JP5851827B2 - 凝集沈殿装置 - Google Patents

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本発明は、沈殿槽内で、被処理水中の懸濁物質、凝集フロック等を沈降分離させ、スラリブランケット層を沈殿槽内に形成して被処理水を清澄化する凝集沈殿装置に関する。
水処理装置の1つとして、凝集沈殿装置が知られており、用水処理、排水処理などに広く普及している。排水処理や用水処理等において、懸濁物質等を多く含む被処理水を処理対象とする場合には、ポリ塩化アルミニウム等のアルミニウム系凝集剤、塩化第二鉄等の鉄系凝集剤等を添加して、被処理水中の懸濁物質をフロック化させて、沈降分離を行う凝集沈殿装置が用いられる。このような凝集沈殿装置の中にスラリブランケットタイプのものがある(例えば特許文献1参照)。この凝集沈殿装置では、沈殿槽内で、被処理水を槽内の下方に向かって吐出させる吹き出し口を有するディストリビュータを槽内で回転させる。また、吹き出し口の下方には、ディストリビュータと共に回転する阻流板が設けられている。
この装置によれば、被処理水を沈殿槽内へ略均一に供給できるため、処理水の水質を向上することができる。また、阻流板によって、吹き出し口から噴出された被処理水が直接、沈殿槽底部へ流下することが防がれるため、沈殿槽底部に堆積した汚泥が撹拌されにくく、汚泥の濃縮性能が改善され、引き抜き汚泥の固形物濃度を高く維持することが可能になる。
このような凝集沈殿装置によれば、清澄な処理水と、濃縮度の高い汚泥を得ることが可能である。ただし、沈殿槽の有効径が概ね4,000mmを超える大型の装置になると、ディストリビュータの吹き出し口から遠い回転軸付近の槽の深いところでは被処理水の上昇流速が比較的小さいため、その付近でスラリブランケットの界面が上がりにくくなるといった問題がある。特に、装置の起動と停止を繰り返す運転において、起動後、界面が低い位置にあるときには、ディストリビュータ付近で持ち上がった界面からフロックが、吹き出し口から遠い回転軸付近へと流れ、流れたフロックの多くが槽底部の汚泥堆積域に落下してしまい、界面全体の上昇が遅くなる傾向にある。界面が十分な高さに上昇するまでの間、スラリブランケットによるフロックの分離効果が十分には得られず、一部のフロックが処理水に流出することがあった。
また、被処理水の性状によっては非常に高濃度で粘度の高い汚泥が形成され、被処理水の通水停止後にスラリブランケットとして阻流板より上方を浮遊していたこれらの汚泥が、阻流板上に堆積し、阻流板直上に設けられた吹き出し口の周辺に固着することで吹き出し口が閉塞され、吹き出し口からの被処理水の吐出が困難になるという事象がしばしば確認された。
特開2010−184179号公報
本発明の目的は、大型の沈殿槽においても被処理水の槽内供給の均一性を高め、処理水の水質を安定的に良好なものとすることができる凝集沈殿装置を提供することにある。
本発明は、沈殿槽内で、被処理水中の懸濁物質、凝集フロックを沈降分離させ、スラリブランケット層を形成して被処理水を清澄化する凝集沈殿装置であって、前記沈殿槽内に設置され、前記被処理水が導入されるチャンバと、前記チャンバの下端部に回転軸により回転可能に配置され、前記チャンバ内の被処理水を前記沈殿槽内の下方に向かって吐出する吹き出し口が形成されている複数の吹き出し管を有するディストリビュータと、前記ディストリビュータと共に回転し、装置停止時に前記懸濁物質を汚泥として堆積可能なステージ面を有する複数の阻流板と、を備え、前記吹き出し管は前記ステージ面に向かって下方に延びており、前記複数の吹き出し管は、管内に前記回転軸を内包する少なくとも1つの第一吹き出し管と、それ以外の少なくとも1つの第二吹き出し管とを含み、前記複数の阻流板は、前記第一吹き出し管の下方に設置されている少なくとも1つの第一阻流板と、前記第二吹き出し管の下方に設置されている少なくとも1つの第二阻流板とを含む凝集沈殿装置である。
また、前記凝集沈殿装置において、少なくとも前記第一吹き出し管の吹き出し口と前記第一阻流板との間を通過するように配置された汚泥干渉部を有し、前記回転軸と共に回転しないように固定されている第一堆積抑制装置と、少なくとも前記第二吹き出し管の吹き出し口と前記第二阻流板との間を通過するように配置された汚泥干渉部を有し、前記回転軸と共に回転しないように固定されている第二堆積抑制装置と、を備えることが好ましい。
また、前記凝集沈殿装置において、前記第二吹き出し管が、前記第一阻流板の下方に設置されて前記沈殿槽内に伸びるアームに固定されていることが好ましい。
また、前記凝集沈殿装置において、前記沈殿槽内の底部に堆積した汚泥を掻き寄せる汚泥掻き寄せ手段を備えることが好ましい。
