JP6912667B2 - 新規なbraf阻害剤および皮膚反応を治療するためのその使用 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2017年7月29日に出願された米国仮特許出願第62/538675号に基づく優先権を主張するものである。
本発明は、セリン/トレオニンプロテインキナーゼB−Raf(以下「B−Raf」または「BRaf」)の阻害剤、ならびにその組成物および使用に関する。
上皮成長因子受容体(EGFR)の異常な活性化は、種々の疾患、特に肺がん、結腸直腸がん、頭頸部がんおよび膵臓がんなどのいくつかの種類のがんに関与している。モノクローナル抗体(例えば、セツキシマブ、パニツムマブ)および小分子チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ)などのEGFRアンタゴニストが、多くのEGFR媒介がんを治療するために使用されている。これらのEGFRアンタゴニストはがんの治療に有用であるが、重篤な副作用も伴う。EGFRアンタゴニストのこのような有害効果の1つは皮膚反応である。EGFR阻害剤に対する皮膚有害反応には、ざ瘡様(丘疹膿疱性)発疹、異常な頭皮、顔の毛および/またはまつげの成長、化膿性肉芽腫および毛細血管拡張症を伴うまたは伴わない爪囲炎が含まれる。
ホスファチジルイノシトール−3−キナーゼ(PI 3−キナーゼ)、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)、ならびにMEKおよびMKKなどのMAPKの上流のキナーゼなどの種々のキナーゼは、EGFRおよび他の多くの受容体チロシンキナーゼの下流エフェクターとして作用し、細胞の成長、増殖、分化、運動性、生存および細胞内輸送などの細胞機能に関与している。これらの経路を標的とする治療薬も、黒色腫、肺がん、結腸直腸がん、脳がん、多発性骨髄腫、膵臓がんおよび神経線維腫症などのいくつかの増殖性疾患の治療に使用されている。これらの経路を標的とする例示的な治療薬には、トラメチニブおよびコビメチニブなどのキナーゼ阻害剤が含まれる。しかし、これらのキナーゼの阻害剤も、有害な副作用を伴う。例えば、MEK阻害剤によって引き起こされる皮膚有害事象が報告されており、これには、ざ瘡様(丘疹膿疱性)発疹、異常な頭皮、顔の毛および/またはまつげの成長、化膿性肉芽腫および毛細血管拡張症を伴うまたは伴わない爪囲炎が含まれる。
BRafは、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)シグナル伝達経路の調節に関与するプロテインキナーゼである。BRafの突然変異は、MAPK経路を通した構成的シグナル伝達を誘導し、無制御の細胞増殖をもたらし得る。BRaf阻害剤の使用は、BRafの下流エフェクターであるリン酸化ERKのレベルの低下によって決定され得るように、MAPKシグナル伝達の阻害に関連することが実証されている。しかし、BRaf阻害剤は、(リン酸化ERKのレベルの上昇によって決定されるように)BRaf野生型細胞でMAPKシグナル伝達を活性化する逆効果を逆説的に誘導することができることが観察されている。逆説的MAPK活性化の根底にある機構は、野生型BRafとc−Rafの二量体化、および後続のMAPK経路活性化につながる非阻害Rafタンパク質のトランス活性化に起因している。
皮膚有害反応を引き起こす1つまたは複数の根底にある機構にもかかわらず、これらの有害反応はEGFR、PI3Kおよび/またはMEK阻害剤による治療の重大な欠点であり、治療中断および/または患者のコンプライアンス不良につながり得る。
Carnahan J.ら(Mol.Cancer Ther.9(8)August 2010)は、選択的かつ強力なRaf阻害剤が正常な細胞増殖を逆説的に刺激できることを発見した。Smith A.L.et al.,J.Med.Chem.2009,52,6189−6192によって開示されている一連の経口で生物学的に利用可能なキナーゼ阻害剤は、強力な生化学的活性を示した。例えば、シリーズ(C−1)の化合物1は有意な効力を示した(WTB−Raf Ki=1nmol/L、V600EB−Raf Ki=1nmol/LおよびC−Raf Ki=0.3nmol/L)。
Carnahanらは、野生型B−Rafおよび突然変異型K−rasを有する細胞では、Raf阻害剤への曝露によって、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)シグナル伝達の用量依存的かつ持続的な逆説的活性化が生じることを発見した。Raf阻害は、細胞周期への進入および増殖促進をもたらした。
N.Shelachは、「皮膚反応を治療するためのBRaf阻害剤の使用」と題した同時係属中の特許出願PCT/IL2017/050301で、MAPKのこの逆説的活性化をEGFRまたはPI3K阻害剤による治療によって誘発される皮膚有害反応の治療に使用することができることを示した。
EGFR阻害剤、PI3K阻害剤、MEK阻害剤またはこれらの組み合わせの投与に関連する前記皮膚有害反応の軽減を助けるための、新規な治療化合物、組成物および治療方法の開発が依然として当技術分野で必要である。
本開示は、本明細書で定義される式(I)、(II)および(III)のBRaf阻害剤を提供する。本開示はまた、式(I)、(II)および(III)の化合物を含む組成物、ならびに本開示の化合物および組成物を使用して、EGFR阻害剤、PI3K阻害剤、MEK阻害剤またはこれらの組み合わせなどの化学療法剤によって誘発される皮膚有害反応を治療する方法を提供する。
化合物−LUT014、LUT015およびLUT017によってHEKa細胞で誘導されたERKリン酸化を示す図である。 0.3μMの試験化合物で処理した際のホスホ−ERK(上のパネル)および総ERK(下のパネル)を示す図である。 ホスホ−ERK/総ERK比の計算に基づく図2Aのブロットの濃度測定分析を示す図である。 1μMの試験化合物で処理した際のホスホ−ERK(上のパネル)および総ERK(下のパネル)を示す図である。 ホスホ−ERK/総ERK比の計算に基づく図1Cのブロットの濃度測定分析を示す図である。 化合物−LUT012、LUT016およびC−1によってHEKaで誘導されたERKリン酸化を示す図である。 0.3μMの試験化合物で処理した際のホスホ−ERK(上のパネル)および総ERK(下のパネル)を示す図である。 ホスホ−ERK/総ERK比の計算に基づく図2Aのブロットの濃度測定分析を示す図である。 1μMの試験化合物で処理した際のホスホ−ERK(上のパネル)および総ERK(下のパネル)を示す図である。 ホスホ−ERK/総ERK比の計算に基づく図2Cのブロットの濃度測定分析を示す図である。 化合物−LUT012、LUT013、LUT014、LUT015、LUT016、LUT017、LUT020およびC−1によってHEKaで誘導されたERKリン酸化を示す図である。 0.3μMの試験化合物で処理した際のホスホ−ERK(上のパネル)および総ERK(下のパネル)を示す図である。 1μMの試験化合物で処理した際のホスホ−ERK(上のパネル)および総ERK(下のパネル)を示す図である。 ホスホ−ERK/総ERK比の計算に基づく図3Aおよび図3Bのブロットの濃度測定分析を示す図である。 化合物−LUT014、LUT017およびC−1によってHEKaで誘導されたERKリン酸化を示す図である。 0.003μM、0.03μMおよび0.3μMの試験化合物で処理した際のホスホ−ERK(上のパネル)および総ERK(下のパネル)を示す図である。 ホスホ−ERK/総ERK比の計算に基づく図4Aのブロットの濃度測定分析を示す図である。 MIA PaCa細胞の増殖に対する化合物−C−1の効果を示す図である。 MIA PaCa細胞の増殖に対する化合物−LUT−012の効果を示す図である。 MIA PaCa細胞の増殖に対する化合物−LUT−014の効果を示す図である。 MIA PaCa細胞の増殖に対する化合物−ベムラフェニブの効果を示す図である。 MIA PaCa細胞の増殖に対する化合物−LUT−013の効果を示す図である。 MIA PaCa細胞の増殖に対する化合物−LUT−015の効果を示す図である。 MIA PaCa細胞の増殖に対する化合物−LUT−016の効果を示す図である。 MIA PaCa細胞の増殖に対する化合物−LUT−019の効果を示す図である。 MIA PaCa細胞の増殖に対する化合物−LUT−017の効果を示す図である。 MIA PaCa細胞の増殖に対する化合物−LUT−020の効果を示す図である。 LUT014(C17071479−F)を調製するための改善されたスケールアップ合成方法の流れ図である。 EGFRの投与後のホスホ‐ERKに対するLU014の効果(インビトロ結果)を示す図である。 試験化合物で処理した際のホスホ−ERKを示す図である。 試験化合物で処理した際の総ERKを示す図である。 ホスホ−ERK/総ERK比の計算に基づく図7Aおよび図7Bのブロットの濃度測定分析を示す図である。
式(I)、(II)および(III)の化合物ならびにこれらを含む組成物が本明細書で提供される。本開示の化合物および組成物を使用して皮膚有害反応を治療する方法も提供される。
化合物
一実施形態では、式(I)の化合物:
Figure 0006912667
(I)
(式中、Rは3−エチニルフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、2−フルオロ−4−ヨードフェニル、4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル、3−(1,1−ジメチルエチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、3−(トリフルオロメトキシ)フェニル、3,5−ジヒドロキシフェニルまたはフェニル−3−スルホンアミドからなる群から選択される)
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が本明細書で提供される。
別の実施形態では、式(II)の化合物:
Figure 0006912667
(II)
(式中、RはNHRであり、Rは2−フルオロ−4−ヨードフェニルである)
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が本明細書で提供される。
別の実施形態では、式(III)の化合物:
Figure 0006912667
(III)
(式中、RはNHRであり、Rは3‐エチニルフェニル、3‐クロロ‐4‐フルオロフェニル、2‐フルオロ‐4‐ヨードフェニルまたは4‐クロロ‐3‐(トリフルオロメチル)フェニルである)
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が本明細書で提供される。
一実施形態では、本開示の化合物がBRafの活性を阻害する。一実施形態では、本開示の化合物が、約0.5×10‐8M〜約5×10‐8M、約1×10‐8M〜約5×10‐8M、約1×10‐8M〜約3.5×10−8Mまたは約1x10−8M〜約3x10−8MのBRafに対するIC50を有し得る。
一実施形態では、本開示の化合物が、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)の活性を増加させる。
一実施形態では、本開示の化合物が、MAPKの活性を増加させ、同時にBRafの活性を阻害する。
一実施形態では、MAPKの活性が、細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)のリン酸化を測定し、ホスホERKと総ERKの比を計算することによって決定される。
一実施形態では、本開示の化合物が、ホスホERKと総ERKの比を、未処理または対照処理細胞と比較して、少なくとも約1.025倍、1.05倍、1.10倍、1.15倍、1.20倍、1.25倍、1.30倍、1.35倍、1.40倍、1.45倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、2倍、2.25倍、2.5倍、2.75倍、3倍、3.25倍、3.5倍、3.75倍、4倍、4.25倍、4.5倍、4.75倍、5倍、5.25倍、5.50倍、5.75倍、6倍、6.25倍、6.50倍、6.75倍、7倍、7.25倍、7.5倍、8倍、8.5倍、9倍、9.5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍、75倍、100倍、150倍または約200倍(その間の値および範囲を含む)増加させる。
一実施形態では、本開示の化合物が、ホスホ‐ERKと総ERKの比を、未処理または対照処理細胞と比較して、約1.5倍〜約50倍、約1.5倍〜約25倍、1.5倍〜約20倍、約1.5倍〜約15倍、約2.5倍〜約15倍、約2.5倍〜約10倍、約3倍〜約20倍、約3倍〜約15倍、約4倍〜約20倍、約4倍〜約15倍、約4倍〜約10倍、約5倍〜約20倍、約5倍〜約15倍(その間の値および範囲を含む)増加させる。
一実施形態では、本開示の化合物が、総ERKに対するホスホ‐ERKのレベルを、未処理または対照処理細胞と比較して、少なくとも約2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、125%、150%、175%、200%、225%、250%、275%、300%、325%、350%、375%、400%、425%、450%、475%、500%、550%、600%、650%、700%、750%、800%、850%、900%、950%、1000%、1100%、1200%、1300%、1400%、1500%、1600%、1700%、1800%、1900%、2000%、2250%、2500%、2750%、3000%、3250%、3500%、4000%、4500%、4750%、5000%、5500%、6000%、6500%、7000%、7500%、8000%、9000%または10000%(その間の値および範囲を含む)増加させる。
一実施形態では、本開示の化合物が、光毒性を示さない、または減少した光毒性を示す。光毒性のレベルは、光刺激因子(PIF)または平均光効果(MPE)を測定することによって決定することができる。
一実施形態では、PIFを、以下の式を使用して計算することができる:PIF=IC50(‐Irr)/IC50(+Irr)(式中、PIF>5は光毒性を示し;2<PIF<5は光毒性の可能性を示し;PIF<2は光毒性がないことを示す)。一実施形態では、本開示の化合物が5未満のPIFを有する。別の実施形態では、本開示の化合物が2未満のPIFを有する。
一実施形態では、完全な濃度反応曲線を比較することによって、MPEを計算することができる。MPEは、IC50のシフトによって正規化された等価用量の応答の差の加重平均である。MPE>0.15は光毒性を示し;0.1<MPE<0.15は光毒性の可能性を示し;MPE<0.1は光毒性がないことを示す。一実施形態では、本開示の化合物が0.15未満のMPEを有する。別の実施形態では、本開示の化合物が0.1未満のMPEを有する。
組成物
一実施形態では、式(I)の化合物:
Figure 0006912667
(I)
(式中、Rはp−クロロフェニル、3−エチニルフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、2−フルオロ−4−ヨードフェニル、4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル、3−(1,1−ジメチルエチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、3−(トリフルオロメトキシ)フェニル、3,5−ジヒドロキシフェニル、フェニル−3−スルホンアミドまたは3−(トリフルオロメチル)フェニルからなる群から選択される)
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはこれらの組み合わせと;薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む医薬組成物が本明細書で提供される。
一実施形態では、式(II)もしくは(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む医薬組成物が本明細書で提供される。
別の実施形態では、式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはこれらの組み合わせと、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む医薬組成物が本明細書で提供される。
