JP6908477B2 - 回転構造物 - Google Patents

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Description

本発明は、横向きに配置された円筒状の本体と、該本体の外周に取り付けられた環状体とを備えて、該環状体を介して前記本体が回転可能に支持される回転構造物に関するものである。
廃棄物などを焼却処理する装置の一つとしては、回転ストーカ式の焼却炉が知られている。
回転ストーカ式の焼却炉は、円筒状の炉体が、軸心方向が設定された角度で傾斜する姿勢で横向きに配置された構成を備えている。
前記炉体は、軸心方向の両端寄りの外周に、金属製の環状体であるタイヤが取り付けられていて、各タイヤが、ローラなどの回転支持装置の上側に載置されている。これにより、炉体は、タイヤを介して回転支持装置の上に回転可能に支持されている。
ところで、回転ストーカ式の焼却炉では、運転中、炉体は焼却物の燃焼熱の影響を受けるため、炉体は、熱膨張により運転前の初期状態に比して径寸法が増加する。
一方、タイヤは、前記燃焼熱の影響を直接受けることはなく、また、外気との接触により冷却されやすいため、タイヤの熱膨張による径寸法の増加は、炉体の径寸法の増加に比して小さい。
そのため、炉体とタイヤとの間には、通常、熱膨張差を吸収する機能を備えた連結装置が介装して設けられて、この連結装置により、炉体とタイヤを一緒に回転するように連結すると共に、炉体とタイヤの熱膨張差による変形量の差を吸収することが行われている。
この種の連結装置としては、従来、バネ組立体が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
このバネ組立体は、炉体の外周に隙間を隔ててタイヤが配置された構成において、炉体の外周面に、その接線方向に延びるバネ部材の長手方向中間部が、溶接またはボルト止めにより取り付けられている。更に、バネ部材の長手方向両端部は、タイヤの内周面に周方向に間隔を隔てて設けたクレビス部材に、回動可能(枢動可能)に取り付けられた構成とされている。
かかる構成のバネ組立体によれば、炉体とタイヤは、バネ部材を介して連結されているので一緒に回転することができる。また、炉体とタイヤとの熱膨張差は、バネ部材の撓みや曲がりという変形によって対応できるとされている。
特開平9−170734号公報
ところで、特許文献1に示されたものでは、炉体とタイヤに熱膨張差が生じると、バネ部材は、炉体の外周面に取り付けられている長手方向中間部が、長手方向両端部よりも外周方向へ押されるため、常に曲がった状態になる。
この状態で、バネ部材は、炉体やタイヤの回転に伴われて周方向に移動するが、この際、バネ部材が炉体の周方向の下端側に位置するときには、バネ部材の長手方向中間部が、炉体の重量を受けることで、下向き、すなわち、外周方向に更に押される。一方、バネ部材が炉体の周方向の上端側に位置するときには、バネ部材の長手方向中間部が、炉体の重量を受けることで、下向き、すなわち、内周側へ引かれる。
更に、バネ部材が炉体の周方向の側部に位置するときは、バネ部材は、曲がった状態のままで、長手方向中間部に、炉体の重量により、下向きの成分を含む力の作用を受ける。
したがって、バネ部材は、周方向に移動するときに曲げ変形の状態が一定ではなく、絶えず曲げの増減を繰り返す。更に、バネ部材は、炉体の外周面に取り付けられた長手方向中間部と、長手方向中間部よりも一方の端部寄りに位置する部分と、他方の端部寄りに位置する部分とで、曲がり方が相違することもある。
そのため、前記従来のバネ組立体では、曲げ変形の増減を繰り返すバネ部材に疲労や消耗が集中しやすい。よって、回転ストーカ式の焼却炉にて、炉体とタイヤと連結装置であるバネ組立体とを備えた回転構造物を長期に亘り運用する場合は、疲労や消耗が生じたバネ部材の交換が必要になる。
ところが、バネ部材を交換する場合は、既存のバネ部材の取り外し作業、および、交換品のバネ部材の取付作業を、炉体とタイヤの双方に対して行う必要がある。また、既存のバネ部材は、炉体の重量が常に作用しているものであるため、この既存のバネ部材の取り外し作業は、炉体の重量を受けて変形した状態で行う必要が生じる。一方、交換品のバネ部材は、炉体の重量を受けるように変形させながら取り付け作業を行う必要が生じる。したがって、バネ部材の交換作業では、バネ部材を変形させるために大きな力が必要とされる。
更に、バネ部材の長手方向中間部が炉体に溶接によって取り付けられている場合は、その溶接部分を切り離す作業も必要になる。
よって、前記従来のバネ組立体は、疲労や消耗が集中しやすい部材であるバネ部材の交換作業には、多くの手間と労力と時間を要する。
そこで、本発明は、回転ストーカ炉における炉体とタイヤのように、横向きに配置された円筒状の本体と、該本体の外周に配置された環状体とを備え、前記本体と環状体との間に、前記本体と環状体を一緒に回転するよう連結し且つ両者の熱膨張差を吸収する機能を有する連結装置を備えた回転構造物にて、前記連結装置における疲労や消耗が生じる部材の交換を容易に行うことができる回転構造物を提供しようとするものである。
