JP6926199B2 - 偏光板、画像表示装置および該画像表示装置の製造方法 - Google Patents

偏光板、画像表示装置および該画像表示装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6926199B2
JP6926199B2 JP2019512446A JP2019512446A JP6926199B2 JP 6926199 B2 JP6926199 B2 JP 6926199B2 JP 2019512446 A JP2019512446 A JP 2019512446A JP 2019512446 A JP2019512446 A JP 2019512446A JP 6926199 B2 JP6926199 B2 JP 6926199B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
polarizing film
pva
display device
stretching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019512446A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2018190180A1 (ja
Inventor
後藤 周作
周作 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Publication of JPWO2018190180A1 publication Critical patent/JPWO2018190180A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6926199B2 publication Critical patent/JP6926199B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/30Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising vinyl (co)polymers; comprising acrylic (co)polymers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B7/00Layered products characterised by the relation between layers; Layered products characterised by the relative orientation of features between layers, or by the relative values of a measurable parameter between layers, i.e. products comprising layers having different physical, chemical or physicochemical properties; Layered products characterised by the interconnection of layers
    • B32B7/02Physical, chemical or physicochemical properties
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/10Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements
    • G02B1/14Protective coatings, e.g. hard coatings
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1335Structural association of cells with optical devices, e.g. polarisers or reflectors
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09FDISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
    • G09F9/00Indicating arrangements for variable information in which the information is built-up on a support by selection or combination of individual elements
    • G09F9/30Indicating arrangements for variable information in which the information is built-up on a support by selection or combination of individual elements in which the desired character or characters are formed by combining individual elements
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/02Details

