JP6922307B2 - 現像剤補給装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、現像剤補給装置及び画像形成装置に関する。
特許文献1には、攪拌羽と攪拌スクリューを同時に駆動させると共に、搬送スクリューは停止したままにしておく第1の駆動方式と、攪拌スクリューと搬送スクリューを同時に駆動させる第2の駆動方式を有するトナー補給装置が記載されている。
特開2006−119314号公報
本発明は、排出口よりも循環経路の下流側、かつ排出口の近くに補給口が形成された現像剤補給装置において、補給口に補給された現像剤が循環経路を逆流して排出口から排出されることの抑制を目的とする。
請求項1に記載の現像剤補給装置は、複数の搬送部材により現像剤が循環される循環経路を備える筐体と、前記筐体から前記現像剤を排出する排出口と、前記筐体において、前記排出口よりも前記循環経路の下流側、かつ前記排出口の近くに形成され、前記筐体に前記現像剤を補給する補給口と、前記筐体に対して回転可能に支持された軸部と、前記軸部に対して螺旋状に形成された羽根部と、を含む前記複数の搬送部材における一の搬送部材であって、前記筐体において、前記補給口に対応する位置に設けられ、前記補給口よりも前記循環経路の上流側の前記羽根部の前記現像剤の搬送力が前記補給口よりも前記下流側の前記羽根部の前記現像剤の搬送力よりも強い前記一の搬送部材と、を備えた。
請求項2に記載の現像剤補給装置は、複数の搬送部材により現像剤が循環される循環経路を備える筐体と、前記筐体から前記現像剤を排出する排出口と、前記筐体において、前記排出口よりも前記循環経路の下流側、かつ前記排出口の近くに形成され、前記筐体に前記現像剤を補給する補給口と、前記複数の搬送部材における一の搬送部材であって、前記筐体において、前記補給口に対応する位置に設けられ、前記補給口よりも前記循環経路の上流側の前記現像剤の搬送力が前記補給口に対向する領域及び前記補給口よりも前記下流側の前記現像剤の搬送力よりも強い前記一の搬送部材と、を備えた。
請求項に記載の現像剤補給装置は、請求項1又は2に記載の現像剤補給装置であって、前記一の搬送部材は、前記筐体に対して回転可能に支持された軸部と、前記軸部に対して螺旋状に形成された羽根部と、を備え、前記補給口よりも前記上流側の前記羽根部を前記軸部の軸方向に投影した投影面積が前記補給口よりも前記下流側の前記羽根部を前記軸方向に投影した投影面積よりも大きい。
請求項に記載の現像剤補給装置は、請求項1から3の何れか1項に記載の現像剤補給装置であって、前記一の搬送部材は、前記筐体に対して回転可能に支持された軸部と、前記軸部に対して螺旋状に形成された羽根部と、を備え、前記補給口よりも前記上流側の前記羽根部の間隔が前記補給口よりも前記下流側の前記羽根部の間隔よりも広い。
請求項に記載の現像剤補給装置は、請求項1から4の何れか1項の現像剤補給装置であって、前記一の搬送部材は、前記筐体に対して回転可能に支持された軸部と、前記軸部に対して螺旋状に形成された羽根部と、を備え、前記補給口よりも前記上流側の前記羽根部と前記軸部との間は隙間なく形成され、前記補給口よりも前記下流側の前記羽根部と前記軸部との間は隙間が形成されている。
請求項に記載の画像形成装置は、請求項1から請求項の何れか1項に記載の現像剤補給装置と、像保持体と、前記像保持体を帯電する帯電手段と、前記帯電手段により帯電された前記像保持体に露光して前記像保持体に潜像を形成する露光手段と、前記露光手段により形成された前記潜像を前記現像剤補給装置により補給された前記現像剤を用いて現像する現像手段と、前記現像手段により現像された現像剤像を記録媒体に転写する転写手段と、前記転写手段により転写された前記現像剤像を前記記録媒体に定着する定着手段と、を備えた。
請求項1に記載の現像剤補給装置は、排出口よりも循環経路の下流側、かつ排出口の近くに補給口が形成された現像剤補給装置において、補給口に補給された現像剤が循環経路を逆流して排出口から排出されることを抑制できる。
