JP4709577B2 - 米飯成形装置 - Google Patents
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Description
本発明は、例えば握り寿司等を握る際に、酢等で味付けしたシャリを所定の大きさ、形状に成形するための自動化された米飯成形装置に関する。
従来、本件出願人自身により出願され、特許登録となった特許文献１に開示されているように、間欠回転するターンテーブルに成形孔を設け、成形孔内には下方側から下型を上昇挿入させ、成形内の上方側からは上型が下降挿入できるよう位置決めされ、昇降動するこれら上下両面によって米飯が圧縮されることで米飯を所定の大きさ、形状に成形するプレス成形型がある。
また、特許文献２に開示されているように、副ロッドの下方移動に連動してリンクアームを介して前後左右から閉塞可能とした加圧体を備え、ベルト上のシャリを前後左右から寄せ集めるものとしたキャビテイ成形型がある。
特許第３１１３５８４号公報
実公昭６０−１５８９号公報
しかしながら、上記した従来におけるようなプレス成形型やキャビテイ成形型の場合では、それぞれ平面構造の上型、下型、あるいは前後左右の加圧体それぞれが、シャリの形状に対して互いに平行に運動するため、シャリ寄せ特性の有効範囲が上型、下型、あるいは前後左右の加圧体それぞれの平面域内での狭い範囲に制約されてしまう。特に、互いに開閉可能な二分割構造の型枠においては、一方向である左右対面方向にしかシャリ寄せすることができず、シャリ寄せ特性の有効範囲が大きく採れないため、四面から同時にシャリを寄せ集めることができない問題があった。
そこで、本発明は叙上のような従来存した諸事情に鑑みなされたもので、シャリ寄せ特性の有効範囲を大きく採ることができ、これによって四面から同時にシャリを寄せ集めることができる米飯成形装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明にあっては、成形孔を上下方向へ貫通して設けた間欠移動する米飯移送機構と、前記米飯移送機構の上方へ配置され、成形孔内へシャリを一定量ずつ供給する米飯供給機構と、前記米飯移送機構の成形孔の下方に配置されて昇降動作する下型と、定量シャリが供給された成形孔の上方に配置されて昇降動作する上型とを具備して成る米飯成形装置において、定量シャリの両角面を同時に押圧する略Ｌ字形状の一対の分割型枠を対向配置し、前記一対の分割型枠は、該分割型枠それぞれを互いに反対方向に移動させるスライド機構に連繋されることによってシャリの対角線上に沿って互いに接離方向に移動可能にしたことを特徴とする。
本発明によれば、シャリ寄せ特性の有効範囲を大きく採ることができ、これによって四面から同時にシャリを寄せ集めることができる。
すなわち、これは本発明が、シャリの両角面を押圧する略Ｌ字形状の一対の分割型枠を対向配置したからであり、これにより、シャリ寄せ特性の有効範囲を大きく採ることができる。
特に、本発明では、下型、上型、一対の分割型枠に分離構成したので、従来のキャビテイ成形による全周囲からのシャリの寄せ集め特性と、従来のプレス成形によるシャリ形状が出易い型転写特性との両方の特徴が同時に実現できる。また、分割型枠自体を二分割以上にすれば、シャリ寄せ特性の有効範囲をさらに大きく採ることができると共に、寿司ネタの載せ作業スペースを充分に確保することができ、しかも包装突き上げスペースの確保も可能となる。
さらに、前記一対の分割型枠は、該分割型枠それぞれを互いに反対方向に移動させるスライド機構に連繋されることによってシャリの対角線上に沿って互いに接離方向に移動可能にしたので、一対の分割型枠がシャリの両角面に向けて互いに合体するものとなって、全周を構成する四面から同時にシャリを寄せ集めることができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の一形態を説明すると、図において示される符号１は、米飯移送機構としてのターンテーブルであり、図１に示すように、周方向へ一連の間隔をおいて複数の成形孔２を上下方向へ貫通して設けてあり、駆動源に不図示の伝動機構を介して連繋した間欠回転する不図示の回転円盤上に着脱自在に固定されている。そして、ターンテーブル１の間欠回転に対応してシャリを一定ずつ供給し、当該定量シャリＱを各成形孔２順に成形するものとしてある。そして、ターンテーブル１の上方には、下方の成形孔２に対向すべく、米飯成形装置Ｐが配置されている。
