以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る照明制御システムの構成例を示すブロック図である。照明制御システム1は、互いにネットワーク2を介して接続されたn個の照明制御装置10_1,10_2,・・・,10_nを備える。nは3以上の任意の数である。以下の説明において、照明制御装置10は、照明制御装置10_1,10_2,・・・,10_nの内、任意の照明制御装置を意味する。照明制御装置10は、指示装置21および照明機器22に伝送線23を介して接続される。指示装置21は、照明機器22の動作を指示する。指示装置21は、例えば、壁スイッチ、センサ、リモコンスイッチ等である。壁スイッチである指示装置21は、ユーザに操作され、ユーザの操作に応じて、照明機器22の点灯、消灯、調光等の動作を指示する。指示装置21として用いられるセンサは、例えば、人感センサ、照度センサ等である。照明制御装置10に接続される指示装置21および照明機器22の数は任意である。以下の説明において、対象機器は、任意の指示装置21または照明機器22を意味する。照明制御装置10は、伝送線23を介して接続された対象機器を制御する。
いずれかの照明制御装置10は、他の照明制御装置10に対し、該他の照明制御装置10に接続された照明機器22の制御を指示する親の照明制御装置10として動作し、親の照明制御装置10を除く照明制御装置10は、親の照明制御装置10からの指示に応じて照明機器22の制御を行う子の照明制御装置10として動作する。親の照明制御装置10に異常が生じた場合は、子の照明制御装置10の中から、新たな親の照明制御装置10を決定することで、照明制御システム1の可用性が向上する。
図2は、実施の形態1に係る照明制御装置の構成例を示すブロック図である。照明制御装置10は、他の照明制御装置10との通信を行う第1の通信部11、対象機器との通信を行う第2の通信部12、ならびに、機器制御情報および照明制御情報の少なくともいずれかを生成する機器制御部13を備える。機器制御情報は、照明機器22の動作の指示を含む。機器制御情報は、指示装置21の制御内容をさらに含むことができる。機器制御情報は、例えば、壁スイッチである指示装置21に設けられた、照明機器22の点灯状態を示すLED(Light Emitting Diode)に対する点灯、消灯等の指示を含む。照明制御情報は、照明機器22の制御内容を示す。機器制御部13は、機器制御情報および照明制御情報の少なくともいずれかを生成することで、自装置に接続される照明機器22および他の照明制御装置10に接続される照明機器22の少なくともいずれかを制御する。照明制御装置10は、第1の他の照明制御装置10が異常であるか否かを判定する異常判定部14、および異常判定部14で第1の他の照明制御装置10が異常であると判定された場合に、自装置および第2の他の照明制御装置10の中から、新たな第1の他の照明制御装置10を決定する主従判定部15をさらに備える。いずれかの照明制御装置10が親の照明制御装置10として動作し、親の照明制御装置10を除く照明制御装置10が子の照明制御装置10として動作する照明制御システム1において、第1の他の照明制御装置10が親の照明制御装置10に相当し、第2の他の照明制御装置10が子の照明制御装置10に相当する。
第1の通信部11は、他の照明制御装置10と、照明制御情報の送受信および照明制御装置10の異常の有無を示す第1の確認信号の送受信を行う。自装置が親の照明制御装置10である場合は、第1の通信部11は、子の照明制御装置10から他の子の照明制御装置10に接続された照明機器22に対する照明制御情報を受信すると、該他の子の照明制御装置10に該照明制御情報を送信する。例えば、照明制御装置10は、照明制御装置10のそれぞれに割り当てられた固有の識別番号を予め保持し、第1の通信部11は、送信元および送信先の照明制御装置10の識別番号を含む通信フレームを生成し、通信フレームを送受信する。照明制御装置10はそれぞれ、親の照明制御装置10の識別番号を予め保持している。識別番号は、例えば照明制御装置10に割り当てられたMAC(Media Access Control)アドレスである。
