JP6916401B1 - 付加縮合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
上記付加縮合物を得る工程において、上記芳香族化合物1モルに対して上記カルボニル化合物を0.1モル以上0.999モル以下の量で混合し、
上記付加縮合物は、上記芳香族化合物由来の構成単位2個が、上記カルボニル化合物由来の構成単位1個を介して結合している芳香族化合物二量体と、上記芳香族化合物由来の構成単位3個以上が、それぞれ、上記カルボニル化合物由来の構成単位1個を介して結合している芳香族化合物多量体とを含み、
上記芳香族化合物二量体と上記芳香族化合物多量体とのモル比が1:75乃至1:1000であることを特徴とする付加縮合物の製造方法。
〔2〕 上記芳香族化合物がナフトール類である〔1〕に記載の製造方法。
〔3〕 上記カルボニル化合物がアルデヒド化合物又はケトン化合物である〔1〕又は〔2〕に記載の製造方法。
〔4〕 上記芳香族化合物が下記一般式(1)で表される化合物であり、上記カルボニル化合物が下記一般式(2)で表されるアルデヒド化合物である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の製造方法。
(上記一般式(1)、(2)において、R1、R2、R3は、それぞれ水素原子又は炭化水素基である。)
〔5〕 上記芳香族化合物がα−ナフトールであり、上記カルボニル化合物がホルムアルデヒドである〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の製造方法。
〔6〕 上記芳香族化合物がα-ナフトールであり、上記カルボニル化合物がホルムアルデヒドであり、上記触媒がアルカリ金属水酸化物である〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の製造方法。
[付加縮合物]
本発明の製造方法で得られる付加縮合物は、芳香族化合物とカルボニル化合物との付加縮合物であって、上記付加縮合物は、上記芳香族化合物由来の構成単位2個が、上記カルボニル化合物由来の構成単位1個を介して結合している芳香族化合物二量体と、上記芳香族化合物由来の構成単位3個以上が、それぞれ、上記カルボニル化合物由来の構成単位1個を介して結合している芳香族化合物多量体とを含み、上記芳香族化合物二量体と上記芳香族化合物多量体とのモル比が1:75乃至1:1000である。この芳香族化合物二量体と芳香族化合物多量体との比は高速液体クロマトグラムのピーク面積の比率から算出される。上記モル比が上記範囲にあるため、重合体スケール付着防止剤として本発明の製造方法で得られる付加縮合物を用いた際に、十分なスケール付着防止性能を発揮できる。また、多数回の重合バッチを繰り返しても、重合体スケール付着防止剤、重合助剤及び未反応カルボニル化合物が原因となる堆積物が生成しないため、重合反応器ジャケットの総括伝熱係数低下を効果的に防止できる。なお、上記特許文献1に記載の重合体スケール付着防止剤では、十分なNS防止性能を発揮できない。
具体的には、芳香族化合物としては、ベンゼン誘導体、ナフタリン誘導体、多核芳香族化合物、非ベンゼン系芳香族化合物などが挙げられる。ベンゼン誘導体、ナフタリン誘導体、多核芳香族化合物、及び非ベンゼン系芳香族化合物に含まれる共役π結合は3〜20個であるものが好ましい。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
カルボニル化合物としてはカルボニル基を有する有機化合物であれば特に制限なく使用することができる。カルボニル化合物としてはアルデヒド類(アルデヒド化合物)、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、テレフタルアルデヒド;ケトン類(ケトン化合物)、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン等が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。また、カルボニル化合物としては、下記一般式(2)で表されるアルデヒド化合物が好適に用いられる。
R1−CHO (2)
