JP2020157745A - 加工システムおよび加飾成形品の製造方法 - Google Patents

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Takeshi Totsuka
武 戸塚
和俊 舩越
Kazutoshi Funakoshi
和俊 舩越
剛臣 太田
Takeomi Ota
剛臣 太田
竜也 井熊
Tatsuya Ikuma
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Hiroki Horiuchi
宏樹 堀内
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恒一郎 ▲高▼岸
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Abstract

【課題】インクを十分に乾燥させなくても熱転写箔を適切に転写すること。【解決手段】加工システム100は、印刷画像6において非透明箔転写領域7Aを設定する非透明箔転写領域設定部92と、印刷画像6において非透明箔転写領域7Aの全体と重なる透明箔転写領域4Aを設定する透明箔転写領域設定部93と、インクヘッド82を制御して、印刷画像データに基づいて被加工物5に印刷画像6を印刷する印刷制御部94と、箔転写ヘッド60を制御して、被加工物5に印刷された印刷画像6上かつ設定された透明箔転写領域4Aに透明の熱転写箔8Bを転写する第1転写制御部95と、箔転写ヘッド60を制御して、転写された透明の熱転写箔8B上かつ設定された非透明箔転写領域7Aに非透明の熱転写箔8Aを転写することにより箔画像7を形成する第2転写制御部96と、を備えている。【選択図】図6

Description

本発明は、加工システムおよび加飾成形品の製造方法に関する。
従来から、被加工物にインクを吐出するインクヘッドを備え、インクジェット方式により被加工物に所定の画像を印刷するインクジェットプリンタが知られている。また、意匠性の向上等を目的として、熱転写箔(熱転写シートともいう)を利用した熱転写法によって被加工物に装飾加工を行う(即ち箔画像を形成する)熱転写装置が知られている。熱転写装置は、被加工物上に載置された熱転写箔を被加工物に転写する箔転写ヘッドを備えている。例えば、特許文献1には、箔転写ヘッドを備えたインクジェットプリンタが開示されている。
特開2017−7237号公報
ところで、上述した箔転写ヘッドを備えたインクジェットプリンタや、通常のインクジェットプリンタおよび熱転写装置を用いて、被加工物に所定の印刷画像を印刷した後に熱転写箔を転写して箔画像を形成して加飾成形品を製造するとき、通常は、所定の印刷画像を覆うようにシート状の熱転写箔を被加工物上に配置する。ここで、熱転写箔を被加工物に転写するときには、箔転写ヘッドによって熱転写箔が押圧される。このため、インクが十分に乾燥していない状態で熱転写箔を転写しようとすると、熱転写箔のうち被加工物に転写しない部分が箔転写ヘッドに押圧されてインクに付着する虞がある。即ち、被加工物において意図しない部分に熱転写箔が転写される虞がある。そこで、インクが十分に乾燥した後に熱転写箔を被加工物に転写することが考えられるが、使用するインクによっては乾燥させるのに比較的長い時間を要するため、短時間で加飾成形品を製造するためには乾燥を促進させるための乾燥ユニットが必要である。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、インクを十分に乾燥させなくても熱転写箔を適切に転写することができる加工システムを提供することである。
本発明に係る加工システムは、被加工物にインクを吐出するインクヘッドと、前記被加工物に載置された熱転写箔を押圧すると共に前記熱転写箔に熱を供給して前記被加工物に前記熱転写箔を転写する箔転写ヘッドと、所定の印刷画像を表す印刷画像データおよび所定の箔画像を表す箔画像データを記憶する記憶部と、前記所定の印刷画像において、前記箔転写ヘッドによって非透明の熱転写箔が転写される領域である非透明箔転写領域を前記箔画像データに基づいて設定する非透明箔転写領域設定部と、前記所定の印刷画像において、前記非透明箔転写領域の全体と重なりかつ前記箔転写ヘッドによって透明の熱転写箔が転写される領域である透明箔転写領域を設定する透明箔転写領域設定部と、前記インクヘッドを制御して、前記印刷画像データに基づいて前記被加工物に前記所定の印刷画像を印刷する印刷制御部と、前記箔転写ヘッドを制御して、前記被加工物に印刷された前記所定の印刷画像上かつ設定された前記透明箔転写領域に前記透明の熱転写箔を転写する第1転写制御部と、前記箔転写ヘッドを制御して、転写された前記透明の熱転写箔上かつ設定された前記非透明箔転写領域に前記非透明の熱転写箔を転写することにより前記箔画像を形成する第2転写制御部と、を備えている。
本発明の加工システムによると、第1転写制御部は、被加工物に印刷された印刷画像上に非透明の熱転写箔を転写する前に、印刷画像上に透明の熱転写箔を転写する。ここで、透明の熱転写箔は、非透明の熱転写箔が転写される領域である非透明箔転写領域の全体と重なるように設定された透明箔転写領域に転写される。このため、転写された透明の熱転写箔上に第2転写制御部によって非透明の熱転写箔を転写するとき、非透明の熱転写箔のうち透明の熱転写箔上に位置する部分は、印刷画像と直接接触しない。即ち、透明の熱転写箔上においては非透明の熱転写箔のうち被加工物に転写しない部分が印刷画像と直接接触しないため、印刷画像のインクが十分に硬化していない場合であっても、非透明の熱転写箔のうち被加工物に転写しない部分が硬化していないインクに付着することが抑制される。これにより、印刷画像の意図していない部分に熱転写箔が転写されることが抑制される。また、被加工物に印刷された印刷画像上に転写されるのは、透明の熱転写箔であるため、透明の熱転写箔上に非透明の熱転写箔が転写されていない部分についても透明の熱転写箔を介して印刷画像を視認することができ、印刷画像および箔画像が形成された加飾成形品の品質が損なわれることがない。
