JP4747192B2 - 凝集沈殿装置及び凝集沈殿処理方法 - Google Patents

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本発明は、原水中の浮遊物を凝集剤によって凝集させて沈降分離する凝集沈殿装置及び凝集沈殿処理方法に関する。
廃水処理の有力な手段の一つとして凝集沈殿法がある。凝集沈殿法は、一般には無機性、有機性の浮遊物が存在する廃水に対して、水酸化アルミニウムや塩化鉄等の無機の凝集剤を添加し、その後に凝集フロックを大きくして沈降性を高めるために、有機性高分子凝集剤(ポリマー)を添加する。
高速での凝集沈殿処理を実現するため、フロックゾーン型(「スラッジブランケット型」、「フロックブランケット型」と称することもある)の凝集沈殿原理を採用した凝集沈殿装置が知られている。フロックゾーン型の凝集沈殿原理は、槽内にフロックの流動層を形成し、その流動層内に、新たに生成したフロックを通過させる。新たに生成された小さなフロックは流動層を形成する大きなフロックに取り込まれるため、分離の限界粒子である小さなフロックの径は大きくなり、沈降速度が速まり、凝集沈殿装置の所要面積を小さくできる。
特許文献1には、フロックゾーン型の凝集沈殿装置及び凝集沈殿処理方法が記載されている。この凝集沈殿装置は、原水を受け入れる沈殿槽内に内筒が立設されている。内筒の外側はフロックの流動層が形成されるフロック成長ゾーンとなり、内筒の内側はフロックが沈降するフロック沈降ゾーンとなる。フロック成長ゾーンの流動層から出る余剰のフロックは、フロック沈降ゾーンで沈降し、内筒の底から排出される。この凝集沈殿装置及び凝集沈殿処理方法では、フロックが沈降するフロック沈降ゾーンとフロック成長ゾーンとを内筒によって区画しているため、フロックの沈降を阻害することなくフロックの流動層を形成でき、凝集沈殿の処理効率を向上できる。
特開昭62−27016号公報
しかしながら、従来の凝集沈殿装置及び凝集沈殿処理方法では、安定した流動層の形成は可能になるが、フロック成長ゾーンとフロック沈降ゾーンとが区画されているために、余剰のフロックをうまくフロック沈降ゾーンに引き込むことができず、結果的に処理効率の向上を図り難かった。
本発明は、以上の課題を解決することを目的としており、フロック成長ゾーンのフロックをフロック沈降ゾーンに効率よく引き込んで原水の処理効率を向上する凝集沈殿装置及び凝集沈殿処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、原水及び凝集剤を受け入れる沈殿槽と、沈殿槽内に沈殿したフロックを排出するフロック排出部と、沈殿槽から処理水を排出する処理水排出部と、を備える凝集沈殿装置において、沈殿槽内で、原水の上昇流によってフロックの流動層が形成されるフロック成長ゾーンとフロック成長ゾーンで生成されたフロックが沈降するフロック沈降ゾーンとを区画する内壁部と、内壁部に設けられ、且つフロック成長ゾーンとフロック沈降ゾーンとを連通する連通部と、沈殿槽内のフロック成長ゾーンに原水を導入する導入部と、沈降槽内のフロック沈降ゾーンに下降流を形成する下降流形成手段と、を備え、沈殿槽は、筒状の外壁部を有し、内壁部は、外壁部に囲まれた筒状であり、外壁部の下部には導入部が設けられ、外壁部の上部には処理水排出部が設けられ、内壁部の側部には連通部が設けられ、内壁部の底にはフロック排出部が設けられ、フロック成長ゾーンは、外壁部と内壁部との間に形成され、フロック沈降ゾーンは、内壁部の内側に形成されており、内壁部の上端は開放され、内壁部の軸線上に延在する回転軸と、内壁部の上端よりも上で回転軸に連結され、且つ回転軸と一緒に回転してフロック成長ゾーン側のフロックをフロック沈降ゾーン側である回転軸側に案内する案内羽根と、を備えることを特徴とする
本発明では、フロックの流動層が形成されるフロック成長ゾーンとフロックが沈降するフロック沈降ゾーンとは内壁部で区画されている。下降流形成手段によって、流動層の余剰のフロックは連通部を介してフロック沈降ゾーンに効率よく引き込まれ、さらに、フロックの沈降も促進される。その結果として、原水の処理効率を向上することが可能になる。さらに、フロック成長ゾーンとフロック沈降ゾーンとは筒状の内壁部によって区画されているため、一方のゾーンが他方のゾーンを取り囲むように形成される。その結果として、内壁部の周方向における連通部の配置場所によってフロック成長ゾーンからフロック沈降ゾーンにフロックを引き込む際の効率にばらつきが生じ難くなり、原水の安定した処理を実現し易くなる。さらに、内壁部の内側にフロック沈降ゾーンが形成され、内壁部の底にフロック排出部が設けられているため、沈殿槽の中央にフロックを集めて効率よく排出し易くなる。さらに、フロック成長ゾーンで形成される流動層の余剰のフロックを案内羽根の回転によって中央寄りのフロック沈降ゾーン側に案内できるようになるため、余剰のフロックを効率良くフロック沈降ゾーンに引き込むことが可能になる。
さらに下降流形成手段は、原水を下方に向けて引き抜いて、導入部に供給する循環ラインであると好適である。循環ラインによって引き抜かれた原水が導入部に供給されることにより、導入部の流速を確保し易くなる。
