JP6922533B2 - 電圧検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電圧を検出する電圧検出装置に関する。
鉛電池、リチウムイオン電池などの電池を監視する電池監視装置では、電池の電圧および電流を計測し、その計測結果を用いて各種の信号処理などを行うようになっている。この場合、電流の検出は、その電流が流れる経路に直列に介在するシャント抵抗の端子電圧に基づいて行われる。
シャント抵抗としては、定常時の消費電流を低く抑えるため、比較的小さい抵抗値のものが用いられることが多い。そのため、シャント抵抗の端子電圧は、電池の電圧に比べ、小さい電圧値となる。したがって、電流を検出するための検出回路には、シャント抵抗の端子電圧を増幅するための専用のアンプが必要となる。従来、このような事情から、電池の電圧を検出するための検出回路と、電池の電流を検出するための検出回路と、を個別に設けなければならず、回路規模の増加、製造コストの増加などの問題が生じていた。
特許文献1に記載の構成では、ΔΣ変調器に用いるキャパシタの容量比が、電流検出の際と電圧検出の際とで変更されることにより、電池セルの電圧検出および電流検出において同一の検出回路を共用化することを可能としている。上記構成によれば、回路規模を低減することができる。
特許第5593036号公報
しかし、上記構成では、電流と電圧の検出速度が異なるようになっており、電流と電圧を同じタイミングでサンプリングすることができない。そのため、上記構成では、電流のサンプリング周期と電圧のサンプリング周期とが異なってしまい、電流および電圧の各検出値を用いて行う各種の信号処理(例えば、SOC推定など)の精度を高めることが難しい。つまり、上記構成では、回路規模が低減されるものの、高精度な検出を実現することはできない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、回路規模の増加を抑制しつつ、入力のダイナミックレンジに応じて高精度な検出を実現することができる電圧検出装置を提供することにある。
請求項1に記載の電圧検出装置(9、32、52、64)は、2つの電圧検出対象ノード(P5〜P8、P67〜P70)間の電圧を検出する電圧検出モードと、電流を検出するためのシャント抵抗(Rs1、Rs2、Rs61、Rs62)の端子(P1〜P4、P63〜P66)間の電圧を検出する電流検出モードと、を切り替え可能であり、マルチプレクサ(11)、スイッチトキャパシタ増幅回路(12、33、53)および動作制御部(13、34、54)を備えている。
マルチプレクサは、2つの電圧検出対象ノードの各電圧およびシャント抵抗の各端子電圧のうちいずれかを選択し、第1出力電圧および第2出力電圧として出力する。スイッチトキャパシタ増幅回路は、差動構成であり、サンプリング容量(C11、C12、C31、C32)およびフィードバック容量(C13〜C16)を備える。スイッチトキャパシタ増幅回路は、サンプリング容量により第1出力電圧および第2出力電圧をサンプリングし、そのサンプリングされた電荷を、フィードバック容量を介して転送することにより第1出力電圧および第2出力電圧に対応した検出電圧を出力する。動作制御部は、マルチプレクサおよびスイッチトキャパシタ増幅回路の動作を制御する。
この場合、スイッチトキャパシタ増幅回路は、その増幅率を切り替え可能な構成となっている。動作制御部は、2つの電圧検出対象ノードの各電圧を出力するようにマルチプレクサの動作を制御するとともに、増幅率を第1増幅率に切り替えるようにスイッチトキャパシタ増幅回路の動作を制御することにより、電圧検出モードに切り替える。また、動作制御部は、シャント抵抗の各端子電圧を出力するようにマルチプレクサの動作を制御するとともに、増幅率を第1増幅率よりも高い第2増幅率に切り替えるようにスイッチトキャパシタ増幅回路の動作を制御することにより、電流検出モードに切り替える。
上記構成では、電圧検出モード時および電流検出モード時の各信号処理経路は、いずれも「マルチプレクサ→スイッチトキャパシタ増幅回路」という経路となり、互いに同じ経路となる。そして、上記構成では、同一の信号処理経路による電圧検出モードと電流検出モードとが時分割で切り替えられる。また、電流検出モード時におけるスイッチトキャパシタ増幅回路の増幅率が電圧検出モード時の増幅率である第1増幅率よりも高い第2増幅率に切り替えられるようになっている。そのため、上記構成によれば、従来必要であったシャント抵抗の端子電圧を増幅するための専用のアンプおよびそれに付随して設けられる抵抗を必要とすることなく、互いに大きく値が異なる電圧検出対象ノード間の電圧とシャント抵抗の端子間の電圧との双方を精度良く検出することが可能となる。
このような構成によれば、アンプおよび抵抗が不要になるため、それらに起因する誤差が低減されるとともに、消費電力の低減および回路面積の削減を図ることができる。また、上記構成では、電圧および電流を検出するための回路が共有されることになり、その分だけ、回路規模を小さく抑えることができる。
さらに、上記構成によれば、電圧検出モード時および電流検出モード時の各信号処理経路は、いずれも検出対象となる電圧が直接サンプリングされるものであり、互いに同一の経路となる。そのため、上記構成では、電圧および電流を同一のサンプリング周期で検出することが可能となり、電流および電圧の各検出値を用いて行われるSOC推定などの各種の信号処理の精度を高めることができる。このように、上記構成によれば、回路規模の増加を抑制しつつ、入力のダイナミックレンジに応じて高精度な検出を実現することができるという優れた効果が得られる。
第1実施形態に係る電池監視装置の構成を模式的に示す図 第1実施形態における電池セルの電圧を検出する際の動作を説明するための図であり、第1サンプリング期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第1実施形態における電池セルの電圧を検出する際の動作を説明するための図であり、第1電荷転送期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第1実施形態における電池セルの電圧を検出する際の動作を説明するための図であり、第2サンプリング期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第1実施形態における電池セルの電圧を検出する際の動作を説明するための図であり、第2電荷転送期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第1実施形態における電池に流れる電流を検出する際の動作を説明するための図であり、第1サンプリング期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第1実施形態における電池に流れる電流を検出する際の動作を説明するための図であり、第1電荷転送期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第1実施形態における電池に流れる電流を検出する際の動作を説明するための図であり、第2サンプリング期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第1実施形態における電池に流れる電流を検出する際の動作を説明するための図であり、第2電荷転送期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第2実施形態における電池セルの電圧を検出する際の動作を説明するための図であり、第1サンプリング期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第2実施形態における電池セルの電圧を検出する際の動作を説明するための図であり、第1電荷転送期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第2実施形態における電池セルの電圧を検出する際の動作を説明するための図であり、第2サンプリング期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第2実施形態における電池セルの電圧を検出する際の動作を説明するための図であり、第2電荷転送期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第3実施形態に係る電池監視装置の構成を模式的に示す図 第4実施形態における電池セルの電圧を検出する際の動作を説明するための図であり、サンプリング期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第4実施形態における電池セルの電圧を検出する際の動作を説明するための図であり、電荷転送期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第4実施形態における電池に流れる電流を検出する際の動作を説明するための図であり、サンプリング期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第4実施形態における電池に流れる電流を検出する際の動作を説明するための図であり、電荷転送期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第5実施形態に係る電池監視装置の構成を模式的に示す図 第5実施形態における電池セルの電圧を検出する際の動作を説明するための図であり、リセット期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第5実施形態における電池セルの電圧を検出する際の動作を説明するための図であり、サンプリング期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第5実施形態における電池セルの電圧を検出する際の動作を説明するための図であり、電荷転送期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第5実施形態における電池に流れる電流を検出する際の動作を説明するための図であり、リセット期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第5実施形態における電池に流れる電流を検出する際の動作を説明するための図であり、サンプリング期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第5実施形態における電池に流れる電流を検出する際の動作を説明するための図であり、電荷転送期間の電圧検出装置の回路形態を模式的に示す図 第6実施形態に係る検出装置の構成を模式的に示す図
以下、本発明の複数の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について図1〜図9を参照して説明する。
図1に示す電池監視装置1は、車両に搭載されるIntegrated Starter Generator2(以下、ISG2と呼ぶ)に電源供給を行うための電池3、組電池4などを監視するもので、例えばASICとして構成されている。電池3は、鉛電池であり、その正極側端子はトランジスタQ1、シャント抵抗Rs1およびトランジスタQ2を介してISG2の電源端子Pd1に接続されている。なお、トランジスタQ1、Q2は、いずれもNチャネル型MOSトランジスタである。電池3の負極側端子は、グランド線Lgに接続されている。
組電池4は、リチウムイオン電池などの二次電池である複数個の電池セルが多段に直列接続された構成となっている。そのため、複数個の電池セルには、コモンモード電圧が重畳されている。そのコモンモード電圧は、組電池4の上段側、つまり高電位側に接続される電池セルほど高くなる。なお、図1などでは、複数個の電池セルの一部である3つの電池セル4a〜4cおよびそれらに対応する構成だけを図示している。
