JP6913490B2 - ペロブスカイト型複合酸化物粉末およびその製造方法 - Google Patents

ペロブスカイト型複合酸化物粉末およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、ペロブスカイト型複合酸化物およびその製造方法に関し、特に、固体酸化物型燃料電池の空気極の材料に適したペロブスカイト型複合酸化物およびその製造方法に関する。
固体酸化物型燃料電池は、一般に、酸化物からなる空気極と固体電解質と燃料極とからなる単セルをインターコネクタによって接続したスタック構造を採っている。このような固体酸化物型燃料電池の動作温度は、通常1000℃程度である。近年、固体酸化物型燃料電池の動作温度が低温化されているものの、実用化されている固体酸化物型燃料電池の最低動作温度は600℃以上であり、依然として高温である。
このようなセル構造と高い動作温度のため、固体酸化物型燃料電池の空気極の材料は、基本的に、酸素イオン導電性が高く、電子伝導性が高く、熱膨張が電解質と同等あるいは近似し、化学的な安定性が高く、他の構成材料との適合性が良好であり、焼結体が多孔質であり、一定の強度を有することなどの特性が要求される。
このような固体酸化物型燃料電池の空気極の材料として、組成式(L1−xAE1−y(Fe1−z)O3+δで表され、Lはスカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)および希土類元素からなる群より選ばれた一種または二種以上の元素であり、AEはカルシウム(Ca)およびストロンチウム(Sr)の群からなる一種または二種の元素であり、Mはマグネシウム(Mg)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、コバルト(Co)およびニッケル(Ni)からなる群より選ばれた一種または二種以上の元素であり、0<x<0.5、0<y≦0.04、0≦z<1であるランタンフェライト系ペロブスカイト酸化物を主成分とするセラミックス粉体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、固体電解質型燃料電池の空気極の材料として、一般式ABOで表され、AがLaおよび希土類元素の群から選ばれる1つ以上の元素と、Sr、CaおよびBaの群から選ばれる1つ以上の元素からなり、BがMn、Co、Fe、NiおよびCuの群から選ばれる1つ以上の元素からなるペロブスカイト型複合酸化物粉体であって、平均粒子径が1μm以下であり、且つ粒度分布の所定範囲内に制限された固体電解質型燃料電池の空気極原料粉体が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、La(a+b)/2Sr(1−a)/2Ca(1−b)/2Mn(y>1、0.4≦a≦0.8、0.4≦b≦0.8)で表され、Mnのモル数に対するLa、SrおよびCaのモル数の合計の比が0.92〜0.98のペロブスカイト型酸化物粉末と水系ビヒクルとを混合して作製したスラリーを空気極中間層を介して固体電解質上に塗布して焼結させることによって、固体電解質型燃料電池の空気極を形成することが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2009−35447号公報(段落番号0007) 特開2006−32132号公報(段落番号0009) 特開2013−140737号公報(段落番号0008、0028)
特許文献3にも記載されているように、固体電解質型燃料電池の空気極を形成するために、ペロブスカイト型酸化物粉末と溶媒とを混合して作製した塗料が使用されている。この塗料の作製コストを少なくして安価な固体電解質型燃料電池の空気極を製造するために、塗料中の溶媒の量を少なくすることが望まれている。しかし、特許文献1〜3のペロブスカイト型酸化物粉末を従来より少ない溶媒と混合して塗料を作製すると、粘度が高過ぎて、固体電解質型燃料電池の空気極の形成に適した塗料として使用することができないという問題があった。
したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、従来より少ない溶媒と混合して塗料を作製しても従来と同等以下の粘度の塗料を得ることができる、ペロブスカイト型複合酸化物粉末およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、ペロブスカイト型複合酸化物の原料の乾燥造粒物またはペロブスカイト型複合酸化物の前駆体の乾燥粉末を焼成し、得られた焼成物を炭酸ガスの存在下で熱処理することにより、従来より少ない溶媒と混合して塗料を作製しても従来と同等以下の粘度の塗料を得ることができる、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によるペロブスカイト型複合酸化物粉末の製造方法は、ペロブスカイト型複合酸化物の原料の乾燥造粒物またはペロブスカイト型複合酸化物の前駆体の乾燥粉末を焼成し、得られた焼成物を炭酸ガスの存在下で熱処理することを特徴とする。
このペロブスカイト型複合酸化物の製造方法において、熱処理の温度は200℃以上であるのが好ましい。焼成の温度は900〜1600℃であるのが好ましい。ペロブスカイト型複合酸化物は、一般式ABOで表され、AがLa、Pr、Ce、Ba、Sm、SrおよびCaからなる群から選ばれる1種以上の元素であり、BがFe、Co、MnおよびNiからなる群から選ばれる1種以上の元素であるのが好ましく、LaSrCoFeO、LaSrCoO、LaSrMnO、LaNiFeOまたはLaSrCaMnOで示されるペロブスカイト型複合酸化物であるのがさらに好ましい。ペロブスカイト型複合酸化物の原料の乾燥造粒物は、ペロブスカイト型複合酸化物の原料の粉砕物を含む原料スラリーを熱風中に噴霧乾燥することにより得られた乾燥造粒物であるのが好ましい。ペロブスカイト型複合酸化物の前駆体の乾燥粉末は、ペロブスカイト型複合酸化物の原料を湿式混合して得られた混合溶液を中和して析出した前駆体を乾燥することにより得られた乾燥粉末であるのが好ましい。
また、本発明によるペロブスカイト型複合酸化物粉末は、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量が8μmol/m以上であることを特徴とする。
このペロブスカイト型複合酸化物粉末において、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量が100μmol/m以下であるのが好ましい。このペロブスカイト型複合酸化物粉末は、一般式ABOで表され、AがLa、Pr、Ce、Ba、Sm、SrおよびCaからなる群から選ばれる1種以上の元素であり、BがFe、Co、MnおよびNiからなる群から選ばれる1種以上の元素であるのが好ましく、LaSrCoFeO、LaSrCoO、LaSrMnO、LaNiFeOまたはLaSrCaMnOで示されるペロブスカイト型複合酸化物であるのがさらに好ましい。このペロブスカイト型複合酸化物は、マイクロトラック粒度分布測定装置により測定された体積基準の累積50%粒径D50が0.1〜5μmであるのが好ましく、BET比表面積が0.5〜20m/gであるのが好ましい。
