JP6932028B2 - 凝集沈殿装置 - Google Patents

凝集沈殿装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6932028B2
JP6932028B2 JP2017111004A JP2017111004A JP6932028B2 JP 6932028 B2 JP6932028 B2 JP 6932028B2 JP 2017111004 A JP2017111004 A JP 2017111004A JP 2017111004 A JP2017111004 A JP 2017111004A JP 6932028 B2 JP6932028 B2 JP 6932028B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
stirring
sludge
water
treated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017111004A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018202328A (ja
Inventor
臨太郎 前田
臨太郎 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Organo Corp filed Critical Organo Corp
Priority to JP2017111004A priority Critical patent/JP6932028B2/ja
Priority to CN201880013852.0A priority patent/CN110382074B/zh
Priority to US16/486,389 priority patent/US11406919B2/en
Priority to PCT/JP2018/006350 priority patent/WO2018155524A1/ja
Publication of JP2018202328A publication Critical patent/JP2018202328A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6932028B2 publication Critical patent/JP6932028B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)

Description

本発明は、凝集沈殿装置に関し、特には、沈殿槽の手前で凝集剤を添加し、沈殿槽内で凝集フロックを増大させて球状のペレットを形成して沈殿させる凝集沈殿装置に関する。
水処理装置の一種である凝集沈殿装置は、用水処理や排水処理などに広く利用されている。凝集沈殿装置は、被処理水(原水)に含まれる懸濁物質を沈殿槽に流入する前、もしくは沈殿槽内で凝集させて、沈殿槽内で沈殿させ、原水を汚泥と処理水とに分離する。このとき、沈殿槽に供給される被処理水は、汚泥による流動層(スラッジブランケット)を通過し、その際に、被処理水中の懸濁物質や凝集フロックが流動層に捕捉されることで被処理水がろ過される。
上記の凝集沈殿装置としては、凝集剤が添加された被処理水を沈殿槽内で撹拌して凝集させ、更に凝集フロックの衝突や転がり運動を繰り返し発生させることで、凝集フロックの粒径を徐々に増大させて球状のペレットを形成する造粒型の凝集沈殿装置が知られている。この造粒型の凝集沈殿装置では、高密度で沈降速度が速いペレットを用いて流動層(ペレットブランケット)を形成することができるため、より高速な処理が可能となる。さらに沈殿槽内の通水線速度(LV)を大きくすることができるため、沈殿槽の小型化を実現することもできる。
しかしながら、凝集フロックは、壁面などの他の物体に付着しやすく、他の物体に付着した状態で粗大化してしまうことがある。粗大化した凝集フロックは、塊となって沈殿槽内の流路を塞ぎ、沈殿槽内に偏流を生み出す原因となる。このような偏流は、流動層を乱し、流動層内の凝集フロックを舞い上がらせて処理水中に流出させてしまうことがある。