一実施形態では、医薬組成物が、組成物の総重量に基づいて、約1%w/w〜約5%w/wの式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはこれらの組み合わせを含み得る。例えば、医薬組成物は、約1%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2.0%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3.0%、3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、3.5%、3.6%、3.7%、3.8%、3.9%、4%、4.1%、4.2%、4.3%、4.4%、4.5%、4.6%、4.7%、4.8%、4.9%または5%w/w(その間の値および範囲を含む)の本明細書に開示される化合物のいずれかを含み得る。いくつかの実施形態では、医薬組成物が、約1%〜約3%、約1%〜約4%、約1.5%〜約5%、約1.5%〜約4.5%、約1.5%〜3.5%、約1.5%〜約3%、約2%〜約5%、約2%〜約4.5%、約2%〜約4%、約2.5%〜約5%、約2.5%〜約4.5%、約2.5%〜約4%、約3%〜約5%、約3.5%〜約5%w/w(その間の値および範囲を含む)の本明細書に開示される化合物のいずれかを含み得る。
一実施形態では、医薬組成物が、組成物の総重量に基づいて、約5%w/w〜約10%w/wの式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはこれらの組み合わせを含み得る。例えば、医薬組成物は、約5%、5.1%、5.2%、5.3%、5.4%、5.5%、5.6%、5.7%、5.8%、5.9%、6%、6.1%、6.2%、6.3%、6.4%、6.5%、6.6%、6.7%、6.8%、6.9%、7%、7.1%、7.2%、7.3%、7.4%、7.5%、7.6%、7.7%、7.8%、7.9%、8%、8.1%、8.2%、8.3%、8.4%、8.5%、8.6%、8.7%、8.8%、8.9%、9%、9.1%、9.2%、9.3%、9.4%、9.5%、9.6%、9.7%、9.8%、9.9%または10%w/w(その間の値および範囲を含む)の本明細書に開示される化合物のいずれかを含み得る。いくつかの実施形態では、医薬組成物が、約5%〜約9%、約5%〜約8.5%、約5%〜約8%、約5%〜約7.5%、約5%〜約7%、約6%〜約10%、約6%〜約9%、約6%〜約8.5%、約6%〜約8%、約7%〜約10%、約7%〜約9.5%、約7%〜約8.5%、約7.5%〜約10%、約8%〜約10%w/w(その間の値および範囲を含む)の本明細書に開示される化合物のいずれかを含み得る。
いくつかの他の実施形態では、医薬組成物が、約1%〜約10%、約1%〜約8%、約1%〜約7%、約2%〜約8%、約2%〜約7%、約2%〜約6%、約2.5%〜約7.5%、約2.5%〜約5.5%、約3%〜約8%、約3%〜約7%、約4%〜約8%、約4%〜約7%、約4.5%〜約7.5%、約4.5%〜約7%または約4.5%〜約6.5%w/w(その間の値および範囲を含む)の本明細書に開示される化合物のいずれかを含み得る。
一実施形態では、本明細書に開示される化合物のいずれか1つを含む医薬組成物が、全身投与用に製剤化される。全身投与は、経腸または非経口投与経路を介することができる。一実施形態では、全身投与が経口投与であり、医薬組成物が経口投与用に製剤化される(経口医薬組成物)。
一実施形態では、式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはこれらの組み合わせと、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む経口医薬組成物が本明細書で提供される。本開示の経口医薬組成物は、固体剤形または液体剤形の形態であり得、本明細書に記載される量のいずれかの1つまたは複数の開示される化合物のいずれかを含み得る。
一実施形態では、本明細書に開示される化合物のいずれか1つを含む医薬組成物が、局所投与用に製剤化される。局所投与は、対象の皮膚、爪、目、まつげ、眼瞼および/または毛への組成物の局所施用を含む。
一実施形態では、式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはこれらの組み合わせと、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む局所医薬組成物が本明細書で提供される。局所投与用組成物(局所組成物)は、ゲル、ヒドロゲル、軟膏、クリーム、フォーム、スプレー、ローション、液剤または皮膚パッチの形態であり得、本明細書に記載される量のいずれかの1つまたは複数の開示される化合物のいずれかを含み得る。
一実施形態では、経口または局所医薬組成物が、本明細書に開示される量のいずれかの式:
Figure 0006912667
LUT014
の化合物と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む。
一実施形態では、本明細書に開示されるw/w%量のいずれかのLUT014と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む局所医薬組成物が本明細書で提供される。LUT014を含む局所組成物は、軟膏、クリーム、ゲル、ヒドロゲル、フォーム、スプレー、ローション、液剤および皮膚パッチから選択される剤形に製剤化され得る。
一実施形態では、本明細書に開示されるw/w%量のいずれかのLUT014と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む経口医薬組成物が本明細書で提供される。LUT014を含む経口医薬組成物は、固体剤形または液体剤形の形態であり得る。
経口投与用の固体剤形には、カプセル剤、錠剤、散剤および顆粒剤が含まれる。このような固体剤形では、活性化合物が、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1つの不活性賦形剤(もしくは担体)、または(a)充填剤もしくは増量剤、例えばデンプン、ラクトース、スクロース、マンニトールおよびケイ酸;(b)結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよびアカシア;(c)保湿剤、例えばグリセロール;(d)崩壊剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、一定の複合ケイ酸塩および炭酸ナトリウム;(a)溶解遅延剤、例えばパラフィン;(f)吸収促進剤、例えば四級アンモニウム化合物;(g)湿潤剤、例えばセチルアルコールおよびグリセロールモノステアレート;(h)吸着剤、例えばカオリンおよびベントナイト;ならびに(i)滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、またはこれらの混合物と混和される。カプセル剤および錠剤の場合、剤形が緩衝剤も含み得る。
例示的なカプセル剤形は、1つまたは複数の本開示の化合物と、ラクトースまたは乳糖、高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤とを含む軟または硬充填ゼラチンカプセルを含み得る。
経口投与用の液体剤形には、薬学的に許容される乳剤、液剤、懸濁剤、シロップおよびエリキシルが含まれる。活性化合物に加えて、液体剤形は、水もしくは他の溶媒などの当技術分野で一般的に使用される不活性希釈剤、可溶化剤および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油、特に綿実油、落花生油、トウモロコシ胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、またはこれらの物質の混合物などを含有し得る。
このような不活性希釈剤に加えて、液体剤形は、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味剤、香味剤および芳香剤などのアジュバントも含むことができる。懸濁剤は、活性化合物に加えて、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天およびトラガカント、またはこれらの物質の混合物などの懸濁化剤を含有し得る。
経口投与用の例示的な液体剤形は、1つまたは複数の本開示の化合物と、グリセロール、プロピレングリコールおよびスクロースなどの賦形剤とを含むシロップを含み得る。
本開示で有用な局所組成物は、液剤として製剤化され得る。このような組成物は皮膚軟化剤を含んでもよく、好ましくは約1%〜約50%の1つまたは複数の皮膚軟化剤を含有する。本明細書で使用される場合、「皮膚軟化剤」という用語は、乾燥の予防または軽減、ならびに皮膚の保護に使用される材料を指す。いくつかの適切な皮膚軟化剤が知られており、本開示で使用することができる。例えば、Sagarin,Cosmetics,Science and Technology,2nd Edition,Vol.1,pp.32−43(1972)およびInternational Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,eds.Wenninger and McEwen,pp.1656−61,1626,and 1654−55(The Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Assoc.,Washington,D.C.,7th Edition,1997)(以下「ICI Handbook」)は、適切な材料の多数の例を含む。
ローションは、このような液剤から作成することができる。ローションは、典型的には、約1%〜約20%(例えば、約5%〜約10%)の1つまたは複数の皮膚軟化剤と、約50%〜約90%(例えば、約60%〜約80%)の水とを含む。
溶剤から製剤化され得る別のタイプの製品はクリームである。クリームは、典型的には、約5%〜約50%(例えば、約10%〜約20%)の1つまたは複数の皮膚軟化剤と、約45%〜約85%(例えば、約50%〜約75%)の水とを含む。
液剤から製剤化され得るさらに別のタイプの製品は軟膏である。軟膏は、動物油または植物油または半固体炭化水素の単純な基剤を含み得る。軟膏は、約2%〜約10%の1つまたは複数の皮膚軟化剤に加えて約0.1%〜約2%の1つまたは複数の増粘剤を含み得る。本明細書で有用な増粘剤または粘度増加剤のより完全な開示は、Sagarin,Cosmetics,Science and Technology,2nd Edition,Vol.1,pp.72−73(1972)およびICI Handbook 1693〜1697頁に見出すことができる。
本開示で有用な局所組成物は乳剤として製剤化され得る。局所組成物の担体が乳剤である場合、担体の約1%〜約10%(例えば、約2%〜約5%)が1つまたは複数の乳化剤で構成される。乳化剤は非イオン性、アニオン性またはカチオン性であり得る。適切な乳化剤は、例えば、North American Edition,pp.317−324(1986)およびICI Handbook、1673〜1686頁に開示されている。
ローションおよびクリームは、乳剤として製剤化することができる。このようなローションは、0.5%〜約5%の1つまたは複数の乳化剤を含み得る。クリームは、約1%〜約20%(例えば、約5%〜約10%)の1つまたは複数の皮膚軟化剤と;約20%〜約80%(例えば、30%〜約70%)の水と;約1%〜約10%(例えば、約2%〜約5%)の1つまたは複数の乳化剤とを含み得る。
本開示の局所組成物は、ゲル(例えば、1つまたは複数の適切なゲル化剤を使用した水性、アルコール、アルコール/水、または油ゲル)として製剤化することもできる。水性ゲルに適したゲル化剤には、それだけに限らないが、天然ゴム、アクリル酸およびアクリル酸ポリマーおよびコポリマー、ならびにセルロース誘導体(例えば、ヒドロキシメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース)が含まれる。油に適したゲル化剤には、それだけに限らないが、水素化ブチレン/エチレン/スチレンコポリマーおよび水素化エチレン/プロピレン/スチレンコポリマーが含まれる。ゲル組成物は、約0.1重量%〜5重量%のこのようなゲル化剤を含み得る。
上記担体および賦形剤に加えて、グリセロールトリオレエート、アセチル化スクロースジステアレート、ソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレン(1)モノステアレート、グリセロールモノオレエート、スクロースジステアレート、ポリエチレングリコール(50)モノステアレート、オクチルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール、デカグリセリンペンタイソステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ヒドロキシル化ラノリン、ラノリン、トリグリセリルジイソステアレート、ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル、カルシウムステアロイル−2−ラクチレート、メチルグルコシドセスキステアレート、ソルビタンモノパルミテート、メトキシポリエチレングリコール−22/ドデシルグリコールコポリマー(Elfacos E200)、ポリエチレングリコール−45/ドデシルグリコールコポリマー(Elfacos ST9)、ポリエチレングリコール400ジステアレートおよびラノリン由来ステロール抽出物、グリコールステアレートおよびグリセロールステアレート;アルコール、例えばセチルアルコールおよびラノリンアルコール;ミリステート、例えばイソプロピルミリステート;セチルパルミテート;コレステロール;ステアリン酸;プロピレングリコール;グリセリン、ソルビトールなどを含む他の皮膚軟化剤および界面活性剤を局所組成物に組み込むことができる。
方法
皮膚科学的状態を治療、予防および/または改善する方法が本明細書で提供される。
一実施形態では、皮膚科学的状態が、EGFR阻害剤、PI3K阻害剤、MEK阻害剤またはこれらの組み合わせなどの化学療法剤によって誘発される皮膚科学的または皮膚有害反応である。
一実施形態では、それを必要とする対象のEGFR阻害剤、PI3K阻害剤、MEK阻害剤またはこれらの組み合わせの皮膚有害反応を治療、改善および/または予防する方法であって、治療上有効量の、式(I)の化合物
Figure 0006912667
(I)
(式中、Rはp−クロロフェニル、3−エチニルフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、2−フルオロ−4−ヨードフェニル、4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル、3−(1,1−ジメチルエチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、3−(トリフルオロメトキシ)フェニル、3,5−ジヒドロキシフェニル、フェニル−3−スルホンアミドまたは3−(トリフルオロメチル)フェニルからなる群から選択される)
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物;
式(II)の化合物:
Figure 0006912667
(II)
(式中、RはNHRであり、Rは2−フルオロ−4−ヨードフェニルである)
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物;
式(III)の化合物:
Figure 0006912667
(III)
(式中、RはNHRであり、Rは3−エチニルフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、2−フルオロ−4−ヨードフェニルまたは4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルである)
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物;
またはこれらの組み合わせと;薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む組成物を投与するステップを含む方法が本明細書で提供される。
一実施形態では、それを必要とする対象のEGFR阻害剤、PI3K阻害剤、MEK阻害剤またはこれらの組み合わせの皮膚有害反応を治療、改善および/または予防する方法が、治療上有効量の、Rがp−クロロフェニル、3−エチニルフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、2−フルオロ−4−ヨードフェニル、4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル、3−(1,1−ジメチルエチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、3−(トリフルオロメトキシ)フェニル、3,5−ジヒドロキシフェニル、フェニル−3−スルホンアミドまたは3−(トリフルオロメチル)フェニルである式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはこれらの組み合わせと;薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む組成物を投与するステップを含む。
