JP2019151097A - 立体造形物の製造方法、立体造形物の製造装置、及び立体造形物 - Google Patents

立体造形物の製造方法、立体造形物の製造装置、及び立体造形物 Download PDF

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Abstract

【課題】反りが少ない立体造形物を製造することができる立体造形物の製造方法の提供。【解決手段】モデル部材料によるモデル部をステージ上に形成するモデル部形成工程と、平面視した前記モデル部の周縁部の一部又は全部に、かつ前記ステージの表面にサポート部材料によるサポート部を少なくとも形成するサポート部形成工程と、を含む立体造形物の製造方法である。【選択図】図4A

Description

本発明は、立体造形物の製造方法、立体造形物の製造装置、及び立体造形物に関する。
三次元の立体造形物を造形する技術として、付加製造(AM:Additive Manufacturing)と呼ばれる技術が知られている。この技術は、積層方向について薄く切った断面形状を計算し、その形状に従って各層を形成して積層することにより立体造形物を造形する技術である。
近年、付加製造技術の中でも、硬化性樹脂を積層することにより立体造形物を造形するマテリアルジェッティング方式が注目されている。マテリアルジェッティング方式によると、立体造形物本体であるモデル部を造形する場合にモデル部を支持するサポート部を造形することにより、原理的に造形が困難な形状(例えば、オーバーハング部を有する形状等)を造形することができる。
このマテリアルジェッティング方式による立体造形物を造形する技術において、寸法精度を高める様々な技術が提案されている。例えば、造形材料層の輪郭は輪郭の内部より高解像度で形成される一方、輪郭の内部は輪郭より速い形成速度で形成されることで、造形材料層の形成速度を低下させずに造形材料層の高解像度化を図ることができる装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、反りが少ない立体造形物を製造することができる立体造形物の製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段としての本発明の立体造形物の製造方法は、モデル部材料によるモデル部をステージ上に形成するモデル部形成工程と、平面視したモデル部の周縁部の一部又は全部に、かつ前記ステージの表面にサポート部材料によるサポート部を少なくとも形成するサポート部形成工程と、を含む。
本発明によると、反りが少ない立体造形物を製造することができる立体造形物の製造方法を提供することができる。
図1は、立体造形物の製造装置の要部正面の一例を示す模式図である。 図2Aは、造形しようとする立体造形物を三次元モデルで表した一例の模式図である。 図2Bは、モデル部とサポート部で形成しようとする造形物の一例を示す模式図である。 図2Cは、図2Bの造形物の一断面図を示す模式図である。 図3は、立体造形物の製造装置のハードウェア及び機能の一例を示すブロック図である。 図4Aは、実施形態1としての立体造形物の一例を示す側面図である。 図4Bは、実施形態1としての立体造形物の一例を示す上面図である。 図5Aは、実施形態2としての立体造形物の一例を示す側面図である。 図5Bは、実施形態2としての立体造形物の一例を示す上面図である。 図6Aは、実施形態3としての立体造形物の一例を示す側面図である。 図6Bは、実施形態3としての立体造形物の一例を示す上面図である。 図7Aは、実施形態4としての立体造形物の一例を示す側面図である。 図7Bは、実施形態4としての立体造形物の一例を示す上面図である。 図8Aは、実施形態5としての立体造形物の一例を示す側面図である。 図8Bは、実施形態5としての立体造形物の一例を示す上面図である。 図9Aは、実施形態6としての立体造形物の一例を示す側面図である。 図9Bは、実施形態6としての立体造形物の一例を示す上面図である。 図10は、モデル部とサポート部の配置の設定の一例を示す説明図である。 図11Aは、実施例1の立体造形物を示す側面図である。 図11Bは、実施例1の立体造形物を示す上面図である。 図12Aは、実施例2の立体造形物を示す側面図である。 図12Bは、実施例2の立体造形物を示す上面図である。 図13Aは、実施例3の立体造形物を示す側面図である。 図13Bは、実施例3の立体造形物を示す上面図である。 図14Aは、実施例4の立体造形物を示す側面図である。 図14Bは、実施例4の立体造形物を示す上面図である。 図15Aは、比較例1の立体造形物を示す側面図である。 図15Bは、比較例1の立体造形物を示す上面図である。 図16Aは、実施形態7としての立体造形物の一例を示す側面図である。 図16Bは、実施形態7としての立体造形物の一例を示す上面図である。 図17Aは、実施形態8としての立体造形物の一例を示す側面図である。 図17Bは、実施形態8としての立体造形物の一例を示す上面図である。 図18Aは、実施形態9としての立体造形物の一例を示す側面図である。 図18Bは、実施形態9としての立体造形物の一例を示す上面図である。 図19Aは、実施形態10としての立体造形物の一例を示す側面図である。 図19Bは、実施形態10としての立体造形物の一例を示す上面図である。 図20Aは、実施形態11としての立体造形物の一例を示す側面図である。 図20Bは、実施形態11としての立体造形物の一例を示す上面図である。 図21Aは、実施形態12としての立体造形物の一例を示す側面図である。 図21Bは、実施形態12としての立体造形物の一例を示す上面図である。 図22Aは、実施形態13としての立体造形物の一例を示す側面図である。 図22Bは、実施形態13としての立体造形物の一例を示す上面図である。 図23Aは、実施形態14としての立体造形物の一例を示す側面図である。 図23Bは、実施形態14としての立体造形物の一例を示す上面図である。
(立体造形物の製造方法、立体造形物の製造装置、及び立体造形物)
本発明の立体造形物の製造方法は、モデル部材料によるモデル部をステージ上に形成するモデル部形成工程と、平面視したモデル部の周縁部の一部又は全部に、かつステージの表面にサポート部材料によるサポート部を少なくとも形成するサポート部形成工程と、を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の立体造形物の製造装置は、モデル部材料によるモデル部をステージ上に形成するモデル部形成手段と、平面視したモデル部の周縁部の一部又は全部に、かつステージの表面にサポート部材料によるサポート部を少なくとも形成するサポート部形成手段と、を有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
立体造形物の製造方法は立体造形物の製造装置により好適に行うことができ、モデル部形成工程はモデル部形成手段により好適に行うことができ、サポート部形成工程はサポート部形成手段により好適に行うことができ、その他の工程はその他の手段により行うことができる。
したがって、本発明の立体造形物の製造装置は、本発明の立体造形物の製造方法を実施する装置として動作する。即ち、本発明の立体造形物の製造装置は、本発明の立体造形物の製造方法を実施することと同義であるので、主に本発明の立体造形物の製造装置の説明を通じて本発明の製造方法の詳細についても明らかにする。加えて、本発明の立体造形物は、本発明の立体造形物の製造方法による結果物であるので、本発明の立体造形物の製造装置の説明を通じて本発明の立体造形物についても明らかにする。
ここで、モデル部とは、本発明の立体造形物を形成する部であり、モデル部材料を硬化したものを意味する。モデル部の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、膜、層状などが挙げられる。
また、サポート部は、従来の技術では、モデル部が硬化するまでの時間、立体造形物を所定の位置に保持するために、モデル部の重力方向に対し支持する部分に配置され、モデル部と接し、モデル部を下方向から支持するように機能する。本発明のサポート部は、この機能のほかに、モデル部の周縁部の一部又は全部に固着させ、モデル部材料が硬化したときの内部応力による反りを抑制する。
サポート部とは、サポート部材料を硬化したものを意味する。サポート部の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、膜、層状などが挙げられる。
なお、モデル部のほうがサポート部よりもステージに固着しやすいモデル部材料及びサポート部材料を用いる。モデル部材料及びサポート部材料についての詳細は後述する。
本発明は、従来のマテリアルジェッティング方式により立体造形物を造形する技術では、造形材料層の造形直後の寸法精度を高めることができても、立体造形物全体の造形中又は造形後で立体造形物に反りが発生しやすい問題があるという知見に基づくものである。
具体的には、マテリアルジェッティング方式により立体造形物を造形する技術では、モデル部材料で形成した膜を硬化させる際に生じる内部応力が蓄積され、立体造形物に反りが発生しやすくなる。これは、モデル部材料で形成した膜の弾性率は、立体造形物の強度を確保するために高い。モデル部材料及びサポート部材料は、造形中あるいは造形後の硬化時と冷却時に収縮するが、このうちモデル部材料は硬化させると弾性率が高くなるため、収縮による内部応力が緩和されることなく蓄積され、結果として反りが発生してしまう。一方で、サポート部はモデル部と比較すると弾性率が低いために、収縮による内部応力が緩和されやすく、結果として反りが発生しにくい。このため、本発明の立体造形物の製造方法では、造形中に反りが比較的少ないサポート部でモデル部を固定するように配置して立体造形物を造形することにより、反りが少ない立体造形物を製造することができる。
<モデル部形成手段>
モデル部形成手段は、モデル部材料によるモデル部をステージ上に形成する。
モデル部形成手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インクジェット方式の吐出ヘッドユニットなどが挙げられる。
なお、モデル部形成手段は、モデル部を形成することを複数回行うことにより、モデル部を積層して立体造形物を造形する。
<<立体造形物>>
立体造形物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、工業製品の試作品、射出成形やプレス成形に用いる型、治工具、建築模型などが挙げられる。
<<ステージ>>
ステージには、モデル部やサポート部が積層され、造形中あるいは造形後の立体造形物が造形される。
ステージとしては、造形中あるいは造形後の立体造形物を支持することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
ステージの形状及び大きさとしては、造形中あるいは造形後の立体造形物を支持することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、造形中あるいは造形後の立体造形物を安定して載置する観点から、水平面と平行に設置された平板状であることが好ましい。
ステージの構造及び材質としては、表面においてモデル部のほうがサポート部よりも固着力が大きくなるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
<サポート部形成手段>
