行わない場合でも、電気掃除機100を収納する際のスタンドとして使用することができる。
図18は、電気掃除機をハンディ状態で充電台に取り付けたときの側面図である。
図18に示すように、電気掃除機100は、ハンディ状態において、第1充電端子73と接続される。すなわち、図17に示すスティック状態の電気掃除機100を充電する状態とは、連結端子部82aの向きを後向き(逆向き)にした状態で延長部材80がスタンド部72に取り付けられる。すなわち、図16に示す状態から、第1充電端子73(図15参照)と中継端子82との接続が解除されるまで、延長部材80を延長上方に引き上げる。そして、延長部材80を、パイプ81を軸として中継端子82が後側を向くように回転させ、上面72aと接するまで下降させることで図18に示す状態となる。
そして、電気掃除機100から延長管300を取り外し、電気掃除機100と標準吸口400とを直接に接続する。そして、標準吸口400が接続された電気掃除機100の本体端子部17を第1充電端子73の上方から下降させることにより、第1充電端子73が本体端子部17と接続される。このように、本実施形態の充電台70では、延長部材80の向きを変えて保管することができ、電気掃除機100をハンディ状態で充電することも可能になる。また、延長部材80の充電台70とは別の場所に保管しておくこともないので使い勝手を向上できる。
なお、延長管300は、延長部材80の延長管保持部82cに保持させて保管することができる。このように、延長部材80を充電台70の延長管保持部82cに保持させておくことができるので、電気掃除機100をスティック状態からハンディ状態にする場合には、取り外した延長管300を延長管保持部82cに迅速に取り付けて保管しておくことができる。また、電気掃除機100をハンディ状態からスティック状態にする場合には、延長管保持部82cから延長管300を取り外して電気掃除機100に迅速に取り付けることができる。また、延長管300を床面より高い位置に保持できるので、使用者にとっても着脱が容易であり、使い勝手を向上できる。また、延長管300を充電台70とは別の場所に保管する必要もないので、使い勝手を向上できる。
図19は、本体端子部と第1充電端子との接続状態を示す断面図である。
図19に示すように、第1充電端子73に本体端子部17が嵌合する際に、本体端子17dが端子73cに接触し、さらに本体端子17dの縁部17fが下降することで端子73cが後方に撓み変形する。端子73cは、前方に向けて付勢するばね性を有しているので、掃除機本体1が充電台70に装着されている間は、本体端子17dと端子73cとは接触した状態を維持し、蓄電池3(図3参照)への充電が継続される。
また、第1充電端子73は、本体端子部17と凹凸嵌合しているので、例えば、充電中に使用者が掃除機本体1に接触したとしても、本体端子17dと端子73cとの導通状態(接触状態)が解除されることはない。また、第2充電端子83(図16参照)を本体端子部17と接続した場合にも、充電中に使用者が掃除機本体1に接触したとしても、本体端子17dと端子73cとの導通状態(接触状態)が解除されることはない。
このように構成された充電台70では、第1充電端子73がスタンド部72の上面72aに形成されているので、第1充電端子73と本体端子部17とを合わせるときに、使用者の目線に近い位置にあるので、第1充電端子73に本体端子部17を挿入し易くなり、掃除機本体1を充電台70にセットし易くなる。また、充電台70では、第2充電端子83が上面83a1(図15参照)に形成されているので、第2充電端子83と本体端子部17とを合わせるときに、使用者の目線にさらに近い位置となるので、第2充電端子83に本体端子部17を挿入し易くなり、掃除機本体1を充電台70にセットし易くなる。
また、充電台70では、第1充電端子73がスタンド部72の上面72aに形成されている。つまり、第1充電端子73が床面から高い位置に形成されているので、第1充電端子73にごみが堆積し難くなり、また床面から埃が上がってきて付着することも低減できる。また、充電台70では、第2充電端子83が延長部材80の上面83a1に形成されている。つまり、第2充電端子83が床面から高い位置に形成されているので、第2充電端子83にゴミが堆積し難くなり、また床面から埃が上がってきて付着することも低減できる。
