JP6910932B2 - 熱転写装置 - Google Patents

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Description

本発明は、熱転写装置に関する。詳しくは、熱転写箔を用いて被転写物に箔を転写する熱転写装置に関する。
従来から、意匠性の向上等を目的として、熱転写箔(熱転写シートともいう)を利用した熱転写法による装飾加工が行われている。熱転写箔は、大まかには、基材と、装飾層と、接着層とがこの順に積層されて構成されている。そして転写(即ち熱転写箔の箔を被転写物に転写すること)に際しては、被転写物上に、接着層側が当接するように熱転写箔を重ね、箔転写用ツール(例えばレーザーペン)で熱転写箔を上から押圧しながら熱転写箔を加熱する。これにより、熱転写箔のうち押圧されている部分の接着層が溶融され、被転写物の表面に付着したのち、放熱により硬化する。その結果、被転写物から熱転写箔の基材を剥離することで、箔押しした部分に対応する形状の装飾層を接着層とともに被転写物に付着させることができる。これにより、被転写物の表面に、任意の形状(例えば図形や文字)を有する箔による装飾が施される。
例えば、特許文献1には、レーザー光を照射する箔転写用ツールを用いて被転写物に箔を転写する技術が開示されている。
特許第5926083号公報
ところで、箔転写用ツールを用いて被転写物に熱転写箔の箔を転写するとき、被転写物に施される箔の形状(例えば図形や文字等)を表す画像データが用いられている。画像データには、ベクター形式により表されるベクターデータと、ラスター形式により表されるラスターデータとが含まれる。
例えば、ベクターデータを用いて被転写物に箔を転写する場合、先ず、図形や文字等の形状の輪郭に沿って箔転写用ツールを移動させる。そして、上記形状を縮小した輪郭に沿って箔転写用ツールを移動させ、縮小された形状をさらに縮小した形状の輪郭に沿って箔転写用ツールを移動させる。これを元の輪郭から内側に向けて順に行うことで、被転写物に箔を転写する。本発明者は、元の輪郭から内側に向けて箔転写用ツールを移動させると、箔にしわが入りやすく、箔を正確に被転写物に転写できないことを発見した。
また、ラスターデータを用いて被転写物に箔を転写する場合、箔転写用ツールはピクセル単位で移動するように構成されているため、形状(例えば円)によっては輪郭にジャギー(階段状のギザギザ)が現れてしまい、箔を正確に被転写物に転写できないという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、被転写物に箔をより正確に転写することができる熱転写装置を提供することである。
本発明に係る熱転写装置は、被転写物を保持する保持台と、前記被転写物上に載置された熱転写箔を押圧すると共に前記熱転写箔を加熱して、前記被転写物上に所定の形状を有する箔を転写する箔転写用ツールと、前記保持台および前記箔転写用ツールのいずれか一方を他方に対して相対的に移動させる移動機構と、前記箔転写用ツールおよび前記移動機構に通信可能に接続され、前記箔転写用ツールおよび前記移動機構を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記形状がベクター形式で表されたベクター形式の画像データを記憶する記憶部と、前記ベクター形式の画像データに基づいて、前記形状の輪郭を抽出する輪郭抽出部と、前記輪郭抽出部によって抽出された前記輪郭を内側に向けて順に縮小させることによって、前記輪郭内に複数の縮小輪郭を作成する縮小輪郭作成部と、前記縮小輪郭のうち最も内側に位置する前記縮小輪郭を最内側縮小輪郭としたとき、前記最内側縮小輪郭から最も外側に位置する前記輪郭に向けて順に、前記縮小輪郭および前記輪郭に沿って前記箔転写用ツールが移動するように前記移動機構を制御する制御部と、を備えている。
本発明の熱転写装置によると、制御部は、最内側縮小輪郭から最も外側に位置する輪郭に向けて順に、縮小輪郭および輪郭に沿って箔転写用ツールが移動するように移動機構を制御する。このように、輪郭の内側から外側に向けて被転写物への箔の転写が順に行われるため、転写中に熱転写箔にしわが発生することが抑制され、被転写物に箔をより正確に転写することができる。
本発明に係る熱転写装置は、被転写物を保持する保持台と、前記被転写物上に載置された熱転写箔を押圧すると共に前記熱転写箔を加熱して、前記被転写物上に所定の形状を有する箔を転写する箔転写用ツールと、前記保持台および前記箔転写用ツールのいずれか一方を他方に対して相対的に移動させる移動機構と、前記箔転写用ツールおよび前記移動機構に通信可能に接続され、前記箔転写用ツールおよび前記移動機構を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記形状がラスター形式で表されたラスター形式の画像データを記憶する記憶部と、前記ラスター形式の画像データをベクター形式の画像データに変換するデータ変換部と、前記ベクター形式の画像データに基づいて、前記形状の輪郭を抽出する輪郭抽出部と、前記輪郭に沿って前記箔転写用ツールが移動するように前記移動機構を制御する第1制御部と、前記ラスター形式の画像データに基づいて、前記箔転写用ツールが前記輪郭の内側の領域をピクセル単位で移動するように前記移動機構を制御する第2制御部と、備えている。
本発明の熱転写装置によると、第1制御部は、輪郭に沿って箔転写用ツールが移動するように移動機構を制御する。このため、被転写物に転写された箔の輪郭にはジャギーが現れない。また、第2制御部は、ラスター形式の画像データに基づいて、箔転写用ツールが輪郭の内側の領域をピクセル単位で移動するように移動機構を制御する。このため、輪郭の内側の領域のほぼ全体に亘って隙間なく被転写物に箔を転写させることができる。このように、被転写物に転写される箔の形状の部分ごとに異なるデータを用いて箔転写用ツールを移動させることで、被転写物に箔をより正確に転写することができる。
