JP7000094B2 - 吸気マニホールド - Google Patents

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Description

本願発明は、車両用等の内燃機関における吸気マニホールドに関するもので、特に、合成樹脂製の吸気マニホールドを好適な対象にしている。
内燃機関の吸気マニホールドは、近年、軽量化やコストダウン等のために合成樹脂で製造されているが、吸気マニホールドは曲がっていて単なる射出成形では中空構造に成形できない(型抜きできない)ため、射出成形法で製造された複数のパーツを振動溶着法等の溶着によって一体に接合して製造している。
他方、車両用の内燃機関においては、排気ガスの浄化促進等を目的として、排気ガスの一部であるEGRガスを吸気系に還流させることが広く行われている。また、クランク室に吹き抜けたPCVガス(ブローバイガス)を吸気系に還流させることも、広く行われている。更に、燃料タンクで発生した揮発燃料(パージガス)をキャニスタで補集して、これを吸気系に供給することも広く行われている。
そして、特許文献1には、吸気マニホールドの外面にPCVガス分配通路を配置した場合において、PCVガス分配通路をトーナメント形状に分岐した形状に形成することが開示されている。
特開2013-151906号公報(図4,5)
特許文献1のうち図4,5の第2実施形態は、具体的な構造は必ずしも明確でないが、PCVガス分配通路はトーナメント形状になっているので、各吸気枝管へのPCVガスの均等な分配性能の面では優れているといえる。しかし、特許文献1の第2実施形態では、PCVガス分配通路は、PCVガスが下から上に向けて流れながら分岐するようになっているため、低温環境下での運転において、PCVガスに含まれていた水分によって凝縮水が発生してこれが運転停止に凍結すると、次の始動時等にトラブルを引き起こすおそれがある。
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
本願発明は、
クランク軸線方向に並んだ吸気枝管の群を備えていて、隣り合った吸気枝管は互いに繋がっており、かつ、前記吸気枝管の群のうち少なくとも出口側の部分は、上向きに立ち上がってから下向きに方向を変えた曲がり部になっており、
前記曲がり部の外面部に、PCVガスを各吸気枝管に分配して供給するPCVガス分配通路が1つの入口通路から枝分かれして各吸気枝管に至るトーナメント形状に形成されて、前記PCVガス分配通路は、前記入口通路を除く全体が、上流から下流に向けて低くなるように傾斜している」
という基本構成である。
そして、請求項1の発明、上記基本構成において、
前記PCVガス分配通路のうち前記入口通路を含む全体は、前記曲がり部に形成された上向きに開口の長溝を蓋部材で塞ぐことによって形成されて、前記蓋部材に、前記長溝に対向した溝条と突条とを形成することにより、前記長溝の底面を傾斜させつつ前記PCVガス分配通路の各部位において略一定に保持しており、
前記入口通路には筒状の入口が接続されている」
という特徴を有している。
請求項の発明は、請求項1において、
「EGRガスを前記各吸気枝管に分配するEGRガス分配通路の大部分が、前記曲がり部の下面部に形成されている」
という構成になっている。
本願発明では、トーナメント形状に分岐したPCVガス分配通路の全体が下流に向けて低くなるように傾斜しているため、PCVガス分配通路に凝縮水が発生しても、凝縮水は吸気枝管に流下してPCVガス分配通路に溜まることはなく、従って、凍結によるトラブルの発生を防止できる。
既述のとおり、近年の吸気マニホールドは合成樹脂で製造されていることが多いが、トーナメント形状のPCVガス分配通路を形成する場合は、吸気マニホールドに形成した長溝を蓋部材で塞ぐ構造を採用するのが合理的である。また、流れ抵抗を均一化するために、PCVガス分配通路は各部位において略等しい断面積に設定するのが好ましい。
