JP2723809B2 - 濁水処理装置 - Google Patents

濁水処理装置

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JP2723809B2
JP2723809B2 JP6210060A JP21006094A JP2723809B2 JP 2723809 B2 JP2723809 B2 JP 2723809B2 JP 6210060 A JP6210060 A JP 6210060A JP 21006094 A JP21006094 A JP 21006094A JP 2723809 B2 JP2723809 B2 JP 2723809B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、濁水処理装置に関し、
特にその効率化に関する。
【0002】
【従来の技術】土木、建設工事現場においては、土砂、
セメント等の小さな粒子が混入した排水(濁水)が生じ
る。この濁水から粒子を取り除き、河川等に放流できる
ようにするために、濁水処理装置が用いられる。
【0003】濁水処理装置は、濁水の粒子を沈殿させる
ことにより、澄んだ水を得るためのものである。なお、
粒子の沈殿を促進するため、ポリ塩化アルミニウム(P
AC)やポリアクリルアミド等によって粒子を大きくす
る(造粒)ようにしている。このような造粒を行なうた
めの槽は、造粒槽と呼ばれている。
【0004】図10Aに、従来の造粒槽20の断面図を
示す。造粒槽20内には、攪拌軸26に取り付けられた
攪拌翼42、43が設けられている。また、攪拌軸26
の先端部には、おわん型の造粒板25が設けられてい
る。攪拌軸26に接続されたモーター28によって、攪
拌翼42、43、造粒板25が回転させられる。
【0005】PAC及び高分子凝集剤が投入された濁水
は、濁水管13の排出口21から造粒槽20内に導かれ
る。導かれた濁水は、おわん型の造粒板25に当って攪
拌される。また、攪拌翼42、43の回転によっても攪
拌される。これにより、濁水と高分子凝集剤とが混ざり
合って造粒が行なわれる。すなわち、図10Bに示すよ
うに、濁水中の粒子同士が高分子凝集剤によって結合し
て枝状に延び、綿状のフロックFR10が形成される。
【0006】造粒槽20からの濁水は、図11Aの沈殿
槽30に送られる、ここで、フロックFR10が沈殿
し、その上部に澄水PWが得られる。造粒槽により形成
されたフロックFR10は、濁水中の粒子が大きく成長
したものであるから、沈殿時間が早い。したがって、沈
殿処理を迅速に行なうことができ、濁水処理装置全体の
処理能力を高めることができる。
【0007】
【発明が解決しようする課題】しかしながら、上記の
水処理装置には、次のような問題があった。
【0008】攪拌翼42、43は、濁水と高分子凝集剤
との混合を十分に行ない、濁水全体にわたって効率よく
造粒を行なう為に設けられている。しかしながら、図9
に示すように、攪拌翼42、43の回転後方に十分な渦
55、56が生じるのは、回転初期だけである。なぜな
ら、攪拌翼の回転開始の一定時間経過後は、攪拌翼4
2、43の回転とともに槽内の濁水に流速がつき、攪拌
翼とほぼ同速度で回転するためである。このため、攪拌
翼42、43の回転後方に十分な渦55、56が生じな
くなり、造粒の効率が良くないという問題があった。
【0009】また、形成されたフロックFR10は、高
分子凝集剤の作用により、他の物体に付着しやすくなっ
ている。このため、攪拌翼42、43にも付着し、図8
に示すように、フロック塊45となって、攪拌作用を阻
害するおそれがあった。さらに、フロック塊45が攪拌
翼42、43から脱落し、濁水管13の排出口21を閉
塞させるという問題もあった。
【0010】さらに、槽内に導かれた濁水の濁度が非常
