JP5699779B2 - 路側通信機、及びこれを用いた無線通信システム、異常検知方法 - Google Patents

路側通信機、及びこれを用いた無線通信システム、異常検知方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport System)に好適に用いられる路側通信機、及びこれを用いた無線通信システム、異常検知方法に関する。
近年、交通安全の促進や交通事故の防止を目的として、道路に設置されたインフラ装置からの情報を受信し、或いは車両同士で情報交換を行い、これらの情報を活用することで車両の安全性を向上させる高度道路交通システムが検討されている(例えば、特許文献1参照)。
かかる高度道路交通システムは、主として、インフラ側の無線通信装置である複数の路側通信機と、各車両に搭載される無線通信装置である複数の車載通信機とによって構成される。
この場合、各通信主体間で行う通信の組み合わせには、路側通信機同士が行う路路間通信と、路側通信機と車載通信機とが行う路車(又は車路)間通信と、車載通信機同士が行う車車間通信とが含まれる。
特許第2806801号公報
上記高度道路交通システムにおいて、路側通信機が、通信不能となっていたり不正なデータを送信するといったような異常状態に陥った場合、その異常を検知し、正常な状態に修復するために、異常が生じている路側通信機を特定する必要がある。
ここで、複数の路側通信機が互いに路路間通信可能である場合には、複数の路側通信機同士が、互いに異常の有無を直接監視することができる。
しかし、例えば、郊外において、互いに隣接する路側通信機間の距離が比較的長く路路間通信が利用できない場合には、路側通信機の異常検知ができないという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、路路間通信が利用できない場合において、他の路側通信機の異常を検知することができる路側通信機、及びこれを用いた無線通信システム、異常検地方法を提供することを目的とする。
(1)本発明は、自装置に割り当てられた送信タイムスロットに関するスロット情報を送信する路側通信機であって、移動通信機によって中継された自装置以外の他の路側通信機の前記スロット情報を受信する受信部と、受信した前記他の路側通信機の前記スロット情報に基づいて、前記他の路側通信機の異常を判定する判定部と、を備えていることを特徴としている。
上記のように構成された路側通信機によれば、移動通信機により中継された他の路側通信機のスロット情報を受信し、この他の路側通信機のスロット情報に基づいて当該他の路側通信機の異常を判定するので、路路間通信が利用できない場合においても、他の路側通信機に関する情報であるスロット情報を取得でき、これによって、他の路側通信機の異常を判定し、検知することができる。
(2)前記移動通信機が、中継するごとに加算される中継回数を含む前記スロット情報を中継するものである場合には、前記判定部が、前記スロット情報に含まれる前記中継回数に基づいて、前記他の路側通信機の異常を判定することができる。
他の路側通信機に異常が生じれば、当該他の路側通信機のスロット情報の中継回数に変化が生じるからである。
(3)また、上記路側通信機において、自装置又は前記他の路側通信機には、それぞれ互いに異なる前記送信タイムスロットが対応付けて割り当てられていることが好ましい。
この場合、スロット情報に対応する送信タイムスロットに基づいて、いずれの路側通信機に異常が生じているか否かを容易にかつ確実に特定することができる。
(4)上記路側通信機において、前記判定部による判定結果を、前記他の路側通信機に送信する送信部をさらに備えていてもよく、この場合、複数の路側通信機間で、判定結果を共有できるので、必要に応じて他の路側通信機が判定した判定結果を用いることができ、効率よく他の路側通信機の異常検知を行うことができる。
(5)また、本発明は、自装置に割り当てられた送信タイムスロットに関するスロット情報を送信する複数の路側通信機と、この複数の路側通信機との間で通信を行う複数の移動通信機とを有する無線通信システムであって、前記複数の移動通信機によって中継された前記複数の路側通信機の前記スロット情報を受信する受信部と、受信した前記複数の路側通信機の前記スロット情報に基づいて、前記他の路側通信機の異常を判定する判定部と、を備えていることを特徴としている。
(6)本発明は、自装置に割り当てられた送信タイムスロットに関するスロット情報を送信する路側通信機に生じる異常を検知する異常検知方法であって、移動通信機によって中継された前記路側通信機の前記スロット情報を受信する受信ステップと、受信した前記路側通信機の前記スロット情報に基づいて、前記他の路側通信機の異常を判定する判定ステップと、を備えていることを特徴としている。
上記のように構成された無線通信システムに、及び異常検知方法によれば、複数の路側通信機の間で、路路間通信が利用できない場合にも、他の路側通信機の異常を検知することができる。
