JP6932992B2 - 防除作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、圃場に農薬や肥料等の薬剤を散布する防除作業機に関する。
防除作業機として特許文献1に記載の構成がある。
この防除作業機は、左右の前後4輪で走行する車体の後部に薬剤タンクを搭載し、車体前部に搭載するエンジンを覆うボンネットの後部で車体の前後略中間部に作業者が座る操縦席を設けた構成で、操縦席の下部でエンジンと薬剤タンク間において左右メインフレームにトランスミッションケースと防除ポンプを搭載している。
特開2014−68625号公報
防除ポンプは、薬剤が詰らないように洗浄したり防除作業開始前に点検したりする等のメンテナンス作業を頻繁にする必要があるが、前記の如く操縦席の下側で左右メインフレームに搭載されているために操縦席を取り外しても作業スペースが狭くてメンテナンス作業が困難である。
本発明は、防除作業機において、防除ポンプのメンテナンス作業を行い易くすることを主な課題とする。
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
請求項1の本発明は、左右の前輪(3FL、3FR)と左右の後輪(3RL、3RR)で走行する車体(1B)の前部に、複数のノズル(4)を配設して散布時に車体側部から左側方へ張り出す左散布ブーム(5L)と右側方へ張り出す右散布ブーム(5R)と左右中央に前散布ブーム(5C)を設け、前記車体(1B)の後部にタンク(20)を搭載した防除作業機(1)において、前記タンク(20)の後部で前記車体(1B)から後方へ突出して設けるキャリア(35)の下部に防除ポンプ(27)を取り付け、前記防除ポンプ(27)の後側に前散布ブーム(5C)と略同幅で散布するノズル(4)を有する後散布ブーム(36)を設け、
前記後散布ブーム(36)に前記後輪(3RL、3RR)の真後で散布する前記ノズル(4)を設け、
キャリア(35)は前記タンク(20)の後側に設け、
前記後散布ブーム(36)をクランプ(40)で着脱自在にL型プレート(40a)に取り付け、前記L型プレート(40a)をキャリア(35)に取り付けることを特徴とする防除作業機とする。
請求項2の本発明は、左右の前輪(3FL、3FR)と左右の後輪(3RL、3RR)にはそれぞれ油圧モータ(3M)が取り付けられており、
内燃機関(2)で駆動される油圧ポンプ(2P)を設け、
油圧ポンプ(2P)から吐出される作動油で4つの油圧モータ(3M)が回転し、
タンク(20)内の薬液を攪拌する攪拌ホース(24)を設け、散布と攪拌に使用しなかった薬液をタンク(20)に戻す余水ホース(25)を設けることを特徴とする請求項1に記載の防除作業機とする。
本発明に関連する第1の発明は、左右の前輪3FL、3FRと左右の後輪3RL、3RRで走行する車体1Bの前部に、複数のノズル4を配設して散布時に車体側部から左側方へ張り出す左散布ブーム5Lと右側方へ張り出す右散布ブーム5Rと左右中央に前散布ブーム5Cを設け、前記車体1Bの後部にタンク20を搭載した防除作業機1において、前記タンク20の後部で前記車体1Bから後方へ突出して設けるキャリア35の下部に防除ポンプ27を取り付け、前記防除ポンプ27の後側に前散布ブーム5Cと略同幅で散布するノズル4を有する後散布ブーム36を設けたことを特徴とする防除作業機とする。
本発明に関連する第2の発明は、前記後散布ブーム36に前記後輪3RL、3RRの真後で散布する前記ノズル4を設けたことを特徴とする本発明に関連する第の発明の防除作業機とする。
本発明に関連する第3の発明は、前記後輪3RL、3RRの後部に泥避け板39を設けたことを特徴とする本発明に関連する第の発明の防除作業機とする。
本発明に関連する第4の発明は、前記後散布ブーム36の前記ノズル4は前記前散布ブーム5Cの前記ノズル4と同期して散布作動することを特徴とする本発明に関連する第1から3のいずれかの発明の防除作業機とする。