これに対して特許文献1には、ペレットを形成する沈殿槽の中に、撹拌翼を支持するガイド棒と、壁面に固定された固定翼とを設けた凝集沈殿装置が記載されている。この凝集沈殿装置は、ガイド棒が回転することで撹拌翼が回転し、凝集フロックが壁面などに付着することを抑制しつつ、撹拌翼と固定翼の相互作用により、撹拌翼に付着した凝集フロックを切断することで、撹拌翼に付着した凝集フロックが粗大化し塊となることを抑制することができる。
特許第2723809号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、凝集フロックが複数の撹拌翼をまたがって塊となる現象は防ぐことができても、撹拌翼を支持するガイド棒の中心線とガイド棒の回転軸とが一致しており、ガイド棒に近い位置では撹拌翼の周速が非常に遅く、フロックの流動性が乏しいため、ガイド棒周りやガイド棒に近い撹拌翼上に凝集フロックが付着しやすい。また周速が非常に遅くガイド棒付近の流動性が乏しいために、ガイド棒やガイド棒に近い位置の撹拌翼上では凝集フロックも成長しやすく、凝集フロックが塊となって沈殿槽内に偏流を生み出す恐れがある。
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、凝集フロックの付着をより抑制することが可能な凝集沈殿装置を提供することを目的とする。
本発明による凝集沈殿装置は、被処理水中の凝集フロックを分離させる沈殿槽と、前記沈殿槽に取り囲まれ、前記沈殿槽で分離された凝集フロックを収集して濃縮させる汚泥濃縮槽と、前記汚泥濃縮槽の内部を鉛直方向に延びる回転軸を中心に、前記汚泥濃縮槽の外壁面と前記沈殿槽の内壁面の間を回転する回転部材と、前記回転部材に取り付けられ、前記被処理水を撹拌する撹拌翼と、を有し、前記沈殿槽に被処理水が供給され、前記汚泥濃縮槽は汚泥取出し配管を有する。
本発明によれば、凝集フロックの付着をより抑制することが可能になる。
本発明の第1の実施形態の汚濁処理装置を模式的に示す模式図である。 本発明の第1の実施形態の凝集沈殿装置を模式的に示した断面図である。 本発明の第1の実施形態の凝集沈殿装置の一部を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態の凝集沈殿装置を模式的に示す模式図である。 比較例の凝集沈殿装置を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において同じ機能を有するものには同じ符号を付け、その説明を省略する場合がある。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の汚濁処理装置を模式的に示す模式図である。図1に示す汚濁処理装置100は、反応槽10と、連絡配管20と、凝集沈殿装置30とを有する。
反応槽10は、懸濁物質のような濁度成分を含む被処理水(原水)を収容する容器である。反応槽10に収容された被処理水には、被処理水内の濁度成分を凝集させて凝集フロックを形成する凝集剤と、被処理水のPHを調整するためのPH調整剤とが添加される。本実施形態では、被処理水は、地下水をろ過したろ過水にカオリンを懸濁させたカオリン模擬排水であり、凝集剤としては、無機凝集剤であるPAC(ポリ塩化アルミニウム)と、高分子凝集剤であるカチオンポリマーとが使用される。また、PH調整剤は、苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)である。
反応槽10は、収容された被処理水を撹拌するための撹拌機10aを有する。撹拌機10aは、凝集剤を添加した被処理水を急速に撹拌して、被処理水内の濁度成分を凝集して凝集フロックを形成する。反応槽10で形成される凝集フロックは、繊維状の小さなフロックである。
連絡配管20は、反応槽10と凝集沈殿装置30とを連通し、反応槽10から被処理水を凝集沈殿装置30に供給する。被処理水には、連絡配管20を流れている間に、凝集フロックの形成を促進するための促進剤が添加される。促進剤は、本実施形態では、アニオンポリマーである。被処理水に促進剤が添加されることで、凝集フロックを増大化させることができる。
