JP2017213812A - 立体造形物の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の立体造形物の製造方法は、硬化性液体材料及び/又は非硬化性液体材料を用いて、モデル部、サポート部、及び境界部を構成する膜を成膜する成膜工程と、前記成膜した膜を硬化させる硬化工程と、を複数回繰り返す立体造形物の製造方法であって、前記サポート部並びに前記境界部を構成する膜は、前記硬化性液体材料及び前記非硬化性液体材料を異なる比率で含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の立体造形物の製造方法は、従来の立体造形物を得る方式では、立体造形物を水に浸漬することによりサポート部を溶解して除去することが可能であるが、モデル部を形成するための液体、サポート部を形成するための液体のいずれもが光硬化性材料を含み、これらが隣接した状態にて光により硬化させるため、サポート部を除去した際のモデル部の表面には一部除去されないサポート部の材料が、除去不可能な状態にて存在し、表面が粗く、白濁してしまうという問題があるという知見に基づくものである。また、本発明の立体造形物の製造方法は、従来のリリース部を形成する方法では、リリース部を形成するために第三の液体を専用のヘッドを用いて付与する必要があり、装置が大掛かりなものとなるという問題があるという知見に基づくものである。
前記成膜工程は、硬化性液体材料及び/又は非硬化性液体材料を用いて、モデル部、サポート部、及び境界部を構成する膜を成膜する工程であり、更に必要に応じてその他の処理を含む。
前記成膜は、モデル部、サポート部、及び境界部を構成するそれぞれの膜に、前記硬化性液体材料及び前記非硬化性液体材料をそれぞれ付与する。
前記境界部を構成する膜としては、前記モデル部を構成する膜と前記サポート部を構成する膜との間に形成することにより、得られる立体造形物において、前記境界部としては、前記モデル部と前記サポート部との間に形成することができる。
前記被覆の割合は、サポート部を構成する膜を除去後、容易に剥離されなかった部分が残るため、剥離されなかった部分を目視で確認(又は画像取得して割合を算出)し、総表面積から剥離されなかった部分の割合を差し引くことにより、算出することができる。
硬化性液体材料の割合が多い場合は、立体造形物の強度(ヤング率、圧縮応力)が高くなり、各種溶媒への溶解度は低下する。そのため、モデル部を構成する膜においては、硬化性液体材料の割合を多くすることにより、モデル部に必要な造形物強度、耐薬品性、及び耐熱性を向上できる。
一方、非硬化性液体材料の割合が多い場合、造形物強度は低下するが、各種溶媒への溶解度が高くなる。そのため、サポート部を構成する膜においては、そのサポート機能が確保される限りにおいて非硬化性液体材料の割合を多くすることにより、サポート部に必要な除去性を向上できる。
更に非硬化性液体材料の割合が80%以上の場合、硬化性が著しく低い流動性を有する状態となり、境界部に適している。
前記硬化性液体材料は、光や熱等のエネルギーを付与することにより硬化する液体であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、単官能モノマー、多官能モノマー等の重合性モノマー、オリゴマーを含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含む。好ましくはインクジェット用プリンター等に用いられるインク吐出ヘッドで吐出できる粘度や表面張力等の液物性を有する。
また、前記硬化性液体材料としては、水、及び重合性モノマーを含むハイドロゲル前駆体液として好適に用いることができる。
前記重合性モノマーとしては、例えば、単官能モノマー、多官能モノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記単官能モノマーとしては、例えば、アクリルアミド、N−置換アクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換アクリルアミド誘導体、N−置換メタクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換メタクリルアミド誘導体、アクリル酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチルアクリルアミド、イソボルニル(メタ)アクリレートが好ましい。
前記多官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、二官能モノマー、三官能以上のモノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記オリゴマーとしては、上記モノマーの低重合体や末端に反応性不飽和結合基を有するものを1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水などが挙げられる。