触媒としてはブレンステッド酸、例えば、塩酸、硫酸、りん酸、クエン酸;ルイス酸、例えば、塩化アルミニウム、モノボラン、ジボラン、三フッ化ホウ素、アルミナ;塩基、例えばアンモニア、トリエチルアミン、アルカリ金属水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)等が挙げられる。
反応溶媒としては反応温度、反応圧力で液体であれば特に制限なく使用する事ができる。反応溶媒としては例えば、水、又は、アルコール類、ケトン類、エステル類等の有機溶媒が挙げられ、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類及び酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類が挙げられる。
また、上記芳香族化合物二量体と上記芳香族化合物多量体とのモル比を上記の範囲に調整する観点から、上記芳香族化合物とカルボニル化合物との付加縮合物は、好ましくは室温〜97℃で1〜100時間、より好ましくは30〜95℃で2〜30時間反応させて製造することが望ましい。また、反応中、反応温度(最高到達温度)は、60〜97℃であることが好ましい。なお、この最高到達温度で好ましくは1〜100時間、より好ましくは2〜30時間反応させることが望ましい。
還元剤の添加によって、縮合反応によって得られる縮合反応生成物溶液の均一安定性が向上し、また、長期間保存してもゲル化物が生成することがなく、ゲル化物が重合体製品中に混入することが未然に防止されて製品の品質に影響が及ぶことがないという利点がある。更に、上記付加縮合物から得られるスケール防止性塗膜のスケール付着防止効果が向上するという利点もある。還元剤としては、亜硫酸塩、亜りん酸塩、亜硝酸塩、還元糖類、及び二酸化チオ尿素が挙げられる。
上記芳香族化合物とカルボニル化合物との付加縮合物の溶液には、塗膜の親水性を高めてスケール付着防止性能を向上させるために、アニオン性高分子化合物、両性高分子化合物、カチオン性高分子化合物、ノニオン性高分子化合物及びヒドロキシル基含有高分子等の水溶性高分子を添加することができる。水溶性高分子を添加する場合、水溶性高分子のK値については塗膜の親水性を高める性能が十分で、かつ溶媒への溶解性に問題のない範囲のK値とすることが好適である。具体的には、水溶性高分子のK値〔Fikentscherの式に基づくK値(25℃)〕が10以上200以下であることが好ましく、80以上150以下であることがより好ましい。水溶性高分子の含有量については、溶液の粘度上昇により取扱いに問題が出ない範囲内の量とすることが好適である。具体的には、水溶性高分子の含有量が0.001質量%以上50質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.01質量%以上30質量%以下である。
上記芳香族化合物とカルボニル化合物との付加縮合物の溶液のpHについては、使用される化合物の種類により適宜選択することができる。pH調整が必要な場合、pH調整剤として、酸及びアルカリ化合物を適宜使用することができる。酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、りん酸、二りん酸、myo−イノシトール−1,2,3,4,5,6−六りん酸等が例示される。アルカリ化合物としては、LiOH、NaOH、KOH、Na2CO3、Na2HPO4等のアルカリ金属化合物やNH3、メチルアミン、エチルアミン、エチレンジアミン等のアミン系化合物が例示される。pHを調整した場合、pHの範囲は6〜14が好ましく、更に8〜13が好ましい。
重合反応器は、単量体を重合する際に使用される重合反応器であって、上記単量体が接触する容器内壁面表面に上記付加縮合物が付着している。通常、上記付加縮合物を含む溶液を重合反応器の内壁表面に塗布し、塗膜として、上記付加縮合物を付着させる。なお、特に重合反応器の容量は問わない。
(スチームによる重合反応器内壁面等の予熱)
