JP5926083B2 - 転写方法及び転写装置 - Google Patents

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本発明は転写方法及び転写装置に関する。
特許文献1にはインクシートと受像シートとを重ね合わせて露光記録装置の露光ドラムに保持し、レーザ光を照射して受像シートに画像を転写形成するレーザ熱転写記録方法が記載されている。
特開2000−141927号公報(2000年5月23日公開)
特許文献1に記載の技術では、レーザの走査によって転写を行なうため、レーザの照射箇所が接着される。しかし、レーザの照射のさせ方によっては画像の境界部分の転写状態が悪化し、画像の境界で意図通りに剥離できない場合がある。そのため、高精細な転写画像が必要な場合に問題となっている。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、より高精細な転写画像を得ることができる転写方法を提供することにある。
本発明に係る転写方法は、被転写体に転写する転写層と、熱により溶解する接着剤により構成された接着層とが積層した積層体を、上記接着層が被転写体に接するように上記被転写体に積層させる積層工程と、上記転写層及び上記接着層に対して、上記転写層の上記接着層がある面とは反対側の面からレーザ光を照射することで上記転写層を上記被転写体に転写するレーザ光照射工程とを含み、上記レーザ光照射工程では、転写する領域の縁部に照射するレーザ光の強度を、当該縁部の内部に照射するレーザ光の強度より強くし、かつ上記レーザ光照射工程では、上記縁部と、上記縁部より弱い強度のレーザ光を照射する上記内部との間に、レーザ光を照射しない間隙があることを特徴としている。
転写する領域の縁において、転写層が破断可能なように強い接着強度とすることで、転写層を意図通りの形に破断させて、意図した転写画像を高精細にすることができる。つまり、接着強度が十分でなかったり、強度分布が不均一であったりすると、転写層の破断を意図通りに行なえないことがある。しかし、転写する領域の縁に照射するレーザ光の強度を、その内部より強くすることで、接着層に与える熱量を多くして、当該縁において少なくとも接着層及び転写層のいずれかを切断することにより、当該縁より外側と内側との境界で転写層を破断しやすくなる。よって、より高精細な転写画像を得ることができる。ここで、レーザ光によって接着層を加熱するため、強い強度でレーザ光を照射した領域の周辺領域も伝熱によって強い強度で接着する虞がある。仮にこのようなことが起こると意図通りに転写層を破断することに支障をきたす場合がある。よって、上記間隙を設けておくことにより、接着層の当該周辺領域に加えられる熱量を抑え、このような虞を無くすことができる。
本発明に係る転写方法では、上記レーザ光照射工程では、上記縁部にレーザを照射することによって上記転写層に溝を形成することがより好ましい。
縁部に強い強度のレーザ光を照射する際に、転写層に溝を形成する(あらかじめ半ば切断された状態にする)ことで転写層の縁が破断しやすくなる。
本発明に係る転写方法では、上記レーザ光照射工程では、上記縁部にレーザを照射することによって上記縁部に沿って上記転写層を切断することがより好ましい。
転写層が切断されるだけの強い強度のレーザ光を照射することによって、後で転写層を破断する必要がなく、高精細な転写画像をより容易に得ることができる。
本発明に係る転写方法では、上記レーザ光照射工程では、上記積層体を筐体内に配置し、上記筐体内から気体を上記筐体外に排出することがより好ましい。
被転写体と積層体とを吸着させることにより、被転写体と積層体との位置ずれを防ぎつつレーザ光を照射することができる。
また、本発明に係る転写装置は、被転写体に転写する転写層と接着層とが積層した積層体を、上記接着層が被転写体に接着するように上記被転写体に接着させたものにおける上記転写層及び上記接着層に対して、上記転写層の上記接着層がある面とは反対側の面からレーザ光を照射することで上記転写層を上記被転写体に転写するレーザ光照射部と、転写する領域の縁部に照射するレーザ光の強度を、当該縁部の内部に照射するレーザ光の強度より大きくするように制御するレーザ光強度制御手段と、を備え、上記レーザ光照射部は、上記縁部と、上記縁部より弱い強度のレーザ光を照射する上記内部との間に、レーザ光を照射しない間隙を設けるように上記レーザ光を照射することを特徴としている。
