JP2014234485A - 接着性樹脂組成物、接着性シート及び太陽電池封止材 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子部品に対する低温接着性と高温高湿耐久性とを両立し、衝撃吸収性にも優れる接着性樹脂組成物、該接着性樹脂組成物からなる接着性シート及び太陽電池封止材を提供する。
【解決手段】無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂と、下記式(1)〜(3)で表される架橋剤とを含有する接着性樹脂組成物。
式中、R1は環状エーテル含有基、R2は環状エーテル含有基やカルボキシル基とは反応しない基、R3、R5は環状エーテル含有基であって同一でも異なっても良く、R4は炭素数1〜18の炭化水素基を表わす。a、b、cはそれぞれa、b、cの総和の0〜0.2、0.3〜1.0、0〜0.5を満たし、R6〜R11のうち少なくとも1つは環状エーテル基を表わし残余の基は環状エーテル含有基、カルボキシル基とは反応しない基を表わす。
【選択図】なし
【解決手段】無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂と、下記式(1)〜(3)で表される架橋剤とを含有する接着性樹脂組成物。
式中、R1は環状エーテル含有基、R2は環状エーテル含有基やカルボキシル基とは反応しない基、R3、R5は環状エーテル含有基であって同一でも異なっても良く、R4は炭素数1〜18の炭化水素基を表わす。a、b、cはそれぞれa、b、cの総和の0〜0.2、0.3〜1.0、0〜0.5を満たし、R6〜R11のうち少なくとも1つは環状エーテル基を表わし残余の基は環状エーテル含有基、カルボキシル基とは反応しない基を表わす。
【選択図】なし
Description
本発明は、電子部品に対する高い接着性や低温接着性と高い高温高湿耐久性とを両立し、かつ、衝撃吸収性にも優れる接着性樹脂組成物、該接着性樹脂組成物からなる接着性シート及び太陽電池封止材に関する。
近年、電子部品の接着や封止に、接着性樹脂組成物や接着性樹脂組成物からなる接着シートが用いられるようになってきている。例えば、近年急速に普及が進んでいる太陽電池では、光が照射されると電流を生じる機能を有するシリコン半導体や化合物半導体等からなる光電変換層等を基板上に薄膜状に積層した太陽電池素子の上下面を、保護材の一方の面に接着性樹脂組成物からなる封止層を設けた太陽電池封止シートで封止して太陽電池モジュールを製造している。
接着性樹脂組成物による電子部品の接着や封止では、熱圧着による接着方法を採用することが、より高い効率での生産を可能とすることから有効である。例えば、上記太陽電池モジュールを製造する方法として、フィルム状の太陽電池封止シートを巻回させたロールを使用し、該ロールから巻き出した太陽電池封止シートを、一対のロールを用いて狭窄することにより、太陽電池素子に熱圧着させて封止を行い、連続的にフレキシブル太陽電池モジュールを製造する、いわゆるロールツーロール法が検討されている(例えば、特許文献1を参照のこと)。ロールツーロール法によれば、極めて高い効率で連続的に太陽電池モジュールを製造することが期待できる。
ここで、太陽電池封止シートには、太陽電池素子に対する高い接着性や、しわやカールを発生することなく封止できることや、封止後に高い高温高湿耐久性を発揮できること等の性能が求められる。太陽電池素子に対する高い接着性を発揮するためには、太陽電池封止シートは封止時に適度な柔軟性を有することが要求される。また、しわやカールを発生することなく封止するためには、できるだけ低温で封止できることが要求される。このような低温接着性は、ロールツーロール法による太陽電池モジュールの製造のみならず、電子部品用の接着性樹脂組生物一般に必須の要件である。
しかしながら、接着性樹脂組成物に低温接着性を付与しようとすると、高温での弾性率が低下し、高い高温高湿耐久性を発揮することができなくなるという問題があった。即ち、太陽電池素子等の電子部品に対する高い接着性や低温接着性と、高い高温高湿耐久性とはトレードオフの関係にあった。
しかしながら、接着性樹脂組成物に低温接着性を付与しようとすると、高温での弾性率が低下し、高い高温高湿耐久性を発揮することができなくなるという問題があった。即ち、太陽電池素子等の電子部品に対する高い接着性や低温接着性と、高い高温高湿耐久性とはトレードオフの関係にあった。
これに対して、特許文献2には、α−オレフィン含有量が1〜25重量%であるα−オレフィン−エチレン共重合体が無水マレイン酸でグラフト変性されたものであり、かつ、無水マレイン酸の総含有量が0.1〜3重量%である無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂に対してエポキシ基を有するアルコキシ含有シラン化合物を配合した接着性樹脂組成物が開示されている。特許文献2に記載された接着性樹脂組成物は、適度な柔軟性と適度な融点とを有することから優れた低温接着性を有し、低温で電子部品を接着又は封止することができる。また、無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂中の無水マレイン酸基と、エポキシ基を有するアルコキシ含有シラン化合物のエポキシ基とが反応してシラン化合物が樹脂の側鎖に取り込まれ、更に、該側鎖のシラン化合物同士が加水分解縮合によりシロキサン結合を形成して、樹脂間に架橋構造が形成される。このように、エポキシ基を有するアルコキシ含有シラン化合物が無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂に対して架橋剤としての役割を果たして樹脂間に架橋構造が形成されることにより、高温での弾性率が向上して、高い高温高湿耐久性を実現できる。特許文献2には、フッ素系樹脂シート上に該接着性樹脂組成物からなる接着剤層を形成した太陽電池封止シートを用いることにより、太陽電池素子と太陽電池封止シートとの接着性が極めて高く、しわやカールもなく、高温高湿耐久性に優れたフレキシブル太陽電池モジュールが得られることが記載されている。
特許文献2に記載された接着性樹脂組成物は、電子部品に対する高い接着性や低温接着性と高い高温高湿耐久性とを両立したものであり、電子部品の接着や封止の用途に極めて有用である。しかしながら、例えば建築材料に用いる場合には、衝撃吸収性の点でより一層の改良が求められていた。
本発明は、上記現状に鑑み、電子部品に対する高い接着性や低温接着性と高い高温高湿耐久性とを両立し、かつ、衝撃吸収性にも優れる接着性樹脂組成物、該接着性樹脂組成物からなる接着性シート及び太陽電池封止材を提供することを目的とする。