このような要請に応える手段として、長溝の深さを一定にして蓋部材で塞ぐことも可能であるが、蓋部材は溶着代が必要であり、従って、長溝の両側に平坦部(段部)を形成する必要があるが、吸気マニホールドは立体的に曲がっているため、平坦部の高さを低くすすると、吸気枝管を抉ってしまうという問題が起きてしまう。逆に、コンパクト化の要請等から、平坦部の高さを高くできない場合も生じ得る。
これらの点に対して本願発明の構成を採用すると、平坦部の高さは設計の可能性に応じて設定しつつ、蓋部材における溝条の深さと突条の高さとを調節することにより、PCVガス分配通路の断面積を各部位において略一定に保持できる。従って、各吸気枝管にPCVガスを均等に供給することを、簡単な構造で実現できる。また、蓋部材を厚さ方向の曲がりがないフラットな形状にできるため、溶着を正確に行って確実にシールできる利点がある。
PCVガス分配通路をトーナメント形状に形成すると、吸気枝管の並び方向に延びる横長部分と、吸気枝管の長手方向に長い縦長部分とが必要である。このうち、縦長部分を吸気枝管の稜線部に形成することも可能ではあるが、これでは、縦長部分が大きく突出するため、重量が増大したり吸気マニホールドが大型化したりする問題がある。
これに対して、実施形態のように、隣り合った吸気枝管の間の谷部に位置した縦長部分が連続して、前記縦長部分の終端から、前記谷部を挟んで隣り合った吸気枝管に向けてエンド枝通路が分岐した構成を採用すると、隣り合った吸気枝管の間の谷部を利用して縦長部を形成できるため、PCVガスの均等な分配機能を損なうことなく、吸気マニホールドをコンパクト化することができる。
実施形態を示す図で、クランク軸線方向から見た分離側面図である。 (A)は平面図、(B)は(A)のB-B視断面図である。 ロア蓋部材を外した状態での底面図である。 上から見た斜視図である。 下方から見た斜視図である。 アッパ蓋部材を外した状態での表面部を示す図で、(A)は平面図、(B)はやや下方から見た斜視図である。 PCVガス分配通路とEGRガス分配通路との配置関係を示す平面図である。 (A)は図2の VIII-VIII視断面図、(B)はアッパ蓋部材の底面図、(C)はロア蓋部材の底面図である。 (A)は図3のIXA-IXA 視断面図、(B)は図2のIXB-IXB 視断面図である。
(1).基本構造
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、概略を説明する。本実施形態は自動車用内燃機関の吸気マニホールドに適用している。適用される内燃機関は、特開2017-120088号公報に開示されたものと同じスラント型であり、シリンダボアの軸線が、水平に対して30度程度の角度を成すように大きく傾斜している。このため、図1に一部だけを示すように、シリンダヘッド1の吸気側面1aは、略水平の姿勢で上向きになっている。
図1に示すように、吸気マニホールド2は、主要要素としてアッパメンバー3とロアメンバー4とを備えており、両者を振動溶着で一体に接合することにより、図2~5のように、サージタンク5とこれから分岐した4本の吸気枝管6a~6dとを有する中空構造体に形成されている。4本の吸気枝管6a~6dを備えているので、実施形態の内燃機関は4気筒である。
吸気枝管6a~6dはクランク軸線方向(気筒列方向)に並んでいるが、並びの一端から順に、第1吸気枝管6a、第2吸気枝管6b、第3吸気枝管6c、第4吸気枝管6dと呼ぶこととする。吸気マニホールド2は、曲がり部はあるが、基本的には水平に近い姿勢になっている。
本実施形態では、方向を特定するために、便宜的に、吸気枝管6a~6dの並び方向(クランク軸線方向)を左右方向と呼び、吸気の流れ方向を前後方向と呼ぶこととする。内燃機関では、一般にはクランク軸線方向を前後方向と呼んでいるが、本実施形態の方向は、この一般的な方向とは相違している。