本発明によれば、路路間通信が利用できない場合において、他の路側通信機の異常を検知することができる。
本発明の一実施形態に係る無線通信システムの構成を示すブロック図である。 路車間通信のタイムスロットの一例を示す概念図である。 図2の部分拡大図である。 車載通信機の送信フレーム、及びこの送信フレームに含まれるフレーム情報の構成の一例を示す図である。 複数の路側通信機が設置されている環境下において、複数の車載通信機によって中継処理が行われたときの一例を示す図である。 図5中、一の路側通信機が送信不能となっている場合において、各車載通信機によって中継処理が行われたときの一例を示す図である。 路側通信機が1日間の間に受信した複数のフレーム情報の内、スロット番号2における再利用回数の値ごとに、その受信回数をカウントした結果の一例を示した図であり、(a)は、路側通信機が正常な状態、(b)は、路側通信機が送信不能な状態である場合を、それぞれ百分率で示している。 図5中、一の路側通信機が不正データを送信している場合において、各車載通信機によって中継処理が行われたときの一例を示す図である。 1日ごとの再利用回数の平均値を経時的に求めて監視したときの一例を示すグラフである。
〔システムの全体構成〕
図1は、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの構成を示すブロック図である。本発明の実施形態に係る通信システムは、高度道路交通システム(ITS)における無線通信システムとして用いられる。高度道路交通システムは、無線通信システムを構成する複数の路側無線通信装置(以下、「路側通信機」という)2のほか、交通信号機、移動通信機である車載無線通信装置(以下、「車載通信機」という)3、中央装置4、及び、車両感知器や監視カメラ等よりなる路側センサ等を含む。
路側通信機2は、複数の交差点それぞれに設置される。ここで、交差点とは、二以上の道路が交差する部分をいう。交差点は、例えば、十字状であってもよいし、T字状であってもよい。また、交差点は、三以上の道路が交差していてもよい。複数の路側通信機2は、通信回線を介して、交通管制センター内の中央装置4に接続されている。
〔中央装置〕
中央装置4は、ワークステーション(WS)やパーソナルコンピュータ(PC)等よりなる制御部を有しており、この制御部は、路側通信機2や路側センサからの各種の交通情報の収集・処理(演算)・記録、信号制御及び情報提供を統括的に行う。
具体的には、中央装置4の制御部は、自身の管轄下にある交差点の交通信号機に対して、同一道路上の交通信号機群を調整する系統制御や、この系統制御を道路網に拡張した広域制御(面制御)を行うことができる。
また、中央装置4は、システムの各部との間で通信を行うための通信部を有しており、この通信部は、信号灯器の灯色切り替えタイミングに関する信号制御指令や、渋滞情報等を含む交通情報S2を、所定時間ごとに交通信号機及び路側通信機2に送信する。
信号灯器への信号制御指令は、前記系統制御や広域制御を行う場合の信号制御パラメータの演算周期(例えば、1.0〜2.5分)ごとに送信され、路側通信機2への交通情報S2は、例えば5分ごとに送信される。
また、中央装置4の通信部は、各交差点に対応する路側通信機2から、その通信機2が車載通信機3から受信した車両の現在位置等を含む車両情報S3と、車両通過時に生じるパルス信号よりなる車両感知器(図示せず)の感知情報と、監視カメラが撮影した道路のデジタル情報よりなる画像データとを受信する。
中央装置4の制御部は、通信部が取得したそれらの各種情報に基づいて、前記系統制御や広域制御を実行することができる。
〔無線通信の方式等〕
高度道路交通システムにおいて、無線通信システムを構成する、複数の交差点それぞれに設置された複数の路側通信機2は、その周囲を走行する車両の車載通信機3との間で無線通信(路車(車路)間通信)が可能である。また、各路側通信機2は、自己の送信波が到達する所定範囲内に位置する他の路側通信機2とも無線通信(路路間通信)が可能である。
また、同じく無線通信システムを構成する車載通信機3は、路側通信機2との間で無線通信を行うとともに、キャリアセンス方式で他の車載通信機3と無線通信(車車間通信)が可能である。
このように、本実施形態のITSでは、車載通信機3同士(車車間通信)の通信と、路側通信機2と車載通信機3との間(「路」から「車」への路車間通信と「車」から「路」への車路間通信との双方を含む。)の通信については、無線通信が用いられている。
なお、交通管制センターに設けられた中央装置4は、各路側通信機2と有線での双方向通信が可能であるが、これらの間も無線通信であってもよい。
