JP6903447B2 - プロセスチーズ類 - Google Patents

プロセスチーズ類 Download PDF

Info

Publication number
JP6903447B2
JP6903447B2 JP2017029870A JP2017029870A JP6903447B2 JP 6903447 B2 JP6903447 B2 JP 6903447B2 JP 2017029870 A JP2017029870 A JP 2017029870A JP 2017029870 A JP2017029870 A JP 2017029870A JP 6903447 B2 JP6903447 B2 JP 6903447B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cheese
processed
heat
welan gum
cheeses
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017029870A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018134018A (ja
Inventor
允 小野寺
允 小野寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
San Ei Gen FFI Inc
Original Assignee
San Ei Gen FFI Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by San Ei Gen FFI Inc filed Critical San Ei Gen FFI Inc
Priority to JP2017029870A priority Critical patent/JP6903447B2/ja
Publication of JP2018134018A publication Critical patent/JP2018134018A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6903447B2 publication Critical patent/JP6903447B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Dairy Products (AREA)
  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)

Description

本発明は、耐熱保形性を有するプロセスチーズ類に関する。
乳化・成型加工等を経て製造されるプロセスチーズ類は、日本のチーズ市場において、その物量の約半分を占めている。また、近年では、加熱溶融性、糸曳き性、耐熱保形性等の機能性を付与したプロセスチーズ類が提供されており、なかでも耐熱保形性は、さまざまな調理や業務用加工食品にプロセスチーズ類を使用するうえで、多くのユーザーが求める機能の1つである。
プロセスチーズ類に耐熱保形性を付与する方法としては、ナチュラルチーズにアルブミンを添加する方法(特許文献1)、原料チーズに溶解塩と酸化澱粉、エステル化澱粉及びエーテル化澱粉から選ばれた1種以上の澱粉を添加することにより得られる冷凍耐性及び油ちょう耐性の良好なチーズ(特許文献2)、αsカゼイン比率が25重量%以上のチーズを原料チーズ当たり、20重量%以上用い、これに安定剤及び溶融塩を添加し、加熱乳化することにより得られる油ちょう性及び耐熱保形性の良好なチーズ(特許文献3)等が提案されている。
また、原料チーズに増粘多糖類を添加するチーズとしては、ナチュラルチーズにグルコマンナンを添加して常法により加熱・溶融して乳化することを特徴とする耐熱保形性を有するチーズの製造方法(特許文献4)等が提案されている。
特開昭54−92654号公報 特開平6−153791号公報 特開平10−262558号公報 特開平9−294538号公報
しかしながら、特許文献1の方法により製造されるから揚げ用チーズは、高温の油中で良好に揚げることができるが、ナチュラルチーズにアルブミン等を添加し、加熱融解して製造するので、アレルゲン等の表示が必要となると共に、得られたチーズは、特に電子レンジ加熱において、耐熱保形性に充分な効果が得られず、また、アルブミン等の添加物によりチーズ本来の風味を損ねたりする等の問題がある。
特許文献2の方法により製造される耐冷凍性及び耐油ちょう性を有するチーズは、原料チーズに酸化澱粉、エステル化澱粉及びエーテル化澱粉から選ばれた1種以上の澱粉を添加して、加熱溶融して製造するものであり、得られたチーズは、電子レンジ加熱において耐熱保形性に充分な効果が得られなかったり、各種澱粉の添加によるチーズ本来の風味を損ねたりする等の問題がある。
特許文献3の方法により製造される油ちょう性及び耐熱保形性を有するチーズは、原料チーズとしてαsカゼイン比率が25重量%以上のチーズを20重量%以上配合しなければならず、チーズ製造時の原料チーズや添加物の準備その他、加熱溶融前の製造工程が煩雑になる。
特許文献4の方法により製造される耐熱性を有するチーズは、ナチュラルチーズにグルコマンナンを添加して、加熱融解して製造するものであり、耐熱保形性には優れるものの、硬く口溶けの悪い食感になる等の問題がある。
以上のとおり、従来の技術では、チーズの耐熱保形性に充分な効果が得られなかったり、チーズ本来の風味や食感を損ねたり、製造方法が複雑になったりする等の問題がある。
本発明は従来の技術におけるこのような問題点に鑑みてなされたものであって、例えば、電子レンジ、油ちょう、蒸し器、オーブン等による加熱に対して保形性を有するプロセスチーズ類を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、ウェランガムを使用することで、耐熱保形性を有するプロセスチーズを調製できることを見出した。
本発明は、以下の態様を有する、耐熱保形性を有するプロセスチーズ類及びその製造方法、並びにプロセスチーズ類に耐熱保形性を付与する方法に関する;
項1.ウェランガムを含有するプロセスチーズ類。
項2.加熱融解した原料チーズに、ウェランガムを添加することを特徴とする、プロセスチーズ類の製造方法。
項3.加熱融解した原料チーズに、ウェランガムを添加することを特徴とする、プロセスチーズ類に耐熱保形性を付与する方法。
本発明によれば、例えば、電子レンジ、油ちょう、蒸し器、オーブン等による加熱に対して保形性を有するプロセスチーズ類を調製することができる。
比較例1で調製したスライスチーズを電子レンジ加熱(500W、40秒間)した直後の状態。 実施例1で調製したスライスチーズを電子レンジ加熱(500W、40秒間)した直後の状態。
1.耐熱保形性を有するプロセスチーズ類
本発明に係るプロセスチーズ類は、ウェランガムを含有することを特徴とする。
