JP3615691B2 - 樹脂フィルムのレーザ加工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は樹脂フィルムをレーザ加工する際、レーザ加工の副生成物である煤の付着を抑制し、高精度で高品質な加工を行うためのレーザ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
積層部材を構成する樹脂層の一部を除去して開口させる方法としては、レーザによる方法が知られており、例えば微細穴を開ける方法としては特開平5−305468号公報に示されているようにパルスレーザによる方法が知られている。しかしながら、このような方法では、1パルスのパルスレーザビームの加工面での照射範囲より大きい連続した範囲、例えば細長い連続した範囲を加工するなどの場合には、パルスレーザビームを隙間なく照射する必要がある。このようなパルスレーザビームを隙間なく照射して開口加工する方法は、例えば特開平9−223456号公報に記載されているが、複数のパルスを照射するのに長時間を要し、つまりは連続した広い範囲の樹脂を開口除去するのに長時間を要することとなり、効率よく樹脂の加工ができないという問題があった。具体的には、樹脂を開口除去したい範囲が上記したパルスレーザビーム1パルスの標準的な最大照射範囲にあたる0.2cm以上の場合には効率良く樹脂の開口除去加工ができないという問題があった。
【0003】
また、マスクを用いたレーザ加工方法には、コンフォーマルマスク法、オフコンタクトマスク法及びコンタクトマスク法がある。コンフォーマルマスク法とは、被加工物と一体化した金属層をマスクとして用い、被加工物が露出している領域をレーザ光にて除去(開口)加工する方法である。オフコンタクトマスク法とは、被加工物と直接接触しない金属板あるいはセラミック板等をマスクとして用い、マスクを通過してきたレーザ光を被加工物に投影することによって被加工物の除去(開口)加工を行う方法である。コンタクトマスク法とは、金属等で構成されるマスクを被加工物上に接触して積載し、コンタクトマスク上方からレーザ光を照射してマスクの開口部に露出した被加工物の除去(開口)加工を行う方法である。
【0004】
オフコンタクトマスク法は、複数の光学レンズなどで構成される投影装置等が必要であるために装置が高価となり、更には使用するレーザビームが炭酸ガスレーザビームなどの波長の長い光の場合には、オフコンタクトマスクのエッジ部分での光の回折による像のぼやけの影響も無視できないために、加工精度の点でも問題があった。
【0005】
コンタクトマスク法は、マスクの開口パターンをそのまま被加工物の加工パターンとすることが出来るため、オフコンタクトマスク法に比べて加工精度が高くなり、また加工装置にも投影装置等の設置の必要がなくなる。このため、コンタクトマスク法は従来より簡便で安価な高精度加工方法として知られていた。しかしながら、コンタクトマスク法によるレーザ加工において、次に述べるような問題点が従来より知られていた。
例えば、樹脂フィルムをレーザ加工する場合において、レーザ照射された箇所の樹脂は瞬時に分解され、分解ガスや煤状の粉塵となって飛散する。レーザ加工に際してよく用いられるアシストガスの吹き付けや、これら分解ガスの圧力などにより、マスクと被加工物の間に隙間が発生し、加工精度が低下する場合がある。また、この場合、煤状の粉塵がマスクと被加工物間に進入し、被加工物である樹脂フィルム表面に付着し、樹脂フィルムの加工品質の低下の原因となっていた。このため、少なくともレーザ加工中に、マスクと被加工物の密着性を良好に保つ対策が望まれていた。
【0006】