図1や図4,5から理解できるように、隣り合った吸気枝管6a~6dは一体に繋がっている。従って、吸気マニホールド2は、吸気枝管6a~6dの長手方向と並び方向とに広がった表面部と裏面部とを有しているが、本実施形態では、上面部を表面部と呼び、下面部を裏面部と呼ぶこととする。
吸気マニホールド2を構成する吸気枝管6a~6dの群は、上流側から順に、下水平状部7と、上向きに立ち上がってから下向きに方向を変えた曲がり部8とを有しており、下水平状部7と曲がり部8とは滑らかに連続している。曲がり部8の先端には、シリンダヘッド1に固定されるフランジ9を設けており、フランジ9はロアメンバー4に形成されている。
図2~5のとおり、各吸気枝管6a~6dは、下水平状部7では互いに密接していて束ねられたような状態になっており、曲がり部8では間隔は徐々に広がっている。各気筒への吸気量を均一化するためには、各吸気枝管6a~6dはなるべく長さを一定にする必要がある。他方、図2,3のとおり、サージタンク5が第1吸気枝管6aの側に寄っていて左右非対称になっている。そこで、曲がり部8における各吸気枝管6a~6dの高さを変えることによって、各吸気枝管6a~6dの長さをできるだけ均等化している。
サージタンク5には、スロットルボデー(図示せず)が取り付く吸気台座10を設けている。吸気台座10は斜め上向きに開口している。サージタンク5には、パージガス流入口11と、ブレーキブースター用吸引口12とが、左右逆向きになるようにして突設されている。ブレーキブースター用吸引口12は、下方からカバー13で囲われている。
本実施形態は、例えば図4に示すPCVガス分配通路15と、例えば図3に示すEGRガス分配通路16とを備えており、EGRガスとPCVガスとは、それぞれ均等な流量で各吸気枝管6a~6dの終端部に放出される。
(2).ガス導入台座
例えば図2,4に示すように、曲がり部8のうち、概ね第3吸気枝管6cの立ち上がり部に、EGRガスとPCVガスとを取り込むためのガス導入台座17を一体に設けている。ガス導入台座17は、第3吸気枝管6cの立ち上がり部から概ね手前側に張り出しており、前向きに開口したEGRガス入口穴18と、左向きに突出した筒状のPCVガス入口19とが形成されている。敢えて述べるまでもないが、PCVガス入口19には、PCV用チューブが接続される。
ガス導入台座17は、第3吸気枝管6cの箇所に設けているが、第1吸気枝管6aの出口と第4吸気枝管6dの出口との関係では、両出口の左右中間部に位置している。つまり、本実施形態では吸気マニホールド2は左右対称の形状ではなく、吸気マニホールド2では第4吸気枝管6dの側への広がりが大きくなっているため、EGRガス入口穴18を第1吸気枝管6aの出口と第4吸気枝管6dの出口との左右中間部に位置させた結果、ガス導入台座17が第3吸気枝管6cの箇所に位置している。
吸気マニホールド2が左右対称形状である場合は、ガス導入台座17は、第2吸気枝管6bと第3吸気枝管6cとに跨がるように配置したらよい。ガス導入台座17の左右位置は製造上の問題で設定されており、その場所は必要に応じて設定できる。
ガス導入台座17は、既述のとおり、曲がり部8の手前側には大きく突出しており、また、図1及び図10から理解できるように、曲がり部8の上方にも少し突出している。また、ガス導入台座17の前面は、下に向けて手前に若干ずれるように後傾した傾斜面になっている。
ガス導入台座17は、EGRパイプ(図示せず)のフランジが接続されるブラケット部20と、ブラケット部20に一体に繋がった3本の縦リブ21とを有している。ブラケット部20は、正面視で上下長手の略菱形で、上端は第1吸気枝管6aの側に寄って下端は第4吸気枝管6dの側に寄るように傾斜している。そして、ブラケット部20の上下中間部にEGRガス入口穴18が空いて、上端部と下端部とには、EGRパイプのフランジをビスで固定するためのタップ穴22が空いている。
