JP6938830B2 - シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマー、及びそれらの製造方法 - Google Patents

シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマー、及びそれらの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6938830B2
JP6938830B2 JP2017020024A JP2017020024A JP6938830B2 JP 6938830 B2 JP6938830 B2 JP 6938830B2 JP 2017020024 A JP2017020024 A JP 2017020024A JP 2017020024 A JP2017020024 A JP 2017020024A JP 6938830 B2 JP6938830 B2 JP 6938830B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carboxylic acid
unsaturated carboxylic
silicone
group
ethylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017020024A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018127517A (ja
Inventor
小松 晴信
晴信 小松
俊幸 石井
俊幸 石井
法継 齋藤
法継 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dow Mitsui Polychemicals Co Ltd
Original Assignee
Dow Mitsui Polychemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dow Mitsui Polychemicals Co Ltd filed Critical Dow Mitsui Polychemicals Co Ltd
Priority to JP2017020024A priority Critical patent/JP6938830B2/ja
Publication of JP2018127517A publication Critical patent/JP2018127517A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6938830B2 publication Critical patent/JP6938830B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、機械強度、伸び、及び難燃性に優れる、シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、及びそのアイオノマー、並びにそれらの製造方法に関する。
エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、及びそのアイオノマーを含む樹脂組成物は、金属・ガラス接着性、透明性、機械強度、伸び、復元性等に優れていることから、自動車内外装材、床材等の建材、雑貨等のフィルム、シート用途を始め、種々の用途に使用されている。そして、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、及びそのアイオノマーは、用途や要求物性に応じて、他の成分と組み合わせて用いられることが多い。
エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体を改質することを特徴とする発明としては、例えば、特許文献1に、所定のポリオレフィン系樹脂100質量部と、分子内にエポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物0.01から5質量部を含む、積層体製造用の樹脂組成物が開示されている。
ところで、従来、難燃性が求められる用途に適合する樹脂材料が開発されており、その難燃性を向上させる技術が広く検討されている。難燃性を向上させる技術の一つとして、樹脂組成物にいわゆる難燃剤と呼ばれる化合物を含有させることが提案されている。
特開平10−175244号公報
難燃性が求められる用途に適合する樹脂材料の開発について検討する場合、特許文献1の樹脂組成物は十分な難燃性を兼ね備えるものではない。また、一般的な樹脂組成物に対して、難燃剤を配合するとしても、難燃剤が樹脂組成物中に均一に分布しなかったり、均一に分布したとしても、機械強度、伸びといった、他の特性を両立することが難しかったりすると考えられる。したがって、本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、機械強度、伸び、及び難燃性のいずれの特性も良好な、樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマーに対して、所定のシリコーン系樹脂を反応させることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、シリコーン鎖で架橋された、シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマーである。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマーであって、下記式(I)で示される架橋構造を有することを特徴とするものである。
Figure 0006938830
[ここで、式(I)において、R’は、H、又はCHであり、Rはそれぞれ独立に、炭素数1から20の炭化水素基であり、nは1以上100,000以下の整数であり、Lはヘテロ原子を含んでいてもよい連結基であり、Yは、O、N、又はSを含む連結基である。]
(3)本発明の第3の態様は、(1)又は(2)に記載のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマーであって、シリコーン鎖の重量平均分子量が、100以上100,000以下であることを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマーに対して、カルボン酸又はカルボン酸塩との反応性を有する官能基を2つ有するシリコーン系樹脂を反応させる、シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマーの製造方法である。
(5)本発明の第5の態様は、(4)に記載のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマーの製造方法であって、カルボン酸又はカルボン酸塩との反応性を有する官能基が、エポキシ基、アミノ基、水酸基、イソシアネート基、カルボキシ基、カルビノール基、メルカプト基又はフェノール基であることを特徴とするものである。
(6)本発明の第6の態様は、(4)又は(5)に記載のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマーの製造方法であって、前記シリコーン系樹脂の重量平均分子量が、100以上100,000以下であることを特徴とするものである。
(7)本発明の第7の態様は、(4)から(6)のいずれかに記載のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマーの製造方法であって、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマー100質量部に対して、前記シリコーン系樹脂を0.1質量部以上100質量部以下反応させることを特徴とするものである。
本発明のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマーは、難燃性に優れるとともに、機械強度、伸び、も同時に良好なものとなる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、及びそのアイオノマー>