路側通信機2には、自身が無線送信するための専用のタイムスロット(図2の第1スロットSL1)がTDMA方式で割り当てられており、このタイムスロット以外の時間帯(図2の第2スロットSL2)には無線送信を行わない。すなわち、路側通信機2用のタイムスロット以外の時間帯は、車載通信機3のためのCSMA方式による送信時間として開放されている。
路側通信機2及び車載通信機3は、同一周波数帯を通信に用いるが、上記のように路側通信機2と車載通信機3の送信時間帯が区別されていることで、路側通信機2による送信信号と、車載通信機3による送信信号との衝突を回避できる。
路側通信機2及び車載通信機3は、送信信号の受信に関しては特に制限されない。従って、路側通信機2は、車載通信機3の送信信号を受信できる他、他の路側通信機2の送信信号も受信できる。また、車載通信機3は、路側通信機2及び他の車載通信機3の送信信号を受信できる。
なお、路側通信機2は、自身の送信タイミングを制御するために、他の路側通信機2との時刻同期機能を有している。この路側通信機2の時刻同期は、例えば、自身の時計をGPS時刻に合わせるGPS同期や、自身の時計を他の路側通信機2からの送信信号に合わせるエア同期等によって行われる。
〔路側通信機〕
図1に示すように、路側通信機2は、無線通信のためのアンテナ20が接続された無線通信部21と、中央装置4と双方向通信する有線通信部22と、これらの通信制御を行うプロセッサ(CPU:Central Processing Unit)等よりなる制御部23と、制御部23に接続されたROMやRAM等の記憶装置よりなる記憶部24とを備えている。
路側通信機2の記憶部24は、制御部23が実行する後述の送信制御方法を実現するためのコンピュータプログラムや、各通信機2,3の通信機ID等を記憶している。
路側通信機2の制御部23は、上記コンピュータプログラムを実行することで達成される機能部として、通信制御部23aと、他の路側通信機2の異常判定を行う判定部23bとを有している。
通信制御部23aは、有線通信部22が受信した中央装置4からの交通情報S2等を、いったん記憶部24に一時的に記憶させ、無線通信部21を介してブロードキャスト送信する機能を有している。
また、通信制御部23aは、無線通信部21が受信した車両情報S3を、いったん記憶部24に一時的に記憶させ、有線通信部22を介して中央装置4に転送するとともに、無線通信部21を介してブロードキャスト送信する機能も有している。
さらに、通信制御部23aは、自装置が使用するタイムスロットの割当情報であるフレーム情報S6(後に詳述する)を生成し、ブロードキャスト送信する機能も有している。
車載通信機3は、路側通信機2送信するフレーム情報S6を受信すると、当該フレーム情報S6に記された路側通信機2専用のタイムスロット(図2の第1スロットSL1)以外の時間帯(図2の第2スロットSL2)を利用して、キャリアセンス方式による無線送信を行う。
判定部23bは、後述するように、車載通信機3が車車間通信において互いに中継するフレーム情報S6に含まれるスロット情報に基づいて、他の路側通信機2が異常であるか否かを判定する異常判定処理を行う。この処理については、後に詳述する。
〔タイムスロットの内容〕
図2は、路車間通信のタイムスロットの一例を示す概念図であり、図3は、図2の部分拡大図である。
図2及び図3に示すように、路車間通信においては、時間軸方向に並べて配置される無線フレームが用いられる。
無線フレームは、その時間軸方向の長さが100ミリ秒に設定されており、時間軸方向に10個の単位スロットSL0に分割されている。
各単位スロットSL0は、それぞれ、上述の第1スロットSL1と第2スロットSL2とを一つずつ含んでいる。従って、第1スロットSL1と、第2スロットSL2とは、時間軸方向に交互に配置されている。
上述のように、第1スロットSL1は、路側通信機2に割り当てられたタイムスロットであり、この時間帯においては、路側通信機2による無線送信が許容される。第1スロットSL1には、スロット番号iが付されている。
無線フレームは、上述のように時間軸方向に複数並べて配置されているので、各スロット番号の第1スロットSL1は、それぞれ、無線フレーム長さを1周期として周期的に配置されている。
また、第2スロットSL2は、車載通信機3用のタイムスロットであり、この時間帯は車載通信機3による無線送信用として開放するため、路側通信機2は第2スロットSL2では無線送信を行わない。
図3において、各スロット番号i=1〜3の第1スロットSL1に記したドット●は、当該スロット番号iの第1スロットSL1が無線送信時間として割り当てられている路側通信機2の数を示している。
図3の例では、スロット番号1の第1スロットSL1には、2つの路側通信機2の送信時間が割り当てられ、スロット番号2の第1スロットSL1には、3つの路側通信機2の送信時間が割り当てられ、スロット番号3の第1スロットSL1には、1つの路側通信機2の送信時間が割り当てられている。
