JP6930176B2 - 立体造形用組成物のセット、立体造形物の製造方法、及び立体造形装置 - Google Patents

立体造形用組成物のセット、立体造形物の製造方法、及び立体造形装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6930176B2
JP6930176B2 JP2017065570A JP2017065570A JP6930176B2 JP 6930176 B2 JP6930176 B2 JP 6930176B2 JP 2017065570 A JP2017065570 A JP 2017065570A JP 2017065570 A JP2017065570 A JP 2017065570A JP 6930176 B2 JP6930176 B2 JP 6930176B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
dimensional modeling
meth
surface tension
examples
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017065570A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018167445A (ja
Inventor
義仁 嶋田
義仁 嶋田
義浩 法兼
義浩 法兼
杉浦 健治
健治 杉浦
寛之 内藤
寛之 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2017065570A priority Critical patent/JP6930176B2/ja
Priority to CA3050077A priority patent/CA3050077C/en
Priority to PCT/JP2018/011800 priority patent/WO2018181027A1/en
Priority to CN201880019359.XA priority patent/CN110430995B/zh
Priority to EP18716681.4A priority patent/EP3606728A1/en
Priority to US16/482,454 priority patent/US20200010580A1/en
Publication of JP2018167445A publication Critical patent/JP2018167445A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6930176B2 publication Critical patent/JP6930176B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C64/00Additive manufacturing, i.e. manufacturing of three-dimensional [3D] objects by additive deposition, additive agglomeration or additive layering, e.g. by 3D printing, stereolithography or selective laser sintering
    • B29C64/40Structures for supporting 3D objects during manufacture and intended to be sacrificed after completion thereof
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B33ADDITIVE MANUFACTURING TECHNOLOGY
    • B33YADDITIVE MANUFACTURING, i.e. MANUFACTURING OF THREE-DIMENSIONAL [3-D] OBJECTS BY ADDITIVE DEPOSITION, ADDITIVE AGGLOMERATION OR ADDITIVE LAYERING, e.g. BY 3-D PRINTING, STEREOLITHOGRAPHY OR SELECTIVE LASER SINTERING
    • B33Y70/00Materials specially adapted for additive manufacturing
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/46Polymerisation initiated by wave energy or particle radiation
    • C08F2/48Polymerisation initiated by wave energy or particle radiation by ultraviolet or visible light
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F290/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers modified by introduction of aliphatic unsaturated end or side groups
    • C08F290/02Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers modified by introduction of aliphatic unsaturated end or side groups on to polymers modified by introduction of unsaturated end groups
    • C08F290/06Polymers provided for in subclass C08G
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B33ADDITIVE MANUFACTURING TECHNOLOGY
    • B33YADDITIVE MANUFACTURING, i.e. MANUFACTURING OF THREE-DIMENSIONAL [3-D] OBJECTS BY ADDITIVE DEPOSITION, ADDITIVE AGGLOMERATION OR ADDITIVE LAYERING, e.g. BY 3-D PRINTING, STEREOLITHOGRAPHY OR SELECTIVE LASER SINTERING
    • B33Y10/00Processes of additive manufacturing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B33ADDITIVE MANUFACTURING TECHNOLOGY
    • B33YADDITIVE MANUFACTURING, i.e. MANUFACTURING OF THREE-DIMENSIONAL [3-D] OBJECTS BY ADDITIVE DEPOSITION, ADDITIVE AGGLOMERATION OR ADDITIVE LAYERING, e.g. BY 3-D PRINTING, STEREOLITHOGRAPHY OR SELECTIVE LASER SINTERING
    • B33Y30/00Apparatus for additive manufacturing; Details thereof or accessories therefor

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)