凝集沈殿装置30は、反応槽10から連絡配管20を介して供給された被処理水を緩やかに撹拌して、凝集フロックを成長させ、凝集フロック同士の衝突や転がり運動を起こし、球状のペレットを形成させ、それら造粒物を沈殿させることで、被処理水を汚泥と処理水とに分離する。より具体的には、凝集沈殿装置30は、被処理水を撹拌することで、フロック同士の衝突を起こしフロックを粗大化させ、さらに撹拌による機械的脱水作用や転がり運動を起こすことにより球状のペレットに濃縮し、沈殿させる。凝集沈殿装置30には、分離された処理水を取り出すための取出し配管40と、分離された汚泥を取り出すための汚泥取出し配管50とが連通されている。汚泥取出し配管50上には、汚泥を取り出すためのポンプ50aが備わっている。
以下、凝集沈殿装置30についてより詳細に説明する。図2は、凝集沈殿装置30を模式的に示す断面図であり、図3は、凝集沈殿装置30の一部(下部)を示す斜視図である。
図2および図3に示すように凝集沈殿装置30は、反応槽10から連絡配管20を介して供給された被処理水を収容し、その被処理水から凝集フロックを沈降分離させる沈殿槽1と、沈殿槽1に取り囲まれ、凝集フロックを収集して濃縮する汚泥濃縮槽2と、被処理水を撹拌する撹拌機構3とを有する。
沈殿槽1および汚泥濃縮槽2は、図の例では、円筒形状を有しているが、円筒形状に限らない。例えば、沈殿槽1および汚泥濃縮槽2は、角柱形状などを有してもよい。また、沈殿槽1および汚泥濃縮槽2は、互いに異なる形状を有してもよい。
沈殿槽1および汚泥濃縮槽2の上下方向(鉛直方向)の中心線CLは、図の例では、互いに一致しているが、互いにずれていてもよい。汚泥濃縮槽2の頂部は、凝集フロックが沈殿槽1から汚泥濃縮槽2に入り込むように沈殿槽1の頂部よりも低く設定されている。沈殿槽1の上部には取出し配管40が設けられ、汚泥濃縮槽2の下部(具体的には、底面)は、汚泥取出し配管50が設けられている。
撹拌機構3は、沈殿槽1内で回転する回転部材4と、回転部材4と接続され、回転部材4を回転させる動力源であるモータ5と、回転部材4に取り付けられた撹拌翼6とを有する。
回転部材4は、汚泥濃縮槽2の中心線CLと略平行に汚泥濃縮槽2の内部を延びる回転軸Rを中心に、汚泥濃縮槽2の周囲を回転する。本実施形態では、汚泥濃縮槽2の中心線CLと回転部材4の回転軸Rとは互いに一致している。
回転部材4は、汚泥濃縮槽2の中心線CL(回転軸R)と同軸の支持部4aと、汚泥濃縮槽2の側部(沈殿槽1の内壁面1aと汚泥濃縮槽2の外壁面2aの間)を回転軸Rと略平行に延びる撹拌部4bと、支持部4aと撹拌部4bとを接続する接続部4cとを有する。支持部4aは、本実施形態では、汚泥濃縮槽2の上方に配置される。支持部4aの上端には、モータ5が接続されており、モータ5によって支持部4aが回転することで、撹拌部4bが汚泥濃縮槽2の周囲(沈殿槽1の内壁面1aと汚泥濃縮槽2の外壁面2aの間)を回転する。撹拌部4bは、一つでも複数でもよい。図の例では、撹拌部4bは、2つ設けられ、2つの撹拌部4bは、汚泥濃縮槽2を挟んで互いに対向する位置に設けられている。
撹拌翼6は、回転部材4の撹拌部4bに取り付けられる。撹拌翼6は、複数設けられ、2つの撹拌部4bのそれぞれに取り付けられている。本実施形態では、撹拌翼6は、各撹拌部4bに4つずつ設けられており、各撹拌部4bの4つの撹拌翼6は、上下方向に等間隔で並んでいる。
また、凝集沈殿装置30は、固定翼7を備える。固定翼7は、沈殿槽1の内壁面1aと汚泥濃縮槽2の外壁面2aの少なくとも一方に取り付けられる。固定翼7は、沈殿槽1の内壁面1aと汚泥濃縮槽2の外壁面2aのうち、撹拌翼6の周速が比較的遅い側の沈殿槽1の内壁面1aに取り付けられることが望ましく、沈殿槽1の内壁面1aと汚泥濃縮槽2の外壁面2aの両方に取り付けられることがより望ましい。図の例では、固定翼7は、沈殿槽1の内壁面1aと汚泥濃縮槽2の外壁面2aの両方に複数ずつ取り付けられている。撹拌翼6および固定翼7は、上下方向において、交互に配置されることが望ましい。本実施形態では、固定翼7が撹拌翼6の間に配置されている。これにより、撹拌翼6が回転する際に、撹拌翼6と固定翼7とがすれ違うこととなる。
上記構成を有する汚濁処理装置100では、反応槽10に導入された被処理水には、反応槽10内で凝集剤とPH調整剤が添加される。凝集剤およびPH調整剤が添加された被処理水は、反応槽10内の撹拌機10aによって急速に撹拌され、繊維状の凝集フロックが形成される。その凝集フロックを含む被処理水は連絡配管20を介して凝集沈殿装置30の沈殿槽1に下側から供給される。その際、被処理水に対して連絡配管20内を流動している間に促進剤が添加される。