本発明は、前記課題を解決するために、横向きに配置された円筒状の本体と、前記本体の外周に隙間を隔てて配置された環状体と、前記本体の周方向に複数配列して、該本体と前記環状体に取り付けられた連結装置と、を備え前記本体は、前記環状体を介して回転可能に支持され、前記連結装置は、前記環状体に設けられたピン取付部と、前記環状体の半径方向に沿う姿勢で、長手方向の一端寄りの部分が前記ピン取付部に前記環状体の半径方向に移動可能に保持され、且つ長手方向の他端寄りの部分が前記環状体の内側へ突出する支持ピンと、前記本体の周壁の外周面に取り付けられて、前記支持ピンの先端側を受けるピン受け部材と、前記支持ピンを前記ピン受け部材に接する方向に付勢する付勢部と、を備え、前記ピン受け部材は、前記支持ピンの前記先端側に対して、前記本体の周方向の両側となる位置に配置された壁を備え、前記本体の周方向において、前記壁同士の間隔は、前記支持ピンの前記先端側の幅よりも大きい構成を有する回転構造物とする。
前記ピン取付部は、前記支持ピンの長手方向の一端寄りの部分が収容された収容空間を外部に連通させる連通路と、前記連通路を開閉可能な蓋と、を備えた構成としてある。
前記ピン受け部材は、前記壁の両端側同士を連結した構成としてある。
前記連結装置は、前記環状体の周方向に沿い、該環状体の軸心方向の一端側の側面と他端側の側面に交互配置で取り付けられた構成としてある。
前記本体は、前記本体の周方向に設定された間隔で配列された炉壁管と、隣接する前記炉壁管同士の間に取り付けられたフィンとにより円筒状に成形された周壁を備える炉体とし、前記環状体は、前記炉体の外周に配置されたタイヤとした構成としてある。
本発明の回転構造物によれば、横向きに配置された円筒状の本体と、該本体の外周に配置された環状体との間に備えた連結装置における疲労や消耗が生じる部材について、交換を容易に行うことができる。
回転構造物の第1実施形態を示す概略側面図である。 図1のA−A方向矢視図である。 図1のB−B方向矢視拡大図である。 炉体の下方に位置している状態の連結装置を拡大して示す図である。 連結装置における受け部材を拡大して示す図である。 炉体の側方に位置している状態の連結装置を拡大して示す図である。 回転構造物の第2実施形態として、連結装置を示す図である。 回転構造物の第3実施形態を示す図である。 炉体の下方に位置している連結装置を拡大して示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1乃至図6は、本発明の回転構造物の第1実施形態として、回転ストーカ式の焼却炉における炉体とタイヤとを備える回転構造物に適用した例を示すものである。
図1は、本実施形態の回転構造物を示す概略側面図である。図2は、図1のA−A方向矢視図であり、図2(a)と図2(b)は、それぞれ周方向に配置された連結装置の数が異なる例を示す図である。図3は、図1のB−B方向矢視拡大図である。
図4は、炉体の下方に位置している状態の連結装置を拡大して示すもので、図4(a)は、連結装置を炉体の軸心方向の片側から見た図、図4(b)は、図4(a)のC−C方向矢視図、図4(c)は、図4(b)のD−D方向矢視図、図4(d)は、図4(b)のE−E方向矢視図である。図5は、連結装置におけるピン取付部を拡大して示すもので、図5(a)は斜視図、図5(b)はピン取付部における蓋を取り外した状態を示す斜視図である。図6は、炉体の側方に位置している状態の連結装置を拡大して示すもので、図6(a)は、連結装置を炉体の軸心方向の片側から見た図、図6(b)は、図6(a)のF−F方向矢視図である。
本実施形態の回転構造物は、図1、図2(a)(b)に符号1で示すもので、横向きに配置された円筒状の本体、および、該本体の外周に配置された環状体として、たとえば、回転ストーカ式の焼却炉における円筒状の炉体2、および、炉体2の軸心方向の両端寄りとなる2か所の外周に配置されたタイヤ3を備えている。更に、本実施形態の回転構造物1は、円筒状の本体としての炉体2と、環状体としてのタイヤ3との間に、炉体2とタイヤ3を一緒に回転するよう連結し、且つ炉体2とタイヤ3の熱膨張差を吸収する機能を有する連結装置4を備えた構成とされている。
炉体2は、図1、図3に示すように、設定された間隔を隔てて同軸に配置された一対のリング状のヘッダー管5,6と、各ヘッダー管5,6の間に周方向に設定された間隔で配列された複数の炉壁管7と、隣接する炉壁管7同士の間に取り付けられたフィン8とにより円筒状に成形されている。したがって、炉体2の周壁9は、炉壁管7とフィン8とが交互に配置された構成となっている。なお、フィン8には、図示しない空気孔が設けられている。
タイヤ3は、図2(a)(b)に示すように、炉体2の外径よりも設定された寸法分、大きな内径を備える構成とされている。これにより、炉体2の周壁9の外周面9aと、その外周に配置されたタイヤ3の内周面3aとの間には、周方向の全周に亘り隙間10が形成されている。
このため、本実施形態の回転構造物1では、炉体2の軸心方向と、タイヤ3の軸心方向は、基本的に同じ方向であり、各図では、これら共通の軸心方向を、矢印Xで示す。同様に、本実施形態の回転構造物1では、炉体2の周方向と、タイヤ3の周方向と、隙間10の周方向は、基本的に同じ方向であり、各図では、これら共通の周方向を、矢印Yで示す。
また、図2(a)(b)では、図示する便宜上、炉体2の周壁9は、炉壁管7とフィン8の記載を省略して、単純な円筒状の構造として簡略化して示してある(後述する図4(a)(b)(c)、図6(a)(b)、図7(a)(b)、図9(a)(b)も同様)。