図1を参照して、重合反応器1に取り付けられたジャケット2に熱水等を通し、重合反応器内壁面の温度を20℃以上、好ましくは30〜95℃に予め加熱する。この重合反応器1の上部には、下方向きの塗布ノズル3が設けられている。塗布ノズル3には、重合反応器1の外部からスチーム及び塗布液を供給するライン4が接続されている。ライン4には、スチーム供給ライン5、第1塗布液供給ライン6及び第2塗布液供給ライン7がバルブV1,V2,V3を介して接続されている。必要に応じて、上記塗布ノズル3から、スチーム(水蒸気又は過熱水蒸気)を重合反応器1内に吹き込み、特に図示してはいないがバッフル及び撹拌翼等も予め加熱する。この装置では、スチームはスチーム供給器8から流量計9を経てライン5,4を通り塗布ノズル3に供給される。
スチームを塗布ノズル3に供給し、第1塗布液タンク10内に収納された芳香族化合物−カルボニル化合物付加縮合物の溶液を含む第1塗布液をポンプ11又はアスピレーターバルブ(図示せず)によりライン6,4を介して塗布ノズル3に供給する。なお、図中のPは圧力計を示す。芳香族化合物−カルボニル化合物付加縮合物の溶液を含む第1塗布液は、スチームに運ばれ、重合反応器1の内壁面、バッフル表面及び撹拌翼表面等の重合中に単量体が接触する表面に塗布され、第1塗布層を形成する。スチーム(G)と塗布液(L)との混合割合(L/G)は、質量基準の流量比で、好ましくは0.01〜1.0であり、より好ましくは0.02〜0.3である。
引き続き、スチームを流した状態で第2塗布液タンク12内に収納された助剤を含む第2塗布液をポンプ13によりライン7,4を介して塗布ノズル3に供給し、上記の第1塗布層上に塗布し、第2塗布層(特に図示せず)を形成する。1段目塗布と同様、この2段目塗布においても、塗布と同時に第2塗布層が形成される。この2段目塗布においても、スチーム(G)と塗布液(L)との混合比(L/G)については、質量基準の流量比で、好ましくは0.01〜1.0であり、より好ましくは0.02〜0.3である。
なお、二段階塗布としては、第1塗布液と第2塗布液は同一組成でも、上記塗布液の組成範囲であれば、異なっていてもよい。なお、第1塗布液または第2塗布液あるいは第1塗布液及び第2塗布液に付加縮合物を含むことが好ましい。
スチーム及び塗布液の供給を止めた後、水タンク14に収納された洗浄水により重合反応器1内の水洗を行う。洗浄水はV4を開放することでポンプ15によりライン16を介してノズル17から重合反応器1内に供給される。但し、品質への影響が少なければ水洗は行う必要はない。
上記の塗布方法では本発明の目的及び効果を損なわない範囲で、第二塗布液に助剤を必要に応じて添加することができるが、該溶液中において0質量%以上50質量%以下の範囲で添加することが好ましい。具体的には水溶性高分子、例えば、ポリビニルアルコール、部分鹸化ポリ酢酸ビニル、ポリ−N−ビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース;酸、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、りん酸、二りん酸、o−イノシトール−1,2,3,4,5,6−六りん酸、クエン酸;酸の塩、例えば、りん酸二水素ナトリウム、りん酸水素二ナトリウム、りん酸三アンモニウム、りん酸水素カルシウム、二りん酸二水素二ナトリウム、二りん酸二水素カルシウム;塩基、例えば、アンモニア、トリエチルアミン、エチレンジアミン;無機コロイド、例えば、コロイダルシリカ等が添加できる。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
窒素を流して十分窒素置換しておいた反応器に脱イオン水615mLを仕込み、反応器内を35℃に昇温して撹拌しながら予備昇温を行った。水酸化ナトリウム24.2g及びα−ナフトール112.5gを添加した。37重量パーセントホルムアルデヒド水溶液60gを添加した。30分間撹拌した後、上記反応器内を78℃に昇温して、該反応器内の混合物を3時間反応させた後、40℃まで冷却した。更に脱イオン水815mL、N−メチルピロリドン200g及び亜二チオン酸ナトリウム15gを添加した。このようにして縮合物No.1の溶液を得た。
この縮合物No.1の溶液に、水酸化ナトリウム4.45g、50重量パーセントmyo−イノシトール−1,2,3,4,5,6−六りん酸水溶液13.3g及び脱イオン水155mLの混合溶液を添加し、90分間撹拌した。このようにして塗布液No.11の溶液を得た。芳香族化合物二量体と芳香族化合物多量体との比は1:341で、pHは12.6、Mwは1900であった。