本発明は、無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂と、下記式(1)、下記式(2)又は下記式(3)で表される架橋剤とを含有する接着性樹脂組成物である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
式(1)中、R1は環状エーテル含有基を表し、R2は環状エーテル含有基やカルボキシル基とは反応しない基を表す。
式(2)中、R3、R5は環状エーテル含有基を表し、それぞれ同一であっても異なっていても良い。R4は炭素数が1〜18である炭化水素基を表す。
式(3)中、a、b及びcはそれぞれ、a/(a+b+c)=0〜0.2、b/(a+b+c)=0.3〜1.0、及びc/(a+b+c)=0〜0.5を満たし、R6、R7、R8、R9、R10、R11のうち少なくとも1つは環状エーテル含有基を表し、前記環状エーテル含有基以外のR6、R7、R8、R9、R10、R11は環状エーテル含有基やカルボキシル基とは反応しない基を表す。
なお、上記環状エーテル含有基としては、具体的には例えば、3−グリシドキシプロピル基や2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基等が挙げられる。
また、上記環状エーテル含有基やカルボキシル基とは反応しない基としては、具体的には例えば、炭素数が1〜18である炭化水素基、鎖状エーテル結合を有する炭化水素基、鎖状エーテル結合を有する炭化水素基のフッ化物基、エステル結合を有する炭化水素基のフッ化物基、炭化水素基のフッ化物基等が挙げられる。
式(2)中、R3、R5は環状エーテル含有基を表し、それぞれ同一であっても異なっていても良い。R4は炭素数が1〜18である炭化水素基を表す。
式(3)中、a、b及びcはそれぞれ、a/(a+b+c)=0〜0.2、b/(a+b+c)=0.3〜1.0、及びc/(a+b+c)=0〜0.5を満たし、R6、R7、R8、R9、R10、R11のうち少なくとも1つは環状エーテル含有基を表し、前記環状エーテル含有基以外のR6、R7、R8、R9、R10、R11は環状エーテル含有基やカルボキシル基とは反応しない基を表す。
なお、上記環状エーテル含有基としては、具体的には例えば、3−グリシドキシプロピル基や2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基等が挙げられる。
また、上記環状エーテル含有基やカルボキシル基とは反応しない基としては、具体的には例えば、炭素数が1〜18である炭化水素基、鎖状エーテル結合を有する炭化水素基、鎖状エーテル結合を有する炭化水素基のフッ化物基、エステル結合を有する炭化水素基のフッ化物基、炭化水素基のフッ化物基等が挙げられる。
本発明者らは、特許文献2に記載された接着性樹脂組成物の衝撃吸収性を向上させる目的で鋭意検討を行った。その結果、「エポキシ基を有するアルコキシ含有シラン化合物」に代えて、上記式(1)、上記式(2)又は上記式(3)で表される架橋剤を用いることにより、電子部品に対する高い接着性や低温接着性と高い高温高湿耐久性とを両立するという優れた効果を維持したまま、高い衝撃吸収性を実現できることを見出し、本発明を完成した。
本発明の接着性樹脂組成物は、無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂を含有する。
上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂は、α−オレフィン−エチレン共重合体が無水マレイン酸でグラフト変性された樹脂である。
本発明の接着性樹脂組成物は、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂を含有することにより、適度な柔軟性と適度な融点とを有することから優れた低温接着性を有し、低温で電子部品の接着や封止を行うことができる。
上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂は、α−オレフィン−エチレン共重合体が無水マレイン酸でグラフト変性された樹脂である。
本発明の接着性樹脂組成物は、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂を含有することにより、適度な柔軟性と適度な融点とを有することから優れた低温接着性を有し、低温で電子部品の接着や封止を行うことができる。
上記α−オレフィンは、樹脂の非晶性向上による低融点化、柔軟化のため、炭素数が3〜10であることが好ましく、炭素数が4〜8であることがより好ましい。
上記α−オレフィンは、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。なかでも、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。
上記α−オレフィン−エチレン共重合体は、ブテン−エチレン共重合体、ヘキセン−エチレン共重合体、オクテン−エチレン共重合体が好ましい。
上記α−オレフィンは、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。なかでも、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。
上記α−オレフィン−エチレン共重合体は、ブテン−エチレン共重合体、ヘキセン−エチレン共重合体、オクテン−エチレン共重合体が好ましい。
上記α−オレフィン−エチレン共重合体は、α−オレフィン含有量の好ましい下限が1重量%、好ましい上限が30重量%である。上記α−オレフィン含有量がこの範囲内であると、得られる接着性樹脂組成物を用いて柔軟性の高い接着シートを製造できるとともに、比較的低い温度で電子部品の接着や封止を行うことができる。また、得られる接着シートの結晶性又は流動性が均一となり、歪みが発生して変形したりするのを防止することができる。上記α−オレフィン含有量のより好ましい下限は12重量%、より好ましい上限は25重量%である。
上記α−オレフィン−エチレン共重合体における上記α−オレフィンの含有量については、13C−NMRのスペクトル積分値により求めることができる。具体的には、例えば1−ブテンを用いた場合、重クロロホルム中で10.9ppm付近や26.1ppm付近、39.1ppm付近に得られる1−ブテン構造由来のスペクトル積分値と、26.9ppm付近、29.7ppm付近、30.2ppm付近、33.4ppm付近に得られるエチレン構造由来のスペクトル積分値を用いて算出する。スペクトルの帰属については高分子分析ハンドブック(日本分析化学会編、朝倉書店発行、2008年)等の既知データーを利用するとよい。