連結装置4は、図2(a)(b)に示すように、炉体2の周方向に複数配列して、炉体2とタイヤ3に取り付けられている。図2(a)は、一例として、炉体2の周方向に8個の連結装置4を備えた構成例を示し、図2(b)は、一例として、炉体2の周方向に16個の連結装置4を備えた構成例を示している。なお、炉体2の周方向に配列して設けられる連結装置4の数は、炉体2のサイズや重量に応じて、図示した以外の数に適宜設定してもよいことは勿論であり、また、偶数個に限らず奇数個であってもよいことは勿論である。
次に、連結装置4の具体的な構成について、説明する。
連結装置4は、図4(a)(b)(c)(d)に示すように、タイヤ3に設けられたピン取付部11と、タイヤ3の半径方向に沿う姿勢に配置されて、基端寄りの部分がピン取付部11にタイヤ3の半径方向に移動可能に保持され、且つ先端寄りの部分がタイヤ3の内側へ突出する支持ピン12と、炉体2の周壁9の外周面9aに取り付けられて、支持ピン12の先端側を受けるピン受け部材13と、支持ピン12をピン受け部材13に接する方向に付勢する付勢部14と、を備えた構成とされている。
本実施形態では、ピン取付部11は、たとえば、図4(a)(b)(d)、図5(a)に示すように、タイヤ3の軸心方向に沿うタイヤ3の幅寸法の中間部となる位置で、且つタイヤ3の内周寄りとなる部分に配置されている。
そのため、ピン取付部11は、タイヤ3の内周面3aにおける幅方向の中間部に形成された円形の開口15から、タイヤ3の内部へタイヤ3の半径方向に沿い設定された寸法で延びる穴を、支持ピン12の基端寄りの部分を収容する収容空間16として備えている。
更に、ピン取付部11は、図5(b)に示すように、収容空間16をタイヤ3の軸心方向一端側の外部に連通させる溝状の連通路17と、この連通路17を開閉する蓋18とを備えた構成とされている。
本実施形態では、連通路17は、タイヤ3に、図5(b)に一点鎖線で示す収容空間16の位置から、軸心方向一端側の側面3bまで、タイヤ3の軸心方向に沿って延びる溝として設けられている。また、蓋18は、連通路17に挿入する挿入部19と、タイヤ3の軸心方向一端側の側面3bに沿い配置するフランジ部20とを備えた構成とされている。この際、側面3bの方向から見て、連通路17の奥側の端面は、収容空間16の周壁の半分に対応する湾曲面とされている。また、蓋18は、挿入部19の先端側が、収容空間16の周壁の半分に対応する湾曲面とされている。
これにより、ピン取付部11では、タイヤ3に備えた連通路17に、蓋18の挿入部19を挿入して配置し、その状態で、蓋18のフランジ部20を、タイヤ3の側面3bにボルト21により取り外し可能に固定することで、連通路17の奥側の端面と、蓋18の挿入部19との間に、収容空間16を形成することができる。
したがって、かかる構成としてあるピン取付部11によれば、ボルト21を緩めて蓋18を取り外すことで、連通路17が開放されるので、後述するようにピン取付部11に取り付けられる支持ピン12と付勢部14について、連通路17を通してタイヤ3の軸心方向一端側の側方へ取り外す作業と、取り付ける作業とを行うことができる。
支持ピン12は、ピン取付部11の開口15および収容空間16の内径に比して、設定された寸法分、小さい外径を有する円柱形状の部材である。支持ピン12は、基端寄りの部分、すなわち、長手方向の一端寄りの部分が、ピン取付部11の収容空間16の内側に配置されている。したがって、支持ピン12は、基端寄りの部分が、収容空間16に、タイヤ3の半径方向に沿い移動可能に保持されている。
支持ピン12における先端寄りの部分、すなわち、長手方向他端寄りの部分は、ピン取付部11の開口15から、タイヤ3の内周側に向けて突出した状態に配置されている。
支持ピン12は、図4(a)(c)に示すように、先端側におけるタイヤ3の周方向の両端側に位置する部分に、二面取り加工による平坦な壁面22a,22bを備えることが好ましい。これは、後述するピン受け部材13の壁24a,24bとの接触面積を増加させて、応力集中を低減させるためである。
更に、図4(a)(b)に示すように、ピン取付部11の収容空間16では、支持ピン12よりも奥側となる位置に、付勢部14が介装して設けられている。
付勢部14は、タイヤ3の半径方向に沿い収縮する弾性変形が可能な弾性部材であり、本実施形態では、たとえば、タイヤ3の半径方向に沿う姿勢に配置されたコイルばねを用いている。
ピン取付部11に取り付けられた支持ピン12について、ピン取付部11の収容空間16内での移動可能な範囲をなるべく大きく設定すると共に、付勢部14が収縮変形の限界に達することを回避するという観点から考えると、支持ピン12は、図4(b)に示すように、基端側の端面に、軸心方向に延びる窪み23を備えた構成とし、付勢部14は、長手方向の一部を支持ピン12の窪み23の内側に挿入して配置した構成とすることが好ましい。
なお、付勢部14は、前記のような窪み23を備えない形式の支持ピン12の基端側と、収容空間16の端面との間に配置されていてもよいことは勿論である。
付勢部14は、ピン取付部11に支持ピン12が取り付けられて、支持ピン12の先端側がピン受け部材13の後述するプレート部25に接触する状態のときに、支持ピン12の基端側と収容空間16の端面との間で、収縮した弾性変形状態となるように、付勢部14の自然長が設定されている。また、付勢部14は、この収縮した弾性変形状態からの弾性力が、連結装置4が炉体2の周方向の下端側に配置されている状態のときに、支持ピン12の重量を支持すると共に、支持ピン12の先端側をピン受け部材13のプレート部25に接触した状態に保持可能な力となるように設計されている。これにより、連結装置4は、炉体2の周方向のいかなる位置に配置された状態でも、付勢部14に付勢された支持ピン12の先端側を、ピン受け部材13のプレート部25に常に接触させることができる。
