JP2017222157A - 立体造形物の製造方法 - Google Patents

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義仁 嶋田
Yoshihito Shimada
義仁 嶋田
寛之 内藤
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寛之 内藤
寛 岩田
Hiroshi Iwata
寛 岩田
杉浦 健治
Kenji Sugiura
健治 杉浦
義浩 法兼
Yoshihiro Norikane
義浩 法兼
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Abstract

【課題】十分な形状支持能力を有し、かつ除去性に優れるサポート部を造形可能な立体造形物の製造方法の提供。【解決手段】硬化性液体組成物を固化手段により固化した層を積層してモデル部1とモデル部1を支持するサポート部2’を造形した後、サポート部2’を除去する立体造形物の製造方法であって、サポート部2’として、水崩壊性を示す領域2と水崩壊性を示す領域以外の領域3とを有し、水崩壊性を示す領域2が、モデル部1に接する面及びサポート部の表面2'の少なくとも一部を構成する面の両面を有する1つの連続的な領域として構成されたサポート部を造形する立体造形物の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、立体造形物の製造方法に関する。
三次元の立体物を造形する技術として、付加製造(AM:Additive Manufacturing)と呼ばれる技術が知られている。
この技術は、積層方向について薄く切った断面形状を計算し、その形状に従って各層を形成して積層することにより立体物を造形する技術である。また、立体物を造形する手法としては、熱溶融積層法(FDM:Fused Deposition Molding)、インクジェッティング法、バインダージェッティング法、光造形法(SLA:Stereo Lithography Apparatus)、粉末焼結積層造形法(SLS:Selective Laser Sintering)などが知られている。これらの中でも、近年、マテリアルジェッティング法により液状の光硬化性樹脂を造形物の必要箇所に像形成し、これを多層化することで三次元の立体物を造形する方式が知られている。
また、マテリアルジェッティング法、すなわちインクジェット方式による光造形技術としては、モデル材を造形する場合に原理的に造形が困難な形状(例えば、オーバーハング部を有する形状等)を作製できることが知られている。前記技術においては、形状支持用にサポート材を同時に造形し、モデル材を支持する方法が一般的に採用されている。サポート材をモデル材と同じ材料で造形し、切削や研磨等の後加工により除去する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、インクジェット方式による光造形技術では、種類や物性の異なる複数の光硬化性樹脂組成物のそれぞれをノズルから微小な液滴状に吐出させて光造形を行うことが可能であることから、本体を水不溶性の硬化物を形成する光硬化性樹脂組成物を用いて形成し且つサポート材を水溶性の硬化物を形成する光硬化性樹脂組成物を用いて形成し、造形後にサポート材を水に溶解することによりサポート材を除去する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
またさらに、サポート材を用いて、サポート殻を形成し、三次元造形物を得る三次元造形装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
本発明は、十分な形状支持能力を有し、かつ除去性に優れるサポート部を造形可能な立体造形物の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の立体造形物の製造方法は、硬化性液体組成物を固化手段により固化した層を積層してモデル部と前記モデル部を支持するサポート部を造形した後、前記サポート部を除去する立体造形物の製造方法であって、前記サポート部として、水崩壊性を示す領域と水崩壊性を示す領域以外の領域とを有し、前記水崩壊性を示す領域が、前記モデル部に接する面及び前記サポート部の表面の少なくとも一部を構成する面の両面を有する1つの連続的な領域として構成されたサポート部を造形する。
本発明によると、十分な形状支持能力を有し、かつ除去性に優れるサポート部を造形可能な立体造形物の製造方法を提供することができる。
図1は、サポート部を除去する前の立体造形物の一例を示す模式図である。 図2は、本発明の立体造形物の立体造形装置を用いて液膜を形成する一例を示す概略図である。 図3は、図2に示した液膜を積層して立体造形物とする一例を示す概略図である。 図4は、本発明に用いられる水崩壊性を示す領域以外の領域を柱状に配置した一例を示す概略図である。 図5は、本発明に用いられる水崩壊性を示す領域以外の領域を格子状に配置した一例を示す概略図である。 図6は、本発明に用いられる水崩壊性を示す領域以外の領域を飛び石状に配置した一例を示す概略図である。 図7は、造形後、サポート部を除去したモデル部の一例を示す概略図である。
(立体造形物の製造方法)
本発明の立体造形物の製造方法は、硬化性液体組成物を固化手段により固化した層を積層してモデル部と前記モデル部を支持するサポート部を造形した後、前記サポート部を除去する立体造形物の製造方法であって、前記サポート部として、水崩壊性を示す領域と水崩壊性を示す領域以外の領域とを有し、前記水崩壊性を示す領域が、前記モデル部に接する面及び前記サポート部の表面の少なくとも一部を構成する面の両面を有する1つの連続的な領域として構成されたサポート部を造形し、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の立体造形物の製造方法は、従来の技術では、サポート部の溶解性を高めると、除去は容易になる一方でサポート性能が不足し、また、造形装置を大型化して造形体積を大きくする場合、形状支持能力が不足するという課題に対し、前記サポート部として、水崩壊性を示す領域と水崩壊性を示す領域以外の領域とを有することにより、サポート機能と除去性の両立を図ることが可能であることを見出し、なされたものである。
本発明では、1つの独立したサポート部として、水崩壊性を示す領域と水崩壊性を示す領域以外の領域とを共に有するサポート部を造形する。もちろん、立体造形時に複数の独立したサポート部が必要な場合には、全てが水崩壊性を示す領域のサポート部や全てが水崩壊性を示す領域以外の領域のサポート部と併用してもよい。水崩壊性を示す領域と水崩壊性を示す領域以外の領域とを有するサポート部は、支持力と除去性とを両立できるため、複数のサポート部の中でも比較的大きなサポート部に適用することが好ましい。
前記立体造形物の製造方法における前記サポート部のいずれかの領域は、水崩壊性を示す領域である。これにより、サポート部の除去性を容易に行うことができる。
前記水崩壊性とは、水に浸漬したときに、硬化物が細かく分解され、当初有していた形状や性質を維持できなくなることを意味する。
前記サポート部としては、前記水崩壊性を示す領域の圧縮応力よりも、前記水崩壊性を示す領域以外の領域の圧縮応力の方が高いことが好ましい。
