JP6907814B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は画像形成装置に関するものである。
従来、記録媒体(記録材、用紙など)の種類や湿度の環境が変化しても良好な転写を実現するよう構成された画像形成装置としては、以下に例示するものが知られている。
例えば、下記特許文献1には、現像剤像を記録媒体に転写する転写手段と、その転写手段に定電流制御により転写バイアスを印加するバイアス印加手段とを備える画像形成装置において、転写手段の抵抗値を測定する測定手段と、記録媒体の種類を検出する種類検出手段と、種類検出手段で検出された種類と測定手段で測定された抵抗値とに基づいて転写バイアスを選択し、バイアス印加手段からその選択された転写バイアスを印加させる制御手段を備えた画像形成装置が示されている。
また、下記特許文献2には、像担持体上に形成された可視像を記録材に転写帯電手段により静電的に転写する画像形成装置において、記録材が像担持体に至る手前の位置に前帯電手段を設置し、その前帯電手段に、転写時に記録材の裏面に付与される電荷とは逆極性の電荷を転写に先立って記録材の裏面に付与する逆帯電モードと、転写時に電流が記録材担持体を介して流れたときに電圧が生じる素子を介して接地されるモードとを切り替え可能に設けた画像形成装置が示されている。
さらに、下記特許文献3には、潜像担持体に形成された潜像を現像手段の現像部材から供給する液体現像剤で現像し、その現像された可視像を転写手段により記録体に転写する液体式画像形成装置において、使用される記録体の種類情報を取得する取得手段と、その取得手段の取得結果に基づいて操作者に、現像部材に液体現像剤を供給する剤供給手段の少なくとも一部の交換を促し得る所定の情報を報知する情報報知手段とを設けた液体式画像形成装置が示されている。また、特許文献3には、上記所定の情報として、操作者に対して現像手段の交換作業を促す情報を適用することも示されている。
特開2003−287966号公報 特開2000−162897号公報 特開2004−29615号公報
この発明は、記録媒体の現像剤像が転写される転写面の電荷状態を、転写部の直前に配置される記録媒体の案内部材を交換することで調整することができる画像形成装置を提供するものである。
この発明(A1)の画像形成装置は、請求項1に記載しているとおり、
像保持体に保持された現像剤像を記録媒体に静電的に転写する転写部と、
前記転写部に導入される記録媒体の現像剤像が転写される転写面を案内する転写面案内部材と、
前記転写面案内部材が装着される装着部と、
前記装着部に装着されたときの前記転写面案内部材に接触して異なる電荷調整処理を与えるための複数の接続部材を有する電荷調整部と、
を備え、
前記転写面案内部材は、前記記録媒体に与える電荷調整処理に対応して使用される複数の転写面案内部材として用意されており、
前記複数の転写面案内部材は、そのうちの1つが前記装着部に装着されて使用されるとともに、その装着時に前記電荷調整部における複数の接続部材のうちの対応する1つの接続部材と接触する接触部位を有しているものである。
この発明(A2)の画像形成装置は、上記発明A1の画像形成装置において、前記装着部に、前記転写面案内部材をその着脱時に保持して誘導する保持誘導部材が設けられているものである。
この発明(A3)の画像形成装置は、上記発明A1又はA2の画像形成装置において、前記転写面案内部材の前記接続部材との接触部位が、装着時に位置決め孔に嵌め入れる位置決め突起であるものである。
この発明(A4)の画像形成装置は、上記発明A3の画像形成装置において、前記電荷調整部の複数の接続部材が、前記位置決め孔に対応するとともに互いに異なる位置に設けられており、前記位置決め突起が、前記複数の転写面案内部材ごとに前記複数の接続部材の各位置に対応する異なる位置に設けられているものである。
この発明(A5)の画像形成装置は、上記発明A1からA4のいずれかの画像形成装置において、使用される記録媒体の種類を検出する第1検出手段と、前記第1検出手段の検出結果に応じて前記転写面案内部材の交換の要否およびその交換で使用すべき種類を判別して知らせる交換報知手段とを備えているものである。
この発明(A6)の画像形成装置は、上記発明A5の画像形成装置において、前記複数の転写面案内部材の種類をその装着時に検出する第2検出手段と、第2検出手段の検出結果が前記交換報知手段で判別された転写面案内部材の種類と整合しない場合に装着された転写面案内部材の種類が誤っていることを知らせる誤装着警告手段とを備えているものである。
この発明(A7)の画像形成装置は、上記発明A5又はA6の画像形成装置において、前記第1検出手段が記録媒体の固有の抵抗特性で分類した種類別に基づいて記録媒体の種類を検出し、前記交換報知手段が記録媒体の前記種類別に適合する転写面案内部材の種類を知らせるものである。
この発明(A8)の画像形成装置は、上記発明A1からA7のいずれかの画像形成装置において、前記転写部が、中間転写体に保持された現像剤像を記録媒体に静電的に転写する二次転写部であり、前記装着部が、前記中間転写体を支持する支持部材に設けられているものである。
この発明(A9)の画像形成装置は、上記発明A1からA8のいずれかの画像形成装置において、前記電荷調整部における異なる電荷調整処理が、接地処理、抵抗素子を介在させた接地処理、又は給電処理の3つの処理であり、前記電荷調整部における複数の接続部材が、前記3つの処理を個別に行う3つの接続部材として構成されているものである。
この発明(A10)の画像形成装置は、上記発明A9の画像形成装置において、前記転写面案内部材のうち前記電荷調整部の給電処理を行う接続部材に接触させる接触部位を有する転写面案内部材は、記録媒体の転写面に接触する導電性の接触補助材が設けられているものである。
上記発明A1の画像形成装置によれば、記録媒体の現像剤像が転写される転写面の電荷状態を、転写部の直前に配置される記録媒体の案内部材(転写面案内部材)を交換することで調整することができる。
上記発明A2の画像形成装置では、保持誘導部材が設けられていない場合に比べて、転写面案内部材を交換するときの着脱作業を安定して容易に行うことができる。
上記発明A3の画像形成装置では、転写面案内部材の装着作業と連動させて電荷調整部の接続部材との接触を遂行することができる。
上記発明A4の画像形成装置では、転写面案内部材の装着作業に併せて、転写面案内部材と電荷調整部の接触させるべき接続部材との接触を正確な組み合わせで行うことができる。
上記発明A5の画像形成装置では、画像形成動作に使用する記録媒体の種類を変更する場合に、転写面案内部材の交換の要否を知ることができ、またその交換が必要なときに変更後の記録媒体に適合する転写面案内部材の種類を知ることができる。
上記発明A6の画像形成装置では、装着すべき転写面案内部材の種類が誤っていることを知ることができる。
上記発明A7の画像形成装置では、固有の抵抗特性が異なる記録媒体に適合した転写面案内部材を使用して適切な電荷調整処理を行うことができる。
上記発明A8の画像形成装置では、中間転写体およびその支持部材を画像形成装置の外部に引き出し可能に取り付けた場合は、中間転写体およびその支持部材の引き出しにより装着部も引き出された状態になり、転写面案内部材の着脱作業がしやすくなる。
上記発明A9の画像形成装置では、転写部に導入される前の記録媒体の少なくとも転写面の電荷状態を、接地処理、抵抗素子を介在させた接地処理、又は給電処理を行うことで適切に調整することができる。
上記発明A10の画像形成装置では、記録媒体の少なくとも転写面に対して給電処理の電荷調整処理を安定して行うことができる。
実施の形態1等に係る画像形成装置の構成を示す概要図である。 図1の画像形成装置における二次転写部及び二次転写前の用紙案内部材の構成を示す概要図である。 図2の二次転写前の転写面案内部材とその装着部について転写面案内部材を取り外したときに装置斜め前方側から見た状態で示す概略斜視図である。 図2の二次転写前の転写面案内部材とその装着部について転写面案内部材を取り外したときに装置斜め後方側から見た状態で示す概略斜視図である。 図2の二次転写前の転写面案内部材とその装着部について転写面案内部材を装着したときに装置斜め前方側から見た状態で示す概略斜視図である。 図2の二次転写前の転写面案内部材とその装着部について転写面案内部材を装着したときに装置斜め後方側から見た状態で示す概略斜視図である。 (a)は1種類めの転写前案内部材と電荷調整部の一部の関係を示す概略平面図および断面説明図、(b)は2種類目の転写前案内部材と電荷調整部の一部の関係を示す概略平面図および断面説明図、(c)は3種類目の転写前案内部材と電荷調整部の一部の関係を示す概略平面図および断面説明図である。 (a)は図3の転写面案内部材およびその装着部について転写面案内部材を取り外したときの状態で示す正面図、(b)は図3の転写面案内部材およびその装着部について転写面案内部材を装着したときの状態で示す正面図である。 図4の転写面案内部材およびその装着部と電荷調整部について転写面案内部材を取り外したときの状態で示す裏面図である。 記録用紙の種類と使用すべき転写面案内部材の種類と電荷調整処理との関係を示す図表である。 実施の形態2に係る画像形成装置の要部(追加の構成部分)を示す概要図である。 (a)は転写前案内部材の他の構成例を示す概要図、(b)は(a)の転写前案内部材を使用した状態の一例を示す概要図である。