本発明では、管内に回転軸を内包する第一吹き出し管と、それ以外の第二吹き出し管と、第一吹き出し管の下方に設置されている第一阻流板と、第二吹き出し管の下方に設置されている第二阻流板とを備えることにより、大型の沈殿槽においても被処理水の槽内供給の均一性を高め、処理水の水質を安定的に良好なものとすることができる。
本発明の実施形態に係る凝集沈殿装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る凝集沈殿装置の下方部の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る凝集沈殿装置における沈殿槽上方からの断面模式図であり、阻流板および吹き出し管の配置位置の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る凝集沈殿装置における沈殿槽上方からの断面模式図であり、阻流板および吹き出し管の配置位置の他の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る凝集沈殿装置における堆積抑制装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る凝集沈殿装置における堆積抑制装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る凝集沈殿装置における沈殿槽上方からの断面模式図であり、堆積抑制装置の取り付け位置の一例を示す図である。 本発明の実施例におけるフローを示す図である。 本発明の実施例および比較例で用いた凝集沈殿システムを示す概略構成図である。 比較例1での3時間の通水における処理水濁度と界面高さを示す図である。 実施例1での3時間の通水における処理水濁度と界面高さを示す図である。 実施例2での3時間の通水における処理水濁度と界面高さを示す図である。 実施例および比較例における被処理水導入チャンバ内の水位と処理水流出水位との差を示す図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る凝集沈殿装置の構成の一例を示す概略図である。凝集沈殿装置1は、沈殿槽10と、沈殿槽10内に設置され、被処理水が導入されるチャンバ12と、チャンバ12の下端部に回転軸46により回転可能に配置され、チャンバ12内の被処理水を沈殿槽10内の下方に向かって吐出する吹き出し口が形成されている複数の吹き出し管として少なくとも1つの第一吹き出し管20A、少なくとも1つの第二吹き出し管20Bを有するディストリビュータ14と、ディストリビュータ14と共に回転し、装置停止時に懸濁物質を汚泥として堆積可能なステージ面を有する複数の阻流板として少なくとも1つの第一阻流板16A、少なくとも1つの第二阻流板16Bとを備える。第一吹き出し管20A、第二吹き出し管20Bは、第一阻流板16A、第二阻流板16Bのそれぞれのステージ面に向かって下方に延びている。第一吹き出し管20Aは、管内に回転軸46を内包する。第一阻流板16Aは、第一吹き出し管20Aの下方に設置され、回転軸46に直に設置され、第二阻流板16Bは、第二吹き出し管20Bの下方に設置されている。また、第一吹き出し管20Aの吹き出し口と第一阻流板16Aとの間を通過するように配置された汚泥干渉部を有し、回転軸46と共に回転しないように非回転部に固定されている第一堆積抑制装置18Aと、第二吹き出し管20Bの吹き出し口と第二阻流板16Bとの間を通過するように配置された汚泥干渉部を有し、回転軸46と共に回転しないように非回転部に固定されている第二堆積抑制装置と、を備える。
沈殿槽10は、例えば、底部がすり鉢状のホッパ部29となった円筒状等の槽体である。沈殿槽10の上部には、側方より中央部まで伸びる流入路22が設けられている。例えば凝集剤が添加混合された被処理水がこの流入路22を介し流入される。流入路22には、縦方向に伸びる筒状のチャンバ12が接続されており、被処理水はこのチャンバ12に流入される。チャンバ12は導入チャンバ26および内筒管(第一内筒管24A、第二内筒管24B)から構成され、導入チャンバ26の上端が水面上に出ており、被処理水の導入をチャンバ12内に限定する導入チャンバとして機能する。本実施形態に係る凝集沈殿装置は、沈殿槽10の有効径が4,000mmを超える大型の装置の場合に、特に効果を発揮する。