さらに、案内羽根は、回転軸の軸線に直交する面に沿って配置され、且つ湾曲した帯状部を有し、帯状部は、根本側の基端部よりも先端部の方が回転軸の回転方向の前側に配置されていると好適である。帯状部でフロックを抱え込むようにして効率良くフロック沈降ゾーンに案内することができるようになる。
さらに、案内羽根は、帯状部の縁から回転軸の回転方向の前側に張り出した鍔部を更に有すると好適である。鍔部によって上方へのフロックの流出を阻害してフロックの沈降を促進しながら余剰のフロックを効率良くフロック沈降ゾーンに案内することができるようになる。
また、導入部に原水を供給する原水供給ラインを更に備え、原水供給ラインには、原水の攪拌部と、攪拌部の上流側に配置され、且つ原水に第1の凝集剤を供給する第1の凝集剤導入部と、攪拌部の下流側に配置され、且つ原水に第2の凝集剤を供給する第2の凝集剤導入部と、が設けられていると好適である。水中の浮遊物質と凝集剤とを反応させるためには一定の強撹拌を必要とする。しかしながら、小さなフロックと大きなフロックを結合させるにはあまり強い撹拌力は返ってその効力をそぎ、またその効力は、数十分以上は持続し難い。上記構成では、攪拌部を挟むようにして上流側と下流側とに第1または第2の凝集剤導入部が設けられているので、攪拌部で強攪拌させた後にフロックの径を大きくするための第2の凝集剤の添加が可能になり、径の大きなフロックの形成に有効であり、原水の処理効率を向上できる。
また、内壁部と外壁部との間には、原水の上昇流に交差するように配置された整流板が設けられていると好適である。整流板によって上昇流が安定し、良好なフロックの流動層形成に有効である。
本発明では、フロック成長ゾーンのフロックをフロック沈降ゾーンに効率よく引き込んで原水の処理効率を向上することができる。
以下、本発明に係る凝集沈殿装置の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る凝集沈殿装置の概略的な断面図であり、図2は図1のII−II線に沿った断面図、図3は図1のIII―III線に沿った断面図である。
(第1実施形態)
本実施形態は、フロックゾーン型の凝集沈殿原理を採用する高速型の凝集沈殿装置1A(図1参照)である。まず、高速化を実現するための原理について簡単に説明する。凝集沈殿の効率を決めるのは、沈降粒子の径と密度である。原水中の微粒子の沈降速度はストークスの法則が適用できるといわれる。以下の式(1)は、ストークスの式を示している。
Figure 0004747192
式(1)に示されるように、原水中における微粒子の沈降速度は、微粒子と原水との密度差に比例し、粒子の径の二乗に比例する。粒子の密度は同じとして、粒子径が少し変っても沈降速度は大幅に変更する。
ところで、廃水中の浮遊物質(SS)は一般に図4の(1)のような粒度分布を持っている。これを例えば95%除去するにはd1の粒子径以上のものを沈降分離できるよう沈降面積が必要ということになる。それでは広大な面積が必要になるので、凝集剤で粒子をフロック状にして径を大きくする。その結果、粒度分布は図4の(2)のようになる。粒度分布は大きく右(粒子径の大きい方)に変化するが、小さなフロックも存在するので同じく95%除去するにはd2の粒子径以上の粒子を沈降分離しなければならない。更に何らかの方法で小さなフロックを大きなフロックに包括できれば、その粒度分布は(3)のようになり、分離すべき粒子経はd3となる。
フロックゾーン型の凝集沈殿ろ過法は、小さなフロックを大きなフロックに捕捉する技術の一つである。これは、先に生成したフロックの下部から凝集剤混入の原水を流入させてフロックの流動層を形成し、その流動層内の間隙に凝集剤を混合した原水を通過させる。その結果、新たに生成してくる小フロックが先に生成したフロックに捕捉され、フロックが更に成長すると言う原理を応用したものである。この原理を応用することで、フロックの粒径を大きくでき、沈殿分離の効率を向上できて高速化を実現できる。
図1〜図3に示されるように、凝集沈殿装置1Aは、凝集剤が添加された原水を受け入れる沈殿槽3Aを備える。沈殿槽3Aは、有底円筒状の外筒部(外壁部)5Aを備えている。外筒部5Aの下部には、原水を沈殿槽3A内に供給するための原水配給管(原水の導入部)9が設けられている。原水配給管9は、円筒状の外筒部5Aの軸線L回りに沿って外筒部5Aの側面を取り囲むように敷設された本管9aと、本管9aの外筒部5A周りの均等な複数箇所(例えば、四カ所)から沈殿槽3A内に延びている枝管9bとを備えている。
原水配給管9には、原水を供給するための原水供給管(原水供給ライン)11が接続されている。原水供給管11には、原水に有機性高分子凝集剤(ポリマー)を二段に分けて添加するための第1の凝集剤導入管11aと第2の凝集剤導入管11cとが設けられており、第1の凝集剤導入管11aと第2の凝集剤導入管11cとの間には、原水を攪拌する攪拌部11bが設けられている。攪拌部11bは、ラインミキサーまたは機械式撹拌槽からなる。なお、本実施形態では、第1の凝集剤導入管11aから第1の凝集剤として有機性高分子凝集剤(ポリマー)を添加し、第2の凝集剤導入管11cからは、攪拌部11bで攪拌された原水に有機性高分子凝集剤(ポリマー)を添加したが、第1の凝集剤導入管11aからは水酸化アルミニウムや塩化鉄等の無機の第1の凝集剤を添加し、第2の凝集剤導入管11cからは有機性高分子凝集剤(ポリマー)を添加するようにしてもよい。
