JP6911994B1 - 壁紙用化粧シート - Google Patents

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Abstract

【課題】赤外線反射性能が良好で遮熱性が高く、かつ、金属光沢感を抑えて意匠性の高い化粧シートを提供する。【解決手段】化粧シート1は、基材層10と、基材層10と重ねて配置され、金属粒子を含む赤外線反射層20と、を備え、赤外線反射層20が設けられている側である表面側から測定波長2400nmで測定した赤外線反射率が28%以上であり、表面側から入射角度60°で測定したグロス値が7.0以下である。これにより良好な遮熱性と意匠性を確保する。【選択図】図1

Description

本発明は、化粧シートに関するものである。
従来、壁紙等の化粧シートで熱線反射効果を得る方法として、断熱遮熱シート(例えば、特許文献1)や熱線反射性壁紙(例えば、特許文献2)等が知られている。しかし、熱線反射層に金属層を設けることで壁紙としての意匠が損なわれたり、球状金属酸化物を表層面に設けるため汚染性に劣ったりするという課題があった。
また、特許文献3では、棒状二酸化チタンと球状二酸化チタンを併用することで、壁紙としての意匠を維持したまま近赤外線反射率を高くする方法が提示されている。しかし、特許文献3の構成では、棒状二酸化チタンが特殊なため高価である。また、太陽光を想定して、300nmから780nmの可視光領域、および、780nmから2500nmの近赤外線領域における、日射反射率で評価しており、室内における輻射熱の反射を想定したものではない。
また、アルミニウム粉末を顔料として壁紙に金属調の意匠を持たせる方法が知られている(特許文献4)。しかし、特許文献4の構成では、金属調の意匠以外の意匠をもつ化粧シートを構成することができず、利用範囲が限られていた。また、特許文献4では、赤外線反射性能については言及されておらず、赤外線反射特性が期待できるものであるのか不明であった。
特開2015−189086号公報 特開2007−314912号公報 特開2018−167539号公報 特開2016−176152号公報
本発明の課題は、赤外線反射性能が良好で遮熱性が高く、かつ、金属光沢感を抑えて意匠性の高い化粧シートを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の発明は、基材層(10)と、前記基材層(10)と直接又は間接的に重ねて配置され、金属粒子を含む赤外線反射層(20)と、を備え、前記赤外線反射層(20)が設けられている側である表面側から測定波長2400nmで測定した赤外線反射率が28%以上であり、前記表面側から入射角度60°で測定したグロス値が7.0以下である、化粧シート(1、1B)である。
第2の発明は、第1の発明に記載の化粧シート(1、1B)において、前記金属粒子は、アルミニウム粒子であること、を特徴とする化粧シート(1、1B)である。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明に記載の化粧シート(1、1B)において、前記基材層(10)は、多孔質層(12)を有すること、を特徴とする化粧シート(1、1B)である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかに記載の化粧シート(1B)において、前記赤外線反射層(20)よりも表面側に隠蔽層(50)を有すること、を特徴とする化粧シート(1B)である。
本発明によれば、赤外線反射性能が良好で遮熱性が高く、かつ、金属光沢感を抑えて意匠性の高い化粧シートを提供することができる。
第1実施形態の化粧シート1の層構成を示す断面図である。 夏季を想定した化粧シート1の使用形態を示す図である。 冬季を想定した化粧シート1の使用形態を示す図である。 第2実施形態の化粧シート1Bの層構成を示す断面図である。 実施例及び比較例の構成及び評価結果をまとめた図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の化粧シート1の層構成を示す断面図である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張したり、省略したりして示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
本明細書において、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