導入チャンバ26の底部は水平面で形成されており、垂直方向に伸びる円筒状等の第一内筒管24A、および回転軸46により回転可能な、第一内筒管24Aの下方に位置し、垂直方向に伸びる円筒状等の第二内筒管24Bが接続されている。なお、導入チャンバ26の底部は、下に向かうにつれ内径が徐々に小さくなる形状のものであってもよい。図2に示すように、第二内筒管24Bの側面には、ディストリビュータ14が接続されている。このディストリビュータ14は、第二内筒管24Bの側面から斜め下外方に向けて伸び、その後、下方に向けて伸びる少なくとも1つの第二吹き出し管20Bを有しており、第二吹き出し管20Bの下端が吹き出し口になっている。ここで、第二吹き出し管20Bの本数に特に制限はないが、通常4〜6本程度を沈殿槽10の水平面上に等角度で配置するのがよい。第二吹き出し管20Bの回転半径はすべて同一である必要はないが、ディストリビュータ14を回転させる上で重量バランスを保つ等の観点から、回転軸46をはさんで対角に配置する2本の第二吹き出し管20Bの吹き出し口の回転半径は同一とするのがよい(図3、図4参照)。
また、ディストリビュータ14には、第二内筒管24Bの下端部から略垂直下方に向けて伸び、回転軸46を内包する少なくとも1つの第一吹き出し管20Aも有しており、第一吹き出し管20Aの下端が吹き出し口になっている。第一吹き出し管20Aの吹き出し口と、第二吹き出し管20Bの吹き出し口の高さは、被処理水を沈殿槽10内にできるだけ均一に分配する観点から、すべて同一であるのがよい。
なお、第二吹き出し管20Bの少なくとも2本は、第一吹き出し管20Aより下方の回転軸46から略水平方向に伸びるアームまたは後述する汚泥掻き寄せ機のアーム32に固定された第二吹き出し管支持部材34により支持されてもよい。支持される2本の第二吹き出し管20Bは、第二吹き出し管20Bのうち最大の回転半径を描く対角の管であることが好ましい。また、第二吹き出し管20Bが接続する第二内筒管24Bおよびその第二内筒管24Bの下部の第一吹き出し管20Aは、第二吹き出し管20Bにのみ支持され、直接回転軸46には接続しないものとすればよい。
第一吹き出し管20Aの吹き出し口および第二吹き出し管20Bの吹き出し口に対向する直下の位置にはそれぞれ第一阻流板16A、第二阻流板16Bが設けられている。この第一阻流板16A、第二阻流板16Bは、それぞれが対向する吹き出し口の径よりも大きな径を有する略水平方向の板状部材であり、吹き出し口から吹き出される被処理水の流れの方向を変え、略水平方向に拡散させる。ここで、第一阻流板16A、第二阻流板16Bは、被処理水の下方への直接的な流下を阻むことができるものであれば、どのような形状でもよいが、円板など製作が容易なものが好ましい。また、第一阻流板16A、第二阻流板16Bは、それぞれが対向する吹き出し口の中心と同一の中心を有することが好ましい。第一吹き出し管20Aの吹き出し口の直下に配される第一阻流板16Aは、例えば、回転軸46に直に固定されている。第二吹き出し管20Bの吹き出し口の直下に配される第二阻流板16Bは、例えば、第二吹き出し管20Bより下方の回転軸46から略水平方向に伸びるアームまたは後述する汚泥掻き寄せ機のアーム32に支持されればよい。
沈殿槽10は様々な処理水量に対応可能であるが、沈殿槽LVは処理水量に関わらずある程度一定になるように設計されるのがよい。すなわち処理水量が増加するほど、沈殿槽10の槽径は大きくなる。また吹き出し管の吹き出し口から吐出される被処理水はある程度の流速をもって略水平方向へ拡散されるのがよく、またこの略水平方向への流速は処理水量に関わらずある程度一定であることが好ましい。ゆえに第二吹き出し管20Bの数やその管径、および吹き出し管の吹き出し口から阻流板までの距離も処理水量が増加するほど、大きな値とするのがよい。たとえば、吹き出し管の吹き出し口から阻流板までの距離は50mmから500mm程度の間で調整されるのがよい。
さらに沈殿槽10のホッパ部29上には、汚泥掻き寄せ手段として汚泥掻き寄せ機28が設けられている。この汚泥掻き寄せ機28は、掻き寄せ羽根等を有し、これがホッパ部29で移動されることで、ホッパ部29上に堆積する沈殿汚泥が中央側に掻き寄せされる。沈殿槽10底部の中央の最深部分には、円筒状等の汚泥溜まり部30が設けられており、汚泥掻き寄せ機28によって掻き寄せされた汚泥が、この汚泥溜まり部30に集められる。
ここで、沈殿槽10の中心には、底部から水面上に伸びる回転軸46が配置され、この回転軸46がモータ47、減速機等によって、回転される。回転軸46には、汚泥掻き寄せ機28と、ディストリビュータ14が固定されており、したがって、ディストリビュータ14と汚泥掻き寄せ機28とが共に回転される構成となっている。さらに、第一阻流板16A、第二阻流板16Bは、例えば、その下方の汚泥掻き寄せ機28を支持するアーム32に固定されているため、第一阻流板16A、第二阻流板16Bもディストリビュータ14と共に回転される構成となっている。また、直下に汚泥掻き寄せ機のアームがない位置に阻流板を配する場合は、回転軸46から略水平方向に延びる専用のアームに阻流板を取り付け、ディストリビュータ14と共に回転させればよい。したがって、ディストリビュータ14が回転しても、第一阻流板16Aは常に第一吹き出し管20Aの吹き出し口の下方に、第二阻流板16Bは常に第二吹き出し管20Bの吹き出し口の下方に、位置するようになっている。なお、第一内筒管24A、導入チャンバ26は、沈殿槽10の壁面からの支持により固定され回転しないが、回転するディストリビュータ14が接続された第二内筒管24Bと第一内筒管24Aとの連結部はゴムシートなどで隙間をシールし、被処理水が隙間から沈殿槽10内へと漏れないようにするのがよい。