請求項に記載の現像剤補給装置は、補給口よりも上流側の羽根部と補給口よりも下流側の羽根部との投影面積が同等の構成に比べて、上流側の羽根部が循環経路の下流側に押し返す単位時間あたりの現像剤の搬送量を多くすることができる。
請求項に記載の現像剤補給装置は、補給口よりも上流側の羽根部と補給口よりも下流側の羽根部との間隔が同等の構成に比べて、上流側の羽根部が循環経路の下流側に押し返す単位時間あたりの現像剤の搬送量を多くすることができる。
請求項に記載の現像剤補給装置は、補給口よりも上流側の羽根部と軸部との間に隙間を形成する構成に比べて、補給口に補給された現像剤が上流側の羽根部と軸部との間を通過する量を減らすことができる。
請求項に記載の画像形成装置は、請求項1から請求項の何れか1項に記載の現像剤補給装置を備えない構成に比べて、画像ムラを抑制することができる。
第1及び第2の実施形態の画像形成装置を示す正面図である。 第1及び第2の実施形態のトナー補給装置を示す斜視図である。 第1の実施形態の覆部を取り外した状態のトナー補給装置を示す斜視図である。 第1の実施形態の覆部を取り外した状態のトナー補給装置を示す平面図である。 第1の実施形態の搬送オーガを示す拡大図である。 第1の実施形態の比較例のトナー補給装置を示す平面図である。 第2の実施形態の搬送オーガを示す拡大図である。 第2の実施形態の変形例の搬送オーガを示す拡大図である。
(第1の実施形態)
(全体構成)
以下、第1の実施形態における画像形成装置10について説明する場合は、画像形成装置10を基準とする方向を用いて説明する。すなわち、図1に示す画像形成装置10の幅方向をX方向、高さ方向をY方向、奥行き方向をZ方向とする。また、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれ一方側と他方側を区別する必要がある場合は、図1に示す画像形成装置10の右側を+X側、左側を−X側、上側を+Y側、下側を−Y側、前側を+Z側、後側を−Z側と記載する。また、第1の実施形態では、記録媒体の一例として記録用紙Pを採用し、記録用紙Pが送出される送出方向の上流側を単に「上流側」とし、送出方向の下流側を単に「下流側」という。
図1に示すように、画像形成装置10は、箱状の装置本体11を備え、この装置本体11内に種々の部材が配置されている。
この装置本体11内の下方(−Y側)付近には、記録用紙Pが収容された給紙部12が配置されている。この給紙部12の下流側には、記録用紙Pを送り出す送出ロール14が配置されている。送出ロール14の下流側には、記録用紙Pを搬送する一対のロールで構成された搬送ロール16と、搬送ロール16で搬送された記録用紙Pの搬送タイミングを合わせる一対のロールで構成された位置合わせロール18とが配置されている。これら前述したものを含んで第1の実施形態における用紙搬送路15が形成されている。
位置合わせロール18の下流側には、感光体21を有する感光体ユニット20と、現像剤としてのトナーが収容されるとともに、感光体21に作像される静電潜像に対してトナーで現像を行う現像ユニット30と、現像ユニット30にトナーを供給するためのトナー供給ユニット40と、が配置されている。感光体21は、像保持体の一例であり、現像ユニット30は、現像手段の一例である。
感光体ユニット20には、感光体21を帯電する帯電ユニット22が配置されている。この帯電ユニット22は、図示しない電源に接続されている。そして、帯電ユニット22は、接地された感光体21との間に電位差が生じるように電源から通電されることによりコロナ放電を生じさせ、感光体21を帯電する。帯電ユニット22は、帯電手段の一例である。
感光体ユニット20の上方(+Y側)には、帯電ユニット22によって帯電された感光体21に、画像信号に基づき光を照射(露光)して、潜像(静電潜像)を形成する露光装置23が配置されている。露光装置23は、露光手段の一例である。また、感光体ユニット20の下方(−Y側)には、感光体21上のトナー像を記録用紙Pに静電的に転写する転写ベルト70が配置されている。転写ベルト70は、転写手段の一例である。