本発明によれば、被転写物に箔をより正確に転写することができる熱転写装置を提供することができる。
一実施形態に係る熱転写装置を模式的に示す斜視図である。 一実施形態に係る熱転写装置を模式的に示す一部破断斜視図である。 一実施形態に係るキャリッジ移動機構を模式的に示す左側面図である。 一実施形態に係る箔転写用ツールの構成を模式的に示す断面図である。 一実施形態に係る熱転写装置のブロック図である。 被転写物に転写される箔の形状を表す画像を示す模式図である。 箔の形状の輪郭内に複数の縮小輪郭が形成された状態を示す模式図である。 他の一実施形態に係る熱転写装置のブロック図である。 被転写物に転写される箔の形状を表す画像を示す模式図である。 図9のX部分の拡大図であり、ラスター形式で表される画像にベクター形式で表される輪郭の画像を重ねた図である。 ベクター形式で表される輪郭を太くした画像を示す図である。
<第1実施形態>
以下、適宜図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
まず、熱転写装置10の構成について説明する。図1は、熱転写装置10を示す斜視図である。図2は、熱転写装置10の箔転写時の一態様を模式的に示す一部破断斜視図である。図3は、キャリッジ移動機構22を模式的に示す左側面図である。以下の説明では、左、右、上、下とは、熱転写装置10の正面にいる作業者(ユーザー)が電源スイッチ14aを見た場合の左、右、上、下をそれぞれ意味することとする。また、上記作業者が熱転写装置10に近づく方を後方、遠ざかる方を前方とする。図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を表す。本実施形態に係る熱転写装置10は、相互に直交する軸をX軸、Y軸およびZ軸としたときに、X軸とY軸とで構成される平面に置かれるものとする。ここでは、X軸は、左右方向に延びる。Y軸は、前後方向に延びる。Z軸は、上下方向に延びる。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、熱転写装置10の設置態様を何ら限定するものではない。
図3に示すように、熱転写装置10は、被転写物80にシート状の熱転写箔82と光吸収フィルム84とを重ねた状態で、後述する箔転写用ツール60によって熱転写箔82および光吸収フィルム84を押圧および加熱することにより、被転写物80の表面に熱転写箔82中の装飾層(即ち箔)を付与する装置である。熱転写箔82は、光吸収フィルム84を介して箔転写用ツール60に間接的に押圧される。なお、被転写物80と熱転写箔82との組み合わせによっては、光吸収フィルム84を用いなくてもよい。以下の説明では、被転写物80、熱転写箔82および光吸収フィルム84等の「押圧および加熱」の対象を、被処理物86と総称する場合がある。
被転写物80を構成する材料や形状は、特に限定されない。被転写物80は、例えば、金、銀、銅、プラチナ、真鍮、アルミ、鉄、チタン、ステンレス等の金属類であってもよいし、アクリル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)等の樹脂類、普通紙、画用紙、和紙等の紙類、ゴム類等であってもよい。
熱転写箔82としては、例えば、熱転写用に一般に市販されている転写箔を特に限定なく用いることができる。熱転写箔82は、一般的には、基材と、装飾層(箔)と、接着層とがこの順に積層されている。熱転写箔82における装飾層(箔)は、例えば、金箔、銀箔等のメタリック箔や、ハーフメタリック箔、顔料箔、多色印刷箔、ホログラム箔、静電気破壊対策箔等を包含する。熱転写箔82は、帯状やシート状に形成されている。熱転写箔82は、被転写物80上に載置される。なお、熱転写箔82は、基材と、装飾層との間に光吸収層を備えていてもよい。熱転写箔82が光吸収層を備える場合には、基材は、透明の材料から形成される。光吸収層の構成は、後述する光吸収フィルム84と同様である。熱転写箔82が光吸収層を有する場合には、熱転写装置10は光吸収フィルム84を備えていなくてもよい場合がある。なお、熱転写箔82が光吸収層を有していても、熱転写装置10は光吸収フィルム84を備えているとよい。
使用する熱転写箔82の構成によっては、後述する箔転写用ツール60の光源62から照射される光に対する光吸収性を有さないか、あるいは光吸収性の低いものが存在し得る。そのような場合、熱転写箔82の上面側に光吸収フィルム84を重ねて用い、被処理物86とすることができる。光吸収フィルム84とは、箔転写用ツール60の光源62から照射される所定の波長帯の光(レーザー光)を効率よく吸収して、光エネルギーを熱エネルギーに変換可能なように構成されたシートである。光吸収フィルム84は、100〜200℃での耐熱性を有している。光吸収フィルム84は、例えばポリイミドのような樹脂で構成されている。光吸収フィルム84は、単色である。光吸収フィルム84の色相は、光エネルギーを効率よく熱エネルギーへと変換する観点から、光源62から照射されるレーザー光の色と補色関係にあることが好ましい。例えば、光源62から照射されるレーザー光が青色である場合には、光吸収フィルム84は黄色であることが好ましい。なお、光吸収フィルム84には、必要に応じて強度を高めるための保護フィルムを設けてもよい。保護フィルムは、光吸収フィルム84に比べて光吸収性が著しく低い。また、保護フィルムは、光吸収フィルム84に比べて光透過性が高く、例えば透明である。保護フィルムの材質は特に限定されない。保護フィルムは、例えばポリエステルのようなプラスチックフィルムで構成されている。