前記サポート部としては、前記水崩壊性を示す領域が圧縮応力が小さい軟質サポート部Aであり、前記水崩壊性を示す領域以外の領域が圧縮応力が大きい硬質サポート部Bであることが好ましい。
図1は、サポート部を除去する前の立体造形物の一例を示す模式図である。
図1に示すように、前記水崩壊性を示す領域以外の領域3としては、前記水崩壊性を示す領域2に包含されていることが好ましい。
また、前記水崩壊性を示す領域以外の領域3としては、複数の不連続領域として前記サポート部内に存在することが好ましい。
前記水崩壊性を示す領域2としては、水崩壊性を高める点から、前記モデル部1に接する面、及び前記サポート部の表面2’の少なくとも一部を構成する面の両面を有する1つの連続的な領域として形成される。
前記水崩壊性を示す領域の1%圧縮時の圧縮応力としては、2kPa未満であることが好ましく、0.5kPa未満であることがより好ましい。前記1%圧縮時の圧縮応力が、2kPa未満であると、水崩壊性を示す領域の除去性に優れる。なお、前記1%圧縮時の圧縮応力は、万能試験機(装置名:AG−I、株式会社島津製作所製、ロードセル1kN、1kN用圧縮ジグ)を用いて測定することができる。前記水崩壊性を示す領域の1%圧縮時の圧縮応力としては、水崩壊性を示す領域を形成する液体の成分の種類および含有量を選択することにより、上記範囲に調整することができる。
前記立体造形物の製造方法においては、水崩壊性を示す領域以外の領域をさらに用いることが好ましい。前記水崩壊性を示す領域以外の領域を用いることにより、サポート部を、主にモデル部の支持を担う水崩壊性を示す領域以外の領域と、前記水崩壊性を示す領域以外の領域を補助する水崩壊性を示す領域と、に分けて構成し、その配置や構造等を工夫することにより、サポート機能と除去性の両立を図ることが可能であり、精密なモデル部を造形することができる。
前記水崩壊性を示す領域以外の領域の1%圧縮時の圧縮応力としては、2kPa以上であることが好ましい。前記1%圧縮時の圧縮応力が、2kPa以上であると、モデル部の支持性に優れる。なお、前記1%圧縮時の圧縮応力は、万能試験機(装置名:AG−I、株式会社島津製作所製、ロードセル1kN、1kN用圧縮ジグ)を用いて測定することができる。前記水崩壊性を示す領域以外の領域の1%圧縮時の圧縮応力としては、水崩壊性を示す領域以外の領域を形成する液体の成分の種類および含有量を選択することにより、上記範囲に調整することができる。前記水崩壊性を示す領域以外の領域は、モデル部と同一の材料からなることが好ましい。
前記水崩壊性を示す領域以外の領域の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、積層方向に柱形状、格子状、飛び石状に配置されることなどが挙げられる。
前記水崩壊性を示す領域の1%圧縮時の圧縮応力と前記水崩壊性を示す領域以外の領域の1%圧縮時の圧縮応力との差としては、支持機能と除去性の両立の点から、1.5kPa以上であることが好ましい。
前記水崩壊性を示す領域と前記水崩壊性を示す領域以外の領域との体積比[水崩壊性を示す領域/(水崩壊性を示す領域+水崩壊性を示す領域以外の領域)]としては、50%以上95%以下が好ましく、60%以上95%以下がより好ましく、70%以上90%以下が特に好ましい。前記体積比[水崩壊性を示す領域/(水崩壊性を示す領域+水崩壊性を示す領域以外の領域)]が、50%以上であると、除去性を向上でき、95%以下であると、吸湿性による保持力、及び造形精度を向上できる。
また、モデル部を支持するサポート部としては、単一の構成でなくともよく、水崩壊性を示す領域と、これを鉄筋のごとく補強する水崩壊性を示す領域以外の領域により構成されていることによりサポート部としてモデル部を支持可能である。
<層形成工程>
前記層形成工程は、硬化性液体組成物を固化手段により固化して層を形成する工程である。
前記層形成工程における造形領域の湿度としては、80%以下であることが好ましい。
前記層形成工程としては、インクジェット方式及びディスペンサー方式のいずれかによって行われることが好ましい。
−硬化性液体組成物−
前記硬化性液体組成物としては、例えば、水崩壊性を示す領域を形成する液体、モデル部を形成する液体、水崩壊性を示す領域以外の領域を形成する液体などが挙げられる。
前記水崩壊性を示す領域を形成する液体は、前記水崩壊性を示す領域を造形することができる。
前記モデル部を形成する液体は、前記モデル部を造形することができる。
前記水崩壊性を示す領域以外の領域を形成する液体は、前記水崩壊性を示す領域以外の領域を造形することができる。
−−水崩壊性を示す領域を形成する液体−−
前記水崩壊性を示す領域を形成する液体は、水素結合能を有するモノマー(A)、及び水素結合能を有する溶媒(B)を含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
前記水崩壊性を示す領域を形成する液体は、水崩壊性を有することが好ましい。
なお、前記水崩壊性とは、水に浸漬したときに、硬化物が細かく分解され、当初有していた形状や性質を維持できなくなることを意味する。
前記水崩壊性を示す領域を形成する液体としては、下記条件を満たすことが好ましい。
<条件>
紫外線照射装置により紫外線を500mJ/cm照射して得た、縦20mm×横20mm×高さ5mmの硬化物(水崩壊性を示す領域)が、20mLの水に入れ、25℃にて1時間静置すると、少なくとも一方向が1mm以下の大きさの固体であるか、完全に溶解している。
なお、前記縦20mm×横20mm×高さ5mmの硬化物としては、以下のようにして作製することができる。
縦20mm×横20mm×高さ5mmのシリコーンゴム型に水崩壊性を示す領域を形成する液体を流し込み、紫外線照射装置(装置名:SubZero−LED、インテグレーション・テクノロジー株式会社製)により、紫外線を照射量500mJ/cm(照度:100mW/cm、照射時間:5秒間)にて照射して縦20mm×横20mm×高さ5mmの硬化物であるサポート材(2g)を得ることができる。
また、前記水崩壊性を示す領域を形成する液体としては、下記条件を満たすことが好ましい。
<条件>
紫外線照射装置により紫外線を500mJ/cm照射して得た硬化物(水崩壊性を示す領域)が、25℃環境下にて1%圧縮時の圧縮応力が2.0kPa未満の固体であり、前記固体2gを20mLの水に入れ、25℃にて1時間静置したときの残存固体の体積が50体積%以下である。
なお、残存固体の体積は、アルキメデス法より測定することができる。
−−−水素結合能を有するモノマー(A)−−−
前記水素結合能を有するモノマー(A)は、水素結合能を有すれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、単官能モノマー、多官能モノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水崩壊性を向上する点から、単官能モノマーが好ましい。
前記水素結合能を有するモノマーとしては、例えば、アミド基、アミノ基、水酸基、テトラメチルアンモニウム基、シラノール基、エポキシ基、スルホ基等を有するモノマーなどが挙げられる。
前記水素結合能を有するモノマーの重合反応としては、例えば、ラジカル重合、イオン重合、配位重合、開環重合などが挙げられる。これらの中でも、重合反応の制御の点から、ラジカル重合が好ましい。そのため、前記水素結合能を有するモノマー(A)としては、エチレン性不飽和モノマーが好ましく、水溶性単官能エチレン性不飽和モノマー、水溶性多官能エチレン性不飽和モノマーがより好ましく、水素結合能が高い点から、水溶性単官能エチレン性不飽和モノマーが特に好ましい。