Description

本発明は、立体造形用組成物のセット、立体造形物の製造方法、及び立体造形装置に関する。
三次元の立体物を造形する方法として、付加製造(AM: Additive Manufacturing)が知られている。この方法では、三次元モデルを所定間隔で切断した断面形状の層を形成し、積層することにより立体物を造形する。立体物を造形する手法としては、インクジェット記録装置を用いたマテリアルジェット方式、熱溶融積層法(FDM:Fused Deposition Molding)、バインダージェット方式、光造形(SLA:Stereo Lithography Apparatus)、及び粉末焼結積層造形(SLS:Selective Laser Sintering)などが知られている。マテリアルジェット方式では、硬化性の組成物を吐出して液膜を形成し、液膜を硬化して一断面形状の層形成し、これを積層して立体物を造形する。マテリアルジェット方式で、オーバーハング部を有する三次元形状を造形する場合に、オーバーハング部のモデル部を、サポート部により支持しながら造形することが知られている。
特許文献1には、三次元モデルの成形が完了した時点で、モデル材、及びサポート材が一体的に形成されていること、このサポート材は、水溶解性の材料からなるため、成形物を水に浸けることにより、モデル材のみが得られることが記載されている。また、この文献には、モデル材の硬化性樹脂成分のSP値の加重平均値が10.3を超えると、モデル材の硬化物が水で膨潤変形すること、また、SP値が9.0未満では該硬化物が脆くなり靱性が低下することが記載されている。また、特許文献1には、モデル材の成分として、アクリロイルモルホリンが記載されている。
特許文献2には、三次元造形装置において、吐出されたモデル材及びサポート材の表面を未硬化の状態で押圧し、造形材の余剰分を除去することにより、造形材表面を平滑化するためのローラを設けることが記載されている。
例えば、アクリロイルモルホリンは、光硬化性を有し、硬化物の強度や伸び性能が優れているため、モデル材として利用可能であり、かつ、親水性、及び水溶解性が高いため、サポート材としても利用可能である。しかしながら、例えば、同種のポリマーをモデル材、及びサポート材の双方に使用するような場合に、ローラなどで平滑化しながら造形したとしても、モデル材とサポート材の界面の粗くなる。このため、モデル材により形成されるモデル部から、サポート材により形成されるサポート部が除去され難く、モデル部の透明性が低下するという課題が生じる。
請求項1に係る発明は、第一の組成物、及び第二の組成物を有し、前記第一の組成物及び前記第二の組成物は、エチレン性不飽和モノマーを含み、前記第二の組成物の硬化物は、水崩壊性を有し、前記第一の組成物は、さらにウレタンアクリレート及び/又はジメチロール−トリシクロデカンジアクリレートを含み、前記第二の組成物は、さらに水またはアルコールを含み、前記第一の組成物の表面張力をST1、前記第二の組成物の表面張力をST2とした場合に、式(1)及び(3)を満たす。
|ST1−ST2|≦2 ・・・(1)
33.4≦ST2≦40 ・・・(3)
式(1)及び(3)において、表面張力の単位は、mN/mである。
本発明によれば、平滑性、及び透明性に優れた造形物が得られるという効果を奏する。
図1は、一実施形態に係る造形装置を示す概略図である。 図2は、立体造形物を製造する工程を説明するための概念図である。 図3は、造形物の一例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。発明者らは、鋭意検討の結果、造形に用いる二つの組成物の表面張力の関係性、すなわち濡れを制御することで、平滑性、及び透明性に優れた造形物が得られることを明らかにした。
<<<立体造形用の組成物>>>
本発明の一実施形態において、立体造形用組成物のセットは、組成物A(第一の組成物の一例)、及び組成物B(第二の組成物の一例)を含む。以下、立体造形用組成物のセットを、単に組成物のセットと表す。この組成物のセットは、モデル部をサポート部によって支持しながら造形する各種の付加製造(AM: Additive Manufacturing)において好適に用いられる。
組成物A、及び組成物Bのうちの一方は、モデル部の形成に用いられるモデル材であり、組成物A、及び組成物Bのうちの他方は、サポート部の形成に用いられるサポート材である。組成物A、及び組成物Bは、液体であり、互いに界面を有する状態で硬化して用いられる。組成物Aの硬化物、及び組成物Bの硬化物の少なくとも一方は、水崩壊性を有する。また、組成物のセットは、組成物Aの表面張力をSTa(ST1の一例)、組成物Bの表面張力をSTb(ST2の一例)とした場合に、式(1)を満たし、好ましくは(1)乃至(3)を満たす。
|STa−STb|≦2 ・・・(1)
28≦STa≦40 ・・・(2)
28≦STb≦40 ・・・(3)
式(1)乃至(3)において、表面張力の単位は、mN/mである。
なお、以下の説明で、組成物A、及び組成物Bのうちの任意のものは、単に「組成物」と表す。
本発明の組成物は、水崩壊性を有することが好ましい。なお、水崩壊性とは、水に浸漬したときに、硬化物が細かく分解され、当初有していた形状や性質を維持できなくなることを意味する。なお、本発明において、常温は、例えば、20℃以上40℃以下等である。
本発明の活性エネルギー線硬化型液体組成物としては、水崩壊性として、以下の条件A〜条件Cの少なくともいずれかを満たすことが好ましい。
<条件A>
活性エネルギー線を500mJ/cm照射して得た、縦20mm×横20mm×高さ5mmの硬化物を、20mLの水に入れ、40℃及び60℃のいずれかの温度にて超音波を30分間かけたときの残存固体の体積が50体積%以下である。
<条件B>
活性エネルギー線を500mJ/cm照射して得た、縦20mm×横20mm×高さ5mmの硬化物を、20mLの水に入れ、25℃にて1時間静置したときの残存固体の体積が90体積%以下である。
<条件C>
活性エネルギー線を500mJ/cm照射して得た、縦20mm×横20mm×高さ5mmの硬化物を、20mLの水に入れ、25℃にて1時間静置すると、少なくとも一方向が1mm以下の大きさの固体であるか、完全に溶解している。
なお、条件A〜条件Cにおける縦20mm×横20mm×高さ5mmの硬化物としては、以下のようにして作製することができる。
縦20mm×横20mm×高さ5mmのシリコーンゴム型に活性エネルギー線硬化型液体組成物を流し込み、紫外線照射装置(装置名:SubZero−LED、インテグレーション・テクノロジー株式会社製)により、紫外線を照射量500mJ/cm(照度:100mW/cm、照射時間:5秒間)にて照射して縦20mm×横20mm×高さ5mmの硬化物であるサポート部を得ることができる。
条件Bにおける残存固体の体積としては、90体積%以下が好ましく、50体積%以下がより好ましく、30体積%以下が特に好ましい。なお、残存固体の体積は、アルキメデス法により測定することができる。
組成物A、及び組成物Bの少なくとも一つは、紫外線、及び赤外線等の活性エネルギー線により硬化する活性エネルギー線硬化型材料であることが好ましい。このため、組成物A、及び組成物Bは、硬化性を有するモノマー、及び光重合開始剤を含む。また、組成物A、及び組成物Bは、ポリマー、溶媒、及び界面活性剤などを含んでもよい。更に、組成物A、及び組成物Bは、必要に応じて、界面活性剤、消泡材、粘度調整材、重合禁止剤、顔料、及び染料などのその他の成分を含む。
<硬化性を有するモノマー>
硬化性を有するモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、単官能モノマー、多官能モノマーなどが例示される。硬化性を有するモノマーは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。硬化性を有するモノマーの含有量としては、組成物全量に対して、40質量%以上95質量%以下が好ましい。
硬化性を有するモノマーとしては、脂肪族炭化水素(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート、多官能脂肪族、及びエポキシモノマーなどが例示される。脂肪族炭化水素(メタ)アクリレートとしては、直鎖型のエチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、及びエトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート;分岐型のn−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート(EHA)、イソオクチル(メタ)アクリレート、及びイソデシル(メタ)アクリレート;並びに、環状脂肪族型のイソボルニル(メタ)アクリレート、及びシクロヘキシル(メタ)アクリレートなどが例示される。多官能脂肪族としては、エチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、及びトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどが例示される。エポキシモノマーとしては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAグリシジルエーテル、及び水添ビスフェノールAグリシジルエーテルなどが例示される。
また、硬化性を有するモノマーとして、グリシジル(メタ)アクリレート、及びテトラヒドロフリル(メタ)アクリレートなどの複数の反応性基を有するモノマーを使用することもできる。また、硬化性を有するモノマーとして、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、及び(メタ)アクリロイルモルホリンなどのアミド基を有するモノマー、並びにN−ビニルカプロラクタム、及びN−ビニルカルバゾールなどの複素環状ビニル化合物を使用することもできる。硬化性を有するモノマーは、カルボニル基、カルボキシル基、ニトロ基、及びスルホン基などを有していても良い。
硬化性を有するモノマーの重合反応としては、ラジカル重合、イオン重合、配位重合、及び開環重合などが例示される。これらの中でも、反応の制御の点から、ラジカル重合が好ましい。組成物のうちサポート材は、水溶性を付与するため、硬化性を有するモノマーとして、水素結合性を有するモノマーを含むことが好ましい。
水素結合性を有するモノマーとしては、エチレン性不飽和モノマーが好ましく、水溶性単官能エチレン性不飽和モノマー、及び水溶性多官能エチレン性不飽和モノマーがより好ましく、低粘度な環状化合物が更に好ましい。
水溶性単官能エチレン性不飽和モノマーとしては、単官能ビニルアミド基含有モノマー;単官能水酸基含有(メタ)アクリレート;水酸基含有(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド誘導体;及び(メタ)アクリロイルモルホリンなどが例示される。水溶性単官能エチレン性不飽和モノマーは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
単官能ビニルアミド基含有モノマーとしては、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、及びN−ビニルピロリドン等が例示される。単官能水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが例示される。水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、モノアルコキシ(C1〜4)ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(Cは炭素数を表す。以下、同様。)、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、モノアルコキシ(C1〜4)ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、及びPEG−PPGブロックポリマーのモノ(メタ)アクリレートなどが例示される。(メタ)アクリルアミド誘導体としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、及びN−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミドなどが例示される。
