JP6418707B1 - 散薬分包機、散薬分包機の散薬収容容器保管棚、散薬分包機の散薬収容容器 - Google Patents

散薬分包機、散薬分包機の散薬収容容器保管棚、散薬分包機の散薬収容容器 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便な構造、省スペース、低廉な価格、かつ、操作性に優れ、散薬のこぼれ出しのない、散薬収容容器を保管棚から放出装置へと移送する移送装置付きの自動式の散薬分包機を提供すること。【解決手段】散薬を放出するために収容することができ、散薬放出装置に取り付けられることができ、散薬を放出する排出口と、前記排出口を遮蔽する遮蔽部とを有する略直方体の散薬収容容器を保管できる散薬収容容器保管棚であって、前記排出口が略水平方向であるように前記散薬収容容器を保管できること、また、そのような散薬収容容器保管棚を用いた散薬分包機であること。【選択図】図2

Description

本発明は、散薬を分包する散薬分包機に関し、特に、散薬分包機の一部である散薬収容容器を保管する散薬収容容器保管棚、及び散薬収容容器にも関する。
散薬調剤業務に関し、従来の装置においては、事前に所定の薬剤について1処方分の分量を薬剤師が計量台で計量してから、これを装置に投入することで、配分装置で所定包数分に分割して、分割した散薬を包装機で1包ずつ個包化するものであった。
これに対して近年、薬剤師による事前計量の作業の負担を軽減するために、装置にて1処方分の計量を自動的に行うことができる装置及びシステムが実用化している。
例えば特許文献1では、薬剤が充填された薬剤容器を、薬剤棚部領域の容器保管装置に保管しておき、分包するために薬剤を払い出す際には、該当する薬剤容器を、ロボットのハンド部に保持して、容器移動手段を用いて、薬剤分割領域の容器載置装置へと移送し、その後、薬剤を分割し、包装する薬剤払い出し装置の技術思想が開示されている。
この装置においては、あらかじめ棚に多数の薬剤を収容した容器を配列しておき、これを容器移動手段である、アーム部材、ハンド部を有する多関節ロボットを用いて、容器載置装置へと移送する方式をとっており、複雑で高価格にならざるを得なかった。
また、この薬剤収容容器をロボットで移送中に、容器出口から薬剤がこぼれ出さないように、容器の出口を鉛直方向の上側に向けておく(縦置き)必要もあり、同様に保管装置の棚に置く場合でも、薬剤のこぼれ出しを防ぐため、容器の出口を上側に向けるようにしている。
しかし、薬剤を払い出すためには、容器の出口を水平方向に向ける(横置き)必要があるので、ロボット側にて保持した薬剤容器を回動する機構が必要となり、これも移送装置の構造を複雑にする要因となっている。
更に、容器保管装置の棚に薬剤容器を縦置きするために、横置きの場合に比べ、同一面積(間口)に設置できる薬剤容器の数が少なくなり、調剤の要求に応じられないという問題もある。
また、移送装置の構造上も、上下の棚段数を増やすと、ロボットの保持部の必要な上下移動量が増えるので、多関節ロボット全体を垂直軸に取り付け、これを上下するための別の駆動軸が必要となる。
このため特許文献1の装置では、少なくとも、昇降機構、水平多関節ロボット(スカラ型ロボット)、回動機構という、多数の軸数のロボット機構が必要となり、装置を複雑化している。
更に、特許文献1においては、容器保管装置としては、略水平方向に回転する縦型のドラム部材が好適であるとしており、そのため、ドラム部材を回転させる機構が必要であり、また、薬剤容器を保管している状態で全ての薬剤容器を目視したりアクセスしたりできず、効率のよい調剤作業ができないという問題もある。
これらのことから、機構を簡素化し、低廉な製造コストを実現するためには、薬剤容器の姿勢を変えないで移送することが望ましい。しかしながら、その際には、以下に述べるような2点の問題点がある。
図17は、従来の散薬収容容器の説明図である。散薬収容容器1は、その内部に散薬Pを収容している。図17(a)に示すように、散薬収容容器1の左側には軸2に回動自在に支持された遮蔽板3が設けられ、薬剤Pの排出口4を閉鎖している。
図17(b)は、散薬収容容器1の排出口4の遮蔽板3を図示しない手段によって開いた状態を示している。遮蔽板3が開いて、別の振動手段などで駆動すると、排出口4から薬剤Pは矢印5の方向に落下することができる。第1の問題点としては、振動駆動を与えない状態で、遮蔽板3を開けただけで、P1のように排出口4の先端の薬剤Pの山が少し崩れて落下してしまうことである。
非特許文献1に記載の論文「散剤予製機による分包精度と粉体物性との関連性」の表7.各散剤および顆粒剤の物性地の測定結果(図18に転載)には、代表的薬剤の安息角と崩壊角が示されている。
散薬のような粉粒体を積み上げたときに自発的に、崩れることなく安定を保つ斜面の最大角度を「安息角」と呼ぶ。一方「崩壊角」は安息角で静止している粉体の堆積に一定の衝撃を与えて崩れたときの角度を示す。
ここで、遮蔽板と散薬収容容器の底面とのなす角度が、安息角(または崩壊角)より大であると、遮蔽板に接触する状態で散薬が集まっていると、静止状態で(または衝撃を与えながら)遮蔽板を開いた場合に、散薬がこぼれ出る恐れがある。
次に、第2の問題点を説明する。図17(c)は散薬収容容器1の排出口4の遮蔽板3を図示しない手段によって閉じた状態を示している。ここでは、模式的に大きく描いているが、一部の散薬P2が遮蔽板3と排出口4の間に挟まる可能性がある。その結果、遮蔽板3は密閉することができず、すき間が出来てしまう。
散薬の形状は多様だが、顆粒と呼ぶような大きな粒径のものが挟まるとそのすき間は大きい。この状態で、排出口4を少し下に向けると、さらに薬剤がこぼれ出す。
このような2点の問題点による不必要な散薬のこぼれ出し量は、僅かであったとしても、そのこぼれ出した散薬がどこに落下して付着するのかの管理が難しく、結果として意図しない他薬剤とのコンタミネーションに繋がる恐れがある。
国際公開 2015/076267号 (YP04)
病院薬学 Vol.19,No.2(1993)