感光体ユニット20の下流側には、記録用紙Pに転写されたトナー像を、その記録用紙Pに定着する定着ユニット80が配置されている。定着ユニット80の下流側には、複数の排出ロール90が配置されている。定着ユニット80は、定着手段の一例である。
(要部構成)
次に、第1の実施形態に係る画像形成装置10の要部構成について説明する。
(トナー供給ユニット)
トナー供給ユニット40は、その内部にトナーが収容された図示しないトナー容器と、この図示しないトナー容器から補給されたトナーを現像ユニット30に補給するトナー補給装置50(図2参照)とを備えている。
(トナー補給装置)
図2に示すように、トナー補給装置50は、Z方向を長手とし、X方向を短手とし、上方(+Y側)が開口した箱状の本体部52と、本体部52の開口を覆うように本体部52の上方(+Y側)に着脱可能に配置された覆部54とを備えている。本体部52は、筐体の一例である。なお、本体部52の詳細については後述する。また、トナー補給装置50は、本体部52内のトナーを現像ユニット30(図1参照)に補給するための複数の部材から構成された排出経路100を備えている。
覆部54は、図示しないトナー容器の形状に沿った湾曲形状に形成されている。
また、覆部54の+Z側であり、後述する搬送オーガ64の上方(+Y側)に対応する位置には、図示しないトナー容器に収容されたトナーを本体部52に補給する開口として、Y方向に見て矩形状の補給口54Aが形成されている。なお、補給口54Aの詳細については後述する。
図示しないトナー容器は、覆部54の+Z側から−Z側に向けて挿入されることにより、トナー補給装置50に装着される。そして、図示しないトナー容器は、トナー補給装置50に装着された状態において、図示しないモータから回転力が伝達されることにより、その内部に収容されたトナーが+Z側に搬送され、補給口54Aを通じてトナーを本体部52に補給することとされている。
また、本体部52の+Z側の端部であって、X−Y面に沿った側壁52Aには、本体部52からトナーを排出する排出口56が形成されている。この排出口56には、複数の部材から構成された排出経路100が接続されている。そして、排出口56から排出された本体部52内のトナーは、排出経路100を通じて現像ユニット30(図1参照)に補給される。
(本体部)
本体部52は、図3に示すように、側壁52Aの−X側の端部から−Z側に延び、Z−Y面に沿った側壁52Bを備えている。本体部52は、側壁52Aの+X側の端部から−Z側に延び、Z−Y面に沿った側壁52Cを備えている。本体部52は、側壁52B及び側壁52Cの−Z側の端部を繋ぐ側壁52Dを備えている。
本体部52は、側壁52A、側壁52B、側壁52C及び側壁52Dの図示しない−Y側の端部を繋ぐ底壁52Eを備えている。本体部52は、底壁52EのX方向の中央であって、Z方向に沿う部分に、上方(+Y側)に延出する一対の中央壁を備えている。なお、一対の中央壁のうち、側壁52B側(−X側)を中央壁52Fとし、側壁52C側(+X側)を中央壁52Gとする。中央壁52F及び中央壁52Gの+Z側の端部は、側壁52Aとの間にZ方向に間隔が形成され、中央壁52F及び中央壁52Gの−Z側の端部は、側壁52Dとの間にZ方向に間隔が形成されている。
本体部52には、複数の搬送部材が配置されている。複数の搬送部材としては、搬送オーガ58と、アジテータ60と、アジテータ62と、搬送部材64とがある。これらの複数の搬送部材は、現像ユニット30(図1参照)に設けられた図示しないセンサにより、現像ユニット30内のトナーが足りないと判定された場合に、図示しないモータから回転力が伝達されて駆動することとされている。そして、複数の搬送部材により本体部52内を搬送されたトナーは、排出口56から排出され、排出経路100を通じて現像ユニット30(図1参照)に補給される。なお、複数の搬送部材により本体部52内を搬送されたトナーのうち、排出口56から排出されなかったトナーは、再び、本体部52内で搬送される。
