JP6913606B2 - 画像処理装置 - Google Patents
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Description
たとえば、複合機において、両面印刷された用紙、名刺、免許証、その他の表裏の両面に画像等が印刷された書類やカードなどの複数の原稿を、重ならないように原稿台に置いて、スキャン機能を実行し、複数の原稿の画像データを含む全体の画像データを読み取り、読み取った全体画像データから、個々の原稿に対応する独立した複数の画像データを切り出す機能(以下、マルチクロップスキャン機能と呼ぶ)を有するものがある。
また、特許文献1では、ユーザが、原稿台の各読取領域について、保存先フォルダを予め対応付ける設定をし、さらに、実際に複数の原稿を原稿台に置く場合には、各領域にはどのようなフォルダの設定がされていたかを常に意識して原稿を置く必要があり、スキャンする前の準備段階で、ユーザの手間や負担が大きかった。
<画像処理装置の構成>
図1に、この発明の画像処理装置の一実施例の構成ブロック図を示す。
特に、この発明では、原稿読取機能を利用して、所定の画像処理を実行する。
原稿読取機能を実行するために、画像処理装置は、読み取る原稿を載置する原稿台を備える。原稿台の読取領域内に原稿が収まるように、1又は複数の原稿を原稿台に載置し、ユーザが、所定の読取開始操作をすることによって、原稿の読取面のうち、一方の面に記載された情報を画像として読み取る。
CPUは、ROM等に予め格納された制御プログラムに基づいて、各種ハードウェアを有機的に動作させて、この発明の画像入力機能、出力画像生成機能などを実行する。
たとえば、画像や文字図形等が記載された原稿などの情報を入力する。入力された情報は、電子データとして、記憶部50に記憶される。
画像入力部13としては、情報が印刷された原稿書面(以下、原稿と呼ぶ)を読み取るスキャナ(読取装置)を用いる。
画像情報を入力する方法は種々の方法があるが、たとえば、情報が印刷された原稿をスキャナで読み取り、原稿を含む原稿台の読取領域全体の電子データを、記憶部50に、入力された全体画像データとして記憶する。
入力したい画像や書面などの電子データファイルを、USBメモリなどの外部の記憶媒体に保存しておき、USBメモリ等をUSB端子などの入力インタフェースに接続し、操作部12で所定の入力操作を行うことによって、USBメモリ等に保存された所望の電子データファイルを読み出して、記憶部50に、電子データとして記憶してもよい。
読み取りが開始されると、通常、原稿台の読取領域(読取面)の全体が、一つの電子データとして読み取られる。原稿の大きさが原稿台の読取領域よりも小さい場合、その読み取られた電子データ(全体画像データ)の中には、原稿の画像が含まれるが、原稿のない部分の情報も含まれる。この発明では、後述するように、個別画像切出部16によって、読み取られた一つの電子データから、原稿が存在している部分の画像データ(個別画像)を切り出す。
複数枚並べて原稿台に配置された原稿をスキャナで読み取った場合、読み取った情報は、1つの電子データとして、生成され、記憶される。この場合、1つの電子データの中には、複数個の原稿の画像データ(個別画像)が含まれるので、読み取られた一つの電子データから、複数個の原稿の画像データ(個別画像)を切り出す。
また、出力部15は、一つの原稿の表面と裏面の画像情報として対応付けられた第1面の個別画像と第2面の個別画像を、合成して1つの画像情報として出力する。
たとえば、後述するように、読み取られた1枚の原稿の表面の個別画像と裏面の個別画像とを合成して、1枚の用紙に印刷する。
ただし、情報の出力は、印刷に限るものではなく、USBメモリなどの外部の記憶媒体への情報の記憶や、インターネットなどのネットワークを介して他の情報処理装置やサーバへの情報の送信でもよい。
読み取る原稿が1枚の場合は、入力された全体画像データから、その1枚の原稿が存在する部分の画像データを抽出する。
たとえば、4枚の原稿を原稿台に配置して読取を行った場合は、4つの原稿のそれぞれに対応した画像データを抽出する。
個別画像切出部16による個別画像を切出す機能は、いわゆるマルチクロップスキャン機能に相当し、従来から利用されている技術を利用してもよい。
以下の実施例では、原稿台に対する原稿の置き方には、横置きと縦置きがあるものとし、
原稿置き方判定部17は、原稿台に置かれた原稿の置き方が、横置きか、あるいは縦置きかを判定する。
この発明において、原稿の置き方を判定するのは、原稿の置き方によって、原稿の表面と裏面とを識別するためである。
後述するように、ユーザが意図的に、たとえば、原稿を横置きした場合に、読み取られた原稿の面は表面と判断し、原稿を縦置きした場合は、読み取られた原稿の面は裏面と判断する。すなわち、現在読み取った原稿の面が、表面かあるいは裏面かを判定するために、まず原稿の置き方を自動判定する。
さらに、原稿は、読取面である表面と裏面を持ち、表面と裏面の少なくともいずれか一方に、文字や画像が記載された平面的な物であるものとする。
また、原稿台の読取領域の形状は、長方形とする。
一方、後述する図2(a-2)に示すように、原稿台の読取領域の形状が長方形で、その長辺が横方向で、短辺が縦方向とした場合に、長方形の原稿の長辺が、原稿台の読取領域の短辺に平行で、原稿の短辺が、原稿台の読取領域の長辺に平行になるように、原稿を置いた場合、その原稿の置き方を、「縦置き」と定義するものとする。
そして、原稿の長辺が、原稿台の読取領域の長辺とほぼ平行になるように、原稿が原稿台に載置されている場合は、原稿台に対する原稿の置き方を、横置きと判定する。
また、原稿の長辺が、原稿台の読取領域の短辺とほぼ平行になるように、原稿が原稿台に載置されている場合は、前記原稿台に対する原稿の置き方を、縦置きと判定する。
原稿台の読取領域に対して、たとえば、読取領域の長辺方向をX軸方向とし、読取領域の短辺方向をY軸方向とするようなXY座標系を想定した場合、原稿台上に置かれた原稿の4つの頂点の位置は、このXY座標系のX座標と、Y座標で表すことができる。この4つの頂点の位置を示すX座標とY座標から、長方形である原稿の4つの辺の長さが求められ、さらに、原稿の長辺と短辺のXY座標系に対する向きがわかる。
一方、XY座標系における原稿の長辺の方向が、原稿台の読取領域の短辺方向にほぼ一致する場合は、原稿の置き方は、図2(a-2)に示すような置き方であることを意味するので、原稿の置き方を「縦置き」と判定する。
また、原稿の長辺の方向と、原稿台の読取領域の長辺の方向とのなす角度が、±45度よりも大きい場合は、ユーザは、図2(a-2)に示すような置き方をすることを意図していたと考え、原稿の置き方を「縦置き」と判定することが好ましい。
表裏の判定は、原稿置き方判定17によって判定された原稿の置き方の判定結果と、記憶部50に予め記憶された表裏置き方設定情報51とを利用して行うことができる。
後述するように、表裏置き方設定情報51としては、原稿の表裏と、置き方の縦横とを予め対応付けて、設定しておく。
一方、原稿置き方判定部17が、原稿台に対する原稿の置き方を、縦置きと判定した場合は、表裏判定部18は、読み取られた原稿の読取面を、表裏置き方設定情報51に記憶された縦置きに対応づけられている読取面であると判定する。
また、表裏置き方設定情報51に、縦置きと原稿の裏面とが対応付けて記憶されており、置き方の判定結果が縦置きであった場合は、原稿の裏面を読み取ったことを意味するものと判定する。
したがって、原稿の置き方と表裏の関係の設定に基づいて表裏を判定する場合、ユーザは、原稿の表面を読み取らせるためには、原稿を横置きする必要があることを理解し、原稿の裏面を読み取らせるためには、原稿を縦置きする必要があることを、理解しておく必要がある。
すなわち、1回目の読取処理で、表面と裏面のうち、どちらかの読取面(第1面と呼ぶ)を読取り、2回目の読取処理で、他方の読取面(第2面と呼ぶ)を読取るものとする。