なお、付勢部14は、ピン取付部11に取り付けられた支持ピン12の先端側がピン受け部材13のプレート部25に常に接触するように、支持ピン12を付勢する機能を備えていれば、板ばねや皿ばね、その他のコイルばね以外のばねを用いてもよい。更に、付勢部14は、本実施形態の回転構造物1の使用時における支持ピン12の温度に耐え得る性状を備えていれば、ばね以外の弾性部材を用いてもよいことは勿論である。
ピン受け部材13は、図4(a)(b)(c)に示すように、支持ピン12の先端側を、炉体2の周方向の両側から挟む配置で、炉体2の軸心方向に沿って延びる一対の壁24a,24bと、炉体2の軸心方向に沿って延びて各壁24a,24bにおける炉体2の周壁9の近傍位置同士の間を繋ぐプレート部25とを備えた構成とされている。
図4(c)に示すように、ピン受け部材13における壁24aと壁24bとの間隔aは、支持ピン12に備えた壁面22aから壁面22bまでの距離bに比して、設定された寸法分、大きな寸法に設定されている。これにより、連結装置4は、ピン受け部材13の壁24a,24bと、その間に配置される支持ピン12の先端側との間に、炉体2の周方向に関して隙間を備えた構成とされている。
更に、本実施形態では、ピン受け部材13は、図4(c)に示すように、壁24aと壁24bの一端側同士が、炉体2の軸心方向に垂直な平面に沿う壁26で連結されている。また、壁24aの他端側と、壁24bの他端側には、壁26に平行に配置されたプレート状の壁部材27の長手方向両端側が、ボルト28により取り外し可能に取り付けられた構成とされている。
この際、ピン受け部材13における壁部材27は、炉体2の軸心方向に関して、ピン取付部11における蓋18(図4(a)(d)参照)と同じ側に配置されている。
これにより、ピン受け部材13は、ボルト28を緩めて壁部材27を取り外すことにより、壁24aと壁24bとプレート部25とにより三方が囲われた溝状の空間について、ピン取付部11の蓋18が配置されている側と同じ側の端部を開放することができる。したがって、壁部材27を取り外した状態のピン受け部材13では、蓋18を取り外したピン取付部11に対して、タイヤ3の軸心方向一端側の側方への支持ピン12の取り外し作業と、取り付けの作業を行うときに、作業対象の支持ピン12の先端側を、ピン受け部材13から抜き出す作業と、差し入れる作業を容易に行うことができる。
本実施形態におけるピン受け部材13は、壁部材27を取り付けた状態では、炉体2の半径方向に沿って延びる角筒状の構造となる。このように、ピン受け部材13を角筒状の構造とすることは、壁24aと壁24bのいずれか一方が受ける荷重を、壁26と壁部材27を介して壁24aと壁24bのいずれか他方に伝えて受けさせることができるため、ピン受け部材13の耐荷重性能の向上化を図るために有利な構成とすることができる。
ピン受け部材13は、基端側が炉体2の周壁9の外周面に取り付けられている。この際、図示しないが、ピン受け部材13は、基端側に、炉体2の周壁9の外周面に炉壁管7とフィン8(図3参照)により形成されている凹凸形状に対して相補的な凹凸形状を備えた構成として、炉壁管7およびフィン8の外面に接触させた状態で、周壁9の外周面に取り付けるようにすればよい。
また、本実施形態では、図4(c)に示すように、ピン受け部材13における壁26と壁部材27との間隔cと、支持ピン12におけるタイヤ3の軸心方向に沿う方向の寸法dは、以下のように設定されている。
すなわち、炉体2は、常温の状態から回転ストーカ式の焼却炉の運転時までの温度変化に伴う熱膨張により、軸心方向に伸びる変形を生じる。
一方、本実施形態の回転構造物1は、図1、図2(a)(b)に二点鎖線で示すローラのような回転支持装置29の上側にタイヤ3を載せた状態で使用されるが、タイヤ3と回転支持装置29との間には、本実施形態の回転構造物1の自重、および、炉体2の内側に装入される燃料やその他の燃焼対象物の重量による大きな摩擦力が作用する。このため、タイヤ3は、回転支持装置29に対して、軸心方向の相対変位を生じない。
よって、炉体2の軸心方向の両端寄りの2か所に配置された各連結装置4では、回転支持装置29の配置に合わせて位置固定されたタイヤ3に対して、炉体2の軸心方向の熱膨張に伴う伸び変形を許容できるようにする機能が求められる。
なお、図示しないが、通常、炉体2は、軸心方向の一個所に、炉体2の軸心方向の自由な移動を拘束する拘束装置を備えている。
そこで、連結装置4は、ピン受け部材13における壁26と壁部材27との間隔cと、支持ピン12におけるタイヤ3の軸心方向に沿う方向の寸法dとの差(c−d)の値が、炉体2における前記拘束装置から連結装置4の取り付け位置までの間に位置する部分に想定される熱膨張による伸び変形の変形量以上となるように設定されている。なお、炉体2の軸心方向の一端寄りに取り付けられた連結装置4、または、軸心方向の他端寄りに取り付けられた連結装置4のいずれか一方が、前記拘束装置を兼ねていてもよいことは勿論である。