サポート部形成手段は、平面視したモデル部の周縁部の一部又は全部に、かつステージの表面にサポート部材料によるサポート部を少なくとも形成する。
サポート部形成手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インクジェット方式の吐出ヘッドユニットなどが挙げられる。
ここで、平面視したモデル部とは、例えば、ステージが水平面と平行に設置された平板状であれば、ステージを上から鉛直方向に見たときのステージ上に形成されたモデル部を意味する。
サポート部形成手段は、平面視したモデル部の周縁部の一部又は全部に、かつステージの表面にサポート部材料によるサポート部を少なくとも形成し、サポート部とモデル部の周縁部の一部又は全部とを固着させる。これにより、サポート部形成手段は、モデル部材料が硬化したときの内部応力による反りを抑制することができる。なお、反りを抑制したいモデル部が積層されて厚みがある場合には、サポート部も積層して適宜厚みを有するようにしてもよい。
また、サポート部形成手段は、モデル部の周縁部の一部又は全部にサポート部を形成すると、モデル部材料が所望のモデル材造形領域からはみ出した不要な部分、いわゆる「バリ」の発生を抑制することができる。
他の態様としては、サポート部形成手段は、ステージ上に配されたモデル部とステージの表面との間に、サポート部材料によるサポート部を形成してもよい。この場合には、サポート部を貫通するように、モデル部材料によるアンカー部を少なくともステージの表面に形成するようにする。これにより、立体造形物の底部に位置するモデル部とステージとがアンカー部を介して固着するため、造形中にモデル部の反りを抑制することができる。また、立体造形物の底部に位置するモデル部とステージとの間に、後述する除去工程で除去されるサポート部が形成されているため、ステージから立体造形物を剥離しやすくすることができる。
モデル部、サポート部、又はアンカー部を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、モデル部材料又はサポート部材料を吐出して硬化する方法などが挙げられる。
モデル部材料又はサポート部材料を吐出する方法としては、例えば、インクジェット方式で吐出する方法などが挙げられる。
モデル部材料又はサポート部材料を硬化する方法としては、例えば、モデル部材料やサポート部材料が光硬化性や熱硬化性を有していれば光や熱等のエネルギーを付与する方法などが挙げられる。
光や熱等のエネルギーを付与する方法としては、紫外線照射装置として、例えば、紫外線(UV)照射ランプ、電子線などが挙げられ、これらに加えてオゾンを除去する機構が具備されることが好ましい。
紫外線(UV)照射ランプの種類としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライド、LEDなどが挙げられる。
超高圧水銀灯は点光源であるが、光学系と組み合わせて光利用効率を高くしたDeepUVタイプは、短波長領域の照射が可能である。
メタルハライドは、波長領域が広いため着色物に有効であり、Pb、Sn、Fe等の金属のハロゲン化物が用いられ、重合開始剤の吸収スペクトルに合わせて選択できる。
硬化に用いられるランプとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、FusionSystem社製のHランプ、Dランプ、Vランプ等の市販品などを用いることができる。
また硬化性液体材料としてラジカル重合性モノマー、オリゴマーを使用する場合には、成膜、硬化工程を実施する環境における酸素濃度が低いことが好ましく、例えば、窒素等で置換された空間であることが特に好ましい。
モデル部材料とサポート部材料との弾性率の比は、20:1以上60:1以下であることが好ましく、40:1以上60:1以下であることがより好ましい。この弾性率の比が好ましい範囲であると、サポート材によりモデル材の反りを低減させる観点から有利である。
弾性率の測定方法としては、例えば、万能試験機による応力−歪み特性の評価より算出方法などが挙げられる。
<その他の手段>
その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アンカー部形成手段を有することが好ましく、サポート部除去手段、立体造形物の研磨手段、立体造形物の清浄手段を有していてもよい。また、その他の手段としては、土台形成手段を有することも好ましい。
<<アンカー部形成手段>>
アンカー部形成手段は、平面視したモデル部の周縁部の一部又は全部に、かつステージの表面にサポート部が少なくとも形成された場合には、サポート部を貫通するように、モデル部材料によるアンカー部を少なくともステージの表面に形成することが好ましい。このようにすると、モデル部材料によるアンカー部のほうがサポート部よりもステージの表面から剥離しにくいことから、アンカー部がサポート部を貫通していることでサポート部がステージの表面から剥離するのを抑制することができる。これにより、サポート部と固着しているモデル部の反りを抑制することができる。
また、アンカー部形成手段は、モデル部とステージとの間にサポート部が形成された場合にも、サポート部を貫通するように、モデル部材料によるアンカー部を少なくともステージの表面に形成することが好ましい。これにより、上述と同様に、サポート部と固着しているモデル部の反りを抑制することができる。
また、他の態様としては、モデル部形成手段が、モデル部材料によるモデル部をステージ上に形成し、サポート部形成手段が、ステージ上に配されたモデル部とステージの表面との間に、サポート部材料によるサポート部を形成し、アンカー部形成手段が、サポート部を貫通するように、モデル部材料によるアンカー部を少なくともステージの表面に形成するようにしてもよい。これにより、サポート部を貫通するアンカー部がステージの表面とモデル部とに固着することにより、モデル部の反りを抑制することができる。
<<土台形成手段>>
土台形成手段は、モデル部とステージの表面との間に、モデル部材料による土台をステージ上に形成する。このとき、サポート部形成手段によりモデル部と土台との間にサポート部が更に形成されると、即ちステージ上に、土台、サポート部、立体造形物の順に積層されると、立体造形物をステージから剥離するとき、立体造形物を保護することができ、かつ立体造形物ごとステージから簡易に剥離することができる。
土台は、モデル部材料を硬化したものであり、へらなどを用いてステージから容易に剥離することができる。
土台の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、膜状あるいは層状の形状などが挙げられる。
サポート部除去手段は、形成されたモデル部及びサポート部からなる立体造形物からサポート部を除去する手段である。
サポート部除去手段としては、例えば、トリミングする機構、液体に溶解させる機構、液体に浸漬して除去する機構、温度を加える機構、超音波振動する機構、撹拌によるエネルギーを与える機構などを用いることができ、これらを適宜組み合せて用いてもよい。これらの中でも、液体に溶解させる手段が好ましく、サポート部が液体に浸漬されて溶解する方法がより好ましい。
サポート部を浸漬する液体としては、例えば、水、有機溶剤などが挙げられる。
立体造形物の製造装置としては、ヒーターレスであることが好ましく、常温にて造形可能であることが好ましい。
以下では、モデル部材料及びサポート部材料の詳細について説明する。
<<<モデル部材料>>>
モデル部材料は、モデル部を構成する造形層を形成する。本発明において、モデル部とは、本発明の立体造形物を造形する本体を構成する部を意味する。
モデル部材料は、光や熱等のエネルギーを付与することにより硬化する液体であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。モデル部材料は、単官能モノマー、多官能モノマー等の重合性モノマー、オリゴマー、光重合開始剤を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含む。
モデル部材料は、インクジェット用プリンター等に用いられる造形材料吐出ヘッドで吐出できる粘度や表面張力等の液物性を有することが好ましい。
−重合性モノマー−
重合性モノマーとしては、例えば、単官能モノマー、多官能モノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−単官能モノマー−−
単官能モノマーとしては、例えば、アクリルアミド、N−置換アクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換アクリルアミド誘導体、N−置換メタクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換メタクリルアミド誘導体、アクリル酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチルアクリルアミド、イソボルニル(メタ)アクリレートが好ましい。
上記以外の単官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
−−多官能モノマー−−
多官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、二官能モノマー、三官能以上のモノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
二官能モノマーとしては、例えば、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール200ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール400ジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
三官能以上のモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,プロポキシ化グリセリルトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタ(メタ)アクリレートエステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−オリゴマー−
オリゴマーとしては、上記モノマーの低重合体や末端に反応性不飽和結合基を有するものを1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−光重合開始剤−
光重合開始剤としては、光(特に波長220nm〜400nmの紫外線)の照射によりラジカルを生成する任意の物質を用いることができる。
光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2、2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ジクロロベンゾフェノン、p,p−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォーメート、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−その他の成分−
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、重合禁止剤、着色剤などが挙げられる。
−−界面活性剤−−