これらの中でも、光反応性の点から、(メタ)アクリレート、及び(メタ)アクリルアミド誘導体が好ましく、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド、及びジエチル(メタ)アクリルアミドがより好ましく、人体への皮膚低刺激性の点から、(メタ)アクリロイルモルホリン、及びN−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドが更に好ましい。
水溶性多官能エチレン性不飽和モノマーとしては、二官能基のモノマー、及び三官能基以上のモノマーが例示される。水溶性多官能エチレン性不飽和モノマーとしては、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
二官能基のモノマーとしては、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート(MANDA)、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート(HPNDA)、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート(BGDA)、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート(BUDA)、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート(HDDA)、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート(DEGDA)、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート(NPGDA)、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(TPGDA)、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール200ジ(メタ)アクリレート、及びポリエチレングリコール400ジ(メタ)アクリレートなどが例示される。三官能基以上のモノマーとしては、トリアリルイソシアネート、ジメチロール-トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、及びトリス(2ーヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレートなどが例示される。
<光重合開始剤>
光重合開始剤としては、光、特に波長220nm乃至400nmの紫外線の照射によりラジカルを生成する任意の物質を用いることができる。このような光重合開始剤としては、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ジクロロベンゾフェノン、p,p−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォーメート、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、及びジ−tert−ブチルペルオキシドなどが例示される。
これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。これらのうち、造形に用いる紫外線照射装置の紫外線波長に合わせた光重合開始剤を選択することが好ましい。光重合開始剤の含有量としては、組成物全量に対して、0.5質量%以上10質量%以下が好ましい。
<ポリマー>
立体造形用の組成物に用いられるポリマーは、硬化性ポリマーでも非硬化性ポリマーでもよく、造形物の強度やサポート部の除去性などを考慮して適宜選択することができる。一般的にはモデル材には硬化性ポリマー、サポート材には非硬化性ポリマーが使用されるが、目的に沿ったポリマーを使用することができる。
硬化性ポリマーとしては、ウレタンアクリレート、及びポリアクリレートなどが例示される。ウレタンアクリレートは、ヒドロキシアクリレートとイソシアネートとを反応させて得られる。
ヒドロキシアクリレートとしては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ(イソ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、及び(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル単体などが例示される。また、ヒドロキシアクリレートとして、ヒドロキシアクリレートを伸張反応させた伸張ヒドロキシアクリレートを使用することもできる。伸張反応は、ヒドロキシアクリレートに、ジオール、アルキルオキシド、カプロラクトンを付加させて、任意のアルキレンオキシド基を導入することで行われる。
イソシアネートのうち、ポリ(ジ、トリまたはそれ以上)イソシアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、これらのヌレート化物、およびこれらの混合物などが例示される。
芳香族ポリイソシアネートとしては、C6〜20(NCO基中のCを除く炭素数、以下、イソシアネートの説明において同様。)の化合物、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、及び2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)が例示される。脂肪族ポリイソシアネートとしては、C2〜18の化合物、例えばヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)が例示される。脂環式ポリイソシアネートとしては、C4〜45の化合物、例えばイソホロンジイソシアネート(IPDI)、2,4−メチルシクロヘキサンジイソシアネート、2,6−メチルシクロヘキサンジイソシアネート(水添TDI)、及びジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)などが例示される。芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、C8〜15の化合物、例えばm−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート(XDI)、及びα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが例示される。
また、ウレタンアクリレートとして、市販されているものを用いてもよい。市販されているウレタンアクリレートとしては、AH−600、UA−306H、UA−306T、UA−306I、UA−510H、UF−8001G、DAUA−167(以上共栄社化学社製)やU−2PPA、U−6LPA,U−10HA、U−10PA、UA−1100H、U−15HA、UA−53H、UA−33H、U−200PA、UA−160TM、UA−290TM、UA−4200、UA−4400、UA−122P(以上新中村化学工業社製)、Photomer6008、Photomer6010、Photomer6019、Photomer6184、及びPhotomer6210(BASF社製)などが例示される。
非硬化性ポリマーとしては、アルキレンオキサイド付加物、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリアクリル、及びポリアクリルスチレン共重合物などが例示される。組成物がサポート材の形成に用いられる場合、非硬化性ポリマーとしては、アルキレンオキサイド付加物が好ましく、組成物の粘度の点から炭素数2以上6以下で重量平均分子量5000以下が好ましい。
<溶媒>
立体造形用の組成物に用いられる溶媒としては、モノアルコール、及びジオールなどのポリオール、炭化水素、カルボン酸、エステル、ケトン、並びにアミンなどの官能基を含む溶媒が例示される。サポート材は、水溶性を高めるためにアルコールを含むことが好ましい。
<界面活性剤>
組成物A、及び組成物Bの少なくとも一方は、界面活性剤を含むことが好ましい。組成物A、及び組成物Bの少なくとも一方が界面活性剤を含むことで、表面張力が高い一方の組成物の表面張力を下げ、組成物A、及び組成物Bの表面張力差を小さくする効果がある。立体造形用の組成物に用いられる界面活性剤としては、親水基の分類で陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、両イオン系界面活性剤、及びノニオン系界面活性剤が例示される。これらのうち、いずれも使用できるが、一般的に入手性がよい陰イオン系界面活性剤が好ましい。界面活性剤としては、疎水基の分類で、炭化水素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などが例示される。これらのうち、いずれも使用できるが、組成物への溶解度の点からシリコーン系界面活性剤が好ましい。シリコーン系界面活性剤としては多種多様なものが挙げられるが、造形時の臭気やVOC(Volatile Organic Compounds)の観点から不揮発分が80%以上のものが好ましい。シリコーン系界面活性剤の市販品としてはBYK−302、BYK−307、BYK−333、BYK−347、BYK−348、BYK−349、BYK−377、及びBYK−3455などが例示される。
<その他の成分>
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、重合禁止剤、組成物に分散可能な鉱物、熱重合開始剤、着色剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、老化防止剤、架橋促進剤、紫外線吸収剤、可塑剤、防腐剤、及び分散剤などが例示される。
−重合禁止剤−
重合禁止剤としては、フェノール化合物、硫黄化合物、リン化合物、及びアミン化合物などが例示される。フェノール化合物としては、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、及び1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンなどが例示される。硫黄化合物としては、ジラウリルチオジプロピオネートなどが例示される。リン化合物としては、トリフェニルホスファイトなどが例示される。アミン化合物としては、フェノチアジンなどが例示される。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
重合禁止剤の含有量としては、特に限定されないが、圧縮応力の点から、組成物全量に対して、30質量%以下が好ましく、20質量%以下が好ましい。
−組成物に分散可能な鉱物−
組成物に分散可能な鉱物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、層状粘土鉱物などが例示される。
層状粘土鉱物としては、モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、サポナイト、ノントロナイト、及びスチーブンサイトなどのスメクタイト;バーミキュライト;ベントナイト;並びに、カネマイト、ケニアナイト、及びマカナイトなどの層状ケイ酸ナトリウムなどが例示される。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。層状粘土鉱物としては、天然の鉱物であってもよいし、化学合成法によって製造されたものであってもよい。
層状粘土鉱物の表面は、有機処理されていてもよい。層状粘土鉱物などの層状無機物は、有機カチオン性化合物により処理されて、層間の陽イオンが、4級塩などのカチオン性基とイオン交換される。層状粘土鉱物の陽イオンとしては、ナトリウムイオン、カルシウムイオンなどの金属カチオンなどが例示される。有機カチオン性化合物により処理された層状粘土鉱物は、上記のポリマーや上記の重合性モノマーに膨潤、又は分散しやすくなる。
有機カチオン性化合物により処理された層状粘土鉱物としては、ルーセンタイトシリーズ(コープケミカル株式会社製)などが例示される。ルーセンタイトシリーズ(コープケミカル株式会社製)としては、ルーセンタイトSPN、ルーセンタイトSAN、ルーセンタイトSEN、及びルーセンタイトSTNなどが例示される。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
−着色剤−
着色剤としては、顔料、及び染料などが例示される。顔料としては、有機顔料、及び無機顔料などが例示される。有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料、アジン顔料、昼光蛍光顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、及び天然顔料などが例示される。無機顔料としては、酸化鉄、酸化クロム、及び酸化チタンなどの金属酸化物、並びにカーボンブラックなどが例示される。