本発明によれば、インクを十分に乾燥させなくても熱転写箔を適切に転写することができる加工システムを提供することができる。
一実施形態に係る加工システムの構成例を示す概要図である。 一実施形態に係る熱転写装置を模式的に示す斜視図である。 一実施形態に係るヘッド移動機構を模式的に示す左側面図である。 一実施形態に係る箔転写ヘッドを模式的に示す断面図である。 一実施形態に係る箔転写ヘッドの一部を模式的に示す底面図である。 一実施形態に係る加工システムの制御系のブロック図である。 一実施形態に係る加工システムによって加飾成形品を製造する手順を示したフローチャートである。 加飾成形品の例を示す模式図である。 所定の印刷画像の一例である。 所定の箔画像の一例である。 所定の印刷画像上に所定の箔画像を配置した例を示す模式図である。 所定の透明箔画像の一例である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る加工システムを説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材や部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
図1に示すように、加工システム100は、データ作成装置70と、被加工物5に所定の画像を印刷する印刷装置80と、被加工物5に熱転写箔を転写することにより所定の箔画像を形成する熱転写装置10とを備えている。データ作成装置70は、印刷装置80および熱転写装置10とそれぞれ有線通信が可能にラインLによって接続されている。なお、データ作成装置70と、印刷装置80および熱転写装置10とは、それぞれ無線による通信も可能である。
被加工物5は、例えば、記録紙などのシートであってもよいし、携帯電話ケースなどの各種ケース、電子タバコなどの小型電子機器、キーホルダやフォトフレームやペンなどの部品小物、日用品、アクセサリなどの立体物であってもよい。被加工物5の素材は、普通紙、画用紙、和紙やインクジェット用印刷紙などの紙類はもちろんのこと、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリル樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)共重合体などの樹脂材料、金、銀、銅、プラチナ、真鍮、アルミ、鉄、チタン、ステンレス等の金属材料、綿、麻、絹等の天然繊維やナイロン、ポリエステル等の化学繊維等から構成された布、カーボン、陶器、セラミック、ガラス、ゴム、皮革、木材板などであってもよい。
図1に示すように、印刷装置80は、被加工物5に所定の画像を印刷する装置である。印刷装置80としては、例えば、インクジェット方式により被加工物5上に所定の画像を印刷するインクジェットプリンタ等が挙げられる。印刷装置80は、被加工物5が載置される載置台81と、載置台81に載置された被加工物5にインクを吐出するインクヘッド82と、載置台81の移動およびインクヘッド82を制御する制御装置80Aと、を備えている。インクヘッド82から吐出されるインクの材料は何ら限定されず、従来からインクジェットプリンタのインクの材料として用いられている各種の材料を使用することができる。上記インクは、例えば、ソルベント系(溶剤系)顔料インクや水性顔料インクであってもよいし、水性インク、あるいは、光硬化性インク(例えば紫外線を受けて硬化する紫外線硬化型顔料インク)等であってもよい。印刷装置80は、後述する印刷画像データに基づいて所定の印刷画像6(図8参照)を被加工物5に印刷することができる。
以下の説明では、左、右、上、下とは、図2に示すように、熱転写装置10の正面にいる作業者(ユーザー)が熱転写装置10に設けられた電源スイッチ14aを見た場合の左、右、上、下をそれぞれ意味することとする。また、上記作業者が熱転写装置10に近づく方を後方、遠ざかる方を前方とする。図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を表す。本実施形態に係る熱転写装置10は、相互に直交する軸をX軸、Y軸およびZ軸としたときに、X軸とY軸とで構成される平面に置かれるものとする。ここでは、X軸は、左右方向Xに延びる。Y軸は、前後方向Yに延びる。Z軸は、上下方向Zに延びる。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、熱転写装置10の設置態様を何ら限定するものではない。
図2に示すように、熱転写装置10は、被加工物5(図1参照)に熱転写箔を転写する装置である。図3に示すように、熱転写装置10は、被加工物5に熱転写箔8と光吸収フィルム9とを重ねた状態で、後述する箔転写ヘッド60によって熱転写箔8および光吸収フィルム9を押圧および加熱することにより、被加工物5の表面に熱転写箔8中の装飾層を付与(転写という)する装置である。熱転写箔8は、光吸収フィルム9を介して箔転写ヘッド60に間接的に押圧される。なお、被加工物5および熱転写箔8の材料、形状および構成などによっては、光吸収フィルム9を用いなくてもよい場合がある。