界面活性剤としては、例えば、分子量200以上かつ5,000以下、具体的には、PEG型非イオン界面活性剤[ノニルフェノールのエチレンオキサイド(以下EOと略記)1〜40モル付加物、ステアリン酸EO1〜40モル付加物等]、多価アルコール型非イオン界面活性剤(ソルビタンパルミチン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸トリエステル等)、フッ素含有界面活性剤(パーフルオロアルキルEO1〜50モル付加物、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルベタイン等)、変性シリコーンオイル[ポリエーテル変性シリコーンオイル、(メタ)アクリレート変性シリコーンオイル等]などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−重合禁止剤−−
重合禁止剤としては、例えば、フェノール化合物[ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン等]、硫黄化合物[ジラウリルチオジプロピオネート等]、リン化合物[トリフェニルフォスファイト等]、アミン化合物[フェノチアジン等]などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−着色剤−−
着色剤としては、モデル部材料中に溶解又は安定に分散し、更に熱安定性に優れた染料及び顔料が適している。これらの中でも、溶解性染料(Solvent Dye)が好ましい。また色の調整等で2種類以上の着色剤を適時混合することが可能である。
モデル部材料の粘度としては、5mPa・s以上20mPa・s以下が好ましく、9mPa・s以上13mPa・s以下がより好ましい。
立体造形中は、ヒーター、プレヒーターなどの温度を調節することにより、モデル部材料の粘度を調節することができる。
<<<サポート部材料>>>
サポート部形成材料は、サポート部を構成する造形層を形成する。また、サポート部は、液体に溶解することが好ましい。また、サポート部は、液体に浸漬されて溶解することがより好ましい。前記液体としては、例えば、水、有機溶剤などが挙げられる。
本発明のサポート部材料は、水崩壊性を有することが好ましい。
なお、水崩壊性とは、水に浸漬したときに、硬化物が細かく分解され、当初有していた形状や性質を維持できなくなることを意味する。
本発明のサポート部材料としては、下記条件を満たすことが好ましい。
[条件]
紫外線照射装置により紫外線を500mJ/cm照射して得た、縦20mm×横20mm×高さ5mmの硬化物が、20mLの水に入れ、25℃にて1時間静置すると、少なくとも一方向が1mm以下の大きさの固体であるか、完全に溶解している。
なお、縦20mm×横20mm×高さ5mmの硬化物としては、以下のようにして作製することができる。
縦20mm×横20mm×高さ5mmのシリコーンゴム型にサポート部材料を流し込み、紫外線照射装置(装置名:SubZero−LED、インテグレーション・テクノロジー株式会社製)により、紫外線を照射量500mJ/cm(照度:100mW/cm、照射時間:5秒間)にて照射して縦20mm×横20mm×高さ5mmの硬化物であるサポート部材料(2g)を得ることができる。
また、本発明のサポート部材料としては、下記条件を満たすことが好ましい。
[条件]
紫外線照射装置により紫外線を500mJ/cm照射して得た硬化物が、25℃環境下にて1%圧縮時の圧縮応力が、2.0kPa以上の固体であり、固体2gを20mLの水に入れ、25℃にて1時間静置したときの残存固体の体積が50体積%以下である。
なお、残存固体の体積は、アルキメデス法により測定することができる。
紫外線照射装置により紫外線を500mJ/cm照射して得た硬化物が、各条件を満たすことにより、形状支持用サポート部材料の機能を向上することができる。
また、紫外線照射装置により紫外線を500mJ/cm照射して得た硬化物の、25℃環境下における1%圧縮時の圧縮応力としては、0.5kPa以上であることが好ましい。1%圧縮時の圧縮応力が、0.5kPa以上であると、形状支持用サポート部材料の機能を向上することができる。
なお、1%圧縮時の圧縮応力としては、形状を支持するモデル材の大きさ等にも影響され、モデル材の大きさが大きい場合は、形状支持の点から、2.0kPa以上が好ましい。
また、1%圧縮時の圧縮応力は、万能試験機(精密万能試験機AG−I、株式会社島津製作所製、ロードセル1kN、1kN用圧縮ジグ)を用いて測定することができる。
紫外線照射装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
照射量500mJ/cmにおいては、照度が100mW/cm、照射時間が5秒間であることが好ましい。
本発明のサポート部材料は、水素結合能を有するモノマー(A)と、水素結合能を有する溶媒(B)と、重合開始剤(C)と、を含み、水素結合能を有する溶媒(B)が、炭素数3以上6以下のジオール、カルボン酸化合物、アミン化合物、エステル化合物、ケトン化合物、及びウレア化合物から選択される少なくとも1種であり、更に必要に応じてその他の成分を含む。
<水素結合能を有するモノマー(A)>
水素結合能を有するモノマー(A)は、水素結合能を有すれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、単官能モノマー、多官能モノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、硬化物の水崩壊性を向上する点から、単官能モノマーが好ましい。
水素結合能を有するモノマー(A)としては、例えば、アミド基、アミノ基、水酸基、テトラメチルアンモニウム基、シラノール基、エポキシ基、スルホ基等を有するモノマーなどが挙げられる。
水素結合能を有するモノマー(A)の重合反応としては、例えば、ラジカル重合、イオン重合、配位重合、開環重合などが挙げられる。これらの中でも、重合反応の制御の点から、ラジカル重合が好ましい。そのため、水素結合能を有するモノマー(A)としては、エチレン性不飽和モノマーが好ましく、水溶性単官能エチレン性不飽和モノマー、水溶性多官能エチレン性不飽和モノマーがより好ましく、硬化物の水崩壊性を向上する点から、水溶性単官能エチレン性不飽和モノマーが特に好ましい。
<<水素結合能を有する水溶性単官能エチレン性不飽和モノマー>>
水素結合能を有する水溶性単官能エチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、単官能ビニルアミド基含有モノマー[N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルピロリドン等];単官能水酸基含有(メタ)アクリレート[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等];水酸基含有(メタ)アクリレート[ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、モノアルコキシ(C1〜4)ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、モノアルコキシ(C1〜4)ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、PEG−PPGブロックポリマーのモノ(メタ)アクリレート等];(メタ)アクリルアミド誘導体[(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等]、(メタ)アクリロイルモルホリンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、光反応性の点から、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド誘導体が好ましく、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、アクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N’−ジメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシプロピルアクリルアミド、N−ヒドロキシブチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミドがより好ましく、人体への皮膚低刺激性の点から、アクリロイルモルホリン(分子量:141.17)、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド(分子量:115.15)が特に好ましい。
<<水素結合能を有する水溶性多官能エチレン性不飽和モノマー>>
水素結合能を有する水溶性多官能エチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、二官能基のモノマーとして、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート(MANDA)、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート(HPNDA)、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート(BGDA)、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート(BUDA)、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート(HDDA)、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート(DEGDA)、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート(NPGDA)、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(TPGDA)、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール200ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール400ジ(メタ)アクリレート;三官能以上のモノマーとして、トリアリルイソシアネート、トリス(2ーヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
水素結合能を有するモノマー(A)の分子量としては、70以上2,000以下が好ましく、100以上500以下がより好ましい。分子量が、70以上2,000以下であると、インクジェット方式に最適な粘度に調整することができる。
水素結合能を有するモノマー(A)の含有量としては、サポート部材料全量に対して、30質量%以上60質量%以下が好ましい。含有量が、30質量%以上60質量%以下であると、形状支持用サポート部材料として十分な圧縮応力と、水崩壊性とを両立することができる。
<水素結合能を有する溶媒(B)>
水素結合能を有する溶媒(B)は、水素結合能を有するモノマー(A)と水素結合能を有し、水素結合能を有するモノマー(A)と水素結合を形成することにより、形状支持用サポート部材料の機能を発揮することができる。
