JP2010031604A - 昇温抑制床シート - Google Patents

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【課題】光線(特に赤外線)を反射して表面温度の上昇を抑制でき、且つ、鮮明な着色模様等を付与できる、昇温抑制床シートを提供する。
【解決手段】顔料が含まれた合成樹脂製の表面意匠層1と、この表面意匠層の下側に設けられた合成樹脂製の光線反射層2とを少なくとも備えた床シートであって、光線反射層2には黒色顔料が含まれてなく白色顔料が含まれている昇温抑制床シートとする。表面意匠層1で光線反射層2を隠蔽することで表面意匠層1の着色模様等を鮮明にし、表面意匠層1を透過した光線(特に赤外線)を光線反射層2で反射することによって表面温度の上昇を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、屋外プールなどの周囲に好ましく敷設される昇温抑制床シートに関する。
従来より、屋外プールなどの周囲には合成樹脂製の床シートが敷設され、プール周りの美観の向上、歩行者の滑り防止、転倒時の衝撃緩和と怪我防止が図られている。しかしながら、屋外プールの周囲に一般的な合成樹脂製の床シートを敷設すると、直射日光によって床シートの表面温度が50〜60℃程度まで上昇するため、裸足の歩行者は足裏が熱くて歩行し辛く、ひどい場合には火傷することもあった。
一方、建物の屋上などの断熱防水工法に用いる防水シートとして、シート表面に、カーボン顔料を含まず、中空セラミックバルーンを1〜10質量%含んだ赤外線反射層を有する防水シートが提案されている(特許文献1)。
この防水シートは、シート表面の赤外線反射層に、赤外線を吸収し蓄熱して表面温度を上昇させやすいカーボン顔料を含有させないで、赤外線と紫外線を反射する性質のある中空セラミックバルーンを含有させることにより、遮熱性を付与してシート表面の温度上昇を抑えるようにしたものである。
特開2004−360332号公報
しかしながら、前記特許文献1のシートを床シートとして適用しようとした場合、前記特許文献1のシートのように、シート表面の赤外線反射層がカーボン顔料を含まず、中空セラミックバルーンを含むものであると、赤外線反射層に着色模様等を形成しても、可視光線も乱反射して全体に白っぽくなって着色模様が不鮮明になり、意匠性に富む床シートを得ることが難しいという問題があった。
本発明は上記の問題に対処すべくなされたもので、その解決しようとする課題は、光線(特に赤外線)を反射して表面温度の上昇を抑制でき、且つ、鮮明な着色模様等を付与できる、昇温抑制床シートを提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明に係る昇温抑制床シートは、顔料が含まれた合成樹脂製の表面意匠層と、この表面意匠層の下側に設けられた合成樹脂製の光線反射層とを少なくとも備えた床シートであって、光線反射層には黒色顔料が含まれてなく、白色顔料が含まれていることを特徴とするものである。
本発明の昇温抑制床シートにおいては、光線反射層の明度(L*)が85以上であることが望ましく、光線反射層に白色顔料が0.1〜5質量%含まれていることが望ましい。また、表面意匠層に凹凸が形成され、凹部の厚みが0.1〜1mmであることが望ましい。
本発明の昇温抑制床シートは、顔料の含まれた表面意匠層によって白色顔料の含まれた光線反射層が隠蔽され、表面化粧層の顔料に応じて太陽光線の可視光線の一部が吸収されると共に一部が反射されるので、表面意匠層が全体的に白っぽくならず、顔料に対応した有彩色や無彩色からなる鮮明な着色模様等を視認することができる。しかも、表面化粧層を透過した赤外線は、白色顔料が含まれ黒色顔料が含まれないため光線反射層で反射され、表面化粧層の表面から放射されて、床シートの赤外線反射率が高くなるため、表面化粧層の表面温度の上昇が抑制される。
