JP6938721B2 - 無線通信システム、路側通信機、パケット送信方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

無線通信システム、路側通信機、パケット送信方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本開示は、無線通信システム、路側通信機、パケット送信方法、及びコンピュータプログラムに関する。
近年、路車間通信、車車間通信による高度道路交通システム(ITS)が検討されている。路車間通信とは、路側通信機と車載通信機との間の通信であり、車車間通信とは、車載通信機間の通信である。
上記高度道路交通システムにおいては、路車間通信をはじめ、車車間通信や、路側通信機同士の通信である路路間通信等、各通信の共存を図るに当たって、通信を行う時間を分割して路側通信機の送信専用のタイムスロットを設ける、時分割多重(TDMA:Time Division Multiple Access)によるマルチアクセス方式を採用している。
上記TDMAによるマルチアクセス方式において、送信用タイムスロットは、通常、各路側通信機それぞれに対して周期的に設定される。各路側通信機は、周期的に設定された自路側通信機の送信用タイムスロットを用いて送信を行い、それ以外の時間は、他の路側通信機又は車載通信機からの送信信号の受信を行う。
よって、路側通信機同士で正確に内部時刻が同期していないと、各路側通信機が把握するタイムスロットの開始タイミングにずれが生じ、各タイムスロットで干渉を生じさせるおそれがある。このため、各路側通信機は互いの内部時刻を同期させる必要がある。
各路側通信機が互いに同期をとるための方式としては、GPS(Global Positioning System)信号を受信することによって得られる1PPS(One Pulse Per Second)信号に自路側通信機の内部時刻を同期させるGPS同期と、路車間通信又は路路間通信によるパケットに含まれる時刻情報に基づいて当該他の路側通信機が計時する内部時刻に自路側通信機の内部時刻を同期させるエア同期とが挙げられる(例えば、非特許文献1、特許文献1参照)。
一般社団法人電波産業会、"700MHz 帯高度道路交通システムARIB−STD−T109 1.2版",[online]、平成25年12月10日、[平成28年9月20日検索]、インターネット<http://www.arib.or.jp/tyosakenkyu/kikaku_tushin/tsushin_kikaku_number.html>
特開2014−53833号公報
上述のエア同期をより確実に実行するためには、周囲の路側通信機が送信するパケットを継続的に受信する必要がある。パケットの受信が断続的になり、一のパケットを受信してから次のパケットを受信するまでの間隔が長くなる部分が生じると、その間の時刻情報が得られず、エア同期が実行できなくなることにより、同期の精度に影響を及ぼすからである。
よって、路側通信機は、自機以外の他の路側通信機にエア同期を継続的に実行させるために、パケットを継続的に送信する必要がある。
ここで、路側通信機において、送信すべき通信データが無い場合、当該路側通信機は、前記通信データが与えられるまでの間、パケット送信を行わないことがある。
このため、他の路側通信機は、パケットを継続的に受信できなくなり、エア同期を継続的に実行することができなくなるおそれがある。
本開示はこのような事情に鑑みてなされたものであり、他の路側通信機がエア同期を継続的に実行できなくなるのを防止することができる技術を提供することを目的とする。
一実施形態である路側通信機は、複数の移動通信機及び複数の路側通信機それぞれに送信時間が時分割によって割り当てられているとともに、前記路側通信機がエア同期を行う無線通信システムで用いられる路側通信機であって、他の路側通信機に対してパケット送信する送信部と、前記他の路側通信機が行うエア同期のために、前記送信部にパケット送信させる制御部と、を備えている。
一実施形態である路側通信機は、複数の移動通信機及び複数の路側通信機それぞれに送信時間が時分割によって割り当てられているとともに、前記路側通信機がエア同期を行う無線通信システムで用いられる路側通信機であって、他の路側通信機からのパケットを受信する受信部と、前記パケットに含まれる時刻情報に基づいてエア同期を行う同期処理部と、を備え、前記受信部は、前記時刻情報を前記同期処理部に与えるとともに、受信した前記他の路側通信機からのパケットが、前記エア同期のためのエア同期用パケットである場合、前記パケットを破棄する。
一実施形態であるパケット送信方法は、複数の移動通信機及び複数の路側通信機それぞれに送信時間が時分割によって割り当てられているとともに、前記路側通信機がエア同期を行う無線通信システムにおけるパケット送信方法であって、他の路側通信機に対してパケット送信する送信ステップと、前記他の路側通信機が行うエア同期のために、前記送信ステップにおいてパケット送信させる制御ステップと、を含む。
一実施形態であるコンピュータプログラムは、複数の移動通信機及び複数の路側通信機それぞれに送信時間が時分割によって割り当てられているとともに、前記路側通信機がエア同期を行う無線通信システムにおけるパケット送信処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、他の路側通信機に対してパケット送信する送信ステップと、前記他の路側通信機が行うエア同期のために、前記送信ステップにおいてパケット送信させる制御ステップと、を実行させるコンピュータプログラムである。
本開示によれば、他の路側通信機がエア同期を継続的に実行できなくなるのを防止することができる。
図1は、実施形態に係る高度道路交通システム(ITS)の全体構成を示す概略斜視図である。 図2は、本実施形態の無線通信システムにおいて用いられる無線フレームを示す図である。 図3は、無線フレーム内部の構造の一例を示す図である。 図4は、本実施形態に係る路側通信機の構成を示すブロック図である。 (a)は、隣接して設置された2つの路側通信機それぞれが路車間通信を行う機能を有している場合を示す図、(b)は、隣接して設置された2つの路側通信機の内の一方が路車間通信を行う機能を有しており、他方が路車間通信を行う機能を有していないが路路間通信を行う機能を有している場合を示す図である。 図6は、本実施形態に係る無線モジュールの構成を示すブロック図である。 図7は、路側通信機が送信するパケットの一例を示す図であり、(a)は、通信データが格納された通信パケットを示しており、(b)は、エア同期用パケットを示している。 図8は、同期に関するモードを選択するための処理の一例を示すフローチャートである。 図9は、GPS同期を説明するための図である。 図10は、第2路側通信機の制御部が行うエア同期用パケットを送信する処理の一例を示すフローチャートである。 図11は、通信データの有無の判定対象となる路側機通信期間を示す図である。 図12は、通信処理部がパケットを受信したときの処理を示すフローチャートである。 図13は、第2実施形態に係る第2路側通信機の制御部によるエア同期用パケットを送信する処理の一例を示すフローチャートである。 図14は、路側機通信期間の態様を示す図であり、(a)は、1無線フレームの中において一つの路側機通信期間が自機に割り当てられている場合を示し、(b)は、一つの路側機通信期間50に設けられた複数のサブスロットが自機に割り当てられている場合を示し、(c)は、1無線フレームの中において複数のスロットが自機に割り当てられている場合を示している。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)一実施形態である路側通信機は、複数の移動通信機及び複数の路側通信機それぞれに送信時間が時分割によって割り当てられているとともに、前記路側通信機がエア同期を行う無線通信システムで用いられる路側通信機であって、他の路側通信機に対してパケット送信する送信部と、前記他の路側通信機が行うエア同期のために、前記送信部にパケット送信させる制御部と、を備えている。