一実施形態では、それを必要とする対象のEGFR阻害剤、PI3K阻害剤、MEK阻害剤またはこれらの組み合わせの皮膚有害反応を治療、改善および/または予防する方法が、治療上有効量の、RがNHRであり、Rが2−フルオロ−4−ヨードフェニルである式(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と;薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む組成物を投与するステップを含む。
一実施形態では、それを必要とする対象のEGFR阻害剤、PI3K阻害剤、MEK阻害剤またはこれらの組み合わせの皮膚有害反応を治療、改善および/または予防する方法が、治療上有効量の、RがNHRであり、Rが3−エチニルフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、2−フルオロ−4−ヨードフェニルまたは4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルである式(III)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはこれらの組み合わせと;薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む組成物を投与するステップを含む。
一実施形態では、それを必要とする対象のEGFR阻害剤、PI3K阻害剤、MEK阻害剤またはこれらの組み合わせの皮膚有害反応を治療、改善および/または予防する方法が、治療上有効量の、本明細書に開示される化合物のいずれかの組み合わせと、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む組成物を投与するステップを含む。
一実施形態では、それを必要とする対象のEGFR阻害剤、PI3K阻害剤、MEK阻害剤またはこれらの組み合わせの皮膚有害反応を治療、改善および/または予防する方法が、治療上有効量の、本明細書に開示されるw/w%量のいずれかの式
Figure 0006912667
LUT014
の化合物と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む組成物を投与するステップを含む。
EGFR阻害剤、PI3K阻害剤、MEK阻害剤またはこれらの組み合わせなどの化学療法薬によって誘発される皮膚科学的または皮膚有害反応には、ざ瘡様発疹、丘疹膿疱性発疹、異常な頭皮毛の成長、異常な顔の毛の成長、異常な毛の成長、異常なまつげの成長、乾燥症、掻痒、化膿性肉芽腫および毛細血管拡張症を伴うまたは伴わない爪囲炎が含まれる。本明細書に記載される方法は、これらの有害反応の1つまたは複数を治療、改善および/または予防する。
一実施形態では、本開示の化合物/組成物によって治療、改善および/または予防されるEGFR阻害剤、PI3K阻害剤、MEK阻害剤またはこれらの組み合わせの皮膚有害反応が、ざ瘡様発疹である。
一実施形態では、対象がヒト、イヌおよび/またはネコなどの哺乳動物である。
一実施形態では、対象が、本開示の化合物/組成物の投与時に、EGFR阻害剤、PI3K阻害剤、MEK阻害剤またはこれらの組み合わせを受けている。別の実施形態では、本開示の化合物/組成物が、EGFR阻害剤、PI3K阻害剤、MEK阻害剤またはこれらの組み合わせの投与の前または後に対象に投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法が、治療上有効量の本開示の化合物/組成物の全身投与または局所投与を含む。
局所投与を含む方法は、対象の皮膚、爪、目、まつげ、眼瞼および/または毛への本明細書に開示される組成物のいずれかの局所投与または施用を含む。いくつかの実施形態では、局所投与が、ゲル、ヒドロゲル、軟膏、クリーム、スプレー、皮膚パッチ、フォーム、ローションおよび液剤から選択される剤形に製剤化された組成物を局所投与することを含む。
全身投与は、経腸投与または非経口投与を含む。本明細書に開示される方法のいくつかの実施形態では、全身投与が経口投与を含む。本明細書に開示される方法のいくつかの実施形態では、経口投与が、錠剤、カプセル剤、液剤、懸濁剤および散剤から選択される経口剤形の投与を含む。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、約0.1mg/日〜約1mg/日の1つまたは複数の本開示の化合物を全身または局所投与することを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法が、約0.1mg/日、約0.2mg/日、約0.3mg/日、約0.4mg/日、約0.5mg/日、約0.6mg/日、約0.7mg/日、約0.8mg/日、約0.9mg/日または約1mg/日(その間の値および範囲を含む)の1つまたは複数の本開示の化合物を全身または局所投与することを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法が、約0.1mg/日〜約0.5mg/日、約0.2mg/日〜約0.8mg/日、約0.2mg/日〜約0.5mg/日または約0.5mg/日〜約1mg/日(その間の値および範囲を含む)の1つまたは複数の本開示の化合物を全身または局所投与することを含む。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、約1mg/日〜約5mg/日の1つまたは複数の本開示の化合物を全身または局所投与することを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法が、約1mg/日、1.5mg/日、2mg/日、2.5mg/日、3mg/日、3.5mg/日、4mg/日、4.5mg/日または5mg/日(その間の値および範囲を含む)の1つまたは複数の本開示の化合物を全身または局所投与することを含む。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、約5mg/日〜約10mg/日の1つまたは複数の本開示の化合物を全身または局所投与することを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法が、約5mg/日、約5.5mg/日、約6mg/日、約6.5mg/日、約7mg/日、約7.5mg/日、約8mg/日、約8.5mg/日、約9mg/日、約9.5mg/日または約10mg/日(その間の値および範囲を含む)の1つまたは複数の本開示の化合物を全身または局所投与することを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法が、約1mg/日〜約10mg/日、約1mg/日〜約8mg/日、約2mg/日〜約8mg/日、約2.5mg/日〜約7.5mg/日、約3mg/日〜約8mg/日、約3mg/日〜約6mg/日または約4mg/日〜約8mg/日(その間の値および範囲を含む)の1つまたは複数の本開示の化合物を全身または局所投与することを含む。
一実施形態では、投与される化合物の量が、化合物の性質、投与様式および/または皮膚反応の重症度に依存する。患者に投与する必要がある治療上有効量は、当技術分野で知られている用量範囲臨床試験によって決定することができる。
本明細書に開示される方法のいくつかの実施形態では、EGFR阻害剤が、Iressa(ゲフィチニブ)、Tarceva(エルロチニブ)、Tykerb(ラパチニブ)、Erbitux(セツキシマブ)、Vectibix(パニツムマブ)、Caprelsa(バンデタニブ)、Portrazza(ネシツムマブ)、Tagrisso(オシメルチニブ)およびこれらの組み合わせから選択される。
本明細書に開示される方法のいくつかの実施形態では、PI3K阻害剤が、GDC‐0980(アピトリシブ)、GDC‐0941(ピクチリシブ)、BAY 80‐6946(コパンリシブ)、BKM120(プパルリシブ(Puparlisib))、NVP‐BEZ235(ダクトリシブ)、IPI 145(デュベリシブ)、イデラリシブ(GS−1101またはCAL−101)、ワートマニン、LY294002およびこれらの組み合わせから選択される。
本明細書に開示される方法のいくつかの実施形態では、MEK阻害剤が、トラメチニブ(GSK1120212)、コビメチニブ(XL518)、ビニメチニブ(MEK162)、セルメチニブ、PD−325901、CI−1040、PD035901、UO126、TAK−733およびこれらの組み合わせから選択される。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、皮膚有害反応の重症度を軽減する。
皮膚有害反応の重症度を段階分けするために最も一般的に使用されるシステムは、国立がん研究所の有害事象共通用語規準(CTCAE)バージョン4.0であり、これは以下の表1に示される4つのグレードを認識する。
(表1)
Figure 0006912667
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、国立がん研究所有害事象共通用語規準(NCI−CTCAE)バージョン4.0によって定義した場合に、グレード4からグレード3、2、1または0まで皮膚有害反応の重症度を減少させる。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、NCI‐CTCAEバージョン4.0によって定義した場合に、グレード3からグレード2、1または0まで皮膚有害反応の重症度を減少させる。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、NCI‐CTCAEバージョン4.0によって定義した場合に、グレード2からグレード1または0まで皮膚有害反応の重症度を減少させる。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、NCI‐CTCAEバージョン4.0によって定義した場合に、グレード1からグレード0まで皮膚有害反応の重症度を減少させる。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、皮膚有害反応の発生を部分的または完全に予防する。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、NCI‐CTCAEバージョン4.0によって定義した場合に、グレード4、グレード3、グレード2またはグレード1の皮膚有害反応の発生を部分的または完全に予防する。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、皮膚有害反応の増大を予防する。例えば、一実施形態では、本明細書に開示される方法が、NCI−CTCAEバージョン4.0によって定義した場合に、グレード0からグレード1、2、3または4への皮膚有害反応の増大を予防する。別の実施形態では、本明細書に開示される方法が、NCI−CTCAEバージョン4.0によって定義した場合に、グレード1からグレード2、3または4への皮膚有害反応の増大を予防する。別の実施形態では、本明細書に開示される方法が、NCI−CTCAEバージョン4.0によって定義した場合に、グレード2からグレード3または4への皮膚有害反応の増大を予防する。別の実施形態では、本明細書に開示される方法が、NCI−CTCAEバージョン4.0によって定義した場合に、グレード3からグレード4への皮膚有害反応の増大を予防する。
皮膚有害反応の重症度を段階分けするために使用され得る別のシステムは、以下の表2に示されるラクチュール等級スケールである。
(表2)
Figure 0006912667
表2(続き)
Figure 0006912667
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、ラクチュール等級スケールによって定義した場合に、グレード4からグレード3B、3A、2B、2A、1Bまたは1Aまで皮膚有害反応の重症度を減少させる。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、ラクチュール等級スケールによって定義した場合に、グレード3Bからグレード3A、2B、2A、1Bまたは1Aまで皮膚有害反応の重症度を減少させる。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、ラクチュール等級スケールによって定義した場合に、グレード3Aからグレード2B、2A、1Bまたは1Aまで皮膚有害反応の重症度を減少させる。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、ラクチュール等級スケールによって定義した場合に、グレード2Bからグレード2A、1Bまたは1Aまで皮膚有害反応の重症度を減少させる。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、ラクチュール等級スケールによって定義した場合に、グレード2Aからグレード1Bまたは1Aまで皮膚有害反応の重症度を減少させる。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、ラクチュール等級スケールによって定義した場合に、グレード1Bからグレード1Aまで皮膚有害反応の重症度を減少させる。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、ラクチュール等級スケールによって定義した場合に、グレード4、グレード3B、グレード3A、グレード2B、グレード2A、グレード1Bまたはグレード1Aの皮膚有害反応の発生を部分的または完全に予防する。
一実施形態では、本明細書に開示される方法が、ラクチュール等級スケールによって定義した場合に、グレード1Aからグレード1B、2A、2B、3A、3Bまたは4への皮膚有害反応の増大を予防する。別の実施形態では、本明細書に開示される方法が、ラクチュール等級スケールによって定義した場合に、グレード1Bからグレード2A、2B、3A、3Bまたは4への皮膚有害反応の増大を予防する。一実施形態では、本明細書に開示される方法が、ラクチュール等級スケールによって定義した場合に、グレード2Aからグレード2B、3A、3Bまたは4への皮膚有害反応の増大を予防する。一実施形態では、本明細書に開示される方法が、ラクチュール等級スケールによって定義した場合に、グレード2Bからグレード3A、3Bまたは4への皮膚有害反応の増大を予防する。一実施形態では、本明細書に開示される方法が、ラクチュール等級スケールによって定義した場合に、グレード3Aからグレード3Bまたは4への皮膚有害反応の増大を予防する。一実施形態では、本明細書に開示される方法が、ラクチュール等級スケールによって定義した場合に、グレード3Bからグレード4への皮膚有害反応の増大を予防する。
実施例
以下の実施例は、本発明の一定の実施形態を例示するものであるが、何ら特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。以下の実施例は、記載された発明をどのように作成および使用するかについての完全な開示および説明を当業者に提供するために示されており、発明者が発明とみなすものの範囲を限定することを意図したものではなく、また以下の実験が実施された全てのまたは唯一の実験であることを表すことを意図したものでもない。使用された数値(例えば、量、温度等)に関して正確性を確保するための努力がなされたが、いくらかの実験誤差および偏差が考慮されるべきである。特に明記しない限り、部は重量部であり、分子量は重量平均分子量であり、温度は摂氏度であり、圧力は大気圧または大気圧に近い。
式Iの化合物(LUT012−LUT017およびLUT019−LUT020)を合成するための例示的な方法を、実施例1〜9に開示する。
既知の化合物C−1は、Smith A.L.et al.,J.Med.Chem.2009,52,6189−6192に詳述される合成手順に従って調製した。
実施例1
式I、R=3−エチニルフェニルの化合物(化合物LUT012)の合成
中間体3B−2の調製
Figure 0006912667
イソプロパノール(20mL)中化合物3B−1(2.00g、8.98mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下20℃で化合物3B−3(1.26g、10.8mmol、1.2当量)およびトリフルオロ酢酸(1.02g、8.98mmol、665uL、1.0当量)を添加した。得られた混合物を90℃に加熱し、90℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf−SM=0.43、Rf−DP=0.24)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、濾過ケークをジクロロメタン(10mL)で洗浄し、濾過ケークを回収し、真空中で乾燥させると、化合物3B−2(2.60g、8.57mmol、収率95.4%)が黄色固体として得られ、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
H NMR:ET15201−1−P1A 400 MHz MeOD
δ 8.74(d,J=8.8 Hz,1H),7.93(d,J=8.8 Hz,1H),7.71(s,1H),7.60−7.71(m,4H),7.10(d,J=7.2 Hz,1H),3.73(s,1H),2.61(s,3H).