Description

本発明は、偏光板、画像表示装置および該画像表示装置の製造方法に関する。
画像表示装置(例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、量子ドット表示装置)には、その画像形成方式に起因して、多くの場合、表示セルの少なくとも一方の側に偏光板が配置されている。しかし、偏光板は、実質的に偏光板の光学特性を支配する偏光膜の光学特性が加湿環境下で低下するという耐久性の問題がある。より具体的には、偏光膜は、加湿環境下において端部の偏光性能が消失し、結果として、画像表示装置にいわゆる色抜けという現象が生じる場合がある。
特開2000−338329号公報
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、加湿環境下においても優れた光学特性を維持し得る偏光板、そのような偏光板を含む画像表示装置およびそのような画像表示装置の簡便な製造方法を提供することにある。
本発明の偏光板は、ヨウ素を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成された偏光膜と、該偏光膜の少なくとも一方の側に配置された保護フィルムと、を備え、該保護フィルムが該偏光膜の周囲端面を覆い、該保護フィルムの透湿度が300g/m/24hr以下である。
1つの実施形態においては、上記偏光膜の周囲端面を覆う保護フィルムは、該偏光膜の一方の面全面も覆う。
1つの実施形態においては、上記保護フィルムの透湿度は150g/m/24hr以下である。
1つの実施形態においては、上記保護フィルムは、シクロオレフィン系樹脂またはグルタルイミド構造を有する(メタ)アクリル系樹脂で構成されている。
1つの実施形態においては、上記偏光板は、85℃および85%RH環境下で120時間保持した後の色抜け量が100μm以下である。
本発明の別の局面によれば、画像表示装置が提供される。この画像表示装置は、表示セルと、該表示セルの少なくとも一方の側に配置された上記の偏光板と、を備え、該偏光板の前記偏光膜の表示セルと反対側に配置された保護フィルムが、該偏光膜の周囲端面を覆う。
本発明のさらに別の局面によれば、画像表示装置の製造方法が提供される。この製造方法は、表示セルの一方の側に偏光膜を配置すること;該偏光膜よりサイズが大きい保護フィルムを、該偏光膜の外周を構成する4辺すべてから延出するようにして、該偏光膜の該表示セルと反対側の面に配置すること;および、該延出した部分により該偏光膜の周囲端面を覆うこと;を含み、該偏光膜が、ヨウ素を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、該保護フィルムの透湿度が300g/m/24hr以下である。
1つの実施形態においては、上記保護フィルムの延出した部分の長さは1mm以上である。
1つの実施形態においては、上記保護フィルムは、粘着剤を介して上記偏光膜の上記表示セルと反対側に貼り合わせられる。
本発明によれば、所定の透湿度を有する保護フィルムを用いて偏光膜の外周端面を覆う(封止する)ことにより、加湿環境下においても優れた光学特性を維持し得る偏光板を実現することができる。結果として、加湿環境下においても優れた光学特性を維持し得、色抜けの防止された画像表示装置を実現することができる。さらに、本発明によれば、このような画像表示装置の簡便な製造方法を実現することができる。1つの実施形態においては、当該製造方法は、偏光膜より大きいサイズを有する保護フィルムを用いて、偏光膜の表示セルと反対側の面全面および上記周囲端面全面を覆うことを含む。このような実施形態によれば、加湿環境下においても優れた光学特性を維持し得る画像表示装置をきわめて簡便に製造することができる。
本発明の1つの実施形態による偏光板の概略断面図である。 図1Aの偏光板の概略平面図である。 色抜け量の算出を説明するための模式図である。 本発明の画像表示装置の製造方法の一例を説明するための概略図である。 実施例1に対応する液晶表示装置代替品の加湿試験後の色抜け量を示す画像である。 比較例1に対応する液晶表示装置代替品の加湿試験後の色抜け量を示す画像である。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
A.偏光板
A−1.偏光板の全体構成
本発明の実施形態による偏光板は、偏光膜と、当該偏光膜の少なくとも一方の側に配置された保護フィルムと、を備える。図1Aは、本発明の1つの実施形態による偏光板の概略断面図であり、図1Bは、図1Aの偏光板の概略平面図である。図示例の偏光板100は、偏光膜10と、偏光膜10の一方の側に配置された保護フィルム21と、もう一方の側に配置された保護フィルム22と、を備える。保護フィルム21、22は、代表的には、接着層(具体的には、接着剤層、粘着剤層:図示せず)を介して偏光膜に積層される。接着剤層は、代表的にはPVA系接着剤や活性化エネルギー線硬化型接着剤で形成される。粘着剤層は、代表的にはアクリル系粘着剤で形成される。保護フィルム21、22のうち一方は、目的、偏光板および/または画像表示装置の構成、偏光板および/または画像表示装置の製造方法等に応じて省略されてもよい。本発明の実施形態においては、保護フィルム21、22のうち少なくとも一方(図示例では、保護フィルム22)が、偏光膜10の周囲端面を覆う。本発明の実施形態においては、偏光膜はヨウ素を含むポリビニルアルコール系樹脂(以下、「PVA系樹脂」と称する)フィルムで構成されている。偏光膜がヨウ素を含む場合に、保護フィルムで偏光膜を覆う(封止する)効果が顕著となる。偏光膜の厚みは、代表的には8μm以下である。偏光膜がヨウ素を含み、かつ、その厚みがこのように非常に薄い場合には、偏光膜中のヨウ素密度が高くなり、加湿によるヨウ素の安定性が低下しやすくなるため、偏光膜を封止する効果がさらに顕著となる。実用的には、偏光板の表示セル側最外層として粘着剤層40が設けられ、偏光板は当該粘着剤層を介して表示セル(例えば、液晶セル)300に貼り合わせられる。保護フィルム22は、偏光膜10の周囲端面を覆っていればよく、保護フィルム21および粘着剤層40の周囲端面については全体を覆っていてもよく、部分的に覆っていてもよく、覆っていなくてもよい。図1Aに示す例では、保護フィルム22は、偏光膜10、保護フィルム21および粘着剤層40の周囲端面を覆っている。1つの実施形態においては、図1Aのように、保護フィルム22は、偏光膜10の周囲端面とともに偏光膜の一方の面(図示例では、表示セルと反対側の面)全面を覆う。なお、保護フィルム22は、偏光膜10の周囲端面を覆い、当該周囲端面が密封されていればよく、当該周囲端面に密着している必要はない。本発明の実施形態においては、偏光膜の周囲端面を覆う保護フィルム(図示例では、保護フィルム22)の透湿度は300g/m/24hr以下であり、好ましくは150g/m/24hr以下である。
上記のような偏光板は、85℃および85%RH環境下で120時間保持した後の色抜け量が好ましくは100μm以下であり、より好ましくは50μm以下であり、さらに好ましくは30μm以下であり、特に好ましくは25μm以下である。色抜け量の下限は好ましくはゼロであり、1つの実施形態においては5μmである。色抜け量は、以下のようにして算出され得る:偏光板(または偏光膜)から、延伸方向に直交する方向および延伸方向をそれぞれ対向する二辺とする所定サイズの試験片を切り出す。なお、延伸方向は、代表的には偏光膜の吸収軸方向に対応する。延伸方向は、例えば偏光板の長尺方向(搬送方向(MD方向))に対応し得る。次いで、粘着剤で試験片をガラス板に貼り合わせ、これを85℃および85%RHのオーブン内で120時間放置して加湿する。加湿後の試験片を標準偏光板とクロスニコルの状態に配置した時の、加湿後の試験片の端部の色抜け状態を顕微鏡により調べる。具体的には、試験片(偏光板または偏光膜)端部からの色抜けの大きさ(色抜け量:μm)を測定する。図2に示すように、延伸方向の端部からの色抜け量aおよび延伸方向と直交する方向の端部からの色抜け量bのうち、大きいほうを色抜け量とする。なお、色抜けした領域は偏光特性が著しく低く、偏光板としての機能を実質的に果たさない。したがって、色抜け量は小さければ小さいほど好ましい。
本発明の実施形態による偏光板は、表示パネルの視認側に配置されてもよく、視認側と反対側に配置されてもよく、一対の本発明の実施形態による偏光板が両側に配置されてもよい。
A−2.偏光膜
偏光膜10は、上記のとおり、ヨウ素を含むPVA系樹脂フィルムから構成される。
上記PVA系樹脂フィルムを形成するPVA系樹脂としては、任意の適切な樹脂が採用され得る。例えば、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体が挙げられる。ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルをケン化することにより得られる。エチレン−ビニルアルコール共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体をケン化することにより得られる。PVA系樹脂のケン化度は、通常85モル%〜100モル%であり、好ましくは95.0モル%〜99.9モル%、さらに好ましくは99.0モル%〜99.5モル%である。ケン化度は、JIS K 6726−1994に準じて求めることができる。このようなケン化度のPVA系樹脂を用いることによって、耐久性に優れた偏光膜が得られ得る。ケン化度が高すぎる場合には、ゲル化してしまうおそれがある。
PVA系樹脂の平均重合度は、目的に応じて適切に選択され得る。平均重合度は、通常1000〜10000であり、好ましくは1200〜5000、さらに好ましくは1500〜4500である。なお、平均重合度は、JIS K 6726−1994に準じて求めることができる。
上記のとおり、偏光膜はヨウ素を含む。偏光膜は、実質的には、ヨウ素が吸着配向されたPVA系樹脂フィルムである。PVA系樹脂フィルム中のヨウ素濃度は、例えば5.0重量%〜12.0重量%である。また、PVA系樹脂フィルム中のホウ酸濃度は、例えば12重量%〜25重量%である。