また、本発明において透明とは、少なくとも利用する波長の光を透過するものをいう。例えば、仮に可視光を透過しないものであっても、赤外線を透過するものであれば、赤外線用途に用いる場合においては、透明として取り扱うものとする。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において規定する具体的な数値には、一般的な誤差範囲は含むものとして扱うべきものである。すなわち、±10%程度の差異は、実質的には違いがないものであって、本件の数値範囲をわずかに超えた範囲に数値が設定されているものは、実質的には、本件発明の範囲内のものと解釈すべきである。
本実施形態の化粧シート1は、基材層10と、赤外線反射層20と、絵柄層30と、保護層40とがこの順で重ねて配置されている。なお、重ねて配置とは、直接重ねて配置される形態の他、間に他の層を介して重ねられる場合も含むものとする。本実施形態の化粧シート1は、主に壁紙として屋内の壁面等に貼付されて使用されるものではあるが、貼付対象は、壁面に限らず、例えば、天井面や床面等であってもよい。なお、以下の説明において、図1中の屋内側と示された側を「表側」、屋外側と示された側を「裏側」とも呼ぶこととする。
基材層10は、裏打層11と、多孔質層12とを備えている。
裏打層11は、裏打材(紙からなる場合は裏打紙)とも呼称され、化粧シート1の使用時には、この裏打層11の裏面側に糊剤が塗布されて壁面等の被着体に貼付される。裏打層11は、例えば、紙、織布、又は、不織布(樹脂繊維不織布)等を素材として用いてもよい。
紙としては、公知の各種化粧紙に用いられる上質紙、薄葉紙、クラフト紙、リンター紙、パーチメント紙、グラシン紙、硫酸紙等、又はこれらの紙に硝子繊維や樹脂纖維を混抄した混抄紙、これらの紙にゴムラテックス、アクリル樹脂殿樹脂を含侵した含侵紙等を用いることができる。紙の坪量は、通常、20〜200g/m程度の物を用いることができる。
織布、又は、不織布としては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂殿樹脂、又は硝子からなる纖維を用いた織布、又は、不織布を用いることができる。織布、又は、不織布の坪量は、通常、20〜200g/m程度の物を用いることができる。
裏打層11の厚さは、20〜2000μm程度のものを用いることができる。
多孔質層12は、裏打層11の表側の面に積層され、複数の孔がランダムに形成されており、加熱により発泡した状態となっている。化粧シート1が多孔質層12を備えることによって、後述するように、保冷効果及び保温効果の向上に寄与する。
多孔質層12に含まれる樹脂成分は、特に制限されないが、ポリエチレン、及びエチレンとαオレフィン以外の成分とをモノマーとするエチレン共重合体(以下、「エチレン共重合体」と略記する)からなる群から選ばれた少なくとも1種を含有することが好ましい。また、ポリエチレン及びエチレン共重合体は、融点及びメルトフローレート(MFR)の観点で押出し製膜に適しており、多孔質層12の形成の簡便性の点でも利点がある。
上記ポリエチレンとしては、エチレンの単独重合体であってもよく、またエチレンとαオレフィンの共重合体であってもよい。
また、上記エチレン共重合体としては、例えば、カルボン酸ビニルエステル、α,β不飽和カルボン酸、α,β不飽和カルボン酸エステルを構成コモノマーとして含むエチレン共重合体が挙げられる。上記カルボン酸ビニルエステルとしては、具体的には、酢酸ビニル等が挙げられる。また、上記α,β不飽和カルボン酸としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。上記α,β不飽和カルボン酸エステルとしては、具体的には、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル等が挙げられる。これらのコモノマーは1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記エチレン共重合体として、具体的には、エチレン− 酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン− メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン− アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体(EMAA)等が挙げられる。これらのエチレン共重合体は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
多孔質層12の樹脂成分として、上記エチレン及び/又は上記エチレン共重合体を使用する場合、これらの樹脂成分以外に他の樹脂成分が1種以上含まれていてもよい。