水素結合能を有する溶媒(B)は、炭素数3以上6以下のジオール、カルボン酸化合物、アミン化合物、エステル化合物、ケトン化合物、及びウレア化合物から選択される少なくとも1種である。これらの中でも、炭素数3以上6以下のジオールが好ましい。
<<炭素数3以上6以下のジオール>>
炭素数3以上6以下のジオールとしては、水溶性アクリルモノマーと反応性がないこと、光硬化時のラジカル重合反応を阻害しないこと、常温にて流動性があり、水に可溶な材料であることが好ましい。
また、炭素数3以上6以下のジオールとしては、単官能性、多官能性のいずれも使用することができる。
炭素数3以上6以下のジオールとしては、例えば、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールが好ましい。
炭素数としては、3以上6以下であり、3以上5以下が好ましい。炭素数が、3以上であると、1%圧縮時の圧縮応力を向上でき、6以下であると、サポート部材料の粘度を低くすることができる。
なお、炭素数3以上6以下のジオールの炭素鎖としては、直鎖でもよく、枝分かれしていてもよい。
<<カルボン酸化合物>>
カルボン酸化合物としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキシル酸等の直鎖脂肪族酸;イソブチル酸、t−ブチル酸、イソペンチル酸、イソオクチル酸、2−エチルヘキシル酸等の各種分岐型脂肪族カルボン酸;安息香酸、ベンゼンスルホン酸等の芳香族系カルボン酸;グリコール酸、乳酸等のヒドロキシカルボン酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水への溶解性の点から、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、乳酸が好ましく、ブタン酸、乳酸がより好ましい。
<<アミン化合物>>
アミン化合物としては、例えば、モノアルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン等の1〜3級アミン;エチレンジアミン等の2価アミン;トリエチレンジアミン等の3価アミン;ピリジン、アニリン等の脂肪族系アミンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水素結合による架橋強度、及び水への溶解性の点から、2価又は3価の1級アミンが好ましく、エチレンジアミンがより好ましい。
<<エステル化合物>>
エステル化合物としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル等の単官能エステル;コハク酸ジメチル、アジピン酸ジメチル等の多官能脂肪族エステル;テレフテル酸ジメチル等の多官能芳香族エステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水への溶解度、造形中の蒸発や臭気、及び安全性の点から、アジピン酸ジメチルが好ましい。
<<ケトン化合物>>
ケトン化合物としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等の単官能ケトン、アセチルアセトン、2,4,6−ヘプタトリオン等の多官能ケトンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、揮発性や水への溶解度の点から、アセチルアセトンが好ましい。
水素結合能を有する溶媒(B)の含有量としては、サポート部材料全量に対して、10質量%以上50質量%以下が好ましい。含有量が、10質量%以上50質量%以下であると、形状支持用サポート部材料として十分な圧縮応力と、水崩壊性とを両立することができる。
[質量比(A/B)]
(A)の含有量(質量%)と、(B)の含有量(質量%)との質量比(A/B)が、0.3以上2.5以下が好ましく、0.5以上2.5以下がより好ましい。質量比(A/B)が、0.3以上2.5以下であると、1%圧縮時の圧縮応力を向上できる。
<重合開始剤(C)>
重合開始剤(C)としては、光(特に、波長220nm〜400nmの紫外線)の照射によりラジカルを生成する任意の物質を用いることができる。
重合開始剤(C)としては、例えば、アセトフェノン、2、2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ジクロロベンゾフェノン、p,p−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォーメート、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、紫外線照射装置の紫外線波長に合わせた重合開始剤を選択することが好ましい。
重合開始剤(C)の含有量としては、サポート部材料全量に対して、0.5質量%以上10質量%以下が好ましい。
−紫外線照射装置−
紫外線(UV)照射装置としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドなどが挙げられる。
高圧水銀灯は点光源であるが、光学系と組み合わせて光利用効率を高くしたDeepUVタイプは、短波長領域の照射が可能である。
メタルハライドは、波長領域が広いため着色物に有効であり、Pb、Sn、Feなどの金属のハロゲン化物が用いられ、重合開始剤の吸収スペクトルに合わせて選択できる。硬化用いられるランプとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、FusionSystem社製のHランプ、Dランプ、又はVランプ等のような市販されているものも使用することができる。
サポート部材料の表面張力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、20mN/m以上45mN/m以下が好ましく、25mN/m以上34mN/m以下がより好ましい。表面張力が、20mN/m以上であると、造形の際に吐出が不安定(吐出方向が曲がる、吐出しない)になることを防止でき、45mN/m以下であると、造形用の吐出ノズル等に液体を充填する際に、容易に充填することができる。
なお、表面張力は、例えば、表面張力計(自動接触角計DM−701、協和界面科学株式会社製)などを用いて測定することができる。
−粘度−
サポート部材料の粘度としては、25℃にて100mPa・s以下であり、25℃にて、3mPa・s以上70mPa・s以下が好ましく、6mPa・s以上50mPa・s以下がより好ましい。
粘度が、100mPa・s以下であると、吐出安定性を向上できる。
なお、粘度は、例えば、回転粘度計(VISCOMATE VM−150III、東機産業株式会社製)を用いて25℃の環境下にて測定することができる。
−粘度変化率−
サポート部材料としては、50℃にて2週間放置した前後の粘度変化率が±20%以下であることが好ましく、±10%以下がより好ましい。
粘度変化率が、±20%以下であると、保存安定性が適正であり、吐出安定性が良好となる。
50℃にて2週間放置した前後の粘度変化率としては、以下のようにして測定することができる。
サポート部材料をポリプロピレン製広口瓶(50mL)に入れて、50℃の恒温槽中に2週間放置した後、恒温槽から取り出して室温(25℃)になるまで放置して、粘度測定を行う。恒温槽に入れる前のサポート部材料の粘度を保存前粘度、恒温槽から取り出した後のサポート部材料の粘度を保存後粘度とし、下記式により粘度変化率を算出することができる。なお、保存前粘度及び保存後粘度は、例えば、R型粘度計(東機産業株式会社製)を用いて、25℃で測定することができる。
粘度変化率(%)=[(保存後粘度)−(保存前粘度)]/(保存前粘度)×100
<その他の成分>
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶媒、重合禁止剤、サポート部材料に分散可能な鉱物、(A)成分とは別に重合性モノマー、熱重合開始剤、着色剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、老化防止剤、架橋促進剤、紫外線吸収剤、可塑剤、防腐剤、分散剤などが挙げられる。
−溶媒−
溶媒としては、例えば、アルコール、エーテル化合物、トリオール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
溶媒のSP値としては、水崩壊性の点から、18MPa1/2以上が好ましく、23MPa1/2以上がより好ましい。
溶媒の含有量としては、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
−−重合禁止剤−−
重合禁止剤としては、例えば、フェノール化合物[ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン等]、硫黄化合物[ジラウリルチオジプロピオネート等]、リン化合物[トリフェニルフォスファイト等]、アミン化合物[フェノチアジン等]などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合禁止剤の含有量としては、サポート部材料全量に対して、圧縮応力の点から、通常30質量%以下が好ましく、20質量%以下が好ましい。
−−サポート部材料に分散可能な鉱物−−
サポート部材料に分散可能な鉱物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、層状粘土鉱物などが挙げられる。
層状粘土鉱物としては、例えば、モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、サポナイト、ノントロナイト、スチーブンサイト等のスメクタイト;バーミキュライト;ベントナイト;カネマイト、ケニアナイト、マカナイト等の層状ケイ酸ナトリウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
層状粘土鉱物としては、天然の鉱物として産するものであってもよいし、化学合成法によって製造されたものであってもよい。
層状粘土鉱物としては、表面を有機処理してもよい。
層状粘土鉱物等の層状無機物は、有機カチオン性化合物により処理されて、層間の陽イオンが4級塩等のカチオン性基とイオン交換され得る。
層状粘土鉱物の陽イオンとしては、例えば、ナトリウムイオン、カルシウムイオン等の金属カチオンなどが挙げられる。
有機カチオン性化合物により処理された層状粘土鉱物は、上記ポリマーや上記重合性モノマーに膨潤、分散しやすくなる。
有機カチオン性化合物により処理された層状粘土鉱物としては、例えば、ルーセンタイトシリーズ(コープケミカル株式会社製)などが挙げられる。ルーセンタイトシリーズ(コープケミカル株式会社製)としては、例えば、ルーセンタイトSPN、ルーセンタイトSAN、ルーセンタイトSEN、ルーセンタイトSTNなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−重合性モノマー−−
重合性モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート(EHA)、イソボルニル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレートなどを挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−熱重合開始剤−−