なお、本明細書中において、ペロブスカイト型複合酸化物粉末の「炭酸ガス吸着量」とは、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を大気中において常温から1300℃まで加熱した際に放出される炭酸ガスの量の積算値をいう。
本発明によれば、従来より少ない溶媒と混合して塗料を作製しても従来と同等以下の粘度の塗料を得ることができる、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を製造することができる。
実施例1〜3および比較例1〜3のペロブスカイト型複合酸化物粉末(LSCF)の温度に対する炭酸ガス放出量(の積算値)を示す図である。 実施例7〜9および比較例4〜6のペロブスカイト型複合酸化物粉末(LSCM)の温度に対する炭酸ガス放出量(の積算値)を示す図である。 実施例4〜6のペロブスカイト型複合酸化物粉末(LSC、LSM、LNF)の温度に対する炭酸ガス放出量(の積算値)を示す図である。 実施例1のペロブスカイト型複合酸化物粉末から得られた塗料により形成された塗膜の表面の写真である。 比較例1のペロブスカイト型複合酸化物粉末から得られた塗料により形成された塗膜の表面の写真である。 実施例1のペロブスカイト型複合酸化物粉末から得られた塗料により形成された塗膜の断面の走査電子顕微鏡写真(SEM像)である。 比較例1のペロブスカイト型複合酸化物粉末から得られた塗料により形成された塗膜の断面の走査電子顕微鏡写真(SEM像)である。
本発明によるペロブスカイト型複合酸化物粉末の製造方法の実施の形態では、ペロブスカイト型複合酸化物の原料の乾燥造粒物またはペロブスカイト型複合酸化物の前駆体の乾燥粉末を焼成し、得られた焼成物を炭酸ガスの存在下で熱処理する。
このペロブスカイト型複合酸化物の製造方法において、ペロブスカイト型複合酸化物は、一般式ABOで表され、AがLa、Pr、Ce、Ba、Sm、SrおよびCaからなる群から選ばれる1種以上の元素であり、BがFe、Co、MnおよびNiからなる群から選ばれる1種以上の元素であるのが好ましく、LaSrCoFeO、LaSrCoO、LaSrMnO、LaNiFeOまたはLaSrCaMnOで示されるペロブスカイト型複合酸化物であるのがさらに好ましい。
ペロブスカイト型複合酸化物の原料の乾燥造粒物は、ペロブスカイト型複合酸化物の原料の粉砕物を含む原料スラリーを熱風中に噴霧乾燥する方法(乾式法)により得ることができる。
この方法により一般式ABOで表されるペロブスカイト型複合酸化物を得るためには、まず、元素A(La、Pr、Ce、Ba、Sm、SrおよびCaからなる群から選ばれる1種以上の元素)の化合物と元素B(Fe、Co、MnおよびNiからなる群から選ばれる1種以上の元素)の化合物の固体の粉末を混合して粉砕した粉砕物を含む原料スラリーを作製する。元素Aの化合物と元素Bの化合物は、不純物の量を低減するために、焼成の際にペロブスカイト型複合酸化物以外の元素がガスとして離脱される塩であるのが好ましく、元素Aと元素Bの各々の酸化物、炭酸塩、硫酸塩、塩化物、有機酸塩などでよいが、酸化物または炭酸塩であるのが好ましい。なお、元素Aと元素Bの各々の化合物中の不純物の重量が100ppm以下になるように原料を選定するのが好ましい。
原料スラリーの溶媒は水であるのが好ましい。原料スラリー中の固形分の濃度は、25質量%以上であるのが好ましく、乾燥効率の観点から、40質量%以上であるのがさらに好ましい。しかし、原料スラリー中の固形分の濃度が50質量%以上になると、原料スラリー中の原料の粉砕が困難になるため、原料スラリー中の固形分の濃度が50質量%以上の場合には、原料スラリー中に分散剤を添加してもよい。この分散剤として、ポリアクリル酸やポリアクリル酸アンモニウムなどのアクリル酸系の分散剤を使用するのが好ましい。
原料粉末の混合は、ビーズミルによって行うのが好ましい。このビーズミルに使用する粉砕メディアは、機械的強度の高い素材のメディアであればよく、強度が高いZrビーズであるのが好ましい。また、粉砕効率の観点から、ビーズの直径が2mm以下であるのが好ましい。
この粉砕によって得られた原料スラリー中の粉砕物は、累積粒径D50が5μm以下であるのが好ましく、4μm以下であるのがさらに好ましい。累積粒径D50が5μm以下であれば、焼成の際に、一般式ABOで表される複合酸化物相以外の異相の生成を防止することができる。
原料スラリーを乾燥してペロブスカイト型複合酸化物の原料の乾燥造粒物を得るためには、ペロブスカイト型複合酸化物の原料の粉砕物を含む原料スラリーを熱風中に噴霧乾燥するのが好ましい。この噴霧乾燥は、スプレードライヤーを使用するのが好ましく、乾燥効率が高く量産性に優れたディスク式のスプレードライヤーを使用するのが好ましい。スプレードライヤーのアトマイザーディスクの回転数が高いほど、原料スラリーを均一に且つ小さくせん断して造粒することができ、急速に乾燥することができる。
ペロブスカイト型複合酸化物の前駆体の乾燥粉末は、ペロブスカイト型複合酸化物の原料を湿式混合して得られた混合溶液を中和して析出した前駆体を乾燥する方法(湿式法)により得ることができる。この方法では、ペロブスカイト型複合酸化物の原料溶液に炭酸アルカリ水溶液を添加して、あるいは、原料溶液をアルカリ性にして炭酸ガスを吹き込んで、水酸化物や炭酸塩である非晶質の前駆体を形成する。
この方法により一般式ABO3−δで表されるペロブスカイト型複合酸化物の前駆体を得るためには、まず、元素A(La、Pr、Ce、Ba、Sm、SrおよびCaからなる群から選ばれる1種以上の元素)を含む物質と元素B(Fe、Co、MnおよびNiからなる群から選ばれる1種以上の元素)を含む物質とを湿式混合する。この混合後の液中の各物質の濃度は、0.01〜0.60モル/Lであるのが好ましく、0.01〜0.50モル/Lであるのがさらに好ましい。各物質の濃度が0.60モル/Lを超えなければ、非晶質の前駆体を容易に得ることができるとともに、炭酸アルカリ水溶液の添加などにより中和した後のスラリーの粘度が高くならないため、生産性を高くすることができる。また、スラリーを熟成する際にも粘度が高くならないため、結晶性の前駆体の析出を抑制することができる。
元素Aを含む物質と元素Bを含む物質を混合した液から非晶質の前駆体の沈殿を得るために、炭酸アルカリ水溶液を添加するのが好ましい。この炭酸アルカリ水溶液として、炭酸アルカリまたはアンモニウムイオンを含む炭酸塩からなる沈殿剤を使用するのが好ましい。このような沈殿剤として、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムなどを使用することができる。また、必要に応じて、水酸化ナトリウム、アンモニアなどの塩基を炭酸水素アンモニウムなどに添加してもよい。また、水酸化ナトリウム、アンモニアなどを添加して沈殿を形成した後に炭酸ガスを吹き込んでもよい。このようにして、比表面積が大きい非晶質のペロブスカイト型複合酸化物の前駆体を得ることができる。
