JP6823452B2 - 内燃機関の吸気マニホールド - Google Patents

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Description

本願発明は、車両用等の内燃機関における吸気マニホールドに関するものである。
内燃機関の吸気マニホールドは、近年、軽量化やコストダウン等のために合成樹脂で製造されているが、吸気マニホールドは曲がっていて単なる射出成形では中空構造に成形できない(型抜きできない)ため、射出成形法で製造された複数のパーツを高周波溶着法等の溶着によって一体に接合して製造している(例えば特許文献1,2)。
他方、車両用の内燃機関においては、排気ガスの浄化促進等を目的として、排気ガスの一部であるEGRガスを吸気系に還流させることが広く行われている。また、クランク室に吹き抜けたブローバイガスを吸気系に還流させることも、広く行われている。更に、燃料タンクで発生した揮発燃料(パージガス)をキャニスタで補集して、これを吸気系に供給することも広く行われている。
これらEGRガス等の補助流体は、一般に吸気マニホールドに取り込まれており、その例として、特許文献3には、吸気マニホールドの終端部を構成する連結フランジとカバーフランジとの合わせ面に、気筒例の方向に長いEGR分配通路を形成して、EGR分配通路から各枝管にEGRガスを分配することが記載されている。
特開2001−152987号公報 特開2002−180923号公報 特開2010−265871号公報
特許文献3は、吸気マニホールドの厚さ内にEGR分配通路が形成されるため、吸気マニホールドが厚くなることを抑制できる利点はあるが、EGR分配通路は、シリンダヘッドに接合されるフランジの部分にしか形成できないため、配置位置が限定されて汎用性に欠けるという問題がある。
また、EGR分配通路は、枝管を横切る方向に長い状態にしか形成できず、すると、EGR分配通路の入り口も自ずと一定の個所に規定されるため、設計の自由性は著しく抑制されることになり、この面でも汎用性が低いといえる。
更に、連結フランジとカバーフランジとの大きさをさほど大きくできないため、EGR分配通路の断面積を大きくし難くて、EGRガスの還流量を増大し難いという問題や、各枝管に向かう吐出口は直線状のEGR分配通路から横穴の状態で分岐しているに過ぎないため、EGRガスが直進性によって奥の吐出口に多く流れる傾向を呈して、各枝管への分配量を均一化しにくいという問題も懸念される。
本願発明はこのような現状を改善すべく成されたものであり、吸気マニホールドにEGR分配通路等の補助通路を、機能的に向上させると共に製造が容易な状態で提供せんとするものである。
本願発明の吸気マニホールドは、複数の枝管が並んだ本体が、2つ割り状の表メインパーツと裏メインパーツとを重ねて接合することによって形成されており、前記本体に、補助流体が流れる補助通路を一体に設けている、という基本構成である。
そして、請求項1の発明は、上記基本構成において、
前記補助通路は、前記表メインパーツの側に位置した表側通路と、前記裏メインパーツの側に位置した裏側通路とを有していて、これら前記表側通路と裏側通路とは、隣り合った枝管の間において前記表メインパーツ及び裏メインパーツに形成された貫通穴を介して連通しており、
前記表側通路は、前記表メインパーツに表側補助パーツを重ねて接合することによって形成されて、前記裏側通路は、前記裏メインパーツに裏補助パーツを重ねて接合することによって形成されている
という構成が付加されている。
他方、請求項2の発明は、請求項1と同じ基本構成において、
前記補助通路は、前記裏メインパーツの側に位置して前記各枝管に連通した分配通路と、前記表メインパーツの外側に開口した流体流入口とを有しており、前記分配通路は、前記裏メインパーツに裏補助パーツを接合することによって形成されており、前記流体流入口と分配通路とは、隣り合った枝管の間において前記表メインパーツ及び裏メインパーツに形成された貫通穴を介して連通している
という構成が付加されている。