解決しようとする課題は、上記問題に鑑み、簡便な構造、省スペース、低廉な価格、かつ、操作性に優れ、散薬のこぼれ出しのない、散薬収容容器を保管棚から放出装置へと移送する移送装置付きの自動式の散薬分包機を提供することである。
上記課題を解決するために、第1の本発明は、散薬を放出するために収容することができ、散薬放出装置に取り付けられることができ、散薬を放出する排出口と、前記排出口を遮蔽する遮蔽部とを有する略直方体の散薬収容容器を保管できる散薬収容容器保管棚であって、前記排出口が略水平方向であるように前記散薬収容容器を保管できることを特徴とする。
ここで、略直方体とは、おおむね直六面体であるが、外観上、部分的に凹凸があったり、一部が曲面で形成されたりしているものも含むものとする。
ここで、排出口は、略直方体の散薬収容容器の底面から立ち上がる一側面の下端部に形成されており、排出方向は略水平方向になっている。このようにすると、散薬収容容器を散薬放出装置に取り付ける場合とほぼ同じ姿勢であるため、散薬収容容器保管棚から散薬放出装置へと移送する機構が単純になる。
また、第1の本発明の散薬収容容器保管棚であって、該散薬収容容器保管棚の前面に、散薬収容容器の、前記排出口が設けられた側面と対向する側面を配列したことを特徴としてもよい。
このようにすると、特に、散薬収容容器を排出口が略水平方向であるように設置した際の、散薬収容容器の略直方体の奥行より高さが小さい場合に、散薬収容容器保管棚の前面の単位面積当たりに最多個数の散薬収容容器を配置することができ、取扱者の操作性に優れ、かつ、狭隘な薬局のスペースを有効に利用することができる。
また、第1の本発明の散薬収容容器保管棚であって、前記散薬収容容器を載置する散薬収容容器載置台が扉部に設けられ、かつ、該扉部が開閉可能であることを特徴としてもよい。
このようにすると、散薬収容容器保管棚の背面に設けられた散薬収容容器移送装置(後述)の調整や保守作業が前面からできるため、設置スペースが少なくなるなどの効果がある。
次に、第2の本発明は、散薬分包機であって、
A)散薬収容容器と、
B)第1の本発明に記載の散薬収容容器保管棚と
C)前記散薬収容容器保管棚から前記散薬収容容器を移送する散薬収容容器移送装置と、
D)前記散薬収容容器移送装置から、前記散薬収容容器の移送を受けて、前記排出口が略水平方向であるように該散薬収容容器を取付けて、散薬を放出する散薬放出装置と、
E)前記散薬放出装置から放出された散薬を包装する散薬包装装置と
を有することを特徴とする。
このようにすると、散薬収容容器は、保管棚には排出口が略水平方向であるように保管されており、一方、散薬放出装置にも、散薬収容容器が同じ姿勢でセットされるため、散薬収容容器移送装置を単純な構造とすることができ、経済的メリットが大きい。
特に、第2の本発明の散薬分包機において、散薬収容容器移送装置が、
前記散薬収容容器を保持する散薬収容容器保持部と、
前記散薬収容容器保持部を、第1の直線方向に移動可能な第1の移動部と、
前記散薬収容容器保持部を、第2の直線方向に移動可能な第2の移動部と、
前記散薬収容容器保持部を、第3の直線方向に移動可能な第3の移動部と
を有することを特徴としてもよい。
なお、ここで、第1の直線方向と第2の直線方向と第3の直線方向とは、互いに直交する、いわば、Z軸、X軸、Y軸のような形態が好ましいが、必ずしも直交していなくてもよい。散薬収容容器保管棚や散薬収容容器の構造から、直交しない3直線方向が好ましい場合もあり得る。例えば、散薬収容容器が水平面より傾いて取り付けられるような場合に第3の直線方向(Y軸)をこの角度に一致させるという構造であってもよい。
また、このような散薬収容容器移送装置において、前記散薬収容容器を、排出口が略水平方向の姿勢のまま、前記散薬収容容器保管棚から前記散薬放出装置へと移送することを特徴としてもよい。
このような構造の移送装置は、構造が単純化でき、複雑な制御も不要であるため、装置の製造コストが安価にでき、経済的なメリットが大きい。
また、第2の本発明の散薬分包機において、前記散薬収容容器は、前記散薬収容容器を前記排出口が略水平方向であるように設置した際の、前記散薬収容容器の略直方体の奥行より高さが小さいことを特徴としてもよい。
このようにすると、散薬収容容器保管棚に散薬収容容器を排出口が略水平方向であるように設置した際に、散薬収容容器保管棚の前面の単位面積当たりに最多個数の散薬収容容器を配置することができ、取扱者が、全ての散薬収容容器を目視し、アクセスすることができるため、操作性に優れ、かつ、狭隘な薬局のスペースを有効に利用することができる。
また、第2の本発明の散薬分包機において、前記散薬収容容器は、前記排出口を更に遮蔽する追加遮蔽部を有することを特徴としてもよい。
このようにすると、排出口を遮蔽する遮蔽部を二重に有することになるため、散薬収容容器の姿勢を排出口が略水平を向いたまま、姿勢を変えずに移動した場合に、散薬のこぼれ出しを防止することができる。
また、万一、遮蔽部での散薬の挟み込みが発生したとしても、追加遮蔽部によって、散薬収容容器の外への散薬のこぼれ出しを防止することができる。
あるいは、追加遮蔽部を有する場合に、散薬収容容器において、前記遮蔽部は電気的制御により開閉され、前記追加遮蔽部は、前記散薬放出装置に着脱することにより、機械的に開閉されることを特徴としてもよい。
このようにすると、散薬放出装置に取り付ける際に、まず、追加遮蔽部が機械的に開放され、次に遮蔽部が電気的に開放されることとなり、散薬の静止状態を見極めてから追加遮蔽部、遮蔽部の順に開放されることから、散薬のこぼれ出しを更に防止することができる。
また、追加遮蔽部の開閉を機械的に行うため、制御機構や駆動機構を必要とせず、コストが低い構成が実現できる。
なお、遮蔽部、追加遮蔽部の開放順番は、上に述べたのと逆、あるいは同時であっても、装置の構造などにより、より有効な場合もあり得る。
また、遮蔽部の開閉は、移送中は閉であるが、それ以外の状態では、これまでに述べた条件(タイミング)によらずに、電気的制御で開・閉を選択することも、使用状況によっては有効な場合もある。