第2の通信部12は、対象機器と、機器制御情報の送受信を行う。機器制御部13は、第1の通信部11で自装置に接続された照明機器22に対する照明制御情報を受信した場合は、該照明制御情報に応じて、該照明機器22に対する機器制御情報を生成する。また機器制御部13は、第2の通信部12で指示装置21から照明機器22に対する機器制御情報を受信した場合は、該機器制御情報に応じて、自装置に接続された照明機器22に対する機器制御情報および他の照明制御装置10に接続された照明機器22に対する照明制御情報の少なくともいずれかを生成する。機器制御部13が他の照明制御装置10に接続された照明機器22に対する照明機器情報を生成した場合において、自装置が親の照明制御装置10である場合は、第1の通信部11は、該他の照明制御装置10に該照明制御情報を送信する。一方、機器制御部13が他の照明制御装置10に接続された照明機器22に対する照明機器情報を生成した場合において、自装置が子の照明制御装置10である場合は、第1の通信部11は、親の照明制御装置10に該照明制御情報を送信する。
図1の例において、照明制御装置10_1を親、照明制御装置10_2〜10_nを子とする。照明制御装置10_1に接続される指示装置21である壁スイッチが、照明制御装置10_1に接続される照明機器22の点灯指示を受け付けた場合、照明制御装置10_1が照明制御装置10_2に照明制御装置10_2に接続される照明機器22の点灯を指示する場合を例にして説明する。照明制御装置10_1が有する第2の通信部12は、指示装置21から点灯を指示する機器制御情報を受信する。照明制御装置10_1が有する機器制御部13は、該機器制御情報に応じて、照明制御装置10_1に接続される照明機器22に対する、点灯を指示する機器制御情報を生成する。照明制御装置10_1が有する第2の通信部12は、該機器制御情報を、照明制御装置10_1に接続される照明機器22に送信し、該照明機器22が点灯する。
さらに照明制御装置10_1が有する機器制御部13は、指示装置21に対し、例えば、壁スイッチに設けられたLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を緑色に点灯させる機器制御情報を生成してもよい。照明制御装置10_1が有する第2の通信部12は、該機器制御情報を、点灯指示を受け付けた指示装置21に送信し、指示装置21に設けられたLEDが緑色に点灯する。人感センサである指示装置21が人を検出した場合も、上述と同様の処理が行われ、照明機器22が点灯する。この場合、照明制御装置10_1が有する第2の通信部12は、壁スイッチに設けられたLEDを緑色に点灯させる機器制御情報を、点灯指示を受け付けた指示装置21とは別の指示装置21である壁スイッチに送信する。
また照明制御装置10_1が有する機器制御部13は、指示装置21から受信した機器制御情報に応じて、照明制御装置10_2に接続された照明機器22に対する、点灯を指示する照明制御情報を生成する。照明制御装置10_1が有する第1の通信部11は、該照明制御情報を照明制御装置10_2に送信する。照明制御装置10_2が有する第1の通信部11は、該照明制御情報を受信する。照明制御装置10_2が有する機器制御部13は、該照明制御情報に応じて、照明制御装置10_2に接続された照明機器22に対する、点灯を指示する機器制御情報を生成する。照明制御装置10_2が有する第2の通信部12は、該機器制御情報を、照明制御装置10_2に接続された照明機器22に送信し、該照明機器22が点灯する。照明制御装置10_2が有する第1の通信部11は、照明機器22に機器制御情報を送信した後に、照明制御装置10_1に、照明機器22の制御結果を送信してもよい。また照明制御装置10_2が有する機器制御部13は、上述のように、指示装置21に対する機器制御情報を生成してもよい。この場合、照明制御装置10_2が有する第2の通信部12は、該機器制御情報を、指示装置21に送信する。
照明制御装置10_nに接続される指示装置21が、照明制御装置10_nに接続される照明機器22の点灯指示を受け付けた場合、照明制御装置10_nが照明制御装置10_2に照明制御装置10_2に接続される照明機器22の点灯を指示する場合を例にして説明する。上述の例と同様に、照明制御装置10_nが有する第2の通信部12は、指示装置21から点灯を指示する機器制御情報を取得する。照明制御装置10_nが有する機器制御部13は、該機器制御情報に応じて、照明制御装置10_nに接続される照明機器22に対する、点灯を指示する機器制御情報を生成する。照明制御装置10_nが有する第2の通信部12は、該機器制御情報を、照明制御装置10_nに接続される照明機器22に送信し、該照明機器22が点灯する。また照明制御装置10_nが有する機器制御部13は、指示装置21から取得した機器制御情報に応じて、照明制御装置10_2に接続された照明機器22に対する、点灯を指示する照明制御情報を生成する。照明制御装置10_nは子であるため、照明制御装置10_nが有する第1の通信部11は、該照明制御情報を親である照明制御装置10_1に送信する。