上記α−オレフィン−エチレン共重合体を無水マレイン酸でグラフト変性する方法は、公知の方法が用いられ、例えば、上記α−オレフィン−エチレン共重合体と無水マレイン酸とラジカル重合開始剤とを含有した組成物を、押出機に供給して溶融混練して、上記共重合体に無水マレイン酸をグラフト重合させる溶融変性法や、上記α−オレフィン−エチレン共重合体を溶媒に溶解させて溶解液を作製し、この溶解液に無水マレイン酸及びラジカル重合開始剤を添加して上記共重合体に無水マレイン酸をグラフト重合させる溶液変性法等が挙げられる。なかでも、押出機で混合でき生産性に優れることから、上記溶融変性法が好ましい。
上記グラフト変性する方法において使用するラジカル重合開始剤は、従来からラジカル重合に用いられているものであれば特に限定されない。具体的には例えば、ベンゾイルパーオキサイド、α,α’−ジ(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、クミルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシオクトエート、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂は、無水マレイン酸の総含有量の好ましい下限が0.05重量%、好ましい上限が3.0重量%である。上記無水マレイン酸の総含有量がこの範囲内であると、接着性樹脂組成物の電子部品に対する高い接着性を発揮できるとともに、架橋によるゲルの発生を最小限に抑えて高い製造性を確保することができる。上記無水マレイン酸の総含有量のより好ましい下限は0.1重量%、より好ましい上限は2.0重量%であり、更に好ましい下限は0.15重量%、更に好ましい上限は1.5重量%である。
なお、上記無水マレイン酸の総含有量は、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂を用いて試験フィルムを作製し、上記試験フィルムの赤外吸収スペクトルを測定して、1790cm−1付近の吸収強度から算出することができる。具体的には、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂中における無水マレイン酸の総含有量は、例えば、FT−IR(フーリエ変換赤外分光装置 Nicolet 6700 FT−IR)を用いて高分子分析ハンドブック(日本分析化学会編、朝倉書店発行、2008年)等に記載された既知の測定方法で測定することができる。
上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂は、示差走査熱量分析により測定した吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)の好ましい下限が65℃、好ましい上限が125℃である。上記吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)がこの範囲内であると、優れた耐熱性を確保できるとともに、電子部品の接着又は封止時の加熱時間を短くすることができ、生産性を向上させることができる。上記吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)のより好ましい下限は70℃、より好ましい上限は110℃である。
なお、上記示差走査熱量分析により測定した吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)は、JIS K7121に規定されている測定方法に準拠して測定することができる。
なお、上記示差走査熱量分析により測定した吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)は、JIS K7121に規定されている測定方法に準拠して測定することができる。
上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂は、メルトフローレイト(MFR)の好ましい下限が1g/10分、好ましい上限が30g/10分である。上記メルトフローレイトがこの範囲内であると、接着性樹脂組成物を用いて得られる接着シート中に歪みが残りにくくカール等の発生を防止することができ、かつ、接着シートの製造時にドローダウンするのを防止することができる。上記メルトフローレイトのより好ましい下限は2g/10分、より好ましい上限は25g/10分である。
なお、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂のメルトフローレイトは、ポリエチレン系樹脂のメルトブローレイトの測定方法であるASTM D1238に準拠して荷重2.16kg荷重にて測定された値をいう。
なお、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂のメルトフローレイトは、ポリエチレン系樹脂のメルトブローレイトの測定方法であるASTM D1238に準拠して荷重2.16kg荷重にて測定された値をいう。
上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂は、30℃での粘弾性貯蔵弾性率の好ましい下限が0.5×106Pa、好ましい上限が2×108Paである。上記30℃での粘弾性貯蔵弾性率がこの範囲内であると、接着性樹脂組成物を用いて柔軟性の高い接着シートを製造することができ、また、接着性樹脂組成物を用いて電子部品を接着又は封止する際に、急激に加熱する必要がなくなる。また、得られる接着シートの取り扱い性に優れる。上記30℃での粘弾性貯蔵弾性率のより好ましい下限は1×106Pa、より好ましい上限は1×107Paである。
Paである。
Paである。
上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂は、100℃での粘弾性貯蔵弾性率の好ましい下限が1×104Pa、好ましい上限が5×106Paである。上記100℃での粘弾性貯蔵弾性率がこの範囲内であると、接着性樹脂組成物の電子部品に対する接着性が高く、また、電子部品を接着又は封止する際の熱圧着時に大きく流動したりするのを防止することができる。上記100℃での粘弾性貯蔵弾性率のより好ましい下限は5×104Pa、より好ましい上限は4×106Paである。