汚泥溜まり部30には、排泥管31が接続され、この排泥管31には、排泥ポンプ、排泥弁等が設けられている。例えば、排泥弁を開いた状態で、排泥ポンプが駆動されることによって、所定量の汚泥が沈殿槽10から排泥管31を通って排出される。
沈殿槽10の上部の周辺部には、流出路36が設けられている。この流出路36は沈殿槽10上部の周辺全体に設けられてもよいし、一部のみでもよい。流出路36と沈殿槽10の液面部との間には越流堰37が設けられており、越流堰37を越えた上澄み水が処理水として流出路36に流入される。流出路36の底部には、流出管38が接続されており、この流出管38から処理水が系外に排出される。
沈殿槽10の上部には、超音波式等の汚泥界面計測装置として汚泥界面計(図示省略)等が配置されている。この汚泥界面計は、沈殿槽10内の汚泥(スラリブランケット層)界面を計測するものであって、計測された汚泥界面に応じて、制御装置(図示省略)により排泥ポンプ、排泥弁等が制御されて、沈殿槽10からの汚泥排出が制御されてもよい。なお、汚泥界面計は、超音波式の他に、光学的に汚泥界面を計測するものなどでもよい。
本実施形態において、沈殿槽10には、図1,2に示すように堆積抑制装置18Aおよび堆積抑制装置18Bが備えられている。これらの堆積抑制装置18(第一堆積抑制装置18Aおよび第二堆積抑制装置18B)は、例えば、図5や図6に示すような構造を有する、槽の水平方向に対して略垂直な一枚の板あるいは円柱等から構成される汚泥干渉部44、および回転軸46と共に回転しないように沈殿槽10内の非回転部等に汚泥干渉部44を固定するための少なくとも1つの固定部42から構成される装置である。ここで、第二堆積抑制装置18Bは固定部42により、例えば、図1に示すように非回転部である沈殿槽10の内壁にその両端が固定されている。また、第一堆積抑制装置18Aは、例えば、図1に示すように非回転部である第一内筒管24Aの内壁に固定され、固定部は第二内筒管24B、第一吹き出し管20Aの内側を通って汚泥干渉部を固定している。すなわち、第一堆積抑制装置18Aの汚泥干渉部44の固定部が第一吹き出し管20A、第二内筒管24Bの中を通り、第一内筒管24Aの内側に固定されている。第一堆積抑制装置18Aは、第一阻流板16Aと第一吹き出し管20Aが回転される際に、第一阻流板16Aと第一吹き出し管20Aの吹き出し口との間を汚泥干渉部44が通過し、第一阻流板16A上への汚泥の堆積が抑制される。第二堆積抑制装置18Bは、第二阻流板16Bと第二吹き出し管20Bが回転される際に、第二阻流板16Bと第二吹き出し管20Bの吹き出し口との間を汚泥干渉部44が通過し、第二阻流板16B上への汚泥の堆積が抑制される。また、第一堆積抑制装置18Aおよび第二堆積抑制装置18Bは、第一阻流板16Aと第一吹き出し管20Aの吹き出し口との間または第二阻流板16Bと第二吹き出し管20Bの吹き出し口との間に固着した汚泥を崩す、あるいは払いのける効果を有している。したがって、第一阻流板16Aおよび第二阻流板16B上への汚泥の堆積が抑制されるなどの効果が得られ、吹き出し口の汚泥による閉塞がより確実に抑制される。
堆積抑制装置18は、ある程度強度が確保された材質のものであればどのような材質のものによって構成されてもよいが、防錆効果の高いステンレスなどで構成されるのが好ましい。汚泥干渉部44の形状としては、板状、円柱状の他に、三角柱状等の多角柱状等が挙げられるが、製作が容易なものが望ましい等の点から、板状、円柱状が好ましい。
堆積抑制装置18の汚泥干渉部44の沈殿槽10の水平方向に対して略垂直方向の高さは、吹き出し口および阻流板16(第一阻流板16Aまたは第二阻流板16B)との干渉がない範囲であればよいが、あまりに小さすぎると汚泥の堆積抑制効果、吹き出し口の閉塞抑制効果が得られにくく、またあまりに大きすぎると、阻流板16によって生じた略水平方向の流れが阻まれ、スラリブランケット層内に乱れが生じ、処理水質を悪化させる要因となりうる。よって堆積抑制装置18の汚泥干渉部44の高さは、例えば、20mm〜150mmの範囲で設計される。特に汚泥干渉部44の高さが100mm以下では水平流に対する影響も少なく、処理水質も非常に良好な状態で保たれる。また、この範囲内の高さであれば、水平方向に対して垂直な板であっても、円柱であっても同様の効果が得られる。