本願発明では、補助通路は、表メインパーツと裏メインパーツとの合わせ面に形成するものではなく、メインパーツに補助パーツを接合することによって形成しているため、補助通路の形成位置や大きさ、形態などの選択の幅が大きい。例えば、本体の表裏には枝管で形成されて凹凸ができているが、枝管の凹凸に倣わせて曲がった形状に形成することも可能であり、更に、断面積も任意に設定できる。従って、設計の自由性が高くて汎用性に優れている。
また、補助通路は様々な形状に設定できるため、入り口から左右に分岐させたり、分岐した通路を更に分岐させてトーナメント方式に形成したりといったこともごく簡単に行える。このため、各枝管に流れる補助流体の配量を均一化することも容易である。更に、本体を利用して補助通路を形成するものであるため、別部材のパイプを重ねた場合に比べて、全体としてコンパクト化・軽量化できる。
請求項1のように、表メインパーツと裏メインパーツとに補助通路を形成すると、補助通路の形状や位置の選択の幅が大きくなるため、設計の自由性は一層高くなる。他方、請求項2の構成を採用すると、補助パーツは1つで足りるため、コスト低減に貢献できる。
また、請求項2では、流体流入口に接続されたパイプ等を介して荷重がかかっても、その荷重は、表メインパーツと裏メインパーツとの接合面全体で支持されるため、吸気マニホールド全体として高い強度を維持できる(大きな荷重や振動が掛かっても、容易には剥離しない。)。なお、請求項1,2とも、貫通穴は表メインパーツの成形時に形成できるため、貫通穴の加工について特段の問題はない。
このように、本願発明によると、機能的に優れた吸気マニホールドを、従来の接合方式を利用して容易に製造できる。
実施形態を適用した内燃機関の一例の正面図である。 第1実施形態の吸気マニホールドの大まかな斜視図である。 吸気マニホールドの分離斜視図である。 吸気マニホールドの分離側面図である。 表メインパーツ及び表補助パーツ分離平面図と、裏メインパーツ及び裏補助パーツの分離底面図とを組み合わせた図である。 吸気マニホールドの平面図である。 図6の VII-VII視断面図である。 図6のVIII-VIII 視断面図である。 第2実施形態の分離斜視図である。 表メインパーツと裏メインパーツと裏補助パーツとを並べた図であり、表メインパーツと裏補助パーツとは平面図であり、裏メインパーツは底面図である。 (A)は吸気マニホールドを図10の XI-XI視方向から見た断面図、(B)は要部の分離断面図である。 第3実施形態を示す図である。
(1).基本構造
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、内燃機関の概略と、第1実施形態の吸気マニホールドの基本構造とを説明する。
図1は内燃機関をクランク軸線方向から見た全体的な正面図であり、この図のとおり、内燃機関は、機関本体の主要要素として、シリンダブロック1とシリンダヘッド2とを備えており、シリンダヘッド2の頂面にはヘッドカバー3が固定されている一方、シリンダブロック1の底面には、クランクケースブロック4を介してオイルパン5が固定されている。クランク軸は、符号6で表示している。
本実施形態の内燃機関は、シリンダボア軸線7を水平の側に大きく倒したスラント型であり、シリンダヘッド2は、吸気側面8aを上に向けて、排気側面8bを下に向けている。吸気側面8aはほぼ水平になっており、この吸気側面8aに吸気マニホールド9が固定されている。排気側面8bには排気マニホールドが固定されているが、これは図示を省略している。
図2に示すように、吸気マニホールド9は、サージタンク部10と、これから分岐した4本の枝管11〜14とを有している。従って、本実施形態の内燃機関は4気筒であり、吸気マニホールド9はサージタンク一体型になっている。枝管11〜14はクランク軸線方向(気筒列方向)に並んでいるが、並びの一端から順に、第1枝管11、第2枝管12、第3枝管13、第4枝管14と呼ぶこととする。敢えて述べることもないが、枝管11〜14の群で本体が構成されている。