その後、個別画像切出部16によって、読み取られた第1面の個別画像と、読み取られた第2面の個別画像を切り出すことによって、切り出された第1面の個別画像と第2面の個別画像とを、一つの原稿の表面と裏面の画像情報として対応づけることができる。
その後、個別画像切出部16によって、読み取られた複数の原稿の第1面の個別画像と、読み取られた複数の原稿の第2面の個別画像を切り出すことによって、原稿台のほぼ同じ位置に載置されていた原稿の第1面の個別画像と第2面の個別画像とを、一つの原稿の表面と裏面の画像情報として対応づけることができる。
さらに、後述するように、画像位置判定部19は、複数の原稿の第1面の各個別画像の中心位置と、複数の原稿の第2面の各個別画像の中心位置とを比較し、第1面の個別画像の中心位置と第2面の個別画像の中心位置との距離が、所定の距離よりも短い場合に、第1面の個別画像に対応する原稿の位置と、第2面の各個別画像に対応する原稿の位置とがほぼ同じ位置であると判定し、さらに、ほぼ同じ位置であると判定された第1面の個別画像の原稿と、第2面の個別画像の原稿とが、同一の原稿であると判定する。
画像位置の判定は、主として、2以上の原稿が原稿台に配置され、同時に複数の原稿が読み取られた場合に行えばよい。
あるいは、1つの原稿について、横置きされた原稿の中心位置と、縦置きされた原稿の中心位置とが、所定の距離L0よりも短くなるように、配置するものとする。
すなわち、たとえば、ユーザが、原稿Aを横置きして、1回目の読取を行った後、2回目の読取を行う場合、原稿Aを裏返し、原稿Aの横置きした位置とほぼ同じ位置に、原稿Aを縦置きして配置する。
原稿が長方形の場合、長方形の中心は、対角線の交点の位置にあるので、4つの頂点のX座標とY座標から、中心の位置のX座標とY座標が所定の公式を用いた計算により求められる。
たとえば、1回目の読取を行うために、2枚の原稿が重ならないように配置された場合は、2つの個別画像それぞれについての4つの頂点から、中心の位置の座標が求められる。
また、2回目の読取を行うために、2枚の原稿を裏返して重ならないように配置された場合は、同様に、2つの個別画像それぞれについての4つの頂点から、中心の位置の座標が求められる。
1回目の読取によって求められた個別画像の中心の位置の座標と、2回目の読取によって求められた個別画像の中心の位置の座標とが、所定の距離L0よりも短い場合に、1回目の読取によって求められた個別画像の原稿と、2回目の読取によって求められた個別画像の原稿とが、同じ原稿であると判断する。
あるいは、1回目の読取によって求められた各個別画像の中心位置の座標と、2回目の読取によって求められた各個別画像の中心位置の座標との距離をそれぞれ計算し、中心位置同士の距離が最も短い2つの個別画像の原稿が、同じ原稿であると判断してもよい。
また、2回目の読取によって裏面を読み取るため、ユーザは、原稿Aと原稿Bを裏返し、原稿Aについて、1回目の読取の原稿Aの位置とほぼ同じ位置に縦置きに配置し、原稿Bについても、1回目の読取の原稿Bの位置とほぼ同じ位置に縦置きに配置し、2枚の原稿を重ならないように並べて配置する。
この後、2回目の読取を行うと、原稿Aの個別画像から、中心の位置の座標Pa2が求められ、原稿Bの個別画像から、中心の位置の座標Pb2が求められる。
たとえば、中心の座標Pa1と中心の座標Pa2とが、所定の距離L0よりも短い場合、中心の座標Pa1を持つ個別画像と、中心の座標Pa2を持つ個別画像とは、所定の領域内に存在すると判定し、この2つの個別画像は、同じ原稿Aの表面と裏面であると判断する。
また、同様に、中心の座標Pb1と中心の座標Pb2とが、所定の距離よりも短い場合、中心の座標Pb1を持つ個別画像と、中心の座標Pb2を持つ個別画像とは、所定の領域内に存在すると判定し、この2つの個別画像は、同じ原稿Bの表面と裏面であると判断する。
対応付けられた表面の画像データと裏面の画像データには、同じ原稿であることを示すために、後述するように、たとえば、同じ原稿識別番号を付与しておくことが好ましい。
読み取る原稿には、文字が記載されている場合があるので、その文字部分を認識し、切り出された個別画像について、文字がどの方向を向いているかを判断する。
この文字認識と文字の向きの判断は、後述するように、主として、横置きされて読み取られた原稿の文字方向と、縦置きされて読み取られた原稿の文字方向とを、同じ方向に揃えて出力するために行う。
すなわち、横置きされて読み取られた原稿(表面)の文字の向きと、縦置きされて読み取られた原稿(裏面)の文字の向きとは、90度異なるので、横置きされて読み取られた原稿(表面)と、縦置きされて読み取られた原稿(裏面)をそのまま同じ用紙に印刷したとすると、原稿の文字方向が異なるために、ユーザが読みにくい状態で出力されてしまう。
また、図2(a-2)に示した読取では、文字認識した後、縦置きされて読み取られた原稿の文字の向きが、原稿台に対して右方向であることを示している。
以下の実施例では、説明を容易にするために、原則として、横置きされて読み取られた原稿の文字方向は原稿台に対して上方向であるものとし、縦置きされて読み取られた原稿の文字方向は、原稿台に対して右方向かあるいは左方向のどちらかであるものとする。
上記のように、文字認識部20によって、文字認識をした後、縦置きされて読み取られた個別原稿の文字方向は、原稿台に対して、右方向かあるいは左方向であると判定される。
すなわち、文字認識部20によって、縦置きされて読み取られた個別原稿の文字方向が、原稿台に対して右方向であると判定された場合、その個別画像の回転方向を、左90度回転に決定する。
一方、縦置きされて読み取られた個別原稿の文字方向が、原稿台に対して左方向であると判定された場合、その個別画像の回転方向を、右方向に90度回転(右90度回転)に決定する。
したがって、原稿の置き方が横置きか縦置きかにかかわらず、文字認識された文字の方向が原稿台に対して上方向となるように、個別画像の回転方向と角度を、決定することが好ましい。
これにより、読み取られた個別原稿の文字方向が、原稿台に対して上方向となるように、個別原稿の画像データが変更される。
このように回転を行った場合、出力部15は、認識された文字の向きが所定の同一方向に向いている各個別画像から生成された画像情報を出力することになる。
このように、各個別画像で認識された文字の向きを所定の同一方向に揃えて出力した場合
は、ユーザは、原稿の表面と裏面に記載された文字を、容易に読むことができる。
この場合、縦置きされて読み取られた個別原稿(裏面)の文字方向は、図2(a-1)に示した横置きされて読み取られた個別原稿(表面)の文字方向と同じ上方向となり、たとえば、図2(c)に示したように、横置きされて読み取られた個別原稿(表面)と、縦置きされて読み取られた個別原稿(裏面)との文字方向が揃えられて、1枚の用紙に印刷される。
なお、読み取られた個別原稿の文字方向が、原稿台に対して上方向となるようにするために、個別原稿の画像データを、180度回転させる場合もある。
出力画像情報は、後述するように、たとえば、入力された個別画像ごとに、原稿識別番号と、読取面の表裏判定結果と、画像データとを含む情報である。
出力部15によって、予め設定された出力方法設定情報に基づいて、出力画像情報に設定された個別画像の画像データが出力される。
出力は、上記したように、印刷、外部記憶媒体への記憶、サーバへの送信などの形態で行われる。
記憶部50には、たとえば、表裏置き方設定情報51、出力方法設定情報52、読取情報53、表裏判定情報54、出力画像情報55などが記憶される。
図5、図6、および図7に、画像処理装置の記憶部50に記憶される情報の一実施例の説明図を示す。
上記したように、原稿台に対する原稿の置き方に、横置きと縦置きがある場合、表裏置き方設定情報51には、横置きに対して、原稿の読取面のうち表面および裏面のいずれか一方が対応づけられ、縦置きに対して、横置きに対して対応づけられた読取面とは異なる面が対応づけられる。
ここでは、原稿の読取面(表面および裏面)と、原稿台への原稿の置き方とを対応付けて記憶したものを示している。表裏置き方設定情報51は、予め固定的に記憶してもよく、あるいは、ユーザが設定変更できるようにしてもよい。
