JP5757970B2 - ウォームギア機構 - Google Patents
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Description
ここで、ウォームギア機構が伝達する動力が大きくなると、各ボールに作用する圧縮力が大きくなり、ボールにおけるボール溝との接触点に荷重が集中するため、ボールの寿命が低下してしまう虞がある。
ボールの寿命を向上させて、ウォームギア機構の全体としての耐久性を確保するためには、各ボールが受ける圧縮力を低減させる必要があり、そのためには、ウォームギア機構を大型化(ウォーム軸の軸径の拡大、ウォームホイールの幅の拡大など)してボールの数を増やすことで、各ボールが受ける圧縮力を低減させる必要があった。
外周に螺旋状の壁部が形成されたウォーム軸と、
前記ウォーム軸との間の動力伝達に関与する噛合部を外周に有するウォームホイールと、
前記ウォーム軸の外周に取り付けられて、前記ウォーム軸の回転軸方向で隣接する前記壁部の間を連続して延びる螺旋状の動力伝達部材と、
前記回転軸方向における前記壁部と前記動力伝達部材との間に設けられて、前記ウォーム軸と前記動力伝達部材とを、前記回転軸周りに相対回転可能とする複数のコロ部材と、を備え、
前記ウォーム軸の回転軸方向で隣接する前記壁部の間に挿入した前記ウォームホイールの噛合部を、前記回転軸方向における、前記動力伝達部材の前記コロ部材とは反対側に当接させた構成のウォームギア機構とした。
そうすると、動力伝達部材が、ウォーム軸の壁部により押されてウォーム軸の回転軸方向に移動するので、この動力伝達部材に噛合部を当接させたウォームホイールが、動力伝達部材により押されて回転する。これにより、ウォーム軸側からウォームホイール側への動力伝達が行われる。
この際、ウォーム軸の壁部と動力伝達部材との間では、コロ部材の転がり接触により動力伝達が行われる。また、動力伝達部材とウォームホイールの噛合部との間では、動力伝達部材が壁部に対して相対回転可能となっているため、動力伝達部材とウォームホイールの噛合部との接触している部位では、ウォーム軸の回転軸周りの周方向の滑りが実質的にない状態で動力伝達が行われる。
よって、ウォーム軸側からウォームホイール側への動力伝達が、滑り接触による動力伝達ではなく、転がり接触による動力伝達となるので、動力の伝達効率が高いウォームギア機構となる。
さらに、壁部と動力伝達部材との接触が線接触となるコロ部材を介して、ウォーム軸側からウォームホイール側への動力伝達が行われるので、動力伝達時にコロ部材に作用する荷重を分散させることができる。
これにより、ウォームギア機構の耐久性を確保することが容易となり、ウォーム機構の大型化を抑制できる。
図1は、実施の形態にかかるウォームギア機構7を採用した無段変速機1の概略構成図である。
プライマリプーリ2とセカンダリプーリ3は、それぞれ固定円錐板21、31と、この固定円錐板21、31との間にV溝を形成する可動円錐板22、32とから構成されており、可動円錐板22、32は、軸線X1、X2の軸方向に移動可能に設けられている。
無段変速機1では、プライマリプーリ2とセカンダリプーリ3の溝幅W1、W2を変更して、ベルト4とプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3との接触半径を変化させることで、変速比を無段階で変化させるようになっており、駆動源から入力される回転駆動力は、この無段変速機1で変速されて、駆動輪側に出力されるようになっている。
また、セカンダリプーリ3側の推力発生機構6は、例えば、ベルト4を挟圧する付勢力を、図示しないスプリングで発生させる構成のものが採用されている。
図2は、無段変速機1におけるプライマリプーリ2の近傍領域を拡大して示す断面図である。図3は、推力発生機構6を駆動させるウォームギア機構7を説明する図であり、(a)は、図2における領域Aの拡大図であり、(b)は、(a)におけるA−A断面において、ウォームギア機構7の主要部のみを示した図である。
図4は、ウォームギア機構7の詳細を説明する図であり、(a)は、図3の(b)における領域Bの拡大図であり、(b)は、(a)における領域Aの拡大図である。
この嵌合部211cには、可動円錐板22の筒状の軸部221が、軸線X1の軸方向からスプライン嵌合しており、可動円錐板22は、軸線X1周りにおける固定円錐板21との相対回転が規制された状態で、固定円錐板21に組み付けられている。