上記のように構成された路側通信機によれば、他の路側通信機が行うエア同期のために制御部が送信部にパケット送信させることで、継続的にパケット送信する。このため、他の路側通信機はパケットを継続的に受信することができ、エア同期を行うために必要な時刻情報を継続的に得ることができる。この結果、他の路側通信機が、時刻情報を取得することができずにエア同期を継続的に実行できなくなるのを防止することができる。
(2)上記路側通信機において、前記制御部は、所定時間間隔で前記送信部にパケット送信させることが好ましい。この場合、路側通信機は、他の路側通信機がエア同期を行う場合に利用し得るような時間間隔で、継続的にパケット送信することができる。
(3)上記路側通信機において、前記送信部によりパケット送信すべき通信データが与えられたか否かを判定する判定部をさらに備え、前記制御部は、前記通信データが与えられていないと前記判定部により判定されると、前記エア同期のためのエア同期用パケットを前記送信部に送信させることが好ましい。
この場合、所定時間間隔ごとにパケットの送信が必ず行われる。このため、他の路側通信機は確実にパケットを受信することができる。
(4)上記路側通信機において、前記送信部によりパケット送信すべき通信データが与えられたか否かを判定する判定部をさらに備え、
前記制御部は、前記判定部による前記通信データが与えられていないとの判定が、前記所定時間間隔に基づいて設定される所定期間だけ継続した場合、前記エア同期のためのエア同期用パケットを前記送信部に送信させることが好ましい。
この場合、通信データが与えられないことによってパケットが送信されない期間が所定期間を経過すればエア同期用パケットを送信する。このため、他の路側通信機は、パケットを受信してから長くとも所定期間経過すれば次のパケットを受信することができる。これにより、確実にパケットを受信することができる。
(5)上記路側通信機において、前記制御部は、前記所定時間間隔で、前記エア同期のためのエア同期用パケットを前記送信部に送信させることが好ましい。
この場合、送信部は所定時間間隔が経過するごとにパケットを送信する。よって、他の路側通信機は、パケットを受信してから長くとも所定時間が経過すれば次のパケットを受信することができる。これにより、確実にパケットを受信することができる。
(6)また、前記制御部は、自機に割り当てられた前記送信時間を用い、前記エア同期用パケットを前記送信部に前記他の路側通信機へ向けて送信させてもよい。
(7)上記路側通信機において、前記エア同期用パケットは、時刻情報を有するヘッダのみを含んでいてもよい。
この場合、エア同期用パケットを必要最小限の情報で構成することができる。
(8)上記路側通信機において、前記エア同期用パケットは、時刻情報を有するヘッダと、前記複数の路側通信機の保守に関する保守用データと、を含んでいてもよい。
この場合、エア同期用パケットで保守用データの送信を行うことができる。
(9)また、一実施形態である路側通信機は、複数の移動通信機及び複数の路側通信機それぞれに送信時間が時分割によって割り当てられているとともに、前記路側通信機がエア同期を行う無線通信システムで用いられる路側通信機であって、他の路側通信機からのパケットを受信する受信部と、前記パケットに含まれる時刻情報に基づいてエア同期を行う同期処理部と、を備え、前記受信部は、前記時刻情報を前記同期処理部に与えるとともに、受信した前記他の路側通信機からのパケットが、前記エア同期のためのエア同期用パケットである場合、前記パケットを破棄する。
上記のように構成された路側通信機によれば、エア同期用パケットは破棄されるので、エア同期用パケットを他のパケットと同様に処理してしまうのを防止できる。
(10)一実施形態であるパケット送信方法は、複数の移動通信機及び複数の路側通信機それぞれに送信時間が時分割によって割り当てられているとともに、前記路側通信機がエア同期を行う無線通信システムにおけるパケット送信方法であって、他の路側通信機に対してパケット送信する送信ステップと、前記他の路側通信機が行うエア同期のために、前記送信ステップにおいてパケット送信させる制御ステップと、を含む。
(11)一実施形態であるコンピュータプログラムは、複数の移動通信機及び複数の路側通信機それぞれに送信時間が時分割によって割り当てられているとともに、前記路側通信機がエア同期を行う無線通信システムにおけるパケット送信処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、他の路側通信機に対してパケット送信する送信ステップと、前記他の路側通信機が行うエア同期のために、前記送信ステップにおいてパケット送信させる制御ステップと、を実行させるコンピュータプログラムである。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、好ましい実施形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
〔システムの全体構成〕
図1は、実施形態に係る高度道路交通システム(ITS)の全体構成を示す概略斜視図である。本実施形態では、道路構造の一例として、南北方向と東西方向の複数の道路が互いに交差した碁盤目構造を想定している。
図1に示すように、本実施形態の高度道路交通システムは、交通信号機1、路側通信機2、車載通信機3、中央装置4、車載通信機3を搭載した車両5、及び、車両感知器や監視カメラ等よりなる路側センサ6を含む。
交通信号機1と路側通信機2は、複数の交差点Ji(図例ではi=1〜12)のそれぞれに設置されており、電話回線等の有線又は無線による通信回線7を介してルータ8に接続されている。このルータ8は交通管制センター内の中央装置4に接続されている。
中央装置4は、自身が管轄するエリアの交通信号機1および路側通信機2とLAN(Local Area Network)を構成している。なお、中央装置4は、交通管制センターではなく道路上に設置してもよい。
路側センサ6は、各交差点Jiに流入又は流出する車両台数をカウントする等の目的で、管轄エリア内の道路の各所に設置されている。この路側センサ6は、直下を通行する車両5を超音波感知する車両感知器、或いは、道路の交通状況を時系列に撮影する監視カメラ等よりなり、感知情報や画像データは通信回線7を介して中央装置4に送信される。
なお、図1では、図示を簡略化するために、各交差点Jiに信号灯器が1つだけ描写されているが、実際の各交差点Jiには、互いに交差する道路の上り及び下り用として少なくとも4つの信号灯器が設置されている。
〔無線通信の方式等〕
高度道路交通システムにおいて、無線通信システムを構成する、複数の交差点それぞれに設置された複数の路側通信機2は、その周囲を走行する車両の車載通信機3との間で無線通信(路車間通信)が可能である。
また、各路側通信機2は、自己の送信波が到達する所定範囲内に位置する他の路側通信機2とも無線通信(路路間通信)が可能である。
なお、路側通信機2には、路車間通信の機能を持たず、他の路側通信機2間で情報の中継を行うために路路間通信の機能のみを有するものも存在する。
また、同じく無線通信システムを構成する車載通信機3は、路側通信機2との間で無線通信(車路間通信)を行うとともに、キャリアセンス方式で他の車載通信機3と無線通信(車車間通信)が可能である。
路側通信機2には、自身が無線送信するための専用のタイムスロット(図3の路側機通信期間50)がTDMA方式で割り当てられており、このタイムスロット以外の時間帯には無線送信を行わない。すなわち、路側通信機2用のタイムスロット以外の時間帯は、車載通信機3のためのキャリアセンス方式による送信時間として開放されている。