照明制御装置10_1が有する第1の通信部11は、該照明制御情報を受信し、該照明制御情報を照明制御装置10_2に送信する。照明制御装置10_2が有する第1の通信部11は、該照明制御情報を受信する。上述の例と同様に、照明制御装置10_2が有する機器制御部13は、該照明制御情報に応じて、照明制御装置10_2に接続された照明機器22に対する、点灯を指示する機器制御情報を生成する。照明制御装置10_2が有する第2の通信部12は、該機器制御情報を、照明制御装置10_2に接続された照明機器22に送信し、該照明機器22が点灯する。照明制御装置10_2が有する第1の通信部11は、照明機器22に機器制御情報を送信した後に、照明制御装置10_1に、照明機器22の制御結果を送信してもよい。照明制御装置10_2から照明機器22の制御結果を受信した照明制御装置10_1は、該制御結果を照明制御装置10_nに送信する。
異常判定部14は、自装置が子の照明制御装置10である場合に、第1の通信部11が親の照明制御装置10から受信した第1の確認信号に応じて、親の照明制御装置10が異常であるか否かを判定する。例えば、親の照明制御装置10が有する第1の通信部11は、定められた間隔で第1の確認信号を子の照明制御装置10に送信する。第1の確認信号の送信間隔は任意である。子の照明制御装置10は、第1の通信部11が最後に第1の確認信号を受信してから定められた時間が経過した場合に、親の照明制御装置10が異常であると判定する。定められた時間の長さは任意である。また親の照明制御装置10は、自装置の状態を示すフラグを含む第1の確認信号を送信してもよい。この場合、子の照明制御装置10が有する異常判定部14は、上述の判定に加え、第1の通信部11で受信した第1の確認信号が含むフラグに応じて、親の照明制御装置10が異常であるか否かを判定する。
主従判定部15は、異常判定部14で親の照明制御装置10が異常であると判定された場合に、子の照明制御装置10の中から、新たな親の照明制御装置10を決定する。図1の例では、照明制御装置10_1に異常が生じた場合、照明制御装置10_2,・・・,10_nが有する異常判定部14はそれぞれ、照明制御装置10_1から最後に第1の確認信号を受信してから定められた時間が経過した場合に、照明制御装置10_1が異常であると判定する。その後、照明制御装置10_2,・・・,10_nが有する主従判定部15はそれぞれ、照明制御装置10_2,・・・,10_nの中から新たな親の照明制御装置10を決定する。
例えば、照明制御装置10は、全ての照明制御装置10にそれぞれ割り当てられた固有の識別番号を予め保持する。主従判定部15は、識別番号に応じて、新たな親の照明制御装置10を決定する。主従判定部15は、例えば、異常が生じた親の照明制御装置10を除く照明制御装置10の識別番号の中から、最も小さい識別番号を選択し、最も小さい識別番号が割り当てられた照明制御装置10を新たな親の照明制御装置10として決定する。
照明制御装置10が照明制御システム1に追加される際に、第1の通信部11が、他の照明制御装置10に自装置の識別番号を送信してもよい。また異常判定部14で親の照明制御装置10が異常であると判定された後に、第1の通信部11が、他の照明制御装置10に自装置の識別番号を送信してもよい。第1の通信部11は、他の照明制御装置10から識別番号を受信した場合に、自装置の識別番号を該他の照明制御装置10に送信する。主従判定部15は、予め保持している照明制御装置10の識別番号および第1の通信部11で受信した識別番号に応じて、異常が生じた親の照明制御装置10を除く照明制御装置10の識別番号の中から、最も小さい識別番号を選択し、最も小さい識別番号が割り当てられた照明制御装置10を新たな親の照明制御装置10として決定する。
図3は、実施の形態1に係る照明制御システムにおける照明器具の配置例を示す図である。照明制御装置10のそれぞれに対して、少なくとも1つのグループが対応付けられる。グループは、該グループに対応付けられた照明制御装置10が制御する照明機器22を含む。照明制御装置10はグループごとに、照明機器22を制御する。図3の例では、グループ31,32のそれぞれに、4つの照明機器22が含まれる。図1に示す照明制御装置10_1,10_2のそれぞれに対し、グループ31,32が対応付けられる場合を例にして点灯時の動作について説明する。