本発明により、メンテナンス作業が行い易い。
本発明に関連する第1の発明で、防除作業機は、車体1Bの前に設ける左散布ブーム5Lと右散布ブーム5Rと前散布ブーム5Cのそれぞれに配設するノズル4で幅広く薬剤を散布しながら前進走行するが、左右の前輪3FL、3FRと左右の後輪3RL、3RRが走行することで踏み跡の薬剤が拡散されても後散布ブーム36に配設するノズル4から薬剤が散布されて補うので、散布作業に散布斑が生じない良好な散布状態となり、防除ポンプ27が車体1Bの後方に突出するキャリア35の下部に設けられているために、防除ポンプ27の周りに作業スペースを広くとれてメンテナンス作業が行い易い。
本発明に関連する第2の発明で、本発明に関連する第1の発明の効果に加えて、左右後輪3RL、3RRが踏んだ走行跡に薬剤を効果的に散布する効果がある。
本発明に関連する第3の発明で、本発明に関連する第1の発明の効果に加えて、泥避け板39が後輪3RL、3RRの走行に伴う泥跳ねを防除ポンプ27や後散布ブーム36へ向けて跳ねるのを防いで良好な散布作業を継続出来る。
本発明に関連する第4の発明で、本発明に関連する第1から3のいずれかの発明の効果に加えて、散布し難い車体幅内の作物に効果的な散布作業を行える。
本実施形態に係る防除作業機の右側面図である。 本実施形態に係る防除作業機の平面図である。 防除作業機が薬剤を散布する際の姿勢を示す正面図である。 防除作業機が薬剤を散布する際の姿勢を示す正面図である。 本実施形態に係る防除作業機が有する薬剤供給系統の構成図である。 防除作業機の後部右側面図である。 後散布ブームの斜視図である。 運転席を囲うキャビンの実施例で、右側断面図である。 運転席を囲うキャビンの実施例で、平断面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。
なお、実施例の説明においては、機体の前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右といい、前進方向を前、後進方向を後というが、本発明の構成を限定するものでは無い。
以下において、薬剤とは、肥料、農薬等を溶媒(例えば、水)に溶解させた液体及び肥料、農薬等の固形分を含む液体(例えば、水)等の液状物をいう。
図1は、本実施形態に係る防除作業機の側面図である。図2は、本実施形態に係る防除作業機の平面図である。防除作業機1は、動力発生源が発生する動力によって走行して、薬剤を圃場に散布する作業用車両である。防除作業機1は、車体1Bと、車体1Bに搭載された動力発生源としての内燃機関(例えば、ディーゼルエンジン又はガソリンエンジン)2と、動力発生源が発生した動力を地面Gに伝えて防除作業機1を走行させる左右の前輪3FL、3FR及び左右の後輪3RL、3RRとで構成する。内燃機関2の出力は、油圧ポンプ2Pに入力される。油圧ポンプ2Pは、内燃機関2によって駆動されて、油圧機器を駆動するための作動油を吐出する。
左右の前輪3FL、3FR及び左右の後輪3RL、3RRは、車体1Bに取り付けられて、これを支持している。左右の前輪3FL、3FR及び左右の後輪3RL、3RRには、それぞれ油圧モータ3Mが取り付けられている。また、後述するように、左右の前輪3FL、3FRは防除作業機1の操舵輪である。このように、車体1Bは、操舵輪と駆動輪とを有する。油圧モータ3Mは、油圧ポンプ2Pから吐出された作動油によって回転し、左右の前輪3FL、3FR及び左右の後輪3RL、3RRを回転させる。このような構造によって、内燃機関2の動力が地面Gに伝えられて、防除作業機1を走行させる。なお、図1は、左の前輪3FL及び左の後輪3RLに油圧モータ3Mが取り付けられている状態を示しているが、もちろん、右の前輪3FR及び右の後輪3RRについても同様に油圧モータ3Mが取り付けられている。