本実施形態では、方向を特定するために、便宜的に、枝管11〜14の並び方向を左右方向と呼び、吸気の流れ方向を前後方向と呼ぶこととする。念のため、図2に方向を明示している。内燃機関では、一般にはクランク軸線方向を前後方向と呼んでいるが、本実施形態の方向は、この一般的な方向とは相違している。
図1,2から理解できるように、枝管11〜14は、上流側のおおよそ半分程度の長さの範囲は水平に近い姿勢であり、次いで、斜め上向きに傾斜した姿勢で立ち上がり、それから若干の長さだけ水平状の姿勢を維持し、終端は下向きになっている。従って、吸気マニホールド9は、上流側から順に、下水平状部16、傾斜状立ち上がり部17、上水平状部18、下向き終端部19の4つのパートを有している。隣り合ったパートは滑らかに連続している。このため、上水平状部18と下向き終端部19とによって湾曲部20が形成されている。下向き終端部19には、シリンダヘッド2に固定されるフランジ21を設けている。
図2のとおり、各枝管11〜14は、下水平状部16では互いに密接していて束ねられた状態になっており、その始端がサージタンク部10の内部に開口している。サージタンク部10には、スロットルボデー(図示せず)が取り付く吸気入り口10aを設けている。吸気入り口10aは、斜め上向きに開口している。各枝管11〜14は、上水平状部18では平行になっており、上水平状部18の下流側端部と下向き終端部19とも略平行になっている。従って、傾斜状立ち上がり部17と、上水平状部18の手前側の相当部分とにおいて、クランク軸線方向に広がり変形している。
図3,4に明示するように、吸気マニホールド9は、上に位置した表メインパーツ9aと下に位置した裏メインパーツ9bとを重ねて構成されており、両者は、高周波溶着等によって一体に接合されている。表裏のパーツ9a,9bによって本体が構成されている。両メインパーツ9a,9bは、概ね、吸気マニホールド9の上下半分ずつ程度を構成している。両メインパーツ9a,9bの重合個所はある程度の幅を有している。そこで、外周の個所にはフランジ(リブ)を設けて、重合面積を確保している。また、両メインパーツ9a,9bの重合部には、溶着性を高めるための細いリブを1本又は複数本突設しているが、図では省略している。
既述のように、吸気マニホールド9の終端には、シリンダヘッド2に固定されるフランジ21を設けているが、このフランジ21は裏メインパーツ9bに形成している。従って、表メインパーツ9aの終端部はフランジ21に上から重なっている。
(2).EGRガス分配通路
本実施形態では、補助流体の一例としてのEGRガスを各枝管11〜14に分配するEGRガス分配通路が、補助通路として吸気マニホールド9に一体に形成されている。この点を次に説明する。
図1に簡略して表示するように、EGRガスは、機関の排気系からEGRパイプによって吸気マニホールド9の表面側に送られており、EGRガスは、RGRガス分配通路によって、各枝管11〜14の終端部に分配供給されている。
RGRガス分配通路は、表メインパーツ9aの側に位置した1つの表側通路24と、裏メインパーツ9bの側に位置した左右2つの裏側通路25とを備えており、表側通路24の左右終端と、左右裏側通路25の始端とは、表側通路24に空いた上貫通穴26と、裏メインパーツ9bに空いた下貫通穴27とを介して連通している。貫通穴26,27は、第1枝管11と第2枝管12との間の部位、及び、第3枝管13と第4枝管14との間の部位に形成されている。
図3や図5に示すように、表側通路24は、表メインパーツ9aに形成した上向き開口溝28を表補助パーツ29で塞ぐこと、及び、表メインパーツ9aに形成された段部30bを表補助パーツ29のリブ33で囲うことによって形成されている。上向き開口溝28は、上向きリブ30で囲われた状態に形成されており、段部30aは、上向き開口溝28の個所では上向きリブ30bに移行しており、表補助パーツ29が上向きリブ30bの上面に接合されている。また、表側通路24は(上向き開口溝28及び表補助パーツ29は)、左右に分かれて後ろに向かうように曲がっており、例えば図2に示すように、表補助パーツ29のうち第3枝管13に対応した個所に、流体流入口の一例として、EGRパイプ23が接続されるEGRガス流入口31を設けている。