以下、この発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態1]
図1および図2は、実施の形態1に係る画像形成装置を示している。図1はその画像形成装置の全体の概要を示し、図2はその画像形成装置における二次転写部および周辺部の概要を示している。
<画像形成装置の全体の構成>
画像形成装置1は、電子写真方式を採用して、文字、写真、図形等からなる画像情報に基づき現像剤で構成される画像を最終的に記録媒体の一例である記録用紙9に形成するものである。また、画像形成装置1は、例えば、外部接続機器、記憶媒体等の情報源から入力される画像情報に対応した画像を記録用紙9に形成して出力するプリンタとして構成されている。
そして、画像形成装置1は、図1に示されるように、全体が箱状の外観からなる筐体10を有しており、その筐体10の内部に、現像剤としてのトナーで構成される現像剤像であるトナー像を形成する作像装置20と、作像装置20で形成されたトナー像を一次転写により保持した後に記録用紙9に二次転写する二次転写位置まで搬送する中間転写装置30と、中間転写装置30の二次転写位置に供給すべき記録用紙9を収容するとともに供給する給紙装置40と、中間転写装置30で二次転写されたトナー像を記録用紙9に定着させる定着装置50等が配置されている。
また、画像形成装置1は、筐体10の外部又は内部に、画像形成装置1の動作に関する指示、条件等を入力する入力部14aとその動作の条件、状態等の各種情報を表示する表示部14bを有する操作表示装置14や、画像形成装置1の全体(上記の各装置など)の動作を総括して制御する中央制御装置15等も配置されている。
筐体10は、例えば、支持部材、外装材等の材料を用いて支持構造部や外装部が形成されている。図1に示す一点鎖線は、筐体10の内部における記録用紙9の主な搬送経路である。
作像装置20は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の4色のトナー像と特別色Sの1種類のトナー像とをそれぞれ専用に形成する5つの作像装置20Y,20M,20C,20K,20Sで構成されている。
この5つの作像装置20(S,Y,M,C,K)は、筐体10の内部空間においてほぼ水平の方向に1列に並べた状態となるよう配置されている。また、各作像装置20(S,Y,M,C,K)は、扱う現像剤の種類が異なる点を除けば、以下に示すようにほぼ共通した構成になっている。
作像装置20(S,Y,M,C,K)はいずれも、図1に示されるように、矢印Aで示す方向に回転駆動する像保持体の一例である感光ドラム21をそれぞれ備えており、その各感光ドラム21の周囲に支持部材を介して、帯電装置22、露光装置23、現像装置24、一次転写装置25、ドラム清掃装置26、除電器27等がこの順番でそれぞれ配置されている。図1では、代表して作像装置20Kのみに、感光ドラム21、帯電装置22、露光装置23、現像装置24、一次転写装置25、ドラム清掃装置26、除電器27の符号をすべて付している。
このうち、感光ドラム21は、接地処理される円筒又は円柱状の導電性基材の周面に感光材料からなる光誘電層(感光層)を有する像形成面を形成したドラム形態の感光体である。
帯電装置22は、感光ドラム21の周面(像形成領域となる外周面部分)を所要の極性および電位に帯電させる接触帯電方式、非接触帯電方式等の装置である。
露光装置23は、感光ドラム21の帯電後の周面に、画像形成装置1に種々の方式で入力される画像情報に基づいて生成される画像信号に対応させた光を照射することにより各色線分(S,Y,M,C,K)の静電潜像をそれぞれ形成する装置である。
現像装置24(S,Y,M,C,K)は、現像剤としての各色(S,Y,M,C,K)のトナーを供給することにより、感光ドラム21上の各色成分(S,Y,M,C,K)の静電潜像をそれぞれ現像して各色成分(S,Y,M,C,K)に対応した色のトナー像にする装置である。
一次転写装置25は、感光ドラム21上のトナー像を中間転写装置30(の中間転写ベルト)に静電的に一次転写させる接触転写方式等の装置である。実施の形態1では、一次転写位置TP1になる中間転写ベルト31の内周面部分に接触して従動回転する一次転写ロール251を適用している。この一次転写ロール251は、中間転写ベルト31を支持するロールとしても機能する。
ドラム清掃装置26は、感光ドラム21の周面に付着して残留するトナー等の不要物を除去して清掃する装置である。
除電器27は、例えば、感光ドラム21の像形成面を露光等により除電(電荷の消失)をして表面電位をほぼゼロにするものである。
また、現像装置24(S,Y,M,C,K)はいずれも、トナーとキャリアを含む二成分現像剤を使用する現像装置が適用されている。上記特別色Sの現像剤としては、例えば、上記4色では表現が困難又は不可能であった色材等で構成されるものが使用される。実施の形態1では、特別色Sの現像剤として、白色のトナーを含む現像剤を採用している。
一次転写位置TP1は、感光ドラム21のうち(後述する中間転写ベルト31を介した状態で)一次転写装置25と向き合う(又は接触する)部位になる。
また、画像形成装置1では、各作像装置20(S,Y,M,C,K)における感光ドラム21と一次転写装置25と中間転写装置30の一部(中間転写ベルト31)とで構成される部分が一次転写部29になっている。
中間転写装置30は、5つの作像装置20(S,Y,M,C,K)の下方側になる位置に配置されている。
この中間転写装置30は、作像装置20(S,Y,M,C,K)における感光ドラム21の一次転写位置TP1をそれぞれ通過した後に二次転写位置を通過しながら矢印Bで示す方向に回転するよう配置される中間転写ベルト31を備えている。また、中間転写装置30は、中間転写ベルト31の周囲に、二次転写装置35、ベルト清掃装置36等が配置されている。
中間転写ベルト31は、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等の基材にカーボン等の抵抗調整剤を分散してなる材料を用いて所要の厚さおよび電気抵抗値からなる無端ベルト状に成形されたものである。
また、中間転写ベルト31は、複数の支持ロール32a〜32fに掛けまわされて回転自在に支持されている。支持ロール32aは駆動ロールとして、支持ロール32bは駆動ロール32aと協働して中間転写ベルト31の一次転写面を形成するよう保持する従動ロールとして、支持ロール32cは中間転写ベルト31に張力を付与するとともに中間転写ベルト31の蛇行を矯正する張力付与兼蛇行矯正ロールとして、支持ロール32dは二次転写バックアップロールとして、支持ロール32eは清掃用バックアップロールとして、支持ロール32fは中間転写ベルト31の二次転写面を形成するよう保持する二次転写前従動ロールとして、それぞれ構成されている。
二次転写装置35は、中間転写ベルト31上に転写されたトナー像を記録用紙9に二次転写させる転写装置である。この二次転写装置35としては、例えば、中間転写ベルト31の二次転写バックアップロール32dに支持されている外周面の像保持面部分に接触して従動回転するよう配置される二次転写ロール351を備えた接触型の転写装置が採用される。二次転写位置TP2は、中間転写ベルト31のうち二次転写装置35の二次転写ロール351が接触する部位になる。
ベルト清掃装置36は、中間転写ベルト31の外周面における像保持面に残留するトナー等の不要物をかきとって除去することで清掃する装置である。
実施の形態1における二次転写装置35は、図2等に示されるように、二次転写ロール351と定着装置50のある側に配置される支持ロール352とで二次転写ベルト353を回転自在に取り付けたベルト形態の二次転写装置を採用している。また、二次転写装置35は、二次転写ロール351が接地処理されており、二次転写バックアップロール32dに所要の二次転写電圧が供給される。
また、画像形成装置1では、中間転写装置30における中間転写ベルト31と二次転写装置35と二次転写バックアップロール32dとで構成される部分が二次転写部39になっている。
