JP6913638B2 - 魚釣用スピニングリール - Google Patents

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本発明は、魚釣用スピニングリールに関する。
魚釣用スピニングリールにおいて、切換操作部を操作すると逆転防止装置が作動し、ロータの逆回転が抑制される。
従来、切換操作部から逆転防止装置に駆動力を伝達するための部品として、切換カムが利用されてきたが、近年、小型化及び軽量化を図るため、リール本体のボディ前部の周囲を囲むカバー(以下、操作カバーと称する)が利用されている。
また、下記特許文献1に示すようにボディ前部による操作カバーの支持構造は、ボディ前部の外周面が操作カバーの内周面を摺動自在に支持することで、操作カバーが回動自在となっている。
特開2018−67号公報
ここで、従来のボディ前部は、略円筒状を呈し重量が大きいため、軽量化が望まれている。また、従来のボディ前部による操作カバーの支持構造は、当接面積(摺動面積)が大きいため、切換操作部の操作時に操作カバーがボディ前部に引っ掛かるおそれがあり、操作カバーのスムーズな回動を確実に確保したいという要望がある。
本発明は、このような課題を解決するために創作されたものであり、軽量化を図りつつ、操作カバーのスムーズな回動を確実に確保できる魚釣用スピニングリールを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明の魚釣用スピニングリールは、ボディ前部を有するリール本体と、前記ボディ前部に装着されてロータの逆回転を防止する逆転防止装置と、切換操作部を有し、前記ボディ前部に回動自在に支持される操作カバーと、を備え、前記ボディ前部には、前記操作カバーを摺動自在に支持する支持部が設けられ、前記支持部は、前記操作カバーに当接する複数の当接部を有し、前記各当接部は、周方向に配置された他の当接部と周方向に離間しており、前記複数の当接部は、前記操作カバーの前側に当接する複数の前側当接部と、前記操作カバーの後側に当接する複数の後側当接部と、を備え、前記複数の前側当接部と複数の後側当接部とは、前後方向に離間していることを特徴とする。
前記発明によれば、各当接部の間が操作カバーと当接しないため、操作カバーと当接する当接面積(摺動面積)が低減している。よって、軽く回動操作できるとともに切換操作部の操作時に操作カバーがボディ前部に引っ掛かる可能性が低減し、操作カバーのスムーズな回動を確実に確保できる。また、前記発明によれば、ボディ前部の外周面全周に亘って延在する当接部を形成した場合よりも軽量化を図れる。
さらに、複数の当接部の間にスペースが形成されるため、そのスペースに他の部品を配置することができ、魚釣用スピニングリールの小型化に寄与できる。
また、複数の前側当接部と複数の後側当接部との間が操作カバーと当接しないため、操作カバーと当接する当接面積(摺動面積)が低減している。よって、ボディ前部が軽量化されるとともに、切換操作部の操作時に操作カバーがボディ前部に引っ掛かる可能性がさらに低減し、操作カバーの回動がよりスムーズとなる。
また、前記発明において、前記複数の前側当接部と複数の後側当接部とは、周方向にずれていることが好ましい。
前記構成によれば、支持部による操作カバーの前側及び後側の周方向の支持状態が安定し、操作カバーの回動がよりスムーズとなる。
また、前記発明において、前記複数の前側当接部は、複数の後側当接部よりも外径が小径に形成されていることが好ましい。
前記構成によれば、ボディ前部に操作カバーを組み付ける際に、複数の前側当接部が操作カバー内に引っ掛かり難く、組み付け性が良い。
以上から、本発明によれば、軽量化を図りつつ、操作カバーのスムーズな回動を確実に確保できる魚釣用スピニングリールを提供することができる。
実施形態に係る魚釣用スピニングリールにおいて、ボディ前部に組みつけられた部品を分解した状態を示す斜視図である。 中心軸O1を含む水平面でボディ前部近傍を切り、その断面を上方から視た断面図である。 ボディ前部を図2に示すIII−III線で切り、その断面を矢印方向から視た断面図である。 ボディ前部を図2に示すIV−IV線で切り、その断面を矢印方向から視た断面図であり、磁性流体シール機構においては内側磁性板のみを図示している。 (a)は魚釣用スピニングリールから操作カバーのみを抽出し、操作カバーを後方から視た背面図であり、(b)は図5(a)に示すVB−VB線で切り、その矢印方向から視た断面図である。