また、堆積抑制装置18の汚泥干渉部44の沈殿槽10の水平方向の厚さ(幅)は、汚泥の堆積抑制効果等の効果を発揮するかどうかを左右する重大な点ではなく、汚泥干渉部44のたわみを最小限に抑えることのできる厚さであり、かつ沈殿槽10の水平面の大半を覆ってしまうものでなければよく、特に制限はないが、たとえば汚泥干渉部44の高さ以下のものとすれば十分である。
また、吹き出し口から阻流板16までの間の、鉛直方向における堆積抑制装置18の取り付け位置は、特に制限はなく、吹き出し口から阻流板16の間を、汚泥干渉部44が通過できる位置であればよい。堆積抑制装置18の汚泥干渉部44の下端部と阻流板16との距離は、例えば、5mm〜15mmの範囲である。汚泥干渉部44の下端部と阻流板16との距離がこの範囲であれば、阻流板16上への汚泥の堆積がより抑制される。
また、例えば図5、図6に示すような構造の堆積抑制装置18の汚泥干渉部44の下部に、汚泥干渉部44の下方にまで張り出すようにしてゴム板等の弾性部材等の干渉部材を固定して、このゴム板等の干渉部材が阻流板16の上面を掃くように干渉させるように設計し、沈殿槽10内に固定することでも、汚泥の堆積抑制効果等の効果が得られる。ただしこの場合は、ゴム板等の干渉部材の下端までを堆積抑制装置18の汚泥干渉部44の高さとして考え、堆積抑制装置18の汚泥干渉部44の下端部と阻流板16との距離は、例えば、0mm〜15mmの範囲であることが好ましい。
第二堆積抑制装置18Bは、第二吹き出し管20Bの第二吹き出し管支持部材34の回転半径の外側で、かつ第二吹き出し管20Bの直下の第二阻流板16B上を満遍なく通過できる位置に取り付けられるのがよい。第二堆積抑制装置18Bは、沈殿槽10の内壁等にその両端が固定されてもよいし、その一端が固定されてもよい。
第一堆積抑制装置18Aは、複数ある第二吹き出し管20Bの回転半径がすべて同一である場合(例えば、図3の場合)は、第一吹き出し管20Aの直下にある第一阻流板16A上を満遍なく通過できればよいので、沈殿槽10の半径方向に第一阻流板16Aの半径に相当する長さだけあればよい。また、複数ある第二吹き出し管20Bの回転半径に大小がある場合(例えば、図4の場合)は、回転半径の小さい第二吹き出し管20Bの直下の第二阻流板16B上を満遍なく通過できる長さがあればよい(図7参照)。
第一堆積抑制装置18Aおよび第二堆積抑制装置18Bの設置数は、それぞれ1つずつあれば十分であるが、それぞれ複数あってもよい。
本実施形態に係る凝集沈殿装置1において、凝集処理を施し、凝集フロックを形成させたものであれば、いかなる水でも被処理水となる。被処理水としては、例えば、半導体工場等からのフッ素含有排水、河川水、湖沼水などが挙げられる。
例えば、図8に示すように、被処理水を無機凝集剤反応槽48に導入し、ポリ塩化アルミニウム(PAC)等の無機凝集剤を添加混合して凝集フロックを形成し、これを必要に応じて高分子凝集剤反応槽50に導入し、ポリアクリルアミド等の高分子凝集剤を添加して凝集フロックを粗大化したものが被処理水として凝集沈殿装置1に導入される。
すなわち、このような被処理水が図1に示す流入路22から導入チャンバ26内に流入され、ここに滞留される。そして、第一内筒管24A、第二内筒管24Bを介しディストリビュータ14の第一吹き出し管20Aおよび第二吹き出し管20Bの吹き出し口から下方に向けて吹き出され、それぞれ第一阻流板16Aまたは第二阻流板16Bによって略水平方向に拡散される。そして、第一阻流板16Aまたは第二阻流板16Bの上方の上向流部分にスラリブランケット層が形成され、これを通過し得られた上澄み液が処理水として排出される。一方、第一阻流板16Aまたは第二阻流板16Bから下方の部分が汚泥濃縮領域となり、ここにおいて凝集フロックなどが沈降濃縮され、高濃度の汚泥が汚泥溜まり部30に得られる。
そして、上述したように、スラリブランケット層の界面位置は、沈殿槽10の上部に設けられた汚泥界面計等によって計測されており、排泥の制御によって界面位置が所定位置に制御される。例えば、スラリブランケット層の界面位置が所定位置を超えて上昇した場合には、排泥弁等が開かれ、排泥管31から排泥される。この排泥は、所定の時間間隔で、間欠的に行われ、界面位置が所定位置以下に至るまで行われる。これによって、界面位置が上限位置に至った場合に排泥が開始され、界面位置を下限位置にまで下降させることができ、汚泥界面位置は上下限内に制御される。排泥が行われる時間間隔は任意に設定が可能であるが、例えば180秒毎に10秒間の排泥を行うなど比較的頻繁に行うのがよい。