多孔質層12を形成する樹脂組成物としては、例えば、上記樹脂成分、発泡剤、無機充填剤、粒子、発泡助剤、架橋助剤等を含む樹脂組成物を好適に使用できる。その他にも、安定剤、滑剤等を添加剤として使用できる。
多孔質層12に使用される発泡剤としては公知の発泡剤から選択することができる。例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホルムアミド等のアゾ系;オキシベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジド系等の有機系熱分解型発泡剤や、マイクロカプセル型発泡剤、重曹等の無機系発泡剤等が挙げられる。これらの発泡剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
赤外線反射層20は、基材層10の多孔質層12側に重ねて配置され金属粒子を含むことにより中赤外線及び遠赤外線を反射する機能を備えている。
赤外線反射層20は、赤外線反射作用を有する金属粒子を適量混合したアクリル樹脂、ウレタン樹脂、カゼイン樹脂等を主成分とするインキを基材層10状に塗布して硬化させたり、張り合わせたり、転写したり等、様々な加工方法により形成することができる。赤外線反射層20の金属粒子(P:ピグメント)と金属粒子以外の固形成分(V:ビヒクル)との重量比(以下、P/V比と呼ぶ)は、所定の赤外線反射性能と後述する金属光沢感を抑えた意匠性を担保できる範囲内であれば特に限定されないが、0.01以上、1.5以下であることが好ましく、0.05以上、1.0以下であることがより好ましい。
赤外線反射層20に用いる金属粒子は、中赤外線から遠赤外線の波長領域における赤外線反射作用を備えていれば、どのような金属でもよいが、例えば、アルミニウム粒子、金粒子、銀粒子、銅粒子、ステンレス鋼粒子等が好適である。アルミニウム粒子を用いることによって、比較的安価に所定の赤外線反射性能が得られる。金属粒子は、金属だけで構成されていてもよいし、金属以外の粒子の表面を金属が被覆されて構成されていてもよいし、金属粒子の表面を樹脂等が被覆されて構成されていてもよい。金属粒子は、一種類の金属で構成されていてもよいし、二種以上の金属で構成されていてもよい。後述する金属光沢感を抑えた意匠性を担保するため、金属粒子の平均粒子径は、5μm以上、20μm以下であることが望ましく、11μm以上、20μm以下であることがより望ましい。仮に、平均粒子径が20μmよりも大きい場合、視認性、意匠性、分散性等が問題となるため望ましくない。なお、金属粒子の平均粒子径の下限値については、遮熱効果が出ていれば特に5μmより小さくてもよいが、コストとの兼ね合いで適宜選択するとよい。
赤外線反射層20の層厚は、0.5μm以上50μm以下とすることが望ましく、1μm以上20μm以下とすることがより望ましい。0.5μm以下であると、赤外線反射作用を十分に得られず、また、50μmを超えると、金属光沢感が強く生じてしまうからである。
絵柄層30は、絵柄が印刷形成されており、加飾を行う層である。より具体的には、絵柄層30は、赤外線反射層20の基材層10とは反対側(使用時に屋内側となる側)にインキ層を積層することによって、絵柄を形成している。実施形態の絵柄層30は、平面内において積層される領域が局在化している(すなわち、全面被覆では無い)模様絵柄層である。
絵柄層30は、公知のインキを用い公知の印刷法により適宜所望の絵柄を印刷して形成する。
適用可能な公知の印刷法としては、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、平版オフセット印刷、フレキソ印刷等の有版印刷法、又はインキジェット印刷、各種転写印刷等の無版印刷法の中から適宜選択することができる。
インキは、樹脂バインダー中に着色剤、その他必要に応じて各種添加剤を添加してなる。
樹脂バインダーは、印刷する対象の材料と要求性能に応じて選択されるが、例えば、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂、アルキド系樹脂等が用いられる。着色剤としては、例えば、弁柄、バーミリオンレッド、カドミウムレッド、チタンイエロー、黄鉛、鉄黄、群青、紺青、コバルトブルー、緑青、鉄黒、カーボンブラック、チタン白、亜鉛華、アンチモン白等の無機顔料、キナクリドンレッド、ポリアゾレッド、イソインドリノンイエロー、ニッケル−アゾ錯体、フタロシアニンブルー、アゾメチンアゾ系黒顔料、ペリレン系黒顔料等の有機顔料又は染料等を1種単独で又は2種以上混合配色して用いることができる。
絵柄としては、木目柄、石目柄、布目柄、皮シボ柄、幾何学模様、文字、全面ベタ又はこれら組み合わせを、所望の意匠外観に応じて適宜選択することができる。
