JP6909585B2 - 内燃機関のカム軸用潤滑装置 - Google Patents

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Description

本願発明は、スラント型の内燃機関において、吸気弁開閉用カム軸と排気弁開閉用カム軸とを潤滑するための装置に関するものである。本願発明において、カム軸の潤滑とは動弁部の潤滑を広く含んでいる。従って、カムと吸排気弁との当接箇所の潤滑や、カムとタペットとの当接箇所の潤滑の他に、カム軸自体の回転の潤滑や、タペットのような部材の摺動部の潤滑も含んでいる。
内燃機関において、カム軸の潤滑手段の一態様として、動弁室にパイプ製の潤滑装置を配置して、この潤滑装置からオイルをカム軸に噴射することが行われている。カム軸は吸気弁開閉用と排気弁開閉用とが2本あるので、潤滑装置は、吸気弁開閉用カム軸に沿って延びる管部と、排気弁開閉用カム軸に沿って延びる管部とを有しており、両方の管部に、オイル噴出穴が多数空いている。
潤滑装置には、シリンダヘッドに設けた1つのオイル供給口(オイルギャラリー)からオイルが供給されており、従って、吸気弁開閉用カム軸に沿って延びる管部と吸気弁開閉用カム軸に沿って延びる管部とを中継管部によって接続して、中継管部とオイル供給口とを接続する必要がある。
潤滑装置の具体的な構造例として、特許文献1には、吸気弁開閉用カム軸に沿って延びる管部の一端と、排気弁開閉用カム軸に沿って延びる管部の一端とを中継管部接続することにより、潤滑装置を全体としてコ字状に形成した例が開示されている。そして、中継管部を継手でシリンダヘッドに接続するにおいて、継手に設けた分岐通路を同じ断面積とすることにより、吸気弁開閉用カム軸に沿って延びる管部と、排気弁開閉用カム軸に沿って延びる管部とに同量のオイルが流れるように設定している。
特開2009−221985号公報
さて、内燃機関には、シリンダボアを略鉛直姿勢にした縦型と、シリンダボアを鉛直線に対し傾斜させたスラント型とがあり、特許文献1の場合、縦型内燃機関においてはオイルは潤滑装置の全体に均等に行き渡る。
しかし、スラント型内燃機関においては、吸気弁開閉用カム軸と排気弁開閉用カム軸との高さが相違することから、潤滑装置も、吸気弁開閉用カム軸に沿って延びる部分の高さと、排気弁開閉用カム軸に沿って延びる部分との高さが相違しており、このため、特許文献1の構成をそのまま適用すると、重力の影響により、潤滑装置のうち高さが高い部分へのオイルの供給量が過少になって、高さが低い部分へのオイルの供給量が過大になるという現象が生じて、2本のカム軸の潤滑が不均一になるという問題がある。
そして、オイルの供給が過少になった高い側のカム軸は、円滑な動きが阻害され、甚だしい場合は焼き付けのような問題を招来するおそれがある。従って、特許文献1をスラント型に適用すると、潤滑装置のうち高さが高い管部へのオイルの供給量が適量になるように設定せねばならないが、すると、オイルポンプの能力を上げねばならないため、燃費が低下してしまうおそれがある。
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
本願発明は、高さを異ならせた状態で平行かつ水平状に配置されたカム軸に向けてオイルを噴出させる潤滑装置に関し、この潤滑装置は、
「高さを異ならせた状態で平行かつ水平状に配置されたカム軸に向けてオイルを噴出させる潤滑装置であって、
高さが高いカム軸を潤滑するための上側噴射用管部と、高さが低いカム軸を潤滑するための下側噴射用管部と、これら上下の管部にオイルを供給する中継管部とを有し、
前記中継管部のうち上端と下端との間の部位に、シリンダヘッドに設けたオイルギャラリーに接続された中継継手を設けている一方、
前記下側噴射用管部には機関停止後にオイルが溜まる下向き曲がり部が形成されて、前記下側噴射用管部のうち前記下向き曲がり部よりも高い部位と前記中継管部の下端とが下継手を介して接続されており、
かつ、少なくとも前記下継手に流量調節手段を設けている」
という構成になっている。