給紙装置40は、中間転写装置30の下方側になる位置に配置されている。
この給紙装置40は、所望のサイズ、種類等の記録用紙9が図示しない積載板の上に積み重ねた状態で収容される収容体41と、その収容体41から記録用紙9を1枚ずつ送り出す送出装置42を備えている。収容体41は、筐体10に対して引き出し自在に取り付けられており、その引き出した状態において記録用紙9の補充や交換の作業ができるようになっている。収容体41および送出装置42の数は、必要に応じて増減される。
記録用紙9は、筐体10内における搬送路による搬送が可能であってトナー像の転写および定着が可能な記録媒体である。このような記録媒体9としては、例えば、所定のサイズに裁断された普通紙、コート紙、はがき等の一般的な媒体のほか、PET等の合成樹脂からなる樹脂フィルム(シート)、金属層を有する金属紙(所謂メタリックペーパー)等をはじめとし、封筒等の特殊な媒体も使用することができる。
定着装置50は、中間転写装置30の下方側になる位置に配置されている。
この定着装置50は、記録用紙9の導入口および排出口が形成された筐体51の内部に、矢印で示す方向に回転するとともに表面温度が所定の温度に保持されるように加熱手段によって加熱されるロール形態又はベルト形態からなる加熱用回転体52と、この加熱用回転体52の軸方向にほぼ沿う状態で所定の圧力で接触して従動回転するロール形態又はベルト形態からなる加圧用回転体53とを設置したものである。
この定着装置50では、加熱用回転体52と加圧用回転体53とが接触する部分が、トナー像を保持する記録用紙9が導入されて定着処理(加熱および加圧)される定着処理部として構成されている。
また、画像形成装置1は、筐体10の内部に主な用紙搬送路として、給紙装置40と中間転写装置30の二次転写位置TP2との間の用紙搬送を行う供給搬送路Rt1と、中間転写装置30の二次転写位置TP2と定着装置50の定着処理部との間の用紙搬送を行う中継搬送路Rt2と、定着装置50の定着処理部と筐体10の用紙排出口11との間の用紙搬送を行う排出搬送路Rt3とが設けられている。図1中の符号12は、用紙排出口11から排出される記録用紙9を収容するトレイ等の排出収容部である。
供給搬送路Rt1は、複数の用紙搬送ロール対43a〜43e等と図示しない複数の用紙案内部材等で構成されている。特に用紙搬送ロール対43eは、記録用紙9を二次転写タイミングに合わせて回転して送り出す、所謂レジストロール対として構成されている。中継搬送路Rt2は、例えば、吸引式のベルト搬送装置47で構成されている。排出搬送路Rt3は、複数の排出ロール対48a,48b等と図示しない用紙案内部材で構成されている。
また、供給搬送路Rt1のレジストロール対43eと二次転写位置TP2との間には、図2等に示されるように、レジストロール対43eの排出側の位置に配置される第1用紙案内部材44と、二次転写位置TP2の直前の位置に配置される第2用紙案内部材45,46が配置されている。特に第2用紙案内部材45,46は、第1用紙案内部材44を通過して搬送される記録用紙9を、二次転写位置PT2にむけて所要の進入姿勢にして搬送するよう最終的な案内を行うようになっている。
第1用紙案内部材44は、記録用紙9の転写面となる面側を案内する転写面案内部材44aと記録用紙9の非転写面となる面側を案内する非転写面案内部材44bとで構成され、その案内部材44a,44bが搬送空間を確保するための間隔をあけて対向配置されている。また、第2用紙案内部材45,46は、記録用紙9の転写面となる面側を案内する転写面案内部材45と記録用紙9の非転写面となる面側を案内する非転写面案内部材46とで構成され、その案内部材45,46が搬送空間を確保するための間隔をあけて対向配置されている。
<画像形成装置による画像形成動作>
この画像形成装置1では、以下に説明する基本的な画像形成動作が行われる。ここでは、4色(Y,M,C,K)のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像を形成する場合の動作を例にして説明する。
画像形成装置1は、例えば種々の接続手段(通信等も含む)で接続されている外部機器等から制御装置15が画像形成動作の開始指令(信号)を受けると、4色(Y,M,C,K)に対応する作像装置20(Y,M,C,K)においてトナー像を形成する作像動作が開始される。
まず、作像装置20(Y,M,C,K)では、各感光ドラム21が矢印Aで示す方向に回転始動し、各帯電装置22が各感光ドラム21の周面を所定の極性および電位(本例ではマイナス極性)に帯電させた後、各露光装置23が各感光ドラム21の帯電した周面に画像情報に基づく露光をそれぞれ行って各色(Y,M,C,K)の静電潜像を個別に形成する。
しかる後、作像装置20(Y,M,C,K)では、現像装置24(Y,M,C,K)が、各感光ドラム21の周面に形成された静電潜像にむけて所要の極性(本例ではマイナス極性)に帯電された各色(Y,M,C,K)の現像剤であるトナーをそれぞれ供給して現像を行い、その静電潜像を各色(Y,M,C,K)のトナー像として顕像化する。これにより、各感光ドラム21上に対応する色(Y,M,C,K)のトナー像が個別に形成される。
続いて、中間転写装置30において、各作像装置20(Y,M,C,K)の感光ドラム21上に形成された各色のトナー像が中間転写ベルト31に一次転写された後に記録用紙9に二次転写される。
中間転写装置30では、各作像装置20(Y,M,C,K)の感光ドラム21上に形成された各色(Y,M,C,K)のトナー像が一次転写位置TP1まで搬送されると、その一次転写位置TP1において各一次転写装置25が矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト31の外周面に各色(Y,M,C,K)のトナー像を次々と重ね合わせるように静電的に一次転写させる。各作像装置20(Y,M,C,K)の一次転写後等における各感光ドラム21の像形成面は、各ドラム清掃装置26がトナー等の不要物を除去することにより清掃された後、除電器27により残った電荷が除去されて次のトナー像の作像工程に備える。
しかる後、中間転写装置30では、中間転写ベルト31が一次転写された各色(Y,M,C,K)のトナー像が二次転写位置TP2まで搬送されると、その二次転写位置TP2において二次転写装置35が二次転写電界を形成して、中間転写ベルト31上のトナー像を給紙装置40から供給搬送路Rt1を経由して搬送される記録用紙9に一括して静電的に二次転写させる。
この際、給紙装置40では、画像形成動作に使用される記録用紙9が収容されている収容体41から該当する記録用紙9が送出装置42によって供給搬送路Rt1に送り出される。また、所要の収容体41から送り出された記録用紙9は、供給搬送路Rt1におけるレジストロール対43eにより二次転写タイミングに合わせて送り出された後、供給搬送路Rt1における第1用紙案内部材44と第2用紙案内部材45,46とに接触等しながら案内されて二次転写位置TP2に導入される(図2)。図2において符号9aは記録用紙9の表裏両面のうちトナー像が二次転写される側の面(例えば転写面)を示し、符号9bは転写面とは反対側の面(例えば非転写面)を示している。
続いて、中間転写装置30における二次転写が終了すると、トナー像が二次転写された記録用紙9が、中間転写ベルト31から剥離された後に中継搬送路Rt2を経由して定着装置50に送り込まれるよう搬送される。
定着装置50では、その記録用紙9が加熱用回転体52と加圧用回転体53の接触部分である定着処理部に導入されて通過する際に加熱および加圧される。これにより、トナー像を構成するトナーが加圧下で溶融されてトナー像が記録用紙9に定着される。
最後に、トナー像が定着された後の記録用紙9が、定着装置50の筐体51内から排出された後に排出搬送路Rt3を経由して用紙排出口11まで搬送された後、用紙排出口11から筐体10の外部に排出されて排出収容部12に収容される。
以上の動作が行われることにより、フルカラー画像が片面に形成された1枚の記録用紙9が出力される。また、複数枚の画像形成動作の要求指令を受けた場合は、その枚数分だけ上記画像形成動作が同様に繰り返して行われる。
この他、画像形成装置1では、上記画像形成動作において、4つの作像装置20(Y,M,C,K)のいずれか1つを作動させることにより単色の画像を形成することや、4つの作像装置20(Y,M,C,K)の2つ又は3つを組み合わせて作動させることによりフルカラー画像以外のカラー画像を形成することもできる。