つぎに、魚釣用スピニングリールの実施形態について、図面を参照して説明する。以下の説明において、「前後」「上下」「左右」を言うときは、図1に示した方向を基準とする。
図1に示すように、魚釣用スピニングリール301は、駆動軸筒307及びスプール軸308を支持するリール本体302と、スプール軸308に装着されて釣り糸が巻回されるスプール(不図示)と、駆動軸筒307に装着されてスプールに釣り糸を巻回するロータ(不図示)と、を備える。
リール本体302は、内部に駆動装置を収容するボディ310と、ボディ310の上部から上方に延びて先端が釣竿に装着される脚部311と、ボディ310の前側で前後方向に開口する筒状のボディ前部312と、を備える。なお、ボディ310と脚部311とボディ前部312とは、金属材料により一体に形成されて高い強度を備える。
ボディ前部312は、駆動軸筒307の中心軸O1を中心とする略円筒状に形成されている。ボディ前部312の外形は、前部の方が後部よりも小径に形成されている。以下、ボディ前部312の後部を大径部316と称し、前部を小径部317と称する。
ボディ前部312(大径部316,小径部317)には、逆転防止装置340、操作カバー350、切換保持部360、磁性流体シール機構370、規制体380,後シール部材391、及び前シール部材392が組み付けられている。
以下、ボディ前部312(大径部316,小径部317)と各部品との詳細について説明する。
図2に示すように、大径部316の外周面には、径方向外側に張り出すフランジ316aと、周方向に亘って窪む周溝316bと、ねじ316dが螺合する雌ねじ孔316cと、が形成されている。
フランジ316aは、大径部316の後端に位置している。フランジ316aの外形は、円形状を呈し、操作カバー350の後記する切換移動体351の内形に対応した形状となっている。このため、切換移動体351の後側開口は、フランジ316aにより閉塞され、操作カバー350内に海水等が侵入し難い。
周溝316bは、後シール部材391をボディ前部312に組み付けるための溝である。雌ねじ孔316cは180°間隔で2つ形成されている。また、雌ねじ孔316cに螺合するねじ316dは、操作カバー350がボディ前部312から脱落することを防止するためのものである。
大径部316の内周側には、駆動軸筒307を回転自在に支持するための中間軸受312aが嵌め込まれている。
また、中間軸受312aの前側には、止め輪318が配置されている。
止め輪318は、中間軸受312aの外輪に当接し、中間軸受312aが大径部316から脱落しないように規制するリング状の部品である。
図3に示すように、止め輪318には径方向外側に突出する2つのフランジ318aが形成されている。そして、そのフランジ318aがねじ318bに締め付けられることで止め輪318が小径部317内に固定されている。
小径部317の内径は、内部に逆転防止装置340が収容可能な大きさに形成されている。また、図1に示すように、小径部317の前端面317eには、磁性流体シール機構370を固定するためのねじ(不図示)が螺合する固定部317fが2つ形成され、ボディ前部312の前側開口を閉塞するように磁性流体シール機構370が組み付けられている。
小径部317には、前端から後方に向って切り欠かれ、小径部317の内周側と外周側とを連通させる4つの切り欠き(第1切り欠き317a〜第4切り欠き317d)が形成されている。
図3に示すように、第1切り欠き317a,第2切り欠き317bは、止め輪318のフランジ318aを通過させてフランジ318aを底部に配置するためのものである。
第1切り欠き317aは、中心軸O1を基準として右上側に設けられ、第2切り欠き317bは、中心軸O1を基準として左下側に設けられている。
第3切欠き317cは、逆転防止装置340の後述する突出部345を配置するためのものであり、中心軸O1を基準として右下側に設けられている。
図4に示すように、第4切り欠き317dは、磁性流体シール機構370の後述する係止部379(図1参照)を配置するためのものであり、中心軸O1を基準として左上側に設けられている。