凝集沈殿装置30の沈殿槽1に供給された被処理水は、撹拌機構3によって緩やかに撹拌される。これにより、凝集フロックの衝突や転がり運動が繰り返し発生し、凝集フロックの粒径が徐々に増大し球状のペレットが形成される。ペレットは自重と沈殿槽1に下側から供給される被処理水による上昇流とによって、沈殿槽1の下部に流動層であるペレットブランケット31を形成する。これにより、沈殿槽1の上部には、被処理水から濁度成分がペレットとして除去された処理水の層32が形成される。
ペレットブランケット31の頂部(ペレットブランケット31と処理水の層32との界面)は徐々に上昇し、図2に示したように汚泥濃縮槽2の外壁面2aの頂部に達すると、ペレットが汚泥濃縮槽2の外壁面2aを超えて汚泥濃縮槽2に収集され、汚泥濃縮槽2の下部で濃縮されることで汚泥33を形成する。沈殿槽1内の処理水は取出し配管40を介して取り出され、汚泥は汚泥取出し配管50を介して取り出される。
以上説明した本実施形態によれば、沈殿槽1は、被処理水中の凝集フロックを分離させる。汚泥濃縮槽2は、沈殿槽1に取り囲まれ、沈殿槽1で分離された凝集フロックを収集して濃縮させる。回転部材4の撹拌部4bは汚泥濃縮槽2の中心線CLと略平行に汚泥濃縮槽2の内部を延びる回転軸Rを中心に、沈殿槽1の内壁面1aと汚泥濃縮槽2の外壁面2aとの間を回転する。撹拌翼6は、回転部材4に取り付けられ、被処理水を撹拌する。そして、回転軸Rと撹拌翼6との間には汚泥濃縮槽2が存在するため、撹拌翼6は回転軸Rと所定の距離をもって位置する。したがって、回転軸と同軸に位置する回転部材の側面に撹拌翼を設けた場合と比較して、本実施形態は撹拌翼6の回転軸Rに近い部分でも周速を高くすることが可能になるため、回転軸付近の流動性を向上でき、凝集フロックの付着を抑制することが可能になる。
また、本実施形態では、固定翼7が沈殿槽1の内壁面1aおよび汚泥濃縮槽2の外壁面2aの少なくとも一方に取り付けられているため、固定翼7によって撹拌翼6に付着した凝集フロックを切断することが可能になり、またお互いがすれ違うことで撹拌翼付近の流動性を更に向上できるため、凝集フロックの付着や粗大化をさらに抑制することが可能になる。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態の凝集沈殿装置を模式的に示す模式図である。図4に示す本実施形態の凝集沈殿装置30aは、図2に示した第1の実施形態の凝集沈殿装置30と比較して、回転部材4として被処理水を沈殿槽1内の下方に向かって吐出させるディストリビュータ8を備える点で相違する。
ディストリビュータ8は、第1の実施形態の回転部材4と同様に、汚泥濃縮槽2の中心線CLと略平行に汚泥濃縮槽2の内部を延びる回転軸Rを中心に、汚泥濃縮槽2の周囲を回転する回転式ディストリビュータである。本実施形態では、汚泥濃縮槽2の中心線CLとディストリビュータ8の回転軸Rとは互いに一致している。
ディストリビュータ8は、第1の実施形態の回転部材4と同様に、汚泥濃縮槽2の中心線CLと同軸の支持部8aと、汚泥濃縮槽2の側部に回転軸Rと略平行に延びる撹拌部8bと、支持部8aと撹拌部8bとを接続する接続部8cとを有する。支持部8aは、円柱状の形状を有し、汚泥濃縮槽2の底面から汚泥濃縮槽2の上方まで延在している。支持部8aの上端には、モータ5が接続されており、モータ5によって支持部8aが回転することで、撹拌部8bが汚泥濃縮槽2の周囲を回転する。撹拌部8bは、一つでも複数でもよい。図の例では、撹拌部8bは、2つ設けられ、2つの撹拌部8bは、汚泥濃縮槽2を挟んで互いに対向する位置に設けられている。
ディストリビュータ8は、汚泥濃縮槽2の上方で支持部8aを取り囲む第1の配管部8f1を備える。ディストリビュータ8の撹拌部8bおよび接続部8cは、第1の配管部8f1と連通した第2の配管部8f2によって構成されている。第1の配管部8f1の上部には、被処理水が導入される、上方を向いて開口している導入口8dが備わっている。2つの撹拌部8b(第2の配管部8f2)のそれぞれの下部には、導入口8dに導入された被処理水を沈殿槽1に供給する、下方を向いて開口している供給口8eが備わっている。第1の配管部8f1および第2の配管部8f2は、導入口8dと供給口8eとを連通する配管部8fを構成する。