ブラケット部20は曲がり部8の上部に位置しているため、ブラケット部20を突設しただけでは高い強度を確保できないおそれがある。さりとて、ブラケット部20をそのまま下方まで延ばして曲がり部8に至らせると、高い強度は確保できるが、アッパメンバー3の材料である合成樹脂の使用量が過大に増えてコスト及び重量が増大したり、肉厚の違いが過剰になることによってひずみが発生しやすくなったりするおそれがある。
これに対して、本実施形態のように、ブラケット部20を下方からリブ21で支える構造を採用すると、高い強度を確保しつつ合成樹脂の使用量を抑制して、コスト及び重量を抑制できると共に、ひずみの発生を防止して加工精度も向上できる。
正面視でブラケット部20を傾斜させると、ブラケット部20の左右幅が広がるため、リブ21の群の左右幅も広がる。従って、リブ21の群で強く踏ん張ったような状態になって、強度向上に更に貢献できる。リブ21の本数は3本には限らず、1本又は2本若しくは4本以上でもよい。但し、ガス導入台座17の左右幅は数十mmであるので、実施形態のような3本程度が最も合理的である。
(3).PCVガス分配通路
ガス導入台座17の左右側面のうち、第1吸気枝管6aの側に位置した左側面でかつ付け根部寄りの部位に、左側に突出した厚肉部23を形成し、この厚肉部23に、PCVガス入口19を略水平状の姿勢で横向きに突設している(なお、厚肉部23は設けなくてもよい。)。
PCVガス入口19は、EGRガス入口穴18よりも上に位置している。そして、図6(A)に示すように、ガス導入台座17に上面に、PCVガス分配通路15の一部として、PCVガス入口19と連通したPCV第1長溝24を形成している。PCV第1長溝24は、請求項に記載した入口通路に相当している。
図6(A)に示すように、PCVガス分配通路15は、PCV第1長溝24と、PCV第1長溝24から左右に分岐した平面視L形のPCV第2長溝25と、PCV第2長溝25から左右方向に分岐したPCV第3長溝26とを有しており、これらの溝24,25,26をアッパ蓋部材27で塞ぐことによってPCVガス分配通路15が構成されている。PCV第3長溝26はエンド分岐路を構成しており、これら各PCV第3長溝26の終端に、それぞれ吸気枝管6a~6dに向けて下向きに開口した出口穴28が連通している。
従って、PCVガス分配通路15の大部分は溝24,25,26で構成されている。また、PCV第1長溝24とPCV第2長溝25とが連通した1つの第1分岐部29と、PCV第2長溝25とPCV第3長溝26とが連通した2つの第2分岐部30とを有しており、全体としてトーナメント形状(枝分かれ形状)になっている。このため、PCVガスを各吸気枝管6a~6dに均等に分配できる。なお、アッパ蓋部材27もトーナメント形状になっている。
正確に述べると、4サイクル4気筒内燃機関の場合、各気筒はクランク軸の回転角度で180度間隔で吸気行程が現れるので、PCVガスは、一方のPCV第1長溝24と他方のPCV第1長溝24とのいずれかに流れて、更に、左右一対のPCV第3長溝26のうちいずれか一方に流れるが、PCVガス分配通路15が全体としてトーナメント形状になっていると、各吸気枝管6a~6dに至る流路の流れ抵抗が一定になるため、各吸気枝管6a~6dによるPCVガスの吸引量を均一化できるのである(この点は、EGRガス分配通路16も同様である。)。
アッパメンバー3の表面部には、各溝24,25,26を囲むように平坦面(段差面)31が形成されており、アッパ蓋部材27は平坦面31に溶着されている。PCV第2長溝25とPCV第3長溝26との底面は、下流に向けて低くなるように傾斜している。このため、PCVガスに含まれていた水分が凝集しても、凝縮水は各吸気枝管6a~6dに流入してしまい、PCVガス分配通路15に溜まることはない。従って、運転中に溜まった凝縮水が凍結して凍結してPCV通路を塞いだり、運転停止時等に水分が凍結してこれが始動時に気筒に流入するといったりする不具合を防止できる。