上記の本発明に係る転写方法を好適に行なえるため、より高精細な転写画像を得ることができる。ここで、レーザ光によって接着層を加熱するため、強い強度でレーザ光を照射した領域の周辺領域も伝熱によって強い強度で接着する虞がある。仮にこのようなことが起こると意図通りに転写層を破断することに支障をきたす場合がある。よって、上記間隙を設けておくことにより、接着層の当該周辺領域に加えられる熱量を抑え、このような虞を無くすことができる。
本発明に係る転写装置では、上記積層体を上記被転写体に接着させたものを内包するための筐体と、上記筐体内から気体を上記筐体外に排出する気体排出部と、をさらに備えることがより好ましい。
被転写体と積層体とを吸着させることにより、被転写体と積層体との位置ずれを防ぎつつレーザ光を照射することができる。
本発明によれば、より高精細な転写画像を得ることができるの効果を奏する。
本発明に係る転写方法で用いる積層体の一実施形態の構成を示す図である。 本発明に係る転写方法において積層体に照射するレーザ光の強度等を示す図である。 本発明に係る転写装置の一実施形態の構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
<本発明に係る転写方法>
本発明に係る転写方法は、被転写体に転写する転写層と、熱により溶解する接着剤により構成された接着層とが積層した積層体を、上記接着層が被転写体に接するように上記被転写体に積層させる積層工程と、上記転写層及び上記接着層に対して、上記接着層とは逆側からレーザ光を照射することで上記転写層を上記被転写体に転写するレーザ光照射工程とを含み、上記レーザ光照射工程では、転写する領域の縁部に照射するレーザ光の強度を、当該縁部の内部に照射するレーザ光の強度より強くする。転写したい領域の縁に照射するレーザ光の強度を、その内部より強くすることで、接着層に与える熱量を多くして、当該縁においてより高い接着強度を得ることができる。これにより、当該縁より外側と内側との境界で転写層を破断しやすくなる。よって、より高精細な転写画像を得ることができる。
〔積層体〕
まず、本発明に係る転写方法で用いる積層体の構成について説明する。
本発明に係る転写方法で用いる積層体は、被転写体に転写する転写領域を含む転写層と、熱により溶解する接着剤により構成された接着層とが積層したものである。
転写層は被転写体に転写する物から構成される。被転写体に転写する物としては、被転写体を被覆するメタリック層、ホログラム層、カラー印刷層等が挙げられる。
接着層は、熱により溶解する接着剤により構成される。レーザ光を照射されることによって発生する熱を吸収して溶解して、転写層と被転写体とを接着する。レーザ光が照射されない領域では接着しないので、レーザ光を照射した縁部に沿って転写層を破断して、被転写体上にはレーザ光が照射された領域の転写層のみが残る。これにより転写画像が形成される。
熱により溶解する接着剤としては、例えば、パラフィン系ワックス、ポリエチレン系ワックス、ポリプロピレン系ワックス、ポリアルファオレフィン系ワックス等のホットメルト型接着剤が挙げられる。
次に、本発明に係る転写方法で用いる積層体をより詳しく説明するため、その一実施形態である積層体10について説明する。図1は本発明に係る転写方法で用いる積層体の一実施形態である積層体10の構成を示す図である。
積層体10は、基材11、レーザ光吸収層12、離形層13、メタリック層(転写層)14、ホットメルト接着層(接着層)15により構成されている。
基材11は、メタリック層14等の他の層を形成するための土台となるものである。具体的な構成は、レーザ光照射工程で照射するレーザ光を透過するものであればよい。例えばレーザ光を透過するフィルム、シート等が挙げられる。
レーザ光吸収層12は、基材を透過したレーザ光を吸収して発熱する層である。レーザ光吸収層12は、例えば、カーボン粉末、金属酸化物、レーザ光吸収色素等を加えた樹脂コート層によって構成されている。レーザ光吸収層12を設けるか否かについては、メタリック層14やホットメルト接着層15の性質等から適宜定めればよく、必須の構成ではない。