例えば図7,8に示すように、EGRガス流入口31は、手前が高くなるように僅かに傾斜している。また、表補助パーツ29にはEGRパイプ23を接続するための継手用フランジ32を設けており、EGRガス流入口31は継手用フランジ32に開口している。継手用フランジ32はおおむね上下長手の形態になっており、上端と下端とにボルト挿通穴を設けている。なお、EGRガス流入口31の配置位置は、必要に応じて任意に設定することができる。例えば、第2枝管12と第3枝管13との間に配置することも可能である。
表補助パーツ29には、上向き開口溝28に嵌まる下向きリブ34を設けている。図7,8に示すように、表側通路24は、手前から後ろに向けてやや下向きに傾斜した状態に形成されているが、上向きリブ30の上端は高い位置にあるので、上向き開口溝28を後部センターリブ34で塞ぐことにより、表側通路24の断面積(上下幅)を略一体に保持している。これにより、表側通路24(EGR通路)の断面積が不必要に拡大するのを防止し、EGRバルブの作動の応答性を良好にする効果が発揮される。
また、表補助パーツ29の前部は、吸気マニホールド9の傾斜状立ち上がり部17の個所に位置していることから、段部30aの上下段差が大きくなっているため、下向きリブ33を、段部の最下段に接合している。下向きリブ33を段部30aに接合していることは、表補助パーツ29の接合強度を格段に高める効果も発揮している。
図5に示すように、裏メインパーツ9bの下面には、左右2つの下向き開口溝(枝分配溝)35が形成されており、下向き開口溝35をそれぞれ裏補助パーツ36で塞ぐことにより、裏側通路25が形成されている。下向き開口溝35は、下貫通穴27から平面視(底面視)で湾曲した状態で左右に延びており、左側の下向き開口溝35の終端は、第1枝管11の下方部と第2枝管12の下方部に位置して、右側の下向き開口溝35の終端は、第3枝管13の下方部と第4枝管14の下方部とに位置している。そして、両下向き開口溝35の終端は(従って、裏側通路25の終端は)、枝管11〜14の終端部の下部に形成した吐出穴37に連通している。
図7に明示するように、吐出穴37は、裏メインパーツ9bに形成しており、これは、射出成形時にスライド型を使用して形成されている。吐出穴37の終端(すなわち吐出口)は、フランジ21の個所に位置している。
既述のように、表側通路24(或いは上向き開口溝28)は、下流側に向けて高さが徐々に低くなるように傾斜しているが、裏側通路25も、下貫通穴27の個所から下流側に向けて(終端に向けて)高さが徐々に低くなるように傾斜しており、かつ、吐出穴37も下流側に向けて高さが低くなるように傾斜している。
表側通路24と裏側通路25とは全体として同じ割合で傾斜しているが、吐出穴37の傾斜の程度は、表側通路24及び裏側通路25よりも高くなっている。このように、各通路24,25及び吐出穴37が下向きに傾斜しているため、EGRガスの水蒸気成分が露点温度以下となって凝縮水が発生してこれが水滴になって通路の壁に付着しても、通路途中に液溜まりが発生することはない。従って、EGR作動の開始によるEGRガスの動圧や、車両の急発進・急制動等の振動によって水滴が一気に気筒に流入する現象は発生せず、水滴が気筒に流入することによって失火発生を伴うエンスト、ヘジテーションを防止できる。また、機関停止中に発生した凝縮水が次の始動時に気筒に流入するような不具合も防止できる。
下向き開口溝35は下向きリブ39で囲われており、裏補助パーツ36は、下向きリブ39の下面に溶着されている。また、裏補助パーツ36には、下向き開口溝35に入り込む上向き突起38を設けている。このため、EGR通路の断面積が不必要に拡大することを防止できると共に、接合強度も向上できる。
(3).まとめ