−酸化防止剤−
酸化防止剤としては、フェノール化合物、硫黄化合物、及びリン化合物などが例示される。フェノール化合物としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールなどの単環フェノール;2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)などのビスフェノール;及び1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンなどの多環フェノールなどが例示される。硫黄化合物としては、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネートなどが例示される。リン化合物としては、トリフェニルホスファイトなどが例示される。アミン化合物としては、オクチル化ジフェニルアミンなどが例示される。
−連鎖移動剤−
連鎖移動剤としては、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、チオール、ケトン、アルデヒド、フェノール、キノン、アミン、及びジスルフィドなどが例示される。
炭化水素の炭素数としては、6以上24以下が例示される。炭素数6以上24以下の炭化水素としては、トルエン、及びキシレンなどの芳香族炭化水素;並びに1−ブテン、及び1−ノネンなどの不飽和脂肪族炭化水素などが例示される。ハロゲン化炭化水素の炭素数としては、1以上24以下が例示される。炭素数1以上24以下のハロゲン化炭化水素としては、ジクロロメタン、及び四塩化炭素などが例示される。
アルコールの炭素数としては、1以上24以下が例示される。炭素数1以上24以下のアルコールとしては、メタノール、及び1−ブタノールなどが例示される。チオールの炭素数としては、1以上24以下が例示される。炭素数1以上24以下のチオールとしては、エチルチオール、及び1−オクチルチオールなどが例示される。
ケトンの炭素数としては、3以上24以下が例示される。炭素数3以上24以下のケトンのとしては、アセトン、及びメチルエチルケトンなどが例示される。アルデヒドの炭素数としては、2以上18以下が例示される。炭素数2以上18以下のアルデヒドとしては、2−メチル−2−プロピルアルデヒド、及び1−ペンチルアルデヒドなどが例示される。
フェノールの炭素数としては、6以上36以下が例示される。炭素数6以上36以下のフェノールとしては、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、及びo−クレゾールなどが例示される。キノンの炭素数としては、6以上24以下が例示される。炭素数6以上24以下のキノンとしては、ヒドロキノンなどが例示される。
アミンの炭素数としては、3以上24以下が例示される。炭素数3以上24以下のアミンとしては、ジエチルメチルアミン、及びジフェニルアミンなどが例示される。ジスルフィドの炭素数としては、2以上24以下が例示される。炭素数2以上24以下のジスルフィドとしては、ジエチルジスルフィド、及びジ−1−オクチルジスルフィドなどが例示される。
<<組成物A、及び組成物Bのセット>>
組成物A、及び組成物Bは、モデル材、又はサポート材として、互いに界面を有する状態で硬化して用いられる。組成物A、及び組成物Bのうち、サポート材は、水崩壊性を有する。水崩壊性は、水に浸けておくことで崩壊する性質である。
組成物A、及び組成物Bのセットは、組成物Aの表面張力をSTa、組成物Bの表面張力をSTbとした場合に、式(1)を満たし、好ましくは(1)乃至(3)を満たす。
|STa−STb|≦2 ・・・(1)
28≦STa≦40 ・・・(2)
28≦STb≦40 ・・・(3)
式(1)乃至(3)において、表面張力の単位は、mN/mである。
また、式(1)に示すように、組成物Aの表面張力(STa)と組成物Bの表面張力(STb)が式(1)を満たさない場合、組成物A、及び組成物Bのいずれか一方の液滴が濡れ広がるため、組成物A、及び組成物Bの界面に凸凹が発生しやすくなる。組成物Aの表面張力(STa)と組成物Bの表面張力(STb)が式(1)を満たす場合、組成物A、及び組成物Bの液滴同士が濡れ広がらずに平滑な界面を形成できる。組成物A、及び組成物Bの界面が平滑な状態で硬化すると、モデル部とサポート部の界面の平滑になり、サポート部が除去されやすくなり、造形物の透明性が向上する。
式(2)及び(3)に示すように、組成物A、及び組成物Bの表面張力は、それぞれ28mN/m以上40mN/m以下が好ましい。組成物A、及び組成物Bの表面張力が28mN/m以上であると、造形の際に吐出が不安定になること、例えば、吐出方向が曲がること、又は吐出しないことを防止できる。組成物A、及び組成物Bの表面張力が40mN/m以下であると、造形用のノズルなどに、組成物を容易に充填することができる。
なお、組成物A、及び組成物Bの表面張力は、例えば、表面張力計(自動表面張力計DY−300、協和界面科学株式会社製)などを用いて測定することができる。具体的には、温度23℃±2℃環境下にて、白金プレートを1mm/sで引き上げ測定を行う。測定を5回行い、上から3点の平均値とする。
組成物Aの重量平均hSP値(ハンセン溶解度パラメーター:Hansen solubility parameter)は19MPa0.5以下であり、組成物Bの重量平均hSP値は20MPa0.5以上であることが好ましい。重量平均hSP値は、組成物に含まれる各成分のhSP値、及び各成分の含有率(重量%)を乗算し、得られた各乗算結果を加算することで得られる。各成分のhSP値としては、既知の値を用いることができる。なお、重量平均hSP値の算出において、組成物中1重量%未満の微量成分のhSP値については、結果に大きな影響を与えないため、考慮しなくてもよい。組成物A、及び組成物BのhSP値を上記の好適範囲とすることで、2つの組成物の混和を抑え平滑な平面を提供する効果がある。
また、組成物Aの重量平均hSP値と組成物Bの重量平均hSP値との差が0.6MPa0.5以上であることが好ましい。組成物Aの重量平均hSP値と組成物Bの重量平均hSP値との差を0.6MPa0.5以上、より好ましくは1.3MPa0.5以上とすることで、2つの組成物の混和が抑制され、サポート部の除去性が良好となる効果がある。
(メタ)アクリルモノマー、及び(メタ)アクリルアミドモノマーは、硬化物の強度や伸びを向上させるためモデル材として有用であり、親水性、及び水溶解性が高く、サポート材としても有用である。(メタ)アクリルは、アクリル、及びメタクリルの少なくとも一方を表す。組成物A、及び組成物Bは、共通の(メタ)アクリルモノマー、又は(メタ)アクリルアミドモノマーを含有することが好ましい。共通の(メタ)アクリルモノマーとしては、下記化学式で示される化合物であることが例示される。
Figure 0006930176
R1は、H、炭素数1以上6以下のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、又はエーテル基であって、直鎖、分岐、環状のいずれかであって、R2との環状化合物を含む。
R2は、H、炭素数1以上6以下のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、又はエーテル基であって、直鎖、分岐、環状のいずれかであって、R1との環状化合物を含む。
また、共通の(メタ)アクリルモノマーは、(メタ)アクリロイルモルホリンであることが好ましい。(メタ)アクリロイルモルホリンは、親水性、及び水溶解性が高く、溶解性も高い。
<<<造形装置>>>
本実施形態において、組成物A、及び組成物Bは、モデル材、又はサポート材として、造形装置に搭載される。以下、本実施形態の製造方法において好適に用いられる造形装置(立体造形装置の一例)として、UV硬化性を有するモデル材、及びサポート材を用いる一般的なマテリアルジェット方式の造形装置について説明する。このような造形装置としては、Agilista(キーエンス社製)やObjet30(Stratasys社製)などが例示される。ただし、本発明の造形装置は、これらに限定されない。例えば、マテリアルジェット方式の造形装置に代えて、ディスペンサー方式の造形装置を用いてもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る造形装置を示す概略図である。造形装置30は、ヘッドユニット31,32、紫外線照射機33、ローラ34、キャリッジ35、及びステージ37を有する。ヘッドユニット31は、モデル材1を吐出する。ヘッドユニット32は、サポート材2を吐出する。紫外線照射機33は、吐出されたモデル材1、及びサポート材2に紫外線を照射して硬化する。ローラ34は、モデル材1、及びサポート材2の液膜を平滑化する。キャリッジ35は、ヘッドユニット31,32等の各手段を、図1におけるX方向に往復移動させる。ステージ37は、基板36を、図1に示すZ方向、及び図1の奥行方向であるY方向に移動させる。
モデル材が色ごとに複数ある場合、造形装置30には、各色のモデル材を吐出するための複数のヘッドユニット31が設けられていてもよい。
ヘッドユニット31,32には、それぞれ組成物A、又は組成物Bを収容するサブタンク等の収容部が設けられている。ヘッドユニット31,32に収容される組成物A、又は組成物Bは、他の収容部から、それぞれ送液されたものであってもよい。他の収容部としては、組成物A、又は組成物Bを収容し、樹脂等でケーシングされたカートリッジや、ボトル等が例示される。カートリッジにおいて、組成物A、又は組成物Bは、内袋がポリエチレン等の樹脂製のアルミパウチに収容されていてもよい。ヘッドユニット31,32におけるノズルとしては、公知のインクジェットプリンターにおけるノズルを好適に使用することができる。
ローラ34に使用できる金属としては、SUS300系、400系、600系、六価クロム、窒化珪素、及びタングステンカーバーイドなどが例示される。また、これらのいずれかをフッ素やシリコーンなどで被膜コーティングした金属を、ローラ34に使用してもよい。これらの金属のなかでも、強度、加工性の面から600系が好ましい。
ローラ34を使用する場合、造形装置30は、ローラ34と造形物の面とのギャップを一定に保つため、積層回数に合わせて、ステージ37を下げながら積層する。ローラ34は紫外線照射機33に隣接している構成が好ましい。
また、休止時のインクの乾燥を防ぐため、造形装置30には、ヘッドユニット31,32におけるノズルを塞ぐキャップなどの手段が設けられていてもよい。また、長時間連続使用時のノズルの詰まりを防ぐため、造形装置30には、ヘッドをメンテナンスするためのメンテナンス機構が設けられていてもよい。
モデル材1、及びサポート材2の硬化に用いられる紫外線照射機33としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、LED、及びメタルハライドなどが例示される。超高圧水銀灯は点光源であるが、光学系と組み合わせて光利用効率を高くしたDeepUVタイプは、短波長領域の照射が可能である。メタルハライドは、波長領域が広いため、光重合開始剤の吸収スペクトルに合わせて選択される。紫外線照射機33としては、具体的には、FusionSystem社製のHランプ、Dランプ、又はVランプ等のような市販されているものが例示される。
なお、造形装置30としては、ヒーターレスであることが好ましく、常温にて造形可能であることが好ましい。
<<<造形処理>>>
図2は、立体造形物を製造する工程を説明するための概念図である。図2の(A)は、三次元モデルの一例を示す斜視図である。三次元モデル100は、例えば、三次元CADで設計された三次元形状、或いは三次元スキャナやディジタイザで取り込んだ三次元形状のサーフェイスデータ、ソリッドデータ等の三次元データである。三次元データは、例えば、三次元モデルの表面が三角形の集合体として表現されたSTLフォーマット(Standard Triangulated Language)に変換されていてもよい。三次元データは、例えば、造形装置に設けられた情報処理装置に入力される。
情報処理装置は、入力された三次元データから底面を特定する。底面を特定する方法は、特に限定されないが、三次元モデルを三次元座標系に配置したときに、長さが最も短くなる方向をZ軸とし、Z軸に直交する面と三次元モデルとの接点を底面とする方法が例示される。