本実施形態において、防除作業機1は、内燃機関2の動力を油圧ポンプ2P及び油圧モータ3Mを介して左右の前輪3FL、3FR及び左右の後輪3RL、3RRに伝達するが、内燃機関2の動力を、トランスミッションを介して左右の前輪3FL、3FR及び左右後輪3RL、3RRに伝達してもよい。この場合、内燃機関2とトランスミッションとの間に油圧式無段変速装置(HST:Hydro Static Transmission)を設け、内燃機関2からの動力を油圧式無段変速装置(HST)の可変油圧ポンプに入力し、油圧式無段変速装置(HST)の定量油圧モータから出力した動力をトランスミッションに入力し、トランスミッション内の副変速装置を介して左右の前輪3FL、3FR及び左右の後輪3RL、3RRに動力伝達するようにしてもよい。
防除作業機1は、薬剤を散布するための複数のノズル4と、複数のノズル4が取り付けられてこれらを支持する一対の散布ブームとしての左散布ブーム5L、右散布ブーム5R及び前散布ブーム5Cとを有する。左散布ブーム5Lは、防除作業機1の前後方向の左側に配置され、右散布ブーム5Rは、防除作業機1の前後方向の右側に配置される。防除作業機1の前後方向とは、防除作業機1の車体1Bに搭載される運転席6からハンドル7に向かう方向と平行な方向である。このように、左散布ブーム5Lと右散布ブーム5Rとは、防除作業機1の車体1Bの前後方向に対してそれぞれ両側に設けられる一対の散布ブームである。また、一対の左散布ブーム5Lと右散布ブーム5Rとは、防除作業機1の前後方向に対して両側にそれぞれ設けられる。
前散布ブーム5Cは、防除作業機1の進行方向側かつ左散布ブーム5Lと右散布ブーム5Rとの間に配置される。防除作業機1の進行方向とは、防除作業機1の車体1Bに搭載される運転席6からハンドル7に向かう方向である。左散布ブーム5Lと、右散布ブーム5Rと、前散布ブーム5Cとは、それぞれ複数のノズル4を有している。本実施形態において、複数のノズル4は、薬剤を散布するための噴射口が地面Gを向いているが、前記噴射口の向きはこれに限定されるものではなく、薬剤の散布対象に応じて適宜調整できる。
左散布ブーム5Lは、防除作業機1に旋回可能に取り付けられる旋回散布ブーム5BLと、旋回散布ブーム5BLに伸縮自在に支持される延長散布ブーム5SLとを有する。
右散布ブーム5Rも、左散布ブーム5Lと同様に、防除作業機1に旋回可能に取り付けられる旋回散布ブーム5BRと、旋回散布ブーム5BRに伸縮自在に支持される延長散布ブーム5SRとを有する。図2に示すように、左散布ブーム5L及び右散布ブーム5Rは、圃場で薬剤を散布しないときには防除作業機1の車体1Bの前後方向に対して左右両側に折り畳まれている。
薬剤の散布時において、左散布ブーム5L及び右散布ブーム5Rは、いずれも防除作業機1の進行方向側、すなわち前方に向かって、前散布ブーム5Cと略平行になる位置まで旋回する。図2においては、左散布ブーム5L及び右散布ブーム5Rは、図2の矢印Rで示す方向に旋回する。この位置で、左散布ブーム5L及び右散布ブーム5Rは防除作業機1に固定される。すると、左散布ブーム5Lと右散布ブーム5Rと前散布ブーム5Cとは、略一直線上に配置されるので、これらに取り付けられた複数のノズル4も、略一直線上に配列される。
また、防除作業機1は、左散布ブーム5L又は右散布ブーム5Rと、基準面(例えば、左右の前輪3FL、3FR及び左右の後輪3RL、3RRの車軸を含む平面又は水平面)とのなす角度を、それぞれ独立に調整することができる。防除作業機1は、左散布ブーム5L又は右散布ブーム5Rと基準面との角度を調整することにより、圃場と左散布ブーム5L又は右散布ブーム5Rとの距離を調整することができるので、圃場の作物と左散布ブーム5L又は右散布ブーム5Rとの距離も調整することができる。