本実施形態において、EGRガス流入口31に流入したEGRガスは、表側通路24に入って左右に分岐して、分岐した流れはそれぞれ裏側通路25に入って更に左右に分岐し、最終的に吐出穴37から各枝管11〜14の終端部に噴出される。すなわち、EGRガスは、トーナメント状の流れとして分岐して、各枝管11〜14に分配される。このため、一端から他端に流れる1本の通路に分配穴を空けた場合に比べて、各枝管11〜14への分配量を遥かに均等化できる。
そして、吐出穴37は各枝管11〜14の終端部の下部に位置しているため、補助通路(表側通路24、裏側通路25)に凝縮水が溜まることを防止できるが、EGRガス流入口31は吸気マニホールド9の上側(表面側9)に位置しているため、配管や組み立ては容易であるし、EGRパイプの中途部に凝縮水が溜まることも防止できる(EGR通路全体として、途中に凝縮水が溜まることを防止できる。)。
また、表側通路24は吸気マニホールド9の表面側に形成するものである一方、裏側通路25は吸気マニホールド9の裏面側に形成するもので、両者とも、枝管11〜14に干渉することなく形状や断面積を任意に設定できるため、EGRガスの増量要請にも容易に応えることができると共に、他の部材との取り合いに応じて形態を設定することも容易であり、設計の自由性が高い。また、表側通路24及び裏側通路25は、それぞれ補助パーツ29,36をメインパーツ9a,9bに接合することによって形成されるため、製造は容易であり、実用性に優れている。
本実施形態では、表側通路24の相当部分が隣り合った枝管11〜14の間に配置されているため、表側通路24が吸気マニホールド9の上に露出することを抑制できる。従って、吸気マニホールド9を全体としてコンパクト化できる。
また、本実施形態では、継手用フランジ32が吸気マニホールド9の傾斜状立ち上がり部17の個所に配置されているため、いわば、吸気マニホールド9の上面個所の凹所を有効利用して継手用フランジ32を配置することができる。このため、吸気マニホールド9のコンパクト化を促進し、引いては、内燃機関の高さをできるだけ低くできる。
本実施形態のように、各枝管11〜14の終端部を湾曲部20に構成すると、吸気は湾曲部20の内面のうち外側の部位に沿って強く流れる傾向を呈するが、EGRガスの吐出穴37は、湾曲部20の内面のうち曲がりの内側の個所に向いて開口しているため、EGRガスは、吸気の強い流れの吸引作用によって引かれる傾向を呈する。これにより、EGRガスの供給がスムースに行われると共に、吸気とEGRガスとの混合性も向上できる。また、EGRガスは枝管11〜14の最終端に噴出されるため、枝管11〜14の内面が汚れることもない。
(4).第2、第3実施形態
次に、図9〜11に示す第2実施形態を説明する。本実施形態において、本体の基本的な構成は第1実施形態と殆ど同じあり、フランジ21の形態や枝管11〜14の形状などが少し相違しているだけである(これらの相違は本願発明と直接の関係はないので、説明は省略する。)。第1実施形態と共通する要素は第1実施形態と同じ符号を付しており、必要がない限り、共通部分の説明は省略する。
本実施形態では、裏メインパーツ9bの下面に1つの裏補助パーツ41を接合することにより、EGRガス分配通路42を形成している。すなわち、図10,11に示すように、裏メインパーツ9bのうちフランジ21に寄った部位に、下向きリブ44より成る平坦状の台座43を形成して、台座43に裏補助パーツ41を溶着(接合)することにより、一対ずつの第1分岐路42aと第2分岐路42bとから成るトーナメント状のEGRガス分配通路42を形成している。
更に説明すると、台座43を構成する一対の下向きリブ44によってトーナメント状の通路溝が形成されており、下向きリブ44の下面に裏補助パーツ41を溶着して通路溝を裏補助パーツ41で塞ぐことにより、EGRガス分配通路42を形成している。この場合、裏補助パーツ41に、台座43の通路溝に入り込んでEGRガス分配通路42の底面を構成するランド部45を上向き突設して、ランド部45の高さを、吐出穴37に向けて徐々に低くなるように設定している。すなわち、EGRガス分配通路42の底面を、始端から終端に向けて、水平に対して低くなるように傾斜させている。