本体部52における側壁52Bと中央壁52Fとの間であって、補給口54Aの下方(−Y側)に対応する位置には、図示しないモータから回転力が伝達されて回転し、アジテータ60側(−Z側)にトナーを搬送する搬送オーガ58が配置されている。搬送オーガ58は、一の搬送部材の一例である。
搬送オーガ58は、図4に示すように、本体部52に対して回転可能に支持された軸部58Aと、軸部58Aに対して螺旋状に形成された上流羽根部58B及び下流羽根部58Cとを備えている。ここで、補給口54Aの+Z側の端部からX方向に引いた直線を仮想線Sとする。そして、図4及び図5に示すように、上流羽根部58Bは仮想線Sに対して+Z側に形成されており、下流羽根部58Cは仮想線Sに対して−Z側に形成されている。なお、搬送オーガ58における上流羽根部58Bと下流羽根部58Cとの境は、補給口54Aの+Z側の端部からX方向に引いた直線部分には限らず、補給口54AのZ方向の範囲内であればよい。そのため、たとえば、搬送オーガ58における上流羽根部58Bと下流羽根部58Cとの境を補給口54AのZ方向の中央からX方向に引いた直線部分としてもよい。
また、図4に示すように、補給口54Aの下方(−Y側)に対応する位置には、下流羽根部58Cが配置されている。上流羽根部58Bは上流側の羽根部の一例であり、下流羽根部58Cは下流側の羽根部の一例である。ここで、「補給口54Aに対応する」とは、補給口54AのZ方向の両端部が下流羽根部58CのZ方向の範囲内に位置することを意味する。
搬送オーガ58は、上流羽根部58Bと軸部58Aとの間は隙間なく形成され、下流羽根部58Cと軸部58Aとの間は隙間が形成されている。また、上流羽根部58B及び下流羽根部58Cの外径、すなわち、軸部58Aからそれぞれの外周までの距離は同等とされている。これにより、搬送オーガ58は、上流羽根部58BをZ方向に投影した投影面積が下流羽根部58CをZ方向に投影した投影面積よりも大きくなっている。また、上流羽根部58Bと下流羽根部58CとのZ方向の間隔、すなわち、螺旋ピッチは同等とされ、また、双方ともに一条螺旋構造とされている。そのため、上流羽根部58Bの単位時間あたりのトナーの搬送量が下流羽根部58Cの単位時間あたりのトナーの搬送量よりも多くなっている。
なお、下流羽根部58Cと軸部58Aとの間は隙間が形成されているため、上流羽根部58Bにより搬送されてきた全てのトナーを−Z側に搬送できない。これにより、本体部52において下流羽根部58Cが配置された位置、すなわち、補給口54Aの下方(−Y側)に対応する位置では、トナーが滞留しやすくなっている。つまり、本体部52内のトナーを搬送する搬送力は、搬送オーガ58において、上流羽根部58Bの搬送力が下流羽根部58Cの搬送力よりも強くなっている。
図3に示すように、本体部52における側壁52Bと中央壁52Fとの間であって、搬送オーガ58の−Z側には、搬送オーガ58から回転力が伝達されて回転し、−Z側にトナーを搬送する螺旋状のアジテータ60が配置されている。本体部52における側壁52Cと中央壁52Gとの間には、図示しないモータから回転力が伝達されて回転し、+Z側にトナーを搬送する螺旋状のアジテータ62が配置されている。
本体部52における側壁52AのX方向の中央から側壁52DのX方向の中央に向かってZ方向に沿う位置には、図示しないモータから回転力が伝達されて回転することにより、トナーを搬送する搬送部材64が配置されている。
図4に示すように、搬送部材64は、中央壁52Fと中央壁52Gとの間をZ方向に沿って延びる円柱状の軸部64Aを備えている。また、搬送部材64は、中央壁52F及び中央壁52Gの−Z側の端部から−Z側に突出する軸部64Aの径方向に延びる板状の板部64Bを備えている(図3参照)。この板部64Bは、アジテータ60から搬送されてきたトナーをアジテータ62側(+X側)に搬送する。さらに、搬送部材64は、中央壁52F及び中央壁52Gの+Z側の端部から+Z側に突出する軸部64Aに対して螺旋状に形成されたオーガ部64Cを備えている。このオーガ部64Cは、アジテータ62から搬送されてきたトナーを排出経路100側(+Z側)に搬送する。なお、オーガ部64Cにより排出経路100側(+Z側)に搬送されなかったトナーは、オーガ部64Cを通過して、搬送オーガ58に搬送される。オーガ部64Cにより排出経路100側(+Z側)に搬送されるトナーの量は、オーガ部64Cを通過するトナーの量よりも多くなっている。