本発明のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、及びそのアイオノマー(以下、単に、「シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体」と言及することがある)は、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマー(以下、単に、「エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体」と言及することがある)に対して、カルボン酸又はカルボン酸塩との反応性を有する官能基を2つ有するシリコーン系樹脂を反応させて得られるものである。本発明においては、このような反応の結果、上記のシリコーン系樹脂に由来するシリコーン鎖で架橋された、シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体が得られる。
[エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマー]
上述のとおり、本発明においては、シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体を得るための原材料として、少なくとも一種のエチレン・不飽和カルボン酸系共重合体を用いる。ここで、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体は、少なくとも、エチレンと、不飽和カルボン酸と、が共重合した多元の共重合体である。エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体には、エチレンと不飽和カルボン酸とが共重合した2元共重合体、及びエチレンと不飽和カルボン酸と第3の共重合成分とが共重合した3元共重合体等が含まれる。
エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマー樹脂は、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体中に含まれる酸基が金属イオンで中和された樹脂であるため、分子内に少なくとも1種の酸基を有している。酸基としては、一般的には、カルボキシル基を有しているが、カルボン酸基に加えて、スルホン酸基、リン酸基等を有していてもよい。
エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体における「不飽和カルボン酸」としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等の炭素数4から8の不飽和カルボン酸等を挙げることができる。不飽和カルボン酸としては、これらの中でも、特にアクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。
エチレン及び不飽和カルボン酸以外の第3の共重合成分としては、例えば、不飽和カルボン酸エステル(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−ブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等)、不飽和炭化水素(例えば、プロピレン、ブテン、1,3−ブタジエン、ペンテン、1,3−ペンタジエン、1−ヘキセン等)、ビニルエステル(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等)、ビニル硫酸やビニル硝酸等の酸化物、ハロゲン化合物(例えば、塩化ビニル、フッ化ビニル等)、ビニル基含有1,2級アミン化合物、一酸化炭素、二酸化硫黄等が挙げられる。これらの第3の共重合成分の中でも、不飽和カルボン酸エステルが好ましい。
例えば、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体が3元共重合体である場合は、エチレンと不飽和カルボン酸と不飽和カルボン酸エステルとの3元共重合体、エチレンと不飽和カルボン酸と不飽和炭化水素との3元共重合体等が好ましい。
不飽和カルボン酸エステルとしては、不飽和カルボン酸アルキルエステルが好ましく、アルキルエステルのアルキル部位の炭素数は、1から12が好ましく、1から8がより好ましく、1から4が更に好ましい。アルキル部位の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、セカンダリーブチル、2−エチルヘキシル、イソオクチル等が挙げられる。
不飽和カルボン酸エステルの具体例としては、アルキル部位の炭素数が1から12の不飽和カルボン酸アルキルエステル(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソオクチル等のアクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル等のメタクリル酸アルキルエステル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル等のマレイン酸アルキルエステル)等が挙げられる。不飽和カルボン酸アルキルエステルの中では、アルキル部位の炭素数が1から4の(メタ)アクリル酸アルキルエステルがより好ましい。
エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいが、工業的に入手可能な観点から、2元ランダム共重合体、3元ランダム共重合体、2元ランダム共重合体のグラフト共重合体あるいは3元ランダム共重合体のグラフト共重合体を用いることが好ましく、より好ましくは2元ランダム共重合体又は3元ランダム共重合体である。
エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体の好ましい具体例は、2元共重合体としては、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体が挙げられ、3元共重合体としては、エチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体(例えば、エチレン・(メタ)アクリル酸・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸・アクリル酸イソブチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸・アクリル酸n−ブチル共重合体等)が挙げられる。
エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体に含まれる、不飽和カルボン酸に由来の構造単位の含有比率(質量比)は、共重合体全体に対して、1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、2質量%以上25質量%以下であることがより好ましく、4質量%以上20質量%以下であることが更に好ましい。不飽和カルボン酸に由来の構造単位の含有比率が4質量%以上であると、耐摩耗性を良好に維持することができ、不飽和カルボン酸に由来の構造単位の含有比率が30質量%以下である場合、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体が工業上入手しやすいものとなる。
エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体が、エチレン・不飽和カルボン酸・不飽和カルボン酸エステル3元共重合体である場合、不飽和カルボン酸エステルに由来の構造単位の3元共重合体中における含有比率(質量比)は、柔軟性確保の観点から、3質量%以上25質量%以下であることが好ましく、5質量%以上20質量%以下であることがより好ましい。不飽和カルボン酸エステルに由来の構造単位の含有比率を上記の範囲内のものとすることにより、柔軟性を向上させ、ブロッキングを有効に防止することができる。