図3のように、同じスロットに複数の路側通信機2を重複して割り当てるには、重複してスロットが割り当てられる路側通信機2同士の位置関係が、互いの送信信号によって干渉を生じさせる可能性がきわめて低いと判断できる程度に十分に離れていることを要する。
一方、距離的に近い場合には、互いに異なるスロットが割り当てられる。互いの送信信号の干渉が生じるのを防止するためである。
また、比較的長い距離を置いて互いに並んで設置されかつ両者の間に他の路側通信機2がない場合においても、基本的には、互いに異なるスロットが割り当てられる。この場合、互いの送信信号による干渉が生じる可能性は低いが、このように路側通信機2が点在していれば、通常、空きスロットがあること、及び、後述するように使用スロットと路側通信機2とを対応付けることで路側通信機2が他の路側通信機2に生じる異常を検知可能とするためである。
〔車載通信機〕
図1に戻り、車載通信機3は、無線通信のためのアンテナ30に接続された通信部31と、この通信部31に対する通信制御を行うプロセッサ等よりなる制御部32と、この制御部32に接続されたROMやRAM等の記憶装置よりなる記憶部33とを備えている。
記憶部33は、制御部32が実行する通信制御のためのコンピュータプログラムや、各通信装置2,3の通信機ID等を記憶している。
車載通信機3の制御部32は、車車間通信のためのキャリアセンス方式による無線通信を通信部31に行わせるものであり、路側通信機2のような時分割多重方式での通信制御機能は有していない。
従って、車載通信機3の通信部31は、所定の搬送波周波数の受信レベルを常時感知しており、その値がある閾値以上である場合は無線送信を行わず、当該閾値未満になった場合にのみ無線送信を行うようになっている。
車載通信機3の制御部32は、前記コンピュータプログラムを実行することで達成される機能部として、通信部31の無線通信を制御する送信制御部32aと、通信部31による受信データについて中継処理を行うデータ中継部32bとを有している。
送信制御部32aは、後述するように、データ中継部32bによって記憶、更新されるフレーム情報S6に基づいて、車載通信機3の無線送信用の第2スロットに相当する時間帯を特定し、その時間帯で通信部31を介して無線送信を行う。
また、送信制御部32aは、自装置(車載通信機3)が搭載された車両5の現時の位置、方向及び速度等を含む車両情報S3を、通信部31を介して外部にブロードキャストで無線送信する。
データ中継部32bは、通信部31が受信した受信データから所定のデータを抽出し、抽出した所定のデータを通信部31を介してブロードキャストで無線送信する中継処理を行う機能を有している。
データ中継部32bは、通信部31が受信した受信データの内、交通情報S2や、他の車両5の車両情報S3について中継処理を行い、これら両情報S2,S3を無線送信する。
さらに、データ中継部32bは、路側通信機2又は他の車載通信機3から受信した受信データにフレーム情報S6が含まれている場合、そのフレーム情報S6を抽出し、通信部31を介して送信する。このフレーム情報S6についての中継処理については、後に詳述する。
なお、車載通信機3の制御部32は、他の車両5(車載通信機3)、又は、路側通信機2から受信した、交通情報S2や、他の車両に関する車両情報S3に基づいて、右直衝突や出合い頭衝突等を回避する安全運転支援制御を行う機能も有している。
〔フレーム情報S6の中継処理について〕
次にデータ中継部32bが行うフレーム情報S6の中継処理について説明する。
データ中継部32bは、路側通信機2又は他の車載通信機3から受信した受信データにフレーム情報S6が含まれている場合、そのスロット情報S6を抽出して自装置の記憶部33に記憶しているフレーム情報S6と比較し、必要部分を更新した後に記憶部33に記憶させる。次いで、データ中継部32bは、更新後のフレーム情報S6を通信部31を介して外部にブロードキャストで無線送信する。
図4は、車載通信機3の送信フレーム、及びこの送信フレームに含まれるフレーム情報S6の構成の一例を示す図である。車載通信機3の送信フレームには、プリアンブル、ヘッダ、データ、CRC(Cyclic Redundancy Check)が含まれている。交通情報S2や、車両情報S3等は、データ領域に格納される。一方、フレーム情報S6は、ヘッダ領域に格納される。
フレーム情報S6は、図4に示すように、第1スロットSL1の開始時間及び継続時間といったスロット情報を、各スロット番号ごとに格納可能に構成されている。本実施形態では、フレーム情報S6は、1無線フレームに含まれる10個の第1スロットSL1それぞれのスロット情報全てを格納することができる。
また、上記スロット情報は、図4に示すように、第1スロットSL1の期間を特定する情報の他、当該スロット情報が中継されて再利用された再利用回数を含んでいる。
路側通信機2は、自装置に割り当てられているスロット番号の第1スロットSL1を示すスロット情報を含んだフレーム情報S6を生成、送信する。路側通信機2は、自装置のスロット情報を自装置のスロット番号に対応する領域に格納したフレーム情報S6を送信する。このとき生成されるフレーム情報S6中の自装置のスロット情報の再利用回数は、「0」に設定される。