路側通信機2及び車載通信機3は、同一周波数帯を通信に用いるが、上記のように路側通信機2と車載通信機3の送信時間帯が区別されていることで、路側通信機2による送信信号と、車載通信機3による送信信号との衝突を回避できる。
路側通信機2及び車載通信機3は、送信信号の受信に関しては特に制限されない。従って、路側通信機2は、車載通信機3の送信信号を受信できる他、他の路側通信機2の送信信号も受信できる。また、車載通信機3は、路側通信機2及び他の車載通信機3の送信信号を受信できる。
図2は、本実施形態の無線通信システムにおいて用いられる無線フレームを示す図である。本システムの無線フレーム(スーパーフレーム)は、その時間軸方向の長さ(フレーム長)が100ミリ秒に設定されており、時間軸方向に並べて配置されている。つまり、無線フレームは、1秒間に10フレーム配置される。
無線フレームは、路側通信機2が有するGPS受信機(後に説明する)が出力する1PPS信号に基づいて生成される。
図3は、無線フレーム内部の構造の一例を示す図である。
図3に示すように、無線フレームは、路側機通信期間50を含んで構成されている。
路側機通信期間50は、路側通信機2に割り当てられるタイムスロットであり、この時間帯においては、路側通信機2による無線送信が許容される。一方、路側機通信期間50以外の期間は、車載通信機3によるキャリアセンス方式の無線送信用として開放する期間である。このため、路側通信機2は、路側機通信期間50以外の期間では無線送信を行わない。
無線フレームには、複数の路側機通信期間50が含まれている。
複数の路側機通信期間50には、それぞれスロット番号iが付されている。このスロット番号iは、無線フレーム内でインクリメント又はデクリメントされる。
路側通信機2には、無線フレームに含まれる複数の路側機通信期間50の内の1又は複数が割り当てられる。路側通信機2はスロット番号iによっていずれの路側機通信期間50が自路側通信機2に割り当てられるかを認識することができる。
図3では、2つの路側通信機2−1,2−2それぞれの無線フレームの一例を示しており、路側通信機2−1にはハッチングで示されているスロット番号2の路側機通信期間50が、路側通信機2−2にはハッチングで示されているスロット番号1の路側機通信期間50が、それぞれ割り当てられている。また、両路側通信機2−1,2−2は、車載通信機が両路側通信機2−1,2−2のサービスエリア間を行き来する程度に近い位置に設置されているものとする。
図3では、路側通信機2−2の無線フレームが、路側通信機2−1の無線フレームに対して時間軸方向に遅れが生じていることから、互いの無線フレームのタイミングにずれが生じている場合を示している。路側通信機2−1,2−2同士は、互いに異なるスロット番号の路側機通信期間50が割り当てられているので、互いの送信信号が重複して干渉を生じさせることはない。
しかし、図3中の期間51は、路側通信機2−2による時刻を基準とすれば路側機通信期間50と認識される一方、路側通信機2−1による時刻を基準とすれば路側機通信期間50と認識される。
よって、図3に示すように、路側通信機2−2に同期した車載通信機は、路側機通信期間50以外の期間であると認識するため、無線送信可能と判断する。しかし、路側通信機2−1は、自らが路側機通信期間50と判断する期間で無線送信を行う。
このため、期間51内で前記車載通信機が無線送信を行ったとすると、同じタイミングで無線送信を行う路側通信機2−1との間で干渉が生じる。
このように、路側通信機同士で同期が取れていない場合、一の路側通信機と、他の路側通信機に同期している車載通信機との間で干渉が生じるおそれがある。このため、路側通信機2間(特に、距離的に近い位置関係にある路側通信機2間)では、互いの無線フレームのタイミングが一致するように、互いのローカル時刻を同期させる必要がある。
そこで、本実施形態の各路側通信機2は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信したGPS受信機が出力する1PPS信号に基づいて同期を行うGPS同期と、他の路側通信機(基地局)2から送信された通信パケットに含まれる時刻情報に基づいて他の路側通信機2に同期するエア同期と、を行う機能を有している。
本実施形態におけるGPS同期及びエア同期の方法は、非特許文献1の「解説2 基地局間の時刻同期の例」に従う。
各路側通信機2は、上記2つの方式の同期方式を選択的に実行することで、互いの無線フレームのタイミングを一致させる。
〔路側通信機〕
図4は、本実施形態に係る路側通信機2の構成を示すブロック図である。
路側通信機2は、図4に示すように、無線通信用アンテナ10が接続された無線モジュール11と、GPS信号受信用アンテナ12が接続されたGPS受信機13と、通信制御処理を行う通信処理装置14と、を備えている。
GPS受信機13は、GPS衛星(図示せず)から送信されるGPS信号を受信して自機(GPS受信機)13の位置を特定(測位)する機能を有している。また、GPS受信機13は、受信したGPS信号に含まれる時刻情報に同期した1PPS信号を出力する機能を有している。GPS受信機13は、これら1PPS信号を通信処理装置14に与える。
通信処理装置14は、路車(車路)間通信及び路路間通信等の通信によって送受信される通信データの処理を行う機能を有している。通信処理装置14は、GPS受信機13及び無線モジュール11の制御を行う機能も有している。
また、通信処理装置14は、GPS受信機13から与えられる1PPS信号を無線モジュール11に与える。
無線モジュール11は、路車(車路)間通信及び路路間通信における無線送受信を行うための無線機である。無線モジュール11は、通信処理装置14から与えられる、路車間通信及び路路間通信等に関する通信データを送信信号として無線送信する。また、無線モジュール11は、路車(車路)間通信及び路路間通信による受信信号を受信し、受信した受信信号を通信データとして通信処理装置14に与える。なお、無線モジュール11は、他の路側通信機2が車載通信機3に向けて送信する送信信号も受信する。
路側通信機2は、路車間通信については、各無線フレームごとに車載通信機3に向けた通信パケットである路車間通信用の通信パケットを送信するように構成されている。よって、路側通信機2は、概ね100ミリ秒間隔で路車間通信用の通信パケットを送信する。
また、路側通信機2は、路路間通信については、最大で30秒の間隔を置いて自機2等の状態を示す状態情報を他の路側通信機2に向けた通信パケットである路路間通信用の通信パケットで送信するように構成されている。
また、路路間通信によって送信すべき通信データが中央装置4等から与えられると、割り当てられている路側機通信期間を用いて路路間通信用の通信パケットを送信する。
よって、路側通信機2は、路路間通信によって送信すべき通信データが与えられない場合、路側通信機2は、最大で30秒の間隔を置いて状態情報が格納された路路間通信用の通信パケットを送信する。
ここで、路側通信機2には、上述したように、他の路側通信機2との間で路路間通信を行う機能を有するが、路車間通信の機能を持たず、路車間通信用の通信パケットを送信しないものが含まれている。
エア同期に用いられる通信パケットは、他の路側通信機2から送信された路路間通信用の通信パケットの他、路車間通信用の通信パケットも利用することができる。
しかし、近傍に設置された他の路側通信機2が、路車間通信用の機能を持たない路側通信機2のみである路側通信機2においては、エア同期を実行する場合、他の路側通信機2からの路路間通信用の通信パケットのみを用いなければならない場合がある。
図5(a)は、隣接して設置された2つの路側通信機2それぞれが路車間通信を行う機能を有している場合を示す図である。
図5(a)中、路側通信機2(第1路側通信機2a)は、路車間通信を行う機能を有している。この場合、両路側通信機2は、互いに、概ね100ミリ秒間隔で路車間通信用の通信パケットを送信する。