かかる加工精度の低下や煤状の粉塵の付着を抑制するために、レーザ加工中にマスクと被加工物の密着性を向上させる方法として、重量の重いマスクを用いて重力によって密着性を向上させる方法が挙げられる。例えば、エキシマレーザ等の紫外線レーザを用いた加工の場合には、石英ガラス等の紫外線を透過する材料を基材として、紫外線を反射する材料によりパターンニングしたマスクを用いることが可能であり、この場合はマスクと被加工物を密着させるに十分な重量を備えることができるため、マスクと被加工物の間の隙間の発生を抑制することができる。
【0007】
しかしながら、例えば炭酸ガスレーザ光等を用いた加工の場合には、炭酸ガスレーザ光を透過しない石英ガラスを用いることはできず、従って、炭酸ガスレーザ光を透過する亜鉛セレナイド等を用いなければならないが、亜鉛セレナイドは高価な材料であり、安価な加工方法を提供するための有効な手段とは言えない。
【0008】
また、厚みの厚い金属板をマスクとして用いる方法も挙げられるが、この場合、マスク自身の加工精度が悪くなり、特に微細な加工ができなくなり、結果としてこのようなマスクを用いたレーザ加工の精度が悪くなったり、微細加工が不可能となったりする。
更に、マスクと被加工物を静電的に密着させる方法も挙げられるが、静電力により加工煤や周辺の埃等を寄せ集めてしまうため、かえって被加工物の加工品質低下の原因となる。
また、マスクのレーザ光を遮蔽する部分の材質がレーザ光を吸収する材質である場合は、レーザ光を吸収してマスク自身の熱変形を引き起こしたり、割れを生じさせることとなり、この結果、マスクと被加工物の密着性を低下させることとなる。
【0009】
コンフォーマルマスク法は、マスクと被加工物が密着し、レーザ加工中にも剥がれることがないため、上記コンタクトマスク法での問題点であるマスクと被加工物との間に隙間が発生することによる加工精度の低下や煤の付着が小さく、優れた方法であるが、例えば被加工物が樹脂フィルム等のようにマスクとなる金属層などを持たない材料である場合には、レーザ加工前に金属層と一体化し、レーザ加工後にはこの金属層を酸処理などの化学処理にて除去しなければならず、工程が煩雑となり、また、化学処理によって被加工物の品質を低下させる場合もあり問題であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のレーザ加工方法では、樹脂を開口除去したい範囲が0.2cm以上の場合には効率よく加工できないという問題や、更に、工程の煩雑性等の他に、加工精度や煤付着などの加工品質の点で問題となっていたため、新しいレーザ加工方法の開発が望まれていた。従って、本発明の目的は、大きな面積の開口を必要とする樹脂フィルムの炭酸ガスレーザを用いた加工を効率的に行うことができ、寸法精度及び位置精度を向上させ、被加工物の加工煤付着による品質の低下を防止した高精度のレーザ加工方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、レーザ加工される樹脂フィルムのレーザ照射面となる第1面に、アクリル樹脂系粘着剤から構成され、0.04〜5.0N/cmの表面剥離強度(JIS Z1528)を有する5〜100μmの厚みの粘着層と5〜110μmの銅箔層とからなる粘着層付き銅箔を、粘着層を介して接着して積層フィルムとし、この積層フィルムの銅箔層に開口部を形成し、次いで、前記樹脂フィルムの第1面とは反対面となる第2面に、アクリル樹脂系粘着剤から構成され、0.04〜5.0N/cmの表面剥離強度(JIS Z1528)を有する粘着層と銅箔層又は和紙若しくはポリエステル樹脂が含まれてなる保護フィルム層からなる粘着層付き銅箔又は保護フィルムを、粘着層を介して接着してレーザ加工用の積層体とし、このレーザ加工用の積層体の第1面側の開口部を含む所定の範囲に、掃引された連続発振の炭酸ガスレーザビームを照射して、前記樹脂フィルムをレーザ加工した後、前記第1面及び第2面に接着した粘着層付き銅箔又は保護フィルムを剥離することを特徴とする樹脂フィルムのレーザ加工方法である。
【0012】