ここで、複数の搬送部材は、一体で駆動することとされている。また、コイル状のアジテータ60及びアジテータ62が回転して外周部でトナーを搬送することに対し、搬送オーガ58は上流羽根部58B及び下流羽根部58Cの面で押し出してトナーを搬送するため、搬送オーガ58の搬送力はアジテータ60又はアジテータ62の搬送力よりも強い。
また、図4に示すように、本体部52において、下流羽根部58Cの外側(−X側)には、本体部52内のトナーの有無を検知するセンサ52Hが設けられている。このセンサ52Hは、一例として、感圧式のセンサとされている。そして、センサ52Hにより、本体部52内のトナーが足りないと判定された場合には、図示しないトナー容器が駆動され、補給口54Aを通じて本体部52にトナーが補給される。
以上のように、複数の搬送部材がトナーを搬送することにより、本体部52内でトナーが循環する循環経路が形成されている。具体的には、図4に示すように、循環経路は、搬送オーガ58、アジテータ60、板部64B、アジテータ62、オーガ部64Cの順にトナーが搬送され、オーガ部64Cが排出経路100側(+Z側)に搬送しきれずに搬送オーガ58側(−X側)に搬送されたトナーが再び搬送される経路である。そして、循環経路において、搬送オーガ58、アジテータ60、板部64B、アジテータ62、オーガ部64Cの順にトナーが搬送される方向を搬送方向とする。また、以下では、搬送方向の上流側を「搬送方向上流側」とし、搬送方向の下流側を「搬送方向下流側」という。搬送方向下流側は、循環経路の下流側の一例であり、搬送方向上流側は、循環経路の上流側の一例である。
(補給口)
図3に示すように、補給口54Aは、上述のように、図示しないトナー容器に収容されたトナーを本体部52に補給する開口であって、排出口56よりも搬送方向下流側、かつ排出口56の近くに形成されている。
ここで、「排出口56の近く」とは、第1の実施形態では「本体部52のZ方向において、+Z側よりに配置されていること」を意味する。さらに、「排出口56の近く」とは、望ましくは、「本体部52のZ方向において、+Z側よりであって、中央壁52F及び中央壁52Gの+Z側の端部と補給口54Aの+Z側の端部との距離が搬送オーガ58の螺旋ピッチよりも短くなるように配置されていること」を意味する。
(作用効果)
次に、第1の実施形態の作用効果について説明する。
第1の実施形態では、現像ユニット30に設けられた図示しないセンサにより、現像ユニット30内のトナーが足りないと判定された場合には、複数の搬送部材が駆動して、排出経路100を通じてトナーが現像ユニット30に補給される。また、第1の実施形態では、センサ52Hにより、本体部52内のトナーが足りないと判定された場合には、図示しないトナー容器が駆動して、その内部に収容されたトナーが+Z側に搬送され、補給口54Aを通じてトナーが本体部52に補給される。
補給口54Aを通じて本体部52に補給されたトナーは、図3に示すように、搬送オーガ58が回転することによりアジテータ60側(−Z側)に搬送され、アジテータ60に搬送される。搬送オーガ58からアジテータ60に搬送されたトナーは、アジテータ60が回転することにより側壁52D側(−Z側)に搬送されていく。アジテータ60により側壁52Dまで搬送されたトナーは、板部64Bが回転することによりアジテータ62側(+X側)に搬送され、アジテータ62に搬送される。板部64Bからアジテータ62に搬送されたトナーは、アジテータ62が回転することにより側壁52A側(+Z側)に搬送されていく。アジテータ62により側壁52Aまで搬送され、オーガ部64C(図4参照)により排出経路100側(+Z側)に搬送されなかったトナーは、オーガ部64Cを通過して再び搬送オーガ58に搬送される。この一連の動作を繰り返して、循環経路が形成される。