光線反射層の明度(L*)は上述したように85以上であることが望ましく、85以上であれば赤外線の反射が良好であるため、後述する実験データで裏付けられるように、床シートの表面温度の上昇を抑制できるが、85未満では昇温抑制効果が不充分となる。
また、光線反射層には白色顔料が上述したように0.1〜5質量%含まれていることが望ましく、白色顔料が0.1質量%未満では、赤外線の反射が低下して昇温抑制効果が不充分となり、5質量%より多くなると、光線反射層形成用の熱可塑性樹脂塊状物(ペレット)等を造り難くなる。
また、上述したように表面意匠層に凹凸が形成された昇温抑制床シートは、防滑性に優れるため、屋外プール周りに好適に敷設することができる。そして、表面意匠層の凹部の厚み(換言すれば最も薄い部分の厚み)が0.1〜1mmであると、白色顔料の含まれた光線反射層を隠蔽して鮮明な着色模様等を付与することができ、且つ、光線反射層で反射された赤外線を放射して昇温抑制効果を高めることができる。
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
図1は本発明の一実施形態に係る昇温抑制床シートの断面図である。
この昇温抑制床シートは、合成樹脂製の表面意匠層1と、この表面意匠層1の下側に設けられた合成樹脂製の光線反射層2から成る二層積層構造の床シートであって、表面意匠層1は光線反射層2を隠蔽して優れた意匠性を床シートに付与するために、各種の有色顔料、黒色顔料、白色顔料などを含有させて、鮮やかな単色に着色したり鮮やかな着色模様や図柄などを形成した層であり、光線反射層2は、表面意匠層1を透過する光線、特に赤外線を反射して床シート(表面意匠層1)の表面温度の上昇を抑制するために、黒色顔料を含有させないで白色顔料を含有させた層である。
この実施形態の表面意匠層1は、上記の顔料と、充填剤、可塑剤、安定剤、添加剤、助剤などを含んだ表面意匠層成形用の熱可塑性樹脂塊状物(ペレット)又は鱗片状物を加熱、ゲル化させ、エンボスロール等で加圧して層状に一体化すると同時に凹凸を表面に形成したものであって、異なる顔料で種々の色に着色した熱可塑性樹脂塊状物又は鱗片状物を混合使用することで、種々の色が混在する美しい点描的な模様を形成して意匠性を高めると共に、表面の凹凸によって良好な滑り止め作用が発揮されるようにしたものである。
この表面意匠層1は、JIS Z 8729に準じて測定される明度(L*)が40〜70であることが望ましく、明度(L*)が70よりも高くなると、表面意匠層1の色相が全体的に白っぽくなって意匠性が低下し、明度(L*)が40よりも低くなると、光線反射層2で赤外線を反射しても、表面意匠層1の赤外線吸収が増加するので、昇温抑制効果が不充分になる。従って、表面意匠層1の白色顔料は、上記の明度(L*)を考慮して、1〜3質量%の範囲内、好ましくは1.4〜2.3質量%の範囲内で適量含有させることが望ましい。
表面意匠層1の厚さ(凸部1aの厚さ)は0.1〜5mmとすることが好ましく、0.1mmよりも薄くなると、表面意匠層1を顔料で着色しても、光線反射層2の隠蔽が不充分となるため、表面意匠層1の色相が白っぽくなって意匠性が低下するようになり、一方、表面意匠層1の厚さ(凸部1aの厚さ)が5mmを越えると、表面意匠層1の凸部1aでの赤外線吸収が増加し、光線反射層2による赤外線反射作用が低下するため、充分な昇温抑制効果が得難くなる。表面意匠層1の更に好ましい厚さ(凸部1aの厚さ)は、1〜2.5mmである。
また、表面意匠層1の凹部1bの厚さは、0.1〜1mmとすることが好ましい。0.1mmよりも薄くなると、光線反射層2の隠蔽が不充分となるため意匠性が低下するようになり、1mmよりも厚くなると、光線反射層2による赤外線反射作用も厚さの増加につれて低下するので昇温抑制効果も不充分になる恐れが生じる。表面意匠層1の凹部1bの更に好ましい厚さは、0.3〜0.8mmである。尚、表面意匠層1に占める凹部1bの面積率は、5〜95%の広い範囲内で自由に設定可能である。