なお、第4切り欠き317dは、小径部317の前端面317eから後方への切り欠き量が他の第1切り欠き317a〜第3切り欠き317cよりも少ない。このため、第4切り欠き317dは図3に現れていない。
図2に示すように、小径部317には、操作カバー350を摺動自在に支持する支持部319が設けられている。なお、支持部319の詳細については後述する。
逆転防止装置340は、駆動軸筒307の正転を許容しつつ、駆動軸筒307の逆転を防止するローラ式一方向クラッチであり、公知の装置である。なお、逆転防止装置340の内周側には、駆動軸筒307の外周側に嵌合することで駆動軸筒307に回り止めされた内輪341が設けられている。よって、逆転防止装置340は、内輪341を介して駆動軸筒307の回転を制御している。
逆転防止装置340は、略円筒状の外輪342と、内輪341と外輪342との間に配置された複数のローラ343と、複数のローラ343を保持するリティナ(切換制御部材)344と、を備える。
リティナ344には、外輪342を貫通して径方向外側に突出する突出部345が形成されている(図1参照)。なお、突出部345は、第3切り欠き317c内に配置される(図3の破線参照)。
突出部345が周方向へ移動すると、リティナ344が回動し、ローラ343が内輪341と外輪342との間で楔作用を発揮して内輪341(駆動軸筒307)の逆転が防止されたり、又はローラ343が内輪341と外輪342との間で楔作用を発揮せずに内輪341(駆動軸筒307)の逆転が許可されたりする。
操作カバー350は、ボディ前部312(大径部316,小径部317)の外周側に配置された筒状部材である。
図5(a),(b)に示すように、操作カバー350は、有底筒状の切換移動体351と、切換移動体351の内側に設けられた係合部354と、切換移動体351の後端に設けられた切換操作部355と、を備えている。
なお、切換操作部355は、特に図示しないが、リール本体302の側部に配置されて釣り人の手指により押圧可能(操作可能)になっている。
切換移動体351は、中心軸O1を中心とする円筒状の円筒部352と、円筒部352の前端から径方向内側に延出するリング状の前壁部353と、を備える。
図2に示すように、切換移動体351は、ボディ前部312(大径部316,小径部317)の外周側を囲んでおり、逆転防止装置340内に海水や砂塵等が侵入し難い。よって、逆転防止装置340の塩ガミ等が抑制され、長期に亘って逆転防止装置340の性能が維持される。
図5(a)に示すように、円筒部352の内径はr1に形成されている。なお、円筒部352の内周面352bには、後述する第1後側当接部321〜第5後側当接部325(図3参照)が当接している。
円筒部352の後部には、貫通孔352aが2つ180度間隔で形成されている(図5(a)を参照)。各貫通孔352a内には、大径部316に螺合しているねじ316dが配置され、操作カバー350がボディ前部312から脱落しないようになっている(図2参照)。
前壁部353の中央孔353aは、駆動軸筒307及びスプール軸308を貫通させるための孔である。
前壁部353の後面(底面)353bには、後方に突出するガイド壁353cが3つ形成されている。
3つのガイド壁353cの内径はr2に形成されている。また、3つのガイド壁353cは、中心軸O1方向から視て後述する第1前側当接部331〜第3前側当接部333と重なるように形成されている。
係合部354は、四角柱状に形成され、円筒部352の内周面と前壁部353の後面353bと連続している。また、係合部354の後端面には、後方に延びる略円柱状の突起354aが形成されている。
図3に示すように、係合部354は、第3切欠き317c内に配置されている。
そして、係合部354の突起354a(図5(a),(b)参照)が突出部345の円孔346(図1参照)に挿入し、操作カバー350とリティナ344とが周方向に係合している。そして、釣り人が切換操作部355を押圧し切換移動体351を回動させると、逆転防止装置340の逆転防止状態と逆転許可状態とが切り換わる。
図2に示すように、切換保持部360は、リール本体302の小径部317側に配置された移動体362と、操作カバー350の前壁部353の後面(底面)353bに配置された係合保持部363と、を備える。