また、画像形成装置1では、特別色Sの作像装置20Sを単独で又は他の作像装置20(Y,M,C,K)の一部又は全部と組み合わせて作動させることにより特別色Sのトナー像や必要な他の色のトナー像を形成した後、その特別色Sのトナー像を単独で又は他の色(Y,M,C,K)のトナー像と共に記録用紙9に二次転写および定着させることにより特別色S単独の画像や特別色Sと他の色(Y,M,C,K)とを組み合わせた画像を形成することもできる。実施の形態1における特別色Sとしての白色のトナーで構成される画像は、例えば、上記した樹脂フィルムや金属紙をはじめ、白色を除く着色紙に対して形成することができる。
<画像形成装置の詳細な構成>
そして、画像形成装置1においては、二次転写位置TP2における記録用紙9へのトナー像の二次転写が安定して良好に行われるようにする観点から、二次転写バックアップロール32dに供給する二次転写電圧を筐体10内の温度および湿度等の条件に応じて変更する構成を採用しているが、それ以外にも、次の構成を採用している。
すなわち、画像形成装置1は、図3から図6、図9等に示されるように、供給搬送路Rt1の第2用紙案内部材でもある転写面案内部材45を着脱自在に装着する装着部60と、その装着部60に装着されたときの転写面案内部材45に接触して異なる電荷調整処理を与えるための複数の接続部材72〜74を有する電荷調整部70とを備えている。
また、画像形成装置1は、図3から図9等に示されるように、その転写面案内部材45として、記録用紙9に与える電荷調整処理に対応して使用される3つの転写面案内部材45A,45B,45Cが用意されている。しかも、その3つの転写面案内部材45A,45B,45Cは、そのうちの1つが装着部60に装着されて使用されるとともに、その装着時に電荷調整部70における複数の接続部材72〜74のうちの対応する1つの接続部材と接触する接触部位82〜84を有するよう構成されている。
上記電荷調整処理は、転写面案内部材45を介して記録用紙9の転写面9aの電荷状態を最終的に調整するための処理である。
また、上記3つの転写面案内部材45A,45B,45Cは、例えば、当初はそのうちの1つの転写面案内部材45Aが装着部60に予め装着されており、残りの2つの転写面案内部材45B,45Cがその使用すべき時期が到来するまで未装着の状態で付属品として所定の場所(筐体10の内部空間も含む)に保管されることになる。
◎装着部:
このうち、上記装着部60は、図3、図4等に示されるように、転写面案内部材45A〜45Cを着脱自在に装着するための部分である。
実施の形態1における装着部60は、中間転写装置30のベルト支持フレーム38における二次転写位置TP2の手前の位置に、供給搬送路Rt1(の第2用紙案内部材でもある非転写面案内部材46)と向き合う状態の部位として設けられている。また、この装着部60は、例えば、画像形成装置1の筐体10の前方(正面)側にある図示しない1つ又は複数の開閉扉を開けることで、その少なくとも前方側の端部が外部に露出して触れることが可能な状態になる。
上記ベルト支持フレーム38は、中間転写ベルト31を支持する複数の支持ロール32a〜32fや各作像装置20(S,Y,M,C,K)の一次転写装置25における一次転写ロール251等を回転自在に支持している部材である。また、ベルト支持フレーム38は、画像形成装置1の前方側に配置される前方フレーム部38Fと画像形成装置1の後方(背面)側に配置される後方フレーム部38Rとを有し、その前方フレーム部38Fと後方フレーム部38Rとが図示しない連結材等の部材により連結された構造になっている。
また、装着部60は、図3〜図6、図8、図9等に示されるように、転写面案内部材45A〜45Cをその着脱時に保持して誘導する保持誘導部材62を設けた構成になっている。
保持誘導部材62は、ベルト支持フレーム38の前方フレーム部38Fおよび後方フレーム部38Rから垂下するようそれぞれ配置される前方側板部63および後方側板部64と、2つの前方側板部63および後方側板部64を連結するとともに転写面案内部材45A〜45Cをその着脱作業時に案内するガイド溝66を有する連結支持部65とで構成される構造物である。
この保持誘導部材62は、装着部60に常設されている。また、保持誘導部材62は、その前方側板部63および後方側板部64と連結支持部65とが非導電性の部材で構成されている。
ここで、前方側板部63および後方側板部64はいずれも、外形が台形を横転させた状態の形状からなる板状の部分である。
また、前方側板部63および後方側板部64は、その二次転写位置TP2とは反対側の端部の下方にガイド溝66に対応する切り込み溝63a,64aとが形成され、またその下端部に転写面案内部材45A〜45Cにおける接触部位82〜84を通過させる横長の切り欠き部63b,64bが形成されている。
さらに、前方側板部63は、その切り欠き部63bの上方部分に、転写面案内部材45A〜45Cの後述する前方取付け部(456)を取り付けて固定するための長孔63cやネジ孔63dが設けられている。
図3、図4、図8、図9等における符号67,68は、前方側板部63と後方側板部64を、ベルト支持フレーム38の前方フレーム部38Fと後方フレーム部38Rにそれぞれ取り付けて固定する際に使用するネジ孔又は固定ネジを示す。
連結支持部65は、細長い板材をガイド溝66が形成されるよう曲げ加工した部材で構成された部分であり、その曲げ加工した部材の長手方向の両端部が前方フレーム部38Fと後方フレーム部38Rにそれぞれ接合されている。
ガイド溝66は、転写面案内部材45A〜45Cの着脱方向D1,D2に沿って直線状に延びる溝として形成されている。
ちなみに、着脱方向D1,D2における装着方向D1は、画像形成装置1の前方側から後方側に向けて例えば二次転写バックアップロール32dの軸方向(又は中間転写ベルト31の回転方向Bと直交するベルトの幅方向)とほぼ平行に延びる方向である。また、着脱方向D1,D2における離脱(取り外し)方向D2は、装着方向D1と反対側の方向である。
◎電荷調整部:
上記電荷調整部70は、図4、図6、図7、図9等に示されるように、ベルト支持フレーム38の後方フレーム部38Rに、装着部60の後方側部分と向き合う状態で配置されている。より具体的には、電荷調整部70は、後方フレーム部38Rに、保持誘導部材62における後方側板部64の更に後方側から装着部60の後方側部分と向き合う状態で配置されている。
実施の形態1における電荷調整部70は、ベルト支持フレーム38の後方フレーム部38Rの下端に垂下する状態で取り付けられ、保持誘導部材62における後方側板部64と転写面案内部材45A〜45Cの後述する共通の位置決め突起(81)とに対向する部位を有する形状の支持基板71上に設けられている。支持基板71は、例えば非導電性の部材で構成されている。また、支持基板71は、例えば固定ネジ等の固定手段701によりベルト支持フレーム38の後方フレーム部38Rに固定されている(図4、図9)。
支持基板71の下端部には、転写面案内部材45A〜45Cの後述する位置決め突起(81,82,83,84)がそれぞれ嵌め入れられる4つの位置決め孔75A,75B,75C,75Dが設けられている。
4つの位置決め孔75(A,B,C,D)のうち1つの位置決め孔75Aは、転写面案内部材45A〜45Cに設けられる後述する共通の位置決め突起(81)が嵌め入れられる共通の位置決め孔である。
残りの3つの位置決め孔75(B,C,D)は、転写面案内部材45A〜45Cに設けられる後述する個別の位置決め突起(82,83,84)が嵌め入れられる個別の位置決め孔である。個別の位置決め孔75(B,C,D)は、転写面案内部材45A〜45Cにおける個別の位置決め突起(82,83,84)と対応する位置に配置されるが、共通の位置決め孔75Aから互いに異なる所定の距離だけそれぞれ離れた各位置に配置される。
また、この電荷調整部70では、上記個別の位置決め孔75(B,C,D)が転写面案内部材45A〜45Cにそれぞれ接触した際に異なる電荷調整処理を与えるための複数の接続部材72〜74として構成されている。
実施の形態1における接続部材72〜74は、電荷調整処理として以下に説明するように接地処理、抵抗素子を介在させた接地処理、および給電処理のいずれかの処理を行うように構成されている。
接続部材72は、接地処理を行う第1の接続部材として構成されている。この第1の接続部材72は、図9等に示されるように、支持基板71における個別の位置決め孔75Bと対応する位置に固定される当該位置決め孔75Bと同じ孔径からなる円環状の接触端子721と、画像形成装置1(又は中間転写装置30)において既に接地処理されている部分である接地済み端子76と、その接触端子721と接地済み端子76との間を電気的に接続する接続線722とで構成されている。
接続部材73は、抵抗素子を介在させた接地処理を行う第2の接続部材として構成されている。この第2の接続部材73は、図9等に示されるように、支持基板71における個別の位置決め孔75Cと対応する位置に固定される当該位置決め孔75Cと同じ孔径からなる円環状の接触端子731と、上記接地済み端子76と、その接触端子731と接地済み端子76とを抵抗素子77を介在させて電気的に接続する接続線732とで構成されている。