沈殿槽3A内には、外筒部5Aと同心になるように立設された円筒状の内筒部(内壁部)7Aが設けられている。内筒部7Aは、外筒部5Aよりも外径が小さく、且つ鉛直方向における高さが低くなっており、外筒部5Aに囲まれた状態になっている。外筒部5Aに囲まれた内筒部7Aの外側は断面ドーナツ状のフロック成長槽13Aとして機能し、内筒部7Aの内側はフロック分離濃縮槽15Aとして機能する。フロック成長槽13A内は、フロック成長ゾーンZ1となり、フロック分離濃縮槽15A内はフロック沈降ゾーンZ2となり、両ゾーンZ1,Z2を内筒部7Aが区画する状態になっている。
フロック成長槽13Aの底部には、原水配給管9の枝管9bが配置されている。各枝管9bは、フロック成長槽13Aの円周方向に沿って均等に複数個(本実施形態では四個)が設けられ、それぞれフロック成長槽13Aの底部に平行に延在している。各枝管9bには、フロック成長槽13Aの周方向の同一方向側に原水分散ノズル9cが設けられており、原水分散ノズル9cから噴射された原水は、フロック成長槽13A内で旋回流を形成する。
原水分散ノズル9cの上方、10cm〜50cmの位置には、ドーナツ状(環状)の整流板17が配置されている。整流板17は、内筒部7Aと外筒部5Aとに固定されている。整流板17は、多孔板、格子状板または複数のスリットを形成した板からなる。フロック成長槽13Aに均等に原水を流入させる目的で、原水分散ノズル9cから旋回流を起こすように流入させるが、その流速が大きすぎるときは、フロック成長槽13A全体が旋回してしまい、良好な流動層FRの形成が阻害される場合もある。整流板17を設けることで、フロック成長槽13A全体での旋回を抑止し、良好なフロックFの流動層FRの形成を促すことができる。
外筒部5Aの上端には、フロック成長ゾーンZ1を通過した清澄水(処理水)を排出する処理水排出部19が設けられている。処理水排出部19は、外筒部5Aの周方向に沿った全縁に亘って設けられており、外筒部5A内からオーバーフローした清澄水を受け入れて排出する。
また、フロック分離濃縮槽15Aの上端、すなわち内筒部7Aの上端は蓋7aで閉塞されている。また、内筒部7Aの側部7bには外筒部5Aに向かって放射状に突き出した複数(四本)のフロック吸引管27Aが設けられている。フロック吸引管27Aは途中で湾曲したエルボー管からなり、先端27aの開口は上方を向いている。フロック吸引管27Aの根本側の基端27bは、先端27aよりも低い位置に配置されている。フロック吸引管27Aはフロック成長ゾーンZ1とフロック沈降ゾーンZ2とを連通する連通管(連通部)である。
フロック分離濃縮槽15Aの底部、すなわち内筒部7Aの下端には、濃縮汚泥排出管21が設けられている。フロック分離濃縮槽15A内のフロック沈降ゾーンZ2では、フロック吸引管27Aを介して流動層FRから流入した余剰のフロックFが原水から沈降分離され、フロック分離濃縮槽15Aの底部に堆積して濃縮される。濃縮されたフロック、すなわち濃縮汚泥は、濃縮汚泥排出管21から排出される。
フロック分離濃縮槽15A内には、モータMの駆動によって回転する回転軸23が内筒部7Aの軸線L上に設けられている。回転軸23は、蓋7aを回転自在に貫通しており、回転軸23の下端には、濃縮汚泥掻寄機25が設けられている。回転軸23の回転に伴って濃縮汚泥掻寄機25も回転する。濃縮汚泥掻寄機25は、フロック分離濃縮槽15Aの底部に堆積した濃縮汚泥を濃縮汚泥排出管(フロック排出部)21に送り出す。
内筒部7A内には、循環水抜出し管29が設置されている。循環水抜出し管29は内筒部7Aの壁面に沿って立ち上がっており、上端の取水ポイントは、フロック分離濃縮槽15Aの高さ方向(鉛直方向)の中間位置に配置されている。循環水抜出し管29は、フロック分離濃縮槽15Aの底を抜けて、第2の凝集剤導入管11cの上流側(直前)の原水供給管11に接続されている。循環水抜出し管29には、循環水ポンプ31が設置されており、循環水ポンプ31の駆動により、フロック分離濃縮槽15Aの高さ方向(鉛直方向)の中間位置から循環水が引き抜かれて原水供給管11に送られるようになっている。循環水抜出し管29及び循環水ポンプ31によって循環ライン30(下降流形成手段)が構成され、循環ライン30は、フロック沈降ゾーンZ2内の原水を下方に向けて引き抜き、原水供給管11を介して原水配給管9に導入する。循環水抜出し管29は、第2の凝集剤導入管11cの上流側に配置されているため、例えば、原水の供給が停止して循環水のみが循環するような場合であっても、必ず、その循環水には第2の凝集剤導入管11cから第2の凝集剤が添加されるようになる。なお、循環水抜出し管29は、第2の凝集剤導入管11cの下流側の原水供給管11に接続されていてもよい。
また、凝集沈殿装置1Aは、フロック成長槽13Aに形成される流動層FRの界面高さを計測する汚泥界面計32を備えている。循環ライン30の循環水ポンプ31を駆動制御する制御装置(図示せず)は、汚泥界面計32で計測された流動層FRの界面高さを監視し、循環水ポンプ31の流量を調節することによって流動層FRの高さを一定範囲に収めるようにコントロールする。その結果、循環水ポンプ31で常に定量循環させる場合に比べて、より高度な処理が可能になる。