以下の説明において、kをn以下の任意の自然数とし、照明制御装置10_kが有する第1の通信部11、第2の通信部12、機器制御部13、異常判定部14、および主従判定部15をそれぞれ、第1の通信部11_k、第2の通信部12_k、機器制御部13_k、異常判定部14_k、および主従判定部15_kとして記載する。第2の通信部12_1は、指示装置21から、グループ31に含まれる1つの照明機器22の点灯を指示する機器制御情報を受信する。機器制御部13_1は、該機器制御情報に応じて、グループ31に含まれる4つの照明機器22に対する、点灯を指示する機器制御情報を生成する。第2の通信部12_1は、該機器制御情報を、グループ31に含まれる4つの照明機器22に送信し、4つの照明機器22が点灯する。
また機器制御部13_1は、指示装置21から取得した機器制御情報に応じて、照明制御装置10_2に接続された照明機器22に対する、点灯を指示する照明制御情報を生成してもよい。この場合、第1の通信部11_1は、該照明制御情報を照明制御装置10_2に送信する。第1の通信部11_2は、該照明制御情報を受信する。機器制御部13_2は、該照明制御情報に応じて、グループごとに機器制御情報を生成する。すなわち、機器制御部13_2は、グループ32に含まれる4つの照明機器22に対する、点灯を指示する機器制御情報を生成する。第2の通信部12_2は、該機器制御情報を、グループ32に含まれる4つの照明機器22に送信し、4つの照明機器22が点灯する。照明制御装置10が、グループ単位で、点灯、消灯、調光等の照明機器22の動作を制御することで、同じ照明制御装置10に伝送線23を介して接続された複数の照明機器22を同時に動作させることが可能である。このため、一部の照明機器22の点灯漏れ、消灯漏れ等を抑制することが可能である。
図4は、実施の形態1における照明機器とグループとの対応関係の例を示す図である。照明機器IDは、照明機器22に割り当てられた固有の識別番号である。グループIDは、グループに割り当てられた固有の識別番号である。図5は、実施の形態1における照明制御装置とグループとの対応関係の例を示す図である。照明制御装置IDは、照明制御装置10に割り当てられた固有の識別番号である。照明制御装置10は、例えば、図示しない記憶部に、図4に示す照明機器22とグループとの対応関係、および照明制御装置10とグループとの対応関係を保持する。なお機器制御部13が、上記対応関係を保持してもよい。照明制御装置10に複数のグループが対応付けられてもよい。また照明機器22は、同じ照明制御装置10に対応付けられる複数のグループに含まれてもよい。
図6は、実施の形態1に係る照明制御システムにおける照明器具の配置例を示す図である。少なくとも1つのグループを含む、少なくとも1つのゾーンが定められる。照明制御装置10はグループごとまたはゾーンごとに、照明機器22を制御する。図6の例では、グループ31,32,33,34,35,36のそれぞれに、4つの照明機器22が含まれる。またゾーン41にグループ31,32,34,35が含まれ、ゾーン42にグループ33が含まれ、ゾーン43にグループ36が含まれる。図1に示す照明制御装置10_1に対し、グループ31,32,33が対応付けられ、照明制御装置10_2に対し、グループ34,35,36が対応付けられる場合を例にして点灯時の動作について説明する。
第2の通信部12_1は、指示装置21から、グループ31に含まれる1つの照明機器22の点灯を指示する機器制御情報を受信する。機器制御部13_1は、該機器制御情報に応じて、グループ31に含まれる4つの照明機器22に対する、点灯を指示する機器制御情報を生成する。ゾーン41には、グループ31の他に、グループ32,34,35が含まれる。グループ32,34,35の内、照明制御装置10_1に対応付けられているグループは、グループ32である。機器制御部13_1は、指示装置21から受信した機器制御情報に応じて、ゾーン41に含まれるグループ32に含まれる4つの照明機器22に対する、点灯を指示する機器制御情報を生成する。第2の通信部12_1は、上記機器制御情報を、グループ31に含まれる4つの照明機器22およびグループ32に含まれる4つの照明機器22に送信し、合計8つの照明機器22が点灯する。
ゾーン41に含まれるグループ34,35は照明制御装置10_2に対応付けられている。機器制御部13_1は、指示装置21から受信した機器制御情報に応じて、グループ34,35に含まれる、照明制御装置10_2に接続された照明機器22に対する、点灯を指示する照明制御情報を生成する。第1の通信部11_1は、該照明制御情報を照明制御装置10_2に送信する。該照明制御情報は、照明制御装置10_2に接続される照明機器22を特定する必要はなく、グループ34,35を示す情報を含めばよい。