また、原稿の読取面のうち「裏面」は、置き方として「縦置き」と対応づけられており、原稿の「裏面」を読み取る場合は、原稿台に対して、原稿を縦置きすることを意味する。すなわち、原稿台に対して、原稿を縦置きした場合は、原稿の「裏面」の読取を行うことを意味する。
一方、原稿の「裏面」を読み取らせようとする場合、原稿の「裏面」が読取面となるように置き、さらに、図2(a-2)のように、長方形である原稿の長辺が原稿台の短辺にほぼ平行となる「縦置き」で配置する必要がある。
出力方法が複数種類ある場合は、複数種類ある出力方法のどれを利用するかを、ユーザが選択入力するようにすればよい。あるいは、初期値としていずれかの出力方法を予め設定しておいてもよい。
図5(b)に、出力方法設定情報52の一実施例を示す。
ここでは、4つの出力方法が予め設定されている場合を示しており、ユーザは、原稿の読取操作を行う前に、この4つの出力方法のうち、いずれかの出力方法を選択入力する。
この場合、たとえば、図4(b)に示すように、複数の原稿の表面の画像データが、1枚の印刷用紙に合成されて印刷され、複数の原稿の裏面の画像データが、他の1枚の印刷用紙に合成されて印刷される。
この場合、たとえば、図4(c)に示すように、異なる2つの原稿の表面の画像データと裏面の画像データが、同じ1枚の印刷用紙に合成されて印刷される。
図5(c)に、読取情報53の一実施例を示す。
たとえば、1つの読取情報は、読取番号、入力画像番号、原稿頂点位置座標、横長さ、縦長さ、中点位置、画像データから構成される。
入力画像番号は、1回の読取操作によって取得された全体画像の画像データから、切り出された個別画像に付与された番号を意味する。複数の原稿が配置されて同時に読み取られた場合は、複数の個別画像が切り出されるので、切り出された個別画像ごとに、異なる番号が付与される。
横長さは、4つの頂点のXY座標値から特定される長方形の横方向の長さであり、原稿面の読取領域の長辺方向の長さを意味するものとする。
縦長さは、4つの頂点のXY座標値から特定される長方形の縦方向の長さであり、原稿面の読取領域の短辺方向の長さを意味するものとする。
画像データは、スキャナによって読み取られた原稿に記載されている情報であり、切り出された個別画像ごとに記憶される。
たとえば、読取番号がSC01の読取情報は、1回目の読取で取得された情報であり、切り出された個別画像の入力画像番号がN01で、切り出された個別画像の画像データがIMG001という名前が付与されたファイルで記憶され、切り出された個別画像を特定する長方形の4つの頂点(P1、P2、P3、P4)のXY座標値、長方形の横長さL1、縦長さL2、および中点位置P5とが求められて記憶されている。
図6(a)は、原稿台に、1枚の原稿を横置きした状態を示しており、1回目の読取を行って取得した読取情報との関係も示している。
図6(a)において、左側に、原稿の表面を読み取るために、横置きされた原稿A-suを示しており、右側に、原稿A-suの4つの頂点(P1、P2、P3、P4)と、中点P5の位置と、原稿台の横方向(長辺方向)に平行な横長さL1と、原稿台の縦方向(短辺方向)に平行な縦長さL2の位置を示している。
また、図6(a)では、横置きされた原稿A-suの表面に記載された文字の上方向は、原稿台の上方向と一致するものとする。
この長さの比較結果の場合(L1>L2)は、原稿A-suが、原稿台に対して、横置きされていると判定される。
また、上記した図5(a)のように、表裏置き方設定情報が設定されていた場合は、原稿の置き方が「横置き」と判定されたことから、読取面の表裏判定は、表裏置き方設定情報に基づいて、「表面」と判定される。
この長さの比較結果と、原稿の置き方判定と、読取面の表裏判定は、後述する表裏判定情報の一部となる。
また、図6(b)では、左側に、原稿の裏面を読み取るために、縦置きされた原稿A-bkを示しており、原稿の裏面に記載された文字の上方向は、原稿台の右方向であるとする。
図6(b)の右側に、原稿A-bkの4つの頂点(P6、P7、P8、P9)と、中点P10の位置と、原稿台の横方向(長辺方向)に平行な横長さL6と、原稿台の縦方向(短辺方向)に平行な縦長さL7の位置を示している。
この長さの比較結果の場合(L6<L7)は、原稿A-bkが、原稿台に対して、縦置きされていると判定される。
また、上記した図5(a)のように、表裏置き方設定情報が設定されていた場合は、原稿の置き方が「縦置き」と判定されたことから、読取面の表裏判定は、表裏置き方設定情報に基づいて、「裏面」と判定される。
この長さの比較結果と、原稿の置き方判定と、読取面の表裏判定と、文字方向と、回転方向とは、後述する表裏判定情報の一部となる。
図5(d)に、表裏判定情報54の一実施例を示す。
ここでは、1つの表裏判定情報は、入力画像番号、長さの比較と、原稿の置き方判定と、読取面の表裏判定と、文字方向と、回転方向と、原稿識別番号とから構成されるものを示している。
図5(d)には、図5(c)に示した2つの入力画像番号に対応して求められた表裏判定情報54を示している。
入力画像番号がN02の原稿は、図6(b)で読み取った原稿に相当し、上記したように、長さの比較がL6<L7であり、原稿の置き方判定が縦置きであり、読取面の表裏判定が裏面であり、文字方向が右向きであり、回転方向が左90度に設定される。
したがって、入力画像番号がN01の原稿と入力画像番号がN02の原稿は、同じ原稿であるので、2つの画像データの表裏判定情報54には、同じ原稿識別番号G01が付与される。
出力画像情報55は、上記した読取情報53と表裏判定情報54に含まれる情報から構成されるものとする。
図5(e)に、出力画像情報55の一実施例を示す。
ここでは、出力画像情報55は、入力画像番号と、原稿識別番号と、読取面の表裏判定と、画像データとを含むものを示している。
図5(e)に示す2つの出力画像情報は、図5(c)に示した読取情報53と、図5(d)に示した表裏判定情報54とに含まれる一部の情報を読み出したものである。
この2つの出力画像情報からは、読み取った2つの画像データ(IMG001、IMG002)は、同じ原稿の表面と裏面の画像データであることがわかる。
図7(a)は、原稿台に2枚の原稿を重ならないように並べて配置して1回目の読取を行った状態を示しており、図7(b)は、1回目の読取後に、2枚の原稿を裏返し、原稿台に2枚の原稿を重ならないように並べて配置して2回目の読取を行った状態を示している。
すなわち、1回目の読取により取得された1つの全体画像データから、2つの個別画像の画像データ(IMG011、IMG012)が切り出され、さらに、2回目の読取により取得された1つの全体画像データから、2つの個別画像の画像データ(IMG013、IMG014)が切り出される。
また、画像データがIMG011の原稿には、文字が記載されており、その文字の上方向が、上向きであるものとする。画像データがIMG012の原稿にも、文字が記載されており、その文字の上方向が、右向きであるものとする。
また、画像データがIMG013の原稿には、文字が記載されており、その文字の上方向が、左向きであるものとする。画像データがIMG014の原稿にも、文字が記載されており、その文字の上方向が、上向きであるものとする。
また、図7(a)の画像データがIMG011の原稿の中点P5と、図7(b)の画像データがIMG013の原稿の中点P15との距離は、上記した画像位置の判定で用いる所定の距離L0よりも短いものとする。
同様に、図7(a)の画像データがIMG012の原稿の中点P10と、図7(b)の画像データがIMG014の原稿の中点P20との距離は、上記した画像位置の判定で用いる所定の距離L0よりも短いものとする。
図7(a)において、1回目の読取が行われると、1回目の読取であることを示す読取番号SC01が付与された2つの入力画像番号(N11、N12)の画像データ(IMG011、IMG012)が取得され、さらに、その画像データに対応する4つの頂点の原稿頂点位置座標と、横長さ(L1、L3)と、縦長さ(L2、L4)と、中点位置(P5、P10)とが計算され、記憶部50に記憶される。