に大きい場合には、フロックFR10同士が粗く結びつ
いてしまい、大きな容積を占めていた。このため、これ
を沈殿槽30において沈殿させると、図11Bに示すよ
うに膨潤したフロックFR10により沈殿槽30がほぼ
満たされてしまう。このような状態においては、造粒槽
20から次々流入するフロックFR10によって、沈殿
槽30内に沈殿したフロックFR10が巻上げられ、排
出される澄水PW10に巻上げられたフロックが混入す
る。排出される澄水に巻上げられたフロックが混入する
と、濁水処理の基準を満たすことが出来ないという問題
があった。
【0011】この発明は、上記のような問題点を解決し
て、造粒効率が高く信頼性の高い濁水処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の濁水処理装置
は、濁水と第一凝集剤を混合した混合濁水を溜める混合
濁水槽、混合濁水槽から混合濁水を濁水通路に向けて排
出する強制排出手段、濁水通路内を流れる混合濁水に対
して第二凝集剤を投入するため、第二凝集剤の投入路に
接続される第二凝集剤投入口、濁水通路に接続され、濁
水通路からの混合濁水を受ける凝集槽を備えた濁水処理
装置であって、前記第二凝集剤の投入口を濁水通路の流
路方向に複数個設けるとともに、前記第二凝集剤投入路
を各第二凝集剤投入口に対して着脱可能とし、前記凝集
槽は、混合濁水及び第二凝集剤の混合液を溜める筐体、
前記筐体内に設けられ、回転することにより当該筐体内
の混合液を攪拌する1以上の回転翼、前記筐体内に設け
られ、当該筐体に固定された固定翼、前記回転翼を回転
駆動する回転翼駆動手段を備えたことを特徴としてい
る。
【0013】請求項2の濁水処理装置は、請求項1に係
濁水処理装置において前記回転翼は2以上設けられて
おり、隣接する前記回転翼は互いに反対方向に傾けて設
けられたことを特徴としている。
【0014】請求項3の濁水処理装置は、濁水と第一凝
集剤を混合した混合濁水を溜める混合濁水槽、混合濁水
槽から混合濁水を濁水通路に向けて排出する強制排出手
段、濁水通路内を流れる混合濁水に対して第二凝集剤を
投入するため、第二凝集剤の投入路に接続される第二凝
集剤投入口、濁水通路に接続され、濁水通路からの混合
濁水を受ける凝集槽、を備えた濁水処理装置であって、
前記第二凝集剤の投入口を濁水通路の流路方向に複数個
設けるとともに、前記第二凝集剤投入路を各第二凝集剤
投入口に対して着脱可能とし、前記凝集槽は、混合濁水
及び第二凝集剤の混合液を溜める筐体、前記筐体内に設
けられ、回転することにより当該筐体内の混合液を攪拌
する1以上の回転翼、前記筐体内に設けられ、前記回転
翼の回転と逆方向の回転をすることにより当該筐体内の
混合液を攪拌する1以上の逆回転翼、前記回転翼及び前
記逆回転翼を回転駆動する回転翼駆動手段を備えたこと
を特徴としている。
【0015】請求項4の濁水処理装置は、請求項3の
水処理装置において前記回転翼は2以上設けられてお
り、隣接する前記回転翼は互いに反対方向に傾けて設け
られたことを特徴としている。
【0016】請求項5の濁水処理装置は、濁水と第一凝
集剤を混合した混合濁水を溜める混合濁水槽、混合濁水
槽から混合濁水を濁水通路に向けて排出する強制排出手
段、濁水通路内を流れる混合濁水に対して第二凝集剤を
投入するため、第二凝集剤の投入路に接続される第二凝
集剤投入口、濁水通路に接続され、濁水通路からの混合
濁水を受ける凝集槽、を備えた濁水処理装置であって、
前記第二凝集剤の投入口を濁水通路の流路方向に複数個
設けるとともに、前記第二凝集剤投入路を各第二凝集剤
投入口に対して着脱可能とし、前記凝集槽は、混合濁水
及び第二凝集剤の混合液を溜める筐体、筐体内の駆動軸
に所定角度をもって設けられ、回転することにより当該
筐体内の混合液を攪拌する1以上の回転翼、前記駆動軸