更に、本実施形態における連結装置4では、支持ピン12に生じる疲労や消耗が、タイヤ3に備えたピン取付部11、および、ピン受け部材13に比して大となるように、支持ピン12の材料や表面加工などが設定されていることが好ましい。たとえば、支持ピン12は、タイヤ3におけるピン取付部11の収容空間16が形成されている部分の構成材料、蓋18の挿入部19の構成材料、および、ピン受け部材13における支持ピン12が接触する部分の構成材料に比して、硬度が低い材料により製造されている。これにより、連結装置4では、支持ピン12とタイヤ3のピン取付部11との接触部、および、支持ピン12とピン受け部材13との接触部にて、支持ピン12に消耗がより集中して生じるようにしてある。
本実施形態の回転構造物1は、図1、図2(a)(b)に示したように、回転支持装置29の上側にタイヤ3を載せて使用するものである。したがって、タイヤ3は、回転支持装置29により下方から支持されるので、上下方向の変位は阻止される。これに対し、炉体2は、タイヤ3の内側に連結装置4を介して支持されるが、この際、炉体2は重力により、可能な限り下方に変位しようとする。そのため、炉体2とタイヤ3の隙間10は、周方向の下端側で最も狭くなり、上端側で最も広くなる。
更に、回転ストーカ式の焼却炉の運転に伴い炉体2が熱膨張して炉体2の径寸法が増加すると、タイヤ3との熱膨張差が大きくなるため、常温時に比して、炉体2とタイヤ3との隙間10が狭くなる。
この点に鑑みて、連結装置4は、炉体2が熱膨張している状態のときに、図4(a)に示すように、周方向の下端側に位置している状態になっても、支持ピン12の基端が、ピン取付部11の収容空間16の端面に突き当たることや、付勢部14が収縮変形の限界に達することがないように、支持ピン12とピン取付部11と付勢部14の配置や寸法が設定されている。
更に、連結装置4は、図示しないが、炉体2が常温の状態、すなわち、炉体2が収縮している状態のときに、周方向の上端側に位置している状態になっても、支持ピン12の長手方向一端側がピン取付部11に、設定された寸法分、挿入された状態が維持されるように、支持ピン12とピン取付部11の配置や寸法が設定されている。
図1において、30は、炉体2の軸心方向の一端寄りの外周に配置されてタイヤ3の側面に取り付けられたリング状のギヤ(スプロケット)であり、このギヤ30を、図示しない駆動装置によりチェーンを介して回転駆動することで、本実施形態の回転構造物1は回転駆動される。
以上の構成としてある本実施形態の回転構造物1を用いて回転ストーカ式の焼却炉を構築する場合は、炉体2を、入口側となる一方のヘッダー管5よりも出口側となる他方のヘッダー管6の方が低くなるよう傾斜させて横置きし、タイヤ3を回転支持装置29に載せる。更に、図示しないが、炉体2は、カバーケーシング内に配置し、炉体2の下側位置には、カバーケーシングの下端に連通する風箱を設ける。更に、炉体2の各炉壁管7には、ボイラ水を循環流通させる。炉体2の入口側には、給じん機を備えた構成とすればよい。
本実施形態の回転構造物1では、連結装置4が炉体2の斜め上から斜め下までの側方に配置された状態になると、図6(a)(b)に示すように、ピン受け部材13の一対の壁24aと壁24bのうち、支持ピン12より上方に配置されている壁24aまたは壁24bが、重力により、支持ピン12の対応する壁面22aまたは壁面22bの上側に載置される。図6(a)(b)は、ピン受け部材13の壁24aが支持ピン12の壁面22aの上側に載置された状態を示している。
なお、図示しないが、炉体2の逆側の側部に位置している連結装置4では、ピン受け部材13の壁24bが支持ピン12の壁面22bの上側に載置された状態になる。
また、炉体2の斜め上や斜め下に位置している連結装置4では、傾斜した配置にはなるが、ピン受け部材13の壁24aまたは壁24bが、支持ピン12の対応する壁面22aまたは壁面22bの上側に載置される。
この状態で、炉体2の自重および炉体2の内側に装入された物の重量による荷重は、炉体2の周壁に取り付けられているピン受け部材13から、互いに接している状態の壁24a,24bと壁面22a,22bとを介して支持ピン12に伝達され、更に、支持ピン12からピン取付部11における収容空間16の周壁を経てタイヤ3に伝達されて受けられる。よって、炉体2は、タイヤ3の内側に、各連結装置4を介して保持される。
更に、この状態でタイヤ3を回転駆動すると、炉体2の一方の側部では、前記したように炉体2の荷重をタイヤ3へ伝達することで炉体2を支えている連結装置4の位置が上昇し、炉体2の他方の側部では、同様に炉体2を支えている連結装置4の位置が下降する。よって、炉体2は、タイヤ3の回転駆動により周方向に移動する連結装置4の動きに伴われて回転駆動される。
また、回転ストーカ式の焼却炉の運転時には、炉体2が燃焼熱の影響を受けて熱膨張し、径寸法が増加するため、タイヤ3との熱膨張差に起因して、炉体2とタイヤ3との隙間10の寸法が減少する。この隙間10の寸法の減少は、各連結装置4では、ピン受け部材13のプレート部25の炉体2の半径方向の変位に応じて、支持ピン12のピン取付部11の収容空間に対する相対的な挿入量が変化することで吸収される。このように、ピン取付部11に対する支持ピン12の相対的な挿入量が変化したとしても、連結装置4では、支持ピン12からピン取付部11への荷重の伝達に関与する面積が増加するのみであり、支持ピン12とピン受け部材13との接触状態は変化しないので、炉体2から作用する荷重をタイヤ3に伝えて支持させる機能と、タイヤ3の回転を炉体2へ伝える機能は何ら変化しない。
したがって、本実施形態の回転構造物1によれば、連結装置4は、炉体2とタイヤ3に生じる熱膨張差を吸収することができる。