図1に示すように、熱転写装置10は箱状に形成されている。熱転写装置10は、前方が開口されている筐体12と、筐体12内に配置されたキャリッジ移動機構22と、キャリッジ21と、箔転写用ツール60とを備えている。筐体12は、底壁14と、左側壁15と、右側壁16と、上壁17と、後壁18(図2参照)とを備えている。筐体12は、例えば鋼板製である。
図2に示すように、底壁14には、例えばバイス等の固定具20が着脱自在に取り付けられる。固定具20は、被転写物80(即ち被処理物86)を保持する保持台である。底壁14の前方の領域は、固定具20を載置するための固定具配置領域14bである。固定具配置領域14bの中央部には、固定具20を取り付けるために形成された4つの取り付け穴14cが設けられている。底壁14の前面部分には、電源スイッチ14aが設けられている。
図2に示すように、左側壁15は、底壁14の左端において上方に延びている。左側壁15は、底壁14に対して垂直に設けられている。右側壁16は、底壁14の右端において上方に延びている。右側壁16は、底壁14に対して垂直に設けられている。左側壁15および右側壁16は、後述するキャリッジ21を支持している。後壁18は、底壁14の後端において上方に延びている。後壁18は、左側壁15の後端および右側壁16の後端に接続されている。後壁18には、箱状のケース18aが設けられている。ケース18aには、後述する制御装置90が収容されている。上壁17は、左側壁15の上端、右側壁16の上端および後壁18の上端に接続されている。上壁17には、後述する第1移動機構30の一部が配置されている。底壁14と左側壁15と右側壁16と上壁17と後壁18とに囲まれた領域が、筐体12の内部空間である。
筐体12の内部空間は、被転写物80に熱転写箔82を箔転写する空間である。内部空間には、キャリッジ21と、キャリッジ21を三次元方向に移動させるキャリッジ移動機構22とが設けられている。キャリッジ移動機構22は、移動機構の一例である。キャリッジ移動機構22は、キャリッジ21をZ軸方向に移動させる第1移動機構30と、キャリッジ21をY軸方向に移動させる第2移動機構40と、キャリッジ21をX軸方向に移動させる第3移動機構50とを備えている。キャリッジ21は、第1移動機構30、第2移動機構40および第3移動機構50により、固定具20(即ち被処理物86)に対して相対的に移動可能に構成されている。第1移動機構30、第2移動機構40および第3移動機構50は、いずれも底壁14よりも上方に配置されている。
図1に示すように、第1移動機構30は、キャリッジ21をZ軸方向(上下方向)に移動させる機構である。第1移動機構30は、Z軸方向送りネジ棒31と、Z軸方向フィードモータ32と、送りナット33aとを備えるネジ送り機構である。Z軸方向送りネジ棒31は、Z軸に沿って延びている。Z軸方向送りネジ棒31は、螺旋状のネジ溝を有している。Z軸方向送りネジ棒31の上方は、上壁17に固定されている。Z軸方向送りネジ棒31の上端部は、上壁17の下面をZ軸方向に貫通しており、その一部が上壁17の内部に配置されている。Z軸方向送りネジ棒31の下端部は、フレーム14d(図3も参照)に回転自在に支持されている。フレーム14dは、底壁14上に固定されている。Z軸方向フィードモータ32は、電動モータである。Z軸方向フィードモータ32は、制御装置90(図2参照)に接続されている。Z軸方向フィードモータ32は、上壁17に固定されている。Z軸方向フィードモータ32の駆動軸は上壁17の下面をZ軸方向に貫通しており、その一部が上壁17の内部に配置されている。上壁17の内部において、Z軸方向送りネジ棒31は、Z軸方向フィードモータ32に連結されている。Z軸方向フィードモータ32は、Z軸方向送りネジ棒31を回転させる。
図2に示すように、Z軸方向送りネジ棒31には、ネジ山を有する送りナット33aが噛合っている。送りナット33aは昇降ベース33と連結されている。送りナット33aは、昇降ベース33の上面をZ軸方向に貫通している。昇降ベース33は、送りナット33aを介してZ軸方向送りネジ棒31に支持されている。昇降ベース33は、底壁14と平行に設けられている。昇降ベース33のX軸方向およびY軸方向の長さは、固定具配置領域14bのX軸方向およびY軸方向の長さよりも長い。左側壁15と右側壁16との内側には、それぞれZ軸方向に延びるスライドシャフト33b、33cが設けられている。スライドシャフト33b、33cは、Z軸方向送りネジ棒31と平行に配置されている。スライドシャフト33b、33cは、昇降ベース33がZ軸方向に摺動可能に設けられている。Z軸方向フィードモータ32が駆動されると、昇降ベース33は、Z軸方向送りネジ棒31の回転により、スライドシャフト33b、33cに沿って上下方向に移動する。ここで、第2移動機構40および第3移動機構50は、昇降ベース33に連結されている。このため、第2移動機構40および第3移動機構50は、昇降ベース33の上下方向への移動に伴って上下方向に一体的に移動する。
図2に示すように、第2移動機構40は、キャリッジ21をY軸方向(前後方向)に移動させる機構である。第2移動機構40は、Y軸方向送りネジ棒41と、Y軸方向フィードモータ42と、送りナット43とを備えるネジ送り機構である。Y軸方向送りネジ棒41は、Y軸に沿って延びている。Y軸方向送りネジ棒41は、昇降ベース33に設けられている。Y軸方向送りネジ棒41は、螺旋状のネジ溝を有している。Y軸方向送りネジ棒41の後端部は、Y軸方向フィードモータ42に連結されている。Y軸方向フィードモータ42は、電動モータである。Y軸方向フィードモータ42は、制御装置90に接続されている。Y軸方向フィードモータ42は、昇降ベース33の後方に固定されている。Y軸方向フィードモータ42は、Y軸方向送りネジ棒41を回転させる。Y軸方向送りネジ棒41のネジ溝には、ネジ山を有する送りナット43が噛合っている。昇降ベース33には、Y軸方向に延びる一対のスライドシャフト43b、43cが設けられている。2本のスライドシャフト43b、43cは、Y軸方向送りネジ棒41と平行に配置されている。スライドシャフト43b、43cには、スライドベース44がY軸方向に摺動可能に設けられている。Y軸方向フィードモータ42が駆動されると、スライドベース44は、Y軸方向送りネジ棒41の回転により、スライドシャフト43b、43cに沿って前後方向に移動する。