上記のように記憶された読取情報に基づいて、入力画像番号ごとに、原稿の置き方や表裏判定などからなる表裏判定情報が生成される。
たとえば、入力画像番号がN11の画像データIMG011については、横長さ(L1)と縦長さ(L2)との比較が、L1>L2であるので、この個別画像の横方向の長さのほうが、縦方向の長さよりも長い。したがって、置き方判定は「横置き」と判定される。また、表裏置き方設定情報52が、図5(a)のように設定されていたとすると、置き方判定が「横置き」なので、読取面の表裏判定は「表面」と判定される。
さらに、入力画像番号がN12の画像データIMG012について、文字認識をした結果、図7(a)に示したように、文字方向が右向きであったとすると、文字の方向を横置きの原稿と揃えるために、回転方向は、左90度に決定される。
たとえば、入力画像番号がN11の画像データIMG011については、原稿識別番号として、G01が付与され、入力画像番号がN12の画像データIMG012については、原稿識別番号として、G02が付与される。
さらに、入力画像番号がN13の画像データIMG013について、文字認識をした結果、図7(b)に示したように、文字方向が左向きであったとすると、文字の方向を横置きの原稿と揃えるために、回転方向は、右90度に決定される。
上記したように、図7(a)の入力画像番号がN11の画像データIMG011の原稿の中点P5と、図7(b)の入力画像番号がN13の画像データIMG013の原稿の中点P15との距離が、画像位置の判定で用いる所定の距離L0よりも短いものとすると、横置きされたIMG011の原稿と、縦置きされたIMG013の原稿とは、同じ原稿であると判断される。
この場合、入力画像番号がN13の画像データの原稿識別番号については、入力画像番号がN11の画像データと同じ原稿識別番号G01が付与される。
上記したように、図7(a)の入力画像番号がN12の画像データIMG012の原稿の中点P10と、図7(b)の入力画像番号がN14の画像データIMG014の原稿の中点P20との距離が、画像位置の判定で用いる所定の距離L0よりも短いものとすると、縦置きされたIMG012の原稿と、横置きされたIMG014の原稿とは、同じ原稿であると判断される。
この場合、入力画像番号がN14の画像データの原稿識別番号については、入力画像番号がN12の画像データと同じ原稿識別番号G02が付与される。
ここでも、図5(e)に示した出力画像情報55と同様に、読取情報53と表裏判定情報54に含まれる入力画像番号と、原稿識別番号と、読取面の表裏判定と、画像データとからなるものを示している。
図7(e)によれば、入力画像番号がN11とN13の原稿識別番号G01は、同じ番号なので、それらの2つの画像データ(IMG011、IMG013)は、同じ原稿の表面と裏面の画像データであることがわかる。
同様に、入力画像番号がN12とN14の原稿識別番号G02は、同じ番号なので、それらの2つの画像データ(IMG012、IMG014)は、同じ原稿の表面と裏面の画像データであることがわかる。
また上記した出力方法設定情報52が番号2の「表裏別画像出力」に予め設定されていた場合は、図7(e)の出力画像情報55の中から、読取面の表裏判定が同じ画像データを読み出して、1枚の用紙に収まるように合成して、印刷すればよい。
ここでは、出力方法設定情報52が番号1の「表裏画像一体合成出力」に予め設定されていた場合の印刷例を示している。
たとえば、図7(e)の出力画像情報55において、原稿識別番号がG01である2つの画像データ(IMG011、IMG013)を読み出して、1枚目の用紙に、同じ原稿の表面と裏面の合成画像を印刷する。
さらに、原稿識別番号がG02である2つの画像データ(IMG012、IMG014)を読み出して、2枚目の用紙に、同じ原稿の表面と裏面の合成画像を印刷する。
これによれば、複数の原稿の出力用紙を別々にし、複数の原稿のそれぞれについて、1枚の用紙に、その原稿の表面と裏面を合成した画像を印刷することができる。
また、図7では、2枚の原稿を置く向きを異ならせて配置する実施例、すなわち1回の読取操作において、読み取る面として表面と裏面とが混在する実施例を示したが、このように表面と裏面とを混在させなくてもよく、たとえば、1回目の読取では、複数の原稿をすべて縦置きに配置して、すべての原稿の裏面を読取り、次に2回目の読取では、複数の原稿をすべて横置きに配置して、すべての原稿の表面を読取るようにしてもよい。
この発明では、原稿の表面と裏面とを読み取るために、2回の読取操作を行うが、以下に、原稿の置き方と、配置する原稿の枚数を異ならせた場合について、いくつかの読取操作と画像処理の実施例を説明する。
ここでは、原稿の表面を読み取る場合、原稿を横置きするものとし、原稿の裏面を読み取る場合、原稿を縦置きするように、上記した表裏置き方設定情報51が設定されているものとする。
図2に、1枚の原稿の読取を行う場合について、原稿の置き方の説明図を示す。
図8に、原稿を読み取った後の画像処理と印刷処理の一実施例の説明図を示す。
図2(a-1)には、1回目の原稿の読取を行う場合の原稿の配置例を示している。
ここでは、1枚の原稿の表面A-suを読み取らせるために、ユーザは、原稿台の読取領域の中の任意の位置に、その原稿を横置きする。
図8(a-1)も、図2(a-1)と同じ原稿の配置例を示している。
図2(a-1)では、原稿の表面に記載された文字の上方向は、原稿台の読取領域の上方向を向いていることを意味する。
また、説明のために、「原稿−表」が記載された原稿の表面が見えるように図示しているが、実際には、原稿の表面がスキャナによって読み取られるように、原稿を配置するものとする。
まず、図8(a-2)に示すように、画像入力部13によって、原稿台の読取領域全体に渡ってスキャンされ、読取領域全体の画像データが取得される。
さらに、個別画像切出部16によって、「原稿−表」が記載された原稿の表面A-suの画像が切り出され、この原稿の画像データIMG001が記憶されるとともに、図6(a)に示したように、原稿の頂点の位置座標を含む読取情報53が取得される。
これにより、図6(a)に示したように、原稿の表裏判定情報54が生成される。
以上の処理により、1回目の読取が終了し、切り出された個別画像の画像データIMG001は、原稿G01の表面として記憶される。
ここでは、同じ1枚の原稿の裏面A-bkを読み取らせるために、ユーザは、原稿を裏返し、原稿台の読取領域の中の任意の位置に、その原稿を縦置きする。このとき、ユーザは、原稿を置く位置を気にする必要はなく、1回目の原稿の位置とほぼ同じ位置にする必要はない。
したがって、複数の原稿を同時に読み取る場合のように、原稿の位置を確認する必要はなく、2回目の1枚の原稿の裏面A-bkを配置する位置は、1回目の原稿の表面A-suを配置した位置と大きく異なる位置でもよく、原稿台の読取領域の中であればよい。
図2(a-2)では、原稿の裏面に記載された文字の上方向は、原稿台の読取領域の右方向を向いていることを意味する。
図8(b-1)も、図2(a-2)と同じ原稿の配置例を示している。
まず、図8(b-2)に示すように、画像入力部13によって、原稿台の読取領域全体に渡ってスキャンされ、読取領域全体の画像データが取得される。
さらに、個別画像切出部16によって、「原稿−裏」が記載された原稿の裏面A-bkが切り出され、この原稿の画像データIMG002が記憶されるとともに、図6(b)に示したように、原稿の頂点の位置座標を含む読取情報53が取得される。
これにより、図6(b)に示したように、原稿の表裏判定情報54が生成される。
文字認識の結果、縦置きされた原稿の文字の上方向は、原稿台の読取領域の右方向を向いていると判定されるので、回転方向決定部21は、1回目の読取で横置きされた原稿の表面と文字の方向を揃えるためには、画像データIMG002を、左90度回転する必要があることが決定される。