熱転写箔8としては、例えば、熱転写用に一般に市販されている転写箔を特に限定なく用いることができる。熱転写箔8は、一般的には、少なくとも基材(例えばベースフィルム)と、装飾層(着色層)と、接着層とがこの順に積層されている。熱転写箔8は、透明の熱転写箔8Bと非透明の熱転写箔8Aとを含む。透明の熱転写箔8Bは、装飾層が透明箔から構成されている。透明箔は、無色透明の箔と、有色透明の箔とを含む。非透明の熱転写箔8Aは、装飾層が非透明箔から構成されている。非透明箔は、例えば、金箔、銀箔等のメタリック箔や、ハーフメタリック箔、顔料箔、多色印刷箔、ホログラム箔、静電気破壊対策箔等を含む。熱転写箔8は、帯状やシート状に形成されている。熱転写箔8は、被加工物5上に載置される。熱転写箔8の接着層が被加工物5と接触するように、熱転写箔8は被加工物5上に載置される。なお、熱転写箔8は、基材と、装飾層との間に光吸収層を備えていてもよい。熱転写箔8が光吸収層を備える場合には、基材は、透明の材料から形成される。光吸収層の構成は、後述する光吸収フィルム9と同様である。熱転写箔8が光吸収層を有する場合には、熱転写装置10は光吸収フィルム9を備えていなくてもよい場合がある。なお、熱転写箔8が光吸収層を有していても、熱転写装置10は光吸収フィルム9を備えているとよい。
使用する熱転写箔8の構成によっては、箔転写ヘッド60の後述する光源62(図4参照)から照射される光に対する光吸収性を有さないか、あるいは光吸収性の低いものが存在し得る。そのような場合、熱転写箔8の上面側に光吸収フィルム9を載置する。光吸収フィルム9とは、箔転写ヘッド60の光源62から照射される所定の波長帯の光(例えばレーザー光)を効率よく吸収して、光エネルギーを熱エネルギーに変換可能なように構成されたシートである。
図2に示すように、熱転写装置10は箱状に形成されている。熱転写装置10は、前方が開口されている筐体12と、筐体12内に配置されたヘッド移動機構22と、箔転写ヘッド60と、ヘッド移動機構22および箔転写ヘッド60を制御する制御装置10Aと、を備えている。筐体12には、例えばバイス等の保持台25が着脱自在に取り付けられる。保持台25は、被加工物5を保持する。筐体12の底部前面には、電源スイッチ14aが設けられている。制御装置10Aは、筐体12の内部に設けられている。
筐体12の内部空間は、被加工物5に熱転写箔8を転写する空間である。内部空間には、ヘッド移動機構22が設けられている。ヘッド移動機構22は、移動機構の一例である。ヘッド移動機構22は、キャリッジ21と、キャリッジ21をZ軸方向に移動させる第1移動機構30と、キャリッジ21をY軸方向に移動させる第2移動機構40(図3参照)と、キャリッジ21をX軸方向に移動させる第3移動機構50とを備えている。ヘッド移動機構22は、キャリッジ21を三次元方向に移動させる。キャリッジ21は、第1移動機構30、第2移動機構40および第3移動機構50により、保持台25に対して相対的に移動可能に構成されている。即ち、ヘッド移動機構22は、キャリッジ21に搭載された箔転写ヘッド60を保持台25に対して相対的に移動させる。
図2に示すように、第1移動機構30は、キャリッジ21に設けられた箔転写ヘッド60をZ軸方向(上下方向Z)に移動させる機構である。第1移動機構30は、Z軸方向送りネジ棒31と、Z軸方向移動用モータ32と、送りナット33aとを備えるネジ送り機構である。Z軸方向送りネジ棒31は、Z軸に沿って延びている。Z軸方向移動用モータ32は、電動モータである。Z軸方向移動用モータ32は、制御装置10Aに接続されている。Z軸方向移動用モータ32は、Z軸方向送りネジ棒31を回転させる。Z軸方向送りネジ棒31には、ネジ山を有する送りナット33aが噛合っている。Z軸方向移動用モータ32が駆動されると、キャリッジ21に設けられた箔転写ヘッド60は、Z軸方向送りネジ棒31の回転により上下方向Zに移動する。
図3に示すように、第2移動機構40は、キャリッジ21に設けられた箔転写ヘッド60をY軸方向(前後方向Y)に移動させる機構である。第2移動機構40は、Y軸方向送りネジ棒41と、Y軸方向移動用モータ42と、送りナット(図示せず)とを備えるネジ送り機構である。Y軸方向送りネジ棒41は、Y軸に沿って延びている。Y軸方向移動用モータ42は、電動モータである。Y軸方向移動用モータ42は、制御装置10Aに接続されている。Y軸方向移動用モータ42は、Y軸方向送りネジ棒41を回転させる。Y軸方向送りネジ棒41のネジ溝には、ネジ山を有する送りナットが噛合っている。Y軸方向移動用モータ42が駆動されると、キャリッジ21に設けられた箔転写ヘッド60は、Y軸方向送りネジ棒41の回転により前後方向Yに移動する。
図2に示すように、第3移動機構50は、キャリッジ21に設けられた箔転写ヘッド60をX軸方向(左右方向X)に移動させる機構である。第3移動機構50は、X軸方向送りネジ棒51と、X軸方向移動用モータ52と、送りナット(図示せず)とを備えるネジ送り機構である。X軸方向送りネジ棒51は、X軸に沿って延びている。X軸方向移動用モータ52は、電動モータである。X軸方向移動用モータ52は、制御装置10Aに接続されている。X軸方向移動用モータ52は、X軸方向送りネジ棒51を回転させる。X軸方向送りネジ棒51のネジ溝には、ネジ山を有する送りナットが噛合っている。X軸方向移動用モータ52が駆動されると、キャリッジ21に設けられた箔転写ヘッド60は、X軸方向送りネジ棒51の回転により左右方向Xに移動する。