次に、凝集沈殿装置1Aを利用した凝集沈殿処理方法について説明する。処理対象となる原水には凝集剤を添加し、沈殿槽3Aに導入する。凝集剤を添加された原水は原水供給管11及び原水配給管9を経て、フロック成長槽13Aの底部に配設された原水分散ノズル9cに供給される。原水分散ノズル9cからの原水の噴射によって、原水の旋回流が形成される。フロック成長槽13A内に供給された原水は、フロック成長槽13Aの全面わたってほぼ均等に供給される。凝集剤を含む原水は原水分散ノズル9cから噴出する水流の撹拌力、剪断力などにより混合されフロックFを形成する。
フロックFはフロック成長槽13Aの底部(整流板17上)に堆積しようとするが、原水を連続して供給することによって流動層FRを形成し、フロック成長ゾーンZ1を形成する。原水の上昇過程で生じた小さなフロックFは、流動層FRを形成する大きなフロックFに捕捉される。その結果、フロックFはさらに成長し、フロック成長ゾーンZ1を透過した原水は、あたかもフロック成長ゾーンZ1でろ過されたように清澄化されてゆく。
フロック成長ゾーンZ1とフロック沈降ゾーンZ2とは、フロック吸引管27Aを介して一部が連通する状態で内筒部7Aによって区画されている。フロック沈降ゾーンZ2の原水を循環ライン30で引き抜くことによってフロック成長ゾーンZ1内の原水をフロック沈降ゾーンZ2に強制的に引き込むことができる。その結果、フロック成長ゾーンZ1内に形成される流動層FRの余剰のフロックFを強制的にフロック沈降ゾーンZ2に引き込むことができる。
フロック沈降ゾーンZ2へ引き込まれたフロックFはフロック分離濃縮槽15A内で沈降分離される。フロック分離濃縮槽15Aの底部で濃縮されたフロックF(濃縮汚泥)は濃縮汚泥排出管21から排出する。特に、循環ライン30によってフロック沈降ゾーンZ2の原水を下方に向けて引き抜くことにより、フロック沈降ゾーンZ2において下降流を形成する。その結果、原水からのフロックFの沈降分離を促進できる。
次に、フロック分離濃縮槽15Aから抜き出した循環水を原水配給管9の直前の原水供給管11に導く目的について説明する。第1の目的は、原水分散ノズル9cで原水が十分に分散され、旋回流が起きるには、ノズルでの流速(1〜2m/s)を確保しなければならないので補助的に水をまわすためである。第2の目的は、この循環水には若干のフロックFが混入するが、これがフロック成長槽13AでフロックFの核になりフロックFの成長を促すためである。したがってこのような目的には、循環水の抜き出し位置は濃縮汚泥排出管21の吐出側から枝分かれして抜き出してもよい。しかしこの時には汚泥の濃縮は犠牲になる。
凝集沈殿装置1Aを利用した凝集沈殿処理方法では、フロック成長ゾーンZ1での効果を一層高めるために凝集剤(主として高分子凝集剤)の添加方法にも工夫を加えている。すなわち、原水供給管11の途中には攪拌部11bが設けられ、攪拌部11bの直前(上流側)には第1の凝集剤導入管11aが設置され、攪拌部11bよりも下流側で、且つ原水配給管9へ接続される直前には第2の凝集剤導入管11cが設置されている。水中の浮遊物質と凝集剤とを反応させるためには一定の強撹拌を必要とする。従って、第1の凝集剤は攪拌部11bの直前に添加している。しかしながら、小さなフロックと大きなフロックを結合させるにはあまり強い撹拌力は返ってその効力をそぎ、またその効力は、数十分以上は持続し難い。この知見は、発明者独自のものであり、この知見に基づいて、第2の凝集剤導入管11cは攪拌部11bよりも下流側で、且つ原水配給管9の手前に設置し、第2の凝集剤をフロック成長槽13Aの直前で添加するようにした。
以上の凝集沈殿装置1A及び凝集沈殿処理方法では、フロック成長ゾーンZ1で形成された流動層FRのフロックは、フロック吸引管27Aから強制的にフロック沈降ゾーンZ2に引き込まれる。その結果として、フロック成長ゾーンZ1で形成された流動層FRのフロックFはフロック吸引管27Aを介してフロック沈降ゾーンZ2に効率よく引き込まれ、さらにフロックFの沈降も促進される。その結果として、原水の処理効率を向上することが可能になる。さらに、循環ライン30によって引き抜かれた原水が原水配給管9に供給されることにより、導入部の流速を確保し易くなる。
具体的には、従来の一般的な高速型の凝集沈殿装置の表面積負荷率(LV)は通常の凝集沈殿の2倍程度の表面積負荷率である3m/h程度が上限であるのに対して、上述の凝集沈殿装置1Aによれば、10倍以上の表面積負荷率である10〜15m/hが取れ、すなわち凝集沈殿装置1Aの所要面積を1/10以下にできる。さらに、構造上、水量負荷の変動があっても、フロック成長ゾーンZ1が維持されるため、処理水質が高度に保たれる。
また、フロック沈降ゾーンZ2から循環ライン30によって引き抜かれた原水が原水配給管9に供給されるので、原水配給管9の流速を確保し易くなる。
また、フロック分離濃縮槽15Aが汚泥濃縮槽を兼ねているので、別途汚泥濃縮槽を設ける必要もない。すなわち、別途に汚泥濃縮層を設置する場合には凝集沈殿層で生成したフロックFを濃縮槽にポンプ、配管等を経て移送する段階でフロックFを破壊し濃縮層での濃縮を妨げるが、上記の凝集沈殿装置1AではフロックFを直接フロック分離濃縮槽15Aに落下させるので、濃縮効率も高い。さらに、フロック分離濃縮槽15Aから循環水を得ているが、取水ポイントをフロック分離濃縮槽15Aの高さ方向の中間位置に設定しているので汚泥濃縮を阻害することもない。