保護層40は、化粧シート1の最表面側(屋内側の最表面側)に積層されており、化粧シート1の表面耐久性(耐擦傷性、耐摩耗性、耐汚染性等)を向上させたり、表面の光沢度を適宜に調整したりする。保護層40は、樹脂層(保護フィルム)の積層、塗膜の塗工、又は樹脂層の積層と塗膜の塗工の併用により形成することができる。
保護層40に用いる樹脂層(保護フィルム)を形成する樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のオレフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート共重合体等のアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、エチレングリコール−テレフタル酸−イソフタル酸共重合体、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)等のスチレン系樹脂、ポリイソプレン、天然ゴム、エチレンプロピレンゴム(EPR)、クロロプレンゴム等のゴム、ウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられる。なお、上記例示した樹脂以外を用いてもよい。保護層40の厚みは用途、要求性能等に応じて適宜選定すればよいが、0.5μm以上1000μm以下が好ましく、1μm以上100μm以下がより好ましい。
塗膜の塗工の場合には、例えば、熱硬化型ウレタン樹脂、熱硬化型ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等の公知の熱硬化型樹脂(1液硬化型又は2液硬化型のもの)、紫外線、電子線等の電離放射線の照射により架橋又は重合するアクリル酸エステル系、エポキシ系、不飽和ポリエステル系等の公知の電離放射線硬化型樹脂等の中から適宜選択することができる。塗膜の厚さは、通常、1〜100μm程度(硬化後の膜厚)とすることができる。
なお、特に図示していないが、化粧シート1は、少なくともその表面(保護層40の表面)に微細な凹凸形状を備えていてもよい。凹凸形状は、保護層40の表面のみに設けられている形態でもよいし、全体にエンボス加工されていてもよい。この凹凸形状によって、化粧シート1の意匠をさらに変えることが可能である。
本実施形態の化粧シート1は、化粧シート1の赤外線反射層20が設けられている側である表面側から測定波長2400nmで測定した赤外線反射率が28%以上であることが望ましい。後述する保冷効果及び保温効果を十分に得られるためである。また、赤外線反射層20は、上記赤外線反射率が35%以上であることがより望ましく、40%以上であることがさらに望ましい。赤外線反射率を上記適切な範囲とするためには、赤外線反射層20における金属粒子の種類やP/V比、赤外線反射層20の層厚、等によって調整可能である。
ここで、本実施形態の化粧シート1によって、屋内の温度を保つ効果(保冷効果、及び、保温効果)が得られる理由について説明する。
図2は、夏季を想定した化粧シート1の使用形態を示す図である。なお、図2において、基材層10の屋外側には、不図示の建物の壁面が存在し、不図示の糊剤によって化粧シート1が壁面に貼付されているものとする(以下の図3も同様)。
夏季には、外壁が屋外の高温の気温や日射等によって熱せられて高温となり、外壁からの赤外線が屋内側へ向けても放射される。この外壁からの赤外線放射は、赤外線反射層20によって反射される。よって、屋内側へ放射される外壁からの赤外線放射は、低放射となり、屋内の冷気が保たれる。また、化粧シート1の表面温度が上がり難くなり、冷房による室内の保冷効果を高めることができる。また、多孔質層12の存在も、屋内の冷気を保つために寄与する。
図3は、冬季を想定した化粧シート1の使用形態を示す図である。
冬季には、屋内が暖房によって暖められており、その暖房器具からの輻射熱や、暖められた屋内の家具等から赤外線が放射される。この屋内での赤外線放射は、赤外線反射層20によって反射される。また、冬季には、太陽の高さが低いことから窓等から太陽光が屋内に差し込む場合も多く、そのような屋内に差し込んだ太陽光による赤外光(波長2400nmを含んでいる)も赤外線反射層20によって屋内側へ反射させることができる。よって、屋内の暖気が保たれる。また、化粧シート1の表面温度が上がりやすくなり、暖房による室内の保温効果を高めることができる。また、多孔質層12の存在も、屋内の暖気を保つために寄与する。
本実施形態の化粧シート1では、赤外線反射層20が反射する赤外光の波長域が、2400nmにおいて、高い反射率を有している。これにより、従来の二酸化チタンを用いた壁紙(例えば、特許文献3)と比べて、より優れた保冷効果、及び、保温効果を得ることができる。