中間体3Bの調製
Figure 0006912667
エタノール(26mL)中化合物3B−2(2.60g、8.57mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下20°CでSnCl.2HO(9.67g、42.9mmol、5.0当量)を添加した。得られた混合物を85℃に加熱し、85℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1、Rf−SM=0.43、Rf−DP=0.30)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を20℃に冷却し、5N NaOH水溶液(50mL)に注ぎ入れ、5分間撹拌し、濾過し、水相をジクロロメタン(50mL、20mL)で抽出した。合わせた有機相を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮すると、化合物3B(2.30g、粗)が褐色固体として得られ、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
H NMR:ET15201−4−P1A 400 MHz DMSO−d6
δ 8.96(s,1H),8.12(s,1H),7.90−7.93(m,2H),7.64(d,J=8.0 Hz,1H),7.45(d,J=6.0 Hz,1H),7.25−7.31(m,2H),7.04(d,J=6.0 Hz,1H),5.51(s,2H),4.13(s,1H),2.26(s,3H).
中間体4Bの調製
Figure 0006912667
テトラヒドロフラン(10mL)中化合物3(1.00g、3.34mmol、1.0当量)と化合物3B(913mg、3.34mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下0℃でLiHMDS(1M、16.7mL、5.0当量)を添加した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1、Rf−SM=0.25、Rf−DP=0.40)は、反応が完了したことを示した。氷水(2mL)を0℃で滴加して反応混合物をクエンチし、懸濁液中に白色固体を含有する淡オレンジ色溶液を得た。混合物を濃縮して黄色固体を得て、これを酢酸エチル(50mL)に懸濁し、NaSOで乾燥させ、Celiteプラグを通して濾過して黄色溶液を得て、真空中で濃縮した。残渣をメチルtert−ブチルエーテル(20mL)で洗浄し、濾過して濾過ケークを得て、濾過ケークを真空中で乾燥させると、化合物4B(1.10g、1.99mmol、収率59.6%)が淡黄色固体として得られた。
H NMR:ET15201−9−P1A 400 MHz DMSO−d6
δ 11.69(s,1H),9.66(dd,J=6.0,1.6 Hz,1H),9.28(s,1H),9.12(s,1H),8.97(s,1H),8.42(d,J=8.8 Hz,1H),8.13(s,1H),8.06(dd,J=2.8,1.6 Hz,1H),7.93−7.96(m,2H),7.60(d,J=8.8 Hz,2H),7.33(t,J=8.0 Hz,1H),7.16(d,J=6.0 Hz,1H),7.08(d,J=7.6 Hz,1H),6.91(q,J=3.2 Hz,J=0.8 Hz,1H),5.89(d,J=8.8 Hz,1H),4.02−4.14(m,1H),3.74−3.79(m,1H),2.36(s,4H),1.99−2.08(m,2H),1.10(s,1H).
式I、R=3−エチニルフェニルの化合物(化合物LUT012)の調製
Figure 0006912667
化合物4B(1.10g、1.99mmol、1.0当量)をHCl(0.5M、35.8mL、9.0当量)に窒素下20℃で懸濁した。混合物を100℃に加熱し、1時間撹拌した。LCMS(ET15201−11−P1A1)は、反応が完了したことを示した。熱溶液を濾過し、沸騰水(2×20mL)で洗浄した。得られた溶液を氷浴で冷却し、生成物を溶液から黄色固体として結晶化させた。固体を濾過し、飽和NaCO水溶液(100mL)に添加した。混合物を10分間撹拌し、次いで、濾過し、濾過ケークを水(50mL)で洗浄し、粗生成物として回収した。粗生成物を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1、R=0.4)によって精製すると、LUT012(110mg、230umol、収率11.6%、純度98.1%)が黄色固体として得られた。
HNMR:ET15201−11−P1A2 400 MHz DMSO−d6
δ 13.84(br.s,1H),11.84(s,1H),9.76(d,J=7.2 Hz,1H),9.25(s,1H),9.06(s,1H),8.73(s,1H),8.41(d,J=8.4 Hz,1H),8.12(s,1H),8.05(d,J=4.8 Hz,1H),7.94(d,J=6.4 Hz,2H),7.61(d,J=8.4 Hz,1H),7.31(q,J=7.6 Hz,1H),7.16(d,J=5.6 Hz,1H),7.08(d,J=7.6 Hz,1H),6.92(q,J=4.8 Hz,J=3.2 Hz,1H),4.14(s,1H),2.37(s,3H).
実施例2
式I、R=1,1−ジメチルエチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イルの化合物(LUT013)の合成
中間体3C−2の調製
Figure 0006912667
化合物3B−1(1.00g、4.49mmol、1.0当量)、5−tert−ブチル−2−メチル−ピラゾール−3−アミン(1.38g、8.98mmol、2.0当量)、Pd(dba)(82.3mg、89.8umol、0.02当量)、DavePhos(70.7mg、180 umol、0.04当量)およびLiHMDS(1M、9.10mL、2.0当量)をマイクロ波管中ジオキサン(10mL)に溶解した。密封管をマイクロ波下150℃で30分間加熱した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、R=0.71)、LCMS(ET15300−11−P1A、生成物RT=0.972)、LCMS(ET15300−11−P1B、生成物RT=0.973)は、出発材料が完全に消費されたことを示した。2つの反応混合物を合わせ、減圧下40℃で濃縮した。残渣を、石油エーテル:酢酸エチル(80:1〜0:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュシリカゲル)によって精製すると、化合物3C−2(1.00g、2.95mmol、収率32.8%)が黄色固体として得られた。
H NMR:ET15300−11−P1A 400 MHz CDCl
δ 8.16(d,J=6.0 Hz,1H),7.90(d,J=8.4 Hz,1H),7.45(d,J=8.8 Hz,1H),7.01(d,J=6.0 Hz,1H),6.08(s,1H),3.72(s,3H),2.55(s,3H),1.34(s,9H).
中間体3Cの調製
Figure 0006912667
エチルアルコール(20mL)中化合物3C−2(1.00g、2.95mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下20°CでSnCl.2HO(3.32g、14.7mmol、5.0当量)を一度に添加した。次いで、反応混合物を12時間80℃に加熱した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=0:1、R=0.24)およびLCMS(ET15300−12−P1A、生成物:RT=0.793)は、反応が完了したことを示した。混合物を40℃に冷却し、減圧下40℃で濃縮した。残渣をジクロロメタン(20mL)に注ぎ入れた。合わせた有機相を5N NaOH水溶液(10mL)で洗浄し、5分間撹拌し、混合物を濾過し、真空中で濃縮した。水相をジクロロメタン(20mL、10mL)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(15mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、石油エーテル:酢酸エチル(50:1〜0:1)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュシリカゲル)によって精製すると、粗化合物3C(700mg、2.26mmol、収率76.8%)が黄色固体として得られた。
H NMR:ET15300−12−P1A 400 MHz CDCl
δ 7.95(d,J=6.0 Hz,1H),7.22(d,J=8.4 Hz,1H),7.13(d,J=8.8 Hz,1H),6.97(d,J=6.0 Hz,1H),6.58(s,1H),4.08(s,2H),3.65(s,3H),2.29(s,3H),1.27(s,9H).
中間体4Cの調製
Figure 0006912667
化合物3C(310mg、1.00mmol、1.0当量)および化合物3(300mg、1.00mmol、1.0当量)のテトラヒドロフラン(4.0mL)中溶液に、窒素下0℃で60分間にわたってLi−HMDS(1M、5.0mL、5.0当量)を滴加した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=0:1、R=0.34)およびLCMS(ET15300−15−P1A、生成物:RT=0.922)は、反応が完了したことを示した。混合物を減圧下40℃で濃縮すると、粗化合物4C(1.00g、粗)が黄色固体として得られた。
注:水との接触を避ける。
H NMR:ET15300−15−P1A 400 MHz MeOD
δ 9.72(dd,J=1.6 Hz,J=7.6 Hz,1H),9.04(s,1H),8.71(s,1H),8.20(d,J=8.4 Hz,1H),7.98−8.00(m,1H),7.70(d,J=6.4 Hz,1H),7.59(d,J=8.8 Hz,1H),7.19(d,J=6.0 Hz,1H),6.90(q,J=5.2 Hz,1H),6.07(s,1H),5.92(dd,J=10.8 Hz,J=13.2,1H),4.15−4.18(m,1H),3.65(s,3H),2.43(s,3H),2.14−2.17(m,2H),1.84−2.14(m,2H),1.64−1.70(m,2H),1.33(s,9H).
式I、R=1,1−ジメチルエチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イルの化合物(LUT013)の調製
Figure 0006912667
HCl/MeOH(4mL、4M)中化合物4C(250mg、425μmol、1.0当量)の混合物を20℃で1時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1、R=0.24)およびLCMS(ET15300−18−P1A、生成物RT=2.384)は、出発材料が完全に消費されたことを示した。混合物を減圧下40℃で濃縮した。pH値をNaHCO水溶液で9に調整し、水相を酢酸エチル(10mL)に注ぎ入れた。混合物を5分間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークをHO 10mLで洗浄し、真空中で乾燥させた。濾過液を酢酸エチル(10mL、6mL)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:YMC−Actus Triart C18 100*30mm*5um;移動相:[水(10mm NHHCO)−ACN];B%:40%〜60%、12分)によって精製すると、LUT013(150mg、295 umol、収率69.6%、純度99.4%)が黄色固体として得られた。
H NMR:ET15300−18−P1A 400 MHz DMSO−d
δ 13.83(br.s,1H),11.80(s,1H),9.71(s,1H),9.09(s,1H),9.05(s,1H),8.73(s,1H),8.26(d,J=8.8 Hz,1H),8.04(d,J=2.8 Hz,1H),7.80(d,J=2.0 Hz,1H),7.57(d,J=8.4 Hz,1H),7.08(d,J=6.0 Hz,1H),6.89−6.92(m,1H),6.05(s,1H),3.54(s,3H),2.36(s,3H),1.26(s,9H).
実施例3
式I、R=3−(トリフルオロメトキシ)フェニルの化合物(LUT014)の合成–実験室規模の方法
中間体3D−2の調製
Figure 0006912667
イソプロパノール(20mL)中化合物3B−1(2.00g、8.98mmol、1.0当量)と化合物3D−1(1.91g、10.8mmol、1.2当量)の混合物に、窒素下、20°CでTFA(1.02g、8.98mmol、1.0当量)を一度に添加した。混合物を90℃で18時間撹拌した。LC−MS(ET15060−21−P1A1)は、反応が完了したことを示した。得られた懸濁液を冷却し、生成物を濾別し、少量のジクロロメタン(10mL)で洗浄すると、化合物3D−2(3.00g、8.26mmol、収率91.9%)が黄色固体として得られ、これを次のステップに直接使用した。
H NMR:ET15060−21−P1A1 400 MHz DMSO−d
9.68(s,1H),8.71(d,J=8.8 Hz,1H),8.15(d,J=6.0 Hz,1H),8.03(s,1H),7.91(dd,J=8.4,1.2 Hz,1H),7.71(d,J=8.4,Hz,1H),7.45(t,J=8.4 Hz,1H),6.98(d,J=8.0 Hz,1H),6.90(d,J=6.0 Hz,1H),2.48(s,3H).
中間体3Dの調製
Figure 0006912667
エタノール(30mL)中化合物3D−2(3.00g、8.26mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下20°CでSnCl.2HO(9.32g、41.3mmol、5.0当量)を一度に添加した。混合物を85℃で16時間撹拌した。LC−MS(ET15060−24−P1A)は、反応が完了したことを示した。暗色溶液を濃縮し、DCM(30mL)で希釈し、NaOH水溶液(1.30mol/L、40mL)で洗浄した。混合物を10分間撹拌し、濾過した。フィルターを分離し、水相をDCM(20mL)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮すると、化合物3D(2.20g、6.60mmol、収率79.9%)が赤色固体として得られ、これをさらに精製することなく次のステップに直接使用した。
H NMR:ET15060−24−P1A1 400 MHz DMSO−d
9.14(s,1H),8.13(s,1H),7.92−7.99(m,2H),7.66(d,J=8.4 Hz,1H),7.50(d,J=6.0,Hz,1H),7.39(t,J=8.4,Hz,1H),7.29(s,J=8.4,1H),6.88(d,J=7.6,1H),5.53(d,2H),2.28(s,3H).