PCV第1溝24の底面は、上流から下流に向けて高さが高くなっている。これは、PCVガス入口19の高さが低いことに起因したものである。例えば図8(B)及び図9(B)(図2(B)も参照)に示すように、アッパ蓋部材27の下面のうちPCV溝と対向した部位に、溝条32と突条33とを形成することにより、PCV通路の断面積が略一定になるように調節している(断面積が変化するように調節することも可能である。)。
溝条32は上流から下流に向けて深さが徐々に小さくなり、突条33は、始端から終端に向けて突出高さが高くなるように形成している。図8(B)では、溝条32を網かけ表示で表して、突条33を平行斜線で表している。この図8(B)のとおり、溝条32は、アッパ蓋部材27のうち、PCV第1長溝24と対向した部分と、PCV第2長溝25の上流側の一部、及び、第1吸気枝管6a及び第3吸気枝管6cに向いたPCV第3長溝26の下流部に形成して、残りの部分には突条33を形成している。
これら、溝条32と突条33とにより、PCV第2長溝25及びPCV第3長溝26の群を全体として下流に向けて傾斜させつつ、断面積が全長にわたって一定になるように調整している。また、PCV第1長溝24の箇所でも、断面積を全長にわたって均一化している。
つまり、アッパ蓋部材27は溶着のためにある程度の横幅が必要であるが、谷部において平坦面31高さを低くすると吸気枝管6a~6dと干渉してしまうため、吸気枝管6a~6dの谷部の箇所では平坦面31の高さを低くすることができず、そこで、アッパ蓋部材27における突条33の高さを徐々に高くしていくことにより、断面積を一定にしているのであり、また、PCV第2長溝25の箇所では、アッパ蓋部材27の高さを高くできないため、溝条32を形成することにより、断面積を各部位において均一化しているのである。
本実施形態のように、アッパ蓋部材27に設けた溝条32と突条33とによって各部位の断面積を一定にすると、平坦面31は全体として同一平面を成す状態に形成できるため、アッパ蓋部材27を厚さ方向の曲がりがなくて上面はフラットな形状になる。このため、溶着を正確に行って確実にシールできる利点がある(アッパ蓋部材27が厚さ方向に曲がっていると、成形収縮などで加工誤差が生じると、溶着した後に部分的に隙間が発生するおそれがある。)。この点は、EGRガス分配通路16とロア蓋部材37との関係でも共通している。
なお、左右のPCV第2長溝25は長さが相違しているが、流量が均等になるように、溝条32の深さと突条33の高さを調節することにより、長さの長いPCV第2長溝25の断面積が大きくなるように設定することも可能である。
PCV第2長溝25は、吸気枝管6a~6dを横切るように延びる(吸気枝管6a~6dの並び方向に長い)左右長手の横長部分25aと、第1吸気枝管6aと第2吸気枝管6bとの間の谷部、及び、第3吸気枝管6cと第4吸気枝管6dとの間の谷部の箇所に位置した縦長部分25bとを有している。
そして、PCV第2長溝25の横長部分25aは、曲がり部8の頂点よりも手前に位置しているため、当該横長部分25aはアッパ蓋部材27を含めても曲がり部8の上にはみ出してはいない一方、縦長部分25bは隣り合った吸気枝管6a~6dの間の谷部に位置しているため、これも、アッパ蓋部材27を含めても曲がり部8の頂点よりも上には突出していない。このため、PCVガス分配通路15を形成したことに起因して吸気マニホールド2の高さが高くなることはなく、大型化を防止できる。
左右のPCV第3長溝26は、PCV第2長溝25からV形に分岐しているが、PCV第3長溝26の長さは短くて、図7のとおり(図2も参照)、出口穴28は、吸気枝管6a~6dにおける内周面のうち左端部又は右端部に位置している。