また、請求項2以降に記載の本発明の樹脂フィルムのレーザ加工方法は、次のとおりである。
レーザ加工用の積層体の第1面側の開口部を含む所定の範囲に炭酸ガスレーザビームを照射する際、第1面側の銅箔層の外縁の範囲内で、前記開口部とその周辺の非開口部を含む範囲に、照射されるレーザビームの合計のエネルギー密度が略均一となるように照射する前記のレーザ加工方法。
積層フィルムの銅箔層に形成された開口部の内、少なくとも1個所の開口部の面積が0.2cm以上の面積を有する前記のレーザ加工方法。
第1面及び第2面に接着した粘着層付き銅箔又は保護フィルムの剥離を、室温で機械的に剥離する前記のレーザ加工方法。
樹脂フィルムが、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、PET樹脂、アクリル樹脂及びカルド型樹脂からなる樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂が含まれてなる厚み0.01〜0.5mmの樹脂フィルムである前記のレーザ加工方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でレーザ加工する樹脂フィルムとは、樹脂を主とするフィルム状のシートあるいはテープであり、これは、1層であっても、2層以上のフィルムからなっていてもよい。樹脂フィルムは、例えば絶縁シートとして用いられるものである。樹脂の種類は、特に限定されるものではないが、特に絶縁シートとして多く用いられ、かつ、炭酸ガスレーザによるレーザ加工が効率的に行うことができるポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、アクリル樹脂及びカルド型樹脂が好ましいものとして挙げられ、これらは単独であってもよく、他の樹脂と混合されて使用されてもよいが、これらの樹脂の1種類以上を50重量%以上含むことがよい。なお、カルド型樹脂としては、フルオレン骨格を有するポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂が好ましいものとして挙げられる。
また、この樹脂フィルムの厚みは、0.01〜0.5mmの範囲が好ましいが、この範囲に限定されない。
【0014】
上記樹脂フィルムのレーザ照射面となる面(第1面)には、炭酸ガスレーザビームを効率よく反射するための銅箔層と粘着層とからなる粘着層付き銅箔を接着する。この粘着層付き銅箔は、表面側に銅箔層を有し、裏面側に前記第1面と接着する粘着層を有するものであればよく、銅箔と粘着テープ、例えば両面粘着テープを貼り合わせたものでもよく、また銅箔に粘着剤を塗布したものでもよい。
【0015】
この粘着層付き銅箔に使用される銅箔の種類は特に限定されるものではないが、銅箔のレーザ照射される面はレーザ反射率を高くするために鏡面であることが望ましく、また、粘着層と接する面は粘着層との接着性を上げるために粗化処理などが施された粗面であることが望ましい。銅箔の厚みは5〜110μmの範囲でなければならい。5μm未満の場合は銅箔の熱容量が小さいために、レーザビームが照射されることにより銅箔が変形したり、銅箔自体が加工されたりする場合があり、レーザビームを反射する層として機能しなくなる場合がある。110μmを超える場合は、銅箔が高価となり安価な加工方法でなくなるばかりでなく、銅箔自体の開口加工の精度が低下するため、被加工物である樹脂フィルムの加工精度の低下を引き起こすこととなる。
【0016】
一般に粘着剤は、ゴム系樹脂で構成されるものや、アクリル系樹脂で構成されるものなどが知られている。