離形層13は、メタリック層14及びホットメルト接着層15から、基材11及び必要に応じて設けられるレーザ光吸収層12を剥離するための層である。
レーザ光照射工程にてレーザ光が照射された領域のメタリック層14及びホットメルト接着層15は、被転写体上に残り、当該領域のメタリック層14及びホットメルト接着層15から、基材11及びレーザ光吸収層12が剥離される。このとき、レーザ光が照射されない領域のメタリック層14及びホットメルト接着層15は、被転写体には接着せず、基材11及びレーザ光吸収層12から剥離しない。
離形層13は例えば、基材11またはレーザ光吸収層12上にシリコーン樹脂をコーティングすることで形成される。
メタリック層14は、本発明に係る転写方法で用いる積層体の転写層の一例である。本実施形態では、メタリック層14の所望の領域を被転写体上に転写することにより、当該領域の表面に金属のような質感を持たせることができる。
メタリック層14の具体的な構成としてはアルミ,金,銀,ニッケルなどの蒸着膜、アルミ箔、無電解メッキによって形成される金属膜など金属の薄膜である。
ホットメルト接着層15は、本発明に係る転写方法で用いる積層体の接着層の一例である。レーザ光を照射されることによって発生する熱を吸収して溶解し、メタリック層14と被転写体とを接着させる。
基材11上に、レーザ光吸収層12、離形層13、メタリック層14、ホットメルト接着層15を形成する方法としては、特に限定されず、従来公知の塗膜方法等によりそれぞれの材料を塗布等すればよい。
〔積層工程〕
本発明に係る転写方法の積層工程は、転写層と、接着層とが積層した積層体を、接着層が被転写体に接するように被転写体に積層させればよい。このとき、接着層は固まったままであり、積層体と被転写体とは接着しないので、単に重ね合わせておくだけでよい。
〔レーザ光照射工程〕
本発明に係る転写方法のレーザ光照射工程は、転写層及び接着層に対して、転写層の接着層がある面とは反対の面からレーザ光を照射することで転写層を被転写体に転写する工程であり、転写する領域の縁部に照射するレーザ光の強度を、当該縁部の内部に照射するレーザ光の強度より強くする。
例えば、転写する領域をレーザ光で走査しながら照射するとよく、縁部を走査するときにレーザ光の強度を上げたり、照射時間を長くしたりしてもよい。また、縁部を走査するときに、レーザのビーム径を小さくしてもよい。ビーム径を小さくすることで短時間により強い強度のレーザ光を局所的に照射することができ、より高精細な転写画像を得ることができる。
レーザの強度としては、基材、転写層及び接着層の質等によって適宜設定すればよいが、例えば、縁部では転写層や接着層を切断可能な強度、内部ではレーザを照射された部分がホットメルト接着層15が熔融する70℃〜250℃となる強度するとよい。
レーザ光照射工程では、縁部にレーザを照射することによって転写層に溝を形成することがより好ましい。
縁部に強い強度のレーザ光を照射する際に、転写層に溝を形成することで転写層が破断しやすくなる。溝は均一の深さで形成することが好ましいが、転写画像の精度に影響が無
い範囲で、溝を断続的に形成したり、溝の深さを変えたりしてもよい。
また、レーザ光照射工程では、縁部にレーザを照射することによって縁部に沿って転写層を切断してもよい。
転写層が切断されるだけの強い強度のレーザ光を照射することによって、後で転写層を破断する必要がなく、高精細な転写画像をより容易に得ることができる。
また、レーザ光照射工程では、縁部と、縁部より弱い強度のレーザ光を照射する内部との間に、レーザ光を照射しない間隙を設けることがより好ましい。
レーザ光によって接着層を加熱するため、弱い強度でレーザ光を照射した領域の周辺領域も伝熱によって接着されてしまう虞がある。仮にこのようなことが起こると意図通りに転写層を破断することに支障をきたす場合がある。よって、伝熱によって拡大する接着領域を見越して、意図した転写領域よりも小さい範囲で弱い強度のレーザ光を照射した後、上記間隙を設けて、意図した転写領域の縁部に強い強度のレーザ光を照射するとよい。伝熱によって接着領域が拡大しても意図した転写領域で転写を行うことができる。