本実施形態では、互いに近隣に配置される路側通信機2には、互いに異なるスロット番号の第1スロットSL1が割り当てられており、スロット番号は、自装置、及び自装置周辺に位置する路側通信機2と対応付けられる。このため、自装置周辺においては、フレーム情報S6中のスロット番号によって、自装置周辺に位置する路側通信機2を容易に特定することができる。
なお、フレーム情報S6中、スロット情報は、スロット番号と対応付けて格納せずに格納してもよい。スロット番号は、スロット情報の内容を参照すれば特定することができるからである。
車載通信機3のデータ中継部32bは、路側通信機2から直接フレーム情報S6を受信した場合、そのまま、自装置が記憶しているフレーム情報S6と比較する。次いで、データ中継部32bは、受信したフレーム情報S6に含まれるスロット情報の再利用回数と、記憶していたフレーム情報S6に含まれるスロット情報の再利用回数とを、各スロット番号ごとに比較し、再利用回数が少ない方のスロット情報を記憶していたフレーム情報S6に格納し更新する。
次いで、データ中継部32bは、更新したフレーム情報S6を通信部31を介して外部にブロードキャストで無線送信する。
一方、他の車載通信機3からフレーム情報S6を受信した場合、データ中継部32bは、記憶しているフレーム情報S6と比較する前に、受信したフレーム情報S6中の全てのスロット情報の再利用回数に「1」を加える。これにより、データ中継部32bは、フレーム情報S6中の各スロット番号ごとのスロット情報の再利用回数に、自装置の中継処理によるスロット情報の再利用を反映させる。
次いで、データ中継部32bは、再利用回数をインクリメントした後のフレーム情報S6に含まれるスロット情報の再利用回数と、自装置の記憶部33に記憶されているフレーム情報S6に含まれるスロット情報の再利用回数とを、各スロット番号ごとに比較し、再利用回数が少ない方のスロット情報を記憶していたフレーム情報S6に格納し更新する。
すなわち、再利用回数が少ないスロット情報は、再利用回数が多く何度も中継されたものと比較して、新しい情報である確率が高い。よってデータ中継部32bは、フレーム情報S6を受信し中継するごとに、可能な限り最新のスロット情報が格納されるように更新する。
そして、データ中継部32bは、更新したフレーム情報S6を通信部31を介して外部にブロードキャストで無線送信する。
このように、各スロット番号ごとの第1スロットSL1についてのスロット情報が格納されたフレーム情報S6は、車載通信機3によって更新されつつ中継処理され、周辺の他の車載通信機3に対してスロット情報が与えられる。
なお、本実施形態おいて、上記再利用回数は、上限値が「4」に設定されている。上述したように、再利用回数が多く繰り返し中継処理がなされたスロット情報は、路側通信機2から送信されてからの経過時間が長く、信頼性が低下しているといえる。このため、本実施形態では、上記再利用回数の上限値を「4」とし、4回以上中継処理がなされたスロット情報については、データ中継部32bは、再利用回数を一律「4」に設定して更新する。
また、例えば、再利用回数が不明なスロット情報や、開始時間や再利用回数等を表すデータそのものが壊れて読み取り不能なスロット情報を受信した場合にも、データ中継部32bは、再利用回数を「4」に設定して更新する。
なお、データ中継部32bは、再利用回数が「4」となっているスロット情報については、スロットの期間を特定する情報については送信しない。つまり、データ中継部32bは、フレーム情報S6を送信する際、再利用回数「4」に設定されたスロット情報については、再利用回数のみを格納して送信する。
再利用回数が「4」に設定されているスロット情報は、信頼性が低い情報、又は不正なデータといった、有効性の低いデータであるからである。
従って、データ中継部32bは、再利用回数が「4」となったスロット情報に含まれる開始時間等のスロットの期間を特定する情報を破棄してもよい。
図5は、複数の路側通信機2が設置されている環境下において、複数の車載通信機3によって中継処理が行われたときの一例を示す図である。図5では、道路上に並ぶ3つの交通信号機40それぞれに路側通信機2(2A,2B,2C)が設けられている場合を示している。各路側通信機2A〜2Cは、それぞれ互いの間隔が、例えば、1km間隔で設置されており、かつ、この距離においては各路側通信機2間で路路間通信ができないものとする。また、各路側通信機2A〜2Cは、それぞれ、スロット番号1〜3に割り当てられており、全て正常な通信が可能な状態にあるものとする。
ここで、フレーム情報S6の中継処理による、路側通信機2A−2B間に位置する車載通信機3における、路側通信機2Aのスロット情報の再利用回数について説明する。