防除作業機1は、車体1Bの進行方向側かつ前後方向に対して両側に、それぞれ左散布ブーム高さ調整装置としての左上下アクチュエータ12Lと、右散布ブーム高さ調整装置としての右上下アクチュエータ12Rとを搭載している。また、防除作業機1は、車体1Bの進行方向側かつ前後方向に対して両側に、左散布ブーム開閉装置としての左開閉アクチュエータ13Lと、右散布ブーム開閉装置としての右開閉アクチュエータ13Rとを搭載している。左上下アクチュエータ12L、右上下アクチュエータ12R、左開閉アクチュエータ13L及び右開閉アクチュエータ13Rは、例えば、油圧シリンダ又はエアシリンダ等である。
防除作業機1は、車体1Bの進行方向側に、水平バルブ14を搭載している。水平バルブ14は、左散布ブーム5L、右散布ブーム5R及び前散布ブーム5Cと車体1Bの所定平面(例えば、前輪3FL、3FR及び後輪3RL、3RRの車軸を含む平面)とのなす角度を調整する装置である。例えば、防除作業機1が圃場で防除作業をしているときに、圃場の作付面(圃場において作物が作付けされている部分の表面)に対して防除作業機1が傾斜したような場合、左散布ブーム5L、右散布ブーム5R及び前散布ブーム5Cが圃場に対して傾斜することがある。この場合、水平バルブ14は、左散布ブーム5L、右散布ブーム5R及び前散布ブーム5Cと車体1Bの所定平面とのなす角度を調整して、左散布ブーム5L、右散布ブーム5R及び前散布ブーム5Cと作付面とが平行になるようにする。このようにすることで、防除作業機1が作付面に対して傾斜しても、作物とノズル4との距離を略一定に保持することができる。
防除作業機1は、車体1Bの進行方向側に、ブームストロークセンサ95と、リンク角速度センサ96と、リンク傾斜センサ97とを搭載している。ブームストロークセンサ95は、左散布ブーム5L及び右散布ブーム5Rの長さを検出する。リンク角速度センサ96は、左散布ブーム5L、右散布ブーム5R及び前散布ブーム5Cを車体1Bに取り付けるリンクの角速度を検出する。リンク傾斜センサ97は、左散布ブーム5L、右散布ブーム5R及び前散布ブーム5Cを車体1Bに取り付けるリンクの水平面に対する傾斜を検出する。
また、防除作業機1は、車体1Bの進行方向側かつ前後方向に対して両側に、ブーム角度右センサ98Rとブーム角度左センサ98Lとを搭載し、また、ブーム開閉右センサ99Rとブーム開閉左センサ99Lとを搭載する。ブーム角度右センサ98Rは、右散布ブーム5Rの前記基準面に対する傾斜角度を検出し、ブーム角度左センサ98Lは、左散布ブーム5Lの前記基準面に対する傾斜角度を検出する。ブーム開閉右センサ99Rは、右散布ブーム5Rが閉じているか又は開いているかを検出し、ブーム開閉左センサ99Lは、左散布ブーム5Lが閉じているか又は開いているかを検出する。
各ブームストロークセンサ95、リンク角速度センサ96、リンク傾斜センサ97、ブーム角度右センサ98R、ブーム角度左センサ98L、ブーム開閉右センサ99R及びブーム開閉左センサ99Lは、後述する制御装置9と電気的に接続されている。制御装置9は、これらのセンサが検出した値を取得して、防除作業機1の制御に用いる。
防除作業機1は、制御装置9と、GPS受信部10と、表示・操作パネル11と、防除作業機1が走行する速度(車両速度又は車速)を検出する速度検出手段としての車速センサ90と、操舵輪の操舵角度を検出する操舵角検出手段としての操舵角センサ91とを有する。制御装置9は、防除作業機1の制御、例えば、GPS受信部10から得られる情報に基づいて防除作業機1が圃場の薬剤を散布する領域へ進入際の進入位置を求めたり、ノズル4から散布される薬剤の供給量を制御したり、内燃機関2を制御したりする。GPS受信部10は、GPS衛星から送信される電波を受信する。表示・操作パネル11は、作業者からの入力を受け付けたり、防除作業機1の運転条件を表示したり、防除作業機1の状態を表示したりする。車速センサ90は、例えば、左前輪3FL、右前輪3FR、左後輪3RL、右後輪3RRの回転速度から又はトランスミッション内の歯車の回転から、防除作業機1の速度(車速)を検出する。操舵角センサ91は、ハンドル7の回転角度から、左右の前輪3FL、3FRの操舵角を検出する。すなわち、防除作業機1は、左右の前輪3FL、3FRが操舵輪となるが、左右の後輪3RL、3RRも操舵可能に構成して、4輪操舵(4WS)の構成としてもよい。