PVA系樹脂フィルム(偏光膜)の厚みは上記のとおり8μm以下であり、好ましくは7μm以下、より好ましくは6μm以下である。一方、PVA系樹脂フィルムの厚みは、好ましくは1.0μm以上、より好ましくは2.0μm以上である。
上記偏光膜は、好ましくは、波長380nm〜780nmのいずれかの波長で吸収二色性を示す。偏光膜の単体透過率は、好ましくは40.0%〜46.0%であり、より好ましくは41.0%〜45.0%である。偏光膜の偏光度は、好ましくは99.9%以上であり、より好ましくは99.95%以上であり、さらに好ましくは99.98%以上である。偏光板が反射型液晶表示装置または有機EL表示装置に適用される場合には、偏光膜の偏光度は、好ましくは90%以上であり、より好ましくは93%以上であり、さらに好ましくは95%以上である。上記のとおり、偏光膜の周囲端面を保護フィルムで覆う(封止する)ことにより、このような優れた光学特性(単体透過率および偏光度のバランスに優れること)と優れた耐久性(加湿環境下においてもこのような優れた光学特性を維持し得ること)とを両立することができる。
A−3.保護フィルム
保護フィルム21、22は、偏光膜の保護フィルムとして使用できる任意の適切なフィルムで構成される。フィルムの形成材料としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、ノルボルネン系樹脂等のシクロオレフィン系樹脂、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂等のエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、これらの共重合体樹脂等が挙げられる。なお、「(メタ)アクリル系樹脂」とは、アクリル系樹脂および/またはメタクリル系樹脂をいう。
1つの実施形態においては、上記(メタ)アクリル系樹脂として、グルタルイミド構造を有する(メタ)アクリル系樹脂が用いられる。グルタルイミド構造を有する(メタ)アクリル系樹脂(以下、グルタルイミド樹脂とも称する)は、例えば、特開2006−309033号公報、特開2006−317560号公報、特開2006−328329号公報、特開2006−328334号公報、特開2006−337491号公報、特開2006−337492号公報、特開2006−337493号公報、特開2006−337569号公報、特開2007−009182号公報、特開2009−161744号公報、特開2010−284840号公報に記載されている。これらの記載は、本明細書に参考として援用される。
本発明の実施形態においては、偏光板の製造(C項にて後述)において用いられる樹脂基材をそのまま保護フィルムとして用いてもよい。
本発明の実施形態においては、偏光膜の周囲端面を覆う保護フィルム(図示例では保護フィルム22)は、加湿環境下においても偏光板の光学特性を維持し、偏光板の耐久性を向上させる。したがって、当該保護フィルムは、バリア機能を有することが好ましい。本明細書において「バリア機能を有する」とは、偏光膜に侵入する酸素および/または水蒸気の透過量を制御して偏光膜をこれらから実質的に遮断することを意味する。
上記のとおり、偏光膜の周囲端面を覆う保護フィルム(図示例では保護フィルム22)は、透湿度が300g/m/24hr以下であり、好ましくは150g/m/24hr以下であり、より好ましくは120g/m/24hr以下であり、さらに好ましくは70g/m/24hr以下であり、特に好ましくは20g/m/24hr以下である。透湿度の下限は、例えば0.01g/m/24hrであり、好ましくは検出限界未満である。保護フィルムの透湿度がこのような範囲であれば、偏光膜を空気中の水分および酸素から良好に保護し得る。結果として、偏光膜の周囲端面を覆う保護フィルムの透湿度がこのような範囲であれば、加湿環境下においても偏光膜の優れた光学特性を維持することができる。なお、透湿度は、JIS Z0208に準じて測定され得る。透湿度の観点からは、保護フィルムは、好ましくは、シクロオレフィン系樹脂またはグルタルイミド構造を有する(メタ)アクリル系樹脂で構成される。
保護フィルムの厚みは、本発明の効果が得られる限りにおいて、任意の適切な厚みが採用され得る。保護フィルムの厚みは、例えば20μm〜40μmであり、好ましくは25μm〜35μmである。なお、表面処理が施されている場合、保護フィルムの厚みは、表面処理層の厚みを含めた厚みである。
偏光膜10と粘着剤層40との間の保護フィルム(内側保護フィルム)21は、1つの実施形態においては、光学的に等方性であることが好ましい。本明細書において「光学的に等方性である」とは、面内位相差Re(550)が0nm〜10nmであり、厚み方向の位相差Rth(550)が−10nm〜+10nmであることをいう。内側保護フィルムのRe(550)は、好ましくは0nm〜8nmであり、より好ましくは0nm〜6nmであり、さらに好ましくは0nm〜3nmである。内側保護フィルムのRth(550)は、好ましくは−8nm〜+8nmであり、より好ましくは−6nm〜+6nmであり、さらに好ましくは−3nm〜+3nmである。なお、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。Re(550)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re(550)=(nx−ny)×dによって求められる。また、「Rth(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した厚み方向の位相差である。Rth(550)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Rth(550)=(nx−nz)×dによって求められる。
別の実施形態においては、内側保護フィルムは、いわゆるλ/4板として機能し得るようなRe(550)を有していてもよい。このような実施形態は、例えば、偏光板が円偏光板として機能し、反射型液晶表示装置または有機EL表示装置の反射防止フィルムとして用いられる場合に適用され得る。この場合、Re(550)は、好ましくは120nm〜160nmであり、より好ましくは約140nmである。この場合、内側保護フィルムは、その遅相軸が偏光膜の吸収軸に対して好ましくは40°〜50°、より好ましくは約45°の角度をなすようにして配置され得る。
A−4.粘着剤層
粘着剤層40は、任意の適切な粘着剤で構成される。粘着剤の代表例としては、アクリル系粘着剤が挙げられる。粘着剤層の厚みは、例えば5μm〜100μmであり、好ましくは10μm〜30μmである。
B.画像表示装置
本発明の実施形態による偏光板は、画像表示装置に適用され得る。したがって、本発明は、画像表示装置も包含する。画像表示装置の具体例としては、液晶表示装置、有機エレクトロルミネセンス(EL)表示装置、量子ドット表示装置が挙げられる。
画像表示装置は、代表的には、表示セルと、表示セルの少なくとも一方の側に配置された本発明の実施形態による偏光板と、を備える。1つの実施形態においては、図1Aに示すように、偏光板100が視認側に適用されている。この実施形態においては、偏光膜10の表示セル300と反対側に配置された保護フィルム22が、偏光膜10の周囲端面を覆うとともに、表示セルと反対側(図示例では、視認側)の面全面を覆う。図示例では本発明の実施形態による偏光板が画像表示装置の視認側部分に適用される場合について説明したが、当該偏光板は、画像表示装置の背面側部分に適用されてもよく、画像表示装置の視認側部分および背面側部分の両方に適用されてもよい。なお、画像表示装置は、業界で周知の構成が採用され得るので、詳細な説明は省略する。
C.画像表示装置の製造方法
本発明の画像表示装置の製造方法は、表示セルの一方の側に偏光膜を配置すること;該偏光膜よりサイズが大きい保護フィルムを、該偏光膜の外周を構成する4辺すべてから延出するようにして、該偏光膜の該表示セルと反対側の面に配置すること;および、該延出した部分により該偏光膜の周囲端面を覆うこと;を含む。以下、本発明の画像表示装置の製造方法の代表例として、画像表示装置の視認側部分に偏光膜を配置し、当該偏光膜の周囲端面を保護フィルムで覆うことを含む実施形態について説明する。当該実施形態は、上記B項に記載の画像表示装置の製造方法に対応する。
C−1.偏光膜の製造
本発明の1つの実施形態による偏光板の製造方法は、代表的には、樹脂基材の片側にPVA系樹脂層を形成すること、および、該樹脂基材と該PVA系樹脂層との積層体を延伸および染色して該PVA系樹脂層を偏光膜とすること、を含む。別の実施形態においては、樹脂基材とPVA系樹脂フィルムとの積層体を作製し、当該積層体を染色して該PVA系樹脂フィルムを偏光膜としてもよい。さらに別の実施形態においては、単一のPVA系樹脂フィルムを延伸および染色して該PVA系樹脂フィルムを偏光膜としてもよい。以下、代表例として、樹脂基材の片側にPVA系樹脂層を形成することを含む製造方法について説明する。
C−1−1.PVA系樹脂層の形成
PVA系樹脂層の形成方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。好ましくは、樹脂基材上に、PVA系樹脂を含む塗布液を塗布し、乾燥することにより、PVA系樹脂層を形成する。
上記樹脂基材の形成材料としては、任意の適切な熱可塑性樹脂が採用され得る。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート系樹脂等のエステル系樹脂、ノルボルネン系樹脂等のシクロオレフィン系樹脂、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、これらの共重合体樹脂等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、ノルボルネン系樹脂、非晶質のポリエチレンテレフタレート系樹脂である。