出口穴28を吸気枝管6a~6dの左右中間部に位置させると、PCV第3長溝26は各吸気枝管6a~6dの頂点に位置させねばならず、すると、PCV第3長溝26を設けてこれをアッパ蓋部材27で塞ぐと、PCV第3長溝26の部分は曲がり部8の頂点よりも大きく突出してしまうが、本実施形態のように出口穴28を吸気枝管6a~6dの左端部又は右端部(谷部に近い縁部)に位置させると、PCV第3長溝26は吸気枝管6a~6dを横切るように配置する必要はないため、PCV第3長溝26の箇所が曲がり部8の頂点より高くなることを防止して、吸気マニホールド2の大型化を防止できる。
なお、図10に示すように、出口穴28は上下方向に長い形態になっているが、これは、アッパメンバー3を、その上面に重なる金型と下面に重なる金型とを基本金型として射出成形法で製造するにおいて、出口穴28を基本金型によって形成していることに起因している。
つまり、PCV第2長溝25の終端とPCV第3長溝26との高さを、吸気マニホールド2における谷部に近くなるように低くすることも可能であるが、この場合は、出口穴28は傾斜した姿勢になって、基本金型によっては形成できず、別にスライドピンを設けて出口穴28を形成しなくてはならないが、本実施形態のように、PCV第2長溝25の終端とPCV第3長溝26の高さを高くして、平面視でPCV第3長溝26の終端が吸気枝管6a~6dの縁部に僅かに重なるように設定しておくと、出口穴28は、型抜きを可能にした状態で基本金型によって形成できるのである。
実施形態では、PCVガス入口19とPCV第1長溝24とは平面視で直交している。このため、PCVガス入口19から送られてきたPCVガスは、PCV第1長溝24に衝突することによって方向性が無くなり、PCV第1長溝24が、PCVガスを溜めておくバッファ空間(チャンバー室)として機能する。このため、PCVガスの流れのムラを無くして、各気筒へのPCVガスの流入量を均等化できる。
(4).EGRガス分配通路
EGRガス分配通路16は、EGRガス入口穴18に連通した左右のEGR第1長溝35と、EGR第1長溝35の終端から左右に分岐したEGR第2長溝36とを有しており、これらの溝35,36を下方からロア蓋部材37で塞ぐことによってEGRガス分配通路16が構成されている。例えば図9(A)に示すように、各EGR第2長溝36には、それぞれ吸気枝管6a~6dの内部に向けて開口した出口穴38が形成されている。
EGR第1長溝35,36はロアメンバー4に形成しており、各溝35,36を囲うように平坦面39が形成されている。ロア蓋部材37は平坦面39に溶着されているが、溝35,36に入り込む突条40を形成している。図8(A)及び図9(A)に示すように、EGR第1長溝35よりもEGR第2長溝36が低くなっており、EGRガス分配通路16は、全体として下流に向けて低くなるように傾斜している一方、平坦面39は同じ高さで同一面を成している。そこで、突条40の高さを、EGR第1長溝35の箇所で高くてEGR第2長溝36の箇所では低くなるように高さを変えることにより、断面積の調整を行っている。
EGRガス入口穴18の終端から左右のEGR第1長溝35が分岐しており、左右のEGR第1長溝35の終端から、左右のEGR第2長溝36が前記している。従って、EGRガス分配通路16も、第1分岐部41と第2分岐部42とを有しており、EGRガス分配通路16は全体としてトーナメント形状になっている。
図9(A)に示すように、EGRガス入口穴18の終端よりもEGR第1長溝35が少し低くなっている。そこで、ロアメンバー4のうち第1分岐部41の箇所に補助凹部43を形成している。また、左右のEGR第1長溝35は、その終端部が細幅のジョイント部35aになったL形になっており、ジョイント部35aがEGR第2長溝36の左右中間部に連通している。