−−−−水素結合能を有する水溶性単官能エチレン性不飽和モノマー−−−−
前記水素結合能を有する水溶性単官能エチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、単官能ビニルアミド基含有モノマー[N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルピロリドン等];単官能水酸基含有(メタ)アクリレート[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等];水酸基含有(メタ)アクリレート[ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、モノアルコキシ(C1〜4)ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、モノアルコキシ(C1〜4)ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、PEG−PPGブロックポリマーのモノ(メタ)アクリレート等];(メタ)アクリルアミド誘導体[(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等]、(メタ)アクリロイルモルホリンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、光反応性の点から、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド誘導体が好ましく、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、アクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N’−ジメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシプロピルアクリルアミド、N−ヒドロキシブチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミドがより好ましく、人体への皮膚低刺激性の点から、アクリロイルモルホリン、N−ヒドロキシエチルアクリルアミドが特に好ましい。
−−−−水素結合能を有する水溶性多官能エチレン性不飽和モノマー−−−−
前記水素結合能を有する水溶性多官能エチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、二官能基のモノマーとして、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール200ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール400ジ(メタ)アクリレート;三官能以上のモノマーとして、トリアリルイソシアネート、トリス(2ーヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記水素結合能を有するモノマー(A)の分子量としては、60以上300下が好ましく、90以上170以下がより好ましい。前記分子量が、60以上300以下であると、インクジェット方式に最適な粘度に調整でき、人体への毒性(皮膚刺激性、変異原性)を抑制することができる。
前記水素結合能を有するモノマー(A)の含有量としては、水崩壊性を示す領域を形成する液体全量に対して、30質量%以上60質量%以下が好ましい。前記含有量が、30質量%以上60質量%以下であると、形状支持用サポート材として十分な圧縮応力と、水崩壊性とを両立することができる。
−−−水素結合能を有する溶媒(B)−−−
前記水素結合能を有する溶媒(B)は、水素結合能を有するモノマー(A)と水素結合能を有し、水素結合能を有するモノマー(A)と水素結合を形成することにより、形状支持用サポート材の機能を発揮することができる。
前記水素結合能を有する溶媒(B)は、アルコール化合物、カルボン酸化合物、アミン化合物、エーテル酸化合物、エステル化合物、ケトン化合物、及びウレア化合物から選択される少なくとも1種である。これらの中でも、アルコール化合物が好ましい。
−−−−アルコール化合物−−−−
前記アルコール化合物としては、水溶性アクリルモノマーと反応性がないこと、光硬化時のラジカル重合反応を阻害しないこと、常温にて流動性があり、水に可溶な材料であることが好ましい。
また、前記アルコール化合物としては、単官能性、多官能性のいずれも使用することができるが、揮発性、粘度、水崩壊性、モノマー等との混合性の面から、炭素数3以上6以下のジオールが好ましい。
前記炭素数3以上6以下のジオールとしては、例えば、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールが好ましい。
前記炭素数としては、3以上6以下であり、3以上5以下が好ましい。前記炭素数が、3以上であると、1%圧縮時の圧縮応力を向上でき、6以下であると、水崩壊性を示す領域を形成する液体の粘度を低くすることができる。
なお、前記炭素数3以上6以下のジオールの炭素鎖としては、直鎖でもよく、枝分かれしていてもよい。
−−−−カルボン酸化合物−−−−
前記カルボン酸化合物としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキシル酸等の直鎖脂肪族酸;イソブチル酸、t−ブチル酸、イソペンチル酸、イソオクチル酸、2−エチルヘキシル酸等の各種分岐型脂肪族カルボン酸;安息香酸、ベンゼンスルホン酸等の芳香族系カルボン酸;グリコール酸、乳酸等のヒドロキシカルボン酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水への溶解性の点から、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、乳酸が好ましく、ブタン酸、乳酸がより好ましい。
−−−−アミン化合物−−−−
前記アミン化合物としては、例えば、モノアルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン等の1〜3級アミン;エチレンジアミン等の2価アミン;トリエチレンジアミン等の3価アミン;ピリジン、アニリン等の脂肪族系アミンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水素結合による架橋強度、及び水への溶解性の点から、2価又は3価の1級アミンが好ましく、エチレンジアミンがより好ましい。
−−−−エステル化合物−−−−
前記エステル化合物としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル等の単官能エステル;コハク酸ジメチル、アジピン酸ジメチル等の多官能脂肪族エステル;テレフタル酸ジメチル等の多官能芳香族エステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水への溶解度、造形中の蒸発や臭気、及び安全性の点から、アジピン酸ジメチルが好ましい。
−−−−ケトン化合物−−−−