スラリブランケット層の界面の制御位置は、任意に設定可能であるが、被処理水の性状の変化によって、スラリブランケット層を構成するフロックの性状に変化が生じることがあり、これによって界面の急降下、急上昇が起こることもあり得る。そこで、このような界面の変動に対する緩衝能を持たせるため、阻流板16の上方1000mm〜1500mmの範囲の位置に設定するのが好ましい。また、懸濁物質等の越流を確実に抑制するために、水面より1000mm以上下方であることが好ましい。
また、ディストリビュータ14、阻流板16、汚泥掻き寄せ機28が接続された回転軸46は装置運転中と同様、被処理水の通水を停止した装置停止期間中も継続して回転させられる。これによって堆積抑制装置18が機能し、阻流板16上に堆積した汚泥が払いのけられる、あるいは崩され、阻流板16上の汚泥の堆積が抑制されて、吹き出し口周辺での汚泥の固着、吹き出し口の汚泥による閉塞が抑制される。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1,2、比較例1]
<実験装置説明>
実施例1,2、比較例1で用いた凝集沈殿システムは、図9に示すように、無機凝集剤反応槽48と、高分子凝集剤反応槽50と、上記沈殿槽10を有する凝集沈殿装置1とを備える。
懸濁物質を含む被処理水を、原水槽等からポンプ等によって、まず無機凝集剤反応槽48に導入し、ここでpH調整用の塩酸、水酸化ナトリウム等のpH調整剤および無機凝集剤としてのポリ塩化アルミニウム(PAC)を添加し、懸濁物質を凝集した。無機凝集剤反応槽48からの凝集フロックを含む処理液を、高分子凝集剤反応槽50に導入し、ここで、高分子凝集剤としてのポリアクリルアミドを添加し、凝集フロックの粗大化を行った。そして、凝集フロックを含む処理液を被処理水として沈殿槽10に導入し、ここで沈殿処理を行った。
本実験で用いた沈殿槽は、沈殿槽直径が5,000mmの円形槽であり、ディストリビュータは4本の第二吹き出し管(口径100mm)と回転軸を内包する1本の第一吹き出し管(口径100mm)、およびそれぞれの直下に配置される阻流板(円盤径500mm)で構成される。4本の第二吹き出し管の回転半径は1,700mmですべて同一であり、うち2本は汚泥掻き寄せ機のアームに接続する第二吹き出し管支持部材で固定されており、他の2本は第一吹き出し管の外壁からの支持具で固定されている。
吹き出し管の各吹き出し口と阻流板上面との距離は80mmとした。第一吹き出し管の直下に配置され回転軸に固定される阻流板は上下の位置を変えることが可能になっており、吹き出し口を塞ぐことも可能となっている。
また、沈殿槽の内壁には、汚泥干渉部が沈殿槽の略水平方向に伸びる第二堆積抑制装置を備えている。沈殿槽の水平断面上における第二堆積抑制装置の取り付け位置を、第二吹き出し管の直下の第二阻流板の最も沈殿槽の水平断面中心部に近い点が描く軌跡上を通る位置とした。
第一内筒管の内壁には固定部が第一吹き出し管の中を通って汚泥干渉部が第一吹き出し管の吹き出し口と第一阻流板との間に固定されている第一堆積抑制装置が設けられ、汚泥干渉部は第一阻流板の半径方向に取り付けられている。汚泥干渉部は半径方向の長さ250mmであり、取り外しが可能となっている。
なお、第一堆積抑制装置、第二堆積抑制装置の汚泥干渉部は板状のものとした。汚泥干渉部としては、厚さ10mm、高さ70mmのステンレス製の板であり、汚泥干渉部の下端部と阻流板との距離は5mmとした。
沈殿槽には汚泥界面計が設置されており、界面指示値が阻流板から高さ1,400mm以上になると、排泥ポンプが稼動して沈殿槽内の汚泥を排出し、界面高さを1,400mm付近に保持するようになっている。
ここで、比較例1では、第二内筒管の下部の第一吹き出し管および第一堆積抑制装置がない沈殿槽と同等とするため、第一堆積抑制装置の汚泥干渉部を取りはずし、第一阻流板により第一吹き出し管の吹き出し口を塞いだ状態で沈殿槽を使用した。なお、第二堆積抑制装置は設置して使用した。
実施例1では、第一吹き出し管の直下の第一阻流板を所定位置(上面が第一吹き出し管の吹き出し口より80mm下)に配置し、第一吹き出し管と第一阻流板が機能する状態で使用した。ただし、第一堆積抑制装置の汚泥干渉部を取りはずしており、第一阻流板に対する汚泥堆積抑制機能が働かない状態とした。なお、第二堆積抑制装置は設置して使用した。
実施例2では、実施例1の状態に、第一堆積抑制装置の汚泥干渉部を取りつけ、第一阻流板に対する汚泥堆積抑制機能も働く状態で使用した。
<装置仕様>
無機凝集剤反応槽:5m(機械撹拌)
高分子凝集剤反応槽:5m(機械撹拌)
沈殿槽:80m(直胴部高さ4.0m、有効面積19.6m
<実験条件・方法>
