JP6915131B1 - 加工機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工エリア内からの浮遊粒子の漏出を防ぐことが可能で、かつ、利便性に優れた加工機械、を提供する。【解決手段】加工機械10は、開口部26が設けられるカバー体21と、開口部26を開状態とする第1位置と、開口部26を閉状態とする第2位置との間で動作し、第2位置に位置決めされた場合にカバー体21とともに加工エリア110を区画形成する扉部31とを備える。開口部26は、加工エリア110の機械前方に配置される前方開口部27と、前方開口部27から連なり、加工エリア110の上方に配置される上方開口部28とを含む。加工機械10は、上面視において上方開口部28と重なる第3位置と、第3位置よりも上方開口部28から遠ざかる第4位置との間で動作し、オイルミストを捕捉可能な捕捉部51(可動カバー61)をさらに備える。【選択図】図1

Description

この発明は、加工機械に関する。
たとえば、実開平6−36742号公報(特許文献1)には、開口部が設けられる全体カバーと、開口部に配置される自動開閉カバーと、開口部の対向二辺に設けられる複数の吐出口および吸入口と、ダクトを介して吸入口と接続されるミスト回収装置とを備える工作機械用ミスト飛散防止装置が開示されている。自動開閉カバーが開いた場合に、吐出口から吸入口に向かう空気流れを設けることによって、エアカーテンを形成する。
実開平6−36742号公報
上述の特許文献1に開示されるように、カバー体の開口部に配置される開閉可能な扉部と、加工エリア内に生じたミストを回収するためのミストコレクタとを備えた加工機械が知られている。
このような加工機械において、ミストコレクタによるミストの回収が完了しない時点で扉部が開かれると、加工エリア内のミストが外部空間に漏出する可能性が生じる。一方、ミストコレクタに繋がるダクトの吸気口を、加工エリアの上方に配置される上方開口部に配置することによって、扉部が開かれた時のミストの漏出を防ぐという方策が考えられる。しかしながら、このような構成では、上方開口部を通じたワークの搬出入が阻害されたり、加工エリア内が暗くなったりして、加工機械の利便性が損なわれる。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、加工エリア内からの浮遊粒子の漏出を防ぐことが可能で、かつ、利便性に優れた加工機械を提供することである。
この発明の1つの局面に従った加工機械は、開口部が設けられるカバー体と、開口部を開状態とする第1位置と、開口部を閉状態とする第2位置との間で動作し、第2位置に位置決めされた場合にカバー体とともに加工エリアを区画形成する扉部とを備える。開口部は、加工エリアの機械前方に配置される前方開口部と、前方開口部から連なり、加工エリアの上方に配置される上方開口部とを含む。加工機械は、上面視において上方開口部と重なる第3位置と、第3位置よりも上方開口部から遠ざかる第4位置との間で動作し、浮遊粒子を捕捉可能な捕捉部と、捕捉部に接続され、捕捉部を第3位置および第4位置の間で動作させるアクチュエータと、アクチュエータを制御するアクチュエータ制御部とをさらに備える。
この発明の別の局面に従った加工機械は、開口部が設けられるカバー体と、開口部を開状態とする第1位置と、開口部を閉状態とする第2位置との間で動作し、第2位置に位置決めされた場合にカバー体とともに加工エリアを区画形成する扉部とを備える。開口部は、加工エリアの機械前方に配置される前方開口部と、前方開口部から連なり、加工エリアの上方に配置される上方開口部とを含む。加工機械は、上面視において上方開口部と重なる第3位置と、第3位置よりも上方開口部から遠ざかる第4位置との間で動作し、浮遊粒子を捕捉可能な捕捉部をさらに備える。
このように構成された加工機械によれば、扉部が第1位置に位置決めされた場合に、捕捉部を第3位置に位置決めすることによって、加工エリアから上方開口部を通じて上昇する浮遊粒子を捕捉部により捕捉する。これにより、加工エリア内からの浮遊粒子の漏出を防ぐことができる。また、捕捉部を第4位置に位置決めすることによって、上方開口部を開放する。これにより、加工機械の利便性を向上させることができる。
また好ましくは、捕捉部は、可動カバーを含む。
このように構成された加工機械によれば、第3位置に位置決めされた可動カバーによって、加工エリアから上方開口部を通じて上昇する浮遊粒子を捕捉することができる。
また好ましくは、浮遊粒子は、ミストである。可動カバーは、第3位置に位置決めされた場合に、加工エリアと対向する底面を含む。底面は、底面の中央部が底面の周縁部よりも上方に突出する形状を有する。
このように構成された加工機械によれば、可動カバーの底面で凝縮したミストを底面の周縁部に集めることで、意図しない箇所でミストの液垂れが生じることを抑制できる。
また好ましくは、加工機械は、受け皿形状を有し、底面の周縁部の下方に配置される受け皿部をさらに備える。
このように構成された加工機械によれば、底面の周縁部に集まったミストを受け皿部に回収することができる。
また好ましくは、扉部は、第2位置に位置決めされた場合に、上方開口部を閉塞する上方扉部を含む。可動カバーは、第3位置に位置決めされた場合に、扉部が第2位置に位置決めされた場合の上方扉部の位置に上方扉部と入れ替わって配置される。
このように構成された加工機械によれば、第3位置に位置決めされた可動カバーと、カバー体との間に隙間が生じることを抑制できる。これにより、加工エリア内からの浮遊粒子の漏出をより確実に防ぐことができる。
また好ましくは、加工機械は、ダクトを含み、ダクトの吸気口を通じて浮遊粒子を回収する回収装置をさらに備える。捕捉部は、ダクトの吸気口を含む。