凸部1aと凹部1bの厚さは差がなく、つまり表面がフラットな状態でもよいが、表面の防滑性を考慮すると、凸部1aと凹部1bの厚さの差(高低差)は0.4〜4mmとすることが好ましく、厚さの差を0.7〜1.7mmとすることが更に好ましい。
一方、光線反射層2は、白色顔料と、充填剤、可塑剤、安定剤、添加剤、助剤などを含み、黒色顔料を一切含まない光線反射層成形用の熱可塑性樹脂塊状物又は鱗片状物を加熱、ゲル化させて層状に加圧一体化した白色の層である。この光線反射層形成用の熱可塑性樹脂塊状物又は鱗片状物には、黒色顔料以外の着色顔料を含有させてもよいが、赤外線反射率を高めて顕著な昇温抑制効果を得るためには、この実施形態のように白色顔料のみを含有させて、白色の光線反射層2を形成することが好ましい。
光線反射層2の明度(L*)は85以上であることが重要であり、これよりも明度が低い場合は、光線反射層2による赤外線の反射が低下して充分な昇温抑制効果を発揮し難くなる。従って、光線反射層2の白色顔料は、光線反射層2の明度(L*)が85以上となるように、0.1〜5質量%の範囲内、好ましくは0.5〜1.5質量%の範囲内で適量含有させることが望ましい。光線反射層2の白色顔料の含有量が0.1質量%未満であると、光線反射層2の赤外線反射作用が劣るため、充分な昇温抑制効果を得ることが難しくなり、5質量%を越えると、成形性の低下により光線反射層成形用の熱可塑性樹脂塊状物又は鱗片状物を造ることが難しくなる。
光線反射層2の厚さは特に限定されないが、赤外線を充分反射させるためには0.3〜2mm程度に設定することが望ましい。0.3mmより薄くなると赤外線の反射が不充分となり、2mmより厚くしても、それに見合うだけの効果が得られないからである。
表面意匠層1、光線反射層2の材料樹脂としては、公知の熱可塑性樹脂がいずれも使用可能であるが、その中でも、柔軟性を付与できる塩化ビニル系樹脂やポリオレフィン系樹脂が好ましく使用される。
また、表面意匠層1に含有させる有色顔料としては、イエロー、レッド、ブルー、グリーン、ブラウンなどの公知の各種有色顔料が使用され、白色顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛(亜鉛華)、鉛白などの公知の各種白色顔料が使用され、黒色顔料としては、カーボンブラックなどが使用される。光線反射層2に含有させる白色顔料も上記と同様のものが使用されるが、特に、赤外線を効率良く散乱、反射させるように粒径を0.4〜1.5μmに調整した酸化チタン(平均粒径1μm)が好適に使用される。尚、この粒径を調整した酸化チタンを表面意匠層1に含有させてもよいことは言うまでもない。
上記のような昇温抑制床シートは、例えば次の方法によって製造される。
まず、前記熱可塑性樹脂に顔料、充填剤、可塑剤、安定剤、添加剤、助剤などを混合し、これを押出成形又はカレンダー成形で棒状又はシート状に成形した後、切断又は粉砕することによって、表面意匠層成形用の熱可塑性樹脂塊状物(ペレット)又は鱗片状物と、光線反射層成形用の熱可塑性樹脂塊状物又は鱗片状物を得る。このとき、光線反射層成形用の熱可塑性樹脂塊状物又は鱗片状物には、黒色顔料を含有させないようにし、好ましくは、有色顔料も含有させないで白色顔料のみを含有させるようにする。