を駆動する駆動手段、を備えたことを特徴としている。
【0017】請求項6の濁水処理装置は、請求項5に係
濁水処理装置において前記回転翼は2以上設けられて
おり、隣接する前記回転翼は互いに反対方向に傾けて設
けられたことを特徴としている。
【0018】
【作用】請求項1に係る濁水処理装置は、排出された混
合濁水に対して複数設けられた第二凝集剤投入口から任
意に第二凝集剤を投入するとともに、 凝集槽内では
転翼により筐体内の混合液が攪拌され、固定翼により混
合液の流れが遮られる。したがって、濁流通路内を流れ
る混合濁水の流量に応じて、第二凝集剤の投入位置を変
更し、流量等に応じた最適のタイミングで第二凝集剤を
投入することができるとともに、筐体内の混合液は回転
翼とともに筐体内を回転せず、回転翼後方に十分な渦が
発生することで造粒が効率良く行なわれ、密度の高い造
粒粒子が形成される。
【0019】請求項2、請求項4および請求項6に係る
濁水処理装置は、混合濁水に対して複数設けられた第二
凝集剤投入口から任意に第二凝集剤を投入するととも
に、隣接する回転翼が互いに反対方向に設けられてい
る。したがって、第二凝集剤の投入位置を変更し、流量
等に応じた最適のタイミングで第二凝集剤を投入するこ
とができるとともに、筐体内の混合液は加圧及び減圧を
繰り返すことで造粒粒子の組織が切断され、より確実に
密度の高い造粒粒子が形成される。
【0020】請求項3に係る濁水処理装置は、混合濁水
に対して複数の第二凝集剤投入口から任意に第二凝集剤
を投入するとともに、筐体内の混合液が回転翼によりあ
る方向へ攪拌され、逆回転翼により逆方向に攪拌され
る。したがって、流量等に応じた最適のタイミングで第
二凝集剤を投入することができるとともに、筐体内の混
合液は回転翼とともに筐体内を回転せず、回転翼後方に
十分な渦が発生することで造粒が効率良く行なわれ、密
度の高い造粒粒子が形成される。
【0021】請求項5に係る濁水処理装置は、混合濁水
に対して複数の第二凝集剤投入口から任意に第二凝集剤
を投入するとともに、筐体内の混合液が駆動軸に所定角
度をもって設けられた回転翼によって攪拌される。した
がって、最適のタイミングで第二凝集剤を投入すること
ができるとともに、筐体内の混合液は加圧又は拡散を繰
り返すことで造粒粒子の組織が切断され、より確実に密
度の高い造粒粒子が形成される。
【0022】
【実施例】本発明に係る濁水処理装置の一実施例を以下
に説明する。図1に、本実施例の濁水処理装置(パッケ
ージタイプ)200の概念図を掲げる。
【0023】土木、建設現場等で発生した濁水2は、ポ
ンプ5によって汲み上げられ第一送水管4内を流れる。
この際、汲み上げられた濁水に対してPAC投入口6か
ら所定量のPACが投入される。PAC投入後の濁水
は、ラインミキサー8により急速攪拌され、第二送水管
7を通じて混合濁水槽10に溜められる。ここで、ライ
ンミキサー8による急速攪拌を行なうことで、PACが
濁水全体に混合され、凝集が行なわれる。
【0024】混合濁水槽10に溜められた混合濁水は、
強制排出手段である混合濁水排出ポンプ11によって
水通路としての濁水管13に排出される。なお、混合濁
水排出ポンプ11には、インバーター(図示せず)が接
続されているので、回転速度を自在に調整可能である。
また、濁水管13に排出された混合濁水は、第一バルブ
12の開閉によっても水量を任意に調整することができ
る。したがって、濁水管13内を流れる混合濁水の量、
水圧等を自在に制御することが可能である。
【0025】第一バルブ12を通過した濁水管13内の
混合濁水に対し、第二凝集剤投入口である高分子凝集剤
投入口14から高分子凝集剤が投入される。高分子凝集
剤投入口14は濁水管13内を流れる混合濁水の流方向
に沿って複数設けられている。したがって、濁水管13