前記ケトン化合物としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等の単官能ケトン、アセチルアセトン、2,4,6−ヘプタトリオン等の多官能ケトンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、揮発性や水への溶解度の点から、アセチルアセトンが好ましい。
前記水素結合能を有する溶媒(B)の含有量としては、水崩壊性を示す領域を形成する液体全量に対して、10質量%以上50質量%以下が好ましい。前記含有量が、10質量%以上50質量%以下であると、形状支持用サポート材として十分な圧縮応力と、水崩壊性とを両立することができる。
[質量比(A/B)]
前記(A)の含有量(質量%)と、前記(B)の含有量(質量%)との質量比(A/B)が、0.3以上2.5以下が好ましく、0.5以上2.5以下がより好ましい。前記質量比(A/B)が、0.3以上2.5以下であると、1%圧縮時の圧縮応力を向上できる。
−−−重合開始剤−−−
前記重合開始剤(C)としては、光(特に、波長220nm〜400nmの紫外線)の照射によりラジカルを生成する任意の物質を用いることができる。
前記重合開始剤(C)としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ジクロロベンゾフェノン、p,p−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォーメート、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、紫外線照射装置の紫外線波長に合わせた重合開始剤を選択することが好ましい。
前記重合開始剤(C)の含有量としては、硬化性液体組成物全量に対して、0.5質量%以上10質量%以下が好ましい。
−−モデル部を形成する液体−−
前記モデル部を形成する液体は、前記モデル部を造形するために用いられる。
前記モデル部を形成する液体は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、商品名:AR−M1(株式会社キーエンス製)などが挙げられる。
−−水崩壊性を示す領域以外の領域を形成する液体−−
前記水崩壊性を示す領域以外の領域を形成する液体は、前記水崩壊性を示す領域以外の領域を造形するために用いられる。
前記水崩壊性を示す領域以外の領域を形成する液体としては、前記モデル部を形成する材料と同様のものを用いることができる。
前記水崩壊性を示す領域以外の領域を形成する液体としては、下記条件を満たすことが好ましい。
<条件>
紫外線照射装置により紫外線を500mJ/cm照射して得た硬化物(水崩壊性を示す領域以外の領域)が、25℃環境下にて1%圧縮時の圧縮応力が2.0kPa以上の固体である。
前記紫外線照射装置により紫外線を500mJ/cm照射して得た硬化物が、前記条件を満たすことにより、形状支持用サポート材の機能を向上することができる。
前記硬化性液体組成物の表面張力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、20mN/m以上45mN/m以下が好ましく、25mN/m以上34mN/m以下がより好ましい。前記表面張力が、20mN/m以上であると、造形の際に吐出が不安定(吐出方向が曲がる、吐出しない)になることを防止でき、45mN/m以下であると、造形用の吐出ノズル等に液体を充填する際に、容易に充填することができる。
なお、前記表面張力は、例えば、表面張力計(自動接触角計DM−701、協和界面科学株式会社製)などを用いて測定することができる。
[粘度]
前記硬化性液体組成物の粘度としては、25℃にて100mPa・s以下が好ましく、25℃にて、3mPa・s以上20mPa・s以下がより好ましく、6mPa・s以上12mPa・s以下が特に好ましい。
前記粘度が、100mPa・s以下であると、吐出安定性を向上できる。
なお、前記粘度は、例えば、回転粘度計(VISCOMATE VM−150III、東機産業株式会社製)を用いて25℃の環境下にて測定することができる。
[粘度変化率]
前記硬化性液体組成物としては、50℃にて2週間放置した前後の粘度変化率が±20%以下であることが好ましく、±10%以下がより好ましい。
前記粘度変化率が、±20%以下であると、保存安定性が適正であり、吐出安定性が良好となる。
前記50℃にて2週間放置した前後の粘度変化率としては、以下のようにして測定することができる。
前記硬化性液体組成物をポリプロピレン製広口瓶(50mL)に入れて、50℃の恒温槽中に2週間放置した後、恒温槽から取り出して室温(25℃)になるまで放置して、粘度測定を行う。恒温槽に入れる前の硬化性液体組成物の粘度を保存前粘度、恒温槽から取り出した後の硬化性液体組成物の粘度を保存後粘度とし、下記式により粘度変化率を算出することができる。なお、前記保存前粘度及び前記保存後粘度は、例えば、R型粘度計(東機産業株式会社製)を用いて、25℃で測定することができる。
粘度変化率(%)=[(保存後粘度)−(保存前粘度)]/(保存前粘度)×100
−−−その他の成分−−−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶媒、重合禁止剤、硬化性液体組成物に分散可能な鉱物、前記(A)成分とは別に重合性モノマー、熱重合開始剤、着色剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、老化防止剤、架橋促進剤、紫外線吸収剤、可塑剤、防腐剤、分散剤などが挙げられる。
−溶媒−
前記溶媒としては、例えば、グリコール、トリオール、エーテル、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、混合性、水溶性の点から、エチレングリコール縮合体、プロピレングリコール縮合体が好ましい。
前記溶媒のSP値としては、水崩壊性の点から、18MPa1/2以上が好ましく、23MPa1/2以上がより好ましい。
前記溶媒の含有量としては、硬化性液体組成物全量に対して、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
−−重合禁止剤−−
前記重合禁止剤としては、例えば、フェノール化合物[ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン等]、硫黄化合物[ジラウリルチオジプロピオネート等]、リン化合物[トリフェニルフォスファイト等]、アミン化合物[フェノチアジン等]などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記重合禁止剤の含有量としては、硬化性液体組成物全量に対して、圧縮応力の点から、通常30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。
−−硬化性液体組成物に分散可能な鉱物−−
前記硬化性液体組成物に分散可能な鉱物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、層状粘土鉱物などが挙げられる。