更に、追加遮蔽部の開閉も、機械的手段ではなく、電気的手段により、所望のタイミングで開閉することも、使用状況によっては有効なこともある。
あるいは、第2の本発明の散薬分包機において、前記散薬収容容器は、前記遮蔽部の遮蔽面の、遮蔽部近傍の底面となす角度が、前記遮蔽部が開いた際に静止状態で散薬の崩れない角度以下であることを特徴とする。
ここで、静止状態で散薬の崩れない角度とは、一般に安息角と呼ばれ、散薬の材質や粒径によって定まるものであり、遮蔽部、例えば遮蔽のための平板の角度がそれ以下であれば、遮蔽のための平板を回動などの手段で開放したとしても、そのままでは散薬がこぼれ出すことはない。
本発明の散薬分包機において、前記散薬収容容器は、散薬収容容器の底部の中央部が水平で、前方(排出口側)と後方(排出口と反対側)がやや上方に向かって傾斜していることを特徴としてもよい。
このようにすると、放出前には散薬の意図しないこぼれ出しを防ぐとともに、放出時には効率よく放出することができる。
本発明の、散薬分包機、散薬分包機の散薬収容容器保管棚、散薬分包機の散薬収容容器によれば、簡便な構造、省スペース、低廉な価格、かつ、操作性に優れ、散薬のこぼれ出しのない、散薬収容容器を保管棚から放出装置へと移送する移送装置付きの自動式の散薬分包機を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る散薬分包機の構成図である。 本発明の一実施形態に係る散薬分包機の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る散薬分包機の断面図である。 本発明の一実施形態に係る散薬分包機の部分の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る散薬分包機の部分の正面図である。 本発明の一実施形態に係る散薬収容容器の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る散薬収容容器の断面図である。 本発明の一実施形態に係る散薬収容容器保管棚の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る散薬収容容器保管棚の部分の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る散薬収容容器移送装置の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る散薬放出装置の断面図である。 本発明の一実施形態に係る散薬放出装置と散薬収容容器とを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る散薬包装装置の円盤配分部の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る散薬収容容器の着脱状況を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る散薬収容容器の着脱状況を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る散薬収容容器の着脱状況を示す斜視図である。 従来の散薬収容容器の説明図である。 本発明に係る安息角及び崩壊角の説明図である。
図1は本発明の一実施形態に係る散薬分包機のブロック図であり、図2は本発明の一実施形態に係る散薬分包機100の斜視図であり、図3は本発明の一実施形態に係る散薬分包機100の断面図であり、図4は本発明の一実施形態に係る散薬分包機の部分の斜視図であり、図5は本発明の一実施形態に係る散薬分包機の部分の正面図である。
る。
散薬分包機100は、分包される散薬を収容している散薬収容容器200と、散薬収容容器を保管している散薬収容容器保管棚500と、散薬収容容器保管棚500から散薬収容容器200を移送する散薬収容容器移送装置600と、散薬収容容器移送装置600から、散薬収容容器200の移送を受け、それを取付けて、散薬を放出する散薬放出装置300と、散薬放出装置300から放出された散薬を分配し包装する散薬包装装置400とから構成される。
但し、これらの装置の切り分けは、これに限定されず、同等の機能を発揮できればどのような切り分けであってもよい。
以下に各構成要素につき、説明する。
<散薬収容容器200>
本発明の一実施形態を、図面を用いて説明する。図6は本発明の一実施形態に係る散薬収容容器200の斜視図であり、図7は本発明の一実施形態に係る散薬収容容器200の断面図である。
散薬収容容器200は、略直方体の、底面を有する箱型形状で、長手方向を略水平方向として置かれている。この姿勢を横置きとする。
また、全体の形状は、散薬収容容器200を排出口202が略水平方向であるように設置した際の、散薬収容容器200の略直方体の奥行より高さが小さくなっている。
これは、散薬収容容器に散薬を装填する際の作業性に優れ、また、散薬収容容器保管棚の前面の単位面積当たりに最多個数の散薬収容容器を配置することができるためである。
散薬収容容器200は、上部に上蓋201、下部側面に散薬の排出口202、排出口202の出口部分に排出口202を遮蔽する遮蔽部(遮蔽板)203、遮蔽部203を回動自在に保持する遮蔽部回動軸204、遮蔽部203よりも容器の外側部分に設けられた追加遮蔽部205、追加遮蔽部205を回動自在に保持する追加遮蔽部回動軸206、遮蔽部203及び追加遮蔽部205を閉鎖方向に付勢している板バネ207、遮蔽部203の下端に設けられ、押されると遮蔽部203が開放方向に回動できる押し板208、底面外側に磁性体である鉄板209を有している。
更に、散薬収容容器200は、後述する散薬収容容器移動装置600による移動のために、上蓋外側に磁性体である鉄板211、遮蔽部側の側面の上部に一対の装着ガイド穴212、213、及び、底面に種々の情報を保持できるRFIDタグ214を有している。