その後、画像回転部22によって、画像データIMG002を、左方向に90度回転する。
以上の処理により、2回目の読取が終了し、切り出された個別画像の画像データIMG002は、原稿G01の裏面として記憶される。
生成された出力画像情報55は、図5(e)に示したものに相当する。
この場合、1枚の原稿の表面と裏面の文字の方向が揃えられて、たとえば、図2(c)と図8(c)に示したように、1枚の原稿の表面と裏面が合成されて、1枚の印刷用紙に印刷される。
図2(b-1)に、1回目の原稿の読取を行う場合の原稿の配置例を示す。
ここでは、1枚の原稿の裏面A-bkを読み取らせるために、ユーザは、原稿台の読取領域の中の任意の位置に、その原稿を縦置きする。
図2(b-2)に、2回目の原稿の読取を行う場合の原稿の配置例を示す。
ここでは、1枚の原稿の表面A-suを読み取らせるために、ユーザは、原稿を裏返し、原稿台の読取領域の中の任意の位置に、その原稿を横置きする。
この実施例でも、図2(b-1)と図2(b-2)のような2回の読取操作によって読み取られた1枚の原稿の表面と裏面の画像データについて、表面と裏面の文字の方向を揃えて、1枚の用紙に印刷した場合は、同様に、図2(c)に示したように、1枚の原稿の表面と裏面が合成されて、印刷用紙に印刷される。
すなわち、原稿の読み取る面の順序は、任意でよい。
図3に、2枚の原稿の読取を行う場合について、原稿の置き方の説明図を示す。
図3(a-1)には、1回目の原稿の読取を行う場合の原稿の配置例を示している。
ここでは、2枚の原稿とも、その表面(A-su、B-su)を読み取らせるために、ユーザは、原稿台の読取領域の中で、2枚の原稿が重ならないように、どちらの原稿も横置きする。
また、2枚の原稿とも、原稿の表面に記載された文字の上方向が、原稿台の読取領域の上方向を向くように配置するものとする。
たとえば、どちらの原稿についても、横置きかつ表面の画像として読み取られ、各原稿の原稿識別番号として、異なる番号が付与される。
ここでは、表面がA-suである原稿の裏面A-bkを読み取らせるために、ユーザは、この原稿を裏返し、原稿台の読取領域の中で、1回目に表面A-suを読み取るために置いた位置にできるだけ近い位置に、その原稿を縦置きする。
同様に、表面がB-suである原稿についても、その原稿の裏面B-bkを読み取らせるために、ユーザは、この原稿を裏返し、原稿台の読取領域の中で、1回目に表面B-suを読み取るために置いた位置にできるだけ近い位置に、その原稿を縦置きする。
また、2枚の原稿とも、原稿の裏面に記載された文字の上方向が、原稿台の読取領域の右方向を向くように配置するものとする。
また、2回目の読取での2枚の原稿の配置は、それぞれ、1回目の読取での原稿の配置位置にできるだけ近い位置となるようにしているので、原稿の裏面A-bkの原稿識別番号には、原稿の表面A-suと同じ原稿識別番号が付与され、原稿の裏面B-bkの原稿識別番号には、原稿の表面B-suと同じ原稿識別番号が付与される。
さらに、出力画像生成部23によって、2回の読取処理によって取得された読取情報53と表裏判定情報54を利用して、原稿の出力画像情報55が生成される。
図3(b-1)には、1回目の原稿の読取を行う場合の原稿の配置例を示している。
ここでは、2枚の原稿とも、その裏面(A-bk、B-bk)を読み取らせるために、ユーザは、原稿台の読取領域の中で、2枚の原稿が重ならないように、どちらの原稿も縦置きする。
また、2枚の原稿とも、原稿の裏面に記載された文字の上方向が、原稿台の読取領域の右方向を向くように配置するものとする。
ここでは、2枚の原稿とも、その表面(A-su、B-su)を読み取らせるために、ユーザは、原稿台の読取領域の中で、2枚の原稿が重ならないように、どちらの原稿も横置きする。
また、2枚の原稿とも、原稿の表面に記載された文字の上方向が、原稿台の読取領域の上方向を向くように配置するものとする。
この実施例でも、2回の読取処理を実行したとすると、上記した実施例2−1と同様に、2つの原稿について、個別画像が切り出され、それぞれの原稿の読取情報53が取得され、表裏判定情報54が生成される。さらに、2回の読取処理によって取得された読取情報53と表裏判定情報54を利用して、原稿の出力画像情報55が生成される。
ここでは、読み取る2枚の原稿について表面と裏面とが混在し、2枚の原稿を同時に読み取る場合について説明する。
図3(c-1)には、1回目の原稿の読取を行う場合の原稿の配置例を示している。
図9に、原稿を読み取った後の画像処理と印刷処理の一実施例の説明図を示す。
また、表面がA-suの原稿は、原稿の表面に記載された文字の上方向が、原稿台の読取領域の上方向を向くように配置し、裏面がB-bkの原稿は、原稿の裏面に記載された文字の上方向が、原稿台の読取領域の右方向を向くように配置するものとする。
図9(a-1)も、図3(c-1)と同じ原稿の配置例を示している。
さらに、個別画像切出部16によって、「原稿−表」が記載された原稿の表面A-suの画像が切り出され、この原稿の画像データIMG011が記憶されるとともに、「原稿−裏」が記載された原稿の裏面B-bkの画像が切り出され、この原稿の画像データIMG012が記憶される。
また、図7(c)に示したように、2枚の原稿それぞれについて、切り出された個別画像の頂点の位置座標を含む読取情報53が取得される。
図7(c)では、1回目の読取なので、読取番号としてSC01が付与され、画像データIMG011に対して、入力画像番号N11が付与され、画像データIMG012に対して、入力画像番号N12が付与され、各画面データの横長さ、縦長さ、中点位置も計算される。
さらに、2枚の原稿は、異なる位置に配置されているので、異なる原稿識別番号が設定され、たとえば、表面がA-suの原稿には、原稿識別番号としてG01を設定し、裏面がB-bkの原稿には、原稿識別番号としてG02を設定する。
これにより、2枚の原稿の表面A-suと裏面B-bkの画像データに対して、図7(d)に示したように、原稿の表裏判定情報54が生成される。
文字認識の結果、縦置きされた原稿の文字の上方向は、原稿台の読取領域の右方向を向いていると判定されるので、回転方向決定部21によって、裏面B-bkの文字の方向を、横置きされた表面がA-suの原稿の文字方向と揃えるためには、画像データIMG012を、左90度回転する必要があることが決定される。
その後、画像回転部22によって、画像データIMG012を、左方向に90度回転する。
以上の処理により、1回目の読取が終了し、切り出された個別画像の画像データIMG011は、原稿G01の表面として記憶され、切り出された個別画像の画像データIMG012は、原稿G02の裏面として記憶される。
2回目の読取では、2枚の原稿のうち、1枚の原稿の裏面A-bkを読み取らせ、他の原稿の表面B-suを読み取らせるために、ユーザは、原稿台の読取領域の中で、2枚の原稿が重ならないようにし、裏面がA-bkの原稿を縦置きし、表面がB-suの原稿を横置きする。
同様に、裏面がB-bkである原稿についても、その原稿の表面B-suを読み取らせるために、ユーザは、この原稿を裏返し、原稿台の読取領域の中で、1回目に裏面B-bkを読み取るために置いた位置にできるだけ近い位置に、その原稿を横置きする。
図9(b-1)も、図3(c-2)と同じ原稿の配置例を示している。
さらに、個別画像切出部16によって、「原稿−裏」が記載された原稿の裏面A-bkの画像が切り出され、この原稿の画像データIMG013が記憶されるとともに、「原稿−表」が記載された原稿の表面B-suの画像が切り出され、この原稿の画像データIMG014が記憶される。
また、図7(c)に示したように、2枚の原稿それぞれについて、切り出された個別画像の頂点の位置座標を含む読取情報53が取得される。
画像位置の判定は、画像データの頂点位置座標から求めた中点位置を比較して行い、中点位置がほぼ同じ位置であるか、あるいは、2つの中点位置の距離が、所定の距離L0よりも短い場合に、その中点位置に対応する個別画像の原稿は、同じ原稿であると判断する。