本発明において、プロセスチーズ類とは、プロセスチーズ、チーズフード等、乳等省令(昭和26年12月27日厚生省令第52号)、又は公正競争規約の成分規格において規定されるものの他、これらの含量を低減し、又はこれらを含有せず、チーズに類似した外観や加工特性、風味、食感を有するチーズ様食品を包含する。
また、本発明に係るプロセスチーズ類の原料として使用される原料チーズとしては、一般的にプロセスチーズ類の原料として使用されるナチュラルチーズ(例えば、チェダーチーズ、ゴーダチーズ、エダムチーズ、エメンタールチーズ、パルメザンチーズ、モッツァレラチーズ、カマンベールチーズ、ブルーチーズ、クリームチーズ、クワルクチーズ、カッテージチーズ等)の他、プロセスチーズ類自体を原料チーズとして使用することができる。
本発明に係るプロセスチーズ類における原料チーズの含量は、所望のプロセスチーズ類を調製するために必要な含量であれば特に制限されないが、好ましく50質量%以上である。
本発明で使用するウェランガムは、スフィンゴモナス属細菌(Sphingomonas sp.)の培養液から得られた多糖類を主成分とするものである。簡便には、一般に流通している市販製品を利用することが可能であり、具体的には三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の「ビストップ[登録商標]W」等が例示できる。
本発明に係るプロセスチーズ類におけるウェランガムの含量は、好ましくは0.05〜1質量%であり、より好ましくは0.1〜0.5質量%である。本発明に係るプロセスチーズ類におけるウェランガムの含量を当該範囲とすることで、原料チーズが本来有する風味や食感に大きな影響を与えることなく、耐熱保形性を有するプロセスチーズ類を調製することができる。
また、本発明に係るプロセスチーズ類は、原料チーズ及びウェランガムの他、必要に応じて、例えば、粉乳、バター、クリーム、ホエー、カゼイン等の乳製品;グリセリン脂肪酸エステル、レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール酸エステル、ポリソルベート等の乳化剤;澱粉、加工・化工澱粉、ゼラチン、寒天、ペクチン、カラギーナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、ジェランガム、グァーガム、アラビアガム、セルロース、微結晶セルロース、トラガントガム、タマリンドシードガム、大豆多糖類等の安定剤;炭酸ナトリウム、クエン酸、乳酸等のpH調整剤;ペッパー、バジル、ガーリック、唐辛子、サンショウ、シナモン、クローブ、ペパーミント、ベイリーフ、ジンジャー、マスタード、ターメリック等の風味付けのための香辛料等の各種可食性成分を含有してもよい。
2.耐熱保形性を有するプロセスチーズ類の製造方法
本発明に係るプロセスチーズ類の製造方法は、加熱融解した原料チーズに、ウェランガムを添加することを特徴とする。
本発明に係るプロセスチーズ類の製造方法において使用される原料チーズ及びウェランガム、並びにこれらの添加量は上記1.を援用できる。また、必要に応じて、上記1.の他の可食性成分を添加することもできる。
本発明に係るプロセスチーズ類の製造方法は、加熱融解した原料チーズにウェランガムを添加すること以外は、プロセスチーズ類における一般的な製造方法に従って行われ、例えば以下の3通りの工程で行われる。
(1)加熱融解:プロセスチーズ類の製造における一般的な条件(温度等)で原料チーズを加熱融解する。加熱融解は攪拌しながら行うことが好ましい。また、さらに乳化処理を行うことが好ましく、通常プロセスチーズ類の乳化に使用されるクッカー型乳化機、ケトル型乳化機、ステファン型乳化機、表面掻き取り式乳化機等を使用することができる。
(2)ウェランガムの添加:ウェランガム、また必要に応じて他の可食性成分を添加し、プロセスチーズ類の製造における一般的な条件(温度等)で加熱攪拌する。
(3)冷却:必要に応じて成型を行い、加熱融解の際に原料チーズが達した到達温度以下に温度を下げ、固化させる。
3.プロセスチーズ類に耐熱保形性を付与する方法
本発明に係るプロセスチーズ類に耐熱保形性を付与する方法は、加熱融解した原料チーズに、ウェランガムを添加することを特徴とする。
本発明に係るプロセスチーズ類に耐熱保形性を付与する方法において使用される原料チーズ及びウェランガム、並びにこれらの添加量は上記1.を援用できる。また、必要に応じて、上記1.の他の可食性成分を添加することもできる。
本発明に係るプロセスチーズ類に耐熱保形性を付与する方法における、加熱融解した原料チーズにウェランガムを添加する方法は、上記2.を援用できる。
本発明に係るプロセスチーズ類に耐熱保形性を付与する方法によれば、原料チーズが本来有する風味や食感に大きな影響を与えることなく、例えば、電子レンジ、油ちょう、蒸し器、オーブン等による加熱を行った場合であっても、優れた保形性を有するプロセスチーズ類を調製することができる。
さらに、従来のプロセスチーズ類は、加熱や保存によって、プロセスチーズ類から油脂や水分が分離するという問題を有していたが、本発明によれば、加熱や保存を経た場合であっても、プロセスチーズ類からの油脂や水分の分離が抑制される。
以下に実施例を用いて本発明を更に詳しく説明する。だたし、これらの例は本発明を制限するものではない。なお、文中「*」印は、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製であることを示し、文中「※」印は、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標であることを示す。
実施例1 プロセスチーズ類の調製
表1に掲げる処方にて、以下の手順によりスライスチーズ(プロセスチーズ)を調製した。
1)加熱融解した市販のプロセスチーズにウェランガムを添加し、80℃にて10分間撹拌した。
2)耐熱袋に充填し、8cm×8cmの正方形状に成型し、5℃まで冷却した。
調製されたスライスチーズについて各評価を行なった。詳細には、調製されたスライスチーズについて、風味及び食感を評価した。その後、また、調製されたスライスチーズをハンバーガー用のバンズに挟み、全体をラップで包んだ後、電子レンジで加熱し(500W、40秒間)、目視にてスライスチーズの状態を確認することにより耐熱保形性を評価した。
結果を表1に示す。
Figure 0006903447
ウェランガムを含有しない比較例1は、電子レンジによる加熱後、スライスチーズがドロドロに溶け、バンズに垂れ落ちた(図1)。
一方、ウェランガムを含有する実施例1〜4は、電子レンジによる加熱後であっても加熱前の外形を保持していた(図2)。また、実施例1〜4は、比較例1と比べて遜色ない風味及び食感を有していた。さらに、実施例1〜4は、電子レンジによる加熱後であっても、油脂及び水分の分離は見られなかった。