1つの実施形態においては、非晶質の(結晶化していない)ポリエチレンテレフタレート系樹脂が好ましく用いられる。中でも、非晶性の(結晶化しにくい)ポリエチレンテレフタレート系樹脂が特に好ましく用いられる。非晶性のポリエチレンテレフタレート系樹脂の具体例としては、ジカルボン酸としてイソフタル酸をさらに含む共重合体や、グリコールとしてシクロヘキサンジメタノールをさらに含む共重合体が挙げられる。
後述する延伸において水中延伸方式を採用する場合、上記樹脂基材は水を吸収し、水が可塑剤的な働きをして可塑化し得る。その結果、延伸応力を大幅に低下させることができ、高倍率に延伸することが可能となり、空中延伸時よりも延伸性に優れ得る。その結果、優れた光学特性を有する偏光膜を作製することができる。1つの実施形態においては、樹脂基材は、好ましくは、その吸水率が0.2%以上であり、さらに好ましくは0.3%以上である。一方、樹脂基材の吸水率は、好ましくは3.0%以下、さらに好ましくは1.0%以下である。このような樹脂基材を用いることにより、製造時に寸法安定性が著しく低下して、得られる偏光膜の外観が悪化するなどの不具合を防止することができる。また、水中延伸時に基材が破断したり、樹脂基材からPVA系樹脂層が剥離したりするのを防止することができる。なお、樹脂基材の吸水率は、例えば、形成材料に変性基を導入することにより調整することができる。吸水率は、JIS K 7209に準じて求められる値である。
樹脂基材のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは170℃以下である。このような樹脂基材を用いることにより、PVA系樹脂層の結晶化を抑制しながら、積層体の延伸性を十分に確保することができる。さらに、水による樹脂基材の可塑化と、水中延伸を良好に行うことを考慮すると、120℃以下であることがより好ましい。1つの実施形態においては、樹脂基材のガラス転移温度は、好ましくは60℃以上である。このような樹脂基材を用いることにより、上記PVA系樹脂を含む塗布液を塗布・乾燥する際に、樹脂基材が変形(例えば、凹凸やタルミ、シワ等の発生)するなどの不具合を防止して、良好に積層体を作製することができる。また、PVA系樹脂層の延伸を、好適な温度(例えば、60℃程度)にて良好に行うことができる。別の実施形態においては、PVA系樹脂を含む塗布液を塗布・乾燥する際に、樹脂基材が変形しなければ、60℃より低いガラス転移温度であってもよい。なお、樹脂基材のガラス転移温度は、例えば、形成材料に変性基を導入する、結晶化材料を用いて加熱することにより調整することができる。ガラス転移温度(Tg)は、JIS K 7121に準じて求められる値である。
樹脂基材の延伸前の厚みは、好ましくは20μm〜300μm、より好ましくは50μm〜200μmである。20μm未満であると、PVA系樹脂層の形成が困難になるおそれがある。300μmを超えると、例えば、水中延伸において、樹脂基材が水を吸収するのに長時間を要するとともに、延伸に過大な負荷を要するおそれがある。
上記塗布液は、代表的には、上記PVA系樹脂を溶媒に溶解させた溶液である。溶媒としては、例えば、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、各種グリコール類、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等のアミン類が挙げられる。これらは単独で、または、二種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、好ましくは、水である。溶液のPVA系樹脂濃度は、溶媒100重量部に対して、好ましくは3重量部〜20重量部である。このような樹脂濃度であれば、樹脂基材に密着した均一な塗布膜を形成することができる。
塗布液に、添加剤を配合してもよい。添加剤としては、例えば、可塑剤、界面活性剤等が挙げられる。可塑剤としては、例えば、エチレングリコールやグリセリン等の多価アルコールが挙げられる。界面活性剤としては、例えば、非イオン界面活性剤が挙げられる。これらは、得られるPVA系樹脂層の均一性や染色性、延伸性をより一層向上させる目的で使用され得る。また、添加剤としては、例えば、易接着成分が挙げられる。易接着成分を用いることにより、樹脂基材とPVA系樹脂層との密着性を向上させ得る。その結果、例えば、基材からPVA系樹脂層が剥がれる等の不具合を抑制して、後述の染色、水中延伸を良好に行うことができる。易接着成分としては、例えば、アセトアセチル変性PVAなどの変性PVAが用いられる。
塗布液の塗布方法としては、任意の適切な方法を採用することができる。例えば、ロールコート法、スピンコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、ダイコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ナイフコート法(コンマコート法等)等が挙げられる。
上記塗布液の塗布・乾燥温度は、好ましくは50℃以上である。
PVA系樹脂層を形成する前に、樹脂基材に表面処理(例えば、コロナ処理等)を施してもよいし、樹脂基材上に易接着層を形成してもよい。このような処理を行うことにより、樹脂基材とPVA系樹脂層との密着性を向上させることができる。
上記PVA系樹脂層(延伸前)の厚みは、好ましくは3μm〜20μmである。
C−1−2.延伸
積層体の延伸方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。具体的には、固定端延伸でもよいし、自由端延伸(例えば、周速の異なるロール間に積層体を通して一軸延伸する方法)でもよい。好ましくは、自由端延伸である。
積層体の延伸方向は、適宜、設定され得る。1つの実施形態においては、長尺状の積層体の長手方向に延伸する。この場合、代表的には、周速の異なるロール間に積層体を通して延伸する方法が採用される。別の実施形態においては、長尺状の積層体の幅方向に延伸する。この場合、代表的には、テンター延伸機を用いて延伸する方法が採用される。
延伸方式は、特に限定されず、空中延伸方式でもよいし、水中延伸方式でもよい。好ましくは、水中延伸方式である。水中延伸方式によれば、上記樹脂基材やPVA系樹脂層のガラス転移温度(代表的には、80℃程度)よりも低い温度で延伸し得、PVA系樹脂層を、その結晶化を抑えながら、高倍率に延伸することができる。その結果、優れた光学特性を有する偏光膜を作製することができる。
積層体の延伸は、一段階で行ってもよいし、多段階で行ってもよい。多段階で行う場合、例えば、上記自由端延伸と固定端延伸とを組み合わせてもよいし、上記水中延伸方式と空中延伸方式とを組み合わせてもよい。また、多段階で行う場合、後述の積層体の延伸倍率(最大延伸倍率)は、各段階の延伸倍率の積である。
積層体の延伸温度は、樹脂基材の形成材料、延伸方式等に応じて、任意の適切な値に設定され得る。空中延伸方式を採用する場合、延伸温度は、好ましくは樹脂基材のガラス転移温度(Tg)以上であり、さらに好ましくは樹脂基材のガラス転移温度(Tg)+10℃以上、特に好ましくはTg+15℃以上である。一方、積層体の延伸温度は、好ましくは170℃以下である。このような温度で延伸することで、PVA系樹脂の結晶化が急速に進むのを抑制して、当該結晶化による不具合(例えば、延伸によるPVA系樹脂層の配向を妨げる)を抑制することができる。
水中延伸方式を採用する場合、延伸浴の液温は60℃以上であり、好ましくは65℃〜85℃であり、より好ましくは65℃〜75℃である。このような温度であれば、PVA系樹脂層の溶解を抑制しながら高倍率に延伸することができる。具体的には、上述のように、樹脂基材のガラス転移温度(Tg)は、PVA系樹脂層の形成との関係で、好ましくは60℃以上である。この場合、延伸温度が60℃を下回ると、水による樹脂基材の可塑化を考慮しても、良好に延伸できないおそれがある。一方、延伸浴の温度が高温になるほど、PVA系樹脂層の溶解性が高くなって、優れた光学特性が得られないおそれがある。延伸浴への積層体の浸漬時間は、好ましくは15秒〜5分である。
水中延伸方式を採用する場合、積層体をホウ酸水溶液中に浸漬させて延伸することが好ましい(ホウ酸水中延伸)。延伸浴としてホウ酸水溶液を用いることで、PVA系樹脂層に、延伸時にかかる張力に耐える剛性と、水に溶解しない耐水性とを付与することができる。具体的には、ホウ酸は、水溶液中でテトラヒドロキシホウ酸アニオンを生成してPVA系樹脂と水素結合により架橋し得る。その結果、PVA系樹脂層に剛性と耐水性とを付与して、良好に延伸することができ、優れた光学特性を有する偏光膜を作製することができる。
上記ホウ酸水溶液は、好ましくは、溶媒である水にホウ酸および/またはホウ酸塩を溶解させることにより得られる。本発明においては、ホウ酸濃度は4.5重量%以下であり、好ましくは2.0重量%〜4.5重量%であり、より好ましくは2.5重量%〜4.0重量%である。なお、ホウ酸またはホウ酸塩以外に、ホウ砂等のホウ素化合物、グリオキザール、グルタルアルデヒド等を溶媒に溶解して得られた水溶液も用いることができる。
後述の染色により、予め、PVA系樹脂層に二色性物質(代表的には、ヨウ素)が吸着されている場合、好ましくは、上記延伸浴(ホウ酸水溶液)にヨウ化物を配合する。ヨウ化物を配合することにより、PVA系樹脂層に吸着させたヨウ素の溶出を抑制することができる。ヨウ化物としては、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタン等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、ヨウ化カリウムである。ヨウ化物の濃度は、水100重量部に対して、好ましくは0.05重量部〜15重量部、より好ましくは0.5重量部〜8重量部である。