このため、両路側通信機2は、100ミリ秒間隔で継続的に互いの通信パケットを受信することができる。よって、一方の路側通信機2において、1PPS信号が得られず(GPS信号が受信できず)エア同期を実行する場合、他方の路側通信機2が送信する通信パケットを継続的に受信することができる。よって、一方の路側通信機2はエア同期を継続的に実行することができる。
図5(b)は、隣接して設置された2つの路側通信機2の内の一方が路車間通信を行う機能を有しており、他方が路車間通信を行う機能を有していないが路路間通信を行う機能を有している場合を示す図である。
図5(b)中、一方の路側通信機2(第1路側通信機2a)は、路車間通信を行う機能を有している。他方の路側通信機2(第2路側通信機2b)は、路路間通信を行う機能を有しているが路車間通信を行う機能を有していない。よって、第2路側通信機2bは、路路間通信用の通信パケットの送信は行うが、路車間通信用の通信パケットの送信は行わない。
第2路側通信機2bは、路路間通信によって送信すべき通信データが与えられれば、路路間通信用の通信パケットを送信する。しかし、送信すべき通信データがなければ、第2路側通信機2bは、最大で30秒の間隔を置いて路路間通信用の通信パケットを送信する。つまり、第2路側通信機2bによるパケット送信は、最大30秒の間隔をおいてなされる。
よって、仮に第1路側通信機2aにおいて、1PPS信号が得られずエア同期を実行する場合、第1路側通信機2aは、第2路側通信機2bから送信されるパケットの受信間隔が最大30秒となるおそれがある。
この場合、第1路側通信機2aが第2路側通信機2bからの路路間通信用の通信パケットを受信してエア同期を行った後、次のエア同期を行うまでに最大30秒の間隔が空くこととなる。
さらに、図5(b)に示すように、第1路側通信機2aが中央装置4に無線接続されていたとしても、中央装置4から与えられる時刻に関する情報は、例えば、数分に1回程度の間隔で与えられるため、同期に利用することは困難である。
このように、長期間に亘ってエア同期ができない場合、同期精度を維持することができなくなり、好ましくない。
そこで、本実施形態の路側通信機2(第2路側通信機2b)は、送信すべき通信データが与えられなくても、他の路側通信機2が行うエア同期のために、パケット送信する機能を有している。
なお、図5(b)において、第1路側通信機2aから第2路側通信機2bに不定期に与えられる情報は、例えば、基本情報、渋滞リンク情報、渋滞・旅行時間リンク情報、旅行速度リンク情報、ダウンリンク情報照合・要求情報、プローブ管理情報、路線信号情報、サブシステム情報、正常受信応答、異常受信応答等が挙げられる。
これら情報は、中央装置4から中央装置4に接続された路側通信機2に与えられ、路路間通信を通じて各路側通信機2に与えられる。
〔無線モジュールの構成〕
図6は、本実施形態に係る無線モジュール11の構成を示すブロック図である。図6は、第2路側通信機2bの無線モジュール11の構成を示しているが、路車間通信の機能の有している点において相違するが第1路側通信機2aの無線モジュールも基本的に同様の構成である。つまり、第1路側通信機2aは、路車間通信の機能と、路路間通信の機能の両方を有している。
無線モジュール11は、無線通信用アンテナ10が接続された送受信器16と、処理装置17とを備えている。
送受信器16は、無線通信用アンテナ10によって送受信される送受信信号の変復調や増幅を行う機能を有している。
処理装置17は、通信処理部18と、タイマ19と、同期処理部20と、判定部22と、制御部23とを備えている。
タイマ19は、発振器(図示せず)が出力するクロックに基づいてローカル時刻(内部時刻)を計時する機能を有している。
通信処理部18は、通信処理装置14から与えられる通信データに対して必要な処理を施すとともに必要な情報をヘッダ及びフッタとして付加することで、通信データを格納した通信パケットを生成する。
また、通信処理部18は、後に説明するエア同期用パケットも生成する。
通信処理部18は、パケットを生成する際、その時点における自機2のタイマ19のタイマ値を時刻情報としてヘッダに格納する。
通信処理部18は、生成したパケットを送信信号として送受信器16に与える。
また、通信処理部18は、送受信器16が受信信号として受信したパケットから受信データを取得し、通信処理装置14に与える。また、通信処理部18は、送受信器16が受信したパケットのヘッダに格納されている時刻情報(タイマ値)を取得し、同期処理部20に与える。
このように、通信処理部18は、他の路側通信機2に対して通信データをパケット送信する送信部としての機能を有するとともに、他の路側通信機2からのパケットを受信する受信部としての機能を有している。
通信処理部18は、パケットが送受信器16から送信される際、自路側通信機2に割り当てられている路側機通信期間50で送信されるように制御する。
通信処理部18は、生成したパケットを送受信器16に与えるタイミングを調整することで、当該パケットが送受信器16から送信される際のタイミングを調整する。
このとき、通信処理部18は、タイマ19が計時する内部時刻に基づいて路側機通信期間50を特定する。通信処理部18は、特定した路側機通信期間50においてパケットが送信されるように、当該パケットを送受信器16に与えるタイミングを調整する。
なお、第1路側通信機2aの通信処理部18は、路車間通信について同様の機能を有している。
同期処理部20は、通信処理装置14を通じてGPS受信機13から与えられる1PPS信号を取得する機能を有している。
また、同期処理部20は、他の路側通信機2から受信したパケットのヘッダに格納されたタイマ値を取得する機能を有している。タイマ値は、パケットを受信する通信処理部18から与えられる。
同期処理部20は、タイマ19を制御することで内部時刻の同期に関し、上述のGPS同期及びエア同期を行う機能を有している。同期処理部20は、タイマ19を制御することで、取得した1PPS信号や他の路側通信機2のタイマ値といった外部からの基準時刻に内部時刻を同期させる。よって、内部時刻に基づいて路側機通信期間50を特定する通信処理部18は、1PPS信号や他の路側通信機2の内部時刻に同期した時刻に基づくタイミングでパケットを送信することができる。
判定部22は、通信処理部18が路路間通信によってパケット送信すべき通信データが中央装置4等から与えられたか否かを判定する機能を有している。
制御部23は、タイマ19が計時する内部時刻、及び判定部22による判定結果に基づいて、他の路側通信機2が行うエア同期のために、通信処理部18にパケット送信させる機能を有している。
なお、第1路側通信機2aの無線モジュール11は、判定部22及び制御部23について備えていなくてもよい。
通信処理装置14及び処理装置17は、その機能の一部又は全部が、ハードウェア回路によって構成されていてもよいし、その機能の一部又は全部が、コンピュータプログラムによって実現されていてもよい。
通信処理装置14の機能の一部又は全部がコンピュータプログラムによって実現される場合、通信処理装置14は、コンピュータを含み、コンピュータによって実行されるコンピュータプログラムは、図示しない記憶部に記憶される。
また、処理装置17の機能の一部又は全部がコンピュータプログラムによって実現される場合、処理装置17は、コンピュータを含み、コンピュータによって実行されるコンピュータプログラムは、図示しない記憶部に記憶される。
〔パケットについて〕
図7は、路側通信機2が送信するパケットの一例を示す図であり、(a)は、通信データが格納された通信パケットを示している。
図7(a)に示すように、通信パケットは、通信データが格納されるデータ領域と、データ領域の前後にヘッダ及びフッタが付加されている。
データ領域には、主として、通信パケットの送信元の路側通信機2のアプリケーションが生成した路路間通信情報や路車間通信情報といった通信データ(アプリケーションデータ)が格納される。
