JP6931813B2 - 培養用足場の製造方法 - Google Patents
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Description
巻取回転体10の構成は、回転可能である限り特に限定されず、ドラム状であってもよいし、複数のロールで張架されたベルトであってもよい。後者の場合、少なくとも1本のロールを回転駆動させて、ベルトを回転させる。巻取回転体10の材質としては、例えば、金属材料、各種樹脂、各種ゴム、セラミックスおよびこれらの組み合わせが挙げられる。巻取回転体10がベルトである場合、ベルトは、金属ベルトであってもよいし、樹脂ベルトであってもよい。電界紡糸法により繊維21が紡糸される場合、樹脂ベルトは導電性を備えることが好ましい。巻取回転体10の外形は、例えば、円柱または角柱であってもよい。
接着剤40は、基材30の少なくとも開始地点PSおよび終了地点PEに対応する位置に配置される。接着剤40は、開始地点PS、終了地点PE、および、開始地点PSと終了地点PEとの間に対応する位置に、帯状に配置されてもよい。この場合、凸部10Pの短手方向における接着剤40の長さ(幅)は、凸部10Pの短手方向の長さ(幅)よりも大きい。なお、凸部10Pの幅(短手方向の長さ)が小さい場合、開始地点PSと終了地点PEとは、密接、さらには、重複し得る。接着剤40は、図5に示すように、開始地点PS、終了地点PE、および、開始地点PSと終了地点PEとの間の一部に対応する位置に、帯状に配置されてもよい。
本実施形態に係る培養用足場の製造方法は、繊維21の原料液をノズルから吐出して、繊維21を生成させるとともに、繊維21を、巻取回転体10の周面に周回するように堆積させて、繊維集合体20を形成する堆積工程と、接着剤を備える基材を準備する基材準備工程と、巻取回転体10を回転させながら、繊維集合体20を基材30に接着剤を介して転写する転写工程と、を具備する。このとき、巻取回転体10の周面に、巻取回転体10の回転軸Aに沿う方向に延伸する複数の帯状の凸部10Pが配置されている。さらに、転写工程において、繊維集合体20の任意の凸部10Pからの剥離が開始する開始地点PSおよび当該剥離が終了する終了地点PEは、接着剤40に接着されている。
本工程では、原料液22から繊維21を生成させるとともに、繊維21を巻取回転体10の周面を1周以上、周回させながら堆積させる。これにより、巻取回転体10の周面には、繊維集合体20が形成される。
溶液紡糸法や電界紡糸法で利用する原料液22は、繊維21の原料と溶媒とを含む。溶融紡糸法で利用する原料液22は、溶融した繊維21の原料を含む。溶融紡糸法では、原料の溶媒への溶解性を考慮する必要がないため、原料の選択肢が広がる。
上記原料液22から生成される繊維21は、上記ブロックポリマーおよびスチレン樹脂、さらには、必要に応じて添加剤を含む。繊維21の平均繊維径は、例えば、0.5μm〜20が好ましく、1〜8μmがより好ましく、1.5〜4μmが特に好ましい。
繊維集合体20は、複数の繊維21の集合体である。繊維集合体20において、複数の繊維21は一方向に配列している。複数の繊維21が一方向に配列しているとは、繊維集合体20において、繊維21同士が交差していないか、繊維21同士が交わる平均的な角度が、0°を超え60°以下であることをいう。このように、複数の繊維21が配列した状態である場合、その繊維21の配列方向に沿って繊維21が伸び易いため、生物組織や微生物へのストレスも低減できる。よって、繊維21の配列方向に沿って生物組織や微生物が成長し易くなる。
本工程では、接着剤40を備える基材30を準備する。
基材30は、主に、繊維集合体20を支持するために用いられる。
基材30は特に限定されず、従来の培養用足場に利用されるものを用いることができる。基材30としては、培養する生物組織や微生物の種類などに応じて、樹脂フィルム、不織布などの多孔質基材、ガラス製あるいは樹脂材料製の基板、あるいは、これらの組み合わせが挙げられる。
本工程では、巻取回転体10を回転させながら、繊維集合体20を基材30に転写する。これにより、繊維集合体20および基材30を備える培養用足場100が得られる。
10P:凸部
10R:リブ
11:回転基体
12:凹凸シート
121:支持シート
122:シリコーンゴム
20:繊維集合体
21:繊維
22:原料液
30:基材
40:接着剤
51:ノズル
52:XZステージ
53:架台
100:培養用足場
Claims (5)
- 細胞、生物組織または微生物の培養に用いる培養用足場の製造方法であって、
繊維の原料液をノズルから吐出して、前記繊維を生成させるとともに、前記繊維を、巻取回転体の周面に周回するように堆積させて、繊維集合体を形成する堆積工程と、
接着剤を備える基材を準備する基材準備工程と、
前記巻取回転体を回転させながら、前記繊維集合体を前記基材に前記接着剤を介して転写する転写工程と、を備え、
前記繊維集合体は、一方向に配列した複数の繊維の集合体であり、
前記巻取回転体の前記周面に、前記巻取回転体の回転軸に沿う方向に延伸する複数の帯状の凸部が配置されており、
前記転写工程において、前記繊維集合体の任意の前記凸部からの剥離が開始する開始地点および前記剥離が終了する終了地点が、前記接着剤に接着される、培養用足場の製造方法。 - 前記接着剤が、シリコーン樹脂、ホットメルト樹脂または紫外線硬化樹脂である、請求項1に記載の培養用足場の製造方法。
- 前記凸部の少なくとも前記繊維との接触部に、シリコーンゴム層を備える、請求項1または2に記載の培養用足場の製造方法。
- 前記巻取回転体が、回転基体と、前記回転基体の周囲に捲回された支持シートとを備え、
前記凸部が、前記支持シートに配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の培養用足場の製造方法。 - 前記接着剤は、前記基材の表面の少なくとも一部に配置されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の培養用足場の製造方法。
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JP2017144347A JP6931813B2 (ja) | 2017-07-26 | 2017-07-26 | 培養用足場の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017144347A JP6931813B2 (ja) | 2017-07-26 | 2017-07-26 | 培養用足場の製造方法 |
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