JP6914875B2 - 成形装置 - Google Patents
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Description
繊維強化発泡樹脂体は、例えば、特許文献1に開示されている技術によって、成形されて製造される。
しかしながら、特許文献1に開示されている技術は、2つの型によって形成されるキャビティ内に溶融状態の繊維強化発泡樹脂が射出されて成形されるものであり、一方向に長く延びるものを成形するのには適していない。
成形装置である。
こうして、その空洞の断面に対応する四角形断面を有し一方向に直線的に延びる繊維強化発泡樹脂体が成形され得る。
このことは、本発明の他の態様においても同様である。
すなわち、第2スラットコンベアが少なくとも自身の幅方向等に適宜変位され、第3スラットコンベアが少なくとも第2スラットコンベアに対して接近・離隔する方向等に適宜変位され、第4スラットコンベアが自身の幅方向に適宜変位されるとともに第1スラットコンベアに対して接近・離隔する方向に適宜変位されることによって、4つのスラットコンベアによって形成される空洞の断面の大きさ及び/又は形状が変更され、成形される繊維強化発泡樹脂体の断面の大きさ及び/又は形状が変更されることとなる。
こうして、この態様の成形装置では、種々の大きさ及び/又は形状の四角形断面を有し一方向に直線的に延びる繊維強化発泡樹脂体が成形され得る。
こうして、その空洞の断面に対応する矩形断面を有し一方向に直線的に延びる繊維強化発泡樹脂体が成形され得る。
こうして、この発明の成形装置では、種々の大きさ及び/又は形状(縦横比)の矩形断面を有し一方向に直線的に延びる繊維強化発泡樹脂体が成形され得る。
すなわち、加熱冷却機構の作用に基づいて4つのスラットコンベアのうちの少なくとも一部が加熱又は冷却されることによって、4つのスラットコンベアによって形成された空洞内を未硬化の繊維強化発泡樹脂が当該4つのスラットコンベア搬送される際に、当該繊維強化発泡樹脂が加熱又は冷却される。
これによって、その未硬化の繊維強化発泡樹脂がより効率的に硬化し得る。
こうして、空洞の断面に対応する四角形断面を有し一方向に直線的に延びる繊維強化発泡樹脂体が、より効率的に成形され得る。
すなわち、加熱又は冷却用の空気がダクトを流れることによって、スラットコンベアが効率的に加熱又は冷却される。
これによって、未硬化の繊維強化発泡樹脂がより効率的に加熱又は冷却され、より効率的に硬化し得る。
こうして、空洞の断面に対応する四角形断面を有し一方向に直線的に延びる繊維強化発泡樹脂体が、より効率的に成形され得る。
まずは、その概要について、図1に基づいて説明する。
この成形装置は、4つのスラットコンベア(第1スラットコンベア10A,第2スラットコンベア10B,第3スラットコンベア10C,第4スラットコンベア10D)を有している。いずれも、その進行方向は水平(又はほぼ水平)である。
4つのスラットコンベア10A〜10Dに囲まれるようにして、空洞12が形成されている。
第2スラットコンベア10Bは、被搬送物Wの進行方向を基準に空洞12の右側に位置し、その幅方向は鉛直である。
第3スラットコンベア10Cは、被搬送物Wの進行方向を基準に空洞12の左側に位置し、その幅方向も鉛直である。
第4スラットコンベア10Dは、空洞12の上方に位置し、その幅方向は水平である。
各スラットコンベア10A〜10Dは、水平(又はほぼ水平)に延びている。
第1スラットコンベア10Aと第4スラットコンベア10Dとは平行(又はほぼ平行)である。第2スラットコンベア10Bと第3スラットコンベア10Cとは平行(又はほぼ平行)である。
各スラットコンベア10A〜10Dは、多数の平板状のスラット20を有し、それらスラット20が循環することによって被搬送物Wが搬送される。なお、各スラットコンベア10A〜10Dのスラット20について、各々、スラット20A〜20Dとも示すこととする。
そして、未硬化の繊維強化発泡樹脂W1が、その空洞12を通って上流側から下流側に向けて搬送され、その際に固化することによって、空洞12の断面に対応した矩形断面を有し一方向に直線的に延びる繊維強化発泡樹脂体W2が成形(製造)されるのである。
なお、空洞12の断面の大きさが上流側から下流側に向かって徐々に小さくなっている場合は、空洞12の最下流部の断面に対応した矩形断面を有し一方向に直線的に延びる繊維強化発泡樹脂体W2が成形(製造)される。