亜二チオン酸ナトリウム15gを反応終了後に一括添加するのではなく1.5gをα−ナフトールの添加前に添加し、反応中(78℃に昇温後1.5時間後)に13.5gを添加した以外は合成例1と同じ方法で縮合物No.2及び塗布液No.12を得た。芳香族化合物二量体と芳香族化合物多量体との比は1:133で、pHは12.5、Mwは1600であった。
なお、合成例2においては、縮合反応の開始前に添加される芳香族化合物の0.05モル当量以上の還元剤は、縮合反応の開始前の段階では反応系に添加されていない。
亜二チオン酸ナトリウム15gを反応終了後に一括添加するのではなく1.5gをα−ナフトールの添加前に添加し、反応終了後に13.5gを添加した以外は合成例1と同じ方法で縮合物No.3及び塗布液No.13を得た。芳香族化合物二量体と芳香族化合物多量体との比は1:199で、pHは12.2、Mwは1900であった。
なお、合成例3においては、縮合反応の開始前に添加される芳香族化合物の0.05モル当量以上の還元剤は、縮合反応の開始前の段階では反応系に添加されていない。
亜二チオン酸ナトリウム15gを反応終了後ではなくα−ナフトールの添加前に添加した以外は合成例1と同じ方法で縮合物No.4及び塗布液No.14を得た。芳香族化合物二量体と芳香族化合物多量体との比は1:52で、pHは12.4、Mwは1300であった。
反応器に脱イオン水930mL及びエタノール50mLを仕込み、撹拌しながら重量平均分子量280万のポリN−ビニル−2−ピロリドン10gを添加した。ポリN−ビニル−2−ピロリドンの溶解を目視で確認した後、二りん酸二水素カルシウム水溶液(脱イオン水20mLに二りん酸二水素カルシウム500mgを溶解したもの)を加え5時間撹拌した。このようにして塗布液No.21の溶液を得た。
窒素を流して十分窒素置換しておいた反応器に耐圧反応器に1−ナフトール36.0kg(250モル)と1規定NaOH水溶液180L(NaOH含量7.2kg(180モル))とを仕込み、撹拌しながら、70℃に昇温した。次に、反応混合物にホルムアルデヒドを溶解した水溶液19.75kg(ホルムアルデヒド1.92重量%含有)を1.5時間かけて一定速度で滴下した。前記滴下が終了するまでの間、反応器の内温が80℃を越えないように調節した。次に、3時間かけて反応混合物の撹拌を続け、この間に温度を60℃にまで低下させた。次に、反応混合物を98℃に昇温し、98℃で1.5時間反応させた。その後、反応混合物を冷却し縮合物No.5を得た。
この縮合物No.5の溶液に、水酸化ナトリウム4.45g、50重量パーセントmyo−イノシトール−1,2,3,4,5,6−六りん酸水溶液13.3g及び脱イオン水155mLの混合溶液を添加し、90分間撹拌した。このようにして塗布液No.15の溶液を得た。芳香族化合物二量体と芳香族化合物多量体との比は1:1であった。
窒素を流して十分窒素置換しておいた反応器に、イオン交換水1L、1−ナフトール180g、及び触媒として水酸化ナトリウム38gを仕込み、次いでオイルバスにて70℃に加温し、窒素気流下で37%ホルムアルデヒド水溶液102gを徐々に滴下した。滴下終了後、12%イソアスコルビン酸ナトリウム水溶液400gを配合し、60℃に冷却し、3時間反応させた。次に、98℃に昇温し、1.5時間反応させて縮合物No.6を得た。
その後、反応混合物に水を加えて固形分を5%に調整し、塗布液No.16を得た。芳香族化合物二量体と芳香族化合物多量体との比は1:34000であった。
スチーム1段塗布
重合器1として、内容積2m3のステンレス製重合器を用いた。予めジャケット2に熱水を通水して重合器1の内壁面を45℃に加熱しておく。バルブV1を開き、0.717MPaG(171.4℃)のスチームを240kg/hの流量で60秒間、重合器内に吹込み、器内を予熱後、バルブV2を開き、表1に記載の芳香族化合物とカルボニル化合物との付加縮合物の溶液含有第一塗布液を120mL/minの流量で120秒間、上記スチームをキャリアとして利用して塗布する。その後、バルブV1、V2を閉じる。ジャケット2への熱水の通水を停止する。