なお、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂の粘弾性貯蔵弾性率は、JIS K6394に準拠した動的性質試験方法によって測定された値をいう。
なお、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂の粘弾性貯蔵弾性率は、JIS K6394に準拠した動的性質試験方法によって測定された値をいう。
本発明の接着性樹脂組成物は、上記式(1)、上記式(2)又は上記式(3)で表される架橋剤(以下、単に「架橋剤」ともいう。)を含有する。このような架橋剤を含有することにより、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂の樹脂間に架橋構造を形成させて高温高湿耐久性を向上できる一方、架橋密度が高くなりすぎて硬くなりすぎることもないため、高い衝撃吸収性をも発揮することができる。これらの架橋剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記架橋剤中の環状エーテル基は1つでもよいが、2以上であることが好ましく、3以上であることがより好ましい。上記架橋剤が複数の環状エーテル基を有することにより、より耐熱性に優れた接着性樹脂組成物を得ることができる。
一方、上記架橋剤は、アルコキシシラン結合を有しない。上記架橋剤がアルコキシシラン結合を有すると、架橋密度が高くなりすぎて、高い衝撃吸収性を発揮することができない。
上記式(1)で表される架橋剤は、具体的には例えば、ブチル−グリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、セチルグリシジルエーテル、ステアリル−グリシジルエーテル、アリル−グリシジルエーテル、ブトキシ−ポリエチレングリコール−グリシジルエーテル、フェニル−グリシジルエーテル、p−sec−ブチルフェニル−グリシジルエーテル、グリシドールが挙げられる。
なかでも、水酸基を有し、得られる接着性樹脂組成物の耐熱クリープ性を更に向上させることができることから、グリシドールが好適である。
なかでも、水酸基を有し、得られる接着性樹脂組成物の耐熱クリープ性を更に向上させることができることから、グリシドールが好適である。
上記式(2)で表される架橋剤は、具体的には例えば、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジル−p−オキシ安息香酸、テトラメチルビスフェノールAジクリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルが挙げられる。
上記式(3)で表される架橋剤のうち、市販されているものとしては例えば、KF105(信越化学社製)、X−22−163A(信越化学社製)、X−22−163B(信越化学社製)、X−22−163C(信越化学社製)等が挙げられる。
本発明の接着性樹脂組成物中の上記架橋剤の含有量は、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂100重量部に対して好ましい下限が0.05重量部、好ましい上限10重量部である。上記架橋剤の含有量がこの範囲内であると、特に高い高温高湿耐久性と衝撃吸収性とを両立させることができる。上記架橋剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は9重量部である。
本発明の接着性樹脂組成物は、更に、環状エーテル含有基を有しないシランカップリング剤(以下、単に「シランカップリング剤」ともいう。)を含有することが好ましい。上記シランカップリング剤を含有することにより、上記接着性樹脂組成物は耐湿接着信頼性を向上させることができる。
上記シランカップリング剤は、特に限定されず具体的には例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。カップリング剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されても良い。
本発明の接着性樹脂組成物中の上記シランカップリング剤の含有量は、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂100重量部に対して好ましい下限が0.05重量部、好ましい上限が1重量部である。上記シランカップリング剤の含有量がこの範囲内であると、衝撃吸収性と耐湿接着信頼性を両立させることができる。上記シランカップリング剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は0.8重量部である。
本発明の接着性樹脂組成物は、更に、低密度ポリエチレンを含有してもよい。上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂の架橋反応によって接着性樹脂組成物の粘度が上昇して取り扱い性が低下することがあるが、低密度ポリエチレンを併用することにより、接着性等の諸性能を維持しつつ、取り扱い性を改善することができる。
なお、上記低密度ポリエチレンは、直鎖状低密度ポリエチレン、具体的にはエチレンとα−オレフィンとの共重合体であってもよい。
なお、上記低密度ポリエチレンは、直鎖状低密度ポリエチレン、具体的にはエチレンとα−オレフィンとの共重合体であってもよい。
上記接着性樹脂組成物は、その物性を損なわない範囲内において、光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等の従来公知の添加剤を更に含有していてもよい。
上記接着性樹脂組成物を製造する方法は、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂と、上記架橋剤と、必要に応じて添加される添加剤とを所定の重量割合にて、溶融混合する方法やタンブラー・ドラムミキサー等によって、粉体(固体)混合する方法等が挙げられる。また、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂と、上記架橋剤と、必要に応じて添加される添加剤とを所定の重量割合にて押出機に供給して溶融、混練し、押出機からシート状に押出して接着シートを製造してもよい。
本発明の接着性樹脂組成物は、上記構成を有することにより、電子部品に対する高い接着性や低温接着性と高い高温高湿耐久性とを両立し、かつ、衝撃吸収性にも優れる成型物を提供することができる。本発明の接着性樹脂組成物は、太陽電池素子等の電子部品の接着や封止に好適に用いることができる。
