(1)概要
本実施形態に係る米飯成形装置は、米飯を成形する装置である。米飯成形装置は、例えばおにぎりや寿司シャリ玉などの米飯成形品を製造する際に用いられる。ここでいう「米飯」は、米の飯、つまり炊かれた米であって、多数の米粒の集合からなる。ただし、「米飯」は、米のみでなく、例えば麦や粟などの穀類、または、米と米以外の穀類とを混ぜて炊いた「飯」全般を含む意味である。「米飯」は炊かれたもち米であってもよい。また、ここでいう「成形」は、米飯を構成する多数の米粒が一塊となって米飯成形品の形を成すように、米飯を加工することを意味する。
本実施形態では一例として、米飯成形装置がコンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの店舗に設置され、店舗の顧客に対して販売する米飯成形品の製造に米飯成形装置が用いられる場合について説明する。本実施形態では、米飯成形品はおにぎりであることとする。また、本実施形態では、米飯は炊かれた米であることとして説明する。
本実施形態に係る米飯成形装置1は、図1A,1Bに示すように、成形型2と、駆動機構3とを備えている。
成形型2は、複数の型片21を備えている。複数の型片21は、米飯90が供給される内部空間22を形成するように配置されている。
駆動機構3は、複数の型片21を変位させるように構成されている。駆動機構3は、第1の位置と第1の位置よりも内部空間22が小さい第2の位置との間で複数の型片21を同時に移動させて、内部空間22内の米飯90を成形するように構成されている。図1Aは、第1の位置における複数の型片21を示している。すなわち、図1Aは、成形型2が開いている状態を示している。図1Bは、第2の位置における複数の型片21を示している。すなわち、図1Bは、成形型2が狭くなっている状態を示している。
米飯成形装置1は、成形型2の各型片21を駆動機構3にて移動させ米飯90の外部を押さえることにより、米飯90を成形する。このようにして成形される米飯90においては、外部では米粒が密になり、反対に内部では米粒が疎になる。
したがって、本実施形態の米飯成形装置1にて米飯90が成形されることによって得られる米飯成形品(本実施形態ではおにぎり)は、外部(表面付近)は固めで内部は柔らかくふっくらした状態(いわゆる「ふかふか」の状態)となる。そのため、米飯成形装置1によれば、形を保ちながらも内部がふかふかの状態にあり、口の中で解れやすくも食感のよい米飯成形品を提供することができる。
本実施形態では、具材903入りでかつ海苔94が巻かれたおにぎりを完成品としているため、三次成形品93が完成品となる。具材903入りであるが海苔94なしのおにぎりを完成品とする場合には、二次成形品92が完成品となる。また、具材903なしかつ海苔94なしのおにぎりを完成品とする場合には、一次成形品(米飯90)が完成品となる。
(2)詳細
以下、本実施形態に係る米飯成形装置1、米飯成形品製造システム7および具材パッケージ8について詳しく説明する。ただし、以下に説明する構成は、本発明の一例に過ぎず、本発明は、下記実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(2.1)具材パッケージ
具材パッケージ8は、図7Aに示すように、収容袋81と、蓋82とを備えている。
収容袋81は、例えばポリエチレン製であり、具材903を収容するように構成されている。
蓋82は、収容袋81の開口を塞ぐように構成されている。蓋82には、収容袋81に収容されている具材903を米飯90に供給する際に収容袋81を開けるための切れ込み83が形成されている。また、蓋82の周端部には、複数(図示例では4つ)の孔84が形成されている。さらに、蓋82には、具材903に関する情報に対応する識別子85が表示されている。図示例では、蓋82には、識別子85としてバーコードが表示されている。また、蓋82には、具材903の名称や価格が表示されている。なお、識別子85は、バーコードには限定されず、バーコード以外の一次元コードであってもよい。また、識別子85は、QRコード(登録商標)などの二次元コードであってもよい。
複数の孔84には、具材供給装置72に投入された際に、後述の突起(突出部724)が挿入される。そして、突起(突出部724)が設けられた2つの取付部722を互いに離れる方向に移動させると、蓋82が切れ込み83から開いて、収容袋81内の具材903が米飯90に供給される。
(2.2)システム構成
米飯成形装置1を用いた米飯成形品製造システム7の全体構成について説明する。
米飯成形品製造システム7は、図2,3に示すように、米飯成形装置1と、米飯供給装置71と、具材供給装置72と、搬送装置73と、海苔供給装置74と、表示装置75と、制御装置76と、筐体77とを備えている。米飯成形装置1は、米飯90を成形するように構成されている。米飯供給装置71は、米飯90を供給するように構成されている。具材供給装置72は、米飯90に投入される具材903を供給するように構成されている。海苔供給装置74は、米飯90に巻かれる海苔94を供給するように構成されている。
(2.3)各構成
(米飯成形装置)
本実施形態に係る米飯成形装置1について説明する。
米飯成形装置1は、図1A,1B、図2,4,5に示すように、成形型2と、駆動機構3と、制御部4と、記憶部5とを備えている。
成形型2は、複数(図示例では3つ)の型片21を備えている。複数の型片21は、米飯90が供給される内部空間22を形成するように配置されている。
本実施形態の複数の型片21は、搬送装置73のベルト731の載置面に沿う断面が三角形状の米飯成形品の3辺に一対一で対応する3つの型片である。各型片21は、辺成形部23と、角部成形部24とを備えている。辺成形部23は、三角形状の米飯成形品の3辺のうち、対応する辺を成形する。角部成形部24は、米飯成形品の角部を成形する。また、各型片21には、複数(図示例では2つ)の貫通孔25が形成されている。
各型片21は合成樹脂製である。各型片21は、例えば表面にフッ素樹脂加工を加えた、米飯90が付着しにくい材質であることが好ましい。なお、各型片21の内表面は平坦面に限らず、各型片21の内表面に多数の凹凸が形成されていてもよい。
本実施形態では、第2の位置において複数の型片21で囲まれる内部空間22は、平面視(上面視)が三角形状に形成されている。ここで、第2の位置における内部空間22は、厳密には三角形ではなく、図1Bに示すように角部が丸く、かつ各辺が外側に膨らむように湾曲した形状である。つまり、ここでいう「三角形状」には、図1Bに示すような一部が湾曲した三角形状を含んでいる。ここでは、内部空間22は、三辺の長さが同じ三角形状、つまり正三角形状である。
駆動機構3は、米飯90が載置されるベルト(載置面)731に沿って複数の型片21を移動させるように構成されている。駆動機構3は、第1の位置と第2の位置との間で複数の型片21を同時に移動させて、内部空間22内の米飯90を成形する。第2の位置は、第1の位置よりも内部空間22の搬送装置73のベルト731すなわち米飯90の載置面への投影面が小さい位置である。駆動機構3は、歯車31と、複数(図示例では3つ)の型片保持部32と、基体35と、第1の昇降部381(図4参照)と、回転部382(図4参照)とを備えている。
歯車31は、円板状を有している。歯車31の周囲には、複数の歯が形成されている。
複数の型片保持部32は、複数の型片21を保持している。各型片保持部32は、取付部321と、シャフト322と、2つの固定部材323とを備えている。取付部321、シャフト322および2つの固定部材323は、ガイド機構を構成する。すなわち、各型片保持部32は、ガイド機構を備えている。ガイド機構は、複数の型片21のうち対応する型片21を、第1の位置と第2の位置との間での移動方向に沿って案内する。