この粘着層付き銅箔に使用される粘着層は、レーザ加工の際には、被加工物の樹脂フィルムと同時にレーザ加工されることとなり、この粘着層自体から煤などが発生すると、被加工物に煤が付着するなどして加工品質を低下させる原因となる。レーザ加工の際の煤の発生の大小は、その物質のレーザ波長に対する吸収係数だけでなく、物質の構成にも関るため、一意的に決定されるものではない。そこで、本発明者らは、様々な粘着剤に対してレーザ加工の際の煤の発生を実験的に検討した結果、アクリル系樹脂で構成される粘着剤の場合に最も煤の発生が少なく、良好であることを見出した。
【0017】
また、粘着層の厚みが大きいほど、粘着層から発生する煤の量が多いことも見出し、その厚みが100μmを超える場合には、無視できない量の煤の発生が認められた。更に、厚みが100μmを超える場合は、これを加工するために大きなレーザエネルギーが必要となるため、レーザ加工の効率を低下させる。粘着層の厚みが薄い程、煤の発生量は少ないが、厚みが5μm未満の場合は、剥離強度に面内ばらつきが発生し、レーザ加工時に接着した積層体が剥がれるなどの不具合が生じるため望ましくない。つまり、粘着層の厚みが5〜100μmの場合に、レーザ加工効率の顕著な低下を引き起こすことなく、煤の発生が少ない良好なレーザ加工が行えることを見出した。
【0018】
この粘着層の樹脂フィルムに対する剥離強度は、室温で無溶剤・無剥離剤で樹脂フィルムに粘着剤が残ることなく容易に剥離可能であり、更に積層体の銅箔層の開口処理である例えば、塩化鉄水溶液による化学的エッチング処理や、その後のレーザ加工時に剥がれることのないものでなくてはならない。そこで、本発明者等は様々な種類の樹脂フィルムに対して、上記化学エッチング処理とレーザ加工試験を行い、アクリル系粘着層の樹脂フィルムに対する剥離強度が0.04〜5.0N/cmの範囲である場合に、上記化学エッチング処理とレーザ加工で剥がれることなく、かつ室温で無溶剤・無剥離剤で樹脂フィルムに粘着剤が残ることなく容易に剥離可能であることを見出した。0.04N/cm未満の場合は、特にレーザ加工時に剥がれが発生して加工精度に問題が生じ、また、剥がれた部分の樹脂フィルム表面に煤の付着がみられる。5.0N/cmを超えた場合は、レーザマスク剥離の際に樹脂フィルムが裂けるなどの不具合が生じる。
【0019】
従って、樹脂フィルムの第1面に接着させるために本発明で使用する粘着層付き銅箔の粘着層は、アクリル樹脂系粘着剤から構成され、0.04〜5.0N/cm、好ましくは0.1〜3.0N/cmの表面剥離強度(JIS Z1528)を有し、5〜100μm、好ましくは30〜90μmの厚みの粘着層からなるものである必要がある。ここで、表面剥離強度は、JIS Z1528に従って測定された剥離強度であり、表面とは前記第1面と接する側の面である。銅箔と接する側の面の剥離強度はこの範囲内である必要はないが、前記表面剥離強度より高いことが望ましい。
【0020】
本発明では、まずレーザ加工する樹脂フィルムの第1面に上記粘着層付き銅箔を接着して銅箔層、粘着層及び樹脂フィルム層を有する積層フィルム(以下、積層フィルムという)とする。接着する範囲は第1面の全面であっても、その一部であってもよいが、少なくともレーザ加工する領域を含む範囲である。レーザ加工する領域が、樹脂フィルムの一部領域である場合は、接着する範囲はその領域をカバーし、それよりやや広い範囲にとどめることが有利である。
また、樹脂フィルムに前記粘着層を介して接着する方法は、特に限定されるものではないが、樹脂フィルムの第1面と粘着層付き銅箔の粘着層面を重ねて、適度な圧力を加えて接着する。接着に際して接着界面に気泡などが残存することのないように適度な圧力を加えながら接着することが好ましく、例えば市販のロールラミネータ等を用いて接着することも可能であり、接着した後に市販のプレス機等でプレスして均一に接着させることも望ましいことである。
【0021】