路車間通信用の通信パケットの場合、データ領域には、車載通信機3に向けたサービスに関する情報が通信データとして格納される。
また、路路間通信用の通信パケットの場合、データ領域には、路路間通信において共有されるサービスに関する情報に関する情報等が通信データとして格納される。
データ領域が通信データを格納するフィールドであるのに対して、ヘッダ、及び通信フッタは、無線通信のために必要な制御データを格納する制御フィールドを構成している。
ヘッダには、各種制御データの他、通信種別情報、時刻情報(タイマ値)、及び同期情報が格納されている。
通信種別情報は、当該通信種別情報が格納されているパケットが路車間通信用のパケットであるのか、路路間通信用のパケットであるのかといった、パケットの通信種別を示す情報である。つまり、通信種別情報は、このパケットが周囲の車載通信機3に向けた通信パケットであるのか、他の路側通信機2に向けた通信パケットであるのかを示す情報である。
同期情報は、送信元がGPS同期モードを選択することでGPS同期しているのか、エア同期モードを選択することでエア同期しているのかといった、通信パケットの送信元である路側通信機2の同期状態を示す情報である。なお、GPS同期モード及びエア同期モードについては、後に説明する。
時刻情報は、送信元の路側通信機2のタイマ19が示すタイマ値を示す情報である。通信処理部18は、通信パケットを生成する際に、タイマ19が示すタイマ値を時刻情報としてヘッダに格納する。
このタイマ値は、当該通信パケットを受信した他の路側通信機2のエア同期に用いられる。
送信元の路側通信機2が送信した通信パケットを受信した他の路側通信機2は、時刻情報によって送信元の路側通信機2のタイマ値を取得し、取得したタイマ値に基づいてエア同期を行う。
図7(b)は、エア同期用パケットを示している。
エア同期用パケットは、通信処理部18が送信すべき通信データがない場合(有意なデータ又は実データがない場合を含む)であっても、他の路側通信機2が行うエア同期のために、制御部23が通信処理部18に送信させるパケットである。
エア同期用パケットは、データ領域を有しておらず、ヘッダのみで構成されている。これにより、エア同期用パケットは、パケットとして必要最小限の情報で構成されている。
エア同期用パケットは、ヘッダを有しているので、エア同期用パケットを送信した送信元の路側通信機2の時刻情報を含んでいる。
よって、エア同期用パケットを受信した他の路側通信機2は、通信データを含む通信パケットを受信した場合と同様に、時刻情報によって送信元の路側通信機2のタイマ値を取得し、取得したタイマ値に基づいてエア同期を行うことができる。
また、エア同期用パケットには、ダミーデータを格納してもよい。この場合、例えば、ダミーデータを格納しているパケットがエア同期用パケットである旨を示す情報を、ダミーデータとしてエア同期用パケットに格納することができる。ダミーデータを格納する場合、フッタも付加される。
なお、エア同期用パケットは、車載通信機3に向けて送信されることはない。よって、エア同期用パケットのヘッダに格納されている通信種別情報は、パケットの通信種別が路路間通信用のパケットであることを示している。
〔第1実施形態について〕
〔GPS同期及びエア同期について〕
以下、第1実施形態に係る路側通信機2について説明する。
本実施形態の路側通信機2(の同期処理部20)は、自路側通信機2の内部時刻の同期に関して、GPS同期を行うGPS同期モード、又はエア同期を行うエア同期モードのいずれか選択的に実行するように構成されている。
図8は、同期に関するモードを選択するための処理の一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、路側通信機2の同期処理部20は、まず、1PPS信号を取得できたか否か(GPS信号を受信したか否か)を判定する(ステップS2)。
ステップS2において、1PPS信号を取得できたと判定する場合、同期処理部20は、GPS同期モードを選択し(ステップS4)、処理を終える。
ステップS2において、1PPS信号を取得できなかったと判定する場合、同期処理部20は、エア同期モードを選択し(ステップS6)、処理を終える。
図9は、GPS同期を説明するための図である。
図9中、上段はGPS受信機13が出力する1PPS信号の一例を示している。下段は処理装置17のタイマ19のタイマ値(時刻)を示している。それぞれ横軸は時間であり、互いに同じ時刻で対応させて示している。
1PPS信号は、図9に示すように、1秒周期で得られるパルス信号である。
また、タイマ19は、1ミリ秒ごとにタイマ値をカウントアップし、1秒周期で(1000カウントごとに)タイマ値がゼロにリセットされる1秒周期タイマである。タイマ19は、ゼロにリセットされると、次にリセットされるまでタイマ値をカウントアップする。
1PPS信号は、通信処理装置14から、同期処理部20へ与えられる。
同期処理部20は、1PPS信号の立ち上がりのタイミングでタイマ19をゼロにリセットする。つまり、同期処理部20は、タイマ19を1PPS信号に同期してリセットする。これによって、タイマ19は、1PPS信号が示す1秒周期を内部時刻として計時する。
このように、同期処理部20は、外部基準信号であるGPS信号(1PPS信号)に内部時刻を同期させることができる。
エア同期は、同期元となる他の路側通信機2からのパケットを受信し、受信したパケットのヘッダに含まれている当該他の路側通信機2の時刻情報(タイマ値)を取得することで行われる。
同期処理部20は、取得した他の路側通信機2のタイマ値に自機のタイマ19のタイマ値を同期させることで、他の路側通信機2の内部時刻に自機の内部時刻を同期させる。
なお、同期処理部20は、取得した他の路側通信機2のタイマ値に対して、他の路側通信機2から同期処理部20に与えられるまでに要した遅延時間について補正を行い、補正後の他の路側通信機2のタイマ値に自機2の内部時刻を同期させる。
なお、路側通信機2が外部基準信号として取得する1PPS信号及び他の路側通信機2からの通信パケットに格納されているタイマ値は相対時刻を示す情報であり、1秒周期を示す相対時刻を示している。
〔エア同期用パケットの送信について〕
エア同期は、他の路側通信機2からのパケットが受信できなくなり、他の路側通信機2のタイマ値を取得できなくなると実行することができない。特に、第2路側通信機2bは、パケット送信の受信間隔が最大30秒となるおそれがある。このため、第2路側通信機2bが送信するパケットを受信してエア同期を実行する他の路側通信機2において、長期間に亘ってエア同期ができなくなるおそれがある。
よって、本実施形態の第2路側通信機2bは、他の路側通信機2に対して送信すべき通信データが無い場合であっても、他の路側通信機2が行うエア同期のために、エア同期用パケットを送信する。
図10は、第2路側通信機2bの制御部23が行うエア同期用パケットを送信する処理の一例を示すフローチャートである。
制御部23は、まず、処理装置17が備えているカウンタのカウンタ値Cを「0」にリセットする(ステップS10)。
次いで、制御部23は、1無線フレーム内において自機に割り当てられている路側機通信期間が経過したか否かを判定する(ステップS12)。
ここでは、1無線フレームの中において一つの路側機通信期間が自機2bに割り当てられている場合について説明する。なお、1無線フレームの中において複数の路側機通信期間が自機2bに割り当てられている場合であっても同様であり、制御部23は、割り当てられている複数の路側機通信期間の全てが経過したか否かを判定する。
1無線フレーム内において自機に割り当てられている路側機通信期間が経過していないと判定する場合、制御部23は、ステップS12の判定を繰り返す。
1無線フレーム内において自機に割り当てられている路側機通信期間が経過したと判定する場合、制御部23は、ステップS14に進み、カウンタ値Cが「4」であるか否かを判定する(ステップS14)。