情報処理装置は、Z軸方向の所定間隔ごとに、底面と平行方向に三次元モデルがスライスされた切断面を示す二次元データを生成する。この場合、情報処理装置は、三次元モデルのX−Y面、X−Z面、Y−Z面への投影面積を求める。情報処理装置は、得られた投影面積が収まるブロック形状を一層の厚みでX−Y面と平行に輪切り(スライス)にする。一層の厚みは使う材料によるが、通常は20μm以上60μm以下程度である。二次元データの生成などのデータ処理は、使用材料の指定に応じて、情報処理装置において自動的に実行されてもよい。
なお、図2の(A)におけるグラデーションで示された曲面のように、三次元モデルがオーバーハング部を有する場合、造形装置は、オーバーハング部のモデル部をサポート部で支持しながら造形する。図2の(B)は、オーバーハング部のモデル部10がサポート部20によって支持された造形物の一例を示す斜視図である。
情報処理装置は、生成された各二次元データに対し、オーバーハング部の底面側に、サポート部を示す画素を追加する。最終的に生成される二次元データは、造形物の一断面を示し、モデル部を示す画素、及びサポート部を示す画素が含まれている。図2の(C)は、図2の(B)の造形物の一断面を示す断面図である。
<吐出工程>
造形装置30のエンジンは、情報処理装置によって生成された二次元データを入力する。造形装置30のエンジンは、キャリッジ15、又はステージ17を移動させながら、入力された二次元データのうち最も底面側の断面を示す二次元データに基づいて、ヘッドユニット31からモデル材1の液滴を吐出させ、ヘッドユニット32からサポート材2の液滴を吐出させる。これにより、最も底面側の断面を示す二次元データにおけるモデル部を示す画素に対応する位置にモデル材1の液滴が配され、サポート部を示す画素に対応する位置にサポート材2の液滴が配され、隣り合う位置の液滴同士が接した液膜が形成される。
なお、造形する造形物が1個の場合は、ステージ37の真中に断面形状の液膜が形成される。造形する造形物が複数個の場合、造形装置30は、ステージ37に複数個の断面形状の液膜を形成してもよいし、先に造形された造形物に液膜を積み重ねてもよい。
<平滑化工程>
平滑化工程において、ローラ34は、ステージ37上に吐出されたモデル材、及びサポート材のうち余剰な部分を掻き取ることで、モデル材、及びサポート材からなる液膜、又は層の有する凸凹を平滑化する。平滑化工程はZ軸方向へ積層毎に1回行われてもよいし、2乃至50回の積層毎に1回行われてもよい。平滑化工程において、ローラ34は停止していてもよいし、ステージ37の進行方向に対して正もしくは負の相対速度で回転していても良い。またローラ34の回転速度は定速でも一定加速度、一定減速度でもよい。ローラ34の回転数は、ステージ37との相対速度の絶対値として、50mm/s以上、400mm/s以下が好ましい。相対速度が小さすぎる場合、平滑化が不十分で平滑性が損なわれる。また相対速度が大きすぎる場合、装置が大型化を要し、振動などによって、吐出された液滴の位置ずれなどが発生しやすく、結果として平滑性が低下することがある。
<硬化工程>
硬化工程において、造形装置30のエンジンは、キャリッジ15により紫外線照射機33を双方向に移動させて、液膜形成工程で形成された液膜に、モデル材、及びサポート材に含まれる光重合開始剤の波長に応じた紫外線を照射する。これにより、造形装置30は、液膜を硬化して、層を形成する。
<積層>
最も底面側の層の形成後、造形装置30のエンジンは、ステージを一層分、下降させる。造形装置30のエンジンは、キャリッジ15、又はステージ17を移動させながら、底面側から二つ目の断面を示す二次元画像データに基づいて、モデル材1の液滴を吐出させ、サポート材2の液滴を吐出させる。吐出方法は、最も底面側の液膜を形成するときと同様である。これにより、最も底面側の層上に、底面側から二つ目の二次元データが示す断面形状の液膜が形成される。更に、造形装置30のエンジンは、キャリッジ15により紫外線照射機33を移動させて、液膜に紫外線を照射することにより、液膜を硬化して、最も底面側の層上に、底面側から二つ目の層を形成する。
造形装置30のエンジンは、入力された二次元データについて、底面側に近いものから順に利用して、上記と同様に、液膜の形成と、硬化と、を繰り返し、層を積層させる。繰り返しの回数は、入力された二次元画像データの数、或いは三次元モデルの高さ、形状などに応じて異なる。すべての二次元画像データを用いた造形が完了すると、サポート部に支持された状態のモデル部の造形物が得られる。
<除去>
造形装置30により造形された造形物は、モデル材の硬化物、及びサポート材の硬化物の界面を有する。硬化物としてのサポート部は、造形後に造形物から除去される。除去方法には、物理的除去、及び化学的除去がある。物理的除去には、造形物に機械的な力を加え、モデル部からサポート部を剥がす操作が行われる。この操作には、人の手を要するため、サポート部を除去する方法として、特に制限はないが、水や溶媒を利用した化学的除去が好ましい。水を利用した除去が採用される場合、サポート材の硬化物は、水溶性を有するものが選択される。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
<組成物の調製>
a―1:イソボルニルアクリレート(東京化成工業社製)80重量部、a―2:アクリロイルモルホリン(KJケミカルズ株式会社製)5重量部、b−1:Photomer6010(BASF社製、ウレタントリアクリレート)15重量部、c−1:重合開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、商品名:イルガキュア184、BASF社製)2重量部、及びd−1:BYK−307(ビックケミー社製)0.5重量部を、ビーカーで30分間撹拌して組成物A1−1を得た。
配合量を表1の通りに変更した以外は、組成物A1−1の調整と同様の方法で組成物A1−2、3、4、および組成物B2−1、2、3、4を得た。なお各番号と試薬名称を下記に示す。
a―3:ヒドロキシエチルアクリルアミド(KJケミカルズ社製)
a―4:N−イソプロピルアクリルアミド(KJケミカルズ社製)
a―5:ステアリルアクリレート(東京化成工業社製)
b−2:DCP−A(共栄社化学社製、ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート)
b−3:ポリプロピレングリコール Mw:1,000(アデカ社製)
b−4:1.5ペンタンジオール(東京化成工業社製)
b−5:1,6ペンタンジオール(東京化成工業社製)
b−6:ウレタンアクリレートオリゴマー
b−7:イオン交換水
c−1:IRG184(BASF社製、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)
c−2:TPO(BASF社製、2,4,6-trimethylbenzoyldiphenylphosphine oxide)
c−3:IRG2959(BASF社製、1-[4-(2-Hydroxyethoxy)-phenyl]-2-hydroxy-2-methyl-1-propane-1-one)
d−2:BYK−348(ビックケミー社製、Polyether-modified siloxane)
d−3:F−477(花王社製、フッ素系界面活性剤)
なお、b−6のウレタンアクリレートオリゴマーは、以下のように製造される。反応容器に、2−ヒドロキシエチルアクリレートのカプロラクトン付加物[商品名「プラクセルFA−4D」、ダイセル化学工業(株)製、付加モル数4]100重量部、IPDIのヌレート化物[商品名「VESTANAT T1890」、デグサジャパン(株)製]64重量部、およびウレタン化触媒[ビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)(2−エチルヘキサン酸50%溶液)]0.03重量部を仕込み、80℃で12時間反応させ、ウレタンアクリレートオリゴマーを得る。ウレタンアクリレートオリゴマーのMnは1,730である。
表1に、a−1、2、3、4、5、b−1、2、3、4、5、6、7、c−1、2、3の各成分のhSP値を示す。また、表1に、各成分のhSP値により算出される各組成物の重量平均hSP値を示す。なお、表1中のhSP値の単位は、MPa0.5である。また、表1中の配合量の単位は、重量部である。
また、上記の実施形態に記載の方法により組成物の表面張力を測定した結果を表1に示す。表1中の表面張力の単位は、mN/mである。
Figure 0006930176
(実施例1)
表2に示す実施例1の組成物A、及び組成物Bのセットを使用し、造形評価を行った。
[立体造形物の造形]
密閉されたカバー内において図1に示す造形装置を用い、図3に示す造形物を形成した。図3は、造形物の一例を示す斜視図である。図3において、モデル部10は、組成物A1−1によって形成され、サポート部20は、組成物B2−1によって形成される。造形物のサイズは、10mm×100mm×5mmであり、モデル部10の縦×横×高さのサイズは、5mm×100mm×4mmである。
図1のマテリアルジェット方式の造形装置30において、ヘッドはGEN4ヘッド(リコー社製)を用い、電圧周波数1kHz、1滴あたりの吐出量を20乃至25pLに調整し、組成物A1−1、及び組成物B2−1を用いて、造形を行った。1滴あたりの吐出量は、8kHzで5分間吐出された質量から、1滴当たりの質量を算出した。
造形装置30におけるローラ34の回転数は、ステージ37に対する相対速度が500mm/sとなるように設定した。更に、吐出された組成物A1−1、及び組成物B2−1により形成される液膜に対し、紫外線照射装置(装置名:SubZero-LED(インテグレーション・テクノロジー社製)により、紫外線を照射量200mJ/cmにて照射して硬化した。上記の液膜の形成と硬化を繰り返して立体造形物を得た。
(実施例2〜8、比較例1〜8)
組成物A、及び組成物Bのセット、及びローラ34の回転数を表2−1乃至2−4のように変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2乃至8、比較例1乃至8の造形物を得た。表2−1乃至2−4において、ローラ回転数の単位は、mm/sである。表2−1乃至2−4において、|SPa−SPb|は、組成物AのhSP値と、組成物BのhSP値との差分の絶対値を示し、単位はMPa0.5である。表2−1乃至2−4において、|STa−STb|は、組成物Aの表面張力と、組成物Bの表面張力との差分の絶対値を示す。
実施例1乃至8、及び比較例1乃至8で作製した造形物について、以下の評価を行なった。
[平滑性]
平滑性はレーザー顕微鏡による表面粗さRaで評価することができる。レーザー顕微鏡としてはキーエンス社製のVXシリーズなどが挙げられる。各実施例、及び比較例の造形物について、サポート部20を剥し、モデル部10側の接着界面の表面粗さRaを下記評価基準に基づいて評価した。表面粗さRaは10以下が好ましい。
−評価基準−
10以上 :×
10未満、6以上:○
6未満 :◎
[サポート部の除去性]
得られた造形物をビーカーに入れ、その後、ビーカーに水道水を100mL入れ、立体造形物を浸し、1.5時間放置後に取り出し、モデル部10を得た。取り出したモデル部10から水をふき取り、目視にてモデル部10を観察し、下記評価基準に基づいて、「サポート部の除去性」を評価した。評価結果が◎、又は○であればサポート部は水崩壊性を有すると言える。
−評価基準−
◎:モデル部に残留するサポート部は確認できない
○:モデル部へのサポート部の残留が少ない(サポート部が20体積%以下残存)
×:モデル部へのサポート部の残留が多い(サポート部が20体積%以上残存)
実施例2はSP値を調整することで透明性が向上した。またローラ34の回転速度を1/10倍にすることで平滑性が向上した。
実施例3は実施例1のアクリロイルモルホリンをヒドロキシエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミドに変更し、実施例1同様に優れた透明性を示した。またローラ34の回転速度を逆回転の1/10倍にすることで平滑性が向上した。
比較例1〜8は表面張力差(|STa−STb|)が大きく、平滑性および透明性が低下した。
Figure 0006930176
Figure 0006930176
Figure 0006930176
Figure 0006930176
1 モデル材
2 サポート材
10 モデル部
20 サポート部
30 造形装置
31 ヘッドユニット(吐出手段の一例)
32 ヘッドユニット(吐出手段の一例)
33 紫外線照射機(硬化手段の一例)
34 ローラ
35 キャリッジ
36 基板
37 ステージ
100 三次元モデル
特開2012−111226号公報 特許第5685052号公報