得られた積層フィルムは、銅箔層、接着層及び樹脂フィルム層を有する積層体であるが、この銅箔層の所望の位置に所望の形状の開口部を設ける。この開口部を含む領域にレーザ照射することにより、開口部に対応する部分の樹脂フィルム層だけがレーザ照射され、レーザ加工されることになるため、樹脂フィルムに設ける開口部とこの開口部は通常、一致する。なお、積層フィルムとする前に銅箔層に所望の開口部を設け、その後に樹脂フィルムに接着する方法も考えられるが、この場合、開口部を設けたレーザマスクと樹脂フィルムを高精度に位置合わせして接着することが困難となる。
【0022】
本発明では、開口部の面積が大きい、例えば0.2cm以上の面積の場合でも、また、開口部の数が多い場合でも、開口部の面積や開口部の数に関係なく、樹脂フィルムの単位面積当たりの加工速度を一定とすることができるため、前記開口部の形状などは直径が50μmより小さいものでなければ、如何なるものであっても差し支えない。
【0023】
銅箔層に開口部を設ける手段は特に限定されるものではないが、銅箔層表面にレジストを印刷するか、あるいはドライフィルムレジストをラミネートした後に、所望のパターンマスクを積載して紫外線で露光し、次いでアルカリ水溶液による現像を行ってレジストパターンを作成し、更に塩化第二鉄水溶液にて露出部分の銅箔層をエッチング除去する方法が簡便で、かつ高い精度で開口部を設けることができるため有利である。また、レジストを設けた銅箔層表面にパターンマスクを積載するに際して、基準となるマーカーを予め樹脂フィルムとパターンマスクに設けておくことにより、樹脂フィルムの所望の位置に対応した位置に高精度で、パターンを描くことができる。
【0024】
樹脂フィルムをレーザ加工して開口する場合、発生した煤は樹脂フィルムの第1面側だけでなく、レーザ照射側とは反対の面(第2面)にも回り込んで樹脂フィルムに付着し、加工品質を低下させる原因となる場合があるため、樹脂フィルムの少なくともレーザ加工する領域を含む範囲の第2面にも、煤付着防止を目的として粘着層付き銅箔又は保護フィルムを接着して、レーザ加工用の積層体とする。
【0025】
第2面に接着する粘着層付き銅箔又は保護フィルムの粘着層は、第1面に接着する前記粘着層付き銅箔の粘着層と同様な物性を有する。すなわち、樹脂フィルムの第2面に接着させるために本発明で使用する粘着層付き銅箔又は保護用フィルムの粘着層は、アクリル樹脂系粘着剤から構成され、0.04〜5.0N/cm、好ましくは0.1〜3.0N/cmの表面剥離強度(JIS Z1528)を有する粘着層からなるものである。この粘着層の厚みには格別な制限はないが、5〜100μm、好ましくは30〜90μmの厚みであることがよい。ここで、表面剥離強度の表面とは前記第2面と接する側の面であり、銅箔又は保護用フィルムと接する側の面の剥離強度はこの範囲内である必要はないが、前記表面より高いことが望ましい。
【0026】
第2面に接着する粘着層付き銅箔の銅箔は、第1面に接着する銅箔と同様な物性を有するものでよく、また厚みも同様の範囲でよいが、その使用目的から厳格な制限はない。第1面に接着する粘着層付き銅箔と同じ粘着層付き銅箔とすれば、材料数が減るなどの効果がある。
第2面に粘着層付き銅箔を接着する場合は、銅箔層は透過してきたレーザを反射してレーザ照射により加工されることがなく、従って、これを剥離する際に剥離しやすいという利点があるが、より安価な保護フィルムを用いることも可能である。
【0027】
粘着層付き保護フィルムを第2面に接着する場合は、保護フィルムは透過してきたレーザにより、樹脂フィルムの加工の際に同時に加工される場合もあるので、レーザ加工の際に煤の発生の少ない和紙、あるいはポリエステル樹脂が含まれてなる層からなるものである必要がある。有利には、和紙、ポリエステル樹脂又はこの両者が50重量%以上、好ましくは80重量%以上含まれるフィルムである。なお、ここでいう保護フィルム又はフィルムには、樹脂フィルムだけでなく紙が含まれる。
【0028】