また、充電台70にセットした電気掃除機100では、電気掃除機100の重心に近い位置(電動送風機40および蓄電池3の位置)に第1充電端子73や第2充電端子83が位置するので、重心付近を第1充電端子73、第2充電端子83が受けることで、充電中において充電台70に掃除機本体1を安定して保持できる。
また、充電台70に電気掃除機100を適用することにより、ダストケース2を取り外した状態で充電できるので、ダストケース2を洗浄、乾燥させている最中であっても充電することができる。
また、電気掃除機100を充電台70にハンディ状態にして充電する場合には、標準吸口400がベース部71の載置面71aに接触しないようになっている(図18参照)。また、第1充電端子73が上向きで、本体端子部17が上方から第1充電端子73に接続される構成である。これにより、電気掃除機100の自重を第1充電端子73に重点的に作用させることができるので、本体端子部17と第1充電端子73とを確実に接続することができる。
なお、図示省略しているが、電気掃除機100をスティック状態で充電する場合にも、図19と同様な機構によって、電気掃除機100の本体端子部17と第2充電端子83とが接続される。よって、本体端子部17と第2充電端子83とが接続される場合にも、第1充電端子73と本体端子部17とを接続する場合と同様の効果を得ることができる。
また、充電台70では、電気掃除機100に標準吸口400を接続した状態で充電する場合、ベース部71の載置面71aで支持できるので、電気掃除機100を、第1充電端子73と標準吸口400の2箇所で支持することができ、充電台70に電気掃除機100を安定して保持させることができる。
図20は、スティック状態の電気掃除機で床面を掃除するときの使用形態図である。
図20に示すように、電気掃除機100をスティック状態にし、電気掃除機100を使用者よりも前方に突き出して床面を掃除する場合には、使用者は、ハンドル部12の第2把持部12a2を把持しながら、電気掃除機100を前後に移動させる。また、図示していないが、電気掃除機100を使用者の脇に位置した状態で床面を掃除する場合には、使用者は、ハンドル部12の第1把持部12a1を把持しながら、電気掃除機100を前後に移動させる。このように、使用者が床面を掃除する場合には、ハンドル部12の位置を持ち替えて掃除することができる。
図21は、スティック状態の電気掃除機で高い場所を掃除するときの使用形態図である。
ところで、スティック状態にしたときに重心が先端側にある電気掃除機(特許文献1参照)では、電気掃除機100を床面より高い場所で掃除する場合には、使用者が電気掃除機100の先を上向きに持ち上げる必要があるので手首に負担が掛かり易くなる。
そこで、図21に示すように、電気掃除機100の重量物である電動送風機40(図4参照)や蓄電池3がハンドル部12に近い位置(手元に近い位置)にあるので、電気掃除機100の重心Gが、使用者の手元に近くなる。これにより、電気掃除機100をスティック状態にして、電気掃除機100を床面より高い場所を掃除する場合であっても掃除し易くなり、使い勝手を向上できる。図21では、階段を掃除する場合を例に挙げて説明したが、電気掃除機100を持ち上げてエアコンのパネルなどを掃除する場合にも有効である。
次に、電気掃除機100に接続される各種の応用吸口体について説明する。前記した電気掃除機100には、付属品として各種の応用吸口体を接続し付け替えて掃除を行うことができる。
図22は、開閉部材を取り付けた標準吸口を示す断面図を示し、(a)は前進時、(b)は壁突き当たり時、(c)は後進時である。なお、図22では、回転ブラシを駆動するモータや回転ブラシを制御する基板の図示を省略している。
図22(a)に示すように、標準吸口400は、吸口ケース401と、モータ(不図示)で駆動される第1ブラシ402と、床面との摩擦によって回転する第2ブラシ403と、を有して構成されている。
吸口ケース401は、下面が開放するとともに、第1ブラシ402および第2ブラシ403を収容する空間を有している。第2ブラシ403は、第1ブラシ402の後方に隙間を開けて配置されている。
また、吸口ケース401の前面には、開閉部材404が設けられている。開閉部材404は、回動軸404aを有している。また、開閉部材404は、回動軸404aの軸方向に直交するに延びる突起体404bと、回動軸404aから突起体404bとは反対方向に延びる開閉体404cと、を有している。突起体404bは、硬質の板状部材で構成されている。開閉体404cは、前側に刷毛部404c1と、後側にゴム製のプレート404c2とが前後に重ね合わされて構成されている。