前記層状粘土鉱物としては、例えば、モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、サポナイト、ノントロナイト、スチーブンサイト等のスメクタイト;バーミキュライト;ベントナイト;カネマイト、ケニアナイト、マカナイト等の層状ケイ酸ナトリウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記層状粘土鉱物としては、天然の鉱物として産するものであってもよいし、化学合成法によって製造されたものであってもよい。
前記層状粘土鉱物としては、表面を有機処理してもよい。
前記層状粘土鉱物等の層状無機物は、有機カチオン性化合物により処理されて、層間の陽イオンが4級塩等のカチオン性基とイオン交換され得る。
前記層状粘土鉱物の陽イオンとしては、例えば、ナトリウムイオン、カルシウムイオン等の金属カチオンなどが挙げられる。
前記有機カチオン性化合物により処理された層状粘土鉱物は、上記ポリマーや上記重合性モノマーに膨潤、分散しやすくなる。
前記有機カチオン性化合物により処理された層状粘土鉱物としては、例えば、ルーセンタイトシリーズ(コープケミカル株式会社製)などが挙げられる。前記ルーセンタイトシリーズ(コープケミカル株式会社製)としては、例えば、ルーセンタイトSPN、ルーセンタイトSAN、ルーセンタイトSEN、ルーセンタイトSTNなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−重合性モノマー−−
前記重合性モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
前記(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート(EHA)、イソボルニル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレートなどを挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−熱重合開始剤−−
前記熱重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤、過硫酸塩開始剤、レドックス(酸化還元)開始剤などが挙げられる。ただし、保存安定性の点から熱熱重合開始剤より光重合開始剤が好ましい。
前記アゾ系開始剤としては、例えば、VA−044、VA−46B、V−50、VA−057、VA−061、VA−067、VA−086、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(VAZO 33)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩(VAZO 50)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(VAZO 52)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(VAZO64)、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(VAZO 67)、1,1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)(VAZO 88)(いずれもDuPont Chemical社から入手可能)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(メチルイソブチレ−ト)(V−601)(和光純薬工業株式会社より入手可能)などが挙げられる。
前記過酸化物開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、過酸化デカノイル、ジセチルパーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(Perkadox 16S)(Akzo Nobel社から入手可能)、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシピバレート(Lupersol 11)(Elf Atochem社から入手可能)、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(Trigonox 21−C50)(Akzo Nobel社から入手可能)、過酸化ジクミルなどが挙げられる。
前記過硫酸塩開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどが挙げられる。
前記レドックス(酸化還元)開始剤としては、例えば、前記過硫酸塩開始剤とメタ亜硫酸水素ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムのような還元剤との組み合わせ、前記有機過酸化物と第3級アミンに基づく系(例えば、過酸化ベンゾイルとジメチルアニリンに基づく系)、有機ヒドロパーオキシドと遷移金属に基づく系(例えば、クメンヒドロパーオキシドとコバルトナフテートに基づく系)などが挙げられる。
−−着色剤−−
前記着色剤としては、例えば、顔料、染料などが挙げられる。
前記顔料としては、例えば、有機顔料、無機顔料などが挙げられる。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、アジン顔料、昼光蛍光顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料などが挙げられる。
前記無機顔料としては、例えば、金属酸化物(酸化鉄、酸化クロム、酸化チタン等)、カーボンブラックなどが挙げられる。
−−酸化防止剤−−
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール化合物〔単環フェノール(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール等)、ビスフェノール[2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等]、多環フェノール[1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等]等〕、硫黄化合物(ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート等)、リン化合物(トリフェニルホスファイト等)、アミン化合物(オクチル化ジフェニルアミン等)などが挙げられる。
−−連鎖移動剤−−
前記連鎖移動剤としては、例えば、炭化水素[炭素数6以上24以下の化合物、例えば、芳香族炭化水素(トルエン、キシレン等)、不飽和脂肪族炭化水素(1−ブテン、1−ノネン等)];ハロゲン化炭化水素(炭素数1以上24以下の化合物、例えば、ジクロロメタン、四塩化炭素等);アルコール(炭素数1以上24以下の化合物、例えば、メタノール、1−ブタノール等);チオール(炭素数1以上24以下の化合物、例えば、エチルチオール、1−オクチルチオール等);ケトン(炭素数3以上24以下の化合物、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等);アルデヒド(炭素数2以上18以下の化合物、例えば、2−メチル−2−プロピルアルデヒド、1−ペンチルアルデヒド);フェノール(炭素数6以上36以下の化合物、例えば、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール等);キノン(炭素数6以上24以下の化合物、例えば、ヒドロキノン等);アミン(炭素数3以上24以下の化合物、例えば、ジエチルメチルアミン、ジフェニルアミン);ジスルフィド(炭素数2以上24以下の化合物、例えば、ジエチルジスルフィド、ジ−1−オクチルジスルフィド等)などが挙げられる。