Claims (13)

  1. 第一の組成物、及び第二の組成物を有し、
    前記第一の組成物及び前記第二の組成物は、エチレン性不飽和モノマーを含み
    記第二の組成物の硬化物は、水崩壊性を有し、
    前記第一の組成物は、さらにウレタンアクリレート及び/又はジメチロール−トリシクロデカンジアクリレートを含み、
    前記第二の組成物は、さらに水またはアルコールを含み、
    前記第一の組成物の表面張力をST1、前記第二の組成物の表面張力をST2とした場合に、式(1)及び(3)を満たす立体造形用組成物のセット。
    |ST1−ST2|≦2 ・・・(1)
    33.4≦ST2≦40 ・・・(3)
    式(1)及び(3)において、表面張力の単位は、mN/mである。
  2. 式(2)を満たす請求項1に記載の立体造形用組成物のセット。
    31.4≦ST1≦40 ・・・(2)
    式(2)において、表面張力の単位は、mN/mである。
  3. 前記第一の組成物の重量平均hSP値と前記第二の組成物の重量平均hSP値との差が1.3MPa0.5以上である請求項1又は2に記載の立体造形用組成物のセット。
  4. 前記第一の組成物、及び前記第二の組成物の少なくとも一つは活性エネルギー線硬化型組成物である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の立体造形用組成物のセット。
  5. 前記水崩壊性として、以下の条件A〜条件Cの少なくともいずれかを満たす請求項1乃至4のいずれか一項に記載の立体造形用組成物のセット。
    <条件A>
    活性エネルギー線を500mJ/cm照射して得た、縦20mm×横20mm×高さ5mmの硬化物を、20mLの水に入れ、40℃及び60℃のいずれかの温度にて超音波を30分間かけたときの残存固体の体積が30体積%未満である。
    <条件B>
    活性エネルギー線を500mJ/cm照射して得た、縦20mm×横20mm×高さ5mmの硬化物を、20mLの水に入れ、25℃にて1時間静置したときの残存固体の体積が90体積%以下である。
    <条件C>
    活性エネルギー線を500mJ/cm照射して得た、縦20mm×横20mm×高さ5mmの硬化物を、20mLの水に入れ、25℃にて1時間静置すると、少なくとも一方向が1mm以下の大きさの固体であるか、完全に溶解している。
  6. 前記第一の組成物、及び前記第二の組成物が共通の(メタ)アクリルモノマー、又は(メタ)アクリルアミドモノマーを含有する請求項1乃至5のいずれか一項に記載の立体造形用組成物のセット。
  7. 前記第一の組成物、及び前記第二の組成物が、下記化学式で示されるモノマーを含む請求項6に記載の立体造形用組成物のセット。
    Figure 0006930176