積層体の延伸倍率(最大延伸倍率)は、積層体の元長に対して、好ましくは5.0倍以上である。このような高い延伸倍率は、例えば、水中延伸方式(ホウ酸水中延伸)を採用することにより、達成し得る。なお、本明細書において「最大延伸倍率」とは、積層体が破断する直前の延伸倍率をいい、別途、積層体が破断する延伸倍率を確認し、その値よりも0.2低い値をいう。
1つの実施形態においては、上記積層体を高温(例えば、95℃以上)で空中延伸した後、上記ホウ酸水中延伸および後述の染色を行う。このような空中延伸は、ホウ酸水中延伸に対する予備的または補助的な延伸として位置付けることができるため、以下「空中補助延伸」という。
空中補助延伸を組み合わせることで、積層体をより高倍率に延伸することができる場合がある。その結果、より優れた光学特性(例えば、偏光度)を有する偏光膜を作製することができる。例えば、上記樹脂基材としてポリエチレンテレフタレート系樹脂を用いた場合、ホウ酸水中延伸のみで延伸するよりも、空中補助延伸とホウ酸水中延伸とを組み合わせる方が、樹脂基材の配向を抑制しながら延伸することができる。当該樹脂基材は、その配向性が向上するにつれて延伸張力が大きくなり、安定的な延伸が困難となったり、破断したりする。そのため、樹脂基材の配向を抑制しながら延伸することで、積層体をより高倍率に延伸することができる。
また、空中補助延伸を組み合わせることで、PVA系樹脂の配向性を向上させ、そのことにより、ホウ酸水中延伸後においてもPVA系樹脂の配向性を向上させ得る。具体的には、予め、空中補助延伸によりPVA系樹脂の配向性を向上させておくことで、ホウ酸水中延伸の際にPVA系樹脂がホウ酸と架橋し易くなり、ホウ酸が結節点となった状態で延伸されることで、ホウ酸水中延伸後もPVA系樹脂の配向性が高くなるものと推定される。その結果、優れた光学特性(例えば、偏光度)を有する偏光膜を作製することができる。
空中補助延伸における延伸倍率は、好ましくは3.5倍以下である。空中補助延伸の延伸温度は、PVA系樹脂のガラス転移温度以上であることが好ましい。延伸温度は、好ましくは95℃〜150℃である。なお、空中補助延伸と上記ホウ酸水中延伸とを組み合わせた場合の最大延伸倍率は、積層体の元長に対して、好ましくは5.0倍以上、より好ましくは5.5倍以上、さらに好ましくは6.0倍以上である。
C−1−3.染色
PVA系樹脂層の染色は、代表的には、PVA系樹脂層にヨウ素を吸着させることにより行う。当該吸着方法としては、例えば、ヨウ素を含む染色液にPVA系樹脂層(積層体)を浸漬させる方法、PVA系樹脂層に当該染色液を塗工する方法、当該染色液をPVA系樹脂層に噴霧する方法等が挙げられる。好ましくは、染色液にPVA系樹脂層(積層体)を浸漬させる方法である。ヨウ素が良好に吸着し得るからである。
上記染色液は、好ましくは、ヨウ素水溶液である。ヨウ素の配合量は、水100重量部に対して、好ましくは0.1重量部〜0.5重量部である。ヨウ素の水に対する溶解度を高めるため、ヨウ素水溶液にヨウ化物を配合することが好ましい。ヨウ化物の具体例は、上述のとおりである。ヨウ化物の配合量は、水100重量部に対して、好ましくは0.02重量部〜20重量部、より好ましくは0.1重量部〜10重量部である。染色液の染色時の液温は、PVA系樹脂の溶解を抑制するため、好ましくは20℃〜50℃である。染色液にPVA系樹脂層を浸漬させる場合、浸漬時間は、PVA系樹脂層の透過率を確保するため、好ましくは5秒〜5分である。また、染色条件(濃度、液温、浸漬時間)は、最終的に得られる偏光膜の偏光度もしくは単体透過率が所定の範囲となるように、設定することができる。1つの実施形態においては、得られる偏光膜の偏光度が99.98%以上となるように、浸漬時間を設定する。別の実施形態においては、得られる偏光膜の単体透過率が40.0%〜42.5%となるように、浸漬時間を設定する。
染色処理は、任意の適切なタイミングで行い得る。上記水中延伸を行う場合、好ましくは、水中延伸の前に行う。
C−1−4.その他の処理
上記PVA系樹脂層(積層体)は、延伸および染色以外に、偏光膜とするための処理が、適宜施され得る。偏光膜とするための処理としては、例えば、不溶化処理、架橋処理、洗浄処理、乾燥処理等が挙げられる。なお、これらの処理の回数、順序等は、特に限定されない。
上記不溶化処理は、代表的には、ホウ酸水溶液にPVA系樹脂層(積層体)を浸漬することにより行う。不溶化処理を施すことにより、PVA系樹脂層に耐水性を付与することができる。当該ホウ酸水溶液の濃度は、水100重量部に対して、好ましくは1重量部〜4重量部である。不溶化浴(ホウ酸水溶液)の液温は、好ましくは20℃〜50℃である。好ましくは、不溶化処理は、上記水中延伸や上記染色処理の前に行う。
上記架橋処理は、代表的には、ホウ酸水溶液にPVA系樹脂層(積層体)を浸漬することにより行う。架橋処理を施すことにより、PVA系樹脂層に耐水性を付与することができる。当該ホウ酸水溶液の濃度は、水100重量部に対して、好ましくは1重量部〜5重量部である。また、上記染色処理後に架橋処理を行う場合、さらに、ヨウ化物を配合することが好ましい。ヨウ化物を配合することにより、PVA系樹脂層に吸着させたヨウ素の溶出を抑制することができる。ヨウ化物の配合量は、水100重量部に対して、好ましくは1重量部〜5重量部である。ヨウ化物の具体例は、上述のとおりである。架橋浴(ホウ酸水溶液)の液温は、好ましくは20℃〜60℃である。好ましくは、架橋処理は上記水中延伸の前に行う。好ましい実施形態においては、空中延伸、染色処理および架橋処理をこの順で行う。
上記洗浄処理は、代表的には、ヨウ化カリウム水溶液にPVA系樹脂層(積層体)を浸漬することにより行う。上記乾燥処理における乾燥温度は、好ましくは30℃〜100℃である。
以上のようにして、樹脂基材上に偏光膜が形成される。
C−2.偏光膜の配置
1つの実施形態においては、上記C−1項で得られた樹脂基材と偏光膜との積層体がそのまま、表示セル300の視認側に配置される。この実施形態においては、樹脂基材が図1Aの保護フィルム21となる。別の実施形態においては、樹脂基材と偏光膜との積層体の偏光膜表面に保護フィルムが貼り合わせられ、次いで樹脂基材が剥離除去される。得られた偏光膜/保護フィルムの積層体が、表示セル300の視認側に配置される。この実施形態においては、貼り合わせられた保護フィルムが図1Aの保護フィルム21となる。いずれの実施形態においても、図3(a)に示すように、偏光膜10/保護フィルム21の積層体の保護フィルム21が、粘着剤層40を介して表示セル300に貼り合わせられる。さらに、図3(a)に示すように、積層体のサイズは、代表的には表示セル300のサイズより小さい。
C−3.偏光膜の周囲端面の封止
次いで、表示セル300に配置された積層体(実質的には、偏光膜10)の周囲端面を、保護フィルム22により覆う。1つの実施形態においては、図3(b)に示すように、偏光膜10より大きいサイズを有する保護フィルム22を偏光膜の外周から延出するようにして配置する。好ましくは、偏光膜の外周を構成する4辺すべてから延出するようにして配置する。保護フィルム22の延出部の長さは、好ましくは、最終的に偏光膜の周囲端面全面を覆い得るように設定され得る。延出部の長さは、例えば、1mm以上であり、10mm以下である。保護フィルムの延出部は、保護フィルムの柔らかさ(例えば、弾性率)を調整することにより、自重により垂れ下がって偏光膜の周囲端面を覆うことができる。あるいは、保護フィルムの延出部を任意の適切な操作により折り曲げて偏光膜の周囲端面を覆ってもよい。このような構成を採用することにより、図3(c)に示すように、偏光膜10の表示セル300の反対側の面全面および周囲端面全面が保護フィルム22により覆われる。なお、実質的には、保護フィルム22の偏光膜10側表面には、粘着剤層(図示せず)が形成されており、保護フィルムは当該粘着剤層を介して偏光膜の表示セルと反対側に貼り合わせられる。
画像表示装置が例えば透過型液晶表示装置である場合には、表示セル300の背面側には、業界で周知の手順により、背面側偏光板および背面側光学部材が積層され、および、バックライト部が組み込まれる。
上記の実施形態は一例である。画像表示装置の背面側部分にも同様の手順を採用してもよく;画像表示装置の視認側部分は業界で周知の手順を採用し、画像表示装置の背面側部分のみに同様の手順を採用してもよい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、各特性の測定方法は以下の通りである。
(1)厚み
デジタルマイクロメーター(アンリツ社製KC−351C)を用いて測定した。
(2)透湿度
実施例および比較例で用いた保護フィルムを10cmΦの円状に切り出し、測定用サンプルとした。この測定用サンプルについて、透湿度試験方法(カップ法、JIS Z 0208に準じる)により、透湿度(水蒸気透過率)を測定した。なお、測定条件は下記のとおりであった。また、測定の際には恒温恒湿槽を使用した。
測定温度:40℃
相対湿度:92%
測定時間:24時間
(3)色抜け量
実施例および比較例で用いた偏光板から、延伸方向に直交する方向および延伸方向をそれぞれ対向する二辺とする試験片(50mm×50mm)を切り出し、粘着剤で試験片を無アルカリガラス板に貼り合わせた。ここに、それぞれの実施例および比較例の液晶表示装置の作製における手順と同様にして保護フィルムで偏光膜の周囲端面を覆い(封止し)、液晶表示装置代替品を作製した。これを85℃および85%RHのオーブン内で120時間放置して加湿し、標準偏光板とクロスニコルの状態に配置した時の、加湿後の偏光膜の端部の色抜け状態を顕微鏡により調べた。具体的には、偏光膜端部からの色抜けの大きさ(色抜け量:μm)を測定した。顕微鏡としてOlympus社製、MX61Lを用い、倍率10倍で撮影した画像から色抜け量を測定した。図2に示すように、延伸方向の端部からの色抜け量aおよび延伸方向と直交する方向の端部からの色抜け量bのうち、大きい方を色抜け量とした。
[実施例1]