路側通信機2Aは、スロット番号1の領域に、再利用回数C(2A)として「0」が格納された自装置のスロット情報を含むフレーム情報S6を生成、送信する。
これを受信した路側通信機2A近傍の車載通信機3Aは、路側通信機2Aのスロット情報の再利用回数C(2A)が「0」と最も小さい値であるため、記憶していたフレーム情報S6の内の対応するスロット情報を、路側通信機2Aから得たスロット情報に更新する。
次に車載通信機3Aは、再利用回数C(2A)が「0」である路側通信機2Aのスロット情報を含むフレーム情報S6を周囲に送信する。これを受信した車載通信機3Aの上流側に位置する車載通信機3Bは、受信したフレーム情報S6に含まれる路側通信機2Aのスロット情報の再利用回数C(2A)(=「0」)に「1」を加えて「1」とし、自装置が記憶しているスロット情報と比較する。受信したスロット情報の再利用回数C(2A)の方が、記憶していたそれよりも小さければ、受信したスロット情報に更新し、更新後のフレーム情報S6を送信することで中継処理を行う。なお、図5では、受信したフレーム情報S6によって更新した場合を示している。
以下同様に、車載通信機3C,3Dと、受信したフレーム情報S6によって更新しつつ中継処理を行った場合、車載通信機3Cでは、記憶しているフレーム情報S6に含まれる路側通信機2Aのスロット情報の再利用回数C(2A)が「2」、車載通信機3Dでは、記憶している路側通信機2Aのスロット情報の再利用回数C(2A)が「3」となる。
また、車載通信機3D〜3Aが記憶する路側通信機2Bのスロット情報の再利用回数C(2B)も、路側通信機2Aの場合と同様であり、図5に示すように、それぞれ、再利用回数C(2B)=「0」〜「3」となる。
さらに、路側通信機2B−2C間に位置する車載通信機3における、路側通信機2B,2Cのスロット情報の再利用回数についても、同様であり、図5に示すように更新される。
以上のようにして、各車載通信機3は、互いにフレーム情報S6を中継処理することで、各路側通信機2のスロット情報を再利用しつつ取得し、自装置の無線送信の制御に反映させる。
〔路側通信機2による他の路側通信機2の異常判定処理について〕
次に、路側通信機2が行う他の路側通信機2の異常判定について説明する。
図6は、図5中、一の路側通信機2Bが送信不能となっている場合において、各車載通信機3によって中継処理が行われたときの一例を示す図である。
図6において、路側通信機2Bは、車載通信機3に対する送信が不能なので、路側通信機2B近傍の車載通信機3D,3Eには、路側通信機2Bの最新のスロット情報が与えられない。この場合、車載通信機3D,3Eが記憶しているフレーム情報S6中の、路側通信機2Bの割り当てスロットに対応するスロット番号2のスロット情報の再利用回数C(2B)は、現在の位置に到達するまでの間、最新の情報に更新される可能性は低いので「4」に設定されている可能性が極めて高い。近接する複数の路側通信機2によってはスロット番号が重複して与えられる可能性が低いからである。
路側通信機2Bの最新のスロット情報が与えられないので、車載通信機3D,3Eは、フレーム情報S6の内、路側通信機2Bの割り当てスロットに対応するスロット番号2の領域に格納されているスロット情報の再利用回数C(2B)の設定を「4」のまま維持する。
車載通信機3D,3Eのデータ中継部32bは、スロット番号2におけるスロット情報の再利用回数C(2B)の設定を「4」とし、フレーム情報S6を送信する。
このように、路側通信機2Bが送信不能であることから、車載通信機3D,3Eは、中継処理によって、路側通信機2Bの最新のスロット情報を他の車載通信機3A〜3C,3F〜Hに対して与えない。このため、他の車載通信機3A〜3C,3F〜Hが記憶するフレーム情報S6中、スロット番号2のスロット情報に含まれる再利用回数C(2B)は、車載通信機3D,3Eと同様、「4」として維持又は更新される。
ここで、路側通信機2A及び2Cが受信する、車載通信機3A及び3Hからのフレーム情報S6は、図6に示すように、路側通信機2Bの割り当てスロットに対応するスロット番号2のスロット情報に含まれる再利用回数C(2B)は、「4」に設定されている。
一方、路側通信機2Bが正常な状態である場合を示した図5では、路側通信機2A及び2Cが受信する、車載通信機3A及び3Hからのフレーム情報S6は、スロット番号2におけるスロット情報の再利用回数C(2B)は、「3」に設定されている。
仮に、路側通信機2Bが正常な場合、路側通信機2A及び2Cで受信される近傍の車載通信機3からのフレーム情報S6のスロット番号2の再利用回数C(2B)が、通常、「3」であるとすると、路側通信機2A及び2Cは、この再利用回数C(2B)を監視することで、路側通信機2Bの異常の有無を判定することができる。
すなわち、路側通信機2Bに何らかの異常が生じると、上記図6のように、路側通信機2A及び2Cが受信したフレーム情報S6中、スロット番号2の再利用回数C(2B)が「4」となる。