    R1は、H、炭素数1以上6以下のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、又はエーテル基であって、直鎖、分岐、環状のいずれかであって、R2との環状化合物を含む。
    R2は、H、炭素数1以上6以下のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、又はエーテル基であって、直鎖、分岐、環状のいずれかであって、R1との環状化合物を含む。
  8. 前記第一の組成物、及び前記第二の組成物が、(メタ)アクリロイルモルホリンを含む請求項7に記載の立体造形用組成物のセット。
  9. 前記第一の組成物、及び前記第二の組成物の少なくとも一方は、界面活性剤を含む請求項1乃至8のいずれか一項に記載の立体造形用組成物のセット。
  10. 第一の組成物、及び第二の組成物を吐出して、前記第一の組成物、及び前記第二の組成物の界面を有する液膜を形成する工程と、
    前記液膜を硬化して層を形成する工程と、を繰り返し、前記層を積層させる立体造形物の製造方法であって
    記第二の組成物の硬化物は、水崩壊性を有し、
    前記第一の組成物及び前記第二の組成物は、エチレン性不飽和モノマーを含み、
    前記第一の組成物は、さらにウレタンアクリレート及び/又はジメチロール−トリシクロデカンジアクリレートを含み、
    前記第二の組成物は、さらに水またはアルコールを含み、
    前記第一の組成物の表面張力をST1、前記第二の組成物の表面張力をST2とした場合に、式(1)及び(3)を満たす立体造形物の製造方法。
    |ST1−ST2|≦2 ・・・(1)
    33.4≦ST2≦40 ・・・(3)
    式(1)及び(3)において、表面張力の単位は、mN/mである。
  11. 吐出された前記第一の組成物、及び前記第二の組成物をローラにより平滑化する工程を有し、
    前記ローラの回転数が、50mm/s以上400mm/s以下である請求項10に記載の立体造形物の製造方法。
  12. 第一の組成物の収容部と、
    第二の組成物の収容部と、
    前記第一の組成物、及び前記第二の組成物を吐出して、前記第一の組成物、及び前記第二の組成物の界面を有する液膜を形成する吐出手段と、
    前記液膜を硬化して層を形成する硬化手段と、を有し、
    前記液膜の形成、及び前記層の形成を繰り返して、前記層を積層させる立体造形装置であって、
    前記第一の組成物及び前記第二の組成物は、エチレン性不飽和モノマーを含み
    記第二の組成物の硬化物は、水崩壊性を有し、
    前記第一の組成物は、さらにウレタンアクリレート及び/又はジメチロール−トリシクロデカンジアクリレートを含み、
    前記第二の組成物は、さらに水またはアルコールを含み、
    前記第一の組成物の表面張力をST1、前記第二の組成物の表面張力をST2とした場合に、式(1)及び(3)を満たす立体造形装置。
    |ST1−ST2|≦2 ・・・(1)
    33.4≦ST2≦40 ・・・(3)
    式(1)及び(3)において、表面張力の単位は、mN/mである。
  13. 前記第一の組成物は、界面活性剤を含み、
    前記第二の組成物は、界面活性剤を含まない、請求項9に記載の立体造形用組成物のセット。
JP2017065570A 2017-03-29 2017-03-29 立体造形用組成物のセット、立体造形物の製造方法、及び立体造形装置 Active JP6930176B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017065570A JP6930176B2 (ja) 2017-03-29 2017-03-29 立体造形用組成物のセット、立体造形物の製造方法、及び立体造形装置
CA3050077A CA3050077C (en) 2017-03-29 2018-03-23 Three-dimensional modeling composition set, three-dimensional model manufacturing method, and three-dimensional modeling apparatus
PCT/JP2018/011800 WO2018181027A1 (en) 2017-03-29 2018-03-23 Three-dimensional modeling composition set, three-dimensional model manufacturing method, and three-dimensional modeling apparatus
CN201880019359.XA CN110430995B (zh) 2017-03-29 2018-03-23 三维造型用组合物组、三维造型体的制造方法和三维造型用设备
EP18716681.4A EP3606728A1 (en) 2017-03-29 2018-03-23 Three-dimensional modeling composition set, three-dimensional model manufacturing method, and three-dimensional modeling apparatus
US16/482,454 US20200010580A1 (en) 2017-03-29 2018-03-23 Three-dimensional modeling composition set, three-dimensional model manufacturing method, and three-dimensional modeling apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017065570A JP6930176B2 (ja) 2017-03-29 2017-03-29 立体造形用組成物のセット、立体造形物の製造方法、及び立体造形装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018167445A JP2018167445A (ja) 2018-11-01
JP6930176B2 true JP6930176B2 (ja) 2021-09-01