接続部材74は、接地処理を行う第3の接続部材として構成されている。
具体的には、第3の接続部材74は、図9等に示されるように、支持基板71における個別の位置決め孔75Dと対応する位置に固定される当該位置決め孔75Dと同じ孔径からなる円環状の接触端子741と、画像形成装置1(又は中間転写装置30)において図示しない給電手段から供給される所望の電流を流す給電回路等を備えた電荷調整用の給電部78と、その接触端子741と給電部78との間を電気的に接続する接続線742とで構成されている。
◎転写面案内部材:
上記3つの転写面案内部材45A,45B,45Cはいずれも、装着部60(の保持誘導部材62)に装着して使用することができるものであり、電荷調整部70における接続部材72〜74のいずれか1つと接触する接触部位82〜84が異なるのみで、それ以外の部分は同じ構成からなるものである。
実施の形態1における転写面案内部材45A,45B,45Cはいずれも、図3、図4、図7〜図9等に示されるように、供給搬送路Rt1における記録用紙9の搬送方向Sと直交する方向(又は中間転写ベルト31の回転方向Bと直交するベルトの幅方向)に長いガイド面450を有する本体部451と、本体部451の長手方向の両端部において二次転写位置TP2に向けて突出するように延びる両端の端部452,453とを有する部材である。
本体部451と端部452,453とは、導電性を有する部材で構成されている。
本体部451には、上方に立ち上がった後に二次転写位置TP2に向かう方向(又は記録用紙9の搬送方向S)に折り曲げられた面形状からなり、保持誘導部材62におけるガイド溝66に嵌め入れられて案内される被ガイド面部49が形成されている。
後方側の端部453には、転写面案内部材45A,45B,45C(の後方側の端部)を装着部60(保持誘導部材62)に装着したときの正式な取り付け位置に最終的に位置決めするための共通の位置決め突起81と個別の位置決め突起82〜84とが配置されている。
共通の位置決め突起81は、電荷調整部70の支持基板71に設けられている共通の位置決め孔75Aに嵌め入れて位置決めを行うための突起である。この共通の位置決め突起81は、例えば、本体部451の被ガイド面部49の後方端部から延長した部位を起立させるよう折り曲げた鉛直面部分454に、先端が先細りになった円柱部材を外側にむけて突出させた状態で固定したものである。
また、個別の位置決め突起82〜84は、電荷調整部70の支持基板71に設けられている個別の位置決め孔75B,75C,75Dのいずれか1つに嵌め入れて位置決めを行うとともに、電荷調整部70における3つの接続部材72,73,74のいずれか1つと専用に接続するための突起である。この個別の位置決め突起82〜84は、後方側の端部453の異なる部分から延長した各部位を起立させるよう折り曲げた鉛直面部分455に、円柱状の部材を外側にむけて突出させた状態で固定したものである。また、この個別の位置決め突起82〜84は、導電性を有する部材で構成されている。
一方、前方側の端部452には、転写面案内部材45A,45B,45Cの着脱作業時に手で持って操作する操作把持部を兼ねた前方取付部456が設けられている。
前方取付部456は、前方側の端部452の一部分から延長した部位を起立させるよう折り曲げた鉛直面部分に図示しない他の部材(非導電性の部材)を固定したものである。
また、前方取付部456には、保持誘導部材62の前方側板部63に設けられている長孔63cに嵌め入れられる円柱状の位置決め補助突起457が、内側にむけて突出した状態で設けられている。さらに、前方取付部456には、保持誘導部材62の前方側板部63に設けられているネジ孔63dに嵌め入れて固定されるネジのネジ孔又は固定ネジ458が設けられている。
ちなみに、ネジ孔又は固定ネジ458は、保持誘導部材62の前方側板部63におけるネジ孔63dに固定することにより、転写面案内部材45A,45B,45Cの前方側の端部をその正式な取り付け位置に位置決めすることになる。
<転写面案内部材の使い分けと交換作業>
そして、この画像形成装置1においては、図10に例示するように、3つの転写面案内部材45A,45B,45Cについて、画像形成動作で使用される記録用紙9の種類に応じて使い分けるように構成されている。
つまり、3つの転写面案内部材45A,45B,45Cは、使用される記録用紙9の種類に応じて使用すべきもの(種類)が予め決められていて、その記録用紙9の種類により交換して装着部60に装着される。
また、この転写面案内部材45A,45B,45Cを交換することにより、二次転写位置TP2に導入される直前の記録用紙9がその各転写面案内部材45A,45B,45Cにそれぞれ接触又は接近して通過した際に、その各記録用紙9の転写面9aに対して電荷調整部70による異なる電荷調整処理が記録用紙9の種類に応じて適切に行われるようになっている。
このとき記録用紙9の種類は、その記録用紙9の固有の抵抗特性で分類している。実施の形態1では、その種類として、中間の抵抗特性の用紙(例えば普通紙、コート紙など)、低い抵抗特性の用紙(例えば金属紙など)および高い抵抗特性の用紙(例えば樹脂フィルム)という3種類を採用している。
ここで、中間の抵抗特性とは、低い抵抗特性と高い抵抗特性の間の抵抗特性である。また、低い抵抗特性とは、例えば記録用紙9の転写面9aの表面抵抗率が1010Ω/□よりも低いものである。一方、高い抵抗特性とは、例えば記録用紙9の転写面9aの表面抵抗率が1012Ω/□を超えるものである。
◎転写面案内部材45Aの使用:
転写面案内部材45Aは、記録用紙9として図10に示す中間の抵抗特性からなる記録用紙9A(普通紙など)を用いて画像形成を行う場合に、装着部60に取り付けて使用される。
この場合、仮に転写面案内部材45Aが装着部60に未装着であるときには、画像形成装置1の利用者が3つの転写面案内部材45A〜45Cのなかから転写面案内部材45Aを選んで装着部60に装着することになる。
このときの転写面案内部材45Aの装着作業は、装着部60における保持誘導部材62を利用して行われる。
その装着に際しては、まず、転写面案内部材45Aにおける被ガイド面部49を保持誘導部材62におけるガイド溝66に挿し込んだ後、その転写面案内部材45A全体を画像形成装置1の前方側から後方側にむけた装着方向D1に沿って押し込むように移動させる(図5、図8)。
これにより、転写面案内部材45Aは、被ガイド面部49が保持誘導部材62におけるガイド溝66に規制されるよう誘導され、画像形成装置1の後方にむけてほぼ直線的に安定して移動する。
また、このとき転写面案内部材45Aの後方側で上方に突出している個別の位置決め突起82とその取付場所の鉛直面部分455が、保持誘導部材62の前方側板部63および後方側板部64における切り欠き部63b,64bを順次くぐり抜けるよう通過する。
したがって、この装着の際には、転写面案内部材45Aの一部が中間転写ベルト31や他の周辺部分に接触して、転写面案内部材45A自体が損傷するおそれや、中間転写ベルト31等の周辺部品を損傷させたりするおそれがない。また、装着する転写面案内部材45Aと中間転写ベルト31の間に保持誘導部材62が介在するので、その装着する転写面案内部材45Aの一部が中間転写ベルト31に接触することを確実に防止できる。
続いて、転写面案内部材45Aの後方側の端部にある共通の位置決め突起81と個別の位置決め突起82が、電荷調整部70の支持基板71にある共通の位置決め孔75Aと個別の位置決め孔75Cにそれぞれ嵌め入れられて、転写面案内部材45Aの後方側部分の位置決めが始まる(図6、図7(a))。
また、このときほぼ同時に、転写面案内部材45Aの前方側の端部にある前方取付部456にある位置決め補助突起457が、保持誘導部材62の前方側板部63にある長孔63cに嵌め入れられる。
最後に、転写面案内部材45Aの前方取付部456にあるネジ孔458を保持誘導部材62の前方側板部63にあるネジ孔63dに一致するよう位置の調整をした後、固定ネジをネジ孔458に差し入れてネジ止めする。これにより、転写面案内部材45Aの前方側の端部における前方取付部456が、前方側板部63に対して固定された状態になる(図5、図8(b))。
以上により、転写面案内部材45Aは、図5、図6等に示されるように、保持誘導部材62などを介して装着部60に装着される。
転写面案内部材45Aは、装着部60に装着されると、その個別の位置決め突起82が、電荷調整部70の支持基板71にある個別の位置決め孔75Cに嵌め入れられることに加えて電荷調整部70における第2の接続部材73(の接触端子731)と接続した状態になる(図6、図7(a))。