また、本実施形態では、沈殿槽3Aは、筒状の外筒部5Aを有し、内筒部7Aは、外筒部5Aに囲まれた筒状であり、外筒部5Aと内筒部7Aとの間にフロック成長ゾーンZ1が形成され、内筒部7Aの内側にフロック沈降ゾーンZ2が形成されている。フロック成長ゾーンZ1とフロック沈降ゾーンZ2とは内筒部7Aによって区画されているため、フロック成長ゾーンZ1がフロック沈降ゾーンZ2を取り囲むように形成される。その結果として、内筒部7Aの周方向におけるフロック吸引管27Aなどの連通部の配置場所によってフロックを引き込む際の効率にばらつきが生じ難くなり、原水の安定した処理を実現し易くなる。なお、外筒部5Aと内筒部7Aとの間にフロック沈降ゾーンZ2を形成し、内筒部7Aの内側にフロック沈降ゾーンZ1を形成してもよく、この場合も、例えば、内筒部7Aの周方向における連通部の配置場所によってフロックを引き込む効率にばらつきが生じ難くなり、原水の安定した処理を実現し易くなる。
また、本実施形態では、特に、内筒部7Aの内側にフロック沈降ゾーンZ2が形成されており、内筒部7Aの下端には、濃縮汚泥排出管21が設けられている。従って、沈殿槽3Aの中央にフロックFを集めて効率よく排出し易くなる。
また、本実施形態では、内筒部7Aを環状に取り囲むようにフロック成長ゾーンZ1が形成されるが、内筒部7Aの内側に形成されるフロック沈降ゾーンZ2の原水を引き抜くと、環状の流動層FRから余剰のフロックFが効率良くフロック沈降ゾーンZ2に引き込まれるようになり、原水の処理効率を向上することが可能になる。特に、内筒部7Aの上端は蓋7aによって閉塞され、フロック吸引管27は、内筒部7Aの側部7bに設けられているので、側部7bを取り囲むように形成される流動層FRから余剰のフロックを、より確実にフロック沈降ゾーンZ2に引き込むことができる。
さらに、凝集沈殿装置1Aの内筒部7Aと外筒部5Aとの間には、原水の上昇流に交差するように配置された整流板17が設けられている。整流板17によって上昇流が安定し、良好なフロックFの流動層FRの形成に有効である。特に、本実施形態では、フロック成長槽13Aに均等に原水を流入させる目的で、原水分散ノズル9cから旋回流を起こすように流入させるが、その流速が大きすぎるときは、フロック成長槽13A全体が旋回してしまい、良好な流動層FRの形成が阻害される場合もある。整流板17を設けることで、フロック成長槽13A全体での旋回を抑止し、良好なフロックFの流動層FRの形成を促すことができる。
(第2実施形態)
次に、図5を参照して第2実施形態に係る凝集沈殿装置について説明する。図5は、第2実施形態に係る凝集沈殿装置の断面図である。なお、第2実施形態に係る凝集沈殿装置1Cに関して第1実施形態に係る凝集沈殿装置1Aと同様の構成及び要素については、同一の符号を付して詳細説明は省略する。
凝集沈殿装置1Cの沈殿槽3C内には、外筒部(外壁部)5Aと同心になるように立設された内筒部(内壁部)7Cが設けられている。本実施形態に係る内筒部7Cは、上端が下端に比べて縮径しており、底部に向かってすそ広がりの円筒形である。外筒部5Aに囲まれた内筒部7Cの外側は断面ドーナツ状のフロック成長槽13Cとして機能し、内筒部7Cの内側はフロック分離濃縮槽15Cとして機能する。従って、フロック成長槽13C内には、フロック成長ゾーンZ1が形成され、フロック分離濃縮槽15C内にはフロック沈降ゾーンZ2が形成され、両ゾーンZ1,Z2を内筒部7Cが区画する状態になっており、フロック成長ゾーンZ1は上の方が広く、逆にフロック沈降ゾーンZ2は下の方が広くなっている。
内筒部7Cの高さ方向(鉛直方向)の中間位置には外筒部5Aに向かって放射状に突き出した複数のフロック吸引管(下側の連通部)27Cが周方向で均等に設けられている。フロック吸引管27Cは水平面上に延在するストレート管からなり、先端の開口27aは上方を向いている。なお、本実施形態では、整流板17は設けられていないが、第1実施形態と同様に整流板17を設けても良い。
凝集沈殿装置1Cによっても、フロック成長ゾーンZ1で形成された流動層FRのフロックFをフロック沈降ゾーンZ2に効率よく引き込んで原水の処理効率を向上することが可能になる。特に、本実施形態では、内筒部7Cが底部に向かってすそ広がりの円筒形であるため、原水分散ノズル9cの噴出水は旋回流を起こしやすく、フロック分離濃縮槽15Aの容量を大きく取れて汚泥の濃縮効果が高まる利点がある。
(第3実施形態)
次に、図6を参照して第3実施形態に係る凝集沈殿装置について説明する。図6は、第3実施形態に係る凝集沈殿装置の断面図である。なお、第3実施形態に係る凝集沈殿装置1Dに関して第1実施形態に係る凝集沈殿装置1Aと同様の構成及び要素については、同一の符号を付して詳細説明は省略する。