フランジ部222における固定円錐板21側(図中左側)の面は、軸線X1に対して所定角度で傾斜するシーブ面222aとなっており、可動円錐板22は、このシーブ面222aを、固定円錐板21のシーブ面212aに対向させた状態で、固定円錐板21に組み付けられている(図2参照)。
突出部612は、その径方向内側に、固定円錐板21の軸部211を挿通させる挿通穴612aを有しており、この挿通穴612aでは、軸部211の他端部211b側が、ニードルベアリングB2を介して回転可能に支持されている。
図3の(b)に示すように、ウォームギア機構7は、ウォームホイール71と、このウォームホイール71にモータ(図示せず)の回転駆動力を伝達するウォーム軸72と、を有している。
ウォームホイール71は、軸線X1の軸方向から見てリング形状の基部711を有しており、この基部711の内周と外周には、複数の噛合部712、713が、軸線X1周りの周方向に所定間隔で設けられている。
前記したように、可動部材62は、軸線X1周りに回転すると、ボールネジ機構63により、軸線X1の軸方向に移動するようになっている。そのため、基部711の内径側は、外径側よりも軸線X1方向の厚みが大きくなっていると共に、内径側の噛合部712は、軸線X1方向の全長に亘って設けられており、可動部材62が軸線X1方向に移動しても、可動部材62と基部711とのスプライン嵌合が保持されるようになっている。
ベアリング93の内径側は、変速機ケース9の筒状のベアリング支持部94で支持されており、ウォームホイール71は、ベアリング93を介して変速機ケース9で支持されて、軸線X1周りに回転可能とされている。
壁部721と噛合部713との間には、螺旋状の動力伝達部材73と、複数の円筒コロ75を回転可能に支持する螺旋状のベアリング支持部材74とが位置しており、ウォーム軸72とウォームホイール71との間の回転駆動力の伝達が、動力伝達部材73とベアリング支持部材74とを介して行われるようになっている。
壁部721は、軸部720の長手方向における一端720a側から他端720b側に向けて、軸部720の周方向に沿って螺旋状に延びている。図4の(b)に示すように、壁部721における一方側(動力伝達部材73側)の面721aは、ベアリング支持部材74で支持された円筒コロ75が転動する平坦面(以下、転動面721aと標記する)となっている。
かかる場合、推力発生機構6の可動部材62を軸線X1の軸方向におけるプライマリプーリ2側に移動させるために、ウォームホイール71が時計回り方向(図4の(a)における矢印D2方向)に回転させられるようになっている。そのため、実施の形態の壁部721では、この際にウォームホイール71の噛合部713と接触する側に転動面721aが設けられている。
図5および図6に示すように、基部74aは、等幅W5の板状部材を螺旋状に湾曲させた基本形状を有しており、ポケット74bは、基部74aを厚み方向に貫通して設けられている。ポケット74bの幅方向における両側を規定する側縁部74c、74dでは、基部74aの長手方向におけるほぼ中央部に、円筒コロ75を回転可能に支持するための係合突起74eが、ポケット74b内に突出して設けられている。
基部74aにおいて円筒コロ75は、その長手方向における両端が係合突起74eで回転可能に支持された状態で設けられており、軸線Y1の軸方向から見て、円筒コロ75は、軸線Y1周りの周方向に放射状に設けられている(図6の(c)参照)。
動力伝達部材73におけるベアリング支持部材74側の面73aは、ベアリング支持部材74で支持された円筒コロ75が転動する平坦面(以下、転動面73aと標記する)となっている。
この状態において、円筒コロ75の外周は、壁部721と動力伝達部材73の転動面721a、73aに、その長手方向の全長に亘って線接触している(図4の(b)参照)。
動力伝達部材73における転動面73aとは反対側の面73bは、ウォームホイール71の噛合部713の当接面となっている。
この反力は、可動円錐板22にベアリングB1を介して当接した可動部材62にも作用している。そして、可動部材62は、ボールネジ機構63により、軸線X1周りに回転しながら軸線X1の軸方向に移動するようになっているので、可動部材62に入力される軸線X1の軸方向の反力は、ボールネジ機構63により、軸線X1周りの回転力に変換される。