図22(a)に示すように、標準吸口400を前進させた場合には、刷毛部404c1と床面との摩擦力と、電動送風機40の吸込力によって、開閉体404cが反時計回り方向に回動して、吸口ケース401の前面下部が開放状態になる。このように開閉体404cが開放することにより、標準吸口400の前方に位置する大きなゴミ(塵埃)を吸い込むことが可能になる。
図22(b)に示すように、標準吸口400が壁に突き当たった場合には、まず突起体404bの先端(上端)が壁に突き当たる。そして、標準吸口400が壁に向けてさらに押圧されると、このときの押し込み力によって、開閉部材404が時計回り方向に回動して開閉体404cが前向きに動作する。開閉体404cが前向きに動作することによって、吸口ケース401の前面下部の開口401aが閉じられる。このように構成することで、壁際(隅)のゴミを吸い込んで取り除くことができる。また、標準吸口400を左右方向に動かすことにより、壁際のゴミをさらに確実に取り除くことができる。
図22(c)に示すように、標準吸口400を後進させた場合には、刷毛部404c1と床面との摩擦力によって、開閉体404cが時計回り方向に回動して開閉体404cが前向きに動作する。これにより、吸込ケース401内の静圧が上昇することで、ゴミを確実に吸い込むことができる。
また、コードレスの電気掃除機100では、吸込み力が家庭用のコンセントから電力が供給される電気掃除機に比べて弱くなる。このため、標準吸口400では、前進のときに(図22(a)参照)、吸口ケース401の前面(開口401a)が開放するので、操作力を軽くすることができ、大きなゴミを吸うこともできる。また、後進時(図22(c)参照)、開閉部材404が閉じて、静圧が高まることで例えば絨毯の中の砂ゴミなどをしっかり吸い込むことができる。また、標準吸口400を、家庭用のコンセントから電力を供給する電気掃除機に接続される吸口よりも小さく構成することで、標準吸口400からの空気の漏れを少なくでき、また静圧が均等にいきわたり易くなる。
図23は、各種の応用吸口体を示し、(a)隙間吸口を示す斜視図、(b)は小型吸口を示す斜視図、(c)はほうき型吸口を示す斜視図である。
図23(a)に示すように、隙間吸口500は、家具の間や、家具と壁の隙間などに溜まったゴミを吸い取るものである。また、隙間吸口500は、基端に電気掃除機100に接続される円管状の本体接続口501を有し、先端に吸い込み対象物に向けられる幅狭の吸込口502を有している。
図23(b)に示すように、小型吸口(ミニパワーヘッド)600は、前記した標準吸口400を略小型にしたものであり、標準吸口400で使用する場所と同じ場所を掃除するには精神的に抵抗のある場所(ソファ、寝具など)に適用できる。
また、小型吸口600は、標準吸口400よりも幅狭の吸口カバー601と、小型吸口用モータ606(図24(a)参照)で回転する回転ブラシ603を備えている。また、小型吸口600は、電気掃除機100と電気的に接続される端子を有する継手部604を備えている。
図23(c)はサッシのレール、小物が収納された引き出しの中などを掃除するためのほうき型吸口700である。ほうき型吸口700はゴミを掃くための刷毛体701と、ゴミを吸い込むための例えばゴム材やエラストマー等の柔軟な材質のチューブ702とを有した前部700aと、電気掃除機100に接続される接続部703を有した後部700bで構成されている。後部700bの接続部703は、図2に示す電気掃除機100の導入管14と嵌合し、電気掃除機100にほうき型吸口700を装着した状態で、接点部14aは接点部カバー705と接する。このとき、接点部14aと接点部カバー705は隙間なく接することで、接点部14aへのゴミ等の入り込みを抑制する。
前部700aと後部700bは関節部704で接続されており、刷毛体701とチューブ702とを有した前部700aの向きを変更することが可能である。後部700bを固定した状態から、前部700aは360度回転することができ、図37(a)は図23(c)の側面図であり、図37(b)は図37(a)の前部700aを180度回転させた状態である。図37に示すX−X線は、後部700bの中心線であり、図中に示す矢印の前後方向と水平である。また、図37に示すY−Y線は、前部700aの中心線である。X−X線とY−Y線から成る角度θは、前部700aを回転させたときに変化し、15度から50度の範囲で回動する。本実施例においては、前後方向より15度以上下を向いた状態から回動することで、さらに下向きにすることができるがこの限りではなく、前部700aが略水平方向から下向きに回動しても良い。このほうき型吸口700は前方から後方に向かい引くように掃除を行う場合を想定しており、可動範囲内で刷毛体701及びチューブ702は常に前後方向から見て下向きとなるため、前述したような掃除がし易い。