樹脂基材として、厚み100μm、Tg75℃のイソフタル酸ユニットを7モル%有するアモルファスのポリエチレンテレフタレート(IPA共重合PET)フィルムを用意した。このフィルムの表面にコロナ処理(58W/m2/min)を施した。
アセトアセチル変性PVA(日本合成化学工業社製、商品名:ゴーセファイマー(登録商標)Z−200、平均重合度:1200、ケン化度:98.5モル%以上、アセトアセチル化度:5%)と、PVA(平均重合度:4200、ケン化度:99.2モル%)とを1:9の割合で含むPVA系樹脂を用意し、該PVA系樹脂100重量部に対してヨウ化カリウム13重量部を添加してPVA系樹脂水溶液を調製した(PVA系樹脂濃度:5.5重量%)。この水溶液を乾燥後の膜厚が13μmになるように樹脂基材のコロナ処理面に塗布し、60℃の雰囲気下において熱風乾燥により10分間乾燥して、樹脂基材上に厚み9μmのPVA系樹脂層を形成した。このようにして、積層体を作製した。
得られた積層体を空気中140℃で2.4倍に延伸した(空中補助延伸)。
次いで、積層体を液温30℃のホウ酸水溶液に30秒間浸漬してPVA系樹脂層を不溶化させた。本工程のホウ酸水溶液は、ホウ酸含有量を水100重量部に対して3重量部とした。
次いで、積層体を液温30℃のヨウ素およびヨウ化カリウムを含む染色液に、得られる偏光膜の単体透過率が42〜45%程度になるように任意の時間、浸漬し染色した。染色液は、水を溶媒とし、ヨウ素濃度を0.1〜0.4重量%の範囲内とし、ヨウ化カリウム濃度を0.7〜2.8重量%の範囲内とし、ヨウ素とヨウ化カリウムの濃度の比は1:7とした。
次いで、積層体を30℃のホウ酸水溶液に60秒間浸漬して、ヨウ素を吸着させたPVA樹脂層に架橋処理を施した。本工程のホウ酸水溶液は、ホウ酸含有量を水100重量部に対して3重量部とし、ヨウ化カリウム含有量を水100重量部に対して3重量部とした。
さらに、積層体をホウ酸水溶液中で延伸温度70℃として、先の空中補助延伸と同様の方向に2.3倍に延伸した(最終的な延伸倍率5.50倍)。本工程のホウ酸水溶液は、ホウ酸含有量を水100重量部に対して3.5重量部とし、ヨウ化カリウム含有量を水100重量部に対して5重量部とした。
次に、ヨウ化カリウム含有量が水100重量部に対して4重量部とした水溶液で積層体を洗浄し、60℃の温風により乾燥し、樹脂基材上に厚み5μmの偏光膜を得た。
得られた偏光膜の表面(樹脂基材とは反対側の面)に、硬化型接着剤を介してシクロオレフィン系フィルム(日本ゼオン社製、ZF−12、厚み13μm)を貼り合わせた。具体的には、偏光膜およびシクロオレフィン系フィルムのそれぞれに、硬化型接着剤を厚み1.0μmになるように塗工し、ロール機を使用して貼り合わせた。その後、可視光線をシクロオレフィン系フィルム側から照射して硬化型接着剤を硬化させた。次いで、樹脂基材を剥離して、偏光膜/シクロオレフィン系フィルム(保護フィルム)の構成を有する偏光板を得た。得られた偏光板を用いて上記色抜け量の評価に供した。結果を表1に示す。さらに、色抜けの状態を図4に示す。
IPSモードの液晶表示装置(Apple社製、商品名「iPad(登録商標) Air」)から液晶パネルを取り出し、当該液晶パネルから偏光板等の光学部材を取り除き、液晶セルを取り出した。液晶セルは、その両表面(それぞれのガラス基板の外側)をアルコールにて洗浄および清掃して用いた。上記で得られた偏光板の偏光膜表面にアクリル系粘着剤層(厚み:20μm)を形成した後、取り除いた偏光板と同じサイズ(約150mm×200mm)に切り出し、粘着剤層を介して液晶セルの視認側表面に貼り合わせた。次に、表面にアクリル系粘着剤層(厚み:20μm)を形成したシクロオレフィン系フィルム(日本ゼオン社製、Zeonor、透湿度:10g/m/24hr、厚み:23μm)を偏光板の液晶セルと反対側の面に配置した。ここで、シクロオレフィン系フィルムは、偏光板の外周を構成する4辺すべてから延出するようにして配置した。4つの延出部分の長さは、それぞれ5mmであった。シートは自重により垂れ下がり、液晶セルに直接密着し、偏光板(偏光膜)の外周端面を覆い、密封することとなった。このようにして、シクロオレフィン系フィルム(保護フィルム)により、偏光板(偏光膜)の液晶セルと反対側の面全面および外周端面全面を覆った。
液晶セルの背面側にも、上記と同様の偏光板を、アクリル系粘着剤層(厚み:20μm)を介して貼り合わせた。このようにして、液晶パネルを得た。得られた液晶パネルを元の液晶表示装置に組み込み、本実施例の液晶表示装置を得た。
[実施例2]
シクロオレフィン系フィルムの代わりにグルタルイミド構造を有する(メタ)アクリル系樹脂フィルム(透湿度:70g/m/24hr、厚み:40μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置および代替品を作製した。上記(3)の液晶表示装置代替品を実施例1と同様に色抜け量の評価に供した。結果を表1に示す。
[実施例3]
シクロオレフィン系フィルムの代わりにグルタルイミド構造を有する(メタ)アクリル系樹脂フィルム(透湿度:120g/m/24hr、厚み:20μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置および代替品を作製した。上記(3)の液晶表示装置代替品を実施例1と同様に色抜け量の評価に供した。結果を表1に示す。
[実施例4]
4つの延出部分の長さをそれぞれ3mmとしたこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置および代替品を作製した。上記(3)の液晶表示装置代替品を実施例1と同様に色抜け量の評価に供した。結果を表1に示す。
[実施例5]
4つの延出部分の長さをそれぞれ1mmとしたこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置および代替品を作製した。上記(3)の液晶表示装置代替品を実施例1と同様に色抜け量の評価に供した。結果を表1に示す。
[実施例6]
PVA系樹脂フィルム(クラレ社製、商品名「PE−6000」、厚み:60μm、平均重合度:2,400、ケン化度:99.9モル%)を30℃水浴中に1分間浸漬させつつ搬送方向に1.2倍に延伸した後、ヨウ素濃度0.04重量%、カリウム濃度0.3重量%の30℃水溶液中に浸漬して染色しながら、全く延伸していないフィルム(元長)を基準として2倍に延伸した。次いで、この延伸フィルムを、ホウ酸濃度3重量%、ヨウ化カリウム濃度3重量%の30℃の水溶液中に浸漬しながら、元長基準で3倍までさらに延伸し、続いて、ホウ酸濃度4重量%、ヨウ化カリウム濃度5重量%の60℃水溶液中に浸漬しながら、元長基準で6倍までさらに延伸し、70℃で2分間乾燥することにより、厚み23μmの偏光膜を得た。次いで、偏光膜の両面に、PVA系樹脂水溶液(日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマー(登録商標)Z−200」、樹脂濃度:3重量%)を塗布し、シクロオレフィン系フィルム(日本ゼオン社製、Zeonor ZF14、厚さ:13μm)およびトリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタ社製、KC4UY)をそれぞれ貼り合わせ、60℃に維持したオーブンで5分間加熱して、偏光板を得た。以降の手順は実施例1と同様にして液晶表示装置および代替品を作製した。上記(3)の液晶表示装置代替品を実施例1と同様に色抜け量の評価に供した。結果を表1に示す。
[比較例1]
シクロオレフィン系フィルムの代わりにトリアセチルセルロース(TAC)フィルム(透湿度:400g/m/24hr、厚み:80μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置および代替品を作製した。上記(3)の液晶表示装置代替品を実施例1と同様に色抜け量の評価に供した。結果を表1に示す。さらに、色抜けの状態を図5に示す。
[比較例2]
偏光板と同一サイズのシクロオレフィン系フィルムを用いて偏光板の液晶セルと反対側の面のみに当該フィルムを配置したこと(すなわち、偏光板の周囲端面を覆わなかったこと)以外は実施例1と同様にして液晶表示装置および代替品を作製した。上記(3)の液晶表示装置代替品を実施例1と同様に色抜け量の評価に供した。結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1で得られた偏光板の偏光膜表面に、実施例1と同様の硬化型接着剤を介してシクロオレフィン系フィルム(日本ゼオン社製、ZF−12、 13μm)を貼り合わせ、シクロオレフィン系フィルム(保護フィルム)/偏光膜/シクロオレフィン系フィルム(保護フィルム)の構成を有する偏光板を得た。この偏光板を無アルカリガラスに貼り合わせただけのもの(すなわち、偏光板の周囲端面を覆わなかったもの)を液晶表示装置代替品とした。この液晶表示装置代替品を実施例1と同様に色抜け量の評価に供した。結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例6で得られた偏光板を無アルカリガラスに貼り合わせただけのもの(すなわち、偏光板の周囲端面を覆わなかったもの)を液晶表示装置代替品とした。この液晶表示装置代替品を実施例1と同様に色抜け量の評価に供した。結果を表1に示す。
Figure 0006926199
表1から明らかなように、所定の透湿度を有する保護フィルムを用いて偏光板(偏光膜)の外周端面を覆うことにより、加湿環境下においても優れた光学特性を維持し得る偏光板(結果として、画像表示装置)が得られることがわかる。
本発明の偏光板は、画像表示装置に適用され得る。この画像表示装置は、テレビ、携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯ゲーム機、カーナビゲーション、コピー機、プリンター、ファックス、時計、電子レンジ等に好適に用いられる。
10 偏光膜
21 保護フィルム
22 保護フィルム
40 粘着剤層
100 偏光板
300 表示セル