そのため、可動部材62と、この可動部材62の外周に噛合しているウォームホイール71には、図4の(a)における矢印D1方向に回転させようとする力(荷重)が常時入力されることになり、ウォームホイール71は、ウォーム軸72との噛み合い位置において、その外周の噛合部713を、動力伝達部材73に常に接触させた状態で保持されている。
図7は、ウォームギア機構7の動作を説明する図であり、(a)は、ウォームホイール71が、基準位置(図7の(b))から時計回り方向(矢印D2方向)に回転した場合を、(b)は、ウォームホイール71が基準位置にある場合を、(c)は、ウォームホイール71が、基準位置(図7の(b))から反時計回り方向(矢印D1方向)に回転した場合を説明する図である。
例えば、図7の(b)に示す基準位置にあるウォーム軸72が、図中矢印D2方向に回転すると、ウォーム軸72と一体に形成されている壁部721もまた、軸線Y1周りに回転することになる。
そのため、ウォーム軸72とウォームホイール71との間で動力伝達が行われる際には、ウォーム軸72(壁部721)とベアリング支持部材74(円筒コロ75)との間、そしてベアリング支持部材74(円筒コロ75)と動力伝達部材73との間で相対回転が起こり、噛合部713と動力伝達部材73との間に滑りが生じないようになっている。
よって、ウォーム軸72側からウォームホイール71側への動力伝達が、滑り接触による動力伝達ではなく、転がり接触による動力伝達となるので、動力の伝達効率が高いウォームギア機構となる。
これにより、ウォームホイール71の回転に連動して推力発生機構6の可動部材62が軸線X1の軸方向(図2において矢印D2で示す方向)に移動して、可動円錐板22が、プライマリプーリ2の溝幅を狭める方向に移動させられることになる。
よって、ウォーム軸72を、図7の(b)に示す基準位置から矢印D2で示す方向に回転させると、相対回転速度の差が大きくなるほど、ウォーム軸72の軸方向における変位量が大きくなるので、ウォーム軸72と、ベアリング支持部材74と、動力伝達部材73とは、最終的に、図7の(a)に示すような状態となる。
かかる場合には、ウォームホイール71と可動部材62の軸線X1周りの回転が規制されて、可動部材62の軸線X1方向の移動も規制される。よって、可動円錐板22の軸線X1方向の位置が変化しないので、プライマリプーリ2の溝幅が保持されることになる。
そうすると、ウォームホイール71の噛合部712により動力伝達部材73が、ウォーム軸72に対して相対回転しながら図中左側に押されて、図7の(c)で示す位置まで移動する。
この場合にもまた、ウォーム軸72の壁部721と動力伝達部材73との間では、円筒コロ75の転がり接触により動力伝達が行われ、動力伝達部材73とウォームホイール71の噛合部713との接触している部位では、ウォーム軸の回転軸周りの周方向の滑りが実質的にない状態で動力伝達が行われる。
さらに、前記した図7の(a)の場合と同様に、動力伝達部材73におけるウォーム軸72から外れて図中左側に突出した部分が、その軸線Y1方向に縮んで、その突出長さDXが抑えられるようになっている(図7の(c)参照)。
よって、従来の滑り接触により動力を伝達するウォームギアの場合のように、伝達効率の低下が防止される。
外周に螺旋状の壁部721が形成されたウォーム軸72と、
このウォーム軸72に噛み合う噛合部713を外周に有するウォームホイール71と、
ウォーム軸72の外周に取り付けられて、ウォーム軸72に対して相対回転可能かつウォーム軸72の軸方向に進退移動可能に設けられていると共に、ウォーム軸72の回転軸(軸線Y1)方向で隣接する壁部721の間を連続して延びる螺旋状の動力伝達部材73と、
軸線Y1方向における壁部721と動力伝達部材73との間に設けられて、これらに線接触すると共に、ウォーム軸72と動力伝達部材73とを、軸線Y1周りに相対回転可能とする複数の円筒コロ75(コロ部材)と、を備え、
ウォームホイール71の噛合部713を、ウォーム軸72との噛み合い位置において、軸線Y1方向における、動力伝達部材73の円筒コロ75とは反対側に当接させた構成のウォームギア機構とした。
そうすると、動力伝達部材73が、ウォーム軸72の壁部721により押されて軸線Y1方向に移動するので、この動力伝達部材73に噛合部713を当接させたウォームホイール71が、動力伝達部材73により押されて、軸線Y1に直交する軸線X1周りに回転する。これにより、ウォーム軸72側からウォームホイール71側への動力伝達が行われる。