すなわち、第2スラットコンベア10Bは、上下方向(鉛直方向)に変位可能である。
第3スラットコンベア10Cは、左右方向(水平方向)に変位可能である。
第4スラットコンベア10Dは、左右方向(水平方向)及び上下方向(鉛直方向)に変位可能である。
こうして、上述したように4つのスラットコンベア10A〜10Dによって形成される空洞12の矩形断面の大きさ及び形状(縦横比)が、種々のものに変更され得る。
これによって、種々の大きさ及び形状(縦横比)の矩形断面を有し一方向に直線的に延びる繊維強化発泡樹脂体W2を成形(製造)することができるのである。
図4に示すように、この成形装置は、ほぼ閉じた空間を形成するハウジング80内に設けられている。
ハウジング80は、被搬送物W(図1)の搬送方向に沿って長く延びる一対の側壁部83a,83b及び上板部84を有するとともに、上流端及び下流端における上流端壁部及び下流端壁部(いずれも符号省略)を有している。こうして、床面82とともに、ほぼ閉じた空間を形成している。
フレーム90は、図2〜図4に示すように、左右一対の下方長さ方向材91a,91b,多数の下方幅方向材92,左右に多対状の鉛直方向材93a,93b,多数の上方幅方向材94を有している。フレーム90(図4)は、これらが結合されて形成されている。各方向材91a,91b,92,93a,93b,94は、いずれも矩形断面を有し一方向に長く延びる棒状をしている。
下方幅方向材92は、この成形装置の幅方向に延び、この成形装置の長さ方向に沿って床面82上に多数設置されている。各下方幅方向材92は、左右一対の下方長さ方向材91a,91bを連結している。
鉛直方向材93a,93bは、鉛直方向に延び、左右に多対状に配設されいる。各鉛直方向材93a,93bは、各下方幅方向材92に対応して配設され、その下端部は左右一対の下方長さ方向材91a,91bに結合されている。
上方幅方向材94は、この成形装置の幅方向に延び、この成形装置の長さ方向に沿って多数配設されている。各上方幅方向材94は、各対状の鉛直方向材93a,93bの上端部同士を連結している。
各スラットコンベア10A〜10Dは、その進行(循環)方向に沿って多数のスラット20(20A〜20D)を有している。多数のスラット20は無端状に連結されてスラット連結体(符号省略)が形成されており、そのスラット連結体は、一対のスプロケット15(図5A及び図5B)によって循環可能に支持されている。
各スラット20の裏面には、左右一対の突出片21が設けられている。各突出片21は、所定の間隔を隔ててスラット20の進行(循環)方向に延びている。
ある1つおきの各スラット20における両突出片21の間隔は、スプロケット15(その歯)の厚さに対応している(その突出片21を狭隔突出片21Aということとする)。一方、他の1つおきの各スラット20における両突出片21の間隔は、それより若干幅広とされている(その突出片21を広隔突出片21Bということとする)。
同様に、各突出片21の上流端は、さらに上流側にかつスラット20のおもて面から離隔する方向に向けて斜めに突出し、その部分には上流側挿通孔22bが形成されている。
そして、隣接するスラット20において、両狭隔突出片21Aの下流端/上流端が両広隔突出片21Bの上流端/下流端に嵌合され、下流側挿通孔22a及び上流側挿通孔22bに対してピン23が相対的に回動可能に貫通している。
こうして、隣接するスラット20同士がピン23を中心に回動可能に連結され、全体として無端ベルト状のスラット連結体が形成されている。
その際、図6(b)に示すように、スプロケット15の各歯は、各スラット20の両突出片21の間であってスラット連結体の循環方向において隣り合う2本のピン23の間の空間に、嵌合している。
図5A及び図5Bに示すように、下流側のスプロケット15が駆動スプロケット15Aであり、上流側のスプロケット15が従動スプロケット15Bである。駆動スプロケット15Aは、モータ(図示省略)の駆動によって回転する。
図3A及び図3Bにおいて、スラット支持体14は仮想的に切断されて記載されているが、この成形装置の長さ方向にさらに延びており、一対のスプロケット15の軸受16は、スラット支持体14によって支持されている。