このように構成された加工機械によれば加工エリアから上方開口部を通じて上昇する浮遊粒子を、第3位置に位置決めされたダクトの吸気口を通じて回収装置に回収することができる。
また好ましくは、捕捉部は、第3位置および第4位置の間において、機械前後方向または機械左右方向にスライド動作する。
このように構成された加工機械によれば、捕捉部が機械前後方向および機械左右方向にスライド動作する場合、それぞれ、捕捉部を機械左右方向および機械前後方向においてコンパクトに配置することができる。
また好ましくは、加工機械は、捕捉部に接続され、捕捉部を第3位置および第4位置の間で動作させるアクチュエータと、アクチュエータを制御するアクチュエータ制御部とをさらに備える。
このように構成された加工機械によれば、捕捉部を第3位置および第4位置の間で自動的に動作させることができる。
また好ましくは、アクチュエータ制御部は、扉部が第2位置から第1位置に向けて動作する場合に、捕捉部が第4位置から第3位置に向けて動作するように、アクチュエータを制御する。
このように構成された加工機械によれば、扉部の第2位置から第1位置への動作に連動して、捕捉部が第4位置から第3位置に向けて動作するため、加工エリア内からの浮遊粒子の漏出をより確実に防ぐことができる。
また好ましくは、アクチュエータ制御部は、加工エリア内におけるワーク加工の実行プログラムが完了した場合に、捕捉部が第4位置から第3位置に向けて動作するように、アクチュエータを制御する。
このように構成された加工機械によれば、ワーク加工の完了に続いて捕捉部が第4位置から第3位置に向けて動作するため、加工エリア内からの浮遊粒子の漏出をより確実に防ぐことができる。
また好ましくは、アクチュエータ制御部は、捕捉部が第3位置に位置決めされてから所定時間経過した後に、捕捉部が第3位置から第4位置に向けて動作するように、アクチュエータを制御する。
このように構成された加工機械によれば、所定時間の間に、捕捉部により浮遊粒子を捕捉することができる。
また好ましくは、アクチュエータ制御部は、オペレータによる指令を受けた場合に、捕捉部が第3位置から第4位置に向けて動作するように、アクチュエータを制御する。
このように構成された加工機械によれば、オペレータが、捕捉部が第3位置から第4位置に向けて動作するタイミングを自在に決定することができる。
また好ましくは、加工機械は、加工エリア内における浮遊粒子を検知可能な検知部をさらに備える。アクチュエータ制御部は、検知部により検知された浮遊粒子が所定量以下と判断された場合に、捕捉部が第3位置から第4位置に向けて動作するように、アクチュエータを制御する。
このように構成された加工機械によれば、検知部により検知される浮遊粒子が所定量以下となってから、上方開口部を開放することができる。
また好ましくは、アクチュエータ制御部は、加工エリア内外においてワークを搬出入するプログラムが実行される場合に、捕捉部が第3位置から第4位置に向けて動作するように、アクチュエータを制御する。
このように構成された加工機械によれば、上方開口部を通じたワークの搬出入が捕捉部によって阻害されることを防止できる。
以上に説明したように、加工エリア内からの浮遊粒子の漏出を防ぐことが可能で、かつ、利便性に優れた加工機械を提供することができる。
この発明の実施の形態における加工機械を示す斜視図である。 加工機械(扉部:第1位置、可動カバー:第3位置)を示す側面図である。 図2中の加工機械を示す上面図である。 加工機械(扉部:第2位置、可動カバー:第4位置)を示す側面図である。 図4中の加工機械を示す上面図である。 加工機械(扉部:第1位置、可動カバー:第4位置)を示す側面図である。 図6中の加工機械を示す上面図である。 可動カバーの第1変形例を示す断面図である。 可動カバーの第1変形例を示す別の断面図である。 可動カバーの第2変形例を示す斜視図である。 可動カバーの第2変形例を示す別の斜視図である。 可動カバーをスライド動作させるための制御系を示すブロック図である。 可動カバーをスライド動作させるタイミングの第1具体例を示すフローチャート図である。 可動カバーをスライド動作させるタイミングの第2具体例を示すフローチャート図である。 可動カバーをスライド動作させるタイミングの第3具体例を示すフローチャート図である。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
図1は、この発明の実施の形態における加工機械を示す斜視図である。図1を参照して、本実施の形態における加工機械10は、回転するワークに工具を接触させることによって、ワーク加工を行なう旋盤である。加工機械10は、コンピュータによる数値制御によって、ワーク加工のための各種動作が自動化されたNC(Numerically Control)工作機械である。
本明細書においては、加工機械10の左右方向(幅方向)に平行で、水平方向に延びる軸を「Z軸」といい、加工機械10の前後方向(奥行き方向)に平行で、水平方向に延びる軸を「Y軸」といい、鉛直方向に延びる軸を「X軸」という。図1中における右方向を「+Z軸方向」といい、左方向を「−Z軸方向」という。図1中における紙面の手前方向を「+Y軸方向」といい、奥方向を「−Y軸方向」という。図1中における上方向を「+X軸方向」といい、下方向を「−X軸方向」という。
「機械前方」とは、加工機械10の加工エリアから、作業者が加工機械10の加工エリアにアクセスする際に立つ側を向いた水平な方向である。「機械後方」とは、機械前方の反対方向である。+Y軸方向が、機械前方に対応し、−Y軸方向が、機械後方に対応している。「機械左右方向」とは、機械前後方向に直交する水平方向である。