この際、ウォーム軸72の壁部721と動力伝達部材73との間では、円筒コロ75の転がり接触により動力伝達が行われる。また、動力伝達部材73とウォームホイール71の噛合部713との間では、動力伝達部材73が壁部721に対して相対回転可能となっているため、動力伝達部材73とウォームホイール71の噛合部713との接触している部位では、ウォーム軸72の回転軸周りの周方向の滑りが実質的にない状態で動力伝達が行われる。
さらに、壁部721と動力伝達部材73との接触が線接触となる円筒コロ75を介して、ウォーム軸72側からウォームホイール71側への動力伝達が行われるので、動力伝達時に円筒コロ75に作用する荷重を分散させることができる。
これにより、ウォームギア機構の耐久性を確保することが容易となり、ウォーム機構の大型化を抑制できる。
これにより、ウォーム軸72とウォームホイール71の間での動力伝達時に作用する荷重を、円筒コロ75における壁部721および動力伝達部材73に線状に接触している部分で受けることができる。
よって、従来のボールを用いたウォームギア機構のように円筒コロ75の一部に荷重が集中することがないので、円筒コロ75の損耗を抑えることができる。これにより、円筒コロ75の寿命を向上させて、ウォームギア機構の全体としての耐久性を確保することができる。
よって、円筒コロ75の外周が、壁部721と動力伝達部材73の転動面721a、73aに、その長手方向の全長に亘って線接触された状態で保持されるので、動力伝達がより確実に行われるようになる。
さらに、ウォーム軸72が回転して、動力伝達部材73がウォーム軸72の軸方向外側に突出した状態となった場合(例えば、図7の(a)参照)、軸方向外側に突出した動力伝達部材73が軸方向に縮むので、ウォーム軸72の軸方向における動力伝達部材73の突出長さDXを短くすることができる。これにより、ウォーム軸72の軸方向の両側に、軸方向に移動した動力伝達部材73との干渉を避けるための空間を、より小さくできるので、変速機ケースやウォームギア機構の大型化を好適に防止できる。
前記プーリの溝幅(幅W1、W2)を狭める方向の推力を発生させる推力発生機構6と、を備える無段変速機1に設けられて、推力発生機構6の駆動に用いられるウォームギア機構7であって、
ウォームギア機構7は、駆動源(モータ)の回転駆動力が入力される軸部720の外周に、螺旋状の壁部721が形成されたウォーム軸72と、
このウォーム軸72に噛み合う噛合部713を外周に有すると共に、ウォーム軸72から伝達される回転駆動力で推力発生機構6に推力を発生させるウォームホイール71と、
ウォーム軸72の外周に取り付けられて、ウォーム軸72の回転軸方向(軸線Y1方向)で隣接する壁部721と壁部721の間を連続して延びる螺旋状の動力伝達部材73と、
軸線Y1方向における壁部721と動力伝達部材73との間に設けられて、ウォーム軸72と動力伝達部材73とを、軸線Y1周りに相対回転可能とする複数の円筒コロ75と、を備え、
ウォームホイール71の噛合部713は、ウォーム軸72との噛み合い位置において、軸線Y1方向における、動力伝達部材73の円筒コロ75とは反対側の面75bに当接しており、動力伝達部材73の面75bは、前記プライマリプーリ2から推力発生機構を介してウォームホイール71に入力される回転力を受ける側(可動円錐板22からの反力が入力される側)である構成のウォームギア機構とした。
よって、ウォーム軸72側からウォームホイール71側への動力伝達が、滑り接触による動力伝達ではなく、円筒コロ75の転がり接触による動力伝達となるので、動力の伝達効率が高いウォームギア機構となる。
これにより、無段変速機のプーリに推力を発生させる機構として、転がり接触による伝達効率の高いウォームギア機構を用いることができる。
従って、螺旋状の動力伝達部材を、壁部721における荷重を受ける側に配置することで、ウォームホイール71が一方向側または他方向側(図4における矢印D1方向、矢印D2方向)の何れの方向に回転しても、この動力伝達部材73を介した動力伝達が可能となる。このようにCVTにおけるプーリの推力機構として、本発明のウォームギア機構を用いることにより、動力伝達部材を、軸線Y1方向における壁部721の片面側にのみ設ければ良くなり、部品点数が増加することを抑制できる。