熱重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤、過硫酸塩開始剤、レドックス(酸化還元)開始剤などが挙げられる。ただし、保存安定性の点から熱熱重合開始剤より光重合開始剤が好ましい。
アゾ系開始剤としては、例えば、VA−044、VA−46B、V−50、VA−057、VA−061、VA−067、VA−086、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(VAZO 33)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩(VAZO 50)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(VAZO 52)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(VAZO64)、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(VAZO 67)、1,1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)(VAZO 88)(いずれもDuPont Chemical社から入手可能)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(メチルイソブチレ−ト)(V−601)(和光純薬工業株式会社より入手可能)などが挙げられる。
過酸化物開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、過酸化デカノイル、ジセチルパーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(Perkadox 16S)(Akzo Nobel社から入手可能)、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシピバレート(Lupersol 11)(Elf Atochem社から入手可能)、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(Trigonox 21−C50)(Akzo Nobel社から入手可能)、過酸化ジクミルなどが挙げられる。
過硫酸塩開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどが挙げられる。
レドックス(酸化還元)開始剤としては、例えば、過硫酸塩開始剤とメタ亜硫酸水素ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムのような還元剤との組み合わせ、有機過酸化物と第3級アミンに基づく系(例えば、過酸化ベンゾイルとジメチルアニリンに基づく系)、有機ヒドロパーオキシドと遷移金属に基づく系(例えば、クメンヒドロパーオキシドとコバルトナフテートに基づく系)などが挙げられる。
−−着色剤−−
着色剤としては、例えば、顔料、染料などが挙げられる。
顔料としては、例えば、有機顔料、無機顔料などが挙げられる。
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、アジン顔料、昼光蛍光顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料などが挙げられる。
無機顔料としては、例えば、金属酸化物(酸化鉄、酸化クロム、酸化チタン等)、カーボンブラックなどが挙げられる。
−−酸化防止剤−−
酸化防止剤としては、例えば、フェノール化合物〔単環フェノール(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール等)、ビスフェノール[2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等]、多環フェノール[1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等]等〕、硫黄化合物(ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート等)、リン化合物(トリフェニルホスファイト等)、アミン化合物(オクチル化ジフェニルアミン等)などが挙げられる。
−−連鎖移動剤−−
連鎖移動剤としては、例えば、炭化水素[炭素数6以上24以下の化合物、例えば、芳香族炭化水素(トルエン、キシレン等)、不飽和脂肪族炭化水素(1−ブテン、1−ノネン等)];ハロゲン化炭化水素(炭素数1以上24以下の化合物、例えば、ジクロロメタン、四塩化炭素等);アルコール(炭素数1以上24以下の化合物、例えば、メタノール、1−ブタノール等);チオール(炭素数1以上24以下の化合物、例えば、エチルチオール、1−オクチルチオール等);ケトン(炭素数3以上24以下の化合物、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等);アルデヒド(炭素数2以上18以下の化合物、例えば、2−メチル−2−プロピルアルデヒド、1−ペンチルアルデヒド);フェノール(炭素数6以上36以下の化合物、例えば、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール等);キノン(炭素数6以上24以下の化合物、例えば、ヒドロキノン等);アミン(炭素数3以上24以下の化合物、例えば、ジエチルメチルアミン、ジフェニルアミン);ジスルフィド(炭素数2以上24以下の化合物、例えば、ジエチルジスルフィド、ジ−1−オクチルジスルフィド等)などが挙げられる。
[サポート部材料の硬化物の支持力]
本発明におけるサポート部材料の硬化物(以下、「サポート部材料」とも称することがある)の支持力としては、サポート部材料がモデル材を支える性能であり、1%圧縮時の圧縮応力で表すことができる。
サポート部材料の支持力としては、光造形品の造形精度、サポート部材料の溶解性の点から、25℃環境下で1%圧縮時の圧縮応力が0.5kPa以上が好ましく、2kPa以上がより好ましい。
サポート部材料の支持力としては、サポート部材料を構成する(A)、(B)の成分について、それらの種類および含有量を選択することにより、上記範囲に調整することができる。なお、1%圧縮時の圧縮応力は、万能試験機(精密万能試験機AG−I、株式会社島津製作所製)を用いて測定することができる。
本発明におけるサポート部材料の支持力としては、(A)成分が重合したポリマーに対して、(B)成分が水素結合することにより高い支持力を担保していると考えられる。
[サポート部材料の除去性]
前述の通り、本発明におけるサポート部材料の支持力は、水素結合に由来する。サポート部材料の支持力は、水に浸漬させることにより弱まり、崩壊して除去することが可能になる。また、(B)が低分子量であると、拡散が早く、短い時間にて除去することが可能となる。
−−溶解液−−
溶解液は、例えば、水素結合能を有するものが挙げられる。
溶解液としては、例えば、水、アルコールであるブタノールやヘキサノール、アミンであるヘキシルアミンやペンチルアミン、芳香族化合物であるベンゼンやトルエンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、安全性の点から、水、アルコールが好ましい。
また、溶解液に添加物を加えてもよい。
添加物としては、例えば、界面活性剤などが挙げられる。界面活性剤の種類や量を調整することにより直鎖アルキル鎖に対する親和性を上げることができる。
溶解液は、サポート部材料を軟化させ、内部に浸透しやすくする点から、40℃以上が好ましいが、立体造形物の反りを予防する点から、40℃より低い温度を選択することもできる。
<製造装置の実施形態>
以下、本発明の立体造形物の製造方法、及び該製造方法を実施する製造装置(本明細書においては、造形装置ともいう)の具体的態様について説明する。しかし、本発明は、これらの実施形態に何ら限定されるものではない。
上述したモデル部材料、及びサポート部材料は、本実施形態の造形装置に搭載される。
本実施形態の造形装置は、UV硬化性を有するモデル部材料及びサポート部材料を用いる一般的なマテリアルジェット方式の造形装置である。
<<製造装置(造形装置)>>
図1は、立体造形物の製造装置の要部正面の一例を示す模式図である。造形装置30は、ヘッドユニット31,32、紫外線照射機33、ローラー34、キャリッジ35、及びステージ37を有する。ヘッドユニット31は、モデル部材料1を吐出する。ヘッドユニット32は、サポート部材料2を吐出する。紫外線照射機33は、吐出されたモデル部材料1、及びサポート部材料2に紫外線を照射して硬化する。ローラー34は、モデル部材料1、及びサポート部材料2の液膜を平滑化する。キャリッジ35は、ヘッドユニット31,32等の各手段を、図1におけるX方向に往復移動させる。ステージ37は、基板36を、図1に示すZ方向、及び図1の奥行方向であるY方向に移動させる。尚、Y方向への移動は、ステージ37ではなくキャリッジ35において行なってもよい。
モデル部材料が色ごとに複数ある場合、造形装置30には、各色のモデル部材料を吐出するための複数のヘッドユニット31が設けられていてもよい。
ヘッドユニット31,32におけるノズルとしては、公知のインクジェットプリンターにおけるノズルを好適に使用することができる。
ローラー34に使用できる金属としては、SUS300系、400系、600系、六価クロム、窒化珪素、及びタングステンカーバーイドなどが例示される。また、これらのいずれかをフッ素やシリコーンなどで被膜コーティングした金属を、ローラー34に使用してもよい。これらの金属のなかでも、強度、加工性の面から600系が好ましい。
ローラー34を使用する場合、造形装置30は、ローラー34と造形物の面とのギャップを一定に保つため、積層回数に合わせて、ステージ37を下げながら積層する。ローラー34は紫外線照射機33に隣接している構成が好ましい。
また、休止時のインクの乾燥を防ぐため、造形装置30には、ヘッドユニット31,32におけるノズルを塞ぐキャップなどの手段を設置してもよい。また、長時間連続使用時のノズルの詰まりを防ぐため、造形装置30には、ヘッドをメンテナンスするためのメンテナンス機構を設置してもよい。
<<立体造形物の製造データの作成方法>>
立体造形物を製造するための製造データ(本明細書では、造形データともいう)は、例えば、図3で示すように、造形データ作成装置600で作成される。
以下、製造データを作成する方法について、概略説明する。尚、製造データを作成する製造データ(造形データ)作成装置、及び作成方法についてのさらなる詳しい説明は、下記(立体造形物の製造データの作成方法)の欄で行う。
図2Aは、造形しようとする立体造形物を三次元モデルで表した、三次元モデルの一例を示す模式図である。三次元モデル100は、例えば、三次元CADで設計された三次元形状、あるいは三次元スキャナやディジタイザで取り込んだ三次元形状のサーフェイスデータ、ソリッドデータ等の三次元データである。三次元データは、例えば、三次元モデルの表面が三角形の集合体として表現されたSTLフォーマット(Standard Triangulated Language)に変換されていてもよい。
造形データ作成装置では、入力された三次元データから底面を特定する。底面を特定する方法は、特に限定されない。例えば、三次元モデルを三次元座標系に配置したときに、長さが最も短くなる方向をZ軸とし、Z軸に直交する面と三次元モデルとの接点を底面とする方法等が挙げられる。