本実施形態の回転構造物1では、炉体2側の荷重をタイヤ3に伝達するときに、支持ピン12は、ピン受け部材13、および、タイヤ3に備えたピン取付部11と接触し、更に、その接触部分では、曲げ応力やせん断応力を繰り返し受ける。このため、本実施形態の回転構造物1を長期間に亘り使用すると、支持ピン12には、疲労や消耗が生じる。
本実施形態における連結装置4においては、支持ピン12と、タイヤ3に備えたピン取付部11、および、ピン受け部材13とを比較すると、支持ピン12の方が疲労や消耗が大となるように設定してある。このため、本実施形態の回転構造物1を長期間に亘り使用した場合、連結装置4では、支持ピン12に疲労や消耗が集中して生じるようになる。
したがって、本実施形態の回転構造物1では、連結装置4について、疲労や消耗が生じた部材としての支持ピン12を交換する必要が生じる。
この際、連結装置4では、支持ピン12は、基端寄りの部分がピン取付部11の収容空間16に挿入して配置してあるのみであって、他の部材に連結されていないので、支持ピン12に疲労や消耗が生じたときには、交換対象となる支持ピン12を取り外して交換品の支持ピン12と交換する処理を容易に実施できる。
更に、本実施形態では、ピン取付部11が、収容空間16と外部とを連通させる連通路17と、取り外し可能な蓋18を備えた構成としてあるため、この蓋18を取り外すことで、タイヤ3の軸心方向一端側の側方から、連通路17を通して、支持ピン12の基端寄りの部分の収容空間16からの取り外し作業と、交換品の支持ピン12の収容空間16への取り付け作業とを容易に行うことができる。
なお、この支持ピン12のピン取付部11からの取り外し作業と取り付け作業の際には、付勢部14を収縮方向に弾性変形させる必要が生じるが、付勢部14は、炉体2側から作用する荷重の支持には特に関与するものではないため、付勢部14を弾性変形させる操作に特別に大きな力を要することはない。
また、本実施形態では、ピン受け部材13が取り外し可能な壁部材27を備えた構成としてあるため、この壁部材27を取り外すことで、タイヤ3の軸心方向一端側の側方から、支持ピン12のピン受け部材13からの取り外し作業と、取り付け作業とを行うことができる。よって、この場合は、支持ピン12のピン取付部11からの取り外し作業と、取り付け作業とを行う際に必要とされる、付勢部14の収縮方向への弾性変形の変形量を低減させることができる。
したがって、本実施形態の回転構造物1によれば、連結装置4における疲労や消耗が生じる部材である支持ピン12の交換を容易に行うことができる。
また、本実施形態の回転構造物1は、炉体2とタイヤ3との間の隙間10に、従来の連結装置のように炉体2の接線方向に延びる部材を備える必要はないため、連結装置4は、炉体2の周方向に、従来の連結装置における炉体2の接線方向に延びる部材に比して、数多く配置することができる。このため、1つの連結装置4あたりの荷重伝達量、すなわち、応力発生の低減化を図ることができる。
更に、本実施形態の回転構造物1は、炉体2とタイヤ3との間の隙間10に、従来の連結装置のように炉体2の接線方向に延びる部材を備える必要はない。このため、本実施形態の回転構造物1は、隙間10の寸法を、従来の連結装置を使用する場合に比して小さくすることができる。したがって、本実施形態の回転構造物1は、炉体2の外周に隙間10を介して配置するタイヤ3の径寸法の削減化を図ることができて、タイヤ3の小型化や軽量化を図ることが可能になる。
[第2実施形態]
図7は、回転構造物の第2実施形態として、連結装置の応用例を示すもので、図7(a)は、炉体の下方に位置している状態の連結装置を炉体の軸心方向の片側から見た図、図7(b)は、図7(a)のG−G方向矢視図、図7(c)は、図7(b)のH−H方向矢視図である。
なお、図7(a)(b)(c)において、第1実施形態と同一のものには同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態の回転構造物は、第1実施形態と同様の構成において、連結装置4のピン取付部11を、タイヤ3に備えた収容空間16に支持ピン12の基端寄りの部分を直接収容した構成に代えて、収容空間16の内側に、支持ピン12の基端寄りの部分の外周に配置されたスリーブ31を備える構成としたものである。
スリーブ31は、支持ピン12の基端寄りの部分の外周に配置可能な円筒形状を備えている。また、スリーブ31は、支持ピン12の基端寄りの部分の外周に配置した状態で、支持ピン12と軸心方向に相対変位することが可能なクリアランスを、支持ピンとの間に備えている。
更に、スリーブ31は、軸心方向の寸法が、ピン取付部11の収容空間16におけるタイヤ3の半径方向に沿う方向の寸法と同等か、それよりもやや長く設定されている。
スリーブ31の軸心方向一端側には、周方向の複数個所に、外周側に突出するタブ部32が設けられている。なお、図ではタブ部32を周方向の2個所に備えた構成を示したが、タブ部32の数は3以上であってもよいことは勿論である。また、図示しないが、スリーブ31は、軸心方向一端側に全周に亘って外周側へ突出するフランジ部を備えた構成としてもよい。
本実施形態では、ピン取付部11の開口15および収容空間16は、その内径の寸法が、スリーブ31を収容可能に設定されている。更に、連通路17は、スリーブ31を通過させることができるように、連通路17の幅寸法が、スリーブ31の外形寸法に比して設定された寸法分大きく設定されている。また、蓋18は、挿入部19の寸法と形状が、連通路17と収容空間16の寸法と形状に対応して設定されている。