カウンタ値Cが「4」でないと判定する場合、制御部23は、カウンタ値Cに「1」を加え(ステップS16)、ステップS12に戻る。つまり、カウンタ値Cは、リセットされてから、無線フレームが経過した回数を表している。
一方、カウンタ値Cが「4」であると判定する場合、制御部23は、ステップS18に進む。よって、制御部23は、カウンタ値Cがリセットされてから4無線フレームが経過すると、ステップS18に進む。
なお、カウンタ値Cが「4」にまでカウントアップされるまでの間に経過した無線フレームにおいて、自機2bが送信すべき通信データが与えられた場合、通信処理部18は、制御部23の処理に関係なく、自機に割り当てられている路側機通信期間においてこの通信データをパケット送信する。
ステップS18において、制御部23は、次の路側機通信期間において通信処理部18がパケット送信すべき路路間通信の通信データが与えられたか否かを判定部22に判定させる(ステップS18)。
次の路側機通信期間、つまり、カウンタ値Cがリセットされてから5無線フレーム目において通信データが与えられたと判定部22が判定した場合(ステップS18)、制御部23は、特に処理を行わない。これによって、通信処理部18は、通信データを格納した路路間通信用の通信パケットを前記次の路側機通信期間を用いて送信する(ステップS20)。制御部23は、通信処理部18が通信パケットを送信すると、処理を終えてステップS10に戻る。
ステップS18において、次の路側機通信期間で送信すべき通信データが与えられていないと判定部22が判定した場合(ステップS18)、制御部23は、通信処理部18にエア同期用パケットを前記次の路側機通信期間を用いて送信させ(ステップS22)、処理を終える。
通信パケット又はエア同期用パケットのいずれかを送信すれば、制御部23は、カウンタ値Cをリセットし、その後、4無線フレームが経過した後、5無線フレーム目においてステップS18の判定を行う(ステップS18)。
よって、仮に1秒の時間幅の間に通信データが無い場合においても、本実施形態の路側通信機2は、5無線フレームごとに通信データの有無を判定し、通信データがなければ、エア同期用パケットを送信する。つまり、路側通信機2は、必ず、5無線フレーム(500ミリ秒)ごとに、路路間通信用の通信パケット又はエア同期用パケットのいずれかを送信する。
図11は、通信データの有無の判定対象となる路側機通信期間50を示す図である。
図11中、時間軸方向に複数の無線フレームが並んでいる。各無線フレームには、自機2bに割り当てられている路側機通信期間50が存在する。
例えば、図11中、左から3番目の無線フレーム内の路側機通信期間50が通信データの有無の判定対象であり、通信パケット又はエア同期用パケットのいずれかが送信されるとすると、次の判定対象は、5無線フレーム後に位置する無線フレーム(図11中、右から3番目の無線フレーム)内の路側機通信期間50となる。
このように、路側通信機2は、5無線フレーム(500ミリ秒)ごとに、通信パケット又はエア同期用パケットのいずれかを送信する。
以上のように、本実施形態の第2路側通信機2bは、通信データが無い場合であってもエア同期用パケットを送信するので、パケットを継続的に送信する。このため、周囲の他の路側通信機2はパケットを継続的に受信することができ、当該他の路側通信機2がエア同期を行うために必要な時刻情報である周囲の路側通信機2のタイマ値を継続的に得ることができる。この結果、他の路側通信機2が、周囲の路側通信機2のタイマ値を長期間に亘って取得することができずにエア同期を継続的に実行できなくなるのを防止することができる。
また、本実施形態の第2路側通信機2bは、通信処理部18によりパケット送信すべき通信データが与えられたか否かを所定時間間隔(5無線フレーム)で判定する判定部22を備えており、制御部23は、通信データが与えられていないと判定部22により判定されると、エア同期用パケットを通信処理部18に送信させる(図10中、ステップS18)。
よって、第2路側通信機2bは、所定時間間隔(5無線フレーム)でパケット送信する。
これにより、第2路側通信機2bは、他の路側通信機2がエア同期に利用し得るような時間間隔(又はそれ以下の時間間隔)で継続的にパケット送信を行うことができる。
自機2bに割り当てられている路側機通信期間においては、5無線フレームごとに、通信データの有無に関わらず必ずパケットの送信が行われる。このため、他の路側通信機2は確実にパケットを受信することができる。
なお、本実施形態において、判定部22による判定及びパケット送信の時間間隔である所定時間間隔を5無線フレーム(500ミリ秒)とした場合を例示したが、この時間間隔は、500ミリ秒よりも長い期間に設定してもよいし、より短期間に設定してもよい。
但し、GPS同期では、1秒周期の1PPS信号に同期するので、他の路側通信機2において、パケットを受信してから次のパケットを受信するまでの間隔が1秒より長い期間となることは精度維持の観点から好ましくない。よって、判定を行う際の時間間隔は、1秒(GPS同期の周期以下の時間間隔)以内の範囲で設定することが好ましい。
〔エア同期用パケットの受信について〕
図12は、通信処理部18がパケットを受信したときの処理を示すフローチャートである。
上述したように、受信部としての機能を有している通信処理部18は、他の路側通信機2からのパケットを受信すると(ステップS30)、受信したパケットのヘッダに格納されている時刻情報(タイマ値)を取得し(ステップS32)、同期処理部20に与える。
このとき、通信処理部18は、受信したパケットのヘッダに格納されている通信種別情報を参照するが、受信したパケットが路路間通信用のパケットであるか路車間通信用のパケットであるかに関わらず、時刻情報を取得し、同期処理部20に与える。
さらに通信処理部18は、受信したパケットのヘッダに格納されている同期情報を参照し、同期情報に基づいて同期処理部20に与える時刻情報を決定してもよい。例えば、複数のパケットを受信している場合、通信処理部18は、GPS同期している路側通信機2が送信元の時刻情報を優先的に採用する等、同期情報に基づいて、より高精度な時刻情報を特定し、特定した時刻情報を同期処理部20に与える。
同期処理部20は、エア同期モードを選択している場合において、タイマ値が通信処理部18から与えられると、与えられたタイマ値に基づいてエア同期を行う。
次いで、通信処理部18は、受信したパケットがエア同期用パケットであるか否かを判定する(ステップS34)。
例えば、通信処理部18は、エア同期用パケットであるか否かの判定を、パケットのデータ領域に通信データが格納されているか否かを確認することで行う。
通信処理部18は、受信したパケットに通信データが格納されていれば、受信したパケットがエア同期用パケットではないと判定する。また、通信処理部18は、受信したパケットに通信データが格納されていない場合や、ダミーデータが格納されている場合、受信したパケットがエア同期用パケットであると判定する。なお、ダミーデータとして、当該ダミーデータを格納しているパケットがエア同期用パケットである旨を示す情報が用いられる場合、通信処理部18は、ダミーデータを確認することで、受信したパケットがエア同期用パケットであると判定することができる。
ステップS34において、受信したパケットがエア同期用パケットであると判定した場合、通信処理部18は、この受信したパケットについて処理を行わずに破棄し(ステップS36)、ステップS30に戻る。
一方、ステップS34において、受信したパケットがエア同期用パケットでないと判定した場合、通信処理部18は、受信したパケットに格納されている通信データを取得して通信処理装置14に与える等といった、パケットに対する処理を実行し(ステップS38)、ステップS30に戻る。