造形データ作成装置では、Z軸方向の所定間隔ごとに、底面と平行方向に三次元モデルがスライスされた切断面を示す二次元データを生成する。この場合、造形データ作成装置では、三次元モデルのX−Y面、X−Z面、Y−Z面への投影面積を求める。造形データ作成装置では、得られた投影面積が収まるブロック形状を一層の厚みでX−Y面と平行に輪切り(スライス)にする。
一層の厚みは、使う材料によるが、通常は20μm以上60μm以下程度である。
二次元データの生成などのデータ処理は、使用材料の指定に応じて、造形データ作成装置において自動的に設定されるようにしてもよい。
なお、図2Aにおけるグラデーションで示された曲面のように、三次元モデルがオーバーハング部を有する場合、造形データ作成装置は、オーバーハング部のモデル部をサポート部で支持しながら造形するようデータを作成する。
図2Bは、モデル部とサポート部で形成しようとする造形物の一例を示す模式図であり、より具体的には、オーバーハング部のモデル部10がサポート部20によって支持された造形物の一例を示す模式図である。
造形データ作成装置では、生成された各二次元データに対し、オーバーハング部の底面側に、サポート部を示す画素を追加する。最終的に生成される二次元データは、造形物の一断面を示し、モデル部を示す画素、及びサポート部を示す画素が含まれている。
図2Cは、図2Bの造形物の一断面を示す模式図を示す。
<<製造方法(造形方法)>>
上述した製造データをもとに、製造装置(造形装置)は、立体造形物を造形する。製造装置で行われる各製造工程について、以下説明する。
−吐出工程−
造形装置30のエンジンは、キャリッジ35、又はステージ37を移動させながら、入力された二次元データのうち最も底面側の断面を示す二次元データに基づいて、ヘッドユニット31からモデル部材料1の液滴を吐出させ、ヘッドユニット32からサポート部材料2の液滴を吐出させる。
これにより、最も底面側の断面を示す二次元データにおけるモデル部を示す画素に対応する位置にモデル部材料1の液滴が配され、サポート部を示す画素に対応する位置にサポート部材料2の液滴が配され、隣り合う位置の液滴同士が接した液膜が形成される。
なお、造形する造形物が1個の場合は、ステージ37の真中に断面形状の液膜が形成される。造形する造形物が複数個の場合、造形装置30は、ステージ37に複数個の断面形状の液膜を形成してもよいし、先に造形された造形物に液膜を積み重ねてもよい。
ヘッドユニット31及び32にはヒータ設置することが好ましい。さらに、ヘッドユニット31にモデル部材料を供給する経路及びヘッドユニット32にサポート部材料を供給する経路にプレヒータを設置することが好ましい。
−平滑化工程−
平滑化工程において、ローラー34は、ステージ37上に吐出されたモデル部材料、及びサポート部材料のうち余剰な部分を掻き取ることで、モデル部材料、及びサポート部材料からなる液膜、又は層の有する凸凹を平滑化する。平滑化工程はZ軸方向へ積層毎に1回行われてもよいし、2乃至50回の積層毎に1回行われてもよい。
平滑化工程において、ローラー34は停止していてもよいし、ステージ37の進行方向に対して正もしくは負の相対速度で回転していてもよい。またローラー34の回転速度は定速でも一定加速度、一定減速度でもよい。ローラー34の回転数は、ステージ37との相対速度の絶対値として、50mm/s以上、400mm/s以下が好ましい。相対速度が小さすぎる場合、平滑化が不十分で平滑性が損なわれる。また相対速度が大きすぎる場合、装置が大型化を要し、振動などによって、吐出された液滴の位置ずれなどが発生しやすく、結果として平滑性が低下することがある。
平滑化工程において、ローラー34の回転方向はヘッドユニット31,32の進行方向と逆向きであることが好ましい。
−硬化工程−
硬化工程は、モデル部形成工程、及びサポート部形成工程において形成した造形層を硬化させる工程である。
硬化工程において、造形装置30のエンジンは、キャリッジ35により紫外線照射機33を移動させて、液膜形成工程で形成された液膜に、モデル部材料、及びサポート部材料に含まれる光重合開始剤の波長に応じた紫外線を照射する。
これにより、造形装置30は、液膜を硬化して、層を形成する。
−積層工程−
最も底面側の層の形成後、造形装置30のエンジンは、ステージを一層分、下降させる。
造形装置30のエンジンは、キャリッジ35、又はステージ37を移動させながら、底面側から二つ目の断面を示す二次元画像データに基づいて、モデル部材料1の液滴を吐出させ、サポート部材料2の液滴を吐出させる。吐出方法は、最も底面側の液膜を形成するときと同様である。これにより、最も底面側の層上に、底面側から二つ目の二次元データが示す断面形状の液膜が形成される。更に、造形装置30のエンジンは、キャリッジ35により紫外線照射機33を移動させて、液膜に紫外線を照射することにより、液膜を硬化して、最も底面側の層上に、底面側から二つ目の層を形成する。
造形装置30のエンジンは、入力された二次元データについて、底面側に近いものから順に利用して、上記と同様に、液膜の形成と、硬化と、を繰り返し、層を積層させる。繰り返しの回数は、入力された二次元画像データの数、あるいは三次元モデルの高さ、形状などに応じて異なる。すべての二次元画像データを用いた造形が完了すると、サポート部に支持された状態のモデル部の造形物が得られる。
−除去工程−
造形装置30により造形された造形物は、モデル部及びサポート部を有する。サポート部は、造形後に造形物から除去される。除去方法としては、物理的除去、及び化学的除去がある。物理的除去では、機械的な力を加えて除去する。一方、化学除去では、溶媒に浸漬し、サポート部を崩壊させて除去する。サポート部の除去方法としては、特に制限はないが、物理除去では造形物が破損する可能性があるため、化学的除去がより好ましい。さらに、コストを考慮すると水に浸漬して除去する方法がより好ましい。水に浸漬して除去する方法が採用される場合、サポート部材料の硬化物は、水崩壊性を有するものが選択される。
(立体造形物の製造データの作成方法)
本発明の立体造形物の製造データの作成方法は、造形しようとする立体造形物を表した三次元モデルから、モデル部とモデル部を支持するサポート部からなる造形物を造形する手順、及び造形物の最外郭に位置するサポート部に対し、所定の高さのサポート部防護壁を離間させて造形する手順を設定する。
製造データ(造形データ)は、図3で示すように造形データ作成装置600で作成される。作成された造形データは立体造形物の造形装置30に入力される。その後、造形装置30の制御部500では、入力された造形データに従い立体造形物を造形するよう駆動処理される。これにより、造形装置では所望の立体造形物が造形される。
尚、造形データは、図3で示すように造形装置30とは別の装置(造形データ作成装置600)で作成しなくても、造形装置30に造形データを作成する機能を有する造形データ作成部を内在させ、造形装置30内で造形データの作成を行ってもよい。
まず、造形データの作成について具体的に説明する前に、造形データが入力された造形装置30における制御部500の動作について、図3を参照して説明する。
図3は、立体造形物の製造装置のハードウェア及び機能の一例を示すブロック図である。
制御部500は、この装置全体の制御を司るCPU501と、CPU501に本発明に係わる制御を含む立体造形動作の制御を実行させるためのプログラムを含む立体造形プログラム、その他の固定データを格納するROM502と、造形データ等を一時格納するRAM503とを含む主制御部500Aを備えている。
また、制御部500は、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)504を備えている。また、制御部500は、画像データに対する各種信号処理等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505を備えている。
さらに、制御部500は、外部の造形データ作成装置600から造形データを受信するときに使用するデータ及び信号の送受を行うためのI/F506を備えている。
図3中、造形データ作成装置600は、最終形態の造形物(立体造形物)を造形層ごとにスライスしたスライスデータである造形データ(断面データ)を作成する装置であり、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置で構成されている。尚、造形データ作成装置の詳しい説明は、後述する。
制御部500は、各種センサの検知信号を取り込むためのI/O507を備える。
また、制御部500は、液体吐出用のヘッドユニット31を駆動制御するヘッド駆動制御部508と、ヘッドユニット32を駆動制御するヘッド駆動制御部509を備えている。
更に、制御部500は、液体吐出用のヘッドユニット31及び32をX方向に移動させるユニットX方向移動機構550を構成するモータを駆動するモータ駆動部510と、液体吐出ヘッドユニット31及び32をY方向(副走査方向)に移動させるY方向走査機構552を構成するモータを駆動するモータ駆動部511を備える。
制御部500は、ステージ37を昇降手段554とともにY方向に移動させるステージY方向走査機構553を構成するモータを駆動するモータ駆動部513と、ステージ37をZ方向に昇降させる昇降手段554を構成するモータを駆動するモータ駆動部514を備える。なお、Z方向への昇降は、前述したように液体吐出ヘッドユニット31及び32を昇降させる構成とすることもできる。
制御部500は、平坦化を行うローラー34を回転駆動するモータ555を駆動するモータ駆動部516、液体吐出ヘッドユニットのメンテナンス機構556を駆動するメンテナンス駆動部518を備える。
制御部500は、UV照射ユニット557による紫外線照射を制御する硬化制御部519を備える。
制御部500のI/O507には、装置の環境条件としての温度及び湿度を検出する温湿度センサ560などの検知信号やその他のセンサ類の検知信号が入力される。
制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル522が接続されている。
制御部500は、上述したように、造形データ作成装置600から造形データを受信する。
次に、製造データを作成する製造データ(造形データ)作成装置及び製造データ(造形データ)の作成方法について、説明する。
造形データ作成装置600は、造形しようとする立体造形物を三次元モデルで表した三次元モデルの情報を受け付ける。この受け付けた情報をもとに、造形データ作成装置600は、サポート部の形状や大きさ、モデル部に対するサポート部の位置(配置)等を適宜設定する。さらに、モデル部とサポート部からなる造形物の情報をもとに、造形データ作成装置600は、サポート部防護壁の形状、大きさ(高さ、幅等)、造形位置(配置)などを適宜設定する。
尚、造形データ作成装置600が、上記各種条件を設定するにあたり、基準となる条件は予め作業者又はユーザーにより入力しておくことができる。この場合、造形データ作成装置600は、予め入力されている条件と比較することで、造形条件を自動で選択することができる。
また、造形データ作成装置600には、造形データ作成装置が設定した造形条件を、必要に応じて作業者又はユーザーが修正できる調整手段を有しているとよい。
そして、造形データ作成装置600は、モデル部とサポート部からなる造形物の造形処理に、サポート部防護壁の造形処理を加えて、両者の造形処理が行えるよう、モデル部、サポート部、及びサポート部防護壁の造形手順を設定する。