撹拌翼6は、ディストリビュータ8の撹拌部8bに取り付けられる。本実施形態では、撹拌翼6は、各撹拌部8bに3つずつ設けられており、各撹拌部8bの3つの撹拌翼6は、上下方向に等間隔で並んでいる。固定翼7は、上下方向において、撹拌翼6の間に配置される。これにより、撹拌翼6が回転する際に、撹拌翼6と固定翼7とがすれ違うこととなる。
汚泥濃縮槽2の内部の支持部8aの側面には、第2の撹拌翼9aが設けられている。第2の撹拌翼9aは、上下方向に複数設けられている。第2の撹拌翼9aは、汚泥濃縮槽2に堆積した汚泥を撹拌し、固着化を抑制する。また、配管部8f1にて内包される支持部8aの側面には、第3の撹拌翼9aが設けられている。第3の撹拌翼9aは、上下方向に複数設けられている。第3の撹拌翼9bは、被処理水を撹拌し、未反応の凝集剤を被処理水に均一に分散させる。
以上説明した本実施形態でも、回転軸Rと撹拌翼6との間には、汚泥濃縮槽2が存在するため、撹拌翼6は回転軸Rの近傍ではなく、回転軸Rと所定の距離をもって位置する。したがって、回転軸と同軸に位置する回転部材の側面に撹拌翼を設けた場合と比較して、本実施形態は撹拌翼6の回転軸Rに近い部分でも周速を高くすることが可能になるため、凝集フロックの付着を抑制することが可能になる。また、本実施形態では、回転部材4がディストリビュータ8で構成されているため、ディストリビュータ8を用いる場合には、ディストリビュータ8とは別に回転部材4を設ける必要がないため、装置の簡単化およびコストの低減化を図ることが可能になる。
図5は、参考例の凝集沈殿装置を模式的に示す断面図である。図5に示す凝集沈殿装置30’において、図2で示した第1の実施形態の凝集沈殿装置30の各構成と対応する構成には、’(ダッシュ)を付けている。凝集沈殿装置30’は、第1の実施形態の凝集沈殿装置30と異なり、汚泥濃縮槽2’が沈殿槽1’の壁面側に設けられ、回転部材4’は回転軸R’と同軸に設けられている。このため、回転部材4’に取り付けられた撹拌翼6’の回転部材4’に近い位置では、撹拌翼6’の周速は0に近い。
以下、実施例として、図2で示した第1の実施形態の凝集沈殿装置30と、図5で示した参考例の凝集沈殿装置30’との比較を行う。なお、反応槽10および連絡配管20は、凝集沈殿装置30と凝集沈殿装置30’とで同じものが使用されており、反応槽10の容量は200Lである。また、凝集沈殿装置30および凝集沈殿装置30’における沈殿槽1の直径は230mm、容量は35Lであり、ペレットブランケット31の高さは55cmである。
被処理水は、カオリン模擬排水であり、その浮遊物質量(SS)は300mg/Lである。被処理水には、無機凝集剤としてPACが150mg/L、高分子凝集剤としてカチオンポリマーが1.5mg/L、促進剤としてアニオンポリマーが3.0mg/L添加される。また、被処理水の通水量は830L/h(線速度LV:20m/h)である。
以上の条件において第1の実施形態の凝集沈殿装置30と参考例の凝集沈殿装置30’のそれぞれに対して10時間の連続通水試験を行った後、沈殿槽1の内部に付着した汚泥の塊について観察した。付着汚泥の有無については、通水を停止し、撹拌翼が露出する位置までブランケット界面が低下してから行った。表1は、その観察結果を示す。
Figure 0006932028
表1で示されたように第1の実施形態の凝集沈殿装置30では、汚泥の塊は確認できなかったが、比較例の凝集沈殿装置30’では、固定翼の設置によって撹拌翼を跨って形成される汚泥の塊は抑制されたものの、回転部材から回転部材付近の撹拌翼上に汚泥の塊が確認された。したがって、本実施形態の凝集沈殿装置30には、凝集フロックの付着を抑制する効果があることが示された。
以上説明した各実施形態および実施例において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
1 沈殿槽
2 汚泥濃縮槽
3 撹拌機構
4 回転部材
4a、8a 支持部
4b、8b 撹拌部
4c、8c 接続部
5 モータ
6、9a、9b 撹拌翼
7 固定翼
8 ディストリビュータ
8d 導入口
8e 供給口