このようにして生成した非晶質のペロブスカイト型複合酸化物の前駆体の沈殿を(ろ過、遠心沈降、デカンテーションなどにより)固液分離した後、水洗して不純物イオンの残留を少なくするのが好ましい。このようにして得られた固形物を(自然乾燥、加熱乾燥、真空乾燥などにより)乾燥させ、必要に応じて、粉砕や分級を行って、ペロブスカイト型複合酸化物の前駆体の乾燥粉末を得る。
このようにして得られたペロブスカイト型複合酸化物の原料の乾燥造粒物またはペロブスカイト型複合酸化物の前駆体の乾燥粉末を(好ましくは大気中において)焼成する。この焼成の温度は900〜1600℃であるのが好ましく、ペロブスカイト型複合酸化物の導電性を向上させるためには950℃以上であるのが好ましい。また、焼成の温度が高過ぎると、粒子同士が焼結して解し難くなるため、1500℃以下であるのが好ましい。また、ペロブスカイト型複合酸化物の前駆体の乾燥粉末からペロブスカイト型の結晶構造を得るためには、1300℃以下であるのが好ましく、950〜1300℃であるのがさらに好ましい。
得られた焼成物は、炭酸ガスの存在下(好ましくは炭酸ガス含有雰囲気下)において(好ましくは200℃以上の温度で)熱処理を行う。このように熱処理を行うことにより、粒子の表面に炭酸ガスが吸着したペロブスカイト型複合酸化物粉末を得ることができる。この熱処理の温度が200℃より低いと、炭酸ガスの吸着速度が遅くなる。この熱処理の温度は、製造コストの観点から、1200℃以下であるのが好ましい。炭酸ガス含有雰囲気は、炭酸ガスを20体積%以上含むガスの雰囲気であればよい。炭酸ガス含有雰囲気中の炭酸ガス以外のガスとして、空気や窒素など、一般的な工業ガスを使用することができる。なお、ペロブスカイト型複合酸化物粉末に吸着した炭酸ガスの離脱を防ぐために、200℃以下まで急速に(好ましくは30分以内に)冷却するか、炭酸ガスの存在下で冷却させるのが好ましい。
このように粒子の表面に炭酸ガスが吸着したペロブスカイト型複合酸化物粉末を粉砕して、塗料などに適した粒度にするのが好ましい。この粉砕は、ヘンシェルミキサー、ピンミルなどを使用して行うことができる。ピンミルを使用する場合には、回転数800〜12000rpmで粉砕するのが好ましい。また、この粉砕を湿式粉砕により行ってもよい。この湿式粉砕は、ビーズミル、サンドグラインダー、アトライター、超音波ホモジナイザー、圧力ホモジナイザー、アルティマイザーなどを使用して行うことができるが、これらのうち、ビーズミルを使用して行うのが好ましい。ビーズミルに使用する粉砕メディアとして、ガラス、セラミック、アルミナ、ジルコニアなどの硬質なボールを使用するのが好ましい。このボールの粒径は、0.1〜5.0mm程度であるのが好ましく、0.5〜2.0mm程度であるのがさらに好ましい。
上述した本発明によるペロブスカイト型複合酸化物粉末の製造方法の実施の形態により、(以下に説明する)本発明によるペロブスカイト型複合酸化物粉末の実施の形態を製造することができる。
本発明によるペロブスカイト型複合酸化物粉末の実施の形態は、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量が8μmol/m以上であり、10μmol/m以上であるのが好ましい。単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量が8μmol/m以上であれば、従来より少ない溶媒と混合して塗料を作製しても従来と同等以下の粘度の塗料を得ることができる。一方、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量が多過ぎると、溶媒と混合して塗料を作製した場合に、塗料の粘度が低くなり過ぎるので、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量は100μmol/m以下であるのが好ましい。なお、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を固体酸化物型燃料電池の空気極の材料として使用する場合、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を(2−エチル−1,3−ヘキサンジオールのような多価アルコールなどの)溶媒と混合して作製した塗料を基体に塗布して1100〜1300℃程度の温度で加熱して焼結体を形成するので、ペロブスカイト型複合酸化物粉末に吸着した炭酸ガスは、その加熱の際に脱離して蒸発し、溶媒とともに排気されると考えられ、炭酸ガスの吸着による空気極の特性に影響はない。
このペロブスカイト型複合酸化物粉末は、一般式ABOで表され、AがLa、Pr、Ce、Ba、Sm、SrおよびCaからなる群から選ばれる1種以上の元素であり、BがFe、Co、MnおよびNiからなる群から選ばれる1種以上の元素であるのが好ましく、LaSrCoFeO、LaSrCoO、LaSrMnO、LaNiFeOまたはLaSrCaMnOで示されるペロブスカイト型複合酸化物であるのがさらに好ましい。
このペロブスカイト型複合酸化物は、マイクロトラック粒度分布測定装置により測定された体積基準の累積50%粒径D50が0.1〜5μmであるのが好ましく、BET比表面積が0.5〜20m/gであるのが好ましい。
なお、ペロブスカイト型複合酸化物粉末の単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量は、例えば、ペロブスカイト型複合酸化物粉末2gをプレス機により10kgf/cmの圧力を加えて圧粉成型して得られたペレットを目開き1.0mmの篩上で解粒し、篩下で回収された粒子を目開き500μmの篩にかけて、篩上に顆粒状粉末を回収した後、この顆粒状粉末1gを金属メッシュと石英ウールで挟んで石英管の内部に固定し、石英管に空気を流入させながら、電気式ヒーターにより昇温速度5℃/分で常温から700℃まで昇温させ、この昇温中に排気された炭酸ガスを定量して、常温から700℃に到達するまでに検出された炭酸ガスの積算量を単位重量当たりの炭酸ガス吸着量とし、この単位重量当たりの炭酸ガス吸着量をBET比表面積で除した値として求めることができる。このようにして求めた値は、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を700〜1300℃まで加熱しても炭酸ガスの放出が確認されなければ、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を大気中において常温から1300℃まで加熱した際に放出される炭酸ガスの量の積算値に対応する。