この造形手順を前述の<<立体造形物の製造データの作成方法>>の欄で説明したように、造形層を形成する1層である、X−Yの二次元データに変換する。こうして、最終的に生成された二次元データが立体造形物の製造データとなる。
作成された立体造形物の製造データは、造形装置の制御部500に入力される。
以下、立体造形物の実施形態を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施形態により限定されるものではない。
<立体造形物の実施形態1>
図4Aは、実施形態1としての立体造形物の一例を示す側面図である。図4Bは、実施形態1としての立体造形物の一例を示す上面図である。
図4A及び図4Bに示すように、ステージ上にモデル部を積層したモデル部10aの周縁部に、サポート部を積層したサポート部20aをステージ上に形成する。これにより、ステージ上のサポート部20aがモデル部10aの周縁部と固着するため、モデル部10aの反りを抑制することができる。
また、周縁部のサポート部20aの高さAは、モデル部10aの高さBに対して高くても低くてもよい。サポート部20aの高さAがモデル部10aの高さBよりも高い場合には、モデル部10aの端部のエッジをより鋭くすることができる。サポート部20aの高さAがモデル部10aの高さBよりも低い場合には、使用するサポート部材料の量を低減することができる。
<立体造形物の実施形態2>
図5Aは、実施形態2としての立体造形物の一例を示す側面図である。図5Bは、実施形態2としての立体造形物の一例を示す上面図である。
図5A及び図5Bに示すように、ステージ上にサポート部20bを形成するとともに、サポート部20bを貫通するアンカー部としてモデル部10bをステージの表面に固着するように形成する。また、サポート部20bの上部には、モデル部10bの上部とモデル部10aの周縁部における底部とが固着するようにモデル部10aを形成する。これにより、モデル部10bがモデル部10aの周縁部とステージとに固着するため、モデル部10aの反りを抑制することができる。なお、モデル部10bは、形状が細いため反りが発生しにくい。また、モデル部10aの底部にサポート部20bを形成していることにより、立体造形物が造形完了した後にサポート部20bを除去すると、立体造形物をステージから剥離しやすくなる。
<立体造形物の実施形態3>
図6Aは、実施形態3としての立体造形物の一例を示す側面図である。図6Bは、実施形態3としての立体造形物の一例を示す上面図である。
図6A及び図6Bに示すように、ステージ上にサポート部20bを形成し、そのサポート部20b上に、モデル部10aを形成するとともに、モデル部10aの周縁部にサポート部20aを形成する。さらに、サポート部20a及び20bを形成する際に、アンカー部としてのモデル部10cを、サポート部20a及びサポート部20bを貫通してステージの表面に固着するように形成する。これにより、アンカー部としてのモデル部10cがサポート部20a及びサポート部20bをステージから剥離しにくくさせるため、サポート部20aに固着するモデル部10aの反りをより抑制することができる。また、モデル部10aの底部にサポート部20bを形成していることにより、立体造形物が造形完了した後にサポート部20bを除去すると、立体造形物をステージから剥離しやすくなる。
<立体造形物の実施形態4>
図7Aは、実施形態4としての立体造形物の一例を示す側面図である。図7Bは、実施形態4としての立体造形物の一例を示す上面図である。
図7A及び図7Bに示すように、ステージ上にサポート部20bを形成するとともに、サポート部20bを貫通するアンカー部としてモデル部10bをステージの表面に固着するように形成する。また、サポート部20bの上部には、モデル部10bの上部とモデル部10aの周縁部における底部とが固着するようにモデル部10aを形成する。さらに、モデル部10aの周縁部、かつサポート部20bの上部に、サポート部20aを形成する。これにより、モデル部10bがモデル部10aの周縁部とステージとを固着させ、かつサポート部20aがモデル部10aの周縁部と固着しているため、モデル部10aの反りをより抑制することができる。即ち、実施形態1及び2における反りを抑制する効果が得られる。また、モデル部10aの底部にサポート部20bを形成していることにより、立体造形物が造形完了した後にサポート部20bを除去すると、立体造形物をステージから剥離しやすくなる。
<立体造形物の実施形態5>
図8Aは、実施形態5としての立体造形物の一例を示す側面図である。図8Bは、実施形態5としての立体造形物の一例を示す上面図である。
図8A及び図8Bに示すように、ステージ上にサポート部20bを形成するとともに、サポート部20bを貫通するアンカー部としてモデル部10bをステージの表面に固着するように形成する。また、サポート部20bの上部には、モデル部10bの上部とモデル部10aの周縁部における底部とが固着するようにモデル部10aを形成する。さらに、モデル部10aの周縁部、かつサポート部20bの上部に、サポート部20aを形成する。さらにまた、アンカー部としてのモデル部10cをサポート部20a及びサポート部20bを貫通させてステージの表面に固着するように形成する。これにより、モデル部10aの反りを抑制する効果が得られる。
<立体造形物の実施形態6>
図9Aは、実施形態6としての立体造形物の一例を示す側面図である。図9Bは、実施形態6としての立体造形物の一例を示す上面図である。
図9A及び図9Bに示すように、ステージ上にモデル部を積層して土台としてのモデル部10cを形成し、さらに土台としてのモデル部10cの上にサポート部20aを形成しながらサポート部20aを貫通するアンカー部としてのモデル部10dを土台としてのモデル部10cの表面に固着するように形成する。サポート部20aを形成しながらモデル部10dを形成したことにより、サポート部20aとモデル部10dとの界面に、モデル部とサポート部とが混合された混合部10eが形成される。なお、サポート部20aとモデル部10dは、ローラーを接触させることで平滑化させて形成した。そして、サポート部20aの上部には、立体造形物としてのモデル部10aを形成する。このとき、サポート部20aとモデル部10aは別の走査により形成することにより、サポート部20aとモデル部10aとが混合しにくくなるため、モデル部10aの反りを抑制することができるとともに、サポート部が混合していない立体造形物を得ることができる。また、混合部406を形成することにより、アンカー部としてのモデル部10dとサポート部20aとの界面における剥がれを抑制することができ、サポート部20aの反りも抑制されるため、立体造形物であるモデル部10aの反りを抑制することができる。さらに、モデル部10aの底部にサポート部20aを形成していることから、立体造形物の造形が完了した後にサポート部20aを除去することにより、モデル部10aをステージから剥離しやすくなる。
図10は、モデル部とサポート部の配置の設定の一例を示す説明図である。
図10に示すように、モデル部とサポート部の造形において、モデル部10とサポート部20は、二次元データとしては間引き領域Cが存在していてもよい。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。
<モデル部材料の調製>
イソボルニルアクリレート(共栄化学株式会社製)60質量部、アクリロイルモルホリン(ACMO、KJケミカルズ株式会社製)10質量部、及びウレタンアクリレート(商品名:UV−1700B、日本合成化学工業株式会社製、分子量:2,000)30質量部をビーカーにて均一に混合した。その後、光重合開始剤(商品名:イルガキュア819、BASF社製)2質量部を加え、さらに均一に混合し、フィルター(商品名:CCP−FX−C1B、ADVANTEC社製、平均孔径:3μm)を通過させてモデル部材料を得た。
<サポート部材料の調製>
アクリロイルモルホリン(ACMO、KJケミカルズ株式会社製)40質量部、ポリオキシプロピレングリコール45質量部、1,4−ブタンジオール15質量部、反応開始剤(商品名:イルガキュア819、BASF社製)3質量部、及び重合禁止剤(商品名:フェノチアジン、東京化成株式会社製)0.1質量部を均一に混合し、フィルター(商品名:CCP−FX−C1B、ADVANTEC社製、平均孔径:3μm)を通過させてサポート部材料を得た。
(実施例1)
図3に示す立体造形物の造形装置において、インクジェットヘッド(商品名:MH2420、リコーインダストリー株式会社製)に通じる3つのタンクに、得られたモデル部材料、及びサポート部材料を充填した。
<試験条件>
試験条件として、モデル部材料及びサポート部材料の吐出における解像度を1,200dpi×300dpiとし、積層ピッチ(一層あたりの膜厚)を19μmとした。
図11A及び図11Bに示すように、ステージ上にサポート部材料の層を20層積層してサポート部20bを形成し、そのサポート部20bの上部に、立体造形物としてのモデル部10a(奥行き60mm×幅5mm×高さ5mm)と、モデル部10aの周縁部を囲うサポート部20a(幅2mm×高さ2mm)とを形成した。
<造形中及び造形後の立体造形物における反りの外観評価>
造形開始から積層高さが2mmになった際に製造装置を停止させ、造形中の立体造形物の外観を目視で確認するとともに、造形後の立体造形物の外観を目視で確認し、下記の評価基準で評価した。結果を表1に示す。
−評価基準−
〇:モデル部の反りは確認できなかった
×:モデル部の反りが確認できた
<造形後の立体造形物におけるすきまゲージを用いた反りの評価>
造形後にサポート部を除去した立体造形物の反りの度合いを、すきまゲージ(すきまゲージA型、株式会社永井ゲージ製作所製)を用いて立体造形物の短辺側に差し込んで計測し、下記の評価基準で評価した。結果を表1に示す。
−評価基準−
〇:すきまが0.1mm以下
×:すきまが0.1mmを超える
なお、モデル部の弾性率は2,000MPa、サポート部の弾性率は50MPaであった。それぞれの弾性率は、モデル部及びサポート部を22mm×22mm×5mmの小片にそれぞれ加工し、万能試験機(精密万能試験機AG−I、株式会社島津製作所製)を用いて計測した。
(実施例2)
実施例1において、図11A及び図11Bに示した立体造形物から図12A及び図12Bに示した立体造形物に代えた以外は、実施例1と同様にして、上述の外観評価を実施した。結果を表1に示す。
図12A及び図12Bに示した立体造形物を造形した手順としては、まず、ステージ上にサポート部材料の層を20層積層してサポート部20bを形成し、そのサポート部20bを貫通するアンカー部として、モデル部材料の層を20層積層してモデル部10b(幅1mm×奥行き1mm)をステージの表面に固着するように形成した。次に、サポート部20b及びモデル部10bの上部には、モデル部10bの上部とモデル部10aの周縁部における底部とを固着するように立体造形物としてのモデル部10a(奥行き60mm×幅5mm×高さ5mm)を形成した。
(実施例3)
実施例1において、図11A及び図11Bに示した立体造形物から図13A及び図13Bに示した立体造形物に代えた以外は、実施例1と同様にして、上述の外観評価を実施した。結果を表1に示す。