8f 配管部
10 反応槽
20 連絡配管
30、30a 凝集沈殿装置
40 取出し配管
50 汚泥取出し配管
100 汚濁処理装置

Claims (7)

  1. 被処理水中の凝集フロックを分離させる沈殿槽と、
    前記沈殿槽に取り囲まれ、前記沈殿槽で分離された凝集フロックを収集して濃縮させる汚泥濃縮槽と、
    前記汚泥濃縮槽の内部を鉛直方向に延びる回転軸を中心に、前記汚泥濃縮槽の外壁面と前記沈殿槽の内壁面の間を回転する回転部材と、
    前記回転部材に取り付けられ、前記被処理水を撹拌する撹拌翼と、を有し、
    前記沈殿槽に被処理水が供給され、前記汚泥濃縮槽は汚泥取出し配管を有する凝集沈殿装置。
  2. 前記沈殿槽の内壁面および前記汚泥濃縮槽の外壁面の少なくとも一方に取り付けられた固定翼を有する請求項1に記載の凝集沈殿装置。
  3. 前記鉛直方向において、前記撹拌翼と前記固定翼とが交互に配置されている、請求項2に記載の凝集沈殿装置。
  4. 前記回転部材は、前記汚泥濃縮槽の中心線と同軸の支持部と、前記汚泥濃縮槽の外壁面と前記沈殿槽の内壁面の間を前記回転軸と略平行に延びる撹拌部と、前記支持部と前記撹拌部とを接続する接続部と、を有し、
    前記撹拌翼は前記撹拌部に取り付けられている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の凝集沈殿装置。
  5. 前記回転部材は、上部に位置し、前記被処理水が導入される導入口と、下部に位置し、前記導入口に導入された被処理水を前記沈殿槽に供給する供給口と、前記導入口と前記供給口とを連通する配管部を有し、
    少なくとも前記撹拌部は前記配管部で構成される、請求項4に記載の凝集沈殿装置。
  6. 前記撹拌部は、複数ある、請求項4または5に記載の凝集沈殿装置。
  7. 前記汚泥濃縮槽の中心線と前記回転軸とが一致する、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の凝集沈殿装置。
JP2017111004A 2017-02-24 2017-06-05 凝集沈殿装置 Active JP6932028B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017111004A JP6932028B2 (ja) 2017-06-05 2017-06-05 凝集沈殿装置
CN201880013852.0A CN110382074B (zh) 2017-02-24 2018-02-22 絮凝和沉积设备
US16/486,389 US11406919B2 (en) 2017-02-24 2018-02-22 Flocculation and sedimentation apparatus
PCT/JP2018/006350 WO2018155524A1 (ja) 2017-02-24 2018-02-22 凝集沈殿装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017111004A JP6932028B2 (ja) 2017-06-05 2017-06-05 凝集沈殿装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018202328A JP2018202328A (ja) 2018-12-27
JP6932028B2 true JP6932028B2 (ja) 2021-09-08

Family

ID=64954690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017111004A Active JP6932028B2 (ja) 2017-02-24 2017-06-05 凝集沈殿装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6932028B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116332445A (zh) * 2023-05-30 2023-06-27 山东福富新材料科技有限公司 一种污水处理方法和处理系统