各スラット20の裏面における各メインローラ支持体24の外側近傍には、サイドローラ26が回転可能に設けられている。各サイドローラ26は、各スラット20の裏面の近傍において、各スラット20と垂直に延びる回転軸線を中心に回転可能である。
各サイドローラ26(図6(a))は、各サイドローラガイド壁36(その先端部の内側面)においてガイドされる。
こうして、各スラット20はスラット支持体14に沿って円滑に移動し、スラット連結体(その往路部13a及び復路部13b)は、スラット支持体14に沿って円滑に循環する。
各コンベア支持体50A〜50Dは、この成形装置の長さ方向に沿って多数設けられている。
各第1コンベア支持体50Aは、フレーム90(図4)の一部である各下方幅方向材92に対して、位置固定的に設けられている。
多数の第1コンベア支持体50Aは、第1スラットコンベア10Aのスラット支持体14をその左右両側から支持し、第1スラットコンベア10Aを支持している。このことは、第2〜第4スラットコンベア10B〜10Dにおいても同様である。
各第2コンベア支持体50Bは、以下のように、上下方向(鉛直方向)に移動可能に設けられている。
各第2コンベア用ジャッキ設置材65Bには、第2コンベア用ジャッキ55Bが設けられている。各第2コンベア用ジャッキ55Bはねじ式のものであり、ロッド56Bを有している。各ロッド56B(その先端部)は、各第2コンベア支持材(下側の挟持材51B)に結合されている。
多数の第2コンベア用ジャッキ55Bは、1本の第2コンベア用ねじ軸57Bによって連結されている。第2コンベア用ねじ軸57Bは、第2コンベア用モータ(図示省略)によって、その軸回り方向に回転するようにされている。
そして、第2コンベア用モータの駆動に基づいて第2コンベア用ねじ軸57Bが回転することによって、すべての第2コンベア用ジャッキ55Bにおいてロッド56Bが同期して出没する。
こうして、第2スラットコンベア10Bは、第2コンベア支持体50Bとともに、上下方向(鉛直方向)に移動(変位)する。
各第3コンベア支持体50Cは、以下のように、左右方向(成形装置の幅方向)に移動可能に設けられている。
各第3コンベア用ガイド設置材64C(その横材64Cbの上面)には、リニアガイド54Cが各々設けられている。各第3コンベア支持体50Cは、下側の挟持材51Cにおいて、各リニアガイド54Cに沿って左右方向に移動可能とされている。
図3B,図5B,図7Bに示すように、多数の第3コンベア用ジャッキ55Cも、1本の第3コンベア用ねじ軸57Cによって連結されている。第3コンベア用ねじ軸57Cは、第3コンベア用モータ58C(図5B)によって、その軸回り方向に回転するようにされている。
そして、第3コンベア用モータ58C(図5B)の駆動に基づいて第3コンベア用ねじ軸57Cが回転することによって、すべての第3コンベア用ジャッキ55C(図3B)においてロッド56Cが同期して出没する。
こうして、図7Bに示すように、第3スラットコンベア10Cは、第3コンベア支持体50Cとともに、左右方向(水平方向)に移動(変位)する。
各第4コンベア支持体50Dは、以下のように、左右方向(成形装置の幅方向)及び上下方向(鉛直方向)に移動可能に設けられている。
各第3コンベア支持体50Cのうちの上側の挟持材51Cには第4コンベア用鉛直ガイド設置材64Dが各々固定され、すべての第4コンベア用鉛直ガイド設置材64Dの上端部にわたって、第4コンベア用ジャッキ設置材65Dが固定されている。
第4コンベア用ジャッキ設置材65Dは、板状をなし、この成形装置の幅方向に短く延びているとともに、この成形装置の長さ方向に長く延びている。
そして、前述したように各第3コンベア用ジャッキ55Cの作動に基づいて各第3コンベア支持体50C(第3スラットコンベア10C)が左右方向に移動することに伴って、各第4コンベア用鉛直ガイド設置材64D,第4コンベア用ジャッキ設置材65D,第4コンベア用ジャッキ55Dを介して、第4スラットコンベア10Dは、第4コンベア支持体50Dとともに、左右方向(水平方向)に移動(変位)する。
図3B,図5A,図7Bに示すように、多数の第4コンベア用ジャッキ55Dも、1本の第4コンベア用ねじ軸57Dによって連結されている。第4コンベア用ねじ軸57Dは、第4コンベア用モータ58D(図5A)によって、その軸回り方向に回転するようにされている。