図4は、一実施形態に係る箔転写ヘッド60を模式的に示す断面図である。箔転写ヘッド60は、被加工物5上に載置された熱転写箔8を押圧すると共に熱転写箔8に熱を供給する装置である。本実施形態の箔転写ヘッド60は、被加工物5上に載置された熱転写箔8を押圧すると共に熱転写箔8に向けて光(例えばレーザー光)を照射して熱転写箔8に熱を供給する装置である。箔転写ヘッド60が熱転写箔8を押圧するには、箔転写ヘッド60が熱転写箔8と直接接触して熱転写箔8を押圧する場合と、箔転写ヘッド60が熱転写箔8上に載置された光吸収フィルム9と接触して熱転写箔8を間接的に押圧する場合とを含む。箔転写ヘッド60は、被加工物5上に載置された熱転写箔8や光吸収フィルム9に向けて光を照射し、熱転写箔8に熱を供給する装置である。箔転写ヘッド60は、熱転写箔8および光吸収フィルム9を押圧すると共に光吸収フィルム9に向けてレーザー光を照射し、熱転写箔8に熱を供給する。箔転写ヘッド60は、被加工物5に熱転写箔8を転写する。箔転写ヘッド60は、保持台25より上方に配置されている。箔転写ヘッド60は、光源62と、ペン本体61と、ペン本体61の下方の端部に固定された押圧体66とを備えている。
光源62は、熱転写箔8の光吸収層や光吸収フィルム9に対して熱源となる光を照射する。光源62から熱転写箔8の光吸収層や光吸収フィルム9に照射された光は、光吸収層や光吸収フィルム9において熱エネルギーに変換されて熱転写箔8に熱を供給する。光源62は、制御装置10A(図1参照)に通信可能に接続されている。光源62は、制御装置10Aに制御される。図2に示すように、光源62は、筐体12内に配置されている。本実施形態における光源62は、レーザー光を照射するレーザーダイオード(半導体レーザー)および光学系等により構成されている。レーザー光は応答速度が速いため、光の照射と非照射との切り換えはもちろんのこと、上記レーザー光のエネルギー等の変更を瞬時に行うことができる。
図2に示すように、ペン本体61は、キャリッジ21に保持されている。図4に示すように、ペン本体61は、長尺の円筒形状に形成されている。ペン本体61は、長手方向が上下方向(即ちZ軸方向)に一致するように配置されている。ペン本体61の軸心は、上下方向に延びる。ペン本体61の内部には、光ファイバ64と、フェルール65とが収容されている。
光ファイバ64は、光源62から照射された光を伝送するファイバ状の光伝送媒体である。光ファイバ64は、光が通過するコア部(図示せず)と、コア部の周囲を覆いかつ光を反射させるクラッド部(図示せず)とを備えている。光ファイバ64は、光源62に接続されている。光ファイバ64の端部e1は、光源62に付属のコネクタ62aに挿入されている。光ファイバ64の下方側の端部e2には、フェルール65が装着されている。フェルール65は、円筒形の光接合用部材である。フェルール65には、フェルール65の軸線に沿ってフェルール65を貫通する貫通穴65hが設けられている。光ファイバ64の端部e2は、フェルール65の貫通穴65hに挿入されている。
図4に示すように、ペン本体61の下方の端部には押圧体66が着脱自在に取り付けられている。押圧体66は、ペン本体61の下端においてフェルール65を所定の位置に保持する保持部材である。押圧体66は、キャップ形状を有している。押圧体66の下部には、底面視で円形状に形成された押圧面66B(図5も参照)が形成されている。押圧体66は、被加工物5上に載置された熱転写箔8を直接的または間接的に押圧する。押圧面66Bの中央には、光源62から照射されたレーザー光を外部に出射する光出射穴Pが形成されている。押圧体66は、レンズ69を備えている。レンズ69は、レーザー光の光路LL上に保持されている。レンズ69は、光源62から発せられるレーザー光を透過する材料から形成されている。レンズ69は、例えば、ガラス(例えば合成石英ガラス)により構成することができる。押圧体66が被加工物5上に載置された熱転写箔8を押圧するときには、押圧体66のうちレンズ69および押圧面66Bが熱転写箔8を直接的または間接的に押圧する。
図6に示すように、データ作成装置70は、印刷装置80および熱転写装置10を制御する制御装置90を有する。制御装置90は、プログラムに従って所定の処理を実行する。制御装置90は、印刷装置80および熱転写装置10に接続されている。データ作成装置70は、インクヘッド82(図1参照)からインクを吐出して印刷画像を形成するための印刷画像データ、非透明の熱転写箔8A(図8参照)を転写して箔画像を形成するための箔画像データおよび透明の熱転写箔8B(図8参照)を転写して透明箔画像を形成するための透明箔画像データを作成する。制御装置90は、作成された印刷画像データを印刷装置80に送信する。制御装置90は、作成された箔画像データおよび透明箔画像データを熱転写装置10に送信する。本実施形態のデータ作成装置70は、ノート型のパーソナルコンピュータであるが、例えば、デスクトップ型のパーソナルコンピュータ等であってもよい。データ作成装置70は、ディスプレイ等からなる表示装置72(図1も参照)と、キーボードやタッチパネル、マウス等からなる入力装置74(図1も参照)とを備えている。表示装置72は、印刷画像データに基づく所定の印刷画像6(図8参照)、箔画像データに基づく所定の箔画像7(図8参照)および透明箔画像データに基づく所定の透明箔画像4(図8参照)等を表示する。