前記鉱物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、層状鉱物などが挙げられる。
前記層状鉱物は、単一層の状態にて水に分散した分散鉱物であることが好ましい。
前記層状鉱物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水膨潤性層状粘土鉱物などが挙げられる。
前記水膨潤性とは、層状鉱物の層間に水分子が挿入され、水を吸収して体積が膨張することを意味する。
前記水膨潤性層状粘土鉱物としては、前記例示したものを、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、また、適宜合成したものであってもよいし、市販品であってもよい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、安定化剤、表面処理剤、重合開始剤、着色剤、粘度調整剤、接着性付与剤、酸化防止剤、老化防止剤、架橋促進剤、紫外線吸収剤、可塑剤、防腐剤、分散剤などが挙げられる。
前記安定化剤は、前記鉱物を分散安定させ、ゾル状態を保つために用いられる。また、インクジェット方式では液体としての特性安定化のために必要に応じて安定化剤が用いられる。
前記安定化剤としては、例えば、高濃度リン酸塩、グリコール、非イオン界面活性剤などが挙げられる。
前記表面処理剤としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、シリコーン樹脂、クマロン樹脂、脂肪酸エステル、グリセライド、ワックスなどが挙げられる。
前記重合開始剤としては、例えば、熱重合開始剤、光重合開始剤などが挙げられる。これらの中でも、保存安定性の点から、光重合開始剤が好ましい。
前記光重合開始剤としては、光(特に波長220nm〜400nmの紫外線)の照射によりラジカルを生成する任意の物質を用いることができる。
前記光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2、2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ジクロロベンゾフェノン、p,p−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォーメート、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤としては、前記硬化性液体材料中に溶解又は安定に分散し、更に熱安定性に優れた染料及び顔料が適している。これらの中でも、溶解性染料(Solvent Dye)が好ましい。また色の調整等で2種類以上の着色剤を適時混合することが可能である。
前記非硬化性液体材料は、硬化性液体材料に含まれる各種モノマーの一部と相溶可能な溶媒が主成分として好適に用いることができる。また、前記溶媒としては、常温において揮発性の低いことが、インクジェットヘッドのノズル部での耐乾燥性を確保するために好適である。
前記非硬化性液体材料としては、25℃において液体であることが好ましい。
前記炭素数8以上22以下の脂肪族高級アルコールとしては、例えば、カプリルアルコール(C8)、ドデカノール(C10)、ラウリルアルコール(C12)、ミリスチルアルコール(C14)、セチルアルコール(C16)、ステアリルアルコール(C18)、オレイルアルコール(C18、不飽和結合を含む)などが挙げられる。
これらの中でも、サポート部の溶解性、及び強度を確保する点から、炭素数10以上の高級アルコール類を一部含むことが好ましい。
前記エーテル結合を多数有するポリエーテルとしては、例えば、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。
前記その他の成分としては、硬化性液体材料におけるその他の成分と同様のものを用いることができる。
なお、前記表面張力は、例えば、表面張力計(装置名:自動接触角計DM−701、協和界面科学株式会社製)などを用いて測定することができる。
前記硬化性液体材料及び前記非硬化性液体材料の粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、温度を調整することで適宜利用可能であるが、25℃にて、3mPa・s以上20mPa・s以下が好ましく、6mPa・s以上12mPa・s以下がより好ましい。前記粘度が、3mPa・s以上20mPa・s以下であると、造形の際に吐出性を向上できる。
なお、前記粘度は、例えば、回転粘度計(装置名:VISCOMATE VM−150III、東機産業株式会社製)などを用いて25℃の環境下で測定することができる。
前記硬化性液体材料、及び前記非硬化性液体材料を付与する方法としては、液滴が適切な精度で目的の場所に付与できる方式であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディスペンサー方式、スプレー方式、インクジェット方式などが挙げられる。