被処理水:地下水にカオリンを500mg/Lとなるよう懸濁させた模擬排水
無機凝集剤:ポリ塩化アルミニウム(PAC) 300mg/L
高分子凝集剤:ポリアクリルアミド 2mg/L
通水量:100m/h(LV 5.1m/h)
汚泥引抜流量:原水流量の10%(10m/h)
始めに、沈殿槽を比較例1の状態にして10時間連続通水処理を行い、沈殿槽内にスラリブランケットが形成される状態とした。
この状態から、比較例1として「1時間停止および3時間通水」を行い、1時間停止後の通水時の処理水濁度および界面高さの時間変化を計測した。また、被処理水の導入チャンバ内の水位と処理水流出水位との差も計測した。
次いで、通水を停止して、第二吹き出し管の直下に位置する第二阻流板の付近まで沈殿槽内の上澄み水を抜き、沈殿槽が実施例1の状態になるように第一吹き出し管の吹き出し口を塞いでいた第一阻流板を所定の位置に設置して、水を張った。その状態から3時間通水後、「1時間停止および3時間通水」を行い、比較例1と同じく1時間停止後の通水時の処理水濁度および界面高さの時間変化を計測した。また、通水開始後の第一吹き出し管の吹き出し口の閉塞の有無を確認するため、被処理水の導入チャンバ内の水位と処理水流出水位との差も計測し、比較例1における水位差と比較した。
さらに、通水を停止して、再び第二吹き出し管の直下に位置する第二阻流板の付近まで沈殿槽内の上澄み水を抜き、沈殿槽が実施例2の状態になるよう第一堆積抑制装置の汚泥干渉部を第一内筒管から伸びる固定部に取り付け、第一吹き出し管の吹き出し口と第一阻流板との間に配置した。水を張った後、「1時間停止および3時間通水」を行い、比較例1と同じく、1時間停止後の通水時の処理水濁度および界面高さの時間変化を計測した。また、実施例1と同じく、通水開始後の第一吹き出し管の吹き出し口の閉塞の有無を確認するため、被処理水の導入チャンバ内の水位と処理水流出水位との差も計測した。
また実施例、比較例共に、通水停止期間中もディストリビュータ、阻流板、汚泥掻き寄せ機が接続された回転軸は回転させたままとした。
<結果>
以下に各例の実験結果を述べる。
(比較例1)
比較例1での3時間の通水における処理水濁度と界面高さを図10に示す。通水開始後から80分までは界面高さが阻流板から100mm以下で、吹き出し管の吹き出し口がスラリブランケットに十分没しない状態であり、沈殿槽上部からの目視でも被処理水中のフロックの一部がスラリブランケットを通過せずに処理水に流出する様子が確認された(吹き出し口の阻流板からの高さは80mm)。80分以後は界面が時間と共に上昇し、吹き出し口がスラリブランケット内に没し、直接処理水に流出するフロックは無くなった。180分後、界面は約1,400mmまで上昇した。
処理水濁度は、通水開始20分後から上昇し始め、100分後で最大1.3度に達した。その後次第に低下し、150分以後は0.6度程度で推移するようになった。処理水が安定するまで150分程度を要したのは、通水開始後から80分程度まで界面が上昇せず、スラリブランケットによるフロックの除去効果が十分発揮されなかったためと考えられる。なお、被処理水の導入チャンバ内の水位と処理水流出水位との差は、図13に示すように、平均35mm程度で通水中、安定して推移した。
(実施例1)
実施例1での3時間の通水における処理水濁度と界面高さを図11に示す。通水開始後から30分で界面高さが阻流板から100mm以上となり、吹き出し管の吹き出し口がスラリブランケットに没する状態となった。その後60分までは、界面が速く上昇し、500mm以上となったが、次第に上昇の速度は緩やかになり、180分後で1,500mmに達した。
処理水濁度は、通水開始20分後から上昇し始め、50〜60分後で最大となった。その最大値は0.8度程度であり、比較例1の1.3度より良好な値であった。その後次第に低下し、120分以後は0.5度程度で推移するようになった。処理水濁度の最大値が比較例1より良好であること、処理水が安定するまでの時間が比較例1より短いのは、通水開始後界面が速やかに上昇したためであると考えられる。
以上の結果から、第二内筒管の下部に配置した第一吹き出し管および第一阻流板によって、起動と停止を繰り返す運転において起動後の界面の上昇が速やかになり、処理水質を安定的に良好にすることが可能であることが示され、本実施例1の効果が確認できた。
なお、被処理水の導入チャンバ内の水位と処理水流出水位との差は、図13に示すように、通水開始後30分までは27mm程度で推移したが、その後次第に上昇し、120分以後は35mm程度で推移した。これは、第一堆積抑制装置のない第一吹き出し管と第一阻流板との間で汚泥が堆積して閉塞したためと考えられる。
(実施例2)