従って、裏面A-bkを読み取った入力画像番号がN13の原稿識別番号には、表面A-suを読み取った入力画像番号がN11の原稿識別番号と同じ原稿識別番号G01が付与される。
従って、表面B-suを読み取った入力画像番号がN14の原稿識別番号には、裏面B-bkを読み取った入力画像番号がN12の原稿識別番号と同じ原稿識別番号G02が付与される。
これにより、2枚の原稿の表面A-bkと裏面B-suの画像データに対して、図7(d)に示したように、原稿の表裏判定情報54が生成される。
文字認識の結果、縦置きされた原稿の文字の上方向は、原稿台の読取領域の左方向を向いていると判定されるので、回転方向決定部21によって、裏面A-bkの文字の方向を、横置きされた表面がB-suの原稿の文字方向と揃えるためには、画像データIMG013を、右90度回転する必要があることが決定される。
その後、画像回転部22によって、画像データIMG013を、右方向に90度回転する。
以上の処理により、2回目の読取が終了し、切り出された個別画像の画像データIMG013は、原稿G01の裏面として記憶され、切り出された個別画像の画像データIMG014は、原稿G02の表面として記憶される。
この場合、1枚の原稿の表面と裏面の文字の方向が揃えられて、たとえば、図4(a)と図9(c)に示したように、同じ原稿の表面と裏面が合成されて1枚の印刷用紙に印刷され、合計2枚の印刷用紙が出力される。
ユーザは、たとえば、原稿の横置きが表面の読取であり、原稿の縦置きが裏面の読取であることを理解し、同じ原稿については、2回目の読取で裏返す時にほぼ同じ位置に配置するようにすればよいので、複数の原稿の読取操作にかかる負担を軽減できる。
実施例2−1から実施例2−3については、2枚の原稿を同時に読み取る場合に、2枚の原稿が重ならないように並べて配置する例を説明した。
ただし、同時に読み取る原稿の枚数は、1枚や2枚に限るものではなく、原稿台の読取領域に並べて配置することが可能であれば、3枚以上の原稿を同時に読み取ってもよい。
すなわち、ユーザは、3枚以上の原稿を並べて、それぞれ横置きあるいは縦置きして原稿台に配置して、1回目の読取を行った後、各原稿を、1回目の読取位置とほぼ同じ位置に裏返して、1回目の置き方(横置きあるいは縦置き)とは異なる置き方(縦置きあるいは横置き)で配置して、2回目の読取を行えばよい。
上記した実施例では、原稿の置き方で、読み取る原稿の表面と裏面とを区別するようにしていた。
ただし、これに限るものではなく、原稿の置き方で、読み取る解像度を変更するようにしてもよい。
そこで、たとえば、原稿を横置きした場合は、高い解像度(たとえば、1200dpiの解像度)で読み取るように設定し、原稿を縦置きした場合は、低い解像度(たとえば、300dpiの解像度)で読み取るように予め設定しておく。
一方、写真が含まれていない文字ばかりの原稿の読取面を読み取らせそうとする場合、原稿を、縦置きにして配置する。縦置きが、低い解像度の読取に予め設定されている場合は、低解像度で読取が実行され、文字ばかりの原稿の読取面の画像は、解像度の低い画像として入力される。
写真を含まない文字ばかりの複数の原稿を、同時に低解像度で読み取らせそうとする場合は、すべての複数の原稿を、縦置きにして配置する。縦置きが、低い解像度の読取に予め設定されている場合は、低解像度で読取が実行され、文字ばかりの複数の原稿の読取面の画像は、解像度の低い画像として入力される。
図10と図11に、この発明の画像処理装置における画像処理等の一実施例のフローチャートを示す。
ユーザは、この発明の画像処理装置で、実際に原稿の読取を実行する前に、原稿の置き方と出力方法を決めておき、操作部12を利用して、原稿の置き方と出力方法を、設定入力するものとする。
出力方法では、たとえば、上記した図5(b)に示したような4つの出力方法のうち、いずれかを選択入力し、出力方法設定情報52を予め記憶する。
ただし、表裏置き方設定情報51と出力方法設定情報52について、予め初期設定されている内容をそのまま利用する場合は、ユーザは設定入力をしなくてもよい。
以下に、読み取る原稿が1枚の場合に行われる処理の概要を示す。
まず、1枚の原稿の読取面のうち所定の第1面を読み取るために、1枚の原稿を原稿台の任意の位置に、横置きあるいは縦置きのいずれかの置き方で載置して、原稿の第1面を含む画像データを読み取る1回目の読取処理を行う。
2回目の読取処理で読み取られた画像データから原稿の第2面の個別画像を切り出す。
切り出された第1面の個別画像と第2面の個別画像について、原稿台に載置された原稿の原稿台に対する置き方をそれぞれ判定する。
その後、たとえば、切り出された第1面の個別画像と第2面の個別画像とを、一つの原稿の表面と裏面の画像情報として対応づけて出力する。
図10のステップS1において、ユーザによって、表裏置き方の設定入力と、出力方法の設定入力がされると、制御部11は、表裏置き方設定情報51と、出力方法設定情報52を、記憶部50に記憶する。
ステップS3において、表示部14に、1回目の原稿を原稿台に配置することができることを表示し、ユーザに原稿を置くことを促す。
ユーザは、この表示を見て、読み取らせようとする1枚の原稿を、原稿台の上に置く。
このとき、ユーザは、自ら設定した置き方と表裏との関係を意識して、原稿を縦置きあるいは横置きにして、読み取らせたい面が読み取れるように、原稿を配置する。
その後、ユーザは、読取開始を意味する入力操作をする。
ステップS5において、読取開始入力がされた場合、ステップS6に進み、そうでない場合は、ステップS4に戻り、読取開始入力がされるのを待つ。
ステップS6において、画像入力部13が、読取動作を開始し、原稿台の読取領域の全体画像データを取得し、記憶部50に記憶する。
ステップS8において、個別画像の画像データから、個別画像の4つの頂点の位置座標を取得し、読取情報53の一部の情報として記憶する。
ステップS10において、原稿置き方判定部17が、取得した長辺の方向から、原稿の置き方を判定する。原稿の置き方の判定結果は、表裏判定情報54の一部として記憶される。
原稿の長方形の長辺の方向が、原稿台の読取領域の長辺の方向にほほ一致する場合は、横置きと判定し、原稿の長方形の長辺の方向が、原稿台の読取領域の短辺の方向にほほ一致する場合は、縦置きと判定する。
たとえば、判定された原稿の置き方が横置きであった場合、表裏置き方設定情報51に、原稿の置き方のうち、「横置き」に、読取面の「表面」が対応付けて記憶されていた場合は、読み取られた原稿の表裏を、「表面」と判定する。
あるいは、「横置き」に、読取面の「裏面」が対応付けて記憶されていた場合は、読み取られた原稿の表裏を、「裏面」と判定する。
また、原稿が一枚しかない場合は、表裏の判定結果によらず、原稿識別番号として、同じ番号が付与され、表裏判定情報54の一部として記憶される。
ステップS13において、文字認識部20が、縦置きで読み込まれた個別画像の画像データについて、文字認識を実行する。また、認識された文字の方向を検出する。
たとえば、認識された文字の上方向の向きが、原稿台の読取領域の上方向に一致する場合は、認識された文字の方向を、上方向と判断する。
あるいは、認識された文字の上方向の向きが、原稿台の読取領域の右方向に一致する場合は、認識された文字の方向を、右方向と判断する。
たとえば、認識された文字の上方向の向きが、原稿台の読取領域の右方向に一致する場合は、画像データの回転方向を左方向とし、回転角を90度とする「左90度」に決定する。あるいは、認識された文字の上方向の向きが、原稿台の読取領域の左方向に一致する場合は、画像データの回転方向を右方向とし、回転角を90度とする「右90度」に決定する。
また、認識された文字の上方向の向きが、原稿台の読取領域の上方向に一致する場合は、画像データの回転はしなくてもよい。
これにより、縦置きされた原稿の認識された文字の上方向の向きが、原稿台の読取領域の上方向となるように、回転させられる。
ステップS16において、回転後の個別画像の画像データを、読取情報53として再記憶する。
読取回数scが、2の場合は、ステップS20に進む。