図3、図4は、防除作業機が薬剤を散布する際の姿勢を示す正面図である。図3は、図2に示す旋回散布ブーム5BL、5BRから延長散布ブーム5SL、5SRが伸びていない状態を示している。図4は、旋回散布ブーム5BL、5BRから延長散布ブーム5SL、5SRが伸びている状態を示している。いずれの状態においても、地面G上の防除作業機1は、左散布ブーム5Lと右散布ブーム5Rと前散布ブーム5Cとが略一直線上に配置された状態で、複数のノズル4から薬剤を散布する。すなわち、防除作業機1は、左散布ブーム5Lと右散布ブーム5Rとを左右に開いた状態で複数のノズル4から薬剤を散布する。なお、防除作業機1は、車体1Bの前後方向両側にそれぞれ設けられた左散布ブーム5Lと右散布ブーム5Rとが、車体1Bに収納された状態と左右に開いた状態との間に存在する状態においても、複数のノズル4から薬剤を散布することができる。
図4に示すように、旋回散布ブーム5BL、5BRからそれぞれ延長散布ブーム5SL、5SRが伸びると、左散布ブーム5Lの先端と右散布ブーム5Rの先端との距離は、延長散布ブーム5SL、5SRが伸びない場合よりも大きくなる。左散布ブーム5Lの付け根(前散布ブーム5Cとの接続部)と先端との距離及び右散布ブーム5Rの付け根(前散布ブーム5Cとの接続部)と先端との距離は、ブームストロークセンサ95が検出する。
本実施形態において、旋回散布ブーム5BL、5BRから延長散布ブーム5SL、5SRが伸びる距離は、無段階又は段階的に調整することができるよう構成されるとともに、旋回散布ブーム5BL、5BRと延長散布ブーム5SL、5SRとが重複する個所の旋回散布ブーム5BL、5BR側に存在するノズルへの薬剤の供給を遮断できるよう構成されている。このような構成としては、例えば、旋回散布ブーム5BL、5BRの各ノズルに切替コックを備え、前記切替コックの開閉切替を作動させる切替部材を機外に配置するとともに、延長散布ブーム5SL、5SR側に作動片を設ける。このような構成として、延長散布ブーム5SL、5SRが伸縮移動する際に前記切替コックへ接当させることによって、コック切替をすることができる。このような構造により、防除作業機1は、圃場における薬剤の散布領域に応じて、薬剤を散布する幅(散布幅)を調整することができる。また、防除作業機1は、複数のノズル4から薬剤を散布するノズルを選択して薬剤を散布することができる。このように、防除作業機1は、薬剤の散布幅と薬剤を散布するノズルの数及び位置とを調整することによって、薬剤の様々な散布条件に対応することができる。
図6は、タンク20後部の側面図で、タンク20の後側で車体1Bのやや高い位置にキャリア35を後方に向けて設け、その下部に防除ポンプ27を取り付け、さらに後に横長の後散布ブーム36をクランプ40でL型プレート40aに取り付け、このL型プレート40aをキャリア35にボルトナットで取り付ける構成としている。前記後散布ブーム36は、クランプ40を外すことで取り外し可能に取り付けている。後散布ブーム36に配設するノズル4は、左右後輪3RL、3RRの真後側で下方に向かって噴霧するように設けている。
また、車体1Bの後端には、左右の後輪3RL、3RRの略中間まで延ばした泥避け板39を設け、防除ポンプ27や後散布ブーム36に泥を跳ねないようにしている。この泥避け板39は硬質ゴムで構成し、左右の後輪3RL、3RRに付着する泥を掻き落とすスクレーパとしても機能する。
次に、薬剤供給系統8について説明する。