前述した前部700aは複数のチューブ702を刷毛体701で覆うように構成されている。本実施例においてチューブ702は、図23(c)の図中矢印の上下方向に2列、左右方向に3本の計6本が配列されている。刷毛体701はチューブ702の先端よりも前方に約5mm長くしている。刷毛体701がチューブ702の先端よりも短い場合、チューブ702で清掃面を擦り、ゴム材やエラストマー等の柔軟な材質が清掃面に付着する場合がある。また、刷毛体701がチューブ702の先端よりも長すぎる場合、刷毛体701が清掃面に接した状態で、チューブ702の先端は清掃面から大きく離れ、吸引力が弱くなる。したがって、刷毛体701とチューブ702の先端との距離は約3〜5mm刷毛体701がチューブ702の先端よりも長い方が望ましい。ただし、刷毛体701とチューブ702の先端との距離は、電気掃除機100の吸引力の影響を受けるため、この限りではない。
図38は、ほうき型吸口700のチューブ702のみを示す斜視図である。さらに、図38中に示すA視を図39(a)に、B視を図39(b)に示す。チューブ702は小さな物品を吸い込まない程度の径とし、本実施例では約8mmの両端が開口した略円筒状であり、電気掃除機100と流体的に連通し、前部700aはチューブ端部710からのみ空気を吸引する。チューブ702は略円筒状としているが、矩形や多角形の断面でも良い。
チューブ端部710は図39(a)に示すように、A視からは略S字状に見える波形状部720を設けている。波形状部720は直径約5mmの円弧を繋いだ形状である。例えば、チューブ端部710を斜めにカットした場合、カットした角度と同じ傾きでチューブ端部710を清掃面に近づけると、清掃面に吸い付くことがある。しかし、本実施例のようにチューブ端部710に波形状部720を設けることで、清掃面と接した際に常に隙間ができ、清掃面へ吸い付くことを抑制できる。このような波形状部720を設けるとB視のように凹部730および凸部740ができるため、さらに隙間を設けることができる。本実施例では波形状部720を約5mmとしているが、波形状部720はチューブ702の径で変化するためこの限りでない。
また、前述したように本実施例では、チューブ702を6本設けており、それぞれを702aから702fとする。チューブ702aはB視から見て凹部730が略手前側、凸部740が略奥側の配置となり、チューブ702cはB視から見て凹部730が略奥側、凸部740が略手前側の配置となる。チューブ702bはA視から見て凹部730が略奥側、凸部740が略手前側の配置となる。チューブ702dはチューブ702aと略同様の配置となり、チューブ702fはチューブ702cと略同様の配置となる。チューブ702eはA視から見て凹部730が略手前側、凸部740が略奥側の配置となる。これにより、凹部730及び凸部740は同方向を向かないため、隅部に入り込んだ際、チューブ端部710が絞られず、吸引力の低下を抑制できる。
このようなチューブ端部720の形状にすることで、前述したように清掃面に吸い付くことなく、また、コインなど小物の張り付きを抑制し、サッシのレールや小物が収納された引き出しの中が掃除し易い。
図24(a)は、小型吸口を下方から見た外観図を示し、(b)は(a)に示すM−M断面図である。
図24(a)、(b)に示すように、小型吸口600の外観は吸口カバー601、下ケース602、回転ブラシ603、継手部604で構成され、下ケース602には、回転ブラシ603を収容する吸込室602aと、小型吸口600を持ち上げた際に回転ブラシ603の回転を停止する安全スイッチ605と、内部には小型吸口用モータ606や基板(図示せず)などを収容する。
回転ブラシ603は、軸中心に設けられたコア部材の外周に刷毛が植設され、構造は省略するが着脱可能に軸支されている。そのため、髪の毛等の絡まりを容易に除去でき、水洗い可能で、回転ブラシ603を清潔に保つことができる。