また、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を溶媒と混合して得られた塗料の粘度が低過ぎると、塗料を基板上に塗布した際に、基板上で塗料が流れる、いわゆる「液だれ」が生じて、固体酸化物型燃料電池の空気極を形成することができず、一方、粘度が高過ぎると、固体酸化物型燃料電池の空気極を形成した際に空気極の層内に凝集物、いわゆる「ダマ」が生じ易くなり、固体酸化物型燃料電池の他の層との密着性が低下して、固体酸化物型燃料電池の発電特性の経時劣化を引き起こす可能性がある。また、塗料の粘度が高過ぎたり、低過ぎたりすると、塗料を基板上に塗布した後に乾燥して得られた膜にクラックが入り、固体酸化物型燃料電池の空気極として良好な空気極を作製することができない場合がある。上述したペロブスカイト型複合酸化物粉末のように、従来より少ない溶媒と混合して塗料を作製しても従来と同等以下の粘度の塗料を得ることができれば、固形分の濃度が高い塗料を作製することが可能になり、塗料を基板上に塗布して得られた塗膜の乾燥時間も短縮することができる。
以下、本発明によるペロブスカイト型複合酸化物粉末およびその製造方法の実施例について詳細に説明する。
[実施例1]
まず、ビーズミル(アシザワファインテック株式会社製のパールミルAMS1(有効容量1.2L))の粉砕室(ベッセル)内に直径1.75mmのZrOビーズ3100gを充填した。また、このビーズミルのバッファータンク内に純水20kgと分散剤としてのポリアクリル酸アンモニウム2000gとを入れた後、組成式LaSr1−xCoFe1−y(x=0.6、y=0.2)で示されるペロブスカイト型複合酸化物(LSCF)を得るために、ペロブスカイト型複合酸化物の原料として、酸化ランタン(La)粉末2165gと、炭酸ストロンチウム(SrCO)粉末1299gと、酸化コバルト(Co)粉末350gと、酸化鉄(Fe)粉末1399gとをバッファータンクに投入してベッセル内に導入し、このベッセル内の攪拌機を回転数680rpmで80分間回転させて原料を粉砕し、固形分として原料の粉砕物を含む原料スラリーを得た。
この原料スラリー中の粉砕物を溶媒としての純水に入れて超音波出力40Wで3分間超音波処理を行った直後に、得られた粒子の粒度分布を、マイクロトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製のMT3000EX)により(粒子屈折率を2.40、溶媒屈折率を1.333、計算モードをMT3000IIとして)測定したところ、原料スラリー中の粉砕物の体積基準の累積50%粒径D50は1.0μmであった。
次に、原料スラリー中の固形分の濃度が60質量%になるように、得られた原料スラリーに純水を添加した後、スプレードライヤー(大川原化工機株式会社製のFOC−20)により、ディスク回転数25000rpm、熱風入口温度250℃、排風出口温度110℃、スラリー供給速度300g/分として、原料スラリーを熱風中に噴霧乾燥することにより、(ペロブスカイト型複合酸化物の前駆体として)乾燥造粒物を得た。
この乾燥造粒物の粒度分布を、マイクロトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製のMT3000EX)により(粒子屈折率を2.40、計算モードをMT3000IIとして)測定したところ、乾燥造粒物の体積基準の累積50%粒径D50は36μmであった。
次に、得られた造粒物2000gを角型のムライト製の焼成サヤ内に入れ、電気式焼成炉内にセットし、大気中において25℃から1250℃まで昇温速度2.5℃/分で昇温させ、1250℃(焼成温度)で2時間保持して焼成した。
その後、電気式焼成炉の温度を600℃まで降温速度2℃/分で降温させ、炉内温度を600℃(熱処理温度)に保持しながら、炉内の雰囲気ガスを炭酸ガスに置換し、600℃で2時間保持して熱処理を行った後、焼成サヤを電気式焼成炉から取り出して、(熱処理後の)粉末を得た。なお、焼成サヤを取り出してから5分経過後の(熱処理後の)粉末の温度を測定したところ、常温まで冷却されていた。すなわち、熱処理の終了から常温までの冷却時間は5分以下であった。
このようにして得られた(熱処理後の)粉末を、ピンミル(ミルシステム株式会社製のAVIS−150)を使用して、ピンディスクを回転数10000rpmで回転させながら、供給速度7kg/hで粉砕室内に供給して粉砕し、得られた粉末をビーズミル(アシザワファインテック株式会社製のパールミルAMS1)により湿式粉砕して、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を得た。
このようにして得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末を純水に入れて超音波出力40Wで3分間超音波処理を行った直後に、得られた粒子の粒度分布を、マイクロトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製のMT3000EX)により(粒子屈折率を2.40、溶媒屈折率を1.333、計算モードをMT3000IIとして)測定したところ、ペロブスカイト型複合酸化物粉末の体積基準の累積50%粒径D50は0.4μmであった。
また、得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末のBET比表面積をBET比表面積測定器(ユアサアイオニクス株式会社製の4ソーブUS)を使用してBET1点法により測定したところ、BET比表面積は14.5m/gであった。なお、この測定では、吸着ガスとして窒素ガスを使用した。
また、得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末2gをプレス機により10kgf/cmの圧力を加えて圧粉成型して得られたペレットを目開き1mmの篩上で解粒した後、篩下で回収された粒子を目開き500μmの篩にかけて、篩上に顆粒状粉末を回収した。この顆粒状粉末1gを金属メッシュと石英ウールで挟んで石英管の内部に固定した後、石英管に空気を流入させながら、電気式ヒーターにより昇温速度5℃/分で常温から700℃まで昇温させ、この昇温中に排気された炭酸ガスをフーリエ変換赤外分光光度計(Thermo Electron社製のNicolet 4700FT−IR)により定量した。常温から700℃に到達するまでに検出された炭酸ガスの積算量を単位重量当たりの炭酸ガス吸着量とすると、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量は224.4μmol/gであった。また、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量をBET比表面積で除して単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量を算出したところ、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量は15.5μmol/mであった。なお、本実施例と以下に記載する実施例および比較例において、700℃からさらに1300℃まで加熱しても、炭酸ガスの放出は確認されなかったため、炭酸ガス吸着量の増加はないと判断することができる。