凝集沈殿装置1Dの沈殿槽3Dの底部には、外筒部(外壁部)5Aと同心になるように立設された円筒状の軸管37が設けられている。軸管37の上部には、軸管37よりも僅かに内径が大きく、外筒部5Aと同じ軸線Lを有する円筒状の内筒部(内壁部)7Dがラビリンス構造にて装着されている。内筒部7Dの上端を閉塞する蓋7aは、濃縮汚泥掻寄機25の回転軸23に固定されており、内筒部7Dは回転軸23の回転に伴って回転する。外筒部5Aに囲まれた内筒部7Dの外側は断面ドーナツ状のフロック成長槽13Aとして機能し、内筒部7Dの内側はフロック分離濃縮槽15Aとして機能する。従って、フロック成長槽13A内には、フロック成長ゾーンZ1が形成され、フロック分離濃縮槽15A内にはフロック沈降ゾーンZ2が形成され、両ゾーンZ1,Z2を内筒部7Dが区画する状態になっている。
内筒部7Dの側部7bには、複数のフロック吸引管(連通部)27Aが周方向で均等に設けられている。フロック吸引管27Aは内筒部7Dの回転に連動して円周方向に沿って移動する。
凝集沈殿装置1Dでは、内筒部7Dの回転に連動してフロック吸引管27Aも移動する。フロック成長ゾーンZ1は内筒部7Fを取り囲むように形成されており、フロック吸引管27Aが円周方向に沿って移動する結果、フロック成長ゾーンZ1の流動層FRから均等にフロックFが引き込まれるようになり、原水の処理効率が向上する。特に、複数のフロック吸引管27Aのうちの一部が目詰まりしてしまう可能性もあり、その場合であっても、その他のフロック吸引管27Aが補うようになるので、吸引効果のバラツキを抑え、流動層FRの高さを均一に保持して処理効率の低下を抑止できる。
(第4実施形態)
次に、図7〜図9を参照して第4実施形態に係る凝集沈殿装置について説明する。図7は、第4実施形態に係る凝集沈殿装置の断面図である。なお、第4実施形態に係る凝集沈殿装置1Eに関して第1実施形態に係る凝集沈殿装置1Aと同様の構成及び要素については、同一の符号を付して詳細説明は省略する。
凝集沈殿装置1Eの沈殿槽3A内には、外筒部(外壁部)5Aと同心になるように立設された円筒状の内筒部(内壁部)7Eが設けられている。内筒部7Eは、外筒部5Aよりも外径が小さく、且つ鉛直方向における高さが低くなっており、外筒部5Aに囲まれた状態になっている。外筒部5Aに囲まれた内筒部7Eの外側は断面ドーナツ状のフロック成長槽13Aとして機能し、内筒部7Aの内側はフロック分離濃縮槽15Aとして機能する。従って、フロック成長槽13A内には、フロック成長ゾーンZ1が形成され、フロック分離濃縮槽15A内にはフロック沈降ゾーンZ2が形成され、両ゾーンZ1,Z2を内筒部7Eが区画する状態になっている。
濃縮汚泥掻寄機25の回転軸23は、内筒部7Aの軸線L上に延在する。内筒部7Aの上端よりも僅かに上の位置には、回転軸23に連結され、且つ回転軸23と一緒に回転してフロック成長ゾーンZ1側のフロックFを内筒部7Aの軸線L側に案内する案内羽根40Aが設けられている。
案内羽根40Aは、回転軸23の軸線Lに直交する面に沿って配置された帯状部40aを有する。帯状部40aは、回転軸23から突き出して湾曲しており、回転軸23に固定された根本側の基端部40bよりも先端部40cの方が回転軸23の回転方向RDの前側に配置されている。すなわち、帯状部40aは、回転軸23の回転方向RDの後側に膨らむように湾曲した形状になっている。なお、回転方向RDの前側とは、回転する方向の先行側を意図する。また、本実施形態では、四枚(複数)の案内羽根40Aが、回転軸23の回転方向RDに均等な間隔を空けて配置されている。
凝集沈殿装置1Eによっても、フロック成長ゾーンZ1で形成された流動層FRのフロックFをフロック沈降ゾーンZ2に効率よく引き込んで原水の処理効率を向上することが可能になる。特に、凝集沈殿装置1Eでは、内筒部7Eの上端が開放されているため、フロック分離濃縮槽15Aの上部には僅かではあるが上向きの流れが生じる。この流れがあるとフロックFの細片がその上昇流に乗って処理水側に流出する。この流れを打ち消してフロック分離濃縮槽15A内に下向きの流れ、すなわち下降流を作ることでフロックFの沈降を促進できる。
さらに、凝集沈殿装置1Eでは、フロック成長ゾーンZ1で形成される流動層FRの余剰のフロックFを案内羽根40Aの回転によって中央寄りのフロック沈降ゾーンZ2側に案内できるようになるため、余剰のフロックFを効率良くフロック沈降ゾーンZ2に引き込むことが可能になる。特に、案内羽根40Aの帯状部40aは、回転方向FRの後側に膨らむように湾曲しているため、帯状部40aでフロックFを抱え込むようにして効率良くフロック沈降ゾーンZ2に案内することができるようになる。
次に、図10〜図12を参照して案内羽根の変形例について説明する。図10は案内羽根の第1の変形例を示す平面図であり、図11は案内羽根の第1の変形例を示す斜視図である。
図10及び図11に示されるように、第1の変形例に係る案内羽根40Bは、回転軸23から回転軸23の径方向に突き出たブラケット部40dと、ブラケット部40dの先端から回転軸23の接線方向に突き出した帯状部40eとを有する。帯状部40eは、回転軸23の軸線Lに直交する面に沿って配置され、且つ湾曲している。帯状部40eは、ブラケット部40dに固定された根本側の基端部40fよりも先端部40gの方が、回転方向RDの前側に配置されている。帯状部40eには、上縁から回転方向RDの前側に張り出した鍔部40hが設けられている。鍔部40hによって上方へのフロックFの流出を阻害でき、フロックFの沈降を促進しながら余剰のフロックFを効率良くフロック沈降ゾーンZ2に案内することができるようになる。なお、鍔部40hは、帯状部40eの下縁に設けても良い。