この結果、転写面案内部材45Aは、装着部60において、電荷調整部70による抵抗素子77を介在させた接地処理がされる状態に保たれる(図9、図10)。
そして、画像形成装置1では、転写面案内部材45Aを装着部60に装着したうえで、中間の抵抗特性を示す記録用紙9Aを用いた画像形成動作が実行されると、その記録用紙9Aが供給搬送路Rt1を経由して二次転写位置TP2に導入される直前に、その転写面9aが転写面案内部材45A(の案内面450)に接触又は接近した状態で通過する(図2)。
これにより、中間の抵抗特性を示す記録用紙9Aの転写面9aは、二次転写位置TP2に導入されるまでの間に第1用紙案内部材44等との接触により帯電されることがあっても、抵抗素子77を介在させて接地処理がされている転写面案内部材45Aを通過することにより、その転写面9aに電荷が積極的に与えられることやその転写面9aから(接地により)電荷が除去されることがない状態に保たれる。このため、この中間の抵抗特性を示す記録用紙9Aの転写面9aに対する二次転写が良好に行われる。
◎転写面案内部材45Bの使用:
次に、転写面案内部材45Bは、記録用紙9として図10に示す低い抵抗特性からなる記録用紙9B(金属紙など)を使用した画像形成を行う場合に、装着部60に取り付けて使用される。
この場合、装着部60に転写面案内部材45Aが既に装着されているときには、画像形成装置1の利用者が、その転写面案内部材45Aを装着部60から取り外した後に、転写面案内部材45Bを装着部60に交換して装着することになる。
このときの転写面案内部材45Aの離脱(取り外し)作業は、その装着作業のときと同様に、装着部60における保持誘導部材62を利用して行うことができる。
取り外しに際しては、まず、転写面案内部材45Aにおける前方取付部456が保持誘導部材62における前方側板部63に対して固定されている固定を解除する。つまり、ネジ止めした固定ネジを前方取付部456にあるネジ孔458から取り外す。
続いて、転写面案内部材45A全体を画像形成装置1の前方である離脱方向D2に沿って引き抜くように移動させる。
この際、転写面案内部材45Aの後方側の端部にある共通の位置決め突起81と個別の位置決め突起82が、電荷調整部70の支持基板71にある共通の位置決め孔75Aと個別の位置決め孔75Cからそれぞれ引き抜かれる(図7(a))。
また、このときほぼ同時に、転写面案内部材45Aの前方取付部456にある位置決め補助突起457が、保持誘導部材62の前方側板部63にある長孔63cから抜き出される。
続いて、転写面案内部材45Aは、その被ガイド面部49が保持誘導部材62におけるガイド溝66に規制されるよう誘導され、画像形成装置1の後方側から前方側にむけた離脱方向D2に対してほぼ直線的に安定して移動させられる。
また、このとき転写面案内部材45Aの後方側で上方に突出している個別の位置決め突起82とその取り付け場所である鉛直面部分455が、保持誘導部材62の後方側板部64および前方側板部63における切り欠き部64b,63bを順次くぐり抜けるよう通過する。
最後に、転写面案内部材45Aにおける被ガイド面部49を保持誘導部材62におけるガイド溝66から引き抜く。
したがって、この取り外し作業のときにも、装着作業のときとほぼ同様に、転写面案内部材45Aの一部が中間転写ベルト31や他の周辺部分に接触して、転写面案内部材45A自体が損傷するおそれや、中間転写ベルト31等の周辺部品を損傷させたりするおそれがない。また、取り外す転写面案内部材45Aと中間転写ベルト31の間に保持誘導部材62が介在するので、その取り外す転写面案内部材45Aの一部が中間転写ベルト31に接触することを確実に防止できる。
以上により、装着されていた転写面案内部材45Aが、図3、図4等に示されるように、装着部60(保持誘導部材62など)から取り外される。
続いて、使用すべき転写面案内部材45Bを装着部60に装着する。
このときの装着作業は、次の点が少し異なるのみで、それ以外については上記転写面案内部材45Aの装着作業と同様に行われる。
転写面案内部材45Bの装着に際しては、その後方側の端部にある共通の位置決め突起81と個別の位置決め突起83が、電荷調整部70の支持基板71にある共通の位置決め孔75Aと個別の位置決め孔75Bにそれぞれ嵌め入れられて、転写面案内部材45Bの後方側部分の位置決めがなされる(図6、図7(b))。
転写面案内部材45Bは、装着部60に装着されると、その個別の位置決め突起83が、電荷調整部70の支持基板71にある個別の位置決め孔75Bに嵌め入れられることに加えて電荷調整部70における第1の接続部材72(の接触端子721)と接続した状態になる(図7(b))。
この結果、転写面案内部材45Bは、装着部60において、電荷調整部70による通常の接地処理(抵抗素子などを介在させない接地処理)がされる状態に保たれる(図9、図10)。
そして、画像形成装置1では、転写面案内部材45Bを装着部60に装着したうえで、低い抵抗特性からなる記録用紙9Bを用いた画像形成動作が実行されると、その記録用紙9Bが供給搬送路Rt1を経由して二次転写位置TP2に導入される直前に、その転写面9aが転写面案内部材45Bに接触又は接近した状態で通過する(図2)。
これにより、低い抵抗特性を示す記録用紙9Bの転写面9aは、抵抗素子77を介在させずに接地された状態にある転写面案内部材45Bを通過することにより、その電荷状態が一定に保たれるように調整される。このため、この低い抵抗特性を示す記録用紙9Bの転写面9aに対する二次転写が良好に行われる。
◎転写面案内部材45Cの使用:
次に、転写面案内部材45Cは、記録用紙9として図10に示す高い抵抗特性からなる記録用紙9C(樹脂フィルムなど)を使用した画像形成を行う場合に、装着部60に取り付けられて使用される。
この場合、装着部60に他種の転写面案内部材45A,45Bが既に装着されているときには、画像形成装置1の利用者がその転写面案内部材45A,45Bを装着部60から取り外した後に、転写面案内部材45Cを装着部60に装着することになる。
また、このときの転写面案内部材45A,45Bの離脱(取り外し)作業は、上述した転写面案内部材45Aの取り外し作業のときとほぼ同様に、装着部60における保持誘導部材62を利用して行うことができる。
例えば、転写面案内部材45Bを取り外す場合は、その取り外し作業の過程において、転写面案内部材45Bの後方側の端部にある共通の位置決め突起81と個別の位置決め突起83が、電荷調整部70の支持基板71にある共通の位置決め孔75Aと個別の位置決め孔75Bからそれぞれ引き抜かれる点(図7(b))で異なる以外は、転写面案内部材45Aの取り外し作業時と同様に行われる。
また、転写面案内部材45A,45Bを装着部60(保持誘導部材62など)から取り外した後は、使用すべき転写面案内部材45Cを装着部60に装着する。
このときの装着作業は、次の点が少し異なるのみで、それ以外については上記転写面案内部材45A,45Bの装着作業の場合と同様に行われる。
つまり、この転写面案内部材45Cの装着に際しては、その後方側の端部にある共通の位置決め突起81と個別の位置決め突起84が、電荷調整部70の支持基板71にある共通の位置決め孔75Aと個別の位置決め孔75Dにそれぞれ嵌め入れられて、転写面案内部材45Cの後方側部分の位置決めがなされる(図6、図7(c))。
転写面案内部材45Cは、装着部60に装着されると、その個別の位置決め突起84が、電荷調整部70の支持基板71にある個別の位置決め孔75Dに嵌め入れられることに加えて電荷調整部70における第3の接続部材74(の接触端子741)と接続した状態になる(図7(c))。
この結果、転写面案内部材45Cは、装着部60において、電荷調整部70による給電処理がされる状態に保たれる(図9、図10)。
そして、画像形成装置1では、転写面案内部材45Cを装着部60に装着したうえで、高い抵抗特性からなる記録用紙9Cを用いた画像形成動作が実行されると、その記録用紙9Cが供給搬送路Rt1を経由して二次転写位置TP2に導入される直前に、その転写面9aが転写面案内部材45Cに接触又は接近した状態で通過する(図2)。
これにより、高い抵抗特性を示す記録用紙9Cの転写面9aは、電荷調整用の給電部78に接続されている転写面案内部材45Cを通過することにより積極的に除電され、その転写面9aの電荷状態が二次転写前に一定の状態に保たれる。このため、その二次転写は、例えば二次転写電圧の調整をしただけでは例えばトナーの局所的なプレギャップ転写のような転写不良が発生することがあったが、このような転写不良を誘発することなく良好に行われる。