なお、加工機械10の構造を説明する便宜上、上記のとおりX軸、Y軸およびZ軸を設定したが、これらは、旋盤で定義されるX軸、Y軸およびZ軸と必ずしも一致するものではない。
まず、加工機械10の全体構造について説明する。加工機械10は、カバー体21を有する。カバー体21は、加工エリア110を区画形成するとともに、加工機械10の外観をなしている。加工エリア110は、ワークの加工が行なわれる空間であり、ワーク加工に伴う切屑または切削油等の異物が加工エリア110の外側に漏出しないように略密閉されている。
加工エリア110には、Z軸に平行な回転中心軸101を中心にワークを回転させるためのワーク主軸17(後出の図2等を参照のこと)と、複数の工具を保持し、Z軸方向に平行な旋回中心軸102を中心に旋回可能なタレットタイプの刃物台12とが配置されている。加工エリア110には、ワークの回転中心を支持するための心押し台、または、Z軸方向においてワーク主軸17と対向して配置される対向ワーク主軸がさらに配置されてもよい。
カバー体21には、開口部26が設けられている。開口部26は、加工エリア110を外部空間に開放している。
開口部26は、前方開口部27と、上方開口部28とを有する。前方開口部27は、加工エリア110の機械前方に配置されている。前方開口部27は、加工エリア110を+Y軸方向に向けて開放している。作業者は、加工エリア110にアクセスする場合に、前方開口部27の開口面と対向する位置に立つ。上方開口部28は、加工エリア110の上方に配置されている。上方開口部28は、前方開口部27から連なっている。前方開口部27の上端部(+X軸方向における端部)は、上方開口部28の前端部(+Y軸方向における端部)に連なっている。上方開口部28は、加工エリア110を+X軸方向に向けて開放している。
カバー体21は、第1サイドカバー14および第2サイドカバー16と、天井カバー19と、スプラッシュガード18とを有する。第1サイドカバー14、第2サイドカバー16および天井カバー19は、加工機械10の外観をなしている。スプラッシュガード18は、加工エリア110を区画形成している。
第1サイドカバー14および第2サイドカバー16は、Z軸方向おいて、開口部26の両側にそれぞれ設けられている。第1サイドカバー14には、操作パネル15が設けられている。操作パネル15は、作業者が加工機械10を操作する際に用いる各種のボタンおよびスイッチ、ならびに、加工機械10におけるワークの加工状態等を示す表示部などを含む。第2サイドカバー16の内側には、ワーク主軸17等が配置されている。
天井カバー19は、加工機械10の天井に配置されている。第1サイドカバー14、第2サイドカバー16および天井カバー19により、開口部26が画定されている。
図2は、加工機械(扉部:第1位置、可動カバー:第3位置)を示す側面図である。図3は、図2中の加工機械を示す上面図である。図4は、加工機械(扉部:第2位置、可動カバー:第4位置)を示す側面図である。図5は、図4中の加工機械を示す上面図である。図6は、加工機械(扉部:第1位置、可動カバー:第4位置)を示す側面図である。図7は、図6中の加工機械を示す上面図である。
図1から図7を参照して、加工機械10は、扉部31をさらに有する。扉部31は、開口部26に設けられている。扉部31は、開口部26を開状態とする第1位置Paと、開口部26を閉状態とする第2位置Pbとの間で動作可能である。
扉部31は、第1位置Paおよび第2位置Pbの間においてスライド動作する。扉部31は、第1位置Paおよび第2位置Pbの間において、水平方向にスライド動作する。扉部31は、第1位置Paおよび第2位置Pbの間において、Z軸方向にスライド動作する。
扉部31は、加工機械10の外観をなしている。扉部31は、第1位置Paに位置決めされた場合に、第2サイドカバー16と重なって配置される。扉部31は、第2位置Pbに位置決めされた場合に、スプラッシュガード18とともに加工エリア110を区画形成している。
扉部31は、前方扉部33と、上方扉部32とを有する。扉部31が第2位置Pbに位置決めされた場合に、前方扉部33は、前方開口部27を閉塞し、上方扉部32は、上方開口部28を閉塞する。前方扉部33は、全体として、X軸−Z軸平面に平行な板形状を有する。前方扉部33には、透明窓34(図1を参照)が設けられている。上方扉部32は、全体として、Y軸−Z軸平面に平行な板形状を有する。前方扉部33の上端部(+X軸方向における端部)と、上方扉部32の前端部(+Y軸方向における端部)とが繋がって、角部をなしている。
扉部31は、手動によりスライドされる手動扉である。本発明における扉部は、これに限られず、シリンダまたはモータ等のアクチュエータによりスライドされる自動扉であってもよい。
本発明における扉部は、第2位置に位置決めされた場合に、Z軸方向に並んで開口部を閉塞する複数枚の扉部から構成されてもよい。本発明における扉部の動作は、スライド式に限られず、たとえば、X軸方向に平行な軸を中心に回転可能に支持され、第1位置および第2位置の間で回動動作する回動式であってもよい。
加工機械10は、捕捉部51をさらに有する。捕捉部51は、加工エリア110内で生じるミスト(オイルミスト)を捕捉可能である。捕捉部51は、上面視において上方開口部28と重なる第3位置Pcと、第3位置Pcよりも上方開口部28から遠ざかる第4位置Pdとの間で動作する。
捕捉部51は、天井カバー19上に設けられている。捕捉部51は、上方開口部28に対して進退可能に設けられている。捕捉部51は、第3位置Pcおよび第4位置Pdの間においてスライド動作する。捕捉部51は、第3位置Pcおよび第4位置Pdの間において、水平方向にスライド動作する。