図1に示すように、第3移動機構50は、キャリッジ21をX軸方向(左右方向)に移動させる機構である。第3移動機構50は、X軸方向送りネジ棒51と、X軸方向フィードモータ52と、図示しない送りナットとを備えるネジ送り機構である。X軸方向送りネジ棒51は、X軸に沿って延びている。X軸方向送りネジ棒51は、スライドベース44の前方に設けられている。X軸方向送りネジ棒51は、螺旋状のネジ溝を有している。X軸方向送りネジ棒51の一端は、X軸方向フィードモータ52に連結されている。X軸方向フィードモータ52は、電動モータである。X軸方向フィードモータ52は、制御装置90(図2参照)に接続されている。X軸方向フィードモータ52は、スライドベース44の前方に延びた右側壁面に固定されている。X軸方向フィードモータ52は、X軸方向送りネジ棒51を回転させる。X軸方向送りネジ棒51のネジ溝には、ネジ山を有する送りナットが噛合っている。スライドベース44の前方には、X軸方向に延びる一対のスライドシャフト54b、54cが設けられている。2本のスライドシャフト54b、54cは、X軸方向送りネジ棒51と平行に配置されている。スライドシャフト54b、54cには、キャリッジ21がX軸方向に摺動可能に設けられている。X軸方向フィードモータ52が駆動されると、キャリッジ21は、X軸方向送りネジ棒51の回転により、スライドシャフト54b、54cに沿って左右方向に移動する。
図4は、一実施形態に係る箔転写用ツール60を模式的に示す断面図である。箔転写用ツール60は、キャリッジ21(図1参照)に搭載されている。箔転写用ツール60は、固定具20より上方に配置されている。箔転写用ツール60は、被転写物80上に載置された熱転写箔82を押圧すると共に熱転写箔82を加熱する。本実施形態では、箔転写用ツール60は、熱転写箔82および光吸収フィルム84を押圧すると共に光吸収フィルム84にレーザー光を照射する。なお、「熱転写箔82を押圧する」には、箔転写用ツール60(例えば後述する押圧体66)が熱転写箔82と接触して熱転写箔82を直接的に押圧する場合と、箔転写用ツール60(例えば押圧体66)と熱転写箔82との間に光吸収フィルム84や保護フィルムを介在させた状態で、熱転写箔82を間接的に押圧する場合とを含む。箔転写用ツール60は、熱転写箔82にレーザー光を照射し、熱を供給する装置である。箔転写用ツール60は、光源62と、ペン本体61と、ペン本体61の下方の端部に固定された押圧体66とを備えている。
光源62は、熱転写箔82の光吸収層や光吸収フィルム84に対して熱源となる光を供給するための装置である。光源62は、昇降ベース33の上面に配置されている。熱転写箔82の光吸収層や光吸収フィルム84に供給された光は、光吸収層や光吸収フィルム84において熱エネルギーに変換されて熱転写箔82を加熱する。本実施形態における光源62は、レーザーダイオード(LD)および光学系等により構成されている。光源62は、制御装置90に接続されている。光源62からのレーザー光の照射(オン)および停止(オフ)の切り替えや、レーザー光のエネルギー等は制御装置90により制御される。レーザー光は応答速度が速いため、光の照射と非照射との切り換えはもちろんのこと、上記レーザー光のエネルギー等の変更を瞬時に行うことができる。これにより、所望の性状を備えるレーザー光を熱転写箔82の光吸収層や光吸収フィルム84に照射することができる。
ペン本体61は、長尺の円筒形状に形成されている。ペン本体61は、長手方向が上下方向Zに一致するように配置されている。ペン本体61の軸心は、上下方向に延びる。ペン本体61の内部には、光ファイバ64と、フェルール65とが収容されている。また、ペン本体61は後述するホルダ68を有している。ホルダ68は、ペン本体61の下端部に取り付けられている。
光ファイバ64は、光源62から照射された光を伝送するファイバ状の光伝送媒体である。光ファイバ64は、光が通過するコア部(図示せず)と、コア部の周囲を覆い光を反射させるクラッド部(図示せず)とを備えている。光ファイバ64は、光源62に接続されている。光ファイバ64は、上方側の端部e1がペン本体61の外部に延出されている。光ファイバ64の端部e1は、光源62に付属のコネクタ62aに挿入されている。このような構成によって、光ファイバ64は、光損失を低く抑えた状態で光源62に接続される。光ファイバ64の下方側の端部e2には、フェルール65が装着されている。フェルール65は、円筒形の光接合用部材である。フェルール65には、円筒軸に沿って貫通穴65hが設けられている。光ファイバ64の端部e2は、フェルール65の貫通穴65hに挿入されている。光ファイバ64は、導光体の一例である。
ペン本体61にはホルダ68が備えられている。ホルダ68は、ペン本体61の下端においてフェルール65を所定の位置に保持する保持部材である。ホルダ68は、キャップ形状を有している。ホルダ68の上部の形状はペン本体61に対応した外径の円筒形状である。ホルダ68の下部には、ペン本体61よりも外径が小さい円筒状の突部68gが設けられている。突部68gには、円筒形の凹部であるフェルール保持部68fが設けられている。フェルール保持部68fは、フェルール65の外径に対応する内径を備えている。フェルール保持部68fには、フェルール65の下端が収容されている。