組電池4の最上段、つまり最も高電位側に設けられる電池セル4aの正極側端子は、トランジスタQ3、シャント抵抗Rs2およびトランジスタQ4を介してISG2の電源端子Pd2に接続されている。なお、トランジスタQ3、Q4は、いずれもNチャネル型MOSトランジスタである。組電池4の最下段、つまり最も低電位側に設けられる電池セル4cの負極側端子は、グランド線Lgに接続されている。
電池3の正極側端子から電源端子Pd1に至る電源供給経路は、トランジスタQ1、Q2により開閉可能となっており、それらのオンとオフにより電池3からISG2に対する電源供給の実行および停止が切り替え可能となっている。また、電池セル4aの正極側端子から電源端子Pd2に至る電源供給経路は、トランジスタQ3、Q4により開閉可能となっており、それらのオンとオフにより組電池4からISG2に対する電源供給の実行および停止が切り替え可能となっている。
電池監視装置1は、電池3に流れる電流を検出する機能、組電池4、つまり電池セル4a〜4cに流れる電流を検出する機能および電池セル4a、4bの各電圧を検出する機能などを有する。なお、電池3に流れる電流は、その電流が流れる経路に直列に介在するように設けられたシャント抵抗Rs1の端子間の電圧に基づいて検出される。また、組電池4に流れる電流は、その電流が流れる経路に直列に介在するように設けられたシャント抵抗Rs2の端子間の電圧に基づいて検出される。
電池監視装置1は、シャント抵抗Rs1の各端子に対応した端子P1、P2およびシャント抵抗Rs2の各端子に対応した端子P3、P4を備えている。シャント抵抗Rs1の各端子と端子P1、P2との間は、ノイズを除去するためのフィルタ5を介して接続されている。フィルタ5は、シャント抵抗Rs1の高電位側端子と端子P1との間に接続される抵抗R1、シャント抵抗Rs1の低電位側端子と端子P2との間に接続される抵抗R2および端子P1、P2間に接続されるキャパシタC1からなるRCフィルタである。
シャント抵抗Rs2の各端子と端子P3、P4との間は、フィルタ6を介して接続されている。フィルタ6は、フィルタ5と同様に構成されたRCフィルタであり、抵抗R3、R4およびキャパシタC2を備えている。
電池監視装置1は、電池セル4aの各端子に対応した端子P5、P6と、電池セル4bの各端子に対応した端子P7、P8と、グランド電位(0V)を供給するための端子P9を備えている。なお、端子P5、P6と、端子P7、P8とは、いずれも2つの電圧検出対象ノードに相当する。
電池セル4aの各端子と端子P5、P6との間は、フィルタ7を介して接続されている。フィルタ7は、フィルタ5などと同様に構成されたRCフィルタであり、抵抗R5、R6およびキャパシタC3を備えている。電池セル4bの各端子と端子P7、P8との間は、フィルタ8を介して接続されている。フィルタ8は、フィルタ5などと同様に構成されたRCフィルタであり、抵抗R7、R8およびキャパシタC4を備えている。端子P9には、電池セル4cの負極側端子、つまりグランド線Lgが接続される。
電池監視装置1は、電圧検出装置9およびA/D変換器10(以下、ADC10と呼ぶ)などを備えている。電圧検出装置9は、電圧検出モードと電流検出モードとを切り替え可能な構成となっている。電圧検出モードは、端子P5、P6間の電圧、つまり電池セル4aの電圧を検出する際、または端子P7、P8間の電圧、つまり電池セル4bの電圧を検出する際に用いられるモードである。
また、電流検出モードは、端子P1、P2間の電圧、つまり電池3に流れる電流を検出するためのシャント抵抗Rs1の端子間の電圧を検出する際、または端子P3、P4間の電圧、つまり組電池4に流れる電流を検出するためのシャント抵抗Rs2の端子間の電圧を検出する際に用いられるモードである。
電圧検出装置9は、マルチプレクサ11(以下、MUX11と呼ぶ)、スイッチトキャパシタ増幅回路12(以下、SC増幅回路12と呼ぶ)および動作制御部13を備えている。MUX11は、複数のスイッチS1〜S8を備えており、スイッチS1〜S8の各一方の端子は、端子P1〜P8にそれぞれ接続されている。スイッチS1、S3、S5、S7の各他方の端子は第1出力線Lo1に接続され、スイッチS2、S4、S6、S8の各他方の端子は第2出力線Lo2に接続されている。
MUX11は、スイッチS1〜S8のオンとオフの切り替えにより、端子P1、P2の各電圧、端子P3、P4の各電圧、端子P5、P6の各電圧および端子P7、P8の各電圧のうちいずれかを選択し、第1出力線Lo1および第2出力線Lo2を介して後段へと出力する。なお、この場合、第1出力線Lo1を介して出力される電圧が第1出力電圧に相当し、第2出力線Lo2を介して出力される電圧が第2出力電圧に相当する。
SC増幅回路12は、差動出力形式のOPアンプ14、キャパシタC11〜C18およびスイッチS11〜S30を備えている。SC増幅回路12には、MUX11から第1出力線Lo1を通じて出力される電圧(以下、入力電圧Vipと呼ぶ)および第2出力線Lo2を通じて出力される電圧(以下、入力電圧Vimと呼ぶ)が入力されている。
SC増幅回路12は、サンプリング容量に相当するキャパシタC11、C12により入力電圧Vip、Vimをサンプリングし、そのサンプリングされた電荷を、フィードバック容量に相当するキャパシタC13〜C16を介して転送することにより、入力電圧Vip、Vimに対応した検出電圧を出力する差動構成のサンプルホールド回路である。なお、SC増幅回路12は、高いコモンモード電圧を、低いコモンモード基準電圧Vcmまで降圧させるレベルシフトも行っている。また、詳細は後述するが、SC増幅回路12は、その増幅率(ゲイン)を切り替え可能な構成となっている。
OPアンプ14のコモン電圧は、電圧検出の基準となる基準電圧Vcmに等しく設定されている。基準電圧Vcmは、電圧検出装置9が備える各回路の電源電圧(例えば+5V)の中間電圧(例えば+2.5V)になっている。OPアンプ14は、その反転出力端子、非反転出力端子からそれぞれ出力電圧Vop、Vomを出力する。
出力電圧Vop、Vomは、入力電圧Vip、Vimに対応した検出電圧に相当するもので、差動入力形式のADC10によりデジタルデータに変換される。このデジタルデータは、入力電圧Vip、Vimの検出値を表すもので、図示しない上位の制御装置により取得される。詳細は後述するが、SC増幅回路12は、出力電圧Vop、VomがADC10の入力電圧範囲(例えば、+2.5V〜−2.5V)に収まるようにオフセットを付与することが可能な構成となっている。
差動構成において対をなすキャパシタC11、C12は、それぞれ第1サンプリング容量および第2サンプリング容量に相当する。キャパシタC11、C12は、同じ容量値Csになっている。なお、本明細書における「同じ容量値」とは、容量値が完全に一致するものだけでなく、目的とする効果を奏するものであれば、互いの容量値に若干の差があり、厳密には一致していないようなものも含む。
キャパシタC11の一方の端子は、スイッチS11を介して第1出力線Lo1に接続されるとともに、スイッチS12を介して第2出力線Lo2に接続されている。キャパシタC12の一方の端子は、スイッチS13を介して第2出力線Lo2に接続されるとともに、スイッチS14を介して第1出力線Lo1に接続されている。
キャパシタC11の他方の端子は、OPアンプ14の非反転入力端子に接続されるとともに、スイッチS15を介してグランド線Lgに接続されている。キャパシタC12の他方の端子は、OPアンプ14の反転入力端子に接続されるとともに、スイッチS16を介してグランド線Lgに接続されている。
差動構成において対をなすキャパシタC13、C14は、同じ容量値Cfになっている。また、差動構成において対をなすキャパシタC15、C16は、同じ容量値Cf2になっている。キャパシタC13は、OPアンプ14の非反転入力端子と反転出力端子との間に接続されている。キャパシタC14は、OPアンプ14の反転入力端子と非反転出力端子との間に接続されている。
キャパシタC15の一方の端子は、スイッチS17を介してOPアンプ14の非反転入力端子に接続されるとともに、スイッチS18を介してグランド線Lgに接続されている。キャパシタC15の他方の端子は、スイッチS19を介してOPアンプ14の反転出力端子に接続されるとともに、スイッチS20を介してグランド線Lgに接続されている。
キャパシタC16の一方の端子は、スイッチS21を介してOPアンプ14の反転入力端子に接続されるとともに、スイッチS22を介してグランド線Lgに接続されている。キャパシタC16の他方の端子は、スイッチS23を介してOPアンプ14の非反転出力端子に接続されるとともに、スイッチS24を介してグランド線Lgに接続されている。
このような構成によれば、スイッチS17、S19、S21、S23がオフのとき、OPアンプ14の非反転入力端子と反転出力端子との間にキャパシタC13が接続されるとともに、OPアンプ14の反転入力端子と非反転出力端子との間にキャパシタC14が接続された状態となる。この場合、フィードバック容量の容量値は、キャパシタC13、C14の容量値Cfとなる。
これに対し、スイッチS17、S19、S21、S23がオンのとき、OPアンプ14の非反転入力端子と反転出力端子との間にキャパシタC13、C15が並列接続されるとともに、OPアンプ14の反転入力端子と非反転出力端子との間にキャパシタC14、C16が並列接続された状態となる。この場合、フィードバック容量の容量値は、キャパシタC13、C14の容量値Cfに、キャパシタC15、C16の容量値Cf2を加えた容量値(=Cf+Cf2)となる。
このように、本実施形態では、スイッチS17、S19、S21、S23によりフィードバック容量の容量値を切り替えるフィードバック容量切替部15が構成されている。この場合、フィードバック容量切替部15は、スイッチS17、S19、S21、S23がオフからオンに切り替わることにより、フィードバック容量の容量値が大きくなるようになっている。SC増幅回路12の増幅率は、フィードバック容量の容量値に応じて変化する。したがって、本実施形態では、SC増幅回路12は、フィードバック容量切替部15による容量値の切り替えにより、その増幅率の切り替えが行われる構成となっている。
差動構成において対をなすキャパシタC17、C18と、スイッチS25〜S30とは、前述したオフセットを付与するための構成である。キャパシタC17の一方の端子は、キャパシタC15の一方の端子に接続されている。キャパシタC17の他方の端子には、スイッチS25を介して基準電圧Vrp(例えば+5V)が印加可能とされ、スイッチS26を介して基準電圧Vcmが印加可能とされ、スイッチS27を介して基準電圧Vrm(例えば0V)が印加可能とされている。
キャパシタC18の一方の端子は、キャパシタC16の一方の端子に接続されている。キャパシタC18の他方の端子には、スイッチS28を介して基準電圧Vrpが印加可能とされ、スイッチS29を介して基準電圧Vcmが印加可能とされ、スイッチS30を介して基準電圧Vrmが印加可能とされている。
上記構成において、キャパシタC11、C12と、それらキャパシタC11、C12を挟んで組電池4側に配される回路素子には、電池セル4a〜4cに重畳される高いコモンモード電圧が印加されるため、それに耐え得る高耐圧の素子が用いられ、その他の回路素子には低耐圧の素子が用いられている。本実施形態では、少なくともキャパシタC11、C12は、配線間容量により構成されており、それにより高耐圧化が実現されている。
動作制御部13は、MUX11の動作、具体的にはスイッチS1〜S8のオンとオフの切り替えを制御する。また、動作制御部13は、SC増幅回路12の動作、具体的にはスイッチS11〜S30のオンとオフの切り替えを制御する。