第1の通信部11_2は、該照明制御情報を受信する。機器制御部13_2は、該照明制御情報に応じて、グループごとに機器制御情報を生成する。すなわち、機器制御部13_2は、グループ34,35のそれぞれに含まれる4つの照明機器22に対する、点灯を指示する機器制御情報を生成する。第2の通信部12_2は、該機器制御情報を、グループ34に含まれる4つの照明機器22およびグループ35に含まれる4つの照明機器22に送信し、合計8つの照明機器22が点灯する。
なお指示装置21ごとに、機器単位、グループ単位およびゾーン単位のいずれによって、点灯、消灯、調光等の照明機器22の動作を指示するかを予め定めておいてもよい。機器単位で照明機器22の動作を指示する指示装置21から機器制御情報を取得した場合、照明制御装置10は照明機器22を個別に制御する。グループ単位で照明機器22の動作を指示する指示装置21から機器制御情報を取得した場合、照明制御装置10はグループ単位で照明機器22を制御する。またゾーン単位で照明機器22の動作を指示する指示装置21から機器制御情報を取得した場合、照明制御装置10はゾーン単位で照明機器22を制御する。
照明制御装置10が、ゾーン単位で照明機器22の動作を制御することで、同じ照明制御装置10に伝送線23を介して接続された複数の照明機器22を同時に動作させることが可能であり、さらに異なる照明制御装置10に伝送線23を介して接続された複数の照明機器22を同時に動作させることも可能である。建物内において、フロアごとに照明制御装置10を設ける場合、各フロアの照明制御装置10に複数のグループを対応付け、複数のフロアにまたがるゾーンを定める。この場合に、ゾーン単位で制御することで、複数のフロアにまたがる複数のグループに含まれる照明機器22を同時に制御することが可能である。ゾーンを定めた場合であっても、上述のように指示装置21ごとに動作の単位を定めることで、照明制御装置10は、照明機器22を個別に、またはグループ単位で、制御することができる。
図7は、実施の形態1におけるグループとゾーンとの対応関係の例を示す図である。ゾーンIDは、ゾーンに割り当てられた固有の識別番号である。照明制御装置10は、例えば、図示しない記憶部に、図7に示すグループとゾーンとの対応関係を保持する。機器制御部13が、上記対応関係を保持してもよい。1つのグループは、複数のゾーンに含まれてもよい。複数のグループが1つのゾーンに含まれてもよい。異なる照明制御装置10に対応付けられたグループが同じゾーンに含まれてもよい。
図8は、実施の形態1に係る照明制御装置の他の構成例を示すブロック図である。図8に示す照明制御装置10は、図2に示す照明制御装置10の構成に加えて、対象機器の情報を示す対象機器情報が記憶される構成管理部16をさらに備える。図9は、実施の形態1に係る構成管理部に記憶される対象機器情報の例を示す図である。対象機器情報は、照明制御装置10に接続される指示装置21および照明機器22の状態、設定情報等を含む。図9の例は、照明制御装置IDが0001である照明制御装置10に接続される指示装置21および照明機器22についての対象機器情報である。図9の例における、機器名は、対象機器の名称である。機器IDは、対象機器に割り当てられた固有の識別番号である。動作設定は、対象機器の動作の設定情報である。指示装置21の場合、動作設定は、個別、グループ単位、ゾーン単位等の、照明機器22の動作の指示単位を示す。図9の例では、機器ID0201のセンサが人を検出すると、該センサに接続される照明制御装置10は、ゾーン単位で制御を行う。また機器ID0301の壁スイッチが操作されると、該壁スイッチに接続される照明制御装置10は、グループ単位で制御を行う。
機器状態は、対象機器が正常および異常のいずれであるかを示す。動作状態は、機器状態が正常である場合の対象機器の動作を示す。人感センサである指示装置21の場合、動作状態は、人を検出済みであるか、または人を未検出の状態であるかを示す。また壁スイッチである指示装置21の場合、動作状態は、壁スイッチに設けられたLEDの色を示す。図9の例では、照明機器22についての対象機器情報として、図4に示す照明機器22とグループとの対応付け、照明機器22の機器状態および動作状態を含む。図9の例では、照明機器22が含まれるグループのグループIDを、動作設定として記憶している。照明機器22の場合、動作状態は、照明機器22が点灯しているか、または消灯しているかを示す。