ホルダ68には、上下方向に貫通する開孔部Pが形成されている。光ファイバ64の端部e2のコア部は、開孔部Pを介して外部に露出している。即ち、下面視で、光ファイバ64の端部e2のコア部は、開孔部Pと重なる。これにより、ホルダ68は、レーザー光の光路Lに干渉しない。その結果、光源62から照射されたレーザー光をペン本体61の下端から外部に出射することができる。
ホルダ68は、押圧体66をペン本体61の下端の所定の位置に保持する部材でもある。そこでまず、押圧体66について説明する。押圧体66は、熱転写箔82を押圧するための部材である。本実施形態では、押圧体66はさらに光吸収フィルム84を押圧する。押圧体66は、ホルダ68に着脱可能に設けられている。本実施形態では、押圧体66は球体状に形成されている。押圧体66は硬質な材料から構成されている。押圧体66の硬度は厳密には限定されないものの、例えば、ビッカース硬さで100Hv0.2以上(例えば、500Hv0.2以上)の材料により構成される。ホルダ68は、押圧体66をレーザー光の光路L上に保持する。押圧体66は、光源62から発せられるレーザー光を透過する材料から形成されている。これにより、押圧体66が光路L上に配置されていても、レーザー光は、押圧体66を透過する。押圧体66は、例えば、ガラスにより構成することができる。本実施形態における押圧体66は、合成石英ガラスにより構成されている。
本明細書において、「透過」とは、例えば、押圧体66に対するレーザー光の透過率が、50%以上であることを意味し、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、特に好ましくは85%以上(例えば90%以上)であることを意味する。この透過率は、例えば、JIS R3106:1998に準拠して測定される、所定の厚さ(例えば10mm)の試料の表面反射損失を含む透過率を意味する。
熱転写装置10の全体の動作は、制御装置90によって制御されている。図5に示すように、制御装置90は、キャリッジ移動機構22と、箔転写用ツール60と通信可能に接続されており、それらを制御可能に構成されている。制御装置90は、Z軸方向フィードモータ32、Y軸方向フィードモータ42、X軸方向フィードモータ52および光源62と通信可能に接続されており、それらを制御可能に構成されている。制御装置90は、典型的にはコンピュータである。制御装置90は、例えば、ホストコンピュータ等の外部機器からの印刷データ等を受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU)と、CPUが実行するプログラムを格納したROMと、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAMと、上記プログラムや各種データを格納するメモリなどの記憶装置とを備えている。
制御装置90は、記憶部91と、輪郭抽出部92と、縮小輪郭作成部93と、制御部94と、温度調整部95とを備えている。これら各部は、プログラムによって実現されている。このプログラムは、例えばCDやDVDなどの記録媒体から読み込まれる。なお、このプログラムは、インターネットを通じてダウンロードされるものであってもよい。また、これら各部は、プロセッサおよび/または回路などによって実現可能なものであってもよい。なお、上述した各部の具体的な制御などについては後述する。
記憶部91は、被転写物80に転写される箔(装飾層)の形状(例えば図形や文字等)を示す画像データを記憶する。記憶部91は、画像データとして箔の形状がベクター形式で表されたベクター形式の画像データを記憶する。ベクター形式の画像データは、線の起点の座標および線の終点の座標、線の属性(例えば線の太さや曲線であれば曲がり方)等の情報を数値として記録している。
輪郭抽出部92は、ベクター形式の画像データに基づいて、被転写物80に転写される箔(装飾層)の形状の輪郭を抽出する。図6に示すように、輪郭抽出部92は、ベクター形式の画像データによって表された画像70において、箔の形状71の輪郭72を抽出する。この例では、箔の形状71は正方形である。輪郭72の情報は記憶部91に記憶される。
図7に示すように、縮小輪郭作成部93は、輪郭抽出部92によって抽出された輪郭72内に、複数の縮小輪郭73A、73B、73C、73Dを作成する。縮小輪郭73A〜73Dは、輪郭72が内側に向けて順に縮小されることによって形成される。縮小輪郭73Aは、輪郭72が縮小されることによって形成され、輪郭72内に位置する。縮小輪郭73Bは、輪郭72が縮小されることによって形成され、縮小輪郭73A内に位置する。縮小輪郭73Cは、輪郭72が縮小されることによって形成され、縮小輪郭73B内に位置する。縮小輪郭73Dは、輪郭72が縮小されることによって形成され、縮小輪郭73C内に位置する。即ち、輪郭72が最も外側に位置する。本実施形態では、縮小輪郭73A〜73Dのうち、最も内側に位置する縮小輪郭73Dが最内側縮小輪郭である。輪郭72と、縮小輪郭73A〜73Dとは相似の関係にある。縮小輪郭73A〜73Dの情報は記憶部91に記憶される。本実施形態では、縮小輪郭作成部93は、4つの縮小輪郭73A〜73Dを作成しているが、作成される縮小輪郭の数は5以上であってもよいし、3以下であってもよい。また、縮小輪郭作成部93は、所定の間隔Sで縮小輪郭73A〜73Dを作成しているが、縮小輪郭73A〜73Dの間隔は相互に異なっていてもよい。