動作制御部13は、電池セル4aまたは4bの電圧を検出する際、電池セル4aまたは4bの各電圧を出力するようにMUX11の動作を制御するとともに、増幅率を第1増幅率に切り替えるようにSC増幅回路12の動作を制御する。さらに、この際、動作制御部13は、前述したオフセットの付与を行うようにSC増幅回路12の動作を制御する。このような回路状態が、電圧検出モードに相当する。
動作制御部13は、電池3または組電池4に流れる電流を検出する際、シャント抵抗Rs1またはRs2の各端子電圧を出力するようにMUX11の動作を制御するとともに、増幅率を第2増幅率に切り替えるようにSC増幅回路12の動作を制御する。このような回路状態が、電流検出モードに相当する。なお、本実施形態では、第1増幅率は「1」となっており、第2増幅率は第1増幅率よりも高い「8」となっている。
上記構成では、SC増幅回路12の増幅率は、キャパシタC11〜C18の容量値Cs、Cf、Cf2、Crの組み合わせ、つまり容量比により、任意の値に設定することが可能である。本実施形態では、上述した第1増幅率および第2増幅率を実現するため、容量値Cs、Cf、Cf2、Crの容量比が下記(1)式に示すような比となるように、キャパシタC11〜C18の容量値が設定されている。
Cf:Cf2:Cs:Cr=0.25:1.75:1:0.5 …(1)
さらに、動作制御部13は、1回の電圧の検出毎に、サンプリングを2回実行するようにSC増幅回路12の動作を制御する。すなわち、動作制御部13は、2回のサンプリングのうちの一方では、キャパシタC11を用いて入力電圧VipをサンプリングするとともにキャパシタC12を用いて入力電圧Vimをサンプリングするように、MUX11およびSC増幅回路12の動作を制御する。
また、動作制御部13は、2回のサンプリングのうちの他方では、キャパシタC12を用いて入力電圧VipをサンプリングするとともにキャパシタC11を用いて入力電圧Vimをサンプリングするように、MUX11およびSC増幅回路12の動作を制御する。以下、このような検出手法のことを「入力反転2回サンプリング」と呼ぶこととする。詳細は後述するが、入力反転2回サンプリングが実施されることにより、OPアンプ14のオフセットに起因する検出誤差が低減されるといった効果などが得られる。
次に、上記構成の作用について図2〜図9を参照して説明する。なお、図2〜図9において、OPアンプ14の非反転入力端子側には、OPアンプ14のオフセット電圧Vosを表す電圧源のシンボルが追加されている。
[1]電池セルの電圧を検出する際の動作
ここでは、電池セル4aの電圧を検出する際の動作を例に説明するが、他の電池セルの電圧を検出する際の動作も同様である。電池セル4aの電圧を検出する動作が行われる際、MUX11のスイッチS1〜S8は、スイッチS1〜S4、S7、S8が常時オフされるとともに、スイッチS5、S6が常時オンされる。
電池セル4aの電圧が検出される際、電圧検出装置9の動作は、第1サンプリング→第1電荷転送(第1ホールド)→第2サンプリング→第2電荷転送(第2ホールド)という順で行われる。そして、図示しない制御装置が、電圧検出装置9から出力される出力電圧Vop、VomをA/D変換して得られるデジタルデータを用いた処理(デジタル処理)を実行することにより、電池セル4aの電圧が検出される。
<第1サンプリング>
図2に示すように、第1サンプリングが行われる期間、スイッチS11〜S30のオン(ON)/オフ(OFF)の状態は、次の通りとなる。
S11:ON、S12:OFF、S13:ON、S14:OFF、S15:ON、S16:ON
S17:ON、S18:ON、S19:ON、S20:ON
S21:ON、S22:ON、S23:ON、S24:ON
S25:OFF、S26:OFF、S27:ON、S28:ON、S29:OFF、S30:OFF
これにより、キャパシタC11が電池セル4aの正極側端子の電圧である入力電圧Vipにより充電されるとともに、キャパシタC12が電池セル4aの負極側端子の電圧である入力電圧Vimにより充電される。つまり、キャパシタC11により入力電圧Vipがサンプリングされるとともに、キャパシタC12により入力電圧Vimがサンプリングされる。
また、キャパシタC13〜C16は、それらの端子間が短絡されることにより、蓄積された電荷が全て放電される。さらに、キャパシタC17が基準電圧Vrmにより充電されるとともに、キャパシタC18が基準電圧Vrpにより充電される。
<第1電荷転送>
図3に示すように、第1電荷転送が行われる期間、スイッチS11〜S30のオン/オフは、次のような状態となる。
S11:OFF、S12:ON、S13:OFF、S14:ON、S15:OFF、S16:OFF
S17:ON、S18:OFF、S19:ON、S20:OFF
S21:ON、S22:OFF、S23:ON、S24:OFF
S25:ON、S26:OFF、S27:OFF、S28:OFF、S29:OFF、S30:ON
これにより、キャパシタC11に蓄積された電荷およびキャパシタC17に蓄積された電荷がキャパシタC13、C15を介して転送される。また、キャパシタC12に蓄積された電荷およびキャパシタC18に蓄積された電荷がキャパシタC14、C16を介して転送される。
このような第1電荷転送により、電圧検出装置9から出力される出力電圧Vop、Vomの差電圧である電圧Vo[1a]は、下記(2)式により表される。ただし、入力電圧Vip、Vimの差電圧(=Vip−Vim)をViとし、基準電圧Vrp、Vrmの差電圧(=Vrp−Vrm)をVrとする。
Vo[1a]=(2・(Cs・Vi−Cr・Vr)/(Cf+Cf2))+Vos …(2)
(1)式に示したキャパシタC11〜C18の容量比を考慮すると、上記(2)式から下記(3)式を導出することができる。
Vo[1a]=Vi−(Vr/2)+Vos …(3)
ADC10は、第1電荷転送により得られる出力電圧Vop、Vomを入力してA/D変換を行い、それらの差電圧である電圧Vo[1a]に対応したデジタルデータを図示しない制御装置へと出力する。なお、上記(3)式における「−(Vr/2)」は、ADC10に入力される電圧が、その入力電圧範囲に収まるように意図的に付与したオフセットに相当する。
本実施形態では、電圧Vr(=Vrp−Vrm)が+5Vであるため、このオフセットは、−2.5Vとなる。また、本実施形態では、電池セル4aなどの端子間電圧が、0〜+5Vの範囲の電圧値となることを想定している。そのため、このようなオフセットを付与することで、ADC10に入力される電圧は、ADC10の入力電圧範囲(−2.5V〜+2.5V)に収まることになる。
<第2サンプリング>
図4に示すように、第2サンプリングが行われる期間、スイッチS11〜S30のオン(ON)/オフ(OFF)の状態は、次の通りとなる。
S11:OFF、S12:ON、S13:OFF、S14:ON、S15:ON、S16:ON
S17:ON、S18:ON、S19:ON、S20:ON
S21:ON、S22:ON、S23:ON、S24:ON
S25:OFF、S26:OFF、S27:ON、S28:ON、S29:OFF、S30:OFF
これにより、キャパシタC11が電池セル4aの負極側端子の電圧である入力電圧Vimにより充電されるとともに、キャパシタC12が電池セル4aの正極側端子の電圧である入力電圧Vipにより充電される。つまり、キャパシタC11により入力電圧Vimがサンプリングされるとともに、キャパシタC12により入力電圧Vipがサンプリングされる。このように、第2サンプリングでは、第1サンプリングに対し、SC増幅回路12への入力が反転されるようになっている。
また、キャパシタC13〜C16は、それらの端子間が短絡されることにより、蓄積された電荷が全て放電される。さらに、キャパシタC17が基準電圧Vrmにより充電されるとともに、キャパシタC18が基準電圧Vrpにより充電される。
<第2電荷転送>
図5に示すように、第2電荷転送が行われる期間、スイッチS11〜S30のオン/オフは、次のような状態となる。
S11:ON、S12:OFF、S13:ON、S14:OFF、S15:OFF、S16:OFF
S17:ON、S18:OFF、S19:ON、S20:OFF
S21:ON、S22:OFF、S23:ON、S24:OFF
S25:ON、S26:OFF、S27:OFF、S28:OFF、S29:OFF、S30:ON
これにより、キャパシタC11に蓄積された電荷およびキャパシタC17に蓄積された電荷がキャパシタC13、C15を介して転送される。また、キャパシタC12に蓄積された電荷およびキャパシタC18に蓄積された電荷がキャパシタC14、C16を介して転送される。
このような第2電荷転送により、電圧検出装置9から出力される出力電圧Vop、Vomの差電圧である電圧Vo[2a]は、下記(4)式により表される。
Vo[2a]=(2・(−Cs・Vi−Cr・Vr)/(Cf+Cf2))+Vos …(4)
(1)式に示したキャパシタC11〜C18の容量比を考慮すると、上記(4)式から下記(5)式を導出することができる。
Vo[2a]=−Vi−(Vr/2)+Vos …(5)
ADC10は、第2電荷転送により得られる出力電圧Vop、Vomを入力してA/D変換を行い、それらの差電圧である電圧Vo[2a]に対応したデジタルデータを図示しない制御装置へと出力する。なお、上記(5)式における「−(Vr/2)」は、(3)式に示したものと同様、意図的に付与したオフセットに相当する。
<デジタル処理>
図示しない制御装置は、電圧Vo[1a]および電圧Vo[2a]のそれぞれに対応したデジタルデータを用いて、電池セル4aの端子間電圧の検出値Vaを求めるための処理(演算)を実行する。このような処理により得られる検出値Vaは、下記(6)式により表される。
Va=(Vo[1a]−Vo[2a])/2=Vi …(6)
上記(6)式に示すように、電池セル4aの端子間電圧の検出値Vaとして、入力された電圧の1倍の電圧が得られることになる。つまり、この場合の総合的なゲインは「1」となる。また、上記(6)式から明らかなように、検出値Vaには、OPアンプ14のオフセット電圧Vosが含まれていない。つまり、この場合、入力反転2回サンプリングを実施することにより得られる電圧Vo[1a]および電圧Vo[2a]のそれぞれに対応したデジタルデータを用いた処理により、OPアンプ14のオフセットキャンセルが実現されている。
上記制御装置は、検出値Vaから電池セル4aの端子間電圧の電圧値を検出する。前述したように、本実施形態では、電池セル4aの端子間電圧は、0V〜+5Vの範囲の電圧値となることを想定している。また、本実施形態では、ADC10の分解能は、例えば14ビットとなっている。したがって、上記構成によれば、電池セル4aの端子間電圧について、0Vから+5Vまで、0.3mV単位で検出することが可能となる。
[2]電池に流れる電流を検出する際の動作
ここでは、電池3に流れる電流を検出する際の動作を例に説明するが、組電池4に流れる電流を検出する際の動作も同様である。電池3に流れる電流を検出する動作が行われる際、MUX11のスイッチS1〜S8は、スイッチS1、S2が常時オンされるとともに、スイッチS3〜S8が常時オフされる。
電池3に流れる電流が検出される際、電圧検出装置9の動作は、第1サンプリング→第1電荷転送(第1ホールド)→第2サンプリング→第2電荷転送(第2ホールド)という順で行われる。そして、図示しない制御装置が、電圧検出装置9から出力される出力電圧Vop、VomをA/D変換して得られるデジタルデータを用いた処理(デジタル処理)を実行することにより、電池3に流れる電流が検出される。
<第1サンプリング>