照明制御装置10は、対象機器情報を互いに送受信してもよい。第1の通信部11は、対象機器情報の送受信を行う。構成管理部16は、第1の通信部11で他の照明制御装置10から受信した対象機器情報を記憶する。構成管理部16には、対象機器情報に加え、図5に示す照明制御装置10とグループとの対応関係、および図7に示すグループとゾーンとの対応関係が記憶されてもよい。
図10は、実施の形態1に係る照明制御装置が行う照明機器制御の動作の一例を示すフローチャートである。図10は、接続された指示装置21から機器制御情報を受信した照明制御装置10が行う照明機器制御の動作の一例を示す。第2の通信部12は、指示装置21から機器制御情報を受信する(ステップS11)。機器制御部13は、該機器制御情報に応じて、指示装置21の対象機器情報を取得し、指示装置21の動作設定を取得する(ステップS12)。指示装置21の動作設定が、ゾーン単位での制御を示していない場合(ステップS13;N)、ステップS20の処理に進む。指示装置21の動作設定が、ゾーン単位での制御を示している場合(ステップS13;Y)、機器制御部13は、該機器制御情報の対象である照明機器22が含まれるグループと同じゾーンに含まれる他のグループと照明制御装置との対応関係を取得する(ステップS14)。該他のグループの中に、他の照明制御装置10に対応付けられたグループがない場合は(ステップS15;N)、ステップS20の処理に進む。該他のグループの中に、他の照明制御装置10に対応付けられたグループがある場合であって(ステップS15;Y)、自装置が親の照明制御装置10である場合(ステップS16;Y)、機器制御部13は、該他の照明制御装置10に接続された照明機器22に対する照明制御情報を生成し、第1の通信部11は、該照明制御情報を該他の照明制御装置10に送信する(ステップS17)。ステップS17の処理が完了すると、ステップS18の処理に進む。
該他のグループの中に、他の照明制御装置10に対応付けられたグループがある場合であって(ステップS15;Y)、自装置が子の照明制御装置10である場合(ステップS16;N)、機器制御部13は、該他の照明制御装置10に接続された照明機器22に対する照明制御情報を生成し、第1の通信部11は、該照明制御情報を親の照明制御装置10に送信する(ステップS19)。ステップS19の処理が完了すると、ステップS18の処理に進む。
第1の通信部11が、他の照明制御装置10または親の照明制御装置10から、照明機器22の制御結果を受信した場合(ステップS18;Y)、機器制御部13は、同じゾーンに含まれる自装置に対応付けられたグループに含まれる照明機器22に対する機器制御情報を生成する。第2の通信部12は、該機器制御情報を該照明機器22に送信する(ステップS20)。照明機器22の制御結果を受信していない場合は(ステップS18;N)、ステップS18の処理を繰り返し、制御結果の受信を待つ。定められた時間が経過しても、制御結果を受信しない場合は、ステップS20の処理に進む。機器制御部13は、指示装置21に対する機器制御情報を生成し、該機器制御情報を指示装置21に送信する(ステップS21)。ステップS21の処理が完了すると、照明制御装置10は、照明制御の処理を終了する。
例えば、指示装置21が壁スイッチの場合、ステップS11において、第2の通信部12は、壁スイッチが押下されたことを示す機器制御情報を受信する。またステップS20において、照明機器22の点灯状態の反転を指示、すなわち、点灯状態であれば消灯状態への切替を指示し、消灯状態であれば点灯状態への切替を指示する、機器制御情報が指示装置21に送信される。
図11は、実施の形態1に係る親の照明制御装置が行う照明機器制御の動作の一例を示すフローチャートである。図11は、子の照明制御装置10から照明制御情報を受信した親の照明制御装置10が行う照明機器制御の動作の一例を示す。第1の通信部11は、子の照明制御装置10から照明制御情報を受信する(ステップS31)。機器制御部13は、該照明制御情報が示すグループと照明制御装置との対応関係を取得する(ステップS32)。該照明制御情報が示すグループの中に、他の子の照明制御装置10に対応付けられたグループがない場合(ステップS33;N)、ステップS37の処理に進む。該照明制御情報が示すグループの中に、他の子の照明制御装置10に対応付けられたグループがある場合(ステップS33;Y)、第1の通信部11は、他の子の照明制御装置10に、該照明制御情報を送信する(ステップS34)。第1の通信部11が、他の子の照明制御装置10から、照明機器22の制御結果を受信した場合(ステップS35;Y)、受信した制御結果を子の照明制御装置10に送信する(ステップS36)。照明機器22の制御結果を受信していない場合は(ステップS35;N)、ステップS35の処理を繰り返し、制御結果の受信を待つ。