制御部94は、キャリッジ移動機構22によって箔転写用ツール60を固定具20に対して相対移動させることにより、被転写物80上に載置された熱転写箔82および光吸収フィルム84を押圧すると共に光吸収フィルム84に光を照射して被転写物80上に熱転写箔82の箔を転写させる。制御部94は、キャリッジ21をX軸、Y軸およびZ軸方向に移動させることによって、箔転写用ツール60を移動させる。制御部94は、光源62からのレーザー光の照射および停止の制御を行う。制御部94は、最内側縮小輪郭である縮小輪郭73Dから輪郭72に向けて順に、縮小輪郭73A〜73Dおよび輪郭72に沿って箔転写用ツール60が移動するようにキャリッジ移動機構22を制御する。即ち、本実施形態では、制御部94は、縮小輪郭73D、縮小輪郭73C、縮小輪郭73B、縮小輪郭73Aおよび輪郭72の順に箔転写用ツール60が縮小輪郭73A〜73Dおよび輪郭72に沿って移動するようにキャリッジ移動機構22を制御する。制御部94は、記憶部91に記憶された輪郭72の情報および縮小輪郭73A〜73Dの情報に基づいてキャリッジ移動機構22を制御する。制御部94は、縮小輪郭73A〜73Dおよび輪郭72に沿って被転写物80に熱転写箔82の箔を転写することができる。
制御部94は、キャリッジ移動機構22を制御することによって、箔転写用ツール60と被転写物80との上下方向の距離を調整することができる。これにより、箔転写用ツール60の光源62から照射されるレーザー光のスポット径を調整することができる。図7に示すように、制御部94は、スポット径Rが所定の間隔Sより大きくなるように調整することができる。また、制御部94は、スポット径Rが所定の間隔Sと同じになるように調整することができる。
温度調整部95は、箔転写用ツール60によって熱転写箔82を加熱する際の温度を調整する。本実施形態では、温度調整部95は、箔転写用ツール60の光源62から照射される光のエネルギーを調整するように構成されている。温度調整部95は、箔転写用ツール60が縮小輪郭73A〜73Dおよび輪郭72に沿って移動するときに、最内側縮小輪郭である縮小輪郭73Dから最も外側に位置する輪郭72に向けて順に、温度を徐々に低下させる。図7に示す例では、縮小輪郭73D、縮小輪郭73C、縮小輪郭73B、縮小輪郭73Aおよび輪郭72の順に上記温度が低くなるように構成されている。即ち、縮小輪郭73Dに沿って箔転写用ツール60を移動させるときの上記温度が最も高く、輪郭72に沿って箔転写用ツール60を移動させるときの上記温度が最も低くなる。
以上のように、本実施形態の熱転写装置10によれば、制御部94は、最内側縮小輪郭である縮小輪郭73Dから最も外側に位置する輪郭72に向けて順に、縮小輪郭73A〜73Dおよび輪郭72に沿って箔転写用ツール60が移動するようにキャリッジ移動機構22を制御する。このように、輪郭72の内側から外側に向けて被転写物80への熱転写箔82の箔の転写が順に行われるため、転写中に熱転写箔82にしわが発生することが抑制され、被転写物80に箔をより正確に転写することができる。
本実施形態の熱転写装置10によれば、光源62から発せられるレーザー光のスポット径Rは、所定の間隔Sと同じである。これにより、縮小輪郭73A〜73Dおよび輪郭72のうち隣り合う輪郭の間の領域のほぼ全体に亘って隙間なく被転写物80に箔を転写させることができる。
本実施形態の熱転写装置10によれば、光源62から発せられるレーザー光のスポット径Rは、所定の間隔Sより大きくてもよい。これにより、例えば、縮小輪郭73Dに沿って箔転写用ツール60が移動して、縮小輪郭73Dに沿って被転写物80に熱転写箔82の箔が転写された後、縮小輪郭73Dより外側に位置する縮小輪郭73Cに沿って箔転写用ツール60が移動するときに、先に箔転写用ツール60によって加熱された部分(即ち縮小輪郭73Dの近傍)が再度加熱されることになり、該部分における被転写物80と箔との接着がより強固になり得る。
本実施形態の熱転写装置10によれば、押圧体66は、ペン本体61のホルダ68に着脱可能に設けられている。押圧体66は熱転写箔82と接触して用いられるため、徐々に摩耗してしまう。本実施形態では、押圧体66のみ交換すれば済むため、箔転写用ツール60の全体を交換する場合に比べて容易かつ低コスト化が実現される。
本実施形態の熱転写装置10によれば、温度調整部95は、箔転写用ツール60が縮小輪郭73A〜73Dおよび輪郭72に沿って移動するときに、最内側縮小輪郭である縮小輪郭73Dから最も外側に位置する輪郭72に向けて順に、箔転写用ツール60によって熱転写箔82を加熱する際の温度を徐々に低下させる。熱転写箔82には、輪郭72の内側から外側に向けて順に熱が加えられるが、加えられた熱は外側に放射状に拡散し得る。このため、同じ温度で加熱すると、外側に行くほど熱転写箔82に加わる熱量が大きくなりすぎる虞がある。そこで、輪郭72の内側から外側に向けて徐々に温度を低下させることによって、熱転写箔82に熱が過剰に加わることを抑制することができ、被転写物80に転写された箔の質の低下を抑制することができる。
<第2実施形態>
図8は、第2実施形態に係る熱転写装置10のブロック図である。図8に示すように、制御装置90は、記憶部91と、データ変換部96と、輪郭抽出部92Aと、第1制御部97と、第2制御部98と、輪郭拡大部99とを備えている。これら各部は、プログラムによって実現されている。このプログラムは、例えばCDやDVDなどの記録媒体から読み込まれる。なお、このプログラムは、インターネットを通じてダウンロードされるものであってもよい。また、これら各部は、プロセッサおよび/または回路などによって実現可能なものであってもよい。なお、上述した各部の具体的な制御などについては後述する。