本願発明は、様々に展開することができる。例えば、特許文献1では潤滑装置を全体としてコ字形に形成しているのに対して、中継管部を、上側噴射用管部及び下側噴射用管部の一端と他端との間に接続することにより、潤滑装置を全体としてH字状に形成できる。この態様の場合、噴射用管部と中継管部とはT字状に接続されて、オイルは中継管部から左右に分岐して噴射用管部に流れるが、噴射用管部と中継管部との接続を、3本の管を有するT形の継手によって行える。
そして、T形の中継継手及び下継手に関して、当該継手を構成する3本の管にそれぞれ流量調節用の絞り部を設けて、上側噴射用管部と下側噴射用管部とで、各絞り部における穴の断面積を調節することにより、上側噴射用管部及び下側噴射用管部の各部位に、オイルを均等に供給することができる。
また、本願発明では、上側噴射用管部及び下側噴射用管部に、オイル噴出穴がない箇所に下向きの曲がり部を形成して、機関停止後に、曲がり部にオイルが溜まったままになるように設定することができる。
本願発明では、内燃機関がスラント型であっても、潤滑装置に流量調節手段を設けたことにより、潤滑装置の上側噴射用管部と下側噴射用管部との全体にオイルを均等に供給できる。このため、吸気弁開閉用カム軸と排気弁開閉用カム軸とを過不足なく潤滑することができる。その結果、内燃機関の運転を円滑に行えると共に、磨耗を抑制して高い耐久性を確保できる。また、オイルポンプの能力を上げる必要はないため、燃費の低下も防止できる。
流量調節手段は様々な構造を採用できるが、実施形態のように、継手を構成する管の中に筒状の絞り部材を配置すると、異なる断面積の絞り部材を取り付けることによって各部位に向かうオイル量を調節できるため、スラント角度が相違する各種の内燃機関において、絞り部材のみを変更して潤滑装置は1種類のままで足りる。従って、スラント角度が相違する各種の内燃機関を用意する場合や、スラント型と縦型との内燃機関を用意する場合、部材を共通化して全体のコストを抑制できる。
また、機関停止後に潤滑装置の内部からオイルが抜けてしまうと、次の始動時にカム軸が回転開始してからオイルが噴射されるまでタイムラグがあって、始動時の潤滑が不十分なるおそれがあるが、本願発明のように、下側噴射用管部に下向き曲がり部を形成すると、機関停止後に下向き曲がり部にオイルが溜まることにより、次の始動時にオイルがカム軸に速やかに噴射されるため、始動初期の段階から適切に潤滑できる利点がある。
さて、機関が停止すると、オイルギャラリーに充満していたオイルが重力によってオイルパン等に抜け落ちるため、オイルギャラリーには負圧が生じる。このため、動弁室に設けた潤滑装置の内部のオイルが引かれるが、噴射用管部に下向き曲がり部を形成した場合、下向き曲がり部に溜まっていたオイルがオイルギャラリーに向かって戻ることが、下継手に設けた流量調節手段(絞り部によって阻止される。このため、機関停止後に下向き曲がり部にオイルを溜めておく機能を確実化して、次の始動時の潤滑を確実化できる。
内燃機関をクランク軸線方向から見た部分正面図である。 ヘッドカバーを省略した状態での図1のII-II 視図(シリンダボア線方向から見た上面図)である。 潤滑装置をシリンダボア軸線方向から見た上面図である。 (A)は潤滑装置の斜視図、(B)は図3の IVB-IVB視図、(C)は図3の IVC-IVC視図である。 潤滑装置の部分的な底面図である。 図3のVI-VI 視断面図である。 接続部を断面表示した管路図である。
(1).概要
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、概要を説明する。図1のとおり、内燃機関は、シリンダブロック1とシリンダヘッド2とヘッドカバー3とを備えており、シリンダブロック1に形成されたシリンダボア4の軸心5を鉛直線6に対して大きく傾斜させた姿勢に配置されている。すなわち、内燃機関はスラント型である。本実施形態では、シリンダボア軸心5は、鉛直線6よりも水平面7に近い姿勢になるように、大きく傾いている。
本実施形態では、シリンダヘッド2は、吸気側面2aが上向きで排気側面2bが下向きになるように配置されている。なお、本実施形態では、便宜的に、シリンダボア軸心5の方向から見た状態を上面図、底面図と呼んでおり、シリンダヘッド2についても、シリンダブロック1と反対側の頂面を上面と呼んでいる。クランク軸線方向は前後方向と呼んでおり、チェーンカバー(フロトンカバー)を配置している部分を手前としている。