つまり、路側通信機2A及び2Cで受信されるフレーム情報S6中のスロット情報に含まれる再利用回数Cは、路側通信機2Bの状態を示す情報であるといえる。
そこで、路側通信機2A及び2Cの判定部23bは、フレーム情報S6のスロット情報に含まれる再利用回数Cに基づいて、他の路側通信機2Bが異常であるか否かを判定する異常判定処理を行う。
路側通信機2A(及び2C)の判定部23bは、所定期間の間(例えば、1日の間)に受信した、自装置近傍の車載通信機3からのフレーム情報S6について、スロット番号2の再利用回数C(2B)を確認し、再利用回数C(2B)の値ごとの受信回数をカウントする。
図7は、路側通信機2Aが1日間の間に受信した複数のフレーム情報S6の内、スロット番号2における再利用回数C(2B)の値ごとに、その受信回数をカウントした結果の一例を示した図であり、(a)は、路側通信機2Bが正常な状態、(b)は、路側通信機2Bが送信不能な状態である場合を、それぞれ百分率で示している。
図7(a)に示すように、路側通信機2Bが正常な場合は、スロット番号2の再利用回数C(2B)が「3」である場合の割合が最も高く、他の場合の割合は、10パーセント未満と相対的に低い値となっている。
一方、図7(b)に示すように、路側通信機2Bが送信不能な状態である場合には、スロット番号2の再利用回数C(2B)が「3」である場合の割合が低下し、再利用回数C(2B)が「4」である場合の割合が最も高くなる。
路側通信機2Aの判定部23bは、1日の間におけるスロット番号2の再利用回数C(2B)が「4」である場合の割合に対する閾値を、予め設定しておき、前記割合が前記閾値以上であれば、路側通信機2Bが送信不能な状態である等の異常が生じていると判定する。
また、路側通信機2A判定部23bは、受信したフレーム情報S6に含まれる、自装置近傍に位置する路側通信機2B以外の他の路側通信機2に対応するスロット番号のスロット情報に含まれる再利用回数Cについての割合を求め、上記同様の判定を行うことができる。
〔効果について〕
上記のように構成された本実施形態の路側通信機2は、自装置に割り当てられた第1スロットSL1に関するスロット情報を含むフレーム情報S6を送信する。この路側通信機2は、車載通信機3によって中継された自装置以外の他の路側通信機2のスロット情報を含むフレーム情報S6を受信する受信部としての無線通信部21と、受信した他の路側通信機2のスロット情報に基づいて、他の路側通信機2の異常を判定する判定部23bとを備えている。
上記のように構成された路側通信機2によれば、車載通信機3により中継された他の路側通信機2のスロット情報を含むフレーム情報S6を受信し、他の路側通信機2のスロット情報に基づいて当該他の路側通信機2の異常を判定するので、路路間通信が利用できない場合においても、他の路側通信機2に関する情報を含むフレーム情報S6を取得でき、これによって、他の路側通信機2の異常を判定することができる。本実施形態の路側通信機2は、この判定によって、他の路側通信機2に異常が生じているか否かを検知することができる。
また、本実施形態では、車載通信機3が、中継処理を行うごとに加算される中継回数を表す再利用回数Cを含むスロット情報を格納したフレーム情報S6を中継するものであるため、判定部23bは、このフレーム情報S6に含まれる再利用回数Cに基づいて、他の路側通信機2の異常を好適に判定することができる。
上述したように、他の路側通信機2に異常が生じれば、当該他の路側通信機2のスロット情報の再利用回数Cに変化が生じるからである。
本実施形態では、各路側通信機2A〜2Cには、それぞれ互いに異なる第1スロットSL1がスロット番号によって対応付けて割り当てられているので、スロット情報に対応するスロット番号に基づいて、いずれの路側通信機2に異常が生じているか否かを容易にかつ確実に特定することができる。
なお、上記実施形態では、路側通信機2Bが送信不能になるという異常な状態に陥った場合について例示したが、例えば、図8に示すように、路側通信機2Bが、再利用回数が不明であったり、データそのものが壊れて読み取り不能なスロット情報(不正データ)を含むフレーム情報S6を送信している場合も、路側通信機2A及び2Cは、上記と同様に路側通信機2Bの異常な状態を判定によって検知することができる。
図8において、路側通信機2Bは、不正データ(を含むフレーム情報S6)を送信しているが、車載通信機3D,3Eのデータ中継部32bは、上述したように、不正データを受信した場合には、自装置に記憶しているスロット情報の再利用回数C(2B)を「4」に設定して更新する。
従って、車載通信機3D,3Eは、スロット情報の再利用回数C(2B)の設定を「4」とし、フレーム情報S6を送信するので、以降、中継処理によって、他の車載通信機3A〜3C,3F〜Hが記憶するフレーム情報S6中、再利用回数C(2B)は、車載通信機3D,3Eと同様、「4」として更新される。