一方、オーガ部64Cにより排出経路100側(+Z側)に搬送されたトナーは、排出口56(図3参照)を通じて排出経路100内を搬送され、現像ユニット30(図1参照)内に排出される。
ここで、第1の実施形態のトナー補給装置50の比較例として、図6に示す比較例のトナー補給装置500について説明する。この比較例のトナー補給装置500は、本体部520における側壁520Bと中央壁520Fとの間に第1の実施形態における搬送オーガ58(図4参照)を備えない点で、第1の実施形態と異なっている。つまり、トナー補給装置500は、側壁520Bと中央壁520Fとの間には、アジテータ600のみが配置されている。そして、比較例のトナー補給装置500では、補給口540Aの搬送方向上流側にトナーがない又は著しく少ない状態で、図示しないトナー容器から補給口540Aを通じて本体部520にトナーが補給された場合には以下の問題が生じる。
図示しないトナー容器から本体部520には、トナーの自重や図示しないトナー容器の回転による排出力によりトナーが落下し、補給口540Aを通じて本体部520にトナーが補給される。そして、この補給されたトナーは、底壁520Eに接触して、搬送方向上流側と搬送方向下流側とに拡散する。搬送方向上流側にトナーが拡散された場合、螺旋状のアジテータ600の内周部の隙間からさらに搬送方向上流側にトナーが流出する。そして、アジテータ600からさらに搬送方向上流側に流出したトナーは、オーガ部640Cの搬送領域に達して、オーガ部640Cに巻き込まれる。オーガ部640Cに巻き込まれたトナーは、排出経路1000側(+Z側)に搬送され、排出口560を通じて排出経路1000内を搬送されていき、現像ユニット30(図1参照)へのトナーの逆流が生じてしまう。
また、アジテータの搬送方向上流側、かつ補給口に対応する位置にアジテータよりも搬送力の強い搬送オーガを備えた構成において、その搬送オーガの全ての羽根部と軸部との間に隙間が形成される場合には、以下の問題が生じる。
このとき、補給口の搬送方向上流側にトナーがない又は著しく少ない場合には、搬送方向上流側にトナーが拡散されたとき、搬送オーガの羽根部と軸部との隙間からさらに搬送方向上流側にトナーが流出してしまう。また、搬送方向上流側にトナーが拡散された場合、搬送オーガと側壁や中央壁との隙間からさらに搬送方向上流側にトナーが流出してしまう。
つまり、アジテータの搬送方向上流側にアジテータよりも搬送力の強い搬送オーガを備えたとしても、この搬送オーガ内における搬送力に差を設けなければ、現像ユニット30(図1参照)へのトナーの逆流が生じてしまう。
これに対し、第1の実施形態のトナー補給装置50では、図4に示すように、補給口54Aの下方(−Y側)に対応する位置に、上流羽根部58Bの搬送力が下流羽根部58Cの搬送力よりも強い搬送オーガ58を備えている。つまり、第1の実施形態では、上流羽根部58Bの単位時間あたりのトナーの搬送量を下流羽根部58Cの単位時間あたりのトナーの搬送量よりも多くすることで、上流羽根部58Bの搬送力を下流羽根部58Cの搬送力よりも強くしている。したがって、第1の実施形態では、補給口54Aを通じて本体部52に補給されたトナーが搬送方向上流側へと流出したとしても、下流羽根部58Cよりも搬送力の強い上流羽根部58Bにより、搬送方向下流側へとトナーを押し返すことができる。
以上のように構成されたことにより、第1の実施形態では、補給口54Aから補給され、底壁52Eに接触することにより、搬送方向上流側に流出したトナーは、下流羽根部58Cよりも搬送力の強い上流羽根部58Bにより、搬送方向下流側に搬送される。したがって、第1の実施形態によれば、補給口54Aよりも搬送方向上流側と補給口54Aよりも搬送方向下流側との搬送力が同等の構成に比べて、補給口54Aに補給されたトナーが循環経路を逆流して排出口56から排出されることを抑制できる。