Claims (5)

  1. 表示セルの一方の側に偏光膜を配置すること、
    該偏光膜よりサイズが大きい保護フィルムを、該偏光膜の外周を構成する4辺すべてから延出するようにして、該偏光膜の該表示セルと反対側の面に配置すること、および
    該延出した部分により該偏光膜の周囲端面を覆うこと、
    を含み、
    該偏光膜が、ヨウ素を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、
    該保護フィルムの透湿度が300g/m/24hr以下であり、
    該保護フィルムに粘着剤が形成されており、該保護フィルムおよび該粘着剤層の延出した部分が、自重により垂れ下がって該表示セルに直接密着し、該偏光膜の周囲端面を覆う、
    画像表示装置の製造方法。
  2. 前記保護フィルムの延出した部分の長さが1mm以上である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記偏光膜よりサイズが大きい保護フィルムを、前記偏光膜の前記表示セルと反対側の面のみに配置する、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記保護フィルムが、前記粘着剤を介して前記偏光膜の前記表示セルと反対側に貼り合わせられる、請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記偏光膜の厚みが8μm以下であり、および、前記保護フィルムの厚みが20μm〜40μmである、請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
JP2019512446A 2017-04-13 2018-04-03 偏光板、画像表示装置および該画像表示装置の製造方法 Active JP6926199B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017079789 2017-04-13
JP2017079789 2017-04-13
PCT/JP2018/014182 WO2018190180A1 (ja) 2017-04-13 2018-04-03 偏光板、画像表示装置および該画像表示装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018190180A1 JPWO2018190180A1 (ja) 2020-01-09
JP6926199B2 true JP6926199B2 (ja) 2021-08-25