取付部321は、一方向に並んで形成された複数の歯を備えている。また、取付部321には、複数(図示例では2つ)の貫通孔が形成されている。型片21の貫通孔25および取付部321の貫通孔にボルト324が下方側から挿通され、上方側においてボルト324とナット325とが螺合している。これにより、取付部321には、複数の型片21のうち、対応する型片21が取り付けられる。すなわち、複数の型片21の各々は、対応する取付部321に固定される。また、取付部321には、シャフト322が挿通される貫通孔が形成されている。
シャフト322は、円筒状を有し、取付部321の貫通孔に挿通されている。そして、取付部321は、シャフト322に沿って変位することができる。
複数の固定部材323は、取付部321の貫通孔に挿通されているシャフト322を基体35に固定させている。各固定部材323は、板状を有している。そして、各固定部材323には、厚み方向に貫通する貫通孔が形成されている。各固定部材323の貫通孔には、シャフト322が挿通されている。また、各固定部材323には、基体35に固定部材323を固定するための複数のねじ穴326が形成されている。
なお、各型片保持部32は、取付部321とシャフト322とを用いたスライド機構には限定されない。各型片保持部32は、型片21が取り付けられた取付部321を直進移動させる直動ガイドであればよい。各型片保持部32は、例えばリニアガイドなどであってもよい。ただし、スライド機構は、コストダウンの点で他の機構よりも優れている。
基体35は、複数の型片保持部32を支持している。基体35は、本体部351と、複数(図示例では3つ)の突出部352とを備えている。本体部351は、板状を有している。本体部351の中央には、貫通孔3511が形成されている。また、本体部351には、複数の固定部材323を基体35に取り付けるための取付孔3512が形成されている。本体部351の上方から取付孔3512にねじが挿通され、固定部材323のねじ穴3232に螺合することによって、固定部材323が本体部351に固定される。これにより、複数の型片21が基体35に固定される。
複数の突出部352の各々は、円柱状を有し、本体部351の下面から下方に突出している。各突出部352には、ねじ穴が形成されている。各突出部352のねじ穴に、伝達部材334に挿通されたボルト337が螺合することによって、基体35に伝達部材334が固定される。
第1の昇降部381は、複数の型片21を上下方向(米飯90の載置面(ベルト731)の法線方向)に昇降させるように構成されている。より詳細には、第1の昇降部381は、伝達部材331〜334およびカムフォロア335を用いて、複数の型片保持部32および基体35とともに複数の型片21を上下方向に昇降させる。すなわち、第1の昇降部381は、米飯90の載置面に沿った第1の位置よりも載置面から離れている第3の位置と第1の位置との間で複数の型片21を昇降させるように構成されている。これにより、駆動機構3は、米飯90を成形するときに、複数の型片21を下降させることができる。搬送装置73が米飯90を移動させるとき、駆動機構3は、複数の型片21を上昇させることができる。
回転部382は、歯車31を回転させることによって、複数の型片21を上下方向に直交する方向に沿って移動させるように構成されている。より詳細には、回転部382は、伝達部材331〜334およびカムフォロア335を用いて、歯車31を回転させることができる。これにより、駆動機構3は、第1の位置と第2の位置との間で複数の型片21を同時に移動させることができる。
上記のような構造を有する駆動機構3は、複数の型片21の各々が、三角形状の米飯成形品の3辺のうち、対応する辺を成形するように、米飯90を成形することができる。また、駆動機構3は、第1の位置と第2の位置との間での複数の型片21の移動を複数回繰り返すことができる。すなわち、第1の位置から第2の位置への複数の型片21の移動を複数回繰り返すことができる。
また、複数の型片21の移動の速さは一定であってもよいし、変化してもよい。例えば、駆動機構3は、複数の型片21の移動を2回繰り返す場合、1回目では複数の型片21を遅く移動させ、2回目では複数の型片21を速く移動させるように、複数の型片21の移動を制御してもよい。つまり、複数の型片21の移動を2回繰り返す場合、駆動機構3は、1回目よりも2回目のほうが、複数の型片21を速く移動させるように、複数の型片21を制御してもよい。
また、駆動機構3は、押さえ部材36と、第2の昇降部383(図4参照)とを備えている。
押さえ部材36は、米飯90の上面を押さえるように構成されている。押さえ部材36は、本体部361と、先端部362とを備えている。
本体部361は、筒状を有している。本体部361の上端には、伝達部材341が固定されている。本体部361は、伝達部材333の貫通孔336に挿通されている。伝達部材333と伝達部材341との間において、本体部361の周囲にばね342が設けられている。
先端部362は、本体部361の下端に設けられている。先端部362は、本体部361の軸方向から見て、三角形状を有している。すなわち、本体部361の軸方向から見たときの先端部362の形状は、米飯90を成形する形状に近い形状である。
押さえ部材36には、本体部361の軸方向(上下方向)に沿って、本体部361および先端部362を貫通する貫通孔363が形成されている。
第2の昇降部383は、押さえ部材36を上下方向に昇降させるように構成されている。押さえ部材36は、上下方向に昇降することによって、米飯90を上方から押さえる。これにより、複数の型片21にて側方から米飯90を押さえるだけでなく、上方からも米飯90を押さえることができるので、全周に亘って外側の米粒を密にすることができる。
さらに、駆動機構3は、凹部形成部材37と、第3の昇降部384(図4参照)とを備えている。
凹部形成部材37は、米飯90に凹部911を形成するように構成されている。凹部形成部材37は、本体部371と、先端部372とを備えている。
本体部371は、棒状を有している。本体部371の上端には、伝達部材343が固定されている。本体部371は、押さえ部材36の貫通孔363に挿通されている。押さえ部材36の本体部361と伝達部材343との間において、本体部371の周囲にばね344が設けられている。
先端部372は、本体部371の下端に設けられている。先端部372は、本体部371の軸方向から見て円状であって本体部371よりも断面積が大きい。
第3の昇降部384は、凹部形成部材37を上下方向に沿って昇降させるように構成されている。
なお、凹部形成部材37は、1回目の米飯90が供給されたときと2回目の米飯90が供給されたときとの間でストロークの差を利用して、1回目の米飯90が供給された場合では突出して凹部911を形成するが、2回目の米飯90が供給された場合では突出しないような構造となっている。
上記のような構造を有する米飯成形装置1は、第1の位置である複数の型片21を第2の位置に移動させて第1の位置に戻す動作を少なくとも1回行う。これにより、より人の手に近いように米飯90を成形することができる。さらに、押し固める場合に比べて、複数の型片21からの米飯90の離型性を高めることができる。
制御部4は、米飯成形装置1の種々の動作を制御するように構成されている。より詳細には、制御部4は、第1の昇降部381、回転部382、第2の昇降部383および第3の昇降部384の各々を制御する機能を有している。制御部4は、第1の昇降部381、回転部382、第2の昇降部383および第3の昇降部384の各々と電気的に接続されている。記憶部5は、米飯成形装置1に必要な種々の情報を記憶するように構成されている。制御部4は、マイクロコンピュータなどのコンピュータを主構成とし、メモリに記録されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)で実行することにより、種々の機能を実現する。プログラムは、予めコンピュータのメモリに記録されていてもよいし、メモリカードのような記録媒体に記録されて提供されたり、電気通信回線を通して提供されたりしてもよい。