また特に、この樹脂フィルム等の記録用紙9Cを使用して特別色Sである白色のトナーからなる画像を形成した場合、前記転写面案内部材45Aのような抵抗素子77を介在させた接地処理を行ったうえで二次転写部39における二次転写バックアップロール32dに供給する二次転写電圧を調整するという対応のみでは、記録用紙9Cにプラス極性に帯電した部分が局所的に発生し、例えばライン飛び散りのような特有の転写不良が発生することを抑制することができなかった。
しかし、転写面案内部材45Aに代えて転写面案内部材45Cを装着部60に装着したうえで白色トナーからなる画像を記録用紙9Cに形成した場合は、上記特有の転写不良の発生が抑制されて良好な二次転写を行うことができ、ひいては二次転写不良のない画像形成を行うことができる。
以上説明したように、実施の形態1に係る画像形成装置1によれば、記録用紙9(A〜C)の転写面9aの電荷状態について、二次転写部39の直前に配置される転写面案内部材45(A〜C)を適切に交換することにより容易に調整することができる。
このため、この画像形成装置1では、異なる種類の記録用紙9(A〜C)を用いた画像形成動作を行う場合であっても、そのいずれの記録用紙9(A〜C)に対しても転写面9aの電荷状態が適切に調整されるので転写不良の発生が抑制された良好な二次転写を行うことができ、ひいては二次転写不良のない画像形成を行うことができる。
なお、この画像形成装置1は、中間転写装置30における少なくとも一部(中間転写ベルト31、その支持ロール32a〜32f、一次転写装置25(一次転写ロール)、支持フレーム38など)を筐体10の外部に引き出すよう移動させることができるように構成することができる。
このように構成した場合は、例えば、転写面案内部材45(A〜C)の交換(着脱)作業を行うときに、その中間転写装置30における少なくとも一部を引き出した状態にすれば、装着部60も筐体10の外部に引き出された状態になる。この結果、転写面案内部材45(A〜C)の着脱作業がしやすくなる。
[実施の形態2]
図11は、実施の形態2に係る画像形成装置の要部を示すものである。
<基本的な構成>
実施の形態2に係る画像形成装置は、図11に示されるように、画像形成動作に使用される記録用紙9の種類を検出する第1検出手段16と、その第1検出手段16の検出結果に応じて転写面案内部材45の交換の要否とその交換のときに使用すべき転写面案内部材45の種類(45A,45B,45C)を知らせる交換検知手段17を備えている点で相違するのみで、それ以外については実施の形態1に係る画像形成装置1と同じ構成からなるものである。
図11における符号37は、二次転写電圧を供給する二次転写給電装置(給電部)を示している。
<第1検出手段の構成>
第1検出手段16は、3つの転写面案内部材45(A〜C)を使用すべき記録用紙9の種類を検出することができるものであればよい。このときの記録用紙9の種類は、例えば実施の形態1で例示した固有の抵抗特性で分類した種類(抵抗特性そのものではなく、各抵抗特性で予め分かれる記録用紙9の名称など)が適用される。
このような第1検出手段16としては、例えば、図11に例示されるように、画像形成動作に使用する記録用紙9の種類を操作表示装置14における表示部14bに表示される選択画面とその入力部14aからの入力操作で利用者により選択してもらうことで認識させる手段16Aや、画像形成装置1に接続されている外部機器から発信する画像形成動作の指示内容のなかに記録用紙9の種類を選択入力した情報を盛り込んで画像形成装置1側に知らせる手段が挙げられる。また第1検出手段16としては、その他にも、給紙装置40において収容体41に収容する記録用紙9の種類を利用者が選択する操作をしてもらうことで認識させる手段16B等であってもよい。
第1検出手段16の検出情報は、中央制御装置15を介して交換検知手段17に入力される。
<交換検知手段の構成>
交換検知手段17は、例えば、図10に例示する記録用紙9の種類と転写面案内部材45の種類との関係を示す対照情報に基づき、転写面案内部材45の交換の要否とその交換のときに使用すべき転写面案内部材45の種類を判別するとともにその判別した結果を報知する機能を備えた手段である。このような交換検知手段17は、中央制御装置15の制御動作の一部として機能するようにソフトウエアとして構成されるか、あるいは、図11に例示するように中央制御装置15とは独立した機能装置として構成される。
<動作>
実施の形態2に係る画像形成装置1では、画像形成動作の開始前等において第1検出手段16により記録用紙9の種類が検出されると、交換検知手段17が、直前の画像形成動作で使用された記録用紙9の種類と第1検出手段16で検出された記録用紙9の種類とを対比する。
この際、交換検知手段17においてその対比する記録用紙9の種類どうしが上記対照情報から同じ又は同類の種類と認識された場合は、転写面案内部材45の交換が不要であると判別される。また、交換検知手段17においてその対比する記録用紙9の種類どうしが同類の種類でないと認識された場合は、転写面案内部材45の交換が必要であると判別される。しかも、この交換が必要であると判別されたときは、交換検知手段17においてその交換で使用すべき転写面案内部材45の種類(45A,45B,45C)が上記対照情報に基づいて判別される。
次いで、交換検知手段17は、このときの判別した結果を中央制御装置15に送信すると、例えば中央制御装置15の制御動作により操作表示装置14における表示部14bにその判別した結果が表示される。
したがって、この画像形成装置1によれば、画像形成動作に使用する記録用紙9の種類を変更する場合に、利用者が転写面案内部材45の交換の要否を知ることができ、またその交換が必要なときに変更後の記録用紙9(の種類)に適合する転写面案内部材45の種類(45A,45B,45C)を知ることができる。
これにより、記録用紙9の種類を変更して画像形成動作を行う場合でも、転写面案内部材45の交換の要否やその交換で使用すべき転写面案内部材45の種類(45A,45B,45C)が効率よくわかり利便性が確保され、また、転写面案内部材45の交換を適切に行うことができる。
<追加の構成>
また、この画像形成装置1では、図11に示されるように、3つの転写面案内部材45の種類(45A,45B,45C)をその装着時に検出する第2検出手段18と、その第2検出手段18の検出結果が交換検知手段17で判別された転写面案内部材45の種類(45A,45B,45C)と整合しない場合に装着された転写面案内部材45の種類が誤っていることを知らせる誤装着警告手段19を追加して装備することができる。
<第2検出手段の構成>
第2検出手段18は、3つの転写面案内部材45の種類(45A,45B,45C)をその装着途中や装着完了時に検出(識別)することができるものであればよい。第2検出手段18としては、3つの転写面案内部材45に設ける識別用の形状部分や識別情報を付した部位について、機械的手段、光学的手段、電気的手段、電子的手段等の認識手段により識別することができる手段が採用される。
<誤装着警告手段の構成>
誤装着警告手段19は、例えば、図10に例示する記録用紙9の種類と転写面案内部材45の種類との関係を示す対照情報に基づき、第2検出手段18により実際に装着された転写面案内部材45の種類に関する検出結果と第1検出手段16の検出結果に応じて選定される転写面案内部材45の種類(45A,45B,45C)の情報とを対比し、その両者の種類が整合しない場合に装着された転写面案内部材45の種類が誤っていることを報知する機能を備えた手段である。このような誤装着警告手段19は、中央制御装置15の制御動作の一部として機能するようにソフトウエアとして構成されるか、あるいは、図11に例示するように中央制御装置15とは独立した機能装置として構成される。
<動作>
この第2検出手段18と誤装着警告手段19を追加した画像形成装置1では、転写面案内部材45の交換を行った場合、その交換で装着した転写面案内部材45の種類(45A,45B,45C)が第2検出手段18で検出され、誤装着警告手段19が第2検出手段18で検出された転写面案内部材45の種類と交換検知手段17で判別された転写面案内部材45の種類とを対比する。
この際、誤装着警告手段19においてその対比する記録用紙9の種類どうしが上記対照情報から同類の種類でないと認識された場合は、交換で装着した転写面案内部材45の種類が誤っていると判別される。
次いで、誤装着警告手段19は、このときの判別した結果を中央制御装置15に送信すると、例えば中央制御装置15の制御動作により操作表示装置14における表示部14bにその判別した結果(種類が誤っていること)が表示される。
したがって、この画像形成装置1によれば、転写面案内部材45の交換を行った場合に、利用者が装着すべき転写面案内部材45の種類(45A,45B,45C)が誤っていることを知ることができる。