該照明制御情報が示すグループの中に、自装置に対応付けられたグループがない場合(ステップS37;N)、照明制御装置10は、照明制御の処理を終了する。該照明制御情報が示すグループの中に、自装置に対応付けられたグループがある場合(ステップS37;Y)、機器制御部13は、自装置に対応付けられたグループに含まれる照明機器22に対する機器制御情報を生成する。第2の通信部12は、該機器制御情報を該照明機器22に送信する(ステップS38)。機器制御部13は、指示装置21に対する機器制御情報を生成し、該機器制御情報を指示装置21に送信する(ステップS39)。第1の通信部11は、子の照明制御装置10に、照明機器22の制御結果を送信する(ステップS40)。ステップS40の処理が完了すると、照明制御装置10は、照明制御の処理を終了する。
図12は、実施の形態1に係る子の照明制御装置が行う照明機器制御の動作の一例を示すフローチャートである。図12は、親の照明制御装置10から照明制御情報を受信した子の照明制御装置10が行う照明機器制御の動作の一例を示す。第1の通信部11は、親の照明制御装置10から照明制御情報を受信する(ステップS51)。機器制御部13は、照明制御情報が示すグループに含まれる照明機器22に対する機器制御情報を生成し、第2の通信部12は、該機器制御情報を該照明機器22に送信する(ステップS52)。機器制御部13は、指示装置21に対する機器制御情報を生成し、第2の通信部12は、該機器制御情報を指示装置21に送信する(ステップS53)。第1の通信部11は、親の照明制御装置10に、照明機器22の制御結果を送信する(ステップS54)。ステップS54の処理が完了すると、照明制御装置10は、照明制御の処理を終了する。
図13は、実施の形態1における照明機器制御の流れを示すシーケンス図である。図13は、親の照明制御装置10_1に接続された指示装置21が点灯指示を受け付けた場合の、照明制御システム1における照明機器制御の流れを示す。親の照明制御装置10_1に対応付けられたグループと、子の照明制御装置10_2に対応付けられたグループとが同じゾーンに含まれる場合を例にして説明する。指示装置21は、照明機器22の点灯を指示する機器制御情報を親の照明制御装置10_1に送信する(ステップSq11)。親の第2の通信部12_1は、該機器制御情報を受信する。機器制御部13_1は、該機器制御情報に応じて、指示装置21の動作設定および該機器制御情報の対象である照明機器22が含まれるグループと同じゾーンに含まれる他のグループと照明制御装置10との対応関係を取得する(ステップSq12)。機器制御部13_1は、該ゾーンに含まれる他のグループに対応付けられた子の照明制御装置10_2に接続された照明機器22に対する照明制御情報を生成し、第1の通信部11_1は、該照明制御情報を子の照明制御装置10_2に送信する(ステップSq13)。
第1の通信部11_2は、親の照明制御装置10_1から照明制御情報を受信する。機器制御部13_2は、照明制御情報が示すグループに含まれる照明機器22に対する機器制御情報を生成し、第2の通信部12_2は、該機器制御情報を該照明機器22に送信する(ステップSq14)。子の照明制御装置10_2から該機器制御情報を受信した照明機器22は、点灯動作を行う(ステップSq15)。機器制御部13_2は、壁スイッチである指示装置21に対する機器制御情報を生成し、第2の通信部12_2は、該機器制御情報を指示装置21に送信する(ステップSq16)。子の照明制御装置10_2から該機器制御情報を受信した指示装置21は、点灯動作を行う(ステップSq17)。第1の通信部11_2は、照明機器22の制御結果を親の照明制御装置10_1に送信する(ステップSq18)。
機器制御部13_1は、上記ゾーンに含まれる自装置に対応付けられたグループに含まれる照明機器22に対する機器制御情報を生成する。第2の通信部12_1は、該機器制御情報を該照明機器22に送信する(ステップSq19)。親の照明制御装置10_1から該機器制御情報を受信した照明機器22は、点灯動作を行う(ステップSq20)。機器制御部13_1は、壁スイッチである指示装置21に対する機器制御情報を生成し、第2の通信部12_1は、該機器制御情報を指示装置21に送信する(ステップSq21)。親の照明制御装置10_1から該機器制御情報を受信した指示装置21は、点灯動作を行う(ステップSq22)。