捕捉部51は、第3位置Pcおよび第4位置Pdの間において、Y軸方向(機械前後方向)にスライド動作する。捕捉部51がスライド動作する方向は、扉部31がスライド動作する方向と直交する。捕捉部51は、第3位置Pcから第4位置Pdに向かう場合に、−Y軸方向(機械後方)にスライド動作する。捕捉部51は、第4位置Pdから第3位置Pcに向かう場合に、+Y軸方向(機械前方)にスライド動作する。
なお、捕捉部51は、第3位置Pcおよび第4位置Pdの間において、Z軸方向(機械左右方向)にスライド動作してもよい。この場合、捕捉部51がスライド動作する方向は、扉部31がスライド動作する方向と平行である。
捕捉部51は、可動カバー61を有する。可動カバー61は、全体として、Y軸−Z軸平面(水平面)に平行な板形状を有する。可動カバー61は、Y軸−Z軸平面上の周縁部が−X軸方向(下方)に向けて折り曲げられ、−X軸方向を向いて開口する浅底の受け皿形状を有する。可動カバー61は、上面視において、矩形形状を有する。好ましくは、上面視した場合の可動カバー61の面積は、上面視した場合の上方開口部28の開口面の面積よりも大きい。
可動カバー61は、リニアガイド等の各種ガイド機構(不図示)によって、Y軸方向(機械前後方向)にスライド可能なように支持されている。可動カバー61は、後述するアクチュエータ66によりスライドされる自動カバーである。可動カバー61は、手動によりスライドされる手動カバーであってもよい。
図3中の上面視に示されるように、第3位置Pcに位置決めされた可動カバー61は、上方開口部28の開口面の全体を覆っている。第3位置Pcに位置決めされた可動カバー61が、上方開口部28の開口面の一部を覆う構成であってもよい。
図5および図7中の上面視に示されるように、第4位置Pdに位置決めされた可動カバー61は、第3位置Pcに位置決めされた可動カバー61よりも、上方開口部28から退避している。第4位置Pdに位置決めされた可動カバー61は、上方開口部28の開口面からずれた位置に配置されている。
第4位置Pdに位置決めされた可動カバー61が、上方開口部28の開口面の一部を覆う構成であってもよい。この場合、第4位置Pdに位置決めされた可動カバー61が上方開口部28の開口面を覆う面積は、第3位置Pcに位置決めされた可動カバー61が上方開口部28の開口面を覆う面積よりも小さくなる。
このような構成によれば、図2および図3中に示されるように、扉部31が開口部26を開口する第1位置Paに位置決めされた場合に、可動カバー61を上方開口部28と重なる第3位置Pcに位置決めすることによって、加工エリア110から上方開口部28を通じて上昇するオイルミストを可動カバー61によって捕捉する。これにより、加工エリア110内からのオイルミストの漏出を防ぐことができる。
また、図6および図7中に示されるように、扉部31が開口部26を開口する第1位置Paに位置決めされた場合に、可動カバー61を開口部26から遠ざかる第4位置Pdに位置決めすることによって、上方開口部28を開放する。これにより、クレーン等を用いてワイヤーによりワークを吊る場合に、ワイヤーやワークが可動カバー61と干渉することを防いだり、可動カバー61によって加工エリア110内が暗くなることを防いだりできる。結果、加工機械10の利便性を向上させることができる。
加工機械10は、ミストコレクタ41(回収装置)をさらに有する。ミストコレクタ41は、オイルミストの油分を回収し、清浄な空気を排出する装置である。ミストコレクタ41においてオイルミストの油分を回収する方式は、特に限定されず、たとえば、フィルター方式であってもよいし、遠心分離方式であってもよい。
ミストコレクタ41は、ミストコレクタ本体部42と、第1ダクト46と、第2ダクト48と、切り替え機構部43とを有する。
ミストコレクタ本体部42は、オイルミストの油分を回収するミストコレクタ41の本体部分である。第1ダクト46および第2ダクト48は、加工エリア110内で生じたオイルミストをミストコレクタ本体部42に導くダクト体である。第1ダクト46および第2ダクト48は、切り替え機構部43を介してミストコレクタ本体部42に接続されている。
第1ダクト46は、吸気口46pを有する。吸気口46pは、可動カバー61に接続されている。吸気口46pは、可動カバー61に接続されている。吸気口46pは、可動カバー61の直下の空間に開口している。第2ダクト48は、吸気口48pを有する。吸気口48pは、スプラッシュガード18に接続されている。吸気口48pは、加工エリア110内に開口している。
切り替え機構部43は、第1ダクト46および第2ダクト48と、ミストコレクタ本体部42とを繋ぐオイルミスト通路と、オイルミスト通路に配置されたバルブとを有する。切り替え機構部43は、バルブ操作によって、第1ダクト46を通じてオイルミストを吸引する動作モードと、第2ダクト48を通じてオイルミストを吸引する動作モードと、第1ダクト46および第2ダクト48を通じてオイルミストを吸引する動作モードとを切り替え可能である。
図2および図3に示されるように、扉部31が開口部26を開口する第1位置Paに位置決めされ、可動カバー61が上方開口部28と重なる第3位置Pcに位置決めている場合に、ミストコレクタ41は、第1ダクト46を通じてオイルミストを吸引する。これにより、可動カバー61により捕捉したオイルミストをミストコレクタ本体部42に回収することができる。なお、この場合に、ミストコレクタ41は、第1ダクト46および第2ダクト48を通じてオイルミストを吸引してもよい。
図4および図5に示されるように、扉部31が開口部26を閉塞する第2位置Pbに位置決めされている場合に、ミストコレクタ41は、第2ダクト48を通じてオイルミストを吸引する。これにより、加工エリア110内においてワーク加工に伴って生じるオイルミストをミストコレクタ本体部42に回収することができる。