第2面に粘着層付き銅箔又は保護フィルムを接着する方法は、特に限定されるものではないが、樹脂フィルムの第2面と粘着層付き銅箔又は保護フィルムの粘着層を重ねて、圧力を加えることにより行う。接着に際して接着界面に気泡などが残存することのないよう、適度な圧力を加えながら接着することが好ましく、例えば市販のロールラミネータ等を用いて接着することも可能であり、更に、接着した後に市販のプレス機等でプレスして均一に接着させることも有利である。なお、接着する範囲は樹脂フィルムの全面であってもよいが、第1面と同様な範囲、すなわちレーザ加工される領域及びその周辺を含む領域で十分である。
【0029】
このようにして得られたレーザ加工用の積層体は、開口部を有する銅箔層、粘着層、樹脂フィルム層、粘着層及び保護フィルム(又は銅箔)層を含む層から構成されるが、開口部を有する銅箔層の側からレーザビームを照射すると、開口部を通過したレーザビームは、樹脂フィルム層をその形状に開口する。この場合、粘着層及び保護フィルム層の一部又は全部が開口されることもある。
【0030】
本発明では、レーザ加工用の積層体の第1面側の開口部を含む所定範囲に炭酸ガスレーザを照射して、樹脂フィルム層をレーザ加工する。
レーザ加工に使用するレーザ発振器は、市販の連続発振が可能な炭酸ガスレーザ発振器でよく、レーザビームの掃引は、市販の駆動ミラー装置、例えばガルバノミラースキャナやポリゴンミラーなどを用いて、一方向あるいは双方向に行うものでよい。
【0031】
レーザビームの照射範囲は、樹脂フィルムを開口する部分を含む領域であり、この開口する部分が前記第1面側の開口部と一致する場合、樹脂フィルムの第1面に接着される銅箔層の外縁内であって、銅箔層に設けた開口部とその周辺部を含む範囲である。開口部だけでなく、その周辺部にレーザビームが照射されても銅箔表面で反射されてしまうので、照射範囲を開口部だけに限るように厳密に制御する必要はない。そして、照射されるレーザビームの合計のエネルギー密度が、照射範囲のほぼ全域において略均一となるようレーザビームを照射することが好ましく、このために、駆動ミラー装置によるレーザビームの掃引方向とは略直角に、前記レーザ加工用の積層体が移動可能な移動テーブル装置などを備えたレーザ加工装置を使用することがよい。
【0032】
レーザ照射して、樹脂フィルムを加工した後、樹脂フィルムの第1面に接着した粘着層付き銅箔と、第2面に接着した粘着層付き銅箔又は保護フィルムを剥離する。この剥離は、室温で、無溶剤・無剥離剤で機械的に剥離する方法であることがよく、その方法は特に限定されるものではない。例えば、ロール方式などで連続的に剥離する方法も可能であり、また、特別な装置を用いずに手作業にて剥離することも可能である。
【0033】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明について詳細に説明する。
開口加工する樹脂フィルムとしては、次に示すA〜Cの3種類の樹脂フィルム(縦250mm、横350mm)を使用した。
A ポリイミド樹脂フィルム(カプトン500V):厚み125μm
B シリコン変成ポリイミド樹脂フィルム(エスパネックスSPB):厚み50μm
C PET樹脂フィルム:厚み125μm
【0034】
実施例1
一方の面が鏡面処理、他方の面が粗化処理された厚み18μmの銅箔と、アクリル系粘着剤で構成される両面粘着テープである住友スリーエム株式会社製4591HLを積層して、粘着層付き銅箔を作成した。この粘着テープの弱粘着側、強粘着側の剥離強度はそれぞれ0.2及び4.3N/cm(JIS Z 1528の方法による測定値)であり、厚みは72μmである。この粘着テープの強粘着側を上記銅箔の粗化面に貼り合せて積層した。更に、積層した後に、接着層界面に残る気泡などを除去するために、システム技研興業製ホットプレス機を用いて、面圧30kg/cm、温度50℃の条件で30分間プレスした。