印刷装置80の制御装置80A、熱転写装置10の制御装置10Aおよびデータ作成装置20の制御装置90は、典型的にはコンピュータである。制御装置80A、制御装置10Aおよび制御装置90は、例えば、外部の端末から印刷画像データを受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、上記プログラムや各種データを格納するメモリなどの記憶装置とを備えている。
図6に示すように、制御装置90は、記憶部91と、非透明箔転写領域設定部92と、透明箔転写領域設定部93と、透明箔画像データ作成部98と、データ順序設定部99とを備えている。制御装置80Aは、印刷制御部94を備えている。制御装置10Aは、第1転写制御部95と、第2転写制御部96と、を備えている。制御装置80A、制御装置10Aおよび制御装置90の各部の機能は、プログラムによって実現されている。このプログラムは、例えばCDやDVDなどの記録媒体から読み込まれる。なお、このプログラムは、インターネットを通じてダウンロードされるものであってもよい。また、制御装置80A、制御装置10Aおよび制御装置90の各部の機能は、プロセッサおよび/または回路などによって実現可能なものであってもよい。なお、これら各部の具体的な機能については後述する。
次に、印刷装置80および熱転写装置10を用いて被加工物5の表面に印刷画像6および箔画像7が形成された加飾成形品5X(図8参照)を製造する手順について説明する。図7は、一実施形態に係る加飾成形品5Xを製造する手順を示したフローチャートである。以下の例では、被加工物5としての携帯電話ケースを加工する場合について説明する。また、ここでは、印刷装置80による印刷を被加工物5に施した後に、熱転写装置10による非透明の熱転写箔8Aおよび透明の熱転写箔8Bの転写を被加工物5に施す場合について説明する。
まず、ステップS10において、データ作成装置20に印刷画像データおよび箔画像データを取り込む。取り込まれた印刷画像データおよび箔画像データは、記憶部91に記憶される。印刷画像データは、所定の印刷画像6(図9参照)を表す。印刷画像6は、例えば、二次元の画像である。印刷画像6は、インクヘッド82から被加工物5にインクが吐出されることによって形成される。箔画像データは、所定の箔画像7(図10参照)を表す。箔画像7は、例えば、二次元の画像である。箔画像7には、文字、図形、記号等が含まれる。箔画像7は、被加工物5に非透明の熱転写箔8Aが転写されることによって形成される。印刷画像6および箔画像7は、作業者がデータ作成装置20または外部のコンピュータにインストールされたソフトウェアを用いることによって任意に作成することができる。印刷画像データおよび箔画像データは、例えば、ラスター形式により表されるラスターデータである。
次に、ステップS20において、図11に示すように、非透明箔転写領域設定部92は、所定の印刷画像6において非透明箔転写領域7Aを設定する。非透明箔転写領域7Aは、箔転写ヘッド60によって非透明の熱転写箔8A(図8参照)が転写される領域である。非透明箔転写領域7Aは、箔画像データに基づいて設定される。即ち、非透明箔転写領域7Aは、箔画像7と同じ形状になる。非透明箔転写領域7Aの設定は、例えば、表示装置72に表示された所定の印刷画像6を見ながら作業者によって行われる。非透明箔転写領域7Aは、所定の印刷画像6の任意の位置に設定することができる。非透明箔転写領域7Aの位置情報は印刷画像6に関連付けられて記憶部91に記憶される。
次に、ステップS30において、図11に示すように、透明箔転写領域設定部93は、所定の印刷画像6において透明箔転写領域4Aを設定する。透明箔転写領域4Aは、箔転写ヘッド60によって透明の熱転写箔8B(図8参照)が転写される領域である。透明箔転写領域4Aは、非透明箔転写領域7Aの全体と重なる。即ち、透明箔転写領域4Aは、非透明箔転写領域7Aよりも大きい形状になる。透明箔転写領域設定部93は、透明箔転写領域4Aとして、所定の箔画像7の外形(即ち非透明箔転写領域7Aの外形)よりも少なくとも箔転写ヘッド60の押圧面66Bの半径R(図5参照)だけ大きい領域を設定するとよい。例えば、図11に示す例では、非透明箔転写領域7Aと透明箔転写領域4Aとの距離のうち最も短い距離L1は、押圧面66Bの半径Rよりも長く設定するとよい。透明箔転写領域4Aの設定は、非透明箔転写領域7Aを設定することによって自動で行われてもよいし、表示装置72に表示された所定の印刷画像6を見ながら作業者によって行われてもよい。透明箔転写領域4Aの位置情報は印刷画像6に関連付けられて記憶部91に記憶される。
また、透明箔転写領域設定部93は、箔画像データに基づいて箔転写ヘッド60が左右方向Xに1回移動して所定の箔画像7の一部を形成するときの所定の箔画像7の左右方向Xの最も一方側(例えば左方)に位置する第1外形部と、所定の箔画像7の左右方向Xの最も他方側(右方)に位置する第2外形部との間を透明箔転写領域4Aに設定するとよい。左右方向Xは第1の方向の一例である。例えば、図11に示す例では、箔転写ヘッド60が走査線LXに沿って左右方向Xに1回移動するときの、所定の箔画像7全体の左右方向Xの最も左方に位置する第1外形部7Lと、所定の箔画像7全体の左右方向Xの最も右方に位置する第2外形部7Rとの間を透明箔転写領域4Aに設定するとよい。
次に、ステップS40において、透明箔画像データ作成部98は、設定された透明箔転写領域4Aに基づいて、透明箔画像データを作成する。透明箔画像データは、所定の透明箔画像4(図12参照)を表す。透明箔画像4は、例えば、二次元の画像である。作成された透明箔画像データは、記憶部91に記憶される。透明箔画像データは、例えば、ラスター形式により表されるラスターデータである。