移動体362は、前後方向に延在する円柱状の部品であり、前端362aが円錐状に形成されている。移動体362は、小径部317の前端面317eから後方に向って貫通する移動体収容孔317g内に収容されている。また、移動体収容孔317g内には、コイルばね364が収容されている。コイルばね364は圧縮された状態で組み込まれ、移動体362が常時前方へ付勢されている。
図5(a)に示すように、係合保持部363は、前壁部353の後面353bに沿って上下方向に延在する板状部材の金属部品であり、移動体362と対向するように配置されている。係合保持部363は、上下方向中央部に凸状部363cが形成されている。
よって、逆転防止装置340が逆転許可状態から逆転防止状態(又は逆転防止装置340が逆転防止状態から逆転許可状態)に切り換わろうとすると、凸状部363cに移動体362の前端362aが係止し、切換移動体351の回動が規制される。
以上から、凸状部363cが移動体362を後方に押圧して凸状部363cが移動体362の前端362aを乗り越える程度の力を加えない限り、逆転防止装置340の逆転許可状態又は逆転防止状態が保持される。
図2に示すように、磁性流体シール機構370は、環状の永久磁石371と、永久磁石371の前側(外側)に配置された環状の外側磁性板372と、永久磁石371の後側(内側)に配置された環状の内側磁性板373と、内輪341と一体に形成された磁性部341aと、を備える。また、外側磁性板372及び内側磁性板373と、磁性部341aとの間には磁性流体(不図示)が充填されている。
永久磁石371は、前面側がN極、後面側がS極となっており、永久磁石371の前面から後面に向って、内周側の磁気回路(図2の矢印Aを参照)と、外周側の磁気回路(図2の矢印Bを参照)が形成されている。そして、磁性流体は、内周側の磁気回路(図2の矢印A)上に配置され流出し難く、長期間シール機能を発揮する。
図1に示すように、内側磁性板373には、径方向外側に突出する2つのフランジ378と、外周端から後方に延在する3つの係止部379と、が形成されている。
フランジ378は、ボディ前部312の固定部317fに螺合するねじ(不図示)に締め付けられ、内側磁性板373がボディ前部312の前側に固定される。
3つの係止部379は、互いに周方向に離間しつつ、後方に延出して規制体380を保持するためのものである。なお、特に図示しないが、係止部379は、小径部317の第1切り欠き317a,第3切り欠き317c,第4切欠き317d内に配置され、小径部317と干渉しないようになっている。
図2に示すように、規制体380は、非磁性材料により形成された環状かつ薄板状の部品である。規制体380は、内側磁性板373と逆転防止装置(一方向クラッチ)340との間に配置され、逆転防止装置340が前後方向(中心軸O1方向)に移動しないように規制している。この規制体380によれば、逆転防止装置340のローラ343と内輪341との摺接状態が安定化する。この結果、駆動軸筒307の回転が安定化するとともに、ローラ343の楔作用も安定して発揮される。
後シール部材391及び前シール部材392は、環状を呈し、弾性材により形成された弾性シール部材である。後シール部材391及び前シール部材392のそれぞれには、径方向に突出するリップ部391a,392aが形成されている。
後シール部材391は、大径部316の周溝316bに嵌め込まれており、小径部317に形成された第1切り欠き317a〜第4切り欠き317dよりも後方に位置している。後シール部材391のリップ部391aは、操作カバー350の円筒部352の内周面352bを径方向外側に押圧した状態で当接している。また、リップ部391aは、円筒部352の貫通孔352aよりも前側に当接している。
以上から、円筒部352の後部開口や貫通孔352aを介して円筒部352内に侵入した海水等が第1切り欠き317a〜第4切り欠き317dを介して、小径部317内の逆転防止装置340に付着しないようになっている。
前シール部材392は、磁性流体シール機構370の永久磁石371の外周面に嵌め込まれている。前シール部材392のリップ部392aは、操作カバー350の前壁部353の中央孔353aの内周面に径方向外側に押圧した状態で当接している。このため、海水等が中央孔353aを介して操作カバー350内に侵入しないようになっている。
つぎに、小径部317に形成された支持部319について説明する。