図6に示すように、第1サンプリングが行われる期間、スイッチS11〜S30のオン(ON)/オフ(OFF)の状態は、次の通りとなる。
S11:ON、S12:OFF、S13:ON、S14:OFF、S15:ON、S16:ON
S17:ON、S18:ON、S19:ON、S20:ON
S21:ON、S22:ON、S23:ON、S24:ON
S25:OFF、S26:ON、S27:OFF、S28:OFF、S29:ON、S30:OFF
これにより、キャパシタC11がシャント抵抗Rs1の高電位側端子の電圧である入力電圧Vipにより充電されるとともに、キャパシタC12がシャント抵抗Rs1の低電位側端子の電圧である入力電圧Vimにより充電される。つまり、キャパシタC11により入力電圧Vipがサンプリングされるとともに、キャパシタC12により入力電圧Vimがサンプリングされる。また、キャパシタC13〜C16は、それらの端子間が短絡されることにより、蓄積された電荷が全て放電される。さらに、キャパシタC17、C18は、基準電圧Vcmにより充電される。
<第1電荷転送>
図7に示すように、第1電荷転送が行われる期間、スイッチS11〜S30のオン/オフは、次のような状態となる。
S11:OFF、S12:ON、S13:OFF、S14:ON、S15:OFF、S16:OFF
S17:OFF、S18:ON、S19:OFF、S20:ON
S21:OFF、S22:ON、S23:OFF、S24:ON
S25:OFF、S26:ON、S27:OFF、S28:OFF、S29:ON、S30:OFF
これにより、キャパシタC11に蓄積された電荷がキャパシタC13を介して転送される。また、キャパシタC12に蓄積された電荷がキャパシタC14を介して転送される。このような第1電荷転送により、電圧検出装置9から出力される出力電圧Vop、Vomの差電圧である電圧Vo[1b]は、下記(7)式により表される。
Vo[1b]=(2・Cs・Vi)/Cf+Vos …(7)
(1)式に示したキャパシタC11〜C18の容量比を考慮すると、上記(7)式から下記(8)式を導出することができる。
Vo[1b]=8・Vi+Vos …(8)
上記(8)式に示すように、この場合、電圧Vo[1b]として、入力された電圧の8倍の電圧が得られることになる。したがって、1回のサンプリング(第1サンプリングおよび第1電荷転送)におけるゲインは「8」となる。
ADC10は、第1電荷転送により得られる出力電圧Vop、Vomを入力してA/D変換を行い、それらの差電圧である電圧Vo[1b]に対応したデジタルデータを図示しない制御装置へと出力する。
<第2サンプリング>
図8に示すように、第2サンプリングが行われる期間、スイッチS11〜S30のオン(ON)/オフ(OFF)の状態は、次の通りとなる。
S11:OFF、S12:ON、S13:OFF、S14:ON、S15:ON、S16:ON
S17:ON、S18:ON、S19:ON、S20:ON
S21:ON、S22:ON、S23:ON、S24:ON
S25:OFF、S26:ON、S27:OFF、S28:OFF、S29:ON、S30:OFF
これにより、キャパシタC11がシャント抵抗Rs1の低電位側端子の電圧である入力電圧Vimにより充電されるとともに、キャパシタC12がシャント抵抗Rs1の高電位側端子の電圧である入力電圧Vipにより充電される。つまり、キャパシタC11により入力電圧Vimがサンプリングされるとともに、キャパシタC12により入力電圧Vipがサンプリングされる。このように、第2サンプリングでは、第1サンプリングに対し、SC増幅回路12への入力が反転されるようになっている。
また、キャパシタC13〜C16は、それらの端子間が短絡されることにより、蓄積された電荷が全て放電される。さらに、キャパシタC17、C18は、基準電圧Vcmにより充電される。
<第2電荷転送>
図9に示すように、第2電荷転送が行われる期間、スイッチS11〜S30のオン/オフは、次のような状態となる。
S11:ON、S12:OFF、S13:ON、S14:OFF、S15:OFF、S16:OFF
S17:OFF、S18:ON、S19:OFF、S20:ON
S21:OFF、S22:ON、S23:OFF、S24:ON
S25:OFF、S26:ON、S27:OFF、S28:OFF、S29:ON、S30:OFF
これにより、キャパシタC11に蓄積された電荷がキャパシタC13を介して転送される。また、キャパシタC12に蓄積された電荷がキャパシタC14を介して転送される。このような第2電荷転送により、電圧検出装置9から出力される出力電圧Vop、Vomの差電圧である電圧Vo[2b]は、下記(9)式により表される。
Vo[2b]=−((2・Cs・Vi)/Cf)+Vos …(9)
(1)式に示したキャパシタC11〜C18の容量比を考慮すると、上記(9)式から下記(10)式を導出することができる。
Vo[2b]=−8・Vi+Vos …(10)
上記(10)式に示すように、この場合、電圧Vo[2b]として、入力された電圧の8倍の電圧が得られることになる。つまり、1回のサンプリング(第2サンプリングおよび第2電荷転送)におけるゲインは「8」となる。
ADC10は、第2電荷転送により得られる出力電圧Vop、Vomを入力してA/D変換を行い、それらの差電圧である電圧Vo[2b]に対応したデジタルデータを図示しない制御装置へと出力する。
<デジタル処理>
図示しない制御装置は、電圧Vo[1b]および電圧Vo[2b]のそれぞれに対応したデジタルデータを用いて、シャント抵抗Rs1の端子間電圧の検出値Vbを求めるための処理(演算)を実行する。このような処理により得られる検出値Vbは、下記(11)式により表される。
Vb=(Vo[1b]−Vo[2b])=16・Vi …(11)
上記(11)式に示すように、この場合、シャント抵抗Rs1の端子間電圧の検出値Vbとして、入力された電圧の16倍の電圧が得られることになる。つまり、この場合の総合的なゲインは「16」となる。また、上記(11)式から明らかなように、検出値Vbには、OPアンプ14のオフセット電圧Vosが含まれていない。つまり、この場合、入力反転2回サンプリングを実施することにより得られた電圧Vo[1b]および電圧Vo[2b]のそれぞれに対応したデジタルデータを用いた処理により、OPアンプ14のオフセットキャンセルが実現されている。
上記制御装置は、予めメモリなどに記憶されたシャント抵抗Rs1の抵抗値またはシャント抵抗Rs1の端子間電圧と電流の対応関係を示すテーブルなどを参照することにより、検出値Vbから電池3に流れる電流の電流値を検出する。なお、本実施形態では、電池3に流れる電流は、−500A〜+500Aの範囲の電流値となることを想定している。また、本実施形態では、シャント抵抗Rs1の抵抗値は、0.1mΩに設定されている。
そのため、検出値Vbは、電池3に流れる電流が−500Aである場合には−800mVとなり、電池3に流れる電流が+500Aである場合には+800mVとなる。また、前述したように、本実施形態では、ADC10の分解能は、例えば14ビットとなっている。したがって、上記構成によれば、電池3に流れる電流について、−500Aから+500Aまで、0.2A単位で検出することが可能となる。
以上説明した本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
電圧検出装置9は、電池セル4aまたは4bの端子間電圧を検出するための電圧検出モードと、電池3または組電池4に流れる電流を検出するための電流検出モードとを切り替え可能な構成であり、MUX11、SC増幅回路12および動作制御部13を備える。SC増幅回路12は、その増幅率を切り替え可能な構成となっている。動作制御部13は、電池セル4aまたは4bの各端子電圧を出力するようにMUX11の動作を制御するとともに、増幅率を第1増幅率(=1)に切り替えるようにSC増幅回路12の動作を制御することにより、電圧検出モードに切り替える。また、動作制御部13は、電池3の電流を検出するためのシャント抵抗Rs1または組電池4の電流を検出するためのシャント抵抗Rs2の各端子電圧を出力するようにMUX11の動作を制御するとともに、増幅率を第1増幅率よりも高い第2増幅率(=8)に切り替えるようにSC増幅回路12の動作を制御することにより、電流検出モードに切り替える。
上記構成では、電圧検出モード時および電流検出モード時の各信号処理経路は、いずれも「MUX11→SC増幅回路12」という経路となり、互いに同じ経路となる。そして、上記構成では、同一の信号処理経路による電圧検出モードと電流検出モードとが時分割で切り替えられる。また、電流検出モード時におけるSC増幅回路12の増幅率が電圧検出モード時の増幅率である第1増幅率よりも高い第2増幅率に切り替えられるようになっている。そのため、上記構成によれば、従来必要であったシャント抵抗Rs1、Rs2の端子電圧を増幅するための専用のアンプおよびそれに付随して設けられる抵抗を必要とすることなく、互いに大きく値が異なる電池セル4a、4bの端子間電圧と、シャント抵抗Rs1、Rs2の端子間電圧との双方を精度良く検出することが可能となる。
このような構成によれば、アンプおよび抵抗が不要になるため、それらに起因する誤差が低減されるとともに、消費電力の低減および回路面積の削減を図ることができる。また、上記構成では、電池セル4aまたは4bの端子間電圧および電池3または組電池4に流れる電流を検出するための回路が共有されることになり、その分だけ、回路規模を小さく抑えることができる。このように、本実施形態によれば、回路規模の増加を抑制しつつ、入力のダイナミックレンジに応じて高精度な検出を実現することができるという優れた効果が得られる。
さらに、上記構成によれば、電圧検出モード時および電流検出モード時の各信号処理経路は、いずれも検出対象となる電圧が直接サンプリングされるものであり、互いに同一の経路となる。そのため、上記構成では、電圧および電流を同一のサンプリング周期で検出することが可能となり、電流および電圧の各検出値を用いて行われるSOC推定などの各種の信号処理の精度を高めることができる。
すなわち、負荷変動中に電圧と電流の検出値からSOCを推定する場合、重畳するノイズを除去するためにフィルタが用いられることになるが、電圧と電流とで、そのフィルタのカットオフ周波数などの特性が異なると、ノイズによる誤差の振る舞いが異なってしまい、SOC推定の精度を高めることが困難となる。本実施形態では、電圧検出モード時および電流検出モード時の各信号処理経路は互いに同一の経路であり、電圧および電流を同一のサンプリング周期で検出することができるため、フィルタの特性ずれの懸念がなく、その結果、SOC推定の精度を高めることができる。
SC増幅回路12の増幅率は、サンプリング容量の容量値とフィードバック容量の容量値との比に応じて変化する。そこで、本実施形態では、フィードバック容量の容量値を切り替えるフィードバック容量切替部15を設け、そのフィードバック容量切替部15による容量値の切り替えにより、SC増幅回路12の増幅率の切り替えを行う構成とした。このような構成によれば、一般的なスイッチトキャパシタ増幅回路の構成に対し、数個のキャパシタおよびスイッチを追加するだけで、増幅率の切り替えが可能となり、回路規模の増加を最小限に抑えつつ、上述した効果が得られる。
上記した通り、SC増幅回路12の増幅率は、サンプリング容量の容量値とフィードバック容量の容量値との比に応じて変化する。具体的には、上記した(2)式、(4)式、(7)式、(9)式などからも明らかなように、フィードバック容量の容量値に対してサンプリング容量の容量値が大きくなるように容量比を増加させるほど、SC増幅回路12の増幅率は高くなる。