低温環境下では、運転停止後などにEGRガスが凝縮して酸性の強い凝縮水が発生し、この凝縮水が溜まると吸気マニホールド9等を腐食させることがあるが、本実施形態のようにEGRガス分配通路42の底面を終端に向けて(吐出穴37に向けて)下向きに傾斜させると、凝縮水が発生してもEGRガス分配通路42に溜まることはないため、EGRガス分配通路42に溜まった凝縮水がEGRガスの動圧や車両の急発進・急制動等の振動によって一気に気筒に流入する現象は発生しない。従って、凝縮水が気筒に流入することによって失火発生を伴うエンスト、ヘジテーションが発生することを防止できる。台座43の下面をフランジ21に向けて低く傾斜させても、同じ効果を享受できる。
第1分岐路42bの端部は、それぞれ吐出穴37に連通しているが、図10及び図11(B)に一点鎖線で示すように、裏補助パーツ41に、吐出穴37の下面を構成する延長部46を設けて、裏補助パーツ41を利用して吐出穴37を形成することが可能である。この場合は、裏メインパーツ9bを成形するにおいて、吐出穴37を形成するためのスライドピンが不要になるため、製造コストを抑制できる利点がある。
なお、吸気マニホールド9は4気筒用であるので、EGRガス分配通路42は、左右の第1分岐路42aからそれぞれ第2分岐路42bが左右に分岐しているが、裏補助パーツ41の形態は、大まかには二股状の形態になっている。これは、裏補助パーツ41の形状が複雑化して強度が低下することを防止するためであり、裏補助パーツ41がこのような形状であることから、台座43に、左右の第2分岐路42bを繋ぐような態様の補強用下向きリブ47を形成して、裏補助パーツ41を補強用下向きリブ47にも溶着している。
従って、台座43には、分配通路形成用下向きリブ44と補強用下向きリブ47とで囲われた空間ができるが、図10に明示するように、裏補助パーツ41に、前記空間を塞ぐ補助ランド部48を形成している。但し、補助ランド部48は無くてもよい。図9では、補助ランド部48は表示していない。図11に示すように、裏補助パーツ41の上面には、下向きリブ44の下面と重なる部位をリブ状に形成するため、細溝49を形成している。これは、溶着性を向上するための措置である。図9、図10では細溝49は表示していない。
本実施形態では、台座43に形成した通路溝を裏補助パーツ41で塞いでEGRガス分配通路42を形成したが、台座43は平坦に形成して裏補助パーツ41に通路溝を形成したり、台座43と裏補助パーツ41との両方に通路溝を形成したりしてもよい。EGRガス分配通路42のうち第1分岐路42aは、EGRガスの流れ抵抗を抑制するために、曲がりの程度を大きくして、できるだけ滑らかな形態にするのが好ましい。
本実施形態では、表メインパーツ9aのうち第2枝管12と第3枝管13との間の箇所にボス50を一体に形成して、ボス50にEGRガス流入口31を形成し、このEGRガス流入口31とEGRガス分配通路42の始端部とが、表メインパーツ9a及び裏メインパーツ9bに形成された貫通穴51によって連通している。従って、貫通穴51は、第2枝管12と第3枝管13との間の谷部に配置している。
表メインパーツ9a及び裏メインパーツ9bは、例えば図11の状態では、矢印52で示す上下方向に相対動するメイン金型(いわゆるキャビとコア)によって成形されるが、貫通穴51は、金型の相対動方向に対して交叉した方向に向いている。従って、貫通穴51は、一方のメイン金型(一般には、キャビ)に摺動自在に装着したスライドピン53によって成形される。なお、ボス50は、メイン金型によって成形される。
図12に示す第3実施形態では、貫通穴51は、表メインパーツ9aを成形するメイン金型の相対動方向52に開口している。従って、第2実施形態とは異なって、スライドピンは不要である。台座43と裏補助パーツ41との構造(及びバリエーション)は、第2実施形態と同様である。