重合器1として、内容積2m3のステンレス製重合器を用いた。予めジャケット2に熱水を通水して重合器1の内壁面を45℃に加熱しておく。バルブV1を開き、0.717MPaG(171.4℃)のスチームを240kg/hの流量で60秒間、重合器内に吹込み、器内を予熱後、バルブV2を開き、表1に記載の芳香族化合物とカルボニル化合物との付加縮合物の溶液含有第一塗布液(下塗り用)を120g/minの流量で120秒間、上記スチームをキャリアとして塗布して第一層を形成する。その後、バルブV2を閉じる。次にバルブV3を開き、表1に記載の助剤含有第二塗布液(上塗り用)を285g/minの流量で40秒間、第一層上に上記スチームキャリアを利用して第二層を塗布する。その後、バルブV1、V3を閉じる。ジャケット2への熱水の通水を停止する。
上記<塗布>を行った重合器に、脱イオン水200重量部、部分けん化ポリビニルアルコール0.020重量部及び2−ヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名:メトローズ、信越化学工業社製、メトキシル基置換度[セルロースのグルコース環単位中の水酸基がメトキシル基で置換された平均個数]:1.9、2−ヒドロキシプロポキシル基置換度[セルロースのグルコース環単位当たりに付加したヒドロキシアルコキシル基のモル数]:0.25)0.026重量部を投入して、該重合器内を50mmHgになるまで脱気した後塩化ビニル単量体(VCM)100重量部を仕込み、続いて、重合器内の反応混合物を攪拌しながら、t−ブチルパーオキシネオデカネート0.03重量部をポンプで圧入した。その後、上記ジャケットに熱水を通じて重合器内を52℃まで昇温して、次に、該ジャケットに冷却水を通して重合器内の温度を52℃に保持して重合を行わせた。
仕込んだ原材料を攪拌しながら、ジャケット2に熱水を通水して昇温し、内温が52℃に到達した時点でジャケット2に冷却水を通して内温を52℃に維持し重合を行った。器内の圧力が5kgf/cm2・G(0.49MPa・G)に降圧した時点で重合を終了した。未反応単量体を回収した後、反応混合物であるスラリーを重合器から取り出し、脱水乾燥して塩化ビニル重合体を得た。
芳香族化合物とカルボニル化合物との付加縮合物の組成は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、以下の条件で測定した。
使用機器:
液体クロマトグラフ装置(株式会社島津製作所製、
汎用HPLC Prominence)
システムコントローラー CBM−20A
送液ユニット LC−20AD(×2台)
オンライン脱気装置 DGU−20A3
オートサンプラ SIL−20ACHT
カラムオーブン CTO−20A
UV‐VIS検出器 SPD−20A
カラム:
(1)ガードカラム
Waters PuresilTM C18 Guard Column,100Å,5μm,3.9mm×20mm×1本
(2)分析カラム
Waters HPLC COLUMNS
μ−Bondasphere DeltaPak C18 Column,100Å,5μm,3.9mm×150mm×1本
溶離液A:蒸留水1Lあたり酢酸2mLを添加した溶液
溶離液B:アセトニトリル1Lあたり酢酸1mLを添加した溶液
溶離液A+溶離液Bの流量:1.0mL/分
溶離液グラジエント条件:
まず、溶離液Bの割合を溶離液全量に対して40体積%から100体積%に30分かけて直線的に濃度を変化させる。次に溶離液Bの割合を溶離液全量に対して100体積%のまま10分間保持した。
カラムオーブン温度:40℃
検出波長:288nm
試料注入量:20μL
アセトニトリルを10.0mL計量し、更に0.5N塩酸を20μL添加して混合した後、撹拌しながら芳香族化合物とカルボニル化合物との付加縮合物の溶液を20μL添加し十分混合した。更に試料を孔径0.45μmのポリテトラフルオロエチレンフィルタで濾別し、濾液を直ちに測定する。
芳香族化合物とカルボニル化合物とが2対1のモル比で反応して生成した芳香族化合物二量体(異性体3種);12.3分、12.7分、未検出
芳香族化合物三量体以上の芳香族化合物多量体;13分〜40分までの全ピーク
1:(13分〜40分までの全ピーク面積)/(12.3分のピーク面積+12.7分のピーク面積)