しかし、この容量比は、所定の期間内にサンプリングと電荷転送(ホールド)の動作を完了しなければならないことから、アンプ帯域と密接な関係がある。すなわち、容量比を増加させるためにサンプリング容量であるキャパシタC11、C12の容量値Csを大きな値にし過ぎると、SC増幅回路12の周波数特性が悪化する、つまりアンプ帯域が狭くなる。そして、SC増幅回路12の閉ループ帯域幅は、フィードバックファクタβに比例する。
なお、本実施形態の構成において、電流検出モード時のフィードバックファクタβiおよび電圧検出モード時のフィードバックファクタβvは、それぞれ下記(12)式および(13)式により表すことができる。ただし、OPアンプ14の寄生入力容量の容量値をCiとする。
βi=Cf/(Cs+Cf+Ci) …(12)
βv=(Cf+Cf2)/(Cs+Cf+Cf2+Ci+Cr) …(13)
特に、電流検出モード時におけるSC増幅回路12の増幅率は、シャント抵抗Rs1、Rs2の端子間電圧が小さいことから、大きい値にすることが望ましい。しかし、SC増幅回路12の増幅率を増加させるため、むやみに上記容量比を増加させようとすると、サンプリング容量であるキャパシタC11、C12の占有面積が増加し、回路規模の増大を招いてしまう。また、この場合、フィードバックファクタβが減少することになるため、SC増幅回路12のセトリング特性が悪化してしまう。このようなセトリング特性の悪化を抑制するためには、OPアンプ14の消費電流を増加させる必要があり、そうすると、装置全体の消費電力の低減が困難となってしまう。
そこで、本実施形態では、入力反転2回サンプリングの検出手法を採用している。この検出手法によれば、電流検出モード時、1回のサンプリングにおける増幅率を「8」に抑えつつ、総合的な増幅率として「16」を実現することができる。この場合、上記容量比は、1回のサンプリングにおける増幅率である「8」に対応した値に設定すればよいため、容量比の増加が抑制される。その結果、回路規模の増大が抑制されるとともに、電流検出モード時におけるフィードバックファクタβiが比較的大きな値となってOPアンプ14の消費電流を増加させることなくセトリング特性を良好に維持することができる。
また、本実施形態では、入力反転2回サンプリングの検出手法を採用したことにより、次のような効果も得られる。すなわち、本実施形態では、入力反転2回サンプリングを実施することにより得られる電圧Vo[1a]および電圧Vo[2a]のそれぞれに対応したデジタルデータを用いた処理(デジタル演算)により、OPアンプ14のオフセットキャンセルが実現されている。したがって、本実施形態によれば、電圧検出装置9、ADC10などを含む電池監視装置1全体での検出誤差が低減され、その結果、電池セル4a、4bの端子間電圧および電池3、組電池4に流れる電流の検出精度を一層高めることができる。
なお、従来では、このようなOPアンプ14のオフセットキャンセルを実現するためにはオートゼロアンプなど、追加のアンプが必要であった。これに対し、本実施形態では、上述したように処理内容に工夫を加えることによりOPアンプ14のオフセットキャンセルが実現されるようになっている。そのため、本実施形態によれば、このような追加のアンプが不要となり、その分だけ、従来技術に比べ、回路面積を小さく抑えることができるという効果が得られる。
SC増幅回路12は、出力電圧Vop、VomがADC10の入力電圧範囲に収まるようにオフセットを付与することが可能な構成となっている。そして、動作制御部13は、電池セル4aまたは4bの電圧を検出する際、つまり電圧検出モード時、上記オフセットの付与を行うようにSC増幅回路12の動作を制御する。本実施形態では、電池セル4aなどの端子間電圧が0〜+5Vの範囲の電圧値となることを想定しており、上記オフセットは−2.5Vに設定されている。したがって、上述したように電圧検出モード時にオフセットが付与されることで、ADC10に入力される電圧を入力電圧範囲に確実に収めつつ、ADC10のダイナミックレンジをフルに活用することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について図10〜図13を参照して説明する。
第2実施形態では、電圧の検出手法が第1実施形態と異なっている。なお、構成については第1実施形態と共通するので、図1も参照しながら説明する。
本実施形態の動作制御部13は、第1実施形態と同様、1回の電圧の検出毎に、サンプリングを2回実行するようにSC増幅回路12の動作を制御する。ただし、この場合、動作制御部13は、2回のサンプリングのうち一方では、キャパシタC11を用いて入力電圧Vip、Vimの一方をサンプリングするとともにキャパシタC12を用いて入力電圧Vip、Vimの他方をサンプリングするように、MUX11およびSC増幅回路12の動作を制御する。
また、動作制御部13は、2回のサンプリングのうちの他方では、キャパシタC11を用いて入力電圧Vip、Vimの一方をサンプリングするとともにキャパシタC12を用いて入力電圧Vip、Vimの一方をサンプリングするように、MUX11およびSC増幅回路12の動作を制御する。以下、このような本実施形態の検出手法の詳細について、電池セル4aの電圧を検出する際の動作を例に説明する。
この場合、基本的な動作およびその流れについては、第1実施形態と同様である。すなわち、電圧検出装置9の動作は、第1サンプリング→第1電荷転送→第2サンプリング→第2電荷転送という順で行われる。そして、図示しない制御装置が、電圧検出装置9から出力される出力電圧Vop、VomをA/D変換して得られるデジタルデータを用いた処理を実行することにより、電池セル4aの電圧が検出される。
<第1サンプリング>
図10に示すように、本実施形態の第1サンプリングの動作は、第1実施形態の第1サンプリングの動作と同じである。したがって、キャパシタC11により入力電圧Vipがサンプリングされるとともに、キャパシタC12により入力電圧Vimがサンプリングされる。また、キャパシタC13〜C16は、それらの端子間が短絡されることにより、蓄積された電荷が全て放電される。さらに、キャパシタC17が基準電圧Vrmにより充電されるとともに、キャパシタC18が基準電圧Vrpにより充電される。
<第1電荷転送>
図11に示すように、本実施形態の第1電荷転送の動作は、第1実施形態の第1サンプリングの動作と同じである。したがって、キャパシタC11に蓄積された電荷およびキャパシタC17に蓄積された電荷がキャパシタC13、C15を介して転送される。また、キャパシタC12に蓄積された電荷およびキャパシタC18に蓄積された電荷がキャパシタC14、C16を介して転送される。このような第1電荷転送により、電圧検出装置9から出力される出力電圧Vop、Vomの差電圧である電圧Vo[1a']は、上記(2)式および(3)式に示した電圧Vo[1a]と同様のものとなる。
<第2サンプリング>
図12に示すように、第2サンプリングが行われる期間、スイッチS1〜S8およびスイッチS11〜S30のオン(ON)/オフ(OFF)の状態は、次の通りとなる。
S1:OFF、S2:OFF、S3:OFF、S4:OFF
S5:ON、S6:ON、S7:OFF、S8:OFF
S11:OFF、S12:ON、S13:ON、S14:OFF、S15:ON、S16:ON
S17:ON、S18:ON、S19:ON、S20:ON
S21:ON、S22:ON、S23:ON、S24:ON
S25:OFF、S26:OFF、S27:ON、S28:ON、S29:OFF、S30:OFF
これにより、キャパシタC11、C12は、いずれも電池セル4aの負極側端子の電圧である入力電圧Vimにより充電される。つまり、キャパシタC11、C12により入力電圧Vimがサンプリングされる。また、キャパシタC13〜C16は、それらの端子間が短絡されることにより、蓄積された電荷が全て放電される。さらに、キャパシタC17が基準電圧Vrmにより充電されるとともに、キャパシタC18が基準電圧Vrpにより充電される。
<第2電荷転送>
図13に示すように、第2電荷転送が行われる期間、スイッチS1〜S8およびスイッチS11〜S30のオン/オフは、次のような状態となる。
S1:OFF、S2:OFF、S3:OFF、S4:OFF
S5:ON、S6:ON、S7:OFF、S8:OFF
S11:OFF、S12:ON、S13:ON、S14:OFF、S15:OFF、S16:OFF
S17:ON、S18:OFF、S19:ON、S20:OFF
S21:ON、S22:OFF、S23:ON、S24:OFF
S25:ON、S26:OFF、S27:OFF、S28:OFF、S29:OFF、S30:ON
これにより、第2サンプリングおよび第2電荷転送の期間中、キャパシタC11、C12に対する入力は常に入力電圧Vimに固定されており、その結果、検出対象となる電圧がゼロ(0V)となっている。したがって、第2電荷転送では、キャパシタC17に蓄積された電荷がキャパシタC13、C15を介して転送されるとともに、キャパシタC18に蓄積された電荷がキャパシタC14、C16を介して転送される。
このような第2電荷転送により、電圧検出装置9から出力される出力電圧Vop、Vomの差電圧である電圧Vo[2a']は、下記(14)式により表される。
Vo[2a']=(2・(0−Cr・Vr)/(Cf+Cf2))+Vos …(14)
(1)式に示したキャパシタC11〜C18の容量比を考慮すると、上記(14)式から下記(15)式を導出することができる。
Vo[2a']=−(Vr/2)+Vos …(15)
ADC10は、第2電荷転送により得られる出力電圧Vop、Vomを入力してA/D変換を行い、それらの差電圧である電圧Vo[2a']に対応したデジタルデータを図示しない制御装置へと出力する。
<デジタル処理>
図示しない制御装置は、電圧Vo[1a']および電圧Vo[2a']のそれぞれに対応したデジタルデータを用いて、電池セル4aの端子間電圧の検出値Va’を求めるための処理(演算)を実行する。このような処理により得られる検出値Va’は、下記(16)式により表される。
Va’=(Vo[1a']−Vo[2a'])=Vi …(16)
上記(18)式に示すように、本実施形態の処理により得られる検出値Va’は、第1実施形態の処理により得られる検出値Vaと同様の値となる。したがって、本実施形態においても、電池セル4aの端子間電圧の検出値Va’として、入力された電圧の1倍の電圧が得られることになる。また、検出値Va’は検出値Vaと同様の値であることから、OPアンプ14のオフセット電圧Vosが含まれていない。つまり、本実施形態でも、第1実施形態と同様、OPアンプ14のオフセットキャンセルが実現されている。
以上説明したように、本実施形態の電圧の検出手法によっても、第1実施形態の電圧の検出手法と同様の検出値が得られる。したがって、本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について図14を参照して説明する。
図14に示すように、本実施形態の電池監視装置31が備える電圧検出装置32は、第1実施形態の電圧検出装置9に対し、SC増幅回路12に代えてSC増幅回路33を備えている点、動作制御部13に代えて動作制御部34を備えている点などが異なる。
SC増幅回路33は、SC増幅回路12に対し、キャパシタC31、C32およびスイッチS31〜S36が追加されている点などが異なる。なお、図14には、図1では省略されていたOPアンプ14の各入力端子とグランド線Lgとの間に存在する寄生の入力容量であるキャパシタC33、C34が図示されている。それらキャパシタC33、C34は、同じ容量値Ciになっている。
キャパシタC31、C32は、差動構成において対をなしており、同じ容量値Csiになっている。キャパシタC31の一方の端子はスイッチS31を介してキャパシタC11の一方の端子に接続され、その他方の端子はスイッチS32を介してキャパシタC11の他方の端子に接続されている。また、キャパシタC31の他方の端子は、スイッチS33を介してグランド線Lgに接続されている。