これらの中でも、前記ディスペンサー方式では、液滴の定量性に優れるが、付与面積が狭くなる。前記スプレー方式では、簡便に微細な吐出物を形成でき、付与面積が広く、付与性に優れるが、液滴の定量性が悪くなり、スプレー流による飛散が発生することがある。前記インクジェット方式では、前記スプレー方式に比べ、液滴の定量性がよいという利点があり、前記ディスペンサー方式に比べ、付与面積が広くできる利点があり、複雑な立体形状を精度良くかつ効率よく形成することができる。このため、本発明においては、前記インクジェット方式を用いることが好ましい。
複数の付与手段としては、2個以上の付与手段が好ましく、2個の付与手段がより好ましい。
前記硬化工程は、成膜工程において成膜した膜を硬化させる工程である。
前記紫外線(UV)照射ランプの種類としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライド、LEDなどが挙げられる。
前記超高圧水銀灯は点光源であるが、光学系と組み合わせて光利用効率を高くしたDeepUVタイプは、短波長領域の照射が可能である。
前記メタルハライドは、波長領域が広いため着色物に有効であり、Pb、Sn、Fe等の金属のハロゲン化物が用いられ、重合開始剤の吸収スペクトルに合わせて選択できる。
硬化に用いられるランプとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、FusionSystem社製のHランプ、Dランプ、Vランプ等の市販品を用いることができる。
また硬化性液体材料としてラジカル重合性モノマー、オリゴマーを使用する場合には、成膜、硬化工程を実施する環境における酸素濃度が低いことが好ましく、例えば、窒素等で置換された空間であることが特に好ましい。
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除去工程、成形体の研磨工程、成形体の清浄工程などが挙げられる。
前記除去工程は、水又は有機溶剤を満たした浴槽に浸漬し、除去する方法、温度を加える方法、超音波振動する方法、撹拌によるエネルギーを与える方法などの補助的処理を用いたり、これらの組合せを適宜用いることができる。
まず、三次元CADで設計された三次元形状あるいは三次元キャナやディジタイザで取り込んだ三次元形状のサーフェイスデータあるいはソリッドデータを、STLフォーマットに変換して積層造形装置に入力する。
図1に示すように、この入力されたデータに基づいて、造形しようとする三次元形状の造形方向を決める。造形方向は特に制約はないが、通常はZ方向(高さ方向)が最も低くなる方向を選ぶ。
造形方向を確定したら、モデル部を定義し、次に、境界部とサポート部とを定義する。
次に、得られたブロック形状を一層の厚みでZ方向に輪切り(スライス)データに展開する。
輪切り面になったデータには、体積区画が定義されており、各体積領域毎に属性(モデル部、サポート部、境界部)が割り当てられる。
次に、その属性に応じた硬化性液体材料と非硬化性液体材料の混合比率を定義する。その後、各液体を吐出するためのインク吐出用ヘッドの印写データとして展開され、各層毎の印写が実施される。
そして、成膜にした膜に紫外線(UV)光を照射することにより硬化して、所定の領域に所定のモデル部の混合比、サポート部の混合比、境界部の混合比を部分的に有する膜を形成することができる。
このように立体造形した立体造形物は、物理強度、及び溶解度を部分的に調整することができる。
<硬化性液体材料A1の調製>
アクリロイルモルホリン(ACMO、KJケミカルズ株式会社製)40.0質量部、ヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA、KJケミカルズ株式会社製)20.0質量部、イソボルニルアクリレート(IBXA、商品名:SR506、巴工業株式会社製)35.0質量部、及び光重合開始剤(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、商品名:IRGACURE 819、BASF社製)5.0質量部を混合撹拌して硬化性液体材料A1を得た。組成を下記表1に示す。
<非硬化性液体材料B1の調製>
3−メトキシ−1−ブタノール(商品名:セロトール、株式会社ダイセル製)60.0質量部、ポリプロピレングリコール400(山洋化成工業株式会社製)25.0質量部、及び非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル、商品名:エマルゲン109P、花王株式会社製)15.0質量部を混合撹拌して非硬化性液体材料B1を得た。組成を下記表2に示す。
<非硬化性液体材料B2〜B3の調製>
非硬化性液体材料の調製例B1において、下記表2の組成に変更した以外は、非硬化性液体材料の調製例B1と同様にして、非硬化性液体材料B2〜B3を得た。組成を下記表2に示す。