図2に示すように、支持部319は、操作カバー350の後側を摺動自在に支持する後側支持部320と、操作カバー350の前側を摺動自在に支持する前側支持部330と、を備える。
図3に示すように、後側支持部320は、小径部317の外周面から径方向外側に突出する5つの第1後側当接部321〜第5後側当接部325を備える。なお、第1後側当接部321〜第5後側当接部325は、小径部317の外周面に対し周方向に配列している。
第1後側当接部321は、中心軸O1を基準として上側に位置し、周方向に延在し円弧状(周方向に幅広)に形成されている。
第2後側当接部322は、中心軸O1を基準として左側に位置し、周方向に延在し円弧状(周方向に幅広)に形成されている。
第3後側当接部323は、中心軸O1を基準として右上側に位置し、周方向に幅狭に形成されている。
第4後側当接部324は、中心軸O1を基準として右側に位置し、周方向に幅狭に形成されている。
第5後側当接部325は、中心軸O1を基準として右下側に位置し、周方向に幅狭に形成されている。
第1後側当接部321〜第5後側当接部325の外径は、操作カバー350の円筒部352の内径r1(図5(a)参照)と同一に形成されている。このため、第1後側当接部321〜第5後側当接部325のそれぞれの外周面321a〜325aは、操作カバー350の円筒部352の内周面352bに当接し、操作カバー350が周方向に摺動可能に支持されている。
なお、第1後側当接部321と第4後側当接部324と第5後側当接部325は、前後方向(中心軸O1方向)の厚みが薄く形成されており、操作カバー350の内周面352bの前側には当接しないようになっている。
また、第2後側当接部322(図2参照)と第3後側当接部323(図2において不図示)とは、前後方向(中心軸O1方向)に比較的長く形成されているものの、第2後側当接部322と第3後側当接部323の外径が前側に向うにつれて縮径している。
このため、第2後側当接部322の外周面322aと第3後側当接部323の外周面323aは、後側のみが操作カバー350の内周面352bに当接するようになっている。
第1後側当接部321〜第5後側当接部325のそれぞれは、周方向に配置された他の後側当接部(第1後側当接部321〜第5後側当接部325)と周方向に離間しており、周方向に連続していない。つまり、後側支持部320は、操作カバー350の内周面352b全周に当接していない。
このため、円筒部352の内周面352bとの当接面積(摺動面積)が低減し、操作カバー350の回動がスムーズとなる。また、後側支持部320は、周方向に分断した第1後側当接部321〜第5後側当接部325となっているため、周方向に連続した環状の当接部を形成した場合よりも軽量化している。
図3に示すように、第1後側当接部321〜第5後側当接部325の間にスペースが形成されている。そして、第4後側当接部324と第5後側当接部325との間のスペースに、逆転防止装置340の突出部345と操作カバー350の係合部354とが配置されている。
つまり、第1後側当接部321〜第5後側当接部325を周方向に離間させることで、突出部345及び係合部354を配置するスペースを確保でき、魚釣用スピニングリール301の小型化に寄与している。
図4に示すように、前側支持部330は、小径部317の外周面を径方向内側に窪ませて成る3つの第1前側当接部331〜第3前側当接部333を備える。
第1前側当接部331〜第3前側当接部333は、小径部317の前端部に位置し、周方向に配列している。
また、第1前側当接部331〜第3前側当接部333は、後側支持部320よりも外径が小径に形成されている。よって、ボディ前部312に操作カバー350を組み付ける際に、第1前側当接部331〜第3前側当接部333が操作カバー350の内周面352bに引っ掛かるおそれがなく、組み付け易い。
第1前側当接部331は、中心軸O1を基準として左上側に位置している。
第2前側当接部332は、中心軸O1を基準として下側に位置している。
第3前側当接部333は、中心軸O1を基準として右側に位置している。
第1前側当接部331〜第3前側当接部333の外径は、操作カバー350のガイド壁353cの内径r2(図5(a)参照)と同一に形成されている。
このため、第1前側当接部331〜第3前側当接部333のそれぞれの外周面331a〜333aは、操作カバー350のガイド壁353cの内周面353dに当接し、操作カバー350が周方向に摺動可能に支持されている。