また、実施の形態では、ウォームギア機構7をベルト式の無段変速機に適用した場合を例示したが、本発明に係るウォームギア機構7は、無段変速機以外のものにも適用可能である。
かかる場合、ベアリング支持部材74におけるウォーム軸72から外れて軸線Y1方向に突出した部分もまた、その軸線Y1方向に縮むことになるので、ウォーム軸72の軸方向の両側に干渉を避けるために設ける空間をいっそう小さくできる。
2 プライマリプーリ
3 セカンダリプーリ
4 ベルト
6 推力発生機構
7 ウォームギア機構
8 変速機ケース
9 変速機ケース
21 固定円錐板
22 可動円錐板
61 固定部材
62 可動部材
63 ボールネジ機構
71 ウォームホイール
72 ウォーム軸
73 動力伝達部材
73a 転動面
74 ベアリング支持部材
74a 基部
74b ポケット
74c 側縁部
74e 係合突起
75 円筒コロ
75a 凹部
75b 面
81 支持部
82 ベアリング
91 支持部
92 ベアリング
93 ベアリング
94 ベアリング支持部
95 凹溝部
211 軸部
211a 一端部
211b 他端部
211c 嵌合部
212 フランジ部
212a シーブ面
221 軸部
221a 端部
222 フランジ部
222a シーブ面
222b 面
223 当接部
611 基部
611b 他端
611c ボール溝
612 突出部
612a 挿通穴
613 嵌合部
621 基部
621a 一端部
621b ボール収容部
623 嵌合部
623a スプライン
711 基部
712 噛合部
713 噛合部
714 壁部
715 外周
715a 外周
720 軸部
720a 一端
720b 他端
721 壁部
721a 転動面
P1 ピッチ
P2 ピッチ
Claims (4)
- 外周に螺旋状の壁部が形成されたウォーム軸と、
前記ウォーム軸との間の動力伝達に関与する噛合部を外周に有するウォームホイールと、
前記ウォーム軸の外周に取り付けられて、前記ウォーム軸の回転軸方向で隣接する前記壁部の間を連続して延びる螺旋状の動力伝達部材と、
前記回転軸方向における前記壁部と前記動力伝達部材との間に設けられて、前記ウォーム軸と前記動力伝達部材とを、前記回転軸周りに相対回転可能とする複数のコロ部材と、を備え、
前記ウォーム軸の回転軸方向で隣接する前記壁部の間に挿入した前記ウォームホイールの噛合部を、前記回転軸方向における、前記動力伝達部材の前記コロ部材とは反対側に当接させたことを特徴とするウォームギア機構。 - 前記複数の筒状コロ部材は、
前記壁部と前記動力伝達部材との間に設けられた螺旋状のケージで回転可能に保持されていることを特徴とする請求項1に記載のウォームギア機構。 - 前記螺旋状の動力伝達部材は、前記回転軸方向に伸縮可能なバネ性を有しており、
自由長状態の前記動力伝達部材の前記回転軸方向におけるピッチは、同方向における前記ウォーム軸の壁部のピッチよりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウォームギア機構。 - 溝幅をそれぞれ変更可能とされた一対のプーリと、
前記一対のプーリの間に巻き掛けられた無端部材と、
前記プーリの溝幅を狭める方向の推力を発生させる推力発生機構と、を備える無段変速機に設けられて、前記推力発生機構の駆動に用いられるウォームギア機構であって、
前記ウォームギア機構は、
駆動源の回転駆動力が入力されると共に、外周に螺旋状の壁部が形成されたウォーム軸と、
前記ウォーム軸との間の動力伝達に関与する噛合部を外周に有すると共に、前記ウォーム軸から伝達される回転駆動力で前記推力発生機構に前記推力を発生させるウォームホイールと、
前記ウォーム軸の外周に取り付けられて、前記ウォーム軸の回転軸方向で隣接する前記壁部と前記壁部の間を連続して延びる螺旋状の動力伝達部材と、
前記回転軸方向における前記壁部と前記動力伝達部材との間に設けられて、前記ウォーム軸と前記動力伝達部材とを、前記回転軸周りに相対回転可能とする複数のコロ部材と、を備え、
前記ウォーム軸の回転軸方向で隣接する前記壁部の間に挿入した前記ウォームホイールの噛合部を、前記回転軸方向における、前記動力伝達部材の前記コロ部材とは反対側であって、前記推力を受けたプーリからの反力が入力される側に当接させたことを特徴とするウォームギア機構。
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