この結果、路側通信機2A、2Cにおいては、図6の場合と同様、路側通信機2Bの再利用回数C(2B)に基づいて、路側通信機2Bの異常の有無を判定することができる。
また、上記実施形態では、路側通信機2A及び2Cのそれぞれが、個別に他の路側通信機2Bを判定する場合を例示したが、例えば、判定部23bによる判定結果を、送信部としての有線通信部22によって、中央装置4を経由して、路側通信機2Cに送信することもできる。
この場合、路側通信機2Cは、自装置の判定部23bによって路側通信機2Bに異常が生じているか否かを判定する他、路側通信機2Aの判定結果によっても路側通信機2Bの異常を認識することができる。
このように、上記の場合、路側通信機2間で判定結果を共有できるので、路側通信機2Cは、必要に応じて他の路側通信機2が判定した判定結果を用いることができ、効率よく他の路側通信機2の異常検知を行うことができる。
〔その他の変形例〕
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されることはない。例えば、上記実施形態では、路側通信機2Aの判定部23bが、1日の間に受信した、自装置近傍の車載通信機3からのフレーム情報S6について、再利用回数C(2B)の値ごとの受信回数をカウントし、1日の間におけるスロット番号2の再利用回数C(2B)が「4」である場合の割合によって、路側通信機2Bに異常が生じているか否かを判定したが、フレーム情報S6の受信期間をより長期又は短期に変更して判定することもできる。
また、1日ごとの再利用回数C(2B)の平均値を求め、この平均値に基づいて、異常判定を行ってもよい。
例えば、図9に示すように、1日ごとの再利用回数C(2B)の平均値を経時的に求めて監視し、予め定めた閾値Tよりも前記平均値が大きくなったときに異常と判定する。
閾値Tは、経時的に求めた1日ごとの再利用回数C(2B)の平均値の平均値に所定のマージンを加えることで求めることができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
2 路側通信機
3 車載通信機
21 無線通信部
22 有線通信部
23b 判定部
SL1 第1スロット

Claims (5)

  1. 自装置に割り当てられた送信タイムスロットに関するスロット情報を送信する路側通信機であって、
    移動通信機によって中継されて再利用された前記スロット情報であって自装置以外の他の路側通信機の前記スロット情報を受信する受信部と、
    受信した前記他の路側通信機の前記スロット情報に基づいて、前記他の路側通信機の異常を判定する判定部と、を備え
    前記移動通信機が、中継するごとに更新される再利用回数を含む前記スロット情報を中継するものであり、
    前記判定部が、前記スロット情報に含まれる前記再利用回数に基づいて、前記他の路側通信機の異常を判定する
    路側通信機。
  2. 自装置又は前記他の路側通信機には、それぞれ互いに異なる前記送信タイムスロットが対応付けて割り当てられている請求項に記載の路側通信機。
  3. 前記判定部による判定結果を、前記他の路側通信機に送信する送信部をさらに備えている請求項1又は請求項2に記載の路側通信機。
  4. 自装置に割り当てられた送信タイムスロットに関するスロット情報を送信する複数の路側通信機と、この複数の路側通信機との間で通信を行う複数の移動通信機とを有する無線通信システムであって、
    前記複数の移動通信機によって中継されて再利用された前記スロット情報であって前記複数の路側通信機の前記スロット情報を受信する受信部と、
    受信した前記複数の路側通信機の前記スロット情報に基づいて、前記複数の路側通信機の異常を判定する判定部と、を備え
    前記複数の移動通信機が、中継するごとに更新される再利用回数を含む前記スロット情報を中継するものであり、
    前記判定部が、前記スロット情報に含まれる前記再利用回数に基づいて、前記複数の路側通信機の異常を判定する
    無線通信システム。
  5. 自装置に割り当てられた送信タイムスロットに関するスロット情報を送信する路側通信機に生じる異常を検知する異常検知方法であって、
    移動通信機によって中継されて再利用された前記スロット情報であって前記路側通信機の前記スロット情報を受信部が受信する受信ステップと、
    受信した前記路側通信機の前記スロット情報に基づいて、前記路側通信機の異常を判定部が判定する判定ステップと、を備え
    前記移動通信機が、中継するごとに更新される再利用回数を含む前記スロット情報を中継するものであり、
    前記判定部は、前記判定ステップにおいて、前記スロット情報に含まれる前記再利用回数に基づいて、前記路側通信機の異常を判定する
    異常検知方法。
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