図13A及び図13Bに示した立体造形物を造形した手順としては、まず、ステージ上にサポート部材料の層を20層積層してサポート部20bを形成した。次に、そのサポート部20b上に、モデル部10a(奥行き60mm×幅5mm×高さ5mm)を形成し、幅2mmでモデル部10aの周縁部を囲うサポート部20aを形成した。また、サポート部20b及びサポート部20bを形成するとともに、サポート部20b及びサポート部20bを貫通するアンカー部として、モデル部材料の層を20層積層してモデル部10c(幅1mm×奥行き1mm)をステージの表面に固着するように10箇所形成した。
(実施例4)
実施例1において、図11A及び図11Bに示した立体造形物から図14A及び図14Bに示した立体造形物に代えた以外は、実施例1と同様にして、上述の外観評価を実施した。結果を表1に示す。
図14A及び図14Bに示した立体造形物を造形した手順としては、まず、ステージ上にモデル部材料の層を20層積層して土台としてのモデル部10cを形成した。次に、土台としてのモデル部10cの上にサポート部20aを形成しながらサポート部20aを貫通するアンカー部としてモデル部を20層積層してモデル部10d(幅2mm×奥行き2mm)を土台としてのモデル部10cの表面に固着するように形成した。サポート部20aを形成しながらモデル部10dを形成したことにより、サポート部20aとモデル部10dとの界面に混合部10eを得た。なお、サポート部20aとモデル部10dは、ローラーを接触させることで平滑化させて形成した。また、サポート部20aの上部に、立体造形物としてのモデル部10a(奥行き60mm×幅5mm×高さ5mm)を形成した。
(比較例1)
実施例1において、図11A及び図11Bに示した立体造形物から図15A及び図15Bに示した立体造形物に代えた以外は、実施例1と同様にして、上述の外観評価を実施した。結果を表1に示す。
図15A及び図15Bに示した立体造形物を造形した手順としては、まず、ステージ上にサポート部を20層積層してサポート部20bを形成した。次に、そのサポート部20bの上部に、立体造形物としてのモデル部10a(奥行き60mm×幅5mm×高さ5mm)を形成した。
表1の結果から、実施例1〜4の立体造形物の外観評価では、造形中及び造形後に反りがないことが確認された。また、実施例1〜4の立体造形物のすきまゲージ評価では、造形後に反りが少ない立体造形物が製造できていることが分かった。
以上説明したように、本発明の立体造形物の製造方法及び立体造形物の製造装置は、モデル部をステージ上に形成し、平面視したモデル部の周縁部の一部又は全部に、かつステージの表面にサポート部を少なくとも形成する。これにより、本発明の立体造形物の製造方法及び立体造形物の製造装置は、反りが少ない立体造形物を製造することができる立体造形物の製造方法を提供することができる。
なお、図16A〜図23Bには、実施形態7〜14を示す。
実施形態7〜14は、上述した実施形態2〜6、実施例1〜4、及び比較例1のサポート部を含む立体造形物の下部に、モデル部材料による土台を更に形成したものである。これにより、実施形態7〜14のいずれも、ステージ上に、土台、サポート部、立体造形物の順に積層されていることにより、立体造形物をステージから剥離するとき、立体造形物を保護することができ、かつ立体造形物ごとステージから簡易に剥離することができる。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> モデル部材料によるモデル部をステージ上に形成するモデル部形成工程と、
平面視した前記モデル部の周縁部の一部又は全部に、かつ前記ステージの表面にサポート部材料によるサポート部を少なくとも形成するサポート部形成工程と、
を含むことを特徴とする立体造形物の製造方法である。
<2> 前記サポート部を貫通するように、前記モデル部材料によるアンカー部を少なくとも前記ステージの表面に形成するアンカー部形成工程を含む前記<1>に記載の立体造形物の製造方法である。
<3> 前記モデル部と前記ステージの表面との間に、前記モデル部材料による土台をステージ上に形成する土台形成工程を更に含み、
前記サポート部形成工程において、前記モデル部と前記土台との間に、前記サポート部材料によるサポート部を更に形成する前記<1>に記載の立体造形物の製造方法である。
<4> 前記サポート部形成工程において前記サポート部を形成する際に、前記サポート部及び前記サポート部を貫通するように、前記モデル部材料によるアンカー部を少なくとも前記土台の表面に形成するアンカー部形成工程を更に含む前記<3>に記載の立体造形物の製造方法である。
<5> モデル部材料によるモデル部をステージ上に形成するモデル部形成工程と、
前記ステージ上に配された前記モデル部と前記ステージの表面との間に、サポート部材料によるサポート部を形成するサポート部形成工程と、
前記サポート部を貫通するように、前記モデル部材料によるアンカー部を少なくとも前記ステージの表面に形成するアンカー部形成工程と、
を含むことを特徴とする立体造形物の製造方法である。
<6> 前記モデル部材料と前記サポート部材料との弾性率の比が、20:1以上60:1以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<7> モデル部材料によるモデル部をステージ上に形成するモデル部形成手段と、
平面視した前記モデル部の周縁部の一部又は全部に、かつ前記ステージの表面にサポート部材料によるサポート部を少なくとも形成するサポート部形成手段と、
を有することを特徴とする立体造形物の製造装置である。
<8> 前記サポート部を貫通するように、前記モデル部材料によるアンカー部を少なくとも前記ステージの表面に形成するアンカー部形成手段を含む前記<7>に記載の立体造形物の製造装置である。
<9> モデル部材料によるモデル部をステージ上に形成するモデル部形成手段と、
前記ステージ上に配された前記モデル部と前記ステージの表面との間に、サポート部材料によるサポート部を形成するサポート部形成手段と、
前記サポート部を貫通するように、前記モデル部材料によるアンカー部を少なくとも前記ステージの表面に形成するアンカー部形成手段と、
を有することを特徴とする立体造形物の製造装置である。
<10> 前記モデル部材料と前記サポート部材料との弾性率の比が、20:1以上60:1以下である前記<7>から<9>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
<11> モデル部材料によるモデル部がステージ上に形成され、
平面視した前記モデル部の周縁部の一部又は全部に、かつ前記ステージの表面にサポート部材料によるサポート部が少なくとも形成されている、
ことを特徴とする立体造形物である。
<12> 前記サポート部を貫通するように、前記モデル部材料によるアンカー部を少なくとも前記ステージの表面に形成されている前記<11>に記載の立体造形物である。
<13> モデル部材料によるモデル部がステージ上に形成され、
前記ステージ上に配された前記モデル部と前記ステージの表面との間に、サポート部材料によるサポート部が形成され、
前記サポート部を貫通するように、前記モデル部材料によるアンカー部が少なくとも前記ステージの表面に形成されている、
ことを特徴とする立体造形物である。
<14> 前記モデル部材料と前記サポート部材料との弾性率の比が、20:1以上60:1以下である前記<11>から<13>のいずれかに記載の立体造形物である。
前記<1>から<6>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法、前記<7>から<10>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置、前記<11>から<14>のいずれかに記載の立体造形物によると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
国際公開第2015/049834号
1 モデル部材料
2 サポート部材料
10 モデル部
20 サポート部
30 造形装置(立体造形物の製造装置の一例)
31 ヘッドユニット(モデル部形成手段の一例)
32 ヘッドユニット(サポート部形成手段の一例)
33 紫外線照射機
34 ローラー
35 キャリッジ
36 基板
37 ステージ
100 三次元モデル

Claims (10)

  1. モデル部材料によるモデル部をステージ上に形成するモデル部形成工程と、
    平面視した前記モデル部の周縁部の一部又は全部に、かつ前記ステージの表面にサポート部材料によるサポート部を少なくとも形成するサポート部形成工程と、
    を含むことを特徴とする立体造形物の製造方法。
  2. 前記サポート部を貫通するように、前記モデル部材料によるアンカー部を少なくとも前記ステージの表面に形成するアンカー部形成工程を更に含む請求項1に記載の立体造形物の製造方法。
  3. 前記モデル部と前記ステージの表面との間に、前記モデル部材料による土台を前記ステージ上に形成する土台形成工程を更に含み、
    前記サポート部形成工程において、前記モデル部と前記土台との間に、前記サポート部を更に形成する請求項1に記載の立体造形物の製造方法。
  4. 前記サポート部形成工程において前記サポート部を形成する際に、前記サポート部を貫通するように、前記モデル部材料によるアンカー部を少なくとも前記土台の表面に形成するアンカー部形成工程を更に含む請求項3に記載の立体造形物の製造方法。
  5. モデル部材料によるモデル部をステージ上に形成するモデル部形成工程と、
    前記ステージ上に配された前記モデル部と前記ステージの表面との間に、サポート部材料によるサポート部を形成するサポート部形成工程と、
    前記サポート部を貫通するように、前記モデル部材料によるアンカー部を少なくとも前記ステージの表面に形成するアンカー部形成工程と、
    を含むことを特徴とする立体造形物の製造方法。
  6. 前記モデル部材料と前記サポート部材料との弾性率の比が、20:1以上60:1以下である請求項1から5のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  7. モデル部材料によるモデル部をステージ上に形成するモデル部形成手段と、
    平面視した前記モデル部の周縁部の一部又は全部に、かつ前記ステージの表面にサポート部材料によるサポート部を少なくとも形成するサポート部形成手段と、
    を有することを特徴とする立体造形物の製造装置。
  8. モデル部材料によるモデル部をステージ上に形成するモデル部形成手段と、
    前記ステージ上に配された前記モデル部と前記ステージの表面との間に、サポート部材料によるサポート部を形成するサポート部形成手段と、
    前記サポート部を貫通するように、前記モデル部材料によるアンカー部を少なくとも前記ステージの表面に形成するアンカー部形成手段と、
    を有することを特徴とする立体造形物の製造装置。
  9. モデル部材料によるモデル部がステージ上に形成され、
    平面視した前記モデル部の周縁部の一部又は全部に、かつ前記ステージの表面にサポート部材料によるサポート部が少なくとも形成されている、
    ことを特徴とする立体造形物。
  10. モデル部材料によるモデル部がステージ上に形成され、
    前記ステージ上に配された前記モデル部と前記ステージの表面との間に、サポート部材料によるサポート部が形成され、
    前記サポート部を貫通するように、前記モデル部材料によるアンカー部が少なくとも前記ステージの表面に形成されている、
    ことを特徴とする立体造形物。

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