そして、第4コンベア用モータ58D(図5A)の駆動に基づいて第4コンベア用ねじ軸57Dが回転することによって、すべての第4コンベア用ジャッキ55D(図3B)においてロッド56Dが同期して出没する。
こうして、図7Bに示すように、第4スラットコンベア10Dは、第4コンベア支持体50Dとともに、上下方向(鉛直方向)に移動(変位)する。
すなわち、4つのスラットコンベア10A〜10Dは、次のような位置関係にされている。
すなわち、前述したように第2スラットコンベア10Bは上下方向に移動するのであるが、そのいずれの位置に位置する状態でも、第1スラットコンベア10A(その往路13a(図5A及び図5B参照)。以下同様)のスラット20Aの右縁部と、第2スラットコンベア10Bのスラット20Bの幅方向におけるいずれかの部位とが接触又は近接する。
そして、いずれの状態においても、第1スラットコンベア10A(スラット20A)と第2スラットコンベア10B(スラット20B)とは垂直である。すなわち、両者の間の角度は直角である。
すなわち、前述したように、第2スラットコンベア10Bは上下方向に移動し、第4スラットコンベア10Dは上下及び左右の両方向に移動するのであるが、両者がそのいずれの位置に位置する状態でも、第2スラットコンベア10Bのスラット20Bの上縁部と、第4スラットコンベア10Dのスラット20Dの幅方向におけるいずれかの部位とが接触又は近接する。そのように制御される。
そして、いずれの状態においても、第2スラットコンベア10B(スラット20B)と第4スラットコンベア10D(スラット20D)とは垂直である。すなわち、両者の間の角度は直角である。
すなわち、前述したように、第4スラットコンベア10Dは、第3スラットコンベア10Cに対して相対的に上下方向に移動するのであるが、相対的にそのいずれの位置に位置する状態でも、第4スラットコンベア10Dのスラット20Dの左縁部(被搬送物Wの進行方向を基準に左側の縁部)と、第3スラットコンベア10Cのスラット20Cの幅方向におけるいずれかの部位とが接触又は近接する。
そして、いずれの状態においても、第4スラットコンベア10D(スラット20D)と第3スラットコンベア10C(スラット20C)とは垂直である。すなわち、両者の間の角度は直角である。
すなわち、前述したように第3スラットコンベア10Cは左右方向に移動するのであるが、そのいずれの位置に位置する状態でも、第3スラットコンベア10Cのスラット20Cの下縁部と、第1スラットコンベア10Aのスラット20Aの幅方向におけるいずれかの部位とが接触又は近接する。
そして、いずれの状態においても、第3スラットコンベア10C(スラット20C)と第1スラットコンベア10A(スラット20A)とは垂直である。すなわち、両者の間の角度は直角である。
そして、そのいずれの状態においても、第1スラットコンベア10A(その往路部13a(図5A))と第4スラットコンベア10D(その往路部13a(図5A))とは平行(又はほぼ平行)である。同じく、第2スラットコンベア10B(その往路部13a(図5B))と第3スラットコンベア10C(その往路部13a(図5B))とは平行(又はほぼ平行)である。
こうして、上述のいずれの状態においても、4つのスラットコンベア10A〜10D(その往路部13a(図5A及び図5B))によって、矩形断面を有し一方向(この成形装置の長さ方向)に直線的に延びる空洞12が形成されている。
空洞12の断面の大きさは、その長さ方向におけるいずれかの部位においても同一である(又は、上流側から下流側に向かって徐々に小さくなっている)。
すなわち、第2コンベア用ジャッキ55Bのロッド56Bが最大限に突出して、第2スラットコンベア10B(スラット20B)の鉛直方向における位置は、最も高い位置とされている。
第3コンベア用ジャッキ55Cのロッド56Cが最大限に没入して、第3スラットコンベア10C(スラット20C)及び第4スラットコンベア10D(スラット20D)の水平方向における位置は、最も後退した位置(第2スラットコンベア10Bから最も離隔した位置)とされている。
第4コンベア用ジャッキ55Dのロッド56Dが最大限に没入して、第4スラットコンベア10D(スラット20D)の鉛直方向における位置は、最も高い位置とされている。
こうして、空洞12の断面の幅及び高さが最大の矩形状とされている。
なお、図1〜図5A,図7A,図7Bも、その状態を示している。