そうでない場合、すなわち、読取回数scが、1の場合は、ステップS18に進み、2回目の読取を行うために、読取回数scに、2を設定する。
ユーザは、この表示を見て、読み取らせようとする原稿を裏返し、原稿台の上に置く。
このとき、ユーザは、1回目と異なる面を読み取らせるために、原稿の置き方と表裏との関係を意識して、1回目とは逆である縦置きあるいは横置きにして、読み取らせたい面が読み取れるように、原稿を配置する。
その後、ユーザは、読取開始を意味する入力操作をする。
出力画像情報55は、記憶部50に記憶された読取情報53と表裏判定情報54から生成する。
たとえば、上記したように、図5(e)に示すような情報が生成される。
たとえば、「表裏画像一体合成出力」が設定されている場合は、記憶されている表面と裏面の画像データを、1枚の印刷用紙に出力できるように、合成する。
ステップS22において、出力部15が、生成された画像情報を出力する。たとえば、生成された画像情報を、1枚の印刷用紙に印刷したり、ネットワークを介して、外部の情報処理装置に、送信したりする。
以上のフローチャートが、読み取る原稿が1枚の場合の画像処理の一実施例である。
以下に、同時に読み取る原稿が複数枚の場合に行われる処理の概要を示す。
まず、複数の原稿の読取面のうちそれぞれの原稿の所定の第1面を読み取るために、複数の原稿を原稿台に重ならないように並べて、横置きあるいは縦置きのいずれかの置き方で載置して、それぞれの原稿の第1面を含む画像データを読み取る1回目の読取処理を行う。
2回目の読取処理で読み取られた画像データから複数の原稿の第2面の個別画像をそれぞれ切り出す。
切り出された第1面の各個別画像と第2面の各個別画像について、原稿台に載置された原稿の原稿台に対する置き方をそれぞれ判定する。
図10に示したフローチャートと同じ処理をするステップには、同じステップ番号を付与している。
ここでは、ユーザは、読み取りたい複数の原稿を、原稿台に、重ならないように並べて配置し、それぞれの原稿の1つの面を、同時に読み取る。
すなわち、ステップS1において、ユーザによって入力された表裏置き方と出力方法とを、表裏置き方設定情報51と出力方法設定情報52として記憶部50に記憶し、ステップS2において、読取回数を示す変数scに1を設定し、ステップS3において、表示部14に1回目の原稿を原稿台に配置することができることを表示し、ユーザに原稿を置くことを促す。
このとき、ユーザは、自ら設定した置き方と表裏との関係を意識して、原稿を縦置きあるいは横置きにして、読み取らせたい面が読み取れるように、複数の原稿を配置する。
その後、ユーザは、読取開始を意味する入力操作をする。
ステップS8において、個別画像の画像データごとに、その個別画像の4つの頂点の位置座標を取得し、読取情報53の一部の情報として記憶する。
これにより、1回目または2回目に読み取られた複数の個別画像について、それぞれの配置位置を代表する中点位置が記憶される。この中点位置は、1回目の読取と2回目の読取でほぼ同様の位置に配置された原稿同士を、同じ原稿の表面と裏面として対応づけるのに用いられる。
すなわち、ステップS9において、4つの頂点の位置座標から原稿を特定する長方形の短辺と長辺を検出し、原稿台の読取領域に対する長辺の方向を取得し、ステップS10において、複数の原稿それぞれについて、取得した長辺の方向から原稿の置き方を判定し、ステップS11において、判定された原稿の置き方と表裏置き方設定情報51とを利用して、読み取られた複数の原稿ごとの表裏を判定する。
また、原稿が複数枚あるので、1回目の読取のときにおいて、1回目に読み取られた個別原稿ごとに、原稿識別番号として、異なる番号が付与され、表裏判定情報54の一部として記憶される。
ステップS13において、縦置きで読み込まれた個別画像の画像データについて、文字認識を実行し、認識された文字の方向を検出し、ステップS14において、認識された文字の方向から、個別画像の画像データを回転する方向と回転角を決定し、ステップS15において、決定された回転方向に基づいて、個別画像の画像データを回転させ、ステップS16において、回転後の個別画像の画像データを、読取情報53として再記憶させる。
読取回数scが、2の場合は、ステップS32に進む。
そうでない場合、すなわち、読取回数scが、1の場合は、ステップS18に進み、2回目の読取を行うために、読取回数scに、2を設定する。
ユーザは、この表示を見て、複数のすべての原稿を、1回目の配置位置とほぼ同じ位置に裏返して、原稿台の上に置く。
このとき、ユーザは、1回目と異なる面を読み取らせるために、原稿の置き方と表裏との関係を意識して、1回目とは逆である縦置きあるいは横置きにして、読み取らせたい面が読み取れるように、各原稿を配置する。
その後、ユーザは、読取開始を意味する入力操作をする。
たとえば、1回目の読取で取得した各個別画像の中点位置と、2回目の読取で取得した各個別画像の中点位置とを、記憶部50から読み出し、2つの中点位置の間の距離を計算する。
すなわち、1回目の読取で取得した個別画像と2回目の読取で取得した個別画像との中心位置が、所定の距離L0よりも短い場合、2つの個別画像がほぼ同じ位置にあると判断でき、その2つの個別画像のうち、どちらか一方が表面で他方が裏面である場合に、2つの個別画像は、同一原稿の表面と裏面であると判断できる。
すなわち、同一原稿と判断された2回目の読取で取得した個別画像に、1回目の読取で取得した個別画像に付与した画像識別番号と同じ画像識別番号を付与する。
これにより、同じ画像識別番号が付与された2つの個別画像は、同一原稿の表面と裏面であることがわかる。
ステップS20において、出力画像生成部23が、記憶部50に記憶された読取情報53と表裏判定情報54を利用して、たとえば、図7(e)に示したような出力画像情報55が生成され、ステップS21において、予め設定された出力方法設定情報52に基づいて、出力する画像情報が生成される。
たとえば、「表裏画像一体合成出力」が設定されている場合は、1つの原稿ごとに、同一原稿識別番号が付与されている表面と裏面の画像データを、1枚の印刷用紙に出力できるように、合成する。
ステップS22において、出力部15が、複数の原稿について、生成された画像情報を出力する。たとえば、複数の原稿について生成された画像情報を、原稿ごとに異なる印刷用紙に印刷したり、ネットワークを介して、外部の情報処理装置に、送信したりする。
以上のフローチャートが、同時に読み取る原稿が複数の場合の画像処理の一実施例である。
11 制御部、
12 操作部、
13 画像入力部、
14 表示部、
15 出力部、
16 個別画像切出部、
17 原稿置き方判定部、
18 表裏判定部、
19 画像位置判定部、
20 文字認識部、
21 回転方向決定部、
22 画像回転部、
23 出力画像生成部、
50 記憶部、
51 表裏置き方設定情報、
52 出力方法設定情報、
53 読取情報、
54 表裏判定情報、
55 出力画像情報
Claims (11)
- 読み取る原稿を載置する原稿台と、
前記原稿台に載置された1又は複数の原稿を一括して読み取る画像入力部と、
前記一括して読み取られた1又は複数の原稿の個別画像を切り出す個別画像切出部と、
原稿台に対する原稿の置き方と、原稿の読取面である表面および裏面とを対応付けた表裏置き方設定情報を記憶した記憶部と、
前記切り出された個別画像から、前記原稿台に載置された原稿の原稿台に対する置き方を判定する原稿置き方判定部と、
前記表裏置き方設定情報を利用して、前記判定された原稿の置き方から、前記原稿台に載置された原稿の読取面が、表面および裏面のどちらであるかを判定する表裏判定部とを備えたことを特徴とする画像処理装置。 - 前記原稿台に対する原稿の置き方には、横置きと縦置きがあり、
前記表裏置き方設定情報には、前記横置きに対して、原稿の読取面のうち表面および裏面のいずれか一方が対応づけられ、前記縦置きに対して、横置きに対して対応づけられた読取面とは異なる面が対応づけられていることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記原稿台の読取領域が、長方形であり、前記原稿が、長方形である場合、