なお、可動カバー61が設けられず、第1ダクト46の吸気口46pを、上面視において上方開口部28と重なる第3位置Pcと、第3位置Pcよりも上方開口部28から遠ざかる第4位置Pdとの間で動作させる構成としてもよい。この場合、本発明における捕捉部は、第1ダクト46の吸気口46pを有する。好ましくは、吸気口46pは、−X軸方向(下方)を向いて開口する。
図8および図9は、可動カバーの第1変形例を示す断面図である。図8中には、図2中のVIII線上の矢視方向に見た位置に対応する断面が示され、図9中には、図6中のIX−IX線上の矢視方向に見た位置に対応する断面が示されている。
図8および図9を参照して、可動カバー61は、底面62を有する。図8中に示されるように、可動カバー61が第3位置Pcに位置決めされた場合に、底面62は、加工エリア110と対向している。底面62は、上方開口部28を通じて加工エリア110と対向している。
底面62は、底面62の中央部62jが底面62の周縁部62kよりも上方に突出する形状を有する。周縁部62kは、機械左右方向(Z軸方向)における底面62の両端部に位置し、中央部62jは、機械左右方向における底面62の両端部の間の中間部に位置している。底面62は、機械左右方向における底面62の両端部から中間部に向けて、湾曲しながら斜め上方向に延びる形状を有する。
なお、底面62は、機械左右方向(Z軸方向)に加えて、機械前後方向(Y軸方向)における両端部および中間部においても傾斜が生じるドーム形状を有してもよい。
開口部26を通じて加工エリア110内を覗く作業者に対して、可動カバー61の底面62で凝縮したオイルミストが液垂れする問題がある。これに対して、本変形例における可動カバー61では、可動カバー61の底面62で凝縮したオイルミストを、重力によって底面62を伝わせながら周縁部62kに集めることができる。これにより、作業者に対するオイルミストの液垂れを効果的に防ぐことができる。
図9に示されるように、加工機械10は、受け皿部71をさらに有する。受け皿部71は、底面62の周縁部62kの下方に配置されている。受け皿部71は、+X軸方向(上方)を向いて開口する受け皿形状を有する。受け皿部71の開口は、X軸方向において底面62の周縁部62kと対向している。受け皿部71は、Y軸方向が長手方向となる長尺形状を有する。
このような構成によれば、底面62の周縁部62kに集まったオイルミストを受け皿部71に回収することができる。なお、受け皿部71には、凝縮したオイルミストを加工エリア110内またはクーラントタンク(不図示)に戻すためのドレンが設けられてもよい。
図10および図11は、可動カバーの第2変形例を示す斜視図である。図10中では、扉部31が開口部26を閉塞する第2位置Pbに位置決めされ、可動カバー61が上方開口部28から遠ざかる第4位置Pdに位置決めている。図11中では、扉部31が開口部26を開口する第1位置Paに位置決めされ、可動カバー61が上方開口部28と重なる第3位置Pcに位置決めている。
本変形例では、可動カバー61が、第3位置Pcに位置決めされた場合に、扉部31が第2位置Pbに位置決めされた場合の上方扉部32の位置に上方扉部32と入れ替わって配置される。上方扉部32は、Y軸−Z軸平面内において、Z軸方向にスライド動作する。可動カバー61は、上方扉部32と同一のY軸−Z軸平面内において、Y軸方向にスライド動作する。
このような構成によれば、第3位置Pcに位置決めされた可動カバー61が、扉部31が第2位置Pbに位置決めされた場合の上方扉部32と入れ替わって配置されるため、第3位置Pcに位置決めされた可動カバー61と、上方開口部28をなすカバー体21との間に隙間が生じることを抑制できる。これにより、加工エリア110内からのオイルミストの漏出をより確実に防ぐことができる。
続いて、可動カバー61をスライド動作させるための制御系について説明する。図12は、可動カバーをスライド動作させるための制御系を示すブロック図である。
図12を参照して、加工機械10は、アクチュエータ66と、制御装置81とをさらに有する。アクチュエータ66は、捕捉部51(可動カバー61)を第3位置Pcおよび第4位置Pdの間で動作させる。アクチュエータ66は、Y軸方向に沿って伸張動作および短縮動作が可能なシリンダから構成されている。アクチュエータ66としては、シリンダに限られず、制御装置81(後出のアクチュエータ制御部82)からの電気信号を受けて、可動カバー61を開閉動作させることが可能な各種のアクチュエータ(モータ等)を用いることができる。
制御装置81は、加工機械10を制御する。制御装置81は、加工機械10に備え付けられ、加工機械10における各種動作を制御するための制御盤である。制御装置81は、アクチュエータ66を制御するためのアクチュエータ制御部82を有する。
制御装置81は、プログラム記憶部83と、プログラム実行部84と、主軸制御部86と、送り制御部85とをさらに有する。
プログラム記憶部83には、加工機械10の作業者によって作成されたワーク加工のための実行プログラム(数値制御プログラム)が記憶されている。プログラム記憶部83は、一例として、フラッシュメモリである。
プログラム実行部84は、プログラム記憶部83に記憶された実行プログラムを実行する。より具体的には、プログラム実行部84は、実行プログラムの命令を読み取って、主軸制御部86および送り制御部85の各々に制御信号を出力する。主軸制御部86は、プログラム実行部84からの制御信号に従って、主軸モータ88を制御する。送り制御部85は、プログラム実行部84からの制御信号に従って、送りモータ87を制御する。
加工機械10は、可動カバー検知部91と、扉検知部92と、ミスト検知部93と、入力部94とをさらに有する。