以上の構成としてあるスリーブ31は、ピン取付部11の収容空間16に挿入配置されると共に、タブ部32が、タイヤ3の内周面3aにて、ピン取付部11の開口15の周縁部となる個所に、ボルト33により取り外し可能に固定されている。
したがって、本実施形態では、支持ピン12の基端寄りの部分は、スリーブ31の内側に挿入配置されている。
このため、本実施形態の回転構造物では、炉体2側の荷重がピン受け部材13から支持ピン12に伝達されると、その荷重は、支持ピン12からは、スリーブ31の周壁と、ピン取付部11における収容空間16の周壁を経てタイヤ3に伝達されて受けられる。よって、本実施形態によっても炉体2は、タイヤ3の内側に、各連結装置4を介して保持される。
この荷重伝達の際、スリーブ31は、支持ピン12に接触するものである。そのため、本実施形態では、スリーブ31を、支持ピン12の構成材料に比して、硬度が低い材料製とすることにより、連結装置4にて、スリーブ31を、支持ピン12よりも消耗が生じやすい部材とすることができる。
スリーブ31は、ボルト33を取り外すことでタイヤ3に対する固定を解除することができ、この状態で、蓋18を取り外した連通路17を通して、支持ピン12と一緒にタイヤ3の軸心方向一端側の側方へ取り外すことができる。
したがって、本実施形態の回転構造物は、第1実施形態と同様に使用して同様の効果を得ることができることに加えて、連結装置4にて、支持ピン12よりも消耗しやすい部材となるスリーブ31に消耗が生じたときには、交換対象となるスリーブ31を取り外して、交換品のスリーブ31と交換する処理を容易に実施することができる。
[第3実施形態]
図8および図9(a)(b)は、回転構造物の第3実施形態として、連結装置の別の構成例を示すものである。
図8はタイヤの周方向の一部を外周側から見た図である。図9は、炉体の下方に位置している状態の連結装置を、拡大して示すもので、図9(a)は連結装置を炉体の軸心方向の片側から見た図、図9(b)は図9(a)のI−I方向矢視図である。
なお、図8、図9(a)(b)において、第1実施形態と同一のものには同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態の回転構造物は、第1実施形態と同様の構成において、タイヤ3の幅寸法の中間部となる位置にピン取付部11を備える形式の連結装置4に代えて、連結装置4aが、タイヤ3の軸心方向一端側や他端側の側面3b,3cに取り付けられたピン取付部34を有する構成としたものである。
連結装置4aのピン取付部34は、図9(a)(b)に示すように、タイヤ3の側面3b,3cに取り付けられたベースプレート35と、ベースプレート35におけるタイヤ3との接触面とは逆側の面に取り付けられた直方体形状のブロック部36と、ブロック部36にタイヤ3の半径方向に沿って貫通するように設けられた孔37と、孔37におけるタイヤ3の外周側に位置する開口部38を閉塞するように配置されて、ブロック部36にボルト40により取り外し可能に固定された蓋39とを備えた構成とされている。
ピン取付部34は、孔37の内側におけるタイヤ3の内周寄りに位置する領域が、第1実施形態における収容空間16と同様の収容空間16となる。したがって、この収容空間16には、第1実施形態と同様に、支持ピン12の基端寄りの部分が、付勢部14を介装した状態で収容されている。
また、本実施形態におけるピン取付部34では、孔37におけるタイヤ3の外周側に位置する開口部38が、収容空間16を外部に連通させる連通路として機能し、蓋39は、この連通路となる開口部38を開閉する機能を備えるものとなっている。
したがって、ピン取付部34では、ボルト40を緩めて蓋39を取り外すことにより、収容空間16に基端寄りの部分が配置されている支持ピン12と付勢部14を、孔37と開口部38を通してタイヤ3の外周側へ取り外す作業を行うことができる。また、支持ピン12を取り外した後のピン取付部34では、開口部38を通して孔37の内側に支持ピン12と付勢部14を挿入し、その後、蓋39を閉めることで、支持ピン12と付勢部14を元の位置に取り付ける作業を実施することができる。
本実施形態における連結装置4aは、ピン取付部34がタイヤ3の軸心方向の側面3b,3cに取り付けられることに伴い、図9(b)に示すように、ピン受け部材13は、タイヤ3の軸心方向に関して、タイヤ3が配置されている位置から軸心方向に位置をずらした配置で、炉体2の周壁9に取り付けられている。
なお、前記したように、本実施形態におけるピン取付部34では、支持ピン12を取り外すときには、タイヤ3の外周方向に移動させる。このため、ピン取付部34は、壁24aの他端側と壁24bの他端側を、取り外し可能な壁部材27に代えて固定式の壁で連結した構成としてもよい。
以上の構成としてある連結装置4aは、図8に示すように、タイヤ3の周方向に沿って軸心方向一端側の側面3bと、軸心方向他端側の側面3cとに交互に配置した状態で取り付けられている。この際、タイヤ3の側面3b,3cに対するベースプレート35の取り付けは、取り外し可能なボルト41により行うようにしてもよいし、溶接などの他の固定手段で固定するようにしてもよい。
本実施形態の回転構造物では、第1実施形態と同様に、炉体2側の荷重がピン受け部材13から支持ピン12に伝達されると、その荷重は、支持ピン12からは、ピン取付部34における収容空間16(孔37)の周壁を経てブロック部36に伝達され、更に、ブロック部36から、ベースプレート35を介してタイヤ3に伝達されて受けられる。よって、本実施形態によっても炉体2は、タイヤ3の内側に、各連結装置4を介して保持される。