シリンダヘッド2の上面には凹所8が形成されており、この凹所8に、図2のとおり、吸気弁開閉用カム軸9と排気弁開閉用カム軸10とが、高さを変えて平行かつ水平姿勢で配置されている。吸気側面2aが高くなっているので、吸気弁開閉用カム軸9が高い位置で、排気弁開閉用カム軸10が低い位置になっている。各カム軸9,10はカムキャップで回転自在に保持されているが、カムキャップの図示は省略している。
本実施形態の内燃機関は4気筒であり、カム軸9,10には、それぞれ、手前から順に、第1〜第4の4対のカム11a〜11d,12a〜12dが形成されている(カムの群は,符号11,12で総称することがある。)。なお、本実施形態では、バルブ(図示せず)はタペットを介してカム軸9,10で開閉されるが、バルブ及びタペットとも図示は省略している。敢えて述べるまでもないが、タペットを使用せずに、バルブ軸をカム軸9,10で直接開閉することも可能である。
図2に示すように、シリンダヘッド2には、点火プラグやイグニッション装置を挿入する筒部13が、シリンダボア軸心5と同心に形成されている。ヘッドカバー3は、シリンダヘッド2の外周部の上面に重ねて固定されている。
(2).潤滑装置
シリンダヘッド2には、両カム軸9,10のカム11,12とタペットとの摺動面を潤滑するための潤滑装置15が配置されている。潤滑装置15は、吸気弁開閉用カム軸9を潤滑するための上側噴射用管部16と、排気弁開閉用カム軸10を潤滑するための下側噴射用管部17と、上下の噴射用管部16,17を繋ぐ中継管部18とを有している。
上側噴射用管部16と下側噴射用管部17は、必然的に、カム軸9,10と同じ前後方向に長い横長の形態であり、中継管部18は、カム軸9,10と直交した左右方向(及び上下方向)に長い形態になっている。各管部16,17,18は、金属管と樹脂管とのいずれも使用可能である。
中継管部18のうち排気弁開閉用カム軸10に寄った下部に、シリンダヘッド2に形成された油路(ギャラリー)22aからオイルが流入する第1継手(請求項の中継継手)19を接続している。他方、中継管部18と上側噴射用管部16とはT形の第2継手(上継手)20で接続されて、中継管部18の下端と下側噴射用管部17とは第3継手(請求項の下継手)21で接続されている。
図4〜6に示すように、第1継手19はブロック状に形成されており、シリンダヘッド2に形成されたボス部22にボルト(ビス)23で固定されるフランジ24と、シリンダヘッド2のボス部22に形成されたオイル供給口(オイルギャラリー)22aに連通した三方方式の分岐穴25,26,27とが形成されており、2つの分岐穴26,27に中継管部18が差し込みによって接続されている。第1継手19とボス部22との間には、シール材22bを介在させている。
中継管部18を接続する分岐穴26,27は、上面視において略直交しており、中継管部18のうち下側噴射用管部17に向かう部分は、前後方向の姿勢から下向きの姿勢になるように、略L形の形態になっている。他方、第2継手20と第3継手21とは、それぞれ一対の第2カム11b,12bの間の部位に位置している。従って、実施形態は、おおまかには横向きH字状の形態になっている。
図7に示すように、第2及び第3継手20,21は、3本の管を有する三方方式であり、各管に管部16,17,18が差し込まれているが、各管基部に、それぞれ筒状の絞り部材28a〜28c,29a〜29cを嵌め込んで、各絞り部材28a〜28c,29a〜29cにおける穴(流路)の断面積を調節することにより、上側噴射用管部16と下側噴射用管部17との全体で、オイルの流量が過不足なく均等になるように設定している(絞り部材の群を総称する場合は、符号28,29を使用する。)。
すなわち、まず、第2継手20及び第3継手21において、重力の影響を補正して、中継管部18と接続されている部位の第1絞り部材28a,29aの断面積を調整することにより、上側噴射用管部16と下側噴射用管部17とに同量のオイルが流れるように設定している。従って、第2継手20における第1絞り部材28aの穴の断面積は、第3継手21における第1絞り部材29aの穴の 断面積よりも大きくなっている。