ところで、複数の型片21からだけではなくベルト731からの米飯90の離型性を高めることが要求される。
そこで、本実施形態に米飯成形装置1は、図6A〜6Eに示すように、米飯90(図示例では第1の米飯901)の位置をベルト731の載置面に沿ってずらして米飯90を成形するように構成されている。この場合、米飯成形装置1は、第2の位置に移動させて第1の位置に戻す動作を少なくとも2回行う。
駆動機構3は、第1の位置、第2の位置、第1の位置の順に複数の型片21を移動させた後、内部空間22における米飯90の位置をベルト731の載置面に沿ってずらした状態で、第1の位置から第2の位置へ複数の型片21を移動させるように構成されている。
まず、図6Aに示すように、米飯成形装置1は、複数の型片21を第1の位置から第2の位置に移動させる。その後、米飯成形装置1は、複数の型片21を上昇させ、米飯90を移動させるように搬送装置73を制御する。その後、米飯成形装置1は、複数の型片21を下降させる(図6B参照)。
その後、図6Cに示すように、米飯成形装置1は、複数の型片21を第1の位置から第2の位置に移動させる。このとき、米飯90がベルト上をスライド移動する。米飯成形装置1は、複数の型片21を複数回移動させた後、第2の昇降部383(図4参照)を制御して、押さえ部材36を下降させて米飯90を押さえる(図6D参照)。さらに、米飯成形装置1は、第3の昇降部384(図4参照)を制御して、凹部形成部材37を下降させて米飯90に凹部911を形成する(図6E参照)。
上述したような米飯成形装置1において、図1A,1Bに示すように、複数の型片21は、それぞれ対応する型片保持部32によって保持されているが、互いに係合していない。つまり、各型片21の角部成形部24は、他の型片21に接触しているだけであり、他の型片21には係合していない。各型片21は、角部成形部24が他の型片21の内側面(内部空間22に対向する面)に接触しながら往復移動しているだけである。これにより、複数の型片が互いに係合する場合とは異なり、粘着性を有する米飯90が係合部分に入り込むようなことは生じない。その結果、本実施形態の米飯成形装置1では、複数の型片が互いに係合する場合に比べて、複数の型片21をスムーズに移動させることができる。
また、図5に示すように、駆動機構3の複数の型片保持部32は、内部空間22内の米飯90には接触しないような位置に設けられている。すなわち、複数の型片21を直進移動させる直動ガイドとしての部品が米飯90には接触しないような位置に設けられている。より詳細には、複数の型片保持部32は、複数の型片21とは別体に設けられている。そして、複数の型片保持部32は、米飯90の載置面(ベルト731)の法線方向において、歯車31とともに複数の型片21の上側に設けられている。つまり、複数の型片保持部32は、上記載置面の法線方向において、複数の型片21とは異なる位置に設けられている。具体的には、上記載置面の法線方向において複数の型片21の各々が対応する型片保持部32にねじ止め固定されることによって、複数の型片保持部32は、複数の型片21を保持している。
駆動機構3は、複数の型片保持部32が内部空間22内の米飯90とは非接触の状態で、第1の位置と第2の位置との間で複数の型片21を同時に移動させて、内部空間22内の米飯90を成形する。つまり、複数の型片21が米飯90と接触しながら移動しても、複数の型片保持部32は、米飯90には接触しない。
したがって、本実施形態の米飯成形装置1において、複数の型片保持部32は、複数の型片21に比べて、米飯90によって汚れにくいため、通常、複数の型片21のみを交換すればよい。その結果、本実施形態の米飯成形装置1では、複数の型片を直進移動させる直動ガイドとしての部品が米飯に接触する場合に比べて、交換部品の点数を少なくすることができ、部品の交換作業を簡略化することができる。一方、複数の型片を直進移動させるために複数の型片に係合する係合部材が米飯に接触する場合、複数の型片だけではなく、上記係合部材も米飯によって汚れやすくなるため、交換部品の点数が多くなり、部品の交換作業も煩雑になる。
(米飯供給装置)
米飯供給装置71は、成形型2(図1A参照)によって成形される米飯90を供給するように構成されている。米飯供給装置71は、成形型2によって成形される米飯90をホッパーに収容する米飯収容機能を有している。米飯供給装置71は、ホッパーに収容している米飯90から適量の米飯90を成形型2に供給する米飯供給機能をさらに有している。米飯供給装置71から供給される米飯90の量は、定量測定技術によって、適量に設定することが可能である。
本実施形態の米飯供給装置71は、米飯90を2回に分けて供給するように構成されている。米飯90は、第1の米飯901と第2の米飯902とで構成されている。米飯供給装置71は、最初に第1の米飯901を供給し、第1の米飯901に具材903が供給された後、第1の米飯901および具材903の上に第2の米飯902を供給する。なお、米飯供給装置71は、米飯90を2回よりも多くの回数に分けて供給するように構成されてもよい。また、米飯供給装置71は、米飯90を1回で供給するように構成されてもよい。
ところで、成形された米飯90において具材903を入れるための凹部911の大きさは、具材903の種類ごとに異なる。そして、凹部911の大きさは、成形型2に供給される米飯90の供給量に応じて変化する。そこで、米飯供給装置71は、成形型2に供給される米飯90の供給量を調節する調節機能をさらに有している。米飯供給装置71は、制御装置76から供給情報を受け取ると、供給情報に含まれている供給量の米飯90を成形型2に供給するように構成されている。
なお、複数種類の具材903の各々と米飯90の供給量との対応関係は、制御装置76ではなく、米飯供給装置71に記憶されていてもよい。この場合、米飯供給装置71は、具材情報を受け取ると、具材情報に含まれている具材903に対応する供給量の米飯90を成形型2に供給する。
また、成形型2に供給される米飯90として、容器に予め収納されている米飯を用いてもよい。この場合、米飯90の供給量ごとに容器を区別しておけば、容器から成形型2に米飯90を供給するだけで、成形型2には適量の米飯90が供給される。
(具材供給装置)
具材供給装置72は、米飯90に具材903を供給するように構成されている。具材供給装置72は、具材パッケージ(容器)8(図7A参照)内の具材903を米飯90に供給する具材供給機能を有している。より詳細には、具材供給装置72は、図7Bに示すように、具材パッケージ8を開封するための開封機構721を備えている。開封機構721は、一対の取付部722を備えている。
一対の取付部722の各々は、基台723と、複数(図示例では2つ)の突出部724とを備えている。各突出部724は、基台723の一面から突出するように基台723に設けられている。また、具材供給装置72は、一対の取付部722を互いに離れる向きに変位させる駆動部をさらに備えている。駆動部は、図7Bの矢印の向きに各取付部722を変位させるように構成されている。上記のように各取付部722が変位すると、図7Cに示すように、具材パッケージ8の蓋82および収容袋81の一部が開き、具材パッケージ8内の具材903を米飯90に供給することができる。なお、上記駆動部は、一対の取付部722の両方を変位させるのではなく、一対の取付部722のいずれか一方のみを変位させるように構成されてもよい。