酸基の中和に用いられる金属イオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオン、亜鉛イオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン等の金属イオンが挙げられる。これら金属イオンの中でも、工業化製品を容易に入手可能な点で、亜鉛イオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン及びナトリウムイオンが好ましく、亜鉛イオン及びナトリウムイオンが更に好ましい。これらの金属イオンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマーにおいて、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体の中和度は、10%以上85%以下が好ましい。中和度を上記の範囲内のものとすることにより、耐摩耗性をより向上させることができるとともに、シリコーン系樹脂との反応性を高めることができ、かつ、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体が、加工性や成形性に優れるものとなる。中和度は、さらに、15%以上82%以下がより好ましい。なお、ここで言及する中和度とは、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体が有する酸基、特にカルボキシ基のモル数に対する、金属イオンの配合比率(モル%)である。
エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体としては、上市されている市販品を用いてもよく、そのような市販品として、例えば、三井・デュポンポリケミカル社製のハイミラン(商品名)シリーズやニュクレル(商品名)シリーズ等を使用することができる。
[シリコーン系樹脂]
上述のとおり、本発明のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体は、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体に、カルボン酸又はカルボン酸塩との反応性を有する官能基を2つ有するシリコーン系樹脂を反応させることにより、シリコーン系樹脂に由来するシリコーン鎖に架橋されたものとして生成するものである。そのようなシリコーン系樹脂としては、例えば、カルボン酸又はカルボン酸塩との反応性を有する官能基を2つ有するポリシロキサンを挙げることができる。
カルボン酸又はカルボン酸塩との反応性を有する官能基としては、例えば、エポキシ基、アミノ基、水酸基、イソシアネート基、カルボキシ基、カルビノール基、メルカプト基及びフェノール基を挙げることができる。
ここで、カルボン酸又はカルボン酸塩との反応性を有する官能基の具体例としては、例えば、γ−グリシドキシプロピル基、β−グリシドキシエチル基、γ−グリシドキシ−β−メチル−プロピル基といったグリシドキシアルキル基;2−グリシドキシカルボニル−エチル基、2−グリシドキシカルボニル−プロピル基といったグリシドキシカルボニルアルキル基;3−アミノプロピル基、3−アミノ−2−メチル−プロピル基、2−アミノエチル基といった1級アミノアルキル基;N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基、N−(2−アミノエチル)−2−アミノエチル基といった1級及び2級アミノアルキル基等を挙げることができる。これらの中でも、特に、エポキシ基であるγ−グリシドキシプロピル基等が好ましい。
シリコーン樹脂の具体的構造としては、例えば、以下の式(II)で示される構造を挙げることができる。
Figure 0006938830
ここで、式(II)において、Rはそれぞれ独立に、炭素数1から20の炭化水素基であり、好ましくは、炭素数1から20のアルキル基であり、より好ましくは、炭素数1から10のアルキル基であり、更に好ましくは、炭素数1から8のアルキル基であり、nは1以上100,000以下の整数であり、好ましくは、1以上50,000以下の整数であり、より好ましくは、1以上10,000以下の整数であり、最も好ましくは、1以上5,000以下の整数であり、Lはヘテロ原子を含んでいてもよい連結基であり、好ましくは、炭素数1から20の2価の置換基を有していてもよい炭化水素基であり、より好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数1から10のアルキレン基であり、Xは、エポキシ基、アミノ基、水酸基、イソシアネート基、カルボキシ基、カルビノール基、メルカプト基、又はフェノール基から選ばれるいずれかの官能基であり、好ましくは、エポキシ基、アミノ基、水酸基、イソシアネート基から選ばれるいずれかの官能基であり、より好ましくは、エポキシ基である。
ここで、Rとして、より具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基等の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基等が挙げられる。これらの中でも、特に、シリコーン系樹脂の入手容易性等の観点から、Rとしては、メチル基、エチル基が好ましい。
シリコーン樹脂(又はシリコーン鎖)の重量平均分子量は、100以上100,000以下であることが好ましく、500以上50,000以下であることがより好ましく、500以上10,000以下が更に好ましく、1,000以上7,000以下が最も好ましい。シリコーン樹脂の重量平均分子量が上記の範囲内ものであることにより、揮発性を低減しつつも、粘度を適切に抑えることができる等、シリコーン樹脂の取扱性が良好なものとなる。シリコーン樹脂は、例えば、東レ・ダウコーニング株式会社や信越化学工業株式会社から入手することができる。
本発明のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体においては、Xで示される、カルボン酸又はカルボン酸塩との反応性を有する官能基が、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のカルボキシル基と反応する結果、シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体が、以下の式(I)で示される架橋構造を有するものとなる。
Figure 0006938830
ここで、式(I)において、R’は、H、又はCHであり、Rはそれぞれ独立に、炭素数1から20の炭化水素基であり、好ましくは、炭素数1から20のアルキル基であり、より好ましくは、炭素数1から10のアルキル基であり、更に好ましくは、炭素数1から8のアルキル基であり、nは1以上100,000以下の整数であり、Lはヘテロ原子を含んでいてもよい連結基であり、Yは、O、N、又はSを含む連結基であり、上記Xの残基である。
本発明のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体は、式(I)で示される架橋構造を有するために、シリコーン鎖を有さないエチレン・不飽和カルボン酸系共重合体と比較して、機械強度や伸び等の機械的特性に優れるものとなり、難燃性や耐摩耗性についてもより改善されたものとなる。
本発明において、シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体を調整するにあたっては、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体100質量部に対して、上記のシリコーン系樹脂を0.1質量部以上100質量部以下反応させることが好ましく、1質量部以上80質量部以下反応させることがより好ましく、1質量部以上20質量部以下が更に好ましく、1質量部以上10質量部以下が最も好ましい。エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体とシリコーン系樹脂の配合比を上記の範囲内のものとすることにより、シリコーン系樹脂をエチレン・不飽和カルボン酸系共重合体に十分に相溶させつつ、機械強度、伸び、難燃性、耐摩耗性等の諸特性を効果的に改善することができる。なお、一般に、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のカルボン酸基が中和されている場合には、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体とシリコーン系樹脂との反応は、触媒等を添加しなくても十分に進行するが、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のカルボン酸基が中和されていない場合、カルボン酸との反応性を有する官能基との反応性を高めるため、アミン、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物等の塩基の共存下で、シリコーン系樹脂とエチレン・不飽和カルボン酸系共重合体を反応させることが好ましい。
シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体を得るにあたっては、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体と、シリコーン系樹脂と、必要に応じその他の成分とを、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサ、ニーダー等で混合すればよい。エチレン・不飽和カルボン酸が、シリコーン樹脂で架橋されたことは、溶融粘度の上昇、例えば、加工中の樹脂圧力の上昇などにより判断することができる。
[メルトフローレート]
本発明のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のメルトフローレート(MFR)は、0.5g/10分以上100g/10分以下であることが好ましく、1g/10分以上50g/10分以下であることがより好ましく、3g/10分以上30g/10分以下であることが更に好ましい。メルトフローレートが上記の範囲内のものであることにより、シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体の成型性が向上する。なお、MFRは、JIS K 7210(1999年)に準拠した方法により190℃、荷重2160gにて測定することができる。
[引張強度・引張伸び]
本発明のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体は、引張強度が10MPa以上50MPa以下であることが好ましく、20MPa以上40MPa以下であることがより好ましい。また、本発明のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体は、引張伸びが500%以上900%以下であることが好ましく、600%以上800%以下であることがより好ましく、650%以上800%以下が最も好ましい。本発明においては、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体に、カルボン酸又はカルボン酸塩への反応性を有する官能基を2つ有するシリコーン系樹脂を反応させるので、引張伸びが良好に維持されるとともに、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体にシリコーンオイルを混入した場合と比較しても、引張強度が良好なものとなる。
[酸素指数]
また、本発明のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体は、難燃剤として、例えば、水酸化アルミニウム75質量部を配合した場合、酸素指数が20以上45以下であることが好ましく、25以上40以下であることがより好ましい。本発明においては、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体に対して、シリコーン系樹脂を反応させるので、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体に比べて、難燃性が有意に向上する。
以下、実施例を挙げて、本発明について詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
1.原料の準備
本実施例で使用した各原料の詳細を以下に示す。
[エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体]
A:アイオノマー樹脂(エチレン含有量:75質量%、メタクリル酸含有量:8質量%、メタクリル酸ブチルエステル含有量:17質量%、金属イオン:亜鉛イオン、中和度:25%)
[2つのエポキシ基を有するシリコーン系樹脂]
B:X−22−163A(重量平均分子量約2000、信越シリコーン株式会社製)
C:X−22−163B(重量平均分子量約3600、信越シリコーン株式会社製)
D:X−22−163C(重量平均分子量約5400、信越シリコーン株式会社製)
[シリコーンオイル]
E:KF−96−100CS(信越シリコーン株式会社製)
[難燃剤]
F:ハイジライトH−42S(水酸化アルミニウム粉末、昭和電工株式会社製)
[酸化防止剤]
G:Ir1010(フェノール系酸化防止剤、BASF社製)
2.サンプルの調製
エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマー樹脂A、2つのエポキシ基を有するシリコーン系樹脂、シリコーンオイル等の各成分を以下の条件で溶融混合し、シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体を得た。
(溶融混合の条件)
・二軸押出機:株式会社池貝製のPCM30
・樹脂温度:180℃
・押出し速度:4kg/hr
3.評価
以下の試験例における各評価の具体的試験方法については、以下に示す方法に従った。
(引張特性)
実施例及び比較例の改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体を用い、プレス成形機にて160℃の温度条件でプレス成形することにより、機械強度測定サンプルとして厚さ1mmの引張強度測定用シートを得た。この引張強度測定用シートの各々に対して、JIS K 6251 ダンベル3号形にて試験片を打ち抜き、得られた試験片を200mm/minの速度で引っ張ったときの、切断時の引張強さ[MPa]、及び切断時の引張伸び[%]を測定した。
なお、350%を超える伸び率は、実用性に極めて優れていることを示す。
(難燃性)
実施例及び比較例の改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体を用い、プレス成形機にて160℃の温度条件でプレス成形することにより、厚さ3mmの難燃評価用シートを作製した。難燃評価用シートの各々に対して、キャンドル法燃焼試験機(D−2型:株式会社東洋精機製作所製)にて、JIS K 7201(1995年)に準拠した方法で燃焼試験を行い、酸素指数を測定した。測定された酸素指数を指標として、難燃性を評価した。
酸素指数は、例えば酸素指数25では酸素濃度25%で可燃であることを示し、したがって値が大きいほど難燃性に優れる(すなわち難燃性が高い)ことを示す。
<実施例1、2、及び比較例1から3;機械強度、及び伸びの比較>
エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマー樹脂A100質量部に、2つのエポキシ基を有するシリコーン樹脂、又はシリコーンオイルを、表1に示す量で添加し、引張強度、引張伸びを測定した。結果を表1に示す。
Figure 0006938830
表1に示すように、本発明のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体は、引張強度及び引張伸びが改善されたものであった。一方で、シリコーンオイルを添加した比較例のエチレン・不飽和カルボン酸系共重合体組成物は、シリコーンオイル無添加の場合と比べて引張強度や引張伸びはほぼ全く改善されなかった。
<実施例3から5、並びに比較例3及び4;難燃性の比較>
エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマー樹脂A100質量部に、表3に示す量で、2つのエポキシ基を有するシリコーン樹脂、又はシリコーンオイルを添加するとともに、難燃剤及び酸化防止剤を添加し、酸素指数を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0006938830
表2に示すように、本発明のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体は、シリコーンオイルを添加したエチレン・不飽和カルボン酸系共重合体組成物と同様に、難燃性に優れたものであった。
<本発明の効果>
以上のように、本発明のシリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体は、引張強度、引張伸びに優れたものとなると同時に、難燃性にも優れたものとなった。