これにより、転写面案内部材45の誤装着を回避することができ、転写面案内部材45の誤装着による不適切な電荷調整処理を行って二次転写不良を誘発してしまうことを防止することができる。
[他の実施の形態]
実施の形態1、2では、3つの転写面案内部材45A,45B,45Cが装備されている構成例を示したが、転写面案内部材45として他の複数のものを用意したものであってもよい。この場合、転写面案内部材45の数は、例えば、行うべき電荷調整処理の数に対応して設定される。
また、電荷調整処理についても、実施の形態1、2で例示した3種類とは異なる種類や組み合わせの電荷調整処理を採用してもよい。
電荷調整部70の給電処理を行う接続部材74に接触させる接触部位の一例である位置決め突起84を有する転写面案内部材45Cについては、図12に示されるように、高い抵抗特性を示す記録用紙9Cの転写面9aに接触する導電性の接触補助材56を設けることが好ましい。
導電性の接触補助材56は、転写面案内部材45Cを構成する本体部451の案内面450側において、記録用紙9Cの搬送方向Sと直交する方向(中間転写ベルト31の回転方向Bと直交する幅方向)に沿って存在する状態で配置される。接触補助材56は、図12(b)に示されるように第2用紙案内部材である非転写面案内部材46と向き合う状態になる。
また、この接触補助材56は、記録用紙9Cの搬送状態を阻害することなくその転写面9aへの接触が良好に得られる部材であればよく、例えば、導電性ブラシ等の部材が適用される。さらに、この接触補助材56は、図12(a)に示すように記録用紙9Cと接触する部位56aが本体部451の案内面450から所要の突出量αになるよう突出させた状態で配置するとよい。また、この接触補助材56の記録用紙9Cの搬送方向Sに沿う寸法Lについては適宜設定される。
この接触補助材56を設けた転写面案内部材45Cを適用した場合は、図12(b)に例示すように、樹脂フィルム等の記録用紙9Cにおける転写面9aに二次転写前に接触しやすくなり、電荷調整部70による給電処理により電荷調整処理を安定して行うことができる。この結果、記録用紙9Cに対する二次転写も良好に行われるようになる。
また、実施の形態1、2では、装着部60として保持誘導部材62を設けた構成例を示したが、装着部60は保持誘導部材62を設けない構成からなるものであってもよい。
保持誘導部材62を設けない装着部60であっても、その装着部60は、複数の転写面案内部材45を着脱自在に装着できる構造が採用される。また、この保持誘導部材62を設けない装着部60は、例えば、前述したように中間転写装置30の少なくとも一部を筐体10の外部に引き出し可能にした場合に採用すると、その中間転写装置30の少なくとも一部を引き出した状態にすれば転写面案内部材45の着脱作業をしやすようにすることが可能になる。
また、実施の形態1、2では、転写面案内部材45(A〜C)の接触部位として、その装着時に位置決め機能を有するとともに異なる位置に配置される位置決め突起82〜84で構成した例を示したが、その接触部位としては、例えば装着時の位置決め機能を有しない接触機能に特化した構成からなる部分であってもよい。また、その接触部位としては、転写面案内部材45(A〜C)のいずれも同じ位置に配置される位置決め突起を採用した場合でも、その同じ位置に配置される位置決め突起の長手方向における異なる位置に各接続部位を配分するように構成することも可能である。
さらに、実施の形態1、2では、記録用紙9の種類として固有の抵抗特性で分類した種類を例示したが、記録用紙9の種類としては、例えば電荷調整処理の内容との関係性がある物性などの条件で分類される種類を適用することができる。
また、実施の形態1、2では、転写面案内部材として二次転写部39に導入される記録用紙9の転写面9aを案内する転写面案内部材45を基準にした構成例を示したが、必要であれば、この発明は、感光ドラム21から記録用紙9の転写面9aにトナー像を転写する転写部に導入される記録用紙9の転写面9aを案内する転写面案内部材を基準にした構成にも適用することが可能である。
この他、画像形成装置については、中間転写方式を採用する画像形成装置1に限らず、他の転写方式を採用する画像形成装置であってもよい。他の転写方式を採用する画像形成装置としては、例えば、1つの作像装置における転写位置に記録用紙9を通過させるように供給する直接転写方式を採用する画像形成装置や、複数の作像装置における各転写位置に対して記録用紙9を順次通過させるように搬送する用紙搬送装置を使用する直接転写方式を採用する画像形成装置である。
1 …画像形成装置
9A,9B,9C…記録用紙(記録媒体の一例)
9a…転写面
16A,16B…第1検出手段
17…交換報知手段
18…第2検出手段
19…誤装着警告手段
31…中間転写ベルト(像保持体の一例)
39…二次転写部(転写部の一例)
45A,45B,45C…転写面案内部材(複数の転写面案内部材の一例)
56…接触補助材
60…装着部
62…保持誘導部材
70…電荷調整部
72,73,74…接続部材
75B,75C,75D…位置決め孔
82,83,84…位置決め突起(接触部位の一例)
D1…装着方向
D2…離脱方向

Claims (10)

  1. 像保持体に保持された現像剤像を記録媒体に静電的に転写する転写部と、
    前記転写部に導入される記録媒体の現像剤像が転写される転写面を案内する転写面案内部材と、
    前記転写面案内部材が装着される装着部と、
    前記装着部に装着されたときの前記転写面案内部材に接触して異なる電荷調整処理を与えるための複数の接続部材を有する電荷調整部と、
    を備え、
    前記転写面案内部材は、前記記録媒体に与える電荷調整処理に対応して使用される複数の転写面案内部材として用意されており、
    前記複数の転写面案内部材は、そのうちの1つが前記装着部に装着されて使用されるとともに、その装着時に前記電荷調整部における複数の接続部材のうちの対応する1つの接続部材と接触する接触部位を有している画像形成装置。
  2. 前記装着部に、前記転写面案内部材をその着脱時に保持して誘導する保持誘導部材が設けられている請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記転写面案内部材の前記接続部材との接触部位は、装着時に位置決め孔に嵌め入れる位置決め突起である請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記電荷調整部の複数の接続部材は、前記位置決め孔に対応するとともに互いに異なる位置に設けられており、
    前記位置決め突起は、前記複数の転写面案内部材ごとに前記複数の接続部材の各位置に対応する異なる位置に設けられている請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 使用される記録媒体の種類を検出する第1検出手段と、前記第1検出手段の検出結果に応じて前記転写面案内部材の交換の要否およびその交換で使用すべき種類を判別して知らせる交換報知手段とを備えている請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記複数の転写面案内部材の種類をその装着時に検出する第2検出手段と、第2検出手段の検出結果が前記交換報知手段で判別された転写面案内部材の種類と整合しない場合に装着された転写面案内部材の種類が誤っていることを知らせる誤装着警告手段とを備えている請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記第1検出手段は記録媒体の固有の抵抗特性で分類した種類別に基づいて記録媒体の種類を検出し、前記交換報知手段は記録媒体の前記種類別に適合する転写面案内部材の種類を知らせる請求項5又は6に記載の画像形成装置。
  8. 前記転写部は、中間転写体に保持された現像剤像を記録媒体に静電的に転写する二次転写部であり、
    前記装着部は、前記中間転写体を支持する支持部材に設けられている請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記電荷調整部における異なる電荷調整処理は、接地処理、抵抗素子を介在させた接地処理、又は給電処理の3つの処理であり、
    前記電荷調整部における複数の接続部材は、前記3つの処理を個別に行う3つの接続部材として構成されている請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記転写面案内部材のうち前記電荷調整部の給電処理を行う接続部材に接触させる接触部位を有する転写面案内部材は、記録媒体の転写面に接触する導電性の接触補助材が設けられている請求項9に記載の画像形成装置。
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