回転ブラシ603を収容する吸込室602aは、回転ブラシ603の形状に沿うよう略かまぼこ状(略半円状)の空間であり、吸込室602aを形成する隔壁の略中央には開口部を備え、開口部は継手部604と流体的に連通する。継手部604の流入口側(前側)には、下ケース602の吸込室602aを形成する隔壁をオフセットするように同心円状に形成した継手部流入口604aを備えている。従って、継手部流入口604aは、吸込室602aを形成する隔壁の円弧面に沿って可動範囲内で回転自在(回動自在)に可動できる。言い換えると、継手部流入口604aは、回転ブラシ603の略同軸上で可動範囲内を回転自在に可動できる。また、可動範囲内において、継手部流入口604aは吸込室602aの開口部と連通する。図23(b)に示す小型吸口600は、継手部604を最も後方に回動した状態であり、図24(b)に示す小型吸口600のM−M断面図は、継手部604を最も前方に回動した状態である。
前述したように、小型吸口用モータ606、及び安全スイッチ605は吸込室602aよりも後方に備えている。また、継手部604は、前方の継手部流入口604aが回転自在に可動できる。よって、継手部604の回転軸が小型吸口600の前方、且つ重量のある小型吸口用モータ606等が後方にあるため、小型吸口600を持ち上げた際、継手部604の回転軸を中心に、小型吸口600後方が自重で下向きに可動する。
このように、小型吸口600を持ち上げた際、継手部604の回転軸を中心に、小型吸口600後方が自重で下向きに可動することで、小型吸口600底面がソファーや寝具の凹凸に追従し、安全スイッチ605が安易に働くことなく掃除することができる。
また、小型吸口600を持ち上げた際に、回転ブラシ603が停止するまでの間に、回転ブラシ603の回転により粒状の大き目の塵埃(例えば米粒など)を後方(回転ブラシの回転方向603a下流側)へ弾き飛ばし飛散する場合があるが、小型吸口600後方が自重で下向きに可動することで粒状の塵埃が弾かれても、下ケース602に衝突するため飛散を抑制することができる。その際、回転ブラシが停止した後に小型吸口後方が持ち上がるように安全スイッチ605は下ケース602後端部より前方に位置することが望ましい。
本実施例では、継手部604の回動軸を回転ブラシ603と略同軸上で回転自在とし、小型吸口用モータ606が吸込室602aの後方としたがこの限りではなく、継手部604の回動軸が小型吸口600の重心より前方に位置すれば良い。また、安全スイッチ605についても、継手部604の回動軸より後方に位置すれば良く、吸込室602aよりも後方に位置することに限らない。また、回転ブラシ603の回転方向603aが逆回転とした際は、前述の前後関係を逆転しても良い。
また、凹凸面を掃除する際に、安全スイッチ605が意図せず過剰に動作することを回避するための追加手段として、安全スイッチ605が清掃面から離れると同時に回転ブラシを止めず、安全スイッチ605が動作するまでにタイムラグを設けてもよい。タイムラグの設け方は、例えば安全スイッチ605が清掃面から数秒間離れた際に安全スイッチ605が動作するように制御上でタイムラグを設けても良いし、安全スイッチ605の回路内にコンデンサーを設けることでタイムラグを設けてもよい。
図25は、延長ホースを示す斜視図である。
図25に示すように、延長ホース800は、先端に取っ手801を備えた吸込口802と、基端に掃除機本体1(図2参照)と接続される接続口803と、吸込口802と接続口803とを接続する蛇腹管804と、を備えて構成されている。
また、延長ホース800の内側には、電線(不図示)が通され、小型吸口用モータ606で動作する回転ブラシ603が設けられた小型吸口600(図24(a)参照)が接続可能に構成されている。
このような延長ホース800を掃除機本体1に接続して使用することで、一方の手で掃除機本体1を持ち、もう一方の手で取っ手801を持ちながら、小型吸口600の位置を自由に変えながら掃除が可能になる。これにより、延長ホースの無い電気掃除機に比べて、車内のシートや足元などを掃除することが容易になる。
図26(a)は、延長ホースを含む各種の応用吸口体を取り付けた状態を示す正面図、(b)は、延長ホースを除く各種の応用吸口体を取り付けた状態を示す側面図である。
図26(a),(b)に示すように、充電台70には、隙間吸口500、小型吸口600、ほうき型吸口700および延長ホース800を取り付けることができる。すなわち、隙間吸口500は、側部保管部71d(図9参照)に取り付けて保管でき、小型吸口600は、延出部71eに取り付けて保管でき、ほうき型吸口700は、側部保管部71cに取り付けて保管できるように構成されている。なお、隙間吸口500、小型吸口600、ほうき型吸口700の位置は、本実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