次に、上下の噴射用管部16,17とも、継手20,21を挟んだ前後両側で長さが相違しているので、管部16,17が接続されている部分の第2絞り部材28b,29b及び第3絞り部材28c,29cの穴の断面積を調整することにより、継手20,21を挟んだ前後両側に、その長さに応じてオイルが流れるように設定している。
第2及び第3の継手20,21は第2カム11b,12bの箇所に配置しているので、短い部分が接続されている箇所に配置した第2絞り部材28b,29bの断面積は、長い部分が接続されている箇所に配置した第3絞り部材28c,29cの断面積よりも小さくなっている。
従って、第2及び第3の継手20,21における絞り部材28,29について纏めると、第1絞り部材28a,29aは、上側噴射用管部16と下側噴射用管部17への分配量を均等化する第1流量調節手段を構成して、第2及び第3の絞り部分28b,29b,28c,29cは、各噴射用管部16,17において噴出量を全長に亙って均等化するための第2流量調節手段を構成している。
上側噴射用管部16と下側噴射用管部17とには、それぞれ下向き曲がり部31が形成されている。正確には、第1カム11a,12aと第2カム11b,12bとの間、第2カム11b,12bと第3カム11c,12cとの間、第3カム11c,12cと第4カム11d,12dとの間に、山形の下向き曲がり部31が形成されている。図5に下側噴射用管部17を取り上げて示すように、噴射用管部16,17には、オイル噴出穴32が多数空いているが、オイル噴出穴32は下向き曲がり部31には形成されていない。
第3継手21は、下側噴射用管部17のうち当該下側噴射用管部17の下向き曲がり部31よりも高い位置に接続され、第2継手20は、上側噴射用管部16のうち当該上側噴射用管部16の下向き曲がり部31よりも高い位置に接続されている。
上下の噴射用管部16,17とも、下向き曲がり部31の箇所には、板材製の中間ブラケット33を固定しており、中間ブラケット33は、図示しないボルト(ビス)により、シリンダヘッド2に設けたボス部に固定されている(但し、下側噴射用管部17のうち手前側の下向き曲がり部の箇所には、中間ブラケット33は設けていない。)。スタッドボルトをシリンダヘッド2に取り付けて、これにねじ込んでナットで中間ブラケット33をシリンダヘッド2に固定してもよい。中間ブラケット33は下向き曲がり部31で囲われたような状態になっているため、中間ブラケット33が出っ張ることを抑制して、潤滑装置15をコンパクト化することできる。
噴射用管部16,17のうち、第4カム11d,12dの外側に位置した他端部には、エンドブラケット34を設けている。また、上下の噴射用管部16,17は、前後2か所の位置において補強ステー35,36で連結されており、ステー35,36は、ボルトでシリンダヘッド2に固定されている。図の例では、一方の補強ステー35は、第1カム11a,12aの箇所に配置して、他方の補強ステー36は、第3カム11c,12cと第4カム11d,12dとの間の箇所に配置しているが、補強ステーの配置箇所や数は、他の部材との干渉などを考慮して任意に設定できる。
第1継手19は、下側噴射用管部17のうち手前側の下向き曲がり部31により、下方から部分的に囲われている。このため、第1継手19と下側噴射用管部17とが纏まった状態になっていて、コンパクト化されている。
他方の補強ステー36の下端は、下側噴射用管部17に固定した中間ブラケット33と一体化している。このため、部材を共用化してコンパクト化できる。なお、噴射用管部16,17の両端は、プラグ等で塞がれたり潰されたりしている。
(3).まとめ
以上の説明のとおり、本実施形態では、第2及び第3の継手20,21に設けた絞り部材28,29により、上側噴射用管部16と下側噴射用管部17との全体にオイルが均等に行き渡る。このため、オイルポンプの能力を高めることなく、カム軸9,10を過不足なく潤滑することができる。