また、第1の実施形態では、上流羽根部58BをZ方向に投影した投影面積を下流羽根部58CをZ方向に投影した投影面積よりも大きくすることにより、上流羽根部58Bの搬送力を下流羽根部58Cの搬送力よりも強くしている。そのため、第1の実施形態では、上流羽根部58Bの単位時間あたりのトナーの搬送量が下流羽根部58Cの単位時間あたりのトナーの搬送量よりも多くなっている。したがって、第1の実施形態によれば、上流羽根部58Bと下流羽根部58Cとの投影面積が同等の構成に比べて、上流羽根部58Bが搬送方向下流側に押し返す単位時間あたりのトナーの搬送量を多くすることができる。
また、第1の実施形態における搬送オーガ58は、上流羽根部58Bと軸部58Aとの間は隙間なく形成され、下流羽根部58Cと軸部58Aとの間は隙間が形成されている。つまり、下流羽根部58Cは、上流羽根部58Bと異なり中抜き構造となっているため、Z方向に投影した投影面積が上流羽根部58BをZ方向に投影した投影面積よりも小さくなっている。これにより、第1の実施形態では、上流羽根部58Bと軸部58Aとの間を通過して搬送方向上流側に流出するトナーの量を減らすことができる。したがって、第1の実施形態によれば、上流羽根部58Bと軸部58Aとの間に隙間を形成する構成に比べて、補給口54Aに補給されたトナーが上流羽根部58Bと軸部58Aとの間を通過する量を減らすことができる。さらに、第1の実施形態では、下流羽根部58Cと軸部58Aとの間は隙間が形成されているため、上流羽根部58Bにより搬送されてきた全てのトナーを−Z側に搬送できない。これにより、第1の実施形態では、下流羽根部58Cが配置された位置、すなわち、補給口54Aに対応する位置にトナーを滞留させることができ、補給口54Aに対応する位置にトナーが滞留しない構成に比べて、本体部52内のトナーの有無をセンサ52Hで精度よく検知できる。
以上のように、第1の実施形態におけるトナー補給装置50では、上流羽根部58Bの搬送力を下流羽根部58Cの搬送力よりも強くすることにより、補給口54Aに補給されたトナーが循環経路を逆流して排出口56から排出されることを抑制できる。そのため、第1の実施形態における画像形成装置10では、第1の実施形態におけるトナー補給装置50を備えない構成に比べて、トナー補給装置50から現像ユニット30に移動するトナーの量のばらつきを減らすことができる。これにより、第1の実施形態における画像形成装置10では、第1の実施形態におけるトナー補給装置50を備えない構成に比べて、形成されたトナー像の濃度ムラが抑制されるので、定着ユニット80による定着後のトナー像の画像ムラを抑制することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について、第1の実施形態との重複部分は省略しつつ説明する。
第2の実施形態は、図7に示すように、上流羽根部58BのZ方向の螺旋ピッチαを下流羽根部58CのZ方向の螺旋ピッチβよりも広くしている点で、上流羽根部58Bと下流羽根部58CとのZ方向の螺旋ピッチが同等である第1の実施形態と異なる。
これにより、第2の実施形態における上流羽根部58Bでは、上流羽根部58Bの螺旋ピッチαと下流羽根部58Cの螺旋ピッチβとが同等の構成に比べて、上流羽根部58Bが搬送方向下流側に押し返す単位時間あたりのトナーの搬送量を多くすることができる。なお、第2の実施形態における下流羽根部58Cと軸部58Aとの間には隙間を形成したが、これに限らず、下流羽根部58Cと軸部58Aとの間を隙間なく形成してもよい。
(第2の実施形態の変形例)
次に、第2の実施形態の変形例(以下、「本変形例」とする)について、第2の実施形態との重複部分は省略しつつ説明する。
本変形例は、図8に示すように、上流羽根部58Bを二条螺旋構造としている点で、上流羽根部58Bを一条螺旋構造としている第1及び第2の実施形態と異なる。
これにより、本変形例における上流羽根部58Bでは、上流羽根部58Bを一条螺旋構造とした構成に比べて、上流羽根部58Bが搬送方向下流側に押し返す単位時間あたりのトナーの搬送量を多くすることができる。また、本変形例における上流羽根部58Bでは、上流羽根部58Bを一条螺旋構造とした構成に比べて、上流羽根部58Bよりも搬送方向上流側にトナーが通過することを抑制できる。