キャパシタC32の一方の端子はスイッチS34を介してキャパシタC12の一方の端子に接続され、その他方の端子はスイッチS35を介してキャパシタC12の他方の端子に接続されている。また、キャパシタC32の他方の端子は、スイッチS36を介してグランド線Lgに接続されている。
動作制御部34は、スイッチS1〜S8、S11〜S30およびS31〜S36のオンとオフを制御する。この場合、スイッチS33、S36は、スイッチS15、S16と同様にオン/オフされる。一方、スイッチS31、S32、S34、S35は、電圧検出モード時にオフされるとともに、電流検出モード時にオンされる。
上記構成のSC増幅回路33では、電圧検出モード時にキャパシタC11、C12がサンプリング容量として機能するとともに、電流検出モード時にキャパシタC11、C31の並列合成容量とキャパシタC12、C32の並列合成容量とがサンプリング容量として機能する。したがって、本実施形態では、キャパシタC31は、電流検出モード時において、第1サンプリング容量の一部を構成する。また、キャパシタC32は、電流検出モード時において、第2サンプリング容量の一部を構成する。
このように、本実施形態では、スイッチS31、S32、S34、S35によりサンプリング容量の容量値を切り替えるサンプリング容量切替部35が構成されている。この場合、サンプリング容量切替部35は、スイッチS31、S32、S34、S35がオフからオンに切り替わることにより、サンプリング容量が大きくなるようになっている。
SC増幅回路33の増幅率は、フィードバック容量の容量値だけでなく、サンプリング容量の容量値にも依存して変化する。したがって、本実施形態では、SC増幅回路33の増幅率は、フィードバック容量切替部15による容量値の切り替えだけでなく、サンプリング容量切替部35による容量値の切り替えによっても、その増幅率の切り替えが行われる構成となっている。
上記構成では、キャパシタC11〜C18およびC31〜C34の容量値Cs、Cf、Cf2、Cr、Csi、Ciの比(容量比)が下記(17)式に示すような比となるように、キャパシタC11〜C18およびC31、32の容量値が設定されている。
Ci:Cf:Cf2:Cs:Csi:Cr=2:1:1:1:3:0.5 …(17)
このようにすれば、第1実施形態と同様、電圧検出モード時のSC増幅回路33の増幅率である第1増幅率を「1」にするとともに、電流検出モード時のSC増幅回路33の増幅率である第2増幅率を「8」にすることができる。
以上説明した本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。さらに、本実施形態によれば、次のような効果も得られる。すなわち、本実施形態における電流検出モード時のフィードバックファクタβi[3]は、下記(18)式により表すことができる。
βi[3]=Cf/(Cs+Csi+Cf+Ci) …(18)
(17)式に示した容量比を考慮すると、本実施形態の電流検出モード時におけるフィードバックファクタβi[3]は、約0.143となる。
一方、第1実施形態における電流検出モード時のフィードバックファクタβi[1]は、(12)式に示したものとなる。この場合の容量比は、OPアンプ14の入力の寄生容量(キャパシタC33、C34の容量値Ciに相当)も考慮すると、下記(19)式に示すような比となる。
Ci:Cf:Cf2:Cs:Cr=2:0.25:1.75:1:0.5 …(19)
上記(19)式に示した容量比を考慮すると、第1実施形態の電流検出モード時におけるフィードバックファクタβi[1]は、約0.077となる。
このように、本実施形態によれば、第1実施形態に対し、電流検出モード時におけるフィードバックファクタを一層大きい値にすることができる。したがって、本実施形態によれば、OPアンプ14の消費電流の一層の低減またはセトリング特性の一層の向上(サンプリングの高速化)を実現することができるという優れた効果が得られる。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について図15〜図18を参照して説明する。
第4実施形態では、電圧の検出手法が第1実施形態と異なっている。なお、構成については第1実施形態と共通するので、図1も参照しながら説明する。
本実施形態の動作制御部13は、第1実施形態とは異なり、1回の電圧の検出毎に、サンプリングを1回実行するようにSC増幅回路12の動作を制御する。また、本実施形態では、キャパシタC11〜C18の容量比は、下記(20)式のように設定されている。
Cf:Cf2:Cs:Cr=0.25:3.75:2:1 …(20)
[1]電池セルの電圧を検出する際の動作
ここでは、電池セル4aの電圧を検出する際の動作を例に説明するが、他の電池セルの電圧を検出する際の動作も同様である。電池セル4aの電圧を検出する動作が行われる際、MUX11のスイッチS1〜S8は、第1実施形態と同様にオン/オフされる。
電池セル4aの電圧が検出される際、電圧検出装置9の動作は、サンプリング→電荷転送(ホールド)という順で行われる。そして、図示しない制御装置が、電圧検出装置9から出力される出力電圧Vop、VomをA/D変換して得られるデジタルデータに基づいて電池セル4aの電圧を検出する。
<サンプリング>
図15に示すように、本実施形態のサンプリングの動作は、第1実施形態の第1サンプリングの動作と同じである。したがって、キャパシタC11により入力電圧Vipがサンプリングされるとともに、キャパシタC12により入力電圧Vimがサンプリングされる。また、キャパシタC13〜C16は、それらの端子間が短絡されることにより、蓄積された電荷が全て放電される。さらに、キャパシタC17が基準電圧Vrmにより充電されるとともに、キャパシタC18が基準電圧Vrpにより充電される。
<電荷転送>
図16に示すように、本実施形態の電荷転送の動作は、第1実施形態の第1電荷転送の動作と同じである。したがって、キャパシタC11に蓄積された電荷およびキャパシタC17に蓄積された電荷がキャパシタC13、C15を介して転送される。また、キャパシタC12に蓄積された電荷およびキャパシタC18に蓄積された電荷がキャパシタC14、C16を介して転送される。このような電荷転送により、電圧検出装置9から出力される出力電圧Vop、Vomの差電圧である電圧Vo[1a]は、上記(2)式に示したものとなる。
上記(20)式に示したキャパシタC11〜C18の容量比を考慮すると、上記(2)式から下記(21)式を導出することができる。
Vo[1a]=Vi−(Vr/2)+Vos …(21)
ADC10は、電荷転送により得られる出力電圧Vop、Vomを入力してA/D変換を行い、それらの差電圧である電圧Vo[1a]に対応したデジタルデータを図示しない制御装置へと出力する。
<デジタル処理>
図示しない制御装置は、電圧Vo[1a]に対応したデジタルデータに基づいて電池セル4aの端子間電圧の検出値を求める。なお、上記(21)式に示すように、電圧Vo[1a]には、意図的に付与したオフセット「−(Vr/2)」が残ったままであるが、このオフセットの値は既知であるため、演算などにより容易に省くことができる。ただし、このようにして求められる検出値には、上記(21)式から明らかなように、OPアンプ14のオフセット電圧Vosが含まれている。
[2]電池に流れる電流を検出する際の動作
ここでは、電池3に流れる電流を検出する際の動作を例に説明するが、組電池4に流れる電流を検出する際の動作も同様である。電池3に流れる電流を検出する動作が行われる際、MUX11のスイッチS1〜S8は、第1実施形態と同様にオン/オフされる。
電池3に流れる電流が検出される際、電圧検出装置9の動作は、サンプリング→電荷転送(ホールド)という順で行われる。そして、図示しない制御装置が、電圧検出装置9から出力される出力電圧Vop、VomをA/D変換して得られるデジタルデータに基づいて電池3に流れる電流を検出する。
<サンプリング>
図17に示すように、本実施形態のサンプリングの動作は、第1実施形態の第1サンプリングの動作と同じである。したがって、キャパシタC11により入力電圧Vipがサンプリングされるとともに、キャパシタC12により入力電圧Vimがサンプリングされる。また、キャパシタC13〜C16は、それらの端子間が短絡されることにより、蓄積された電荷が全て放電される。さらに、キャパシタC17、C18は、基準電圧Vcmにより充電される。
<電荷転送>
図18に示すように、本実施形態の電荷転送の動作は、第1実施形態の第1電荷転送の動作と同じである。したがって、キャパシタC11に蓄積された電荷がキャパシタC13を介して転送される。また、キャパシタC12に蓄積された電荷がキャパシタC14を介して転送される。このような電荷転送により、電圧検出装置9から出力される出力電圧Vop、Vomの差電圧である電圧Vo[1b]は、上記(7)式に示したものとなる。
(20)式に示したキャパシタC11〜C18の容量比を考慮すると、上記(7)式から下記(22)式を導出することができる。
Vo[1b]=16・Vi+Vos …(22)
ADC10は、電荷転送により得られる出力電圧Vop、Vomを入力してA/D変換を行い、それらの差電圧である電圧Vo[1b]に対応したデジタルデータを図示しない制御装置へと出力する。
<デジタル処理>
図示しない制御装置は、電圧Vo[1b]に対応したデジタルデータに基づいてシャント抵抗Rs1の端子間電圧の検出値を求める。このようにして求められる検出値には、上記(22)式から明らかなように、OPアンプ14のオフセット電圧Vosが含まれている。上記制御装置は、第1実施形態と同様にしてシャント抵抗Rs1の端子間電圧の検出値から電池3に流れる電流の電流値を検出する。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。ただし、本実施形態の電圧検出の手法だけでは、OPアンプ14のオフセットキャンセルを行うことができない。そのため、本実施形態では、オフセットキャンセルを実現するための構成(追加のキャパシタ、専用の制御シーケンスなど)を別途設ける必要がある。しかし、本実施形態によれば、1回の電圧の検出毎にサンプリングを1回だけ実行するようになっているため、第1実施形態に比べ、サンプリングの速度が速くなるという効果が得られる。
(第5実施形態)
以下、第5実施形態について図19〜図25を参照して説明する。
図19に示すように、本実施形態の電池監視装置51が備える電圧検出装置52は、第1実施形態の電圧検出装置9に対し、SC増幅回路12に代えてSC増幅回路53を備えている点、動作制御部13に代えて動作制御部54を備えている点などが異なる。
SC増幅回路53は、SC増幅回路12に対し、キャパシタC51、C52が追加されている点、スイッチS15、S16に代えてスイッチS51、S52を備えている点などが異なる。キャパシタC51、C52は、差動構成において対をなしており、同じ容量値Cosになっている。
キャパシタC51は、キャパシタC11とOPアンプ14の非反転入力端子との間に接続されている。キャパシタC52は、キャパシタC12とOPアンプ14の反転入力端子との間に接続されている。スイッチS51は、OPアンプ14の非反転入力端子と反転出力端子との間に接続されている。スイッチS52は、OPアンプ14の反転入力端子と非反転入力端子との間に接続されている。動作制御部54は、スイッチS1〜S8、S11〜S14、S17〜S30およびS51、S52のオンとオフを制御する。
本実施形態の動作制御部54は、第1実施形態とは異なり、1回の電圧の検出毎に、サンプリングを1回実行するようにSC増幅回路53の動作を制御する。また、本実施形態では、キャパシタC11〜C18の容量比は、第4実施形態と同様の比、つまり上記(20)式に示した比となるように設定されている。