なお、閉鎖方向に付勢する手段は、板バネに限定せず、コイルバネなどの弾性体や慣性質量体などであってもよい。また、遮蔽部203と追加遮蔽部205とを共通の板バネ207で付勢することは、部品点数の削減の効果は大きいが、各々の遮蔽部に別々の付勢手段を設けてもよい。遮蔽部の質量や開閉タイミングなどにより、別々の方が有利な場合もあり得る。
散薬収容容器200を水平面に載置した場合の底面は、図に示すように、中央部が水平で、前方(排出口側)と後方(排出口と反対側)がやや上方に向かって傾斜している、なべ底状の形状をしている。これは、収容されている散薬の漏れ出しを防止するために排出口202に近づきすぎないように、また、排出時に収容されている散薬の排出を容易にするために後方に集まりすぎないように意図したものである。
但し、底面が、水平あるいは非水平の全面均一な平面である場合もあり得る。散薬の性質、散薬収容容器の取り扱い方法などにより、加工が容易な均一平面とする方が有利な場合もあり得る。また、前方、後方のどちらか一方のみが、やや上方に向かって傾斜している場合でも、先に述べた効果はある程度得られる。
また、散薬収容容器200の排出口202近傍の底面と、遮蔽部203とのなす角度Aは、30度程度となっている。これは、後述するように、散薬放出装置に散薬収容容器200が載置される際には、排出口202近傍の底面が水平に載置されるため、遮蔽部203の遮蔽面の、水平面となす角度を、前記遮蔽部203が開いた際に静止状態で散薬の崩れない角度(安息角という)以下となるようにしたものである。
図18は本発明に係る安息角及び崩壊角の説明図であり、ここで、例えば、安息角について、粉末系散剤では、43.5−54.5度、細粒では、31.0−34.5度、顆粒剤では、36.0−36.5度となっている。
従って、角度Aが30度であれば、ほぼ、どのような散薬であっても、安息角より小さくなり、静止状態での散薬の崩れを防止できる。
但し、使用する散薬によっては、更に大きい角度(35度、40度など)でよい場合もあり、あるいは、崩壊角(13.0−32.0度)も考慮して、更に小さい角度(25度、20度、15度など)に設定しても有効な場合もある。
この実施形態では、遮蔽部203は、排出口202の上方に回動中心を有する板状のもので、遮蔽板と呼んでもよい。但し、板状であることに限定されず、棒状や柱状あるいはその他の形状であって、少なくとも排出口202を遮蔽する部分が平面であればよいとする。また、その開閉方法も、板状の端部を回動中心とするものに限定されず、スライド形式や、両開き扉など種々の形状が考えられる。
<散薬収容容器保管棚500>
図8は本発明の一実施形態に係る散薬収容容器保管棚の斜視図である。
図2、図3及び図8に示すように、散薬収容容器保管棚500は、左側扉部501及び右側扉部502と、各々の扉部に設けられた、4段で、各段に4台ずつの散薬収容容器200を載置できる散薬収容容器載置台503とを有する。
左側扉部501はその左端の上下に軸受504、505を具備し、散薬分包機100の本体に軸支され、右側扉部502はその右端の上下に図示しない軸受を具備し、散薬分包機100の本体に軸支され、観音開き状に開くことができる。
ここで、散薬収容容器載置台503を、左右の扉部に設けたのは、扉部を開くことにより、後述する散薬収容容器移送装置600へのアクセスを容易にするためである。
すなわち、散薬収容容器移送装置が、散薬分包機の前面から見て後方に設けられているため、散薬収容容器移送装置の調整や保守作業をする場合には、散薬分包機の背面から行う必要があり、そのため散薬分包機を壁面に接して配置できないという問題があったが、この扉部が開くことによって、散薬分包機前面からの調整や保守が可能となり、散薬分包機の設置スペースの削減が可能となる。
なお、扉の枚数・構造は、2枚の扉で観音開きが好適であるが、それに限定せず、1枚扉であっても、3枚以上の扉であってもよく、開閉も、片開き、スライド式、跳ね上げ式など、どのような方式であってもよい。散薬収容容器の数、大きさなどにより、適宜、定めればよい。
更に、左側扉部501の前側にはヒンジ506、507によって開閉自在の左側透明カバー508、右側扉部の前側には図示しないヒンジによって開閉自在の図示しない右側透明カバーが設けられている。
透明カバーを設けたのは、塵埃の侵入を防止し、また、部外者によるアクセスを規制するものであり、錠剤管理上、鍵(図示せず)を取付ける場合もあるし、機械安全管理上、扉の開閉検知装置(図示せず)を付加して、装置が動作中に扉の開閉があった場合に、この検知信号によって装置を停止する制御を行うようにしてもよい。
また、カバーを透明にしたのは、全ての棚の散薬収容容器を、装置の前面側に並べて、係員が一目でそれを目視できるようにするためである。図示しないが、各散薬収容容器に対応した棚の部位にLED表示などによって、その容器残量を表示するようにしてもよい。
図9は本発明の一実施形態に係る散薬収容容器保管棚の部分の斜視図である。図の右側は、散薬収容容器200が散薬収容容器載置台503に装着された状態、図の左側は散薬収容容器200が取り外された状態を示している。
散薬収容容器載置台503には、散薬収容容器200の底面側がはまり込む形状の溝部509が設けられている。
更に、溝部509にはその底部にRFIFリーダ510が設置されており、RFIDタグの読み取りが可能なように、図示しない電気回路が設けられている。
また、散薬収容容器載置台503への散薬収容容器200の取付け状態は、図3に示すように装置側面から見て、1段目から4段目まで、全て前後方向が一致し、さらに底面は装置前方が若干持ち上がった、略水平状態で載置されている。さらに後述する散薬放出装置300に取り付けられた散薬収容容器200も同じ姿勢(位置関係)になっている。
なお、散薬収容容器200は、係員によって装置前面側から散薬収容容器載置棚503へ装着可能なようになっている。
<散薬収容容器移送装置600>
図10は本発明の一実施形態に係る散薬収容容器移送装置600の斜視図であり、散薬収容容器移送装置600は、散薬収容容器保管棚500の背面側に設けられており、互いに直交する3軸上を移動する第1の移動部610、第2の移動部620、第3の移動部630を有している。