芳香族化合物とカルボニル化合物との付加縮合物の重量平均分子量は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、以下の条件で測定した。
使用機器:
液体クロマトグラフ装置(株式会社島津製作所製、
汎用HPLC Prominence)
システムコントローラー CBM−20A
送液ユニット LC−20AD
オンライン脱気装置 DGU−20A3
オートサンプラ SIL−20ACHT
カラムオーブン CTO−20A
UV‐VIS検出器 SPD−20A
カラム:
(1)ガードカラム
Phenogel Linear/Mixed,5μm,4.6mm×30mm×1本
(2)分析カラム
Phenogel 5μm,50Å,4.6mm×300mm×1本
Phenogel 5μm,1000Å,4.6mm×300mm×1本
溶離液:テトラヒドロフラン(安定剤不含)
溶離液流量:1.0mL/分
カラムオーブン温度:60℃
検出波長:290nm
試料注入量:10μL
標準ポリスチレン:Mp=1.20×103、2.94×103、6.18×103、1.26×104、1.65×104、5.51×104の6種
テトラヒドロフランを10.0mL計量し、更に0.5N塩酸を20μL添加して混合した後、撹拌しながら芳香族化合物とカルボニル化合物との付加縮合物の溶液を20μL添加し十分混合した。試料を孔径0.45μmのポリテトラフルオロエチレンフィルタで濾別し、濾液を直ちに測定した。
1−ナフトール;7.2分
芳香族化合物二量体以上の芳香族化合物多量体;7.0分までの全ピーク
以下の基準によって評価した。
◎:NS剤蓄積による重合反応器ジャケットの総括伝熱係数の低下が無く、1年を超えて缶内清掃の必要が無い。
〇:NS剤蓄積による重合反応器ジャケットの総括伝熱係数の低下があり、6か月を超えて1年以内に30%以上低下するため缶内清掃が必要となる。
×:NS剤蓄積による重合反応器ジャケットの総括伝熱係数の低下が著しく、6か月以内に30%以上低下するため缶内清掃が必要となる。
ここで、重合反応器ジャケットの総括伝熱係数は、以下の式により求めた。
Ti:重合反応器ジャケット冷却水の入口温度(℃)
To:重合反応器ジャケット冷却水の出口温度(℃)
T:重合反応器内の重合温度(℃)
F:重合反応器ジャケット冷却水の流量(m3/h)
A:重合反応器ジャケットの伝熱面積(m3)
合成例1、2、3の方法であれば、縮合反応を行う際の芳香族化合物とカルボニル化合物との比又は反応温度(最高到達温度)は、上記実施例以外の比率又は温度であっても、上述した好ましい範囲内であれば、塗布液No.11、12、13と同等の効果が認められた。
2 ジャケット
3 塗布ノズル
4 スチーム及び塗布液供給ライン
5 スチーム供給ライン
6 第1塗布液供給ライン
7 第2塗布液供給ライン
8 スチーム供給器
9 流量計
10 第1塗布液タンク
11 ポンプ
12 第2塗布液タンク
13 ポンプ
14 水タンク
15 ポンプ
16 ライン
17 ノズル
V1、V2、V3、V4 バルブ
P 圧力計
Claims (2)
- 芳香族化合物と、カルボニル化合物と、触媒とを反応溶媒中で混合し、前記芳香族化合物と前記カルボニル化合物との付加縮合反応を60℃以上97℃以下で行い、前記芳香族化合物と前記カルボニル化合物との付加縮合物を得る工程を有し、
前記付加縮合物を得る工程において、前記芳香族化合物1モルに対して前記カルボニル化合物を0.1モル以上0.999モル以下の量で混合し、
前記付加縮合物は、前記芳香族化合物由来の構成単位2個が、前記カルボニル化合物由来の構成単位1個を介して結合している芳香族化合物二量体と、前記芳香族化合物由来の構成単位3個以上が、それぞれ、前記カルボニル化合物由来の構成単位1個を介して結合している芳香族化合物多量体とを含み、
前記芳香族化合物二量体と前記芳香族化合物多量体とのモル比が1:75乃至1:1000であり、
前記芳香族化合物がα−ナフトールであり、前記カルボニル化合物がホルムアルデヒドであることを特徴とする付加縮合物の製造方法。 - 前記触媒がアルカリ金属水酸化物である請求項1に記載の製造方法。
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