また、具材供給装置72は、具材パッケージ8から識別子85を読み取るように構成されている。具材供給装置72は、識別子85を読み取ることによって、具材903に関する具材情報を取得することができる。そして、具材供給装置72は、具材903に関する具材情報を制御装置76に出力する。なお、具材供給装置72は、具材情報ではなく、具材パッケージ8から読み取った識別子85を制御装置76に出力してもよい。
(搬送装置)
搬送装置73は、図2に示すように、米飯90を搬送するコンベアと、清掃機構733とを備えている。コンベアは、ベルト731と、駆動部732とを備えている。
ベルト731は、米飯90を載せるための載置面を有している。ベルト731は、長手方向が米飯成形品製造システム7の前後方向になるように筐体77内に収納されている。
駆動部732は、筐体77内において前側に位置するローラ7321と、筐体77内において後側に位置するローラ7322と、ローラ7321,7322の少なくとも1つを回転させるモータとを備えている。モータによってローラ7321,7322が回転することによって、ベルト731が長手方向に移動する。
清掃機構733は、ベルト731を清掃するように構成されている。清掃機構733は、図8Aに示すように、容器734と、清掃ローラ735と、駆動部736と、カバー737とを備えている。
容器734は、直方体状を有し、食塩水738を収容している。食塩水738は、清掃用であるため、比較的高い濃度を有している。容器734には、一対の凹部739が形成されている。
清掃ローラ735は、容器734内の食塩水738を含ませた状態でベルト731に接触するように構成されている。清掃ローラ735は、本体部7351と、軸部7352とを備えている。本体部7351は、例えばポリウレタン製であり、筒状を有している。軸部7352は、本体部7351を貫通して設けられている。軸部7352の両端は、一対の凹部739に配置される。これにより、本体部7351の一部がベルト731の一部に接するように、清掃ローラ735が配置される。
駆動部736は、コンベアの移動に連動して清掃ローラ735を回転させるように構成されている。駆動部736は、ベルト7361と、プーリ7362,7363と、歯車7364〜7366とを備えている。図8Bに示すように、プーリ7362がローラ7322とともに回転することによって、駆動部736は、清掃ローラ735を回転させる。これにより、食塩水738を含む清掃ローラ735がベルト731に回転しながら接触するので、食塩水738によってベルト731を清掃することができる。
清掃ローラ735は、図8Cに示すように、容器734の凹部739から取り外し可能であるから、必要に応じて清掃ローラ735を清掃したり、新しい清掃ローラ735に取り替えたりすることができる。
(海苔供給装置)
海苔供給装置74は、成形された二次成形品92に巻くための海苔94を供給するように構成されている。より詳細には、海苔供給装置74は、後述の容器741に収容されている複数の海苔94のうちの1枚を所定位置に移動させるように構成されている。海苔供給装置74は、図2に示すように、容器(海苔ボックス)741と、吸着機構742と、搬送機構743と、ガイド機構744と、海苔受け745とを備えている。
容器741は、上面が開口した矩形状に形成されており、複数の海苔94を収容している。
吸着機構742は、二次成形品92(米飯90)に巻かれる海苔94を吸着するように構成されている。吸着機構742は、複数(図示例では3つ)の吸着パッド746を備えている。複数の吸着パッド746は、一方向(米飯成形品製造システム7の前後方向)に沿って並ぶように設置部材に設置されている。複数の吸着パッド746によって、吸着機構742は、複数個所で海苔94を吸着することができる。
また、吸着機構742は、駆動部を備えている。駆動部は、複数の吸着パッド746が設置された設置部材を昇降させるように構成されている。すなわち、駆動部は、複数の吸着パッド746を昇降させるように構成されている。
ところで、海苔94には小さな孔があるため、複数の吸着パッド746が複数の海苔94を同時に吸着する場合がある。このままの状態では、複数の海苔94が同時に搬送されて、二次成形品92に巻かれてしまうおそれがある。
そこで、容器741とベルト7471との間にガイド機構744が設けられている。
ガイド機構744は、吸着機構742で吸着されている途中で海苔94の両端が接触するように設けられている。ガイド機構744は、左右方向において対向する一対のガイド749で構成されている。
各ガイド749は、一方向(米飯成形品製造システム7の前後方向)に沿って設けられている。各ガイド749は、図10Aに示すように、一方向から見て、屈曲している。より詳細には、各ガイド749は、上方に位置するにつれて左右方向の中心方向に位置するように設けられた下板7491と、吸着パッド746の昇降方向(米飯成形品製造システム7の上下方向)に沿って設けられた上板7492とを備えている。一対のガイド749の下板7491は、左右方向において対向している。また、一対のガイド749の上板7492は、左右方向において対向している。一対のガイド749の下板7491における下端間の距離L1は、海苔94の幅L2およびベルト7471間の距離L3よりも長い。一対のガイド749の下板7491における上端間の距離L4は、海苔94の幅L2およびベルト7471間の距離L3よりも短い。
図10Bに示すように吸着機構742が複数の海苔941,942を吸着した場合、複数の海苔941,942を吸着している複数の吸着パッド746が上昇する途中で、複数の吸着パッド746に吸着されている複数の海苔941,942の両端が一対のガイド749の下板7491に接する(図10C参照)。そうなると、両端よりも中央部分が上方になるように複数の海苔941,942が撓む。これにより、複数の海苔941,942の中央部分間に隙間δ1が生じるので、下側の海苔942を下方に落下させることができる。すなわち、複数の海苔941,942のうち余分な海苔942を容器741に戻すことができる。これにより、吸着機構742は、1枚だけの海苔94をコンベア747に載せることができる(図10D参照)。
吸着機構742は、複数の吸着パッド746を下降させる(図10A参照)。その後、複数の吸着パッド746が海苔94を吸着しながら上昇を開始する(図10B参照)。複数の吸着パッド746が上昇する途中で、複数の吸着パッド746に吸着されている海苔94の両端がガイド749に接触する(図10C参照)。複数の海苔94が吸着されている場合、余分な海苔94を落下させることができる。その後、吸着機構742は、1枚の海苔94のみを上昇させて搬送機構743のコンベア747に載せる(図10D参照)。
搬送機構743は、図2に示すように、複数(図示例では2つ)のコンベア747と、複数(図示例では2つ)の押さえローラ748とを備えている。
各コンベア747は、図9A〜9Cに示すように、複数(図示例では2つ)のベルト7471,7472と、複数(図示例では3つ)のプーリ7473〜7475とを備えている。ベルト7471は、容器(海苔ボックス)741の上方に設けられている。ベルト7472は、ベルト7471の前方に設けられている。モータによって複数のプーリ7473〜7475の少なくとも1つが回転することによって、ベルト7471,7472が長手方向に移動する。
各押さえローラ748は、図2、図9A〜9Cに示すように、ベルト7471,7472の境界に設けられている。各押さえローラ748は、搬送中の海苔94を押さえるように構成されている。具体的には、各押さえローラ748は、海苔94がベルト7471からベルト7472へ移動する際に、海苔94が浮き上がらないようにベルト7472とで海苔94を押さえるように構成されている。