中間体4Dの調製
Figure 0006912667
テトラヒドロフラン(8.50mL)中化合物3(850mg、2.84mmol、1.0当量)と化合物3D(947mg、2.84mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下0℃でLiHMDS(1M、14.2mL、5.0当量)を滴加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1、R=0.48)は、反応が完了したことを示した。深赤色反応混合物を、水の滴加でクエンチし(1mL−氷浴冷却)、懸濁液中に白色固体を含有する淡オレンジ色溶液を得た。混合物を濃縮して黄色固体を得て、これを酢酸エチル(80mL)に懸濁し、乾燥させ(MgSO)、Celiteプラグを通して濾過して黄色溶液を得て、真空中で濃縮した。残渣をMTBE(15mL)に懸濁し、12時間攪拌した。混合物を濾過し、濾過ケークを真空中で乾燥させると、化合物4D(1.50g、2.45mmol、収率86.2%)が黄色固体として得られた。
H NMR:ET15060−38−p1a1 400 MHz DMSO−d
11.77(s,1H),9.75(d,J=6.4 Hz,1H),9.64(s,1H),9.19(s,1H),9.06(s,1H),8.54(d,J=8.4 Hz,1H),8.20(s,1H),8.13(dd,J=4.4,1.6 Hz,1H),8.03(d,J=6.0 Hz,2H),7.69(d,J=8.8 Hz,1H),7.49(t,J=8.0 Hz,1H),7.26(d,J=6.0 Hz,1H),6.99(dd,J=8.0,4.4 Hz,2H),5.97(d,J=10.0 Hz,1H),4.15(d,J=12.0 Hz,1H),3.81−3.88(m,1H),2.40−2.47(m,4H),2.06−2.16(m,3H),1.83−1.86(m,1H).
式I、R=3−(トリフルオロメトキシ)フェニルの化合物(LUT014)の調製
Figure 0006912667
化合物4D(1.50g、2.45mmol、1.0当量)をHCl水溶液(0.5M、44.1mL、9.0当量)に懸濁し、100℃に加熱し、2時間撹拌した。固体の大部分が溶解して、黄色溶液が得られた。LC−MS(ET15060−42−P1A2)は、反応が完了したことを示した。熱溶液を濾過し、沸騰水(2×5.0mL)で洗浄した。得られた溶液を氷浴で冷却すると、生成物が溶液から黄色固体として結晶化した。NaCO(固体)でpH値を9に調整した。混合物を10分間撹拌し、濾過し、濾過ケークを水(5.0mL)で洗浄し、回収した。固体にジクロロメタン:メタノール(10:1、15mL)を添加し、5分間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークを回収すると、LUT014(150mg、274umol、収率11.2%、純度96.7%)が黄色固体として得られた。
H NMR:ET15060−42−P1A2 400 MHz DMSO−d
13.84(s,1H),11.85(s,1H),9.76(s,1H),9.43(s,1H),9.06(s,1H),8.74(s,1H),8.43(d,J=8.8 Hz,1H),8.12(s,1H),8.05(dd,J=4.4,1.6 Hz,1H),7.94−7.97(m,2H),7.64(d,J=8.8 Hz,1H),7.43(t,J=8.4 Hz,1H),7.21(d,J=6.0 Hz,1H),6.92(dd,J=8.0,4.8 Hz,2H),2.38(s,3H).
実施例4
改善されたスケールアップ方法による式I、R=3−(トリフルオロメトキシ)フェニルの化合物(LUT014またはC17071479−F)の合成
実施例3は、実験室規模でのLUT014化合物の合成方法を開示している。
改善された大規模製造方法を検証し、臨床研究の材料を提供するために、LUT014を調製するための改善されたスケールアップ合成方法をマルチ−Kgスケールで実行した。この例では、改善されたスケールアップ方法を開示する。
改善されたスケールアップ合成方法は、150mgをもたらした実施例3の上記実験室規模の方法と比較して、非常に大きなスケールアップである4015KgのLUT014を生成した。図6の流れ図は、LUT014(C17071479−F)を調製するための改善されたスケールアップ方法、その段階、中間体およびLUT014(C17071479−F)生成物の量、収率および純度を示している。
この実施例は、多段階工程でのキログラム規模でのLUT014化合物の改善されたスケールアップ合成、引き続いて純度99.3%の精製生成物をもたらす結晶化による精製を検証する。
式I、R=3−(トリフルオロメトキシ)フェニルの化合物(LUT014またはC17071479−F)を製造するための改善されたスケールアップ方法の合成段階
段階1
Figure 0006912667
段階2
Figure 0006912667
段階3
Figure 0006912667
段階4
Figure 0006912667
段階5
Figure 0006912667
段階6
Figure 0006912667
この方法により、高純度(99.3%)およびアッセイ99.9%のC17071479−F(化合物LUT014)が得られた。
実施例5
式I、R=3−クロロ−4−フルオロフェニルの化合物(LUT015)の合成
中間体3E−2の調製
Figure 0006912667
イソプロパノール(20mL)中化合物3B−1(2.00g、8.98mmol、1.0当量)と化合物3B−2(1.57g、10.8mmol、1.2当量)の混合物に、窒素下、20°CでTFA(1.02g、8.98mmol、1.0当量)を一度に添加した。混合物を90℃で18時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、R=0.43)は、反応が完了したことを示した。混合物を冷却し、混合物を濾過した。濾過ケークを少量のジクロロメタン(10 mL)で洗浄すると、化合物3E−2(3.10g、粗)が黄色固体として得られ、これを次のステップに直接使用した。
H NMR:ET15060−4−P1A1 400 MHz DMSO−d
10.75(br.s,1H),8.91(d,J=8.8 Hz,1H),7.96(dd,J=6.4,3.2 Hz,1H),7.95(d,J=6.4 Hz,1H),7.83(d,J=8.8,Hz,1H),7.72−7.76(m,1H),7.49−7.55(m,1H),6.95(d,J=6.4 Hz,1H),2.50(s,3H).
中間体3Eの調製
Figure 0006912667
エタノール(30mL)中化合物3E−2(3.10g、9.34mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下20°CでSnCl.2HO(10.5g、46.7mmol、5.0当量)を一度に添加した。混合物を85℃で16時間撹拌した。LCMS(ET15060−34−P1A1)は、反応が完了したことを示した。暗色溶液を濃縮し、ジクロロメタン(30mL)で希釈し、NaOH水溶液(1.30mol/L、25.0mL)で洗浄した。混合物を10分間撹拌し、濾過した。有機相を分離し、水相をジクロロメタン(20mL)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(15mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮すると、化合物3E(2.50g、8.29mmol、収率88.7%)が赤色固体として得られ、これをさらに精製することなく次のステップに直接使用した。
H NMR:ET15060−34−P1A1 400 MHz DMSO−d
9.01(s,1H),8.26(dd,J=6.8,2.4 Hz,1H),7.89(d,J=6.0 Hz,1H),7.81−7.87(m,1H),7.61(d,J=8.4 Hz,1H),7.45(d,J=6.0,Hz,1H),7.30(t,J=8.8 Hz,1H),7.27(d,J=8.4,1H),5.50(s,2H),2.32(s,3H).
中間体4Eの調製
Figure 0006912667
テトラヒドロフラン(20mL)中化合物3(2.00g、6.68mmol、1.0当量)と化合物3E(2.02g、6.68mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下0℃でLiHMDS(1M、33.4mL、5.0当量)を滴加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル、R=0.43)は、反応が完了したことを示した。深赤色反応混合物を、水の滴加でクエンチし(2mL−氷浴冷却)、懸濁液中に白色固体を含有する淡オレンジ色溶液を得た。混合物を濃縮して黄色固体を得て、これを酢酸エチル(200mL)に懸濁し、乾燥させ(MgSO)、Celiteプラグを通して濾過して黄色溶液を得て、真空中で濃縮した。残渣をMTBE(30.0mL)に懸濁し、12時間攪拌した。混合物を濾過し、濾過ケークを真空中で乾燥させると、化合物4E(2.00g、3.44mmol、収率51.5%)が黄色固体として得られた。
H NMR:ET15060−39−P1A1 400 MHz DMSO−d
11.69(s,1H),9.68(d,J=1.6 Hz,1H),9.66(s,1H),9.12(s,1H),9.11(s,1H),8.44(d,J=8.8 Hz,1H),8.30(d,J=6.8 Hz,1H),8.07(d,J=2.8 Hz,1H),7.93−7.95(m,2H),7.61−7.63(m,1H),7.49(t,J=8.0 Hz,1H),7.37(t,J=1.2 Hz,1H),7.16(d,J=6.0 Hz,1H),6.93(d,J=4.8 Hz,1H),5.91(d,J=9.2 Hz,1H),4.04−4.06(m,1H),3.77(t,J=12.0 Hz,1H),2.34−2.41(m,6H),2.02−2.10(m,3H),1.76−1.79(m,1H).
式I、R=3−クロロ−4−フルオロフェニルの化合物(LUT015)の調製
Figure 0006912667
化合物4E(2.00g、3.44mmol、1.0当量)をHCl水溶液(0.5M、62.0mL、9.0当量)に懸濁し、100℃に加熱し、2時間撹拌した。固体の大部分が溶解して、黄色溶液が得られた。LCMS(ET15060−43−P1A2)は、反応が完了したことを示した。熱溶液を濾過し、沸騰水(2×10mL)で洗浄した。NaCO(固体)でpH値を9に調整した。混合物を濾過し、濾過ケークを分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=0:1、R=0.46)によって精製すると、LUT015(170mg、332umol、収率9.64%、純度97.0%)が黄色固体として得られた。
H NMR:ET15060−43−P1A1 400 MHz DMSO−d
13.84(s,1H),11.84(s,1H),9.75(s,1H),9.34(s,1H),9.06(s,1H),8.74(s,1H),8.39(d,J=8.4 Hz,1H),8.28(dd,J=6.8,2.8 Hz,1H),8.05(dd,J=4.4,1.6 Hz,1H),7.94(d,J=6.0 Hz,1H),7.85−7.88(m,1H),7.63(d,J=8.8 Hz,1H),7.38(t,J=9.2 Hz,1H),7.18(d,J=6.0 Hz,1H),6.92(dd,J=8.0,4.8 Hz,1H),2.38(s,3H).
実施例6
式I、R=2−フルオロ−4−ヨードフェニルの化合物(LUT016)の合成
中間体3F−2の調製
Figure 0006912667
イソプロパノール(20mL)中化合物3B−1(2.00g、8.98mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下20℃で化合物3F−3(2.55g、10.8mmol、1.2当量)およびトリフルオロ酢酸(1.02g、8.98mmol、665uL、1.0当量)を添加した。得られた混合物を90℃に加熱し、90℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf−SM=0.43、Rf−DP=0.24)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、濾過ケークをジクロロメタン(10mL)で洗浄し、濾過ケークを回収し、真空中で乾燥させると、化合物3F−2(2.80g、6.62mmol、収率73.7%)が淡黄色固体として得られ、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
H NMR:ET15201−2−P1A 400 MHz MeOD
δ 8.71(d,J=8.8 Hz,1H),7.91−7.95(m,2H),7.84(d,J=8.4 Hz,1H),7.74(d,J=7.2 Hz,1H),7.41(t,J=8.0 Hz,1H),7.18(d,J=7.2 Hz,1H),2.62(s,3H).
中間体3Fの調製
Figure 0006912667
エタノール(28mL)中化合物3F−2(2.80g、6.62mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下20°CでSnCl.2HO(7.47g、33.1mmol、5.0当量)を添加した。得られた混合物を85℃に加熱し、85℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1、Rf−SM=0.43、Rf−DP=0.30)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を20℃に冷却し、5N NaOH水溶液(20mL)に注ぎ、3分間撹拌し、濾過し、濾液をジクロロメタン(20mL、15mL)で抽出した。合わせた有機相を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮すると、化合物3F(2.20g、粗)が赤色固体として得られ、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
H NMR:ET15201−6−P1A 400 MHz DMSO−d6
δ 7.74(d,J=6.4 Hz,1H),7.61(dd,J=8.0,2.4 Hz,1H),7.44−7.52(m,3H),7.37(d,J=6.8 Hz,1H),7.21(d,J=6.8 Hz,1H),5.47(s,2H),2.25(s,3H).
中間体3Fの調製
Figure 0006912667
テトラヒドロフラン(10mL)中化合物3(1.00g、3.34mmol、1.0当量)と化合物3F(1.31g、3.34mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下0℃でLiHMDS(1M、16.7mL、5.0当量)を添加した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1、Rf−SM=0.25、Rf−DP=0.40)は、反応が完了したことを示した。氷水(2mL)を0℃で滴加して反応混合物をクエンチし、懸濁液中に白色固体を含有する淡オレンジ色溶液を得た。混合物を濃縮して黄色固体を得て、これを酢酸エチル(50mL)に懸濁し、NaSOで乾燥させ、Celiteプラグを通して濾過して黄色溶液を得て、真空中で濃縮した。残渣をメチルtert−ブチルエーテル(20mL)で洗浄し、濾過して濾過ケークを得て、濾過ケークを真空中で乾燥させると、化合物4F(1.10g、1.64mmol、収率49.0%)が淡黄色固体として得られた。
H NMR:ET15201−10−P1A1 400 MHz DMSO−d6
δ 11.68(s,1H),9.63−9.67(m,1H),9.08−9.12(m,2H),8.98(s,1H),8.30(d,J=8.8 Hz,1H),8.05−8.06(m,1H),7.79(d,J=6.0 Hz,1H),7.66(dd,J=8.2,2.0 Hz,1H),7.54−7.60(m,2H),7.44−7.46(m,2H),7.11(d,J=6.0 Hz,1H),6.91(q,J=4.4 Hz,1H),5.89(d,J=11.2 Hz,1H),4.07(d,J=12.8 Hz,1H),3.74−3.80(m,1H),2.36(s,3H),2.05(t,J=13.6 Hz,2H),1.63−1.68(m,3H),1.11(s,2H).