特許文献3のような二酸化チタン等を用いた遮熱性壁紙では、近赤外線の反射率は高いものの、中赤外線との境界領域である2400nmでの反射率は記載されていない。太陽光の直射を防ぐという用途であれば、太陽光には近赤外線が多く含まれることから、近赤外線を反射することは有効である。しかし、上記図2及び図3に示したような、物体から放射される赤外線は、中赤外線から遠赤外線の領域の波長が多い。ここで、波長2400nmは、近赤外線と中赤外線の境界領域であるが、ここでの反射率の増減はそのまま中赤外線から遠赤外線の領域の波長(2500〜20000nm)全体の反射率の増減と連動することが分かっており、一般的な測定機器で数値の差をより確認できる値として採用した波長である。つまり、ここでの反射率が、室内における輻射熱の反射、すなわち、保温の効果を適切に反映するものであることを本発明者らが見出したものである。
これにより、夏季は、屋外からの熱を反射して室内の冷房効果を持続(保冷)することができ、冬季は、窓から入射する太陽光や室内の熱を内部で反射して室内を保温することができる。
なお、具体的にどの程度の保冷・保温効果が期待できるかについては、建築物の形態・環境等によって大きく左右されるので、定量的には判断しにくいが、例えば、2400nmでの反射率を数%向上させることで、室温を1℃程度保冷、又は、保温することができる。1℃の保冷・保温効果は、冷暖房に費やすエネルギーとしてみると非常に大きな効果である。
また、上記構成の本実施形態の化粧シート1では、単に遮熱効果(保冷・保温効果)を得ただけのものではなく、見た目の自然な意匠を備えている。通常、金属粒子を含めることにより、その金属粒子による可視光反射によって、金属調の見た目になってしまうことが多い。例えば、特許文献4では、アルミニウム粉末を顔料として壁紙に金属調の意匠を持たせている。金属調の意匠は、特定の用途にとっては魅力的な意匠である一方、通常の落ち着いた室内に使用するには、違和感が生じる場合が多い。
本願発明者らは、金属粒子を含めて赤外線反射層20を構成しつつ、金属調を抑制した、すなわち、金属光沢感が殆どなく自然な外観の意匠となる化粧シートとすることを可能としたものである。
赤外線反射層20は、化粧シート1の表面にあるのではなく、赤外線反射層20の上には、本実施形態の例でも、絵柄層30と保護層40とが表面側(屋内側)に積層されている。したがって、赤外線反射層20が意匠(外観の見た目)に及ぼす影響は、単に赤外線反射層20単体のみでは決まらず、化粧シート1全体の構成によって決定されるものである。
本願発明者らは、60°グロス値を用いて評価することにより、赤外線反射層20に起因する金属光沢感の有無を良好な相関性をもって化粧シート1全体として金属光沢感の評価をすることができることを見出した。
なお、グロス値の測定値には、60°グロス値の他に、20°グロス値、85°グロス値も一般に知られている。
後述する実際に実施例と比較例を複数例作製して比較した試験においても、60°グロス値に加えて、20°グロス値及び85°グロス値の測定も行い、いずれのグロス値が金属光沢感の評価に適しているかを検討した。この結果は、後述する図5中に併記した。なお、60°グロス値は、株式会社 村上色彩技術研究所製のポータブルグロスメーターGMX−203を用いて測定を行った。また、20°グロス値、及び、85°グロス値は、BYK−Gardner社製のmicro−TRI−gloss Cat.No.4563を用いて測定を行った。
20°グロス値、及び、85°グロス値は、測定値が小さく、サンプル間の差が出にくい結果であった。また、実施例6では85°グロス値が異常に上がってしまう現象も発生した。これは、測定角度が85°の場合、光が赤外線反射層20まで達しにくく、表面側に近い隠蔽層での反射性が影響してしまうためと考えられる。したがって、20°グロス値、及び、85°グロス値は、赤外線反射層20の金属光沢感を評価するのには適さず、60°グロス値が意匠性の評価結果との相関も高く、金属光沢感を評価するのに適していると判断した。
上述した60°グロス値の測定は、化粧シート1の全体を表面側から入射角度60°で測定される。具体的には、株式会社 村上色彩技術研究所製のポータブルグロスメーターGMX−203を用いて測定を行った測定値において、60°グロス値が7.0以下であることにより、金属光沢感を抑えた意匠とするために望ましい。また、60°グロス値が6.0以下であることがより望ましく、60°グロス値が5.0以下であることがさらに望ましい。下限値は特に限定されないが、2.0以上であってもよく、3.0以上であってもよく、4.0以上であってもよい。