−−溶解液−−
前記溶解液は、例えば、水素結合能を有するものなどが挙げられる。
前記溶解液としては、例えば、水、アルコールであるブタノールやヘキサノール、アミンであるヘキシルアミンやペンチルアミン、芳香族化合物であるベンゼンやトルエンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、安全性の点から、水、アルコールが好ましい。
また、前記溶解液に添加物を加えてもよい。
前記添加物としては、例えば、界面活性剤などが挙げられる。前記界面活性剤の種類や量を調整することにより直鎖アルキル鎖に対する親和性を上げることができる。
前記溶解液は、サポート材を軟化させ、内部に浸透しやすくする点から、40℃以上が好ましいが、立体造形物の反りを予防する点から、40℃より低い温度を選択することもできる。
[サポート部の除去性]
本発明に用いるサポート部の支持力としては、前記(A)成分が重合したポリマーに対して、前記(B)成分が水素結合することにより高い支持力を担保していると考えられる。そのため、前記サポート部の支持力は、水に浸漬させることにより弱まり、崩壊して除去することが可能になる。また、前記(B)成分が低分子量であると、拡散が早く、短い時間にて除去することが可能となる。
前記サポート部を除去としては、水、水蒸気を使用することが好ましい。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、例えば、硬化工程などが挙げられる。
<<硬化工程>>
前記硬化工程は、前記液膜を硬化する工程である。
前記硬化工程としては、例えば、紫外線照射装置を用いて硬化することができる。
[紫外線照射装置]
前記紫外線(UV)照射装置としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドなどが挙げられる。
前記高圧水銀灯は点光源であるが、光学系と組み合わせて光利用効率を高くしたDeepUVタイプは、短波長領域の照射が可能である。
前記メタルハライドは、波長領域が広いため着色物に有効であり、Pb、Sn、Feなどの金属のハロゲン化物が用いられ、重合開始剤の吸収スペクトルに合わせて選択できる。硬化用いられるランプとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、FusionSystem社製のHランプ、Dランプ、又はVランプ等のような市販されているものも使用することができる。
前記立体造形物の製造装置としては、ヒーターレスであることが好ましく、常温(例えば、20℃以上32℃以下)にて造形可能であることが好ましい。
(立体造形物の製造装置)
前記立体造形物の製造装置は、硬化性液体組成物を所望のパターンにて塗布して描画する塗布手段と、描画した塗布膜を硬化する固化手段と、を有する立体造形物の製造装置であって、造形領域の湿度を制御する制御手段を有する。
前記硬化性液体組成物としては、本発明の立体造形物の製造方法における硬化性液体組成物と同様のものを用いることができる。
前記塗布手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インクジェット方式、ディスペンサー方式などが挙げられる。
前記制御手段としては、造形領域(造形部)の湿度を制御する手段である。
前記造形領域の湿度としては、27℃において、造形領域の湿度が80%以下であることが好ましい。
以下、本発明に用いられる硬化性液体組成物を用いて立体造形する具体的な実施形態について説明する。
まず、三次元CADで設計された三次元形状あるいは三次元スキャナやディジタイザで取り込んだ三次元形状のサーフェイスデータあるいはソリッドデータを、STLフォーマットに変換して積層造形装置に入力する。
次に、入力されたデータに基づいて、造形しようとする三次元形状の造形方向を決める。造形方向は特に制約ないが、通常はZ方向(高さ方向)が最も低くなる方向を選ぶ。
造形方向を確定したら、その三次元形状のX−Y面、X−Z面、Y−Z面への投影面積を求める。得られたブロック形状を一層の厚みでZ方向に輪切り(スライス)にする。一層の厚みは使う材料によるが、通常は20μm以上60μm以下程度である。造形しようとする造形物が1個の場合はこのブロック形状がZステージ(一層造形毎に一層分ずつ下降する造形物をのせるテーブル)の真中に来るように配置される。また、複数個同時に造形する場合はブロック形状がZステージに配置されるが、ブロック形状を積み重ねることも可能である。これらブロック形状化や輪切りデータ(スライスデータ:等高線データ)やZステージへの配置は、使用材料を指定すれば自動的に作成することも可能である。
次に、造形工程を実施する。異なるヘッド1とヘッド2(図2)を双方向に動かして、モデル部を形成する液体αとサポート部を形成する液体βを吐出し、ドットを形成する。さらに、連続したドットを形成することで、所望の位置に液膜を作製することができる。液膜に紫外線(UV)光を照射することで硬化して、所望の位置にモデル材膜とサポート材膜を形成することができる。
モデル材膜とサポート材膜を一層形成した後に、ステージ(図2)が一層分の高さだけ下降する。再度、モデル材膜とサポート材膜に連続したドットを形成し所望の位置に液膜を作製する。液膜に紫外(UV)光を照射することで硬化して、所望の位置にモデル材膜とサポート材膜を形成する。これらの積層を繰り返すことで、図3のように立体造形が可能となる。
このように立体造形した造形物は、前記溶解液によりサポート材を除去することが可能で、所望のモデル材を得ることができる。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
<水崩壊性を示す領域を形成する液体の調製>
水崩壊性を示す領域を形成する液体としては、アクリロイルモルホリン(KJケミカルズ株式会社製)50質量部、1,2−プロピレンジオール(エチレングリコール、東京化成工業株式会社製)50質量部、及び重合開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、商品名:イルガキュア184、BASF株式会社製)3質量部を、ビーカーで30分間撹拌して水崩壊性を示す領域を形成する液体を得た。
<モデル部を形成する液体の調製>
モデル部を形成する液体としては、商品名:AR−M1(株式会社キーエンス製)を用いた。
<水崩壊性を示す領域以外の領域を形成する液体の調製>
前記モデル部を形成する液体と同様のものを用いた。
[立体造形物の造形]
図2に示す造形装置を密閉されたカバー内において、図4の形状を形成した。造形領域を温湿度計(商品名:TR−72wf、T&D社製)を用いてモニターしたところ、温度は造形時間中23℃から27℃に徐々に上昇した。また、相対湿度は50%以上80%以下の間で推移した。