記憶部91は、被転写物80に転写される箔(装飾層)の形状(例えば図形や文字等)を示す画像データを記憶する。記憶部91は、画像データとして箔の形状がラスター形式で表されたラスター形式の画像データを記憶する。ラスター形式の画像データは、1ピクセルごとに色や濃度の情報を記録している。図9は、ラスター形式の画像データによって表された画像75において、箔の形状76を示す一例である。この例では、箔の形状76は、円である。なお、図10に示すように、ラスター形式の画像データによって表された画像75では、形状76の輪郭にジャギーが現れる。
データ変換部96は、ラスター形式の画像データをベクター形式の画像データに変換する。なお、ラスター形式の画像データからベクター形式の画像データへの変換は、従来公知の方法によって行うことができる。ラスター形式の画像データからベクター形式の画像データへの変換は、例えばビットマップデータに基づいて一義的に行われる。変換されたベクター形式の画像データは、記憶部91に記憶される。
輪郭抽出部92Aは、ベクター形式の画像データに基づいて、被転写物80に転写される箔(装飾層)の形状の輪郭を抽出する。輪郭抽出部92Aは、ベクター形式の画像データに基づいて、箔の形状76の輪郭77を抽出する(図10参照)。輪郭77の情報は記憶部91に記憶される。なお、図10および後述する図11では、ラスター形式の画像データで表される画像中に輪郭77が配置されているが、実際には、これらは別々のデータとして取り扱われる。
第1制御部97および第2制御部98は、キャリッジ移動機構22によって箔転写用ツール60を固定具20に対して相対移動させることにより、被転写物80上に載置された熱転写箔82および光吸収フィルム84を押圧すると共に光吸収フィルム84に光を照射して被転写物80上に熱転写箔82の箔を転写させる。第1制御部97および第2制御部98は、キャリッジ21をX軸、Y軸およびZ軸方向に移動させることによって、箔転写用ツール60を移動させる。第1制御部97および第2制御部98は、光源62からのレーザー光の照射および停止の制御を行う。
第1制御部97は、輪郭77に沿って箔転写用ツール60が移動するようにキャリッジ移動機構22を制御する。第1制御部97は、ベクター形式の画像データに基づいて、キャリッジ移動機構22を制御する。第1制御部97は、輪郭77に沿って被転写物80に熱転写箔82の箔を転写することができる。
第2制御部98は、ラスター形式の画像データに基づいて、箔転写用ツール60が輪郭77の内側の領域78をピクセル79単位で移動するようにキャリッジ移動機構22を制御する。なお、後述する輪郭拡大部99によって輪郭77が太くなる前においては、領域78と輪郭77とは重ならない。第2制御部98は、領域78の全体に亘って被転写物80に熱転写箔82の箔を転写することができる。図10に示す例では、斜線が引いてあるピクセル79が領域78に相当する。なお、第1制御部97は、第2制御部98による箔転写用ツール60の移動が完了した後(即ち領域78の全体に亘って被転写物80に熱転写箔82の箔を転写した後)に、輪郭77に沿って箔転写用ツール60が移動するようにキャリッジ移動機構22を制御するとよい。
輪郭拡大部99は、輪郭抽出部92Aによって抽出された輪郭77を輪郭77の内側に向けて太くする。図11は、図10に示す輪郭77を輪郭77の内側に太くした一例である。輪郭77の太さは任意に設定することができる。なお、輪郭77と領域78とが重なる部分については、光源62からのレーザー光が重複して照射される。
以上のように、本実施形態の熱転写装置10によれば、第1制御部97は、輪郭77に沿って箔転写用ツール60が移動するようにキャリッジ移動機構22を制御する。このため、被転写物80に転写された箔の輪郭にはジャギーが現れない。また、第2制御部98は、ラスター形式の画像データに基づいて、箔転写用ツール60が輪郭77の内側の領域78をピクセル79単位で移動するようにキャリッジ移動機構22を制御する。このため、輪郭77の内側の領域78のほぼ全体に亘って隙間なく被転写物80に熱転写箔82の箔を転写させることができる。このように、被転写物80に転写される箔の形状の部分ごとに異なるデータを用いて箔転写用ツール60を移動させることで、被転写物80に箔をより正確に転写することができる。
本実施形態の熱転写装置10によれば、第1制御部97は、第2制御部98による箔転写用ツール60の移動が完了した後に、輪郭77に沿って箔転写用ツール60が移動するようにキャリッジ移動機構22を制御する。このように、先ず輪郭77の内側において被転写物80への箔の転写が行われ、その後に輪郭77において被転写物80への箔の転写が行われるため、転写中に熱転写箔82にしわが発生することが抑制され、被転写物80に箔をより正確に転写することができる。
本実施形態の熱転写装置10によれば、輪郭拡大部99は、輪郭抽出部92Aによって抽出された輪郭77を輪郭77の内側に向けて太くする。輪郭77の内側の領域78ではピクセル79単位で箔の転写が行われるため、輪郭77と輪郭77の内側の領域78との間にわずかに間隔79Xが生じ得るが、輪郭77を太くすることによって、上記間隔79Xを減少させることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の各実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
上記実施形態では、箔転写用ツール60を固定具20に対して相対的に移動させるようにしていたが、これには限定されない。熱転写装置10は、例えば、固定具20を箔転写用ツール60に対して相対的に移動させるようにしてもよいし、固定具20と箔転写用ツール60とをいずれも移動可能なようにしてもよい。例えば、固定具20をX軸方向に移動可能にすると共に、箔転写用ツール60をY軸方向及びZ軸方向に移動可能なようにしてもよい。