すなわち、第2コンベア用ジャッキ55Bのロッド56Bが最大限に没入して、第2スラットコンベア10B(スラット20B)の鉛直方向における位置は、最も低い位置とされている。
第3コンベア用ジャッキ55Cのロッド56Cが最大限に突出して、第3スラットコンベア10C(スラット20C)及び第4スラットコンベア10D(スラット20D)の水平方向における位置は、最も前進した位置(第2スラットコンベア10Bから最も接近した位置)とされている。
第4コンベア用ジャッキ55Dのロッド56Dが最大限に突出して、第4スラットコンベア10D(スラット20D)の鉛直方向における位置は、最も低い位置とされている。
こうして、空洞12の断面の幅及び高さが最小の矩形状とされている。
すなわち、第2スラットコンベア10B(スラット20B)が、高さ方向においていずれかの中間位置(最も高い位置と最も低い位置との間)に位置する。
第3スラットコンベア10C(スラット20C)が、第4スラットコンベア10D(スラット20D)とともに、左右方向においていずれかの中間位置(最も外側と最も内側との間)に位置する。
第4スラットコンベア10D(スラット20D)が、高さ方向においていずれかの中間位置(最も高い位置と最も低い位置との間)に位置する。
このようにして、空洞12の断面は、種々の縦横比で、上述の2つの大きさの中間の大きさの矩形状になる。
図4に示すように、ハウジング80の内部には、ともにハウジング80の外部に連通する給気管95(ダクト)及び排気管96が設けられている。
図4に戻り、給気管95の上流部(ハウジング80の外部)には、給気源(図示省略)が設けられている。給気源からは、高温,常温,低温のいずれかの空気が供給されるようにされている。こうして、図5A及び図5Bに示すように、各種の温度の空気が各スラットコンベア10A〜10D(スラット支持体14)に供給される。
さらには、この成形装置の上流側から下流側にかけて複数の区域に区画され、各区域ごとに給気源が設けられ、各区域(スラット支持体14のうちの各区域ごと)に各給気源からの空気が供給されている。こうして、各スラットコンベア10A〜10D(スラット支持体14)の各区域ごとに種々の温度の空気が供給される。
こうして、給気管95から各種の温度の空気がハウジング80内に供給されることによって高圧となった空気の一部がハウジング80の外部に排出される。
まず、基本的な作用としては、次のとおりである。
すなわち、図1に基づいて前述したように、この成形装置においては、第1〜第4スラットコンベア10A〜10Dの各スラット20(往路部13a(図5A及び図5B))によって形成された矩形断面の空洞12の上流端に供給された未効果の繊維強化発泡樹脂W1(被搬送物W)が、第1〜第4スラットコンベア10A〜10Dによって、その上流側から下流側に搬送される。
その際、第1〜第4スラットコンベア10A〜10Dの各スラット20A〜20D(図3A,図3B,図7A,図7B)によって押圧(加圧)されるとともに、給気管95(図4)を通って供給された空気に基づいて所定の温度にされた各スラット20A〜20Dによって、その被搬送物Wは適宜加熱又は冷却される。
その繊維強化発泡樹脂体W2は、空洞12(その最下流部)の矩形断面に対応する矩形断面(長さ方向のいずれの部位においても同一の矩形断面)を有し、一方向に直線的に長く延び、固形状をなすものである。
上述の成形作業がされる前に、第2コンベア用ジャッキ55B〜第4コンベア用ジャッキ55D(図7A,図7B)が適宜作動し、第2スラットコンベア10B〜第4スラットコンベア10Dの位置が調整される。
こうして、空洞12の断面の大きさ・形状(縦横比)が、最大の大きさ(図8A)〜最小の大きさ(図8B)の間の種々のものにされる。
このように空洞12の矩形断面(矩形状の断面)の大きさ及び形状が種々のものに調整されることによって、その断面に対応した大きさ・形状(縦横比)の矩形断面(矩形状の断面)を有し、一方向に直線的に延びる繊維強化発泡樹脂体W2が成形(製造)されるのである。
その態様において、種々の大きさ及び形状の断面を有する繊維強化発泡樹脂体を成形する場合においては、第2スラットコンベア(10B)及び第3スラットコンベア(10C)は、左右方向(水平方向)及び上下方向(鉛直方向)の両方向に移動(変位)可能とされる必要がある。
10B 第2スラットコンベア
10C 第3スラットコンベア
10D 第4スラットコンベア
12 空洞