図12(a)は案内羽根の第3の変形例を示す平面図であり、同図(b)は案内羽根の第4の変形例を示す図であり、同図(c)は案内羽根の第5の変形例を示す図である。図12(a)に示されるように、第3の変形例に係る案内羽根40Cでは、回転軸23に固定された帯状部40nの縁に鍔部40pが形成されている。第4の変形例に係る案内羽根40Dでは、帯状部40kの縁に形成された鍔部40mは、先端側の方が基端側よりも幅が狭くなっている。第5の変形例に係る案内羽根40Eでは、帯状部40iの縁に半円形の鍔部40jが形成されている。
(第5実施形態)
次に、図13を参照して第5実施形態に係る凝集沈殿装置について説明する。図13は、第5実施形態に係る凝集沈殿装置の断面図である。なお、第5実施形態に係る凝集沈殿装置1Fに関して第1実施形態に係る凝集沈殿装置1Aと同様の構成及び要素については、同一の符号を付して詳細説明は省略する。
凝集沈殿装置1Fは、凝集剤が添加された原水を受け入れる沈殿槽3Fを備える。沈殿槽3Fは、有底円筒状の外筒部(外壁部)5Fを備えている。外筒部5Fの下部には、逆円錐状の底部51が設けられている。沈殿槽3F内には、外筒部5Fと同心になるように配置された円筒状の内筒部(内壁部)7Fが設けられている。内筒部7Fは、外筒部5Fよりも外径が小さく、且つ鉛直方向における高さが低くなっており、外筒部5Fに囲まれた状態になっている。
凝集沈殿装置1Fは、第1実施形態に係る凝集沈殿装置1Aとは異なり、原水を供給するための原水分散ノズル9cは内筒部7Fの底に配置されている。また、濃縮汚泥を排出する濃縮汚泥排出管53は、外筒部5Fの逆円錐状の底部51に設けられ、濃縮汚泥掻寄機52は、底部51に沿って設けられている。濃縮汚泥掻寄機52の回転軸23は、内筒部7Fの軸線L上に延在し、内筒部7Fの底を貫通している。
凝集沈殿装置1Fでは、外筒部5Aに囲まれた内筒部7Fの外側は断面ドーナツ状のフロック分離濃縮槽15Fとして機能し、内筒部7Fの内側はフロック成長槽13Fとして機能する。フロック成長槽13F内は、フロック成長ゾーンZ1となり、フロック分離濃縮槽15A内はフロック沈降ゾーンZ2となり、両ゾーンZ1,Z2を内筒部7Fが区画する状態になっている。
フロック沈降ゾーンZ2となる内筒部7Fの外側には、循環水抜出し管57が設置されている。循環水抜出し管57は、フロック分離濃縮槽15Aの底を抜けて、原水配給管9の直前の原水供給管11に接続されている。循環水抜出し管57には、循環水ポンプ59が設置されており、循環水ポンプ59の駆動により、フロック沈降ゾーンZ2内の原水を下方に向けて引き抜きできるようになっている。循環水抜出し管57及び循環水ポンプ59によって循環ライン61が構成され、循環ライン61は、フロック沈降ゾーンZ2内の原水を下方に向けて引き抜き、原水供給管11を介して原水配給管9に導入する。
凝集沈殿装置1Fによっても、フロック成長ゾーンZ1で形成された流動層FRのフロックFをフロック沈降ゾーンZ2に効率よく引き込んで原水の処理効率を向上することが可能になる。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の各実施形態を適宜に組み合わせるようにしてもよい。
以下、本発明の実施例として、実証テスト機による実験結果を以下に説明する。実証テスト機は、外壁部として直径30cm、高さ160cmの外円筒と、内壁部として直径10cm、高さ80cmの内円筒を設置したものを使用した。
(1)テスト条件
原水:カオリン100mg/l+PAC(ポリ塩化アルミニウム)10mg/lを混合調整した。(原水SS133mg/l)
凝集剤:アニオン系ポリマーを0.5mg/l+0.5mg/lで分割添加した。
循環水量:原水量×1/10
表面積負荷率:13m/h(原水基準で)
(2)処理水SS
CASE1:フロック吸引管固定、且つ循環水有り(3mg/l)
CASE2:フロック吸引管回転、且つ循環水有り(2mg/l)
(3)検証結果
いずれのCASEでも通常の凝集沈殿装置の表面積負荷率(0.5〜1.5m/h)よりはるかに高い負荷率の運転にもかかわらず、清澄な処理水が得られている。CASE1とCASE2ではあまり差が出ていないのは、実証テスト機の直径が小さいためにフロック吸引管は固定でも回転でもフロック成長ゾーンの流動層の高さに乱れはなかったためと考えられる。装置の直径が大きくなればその差はもっとはっきり現れるものと考えられる。
以下、本発明の実施例として、実証テスト機による実験結果を以下に説明する。実証テスト機は、外壁部として直径50cm、高さ200cmの外円筒と、内壁部として直径15cm、高さ100cmの内円筒を設置したものを使用した。
(1)テスト条件
原水:カオリン100mg/l+PAC(ポリ塩化アルミニウム)10mg/lを混合調整した。(原水SS133mg/l)
凝集剤:アニオン系ポリマーを0.5mg/l+0.5mg/lで分割添加した。
循環水量:原水量×1/10
表面積負荷率:13m/h(原水基準で)
(2)処理水SS
CASE1:案内羽根無し、且つ循環水無し(8mg/l)
CASE2:案内羽根有り、且つ循環水無し(7mg/l)