60°グロス値を上記適切な範囲とするためには、赤外線反射層20における金属粒子の種類やP/V比、赤外線反射層20の層厚、絵柄層30の絵柄の状態、保護層40の表面凹凸の状態、隠蔽層50(後述)の有無、等によって調整可能である。この具体例については、実施例を挙げて後述する。
以上説明した第1実施形態の構成によれば、2400nmでの反射率が28%以上の赤外線反射層20を備え、かつ、60°グロス値が7.0以下としたことにより、保冷・保温効果を得ることができ、かつ、金属光沢感が抑えられた意匠を備える化粧シート1とすることができる。
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態の化粧シート1Bの層構成を示す断面図である。
第2実施形態の化粧シート1Bは、隠蔽層50をさらに備えている他は、第1実施形態の化粧シート1と同様な構成をしている。よって、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
隠蔽層50は、赤外線反射層20よりも表面側に配置されている。より具体的には、本実施形態では、隠蔽層50は、赤外線反射層20と絵柄層30との間に配置されている。隠蔽層50は、赤外線反射層20による金属光沢感を抑制する効果があれば、どのようなものでもよいが、好適には、酸化チタンを配合した白色インキを用いて、平面内を全面被覆して平面内の色調が均一となったベタ印刷することにより構成することができる。赤外線反射層20よりも表面側に隠蔽層50を設けることにより、良好な赤外線反射性能を確保しつつ赤外線反射層20による金属光沢感を効果的に抑制することができる。
(実施例と比較例)
次に、実際に実施例と比較例を複数例作製して比較した結果を説明する。
図5は、実施例及び比較例の構成及び評価結果をまとめた図である。
ここでは、図5及び以下に示すように実施例として6例、比較例として3例の合計9例を比較した。
(実施例1)
先ず、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(三井・ダウ ポリケミカル株式会社製 エバフレックスV406)100部、二酸化チタン(粒径0.21μm)30部、炭酸カルシウム10部、発泡剤5部、発泡助剤3.5部を混練した樹脂混合物を約100μmとなるように製膜し樹脂シートを作製した。
次に裏打層11となる裏打紙を上記樹脂シートに熱ラミネートし、これにEB照射(200kV、35kGy)し、適度に硬化させた。
この後、平均粒子径11μmのアルミニウム粒子を(P:ここではアルミニウム粒子)/(V:ここではアルミニウム粒子以外の固形分)の重量比で、0.12となるように配合した水性インキをグラビア印刷機により1.0g/mで全面にコートし、赤外線反射層20を形成した。なお、ここで用いたアルミニウム粒子は、鱗片状の形状であり、平均粒子径は、長辺における測定値の平均値である。その後、保護層40としてOP層(ビニブランSN)を1.0g/mで塗工して乾燥した。
最後に、ギアオーブン(220℃、35秒)にて樹脂シートを発泡させて多孔質層12を形成して所望の化粧シートを得た。
また、保護層40の表面には、凹凸形状を設けていない。
実施例1は、絵柄層30を備えない他は、第1実施形態に準拠した形態である。
(実施例2)
アルミニウム粒子をP/V比0.06で配合した以外は、実施例1と同様な構成とした。
(実施例3)
アルミニウム粒子をP/V比0.24で配合した以外は、実施例1と同様な構成とした。
(実施例4)
アルミニウム粒子を、平均粒径6μmのアルミニウム粒子にした以外は、実施例1と同様な構成とした。
(実施例5)
EMAA樹脂(三井・ダウ ポリケミカル株式会社製 ニュクレルN1110H)100部、二酸化チタン(粒径0.21μm)30部、炭酸カルシウム15部、発泡剤6部、発泡助剤6部を混練した樹脂混合物を約60μmとなるように製膜し樹脂シートを作成した。
次に裏打層11となる裏打紙を上記樹脂シートに熱ラミネートした後、平均粒子径11μmのアルミニウム粒子をP/V比0.12となるように配合した水性インキをグラビア印刷機により1.0g/mで全面にコートし、赤外線反射層20を形成した。
これに、保護層40の主体となるポリエチレンフィルムを約12μmとなるように製膜して赤外線反射層20の上に熱ラミネートした。
さらにシリカ(粒径5μm)をP/V比0.2となるように配合したEB架橋性樹脂を1.8g/mで上記ポリエチレンフィルムの表面側に塗工して乾燥し、EB照射(200kV、35kGy)により架橋した。
その後、ギアオーブン(220℃、40秒)にて上記樹脂シートを発泡させて多孔質層12を形成し、所望の化粧シートを得た。
この実施例5では、最表面にシリカを含む層が構成されているので、実施例1等と比べると、シリカに起因する微細な凹凸が認められ、また、このシリカによって光拡散効果を備えている。