可動カバー検知部91は、可動カバー61を検知可能である。可動カバー検知部91は、第3位置Pcおよび第4位置Pdに位置決めされた可動カバー61を検知可能なセンサからなる。可動カバー検知部91は、近接センサ等の非接触式センサであってもよいし、リミットスイッチ等の接触式センサであってもよい。可動カバー検知部91は、第3位置Pcおよび第4位置Pdに位置決めされた可動カバー61を検知した場合に、それぞれ、第3位置Pcおよび第4位置Pdに対応する可動カバー61の位置信号をアクチュエータ制御部82に出力する。
扉検知部92は、扉部31を検知可能である。扉検知部92は、第1位置Paおよび第2位置Pbに位置決めされた扉部31を検知可能なセンサからなる。扉検知部92は、近接センサ等の非接触式センサであってもよいし、リミットスイッチ等の接触式センサであってもよい。扉検知部92は、第1位置Paおよび第2位置Pbに位置決めされた扉部31を検知した場合に、それぞれ、第1位置Paおよび第2位置Pbに対応する扉部31の位置信号をアクチュエータ制御部82に出力する。
ミスト検知部93は、加工エリア110内におけるオイルミストを検知可能である。図1から図7に示されるように、ミスト検知部93は、たとえば、加工エリア110内に設けられている。一例として、ミスト検知部93は、発光素子と、受光素子とを有し、発光素子からの光がオイルミストにより乱反射し、乱反射した光が受光素子に達した量によって、オイルミストの量(濃度)を評価する光学式センサ(光散乱方式)からなる。
入力部94は、作業者が加工機械10の動作に関する指示を入力することが可能なように構成されている。入力部94は、たとえば、図1中の操作パネル15に設けられている。
以下においては、可動カバー61を第3位置Pcおよび第4位置Pdの間でスライド動作させるタイミングの具体例を説明する。図13は、可動カバーをスライド動作させるタイミングの第1具体例を示すフローチャート図である。
図12および図13を参照して、本具体的では、アクチュエータ制御部82が、扉部31が第2位置Pbから第1位置Paに向けて動作する場合に、可動カバー61が第4位置Pdから第3位置Pcに向けて動作するように、アクチュエータ66を制御する。アクチュエータ制御部82は、可動カバー61が第3位置Pcに位置決めされてから所定時間経過した後に、可動カバー61が第3位置Pcから第4位置Pdに向けて動作するように、アクチュエータ66を制御する。
より具体的に説明すると、図4および図5に示されるように、加工エリア110内においてワーク加工を行なう(S101)。本ステップにおいて、プログラム実行部84は、プログラム記憶部83に記憶された実行プログラムの命令を読み取って、主軸制御部86および送り制御部85の各々に制御信号を出力する。ワーク加工の間、扉部31は、第2位置Pbに位置決めされている。可動カバー61は、第4位置Pdに位置決めされている。次に、ワーク加工が完了する(S102)。
次に、扉部31を第2位置Pbから第1位置Paに向けてスライド動作(開動作)させる(S103)。本ステップにおいては、作業者が扉部31を−Z軸方向にスライド動作させる。
次に、扉部31の開動作を検知する(S104)。本ステップにおいて、扉検知部92は、扉部31が第2位置Pbから離れると、アクチュエータ制御部82への第2位置Pbに対応する扉部31の位置信号の出力を停止する。扉検知部92は、扉部31が第1位置Paに到達すると、アクチュエータ制御部82に対して第1位置Paに対応する扉部31の位置信号を出力する。アクチュエータ制御部82は、扉検知部92から入力される扉部31の位置信号に基づいて、扉部31の開動作を検知する。
次に、図2および図3に示されるように、可動カバー61を第4位置Pdから第3位置Pcに向けてスライド動作(進出動作)させる(S105)。本ステップにおいて、アクチュエータ制御部82は、S104において扉部31の開動作を検知した場合に、可動カバー61が進出動作するようにアクチュエータ66を制御する。アクチュエータ66の制御は、第2位置Pbに対応する扉部31の位置信号の入力が停止されてから、第1位置Paに対応する扉部31の位置信号の入力が開始されるまでの間のいずれかのタイミングで行なわれる。
次に、可動カバー61の進出動作を検知する(S106)。本ステップにおいて、可動カバー検知部91は、可動カバー61が第4位置Pdから離れると、アクチュエータ制御部82への第4位置Pdに対応する可動カバー61の位置信号の出力を停止する。可動カバー検知部91は、可動カバー61が第3位置Pcに到達すると、アクチュエータ制御部82に対して第3位置Pcに対応する扉部31の位置信号を出力する。アクチュエータ制御部82は、可動カバー検知部91から入力される扉部31の位置信号に基づいて、可動カバー61の進出動作を検知する。
次に、アクチュエータ制御部82は、可動カバー61が第3位置Pcに位置決めされてから所定時間経過したか否かを判断する(S107)。本ステップにおいて、アクチュエータ制御部82は、第3位置Pcに対応する扉部31の位置信号が入力されてからの時間に基づいて、所定時間経過したか否かを判断する。
次に、図6および図7に示されるように、可動カバー61を第3位置Pcから第4位置Pdに向けてスライド動作(退避動作)させる(S108)。本ステップにおいて、アクチュエータ制御部82は、S107において所定時間経過したと判断した場合に、可動カバー61が退避動作するようにアクチュエータ66を制御する。
このような構成によれば、扉部31の開動作と連動して可動カバー61を進出動作させることによって、加工エリア110内からのオイルミストの漏出をより確実に防ぐことができる。また、可動カバー61が第3位置Pcに位置決めされてからの所定時間の間に、可動カバー61によりオイルミストを捕捉することができる。