Claims (3)

  1. ウェランガムを0.1〜0.5質量%の割合で含有するプロセスチーズ類。
  2. 加熱融解した原料チーズに、0.1〜0.5質量%の割合になるようにウェランガムを添加することを特徴とする、プロセスチーズ類の製造方法。
  3. 加熱融解した原料チーズに、0.1〜0.5質量%の割合になるようにウェランガムを添加することを特徴とする、プロセスチーズ類に耐熱保形性を付与する方法。
JP2017029870A 2017-02-21 2017-02-21 プロセスチーズ類 Active JP6903447B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017029870A JP6903447B2 (ja) 2017-02-21 2017-02-21 プロセスチーズ類

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017029870A JP6903447B2 (ja) 2017-02-21 2017-02-21 プロセスチーズ類

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018134018A JP2018134018A (ja) 2018-08-30
JP6903447B2 true JP6903447B2 (ja) 2021-07-14

Family

ID=63364624

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017029870A Active JP6903447B2 (ja) 2017-02-21 2017-02-21 プロセスチーズ類

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6903447B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018134018A (ja) 2018-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6533068B2 (ja) プロセスチーズ類、およびその製造方法
JP7444555B2 (ja) プロセスチーズ類とその製造方法、及び食品
JP2008220177A (ja) 焼き菓子
JP2011103847A (ja) 長期保存安定性チーズ製品
JP6091874B2 (ja) プロセスチーズ類、およびその製造方法
JP6903447B2 (ja) プロセスチーズ類
JP2023041911A (ja) プロセスチーズ類およびその製造方法
JP2010081864A (ja) チーズ様食品
JP6276528B2 (ja) チーズソース
KR102221338B1 (ko) 치즈류, 및 그 제조 방법
CN104869837B (zh) 乳酪制品及其生产方法
JP4192417B2 (ja) チーズ様食品およびその製造法
JP6463983B2 (ja) フィリング類、フィリング類の製造方法、及びフィリング類の評価方法
JP3410401B2 (ja) プロセスチーズ
JP2021129559A (ja) チーズ含有組成物及びその製造方法
JP6824656B2 (ja) 含気泡チーズ製品およびその製造方法
JP2006320262A (ja) 春巻様食品及びその製造方法
JP7336910B2 (ja) 難消化性デキストリン含有液状チーズ食品
JP5937914B2 (ja) プロセスチーズ類の製造方法、チーズ入り食品の製造方法、プロセスチーズ類、チーズ入り食品
WO2011115185A1 (ja) プロセスチーズ類およびその製造方法
JP6800517B2 (ja) チーズ含有食品
JP6941485B2 (ja) 食品内包用チーズソース
JP2006223209A (ja) チーズ様食品およびその製造方法
JP2008043228A (ja) 春巻様食品及びその製造方法
JP2023049346A (ja) チーズ類およびチーズ類の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210208

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20210208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210323

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210510

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210525

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210623

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6903447

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150