そして、コンベア上に光反射層成形用の熱可塑性樹脂塊状物又は鱗片状物を所定の厚さに散布すると共に、その上に表面意匠層成形用の熱可塑性樹脂塊状物又は鱗片状物を所定の厚さに散布し、その状態で加熱炉に導入してこれらの熱可塑性樹脂塊状物又は鱗片状物を加熱、ゲル化させ、エンボスロール等で加圧すると、熱可塑性樹脂塊状物又は鱗片状物がシート状に一体化されると同時に、表面に凹凸が形成されて、図1に示すような二層積層構造の昇温抑制床シートが製造される。このとき、異なる顔料で種々の色に着色した表面意匠層成形用の熱可塑性樹脂塊状物又は鱗片状物を混合して、光線反射層成形用の熱可塑性樹脂塊状物又は鱗片状物の上に散布すると、種々の色が混在する美しい点描的な模様が施された表面意匠層を有する昇温抑制床シートを得ることができ、また、種々の色に着色した表面意匠層成形用の熱可塑性樹脂塊状物又は鱗片状物を色分けして一定の模様又は図柄状に散布すると、美しい着色模様又は着色図柄の表面意匠層を有する昇温抑制床シートを得ることができる。
尚、光反射層や表面意匠層を形成する場合、上記のように、熱可塑性樹脂塊状物又は鱗片状物を所定の厚さに散布するのではなく、押出成形によって光反射層や表面意匠層を成形し、層同士を貼りあわせて床シートとしてもよく、また、光反射層のみを成形した後、その光反射層上に表面意匠層成形用の熱可塑性樹脂塊状物又は鱗片状物を散布して加熱・加圧して床シートとしてもよい。
この実施形態の昇温抑制床シートは、表面意匠層1の下側に光線反射層2を設けた二層積層構造の床シートであるが、耐傷性を向上させるために表面意匠層1の上に樹脂の塗膜層を設けるようにしてもよい。また、寸法安定性を高めるために、表面意匠層1と光線反射層2の間にガラス繊維層を設けてもよいし、光線反射層2の下側(最も下側)に不織布や織布の繊維からなる裏打層を設けて床下地との接着強度を高めるようにしてもよい。
次に、本発明の昇温抑制床シートに効果確認試験について説明する。
(効果確認試験)
塩化ビニル樹脂にイエロー顔料とブルー顔料と白色顔料(酸化チタン)を配合すると共に、充填剤、可塑剤、安定剤、添加剤を配合し、棒状に溶融押出成形した後、細かく切断して、白色顔料を1.2質量%含んだ表面意匠層成形用の黄緑色の塩化ビニル樹脂塊状物(ペレット)を得た。
一方、塩化ビニル樹脂に白色顔料(酸化チタン)を配合すると共に、充填剤、可塑剤、安定剤、添加剤を配合し、棒状に溶融押出成形した後、細かく切断して、白色顔料を1質量%含んだ光線反射層成形用の白色の塩化ビニル樹脂塊状物(ペレット)を得た。
コンベア上に、光線反射層成形用の白色の塩化ビニル樹脂塊状物を一定の厚さに散布すると共に、その上に、表面意匠層成形用の黄緑色の塩化ビニル樹脂塊状物を一定の厚さに散布し、そのまま加熱炉に導入して塩化ビニル樹脂塊状物を加熱、ゲル化させた後、エンボスロールで加圧して塩化ビニル樹脂塊状物をシート状に一体化することにより、厚さ0.9mmの白色の光線反射層の上に、凸部の厚さ1.4mm、凹部の厚さ0.5mmで、表面意匠層の表面積に占める凹部の面積率は60%の表面意匠層を有する二層積層構造の試験用の昇温抑制床シートを得た。この昇温抑制床シートは、表面意匠層によって光線反射層が隠蔽されており、表面意匠層が鮮やかな黄緑色に着色された意匠性に富む床シートであった。
得られた試験用の昇温抑制床シートについて、U−4100形分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製)を使用し、波長2600〜240mm、スキャンスピード300nm/min、積分球使用の条件下に分光反射率を測定したところ、図2のグラフに示す通りであった。この測定結果から、JIS R 3106に準じて日射反射率を算出すると共に、2600〜700nmの積分値より赤外線反射率を算出した。その結果、下記の表1に示すように、日射反射率は49.1%、赤外線反射率は52.6%であった。また、分光測色計CM―3600d(コニカミノルタ社製)を用いて、光線反射層の明度(L*)をJIS Z 8729に準じて測定したところ、下記の表1に示すように、91.0であった。