このように、本実施形態では、エア同期用パケットは破棄されるので、エア同期用パケットを通信データを含む通信パケットと同様に処理してしまうのを防止できる。
なお、図12に示す受信処理は、第1路側通信機2a及び第2路側通信機2bの両方において実行される。
〔第2実施形態について〕
図13は、第2実施形態に係る第2路側通信機2bの制御部23によるエア同期用パケットを送信する処理の一例を示すフローチャートである。
本実施形態は、パケットを送信してからの経過時間を当該経過時間を計測するための計測タイマを用いて計測し、この経過時間に基づいてエア同期用パケットを通信処理部18に送信させる点において上記第1実施形態と相違している。
本実施形態の制御部23は、まず、処理装置17が備えている計測タイマの計測値tを「0」にリセットする(ステップS40)。
次いで、制御部23は、次の路側機通信期間において通信処理部18がパケット送信すべき通信データが与えられたか否かを判定部22に判定させる(ステップS42)。
ステップS42において、次の路側機通信期間で送信すべき通信データが与えられたと判定部22が判定した場合(ステップS42)、制御部23は、特に処理を行わない。これによって、通信処理部18は、通信データを格納した通信パケットを前記次の路側機通信期間を用いて送信する(ステップS44)。制御部23は、通信処理部18が通信パケットを送信すると、処理を終えてステップS40に戻る。
ステップS42において、次の路側機通信期間で送信すべき通信データが与えられていないと判定部22が判定した場合(ステップS42)、制御部23は、計測タイマの計測値tが500ミリ秒以上であるか否かを判定する(ステップS46)。
計測値tが500ミリ秒以上ではない(500ミリ秒よりも小さい)場合、制御部23は、ステップS42に戻り、再度、次の路側機通信期間において通信処理部18がパケット送信すべき通信データが与えられたか否かを判定部22に判定させる(ステップS42)。
ステップS46において、計測値tが500ミリ秒以上である場合、制御部23は、ステップS48に進み、通信処理部18にエア同期用パケットを前記次の路側機通信期間を用いて送信させ(ステップS48)、処理を終える。
以上の処理によって、パケットを送信してから500ミリ秒が経過するまでの間に送信すべき通信データが与えられず、判定部22による通信データが与えられていないとの判定が、パケットを送信してから500ミリ秒の間継続した場合、制御部23はエア同期用パケットを通信処理部18に送信させる。
よって、仮に1秒の時間幅の間に通信データが与えられない場合においても、本実施形態の路側通信機2は、ほぼ500ミリ秒の時間間隔(所定時間間隔)で、パケット送信を行う。
本実施形態の路側通信機2は、通信データが与えられないことによってパケットが送信されない期間が500ミリ秒(所定期間)を経過すればエア同期用パケットを送信する。このため、他の路側通信機2は、パケットを受信してから長くとも500ミリ秒経過すれば次のパケットを受信することができる。これにより、確実にパケットを受信することができる。
なお、本実施形態では、通信データが与えられていないの判定が継続する期間の上限値を500ミリ秒に設定した場合を例示したが、この上限値について、より大きい値に設定してもよいし、より小さい値に設定してもよい。
但し、GPS同期では、1秒周期の1PPS信号に同期するので、他の路側通信機2において、パケットを受信してから次のパケットを受信するまでの間隔が1秒より長い期間となることは精度維持の観点から好ましくない。よって、前記上限値は、1秒以内の範囲で設定することが好ましい。
〔路側機通信期間の態様について〕
図14は、路側機通信期間の態様を示す図であり、図14(a)は、1無線フレームの中において一つの路側機通信期間50が第2路側通信機2bに割り当てられている場合を示している。
上記第1実施形態及び第2実施形態では、図14(a)に示すように、1無線フレームの中において一つの路側機通信期間が第2路側通信機2bに割り当てられている場合について説明した。つまり、図14(a)は、上記第1実施形態及び第2実施形態で示した第2路側通信機2bに対して割り当てられている路側機通信期間50の態様を示している。
図14(a)では、1無線フレーム中、スロット番号iが「2」である路側機通信期間50が第2路側通信機2bに割り当てられている。
この場合、制御部23は、通信パケット又はエア同期用パケットのいずれか一方を路側機通信期間50にて送信する。
また、一つの路側機通信期間50に設けられた複数のサブスロットが第2路側通信機2bに割り当てられている場合、制御部23は、これら複数のサブスロットを用いて、通信パケット、及びエア同期用パケットを送信することもできる。
図14(b)は、一つの路側機通信期間50に設けられた複数のサブスロットが第2路側通信機2bに割り当てられている場合を示している。
このサブスロット51,52は、路側機通信期間50内に設けられるタイムスロットであり、一つの路側機通信期間50に設けられるが、それぞれ異なる路側通信機2に割り当てることや、異なる通信種別のパケットを送信することが可能である。
図14(b)に示すように、自機2bに複数(図例では2つ)のサブスロット51,52が割り当てられている場合、制御部23は、一方のサブスロット51をエア同期用パケットを送信するための期間として用い、他方のサブスロット52を通信パケットを送信するための期間として用いることができる。
さらに、1無線フレームの中において複数のスロットが自機2bに割り当てられている場合、制御部23は、これら複数のスロットを用いて、通信パケット、及びエア同期用パケットを送信することもできる。
図14(c)は、1無線フレームの中において複数のスロットが自機2bに割り当てられている場合を示している。
図14(c)では、1無線フレーム中、スロット番号iが「1」である路側機通信期間50と、スロット番号iが「16」である路側機通信期間50とが自機2bに割り当てられている。
図14(c)に示すように、第2路側通信機2bに複数(図例では2つ)の路側機通信期間50が割り当てられている場合、制御部23は、一方の路側機通信期間50(スロット番号iが「16」である路側機通信期間50)をエア同期用パケットを送信するための期間として用い、他方の路側機通信期間50(スロット番号iが「1」である路側機通信期間50)を通信パケットを送信するための期間として用いることができる。
第1実施形態及び第2実施形態において、路側機通信期間が、図14(b)及び図14(c)に示すような割り当てであったとしても、制御部23は、通信パケット及びエア同期用パケットの送信を行うことができる。
また、図14(b)及び図14(c)のように、エア同期用パケットを送信するための専用の期間が割り当てられている場合、通信パケットを送信するか否かに関わらず、エア同期用パケットを送信することができる。
よって、制御部23は、所定時間間隔で、エア同期用パケットを通信処理部18に送信させることができる。この場合、制御部23は、判定部22に通信データの有無の判定を行わせる必要がない。
この場合、第2路側通信機2bの通信処理部18は、通信データの有無に関わらず、所定時間間隔が経過するごとにエア同期用パケットを送信する。よって、他の路側通信機2は、パケットを受信してから長くとも前記所定時間間隔が経過すれば次のパケットを受信することができる。これにより、他の路側通信機2は、確実にパケットを受信することができる。
なお、前記所定時間間隔は、1秒以下の時間間隔であることが好ましい。GPS同期では、1秒周期の1PPS信号に同期するので、他の路側通信機2において、パケットを受信してから次のパケットを受信するまでの間隔が1秒より長い期間となることは精度維持の観点から好ましくないからである。