図2の構成のようなインクジェット式造形装置を用いて、図4の形態の立体造形物を造形後した。図4中、12は水崩壊性を示す領域、13は水崩壊性を示す領域以外の領域である。インクジェットヘッドはGEN4ヘッド(株式会社リコー製)を用い、電圧周波数1kHz、1滴あたりの吐出量を20pL以上25pL以下に調整し、造形を行った。1滴あたりの吐出量は1kHzで5分間吐出された質量から、1滴当たりの質量を算出した。吐出量は紫外線照射装置(装置名:SubZero−LED(インテグレーション・テクノロジー株式会社製)紫外線を照射量500mJ/cm(照度:100mW/cm、照射時間:5秒間)にて照射して立体造形物を得た。なお、得られた立体造形物においては、水崩壊性を示す領域が、前記モデル部に接する面、及び前記サポート部の表面の少なくとも一部を構成する面の両面を有する1つの連続的な領域として形成されていた。
(実施例2)
実施例1において、図4の柱状の水崩壊性を示す領域以外の領域を図5の格子状の水崩壊性を示す領域以外の領域に変更した以外は、実施例1と同様にして立体造形物を得た。図5中、22は水崩壊性を示す領域、23は水崩壊性を示す領域以外の領域である。なお、得られた立体造形物においては、水崩壊性を示す領域が、前記モデル部に接する面、及び前記サポート部の表面の少なくとも一部を構成する面の両面を有する1つの連続的な領域として形成されていた。
(実施例3)
実施例1において、水崩壊性を示す領域を形成する液体における、アクリロイルモルホリンの質量を50質量部から30質量部に、1,2−プロピレンジオール50質量部を1,5−ペンタンジオール70質量部に変更し、さらに図4の柱状の水崩壊性を示す領域以外の領域を図6の飛び石状にサポート部Bを変更した以外は、実施例1と同様にして立体造形物を得た。図6中、32は水崩壊性を示す領域、33は水崩壊性を示す領域以外の領域である。なお、得られた立体造形物においては、水崩壊性を示す領域が、前記モデル部に接する面、及び前記サポート部の表面の少なくとも一部を構成する面の両面を有する1つの連続的な領域として形成されていた。
(実施例4)
実施例1において、温湿度調整機構を導入し、温度を27℃、相対湿度を40%に保持した以外は、実施例1と同様にして、立体造形物を得た。なお、得られた立体造形物においては、水崩壊性を示す領域が、前記モデル部に接する面、及び前記サポート部の表面の少なくとも一部を構成する面の両面を有する1つの連続的な領域として形成されていた。
(比較例1)
造形データとして、サポート部の表面が1mm厚の水崩壊性を示す領域以外の領域として構成されるようにサポート部の造形情報をインプットした以外は、実施例1と同様の装置、及び材料を用いて立体造形物を得た。
(比較例2)
造形データとして、サポート部の水崩壊性を示す領域以外の領域が、モデル部に接する面を有する水崩壊性を示す領域とサポート部表面を構成する面を有する水崩壊性領域とが分断され不連続な領域として存在するように、サポート部の造形情報をインプットした以外は、実施例1と同様の装置、及び材料を用いて立体造形物を得た。
次に得られた立体造形物について、以下のようにして、「1%圧縮時の圧縮応力」、及び「サポート部の除去性」を評価した。
[1%圧縮時の圧縮応力]
1%圧縮時の圧縮応力を測定するために、別途、1辺が30mmの立方体のサポート部(水崩壊性を示す領域、及び水崩壊性を示す領域以外の領域)、及びモデル部を形成して、万能試験機(装置名:AG−I、株式会社島津製作所製、ロードセル1kN、1kN用圧縮ジグ)を用いて、1%圧縮時の圧縮応力(水崩壊性を示す領域、及び水崩壊性を示す領域以外の領域)を測定した。
[サポート部の除去性]
得られた立体造形物をビーカーに入れ、その後、水道水を100mL入れ、立体造形物を浸し、1.5時間放置後に取り出し、図7のモデル部を得た。
取り出したモデル部から水をふき取り、目視にてモデル部を観察し、下記評価基準に基づいて、「サポート部の除去性」を評価した。
−評価基準−
○:立体造形物に残留するサポート部は確認できない
△:モデル部へのサポート部の残留している(サポート部が30体積%以上50体積%以下である)
×:モデル部へのサポート部の残留が多い(サポート部が50体積%超残存)
なお、実施例3は、サポート部の除去において、サポート部が崩壊するまで2時間かかった。
実施例4は、立体造形物を造形後、サポート部の最外層が固くなり、取り出しの際に滑りにくく、取り出しがやや困難であった。
比較例1は、造形は可能であったものの、壁を取り除く必要があり、除去の際に立体造形物のエッジ部が一部欠けてしまった。
比較例2は、サポート部の除去において、除去液である水が置くまで侵入せず、サポート材が多くモデル部に付着していた。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 硬化性液体組成物を固化手段により固化した層を積層してモデル部と前記モデル部を支持するサポート部を造形した後、前記サポート部を除去する立体造形物の製造方法であって、
前記サポート部として、水崩壊性を示す領域と水崩壊性を示す領域以外の領域とを有し、
前記水崩壊性を示す領域が、前記モデル部に接する面及び前記サポート部の表面の少なくとも一部を構成する面の両面を有する1つの連続的な領域として構成されたサポート部を造形することを特徴とする立体造形物の製造方法である。
<2> 前記水崩壊性を示す領域の圧縮応力よりも、前記水崩壊性を示す領域以外の領域の圧縮応力の方が高い前記<1>に記載の立体造形物の製造方法である。
<3> 前記水崩壊性を示す領域以外の領域が、前記水崩壊性を示す領域に包含されている前記<1>から<2>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<4> 前記水崩壊性を示す領域以外の領域が、複数の不連続領域として前記サポート部内に存在する前記<1>から<3>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<5> 前記水崩壊性を示す領域以外の領域の1%圧縮時の圧縮応力が、2kPa以上であり、
前記水崩壊性を示す領域の1%圧縮時の圧縮応力が、2kPa未満である前記<1>から<4>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<6> 前記水崩壊性を示す領域の1%圧縮時の圧縮応力が、0.5kPa未満である前記<5>に記載の立体造形物の製造方法である。
<7> 前記水崩壊性を示す領域の1%圧縮時の圧縮応力と前記水崩壊性を示す領域以外の領域の1%圧縮時の圧縮応力との差が、1.5kPa以上である前記<5>から<6>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<8> 前記水崩壊性を示す領域と前記水崩壊性を示す領域以外の領域との体積比[水崩壊性を示す領域/(水崩壊性を示す領域+水崩壊性を示す領域以外の領域)]が、50%以上95%以下である前記<1>から<7>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<9> 前記体積比[水崩壊性を示す領域/(水崩壊性を示す領域+水崩壊性を示す領域以外の領域)]が、60%以上95%以下である前記<8>に記載の立体造形物の製造方法である。
<10> 前記体積比[水崩壊性を示す領域/(水崩壊性を示す領域+水崩壊性を示す領域以外の領域)]が、70%以上90%以下である前記<9>に記載の立体造形物の製造方法である。