本発明の接着性樹脂組成物からなる接着性シートもまた、本発明の1つである。
本発明の接着性樹脂組成物からなる太陽電池封止材もまた、本発明の1つである。
本発明の接着性樹脂組成物からなる接着性シートもまた、本発明の1つである。
本発明の接着性樹脂組成物からなる太陽電池封止材もまた、本発明の1つである。
本発明の太陽電池封止材のより具体的な用途として、フッ素系樹脂シート上に本発明の接着性樹脂組成物からなる接着剤層を有する太陽電池封止シートを説明する。
上記フッ素系樹脂シートは、透明性、耐熱性及び難燃性に優れるものであれば特に限定されないが、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、エチレンクロロトリフルオロエチレン樹脂(ECTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、テトラフロオロエチレン−パーフロオロアルキルビニルエーテル共重合体(FAP)、ポリビニルフルオライド樹脂(PVF)、テトラフロオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF−HFP)、及び、ポリフッ化ビニリデンとポリメタクリル酸メチルとの混合物(PVDF/PMMA)からなる群より選択される少なくとも一種のフッ素系樹脂からなることが好ましい。
なかでも、上記フッ素系樹脂は、耐熱性及び透明性により優れる点で、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニルフルオライド樹脂(PVF)がより好ましい。
なかでも、上記フッ素系樹脂は、耐熱性及び透明性により優れる点で、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニルフルオライド樹脂(PVF)がより好ましい。
上記フッ素系樹脂シートは、厚みが10〜100μmであることが好ましい。上記フッ素系樹脂シートの厚みが10μm以上にすることで、絶縁性・難燃性を確保できる。上記フッ素系樹脂シートの厚みが100μm以下にすることで、太陽電池モジュールの重量を軽くすることができ、経済的に有利である。上記フッ素系樹脂シートの厚みのより好ましい下限は15μm、より好ましい上限は80μmである。
上記接着剤層は、本発明の接着性樹脂組成物からなる。
上記接着剤層は、厚みが80〜700μmであることが好ましい。上記接着剤層の厚みを80μm以上にすることで、太陽電池モジュールや電子素子の絶縁性を保持できる。上記接着剤層の厚みを700μm以下にすることで、太陽電池モジュールや電子部品の絶縁性・難燃性を保持したり、太陽電池モジュールや電子部品を軽量化したりでき、経済的にも有利である。上記接着剤層の厚みのより好ましい下限は150μm、より好ましい上限は450μmである。
上記接着剤層は、厚みが80〜700μmであることが好ましい。上記接着剤層の厚みを80μm以上にすることで、太陽電池モジュールや電子素子の絶縁性を保持できる。上記接着剤層の厚みを700μm以下にすることで、太陽電池モジュールや電子部品の絶縁性・難燃性を保持したり、太陽電池モジュールや電子部品を軽量化したりでき、経済的にも有利である。上記接着剤層の厚みのより好ましい下限は150μm、より好ましい上限は450μmである。
上記太陽電池封止シートは、上記フッ素系樹脂シートと上記接着剤層とを積層一体化することにより製造することができる。上記積層一体化する方法は、特に限定されず、例えば、上記接着剤層の一面に上記フッ素系樹脂シートを押出ラミネートして形成する方法や、上記接着剤層と上記フッ素系樹脂シートとを共押出して形成する方法等が挙げられる。なかでも、共押出工程により同時に製膜加工され積層されることが好ましい。
上記共押出工程における、押出設定温度は、上記フッ素系樹脂及び上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂の融点より30℃以上、かつ、分解温度より30℃未満であることが好ましい。
上記共押出工程における、押出設定温度は、上記フッ素系樹脂及び上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂の融点より30℃以上、かつ、分解温度より30℃未満であることが好ましい。
上記太陽電池封止シートは、表面にエンボス形状を有していることが好ましい。上記太陽電池封止シートは、特に、適用した際に受光面側となる表面に、エンボス形状を有していることが好ましい。より具体的には、太陽電池モジュールを製造した際に、受光面側となる上記太陽電池封止シートのフッ素系樹脂シート面に、エンボス形状を有していることが好ましい。上記エンボス形状を有することにより、太陽光の反射ロスを低減したり、ギラツキを防止したり、外観を向上させたりすることができる。
上記エンボス形状は、規則的な凹凸形状であっても、ランダムな凹凸形状であってもよい。
上記エンボス形状は、太陽電池素子に貼り合せる前にエンボス賦形しても、太陽電池素子に貼り合せた後でエンボス賦形しても、又は、太陽電池素子と貼り合せる工程で同時に賦形してもよい。
上記エンボス形状は、太陽電池素子に貼り合せる前にエンボス賦形しても、太陽電池素子に貼り合せた後でエンボス賦形しても、又は、太陽電池素子と貼り合せる工程で同時に賦形してもよい。
上記太陽電池封止シートは、太陽電池素子を封止して、太陽電池モジュールを製造することができるものである。
上記太陽電池素子は、一般に、受光することで電子が発生する光電変換層、発生した電子を取り出す電極層、及び、基材から構成される。
上記太陽電池素子は、一般に、受光することで電子が発生する光電変換層、発生した電子を取り出す電極層、及び、基材から構成される。
上記太陽電池封止シートを用いて、上記太陽電池素子を封止して、太陽電池モジュールを製造する方法は、上記太陽電池素子の少なくとも受光面上に、上記太陽電池封止シートを、一対の熱ロールを用いて狭窄し、熱圧着する方法等が挙げられる。
上記太陽電池モジュールを製造する方法では、上記太陽電池素子の光電変換層が配置された面と、本発明の太陽電池封止シートの接着剤層側面とが対向した状態で、上記太陽電池素子と上記太陽電池封止シートを積層し、これらを一対の熱ロールを用いて狭窄し、熱圧着する方法が好ましい。
上記太陽電池モジュールを製造する方法では、上記太陽電池素子の光電変換層が配置された面と、本発明の太陽電池封止シートの接着剤層側面とが対向した状態で、上記太陽電池素子と上記太陽電池封止シートを積層し、これらを一対の熱ロールを用いて狭窄し、熱圧着する方法が好ましい。