第1前側当接部331〜第3前側当接部333のそれぞれは、周方向に配置された他の当接部(第1前側当接部331〜第3前側当接部333)と周方向に離間している。
つまり、前側支持部330は、操作カバー350の内周側の全周に当接するように構成されていない。このため、操作カバー350との当接面積(摺動面積)が低減し、操作カバー350の回動がスムーズとなる。
また、第1前側当接部331〜第3前側当接部333のそれぞれが周方向に離間していることから、これに当接する3つのガイド壁353cも周方向に離間している。このため、操作カバー350は、周方向に連続した環状のガイド壁を形成した場合よりも軽量化している。
図2に示すように、前側支持部330(第1前側当接部331〜第3前側当接部333)と、後側支持部320(第1後側当接部321〜第5後側当接部325)とが前後方向に離間している。つまり、支持部319は、前側支持部330と後側支持部320との間で、操作カバー350を摺動自在に支持していない。このため、操作カバー350との当接面積(摺動面積)がさらに低減し、操作カバー350の回動がスムーズとなっている。
図4に示すように、前側支持部330(第1前側当接部331〜第3前側当接部333)と、後側支持部320(第1後側当接部321〜第5後側当接部325)とは、互いに周方向にずれた位置に配置されている。
つまり、第1前側当接部331〜第3前側当接部333と、第1後側当接部321〜第5後側当接部325とのそれぞれがバランス良く配置されている。よって、操作カバー350が傾き難く、操作カバー350の姿勢が安定し回動もスムーズとなる。
以上、実施形態の魚釣用スピニングリール301について説明したが、本発明はこれに限定されない。
支持部319は、後側支持部320と前側支持部330とを備えているが、他の支持部を備えたり、若しくは、後側支持部320の外周面を軸方向に長くして前側支持部330を備えないようにしたりしてもよい。また、支持部319のうち後側支持部320を小径部317でなく大径部316に形成してもよい。
または、第1前側当接部331〜第3前側当接部333と、第1後側当接部321〜第5後側当接部335とが周方向に重なり合うようにしてもよい。
301 魚釣用スピニングリール
302 リール本体
307 駆動軸筒
308 スプール軸
310 ボディ
311 脚部
312 ボディ前部
316 大径部
317 小径部
319 支持部
320 後側支持部
321〜325 第1後側当接部〜第5後側当接部(当接部)
330 前側支持部
331〜333 第1前側当接部〜第3前側当接部(当接部)
340 逆転防止装置
350 操作カバー
351 切換移動体
352 円筒部
352b 内周面
353c ガイド壁
353d 内周面
354 係合部
355 切換操作部
360 切換保持部
362 移動体
363 係合保持部
370 磁性流体シール機構
380 規制体
391 後シール部材
392 前シール部材

Claims (3)

  1. ボディ前部を有するリール本体と、
    前記ボディ前部に装着されてロータの逆回転を防止する逆転防止装置と、
    切換操作部を有し、前記ボディ前部に回動自在に支持される操作カバーと、
    を備え、
    前記ボディ前部には、前記操作カバーを摺動自在に支持する支持部が設けられ、
    前記支持部は、前記操作カバーに当接する複数の当接部を有し、
    前記各当接部は、周方向に配置された他の当接部と周方向に離間しており、
    前記複数の当接部は、
    前記操作カバーの前側に当接する複数の前側当接部と、
    前記操作カバーの後側に当接する複数の後側当接部と、
    を備え、
    前記複数の前側当接部と複数の後側当接部とは、前後方向に離間していることを特徴とする魚釣用スピニングリール。
  2. 前記複数の前側当接部と複数の後側当接部とは、周方向にずれていることを特徴とする請求項に記載の魚釣用スピニングリール。
  3. 前記複数の前側当接部は、複数の後側当接部よりも外径が小径に形成されていることを特徴とする請求項又は請求項に記載の魚釣用スピニングリール。
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