また、充電台70には、延長ホース800を、前部保持片82d1とパイプ81との間に蛇腹管804の長さ方向の中央を挟んで保持させることができる。
このように、充電台70に各種の応用吸口体としての隙間吸口500、小型吸口600、ほうき型吸口700、延長ホース800を保管しておくことができる。これにより、隙間吸口500、小型吸口600、ほうき型吸口700、延長ホース800を部屋の別の場所に収納しておくことなく、迅速に付替えて使用することができ、使い勝手が向上する。
図27は、延長ホースの使用状態を示し、(a)は本実施形態のハンドル部を備えた電気掃除機、(b)は比較例のハンドル部を備えた電気掃除機である。
図27(b)に示す電気掃除機は、掃除機本体1にハンドル部120を備えたものである。ハンドル部120は、本実施形態のハンドル部12に第1把持部12a1を設けない構造である。このようなハンドル部120を備えた掃除機本体1に延長ホース810を接続した場合、掃除機本体1の先端が下側を向いてしまう。このため、図27(b)に示すように、延長ホース810の長さL10が長くなる。
これに対して、図27(a)に示す本実施形態の電気掃除機100は、第2把持部12a2に加えて第1把持部12a1を設けたハンドル部12を備えている。このため、掃除機本体1に延長ホース800を接続した場合、使用者は、第1把持部12a1を把持することで、掃除機本体1の先端が前方を向く。このため、図27(a)に示すように、延長ホース800の長さL1を図27(b)の場合よりも短く構成することが可能になる。
図28は、変形例に係る隙間吸口を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は側面図である。
図28(a),(b),(c)に示すように、隙間吸口500Aは、吸口本体503と、導光部材504と、カバー部材505と、を有している。カバー部材505は、軟質材で形成され、吸口本体503がごみを吸込む際、対象床面等の傷つきを防止するために設けられる。
吸口本体503は、図23(a)に示す隙間吸口500と基本的に同様の形状を有している。導光部材504は、細長い略板状の部材で構成され、吸口本体503の先端側からスライドして取り付けられている。カバー部材505は、隙間吸口500の先端に取り付けられている。
図29は、変形例に係る隙間吸口を示す分解斜視図である。
図29に示すように、隙間吸口500Aは、吸口本体503の下面に、導光部材504を取り付けるための案内レール503aが形成されている。
導光部材504は、導光体504aと、LED504bと、蓄電池504cと、蓋体504dと、を有して構成されている。なお、蓄電池504cは、一次電池であっても、二次電池でもあってもよい。
導光体504aは、アクリルなどの透明な樹脂で形成され、吸口本体503に沿って細長く形成されている。また、導光体504aは、周壁504sおよび前壁504tを有し、略四角柱状に形成されている。また、導光体504aの上面には、案内レール503aに掛止される直線状のスライド溝504eが形成されている。また、導光体504aの先端上面には、空気の取り入れ量を調整可能なサクションバルブ用の弁体504fが突出して形成されている。弁体504fは、軸方向に細長く形成されている。
スライド溝504eの軸方向の長さL30は、案内レール503aの軸方向の長さL40よりも長く形成されている。
図30は、図28(b)のE−E線断面図である。
図30に示すように、案内レール503aは、軸方向から見たときに、逆T字状に形成されている。
導光体504aの内部には、スライド溝504eと連通する空洞部504gが形成されている。この空洞部504gは、断面視において略矩形状に形成され、案内レール503aが摺動可能な幅Wと、案内レール503a、LED504bおよび蓄電池504c(図29参照)を収容可能な高さHと、を有している。
図31は、図28(b)のF−F線断面図である。
図31に示すように、空洞部504gは、軸方向に沿って導光体504aの先端まで形成されている。なお、導光体504aの先端面は閉じた形状である。
空洞部504g内には、導光体504aの基端側の孔からLED504b、蓄電池504cの順番で挿入されている。最後に、蓋体504dによって導光体504aの基端が閉じられ、ロックされている。なお、蓋体504dは、着脱可能に構成されている。