海苔受け745は、図9A〜9Cに示すように、二次成形品92に巻かれる前の海苔94を保持するように構成されている。海苔受け745は、受け台7451と、周壁7452とを備えている。
受け台7451は、矩形板であり、海苔94の幅と略同じ幅を有している。受け台7451には、二次成形品92が上方から下方に落下するための開口7453が形成されている。
開口7453の下方には、三次成形品93を米飯成形品として収容するための容器95が設置され、海苔受け745には、搬送機構743により搬送された海苔94が置かれる。搬送装置73によって海苔受け745の上方から二次成形品92が落下すると、海苔受け745に置かれている海苔94が二次成形品92に巻かれ、海苔94が巻かれた二次成形品92すなわち三次成形品93が米飯成形品として容器95に収容される。
(表示装置)
表示装置75は、図2に示すように、表示パネル751を備えている。表示パネル751は、筐体77の正面部773に設けられている。表示装置75は、具材パッケージ8から読み取られた具材情報に対応する表示情報を表示パネル751に表示するように構成されている。
(制御装置)
図3に示す制御装置76は、制御部761と、記憶部762とを備えている。制御部761は、米飯成形品製造システム7全体を制御するように構成されている。記憶部762は、米飯成形品製造システム7に必要な情報を記憶するように構成されている。制御部761は、記憶部762に記憶されている情報に基づいて、米飯成形品製造システム7の動作を制御する。
例えば、制御装置76は、複数種類の具材903(図7A参照)の各々と成形型2によって成形するための米飯90の供給量との対応関係を予め記憶している。制御装置76は、米飯90に供給される具材903に関する具材情報を取得すると、具材情報に含まれている具材903に対応する米飯90の供給量を対応関係から抽出する。そして、制御装置76は、抽出した供給量に関する供給情報を米飯供給装置71に出力する。
制御装置76は、複数の吸着パッド746を昇降させる駆動部を制御するように構成されている。また、制御装置76は、複数の吸着パッド746の吸着を制御するように構成されている。さらに、制御装置76は、ベルト7471,7472を移動させるモータを制御するように構成されている。
制御装置76は、表示パネル751に各種情報を表示するように表示装置75を制御する。制御装置76は、表示パネル751で表示される表示情報を記憶している。
また、制御装置76は、顧客の操作を受け付ける操作部763から操作情報を取得するように構成されている。制御装置76には、操作部763が電気的に接続されている。操作部763は、ユーザインタフェースを備え、米飯成形品製造システム7の動作に関連する情報の入力を受け付ける。例えば顧客が入力する入力情報が操作部763から制御装置76に入力される。
(筐体)
筐体77は、ボディ771と、扉772とを備えている。
ボディ771の正面部773には、具材パッケージ8を投入するための投入口774と、米飯成形品を取り出すための取出口775とが形成されている。
扉772は、取出口775を開閉するようにボディ771に取り付けられている。より詳細には、扉772は、スライド移動によって、取出口775を開閉するようにボディ771に取り付けられている。なお、扉772は、扉772の一辺を軸に回転可能となるように、ヒンジなどによってボディ771に取り付けられていてもよい。
(2.4)動作
次に、本実施形態に係る米飯成形品製造システム7の動作、つまり米飯成形品製造システム7を用いた米飯成形品製造方法について、図11A〜11C、図12A〜12Cおよび図13A,13Bを参照しながら説明する。
まず、米飯供給装置71は、完成時の半分の米飯90(第1の米飯901)を搬送装置73のベルト731に供給する(図11A参照)。その後、搬送装置73は、第1の米飯901が載せられたベルト731を米飯成形装置1の下方まで前方に移動させる。
第1の米飯901が米飯成形装置1の下方まで移動すると、米飯成形装置1は、複数の型片21を広げた状態(第1の位置)で下降させる。そして、米飯成形装置1は、複数の型片21を第1の位置から第2の位置へ移動させることによって、第1の米飯901を成形する(図11B参照)。米飯成形装置1は、第1の位置から第2の位置への複数の型片21の移動を複数回繰り返す。このとき、米飯成形装置1は、押さえ部材36によって所定の厚みになるように第1の米飯901を押さえながら、複数の型片21を縮めて第1の米飯901を成形する。また、米飯成形装置1は、凹部形成部材37(図5参照)を下降することによって、具材903が供給される凹部911(図6E参照)を第1の米飯901に形成する。その後、搬送装置73は、第1の米飯901を前方に移動させる。
具材供給装置72は、具材供給装置72に投入された具材パッケージ8を反転させ、具材パッケージ8に収容されている具材903を投入する(図11C参照)。その後、搬送装置73は、具材903が投入された第1の米飯901を米飯供給装置71の下方まで後方に移動させる。
搬送装置73が第1の米飯901を後方に移動させた後、米飯供給装置71は、残り半分の米飯90(第2の米飯902)を第1の米飯901上に供給する(図12A参照)。その後、搬送装置73は、米飯90(第1の米飯901および第2の米飯902)が載せられたベルト731を米飯成形装置1の下方まで前方に移動させる。
米飯90が米飯成形装置1の下方まで移動すると、米飯成形装置1は、複数の型片21を広げた状態(第1の位置)で下降させる。そして、米飯成形装置1は、複数の型片21を第1の位置から第2の位置へ移動させることによって、米飯90を成形する(図12B参照)。米飯成形装置1は、第1の位置から第2の位置への複数の型片21の移動を複数回繰り返す。このとき、米飯成形装置1は、押さえ部材36によって所定の厚みになるように米飯90を押さえながら、複数の型片21を縮めて米飯90を成形する。
上記の工程とは別に、海苔供給装置74は、吸着機構742によって容器741から海苔94を吸着してコンベア747に載せる。その後、搬送機構743によって、海苔94を海苔受け745に搬送する。
その後、搬送装置73が、顧客が設置した容器95に二次成形品92を落下させる(図12C参照)。これにより、海苔94が巻かれた状態の三次成形品93が米飯成形品として容器95に収納される。
その後、具材供給装置72は、使用済みの具材パッケージ8をベルト731上に落下させる(図13A参照)。その後、搬送装置73が具材パッケージ8を後方に移動させる(図13B参照)。これにより、使用済みの具材パッケージ8を破棄することができる。
(3)効果
以上説明した本実施形態に係る米飯成形装置1では、成形型2の複数の型片21を同時に移動させることによって、内部空間22内の米飯90のうちの外部を押すことができる。これにより、外部では米粒の密度が高くかつ内部では米粒の密度が低い米飯90を簡単に成形することができる。その結果、人の手による米飯に似た米飯90を製造することができる。
本実施形態に係る米飯成形装置1では、各型片21が辺成形部23および角部成形部24を含む。これにより、辺成形部23における米飯90に接する部分の形状と角部成形部24における米飯90に接する部分の形状とを設計することができるので、米飯90を所望の形状に容易に成形することができる。
本実施形態に係る米飯成形装置1では、複数の型片21の移動を複数回繰り返すことによって、人の手による米飯により似た米飯90を成形することができる。
本実施形態に係る米飯成形装置1では、米飯90と載置面(搬送装置73のベルト731)との間の離型性を高めることができる。