本発明によれば、電子部品に対する高い接着性や低温接着性と高い高温高湿耐久性とを両立し、かつ、衝撃吸収性にも優れる接着性樹脂組成物、該接着性樹脂組成物からなる接着性シート及び太陽電池封止材を提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂として三井化学社製、アドマーXE−070(1−ブテン含有量が16重量%の1−ブテン−エチレン共重合体が無水マレイン酸でグラフト変性された、無水マレイン酸の総含有量が0.3重量%の樹脂)100重量部に対して、架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)0.5重量部を配合した接着性樹脂組成物を押出機に供給して200℃にて溶融混練した。
押し出し機出口に接続させているTダイからシート状に押出して、上記接着性樹脂組成物からなる厚みが0.4mmの接着性シートを製造した。
無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂として三井化学社製、アドマーXE−070(1−ブテン含有量が16重量%の1−ブテン−エチレン共重合体が無水マレイン酸でグラフト変性された、無水マレイン酸の総含有量が0.3重量%の樹脂)100重量部に対して、架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)0.5重量部を配合した接着性樹脂組成物を押出機に供給して200℃にて溶融混練した。
押し出し機出口に接続させているTダイからシート状に押出して、上記接着性樹脂組成物からなる厚みが0.4mmの接着性シートを製造した。
(実施例2)
架橋剤の配合量を0.1重量部とした以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
架橋剤の配合量を0.1重量部とした以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
(実施例3)
架橋剤の配合量を9.0重量部とした以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
架橋剤の配合量を9.0重量部とした以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
(実施例4)
架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)に代えてアリルグリシジルエーテル(四日市合成社製、アリルグリシジルエーテル)0.8重量部を用いた以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)に代えてアリルグリシジルエーテル(四日市合成社製、アリルグリシジルエーテル)0.8重量部を用いた以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
(実施例5)
架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)に代えて2−エチルヘキシル−グリシジルエーテル(四日市合成社製、エポゴーセー2EH)1.3重量部を用いた以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)に代えて2−エチルヘキシル−グリシジルエーテル(四日市合成社製、エポゴーセー2EH)1.3重量部を用いた以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
(実施例6)
架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)に代えてセチルグリシジルエーテル(四日市合成社製、セチルグリシジルエーテル)2.0重量部を用いた以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)に代えてセチルグリシジルエーテル(四日市合成社製、セチルグリシジルエーテル)2.0重量部を用いた以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
(実施例7)
架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)に代えて反応性シリコーンオイル(信越化学社製、KF−105)5.0重量部を用いた以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)に代えて反応性シリコーンオイル(信越化学社製、KF−105)5.0重量部を用いた以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
(実施例8)
更にビニルトリメトキシシラン(チッソ株式会社製、S210)0.5重量部を配合した以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
更にビニルトリメトキシシラン(チッソ株式会社製、S210)0.5重量部を配合した以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
(実施例9)
更にビニルトリメトキシシラン(チッソ株式会社製、S210)0.5重量部を配合した以外は実施例4と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
更にビニルトリメトキシシラン(チッソ株式会社製、S210)0.5重量部を配合した以外は実施例4と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
(実施例10)
無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂としてアドマーXE−070(三井化学社製)に代えて、溶融変性法によりエクセレンCX5016(住友化学社製)を無水マレイン酸0.5重量部でグラフト変性した、無水マレイン酸変性オレフィン樹脂とマレイン酸変性樹脂の混合物を用い、架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)の配合量を0.8重量部とした以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂としてアドマーXE−070(三井化学社製)に代えて、溶融変性法によりエクセレンCX5016(住友化学社製)を無水マレイン酸0.5重量部でグラフト変性した、無水マレイン酸変性オレフィン樹脂とマレイン酸変性樹脂の混合物を用い、架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)の配合量を0.8重量部とした以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