<11> 前記水崩壊性を示す領域以外の領域が、積層方向に柱形状、格子状、又は飛び石状に配置されている前記<1>から<10>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<12> 前記水崩壊性を示す領域以外の領域が、前記モデル部と同じ材料からなる前記<1>から<11>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<13> 前記水崩壊性を示す領域を形成する液体が、水素結合能を有するモノマー(A)と、水素結合能を有する溶媒(B)と、を含み、
前記水素結合能を有する溶媒(B)が、アルコール化合物、カルボン酸化合物、アミン化合物、エステル化合物、ケトン化合物、及びウレア化合物から選択される少なくとも1種である前記<1>から<12>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<14> 以下の条件を満たす水崩壊性を示す領域を形成する液体を用いて立体造形物を製造する前記<13>に記載の立体造形物の製造方法である。
<条件>
紫外線照射装置により紫外線を500mJ/cm照射して得た、縦20mm×横20mm×高さ5mmの硬化物を、20mLの水に入れ、25℃にて1時間静置すると、少なくとも一方向が1mm以下の大きさの固体であるか、完全に溶解している。
<15> 以下の条件を満たす水崩壊性を示す領域を形成する液体を用いて立体造形物を製造する前記<13>から<14>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<条件>
紫外線照射装置により紫外線を500mJ/cm照射して得た硬化物(水崩壊性を示す領域)が、25℃環境下にて1%圧縮時の圧縮応力が2.0kPa未満の固体であり、前記固体2gを20mLの水に入れ、25℃にて1時間静置したときの残存固体の体積が50体積%以下である。
<16> 前記サポート部の除去に水または水蒸気を使用する前記<1>から<15>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
前記<1>から<16>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法は、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特表2003−535712号公報 特開2012−111226号公報 特許第5685052号公報
1 モデル部
2、12、22、32 水崩壊性を示す領域
2’ サポート部の表面
3、13、23、33 水崩壊性を示す領域以外の領域

Claims (15)

  1. 硬化性液体組成物を固化手段により固化した層を積層してモデル部と前記モデル部を支持するサポート部を造形した後、前記サポート部を除去する立体造形物の製造方法であって、
    前記サポート部として、水崩壊性を示す領域と水崩壊性を示す領域以外の領域とを有し、
    前記水崩壊性を示す領域が、前記モデル部に接する面及び前記サポート部の表面の少なくとも一部を構成する面の両面を有する1つの連続的な領域として構成されたサポート部を造形することを特徴とする立体造形物の製造方法。
  2. 前記水崩壊性を示す領域の圧縮応力よりも、前記水崩壊性を示す領域以外の領域の圧縮応力の方が高い請求項1に記載の立体造形物の製造方法。
  3. 前記水崩壊性を示す領域以外の領域が、前記水崩壊性を示す領域に包含されている請求項1から2のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  4. 前記水崩壊性を示す領域以外の領域が、複数の不連続領域として前記サポート部内に存在する請求項1から3のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  5. 前記水崩壊性を示す領域以外の領域の1%圧縮時の圧縮応力が、2kPa以上であり、
    前記水崩壊性を示す領域の1%圧縮時の圧縮応力が、2kPa未満である請求項1から4のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  6. 前記水崩壊性を示す領域の1%圧縮時の圧縮応力が、0.5kPa未満である請求項5に記載の立体造形物の製造方法。
  7. 前記水崩壊性を示す領域の1%圧縮時の圧縮応力と前記水崩壊性を示す領域以外の領域の1%圧縮時の圧縮応力との差が、1.5kPa以上である請求項5から6のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  8. 前記水崩壊性を示す領域と前記水崩壊性を示す領域以外の領域との体積比[水崩壊性を示す領域/(水崩壊性を示す領域+水崩壊性を示す領域以外の領域)]が、50%以上95%以下である請求項1から7のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  9. 前記体積比[水崩壊性を示す領域/(水崩壊性を示す領域+水崩壊性を示す領域以外の領域)]が、60%以上95%以下である請求項8に記載の立体造形物の製造方法。
  10. 前記水崩壊性を示す領域以外の領域が、積層方向に柱形状、格子状、又は飛び石状に配置されている請求項1から9のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  11. 前記水崩壊性を示す領域以外の領域が、前記モデル部と同じ材料からなる請求項1から10のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  12. 前記水崩壊性を示す領域を形成する液体が、水素結合能を有するモノマー(A)と、水素結合能を有する溶媒(B)と、を含み、
    前記水素結合能を有する溶媒(B)が、アルコール化合物、カルボン酸化合物、アミン化合物、エステル化合物、ケトン化合物、及びウレア化合物から選択される少なくとも1種である請求項1から11のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  13. 以下の条件を満たす水崩壊性を示す領域を形成する液体を用いて立体造形物を製造する請求項12に記載の立体造形物の製造方法。
    <条件>
    紫外線照射装置により紫外線を500mJ/cm照射して得た、縦20mm×横20mm×高さ5mmの硬化物を、20mLの水に入れ、25℃にて1時間静置すると、少なくとも一方向が1mm以下の大きさの固体であるか、完全に溶解している。
  14. 以下の条件を満たす水崩壊性を示す領域を形成する液体を用いて立体造形物を製造する請求項12から13のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
    <条件>
    紫外線照射装置により紫外線を500mJ/cm照射して得た硬化物(水崩壊性を示す領域)が、25℃環境下にて1%圧縮時の圧縮応力が2.0kPa未満の固体であり、前記固体2gを20mLの水に入れ、25℃にて1時間静置したときの残存固体の体積が50体積%以下である。
  15. 前記サポート部の除去に水または水蒸気を使用する請求項1から14のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
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