本実施形態では、EGR第1長溝35はEGRガス分配通路16よりも広幅になっている。従って、EGR第1長溝35は、EGRガスを溜めるバッファ部として機能している。EGRガスは正圧によって送気されておりかつ脈動を有することがあるため、流れの方向性が残っていると、左右のEGR第2長溝36のうち一方に対してEGRガスが多く流入する事態が生じ兼ねないが、本実施形態のようにEGR第1長溝35を大きな容積に形成して(チャンバー室に構成して)バッファ機能を持たせると、EGRガスの流れの方向性は消えて、EGRガスを左右のEGR第2長溝36に均等に流すことができる。なお、補助凹部43も、EGRガスの方向性を無くす機能を有している。
図3や図7のとおり、EGRガス分配通路16の出口穴38は、各吸気枝管6a~6dの左右中間部に位置している。EGRガス分配通路16は全体として下流に向けて低くなるように傾斜していると共に、出口穴38を下向きに傾斜している。従って、EGRガス分配通路16で凝縮水が発生しても溜まることはなくて、凍結によるトラブルを防止できる。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例えば、吸気マニホールドは下水平部を有する形態である必然性はないのであり、サージタンクから吸気枝管が上向きに延びているタイプや、吸気枝管がサージタンクを囲うように大きく曲がったタイプなどにも適用できる。
また、実施形態は4気筒内燃機関の吸気マニホールドに適用したが、本願発明は、2気筒や3気筒の内燃機関、或いは6気筒以上の内燃機関などにも適用できる。
本願発明は、内燃機関の吸気マニホールドに具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 シリンダヘッド
1a 吸気側面
2 吸気マニホールド
3 アッパメンバー
4 ロアメンバー
6a~6d 吸気枝管
7 吸気枝管の群のうちの下水平状部
8 吸気枝管の群のうちの曲がり部
15 PCVガス分配通路
16 EGRガス分配通路
17 ガス導入台座
18 EGRガス入口穴
19 PCVガス入口
20 ブラケット部
24 PCVガス分配通路を構成するPCV第1長溝(入口通路)
25 PCVガス分配通路を構成するPCV第2長溝
25a 横長部分
25b 縦長部分
26 PCVガス分配通路を構成するPCV第3長溝(エンド分岐路)
27 アッパ蓋部材
28 PCVガス分配通路の出口穴
29,30 PCVガス分配通路の分岐部
32 溝条
33 突条
35,36 EGRガス分配通路を構成する長溝
37 ロア蓋部材

Claims (2)

  1. クランク軸線方向に並んだ吸気枝管の群を備えていて、隣り合った吸気枝管は互いに繋がっており、かつ、前記吸気枝管の群のうち少なくとも出口側の部分は、上向きに立ち上がってから下向きに方向を変えた曲がり部になっており、
    前記曲がり部の外面部に、PCVガスを各吸気枝管に分配して供給するPCVガス分配通路が、1つの入口通路から枝分かれして各吸気枝管に至るトーナメント形状に形成されて、前記PCVガス分配通路は、前記入口通路を除く全体が、上流から下流に向けて低くなるように傾斜している構成であって、
    前記PCVガス分配通路のうち前記入口通路を含む全体は、前記曲がり部に形成された上向きに開口の長溝を蓋部材で塞ぐことによって形成されて、前記蓋部材に、前記長溝に対向した溝条と突条とを形成することにより、前記長溝の底面を傾斜させつつ前記PCVガス分配通路の各部位において略一定に保持しており、
    前記入口通路には筒状の入口が接続されている、
    吸気マニホールド。
  2. EGRガスを前記各吸気枝管に分配するEGRガス分配通路の大部分が、前記曲がり部の下面部に形成されている、
    請求項1に記載した吸気マニホールド。
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