ここで、第1の移動部610は、電動スライダであることが好ましく、鉛直方向(Z軸方向)に延伸する左右一対の電動スライダ611、612で構成され、スライダに設けられたテーブル613が対向している。
第2の移動部620は、電動スライダであることが好ましく、第1の移動部610の対向するテーブル613の間に設置され、水平で左右の方向(X軸方向)にスライダが延伸しており、スライダにはテーブル621が設けられている。
第3の移動部630は、電動スライダであることが好ましく、第2の移動部620のスライダに設けられたテーブル621に設置され、水平で前後の方向(Y軸方向)にスライダが延伸している。
更に、第3の移動部630のスライダに設けられたテーブル631に、散薬収容容器保持部640が設けられている。

散薬収容容器保持部640は、上面は第3の移動部630のテーブル631に固定されており、下面には、図9にも示すように、散薬収容容器保持部640が散薬収容容器200を保持する位置にきたときに、散薬収容容器200の上面の鉄板211に対向して近接する位置に電磁石641が取付けられている。
更に、散薬収容容器保持部は、2本のガイドピン642、643を有しており、これらのガイドピン642、643は散薬収容容器200側の装着ガイド穴212、213に嵌合するようになっている。
<散薬放出装置300>
図11は本発明の一実施形態に係る散薬放出装置300の断面図であり、図12は本発明の一実施形態に係る散薬放出装置300と散薬収容容器200との関係を示す斜視図である。
散薬放出装置300は、固定板303、固定具304、計量部305、振動ベース306、板バネ307、散薬収容容器取付部308、第1の電磁石309、鉄材310、第2の電磁石311、遮蔽部開閉部312を有している。
固定板303は、散薬放出装置300全体を保持するもので、散薬分包機100の筐体内に強固に固定されている。
固定具304は、固定板303の上に、脚部と脚部に支持される平板部を有して設けられ、その上に装置の要素が固定される。
計量部305は、固定具304の平板上に設置され、その上面に振動ベース306が載置されるので、この振動ベース306に搭載された全質量が計量部305に負荷されることで、質量測定ができるようになっている。
計量部305としては、台秤が好適であるが、それに限定されず、ロードセルなど、その上部に載置されるものの重量が計測できるものであればよい。
振動ベース306は、散薬の出口方向(前方)が低く傾斜する脚部と、脚部に支持される傾斜平板部とを有する。
板バネ307は、2セットあり、振動ベース306の傾斜平板部の前方と後方とからから上方に延伸し、散薬収容容器取付部308を保持する。
第1の電磁石309は、振動ベース306に固定され、一方、散薬収容容器取付部308には磁性を有する鉄材310が、それぞれ相対して僅かな間隙を保持して配置されている。これによって第1の電磁石309に交流的電気波形を入力すると、鉄材310が第1の電磁石309に引き寄せられたり、離れたりという振動的挙動を示す。
その結果として散薬収容容器取付部308は板バネ307を介して振動ベース306に取り付いているので、散薬収容容器取付部308全体として、図面での上下方向と左右方向が合成された振動を行うことができる。
これらの、振動ベース306、第1の電磁石309、板バネ307、散薬収容容器取付部308の鉄材310を総称して、散薬放出部320と呼ぶ。
但し、散薬放出部320の構成は、電磁石によるものに限定されず、少量ずつ散薬を放出できるものであれば、圧電素子による振動発生であってもよく、あるいは、振動に限定されず螺旋スクリュー駆動や、それ以外のものであってもよい。
第2の電磁石311は、散薬収容容器取付部308の上面に着磁面を露出させた状態で設けられる。これは、散薬収容容器200の底面に取付けられた鉄板209を、通電により吸着し、散薬収容容器取付部308に散薬収容容器200を固定して保持することができる。
なお、図2に示すように、散薬収容容器取付部308に取り付けられる散薬収容容器200は、装置側面から見て、散薬収容容器載置台503の1段目から4段目までに載置された状態と、前後方向が一致し、さらに底面は装置前方が若干持ち上がった、略水平状態で載置されている。
また、散薬収容容器取付部308の底部には、散薬収容容器200の底面に貼り付けられたRFIDタグ214に対応する位置にRFIFリーダ315が設置されている。
遮蔽部開閉部312は、直動型電磁ソレノイドであり、散薬収容容器取付部308の下面に取付けられ、散薬収容容器200の遮蔽部203に設けられた押し板208を押すことにより、遮蔽部203を開放する機能を有する。
なお、この遮蔽部開閉部312は、直動型電磁ソレノイドと遮蔽部側の押し板208とによる機構に限定せず、例えば、モータにリードスクリューを直結してモータの回転を直線運動として押し板208を押したり、押し板を用いて、あるいは押し板を用いず、散薬放出装置300側に設けた各種の駆動源を動作させて、リンク機構により遮蔽部203を回動したりするなど、種々の公知の作動機構を用いてもよい。
<散薬包装装置400>
本発明の一実施形態を、図面を用いて説明する。図13は本発明の一実施形態に係る散薬包装装置400の円盤配分部401の斜視図である。
散薬包装装置400は、散薬放出装置300から放出された散薬を円盤402上で受け取り配分する円盤配分部401と、円盤配分部401で配分された散薬を下方へ落下させるホッパ・シュート403と、ホッパ・シュート403の出口に分包紙を配置し、その分包紙に散薬を封入して包装する散薬包装部404とを有する。
円盤配分部401は、左右2セットの左円盤配分部401Aと右円盤配分部401Bとから構成される。その各々に対して散薬放出装置300が2台配置されているため、1つの円盤配分部401に、4台の散薬放出装置300が配置されることになる。更に、散薬分包機100全体としては、このような円盤配分部401が複数セット配置されることもある。