20(20A,20B,20C,20D) スラット
55B 第2コンベア用ジャッキ
55C 第3コンベア用ジャッキ
55D 第4コンベア用ジャッキ
95 給気管(ダクト)
Claims (2)
- 四角形断面を有し一方向に直線的に延びる繊維強化発泡樹脂体を製造する成形装置であって、
前記四角形断面の4つの各辺に対応して配設された4つのスラットコンベアを有し、当該4つのスラットコンベアによって形成された空洞を未硬化の繊維強化発泡樹脂が当該4つのスラットコンベアによって搬送されるものであり、
前記4つのスラットコンベアとして第1スラットコンベア、第2スラットコンベア、第3スラットコンベア及び第4スラットコンベアを有し、
前記第1スラットコンベアと前記第4スラットコンベアとが対向し、前記第2スラットコンベアと前記第3スラットコンベアとが対向しており、
前記第2スラットコンベアが少なくとも自身の幅方向に変位可能であり、前記第3スラットコンベアが少なくとも前記第2スラットコンベアに対して接近・離隔する方向に変位可能であり、
前記第4スラットコンベアが自身の幅方向に変位可能であるとともに、前記第1スラットコンベアに対して接近・離隔する方向に変位可能であり、
前記4つのスラットコンベアは、各々複数のスラットが無端状に連結されたスラット連結体を有し、当該スラット連結体の内部にはスラット支持体が配設され、当該スラット連結体は当該スラット支持体に沿って循環するものであり、
前記4つのスラットコンベアは、各々、一対の挟持材を有する複数のコンベア支持体によって左右両側から前記スラット支持体が支持されることによって支持され、
前記4つのスラットコンベアのうち変位するスラットコンベアは、該当する前記コンベア支持体が変位することによって変位するものであり、
前記4つのスラットコンベアはハウジング内に収容されており、
前記4つのスラットコンベアの少なくとも一部を加熱又は冷却するための加熱冷却機構としてダクトが設けられ、当該ダクトの上流部は前記ハウジングの外部に位置し、当該ダクトの下流端の近傍は前記スラット支持体に形成された貫通孔を貫通し、その下流端は前記ハウジング内において開口しており、加熱又は冷却用の空気が当該ダクトを流れるものである、
成形装置。 - 矩形断面を有し一方向に直線的に延びる繊維強化発泡樹脂体を製造する成形装置であって、
前記矩形状断面の4つの各辺に対応して配設された4つのスラットコンベアを有し、当該4つのスラットコンベアによって形成された空洞を未硬化の繊維強化発泡樹脂が当該4つのスラットコンベアによって搬送されるものであり、
前記4つのスラットコンベアとして第1スラットコンベア、第2スラットコンベア、第3スラットコンベア及び第4スラットコンベアを有し、
前記第1スラットコンベアが前記4つの各辺のうちの下辺に対応し、前記第2スラットコンベアが前記4つの各辺のうちの左辺及び右辺のうちの一方に対応し、前記第3スラットコンベアが前記4つの各辺のうちの左辺及び右辺のうちの他方に対応し、前記第4スラットコンベアが前記4つの各辺のうちの上辺に対応し、
前記第2スラットコンベアは上下方向に変位可能であり、前記第3スラットコンベアは左右方向に変位可能であり、
前記第4スラットコンベアは左右方向及び上下方向の両方向に変位可能であり、
前記4つのスラットコンベアは、各々複数のスラットが無端状に連結されたスラット連結体を有し、当該スラット連結体の内部にはスラット支持体が配設され、当該スラット連結体は当該スラット支持体に沿って循環するものであり、
前記4つのスラットコンベアは、各々、一対の挟持材を有する複数のコンベア支持体によって左右両側から前記スラット支持体が支持されることによって支持され、
前記4つのスラットコンベアのうち変位するスラットコンベアは、該当する前記コンベア支持体が変位することによって変位するものであり、
前記4つのスラットコンベアはハウジング内に収容されており、
前記4つのスラットコンベアの少なくとも一部を加熱又は冷却するための加熱冷却機構としてダクトが設けられ、当該ダクトの上流部は前記ハウジングの外部に位置し、当該ダクトの下流端の近傍は前記スラット支持体に形成された貫通孔を貫通し、その下流端は前記ハウジング内において開口しており、加熱又は冷却用の空気が当該ダクトを流れるものである、
成形装置。
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