第2実施形態及び第3実施形態では、EGRガス分配通路42は1つの裏補助パーツ41のみで形成されるため、部品に要するコストや組み立て(接合)のコストを大幅に節約できる。このため、吸気マニホールド9の全体の製造コストも抑制できる。また、部品点数が少ない分だけ、組み付けのバラツキを無くして品質向上にも貢献できる。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は、他にも様々に具体化できる。例えば、6気筒内燃機関用吸気マニホールドであると、分配通路は3段階に分岐したトーナメト状に形成できる。3気筒の場合は、各枝管ごとに裏側通路を形成してもよいし、2本の枝管は分岐した裏側通路を使用して、他の1本は独立した裏側通路使用してもよい。或いは、気筒数に関係なく、1本の主通路から各枝管に対して枝通路を分岐させてもよい。6気筒を例にとると、左右に分岐した第1分岐路にそれぞれ第2分岐路を接続して、第2分岐路から3つずつの枝管に向けて枝通路を設けるといったことも可能である。
表メインパーツと裏メインパーツとは相対的な概念であり、どちらを表メインパーツと呼んでもよい。従って、実施形態を例にとると、9aで表示したメインパーツにEGRガスEGRガス分配通路を形成して、9bで表示したメインパーツに流体流入口及び貫通穴を形成してもよいのである。裏メインパーツに1つの分配通路を形成する場合、台座に複数の裏補助パーツを接合することも可能である。
また、本願発明は、ブローバイガスの分配やパージ燃料の分配などにも適用できる。1つの吸気マニホールドに、複数種類の流体(ガス)の補助通路を形成することも可能である。補助通路の終端を枝管路まで延ばすことも可能である(すなわち、実施形態の吐出穴37を補助通路と一体化することも可能である。)。
本願発明は、内燃機関の吸気マニホールドに具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 シリンタブロック
2 シリンダヘッド
6 クランク軸
7 シリンダボア軸線
8a シリンダヘッドの吸気側面
9 吸気マニホールド
9a 表メインパーツ
9b 裏メインパーツ
11〜14 枝管
21 シリンダヘッドに締結されるフランジ
23 EGRパイプ
24 補助通路を構成する表側通路
25 補助通路を構成する裏側通路
26 上貫通穴
27 下貫通穴
28 上向き開口溝
29 表補助パーツ
31 EGRガス流入口
32 継手用フランジ
33,34 センターリブ
35 下向き開口溝(枝分配溝)
36 裏補助パーツ
37 吐出穴
38 突起
41 裏補助パーツ
42 EGRガス分配通路
43 台座
44 下向きリブ
50 ボス
51 貫通穴

Claims (2)

  1. 複数の枝管が並んだ本体が、2つ割り状の表メインパーツと裏メインパーツとを重ねて接合することによって形成されており、前記本体に、補助流体が流れる補助通路を一体に設けている構成であって、
    前記補助通路は、前記表メインパーツの側に位置した表側通路と、前記裏メインパーツの側に位置した裏側通路とを有していて、これら前記表側通路と裏側通路とは、隣り合った枝管の間において前記表メインパーツ及び裏メインパーツに形成された貫通穴を介して連通しており、
    前記表側通路は、前記表メインパーツに表側補助パーツを重ねて接合することによって形成されて、前記裏側通路は、前記裏メインパーツに裏補助パーツを重ねて接合することによって形成されている、
    内燃機関の吸気マニホールド。
  2. 複数の枝管が並んだ本体が、2つ割り状の表メインパーツと裏メインパーツとを重ねて接合することによって形成されており、前記本体に、補助流体が流れる補助通路を一体に設けている構成であって、
    前記補助通路は、前記裏メインパーツの側に位置して前記各枝管に連通した分配通路と、前記表メインパーツの外側に開口した流体流入口とを有しており、前記分配通路は、前記裏メインパーツに裏補助パーツを接合することによって形成されており、前記流体流入口と分配通路とは、隣り合った枝管の間において前記表メインパーツ及び裏メインパーツに形成された貫通穴を介して連通している、
    内燃機関の吸気マニホールド。
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