なお、これらの配置台数は例示であり、これより少なくてもよく、あるいは、多くてもよい。適宜、用途目的によって選択すればよい。
切り出された散薬は、ホッパ・シュート403を介して下方に落下し、ホッパ・シュート403の出口に対応して配置された分包紙に散薬を封入することのできる散薬包装部404が配置されている。
次に、このような構成の本発明の一実施形態に係る動作について説明する。
<散薬収容容器載置ステップ>
図9の右側の図に示すように、散薬収容容器200は、散薬を収容した状態で、係員によって、散薬収容容器保管棚500の所定の散薬収容容器載置台503の溝部509に載置される。
ここで、溝部509にはその背面にRFIFリーダ510が設置され、一方、対向して散薬収容容器200の底面にはRFIDタグ214が貼り付けられているので、この双方が近接することによって、該当の溝部509にどのような散薬収容容器200が取付けられたかを認識することができる。
なお、このRFIDタグ214には、例えば、
1)事前に散薬を充填したときに入力される「薬剤名称」「消費期限」「充填量」
2)処方の都度入力される「処方番号」「払出し量」「現在予想残量」
などが入力される。
<散薬収容容器保持ステップ>
散薬収容容器200が散薬収容容保管棚500に保管されている状態で、分包作業が必要になると、図示しない制御部が、散薬収容容器移送装置600に指示して散薬収容容器保持部640を所望の散薬収容容器200のところへ移動させる。
ここで、散薬収容容器保持部640は、第3の移動部630のテーブル631に固着しているので、第3の移動部630が、必要があれば散薬収容容器保持部640を装置前面から見て後方に水平移動し、次に、第2の移動部620が、散薬収容容器保持部640を装置前面から見て左右方向に水平移動し、次に、第1の移動部610が散薬容器保持部640を鉛直方向に移動し、最後に、第3の移動部630が、散薬収容容器保持部640を所望の散薬収容容器200の直上部に近接させる。
すなわち、散薬収容容器保持部640は、電磁石641を有しており、その電磁石641が散薬収容容器200の上面の鉄板211に対向して近接する位置に到達する。
更に、散薬収容容器保持部640は、2本のガイドピン642、643を有しており、これらのガイドピン642、643は、第3の移動部630の電動スライダの装置前方方向の移動によって散薬収容容器200側の装着ガイド穴212、213に嵌合し、位置決めされるようになっている。
ここで、図示しない制御部の指示で、電磁石641が励磁されると、散薬収容容器200は散薬収容容器保持部640によってしっかりと保持される。
<散薬収容容器移送ステップ>
次に、散薬収容容器200を散薬放出装置300へと移送する。図10を例に説明する。
まず、散薬収容容器移送装置600の第3の移動部630が、散薬収容容器保持部640を装置前面から見て後方(奥側)に水平移動させる。
次に、第2の移動部620が、散薬収容容器保持部640を装置前面から見て左右方向に水平移動させ、更に、第1の移動部610が散薬容器保持部640を鉛直方向に移動させ、最後に、第3の移動部630が、散薬収容容器保持部640を装置前面から見て前方(手前側)に水平移動させ、散薬収容容器保持部640を散薬放出装置300の所望の散薬収容容器取付部308に近接させる。
図中に、第2の移動部620、及び第2の移動部620に連結する第3の移動部630、第3の移動部に連結する散薬収容容器保持部640が2個所示されているが、これは、図中の矢印のように、第1の移動部610によってそれらの要素が鉛直方向に移動しうることを示したものであり、それらの要素が、複数存在することを示すものではない。
なお、このような散薬収容容器保持部640の3軸方向(X−Y−Z軸方向)の座標移動は、この順序に限定するものではなく、水平と鉛直の移動順序が逆になってもよい。
また、ガイドピン642、643は補助保持手段として、万一電源が遮断された場合であっても、散薬収容容器200が脱落することを防止している。
なお、第1の移動部610、第2の移動部620、第3の移動部630のそれぞれの電動スライダは、スライダ自体に絶対座標センサを内蔵しているので、常時、XYZ座標位置を制御部800に送信することができる。この絶対座標を知って、図示しない制御部は、散薬収容容器200を所定の位置に移動させることができる。
<散薬収容容器取付ステップ>
次に、移送された散薬収容容器200を散薬放出装置300の散薬収容容器取付部308に取り付ける。
図14は、本発明の一実施形態に係る散薬収容容器200を、散薬収容容器取付部308に取付け、取り外しを行う状況を示す斜視図である。また図15及び図16は本発明の一実施形態に係る散薬収容容器200の取付け、取り外し動作における散薬収容容器200の排出口202近傍の動作を示す断面図である。
図14(a)に示すように、移送されてきた散薬収容容器200が、散薬収容容器取付部308の直上部に到着する。
次に、図14(b)に示すように、散薬収容容器200は、第1の移動部610の鉛直方向下方への動きによって、散薬収容容器取付部308に当接し、その状態で、散薬放出装置300の第2の電磁石311が励磁され、散薬収容容器200の底面に取付けられた鉄板209を吸着することで、散薬放出装置300に散薬収容容器200がしっかりと固定される。
なお、その際に、散薬収容容器200の底面に貼り付けられたRFIDタグ214と、散薬収容容器取付部308に設けられたRFIDリーダ315とが近接することで、この間の情報の伝達がなされ、どの散薬収容容器200が、4台の散薬放出装置300のどれに取付けられたかを認識することができる。
また、図14(c)に示すように、散薬収容容器保持部640は、散薬収容容器200を散薬収容容器取付部308に取り付けた後には、電磁石641の励磁を止め、第3の移動部630の後方(奥側)への動きにより、散薬収容容器200から離間する。
<散薬収容容器の排出口の状態>