10 画像形成装置
21 感光体(像保持体の一例)
22 帯電ユニット(帯電手段の一例)
23 露光装置(露光手段の一例)
30 現像ユニット(現像手段の一例)
52 本体部(筐体の一例)
54A 補給口
56 排出口
58 搬送オーガ(一の搬送部材の一例)
58A 軸部
58B 上流羽根部(上流側の羽根部の一例)
58C 下流羽根部(下流側の羽根部の一例)
60 アジテータ
62 アジテータ
64 搬送部材
70 転写ベルト(転写手段の一例)
80 定着ユニット(定着手段の一例)

Claims (6)

  1. 複数の搬送部材により現像剤が循環される循環経路を備える筐体と、
    前記筐体から前記現像剤を排出する排出口と、
    前記筐体において、前記排出口よりも前記循環経路の下流側、かつ前記排出口の近くに形成され、前記筐体に前記現像剤を補給する補給口と、
    前記筐体に対して回転可能に支持された軸部と、前記軸部に対して螺旋状に形成された羽根部と、を含む前記複数の搬送部材における一の搬送部材であって、前記筐体において、前記補給口に対応する位置に設けられ、前記補給口よりも前記循環経路の上流側の前記羽根部の前記現像剤の搬送力が前記補給口よりも前記下流側の前記羽根部の前記現像剤の搬送力よりも強い前記一の搬送部材と、
    を備えた現像剤補給装置。
  2. 複数の搬送部材により現像剤が循環される循環経路を備える筐体と、
    前記筐体から前記現像剤を排出する排出口と、
    前記筐体において、前記排出口よりも前記循環経路の下流側、かつ前記排出口の近くに形成され、前記筐体に前記現像剤を補給する補給口と、
    前記複数の搬送部材における一の搬送部材であって、前記筐体において、前記補給口に対応する位置に設けられ、前記補給口よりも前記循環経路の上流側の前記現像剤の搬送力が前記補給口に対向する領域及び前記補給口よりも前記下流側の前記現像剤の搬送力よりも強い前記一の搬送部材と、
    を備えた現像剤補給装置。
  3. 前記一の搬送部材は、
    前記筐体に対して回転可能に支持された軸部と、
    前記軸部に対して螺旋状に形成された羽根部と、を備え、
    前記補給口よりも前記上流側の前記羽根部を前記軸部の軸方向に投影した投影面積が前記補給口よりも前記下流側の前記羽根部を前記軸方向に投影した投影面積よりも大きい請求項1又は2に記載の現像剤補給装置。
  4. 前記一の搬送部材は、
    前記筐体に対して回転可能に支持された軸部と、
    前記軸部に対して螺旋状に形成された羽根部と、を備え、
    前記補給口よりも前記上流側の前記羽根部の間隔が前記補給口よりも前記下流側の前記羽根部の間隔よりも広い請求項1から3の何れか1項に記載の現像剤補給装置。
  5. 前記一の搬送部材は、
    前記筐体に対して回転可能に支持された軸部と、
    前記軸部に対して螺旋状に形成された羽根部と、を備え、
    前記補給口よりも前記上流側の前記羽根部と前記軸部との間は隙間なく形成され、
    前記補給口よりも前記下流側の前記羽根部と前記軸部との間は隙間が形成されている請求項1から4の何れか1項に記載の現像剤補給装置。
  6. 請求項1から請求項の何れか1項に記載の現像剤補給装置と、
    像保持体と、
    前記像保持体を帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段により帯電された前記像保持体に露光して前記像保持体に潜像を形成する露光手段と、
    前記露光手段により形成された前記潜像を前記現像剤補給装置により補給された前記現像剤を用いて現像する現像手段と、
    前記現像手段により現像された現像剤像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記転写手段により転写された前記現像剤像を前記記録媒体に定着する定着手段と、
    を備えた画像形成装置。
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