本実施形態に係る米飯成形装置1では、米飯90の上面を押さえることによって、側面だけではなく、上下面においても、内部空間22内の米飯90のうちの外部を押すことができる。これにより、米飯90の全周囲に亘って、外部では米粒の密度が高くかつ内部では米粒の密度が低い米飯90を簡単に成形することができる。その結果、人の手による米飯により似た米飯90を製造することができる。
本実施形態に係る米飯成形装置1では、米飯90に凹部911を形成することによって、具材903を埋め込むことができる。
本実施形態に係る米飯成形品製造システム7では、米飯90を成形し、米飯90に具材903を投入し、米飯90に海苔94を巻くことができるので、米飯成形品を自動で製造することができる。
本実施形態に係る海苔供給装置74では、海苔94の両端がガイド機構744に接触することによって、余分な海苔942(94)を落下させることができる。これにより、複数の海苔94が米飯90に巻かれることを低減させることができる。
本実施形態に係る搬送装置73では、米飯90を排出した後に、米飯90が置かれていたベルト731を清掃することができる。
本実施形態に係る搬送装置73では、清掃ローラ735を用いて食塩水738をベルト731に付けることができるので、ベルト731を簡単に清掃することができる。また、コンベアの移動を利用して清掃ローラ735を自動で回転させることができる。
(4)変形例
本実施形態の第1の変形例として、米飯成形装置1は、成形型2に代えて、図14A,14Bに示すような成形型2aを備えていてもよい。成形型2aは、複数の型片21aを備えている。なお、図14Aは、第1の位置における複数の型片21aを示している。すなわち、図14Aは、成形型2aが開いている状態を示している。図14Bは、第2の位置における複数の型片21aを示している。すなわち、図14Bは、成形型2aが狭くなっている状態を示している。
複数の型片21aの各々は、弧状であって基端から先端にいくほど細くなる形状を有している。各型片21aの基端には、貫通孔26が形成されている。
本変形例の米飯成形装置1は、駆動機構3に代えて、図14A,14Bに示すような駆動機構3aを備えている。
駆動機構3aは、歯車31aと、複数(図示例では3つ)の型片保持部32aとを備えている。
歯車31aは、円板状を有している。歯車31aの周囲には、複数の歯が形成されている。
複数の型片保持部32aは、複数の型片21aを保持している。
各型片保持部32aは、取付部(軸受け)321aと、シャフト322aと、2つの固定部材323aとを備えている。取付部321a、シャフト322aおよび2つの固定部材323aは、ガイド機構を構成する。すなわち、各型片保持部32aは、ガイド機構を備えている。ガイド機構は、複数の型片21aのうち対応する型片21aを、第1の位置と第2の位置との間での移動方向に沿って案内する。
取付部321aは、一方向に並んで形成された複数の歯を備えている。また、取付部321aには、複数(図示例では2つ)の貫通孔が形成されている。型片21aの貫通孔26および取付部321aの貫通孔にボルトが下方側から挿通され、上方側においてボルトとナット325aとが螺合している。これにより、複数の型片21aは、取付部321aに固定される。また、取付部321aには、シャフト322aが挿通される貫通孔が形成されている。
シャフト322aは、円筒状を有し、取付部321aの貫通孔に挿通されている。
複数の固定部材323aは、取付部321aの貫通孔に挿通されているシャフト322aを基体35(図5参照)に固定させている。各固定部材323aは、板状を有している。そして、各固定部材323aには、厚み方向に貫通する貫通孔が形成されている。各固定部材323aの貫通孔には、シャフト322aが挿通されている。また、各固定部材323aには、基体35に固定部材323aを固定するための複数のねじ穴326aが形成されている。
駆動機構3aは、歯車31aを回転させることによって、型片保持部32aを直線移動させるように構成されている。駆動機構3aは、複数の型片21aを内部空間22aの中心に近づくように直進移動させる直進移動部としての機能を有している。
また、駆動機構3aは、各型片21aの基端に位置する回転軸27を中心に各型片21aを回転させるように構成されている。すなわち、駆動機構3aは、複数の型片21aの各々について、型片21a内の回転軸27を中心に型片21aを回転移動させる回転移動部としての機能を有している。
駆動機構3aは、複数の型片21aに対する直進移動および回転移動を組み合わせて、第1の位置と第2の位置との間で複数の型片21aを同時に移動させることができる。
以上説明した本変形例に係る米飯成形装置1では、駆動機構3aは、直進駆動部と、回転移動部とを含む。直進駆動部は、複数の型片21aを内部空間22aの中心に向けて直進移動させる。回転移動部は、複数の型片21aの各々について、型片21aに形成された回転軸27を中心に回転移動させる。
上述したような米飯成形装置1において、複数の型片21aは、それぞれ対応する型片保持部32aによって保持されているが、互いに係合していない。つまり、各型片21aの先端は、他の型片21aに接触しているだけであり、他の型片21aには係合していない。各型片21aは、先端が他の型片21aの内側面(内部空間22aに対向する面)に接触しながら往復移動しているだけである。これにより、複数の型片が互いに係合する場合とは異なり、粘着性を有する米飯90が係合部分に入り込むようなことは生じない。その結果、本変形例の米飯成形装置1では、複数の型片が互いに係合する場合に比べて、複数の型片21aをスムーズに移動させることができる。
また、駆動機構3の複数の型片保持部32aは、内部空間22a内の米飯90には接触しないような位置に設けられている。すなわち、複数の型片21aを直進移動および回転移動させるガイドとしての部品が米飯90には接触しないような位置に設けられている。より詳細には、複数の型片保持部32aは、複数の型片21aとは別体に設けられている。そして、複数の型片保持部32aは、米飯90の載置面(ベルト731)の法線方向において、歯車31aとともに複数の型片21aの上側に設けられている。つまり、複数の型片保持部32aは、上記載置面の法線方向において、複数の型片21aとは異なる位置に設けられている。具体的には、上記載置面の法線方向において複数の型片21aの各々が対応する型片保持部32aにねじ止め固定されることによって、複数の型片保持部32aは、複数の型片21aを保持している。
本変形例においても、駆動機構3aは、複数の型片保持部32aが内部空間22a内の米飯90とは非接触の状態で、第1の位置と第2の位置との間で複数の型片21aを同時に移動させて、内部空間22a内の米飯90を成形する。つまり、複数の型片21aが米飯90と接触しながら移動しても、複数の型片保持部32aは、米飯90には接触しない。
したがって、本変形例の米飯成形装置1においても、複数の型片保持部32aは、複数の型片21aに比べて、米飯90によって汚れにくいため、通常、複数の型片21aのみを交換すればよい。その結果、本変形例の米飯成形装置1では、複数の型片を直進移動および回転移動させるガイドとしての部品が米飯に接触する場合に比べて、交換部品の点数を少なくすることができ、部品の交換作業を簡略化することができる。一方、複数の型片を直進移動および回転移動させるために複数の型片に係合する係合部材が米飯に接触する場合、複数の型片だけではなく、上記係合部材も米飯によって汚れやすくなるため、交換部品の点数が多くなり、部品の交換作業も煩雑になる。