また、レーザ光照射工程では、積層体を筐体内に配置し、筐体内から気体を筐体外に排出することがより好ましい。
積層工程の後であってレーザ光照射工程の前の被転写体と積層体とは、単に重ね合わさっているだけであって接着されていない。よって、レーザ光照射工程の間に被転写体と積層体との位置がずれてしまう虞がある。しかし、筐体内から気体を抜いて低圧、好ましくは真空環境下に被転写体及び積層体を置くことにより、積層体と被転写体とが吸着する。これにより、被転写体と積層体との位置ずれを防ぎつつレーザ光を照射することができる。
次に、レーザ照射工程の一例について図2を用いて説明する。図2は積層体に照射するレーザ光の強度等を示す図であり、図2の(a)は転写領域を上から見た図であり、図2の(b)は転写領域における転写層(メタリック層14)及び接着層(ホットメルト接着層15)の断面図である。
図2の(a)及び(b)に示すように、縁部14aには、内部14cより強い強度のレーザ光を照射する。縁部14aと内部14cとの間には間隙14bが設けられており、間隙14b上にはレーザ光は照射されない。
また、間隙14bの幅は、縁部14aに照射されるレーザ光により発生する熱が伝わる幅に設定されている。
図2の(b)に示すように、ホットメルト接着層15において、内部14cの下の領域に相当する接着層内部領域15aは内部14cに照射されるレーザ光により溶解してその下の被転写体とメタリック層14とを接着する。
また、縁部14a及び間隙14bの下にある接着層外部領域15bは、内部14cに照射される弱い強度のレーザ光の伝熱を受けて溶解し、接着層内部領域15aとほぼ同等の強度で、被転写体とメタリック層14とを接着する。これにより転写領域の縁部14a及び間隙14bは内部14cとほぼ同等の強度で被転写体に接着される。その上で縁部14aに強い強度のレーザ光を照射し、縁部14aを切断する。接着された領域の境界と縁部14aが重なっているので、転写領域は、その外側と内側との境界で破断しやすい。よっ
て、高精細な転写画像を得ることができる。メタリック層14を破断(切断)した後、基材11を剥がすとき、通常は非転写領域も一緒に剥がれる。しかし、基材11も焼き切れているときには、粘着シート等を用いて、被転写体20上に残った、非転写領域の基材11等を剥がすとよい。
<本発明に係る転写装置>
次に、本発明に係る転写装置の一実施形態である転写装置1について図3を用いて説明する。図3は転写装置1の構成を示す図である。
転写装置1は、レーザ光照射部2、レーザ光強度制御部(レーザ光強度制御手段)3、フィルム製容器(筐体)4、気体排出部5を備えている。
レーザ光照射部2は、積層体10に対してレーザ光を照射するためのものである。駆動手段(図示せず)によって、積層体10上を走査することができるように構成されており、転写画像上(転写領域)にレーザ光を照射することができる。
レーザの種類としては特に限定されないが、例えば半導体レーザ、個体レーザ(ルビー、YAG、ガラス)、液体(色素)レーザ、ガスレーザ等が挙げられる。
レーザ光照射部2は、後述のフィルム製容器4の外側から積層体10上にレーザ光を照射する。装置全体をキャビティ等で囲うときは、レーザ光照射部2も当該キャビティ等に内包すればよい。
レーザ光強度制御部3は、レーザ光照射部2が発するレーザ光の強度を制御するためのものであり、積層体10上における転写する領域の縁部に照射するレーザ光の強度を、当該縁部の内部に照射するレーザ光の強度より大きくするように制御する。
レーザ光強度制御部3の制御の流れの一例を示せば次の通りである。
例えば、レーザ光強度制御部3は、まず、レーザ光を照射する領域(転写領域)を示すデータを、ユーザの入力等により受信する。
次に、当該データに基づいて、レーザ光強度制御部3は、駆動手段を駆動させてレーザ光照射部2を走査させる。駆動手段の駆動はレーザ光強度制御部3以外の制御手段が行なってもよい。
次に、例えば、当該データの縁部である1ドット分の領域にレーザ光を照射するときに、レーザ光強度制御部3は、レーザ光の強度を上げたり、照射時間を長くしたり、ビーム径を小さくしたりして、積層体10上に照射されるレーザ光の強度が強くなるように制御する。以上により、レーザ光強度制御部3によって、縁部に照射するレーザ光の強度は制御される。