内を流れる混合濁水の流量等に応じて所望(最適)のタ
イミングで適切な投入口から適量の高分子凝集剤を投入
することができる。
【0026】高分子凝集剤が投入された混合濁水は、濁
水管13を流れ、凝集槽としての造粒槽60の底部に設
けられた排出口61から、造粒槽60内に導かれる。造
粒槽60は、これを攪拌して、混合濁水と高分子凝集剤
とを十分に混合させ、混合濁水中の粒子をフロックに成
長させる(図10B参照)。なお、実施例に係る濁水
処理装置では、沈殿槽30の内部に造粒槽60を設け
て、濁水処理装置200のコンパクト化を図っている。
【0027】フロックの形成された濁水は、連結口10
5、センターウエル34を通って、沈殿槽30内に送り
出される。この沈殿槽30において、濁水中のフロック
が沈殿し上部に澄水が得られる。この澄水のみを、沈殿
槽30の周囲に設けられたオーバーフロー溝79から、
処理済み水貯留槽35に送り出し、河川等に放出する。
なお、沈殿槽30の底部には回転する固化防止翼33が
設けられ、沈殿したフロックが固まるのを防いでいる。
【0028】また、造粒槽60は沈殿槽30内の中央部
から外れた箇所に位置するようにしている(図4B)。
これにより、造粒槽60から溢流したフロックを含んだ
濁水を、沈殿槽30のほぼ中央に位置するセンターウエ
ル34を通じて、沈殿槽30に流入させることができ
る。このように、フロックを含んだ濁水を、沈殿槽30
の中央部に流入させることにより、濁水流入時の沈殿物
の巻き上げによって、沈殿槽30の周囲のオーバーフロ
ー溝79から、沈殿物が処理済み水貯留槽35に流れ込
むのを防ぐことができる。
【0029】上記の濁水処理装置200に用いた造粒槽
60の構造を、図2に示す。筐体75の底部には、濁水
管13からの排出口61が設けられている。筐体75内
には、取り付けガイド棒68に固定された回転翼63、
65、67が設けられている。この取り付けガイド棒6
8は、回転翼駆動手段であるモーター66(インバータ
ー付き)に接続されている。
【0030】また、筐体75内には、固定翼62、64
が、筐体内面にネジにより固定されている。固定翼6
2、64の中央部は、取り付けガイド棒68が貫通する
ように、円筒状に形成されている。なお、取り付けガイ
ド棒68の先端には、図3に示すように、内部に遮流空
間69aを有する遮流板69が設けられている。回転翼
63は、この遮流板69の側面に連続して設けられてい
る。
【0031】図2Bに示すように、回転翼67は、回転
翼の中心軸67Cに対して角度α(ここでは約60度)
傾けて設けられている。また、各回転翼63、65、6
7は、隣接する回転翼に対して互いに反対方向に傾けて
設けられている。すなわち、図2Aに示すように、回転
翼63、67が左下から右上方向に傾むけられているの
に対し、回転翼65は右下から左上方向に傾けられてい
る。
【0032】この造粒槽60は、沈殿槽30内に設けら
れており、沈殿槽30は中央部に位置するセンターウェ
ル(中央縦穴)34を介して造粒槽60と接続されてい
る。
【0033】この造粒槽60の造粒動作は、次のとおり
である。高分子凝集剤が投入された混合濁水は、濁水管
13の排出口61から造粒槽60の中に導かれる。この
混合濁水は、図3に示すように、遮流板69によって上
部に吹き上げられるのが防止される。また、この遮流板
69によって、矢印150方向への水流が生成され、濁
水と高分子凝集剤とが十分に混合されて、フロックが形
成される。すなわち、濁水と高分子凝集剤とが十分に混
合されず、粒子がフロックとして成長しない内に、連結
口105から沈殿槽30に送られてしまうのを防止して
いる。
【0034】なお、図1に示すモーター66に接続され
たインバーターを制御すること及び第一バルブ12の開
閉を調整して、遮流板69に当る混合濁水の量や圧力を