[1]電池セルの電圧を検出する際の動作
ここでは、電池セル4aの電圧を検出する際の動作を例に説明するが、他の電池セルの電圧を検出する際の動作も同様である。電池セル4aの電圧を検出する動作が行われる際、MUX11のスイッチS1〜S8は、第1実施形態と同様にオン/オフされる。
電池セル4aの電圧が検出される際、電圧検出装置52の動作は、リセット→サンプリング→電荷転送(ホールド)という順で行われる。そして、図示しない制御装置が、電圧検出装置52から出力される出力電圧Vop、VomをA/D変換して得られるデジタルデータに基づいて電池セル4aの電圧を検出する。
<リセット>
図20に示すように、リセットが行われる期間、スイッチS11〜S14、S17〜S30、S51、S52のオン(ON)/オフ(OFF)の状態は、次の通りとなる。
S11:ON、S12:OFF、S13:ON、S14:OFF
S17:ON、S18:ON、S19:ON、S20:OFF
S21:ON、S22:ON、S23:ON、S24:OFF
S25:OFF、S26:OFF、S27:ON、S28:ON、S29:OFF、S30:OFF
S51:ON、S52:ON
このようなリセットの期間は、後述するサンプリングの前に、キャパシタC51、C52にオフセット電圧Vosに応じた電荷を蓄積する、つまりキャパシタC51、C52にオフセット電圧Vosを記憶させるために設けられている。また、この際、スイッチS20、S24がオフされることでOPアンプ14の反転出力端子および非反転出力端子がグランド線Lgから電気的に切り離されている。これにより、出力電圧Vop、Vomのオフセット電圧をキャパシタC51、C52にサンプリングすることが可能となる。
<サンプリング>
図21に示すように、サンプリングが行われる期間、スイッチS11〜S14、S17〜S30、S51、S52のオン(ON)/オフ(OFF)の状態は、次の通りとなる。
S11:ON、S12:OFF、S13:ON、S14:OFF
S17:ON、S18:ON、S19:ON、S20:ON
S21:ON、S22:ON、S23:ON、S24:ON
S25:OFF、S26:OFF、S27:ON、S28:ON、S29:OFF、S30:OFF
S51:OFF、S52:OFF
これにより、キャパシタC51、C52にオフセット電圧Vosに応じた電荷が蓄積された状態で、キャパシタC11により入力電圧Vipがサンプリングされるとともに、キャパシタC12により入力電圧Vimがサンプリングされる。
また、リセット期間からサンプリング期間において、キャパシタC13〜C16は、それらの端子間が短絡されることにより、蓄積された電荷が全て放電される。さらに、リセット期間からサンプリング期間において、キャパシタC17が基準電圧Vrmにより充電されるとともに、キャパシタC18が基準電圧Vrpにより充電される。
<電荷転送>
図22に示すように、電荷転送が行われる期間、スイッチS11〜S14、S17〜S30、S51、S52のオン(ON)/オフ(OFF)の状態は、次の通りとなる。
S11:OFF、S12:ON、S13:OFF、S14:ON
S17:ON、S18:OFF、S19:ON、S20:OFF
S21:ON、S22:OFF、S23:ON、S24:OFF
S25:ON、S26:OFF、S27:OFF、S28:OFF、S29:OFF、S30:ON
S51:OFF、S52:OFF。
これにより、キャパシタC11、C17、C51に蓄積された電荷がキャパシタC13、C15を介して転送される。また、キャパシタC12、C18、C52に蓄積された電荷がキャパシタC14、C16を介して転送される。このような電荷転送により、電圧検出装置52から出力される出力電圧Vop、Vomの差電圧である電圧Vo[1a]は、下記(23)式により表される。
Vo[1a]=2・(Cs・Vi−Cr・Vr)/(Cf+Cf2) …(23)
本実施形態では、キャパシタC51、C52によりオフセット電圧Vosがサンプリングされるため、出力電圧Vop、Vomのそれぞれにオフセット電圧Vosが含まれることとなる。そのため、上記(23)式からも明らかなように、それらの差電圧である電圧Vo[1a]には、オフセット電圧Vosは含まれていない。
上記(20)式に示したキャパシタC11〜C18の容量比を考慮すると、上記(23)式から下記(24)式を導出することができる。
Vo[1a]=Vi−(Vr/2) …(24)
ADC10は、電荷転送により得られる出力電圧Vop、Vomを入力してA/D変換を行い、それらの差電圧である電圧Vo[1a]に対応したデジタルデータを図示しない制御装置へと出力する。
<デジタル処理>
図示しない制御装置は、電圧Vo[1a]に対応したデジタルデータに基づいて電池セル4aの端子間電圧の検出値を求める。このようにして求められる検出値には、上記(23)式および(24)式から明らかなように、OPアンプ14のオフセット電圧Vosは含まれていない。
[2]電池に流れる電流を検出する際の動作
ここでは、電池3に流れる電流を検出する際の動作を例に説明するが、組電池4に流れる電流を検出する際の動作も同様である。電池3に流れる電流を検出する動作が行われる際、MUX11のスイッチS1〜S8は、第1実施形態と同様にオン/オフされる。
電池3に流れる電流が検出される際、電圧検出装置52の動作は、リセット→サンプリング→電荷転送(ホールド)という順で行われる。そして、図示しない制御装置が、電圧検出装置52から出力される出力電圧Vop、VomをA/D変換して得られるデジタルデータに基づいて電池3に流れる電流を検出する。
<リセット>
図23に示すように、リセットが行われる期間、スイッチS11〜S14、S17〜S30、S51、S52のオン(ON)/オフ(OFF)の状態は、次の通りとなる。
S11:ON、S12:OFF、S13:ON、S14:OFF
S17:ON、S18:ON、S19:ON、S20:OFF
S21:ON、S22:ON、S23:ON、S24:OFF
S25:OFF、S26:ON、S27:OFF、S28:OFF、S29:ON、S30:OFF
S51:ON、S52:ON
このようなリセットの期間は、後述するサンプリングの前に、キャパシタC51、C52にオフセット電圧Vosに応じた電荷を蓄積する、つまりキャパシタC51、C52にオフセット電圧Vosを記憶させるために設けられている。また、この際、電池セル4aの電圧を検出する際のリセットの期間と同様の理由から、スイッチS20、S24がオフされている。
<サンプリング>
図24に示すように、サンプリングが行われる期間、スイッチS11〜S14、S17〜S30、S51、S52のオン(ON)/オフ(OFF)の状態は、次の通りとなる。
S11:ON、S12:OFF、S13:ON、S14:OFF
S17:ON、S18:ON、S19:ON、S20:ON
S21:ON、S22:ON、S23:ON、S24:ON
S25:OFF、S26:ON、S27:OFF、S28:OFF、S29:ON、S30:OFF
S51:ON、S52:ON
これにより、キャパシタC51、C52にオフセット電圧Vosに応じた電荷が蓄積された状態で、キャパシタC11により入力電圧Vipがサンプリングされるとともに、キャパシタC12により入力電圧Vimがサンプリングされる。
また、リセット期間からサンプリング期間において、キャパシタC13〜C16は、それらの端子間が短絡されることにより、蓄積された電荷が全て放電される。さらに、リセット期間からサンプリング期間において、キャパシタC17、C18は、基準電圧Vcmにより充電される。
<電荷転送>
図25に示すように、電荷転送が行われる期間、スイッチS11〜S14、S17〜S30、S51、S52のオン(ON)/オフ(OFF)の状態は、次の通りとなる。
S11:OFF、S12:ON、S13:OFF、S14:ON
S17:OFF、S18:ON、S19:OFF、S20:ON
S21:OFF、S22:ON、S23:OFF、S24:ON
S25:OFF、S26:ON、S27:OFF、S28:OFF、S29:ON、S30:OFF
S51:OFF、S52:OFF。
これにより、キャパシタC11、C51に蓄積された電荷がキャパシタC13を介して転送される。また、キャパシタC12、C52に蓄積された電荷がキャパシタC14を介して転送される。このような電荷転送により、電圧検出装置52から出力される出力電圧Vop、Vomの差電圧である電圧Vo[1b]は、下記(25)式により表される。
Vo[1b]=(2・Cs・Vi)/Cf …(25)
本実施形態では、キャパシタC51、C52によりオフセット電圧Vosがサンプリングされるため、出力電圧Vop、Vomのそれぞれにオフセット電圧Vosが含まれることとなる。そのため、上記(25)式からも明らかなように、それらの差電圧である電圧Vo[1b]には、オフセット電圧Vosは含まれていない。
上記(20)式に示したキャパシタC11〜C18の容量比を考慮すると、上記(25)式から下記(26)式を導出することができる。
Vo[1b]=16・Vi …(26)
ADC10は、電荷転送により得られる出力電圧Vop、Vomを入力してA/D変換を行い、それらの差電圧である電圧Vo[1b]に対応したデジタルデータを図示しない制御装置へと出力する。
<デジタル処理>
図示しない制御装置は、電圧Vo[1b]に対応したデジタルデータに基づいてシャント抵抗Rs1の端子間電圧の検出値を求める。このようにして求められる検出値には、上記(25)式および(26)式から明らかなように、OPアンプ14のオフセット電圧Vosは含まれていない。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。なお、この場合、第4実施形態の構成に対し、2つの回路素子(キャパシタC51、C52)を追加するだけで、OPアンプ14のオフセットキャンセルが実現されている。そのため、本実施形態によれば、回路規模の大幅な増加を招くことなく、オフセットキャンセルも実現することができる。さらに、本実施形態によれば、1回の電圧の検出毎にサンプリングを1回だけ実行するようになっているため、第1実施形態に比べ、サンプリングの速度が速くなるという効果が得られる。
(第6実施形態)
以下、第6実施形態について図26を参照して説明する。
図26に示す検出装置61は、車両に搭載されるグロープラグ62、63の電圧および電流を検出するもので、例えばACICとして構成されている。グロープラグ62、63は、それぞれ端子P61、P62とグランド線Lgとの間に接続されている。
端子P61は、グロープラグ62に対する通電を制御するためのNチャネル型MOSトランジスタQ61(以下、トランジスタQ61と省略する)およびシャント抵抗Rs61を介して電源電圧VBが供給される電源線Lbに接続されている。電源電圧VBは、例えば車載のバッテリから供給されるバッテリ電圧である。端子P62は、グロープラグ63に対する通電を制御するためのNチャネル型MOSトランジスタQ62(以下、トランジスタQ62と省略する)およびシャント抵抗Rs62を介して電源線Lbに接続されている。
検出装置61は、グロープラグ62、63に流れる電流を検出する機能およびグロープラグ62、63の端子間電圧を検出する機能などを有する。なお、グロープラグ62に流れる電流は、その電流が流れる経路に直列に介在するように設けられたシャント抵抗Rs61の端子間の電圧に基づいて検出される。また、グロープラグ63に流れる電流は、その電流が流れる経路に直列に介在するように設けられたシャント抵抗Rs62の端子間の電圧に基づいて検出される。