図32は、図32は、図28(c)のG−G線断面図である。
図32に示すように、吸口本体503の底面503bには、前寄りに軸方向(前後方向)に沿って長孔503cが形成されている。この長孔503cには導光体504aに形成された弁体504fが挿通され、弁体504fが長孔503c内を前後方向に摺動するように構成されている。
このように、長孔503cと弁体504fとによってサクションバルブVが構成されている。サクションバルブVを設けることにより、外部から電気掃除機100内に取り込む空気の量を変動させことができる。これにより、吸引力の異なる掃除機であっても、隙間吸口500Aを取り付けることが可能になり、汎用性を高めることができる。
このように構成された隙間吸口500Aを組み立てる場合には、導光体504aのスライド溝504eを案内レール503aに前方から挿し込んで後方へスライドさせる。そして、導光体504a内にLED504bおよび蓄電池504cを挿入して、蓋体504dで導光体504aの後端を閉塞する。そして、カバー部材505を吸口本体503に取り付けることで、導光部材504が吸口本体503から脱落するのを防止することができる。なお、蓋体504dには、LED504bをオン/オフする機構が設けられている。
そして、隙間吸口500Aを電気掃除機100に取り付け、また、隙間吸口500Aを取り付けた延長管300を掃除機本体1に取り付ける。そして、LED504bの電源をオンにすることでLED504bが発光する。出射された光は、導光体504aの周壁504s(図29および図31参照)を通りながら前方に伝わり、また前端の前壁504t(図29および図31参照)に直接に照射される。これにより、奥まった(すき間の)前方を効率よく照らすことができ、塵埃を取り易くできる。
図33は、他の変形例に係る隙間吸口を電気掃除機に取り付けた状態を示す側面図、図34は、図33のH−H線断面図である。
図33に示すように、隙間吸口500Bは、導光体507を備えている。導光体507の基端は、掃除機本体1の接続口10aまで延びている。また、掃除機本体1には、導光体507の後端面に対向する位置に、LED506が設けられている。LED506は、蓄電池3から供給されるように構成されている。
図34に示すように、隙間吸口500Bは、前記した隙間吸口500Aと同様に、案内レール503a、スライド溝504eおよび弁体504fによってサクションバルブVが構成されている。
このように、LED504bを、導光体504aではなく、掃除機本体1に設けた場合でも、掃除機本体1からの光を導光体507を介して、奥まった(すき間の)前方に効率よく照射することができ、塵埃を取り易くできる。
なお、前記した実施形態では、吸口本体503が導光体で構成されていない場合を例に挙げて説明したが、吸口本体503の全体をアクリルなどの透明な樹脂で形成して、吸口本体503に設けられたLEDまたは掃除機本体1に設けられたLEDによって吸口本体503を導光させてもよい。
以上説明したように、本実施形態の電気掃除機の充電台70は、床面に載置されるベース部71と、ベース部71から立ち上がるスタンド部72と、スタンド部72に連結される延長部材80と、を備え、スタンド部72は、電気掃除機100をハンディ状態で充電する第1充電端子73を有し、延長部材80は、電気掃除機100をスティック状態で充電する第2充電端子83を有している。これによれば、電気掃除機100がスティック状態とハンディ状態で電気掃除機100の本体端子部17の高さ位置が変わるものであっても、電気掃除機100をスティック状態とハンディ状態のいずれでも充電することができる。
また、本実施形態では、延長部材80は、第1充電端子73と第2充電端子83とを電気的に接続する中継端子82を有する。これによれば、第1充電端子73と第2充電端子83を電源から別々の回路(電線)で構成する必要がなくなるので、回路構成を簡略化できる。また、電気掃除機100をハンディ状態で使用する場合には、第2充電端子83を含む延長部材80から回路から遮断しておくことができる。
また、本実施形態では、スタンド部72は、延長部材80を着脱可能に連結する連結保持部72cを有し、連結保持部72cは、第1充電端子73と中継端子82との電気的な接続を解除した状態で、延長部材80を保持する。これによれば、電気掃除機100をハンディ状態で充電する場合に、使用しない延長部材80を保管しておくことができるので使い勝手が向上する。