更に、この昇温抑制床シートの表面温度を、以下の方法で測定した。即ち、20℃の雰囲気温度の下に、この昇温抑制床シートを表面意匠層が上になるようにして断熱材の上に載置し、床シートから50cmの距離に設けた光源(岩崎電機社製のアイR赤外線電球、IR100/110V250WRH)から光を照射して、床シートの表面温度が恒温状態(温度に変化がみられなくなった時点を恒温状態とみなす)に達してから更に10分経過後の表面温度を、2次元放射温度計ii−1064A(HORIBA社製)で測定した。その結果、下記の表1に示すように46.9℃であった。
比較のために、白色顔料(酸化チタン)に代えて黒色顔料(カーボンブラック)を0.02質量%含有させた光線反射層成形用の灰色の塩化ビニル樹脂塊状物を用いた以外は上記と同様にして、厚さ0.9mmの灰色の光線反射層の上に、黄緑色の表面意匠層を有する二層積層構造の比較用の床シートAを得た。
更に、白色顔料(酸化チタン)に代えて黒色顔料(カーボンブラック)を0.1質量%含有させた裏打層形成用(光線反射層成形用)の黒色の塩化ビニル樹脂塊状物を用いた以外は上記と同様にして、厚さ0.9mmの黒色の光線反射層の上に、黄緑色の表面意匠層を有する二層積層構造の比較用の床シートBを得た。
これらの比較用の床シートA,Bについて、上記と同様に分光反射率を測定し、日射反射率と赤外線反射率を算出した。その結果を図2のグラフと下記の表1に示す。また、これらの床シートA,Bの表面温度と、光線反射層(裏打層)の明度を上記と同様に測定した。その結果を下記の表1に示す。
Figure 2010031604
この表1及び図2の分光反射率のグラフから、白色顔料(酸化チタン)を含み黒色顔料(カーボンブラック)を含まない白色の光線反射層を設けた本発明の昇温抑制床シートは、黒色顔料を含む灰色及び黒色の光線反射層(裏打層)を設けた比較用の床シートA及びBに比べて、日射反射率、赤外線反射率が高く、表面温度の上昇を1.2〜2.6℃ほど抑制することが分かる。従って、本発明の昇温抑制床シートを屋外プール周りに敷設すると、表面温度の上昇が抑制される分だけ裸足で歩き易くなることが分かる。
次に、白色顔料(酸化チタン)を1質量%含んだ塩化ビニル樹脂塊状物(白色塊状物)と、黒色顔料(カーボンブラック)を0.1質量%含んだ塩化ビニル樹脂塊状物(黒色塊状物)を造り、下記の表2に示すように黒色塊状物の占める率が種々異なる光線反射層(裏打層)を有する6種類の床シート(表面意匠層は前記のものと同じ)を作製した。
これらの床シートについて、前記と同様に光線反射層(裏打層)の明度(L*)と床シートの表面温度を測定した。その結果を下記の表2に示す。
Figure 2010031604
この表2を見ると、光線反射層(裏打層)の黒色顔料の含有量が増えるほど、光線反射層(裏打層)の明度(L*)が低下し、明度(L*)が85より低くなると、白色顔料のみを含んだ明度(L*)が91の本発明の昇温抑制床シートに比べて表面温度が2℃以上高くなっている。このことから、充分な昇温抑制効果を得るためには、光線反射層の明度を85以上にすることが重要であることが分かる。
本発明の一実施形態に係る昇温抑制床シートの断面図である。 本発明の試験用の昇温抑制床シートと、比較用の床シートA,Bの分光反射率を示すグラフである。
符号の説明
1 表面意匠層
1a 凸部
1b 凹部
2 光線反射層

Claims (4)

  1. 顔料が含まれた合成樹脂製の表面意匠層と、この表面意匠層の下側に設けられた合成樹脂製の光線反射層とを少なくとも備えた床シートであって、光線反射層には黒色顔料が含まれてなく、白色顔料が含まれていることを特徴とする昇温抑制床シート。
  2. 光線反射層の明度(L*)が85以上であることを特徴とする請求項1に記載の昇温抑制床シート。
  3. 光線反射層に白色顔料が0.1〜5質量%含まれていることを特徴とする請求項1に記載の昇温抑制床シート。
  4. 表面意匠層に凹凸が形成され、凹部の厚みが0.1〜1mmであることを特徴とする請求項1に記載の昇温抑制床シート。
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