また、得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末5.1gに、このペロブスカイト型複合酸化物粉末に対する溶媒の質量比(溶媒/粉末)が0.18になるように、溶媒として2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを添加し、スパチュラにより混合した。このようにして得られた混合物を自公転式真空攪拌脱泡装置(株式会社シンキー社製のあわとり練太郎AR−100)により1400rpmで60分間混練して塗料を得た。
この塗料の粘度をレオメーター(粘弾性測定装置)(Thermo Scientific社製のHAAKE RheoStress 6000)を使用して25℃においてシェアレート1.6(1/s)で測定したところ、塗料の粘度は40.5Pa・sであった。
また、この塗料をスクリーン印刷により基板上に塗布したところ、スクリーン版から剥離し易く、平滑に印刷することができ、印刷性が良好であった。また、塗料を基板上に塗布した後、基板を60°傾けて10秒間目視し、基板上の塗料の流れ(液だれ)を確認したところ、塗料の動きはなく、液だれはなかった。また、塗料を塗布した基板を切断して、電解放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)(日立ハイテクノロジーズ株式会社製のS−4700)により得られた断面の5000倍のSEM像から、塗布した塗料(塗膜)の厚さは約6μmであり、塗膜の幅20μmにおいて塗膜の最大の厚さと最小の厚さの差が最大の厚さの30%未満であり、成膜状態が良好であった。
[実施例2]
組成式LaSr1−xCoFe1−y(x=0.6、y=0.2)で示されるペロブスカイト型複合酸化物(LSCF)を得るために、ペロブスカイト型複合酸化物の原料として、金属ランタン濃度14.8質量%の硝酸ランタン(La(NO)水溶液307gと、硝酸ストロンチウム(Sr(NO)粉末46gと、硝酸コバルト六水和物(Co(NO・6HO)粉末31gと、硝酸鉄九水和物(Fe(NO・9HO)粉末174gとを純水572gに溶解させて混合し、硝酸ランタンと硝酸ストロンチウムと硝酸コバルトと硝酸鉄の合計の濃度を約0.20モル/Lとして、硝酸塩の混合溶液を得た。
また、25質量%のアンモニア水362gと純水3750gとを溶解槽に入れ、攪拌しながら水温が25℃になるように調整し、67Lの炭酸ガスを吹き込んで、炭酸アンモニウム溶液を得た。この炭酸アンモニウムに上記の硝酸塩の混合溶液を徐々に加えて中和反応を行ってペロブスカイト型複合酸化物の前駆体を析出させた後、30分間熟成させて反応を完了させた。
このようにして得られた前駆体をろ過した後に水洗し、得られたウエットケーキに空気を通風しながら360℃で1時間加熱して乾燥させ、黒色の乾燥粉末を得た。
次に、得られた乾燥粉末2000gを角型のムライト製の焼成サヤ内に入れ、電気式焼成炉内にセットし、大気中において25℃から1000℃まで昇温速度2.5℃/分で昇温させ、1000℃(焼成温度)で2時間保持して焼成した。
その後、電気式焼成炉の温度を600℃まで降温速度2℃/分で降温させ、炉内温度を600℃(熱処理温度)に保持しながら、炉内の雰囲気ガスを炭酸ガスに置換し、600℃で2時間保持して熱処理を行った後、焼成サヤを電気式焼成炉から取り出して、(熱処理後の)粉末を得た。なお、焼成サヤを取り出してから5分経過後の(熱処理後の)粉末の温度を測定したところ、常温まで冷却されており、熱処理から常温までの冷却時間は5分以下であった。
このようにして得られた(熱処理後の)粉末を、ピンミル(ミルシステム株式会社製のAVIS−150)を使用して、ピンディスクを回転数10000rpmで回転させながら、供給速度7kg/hで粉砕室内に供給して粉砕し、得られた粉末をビーズミルにより湿式粉砕して、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を得た。
このようにして得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末について、粒度分布およびBET比表面積を測定するとともに、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量および単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量を求めた。その結果、ペロブスカイト型複合酸化物粉末の体積基準の累積50%粒径D50は0.6μmであり、BET比表面積は4.7m/gであった。また、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量は125.0μmol/gであり、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量は26.6μmol/mであった。
また、得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末を使用して、実施例1と同様の方法により、塗料を作製し、この塗料の粘度を測定し、この塗料の印刷性、液だれおよび成膜状態を確認した。その結果、塗料の粘度は36.8Pa・sであり、印刷性は良好であり、液だれはなく、成膜状態は良好であった。
[実施例3]
焼成温度を1100℃、熱処理温度を300℃とした以外は、実施例2と同様の方法により、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を得た。なお、焼成サヤを取り出してから5分経過後の(熱処理後の)粉末の温度を測定したところ、常温まで冷却されており、熱処理から常温までの冷却時間は5分以下であった。
このようにして得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末について、粒度分布およびBET比表面積を測定するとともに、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量および単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量を求めた。その結果、ペロブスカイト型複合酸化物粉末の体積基準の累積50%粒径D50は0.7μmであり、BET比表面積は5.5m/gであった。また、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量は434.3μmol/gであり、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量は78.4μmol/mであった。