上記実施形態において、押圧体66は球体状に形成されていた。しかしながら、押圧体66の形状は、これに限定されない。例えば、押圧体66は、半球体状や直方体形状であってもよい。
上記実施形態では、箔転写用ツール60の光源62から熱転写箔82にレーザー光を照射するように構成されていたが、これに限定されない。箔転写用ツール60は、押圧体66を加熱することができ、加熱された押圧体66を熱転写箔82に押し付けるように構成されていてもよい。
10 熱転写装置
20 固定具(保持台)
22 キャリッジ移動機構
60 箔転写用ツール
70 画像
71 形状
72 輪郭
73A〜73D 縮小輪郭
90 制御装置
91 記憶部
92 輪郭抽出部
93 縮小輪郭作成部
94 制御部

Claims (8)

  1. 被転写物を保持する保持台と、
    前記被転写物上に載置された熱転写箔を押圧すると共に前記熱転写箔を加熱して、前記被転写物上に所定の形状を有する箔を転写する箔転写用ツールと、
    前記保持台および前記箔転写用ツールのいずれか一方を他方に対して相対的に移動させる移動機構と、
    前記箔転写用ツールおよび前記移動機構に通信可能に接続され、前記箔転写用ツールおよび前記移動機構を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記形状がベクター形式で表されたベクター形式の画像データを記憶する記憶部と、
    前記ベクター形式の画像データに基づいて、前記形状の輪郭を抽出する輪郭抽出部と、
    前記輪郭抽出部によって抽出された前記輪郭を内側に向けて順に縮小させることによって、前記輪郭内に複数の縮小輪郭を作成する縮小輪郭作成部と、
    前記縮小輪郭のうち最も内側に位置する前記縮小輪郭を最内側縮小輪郭としたとき、前記最内側縮小輪郭から最も外側に位置する前記輪郭に向けて順に、前記縮小輪郭および前記輪郭に沿って前記箔転写用ツールが移動するように前記移動機構を制御する制御部と、を備えている、熱転写装置。
  2. 前記箔転写用ツールは、
    先端部を有する中空状のペン本体と、
    前記ペン本体の前記先端部に設けられ、前記被転写物上に載置された前記熱転写箔を押圧する押圧体と、
    一端部および他端部を有し、少なくとも一部が前記ペン本体の内部に配置された導光体と、
    前記導光体の前記一端部に接続された光源と、を備え、
    前記導光体の前記他端部は、前記ペン本体の内部において前記押圧体に対向するように前記ペン本体の前記先端部に配置され、
    前記押圧体は、前記光源から発せられるレーザー光を透過する材料から形成され、
    前記レーザー光のスポット径は、隣接する前記縮小輪郭の所定の間隔と同じである、請求項1に記載の熱転写装置。
  3. 前記箔転写用ツールは、
    先端部を有する中空状のペン本体と、
    前記ペン本体の前記先端部に設けられ、前記被転写物上に載置された前記熱転写箔を押圧する押圧体と、
    一端部および他端部を有し、少なくとも一部が前記ペン本体の内部に配置された導光体と、
    前記導光体の前記一端部に接続された光源と、を備え、
    前記導光体の前記他端部は、前記ペン本体の内部において前記押圧体に対向するように前記ペン本体の前記先端部に配置され、
    前記押圧体は、前記光源から発せられるレーザー光を透過する材料から形成され、
    前記レーザー光のスポット径は、隣接する前記縮小輪郭の所定の間隔より大きい、請求項1に記載の熱転写装置。
  4. 前記押圧体は、前記ペン本体の前記先端部に着脱可能に設けられている、請求項2または3に記載の熱転写装置。
  5. 前記制御装置は、前記箔転写用ツールによって前記熱転写箔を加熱する際の温度を調整する温度調整部を備え、
    前記温度調整部は、前記箔転写用ツールが前記縮小輪郭および前記輪郭に沿って移動するときに、前記最内側縮小輪郭から最も外側に位置する前記輪郭に向けて順に、前記温度を徐々に低下させる、請求項1から4のいずれか一項に記載の熱転写装置。
  6. 被転写物を保持する保持台と、
    前記被転写物上に載置された熱転写箔を押圧すると共に前記熱転写箔を加熱して、前記被転写物上に所定の形状を有する箔を転写する箔転写用ツールと、
    前記保持台および前記箔転写用ツールのいずれか一方を他方に対して相対的に移動させる移動機構と、
    前記箔転写用ツールおよび前記移動機構に通信可能に接続され、前記箔転写用ツールおよび前記移動機構を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記形状がラスター形式で表されたラスター形式の画像データを記憶する記憶部と、
    前記ラスター形式の画像データをベクター形式の画像データに変換するデータ変換部と、
    前記ベクター形式の画像データに基づいて、前記形状の輪郭を抽出する輪郭抽出部と、
    前記輪郭に沿って前記箔転写用ツールが移動するように前記移動機構を制御する第1制御部と、
    前記ラスター形式の画像データに基づいて、前記箔転写用ツールが前記輪郭の内側の領域をピクセル単位で移動するように前記移動機構を制御する第2制御部と、備えている、熱転写装置。
  7. 前記第1制御部は、前記第2制御部による前記箔転写用ツールの移動が完了した後に、前記輪郭に沿って前記箔転写用ツールが移動するように前記移動機構を制御する、請求項6に記載の熱転写装置。
  8. 前記制御装置は、前記輪郭抽出部によって抽出された前記輪郭を前記輪郭の内側に向けて太くする輪郭拡大部を備えている、請求項6または7に記載の熱転写装置。
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