図5は、本実施形態に係る防除作業機が有する薬剤供給系統の一例を示す構成図である。防除作業機1は、薬剤供給系統8を有している。薬剤供給系統8は、複数のノズル4に薬剤を供給するシステムである。薬剤供給系統8は、タンク20と、給水ホース21と、吐水ホース22と、散布ホース23と、撹拌ホース24と、余水ホース25と、給水コック26と、防除ポンプ27と、フィルタ28と、流量制御弁29と、分岐装置30と、安全弁31と、圧力センサ92と、流量センサ93と、弁開度センサ94とを含む。
以下において、「水」は、薬剤を含むものとする。タンク20は、ノズル4が散布する薬液を蓄える。給水ホース21は、タンク20からフィルタ28を介して、防除ポンプ27までタンク20内の薬剤を導くための配管である。吐水ホース22は、防除ポンプ27から分岐装置30まで薬剤を導くための配管である。散布ホース23は、分岐装置30から左散布ブーム5Lと右散布ブーム5Rと前散布ブーム5C及び後散布ブーム36まで薬剤を導くための配管である。左散布ブーム5Lの延長散布ブーム5SL及び右散布ブーム5Rの延長散布ブーム5SRに取り付けられた複数のノズル4へ薬剤を導くための散布ホース23は、それぞれフレキシブルホース23EL、23ERを有している。このような構造により、フレキシブルホース23EL、23ERは、延長散布ブーム5SL、5SRが伸縮しても、その動きを許容する。撹拌ホース24は、タンク20内の薬液を撹拌するために、常時所定の流量の薬剤をタンク20内に流すための配管である。撹拌ホース24は、吐水ホース22から分岐してタンク20に接続されている。余水ホース25は、散布及び撹拌に使用しなかった薬剤をタンク20内に戻すための配管である。
給水コック26は、タンク20とフィルタ28との間に設けられて、フィルタ28の交換、掃除等を行うときにタンク20からの給水を止めるときに使用する。フィルタ28は、タンク20内の薬剤からごみ等を除去する。防除ポンプ27は、フィルタ28を通過した薬剤を吸引した後に加圧して、吐水ホース22を介して流量制御弁29に向かって吐出する。流量制御弁29は、分岐装置30へ流す薬剤の流量を調整する装置であって、図1、図2に示す制御装置9によって制御される。分岐装置30は、流量制御弁29から送られてきた薬剤を3本の左、前、右の散布ホース23に分岐させ、さらに前散布ホース23は分岐管37で後散布ブーム36への後散布ホース23に分岐させて、左散布ブーム5Lと右散布ブーム5Rと前散布ブーム5Cと後散布ブーム36がそれぞれ有する複数のノズル4へ薬剤を供給する。なお、後散布ブーム36への後散布ホース23はワンタッチカプラ38で連結して、適宜に取り外し可能にしている。
分岐装置30の出口側には、左散布コック32Lと右散布コック32Rと前散布コック32Cが設けられている。左散布コック32Lは、分岐装置30と左散布ブーム5Lのノズル4との間に配置されており、分岐装置30から左散布ブーム5Lのノズル4に対する薬剤の供給と非供給とを切り替える。右散布コック32Rは、分岐装置30と右散布ブーム5Rのノズル4との間に配置されており、分岐装置30から右散布ブーム5Rのノズル4に対する薬剤の供給と非供給とを切り替える。前散布コック32Cは、分岐装置30と前散布ブーム5Cのノズル4との間及び後散布ブーム36のノズル4との間に配置されており、分岐装置30から前散布ブーム5Cのノズル4及び後散布ブーム36のノズル4に対する薬剤の供給と非供給とを切り替える。
左散布コック32L、右散布コック32R、前散布コック32C及び後散布コック32Bは、直接作業者がこれらを開閉する方式であってもよいし、アクチュエータがこれらを開閉する方式であってもよい。左散布コック32L、右散布コック32R、前散布コック32C及び後散布コック32Bには、これらの状態(閉じているか、開いているか)を検出するための開閉センサが取り付けられており、制御装置9は、前記開閉センサの出力を取得して、左散布コック32L、右散布コック32R、前散布コック32Cの状態を把握する。安全弁31は、吐水ホース22内の薬剤の圧力が過度に上昇した場合に、薬剤をタンク20に戻して吐水ホース22内の薬剤の圧力上昇を抑制するための装置である。