本実施形態の第2の変形例として、米飯成形装置1は、複数の圧力センサを備えてもよい。例えば、複数の圧力センサは、それぞれ複数の型片に設けられている。複数の圧力センサは、第2の位置において、複数の型片21が米飯90を押しているときの複数の型片21の圧力を測定するように構成されている。
駆動機構3は、各圧力センサの測定結果を用いて複数の型片21の変位をフィードバック制御するように構成されている。
本変形例に係る米飯成形装置1では、圧力センサの測定結果を用いて複数の型片21の変位をフィードバック制御することによって、人の手による握り感により似た動きを各型片21にさせることができる。
また、本変形例に係る米飯成形装置1では、圧力センサの測定結果を用いて複数の型片21が米飯90を押す力を制御することによって、米飯90の硬さを調節することができる。これにより、顧客の好みに応じて米飯90の硬さを変えることができる。
本変形例において、米飯成形装置1は、複数の型片21の全てに圧力センサを備える構成には限定されない。米飯成形装置1は、複数の型片21の少なくとも1つに圧力センサを備える構成であってもよい。
また、圧力センサは、型片21ではなく、米飯90が載置されているベルト(載置面)731側に設けられてもよい。
本実施形態の第3の変形例として、米飯成形装置1は、成形型2に代えて、図15A〜15Cに示すような成形型2bを備えていてもよい。成形型2bは、複数の型片21bを備えている。
複数の型片21aの各々において、米飯90と接する接触面28におけるベルト731(載置面)の法線方向を含む断面形状は凹曲線である。
本変形例に係る米飯成形装置1は、駆動機構3(図5参照)によって、複数の型片21bを第3の位置から第1の位置に移動させた後に第1の位置から第2の位置に移動させることによって、米飯90を成形する(図15A参照)。米飯90を成形した後、米飯成形装置1は、複数の型片21bを第2の位置から第1の位置に移動させる(図15B参照)。その後、米飯成形装置1は、複数の型片21bを第1の位置から第3の位置に移動させる(図15C参照)。
本変形例に係る米飯成形装置1では、米飯90の側面が凹曲面であっても、複数の型片21bを米飯90から外すことができる。すなわち、側面が凹曲面である米飯90を成形することができる。これにより、人の手による米飯に似た形状を有する米飯90を製造することができる。
本実施形態の第4の変形例として、米飯成形装置1は、成形型2に代えて、図16A,16B、図18A〜18Cに示すような成形型2cを備えていてもよい。成形型2cは、複数の型片21cを備えている。本変形例では、米飯成形装置1は、駆動機構3に代えて、図16A,16B、図17A,17Bに示すような駆動機構3cを備えている。本変形例の成形型2cのうち成形型2と同様の構成要素については説明を省略する。本変形例の駆動機構3cのうち駆動機構3と同様の構成要素については説明を省略する。
本変形例の成形型2cは、図16A,16Bに示すように、複数(図示例では3つ)の型片21cを備えている。複数の型片21cは、米飯90が供給される内部空間22cを形成するように配置されている。
複数の型片21cの各々において、図18A〜18Cに示すように、米飯90と接する接触面28cにおけるベルト731(載置面)の法線方向を含む断面形状の両端部分は凹曲線である。上記断面形状のうち両端部分に挟まれている中間部分は直線である。
また、図16A,16Bに示すように、各型片21cの辺成形部23cおける角部成形部24cの反対側には、窪み29が形成されている。複数の型片21cが第1の位置から第2の位置へ移動するとき、および、複数の型片21cが第2の位置にあるとき、各型片21cの角部成形部24cは、他の型片21cの辺成形部23cに嵌まり込んでいる。一方、複数の型片21cが第1の位置にあるとき、各型片21cの角部成形部24cは、他の型片21cの窪み29に位置している。つまり、複数の型片21cが第1の位置にあるとき、各型片21cの角部成形部24cは、他の型片21cの辺成形部23cに嵌合していない。これにより、複数の型片21cが第1の位置にあるときに、複数の型片21cの各々について、残りの型片21cの影響を受けずに、型片21cを型片保持部32cに容易に取り付けたり、型片21cを型片保持部32cから容易に外したりすることができる。例えば、型片21cを1つずつ着脱することができる。
さらに、複数の型片21cの各々は、図17A,17Bに示すように、複数(図示例では2本)のピン(突出部)211を備えている。各ピン211は、磁性体で形成されている。
駆動機構3cは、図16A,16Bに示すように、複数(図示例では3つ)の型片保持部32cを備えている。
複数の型片保持部32cの各々は、図17A,17Bに示すように、取付部321cと、シャフト322cと、2つの固定部材323cとを備えている。各型片保持部32cは、複数(図示例では2つ)の磁石328をさらに備えている。複数の固定部材323cは、取付部321cの貫通孔に挿通されているシャフト322cを基体35cに固定する。取付部321c、シャフト322cおよび2つの固定部材323cは、ガイド機構を構成する。すなわち、各型片保持部32cは、ガイド機構を備えている。ガイド機構は、複数の型片21cのうち対応する型片21cを、第1の位置と第2の位置との間での移動方向に沿って案内する。
取付部321cは、図16A,16Bに示すように、一方向に並んで形成された複数の歯を備えている。また、取付部321cには、図17A,17Bに示すように、複数(図示例では2つ)の挿入穴327が形成されている。
また、取付部321c内のうち複数の挿入穴327の底部には、図17A,17Bに示すように、複数の磁石328が設けられている。型片21cの複数のピン211は、図17Bに示すように、型片21cと取付部321cとの間に伝達部材334cを挟むようにして、型片保持部32cの複数の挿入穴327にそれぞれ挿入される。複数の挿入穴327に複数のピン211が挿入されたときに、型片21cの各ピン211は、型片保持部32cの磁石328の磁力によって磁石328に吸着される。
これにより、複数の型片保持部32cは、磁力すなわちマグネット吸着によって、複数の型片21cを保持する。より詳細には、複数の型片保持部32cは、挿入穴327に挿入されたピン211が磁力で磁石328に吸着されることによって、複数の型片21cを保持する。
型片21cの型片保持部32cへの取り付けがマグネット吸着によって行われるから、ボルトとナットとを用いた場合に比べて、型片21cを型片保持部32cに容易に取り付けたり、型片21cを型片保持部32cから容易に外したりすることができる。例えば型片21cが汚れた場合、型片21cを容易に交換することができる。
本変形例の駆動機構3cは、複数の型片21cを変位させるように構成されている。駆動機構3cは、第1の位置と第2の位置との間で複数の型片21cを同時に移動させて、内部空間22c内の米飯90を成形するように構成されている。図16Aは、第1の位置における複数の型片21cを示している。すなわち、図16Aは、成形型2cが開いている状態を示している。図16Bは、第2の位置における複数の型片21cを示している。すなわち、図16Bは、成形型2cが狭くなっている状態を示している。
このとき、各型片21cは、角部成形部24cが他の型片21cの辺成形部23cに嵌まり込みながら、他の型片21cの辺成形部23cに沿って、第1の位置から第2の位置へ移動したり、第2の位置から第1の位置へ移動したりする。
本変形例に係る米飯成形装置1は、駆動機構3cによって、複数の型片21cを第3の位置から第1の位置に移動させた後に第1の位置から第2の位置に移動させることによって、米飯90を成形する(図18A参照)。米飯90を成形した後、米飯成形装置1は、複数の型片21cを第2の位置から第1の位置に移動させる(図18B参照)。その後、米飯成形装置1は、複数の型片21cを第1の位置から第3の位置に移動させる(図18C参照)。