次に、ステップS50において、データ順序設定部99は、印刷画像データ、箔画像データおよび透明箔画像データをどのような順番で処理するかを設定する。ここでは、データ順序設定部99は、印刷画像データ、透明箔画像データおよび箔画像データの順に処理するように設定する。即ち、印刷画像データに基づいて被加工物5に印刷画像6が印刷された後に、透明箔画像データに基づいて印刷画像6上に透明の熱転写箔8Bが転写されて透明箔画像4が形成される。その後、非透明箔画像データに基づいて透明の熱転写箔8B上に非透明の熱転写箔8Aが転写されて箔画像7が形成される。データ順序設定部99において設定された順番は、各印刷画像データ、透明箔画像データおよび箔画像データに紐付けられる。このため、異なる順番で処理されることが抑制される。
次に、ステップS60において、データ作成装置20は、印刷画像データを印刷装置80に送信する。印刷装置80の印刷制御部94は、インクヘッド82等を制御して、印刷画像データに基づいて被加工物5の所定の位置にインクを吐出させて印刷画像6を印刷する。なお、ステップS60の前に、印刷装置80の載置台81に被加工物5が予め載置される。
次に、ステップS70において、データ作成装置20は、透明箔画像データおよび透明箔転写領域4Aの位置情報を熱転写装置10に送信する。熱転写装置10の第1転写制御部95は、箔転写ヘッド60を制御して、被加工物5に印刷された所定の印刷画像6上かつ設定された透明箔転写領域4Aに透明の熱転写箔8Bを転写する。これにより、透明箔転写領域4Aに透明の熱転写箔8Bから構成された透明箔画像4が形成される。第1転写制御部95は、透明箔画像データおよび透明箔転写領域4Aの情報に基づいて、箔転写ヘッド60を制御する。第1転写制御部95は、例えば、ヘッド移動機構22および光源62を制御する。箔転写ヘッド60は、透明の熱転写箔8Bを被加工物5に転写するとき、左右方向Xに移動しながら透明の熱転写箔8Bを押圧しかつ透明箔転写領域4Aにおいて透明の熱転写箔8Bに向けて光を照射するように構成されている。ここでは、透明の熱転写箔8Bは光吸収フィルム9を介して押圧され、透明の熱転写箔8Bに向けて照射された光は光吸収フィルム9において熱エネルギーに変換される。なお、ステップS70の前に、熱転写装置10に設けられた保持台25には、印刷画像6が印刷された被加工物5と、被加工物5の上に配置された透明の熱転写箔8Bと、透明の熱転写箔8Bの上に配置された光吸収フィルム9とが作業者によって予め載置される。
次に、ステップS80において、データ作成装置20は、箔画像データおよび非透明箔転写領域7Aの位置情報を熱転写装置10に送信する。熱転写装置10の第2転写制御部96は、箔転写ヘッド60を制御して、転写された透明の熱転写箔8B上かつ設定された非透明箔転写領域7Aに非透明の熱転写箔8Aを転写する。ここでは、例えば、非透明の熱転写箔8Aとして金箔が用いられる。これにより、透明の熱転写箔8Bから構成された透明箔画像4上に非透明の熱転写箔8Aから構成された箔画像7が形成される。第2転写制御部96は、箔画像データおよび非透明箔転写領域7Aの情報に基づいて、箔転写ヘッド60を制御する。第2転写制御部96は、例えば、ヘッド移動機構22および光源62を制御する。箔転写ヘッド60は、非透明の熱転写箔8Aを被加工物5に転写するとき、左右方向Xに移動しながら非透明の熱転写箔8Aを押圧しかつ非透明箔転写領域7Aにおいて非透明の熱転写箔8Aに向けて光を照射するように構成されている。ここでは、非透明の熱転写箔8Aは光吸収フィルム9を介して押圧され、非透明の熱転写箔8Aに向けて照射された光は光吸収フィルム9において熱エネルギーに変換される。なお、ステップS80の前に、熱転写装置10に設けられた保持台25には、印刷画像6上に透明の熱転写箔8Bが転写された被加工物5と、被加工物5上に配置された非透明の熱転写箔8Aと、非透明の熱転写箔8Aの上に配置された光吸収フィルム9とが作業者によって予め載置される。以上の工程を経て、被加工物5の表面に印刷画像6および箔画像7(透明箔画像4を含む)が形成された加飾成形品5X(図8参照)が製造される。
以上のように、本実施形態の加工システム100によると、第1転写制御部95は、被加工物5に印刷された印刷画像6上に非透明の熱転写箔8Aを転写する前に、印刷画像6上に透明の熱転写箔8Bを転写する。ここで、透明の熱転写箔8Bは、非透明の熱転写箔8Aが転写される領域である非透明箔転写領域7Aの全体と重なるように設定された透明箔転写領域4Aに転写される。このため、転写された透明の熱転写箔8B上に第2転写制御部96によって非透明の熱転写箔8Aを転写するとき、非透明の熱転写箔8Aのうち透明の熱転写箔8B上に位置する部分は、印刷画像6と直接接触しない。即ち、透明の熱転写箔8B上においては非透明の熱転写箔8Aのうち被加工物5に転写しない部分が印刷画像6と直接接触しないため、印刷画像6のインクが十分に硬化していない場合であっても、非透明の熱転写箔8Aのうち被加工物5に転写しない部分が硬化していないインクに付着することが抑制される。これにより、印刷画像6の意図していない部分に非透明の熱転写箔8Aが転写されることが抑制される。また、被加工物5に印刷された印刷画像6上に転写されるのは、透明の熱転写箔8Bであるため、透明の熱転写箔8B上に非透明の熱転写箔8Aが転写されていない部分についても透明の熱転写箔8Bを介して印刷画像6を視認することができ、印刷画像6および箔画像7が形成された加飾成形品5Xの品質が損なわれることがない。