調整して、フロックの生成を制御することができる。
【0035】また、図2のモータ66を駆動させて、回
転翼63、65、67を回転させることにより、フロッ
クが形成される。この際、固定翼62、64が設けられ
ているので、濁水は回転翼63、65、67の回転と同
じように濁水が回転せず、回転翼63、65、67後方
に十分な渦が生成される(図9参照)。したがって、造
粒が十分に行なわれる。
【0036】また、この渦により、形成されたフロック
(図10B参照)同士が複雑に絡み合い、密度の高いフ
ロックが形成される。さらに、回転翼63、65、67
に付着したフロックの組織が固定翼62、64によって
切断されることでフロック塊の形成(図8参照)を抑え
ることができる。
【0037】なお、この実施例では、回転翼63、6
5、67と固定翼62、64が交互に設けられているの
で、上記の作用が十分に発揮される。もちろん、このよ
うな渦が得られるようであれば、回転翼63、65、6
7と固定翼62、64が交互に設けなくともよい。
【0038】さらに、この実施例では、前述のように隣
接する回転翼63、65、67の傾きを反対方向にして
いる。したがって、図3に示すように、取り付けガイド
棒68がβ方向に回転している場合に、回転翼67は濁
水を下方向γに押し下げ、回転翼65は濁水を上方向δ
に押し上げる。これにより、濁水が加圧されて、上記の
作用が得られる。
【0039】上記のようにして生成されたフロック同士
は、複雑に絡み合っているので、高密度となり、特に濁
水の濁度が高い場合であっても膨潤することがない。ま
た、沈降速度も従来の造粒槽によるものに比べ、数倍か
ら十数倍となり、処理効率が高くなる。
【0040】なお、モーター66にはインバーターが設
けられているので、回転翼63、65、67の回転速度
を自在に制御することが可能である。これにより、回転
翼63、65、67を、その回転後方の渦の状態が造粒
に最適となるスピードに調整することが可能となる。
【0041】次に、造粒槽60のメンテナンスについて
説明する。取り付けガイド棒68を介してモーター66
に接続されている回転翼63、65、67は常に回転し
ているので、造粒槽60内の濁水は常に攪拌されてお
り、特に、造粒槽60底部付近は回転翼63により攪拌
されている。このことから、造粒槽60底部にフロック
や細かい粒子が沈殿することがなく、排出口61が閉塞
されることがない。したがって、沈殿したフロックや細
かい粒子の清掃をする必要がなくメンテナンスが容易で
ある。
【0042】また、造粒槽60のモータ66は、造粒槽
60の筐体75の取り付け板70に固定されており(図
2)、モータ66の回転軸は、上部接続フランジ(図示
せず)に接続されている。さらに、この上部接続フラン
ジは下部接続フランジ(図示せず)にボルトにより接続
されている。これにより、取り付けガイド棒68にモー
ター66の回転力を伝えている。なお、メンテナンスの
際には、ボルトを外すことにより、取り付けガイド棒6
8を取り外すことができる。したがって、遮流板69、
回転翼63、65、67を取り外して洗浄することがで
き、メンテナンスが容易である。
【0043】さらに、固定翼62、64も取り外し可能
であるから、造粒槽60の底面の清掃が容易にできる。
つまり、混合濁水に含まれる細かい粒子が排出口61下
方の濁水管13に沈殿しても造粒槽60上方から清掃す
ることが出来、メンテナンスが容易である。
【0044】また、本実施例に係る濁水処理装置200
造粒槽60内に設けられている固定翼62、64は、
一枚の翼が造粒槽側面にネジによって固定され、中央部
は取付けガイド棒68が貫通するように形成されている
(図5A参照)。しかし、混合濁水が回転翼の回転に伴
って造粒槽60内を回転することを防止でき、形成され
たフロック同士が複雑に絡み合うことができるのであれ