【0035】
作成した粘着層付き銅箔を200mm×300mmのサイズに切断し、前記3種類の樹脂フィルムのそれぞれ第1面に、上記粘着テープの弱粘着側を介して接着した。更に、接着層界面に残る気泡などを除去するために、上記ホットプレス機を用いて面圧30kg/cm、温度50℃の条件で30分間プレスした。
【0036】
次に、このようにして得られた積層フィルムの銅箔層に、旭化成製感光性ドライフィルムレジストAQ2575(厚み:25μm)をラミネートし、所望のパターンが複数描かれたパターンマスクを積載し、密着させた。パターンマスクにあるパターンは140mm×180mmの範囲に描かれており、パターンのうち最も大きな開口部となるパターンの面積は9cmである。パターンマスクを密着させる際、銅箔層でカバーされなかった部分の樹脂フィルム及びパターンマスクに予め設けておいたそれぞれ2点のマーカーを、小野測器製フォトマッチング装置TN−851を用いて誤差10μm以下の精度で位置合わせした。次いで、ハイテック(株)製紫外線露光機HTE−102EDを用い超高圧水銀ランプを光源として60mJ/cmの露光量で露光した後、1%炭酸ナトリウム水溶液を用いてドライフィルムレジストを現像して、ドライフィルムレジストのパターンニングを行った。その後、塩化第二鉄水溶液を用いて、露出した銅箔層をエッチング除去し、表面に残存するドライフィルムレジストを3%水酸化ナトリウム水溶液を用いて除去し、接着した積層体の銅箔層を開口した。
【0037】
次に、それぞれの樹脂フィルムの第2面側に上記粘着層付き銅箔を接着し、接着層界面に残る気泡などを除去するために、ホットプレス機を用いて面圧30kg/cm、温度50℃の条件で30分間プレスして、レーザ加工用の積層体を得た。
レーザ加工用の積層体の断面概略図を図1に、平面概略図を図2に示す。図1において、樹脂フィルム3の第一面側には粘着層付き銅箔5が接着されており、第二面側には保護フィルム4が接着されている。ここで、粘着層付き銅箔5は、銅箔層1及び粘着層2から構成されており、また銅箔層1には開口部6が設けられている。なお、図面では第二面側に保護フィルム4が図示されない粘着層を介して接着されているが、この実施例1では粘着層付き銅箔が粘着層を介して接着されている。図2において、樹脂フィルムの第一面7上に粘着層付き銅箔8が積層されており、銅箔8には開口部10が設けられている。また、銅箔層でカバーされなかった部分の樹脂フィルムには、前記2点のマーカー11が予め設けられている。
【0038】
次に、レーザ加工用の積層体の第1面側から、掃引した連続発振の炭酸ガスレーザビームを150mm×200mmの範囲に照射した。照射範囲は、銅箔層の全ての開口部を覆うよう設定した。このときのレーザビームの照射範囲の概略を図2の破線で示す。すなわち、破線9で囲まれた範囲に照射した。
また、この時のレーザ加工は、発振平均出力が600W、レーザビームの銅箔層表面での集光面積が9.62×10−4cmとして、レーザビームの双方向の掃引を掃引周波数50〜80Hzのガルバノミラースキャナにより行い、レーザ加工用の積層体をレーザビームの掃引方向とは直角方向に2〜20mm/sの範囲の速度で移動させて行った。
【0039】
次に、第1面及び第2面に接着した粘着層付き銅箔を手作業にて室温で無溶剤・無剥離剤で剥離して、樹脂フィルムのレーザ加工を完了した。
得られた3種類の加工された樹脂フィルム表面には目視で煤の付着が無く、また、加工精度も良好で、それぞれの樹脂フィルムの開口部の寸法精度及び位置精度は、パターンマスクのそれに比してそれぞれ±0.1%以内の誤差であった。
【0040】
実施例2