(実施例11)
エクセレンCX5016(住友化学社製)に代えて、Engage8401(Dow社製)を用いた以外は実施例10と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
エクセレンCX5016(住友化学社製)に代えて、Engage8401(Dow社製)を用いた以外は実施例10と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
(実施例12)
無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂としてアドマーXE−070(三井化学社製)に代えて、溶融変性法によりエクセレンCX5501(住友化学社製)を無水マレイン酸1.5重量部でグラフト変性した、無水マレイン酸変性オレフィン樹脂とマレイン酸変性樹脂の混合物を用い、架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)に代えて、セチルグリシジルエーテル(四日市合成社製、セチルグリシジルエーテル)10.0重量部を用いた以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂としてアドマーXE−070(三井化学社製)に代えて、溶融変性法によりエクセレンCX5501(住友化学社製)を無水マレイン酸1.5重量部でグラフト変性した、無水マレイン酸変性オレフィン樹脂とマレイン酸変性樹脂の混合物を用い、架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)に代えて、セチルグリシジルエーテル(四日市合成社製、セチルグリシジルエーテル)10.0重量部を用いた以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
(実施例13)
無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂としてアドマーXE−070(三井化学社製)に代えて、溶融変性法によりエクセレンCX5501(住友化学社製)を無水マレイン酸1重量部でグラフト変性した、無水マレイン酸変性オレフィン樹脂とマレイン酸変性樹脂の混合物を用い、架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)に代えて、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製、EX−212L)1.6重量部用いた以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂としてアドマーXE−070(三井化学社製)に代えて、溶融変性法によりエクセレンCX5501(住友化学社製)を無水マレイン酸1重量部でグラフト変性した、無水マレイン酸変性オレフィン樹脂とマレイン酸変性樹脂の混合物を用い、架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)に代えて、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製、EX−212L)1.6重量部用いた以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
(比較例1)
架橋剤を配合しなかった以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
架橋剤を配合しなかった以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
(比較例2)
架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)に代えて3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製、商品名「Z−6040」)を用いた以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
架橋剤としてグリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)に代えて3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製、商品名「Z−6040」)を用いた以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
(比較例3)
グリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)に代えて3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、商品名「KBM−5103」)を用いた以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
グリシドール(日油株式会社製、エピオールOH)に代えて3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、商品名「KBM−5103」)を用いた以外は実施例1と同様にして接着性樹脂組成物、及び、それを用いた接着性シートを製造した。
(評価)
実施例及び比較例で得られた接着性シートについて、下記の要領で評価した。その結果を表1、2に示した。
実施例及び比較例で得られた接着性シートについて、下記の要領で評価した。その結果を表1、2に示した。
(1)衝撃吸収性の評価
厚さ1mm、縦横50mm×50mmの青板フロートガラスに接着性シートを積層し、真空ラミネータ(PVL 1222S、日清紡社製)を用いて、150℃で20分間貼り合わせた。得られた試験サンプルの接着性シート側を地面と垂直方向上側へ静置し、重さ100gの鉄球を高さ10cmから加速度をつけず落下させ、落下後のガラスの割れの有無を確認し、以下の基準により衝撃吸収性を評価した。
◎:ガラスにヒビが入っているが、1mm以上の飛散物がなかった。
○:ガラスにヒビが入っているが、10mm以上の飛散物がなかった。