前記原稿置き方判定部が、
切り出された個別画像から、前記原稿台の読取領域に対する原稿の長辺の方向を検出し、
前記原稿の長辺が、前記原稿台の読取領域の長辺とほぼ平行になるように、原稿が原稿台に載置されている場合は、前記原稿台に対する原稿の置き方を、横置きと判定し、
前記原稿の長辺が、前記原稿台の読取領域の短辺とほぼ平行になるように、原稿が原稿台に載置されている場合は、前記原稿台に対する原稿の置き方を、縦置きと判定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記原稿置き方判定部が、前記原稿台に対する原稿の置き方を、横置きと判定した場合、
前記表裏判定部が、前記読み取られた原稿の読取面を、前記表裏置き方設定情報に記憶された前記横置きに対応づけられている読取面であると判定し、
前記原稿置き方判定部が、前記原稿台に対する原稿の置き方を、縦置きと判定した場合、
前記表裏判定部が、前記読み取られた原稿の読取面を、前記表裏置き方設定情報に記憶された前記縦置きに対応づけられている読取面であると判定することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。 - 前記原稿の読取面のうち所定の第1面を読み取るために、1枚の原稿を前記原稿台の任意の位置に、横置きあるいは縦置きのいずれかの置き方で載置して、前記画像入力部によって、前記第1面を読み取った後に、
前記原稿を裏返し、横置きあるいは縦置きのうち前記第1面を読み取るときの置き方とは異なる置き方で、前記原稿台の任意の位置に載置して、前記画像入力部によって、前記第1面とは異なる第2面を読み取り、
前記個別画像切出部によって、前記読み取られた第1面の個別画像と、前記読み取られた第2面の個別画像を切り出し、切り出された第1面の個別画像と第2面の個別画像とを、一つの原稿の表面と裏面の画像情報として対応づけることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の画像処理装置。 - 前記複数の原稿の読取面のうち、それぞれの原稿の所定の第1面を読み取るために、前記複数の原稿を前記原稿台に重ならないように並べて、横置きあるいは縦置きのいずれかの置き方で載置して、前記画像入力部によって、それぞれの原稿の前記第1面を読み取った後に、
前記複数の原稿を裏返し、横置きあるいは縦置きのうち前記第1面を読み取るときの置き方とは異なる置き方で、各原稿の前記第1面を読み取ったときの原稿台の位置とほぼ同じ位置に、各原稿を載置して、前記画像入力部によって、前記複数の原稿の前記第1面とは異なる第2面を読み取り、
前記個別画像切出部によって、前記読み取られた複数の原稿の第1面の個別画像と、前記読み取られた複数の原稿の第2面の個別画像を切り出し、前記原稿台のほぼ同じ位置に載置されていた原稿の前記第1面の個別画像と前記第2面の個別画像とを、一つの原稿の表面と裏面の画像情報として対応づけることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の画像処理装置。 - 前記読み取られた第1面の各個別画像に対応する原稿の位置と、前記読み取られた第2面の各個別画像に対応する原稿の位置とがほぼ同じ位置であるか否かを判定する画像位置判定部を、さらに備え、
前記画像位置判定部が、前記複数の原稿の第1面の各個別画像の中心位置と、前記複数の原稿の第2面の各個別画像の中心位置とを比較し、
第1面の個別画像の中心位置と第2面の個別画像の中心位置との距離が、所定の距離よりも短い場合に、前記第1面の個別画像に対応する原稿の位置と、前記第2面の各個別画像に対応する原稿の位置とがほぼ同じ位置であると判定し、さらに、ほぼ同じ位置であると判定された前記第1面の個別画像の原稿と、前記第2面の個別画像の原稿とが、同一の原稿であると判定することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。 - 前記個別画像から生成された画像情報を出力する出力部をさらに備え、
前記出力部が、一つの原稿の表面と裏面の画像情報として対応付けられた第1面の個別画像と第2面の個別画像を、合成して1つの画像情報として出力することを特徴とする請求項5または6に記載の画像処理装置。 - 前記個別画像切出部によって切り出された各個別画像について、文字認識を行い、各個別画像に含まれる認識された文字の向きを判断する文字認識部と、
前記読み取られたすべての原稿に対する個別画像で認識された文字の向きが、所定の同一方向に向くように、各個別画像を回転させる画像回転部を、さらに備え、
前記出力部が、前記認識された文字の向きが所定の同一方向に向いている各個別画像から生成された画像情報を出力することを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。 - 1枚の原稿の読取面のうち所定の第1面を読み取るために、1枚の原稿を原稿台の任意の位置に、横置きあるいは縦置きのいずれかの置き方で載置して、前記原稿の第1面を含む画像データを読み取る1回目の読取処理を行った後に、
前記原稿を裏返し、横置きあるいは縦置きのうち前記第1面を読み取るときの置き方とは異なる置き方で、前記原稿台の任意の位置に載置して、前記第1面とは異なる原稿の第2面を含む画像データを読み取る2回目の読取処理を行い、
前記1回目の読取処理で読み取られた画像データから前記原稿の第1面の個別画像を切り出し、
前記2回目の読取処理で読み取られた画像データから前記原稿の第2面の個別画像を切り出し、
前記切り出された第1面の個別画像と第2面の個別画像について、前記原稿台に載置された原稿の原稿台に対する置き方をそれぞれ判定し、
原稿台に対する原稿の置き方と、原稿の読取面である表面および裏面とが予め対応付けて記憶された表裏置き方設定情報を利用して、前記判定された原稿の置き方から、前記1回目の読取処理と2回目の読取処理で読み取られた原稿の読取面が、それぞれ表面および裏面のどちらであるかを判定し、
前記切り出された第1面の個別画像と第2面の個別画像とを、一つの原稿の表面と裏面の画像情報として対応づけて出力することを特徴とする画像処理装置の画像処理方法。 - 複数の原稿の読取面のうちそれぞれの原稿の所定の第1面を読み取るために、複数の原稿を原稿台に重ならないように並べて、横置きあるいは縦置きのいずれかの置き方で載置して、それぞれの原稿の前記第1面を含む画像データを読み取る1回目の読取処理を行った後に、
前記複数の原稿を裏返し、横置きあるいは縦置きのうち前記第1面を読み取るときの置き方とは異なる置き方で、各原稿の前記第1面を読み取ったときの原稿台の位置とほぼ同じ位置に、各原稿を載置して、前記第1面とは異なる原稿の第2面を含む画像データを読み取る2回目の読取処理を行い、
前記1回目の読取処理で読み取られた画像データから前記複数の原稿の第1面の個別画像をそれぞれ切り出し、
前記2回目の読取処理で読み取られた画像データから前記複数の原稿の第2面の個別画像をそれぞれ切り出し、
前記切り出された第1面の各個別画像と第2面の各個別画像について、前記原稿台に載置された原稿の原稿台に対する置き方をそれぞれ判定し、
原稿台に対する原稿の置き方と、原稿の読取面である表面および裏面とが予め対応付けて記憶された表裏置き方設定情報を利用して、前記判定された原稿の置き方から、前記1回目の読取処理と2回目の読取処理で読み取られた複数の原稿の読取面が、それぞれ表面および裏面のどちらであるかを判定し、
前記原稿台のほぼ同じ位置に載置されていた原稿の第1面の個別画像と第2面の個別画像とを、一つの原稿の表面と裏面の画像情報として対応づけ、前記読み取られた複数の原稿ごとに、その原稿の対応づけられた表面と裏面の画像情報を出力することを特徴とする画像処理装置の画像処理方法。
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