実施例1と同様の3種類の樹脂フィルムを使用し、第2面に接着する粘着層付き保護フィルムとして、和紙とアクリル系粘着剤から構成されるカモ井加工紙株式会社製マスキングテープNo.780を使用し、かつ第2面に保護フィルムを接着した後のホットプレス機によるプレス処理を実施しなかった他は、全て実施例1と同じ条件でレーザ加工した。粘着層付き保護フィルムの粘着剤の剥離強度は1.57N/cm(JIS Z 1528の方法による測定値)であり、厚みは90μmである。
得られた3種類の加工された樹脂フィルム表面には目視で煤の付着が無く、また、加工精度も良好で、それぞれの樹脂フィルムの開口部の寸法精度及び位置精度は、パターンマスクのそれに比してそれぞれ±0.1%以内の誤差であった。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、炭酸ガスレーザを用いた樹脂フィルムの加工において、寸法精度及び位置精度の向上と、被加工物の加工煤付着による品質の低下を防止した高精度のレーザ加工が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザ加工用の積層体の断面図
【図2】レーザ加工用の積層体の平面図
【符号の説明】
1 銅箔層
2 粘着層
3 樹脂フィルム
4 保護フィルム
5 粘着層付き銅箔
6 開口部
7 樹脂フィルム第1面
8 銅箔層
9 レーザビームの照射範囲
10 開口部
11 マーカー

Claims (5)

  1. レーザ加工される樹脂フィルムのレーザ照射面となる第1面に、アクリル樹脂系粘着剤から構成され、0.04〜5.0N/cmの表面剥離強度(JIS Z1528)を有する5〜100μmの厚みの粘着層と5〜110μmの銅箔層とからなる粘着層付き銅箔を、粘着層を介して接着して積層フィルムとし、この積層フィルムの銅箔層に開口部を形成し、次いで、前記樹脂フィルムの第1面とは反対面となる第2面に、アクリル樹脂系粘着剤から構成され、0.04〜5.0N/cmの表面剥離強度(JIS Z1528)を有する粘着層と銅箔層又は和紙若しくはポリエステル樹脂が含まれてなる保護フィルム層からなる粘着層付き銅箔又は保護フィルムを、粘着層を介して接着してレーザ加工用の積層体とし、この積層体の第1面側の開口部を含む所定の範囲に、掃引された連続発振の炭酸ガスレーザビームを照射して、前記樹脂フィルムをレーザ加工した後、前記第1面及び第2面に接着した粘着層付き銅箔又は保護フィルムを剥離することを特徴とする樹脂フィルムのレーザ加工方法。
  2. 樹脂フィルムの第1面の面積より狭い面積の粘着層付き銅箔で被覆されたレーザ加工用の積層体の第1面側の開口部を含む所定の範囲に炭酸ガスレーザビームを照射する際、第1面側の銅箔層の外縁の範囲内で、前記開口部とその周辺の非開口部を含む範囲に、照射されるレーザビームの合計のエネルギー密度が略均一となるように照射する請求項1記載の樹脂フィルムのレーザ加工方法。
  3. 積層フィルムの銅箔層に形成された開口部の内、少なくとも1個所の開口部の面積が0.2cm以上の面積を有する請求項1又は2記載の樹脂フィルムのレーザ加工方法。
  4. 第1面及び第2面に接着した粘着層付き銅箔又は保護フィルムの剥離を、室温で機械的に剥離する請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂フィルムのレーザ加工方法。
  5. 樹脂フィルムが、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、PET樹脂、アクリル樹脂及びカルド型樹脂からなる樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂が含まれてなる厚み0.01〜0.5mmの樹脂フィルムである請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂フィルムのレーザ加工方法。
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