図14は、可動カバーをスライド動作させるタイミングの第2具体例を示すフローチャート図である。
図12および図14を参照して、本具体的では、アクチュエータ制御部82が、加工エリア110内におけるワーク加工の実行プログラムが完了した場合に、可動カバー61が第4位置Pdから第3位置Pcに向けて動作するように、アクチュエータ66を制御する。アクチュエータ制御部82は、オペレータによる指令を受けた場合に、可動カバー61が第3位置Pcから第4位置Pdに向けて動作するように、アクチュエータ66を制御する。
より具体的に説明すると、図4および図5に示されるように、加工エリア110内においてワーク加工を行なう(S201)。本ステップにおいて、プログラム実行部84は、プログラム記憶部83に記憶された実行プログラムの命令を読み取って、主軸制御部86および送り制御部85の各々に制御信号を出力する。ワーク加工の間、扉部31は、第2位置Pbに位置決めされている。可動カバー61は、第4位置Pdに位置決めされている。
次に、ワーク加工が完了する(S202)。本ステップにおいて、アクチュエータ制御部82は、プログラム実行部84において実行される実行プログラムを参照して、ワーク加工の完了を認識する。
次に、図2および図3に示されるように、可動カバー61を第4位置Pdから第3位置Pcに向けてスライド動作(進出動作)させる(S203)。本ステップにおいて、アクチュエータ制御部82は、S202においてワーク加工の完了を認識した場合に、可動カバー61が進出動作するようにアクチュエータ66を制御する。
次に、扉部31を第2位置Pbから第1位置Paに向けてスライド動作(開動作)させる(S204)。本ステップにおいては、作業者が扉部31を−Z軸方向にスライド動作させる。
次に、作業者が、入力部94に可動カバー61の退避動作を入力する(S205)。本ステップにおいて、入力部94は、作業者により入力された可動カバー61の退避動作をアクチュエータ制御部82に指令する。
次に、可動カバー61を第3位置Pcから第4位置Pdに向けてスライド動作(退避動作)させる(S206)。本ステップにおいて、アクチュエータ制御部82は、S205のステップにおける入力部94からの指令に基づいて、可動カバー61が退避動作するようにアクチュエータ66を制御する。
このような構成によれば、ワーク加工の完了に続いて可動カバー61を直ちに進出動作させるため、可動カバー61の進出動作を扉部31の開動作に容易に先行させることができる。これにより、加工エリア110内からのオイルミストの漏出をより確実に防ぐことができる。また、作業者による指令を可動カバー61の退避動作のトリガーとするため、可動カバー61の退避動作のタイミングを自在に決定することができる。
図15は、可動カバーをスライド動作させるタイミングの第3具体例を示すフローチャート図である。
図12および図15を参照して、本具体的では、アクチュエータ制御部82が、加工エリア110内におけるワーク加工の実行プログラムが完了した場合に、可動カバー61が第4位置Pdから第3位置Pcに向けて動作するように、アクチュエータ66を制御する。アクチュエータ制御部82は、加工エリア110内外においてワークを搬出入するプログラムが実行される場合に、可動カバー61が第3位置Pcから第4位置Pdに向けて動作するように、アクチュエータ66を制御する。
本具体例におけるS301からS304のステップは、それぞれ、図14中の具体例2におけるS201からS204のステップに対応している。なお、本具体例においては、扉部31が、シリンダまたはモータ等のアクチュエータによりスライドされる自動扉である。S304において、プログラム実行部84は、プログラム記憶部83に記憶された実行プログラムに従って、扉部31を開動作させる。
次に、ワークの搬出入の指令が実行される場合に、可動カバー61を第3位置Pcから第4位置Pdに向けてスライド動作(退避動作)させる(S305)。本ステップにおいて、プログラム実行部84は、プログラム記憶部83に記憶された実行プログラムに従って、ローダ(不図示)を動作させる。アクチュエータ制御部82は、プログラム実行部84において実行される実行プログラムを参照して、ワークの搬出入の指令を認識する。アクチュエータ制御部82は、ワークの搬出入の指令を認識した場合に、可動カバー61が退避動作するようにアクチュエータ66を制御する。
このような構成によれば、上方開口部28を通じたワークの搬出入が可動カバー61によって阻害されることを防止できる。
以上に説明した、この発明の実施の形態における加工機械10の構造についてまとめると、本実施の形態における加工機械10は、開口部26が設けられるカバー体21と、開口部26を開状態とする第1位置Paと、開口部26を閉状態とする第2位置Pbとの間で動作し、第2位置Pbに位置決めされた場合にカバー体21とともに加工エリア110を区画形成する扉部31とを備える。開口部26は、加工エリア110の機械前方に配置される前方開口部27と、前方開口部27から連なり、加工エリア110の上方に配置される上方開口部28とを含む。加工機械10は、上面視において上方開口部28と重なる第3位置Pcと、第3位置Pcよりも上方開口部28から遠ざかる第4位置Pdとの間で動作し、浮遊粒子としてのオイルミストを捕捉可能な捕捉部51(可動カバー61)をさらに備える。
このように構成された加工機械10によれば、加工エリア110内からのオイルミストの漏出を防ぐとともに、加工機械10の利便性を向上させることができる。
なお、本発明における加工機械は、旋盤に限られず、たとえば、立形マシニングセンタまたは横形マシニングセンタであってもよいし、固定工具を用いた旋削機能と、回転工具を用いたミーリング機能とを有する複合加工機であってもよい。