絞り部材28,29は交換可能であるので、スラント角度が相違する内燃機関を複数種類用意する場合は、スラント角度に応じて断面積を調整して使用したらよい。従って、潤滑装置15の大部分は共用できる。縦型の内燃機関に適用する場合は、第2及び第3継手20,21における第1絞り部材28a,29aの穴の断面積を同じに設定したらよい。従って、スラント型と縦型とにおいても部材を共用できる。
機関停止後において下向き曲がり部31にオイルが溜まっているため、次の始動時にオイルポンプが駆動されると、下向き曲がり部31に溜まっていたオイルは、空気に押されてカム軸9,10に向けて噴出する。このため、始動初期からカム軸9,10を適切に潤滑することができる。
そして、絞り部材28a〜29cはオイルの流れに対して抵抗になるため、発明の効果の欄で説明したように、機関停止時のオイルの戻りを絞り部材28a〜29cによって阻止できるが、本実施形態では、下向き曲がり部31に溜まったオイルの戻りは、まず第2及び第3の絞り部材28c,28c,29b,29cで阻止されて、更に、第2絞り部材28a,29aで阻止されるため、機関停止時にオイルの抜け落ちによってオイルギャラリーに負圧が発生しても、オイルの戻りをしっかりと阻止できる。従って、下向き曲がり部31にオイルを溜めたままにしておいて、次の始動時の潤滑をより一層確実化できる。
本実施形態では、第1継手19のフランジ24が下側噴射用管部17の下向き曲がり部31で囲われており、フランジ24のボルト挿入穴とブラケット33のボルト挿入穴とは前後方向に直線状に並んでいる。このため、シリンダヘッド2に取付け用ボス部を形成するにおいて、他の部材との干渉を回避することが容易になっている。
本実施形態のように補強ステー35,36を設けると、潤滑装置15の安定性を向上できる。また、オイルが管の中を流れる場合、距離が長くなるほど圧損が高くなるが、本実施形態のように潤滑装置15をH字状に形成すると、圧損をできるだけ抑制して、噴射用管部の全長に亙ってオイルを均等に行き渡らせることができる。
上記の実施形態では、流量調節手段として絞り部材を使用したが、他の構造の流量調節手段も採用できる。例えば、中継管部18を例に取ると、第1継手19を挟んだ上下両側の部分を、上側は大径で下側は小径となるように径を異ならせることにより、上側噴射用管部16と下側噴射用管部17とに流れるオイル量を均等化できる。
上側噴射用管部16と下側噴射用管部17との流量を均等化する手段としては、第1継手19に絞り部材を設けてもよい。流量調節手段としては、ニードル式のような可変式も採用可能である。管の内径を絞ることによって流量を調節する場合、管を平坦状等に潰すことによって流路の断面積を調節することも可能である。継手に絞り部を一体に形成することも可能である。
本願発明は、実際に内燃機関に具体化できる。従って、産業上利用できる。
2 シリンダヘッド
4 シリンダボア
5 シリンダボア軸心
6 鉛直線
9 吸気弁開閉用カム軸
10 排気弁開閉用カム軸
11a〜12d カム
15 潤滑装置
16 上側噴射用管部
17 下側噴射用管部
18 中継管部
19 第1継手(中継継手)
20 第2継手(上継手)
21 第3継手(下継手)
25〜27 分岐穴
28a〜29c 絞り部材
31 下向き曲がり部
32 オイル噴出穴
33,34 ブラケット
35,36 補強ステー

Claims (1)

  1. 高さを異ならせた状態で平行かつ水平状に配置されたカム軸に向けてオイルを噴出させる潤滑装置であって、
    高さが高いカム軸を潤滑するための上側噴射用管部と、高さが低いカム軸を潤滑するための下側噴射用管部と、これら上下の管部にオイルを供給する中継管部とを有し、
    前記中継管部のうち上端と下端との間の部位に、シリンダヘッドに設けたオイルギャラリーに接続された中継継手を設けている一方、
    前記下側噴射用管部には機関停止後にオイルが溜まる下向き曲がり部が形成されて、前記下側噴射用管部のうち前記下向き曲がり部よりも高い部位と前記中継管部の下端とが下継手を介して接続されており、
    かつ、少なくとも前記下継手に流量調節手段を設けている、
    内燃機関のカム軸用潤滑装置。
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