本実施形態の加工システム100によれば、箔転写ヘッドは、熱転写箔に向けて光(例えばレーザー光)を照射して熱転写箔に熱を供給するように構成されている。これにより、熱転写箔を被加工物により精度よく転写することができる。
本実施形態の加工システム100によれば、透明箔転写領域設定部93は、透明箔転写領域4Aとして、所定の箔画像7の外形よりも少なくとも箔転写ヘッド60の押圧体66の押圧面66Bの半径Rだけ大きい領域を設定してもよい。これにより、透明の熱転写箔8B上に非透明の熱転写箔8Aを転写するときに、非透明の熱転写箔8Aのうち押圧体66に押圧されるが光が照射されない部分についても印刷画像6と直接接触することが抑制される。
本実施形態の加工システム100によれば、非透明の熱転写箔8Aを被加工物5に転写するとき、箔転写ヘッド60は、左右方向Xに移動しながら非透明の熱転写箔8Aを押圧しかつ非透明の熱転写箔8Aに光を照射するように構成されている。透明箔転写領域設定部93は、所定の箔画像7全体の左右方向Xの最も左方に位置する第1外形部7Lと、所定の箔画像7全体の左右方向Xの最も右方に位置する第2外形部7Rとの間を透明箔転写領域4Aに設定してもよい。ここで、所定の箔画像7全体の第1外形部7Lと第2外形部7Rとの間には、非透明の熱転写箔8Aを転写しない部分が存在しうる。箔転写ヘッド60は、左右方向Xに移動しながら非透明の熱転写箔8Aを押圧するため、透明の熱転写箔8Bが存在しない場合には非透明の熱転写箔8Aのうち被加工物5に転写しない部分が印刷画像6に付着する虞がある。しかしながら、本実施形態では、透明箔転写領域設定部93によって、第1外形部7Lと第2外形部7Rとの間が透明箔転写領域4Aに設定されているため、該部分には透明の熱転写箔8Bが転写されることになる。これにより、所定の箔画像7全体の第1外形部7Lと第2外形部7Rとの間であって、非透明の熱転写箔8Aが転写されない部分が印刷画像6に直接接触することが抑制される。
本実施形態の加工システム100によれば、インクは、光硬化性インクである。光硬化性インクを用いて印刷画像6を被加工物5に印刷すると、光硬化性インクの性質上その乾燥に比較的長い時間を要する。このため、印刷画像6が完全に乾燥するまで非透明の熱転写箔8Aの転写を行わないとすると、加飾成形品5Xの製造に時間を要することになる。また、光硬化性インクは半硬化状態では粘着性が比較的高いため、半硬化状態の光硬化性インクには非透明の熱転写箔8Aが転写しやすい。しかしながら、本実施形態では、被加工物5に印刷された印刷画像6上に非透明の熱転写箔8Aを転写する前に、印刷画像6上に透明の熱転写箔8Bを転写するため、上述の問題が発生することが抑制される。さらに、光硬化性インクが半硬化状態であっても、透明の熱転写箔8Bを介して紫外線等が照射されるため、光硬化性インクを確実に硬化させることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
データ順序設定部99は、箔画像データが複数ある場合(例えば箔画像データとして第1箔画像データおよび第2箔画像データがある場合)にも、印刷画像データ、透明箔画像データ、第1箔画像データおよび第2箔画像データの処理する順番を設定することができる。例えば、表示画面に表示されたデータの順番を並び替えることによって、上記処理する順番が設定される。
上述した実施形態では、加工システム100は、印刷装置80と熱転写装置10とを備えていたが、これに限定されない。加工システム100は、例えば、印刷装置80と熱転写装置10とが一体となった装置、即ち、印刷装置が箔転写ヘッドを備えている箔転写ヘッド付き印刷装置を備えていてもよい。
上述した実施形態では、箔転写ヘッド60は、熱転写箔8や光吸収フィルム9に向けて光を照射して熱転写箔8に熱を供給する装置であったが、これに限定されない。箔転写ヘッド60は、熱転写箔8(非透明の熱転写箔8Aおよび透明の熱転写箔8B)を押圧する押圧体を有し、押圧体を直接加熱して、加熱された押圧体を介して熱転写箔8に熱を供給する装置であってもよい。箔転写ヘッド60は、例えば、ヒートペンである。
4A 透明箔転写領域
5 被加工物
5X 加飾成形品
6 所定の印刷画像
7 所定の箔画像
7A 非透明箔転写領域
8 熱転写箔
8A 非透明の熱転写箔
8B 透明の熱転写箔
10 熱転写装置
60 箔転写ヘッド
82 インクヘッド
91 記憶部
92 非透明箔転写領域設定部
93 透明箔転写領域設定部
94 印刷制御部
95 第1転写制御部
96 第2転写制御部
100 加工システム

Claims (11)

  1. 被加工物にインクを吐出するインクヘッドと、
    前記被加工物に載置された熱転写箔を押圧すると共に前記熱転写箔に熱を供給して前記被加工物に前記熱転写箔を転写する箔転写ヘッドと、
    所定の印刷画像を表す印刷画像データおよび所定の箔画像を表す箔画像データを記憶する記憶部と、
    前記所定の印刷画像において、前記箔転写ヘッドによって非透明の熱転写箔が転写される領域である非透明箔転写領域を前記箔画像データに基づいて設定する非透明箔転写領域設定部と、
    前記所定の印刷画像において、前記非透明箔転写領域の全体と重なりかつ前記箔転写ヘッドによって透明の熱転写箔が転写される領域である透明箔転写領域を設定する透明箔転写領域設定部と、
    前記インクヘッドを制御して、前記印刷画像データに基づいて前記被加工物に前記所定の印刷画像を印刷する印刷制御部と、