Claims (2)

  1. シリコーン鎖で架橋され、シリコーン鎖の重量平均分子量が、500以上10,000以下であり、下記式(I)で示される架橋構造を有する、シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマー。
    Figure 0006938830
    [ここで、式(I)において、R’は、H、又はCHであり、Rはそれぞれ独立に、炭素数1から20の炭化水素基であり、nは1以上5,000以下の整数であり、Lは置換基を有してもいてもよい炭素数1から10のアルキレン基であり、Yは、O、N、又はSを含む連結基である。]
  2. エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマーに対して、カルボン酸又はカルボン酸塩との反応性を有する官能基を2つ有する下記式(II)で示される構造を有するシリコーン系樹脂を反応させる、シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマーの製造方法であって、
    前記シリコーン系樹脂の重量平均分子量が、500以上10,000以下であり、
    前記エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマー100質量部に対して、前記シリコーン系樹脂を0.1質量部以上20質量部以下反応させる、シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマーの製造方法。

    Figure 0006938830
    [ここで、式(II)において、Rはそれぞれ独立に、炭素数1から20の炭化水素基であり、nは1以上5,000以下の整数であり、Lは置換基を有していてもよい炭素数1から10のアルキレン基であり、Xはエポキシ基、アミノ基、水酸基、イソシアネート基から選ばれるいずれかの官能基である。]
JP2017020024A 2017-02-07 2017-02-07 シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマー、及びそれらの製造方法 Active JP6938830B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017020024A JP6938830B2 (ja) 2017-02-07 2017-02-07 シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマー、及びそれらの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017020024A JP6938830B2 (ja) 2017-02-07 2017-02-07 シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマー、及びそれらの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018127517A JP2018127517A (ja) 2018-08-16
JP6938830B2 true JP6938830B2 (ja) 2021-09-22