また、得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末を使用して、実施例1と同様の方法により、塗料を作製し、この塗料の粘度を測定し、この塗料の印刷性、液だれおよび成膜状態を確認した。その結果、塗料の粘度は8.6Pa・sであり、印刷性は良好であった。また、僅かな液だれがあったが、成膜状態は良好であった。
[実施例4]
組成式LaSr1−xCoO(x=0.6)で示されるペロブスカイト型複合酸化物(LSC)を得るために、ペロブスカイト型複合酸化物の原料として、金属ランタン濃度14.8質量%の硝酸ランタン(La(NO)水溶液275gと、硝酸ストロンチウム(Sr(NO)粉末42gと、硝酸コバルト六水和物(Co(NO・6HO)粉末135gとを混合して得られた硝酸塩の混合溶液を使用した以外は、実施例2と同様の方法により、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を得た。なお、焼成サヤを取り出してから5分経過後の(熱処理後の)粉末の温度を測定したところ、常温まで冷却されており、熱処理から常温までの冷却時間は5分以下であった。
このようにして得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末について、粒度分布およびBET比表面積を測定するとともに、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量および単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量を求めた。その結果、ペロブスカイト型複合酸化物粉末の体積基準の累積50%粒径D50は0.8μmであり、BET比表面積は10.6m/gであった。また、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量は257.2μmol/gであり、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量は24.3μmol/mであった。
また、得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末を使用して、実施例1と同様の方法により、塗料を作製し、この塗料の粘度を測定し、この塗料の印刷性、液だれおよび成膜状態を確認した。その結果、塗料の粘度は21.1Pa・sであり、印刷性は良好であり、液だれはなく、成膜状態は良好であった。
[実施例5]
組成式LaSr1−xMnO(x=0.8)で示されるペロブスカイト型複合酸化物(LSM)を得るために、ペロブスカイト型複合酸化物の原料として、金属ランタン濃度14.8質量%の硝酸ランタン(La(NO)水溶液298gと、硝酸ストロンチウム(Sr(NO)粉末17gと、金属マンガン濃度15.4質量%の硝酸マンガン(Mn(NO)水溶液143gとを混合して得られた硝酸塩の混合溶液を使用した以外は、実施例2と同様の方法により、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を得た。なお、焼成サヤを取り出してから5分経過後の(熱処理後の)粉末の温度を測定したところ、常温まで冷却されており、熱処理から常温までの冷却時間は5分以下であった。
このようにして得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末について、粒度分布およびBET比表面積を測定するとともに、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量および単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量を求めた。その結果、ペロブスカイト型複合酸化物粉末の体積基準の累積50%粒径D50は0.6μmであり、BET比表面積は7.3m/gであった。また、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量は81.4μmol/gであり、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量は11.2μmol/mであった。
また、得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末を使用して、実施例1と同様の方法により、塗料を作製し、この塗料の粘度を測定し、この塗料の印刷性、液だれおよび成膜状態を確認した。その結果、塗料の粘度は68.8Pa・sであり、印刷性は良好であり、液だれはなく、成膜状態は良好であった。
[実施例6]
組成式LaNiFe1−y(x=1.0、y=0.6)で示されるペロブスカイト型複合酸化物(LNF)を得るために、ペロブスカイト型複合酸化物の原料として、酸化ランタン(La)粉末3596gと、酸化ニッケル(NiO)粉末982gと、酸化鉄(Fe)粉末699gとを使用した以外は、実施例1と同様の方法により、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を得た。なお、焼成サヤを取り出してから5分経過後の(熱処理後の)粉末の温度を測定したところ、常温まで冷却されており、熱処理から常温までの冷却時間は5分以下であった。
このようにして得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末について、粒度分布およびBET比表面積を測定するとともに、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量および単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量を求めた。その結果、ペロブスカイト型複合酸化物粉末の体積基準の累積50%粒径D50は3.3μmであり、BET比表面積は0.8m/gであった。また、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量は20.2μmol/gであり、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量は26.4μmol/mであった。
また、得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末を使用して、実施例1と同様の方法により、塗料を作製し、この塗料の粘度を測定し、この塗料の印刷性、液だれおよび成膜状態を確認した。その結果、塗料の粘度は14.8Pa・sであり、印刷性は良好であった。また、僅かな液だれがあったが、成膜状態は良好であった。