式I、R=2−フルオロ−4−ヨードフェニルの化合物(LUT016)の調製
Figure 0006912667
化合物4F(1.10g、1.64mmol、1.0当量)をHCl(0.5M、29mL、9.0当量)に窒素下20℃で懸濁した。混合物を100℃に加熱し、100℃で1時間撹拌した。LCMS(ET15201−12−P1A1)は、反応が完了したことを示した。熱溶液を濾過し、沸騰水(2×20mL)で洗浄した。得られた溶液を氷浴で冷却し、生成物を溶液から黄色固体として結晶化させた。固体を濾過し、飽和NaCO(100mL)水溶液に添加した。混合物を10分間撹拌し、濾過し、濾過ケークを水(50mL)で洗浄し、粗生成物として回収した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5u;移動相:[水(10mM NH4HCO)−ACN];B%:50%〜80%、11分)によって精製すると、LUT016(125mg、212umol、収率12.9%、純度99.6%)が黄色固体として得られた。
HNMR:ET15201−12−P1A1 400 MHz DMSO−d6
δ 13.81(s,1H),11.79(s,1H),9.71(s,1H),9.04(s,2H),8.72(s,1H),8.24(d,J=8.4 Hz,1H),8.04(q,J=2.0 Hz,1H),7.78(d,J=6.0 Hz,1H),7.65(d,J=9.6 Hz,1H),7.57(q,J=8.4 Hz,2H),7.44(t,J=8.4 Hz,1H),7.11(d,J=6.0 Hz,1H),6.90(d,J=4.8 Hz,J=2.8 Hz,1H),2.36(s,3H).
実施例7
式I、R=4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルの化合物(LUT017)の合成
中間体3G−2の調製
Figure 0006912667
イソプロパノール(20mL)中化合物3B−1(2.00g、8.98mmol、1.0当量)と化合物3G−1(2.11g、10.8mmol、1.2当量)の混合物に、窒素下、20°CでTFA(1.02g、8.98mmol、1.0当量)を一度に添加した。混合物を90℃で18時間撹拌した。LCMS(ET15060−19−P1A1)は、反応が完了したことを示した。混合物を20℃に冷却し、混合物を濾過した。濾過ケークをジクロロメタン(10mL)で洗浄し、生成物(3.20g、8.38mmol、収率93.3%)として白色固体として回収し、これをさらに精製することなく次のステップに直接使用した。
H NMR:ET15060−3−P1A1 400 MHz DMSO−d
10.21(s,1H),8.81(d,J=8.8 Hz,1H),8.42(dd,J=2.4 Hz,1H),8.28(d,J=2.0 Hz,1H),8.26(d,J=2.0 Hz,1H),8.12(d,J=6.0 Hz,1H),7.79(d,J=8.8 Hz,1H),7.73(d,J=8.8 Hz,1H),6.98(d,J=6.0 Hz,1H),2.50(s,3H).
中間体3Gの調製
Figure 0006912667
エタノール(30mL)中化合物3G−2(3.20g、8.38mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下20°CでSnCl.2HO(9.46g、41.9mmol、5.0当量)を一度に添加した。混合物を85℃で16時間撹拌した。LCMS(ET15060−22−P1A)は、反応が完了したことを示した。暗色溶液を濃縮し、ジクロロメタン(50mL)で希釈し、NaOH水溶液(1.30mol/L、50mL)で洗浄した。混合物を10分間撹拌し、濾過した。フィルターを分離し、水相をジクロロメタン(20mL)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮すると、化合物3G(2.50g、7.11mmol、収率84.8%)が黄色固体として得られた。
H NMR:ET15060−22−p1a1 400 MHz DMSO−d
9.34(s,1H),8.58(d,J=8.8,1H),8.37(d,J=8.8 Hz,1H),7.99(d,J=6.0 Hz,1H),7.65−7.70(m,1H),7.57(d,J=6.0 Hz,1H),7.35(d,J=8.4,1H),5.60(s,2H),2.30(s,3H).
中間体4Gの調製
Figure 0006912667
テトラヒドロフラン(20mL)中化合物3(2.00g、6.68mmol、1.0当量)と化合物3G(2.35g、6.68mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下0℃でLiHMDS(1M、33.4mL、5当量)を滴加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、R=0.45)は、反応が完了したことを示した。氷水(3mL)を滴加して深赤色反応混合物をクエンチし、懸濁液中に白色固体を含有する淡オレンジ色溶液を得た。混合物を濃縮して黄色固体を得て、これを酢酸エチル(150mL)に懸濁し、乾燥させ(MgSO)、Celiteプラグを通して濾過して黄色溶液を得て、真空中で濃縮した。残渣をMTBE(150mL)に懸濁し、12時間攪拌した。混合物を濾過し、濾過ケークを真空中で乾燥させると、化合物4G(1.50g、1.47mmol、収率22.1%、純度62.0%)が赤色固体として得られた(LCMS:ET15060−32−P1A1)。
H NMR:ET15060−32−P1A1 400 MHz DMSO−d
11.69(s,1H),9.66(d,J=2.0 Hz,1H),9.64(s,1H),9.10(s,1H),8.96(s,1H),8.50(d,J=2.4 Hz,1H),8.33−8.41(m,2H),8.05(d,J=2.8 Hz,1H),7.96(d,J=6.0 Hz,1H),7.62−7.64(m,2H),7.20−7.22(m,1H),6.94(d,J=4.8 Hz,1H),5.88(d,J=10.8 Hz,1H),4.03−4.06(m,1H),3.73−3.79(m,1H),2.37(s,3H),1.99−2.07(m,2H),1.62−1.80(m,3H).
式I、R=4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルの化合物(LUT017)の調製
Figure 0006912667
化合物4G(1.50g、2.38mmol、1.0当量)をHCl水溶液(0.5M、28.5mL、6.0当量)に懸濁し、100℃に加熱し、2時間撹拌した。固体の大部分が溶解して、黄色溶液が得られた。LCMS(ET15060−36−P1A2)は、反応が完了したことを示した。熱溶液を濾過し、沸騰水(2×10mL)で洗浄した。NaCO(固体)でpH値を9に調整した。混合物を濾過し、濾過ケークを分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=0:1、R=0.65)によって精製して固体0.3gを得た。固体を分取HPLC(カラム:YMC−Actus Triart C18 100*30mm*5um;液相:[A−HO中10mM NH4HCO in;B−ACN] B%:50%〜95%、12分])によって精製すると、LUT017(150mg、269umol、収率11.3%、純度98.0%)が黄色固体として得られた。
H NMR:ET15060−36−P1A1 400 MHz DMSO−d
13.84(br.s,1H),11.83(br.s,1H),9.73(s,1H),9.60(s,1H),9.06(s,1H),8.74(s,1H),8.52(d,J=2.4 Hz,1H),8.42(d,J=8.8 Hz,1H),8.36(d,J=2.4 Hz,1H),8.05(dd,J=4.8,1.2 Hz,1H),7.98(d,J=6.0 Hz,1H),7.66(dd,J=8.8,2.8 Hz,1H),7.23(d,J=6.0 Hz,1H),6.92(dd,J=7.6,4.8 Hz,2H),2.39(s,3H).
実施例8
式I、R=3,5−ジヒドロキシフェニルの化合物(LUT019)の合成
中間体3H−2の調製
Figure 0006912667
イソプロパノール(30mL)中化合物3B−1(3.00g、13.5mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下20°Cで化合物3H−3(2.48g、16.2mmol、1.2当量)およびトリフルオロ酢酸(1.54g、13.5mmol、996mL、1.0当量)を添加した。得られた混合物を90℃に加熱し、90℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf−SM=0.43、Rf−DP=0.24)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、濾過ケークをジクロロメタン(10mL)で洗浄し、濾過ケークを回収し、真空中で乾燥させると、化合物3H−2(4.50g、13.3mmol、収率98.4%)が黄色固体として得られ、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
H NMR:ET15201−5−P1A 400 MHz MeOD
δ 8.75(d,J=8.4 Hz,1H),7.91(d,J=8.8 Hz,1H),7.62(d,J=7.2 Hz,1H),7.06(d,J=7.2 Hz,1H),6.74(s,2H),6.67(s,1H),3.86(s,6H),2.6(s,3H).
中間体3Hの調製
Figure 0006912667
エタノール(45mL)中化合物3H−2(4.50g、13.3mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下20°CでSnCl.2HO(15.0g、66.3mmol、5.0当量)を添加した。得られた混合物を85℃に加熱し、85℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf−SM=0.43、Rf−DP=0.30)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を20℃に冷却し、5N NaOH水溶液(20mL)に注ぎ、5分間撹拌し、濾過し、濾液をジクロロメタン(20mL、15mL)で抽出した。合わせた有機相を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮すると、化合物3H(3.80g、粗)が赤色固体として得られ、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
H NMR:ET15201−7−P1A 400 MHz DMSO−d6
δ 8.77(s,1H),8.15(s,1H),7.90(d,J=6.0 Hz,1H),7.63(d,J=8.4 Hz,1H),7.41(d,J=6.4 Hz,1H),7.23−7.27(m,3H),6.12(t,J=2.0 Hz,1H),5.48(s,2H),3.74(s,6H),2.26(s,3H).
中間体4Hの調製
Figure 0006912667
テトラヒドロフラン(10mL)中化合物3(2.00g、6.68mmol、1.0当量)と化合物3H(2.07g、6.68mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下0℃でLiHMDS(1M、33mL、5.0当量)を添加した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1、Rf−SM=0.43、Rf−DP=0.30)は、反応が完了したことを示した。氷水(2.0mL)を0℃で滴加して反応混合物をクエンチし、懸濁液中に白色固体を含有する淡オレンジ色溶液を得た。混合物を濃縮して黄色固体を得て、これを酢酸エチル(50mL)に懸濁し、NaSOで乾燥させ、Celiteプラグを通して濾過して黄色溶液を得て、真空中で濃縮した。残渣をメチルtert−ブチルエーテル(20mL)で洗浄し、濾過して濾過ケークを得て、濾過ケークを真空中で乾燥させると、化合物4H(2.30g、粗)が褐色固体として得られた。
H NMR:ET15201−13−P1A 400 MHz DMSO−d6
δ 11.69(s,1H),9.66(dd,J=6.0,2.0 Hz,1H),9.11(d,J=8.0 Hz,1H),8.98(s,1H),8.41(d,J=8.4 Hz,1H),8.04−8.07(m,1H),7.94(d,J=6.0 Hz,1H),7.59(d,J=8.8 Hz,1H),7.27(d,J=2.0 Hz,2H),7.13(d,J=5.6 Hz,1H),6.89−6.93(m,1H),6.15(d,J=2.0 Hz,1H),5.89(dd,J=9.2,2.0 Hz,1H),4.07(d,J=13.2 Hz,1H),3.77(s,6H),2.36(s,3H),1.99−2.08(m,2H),1.63−1.81(m,3H),1.10(s,1H).
式I、R=3,5−ジヒドロキシフェニルの化合物(LUT019)の調製
Figure 0006912667
化合物4H(1.20g、2.04mmol、1.0当量)のジクロロメタン(10mL)中溶液に、窒素下0°CでBBr(5.11g、20.4mmol、2.0mL、10.0当量)を添加した。得られた混合物を25℃に加温し、16時間撹拌した。LCMS(ET15201−18−P1A2)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を真空中で濃縮し、飽和NHCl水溶液(10mL)に注ぎ入れ、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5u;移動相:[水(0.05%水酸化アンモニアv/v)−MeOH];B%:15%〜50%、11分)によって精製すると、生成物LUT019(20.0mg、40.8umol、収率2.00%、純度97.1%)が黄色固体として得られた。
HNMR:ET15201−18−P1A2 400 MHz MeOD
δ 9.60(br.s,1H),9.02(s,1H),8.53(s,1H),8.23(d,J=8.8 Hz,1H),7.98(dd,J=3.2,1.6 Hz,1H),7.74(d,J=6.0 Hz,1H),7.59(d,J=8.4 Hz,2H),7.23(d,J=7.2 Hz,1H),6.90−6.93(m,1H),6.61(d,J=2.4 Hz,2H),6.07(q,J=2.0 Hz,1H),2.43(s,3H).