この米飯成形装置Ｐは、図２、図３、図６に示すように、ターンテーブル１下方に配置した下型３と、ターンテーブル１上方に配置した上型４と、ターンテーブル１の成形孔２上において互いに対向配置した一対の分割型枠５Ａ、５Ｂとにそれぞれ分離構成されている。
すなわち、米飯成形装置Ｐは、ターンテーブル１の間欠回転運動に伴って、下型３を成形孔２内に下方側から挿入可能となるように昇降動作する不図示の下型連続昇降機構と、下型３の昇降移動に同期して一対の分割型枠５Ａ、５Ｂを昇降動作する不図示の分割型枠連続昇降機構と、一対の分割型枠５Ａ、５Ｂそれぞれを不図示のリンク機構を介して互いに反対方向に水平移動させることで当該一対の分割型枠５Ａ、５Ｂを互いに合体または離反可能とした不図示のスライド機構と、一対の分割型枠５Ａ、５Ｂの開閉動作に同期して上型４を回転可能なリンクアーム４Ａを介して昇降動作する不図示の上型連続昇降機構とを具備している。
そして、上型連続昇降機構、下型連続昇降機構、スライド機構それぞれでもって移動するこれら下型３、上型４、一対の分割型枠５Ａ、５Ｂによって定量シャリＱを圧縮して所定の大きさ、形状に成形するものとしている。
一対の分割型枠５Ａ、５Ｂは、図４、図５に示すように、定量シャリＱを圧縮するための内面が湾曲した状態で連続する略Ｌ字形アーム状に形成されており、該分割型枠５Ａ、５Ｂそれぞれを互いに反対方向に水平移動させるスライド機構に連繋されることによって、成形孔２内に下方側から挿入された下型３の上に載せられている状態の定量シャリＱの対角線方向に沿った両角面から同時に押圧可能とするようにしてある。
尚、一対の分割型枠５Ａ、５Ｂの替わりに、自体を二分割以上にすれば、定量シャリＱの寄せ特性の有効範囲をさらに大きく採ることができる。しかも寿司ネタの載せ作業スペースを充分に確保することができ、包装突き上げスペースの確保も可能となる。
次に、以上のように構成された最良の形態についての使用、動作の一例について説明すると、図６（ａ）に示すように、ターンテーブル１の回転移動中では、上型４、一対の分割型枠５Ａ、５Ｂそれぞれはターンテーブル１の上方側に待機され、且つ下型３はターンテーブル１の下方側に待機されている。
図６（ｂ）に示すように、ターンテーブル１の間欠回転運動によって成形孔２が米飯成形装置Ｐの下方位置に移動してくると、先ず、下型連続昇降機構によって下型３が上昇移動して成形孔２内に挿入される。このとき、同時に定量シャリＱが下型３の上面に供給される。
図６（ｃ）に示すように、下型３の上昇移動に対し所定のタイムラグを伴って、分割型枠連続昇降機構により一対の分割型枠５Ａ、５Ｂがターンテーブル１の成形孔２位置まで下降移動する。このとき、一対の分割型枠５Ａ、５Ｂ同士は開いたままである。
図６（ｄ）に示すように、一対の分割型枠５Ａ、５Ｂそれぞれをスライド機構に連繋されたリンク機構を介して互いに反対方向に水平移動させることで当該一対の分割型枠５Ａ、５Ｂを互いに合体させ、定量シャリＱを４つの側面から同時に寄せ集める。
図６（ｅ）に示すように、一対の分割型枠５Ａ、５Ｂの合体動作に同期して上型連続昇降機構により上型４が下降移動する。このとき、上型４は、互いに合体している一対の分割型枠５Ａ、５Ｂの上側開口部分から下方へ挿入されて一定ストロークだけ定量シャリＱの上面を押圧する。
こうして定量シャリＱが圧縮して所定の大きさ、形状に成形された後、米飯成形装置Ｐは図６の（ｄ）から（ａ）まで逆方向に作動する。このとき、成形後の定量シャリＱは下型３に載せられたまま当該下型３が、ターンテーブル１の成形孔２下方側に降下してから、寿司ネタ供給側、包装側に順次搬送される。
Ｐ 米飯成形装置
Ｑ シャリ
１ ターンテーブル
２ 成形孔
３ 下型
４ 上型
４Ａ リンクアーム
５Ａ、５Ｂ 分割型枠
Ｑ シャリ
１ ターンテーブル
２ 成形孔
３ 下型
４ 上型
４Ａ リンクアーム
５Ａ、５Ｂ 分割型枠
Claims (1)
- 成形孔を上下方向へ貫通して設けた間欠移動する米飯移送機構と、前記米飯移送機構の上方へ配置され、成形孔内へシャリを一定量ずつ供給する米飯供給機構と、前記米飯移送機構の成形孔の下方に配置されて昇降動作する下型と、定量シャリが供給された成形孔の上方に配置されて昇降動作する上型とを具備して成る米飯成形装置において、定量シャリの両角面を同時に押圧する略Ｌ字形状の一対の分割型枠を対向配置し、前記一対の分割型枠は、該分割型枠それぞれを互いに反対方向に移動させるスライド機構に連繋されることによって定量シャリの対角線上に沿って互いに接離方向に移動可能にしたことを特徴とする米飯成形装置。
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