フィルム製容器4は、積層体10及び被転写体20を格納するためのものである。フィルム製容器4内に積層体10及び被転写体20を重ねて置き、積層体10のある側をレーザ光照射部2によりレーザ光が照射される側の位置にすることで、レーザ光照射工程を好適に行なうことができる。
また、レーザ光照射工程では後述の気体排出部5によってフィルム製容器4内の空気をフィルム製容器4外に排出するが、このときフィルム製容器4は空気が排出されることに伴って、図3に破線で示すフィルム製容器4’のように収縮する。これにより、積層体1
0及び被転写体20が密着する。
フィルム製容器4を構成するフィルムの材質はレーザ光を透過するものであればよい。
気体排出部5はフィルム製容器4内の気体をフィルム製容器4外に排出するためのものである。例えば、吸引ポンプ等で構成すればよい。気体排出部5によってフィルム製容器4内を低圧、又は真空環境下にすることで、積層体10と被転写体20とを吸着させて、位置ずれを防止することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、上述の実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
<付記事項>
以上のように、本発明に係る転写方法の一実施形態は、被転写体20に転写するメタリック層14と、熱により溶解する接着剤により構成されたホットメルト接着層15とが積層した積層体10を、ホットメルト接着層15が被転写体に接するように被転写体20に積層させる積層工程と、メタリック層14及びホットメルト接着層15に対して、メタリック層14のホットメルト接着層15がある面とは反対側の面からレーザ光を照射することでメタリック層14を被転写体20に転写するレーザ光照射工程とを含み、レーザ光照射工程では、転写する領域の縁部14aに照射するレーザ光の強度を、縁部14aの内部14cに照射するレーザ光の強度より強くする。
転写する領域の縁部14aにおいて、メタリック層14が破断可能なように強い接着強度とすることで、メタリック層14を意図通りの形に破断させて、意図した転写画像を高精細にすることができる。つまり、接着強度が十分でなかったり、強度分布が不均一であったりすると、メタリック層14の破断を意図通りに行なえないことがある。しかし、転写したい領域の縁部14aに照射するレーザ光の強度を、その内部14cより強くすることで、ホットメルト接着層15の接着層外部領域15bに与える熱量を多くして、接着層外部領域15bにおいてより高い接着強度を得ることができる。これにより縁部14aより外側と内側との境界でメタリック層14を破断しやすくなる。よって、より高精細な転写画像を得ることができる。
本発明に係る転写方法の一実施形態として、レーザ光照射工程では、縁部14aにレーザを照射することによってメタリック層14に溝を形成する形態が含まれる。
縁部14aに強い強度のレーザ光を照射する際に、メタリック層14に溝を形成することでメタリック層14が破断しやすくなる。
本発明に係る転写方法の一実施形態として、レーザ光照射工程では、縁部14aにレーザを照射することによって縁部14aに沿ってメタリック層14を切断する形態が含まれる。
メタリック層14が切断されるだけの強い強度のレーザ光を照射することによって、後でメタリック層14を破断する必要がなく、高精細な転写画像をより容易に得ることができる。
本発明に係る転写方法の一実施形態では、レーザ光照射工程では、縁部14aと、縁部14aより弱い強度のレーザ光を照射する内部14cとの間に、レーザ光を照射しない間隙14bがある。
レーザ光によってホットメルト接着層15を加熱するため、強い強度でレーザ光を照射した領域の周辺領域も伝熱によって強い強度で接着する虞がある。仮にこのようなことが起こると意図通りにメタリック層14を破断することに支障をきたす場合がある。よって、間隙14bを設けておくことにより、ホットメルト接着層15の当該周辺領域に加えられる熱量を抑え、このような虞を無くすことができる。
本発明に係る転写方法の一実施形態では、レーザ光照射工程では、積層体10をフィルム製容器4内に配置し、フィルム製容器4内から気体をフィルム製容器4外に排出する。