上記より、米飯90の側面が図18A〜18Cに示すような凹曲面と平面との組み合わせであっても、駆動機構3cが複数の型片21cを第2の位置から第1の位置へ移動させた後に第1の位置から第3の位置へ移動させることができる。これにより、複数の型片21cを米飯90から外すことができる。すなわち、側面が凹曲面と平面との組み合わせである米飯90を成形することができる。これにより、人の手による米飯に似た形状を有する米飯90を製造することができる。
なお、本変形例においても、駆動機構3cは、第1の位置と第2の位置との間での複数の型片21cの移動を複数回繰り返すことができる。すなわち、第1の位置から第2の位置への複数の型片21cの移動を複数回繰り返すことができる。
また、本変形例においても、複数の型片21cの移動の速さは一定であってもよいし、変化してもよい。例えば、駆動機構3cは、複数の型片21cの移動を2回繰り返す場合、1回目では複数の型片21cを遅く移動させ、2回目では複数の型片21cを速く移動させるように、複数の型片21cの移動を制御してもよい。つまり、複数の型片21の移動を2回繰り返す場合、駆動機構3cは、1回目よりも2回目のほうが、複数の型片21cを速く移動させるように、複数の型片21cを制御してもよい。
さらに、本変形例においても、複数の型片21cは、それぞれ対応する型片保持部32cによって保持されているが、互いに移動方向を規制していない。つまり、複数の型片21cは、対応する型片保持部32cによって個別に移動する。言い換えると、複数の型片保持部32cの各々は、対応する型片21cを移動方向に沿って案内するガイド機構を備えている。各型片保持部32cのガイド機構によって、各型片21cは、角部成形部24cが他の型片21cの内側面(内部空間22cに対向する面)に接触しながら往復移動しているだけである。さらに、複数の型片保持部32cの各々において、対応する型片21cを、第1の位置と第2の位置との間での移動方向に沿って案内するガイド機構が、対応する型片21cとは別体に設けられている。これにより、複数の型片が互いに移動方向を規制するように構成されている場合、すなわち、複数の型片を案内するガイド機構が複数の型片に設けられている場合とは異なり、粘着性を有する米飯90がガイド機構に入り込むようなことは生じない。その結果、本変形例の米飯成形装置1においても、複数の型片を案内するガイド機構が複数の型片に設けられている場合に比べて、複数の型片21cをスムーズに移動させることができる。
また、駆動機構3cの複数の型片保持部32cは、内部空間22c内の米飯90には接触しないような位置に設けられている。すなわち、複数の型片21cを直進移動させる直動ガイドとしての部品が米飯90には接触しないような位置に設けられている。より詳細には、複数の型片保持部32cは、複数の型片21cとは別体に設けられている。そして、図17A,17Bに示すように、複数の型片保持部32cは、米飯90の載置面(ベルト731)の法線方向において、歯車31cとともに複数の型片21cの上側に設けられている。つまり、複数の型片保持部32cは、上記載置面の法線方向において、複数の型片21cとは異なる位置に設けられている。具体的には、上記載置面の法線方向において複数の型片21cの各々が対応する型片保持部32cに磁力で吸着されることによって、複数の型片保持部32cは、複数の型片21cを保持している。
本変形例においても、駆動機構3cは、複数の型片保持部32cが内部空間22c内の米飯90とは非接触の状態で、第1の位置と第2の位置との間で複数の型片21cを同時に移動させて、内部空間22c内の米飯90を成形する。つまり、複数の型片21cが米飯90と接触しながら移動しても、複数の型片保持部32cは、米飯90には接触しない。
したがって、本変形例の米飯成形装置1においても、複数の型片保持部32cは、複数の型片21cに比べて、米飯90によって汚れにくいため、通常、複数の型片21cのみを交換すればよい。その結果、本変形例の米飯成形装置1では、複数の型片を直進移動させる直動ガイドとしての部品が米飯に接触する場合に比べて、交換部品の点数を少なくすることができ、部品の交換作業を簡略化することができる。一方、複数の型片を直進移動させるために複数の型片に係合する係合部材が米飯に接触する場合、複数の型片だけではなく、上記係合部材も米飯によって汚れやすくなるため、交換部品の点数が多くなり、部品の交換作業も煩雑になる。
また、本実施形態の第5の変形例として、米飯成形装置1の駆動機構3は、第1の位置と第2の位置との間で3以上の型片21を相対的に移動させて、内部空間22内の米飯90を成形するように構成されてもよい。
例えば、本変形例の駆動機構3は、3以上の型片21のうちの1つの型片21を固定させた状態で、3以上の型片21のうち上記1つの型片21を除く残りの型片を上記1つの型片21に対して相対的に移動させるように構成される。これにより、駆動機構3は、第1の位置と第2の位置との間で3以上の型片21を相対的に移動させることができる。
本変形例に係る米飯成形装置1においても、外部では米粒の密度が高くかつ内部では米粒の密度が低い米飯90を簡単に成形することができる。その結果、人の手による米飯に似た米飯90を製造することができる。
本実施形態では、一例として、米飯成形装置1が店舗に設置され、店舗の顧客に対して販売する米飯成形品の製造に米飯成形装置1が用いられる場合について説明したが、米飯成形装置1は、店舗以外の場所、例えば工場などに設置されてもよい。この場合、米飯成形装置1は、例えば米飯成形品の大量生産に用いられる。
なお、米飯成形品製造システム7は、米飯成形装置1と米飯供給装置71と具材供給装置72と海苔供給装置74と表示装置75とを一体に備えていてもよいし、これらを別体に備えていてもよい。また、米飯成形品製造システム7は、これらのうちの一部を一体に備えていてもよい。
以上述べた実施形態から明らかなように、本発明の第1の態様に係る米飯成形装置(1)は、成形型(2)と、駆動機構(3)とを備える。成形型(2)は、複数の型片(21)を含む。駆動機構(3)は、米飯(90)が載置される載置面に沿って複数の型片(21)を変位させる。複数の型片(21)は、米飯(90)が供給される内部空間(22)を形成するように配置される。駆動機構(3)は、第1の位置と第1の位置よりも内部空間(22)が小さい第2の位置との間で複数の型片(21)を同時に移動させて、内部空間(22)内の米飯(90)を成形する。第2の位置は、第1の位置よりも内部空間(22)の上記載置面への投影面が小さい位置である。
本発明の第2の態様に係る海苔供給装置(74)は、容器(741)と、吸着機構(742)と、ガイド機構(744)とを備える。容器(741)は、複数の海苔(94)を収容する。吸着機構(742)は、米飯(90)に巻かれる海苔(94)を吸着する。ガイド機構(744)は、吸着機構(742)で吸着されている途中で海苔(94)の両端が接触するように設けられている。
第2の態様に係る海苔供給装置(74)では、海苔(94)の両端がガイド機構(744)に接触することによって、余分な海苔(942)を落下させることができる。これにより、複数の海苔(94)が米飯(90)に巻かれることを低減させることができる。
本発明の第3の態様に係る搬送装置(73)は、コンベアと、清掃機構(733)とを備える。上記コンベアは、米飯(90)が置かれるベルト(731)を含み、米飯(90)を搬送する。清掃機構(733)は、ベルト(731)を清掃する。
第3の態様に係る搬送装置(73)では、米飯(90)を排出した後に、米飯(90)が置かれていたベルト(731)を清掃することができる。