(実施例6)
アルミニウム粒子をP/V比0.61で配合した水性インキで赤外線反射層を形成した後、酸化チタンを配合した白色インキ層を隠蔽層50として1.0g/mで全面コートした以外は、実施例1と同様な構成とした。
実施例6は、絵柄層30を備えない他は、第2実施形態に準拠した形態である。
(比較例1)
赤外線反射層20を設けない以外は、実施例1と同様な構成とした。
(比較例2)
アルミニウム粒子をP/V比0.03で配合した以外は、実施例1と同様な構成とした。
(比較例3)
アルミニウム粒子をP/V比0.61で配合した以外は、実施例1と同様な構成とした。
上記実施例及び比較例について、可視光線反射率、赤外線反射率、60°グロス値、意匠性(見た目)の各項目を測定した結果を図5に示した。
ここで、可視光線反射率の測定は、各実施例、比較例の化粧シートの裏面側に石膏ボードを配置し、化粧シートの表面側から株式会社 日立ハイテクサイエンス製の紫外可視近赤外分光光度計UH4150(検出器:標準積分球)を用いて、波長550nmにおいて行った。
赤外線反射率の測定は、各実施例、比較例の化粧シートの裏面側に石膏ボード(吉野石膏株式会社製 準不燃板)を配置し、化粧シートの表面側から株式会社 日立ハイテクサイエンス製の紫外可視近赤外分光光度計UH4150(検出器:標準積分球)を用いて、波長2400nmにおいて行った。近赤外線領域と中赤外線領域との境界領域に相当する。この波長2400nmでの測定は、他の波長域における測定よりも、測定値に顕著な差異が現れたことから、中赤外線領域の反射光の評価に適切な波長であると考えられる。
可視光線反射率の測定は、各実施例、比較例の化粧シートの裏面側に石膏ボード(吉野石膏株式会社製 準不燃板)を配置し、化粧シートの表面側から株式会社 日立ハイテクサイエンス製の紫外可視近赤外分光光度計UH4150(検出器:標準積分球)を用いて行った。
60°グロス値については、各実施例、比較例の化粧シートの保護層側から先に説明した株式会社 村上色彩技術研究所製のポータブルグロスメーターGMX−203を用いて測定を行った。
意匠性(見た目)の評価については、目視による官能評価であって、化粧シートの表面を様々な照明条件と観察角度から観察して以下の基準によって行った。
評価結果「最良」:通常の壁紙と遜色無く、光沢感を抑えたマットな壁紙意匠を表現できている。
評価結果「良」:通常の壁紙と遜色無い壁紙意匠を表現できている。
評価結果「使用可」:僅かに光沢感があるが、壁紙意匠として十分に使用可能なレベル。
評価結果「不可」:金属光沢感があり、金属光沢感を望まない壁紙意匠として使用不可なレベル。
実施例1では、赤外線反射率が35%であることから十分な遮熱性が得られており、また、60°グロス値が5.6で意匠性も「良」であった。よって、実施例1は、P/V比とアルミニウム粒子の粒径とのバランスがよい構成であると考えられる。
実施例2では、赤外線反射率が30%と、実施例1よりも若干劣るが十分な遮熱性が得られており、また、60°グロス値が4.8で意匠性は「最良」であった。よって、実施例2は、意匠性を重視する場合に好適なP/V比とアルミニウム粒子の粒径との組み合わせであると考えられる。
実施例3では、赤外線反射率が44%であることから非常に優れた遮熱性が得られており、その一方で、60°グロス値が6.6で意匠性は「使用可」であった。よって、実施例3は、遮熱性を重視する場合に好適なP/V比とアルミニウム粒子の粒径との組み合わせであると考えられる。
実施例4では、赤外線反射率が36%であることから十分な遮熱性が得られており、その一方で、60°グロス値が6.4で意匠性は「使用可」であった。実施例4は、実施例1と比べてアルミニウム粒子の粒径が小さく6μmとなっている形態である。よって、アルミニウム粒子の粒径は、6μmでも使用可能ではあるが、11μm以上であることがより望ましいと言える。
実施例5では、赤外線反射率が34%であることから十分な遮熱性が得られており、また、60°グロス値が4.1で意匠性は「最良」であった。実施例5は、保護層40の最表面にシリカを配合した拡散層として機能する層を設けていることから、60°グロス値と意匠性において大変良好な結果が得られたと考えられる。このことから、保護層40が意匠性に大きく影響することが確認できた。
実施例6では、赤外線反射率が50%であることから非常に優れたな遮熱性が得られており、また、60°グロス値が4.1で意匠性は「最良」であった。実施例6は、アルミニウム粒子の含有量が他の構成に比べて大変多いことから、良好な遮熱性が得られていると考えられる。また、実施例6では、隠蔽層50を設けたことから、60°グロス値と意匠性においても大変良好な結果が得られたと考えられる。このことから、隠蔽層50を設けることにより、より多くのアルミニウム粒子を含有することが可能であることが確認できた。