実施例2での3時間の通水における処理水濁度と界面高さを図12に示す。通水開始後から30分で界面高さが阻流板から100mm以上となり、吹き出し管の吹き出し口がスラリブランケットに没する状態となった。その後も界面は速やかに上昇し、110分で1,400mmに達した。
処理水濁度は、実施例1と同様に通水開始20分後から上昇し始め、50〜60分後で最大となった。その最大値は0.7度程度であり、これも比較例1の1.3度より良好な値であった。その後次第に低下し、80分以後は0.4〜0.5度程度で推移するようになった。処理水濁度の最大値が比較例1より良好であること、処理水が安定するまでの時間が実施例1よりもさらに短いのは、通水開始後界面が速やかに上昇し、スラリブランケットのフロック除去機能が十分に発揮されたためであると考えられる。
なお、被処理水の導入チャンバ内の水位と処理水流出水位との差は、図13に示すように、通水開始から安定的に27mm程度で推移した。実施例1では水位差が次第に上昇したのに対し、実施例2では通水開始から安定的に推移したことから、第一堆積抑制装置により第一吹き出し管と第一阻流板との間で汚泥堆積による閉塞がほとんど起きなかったものと考えられる。
以上の結果から、第一吹き出し管および第一阻流板との間に配した第一堆積抑制装置により、汚泥堆積による閉塞が防止され、第一吹き出し管およびその下方の第一阻流板の効果を安定的に発揮できることが示され、本実施例2の効果が確認された。
このように、管内に回転軸を内包する第一吹き出し管と、それ以外の第二吹き出し管と、第一吹き出し管の下方に設置されている第一阻流板と、第二吹き出し管の下方に設置されている第二阻流板とを備えることにより、大型の沈殿槽においても被処理水の槽内供給の均一性を高め、処理水の水質を安定的に良好なものとすることができた。
1 凝集沈殿装置、10 沈殿槽、12 チャンバ、14 ディストリビュータ、16 阻流板、16A 第一阻流板、16B 第二阻流板、18 堆積抑制装置、18A 第一堆積抑制装置、18B 第二堆積抑制装置、20A 第一吹き出し管、20B 第二吹き出し管、22 流入路、24A 第一内筒管、24B 第二内筒管、26 導入チャンバ、28 汚泥掻き寄せ機、29 ホッパ部、30 汚泥溜まり部、31 排泥管、32 アーム、34 第二吹き出し管支持部材、36 流出路、37 越流堰、38 流出管、40 アーム支持部材、42 固定部、44 汚泥干渉部、46 回転軸、47 モータ、48 無機凝集剤反応槽、50 高分子凝集剤反応槽、52 汚泥界面計、54 排泥ポンプ。

Claims (4)

  1. 沈殿槽内で、被処理水中の懸濁物質、凝集フロックを沈降分離させ、スラリブランケット層を形成して被処理水を清澄化する凝集沈殿装置であって、
    前記沈殿槽内に設置され、前記被処理水が導入されるチャンバと、
    前記チャンバの下端部に回転軸により回転可能に配置され、前記チャンバ内の被処理水を前記沈殿槽内の下方に向かって吐出する吹き出し口が形成されている複数の吹き出し管を有するディストリビュータと、
    前記ディストリビュータと共に回転し、装置停止時に前記懸濁物質を汚泥として堆積可能なステージ面を有する複数の阻流板と、
    を備え、
    前記吹き出し管は前記ステージ面に向かって下方に延びており、
    前記複数の吹き出し管は、管内に前記回転軸を内包する少なくとも1つの第一吹き出し管と、それ以外の少なくとも1つの第二吹き出し管とを含み、
    前記複数の阻流板は、前記第一吹き出し管の下方に設置されている少なくとも1つの第一阻流板と、前記第二吹き出し管の下方に設置されている少なくとも1つの第二阻流板とを含むことを特徴とする凝集沈殿装置。
  2. 請求項1に記載の凝集沈殿装置であって、
    少なくとも前記第一吹き出し管の吹き出し口と前記第一阻流板との間を通過するように配置された汚泥干渉部を有し、前記回転軸と共に回転しないように固定されている第一堆積抑制装置と、
    少なくとも前記第二吹き出し管の吹き出し口と前記第二阻流板との間を通過するように配置された汚泥干渉部を有し、前記回転軸と共に回転しないように固定されている第二堆積抑制装置と、
    を備えることを特徴とする凝集沈殿装置。
  3. 請求項1または2に記載の凝集沈殿装置であって、
    前記第二吹き出し管が、前記第一阻流板の下方に設置されて前記沈殿槽内に伸びるアームに固定されていることを特徴とする凝集沈殿装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の凝集沈殿装置であって、
    前記沈殿槽内の底部に堆積した汚泥を掻き寄せる汚泥掻き寄せ手段を備えることを特徴とする凝集沈殿装置。
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