ば、複数枚設けてもよく、例えば図5Bに示すように十
字状に接続してもよい。また、十字状でなくても、図5
Cに示すように一枚の固定翼に対して任意の角度で設け
てもよい。また、固定翼の造粒槽60側面への固定は、
ネジによらなくても例えば溶接、接着等によって固定す
るようにしてもよい。
【0045】次に、他の実施例に係る濁水処理装置に用
いられる造粒槽90を、図6に示す。図6Aが側断面
図、図6Bが線CーCにおける断面図である。この実施
例においても、取付けガイド棒68に回転翼63、6
5、67が取付けられており、β方向に回転する。一
方、逆回転翼92、95が設けられており、中空軸94
の回転により、β方向とは逆のε方向に回転する。この
ように、回転翼63、65、67に対して、逆方向に回
転する逆回転翼92、95を設けることにより、より強
い渦を各翼の後方に発生させ、さらに、攪拌効率を高く
することができる。
【0046】なお、取り付けガイド棒68と中空軸94
のそれぞれに対して、モータを接続してもよいが、ギア
機構等により、1つのモータによって反対方向の回転力
を得るようにしてもよい。
【0047】なお、上記の濁水処理装置の実施例におい
ては、造粒槽60、90内に設けられた回転翼は、造粒
槽内における回転翼の回転する平面に対し、所定角度
(約60度)傾けて設けられている。しかし、上述の効
果を得る事ができるのであれば、他の角度(例えば0度
を超えて90度未満の角度)に傾けて取付けガイド棒6
8及び98に接続するようにしてもよい。
【0048】さらに、上記実施例の濁水処理装置に用い
られる造粒槽60及び90において、回転翼は、隣接す
る回転翼に対して互いが反対方向に傾くように設けられ
ている。しかし、上述の効果を得ることができるのであ
れば、同方向に傾けてもよい。
【0049】なお、本発明に係る濁水処理装置に用いら
れる造粒槽60及び90においては、濁水管13に複数
の高分子凝集剤投入口14が設けられている。(図1参
照)。この高分子凝集剤投入口14を拡大した図を図7
Aに掲げる。また、図7Bに、図7Aに示す高分子凝集
剤投入口14ワンタッチカプラーを設けた場合を示
す。高分子凝集剤投入口14にはワンタッチカプラー凹
側14Fが設けられており、高分子供給ポンプ(図示せ
ず)からの、第二凝集剤の投入路である高分子凝集剤供
給ホース17には、ワンタッチカプラー凸側14Mが接
続されている。高分子凝集剤投入口14に設けられたワ
ンタッチカプラー凹側14Fは、ワンタッチカプラー凸
側14Mの離脱によってバルブが自動的に閉じる構造と
なっている。これにより、高分子凝集剤供給ホースの位
置を任意に変更しても、高分子凝集剤投入口14側にお
いて何等の操作をする必要がない。
【0050】したがって、高分子凝集剤の投入箇所を選
択する場合は、高分子凝集剤供給ホース17に接続され
たワンタッチカプラー凸側14Mを所望のワンタッチカ
プラー凹側14Fに接続するだけでよい。このように、
投入のタイミングによって凝集効率の差が大きい高分子
凝集剤の投入を容易に最適タイミングに調整することが
可能となる。したがって、混合濁水の凝集効率が高くな
り、確実な濁水処理が可能となる。
【0051】また、この濁水処理装置においては、濁水
管13に第二バルブ16を設けているので、造粒槽60
又は90内の混合濁水を抜き取り、排出口61下方の濁
水管13を容易に清掃することができる。したがって、
仮に排出口下方の濁水管13が閉塞してもメンテナンス
が容易である(図1参照)。
【0052】
【効果】請求項1に係る濁水処理装置においては、複数
の第二凝集剤投入口から任意に第二凝集剤を投入すると
ともに、 回転翼により筐体内の混合液が攪拌され、固
定翼により混合液の流れが遮られる。すなわち、第二凝
集剤の投入位置を変更し、最適のタイミングで第二凝集