実施例9
式I、R=フェニル−3−スルホンアミドの化合物(LUT020)の調製
中間体3I−2の調製
Figure 0006912667
イソプロパノール(50mL)中化合物3B−1(2.00g、8.98mmol、1.0当量)と3I−1(1.86g、10.8mmol、1.2当量)の混合物に、窒素下20°CでTFA(3.07g、26.9mmol、3.0当量)を一度に添加した。混合物を90℃で18時間撹拌した。LCMS(ET15060−20−P1A1)は、反応が完了したことを示した。混合物を20℃に冷却し、混合物を濾過した。濾過ケークをジクロロメタン(10mL)で洗浄し、回収すると、生成物化合物3I−2(3.20g、8.93mmol、収率99.4%)が白色固体として得られ、これをさらに精製することなく次のステップに直接使用した。
H NMR:ET15060−5−P1A1 400 MHz DMSO−d
10.19(s,1H),8.82(d,J=8.8 Hz,1H),8.31(s,1H),8.06(d,J=6.4 Hz,1H),7.79(d,J=8.8,Hz,1H),7.54−7.59(m,1H),7.40(s,1H),6.95(d,J=6.4 Hz,1H),2.50(s,3H).
中間体3Iの調製
Figure 0006912667
エタノール(32mL)中化合物3I−2(3.20g、8.93mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下20°CでSnCl.2HO(10.1g、44.7mmol、5.0当量)を一度に添加した。混合物を85℃で16時間撹拌した。LCMS(ET15060−23−P1A)は、反応が完了したことを示した。暗色溶液を濃縮し、ジクロロメタン(50mL)で希釈し、NaOH水溶液(1.30mol/L、20mL)で洗浄した。混合物を10分間撹拌し、濾過した。フィルターを分離し、水相を真空中で濃縮した。固体をジクロロメタン:メタノール(8:1、200mL)に溶解した。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮すると、化合物3I(2.50g、7.61mmol、収率85.3%)が赤色固体として得られた。
H NMR:ET15060−23−P1A1 400 MHz DMSO−d
8.98(s,1H),8.20(s,1H),7.94(s,J=6.8 Hz,1H),7.84(d,J=6.0 Hz,1H),7.66(dd,J=8.8 Hz,1H),7.38(d,J=6.0,Hz,1H),7.26−7.28(m,2H),7.21(d,J=8.4,1H),5.43(s,2H),2.23(s,3H).
中間体4Iの調製
Figure 0006912667
テトラヒドロフラン(20mL)中化合物3(2.00g、6.68mmol、1.0当量)と化合物3I(2.19g、6.68mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下0℃でLiHMDS(1M、33.4mL、5.0当量)を滴加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=0:1、R=0.20)は、反応が完了したことを示した。深赤色反応混合物を、水の滴加でクエンチし(3mL−氷浴冷却)、懸濁液中に白色固体を含有する淡オレンジ色溶液を得た。混合物を濃縮して黄色固体を得て、これを酢酸エチル(100mL)に懸濁し、乾燥させ(MgSO)、Celiteプラグを通して濾過して黄色溶液を得て、真空中で濃縮した。残渣をMTBE(30mL)に懸濁し、12時間攪拌した。混合物を濾過し、濾過ケークを真空中で乾燥させると、化合物4I(2.20g、粗)が黄色固体として得られた。
H NMR:ET15060−40−P1A1 400 MHz DMSO−d(粗)
式I、R=フェニル−3−スルホンアミドの化合物(LUT020)の調製
Figure 0006912667
化合物4I(2.00g、3.29mmol、1.0当量)をHCl/EtOAc(4M、41.1mL、50当量)に懸濁し、30℃で2時間撹拌した。LCMS(ET15060−45−P1A1)は、反応が完了したことを示した。溶液を濾過し、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。固体に水(15mL)を添加した。NaCO(固体)でpH値を9に調整した。混合物を濾過し、濾過ケークを分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=0:1、R=0.10)によって精製して固体0.19gを得た。固体を分取HPLC(カラム:YMC−Actus Triart C18 100*30mm*5um;液相:[A−HO中10mM NHHCO;B−ACN] B%:25%〜55%、12分]によって精製すると、LUT020(85.0mg、159 umol、収率4.83%、純度98.0%)が黄色固体として得られた。
H NMR:ET15060−45−P1A2 400 MHz DMSO−d
13.83(s,1H),11.82(s,1H),9.73(s,1H),9.49(s,1H),9.07(s,1H),8.74(s,1H),8.45−8.47(m,2H),8.16(d,J=8.8 Hz,1H),8.05(dd,J=4.8,1.6 Hz,1H),7.95(d,J=6.0 Hz,1H),7.63(d,J=8.8 Hz,1H),7.51(t,J=8.0 Hz,1H),7.43(d,J=8.0 Hz,1H),7.33(s,2H),7.19(d,J=6.0 Hz,1H),6.91(dd,J=8.0,4.8 Hz,1H),2.38(s,3H).
実施例10
本開示の化合物のBRaf阻害活性
このアッセイでは、Rが3−(トリフルオロメトキシ)フェニルである式Iの化合物(LUT014)、およびV600E突然変異を含むBRAFの既知の阻害剤であるベムラフェニブのBRaf阻害活性を、野生型BRafおよびV600E突然変異を含むBRAFで試験した。BRafおよびCRafの既知の阻害剤であるGW5074を、対照としてアッセイに含めた。LUT014およびベムラフェニブは、10μMで始まる3倍連続希釈で10用量IC50モードで試験した。対照化合物のGW5074は、20μMで始まる3倍連続希釈で10用量IC50モードで試験した。10μM ATPで反応を行った。
このアッセイで得られたIC50値を以下の表に示す。
(表3)
Figure 0006912667
実施例11
初代ヒトケラチノサイトにおけるERKのリン酸化
一般的手順
理論に拘束されることを望まないが、発明者は、ケラチノサイトが皮膚副作用の部位である可能性が高く、ケラチノサイトにおけるEGFRおよび/またはその下流エフェクター(MAPK、MEK、PI3Kなど)の阻害がこの副作用の根底にある機構である可能性が高いと考えている。この実験では、ヒトケラチノサイトにおけるERKリン酸化に対する本開示の化合物の効果を試験した。ERKのリン酸化は、その活性化を示す。
ヒト正常ケラチノサイト細胞HEKaをGibco Rheniumから購入し、10cm皿に播種し(300000個細胞/皿)、37℃、5%COで一晩インキュベートした。翌朝、培地を2時間飢餓培地に交換し、次いで、細胞を試験化合物でさらに2時間処理した。インキュベーション後、細胞をRIPAで溶解し、タンパク質抽出物をホスホ−ERKおよび総ERKについてウエスタンブロットによって分析した。未処理細胞および0.1%DMSO処理細胞を陰性対照として使用した。HKGS成長因子を陽性対照として使用した。
ウエスタンブロット:総抽出物7.5μgを10%アクリルアミドゲルにローディングした。転写後、膜をTBST/5%脱脂乳でブロッキングし、次いで、マウス抗ホスホ−ERK(TBST 5%BSA中1:1000、4°CでON)およびヤギ抗マウスHRP(TBST 5%BSA中1:10000、室温で1時間)とインキュベートした。SuperSignal West Pico Chemiluminescent Substrateを使用して膜を露出させた。
次いで、膜を0.5%アジ化ナトリウムと1時間インキュベートすることによって、HRPを不活性化した。洗浄およびECL暴露後、シグナルが確実に存在しないように、膜をTBST/5%脱脂乳で15分間再ブロッキングし、次いで、ウサギ抗総ERK2(TBST 5%BSA中1:500、4°CでON)、ヤギ抗ウサギHRP(TBST 5%BSA中1:5,000、室温で1時間)とインキュベートし、最後に、SuperSignal West Pico Chemiluminescent Substrateを使用して露出させた。フィルムをスキャンし、ImageJソフトウェアを使用してシグナルを定量化した。結果を、ホスホ−ERK/総ERKとして計算した。
実施例12
本開示の化合物−LUT014、LUT015、LUT017によって誘導されるERKリン酸化
HEKa細胞を、実施例11に記載されるように0.3μMおよび1μMのLUT014、LUT015、LUT017およびベムラフェニブで処理し、HEKa細胞溶解物のウエスタンブロット分析を行った。HKGS成長因子を陽性対照として使用した。図1Aは、0.3μMの試験化合物で処理した際のホスホ−ERK(上のパネル)および総ERK(下のパネル)を示す。図1Bは、ホスホ−ERK/総ERK比の計算に基づく図1Aのブロットの濃度測定分析を示す。図1Cは、1μMの試験化合物で処理した際のホスホ−ERK(上のパネル)および総ERK(下のパネル)を示す。図1Dは、ホスホ−ERK/総ERK比の計算に基づく図1Cのブロットの濃度測定分析を示す。
実施例13
化合物LUT012、LUT016およびC−1によって誘導されるERKリン酸化
HEKa細胞を、実施例11に記載されるように0.3μMおよび1μMのLUT012、LUT016ならびに既知の化合物であるベムラフェニブおよびC−1(旧バッチおよび新バッチ)で処理し、HEKa細胞溶解物のウエスタンブロット分析を行った。HKGS成長因子を陽性対照として使用した。化合物C−1は以下の構造を有する:
Figure 0006912667
C-1
図2Aは、0.3μMの試験化合物で処理した際のホスホ−ERK(上のパネル)および総ERK(下のパネル)を示す。図2Bは、ホスホ−ERK/総ERK比の計算に基づく図2Aのブロットの濃度測定分析を示す。図2Cは、1μMの試験化合物で処理した際のホスホ−ERK(上のパネル)および総ERK(下のパネル)を示す。図2Dは、ホスホ−ERK/総ERK比の計算に基づく図2Cのブロットの濃度測定分析を示す。
実施例14
化合物LUT012、LUT013、LUT014、LUT015、LUT016、LUT017、LUT020およびC−1によって誘導されるERKリン酸化
HEKa細胞を、実施例11に記載されるように0.3μMおよび1μMのベムラフェニブ、C−1、LUT012、LUT013、LUT014、LUT015、LUT016、LUT017およびLUT020で処理し、HEKa細胞溶解物のウエスタンブロット分析を行った。HKGS成長因子を陽性対照として使用した。図3Aは、0.3μMの試験化合物で処理した際のホスホ−ERK(上のパネル)および総ERK(下のパネル)を示す。図3Bは、1μMの試験化合物で処理した際のホスホ−ERK(上のパネル)および総ERK(下のパネル)を示す。図3Cは、ホスホ−ERK/総ERK比の計算に基づく図3Aおよび図3Bのブロットの濃度測定分析を示す。
実施例15
新規な化合物LUT014、LUT017対C−1によって誘導されるERKリン酸化
HEKa細胞を、実施例11に記載されるように、0.003μM、0.03μMおよび0.3μMの濃度のC−1、LUT014およびLUT017で処理し、HEKa細胞溶解物のウエスタンブロット分析を行った。HKGS成長因子を陽性対照として使用した。図4Aは、0.003μM、0.03μMおよび0.3μMの試験化合物で処理した際のホスホ−ERK(上のパネル)および総ERK(下のパネル)を示す。図4Bは、ホスホ−ERK/総ERK比の計算に基づく図4Aのブロットの濃度測定分析を示す。
実施例16
MIA PaCa細胞の増殖に対する化合物−LUT012、LUT013、LUT014、LUT015、LUT016、LUT017、LUT−019、LUT020、C−1およびベムラフェニブの効果
この例では、MIA PaCa2 K−ras細胞の増殖に対する化合物の効果を試験した。ERKリン酸化を誘導する化合物は、Mia PaCa細胞の増殖も誘導すると予想された。
細胞を、96ウェルプレートに5000個細胞/ウェルで37℃、5%COで24時間、飢餓培地に播種した。試験化合物を、0.002μM〜10μMに及ぶさまざまな濃度で添加した。対照は、未処理細胞および0.1%DMSOのビヒクルとした。細胞を37℃、5%COで72時間インキュベートし、次いで、ATPlite増殖キット(Perkin−Elmer)を使用して増殖を試験した。各結果は6つのウェルの平均を表す。結果を、DMSO対照と比較した過剰増殖の%として示す。図5を参照されたい。
最高の増殖をもたらした化合物の濃度をDMSOと比較した。DMSOを100%として計算した。72時間後、C−1によって誘導されたDMSO対照と比較した増殖%は30%、LUT013は173%、LUT014は116%、LUT015は29%、LUT016は110%、LUT017は174%、LUT012は20%、LUT019は7%、LUT020は12%であった。ベムラフェニブは、DMSOと比較して12%の増殖を示した。
実施例17
化合物I、R=3−(トリフルオロメトキシ)フェニル(LUT014)のキナーゼ選択性アッセイ試験
化合物調製およびアッセイ対照
全ての化合物を、100%DMSO中50倍の最終アッセイ濃度に調製した。化合物のこの使用ストックを、反応の最初の成分としてアッセイウェルに添加し、引き続いて残りの成分を添加した。標準KinaseProfiler(商標)サービスでは、反応の開始前の化合物とキナーゼの間のプレインキュベーションステップはない。陽性対照ウェルは、目的の化合物を除く、反応の全ての成分を含有する;ただし、溶媒効果を制御するために、DMSO(最終濃度2%)をこれらのウェルに含める。ブランクウェルは、反応の全ての成分を含有し、目的の化合物を参照阻害剤に置き換えている。これにより、キナーゼ活性が消失し、ベースラインが確立される(キナーゼ活性0%が残る)。結果を表4に示す。