流量センサ93は、流量制御弁29と分岐装置30との間に設けられている。流量センサ93は、分岐装置30へ流入する薬剤の流量、すなわち、ノズル4から散布される薬剤の流量を検出して、図1、図2に示す制御装置9に送信する。圧力センサ92は、分岐装置30に設けられている。圧力センサ92は、散布ホース23へ送られる薬剤の圧力を検出し、図1、図2に示す制御装置9に送信する。弁開度センサ94は、流量制御弁29に設けられている。弁開度センサ94は、流量制御弁29の開度を検出して、図1、図2に示す制御装置9に送信する。制御装置9は、圧力センサ92、流量センサ93及び弁開度センサ94が検出した情報に基づき、防除ポンプ27及び流量制御弁29を制御して、散布される薬剤の流量を調整する。
図8,9は、運転席6の周囲を囲むキャビン45を設けた場合の実施例で、ハンドル7に向かって座る運転席6の右側に制御装置9を内装するサイドパネル46を設け、その上面は運転席6の座面よりやや高い位置で前に上り傾斜させて、左散布ブーム5Lを操作する左ブームレバー47Lと右散布ブーム5Rを操作する右ブームレバー47Rとを右手で操作可能に立設する。
左ブームレバー47Lと右ブームレバー47Rは十字ステックで、運転席6に座った作業者が右手で前後斜めに倒すと左ブームレバー47Lと右散布ブーム5Rが昇降し、肩を中心に左右斜めに倒すと左ブームレバー47Lと右散布ブーム5Rが前後に開閉して収納・展開するようにする。
サイドパネル46は、シールを挟み込んだカバーをノブボルトで開閉可能にして水が内部に入らないようにし、制御装置9のハーネスはキャップ付きのカプラで取り外し可能にする。キャップは外した際にハーネスに取り付けておくようにする。
1 防除作業機
1B 車体
3FL 左前輪
3FR 右前輪
3RL 左後輪
3RR 右後輪
4 ノズル
5C 前散布ブーム
5L 左散布ブーム
5R 右散布ブーム
20 タンク
35 キャリア
36 後散布ブーム
37 泥跳ね防止部材
39 泥避け板

Claims (2)

  1. 左右の前輪(3FL、3FR)と左右の後輪(3RL、3RR)で走行する車体(1B)の前部に、複数のノズル(4)を配設して散布時に車体側部から左側方へ張り出す左散布ブーム(5L)と右側方へ張り出す右散布ブーム(5R)と左右中央に前散布ブーム(5C)を設け、前記車体(1B)の後部にタンク(20)を搭載した防除作業機(1)において、前記タンク(20)の後部で前記車体(1B)から後方へ突出して設けるキャリア(35)の下部に防除ポンプ(27)を取り付け、前記防除ポンプ(27)の後側に前散布ブーム(5C)と略同幅で散布するノズル(4)を有する後散布ブーム(36)を設け、
    前記後散布ブーム(36)に前記後輪(3RL、3RR)の真後で散布する前記ノズル(4)を設け、
    キャリア(35)は前記タンク(20)の後側に設け、
    前記後散布ブーム(36)をクランプ(40)で着脱自在にL型プレート(40a)に取り付け、前記L型プレート(40a)をキャリア(35)に取り付けることを特徴とする防除作業機。
  2. 左右の前輪(3FL、3FR)と左右の後輪(3RL、3RR)にはそれぞれ油圧モータ(3M)が取り付けられており、
    内燃機関(2)で駆動される油圧ポンプ(2P)を設け、
    油圧ポンプ(2P)から吐出される作動油で4つの油圧モータ(3M)が回転し、
    タンク(20)内の薬液を攪拌する攪拌ホース(24)を設け、散布と攪拌に使用しなかった薬液をタンク(20)に戻す余水ホース(25)を設けることを特徴とする請求項1に記載の防除作業機。
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