剤を投入することができるとともに、回転翼後方に十分
な渦が発生することで造粒が効率良く行なわれ、密度の
高い造粒粒子が形成される。したがって、造粒効果を向
上させることができるとともに固定翼へのフロック塊の
形成を防止することが可能となる。また、特に濁水の濁
度が高い場合には、造粒粒子間の膨潤を防止することが
できる。これにより、効率的な濁水処理を行なうことが
可能となる。
【0053】請求項2、請求項4および請求項6に係る
濁水処理装置においては、複数の第二凝集剤投入口から
任意に第二凝集剤を投入するとともに、隣接する回転翼
が互いに反対方向に設けられている。すなわち、第二凝
集剤の投入位置を変更し、最適のタイミングで第二凝集
剤を投入することができるとともに、筐体内の混合液
粒粒子の組織が切断され、より確実に密度の高い造粒
槽が形成される。したがって、沈降分離を確実に行なう
ことが可能となり、これにより、効率的な濁水処理を行
なうことが可能となる。
【0054】請求項3に係る濁水処理装置においては、
複数の第二凝集剤投入口から任意に第二凝集剤を投入す
るとともに、筐体内の混合液が回転翼によりある方向へ
攪拌され、逆回転翼により逆方向に攪拌される。すなわ
ち、最適のタイミングで第二凝集剤を投入することがで
きるとともに、筐体内の混合液は回転翼後方に十分な渦
が発生させことで造粒が効率良く行なわれ、密度の高
い造粒粒子が形成される。したがって、造粒効率を向上
させることができるとともに固定翼等へのフロック塊の
形成を防止することができる。また、特に濁水の濁度が
高い場合には、造粒粒子間の膨潤を防止することができ
る。これにより、より効率的な濁水処理を行なうことが
可能となる。
【0055】請求項5に係る濁水処理装置においては、
複数の第二凝集剤投入口から任意に第二凝集剤を投入す
るとともに、筐体内の混合液が駆動軸に所定角度をもっ
て設けられた回転翼によって攪拌される。すなわち、
適のタイミングで第二凝集剤を投入することができると
ともに、筐体内の混合液は造粒粒子の組織が切断され、
より確実に密度の高い造粒粒子が形成される。したがっ
て、沈降分離を確実に行なうことができる。これによ
り、一層効率的な濁水処理を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る濁水処理装置200の
構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施例による濁水処理装置200に
用いられる造粒槽60の構成を示す側面図及び処理済み
水放出口を示す平面図である。
【図3】図2Aに示す造粒槽60内の混合濁水の流れを
示す概念図である。
【図4】沈殿槽30の断面図及び平面図である。
【図5】造粒槽60内に設けられた固定翼62の種々の
構成を示す平面図である。
【図6】他の実施例に係る濁水処理装置に用いられる
粒槽90の構成を示す横断面図および平面断面図であ
る。
【図7】本発明に係る濁水処理装置における高分子凝集
剤投入口の実施例を示す図である。
【図8】従来の濁水処理装置に用いられる造粒槽におい
て攪拌翼42、43の間に形成されるフロック塊を示す
図である。
【図9】従来の濁水処理装置に用いられる造粒槽内での
混合濁水の流れを示す側面図及び造粒槽内で形成される
フロックを示す図である。
【図10】従来の濁水処理装置に用いられる造粒槽内で
の混合濁水の流れを示す側面図及び造粒槽内で形成され
るフロックを示す図である。
【図11】従来の沈殿槽30に沈殿するフロックの状態
を示す図である。
【符号の説明】
60・・・・・・造粒槽 61・・・・・・排出口 62、64・・・・・固定翼 63、65、67・・・・・回転翼 68・・・・・取付けガイド棒

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】濁水と第一凝集剤を混合した混合濁水を溜