検出装置61の端子P63、P64には、シャント抵抗Rs61の各端子がそれぞれ接続されている。検出装置61の端子P65、P66には、シャント抵抗Rs62の各端子がそれぞれ接続されている。検出装置61の端子P67、P68には、端子P62、グランド線Lgがそれぞれ接続されている。検出装置61の端子P69、P70には、端子P61、グランド線Lgがそれぞれ接続されている。なお、端子P67、P68と、端子P69、P70とは、いずれも2つの電圧検出対象ノードに相当する。
検出装置61は、電圧検出装置64およびA/D変換器65などを備えている。電圧検出装置64は、第1実施形態の電圧検出装置9などと同様の構成であり、電圧検出モードと電流検出モードとを切り替え可能な構成となっている。この場合、電圧検出モードは、端子P67、P68間の電圧、つまりグロープラグ63の端子間電圧を検出する際、または端子P69、P70間の電圧、つまりグロープラグ62の端子間電圧を検出する際に用いられるモードである。
また、電流検出モードは、端子P63、P64間の電圧、つまりグロープラグ62に流れる電流を検出するためのシャント抵抗Rs61の端子間の電圧を検出する際、または端子P65、P66間の電圧、つまりグロープラグ63に流れる電流を検出するためのシャント抵抗Rs62の端子間の電圧を検出する際に用いられるモードである。
電圧検出装置64は、電圧検出装置9などと同様の構成、つまりMUX11、SC増幅回路12および動作制御部13を備えている。なお、この場合、MUX11のスイッチS1〜S8の各一方の端子は、端子P62〜P70にそれぞれ接続されている。また、本実施形態では、SC増幅回路12の増幅率の設定が、第1実施形態などと異なる。
すなわち、この場合、グロープラグ62、63の端子間電圧は、+12V〜+14Vの範囲の電圧値となることが想定される。そのため、本実施形態では、容量比の設定(調整)により、電圧検出モード時の増幅率、つまり第1増幅率は、例えば「0.25」に設定されている。これにより、電圧検出モード時、ADC10に入力される電圧を入力電圧範囲に収めることを可能としている。
以上説明したように、本実施形態の検出装置61は、第1実施形態の電圧検出装置9と同様に構成された電圧検出装置64を備えており、その電圧検出装置64を用いてグロープラグ62、63の電圧および電流を検出する構成となっている。したがって、本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果、特に、回路規模の増加を抑制しつつ、入力のダイナミックレンジに応じて高精度な検出を実現することができるという優れた効果が得られる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で任意に変形、組み合わせ、あるいは拡張することができる。
上記各実施形態で示した数値などは例示であり、それに限定されるものではない。
第2実施形態において、第2サンプリングおよび第2電荷転送の期間中、キャパシタC11、C12に対する入力を入力電圧Vimに固定することにより検出対象となる電圧をゼロにしていたが、キャパシタC11、C12に対する入力を入力電圧Vipに固定することにより検出対象となる電圧をゼロにしてもよい。
上記各実施形態では、1回の電圧の検出毎つまり1回の信号(検出値)の取得毎に、サンプリングが2回または1回実行される構成となっていたが、各サンプリングについて、目標のサンプリング周波数より十分に高い周波数で入力信号をサンプリングするオーバーサンプリングの手法を適用することも可能である。このようにすれば、電圧または電流の検出精度を一層向上することができる。例えば、1回の電圧の検出毎に2回のサンプリングが実行される実施形態について、「第1サンプリング→第1電荷転送」をn回繰り返し積分した後のADC10の出力と「第2サンプリング→第2電荷転送」をn回繰り返し積分した後のADC10の出力とから検出値を得るようにしてもよい。なお、nは正の整数である。オーバーサンプリングの手法を適用する場合においては、n回繰り返されたサンプリング全体を1回のサンプリングとみなすことができる。したがって、1回の電圧の検出毎に実行されるサンプリングの回数は、純粋に2回または1回だけでなく、n回繰り返されたサンプリング全体を1回として数えた場合における2回または1回も含まれることとなる。
スイッチトキャパシタ増幅回路としては、上記各実施形態で示した構成に限らずともよく、サンプリング容量およびフィードバック容量を備えた差動構成であり、その増幅率を切り替え可能な構成であればよく、その具体的な構成は適宜変更することができる。例えば、フィードバック容量の容量値を切り替えるフィードバック容量切替部15およびサンプリング容量の容量値を切り替えるサンプリング容量切替部35のうち、少なくとも一方を備え、その切り替えにより、増幅率の切り替えを行う構成であってもよい。また、サンプリング容量を構成するキャパシタの数は、必要とする容量値などに応じて適宜変更すればよい。
上記各実施形態では、本発明の電圧検出装置が電池の電圧および電流を検出する用途、グロープラグの電圧および電流を検出する用途に適用された例について説明したが、本発明の電圧検出装置は、2つの電圧検出対象ノード間の電圧と、電流を検出するためのシャント抵抗の端子間の電圧と、を検出する用途全般に適用することができる。
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
4…組電池、4a、4b…電池セル、9、32、52、64…電圧検出回路、10、65…A/D変換器、11…マルチプレクサ、12、33、53…スイッチトキャパシタ増幅回路、13、34、54…動作制御部、15…フィードバック容量切替部、35…サンプリング容量切替部、C11、C12、C31、C32…キャパシタ、C13〜C16…キャパシタ、P1〜P8、P63〜P70…端子、Rs1、Rs2、Rs61、Rs62…シャント抵抗。

Claims (10)

  1. 2つの電圧検出対象ノード(P5〜P8、P67〜P70)間の電圧を検出する電圧検出モードと、電流を検出するためのシャント抵抗(Rs1、Rs2、Rs61、Rs62)の端子(P1〜P4、P63〜P66)間の電圧を検出する電流検出モードと、を切り替え可能な電圧検出装置(9、32、52、64)であって、
    前記2つの電圧検出対象ノードの各電圧および前記シャント抵抗の各端子電圧のうちいずれかを選択し、第1出力電圧および第2出力電圧として出力するマルチプレクサ(11)と、
    サンプリング容量(C11、C12、C31、C32)およびフィードバック容量(C13〜C16)を備え、前記サンプリング容量により前記第1出力電圧および前記第2出力電圧をサンプリングし、前記フィードバック容量を介して前記サンプリングされた電荷を転送することにより前記第1出力電圧および前記第2出力電圧に対応した検出電圧を出力する差動構成のスイッチトキャパシタ増幅回路(12、33、53)と、
    前記マルチプレクサおよび前記スイッチトキャパシタ増幅回路の動作を制御する動作制御部(13、34、54)と、
    を備え、
    前記スイッチトキャパシタ増幅回路は、その増幅率を切り替え可能な構成であり、
    前記動作制御部は、
    前記2つの電圧検出対象ノードの各電圧を出力するように前記マルチプレクサの動作を制御するとともに、前記増幅率を第1増幅率に切り替えるように前記スイッチトキャパシタ増幅回路の動作を制御することにより、前記電圧検出モードに切り替え、
    前記シャント抵抗の各端子電圧を出力するように前記マルチプレクサの動作を制御するとともに、前記増幅率を前記第1増幅率よりも高い第2増幅率に切り替えるように前記スイッチトキャパシタ増幅回路の動作を制御することにより、前記電流検出モードに切り替える電圧検出装置。
  2. 前記スイッチトキャパシタ増幅回路は、
    前記フィードバック容量の容量値を切り替えるフィードバック容量切替部(15)を備え、
    前記フィードバック容量切替部による容量値の切り替えにより、前記増幅率の切り替えを行う構成である請求項1に記載の電圧検出装置。
  3. 前記スイッチトキャパシタ増幅回路(33)は、
    前記サンプリング容量の容量値を切り替えるサンプリング容量切替部(35)を備え、
    前記サンプリング容量切替部による容量値の切り替えにより、前記増幅率の切り替えを行う構成である請求項1または2に記載の電圧検出装置。
  4. 前記動作制御部は、1回の電圧の検出毎に、前記サンプリングを2回実行するように前記スイッチトキャパシタ増幅回路の動作を制御する請求項1から3のいずれか一項に記載の電圧検出装置。
  5. 前記検出についてオーバーサンプリングの手法が適用される場合、
    前記動作制御部は、1回の電圧の検出毎に、前記オーバーサンプリングの手法に基づいて決定される複数の回数だけ繰り返されるサンプリング全体を1回の前記サンプリングとして数えて、前記サンプリングを2回実行するように前記スイッチトキャパシタ増幅回路の動作を制御する請求項4に記載の電圧検出装置。
  6. 前記スイッチトキャパシタ増幅回路は、前記サンプリング容量として、差動構成において対をなす第1サンプリング容量(C11、C31)および第2サンプリング容量(C12、C32)を備え、
    前記動作制御部は、
    前記2回のサンプリングのうち、一方の前記サンプリングでは前記第1サンプリング容量を用いて前記第1出力電圧をサンプリングするとともに前記第2サンプリング容量を用いて前記第2出力電圧をサンプリングし、他方の前記サンプリングでは前記第2サンプリング容量を用いて前記第1出力電圧をサンプリングするとともに前記第1サンプリング容量を用いて前記第2出力電圧をサンプリングするように、前記マルチプレクサおよび前記スイッチトキャパシタ増幅回路の動作を制御する請求項4または5に記載の電圧検出装置。
  7. 前記スイッチトキャパシタ増幅回路は、前記サンプリング容量として、差動構成において対をなす第1サンプリング容量(C11、C31)および第2サンプリング容量(C12、C32)を備え、
    前記動作制御部は、
    前記2回のサンプリングのうち、一方の前記サンプリングでは前記第1サンプリング容量を用いて前記第1出力電圧および前記第2出力電圧の一方をサンプリングするとともに前記第2サンプリング容量を用いて前記第1出力電圧および前記第2出力電圧の他方をサンプリングし、他方の前記サンプリングでは前記第1サンプリング容量を用いて前記第1出力電圧および前記第2出力電圧の一方をサンプリングするとともに前記第2サンプリング容量を用いて前記第1出力電圧および前記第2出力電圧の一方をサンプリングするように、前記マルチプレクサおよび前記スイッチトキャパシタ増幅回路の動作を制御する請求項4または5に記載の電圧検出装置。
  8. さらに、前記スイッチトキャパシタ増幅回路から出力される前記検出電圧を入力する差動入力形式のA/D変換器(10、65)を備え、
    前記スイッチトキャパシタ増幅回路は、前記検出電圧が前記A/D変換器の入力電圧範囲に収まるようにオフセットを付与することが可能な構成であり、
    前記動作制御部は、前記電圧検出モードに切り替える際、前記オフセットの付与を行うように前記スイッチトキャパシタ増幅回路の動作を制御する請求項1から7のいずれか一項に記載の電圧検出装置。
  9. 前記電圧検出対象ノード(P5〜P8)は、組電池(4)を構成する各電池セル(4a、4b)の端子に接続されており、
    前記シャント抵抗(Rs2)は、前記電池セルに流れる電流の経路に直列に介在するように設けられている請求項1から8のいずれか一項に記載の電圧検出装置。
  10. 前記サンプリング容量は、配線間容量により構成されている請求項9に記載の電圧検出装置。
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