・3−メトキシ−1−ブタノール:株式会社ダイセル製、商品名:セロトール
・トリプロピレングリコールメチルエーテル:東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名:ダワノールTPM
・ポリプロピレングリコール400:山洋化成工業株式会社製
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル:花王株式会社製、商品名:エマルゲン109P、エーテル型非イオン性界面活性剤
図2に示すインクジェット造形装置を用いて、20mm×20mm×高さ2mmのモデル部を硬化性液体材料A1と非硬化性液体材料B1との付与比率(A1:B1)が100:0となるように形成し、その上に20mm×20mm×高さ2mmのパターンの境界部を付与比率(A1:B1)が20:80となるように一層形成し、境界部の上に、20mm×20mm×高さ2mmのサポート部を付与比率(A1:B1)が60:40となるように形成し、図3に示すような立体造形物1を得た。図3中、Mはモデル部、Bは境界部、Sはサポート部を表す。
実施例1において、組成及び各部材の付与比率を下記表3のように変更した以外は、実施例1と同様にして、立体造形物2〜9を得た。
装置名:アジリスタ(株式会社キーエンス製)を用いて、商品名:AR−M1(株式会社キーエンス製、透明樹脂)により20mm×20mm×高さ2mmのモデル部を作製し、その上に商品名:AR−S1(株式会社キーエンス製、水溶性樹脂)により20mm×20mm×高さ2mmのサポート部を作製し、立体造形物10を得た。
得られた立体造形物を20gの水が入ったビーカーに撹拌子が当たらないように網の中に入れて浸漬し、撹拌子により撹拌し、超音波をかけた。1時間後立体造形物を取り出し、25℃にて6時間乾燥させた後秤量した。同様にして、実施例1〜9及び比較例1におけるモデル部の作製と同様の条件により別途単独で造形したモデル部(20mm×20mm×高さ2mm)についても秤量し、サポート部を除去したモデル部の質量から別途単独で造形したモデル部の質量を引くことによりサポート部の残存量を算出し、下記評価基準に基づいて、サポート部の「除去性」を評価した。
−評価基準−
○:サポート部の残存量が、0質量%以上2.0質量%以下である
△:サポート部の残存量が、2.0質量%超8.0質量%以下である
×:サポート部の残存量が、8.0質量%超である
除去性の評価において得られた乾燥後の立体造形物について、目視にてモデル部の表面を観察し、下記評価基準に基づいて、モデル部の「表面性状」を評価した。
−評価基準−
○:モデル部の表面が、サポート部の透明度が高く均一な光沢面である
△:境界面がざらついている
×:サポート部が全面に付着している
実施例6及び9は、サポート部の残留物が殆どなく、モデル部の表面性状は均一な面を形成していたが、やや濁りが確認された。
比較例1は、モデル部の表面が白濁し、サポート部が残存していることが目視で確認された。
<1> 硬化性液体材料及び/又は非硬化性液体材料を用いて、モデル部、サポート部、及び境界部を構成する膜を成膜する成膜工程と、
前記成膜した膜を硬化させる硬化工程と、
を複数回繰り返す立体造形物の製造方法であって、
前記サポート部並びに前記境界部を構成する膜は、前記硬化性液体材料及び前記非硬化性液体材料を異なる比率で含むことを特徴とする立体造形物の製造方法である。
<2> 前記硬化性液体材料が、重合性モノマーを含み、
前記非硬化性液体材料が、前記重合性モノマーと相溶する溶媒を含む前記<1>に記載の立体造形物の製造方法である。
<3> 前記境界部を構成する膜における非硬化性液体材料の割合が、前記サポート部を構成する膜における非硬化性液体材料の割合より多い前記<1>から<2>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<4> 前記サポート部を構成する膜における硬化性液体材料の含有量A(質量%)と非硬化性液体材料の含有量B(質量%)との比率[A/(A+B)]が、0.2超0.8未満である前記<1>から<3>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<5> 前記比率[A/(A+B)]が、0.2超0.4未満である前記<4>に記載の立体造形物の製造方法である。