    める混合濁水槽、 混合濁水槽から混合濁水を濁水通路に向けて排出する強
    制排出手段、 濁水通路内を流れる混合濁水に対して第二凝集剤を投入
    するため、第二凝集剤の投入路に接続される第二凝集剤
    投入口、 濁水通路に接続され、濁水通路からの混合濁水を受ける
    凝集槽、 を備えた濁水処理装置であって、 前記第二凝集剤投入口を濁水通路の流路方向に複数個設
    けるとともに、前記第二凝集剤の投入路を各第二凝集剤
    投入口に対して着脱可能とし、 前記凝集槽は、混合 濁水及び第二凝集剤の混合液を溜め
    る筐体、 前記筐体内に設けられ、回転することにより当該筐体内
    の混合液を攪拌する1以上の回転翼、 前記筐体内に設けられ、当該筐体に固定された固定翼、 前記回転翼を回転駆動する回転翼駆動手段を備えたこ
    と、 を特徴とする濁水処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1に係る濁水処理装置において、 前記回転翼は2以上設けられており、隣接する前記回転
    翼は互いに反対方向に傾けて設けられたこと、 を特徴とする濁水処理装置
  3. 【請求項3】濁水と第一凝集剤を混合した混合濁水を溜
    める混合濁水槽、 混合濁水槽から混合濁水を濁水通路に向けて排出する強
    制排出手段、 濁水通路内を流れる混合濁水に対して第二凝集剤を投入
    するため、第二凝集剤の投入路に接続される第二凝集剤
    投入口、 濁水通路に接続され、濁水通路からの混合濁水を受ける
    凝集槽、 を備えた濁水処理装置であって、 前記第二凝集剤投入口を濁水通路の流路方向に複数個設
    けるとともに、前記第 二凝集剤の投入路を各第二凝集剤
    投入口に対して着脱可能とし、 前記凝集槽は、混合 濁水及び第二凝集剤の混合液を溜め
    る筐体、 前記筐体内に設けられ、回転することにより当該筐体内
    の混合液を攪拌する1以上の回転翼、 前記筐体内に設けられ、前記回転翼の回転と逆方向の回
    転をすることにより当該筐体内の混合液を攪拌する1以
    上の逆回転翼、 前記回転翼及び前記逆回転翼を回転駆動する回転翼駆動
    手段を備えたこと、 を特徴とする濁水処理装置
  4. 【請求項4】請求項3の濁水処理装置において、 前記回転翼は2以上設けられており、隣接する前記回転
    翼は互いに反対方向に傾けて設けられたこと、 を特徴とする濁水処理装置
  5. 【請求項5】濁水と第一凝集剤を混合した混合濁水を溜
    める混合濁水槽、 混合濁水槽から混合濁水を濁水通路に向けて排出する強
    制排出手段、 濁水通路内を流れる混合濁水に対して第二凝集剤を投入
    するため、第二凝集剤の投入路に接続される第二凝集剤
    投入口、 濁水通路に接続され、濁水通路からの混合濁水を受ける
    凝集槽、 を備えた濁水処理装置であって、 前記第二凝集剤投入口を濁水通路の流路方向に複数個設
    けるとともに、前記第二凝集剤の投入路を各第二凝集剤
    投入口に対して着脱可能とし、 前記凝集槽は、混合 濁水及び第二凝集剤の混合液を溜め
    る筐体、 筐体内の駆動軸に所定角度をもって設けられ、回転する
    ことにより当該筐体内の混合液を攪拌する1以上の回転
    翼、 前記駆動軸を駆動する駆動手段、 を備えたことを特徴とする濁水処理装置。
  6. 【請求項6】請求項5に係る濁水処理装置において、 前記回転翼は2以上設けられており、隣接する前記回転
    翼は互いに反対方向に傾けて設けられたこと、 を特徴とする濁水処理装置
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