Family

ID=61913505

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017065570A Active JP6930176B2 (ja) 2017-03-29 2017-03-29 立体造形用組成物のセット、立体造形物の製造方法、及び立体造形装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20200010580A1 (ja)
EP (1) EP3606728A1 (ja)
JP (1) JP6930176B2 (ja)
CN (1) CN110430995B (ja)
CA (1) CA3050077C (ja)
WO (1) WO2018181027A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11078374B2 (en) * 2016-06-13 2021-08-03 Ricoh Company, Ltd. Active-energy-ray-curable liquid composition, three-dimensional object forming material set, method for producing three-dimensional object, and three-dimensional object producing apparatus
US20220055312A1 (en) * 2019-01-07 2022-02-24 Stratasys Ltd. Three-dimensional object with a glossy surface, formulations and methods of manufacturing the same
JP7330022B2 (ja) * 2019-09-04 2023-08-21 株式会社日本触媒 インクジェット光造形用の光硬化性樹脂組成物セット、それを用いた光造形品ならびにその製造方法
JP7451967B2 (ja) * 2019-11-28 2024-03-19 株式会社リコー 活性エネルギー線急速硬化型組成物、造形方法、及び造形装置
JP7398299B2 (ja) 2020-03-16 2023-12-14 株式会社日本触媒 3dプリンター用光硬化性組成物セット、それを用いた光造形品ならびにその製造方法

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7754807B2 (en) * 1999-04-20 2010-07-13 Stratasys, Inc. Soluble material and process for three-dimensional modeling
EP1299770A2 (en) * 2000-06-09 2003-04-09 Dsm N.V. Resin composition and three-dimensional object
JP4403384B2 (ja) * 2003-03-07 2010-01-27 リコープリンティングシステムズ株式会社 三次元積層造形方法
CN107089004B (zh) * 2010-10-27 2019-08-16 雷兹公司 用于制作三维物体的工艺和设备
JP5685052B2 (ja) 2010-11-01 2015-03-18 株式会社キーエンス 三次元造形装置及び三次元造形方法
JP5890990B2 (ja) 2010-11-01 2016-03-22 株式会社キーエンス インクジェット光造形法における、光造形品形成用モデル材、光造形品の光造形時の形状支持用サポート材および光造形品の製造方法
WO2014068579A1 (en) * 2012-11-05 2014-05-08 Yehoshua Sheinman System and method for direct inkjet printing of 3d objects
US9353284B2 (en) * 2013-03-15 2016-05-31 3D Systems, Inc. Three dimensional printing material system and method
EP3096936B1 (en) * 2014-01-23 2019-10-09 Ricoh Company, Ltd. Method for forming a three-dimensional object
EP3235630B1 (en) * 2014-12-16 2020-08-19 FUJIFILM Corporation Actinic-ray-curable inkjet ink composition for 3d printing, three-dimensional modeling method, and actinic-ray-curable inkjet ink set for 3d printing
JP6613659B2 (ja) * 2014-12-18 2019-12-04 株式会社リコー 立体造形物及びその製造方法
CN104788625A (zh) * 2015-04-27 2015-07-22 北京印刷学院 制作柔性版的自由基光固化材料及其制备方法和应用
JP6475328B2 (ja) * 2015-06-08 2019-02-27 富士フイルム株式会社 3次元印刷用活性光線硬化型インクジェットインクセット、3次元印刷方法、及び、3次元印刷システム
EP3351367B1 (en) * 2015-09-15 2022-06-15 Maxell, Ltd. Resin composition for modeling material, light curing molding ink set, and method for manufacturing optically shaped article
JP6796069B2 (ja) * 2015-09-15 2020-12-02 マクセルホールディングス株式会社 光造形用インクセット、および、光造形品の製造方法
JP6672874B2 (ja) * 2016-02-22 2020-03-25 富士ゼロックス株式会社 三次元造形用支持材、三次元造形用支持材カートリッジ、三次元造形用組成物セット、三次元造形装置、及び三次元造形物の製造方法
CN106221177A (zh) * 2016-07-26 2016-12-14 苏州秉创科技有限公司 一种喷射式3d打印光固化材料

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018181027A1 (en) 2018-10-04
CN110430995A (zh) 2019-11-08
CA3050077A1 (en) 2018-10-04
EP3606728A1 (en) 2020-02-12
CA3050077C (en) 2021-07-20
JP2018167445A (ja) 2018-11-01
US20200010580A1 (en) 2020-01-09
CN110430995B (zh) 2021-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6930176B2 (ja) 立体造形用組成物のセット、立体造形物の製造方法、及び立体造形装置
JP6083040B2 (ja) 立体造形物の製造方法及びそれらを利用した立体造形物
CN106661357B (zh) 用于3d打印的含胶凝剂油墨
JP6819671B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型組成物、立体造形物の製造方法、及び立体造形物の製造装置
CN105820552B (zh) 三维造型用支持材料、三维造型用组合物组、三维造型装置及制备三维成型体的方法
JP6870275B2 (ja) 立体造形用支持材、立体造形物の製造方法、及び立体造形物の製造装置
JP6891474B2 (ja) 形状支持用液体、及び立体造形物の製造方法
JP6801303B2 (ja) 三次元造形物の製造方法、三次元造形装置、及び、造形台用部材
JP2018154717A (ja) 三次元造形材、三次元造形材カートリッジ、三次元造形装置、及び三次元造形物の製造方法
JP6801301B2 (ja) 三次元造形物の製造方法、三次元造形装置、及び、造形台用部材
JP6962098B2 (ja) 三次元造形用サポート材、三次元造形用材料セット及び三次元造形装置
CN106336483B (zh) 三维造型材料、三维造型用支持材料以及三维造型用组合物组
JP7052397B2 (ja) 立体造形物用組成物、立体造形物の製造装置、及び立体造形物の製造方法
JP6801302B2 (ja) 三次元造形物の製造方法、三次元造形装置、及び、造形台用部材
JP2019151097A (ja) 立体造形物の製造方法、立体造形物の製造装置、及び立体造形物
EP4093800B1 (en) Water soluble waxy support materials for three-dimensional printing applications
JP2020044778A (ja) 造形材、造形物、三次元造形装置、及び三次元造形物の製造方法
JP2019147343A (ja) 立体造形物の製造方法、立体造形物の製造装置、及び立体造形物のデータの作成方法
JP2022086720A (ja) 立体造形物の製造方法、立体造形物製造用プログラム、および立体造形物の製造装置
JP2019147326A (ja) 立体造形物の製造方法、及び立体造形物の製造データの作成方法
JP2020044777A (ja) 造形材、造形物、三次元造形装置、及び三次元造形物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20180209

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210427

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210625

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210713

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210726

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6930176

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151