[実施例7]
組成式LaSrCa1−xMn(x=0.49、y=0.24、w=1.03)で示されるペロブスカイト型複合酸化物(LSCM)を得るために、ペロブスカイト型複合酸化物の原料として、酸化ランタン(La)粉末1976gと、炭酸ストロンチウム(SrCO)粉末888gと、炭酸カルシウム(CaCO)粉末605gと、炭酸マンガン(MnCO)粉末2942gとを使用し、焼成温度を1150℃とした以外は、実施例1と同様の方法により、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を得た。なお、焼成サヤを取り出してから5分経過後の(熱処理後の)粉末の温度を測定したところ、常温まで冷却されており、熱処理から常温までの冷却時間は5分以下であった。
このようにして得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末について、粒度分布およびBET比表面積を測定するとともに、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量および単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量を求めた。その結果、ペロブスカイト型複合酸化物粉末の体積基準の累積50%粒径D50は3.1μmであり、BET比表面積は1.6m/gであった。また、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量は24.6μmol/gであり、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量は15.4μmol/mであった。
また、得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末を使用して、実施例1と同様の方法により、塗料を作製し、この塗料の粘度を測定し、この塗料の印刷性、液だれおよび成膜状態を確認した。その結果、塗料の粘度は40.0Pa・sであり、印刷性は良好であり、液だれはなく、成膜状態は良好であった。
[実施例8]
熱処理温度を1000℃とした以外は、実施例7と同様の方法により、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を得た。なお、焼成サヤを取り出してから5分経過後の(熱処理後の)粉末の温度を測定したところ、常温まで冷却されており、熱処理から常温までの冷却時間は5分以下であった。
このようにして得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末について、粒度分布およびBET比表面積を測定するとともに、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量および単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量を求めた。その結果、ペロブスカイト型複合酸化物粉末の体積基準の累積50%粒径D50は3.4μmであり、BET比表面積は1.6m/gであった。また、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量は17.5μmol/gであり、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量は10.7μmol/mであった。
また、得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末を使用して、実施例1と同様の方法により、塗料を作製し、この塗料の粘度を測定し、この塗料の印刷性、液だれおよび成膜状態を確認した。その結果、塗料の粘度は47.6Pa・sであり、印刷性は良好であり、液だれはなく、成膜状態は良好であった。
[実施例9]
熱処理温度を300℃とした以外は、実施例7と同様の方法により、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を得た。なお、焼成サヤを取り出してから5分経過後の(熱処理後の)粉末の温度を測定したところ、常温まで冷却されており、熱処理から常温までの冷却時間は5分以下であった。
このようにして得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末について、粒度分布およびBET比表面積を測定するとともに、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量および単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量を求めた。その結果、ペロブスカイト型複合酸化物粉末の体積基準の累積50%粒径D50は3.4μmであり、BET比表面積は1.6m/gであった。また、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量は34.5μmol/gであり、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量は21.8μmol/mであった。
また、得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末を使用して、実施例1と同様の方法により、塗料を作製し、この塗料の粘度を測定し、この塗料の印刷性、液だれおよび成膜状態を確認した。その結果、塗料の粘度は12.2Pa・sであり、印刷性は良好であった。また、僅かな液だれがあったが、成膜状態は良好であった。
[比較例1〜3]
熱処理を行わなかった以外は、実施例2と同様の方法により、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を得た。
このようにして得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末について、粒度分布およびBET比表面積を測定するとともに、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量および単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量を求めた。その結果、ペロブスカイト型複合酸化物粉末の体積基準の累積50%粒径D50は0.6μmであり、BET比表面積は4.7m/gであった。また、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量は2.0μmol/gであり、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量は0.4μmol/mであった。