    前記箔転写ヘッドを制御して、前記被加工物に印刷された前記所定の印刷画像上かつ設定された前記透明箔転写領域に前記透明の熱転写箔を転写する第1転写制御部と、
    前記箔転写ヘッドを制御して、転写された前記透明の熱転写箔上かつ設定された前記非透明箔転写領域に前記非透明の熱転写箔を転写することにより前記箔画像を形成する第2転写制御部と、を備えている、加工システム。
  2. 前記箔転写ヘッドは、前記熱転写箔に向けて光を照射して前記熱転写箔に熱を供給するように構成されている、請求項1に記載の加工システム。
  3. 前記箔転写ヘッドは、底面視で円形状に形成された押圧面を有しかつ前記透明の熱転写箔および前記非透明の熱転写箔を押圧する押圧体と、前記押圧面の中央に形成され、光を外部に出射する光出射穴と、を備え、
    前記透明箔転写領域設定部は、前記透明箔転写領域として、前記所定の箔画像の外形よりも少なくとも前記押圧面の半径だけ大きい領域を設定する、請求項2に記載の加工システム。
  4. 前記被加工物を保持する保持台と、
    前記保持台および前記箔転写ヘッドのいずれか一方を他方に対して相対的に移動させる移動機構と、を備え、
    前記非透明の熱転写箔を前記被加工物に転写するとき、前記箔転写ヘッドは、第1の方向に移動しながら前記非透明の熱転写箔を押圧しかつ前記非透明箔転写領域において前記非透明の熱転写箔に向けて光を照射するように構成され、
    前記透明箔転写領域設定部は、前記箔画像データに基づいて前記箔転写ヘッドが前記第1の方向に1回移動して前記所定の箔画像の一部を形成するときの前記所定の箔画像全体の前記第1の方向の最も一方側に位置する第1外形部と、前記所定の箔画像全体の前記第1の方向の最も他方側に位置する第2外形部との間を前記透明箔転写領域に設定する、請求項3に記載の加工システム。
  5. 前記被加工物を保持する保持台と、
    前記保持台および前記箔転写ヘッドのいずれか一方を他方に対して相対的に移動させる移動機構と、を備え、
    前記非透明の熱転写箔を前記被加工物に転写するとき、前記箔転写ヘッドは、第1の方向に移動しながら前記非透明の熱転写箔を押圧しかつ前記非透明箔転写領域において前記非透明の熱転写箔に熱を供給するように構成され、
    前記透明箔転写領域設定部は、前記箔画像データに基づいて前記箔転写ヘッドが前記第1の方向に1回移動して前記所定の箔画像の一部を形成するときの前記所定の箔画像全体の前記第1の方向の最も一方側に位置する第1外形部と、前記所定の箔画像全体の前記第1の方向の最も他方側に位置する第2外形部との間を前記透明箔転写領域に設定する、請求項1に記載の加工システム。
  6. 前記インクは、光硬化性インクである、請求項1から5のいずれか一項に記載の加工システム。
  7. 被加工物の表面に印刷画像および箔画像が形成された加飾成形品を製造する方法であって、
    被加工物にインクを吐出して所定の印刷画像を印刷すること、
    前記被加工物に印刷された前記所定の印刷画像上かつ透明の熱転写箔が転写される領域である透明箔転写領域に透明の熱転写箔を転写すること、
    転写された前記透明の熱転写箔上かつ非透明の熱転写箔が転写される領域である非透明箔転写領域に前記非透明の熱転写箔を転写することにより所定の箔画像を形成すること、を含む、加飾成形品の製造方法。
  8. 底面視で円形状に形成された押圧面を有しかつ前記透明の熱転写箔および前記非透明の熱転写箔を押圧する押圧体と、前記押圧面の中央に形成され、光を外部に出射する光出射穴と、を備えた箔転写ヘッドを用いて、前記透明の熱転写箔を前記被加工物に転写するとき、
    前記透明箔転写領域として、前記所定の箔画像の外形よりも少なくとも前記押圧面の半径だけ大きい領域を設定すること、を包含する、請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記非透明の熱転写箔を前記被加工物に転写するとき、前記箔転写ヘッドは、第1の方向に移動しながら前記非透明の熱転写箔を押圧しかつ前記非透明箔転写領域において前記非透明の熱転写箔に向けて光を照射するように構成され、
    前記箔転写ヘッドが前記第1の方向に1回移動して前記所定の箔画像の一部を形成するときの前記所定の箔画像全体の前記第1の方向の最も一方側に位置する第1外形部と、前記所定の箔画像全体の前記第1の方向の最も他方側に位置する第2外形部との間を前記透明箔転写領域に設定する、請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記透明の熱転写箔および前記非透明の熱転写箔を押圧する押圧体を備えた箔転写ヘッドを用いて、前記非透明の熱転写箔を前記被加工物に転写するとき、前記箔転写ヘッドは、第1の方向に移動しながら前記非透明の熱転写箔を押圧しかつ前記非透明箔転写領域において前記非透明の熱転写箔に熱を供給するように構成され、
    前記箔転写ヘッドが前記第1の方向に1回移動して前記所定の箔画像の一部を形成するときの前記所定の箔画像全体の前記第1の方向の最も一方側に位置する第1外形部と、前記所定の箔画像全体の前記第1の方向の最も他方側に位置する第2外形部との間を前記透明箔転写領域に設定する、請求項7に記載の製造方法。
  11. 前記インクは、光硬化性インクである、請求項7から10のいずれか一項に記載の製造方法。
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