散薬収容容器200は、散薬収容容器保管棚500に保管されている状態では、図15(a)及び図16(a)のような、遮蔽部203「閉」、追加遮蔽部205「閉」の状態であるので、排出口202は二重に閉鎖された状態になっており、多少、衝撃があったとしても散薬がこぼれることはない。
この状態で、散薬収容容器200は、散薬収容容器保管棚500に保管されており、更に、その状態(姿勢)を変えずに、散薬収容容器移送装置600によって、散薬放出装置300へと移送される。
ここで、図15(a)に示すように、排出口202近傍の、散薬放出装置300に取り付けられると水平になる底面と、遮蔽部203の遮蔽面とのなす角度Aが、安息角以下になっているため、散薬放出装置300に取り付けられたあとで、遮蔽部203を開放しても散薬がこぼれ出る恐れは少ない。
散薬収容容器200が、散薬収容容器取付部308に取り付けられる際には、追加遮蔽部205の左右に設けられた突起部210が、容器取付ガイド体313の斜面部314に押し当てられることによって、追加遮蔽部205は、開状態となる。このときは図15(b)の遮蔽部203「閉」、追加遮蔽部205「開」の状態になる。
この状態が散薬放出装置300の待機状態となる。この状態では、散薬収容容器200は、前方(排出口側)がやや低く傾斜した状態であり、遮蔽部203近傍の底面が水平となっている。そのため、遮蔽部203の遮蔽面と遮蔽部203近傍の底面とのなす角度は、安息角となっており、静かに遮蔽部203を開けた場合には、それだけでは散薬がこぼれ出すことはない。
<散薬放出ステップ>
次に、この散薬収容容器200から薬剤Pを所定質量分放出するように指示があると、まず遮蔽部開閉部312が駆動され、それにより散薬収容容器200の遮蔽部203が開く。このときは図15(c)及び図16(c)の遮蔽部203「開」、追加遮蔽部205「開」の状態になる。
この後、散薬排出口202の下部にその面を配置させた散薬包装装置400の円盤分配部401の円盤402を一定速度で回転させ、引き続き、第1の電磁石314を駆動して、第3のベース313に振動を与えると、これに結合されている散薬収容容器200も振動するので、散薬排出口202から散薬が回転する円盤402にドーナツ状に堆積していく。
このとき計量部305によって、第1のベース上の全質量は連続的に計量されており、あらかじめ定めた所定質量(例えば処方箋で指定された分量)に達したとき、すなわち、所定量が放出されて所定質量が減じたときに電磁石314の振動を停止し、円盤402の回転も停止する。
それと同時または若干の時間を置いて、遮蔽部開閉部312の駆動が解除されると、排出口202の遮蔽部203は閉鎖される。
これによって、外部から振動等の外乱が加わっても、排出口202近傍の散薬Pがこぼれ出すことはない。
<散薬包装ステップ>
次に、円盤配分部401の円盤402上にドーナツ状に形成された散薬の山を、円盤402を所定角度ずつ回転停止して、制御部から指示される円周分割数(たとえば10等分)で配分し、図示しない切り出し部で切り出すことで1包分に分配する。
切り出された散薬は、ホッパ・シュート403を介して下方に落下し、ホッパ・シュート403の出口に設けられた散薬包装部404の分包紙に薬剤Pが封入される。このようにして、例えば、1処方10包の分包状態が完成する。
<散薬収容容器取り外しステップ>
一連の処理が終了した後で、散薬収容容器200を散薬収容容器取付部308から取り外して、散薬収容容器保管棚500に戻す際は、散薬収容容器保管棚500から散薬収容容器取付部308へ移送したのと逆の手順によればよい。
すなわち、図14(c)のように散薬収容容器保持部640を散薬収容容器200に近接させ、図14(b)のように電磁石641を励磁して散薬収容容器200を保持し、図14(a)のように散薬収容容器移送装置の第1の移動部610の働きにより鉛直方向上方に移動させ、更に、第2の移動部620、第3の移動部630の働きにより、散薬収容容器200を所定の散薬収容容器載置部503へと戻す。
散薬収容容器200を取り外す際には、遮蔽部203及び追加遮蔽部205は、閉鎖方向への共通の付勢手段である板バネ207(図6及び図15(c)に示す、なお、図15(a)では図示を省略)が作用して、排出口202が二重に遮蔽(閉鎖)され、移送中に姿勢変換を行わなくても、散薬のこぼれ出しの心配なく散薬収容容器保管棚500へ戻すことができる。
なお、このステップは、散薬を配分する動作をしている最中でも、可能である。
これまでの説明では、散薬収容容器200の移動を行う第1から第3の移動部610、620、630を電動スライダの互いに直交する3軸構成としたが、その各軸をベルトやチェーンで機構的に移動させるものであっても、同様の効果を得ることができる。
また、これまでの説明で、電磁石に吸引される部分を、磁性体である鉄板あるいは鉄材として記述したが、電磁石に吸引されることができる物質であれば、鉄には限定されず、他の材料であってもよい。
更に、これまでの説明で、散薬放出装置、あるいは、散薬分包機に用いられる散薬収容容器については、排出口、排出口を遮蔽する遮蔽部のほかに、追加遮蔽部を有すること、あるいは/及び、遮蔽部と底面との角度が小さいことという特徴を有するとしたが、これらの特徴を有さない散薬収容容器を用いても、散薬放出装置側に遮蔽部開閉部を有するなどの特徴から、本発明の課題の解決には、ある程度の効果が得られる
なお、これまでの説明で、本発明の散薬収容容器保管棚は、散薬収容容器移送装置とともに用いられるような実施形態として説明したが、散薬収容容器移送装置を有しないで、手動で散薬収容容器を入れ替える半自動の棚付き散薬分包機にも適用可能であり、更に、散薬分包機に限定されずに、散薬分包機に事前に薬剤を充填する充填台付き薬剤棚にも適用ができる。
100 散薬分包機
200 散薬収容容器
300 散薬放出装置
400 散薬包装装置
500 散薬収容容器保管棚
600 散薬収容容器移送装置
201 上蓋
202 排出口
203 遮蔽部
204 遮蔽部回動軸
205 追加遮蔽部
206 追加遮蔽部回動軸
207 板バネ
208 押し板
209 鉄板
210 突起部
303 固定板
304 固定具