Family

ID=63172080

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017020024A Active JP6938830B2 (ja) 2017-02-07 2017-02-07 シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマー、及びそれらの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6938830B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6144936A (ja) * 1984-08-10 1986-03-04 Dainichi Seika Kogyo Kk 導電性樹脂組成物
JPH0813890B2 (ja) * 1986-10-20 1996-02-14 昭和電工株式会社 変性ポリオレフインの製造法
JP2521805B2 (ja) * 1988-08-04 1996-08-07 三井・デュポンポリケミカル株式会社 アイオノマ―組成物及びそれを用いた架橋アイオノマ―の製造法
JP3411122B2 (ja) * 1994-03-16 2003-05-26 旭化成株式会社 水性架橋性樹脂組成物
JPH09192601A (ja) * 1996-01-16 1997-07-29 Nippon Parkerizing Co Ltd アルミニウムまたはアルミニウム合金表面への複合皮膜形成方法
JP6113402B2 (ja) * 2010-12-27 2017-04-12 日本ゼオン株式会社 ニトリルゴム組成物およびゴム架橋物
JP2014234485A (ja) * 2013-06-04 2014-12-15 積水化学工業株式会社 接着性樹脂組成物、接着性シート及び太陽電池封止材
US10138367B2 (en) * 2014-04-29 2018-11-27 3M Innovative Properties Company Copolymers of poly(ethylene-co-acrylic acid) and polydiorganosiloxanes

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018127517A (ja) 2018-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4674701B2 (ja) ノンハロゲン難燃樹脂組成物
WO1990002153A1 (en) Surface blush-resistant, fire-retardant polyolefin resin composition
JP2012057158A (ja) シート用樹脂組成物
CN101426851A (zh) 含氟弹性体组合物及含氟橡胶成形品
JPWO2018042869A1 (ja) 難燃剤組成物及び難燃性合成樹脂組成物
JPWO2007026735A1 (ja) 難燃性樹脂組成物
CA2868779C (en) Polycarbonate blend and method of producing the same
JP4584741B2 (ja) 難燃性樹脂組成物
JP2014062148A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JP4879635B2 (ja) 電子線照射用ノンハロゲン難燃樹脂組成物
CA2785063A1 (en) Flameproofed polymer compositions
JP6938830B2 (ja) シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマー、及びそれらの製造方法
US9260590B2 (en) Flame-proofed polymer compositions
JP6888227B2 (ja) シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマー、及びそれらの製造方法
JPH11335496A (ja) 難燃性樹脂組成物
WO2014073661A1 (ja) 樹脂組成物および成形体
KR20130124946A (ko) 수지 조성물, 그리고 이것을 성형하여 얻어지는 필름, 플레이트, 및 사출 성형품
KR101699546B1 (ko) 난연성 수지 조성물
JP4359512B2 (ja) ノンハロゲン難燃樹脂組成物
JP7138439B2 (ja) 樹脂組成物および成形品
JP3648032B2 (ja) 難燃性樹脂組成物
JP2000302958A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
EP0272014B1 (en) Self-extinguishing polymer composition
JP3181724B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JP5793988B2 (ja) 湿気硬化型樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20180704

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200123

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200715

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200923

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210209

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210322

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210427

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210621

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20210621

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20210628

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20210629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210713

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210803

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210811

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6938830

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250