また、本実施形態では、ベース部71は、スタンド部72を挟んで当該ベース部71とは反対側に設けられる延出部71eを有し、延出部71eは、電気掃除機100に着脱して使用する応用吸口体(小型吸口600)を保管する吸口保管部71e2を備える。これによれば、延出部71eによって、充電台70が後方へ倒れ込むのを抑えることができるとともに、応用吸口体を保管しておくこともできる。
また、本実施形態では、延長部材80は、電気掃除機100に着脱して使用する延長ホース800を保持する延長ホース保持部82dを有する。これによれば、車内などに使用する場合に好適な延長ホース800を付属品として適用した場合であっても、延長ホース800を充電台70に掛けて保管しておくことができ、使い勝手が向上する。
また、本実施形態では、延長部材80は、金属製のパイプ81を有する。これによれば、充電台70の外観をすっきりと見せることができるとともに延長部材80の強度を高めることができる。
また、本実施形態では、パイプ81は円形である。これによれば、延長部材80をスタンド部72から取り外すことなく、延長部材80の向きを変えることができ、電気掃除機100をスティック状態での充電とハンディ状態での充電のそれぞれに対応させることができる。
なお、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれるものである。例えば、第1充電端子73と第2充電端子83を中継端子82を介して電源から1本の回路(配線)で構成するようにしたが、第1充電端子73と第2充電端子83の電源からの回路(配線)が別々で構成してもよい。また、応用吸口体を取り付ける数、位置は一例であって、さらに多くの応用吸口体を取り付けられるようにしてもよい。例えば、第2充電端子83が設けられている延長部材80を、第1充電端子73が設けられている充電台70と別部品で連結可能な構造とするのではなく、電台70に対し伸縮可能とするや、回動可能とする、などの着脱可能でない構造としたり、一部品としても良い。
なお、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれるものである。例えば、第1充電端子73と第2充電端子83を中継端子82を介して電源から1本の回路(配線)で構成するようにしたが、第1充電端子73と第2充電端子83の電源からの回路(配線)が別々で構成してもよい。また、応用吸口体を取り付ける数、位置は一例であって、さらに多くの応用吸口体を取り付けられるようにしてもよい。例えば、第2充電端子83が設けられている延長部材80を、第1充電端子73が設けられている充電台70と別部品で連結可能な構造とするのではなく、電台70に対し伸縮可能とするや、回動可能とする、などの着脱可能でない構造としたり、一部品としても良い。
図40は、付属される付属品の一覧を示し、(a)は塵埃を吸込む吸込口を有する吸口体、(b)は掃除機本体1と前記吸口体を接続する接続体である。全ての吸口体は、掃除機本体1に直接接続することができる。掃除機本体1に直接接続して掃除することで、掃除中に掃除機本体1を持っていない手で、小物を動かしたりしながら掃除することができる。
接続体である延長管300とホース組800を介して吸口体を接続することもできる。延長管300を介した吸口体で掃除することで、床面を掃除する際に楽な姿勢での掃除や、手が届きにくいテレビや家具の裏、高所を掃除することが容易である。また、ホース組を介した吸口体掃除することで、掃除機本体1を動かす必要が無く、掃除する手元を軽くすることができるため、使用者の負担を軽減することができ、ソファや車のシートなどの傾斜面に沿わせることも容易である。さらに、ホース組800に延長管300を接続して掃除することもできる。このような構成で掃除することで、延長管300のみでの掃除に比べ、手元を軽くすることができるため、使い勝手を向上できる。
なお、延長管300やホース組800だけを掃除機本体1に接続して掃除することも、延長管300とホース組800を接続した状態で掃除することも可能である。
図41は、付属品と接続の一例を示す斜視図であり、掃除機本体1にホース組800を付け、ホース組800に延長管300を付け、延長管300に標準吸口400を付けたものである。
このように付属品の組合せが多岐にわたるため、使用者は掃除場所によって使い易い付属品の組み合わせを選択することができる。