CASE3:案内羽根有り、且つ循環水有り(2mg/l)
(3)検証結果
いずれのCASEでも通常の凝集沈殿装置の表面積負荷率(0.5〜1.5m/h)よりはるかに高い負荷率の運転にもかかわらず、清澄な処理水が得られている。CASE1とCASE2ではあまり差が出ていないのは、実証テスト機の直径が小さいために案内羽根の有無で結果に大きな差が出なかったためと考えられる。
本発明の第1実施形態に係る凝集沈殿装置の概略的な断面図である。 図1のII―II線に沿った断面図である。 図1のIII−III線に沿った断面図である。 原水中の粒子分布図である。 本発明の第2実施形態に係る凝集沈殿装置の概略的な断面図である。 本発明の第3実施形態に係る凝集沈殿装置の概略的な断面図である。 本発明の第4実施形態に係る凝集沈殿装置の概略的な断面図である。 図7のVIII−VIII線に沿った断面図である。 案内羽根の斜視図である。 第1の変形例に係る案内羽根の平面図である。 第1の変形例に係る案内羽根の斜視図である。 他の変形例に係る案内羽根を示し、(a)は第2の変形例に係る案内羽根の平面図であり、(b)は第3の変形例に係る案内羽根の平面図であり、(c)は第4の変形例に係る案内羽根の平面図である。 本発明の第5実施形態に係る凝集沈殿装置の概略的な断面図である。
符号の説明
1A,1C,1D,1E,1F…凝集沈殿装置、3A,3C,3D,3F…沈殿槽、5A,5F…外筒部(外壁部)、7A,7C,7D,7E,7F…内筒部(内壁部)、7b…内筒部の側部、9…原水配給管(原水の導入部)、11…原水供給管(原水供給ライン)、11a…第1の凝集剤導入管(第1の凝集剤導入部)、11b…攪拌部、11c…第2の凝集剤導入管(第2の凝集剤導入部)、17…整流板、19…処理水排出部、21…濃縮汚泥排出管(フロック排出部)、27A,27B,27C…フロック吸引管(連通部)、30…循環ライン(下降流形成手段)、40A,40B,40C,40D,40E,40F…案内羽根、40a,40e,40i,40k,40n…帯状部、40b,40f…帯状部の基端部、40c,40g…帯状部の先端部、40h,40j,40m,40p…鍔部、L…軸線、F…フロック、FR…流動層、Z1…フロック成長ゾーン、Z2…フロック沈降ゾーン。

Claims (6)

  1. 原水及び凝集剤を受け入れる沈殿槽と、前記沈殿槽内に沈殿したフロックを排出するフロック排出部と、前記沈殿槽から処理水を排出する処理水排出部と、を備える凝集沈殿装置において、
    前記沈殿槽内で、前記原水の上昇流によってフロックの流動層が形成されるフロック成長ゾーンと前記フロック成長ゾーンで生成されたフロックが沈降するフロック沈降ゾーンとを区画する内壁部と、
    前記内壁部に設けられ、且つ前記フロック成長ゾーンと前記フロック沈降ゾーンとを連通する連通部と、
    前記沈殿槽内の前記フロック成長ゾーンに前記原水を導入する導入部と、
    前記沈降槽内の前記フロック沈降ゾーンに下降流を形成する下降流形成手段と、を備え、
    前記沈殿槽は、筒状の外壁部を有し、前記内壁部は、前記外壁部に囲まれた筒状であり、
    前記外壁部の下部には前記導入部が設けられ、前記外壁部の上部には前記処理水排出部が設けられ、前記内壁部の側部には前記連通部が設けられ、前記内壁部の底には前記フロック排出部が設けられ、
    前記フロック成長ゾーンは、前記外壁部と前記内壁部との間に形成され、
    前記フロック沈降ゾーンは、前記内壁部の内側に形成されており、
    前記内壁部の上端は開放され、
    前記内壁部の軸線上に延在する回転軸と、前記内壁部の上端よりも上で前記回転軸に連結され、且つ前記回転軸と一緒に回転して前記フロック成長ゾーン側のフロックを前記フロック沈降ゾーン側である前記回転軸側に案内する案内羽根と、を備えることを特徴とする凝集沈殿装置。
  2. 前記下降流形成手段は、前記原水を下方に向けて引き抜いて前記導入部に供給する循環ラインであることを特徴とする請求項1記載の凝集沈殿装置。
  3. 前記案内羽根は、前記回転軸の軸線に直交する面に沿って配置され、且つ湾曲した帯状部を有し、前記帯状部は、根本側の基端部よりも先端部の方が前記回転軸の回転方向の前側に配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の凝集沈殿装置。
  4. 前記案内羽根は、前記帯状部の縁から前記回転軸の回転方向の前側に張り出した鍔部を更に有することを特徴とする請求項3記載の凝集沈殿装置。
  5. 前記導入部に前記原水を供給する原水供給ラインを更に備え、
    前記原水供給ラインには、前記原水の攪拌部と、前記攪拌部の上流側に配置された第1の凝集剤導入部と、前記攪拌部の下流側に配置された第2の凝集剤導入部と、が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の凝集沈殿装置。
  6. 前記内壁部と前記外壁部との間には、前記原水の上昇流に交差するように配置された整流板が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の凝集沈殿装置。
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