305 計量部
306 振動ベース
307 バネ
308 散薬収容容器取付部
309 第1の電磁石
310 鉄材
311 第2の電磁石
312 遮蔽部開閉部
313 容器取付ガイド体
314 斜面部
320 散薬放出部
401 円盤配分部
402 円盤
403 ホッパ・シュート
404 散薬包装部
501 左扉部
502 右扉部
503 散薬収容容器載置台
610 第1の移動部
620 第2の移動部
630 第3の移動部
640 散薬収容容器保持部
A 角度
P、P1、P2 散薬


Claims (10)

  1. 散薬を放出するために収容することができ、散薬放出装置に取り付けられることができ、散薬を放出する排出口と前記排出口を遮蔽する遮蔽部とを有する略直方体の散薬収容容器を、前記排出口が略水平方向であるように保管できる散薬収容容器保管棚であって、該散薬収容容器保管棚の前面に、散薬収容容器の、前記排出口が設けられた側面と対向する側面を配列したことを特徴とする散薬収容容器保管棚。
  2. 請求項1に記載の散薬収容容器保管棚であって、前記散薬収容容器を載置する散薬収容容器載置台が扉部に設けられ、かつ、該扉部が開閉可能であることを特徴とする散薬収容容器保管棚。
  3. A)散薬収容容器と、
    B)請求項1に記載の散薬収容容器保管棚と
    C)前記散薬収容容器保管棚から前記散薬収容容器を移送する散薬収容容器移送装置と、
    D)前記散薬収容容器移送装置から、前記散薬収容容器の移送を受けて、前記排出口が略水平方向であるように該散薬収容容器を取付けて、散薬を放出する散薬放出装置と、
    E)前記散薬放出装置から放出された散薬を包装する散薬包装装置と
    を有する散薬分包機。
  4. 請求項3に記載の散薬分包機であって、前記散薬収容容器移送装置が、
    前記散薬収容容器を保持する散薬収容容器保持部と、
    前記散薬収容容器保持部を、第1の直線方向に移動可能な第1の移動部と、
    前記散薬収容容器保持部を、第2の直線方向に移動可能な第2の移動部と、
    前記散薬収容容器保持部を、第3の直線方向に移動可能な第3の移動部と
    を有することを特徴とする散薬分包機。
  5. 請求項3に記載の散薬分包機であって、前記散薬収容容器移送装置が、前記散薬収容容器を、排出口が略水平方向の姿勢のまま、前記散薬収容容器保管棚から前記散薬放出装置へと移送することを特徴とする散薬分包機。
  6. 請求項3に記載の散薬分包機であって、前記散薬収容容器は、前記散薬収容容器を前記排出口が略水平方向であるように設置した際の、前記散薬収容容器の略直方体の奥行より高さが小さいことを特徴とする散薬分包機。
  7. 請求項3に記載の散薬分包機であって、前記散薬収容容器は、前記排出口を更に遮蔽する追加遮蔽部を有することを特徴とする散薬分包機。
  8. A)散薬収容容器と、
    B)散薬を放出するために収容することができ、散薬放出装置に取り付けられることができ、散薬を放出する排出口と前記排出口を遮蔽する遮蔽部とを有する略直方体の散薬収容容器を、前記排出口が略水平方向であるように保管できる散薬収容容器保管棚と
    C)前記散薬収容容器保管棚から前記散薬収容容器を移送する散薬収容容器移送装置と、
    D)前記散薬収容容器移送装置から、前記散薬収容容器の移送を受けて、前記排出口が略水平方向であるように該散薬収容容器を取付けて、散薬を放出する散薬放出装置と、
    E)前記散薬放出装置から放出された散薬を包装する散薬包装装置と、
    F)前記散薬収容容器の前記排出口を更に遮蔽する追加遮蔽部と
    を有する散薬分包機であって、前記散薬収容容器において、前記遮蔽部は電気的制御により開閉され、前記追加遮蔽部は、前記散薬放出装置に着脱することにより、機械的に開閉されることを特徴とする散薬分包機。
  9. A)散薬収容容器と、
    B)散薬を放出するために収容することができ、散薬放出装置に取り付けられることができ、散薬を放出する排出口と前記排出口を遮蔽する遮蔽部とを有する略直方体の散薬収容容器を、前記排出口が略水平方向であるように保管できる散薬収容容器保管棚と
    C)前記散薬収容容器保管棚から前記散薬収容容器を移送する散薬収容容器移送装置と、
    D)前記散薬収容容器移送装置から、前記散薬収容容器の移送を受けて、前記排出口が略水平方向であるように該散薬収容容器を取付けて、散薬を放出する散薬放出装置と、
    E)前記散薬放出装置から放出された散薬を包装する散薬包装装置と
    を有する散薬分包機であって、前記散薬収容容器は、前記遮蔽部の遮蔽面の、遮蔽部近傍の底面となす角度が、前記遮蔽部が開いた際に静止状態で散薬の崩れない角度以下であることを特徴とする散薬分包機。
  10. A)散薬収容容器と、
    B)散薬を放出するために収容することができ、散薬放出装置に取り付けられることができ、散薬を放出する排出口と前記排出口を遮蔽する遮蔽部とを有する略直方体の散薬収容容器を、前記排出口が略水平方向であるように保管できる散薬収容容器保管棚と
    C)前記散薬収容容器保管棚から前記散薬収容容器を移送する散薬収容容器移送装置と、
    D)前記散薬収容容器移送装置から、前記散薬収容容器の移送を受けて、前記排出口が略水平方向であるように該散薬収容容器を取付けて、散薬を放出する散薬放出装置と、
    E)前記散薬放出装置から放出された散薬を包装する散薬包装装置と
    を有する散薬分包機であって、前記散薬収容容器は、散薬収容容器の底部の中央部が水平で、前方(排出口側)と後方(排出口と反対側)がやや上方に向かって傾斜していることを特徴とする散薬分包機。
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JP2017056221A (ja) * 2015-08-11 2017-03-23 株式会社湯山製作所 薬剤払出し装置

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