したがって、本実施形態の回転構造物によっても、第1実施形態と同様に使用して同様の効果を得ることができる。
更に、本実施形態では、周方向に隣接して配置された連結装置4a同士の間隔を拡大することができるため、タイヤ3および炉体2に作用する荷重の間隔を拡大することができて、発生応力の低減化を図ることができる。
また、本実施形態では、連結装置4aのピン取付部34は、タイヤ3の外部にあるため、タイヤ3の構造をより単純なものとすることができる。したがって、本実施形態では、タイヤ3の半径方向の厚み寸法の低減化を図ることができて、タイヤ3の更なる小型化、軽量化を図ることができる。
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、各図に示した炉体2とタイヤ3と連結装置4,4aや、炉体2の各構成要素、連結装置4,4aの各構成要素の形状やサイズや寸法比は、図示する便宜上のもので、実際の形状やサイズや寸法比を反映したものではない。
連結装置4,4aにおける支持ピン12は、円柱形状のものとして示したが、楕円柱形状や角柱形状や多角柱形状のものであってもよいし、円筒形状や楕円筒形状や角筒形状や外形が多角形の筒状のものであってもよい。
支持ピン12の先端側は、タイヤ3の周方向の両端側に位置する部分に、平坦な壁面22a,22bを備えることが好ましいが、ピン受け部材13の壁24a,24bの間に配置できるようにしてあれば、平坦な壁面22a,22bはなくてもよい。
連結装置4,4aのピン受け部材13は、支持ピン12の先端側を、炉体2の周方向の両側から挟むように配置された壁24a,24bを備えた構成であればよく、炉体2の軸心方向の両側の壁26と壁部材27は、その一方または双方を省略した構成としてもよい。
更には、ピン受け部材13は、連結装置4が炉体2のいずれの側方に配置されたときにも、ピン受け部材13が支持ピン12の先端側の上方に配置される部分を有し、その支持ピン12の上方に配置されたピン受け部材13の一部が、支持ピン12の先端側に載置される構成を備えていればよい。よって、連結装置4,4aは、たとえば、ピン受け部材13を、支持ピン12の先端側の周囲を囲む角形や円形、楕円形の枠としてもよい。
本発明は、横向きに配置された円筒状の本体と、該本体の外周に配置された環状体とを備え、前記本体と環状体との間に、前記本体と環状体を一緒に回転するよう連結し且つ両者の熱膨張差を吸収する機能を有する連結装置を備えた形式の回転構造物であれば、たとえば、燃焼用や焼成用のキルン炉、回転式の炭化炉、横型のドラム式の乾燥装置など、回転ストーカ炉以外の回転構造物に適用してもよいことは勿論である。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
2 炉体(本体)、3 タイヤ(環状体)、4,4a 連結装置、7 炉壁管、8 フィン、9 周壁、11 ピン取付部、12 支持ピン、13 ピン受け部材、14 付勢部、16 収容空間、17 連通路、18 蓋、24a,24b 壁、34 ピン取付部

Claims (5)

  1. 横向きに配置された円筒状の本体と、
    前記本体の外周に隙間を隔てて配置された環状体と、
    前記本体の周方向に複数配列して、該本体と前記環状体に取り付けられた連結装置と、
    を備え
    記本体は、前記環状体を介して回転可能に支持され、
    前記連結装置は、
    前記環状体に設けられたピン取付部と、
    前記環状体の半径方向に沿う姿勢で、長手方向の一端寄りの部分が前記ピン取付部に前記環状体の半径方向に移動可能に保持され、且つ長手方向の他端寄りの部分が前記環状体の内側へ突出する支持ピンと、
    前記本体の周壁の外周面に取り付けられて、前記支持ピンの先端側を受けるピン受け部材と、
    前記支持ピンを前記ピン受け部材に接する方向に付勢する付勢部と、
    を備え
    前記ピン受け部材は、前記支持ピンの前記先端側に対して、前記本体の周方向の両側となる位置に配置された壁を備え、
    前記本体の周方向において、前記壁同士の間隔は、前記支持ピンの前記先端側の幅よりも大きいこと
    を特徴とする回転構造物。
  2. 前記ピン取付部は、
    前記支持ピンの長手方向の一端寄りの部分が収容された収容空間を外部に連通させる連通路と、
    前記連通路を開閉可能な蓋と、を備えた
    請求項1記載の回転構造物。
  3. 前記ピン受け部材は、前記壁の両端側同士を連結した構成を備えた
    請求項1または2記載の回転構造物。
  4. 前記連結装置は、前記環状体の周方向に沿い、該環状体の軸心方向の一端側の側面と他端側の側面に交互配置で取り付けられた
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載の回転構造物。
  5. 前記本体は、前記本体の周方向に設定された間隔で配列された炉壁管と、隣接する前記炉壁管同士の間に取り付けられたフィンとにより円筒状に成形された周壁を備える炉体とし、
    前記環状体は、前記炉体の外周に配置されたタイヤとした
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載の回転構造物。
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