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2900296B2 (ja) * 1992-04-16 1999-06-02 オルガノ株式会社 緩急撹拌槽
JP3156744B2 (ja) * 1994-06-29 2001-04-16 株式会社石垣 汚泥等の凝集混和タンクの軸封装置
JP2723809B2 (ja) * 1994-09-02 1998-03-09 三恵株式会社 濁水処理装置
JPH09168730A (ja) * 1995-12-20 1997-06-30 Hitachi Ltd 撹拌装置
JP2002035503A (ja) * 2000-07-27 2002-02-05 Sano:Kk 濁水処理装置
JP2007237014A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Hitachi Plant Technologies Ltd 撹拌装置
JP4747192B2 (ja) * 2008-07-24 2011-08-17 住友重機械エンバイロメント株式会社 凝集沈殿装置及び凝集沈殿処理方法
JP2012125716A (ja) * 2010-12-16 2012-07-05 Japan Organo Co Ltd 凝集沈殿装置
JP5851827B2 (ja) * 2011-12-22 2016-02-03 オルガノ株式会社 凝集沈殿装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018202328A (ja) 2018-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2634230B2 (ja) 細砂を用いて沈降により液体を処理するための方法及び装置
JP3641008B2 (ja) 未処理液体流の処理方法及び装置
CN110382074B (zh) 絮凝和沉积设备
CN105936531B (zh) 一种诱导结晶沉淀水处理设备
KR100810334B1 (ko) 응집분리장치
JP2012125716A (ja) 凝集沈殿装置
JP5905191B2 (ja) 浮遊選鉱処理システム
KR101606845B1 (ko) 탁수 처리장치
JP6932028B2 (ja) 凝集沈殿装置
JP4043710B2 (ja) 水処理方法及び同方法を用いる水処理装置
SE535787C2 (sv) Vattenrenare och metod för att rena vatten
WO2018155524A1 (ja) 凝集沈殿装置
JP4073116B2 (ja) 凝集沈澱装置
JP3901390B2 (ja) 凝集沈澱装置
JP7450328B2 (ja) 凝集沈殿装置、その制御方法及び沈殿槽
JP2020525274A (ja) バラスト混入フロキュレーション及び沈降が統合された水処理プラント及び対応する方法
JP4535419B2 (ja) 凝集沈澱装置
US2245589A (en) Liquid treatment
KR101077248B1 (ko) 저진공 믹싱에 의한 미세기포 부상 고액분리장치
JP7052184B2 (ja) 固液分離装置
JPS58174209A (ja) 凝集沈澱処理装置
JPH0655004A (ja) 金属水酸化物を含む懸濁液の処理装置
JP6762255B2 (ja) 凝集沈殿処理装置、及び検出装置
JP2015144987A (ja) 汚濁物浮上分離システム
JP2020157248A (ja) 凝集沈殿処理装置及び凝集沈殿処理装置の運転方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210330

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210810

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210817

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6932028

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150