より具体的には、所定時間間隔として、路車間通信と同様に100ミリ秒に設定してもよいし、100ミリ秒の倍数であってもよい。また、所定時間間隔は一定でなくてもよく、1秒以下の時間間隔であれば、変動するように設定してもよい。例えば、無線フレームが切り替わるごとに、無線フレーム内における異なる番号のスロットを用いてエア同期用パケットを送信してもよい。
なお、前記所定の間隔は、10無線フレームの中で、エア同期用パケットを送信させる無線フレームの割合を調整することで設定することができる。
〔その他〕
本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記各実施形態では、エア同期用パケットについて、ヘッダのみで構成した場合や、ダミーデータを格納した場合を例示したが、例えば、設備の保守等に関する保守用データをエア同期用パケットに含めてもよく、この場合、エア同期用パケットで保守用データの送信を行うことができる。
保守用データとは、設備の保守点検のためのデータであって、例えば、路側通信機2のスロット割当の検証に用いる検証用データを含む。
さらに、保守用データとしては、以下の情報を含めることができる。
すなわち、自機2bから送信される電波の受信強度分布を測定するために、保守用の車載通信機3に受信させる情報として、自機2bの識別情報及び位置情報を保守用データとしてエア同期用パケットに含めてもよい。
また、自機2bの動作履歴に関する履歴情報を保守用データとしてエア同期用パケットに含めてもよい。この場合、中央装置4に有線接続されていない路側通信機2の前記履歴情報を容易に取得することができる。
また、他の路側通信機2に与えるためのデータであって当該他の路側通信機2の動作に関する設定パラメータの更新用データを、保守用データとしてエア同期用パケットに含めることもできる。この場合、中央装置4に有線接続されていない路側通信機2に対して、前記更新用データを送信することができる。
さらに、他の路側通信機2に与えるためのデータであって当該他の路側通信機2の動作に関するソフトウェアデータの更新用データを、保守用データとしてエア同期用パケットに含めることもできる。この場合も、中央装置4に有線接続されていない路側通信機2に対して、前記更新用データを送信することができる。
なお、エア同期用パケットに保守用データを格納した場合、この保守用データは、パケットのデータ領域に格納される。
保守用データが格納されたエア同期用パケットは、保守用データの処理を行う必要がある。よって、通信処理部18は、保守用データが格納されたエア同期用パケットについては、破棄することはなく、必要な処理を実行する。
〔むすび〕
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 交通信号機
2 路側通信機
2a 第1路側通信機
2b 第2路側通信機
3 車載通信機
4 中央装置
5 車両
6 路側センサ
7 通信回線
8 ルータ
10 無線通信用アンテナ
11 無線モジュール
12 GPS信号受信用アンテナ
13 GPS受信機
14 通信処理装置
16 送受信器
17 処理装置
18 通信処理部
19 タイマ
20 同期処理部
22 判定部
23 制御部
50 路側機通信期間
51 期間
51,52 サブスロット
J1〜J12 交差点

Claims (7)

  1. 路側通信機と、前記路側通信機との間でエア同期を行う他の路側通信機と、を備え、前記両路側通信機の専用の送信期間のそれぞれが、時間軸方向に並ぶ複数の無線フレームそれぞれに少なくとも1つ割り当てられる無線通信システムであって、
    前記路側通信機の前記送信期間は、前記複数の無線フレームそれぞれに2つ割り当てられ、
    前記路側通信機は、通信データが格納された通信パケットを送信するとともに、前記通信データが格納されていないパケットであって前記他の路側通信機が行うエア同期のためのエア同期用パケットを送信する無線モジュールを備え、
    前記無線モジュールは、前記無線フレームにおける前記路側通信機の2つの前記送信期間のうち、一方の送信期間を、前記通信パケットを送信するための期間として用い、他方の送信期間を、前記エア同期用パケットを送信するための期間として用いる
    無線通信システム。
  2. 路車間通信可能な車載通信機をさらに備え、
    前記無線フレームは、前記両路側通信機が送信に用いる複数の路側機通信期間と、前記複数の路側機通信期間以外の期間であって前記車載通信機の無線送信を許容する期間と、を含み、
    前記無線フレームにおける前記路側通信機の2つの前記送信期間は、前記複数の路側機通信期間のうちのいずれか2つの路側機通信期間である
    請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 路車間通信可能な車載通信機をさらに備え、
    前記無線フレームは、前記両路側通信機が送信に用いる複数の路側機通信期間と、前記複数の路側機通信期間以外の期間であって前記車載通信機の無線送信を許容する期間と、を含み、
    前記複数の路側機通信期間は、さらに複数の副期間を含み、
    前記無線フレームにおける前記路側通信機の2つの前記送信期間は、前記複数の路側機通信期間のうちの1つの路側機通信期間に含まれる前記複数の副期間のうちのいずれか2つの副期間である
    請求項1に記載の無線通信システム。
  4. 前記エア同期用パケットは、時刻情報を有するヘッダのみを含む請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の無線通信システム。
  5. 他の路側通信機との間でエア同期を行うとともに、専用の送信期間が、時間軸方向に並ぶ複数の無線フレームそれぞれに少なくとも1つ割り当てられる路側通信機であって、
    自機の前記送信期間は、前記複数の無線フレームそれぞれに2つ割り当てられ、
    通信データが格納された通信パケットを送信するとともに、前記通信データが格納されていないパケットであって前記他の路側通信機が行うエア同期のためのエア同期用パケットを送信する無線モジュールを備え、
    前記無線モジュールは、前記無線フレームにおける自機の2つの前記送信期間のうち、一方の送信期間を、前記通信パケットを送信するための期間として用い、他方の送信期間を、前記エア同期用パケットを送信するための期間として用いる
    路側通信機。
  6. 他の路側通信機との間でエア同期を行うとともに、専用の送信期間が、時間軸方向に並ぶ複数の無線フレームそれぞれに少なくとも1つ割り当てられる路側通信機のパケット送信方法であって、
    前記路側通信機の前記送信期間は、前記複数の無線フレームそれぞれに2つ割り当てられ、
    前記無線フレームにおける前記路側通信機の2つの前記送信期間のうち、一方の送信期間を、通信データが格納された通信パケットを送信するための期間として用い、他方の送信期間を、前記通信データが格納されていないパケットであって前記他の路側通信機が行うエア同期のためのエア同期用パケットを送信するための期間として用いる
    パケット送信方法。
  7. 他の路側通信機との間でエア同期を行うとともに、専用の送信期間が、時間軸方向に並ぶ複数の無線フレームそれぞれに少なくとも1つ割り当てられる路側通信機のパケット送信処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記路側通信機の前記送信期間は、前記複数の無線フレームそれぞれに2つ割り当てられ、
    前記コンピュータに、
    前記無線フレームにおける前記路側通信機の2つの前記送信期間のうち、一方の送信期間を、通信データが格納された通信パケットを送信するための期間として用い、他方の送信期間を、前記通信データが格納されていないパケットであって前記他の路側通信機が行うエア同期のためのエア同期用パケットを送信するための期間として用いる処理を実行させる
    コンピュータプログラム。
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