Family

ID=63793392

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019512446A Active JP6926199B2 (ja) 2017-04-13 2018-04-03 偏光板、画像表示装置および該画像表示装置の製造方法

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP6926199B2 (ja)
KR (1) KR102556376B1 (ja)
CN (1) CN110520770B (ja)
TW (1) TWI736758B (ja)
WO (1) WO2018190180A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109637385A (zh) * 2019-01-28 2019-04-16 武汉华星光电半导体显示技术有限公司 显示装置及其制造方法
CN110197847B (zh) 2019-07-25 2019-11-01 武汉华星光电半导体显示技术有限公司 有机发光器件和有机发光显示装置
CN110441952A (zh) * 2019-07-25 2019-11-12 Oppo(重庆)智能科技有限公司 显示装置、电子设备和显示装置的制作方法
JP2023058350A (ja) * 2021-10-13 2023-04-25 日東電工株式会社 位相差層付偏光板およびそれを用いた画像表示装置
TWI800190B (zh) * 2021-12-30 2023-04-21 欣興電子股份有限公司 玻璃載板保護結構及其製法

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6083093A (ja) * 1983-10-13 1985-05-11 三菱電機株式会社 単語音声認識装置
JPS6083903A (ja) * 1983-10-14 1985-05-13 Hitachi Ltd 偏光素子及びそれを用いた液晶電気光学デバイス
JP4279944B2 (ja) 1999-06-01 2009-06-17 株式会社サンリッツ 偏光板の製造方法
JP2002055328A (ja) * 2000-08-08 2002-02-20 Toshiba Corp 液晶表示装置
JP2003279742A (ja) * 2002-03-25 2003-10-02 Seiko Epson Corp 電気光学装置および偏光板、並びに電子機器
CN101228462A (zh) * 2005-07-19 2008-07-23 日东电工株式会社 偏光板及图像显示装置
JP2009009100A (ja) * 2007-05-31 2009-01-15 Sumitomo Chemical Co Ltd 偏光板
TWI370919B (en) * 2007-06-08 2012-08-21 Chimei Innolux Corp Liquid crystal display panel and manufacturing method thereof
JP2010181581A (ja) * 2009-02-05 2010-08-19 Sumitomo Chemical Co Ltd 偏光板
JP2010243863A (ja) * 2009-04-08 2010-10-28 Sony Corp 偏光板及び光装置
JP2011022202A (ja) * 2009-07-13 2011-02-03 Sumitomo Chemical Co Ltd 偏光板およびそれを用いた画像表示装置
TWI592452B (zh) * 2011-08-25 2017-07-21 東洋油墨Sc控股股份有限公司 光聚合性組成物、光聚合性塗覆劑、積層體及偏光板
KR102076615B1 (ko) * 2013-07-31 2020-02-12 엘지디스플레이 주식회사 네로우 베젤을 갖는 표시장치
JP6664912B2 (ja) * 2014-09-19 2020-03-13 日東電工株式会社 偏光板
KR101683649B1 (ko) * 2015-01-27 2016-12-07 현대자동차주식회사 차량 컨텐츠를 통합하고 가변하기 위한 사용자 맞춤 표시 시스템 및 그의 차량 컨텐츠 관리 방법, 그리고 이를 실행하는 컴퓨터 판독 가능한 기록매체
JP6488135B2 (ja) * 2015-01-27 2019-03-20 日東電工株式会社 偏光板及び偏光板の製造方法
JP6852967B2 (ja) * 2015-09-16 2021-03-31 日東電工株式会社 粘着剤層付偏光フィルム、光学部材、及び画像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
TW201842386A (zh) 2018-12-01
JPWO2018190180A1 (ja) 2020-01-09
TWI736758B (zh) 2021-08-21
KR102556376B1 (ko) 2023-07-18
WO2018190180A1 (ja) 2018-10-18
CN110520770A (zh) 2019-11-29
CN110520770B (zh) 2022-03-25
KR20190130587A (ko) 2019-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6926199B2 (ja) 偏光板、画像表示装置および該画像表示装置の製造方法
JP4975186B1 (ja) 偏光膜の製造方法
JP6138755B2 (ja) 偏光板
JP5860448B2 (ja) 偏光膜および偏光膜の製造方法
KR101430801B1 (ko) 편광 막 및 편광 필름
US10532526B2 (en) Method for producing thin polarizing film
US9400406B2 (en) Liquid crystal panel and liquid crystal display apparatus
KR101975065B1 (ko) 편광판의 제조 방법
JP6083924B2 (ja) 光学積層体、光学積層体のセットおよびそれらを用いた液晶パネル
US9701074B2 (en) Method of manufacturing polarizing plate
JP7137554B2 (ja) 偏光板および偏光板の製造方法
JP5943444B2 (ja) 偏光膜および偏光膜の製造方法
JP2022173190A (ja) 位相差層付き偏光板
KR20230107792A (ko) 편광막 및 편광막의 제조 방법
WO2020175372A1 (ja) 偏光子の製造方法、偏光フィルムの製造方法、積層偏光フィルムの製造方法、画像表示パネルの製造方法、および画像表示装置の製造方法
JP6656444B2 (ja) 偏光板の製造方法
KR20160071332A (ko) 편광막 제조용의 적층체
JP2017021315A (ja) 偏光板の製造方法
JP2022112802A (ja) 偏光板の製造方法、画像表示装置の製造方法および偏光膜の透過率の調整方法
JP2021174002A (ja) 偏光フィルム、積層偏光フィルム、画像表示パネル、および画像表示装置
KR20110126352A (ko) 편광판의 제조방법 및 편광판

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190903

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200930

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210414

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20210414

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20210423

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20210427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210615

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210708

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210803

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210804

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6926199

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150