<6> 前記モデル部の表面が、前記境界部により80%以上被覆されている前記<1>から<5>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<7> 前記モデル部を構成する膜における硬化性液体材料の含有量が、80質量%以上100質量%以下である前記<1>から<6>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<8> 前記サポート部を構成する膜における硬化性液体材料の含有量が、40質量%以上60質量%以下である前記<1>から<7>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<9> 前記境界部を構成する膜における硬化性液体材料の含有量が、0質量%以上20質量%以下である前記<1>から<8>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<10> 前記モデル部が、ハイドロゲルである前記<1>から<9>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<11> 前記ハイドロゲルが、水、及び重合性モノマーを含む前記<1>から<10>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<12> 前記ハイドロゲルが、鉱物をさらに含む前記<11>に記載の立体造形物の製造方法である。
<13> 前記鉱物が、層状鉱物である前記<12>に記載の立体造形物の製造方法である。
<14> 前記層状鉱物が、水膨潤性層状粘土鉱物である前記<13>に記載の立体造形物の製造方法である。
<15> 前記重合性モノマーが、アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチルアクリルアミド、及びイソボルニル(メタ)アクリレートから選択される少なくとも1種である前記<2>から<14>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<16> 前記非硬化性液体材料中の前記重合性モノマーと相溶する溶媒が、3−メトキシ−1−ブタノール、トリプロピレングリコールメチルエーテル、及びポリプロピレングリコールから選択される少なくとも1種である前記<2>から<15>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<17> 前記成膜工程と前記硬化工程を複数回繰り返して製造された立体造形物における前記サポート部を除去する工程をさらに含む前記<1>から<16>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
Claims (10)
- 硬化性液体材料及び/又は非硬化性液体材料を用いて、モデル部、サポート部、及び境界部を構成する膜を成膜する成膜工程と、
前記成膜した膜を硬化させる硬化工程と、
を複数回繰り返す立体造形物の製造方法であって、
前記サポート部並びに前記境界部を構成する膜は、前記硬化性液体材料及び前記非硬化性液体材料を異なる比率で含むことを特徴とする立体造形物の製造方法。 - 前記硬化性液体材料が、重合性モノマーを含み、
前記非硬化性液体材料が、前記重合性モノマーと相溶する溶媒を含む請求項1に記載の立体造形物の製造方法。 - 前記境界部を構成する膜における非硬化性液体材料の割合が、前記サポート部を構成する膜における非硬化性液体材料の割合より多い請求項1から2のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
- 前記サポート部を構成する膜における硬化性液体材料の含有量A(質量%)と非硬化性液体材料の含有量B(質量%)との比率[A/(A+B)]が、0.2超0.8未満である請求項1から3のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
- 前記比率[A/(A+B)]が、0.2超0.4未満である請求項4に記載の立体造形物の製造方法。
- 前記モデル部の表面が、前記境界部により80%以上被覆されている請求項1から5のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
- 前記モデル部を構成する膜における硬化性液体材料の含有量が、80質量%以上100質量%以下である請求項1から6のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
- 前記サポート部を構成する膜における硬化性液体材料の含有量が、40質量%以上60質量%以下である請求項1から7のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
- 前記境界部を構成する膜における硬化性液体材料の含有量が、0質量%以上20質量%以下である請求項1から8のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
- 前記成膜工程と前記硬化工程を複数回繰り返して製造された立体造形物における前記サポート部を除去する工程をさらに含む請求項1から9のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
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