(表4)−式I、R=3−(トリフルオロメトキシ)フェニルの化合物(LUT014)のキナーゼ選択性アッセイ試験
Figure 0006912667
実施例18
光毒性についての化合物のスクリーニング
一定のBRaf阻害剤は、光毒性を示すことが知られている。したがって、本開示の化合物を、3T3ナチュラルレッド取り込みアッセイ(natural red uptake assay)を使用して、光毒性についてスクリーニングした。
手短に言えば、BALB/c−3T3マウス線維芽細胞(元々ATCCから入手)を96ウェルプレートに1ウェル当たり12000個細胞で播種し、24時間増殖させた。試験化合物および陽性対照(クロルプロマジン)を可溶化し、DMSOに連続希釈した。陰性対照(ヒスチジン)を可溶化し、HBSSに希釈した。次いで、全ての試験品の希釈を最終試験濃度でHBSSに行った。アッセイの開始時に、増殖培地をプレートから除去し、試験薬剤希釈物で置き換えた。各濃度について6連で行った。細胞を試験品と暗所で1時間インキュベートし、UVA光に曝露し(18分間にわたって2.5J/cm2)、暗所で24時間インキュベートした。並行した非照射プレートも、照射ではなく暗所で保管したことを除いて、同様に処理した。
ニュートラルレッド染色のために、培地を除去し、25μg/mLのニュートラルレッド(Sigma)を含有する新鮮な培地を添加した。3時間のインキュベーション後、細胞をPBSで洗浄し、細胞色素を50%エタノール中1%酢酸で可溶化した。細胞ニュートラルレッドを、540nmでの吸光度によって測定した。
データ分析:IC50(生存率を50%低下させる濃度)を直線補間によって各条件について計算した。
光刺激因子(PIF)を計算した:PIF=IC50(−Irr)/IC50(+Irr)
PIF>5は光毒性を示し;2<PIF<5は光毒性の可能性を示し;PIF<2は光毒性がないことを示す
さらに、完全な濃度−反応曲線を比較することによって、平均光効果(MPE)を計算した。MPEは、IC50のシフトによって正規化された等価用量の応答の差の加重平均である。
MPE>0.15は光毒性を示し;0.1<MPE<0.15は光毒性の可能性を示し;MPE<0.1は光毒性がないことを示す。
(表5):光毒性の評価
Figure 0006912667
C−15およびC−19は光毒性を示した。C−1およびLUT−104は光毒性を示さなかった。
実施例19
EGFR阻害剤の投与後のホスホ−ERKに対するLUT014のインビトロ効果
HEKa細胞を、実施例11に記載されるように、LUT014およびEGFR阻害剤、エルロチニブおよびセツキシマブで処理した。HKGSを陽性対照として使用した。ホスホ−ERKに対するLUT014およびEGFR阻害剤の効果を、実施例11に記載されるようにウエスタンブロットによって測定した。
図7および表6は、EGFR阻害剤の投与後のホスホ−ERKに対するLUT014の効果の結果を示す。
(表6)−ホスホERKに対するLUT014およびEGFRIの効果
Figure 0006912667
LUT014はDMSO処理細胞と比較してホスホ−ERKを200〜800%増加させた。エルロチニブは、HKGS処理細胞と比較してホスホERKを減少させた。LUT014は、エルロチニブで処理した細胞に添加すると、ホスホERKを増加させた。LUT014は、セツキシマブで処理した細胞に添加すると、ホスホERKを増加させた。
実施例20
LUT014を含む局所組成物を使用した透過試験
LUT−014を含む局所組成物のエキソビボ透過および浸透実験を、MedFlux−HT(商標)連続フロースルー拡散セルを使用して行った。拡散セルのドナー区画とレセプター区画との間に皮膚試料を配置した。局所組成物の拡散を、レセプター溶液として0.01%Brijを含むクエン酸/リン酸緩衝液(pH4.0)を使用して測定した。皮膚試料に透過したLUT014を、抽出溶媒として90/10アセトニトリル/水を使用して抽出した。
24時間後にレセプター溶液で観察されたLUT014の最大累積レベルは2ng/mL未満であった。
実施例21
例示的な化合物としてLUT014を使用した本化合物についての毒性試験を実行した。結果を以下に要約する。
LUT014を7日間、250、500および1000mg/kg/日の用量レベルでWistarラットに経口投与しても、死亡には至らなかった。
LUT014の経皮投与は、最大6日間、5mg/kg/日のレベルで、ミニブタで十分許容された。
インビトロエイムス試験の結果は、LUT014がネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)の復帰突然変異アッセイおよび大腸菌(Escherichia coli)の復帰突然変異アッセイで変異原性ではないことを示した。
LUT014は3以下のIVISを誘発したため、BCOP試験で観察されたように、目の刺激にも重度の目の損傷にも分類は必要ない。
LUT014は非光毒性(3T3 NRU)として分類される
(表7)−毒性試験
Figure 0006912667
実施例22
第1/2相他施設2相試験を考案した。
主要目的:
EGFR阻害剤を投与されている結腸直腸がん患者におけるLUT014の安全性および薬物動態を評価する。
副次目的:
EGFR阻害剤を投与されている結腸直腸がん患者に発生するグレード1および2のざ瘡様病変の治療におけるLUT014の有効性を推定する。
患者集団:
ざ瘡様病変を発症したEGFR阻害剤を投与されている結腸直腸がん患者。
方法論:
これは、最大耐量(MTD)を決定し、LUT014の薬物動態を確立し、EGFR阻害剤療法を受けており、ざ瘡様病変を発症した患者の治療におけるLUT014の有効性を推定する多施設、非盲検、用量漸増試験である。
登録は、最初に、従来の3+3漸増用量設計の3人の対象のコホートで行われる。EGFR阻害剤を投与されており、グレード1または2のざ瘡様病変を発症した患者を、LUT014で4週間処置する。LUT014ゲルを、入浴またはシャワー後に毎朝施用する。顔ならびに前胸部および後胸部の上部に施用する。ゲルの薄層を施用する。
最初の3人の患者に用量制限毒性(DLT)が発生しなかった場合、LUT014の最初のコホート、または4週間の治療中にこのコホートが6人の患者になった場合の6人に1人の患者で、2番目のコホートを開始する。この第2の投与レジメンでは、患者は、4週間、入浴後に毎日、LUT014を再び顔、さらに上前胸部および後胸部に施用する。このコホートで処置された最初の3人の患者でDLTが観察されなかった場合、または第2のコホートが6人の患者になった場合の6人に1人の患者で、3人の患者の第3のコホート、またはこの第3のコホートが6人の患者になった場合6人の患者を処置する。これらの患者も、4週間、入浴後毎日、LUT014を顔、前胸部および後胸部に施用する。
各投与コホートについて、グレード3以上の毒性を構成する、国立がん研究所(NCI)有害事象共通用語規準(CTCAE)v4.03に基づいてDLTを経験する対象がいない場合、その後の3人の対象の群は次に高いLUT014投薬レジメンを受ける。ただし、3人の初期対象のうちの1人がDLTを経験した場合、その投与レジメンの対象のコホートを6人の対象に拡大する。6人の対象のうちの少なくとも2人がDLTを経験した場合、これを非耐量とみなす。
MTDは、2人未満(最大6人のコホートのうち)の対象がDLTを経験するLUT014の最高投与濃度として定義される。
DLTの決定には、グレード3以上の毒性が発生し、独立した安全審査委員会により、もしかしたら、多分または絶対に試験薬物に関連すると判断される必要がある。
試験の用量漸増段階の完了後、最大60人の患者を登録し、MTDもしくはスポンサーが選択したより少ない用量のLUT014を受けるよう無作為化する、または同一に見えるビヒクルで処置する。LUT014またはビヒクルを、ざ瘡様病変の証拠がある全ての領域にわたって皮膚に施用する。患者を4週間処置する。

Claims (24)

  1. 式(I)の化合物:
    Figure 0006912667
    (I)
    (式中、Rは3−クロロ−4−フルオロフェニル、2−フルオロ−4−ヨードフェニル、4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル、3−(1,1−ジメチルエチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、3−(トリフルオロメトキシ)フェニルからなる群から選択される)
    またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  2. Rが3−(トリフルオロメトキシ)フェニルである、請求項1に記載の式(I)の化合物。
  3. BRafの活性を阻害する、請求項1に記載の式(I)の化合物。
  4. 5未満の光刺激因子(PIF)を有する、請求項1に記載の式(I)の化合物。
  5. 0.15未満の平均光効果(MPE)を有する、請求項1に記載の式(I)の化合物。
  6. 式(I)の化合物:
    Figure 0006912667
    (I)
    (式中、Rは3−クロロ−4−フルオロフェニル、2−フルオロ−4−ヨードフェニル、4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル、3−(1,1−ジメチルエチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、3−(トリフルオロメトキシ)フェニルからなる群から選択される)
    またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と;
    薬学的に許容される担体または賦形剤と
    を含む医薬組成物であって、
    十分な量の組成物は、Rがp−クロロフェニルである式(I)の化合物を含む組成物のマイトジェン活性化プロテインキナーゼの活性と比較して、マイトジェン活性化プロテインキナーゼの活性を少なくとも2倍増加させる、医薬組成物。
  7. Rが3−(トリフルオロメトキシ)フェニルである、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 全身投与用に製剤化される、請求項6に記載の医薬組成物。
  9. 局所投与用に製剤化される、請求項6に記載の医薬組成物。
  10. 錠剤、カプセル剤、液剤、懸濁剤または散剤の形態で経口投与される、請求項6に記載の医薬組成物。
  11. ゲル、ヒドロゲル、軟膏、クリーム、フォーム、スプレー、ローション、液剤または皮膚パッチの形態である、請求項6に記載の医薬組成物。
  12. 前記化合物が組成物の総重量の1%w/w〜5%w/wの濃度で存在する、請求項6に記載の医薬組成物。
  13. 前記化合物が前記組成物の総重量の5%w/w〜10%w/wの濃度で存在する、請求項6に記載の医薬組成物。
  14. それを必要とする対象のEGFR阻害剤、PI3K阻害剤、MEK阻害剤またはこれらの組み合わせの皮膚有害反応を治療および/または改善するための治療薬を製造するための、治療上有効量の式(I)の化合物を含む請求項6に記載の医薬組成物の使用であって、
    十分な量の前記医薬組成物は、Rがp−クロロフェニルである式(I)の化合物を含む組成物のマイトジェン活性化プロテインキナーゼの活性と比較して、マイトジェン活性化プロテインキナーゼの活性を少なくとも2倍増加させ、
    前記皮膚有害反応は、ざ瘡様発疹、丘疹膿疱性発疹、異常な頭皮毛の成長、異常な顔の毛の成長、異常な毛の成長、異常なまつげの成長、化膿性肉芽腫および毛細血管拡張症を伴うまたは伴わない爪囲炎、ならびにこれらの組み合わせから選択される、
    使用
  15. Rが3−(トリフルオロメトキシ)フェニルである、請求項14に記載の使用
  16. 前記皮膚有害反応がざ瘡様発疹である、請求項14に記載の使用
  17. 前記対象が、式(I)の化合物を含む医薬組成物の投与前に、EGFR阻害剤、PI3K阻害剤、MEK阻害剤またはこれらの組み合わせで治療される、請求項14に記載の使用
  18. 前記EGFR阻害剤が、Iressa(登録商標)(ゲフィチニブ)、Tarceva(登録商標)(エルロチニブ)、Tykerb(登録商標)(ラパチニブ)、Erbitux(登録商標)(セツキシマブ)、Vectibix(登録商標)(パニツムマブ)、Caprelsa(登録商標)(バンデタニブ)、Portrazza(登録商標)(ネシツムマブ)、Tagrisso(登録商標)(オシメルチニブ)およびこれらの組み合わせから選択される、請求項14に記載の使用
  19. 前記PI3K阻害剤が、GDC−0980(アピトリシブ)、GDC−0941(ピクチリシブ)、BAY 80−6946(コパンリシブ)、BKM120(ブパルリシブ)、NVP−BEZ235(ダクトリシブ)、IPI 145(デュベリシブ)、イデラリシブ(GS−1101またはCAL−101)、ワートマニンおよびLY294002、ならびにこれらの組み合わせから選択される、請求項14に記載の使用
  20. 前記MEK阻害剤が、トラメチニブ(GSK1120212)、コビメチニブ(XL518)、ビニメチニブ(MEK162)、セルメチニブ、PD−325901、CI−1040、PD035901、UO126、TAK−733およびこれらの組み合わせから選択される、請求項14に記載の使用
  21. 前記医薬組成物が局所投与される、請求項14に記載の使用
  22. 前記局所投与される組成物が、ゲル、ヒドロゲル、軟膏、クリーム、スプレー、皮膚パッチ、フォーム、ローションまたは液剤の形態である、請求項14に記載の使用
  23. 前記医薬組成物が全身投与され、前記全身投与が経腸投与および非経口投与から選択される、請求項14に記載の使用
  24. 前記皮膚有害反応の重症度を減少させる、または前記皮膚有害反応の増大を予防する、請求項14に記載の使用

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