比較例1は、従来の化粧シートと同等なものであり、赤外線反射層20がないことから、可視光反射率は高いが、赤外反射率が23%と低いことから遮熱性はあまり期待できない。なお、60°グロス値4.6と低いので意匠性は「最良」である。
比較例2は、アルミニウム粒子の含有量が他の構成に比べて非常に少ないので、赤外反射率が26%であり比較例1よりは改善されているが低いことから遮熱性はあまり期待できない。なお、60°グロス値4.5と低いので意匠性は「最良」である。
比較例3は、アルミニウム粒子の含有量が他の構成に比べて非常に多い(実施例6と同量)ので、赤外反射率が52%であることから非常に優れたな遮熱性が得られているものの、実施例6のような隠蔽層50を備えていない。そのため、60°グロス値が7.1で意匠性は「不可」であった。
上記結果について総合的に評価及び検討すると、以下のことが読み取れる。
先ず、意匠性の評価、すなわち、実際の見た目は、60°グロス値の測定結果と非常によい相関性があり、以下のような関係にあるといえる。
60°グロス値が5.0以下であれば、「最良」な意匠性が得られる。
60°グロス値が5.0を超え6.0以下であれば、「良」な意匠性が得られる。
60°グロス値が6.0を超え7.0以下であれば、「使用可」な意匠性が得られる。
60°グロス値が7.0を超えると、「不可」な意匠性が得られる。
よって、金属光沢感を抑える意匠を得るためには、60°グロス値の測定値を評価パラメータとして利用可能であるといえる。
また、金属粒子の平均粒子径は、5μm以上、20μm以下であることが望ましく、11μm以上、20μm以下であることがより望ましい。
さらに、金属粒子の含有量だけでは、60°グロス値は決まらず、保護層40及び隠蔽層50の影響を大きく受ける。したがって、金属光沢感を抑えるためには、化粧シートの全ての層構成の影響を総合的に評価できる60°グロス値によって総合的に判断できると結論付けることができる。
さらに、波長550nmにおける可視光線反射率が65%以上であると、良好な意匠性を得られることが確認できた。
以上説明したように、本発明によれば、測定波長2400nmで測定した赤外線反射率が28%以上であり、かつ、表面側から入射角度60°で測定したグロス値が7.0以下であることにより、良好な遮熱性を確保しながらも、金属光沢感を抑えた意匠を備えた化粧シートを実現することができる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)各実施形態において、多孔質層12を備える構成を例に挙げて説明した。これに限らず、例えば、多孔質層12を省略してもよい。
(2)各実施形態において、化粧シートは、基材層と、赤外線反射層と、絵柄層と、保護層とを備える構成、及び、さらに隠蔽層を備える構成を例示して説明した。これに限らず、他の層を追加してもよいし、一部の層を省略してもよい。
(3)各実施形態において、模様絵柄層である絵柄層30と、隠蔽層50とが直接重ねて配置されている例を挙げて説明した。これに限らず、絵柄層と隠蔽層との組み合わせは適宜変更することができる。例えば、隠蔽層50自体を絵柄層の一部として用いてもよい。また、絵柄層と隠蔽層との間に、隠蔽層とは異なる色のベタ絵柄層を配置してもよい。さらに、隠蔽層に白色以外の他の顔料を混在させて絵柄層の一部として用いてもよい。
なお、各実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
1、1B 化粧シート
10 基材層
11 裏打層
12 多孔質層
20 赤外線反射層
30 絵柄層
40 保護層
50 隠蔽層

Claims (3)

  1. 基材層と、
    前記基材層と直接又は間接的に重ねて配置され、金属粒子を含む赤外線反射層と、
    を備え、
    前記基材層は、多孔質層を有し(但し、多孔質が繊維からなる織布又は不織布である場合を除く。)、
    前記赤外線反射層が設けられている側である表面側から測定波長2400nmで測定した赤外線反射率が28%以上であり、
    前記表面側から入射角度60°で測定したグロス値が7.0以下である、壁紙用化粧シート。
  2. 請求項1に記載の壁紙用化粧シートにおいて、
    前記金属粒子は、アルミニウム粒子であること、
    を特徴とする壁紙用化粧シート。
  3. 請求項1又は請求項に記載の壁紙用化粧シートにおいて、
    前記赤外線反射層よりも表面側に隠蔽層を有すること、
    を特徴とする壁紙用化粧シート。
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