また、ワークの付加加工(AM(Additive manufacturing)加工)が可能な付加加工機であってもよいし、ワークの付加加工と、ワークの除去加工(SM(Subtractive manufacturing)加工)とが可能なAM/SMハイブリッド加工機であってもよい。これらの場合に、本発明における捕捉部により捕捉可能な浮遊粒子は、高温の金属蒸気などの気体が固体の微粒子となって浮遊するヒュームであってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、工作機械、付加加工機またはAM/SMハイブリッド加工機などに適用される。
10 加工機械、12 刃物台、14 第1サイドカバー、15 操作パネル、16 第2サイドカバー、17 ワーク主軸、18 スプラッシュガード、19 天井カバー、21 カバー体、26 開口部、27 前方開口部、28 上方開口部、31 扉部、32 上方扉部、33 前方扉部、34 透明窓、41 ミストコレクタ、42 ミストコレクタ本体部、43 切り替え機構部、46 第1ダクト、46p,48p 吸気口、48 第2ダクト、51 捕捉部、61 可動カバー、62 底面、62j 中央部、62k 周縁部、66 アクチュエータ、71 受け皿部、81 制御装置、82 アクチュエータ制御部、83 プログラム記憶部、84 プログラム実行部、85 送り制御部、86 主軸制御部、87 モータ、88 主軸モータ、91 可動カバー検知部、92 扉検知部、93 ミスト検知部、94 入力部、101 回転中心軸、102 旋回中心軸、110 加工エリア、Pa 第1位置、Pb 第2位置、Pc 第3位置、Pd 第4位置。

Claims (13)

  1. 開口部が設けられるカバー体と、
    前記開口部を開状態とする第1位置と、前記開口部を閉状態とする第2位置との間で動作し、前記第2位置に位置決めされた場合に前記カバー体とともに加工エリアを区画形成する扉部とを備え、
    前記開口部は、前記加工エリアの機械前方に配置される前方開口部と、前記前方開口部から連なり、前記加工エリアの上方に配置される上方開口部とを含み、さらに、
    上面視において前記上方開口部と重なる第3位置と、前記第3位置よりも前記上方開口部から遠ざかる第4位置との間で動作し、浮遊粒子を捕捉可能な捕捉部と、
    前記捕捉部に接続され、前記捕捉部を前記第3位置および前記第4位置の間で動作させるアクチュエータと、
    前記アクチュエータを制御するためのアクチュエータ制御部とを備える、加工機械。
  2. 前記捕捉部は、可動カバーを含む、請求項1に記載の加工機械。
  3. 前記浮遊粒子は、ミストであり、
    前記可動カバーは、前記第3位置に位置決めされた場合に、前記加工エリアと対向する底面を含み、
    前記底面は、前記底面の中央部が前記底面の周縁部よりも上方に突出する形状を有する、請求項2に記載の加工機械。
  4. 受け皿形状を有し、前記底面の周縁部の下方に配置される受け皿部をさらに備える、請求項3に記載の加工機械。
  5. 前記扉部は、前記第2位置に位置決めされた場合に、前記上方開口部を閉塞する上方扉部を含み、
    前記可動カバーは、前記第3位置に位置決めされた場合に、前記扉部が前記第2位置に位置決めされた場合の前記上方扉部の位置に前記上方扉部と入れ替わって配置される、請求項2から4のいずれか1項に記載の加工機械。
  6. ダクトを含み、前記ダクトの吸気口を通じて浮遊粒子を回収する回収装置をさらに備え、
    前記捕捉部は、前記ダクトの吸気口を含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の加工機械。
  7. 前記捕捉部は、前記第3位置および前記第4位置の間において、機械前後方向または機械左右方向にスライド動作する、請求項1から6のいずれか1項に記載の加工機械。
  8. 前記アクチュエータ制御部は、前記扉部が前記第2位置から前記第1位置に向けて動作する場合に、前記捕捉部が前記第4位置から前記第3位置に向けて動作するように、前記アクチュエータを制御する、請求項1から7のいずれか1項に記載の加工機械。
  9. 前記アクチュエータ制御部は、前記加工エリア内におけるワーク加工の実行プログラムが完了した場合に、前記捕捉部が前記第4位置から前記第3位置に向けて動作するように、前記アクチュエータを制御する、請求項1から8のいずれか1項に記載の加工機械。
  10. 前記アクチュエータ制御部は、前記捕捉部が前記第3位置に位置決めされてから所定時間経過した後に、前記捕捉部が前記第3位置から前記第4位置に向けて動作するように、前記アクチュエータを制御する、請求項1から9のいずれか1項に記載の加工機械。
  11. 前記アクチュエータ制御部は、オペレータによる指令を受けた場合に、前記捕捉部が前記第3位置から前記第4位置に向けて動作するように、前記アクチュエータを制御する、請求項1から10のいずれか1項に記載の加工機械。
  12. 前記加工エリア内における浮遊粒子を検知可能な検知部をさらに備え、
    前記アクチュエータ制御部は、前記検知部により検知された浮遊粒子が所定量以下と判断された場合に、前記捕捉部が前記第3位置から前記第4位置に向けて動作するように、前記アクチュエータを制御する、請求項1から11のいずれか1項に記載の加工機械。
  13. 前記アクチュエータ制御部は、前記加工エリア内外においてワークを搬出入するプログラムが実行される場合に、前記捕捉部が前記第3位置から前記第4位置に向けて動作するように、前記アクチュエータを制御する、請求項1から12のいずれか1項に記載の加工機械。
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