△:ガラスにヒビが入っており、10mm以上の飛散物があるが、封止材の破れはなかった。
×:ガラスが割れ、10mm以上の飛散物があり、かつ、封止材が破れていた。
厚さ1mm、縦横50mm×50mmの青板フロートガラスに接着性シートを積層し、真空ラミネータ(PVL 1222S、日清紡社製)を用いて、150℃で20分間貼り合わせた。得られた試験サンプルの接着性シート側を地面と垂直方向上側へ静置し、重さ100gの鉄球を高さ10cmから加速度をつけず落下させ、落下後のガラスの割れの有無を確認し、以下の基準により衝撃吸収性を評価した。
◎:ガラスにヒビが入っているが、1mm以上の飛散物がなかった。
○:ガラスにヒビが入っているが、10mm以上の飛散物がなかった。
△:ガラスにヒビが入っており、10mm以上の飛散物があるが、封止材の破れはなかった。
×:ガラスが割れ、10mm以上の飛散物があり、かつ、封止材が破れていた。
(2)耐熱クリープ性の評価
厚さ3mmの白板型板熱処理ガラス(AGCファブリテック社取扱い)上に得られた接着性シート30mm×30mmを積層し、その上に厚さ3.2mm、縦横50mm×50mmの青板フロートガラスを載せ、真空ラミネータ(PVL 1222S、日清紡社製)を用いて、150℃で20分間貼り合わせた。得られた試験サンプルを120℃のオーブンに入れ、地面に対して垂直に保持した状態で24時間静置し、ズレをノギスで測定し求めた。得られたズレの値から、以下の基準により耐熱クリープ性を評価した。
◎:ズレが0mm以上、1mm未満であった。
○:ズレが1mm以上、5mm未満であった。
△:ズレが5mm以上、10mm未満であった。
×:ズレが10mm以上であった。
厚さ3mmの白板型板熱処理ガラス(AGCファブリテック社取扱い)上に得られた接着性シート30mm×30mmを積層し、その上に厚さ3.2mm、縦横50mm×50mmの青板フロートガラスを載せ、真空ラミネータ(PVL 1222S、日清紡社製)を用いて、150℃で20分間貼り合わせた。得られた試験サンプルを120℃のオーブンに入れ、地面に対して垂直に保持した状態で24時間静置し、ズレをノギスで測定し求めた。得られたズレの値から、以下の基準により耐熱クリープ性を評価した。
◎:ズレが0mm以上、1mm未満であった。
○:ズレが1mm以上、5mm未満であった。
△:ズレが5mm以上、10mm未満であった。
×:ズレが10mm以上であった。
(3)高温高湿耐久性の評価
厚さ3.2mm、縦横20mm×100の白板型板熱処理ガラス(AGCファブリテック社取扱い)上に、得られた接着性シートを20mm×20mmを積層し、その上に厚さ3.2mm、縦横20mm×100mmにカットした白色のバックシートを載せ、真空ラミネータ(PVL 1222S、日清紡社製)を用いて、150℃で20分間貼り合わせた。得られた試験サンプルを高温高湿オーブンに入れ、85℃85RH%条件下、200時間の耐久試験を行った。耐久試験後の試験サンプルのガラスから接着性シートを剥離した際の剥離強度をJIS K6854に準拠して測定し、以下の基準により高温高湿耐久性を評価した。なお、耐久試験後の試験サンプルの取扱い時に剥がれが発生するものは、「−」と評価した。
◎:剥離強度が20N/cm以上であった。
○:剥離強度が10N/cm以上、20N/cm未満であった。
△:剥離強度が5N/cm以上、10N/cm未満であった。
×:剥離強度が5N/cm未満であった。
厚さ3.2mm、縦横20mm×100の白板型板熱処理ガラス(AGCファブリテック社取扱い)上に、得られた接着性シートを20mm×20mmを積層し、その上に厚さ3.2mm、縦横20mm×100mmにカットした白色のバックシートを載せ、真空ラミネータ(PVL 1222S、日清紡社製)を用いて、150℃で20分間貼り合わせた。得られた試験サンプルを高温高湿オーブンに入れ、85℃85RH%条件下、200時間の耐久試験を行った。耐久試験後の試験サンプルのガラスから接着性シートを剥離した際の剥離強度をJIS K6854に準拠して測定し、以下の基準により高温高湿耐久性を評価した。なお、耐久試験後の試験サンプルの取扱い時に剥がれが発生するものは、「−」と評価した。
◎:剥離強度が20N/cm以上であった。
○:剥離強度が10N/cm以上、20N/cm未満であった。
△:剥離強度が5N/cm以上、10N/cm未満であった。
×:剥離強度が5N/cm未満であった。
本発明によれば、電子部品に対する高い接着性や低温接着性と高い高温高湿耐久性とを両立し、かつ、衝撃吸収性にも優れる接着性樹脂組成物、該接着性樹脂組成物からなる接着性シート及び太陽電池封止材を提供することができる。
Claims (4)
- 無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂と、下記式(1)、下記式(2)又は下記式(3)で表される架橋剤とを含有することを特徴とする接着性樹脂組成物。
式(2)中、R3、R5は環状エーテル含有基を表し、それぞれ同一であっても異なっていても良い。R4は炭素数が1〜18である炭化水素基を表す。
式(3)中、a、b及びcはそれぞれ、a/(a+b+c)=0〜0.2、b/(a+b+c)=0.3〜1.0、及びc/(a+b+c)=0〜0.5を満たし、R6、R7、R8、R9、R10、R11のうち少なくとも1つは環状エーテル含有基を表し、前記環状エーテル含有基以外のR6、R7、R8、R9、R10、R11は環状エーテル含有基やカルボキシル基とは反応しない基を表す。 - 更に、環状エーテル含有基を有しないシランカップリング剤を含有することを特徴とする請求項1記載の接着性樹脂組成物。
- 請求項1又は2記載の接着性樹脂組成物からなることを特徴とする接着性シート。
- 請求項1又は2記載の接着性樹脂組成物からなることを特徴とする太陽電池封止材。
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JP2018127517A (ja) * | 2017-02-07 | 2018-08-16 | 三井・デュポンポリケミカル株式会社 | シリコーン改質エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、又はそのアイオノマー、及びそれらの製造方法 |
-
2013
- 2013-06-04 JP JP2013118088A patent/JP2014234485A/ja active Pending
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