また、得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末を使用して、ペロブスカイト型複合酸化物粉末に対する溶媒の質量比(溶媒/粉末)をそれぞれ0.18(比較例1)、0.25(比較例2)および0.33(比較例3)とした以外は、実施例1と同様の方法により、塗料を作製し、これらの塗料の粘度を測定し、これらの塗料の印刷性、液だれおよび成膜状態を確認した。その結果、塗料の粘度はそれぞれ473.3Pa・s(比較例1)、61.1Pa・s(比較例2)、17.0Pa・s(比較例3)であった。また、比較例2および3の塗料は、印刷性が良好であったが、比較例1の塗料は、印刷したときにかすれが生じて、均一に印刷することができず、印刷性が良好でなかった。また、比較例1および2の塗料は、液だれはなかったが、比較例3の塗料は、僅かな液だれがあった。さらに、比較例1〜3の塗料はいずれも、塗膜の最大の厚さと最小の厚さの差が最大の厚さの30%以上であり、塗膜にクラックが観察され、成膜状態が良好でなかった。なお、比較例2および3の塗料の厚さは約2.5μmであった。
[比較例4〜6]
熱処理を行わなかった以外は、実施例7と同様の方法により、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を得た。
このようにして得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末について、粒度分布およびBET比表面積を測定するとともに、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量および単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量を求めた。その結果、ペロブスカイト型複合酸化物粉末の体積基準の累積50%粒径D50は3.1μmであり、BET比表面積は2.3m/gであった。また、単位重量当たりの炭酸ガス吸着量は15.0μmol/gであり、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量は6.4μmol/mであった。
また、得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末を使用して、ペロブスカイト型複合酸化物粉末に対する溶媒の質量比(溶媒/粉末)をそれぞれ0.18(比較例4)、0.25(比較例5)および0.33(比較例6)とした以外は、実施例1と同様の方法により、塗料を作製し、これらの塗料の粘度を測定し、これらの塗料の印刷性、液だれおよび成膜状態を確認した。その結果、塗料の粘度はそれぞれ391.5Pa・s(比較例4)、73.6Pa・s(比較例5)、21.2Pa・s(比較例6)であった。また、また、比較例5および6の塗料は、印刷性が良好であったが、比較例4の塗料は、印刷したときにかすれが生じて、均一に印刷することができず、印刷性が良好でなかった。また、比較例4〜6のいずれの塗料も、液だれはなかったが、塗膜の最大の厚さと最小の厚さの差が最大の厚さの30%以上であり、塗膜にクラックが観察され、成膜状態が良好でなかった。
これらの実施例および比較例の結果を表1〜表3に示す。なお、表3において、スクリーン印刷により基板上に塗料を塗布した際に、スクリーン版から剥離し易く、平滑に印刷することができ、印刷性が良好である場合を○、印刷したときにかすれが生じて、均一に印刷することができず、印刷性が良好でない場合を×で示している。また、液だれがなく、塗布後の形状が維持されていた場合を○、僅かな液だれがあった場合を△で示している。さらに、基板上に塗料を塗布して得られた塗膜の幅20μmにおいて塗膜の最大の厚さと最小の厚さの差が最大の厚さの30%未満であり、成膜状態が良好である場合を○、塗膜の最大の厚さと最小の厚さの差が最大の厚さの30%以上であり、塗膜にクラックが観察され、成膜状態が良好でない場合を×で示している。また、これらの実施および比較例のペロブスカイト型複合酸化物粉末の温度に対する炭酸ガス放出量(の積算値)を図1〜3に示し、実施例1および比較例1のペロブスカイト型複合酸化物粉末から得られた塗料により形成された塗膜の表面の写真をそれぞれ図4および図5に示し、実施例1および比較例1のペロブスカイト型複合酸化物粉末から得られた塗料により形成された塗膜の断面のSEM像をそれぞれ図6および図7に示す。
Figure 0006913490
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表2〜表3から、実施例1〜9のペロブスカイト型複合酸化物粉末は、比較例1〜6のペロブスカイト型複合酸化物粉末と比べて、少ない溶媒と混合して塗料を作製しても低い粘度の塗料を得ることができるのがわかる。また、実施例7〜9からわかるように、熱処理温度が600℃(実施例7)、1000℃(実施例8)の場合と比べて、300℃(実施例9)の場合に、単位表面積当たりの炭素ガス吸着量が多くなり、低い粘度の塗料を得ることができる。また、比較例1〜3のペロブスカイト型複合酸化物粉末のように、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量が低いと、溶媒の量を変えて塗料の粘度を調整しても、良好な成膜状態の塗膜を得ることができないのがわかる。
本発明によるペロブスカイト型複合酸化物粉末は、少ない溶媒と混合して塗料を作製しても低い粘度の塗料を得ることができるので、安価な固体酸化物型燃料電池の空気極用ペロブスカイト型複合酸化物粉末として使用することができる。

Claims (3)

  1. ペロブスカイト型複合酸化物の原料の粉砕物を含む原料スラリーを熱風中に噴霧乾燥することにより得られた乾燥造粒物またはペロブスカイト型複合酸化物の原料を湿式混合して得られた混合溶液を中和して析出した前駆体を乾燥することにより得られた乾燥粉末を、900〜1600℃で焼成し、得られた焼成物を炭酸ガスの存在下において300〜1000℃で熱処理して、単位表面積当たりの炭酸ガス吸着量が8〜100μmol/m であるペロブスカイト型複合酸化物粉末を製造することを特徴とする、ペロブスカイト型複合酸化物粉末の製造方法。
  2. 前記ペロブスカイト型複合酸化物が、一般式ABOで表され、AがLa、Pr、Ce、Ba、Sm、SrおよびCaからなる群から選ばれる1種以上の元素であり、BがFe、Co、MnおよびNiからなる群から選ばれる1種以上の元素であることを特徴とする、請求項に記載のペロブスカイト型複合酸化物粉末の製造方法。
  3. 前記ペロブスカイト型複合酸化物が、LaSrCoFeO、LaSrCoO、LaSrMnO、LaNiFeOまたはLaSrCaMnOで示されるペロブスカイト型複合酸化物であることを特徴とする、請求項1または2に記載のペロブスカイト型複合酸化物粉末の製造方法。
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