被転写体20と積層体10とを吸着させることにより、被転写体20と積層体10との位置ずれを防ぎつつレーザ光を照射することができる。
また、転写装置1は、被転写体20に転写するメタリック層14とホットメルト接着層15とが積層した積層体10を、ホットメルト接着層15が被転写体20に接着するように被転写体20に接着させたものにおけるメタリック層14及びホットメルト接着層15に対して、メタリック層14のホットメルト接着層15がある面とは反対側の面からレーザ光を照射することでメタリック層14を被転写体20に転写するレーザ光照射部2と、転写する領域の縁部14aに照射するレーザ光の強度を、縁部14aの内部14cに照射するレーザ光の強度より大きくするように制御するレーザ光強度制御部3と、を備える。
転写装置1を用いれば、上記の本発明に係る転写方法を好適に行なえるため、より高精細な転写画像を得ることができる。
転写装置1では、積層体10を被転写体20に接着させたものを内包するためのフィルム製容器4と、フィルム製容器4内から気体をフィルム製容器4外に排出する気体排出部5と、をさらに備えている。
被転写体20と積層体10とを吸着させることにより、被転写体20と積層体10との位置ずれを防ぎつつレーザ光を照射することができる。
本発明は、レーザ転写式の印刷に利用することができる。
1 転写装置
2 レーザ光照射部
3 レーザ光強度制御部(レーザ光強度制御手段)
4 筐体
5 気体排出部
10 積層体
14 メタリック層(転写層)
14a 縁部
14b 間隙
14c 内部
15 ホットメルト接着層(接着層)
15a 接着層内部領域
15b 接着層外部領域
20 被転写体

Claims (6)

  1. 被転写体に転写する転写層と、熱により溶解する接着剤により構成された接着層とが積層した積層体を、上記接着層が被転写体に接するように上記被転写体に積層させる積層工程と、
    上記転写層及び上記接着層に対して、上記転写層の上記接着層がある面とは反対側の面からレーザ光を照射することで上記転写層を上記被転写体に転写するレーザ光照射工程とを含み、
    上記レーザ光照射工程では、転写する領域の縁部に照射するレーザ光の強度を、当該縁部の内部に照射するレーザ光の強度より強くし、かつ
    上記レーザ光照射工程では、上記縁部と、上記縁部より弱い強度のレーザ光を照射する上記内部との間に、レーザ光を照射しない間隙がある
    ことを特徴とする転写方法。
  2. 上記レーザ光照射工程では、上記縁部にレーザを照射することによって上記転写層に溝を形成することを特徴とする請求項1に記載の転写方法。
  3. 上記レーザ光照射工程では、上記縁部にレーザを照射することによって上記縁部に沿って上記転写層を切断することを特徴とする請求項1に記載の転写方法。
  4. 上記レーザ光照射工程では、上記積層体を筐体内に配置し、上記筐体内から気体を上記筐体外に排出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の転写方法。
  5. 被転写体に転写する転写層と接着層とが積層した積層体を、上記接着層が被転写体に接着するように上記被転写体に接着させたものにおける上記転写層及び上記接着層に対して、上記転写層の上記接着層がある面とは反対側の面からレーザ光を照射することで上記転写層を上記被転写体に転写するレーザ光照射部と、
    転写する領域の縁部に照射するレーザ光の強度を、当該縁部の内部に照射するレーザ光の強度より大きくするように制御するレーザ光強度制御手段と、を備え、
    上記レーザ光照射部は、上記縁部と、上記縁部より弱い強度のレーザ光を照射する上記内部との間に、レーザ光を照射しない間隙を設けるように上記レーザ光を照射する
    ことを特徴とする転写装置
  6. 上記積層体を上記被転写体に接着させたものを内包するための筐体と、
    上記筐体内から気体を上記筐体外に排出する気体排出部と、をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の転写装置。
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