図14は、実施の形態1における照明機器制御の流れを示すシーケンス図である。図14は、子の照明制御装置10_2に接続された指示装置21が点灯指示を受け付けた場合の、照明制御システム1における照明機器制御の流れを示す。親の照明制御装置10_1に対応付けられたグループと、子の照明制御装置10_2,10_3に対応付けられたグループとが同じゾーンに含まれる場合を例にして説明する。指示装置21は、照明機器22の点灯を指示する機器制御情報を子の照明制御装置10_2に送信する(ステップSq31)。第2の通信部12_2は、該機器制御情報を受信する。機器制御部13_2は、該機器制御情報に応じて、指示装置21の動作設定および該機器制御情報の対象である照明機器22が含まれるグループと同じゾーンに含まれる他のグループと照明制御装置10との対応関係を取得する(ステップSq32)。機器制御部13_2は、同じゾーンに含まれる他のグループに対応付けられた親の照明制御装置10_1および子の照明制御装置10_3のそれぞれに接続された照明機器22に対する照明制御情報を生成し、第1の通信部11_2は、上記照明制御情報を親の照明制御装置10_1に送信する(ステップSq33)。
第1の通信部11_1は、子の照明制御装置10_2から照明制御情報を受信する。機器制御部13_1は、該照明制御情報が示すグループと照明制御装置10との対応関係を取得する(ステップSq34)。第1の通信部11_1は、該照明制御情報が示すグループに対応付けられた子の照明制御装置10_3に、該照明制御情報を送信する(ステップSq35)。第1の通信部11_3は、親の照明制御装置10_1から照明制御情報を受信する。機器制御部13_3は、照明制御情報が示すグループに含まれる照明機器22に対する機器制御情報を生成し、第2の通信部12_3は、該機器制御情報を該照明機器22に送信する(ステップSq36)。子の照明制御装置10_3から該機器制御情報を受信した照明機器22は、点灯動作を行う(ステップSq37)。機器制御部13_3は、壁スイッチである指示装置21に対する機器制御情報を生成し、第2の通信部12_3は、該機器制御情報を指示装置21に送信する(ステップSq38)。子の照明制御装置10_3から該機器制御情報を受信した指示装置21は、点灯動作を行う(ステップSq39)。第1の通信部11_3は、照明機器22の制御結果を親の照明制御装置10_1に送信する(ステップSq40)。第1の通信部11_1は、子の照明制御装置10_3から受信した照明機器22の制御結果を子の照明制御装置10_2に送信する(ステップSq41)。
機器制御部13_1は、子の照明制御装置10_2から受信した照明制御情報が示すグループに含まれる照明機器22に対する機器制御情報を生成する。第2の通信部12_1は、該機器制御情報を該照明機器22に送信する(ステップSq42)。親の照明制御装置10_1から該機器制御情報を受信した照明機器22は、点灯動作を行う(ステップSq43)。機器制御部13_1は、壁スイッチである指示装置21に対する機器制御情報を生成し、第2の通信部12_1は、該機器制御情報を指示装置21に送信する(ステップSq44)。親の照明制御装置10_1から該機器制御情報を受信した指示装置21は、点灯動作を行う(ステップSq45)。第1の通信部11_1は、照明機器22の制御結果を子の照明制御装置10_2に送信する(ステップSq46)。
機器制御部13_2は、指示装置21から受信した機器制御情報の対象である照明機器22が含まれるグループに含まれる照明機器22、および該グループと同じゾーンに含まれる自装置に対応付けられたグループに含まれる照明機器22に対する機器制御情報を生成する。第2の通信部12_2は、該機器制御情報を該照明機器22に送信する(ステップSq47)。子の照明制御装置10_2から該機器制御情報を受信した照明機器22は、点灯動作を行う(ステップSq48)。機器制御部13_2は、壁スイッチである指示装置21に対する機器制御情報を生成し、第2の通信部12_2は、該機器制御情報を指示装置21に送信する(ステップSq49)。子の照明制御装置10_2から該機器制御情報を受信した指示装置21は、点灯動作を行う(ステップSq50)。
照明制御システム1において、親の照明制御装置10に異常が生じた場合、子の照明制御装置10が新たに親の照明制御装置10になる。子の照明制御装置10が行う、親の照明制御装置10の異常の有無を判定する処理について説明する。図15は、実施の形態1に係る子の照明制御装置が行う親の照明制御装置の異常判定の動作の一例を示すフローチャートである。第1の通信部11で第1の確認信号を受信した場合は(ステップS61;Y)、第1の通信部11は第1の確認信号に対する応答を送信し(ステップS62)、子の照明制御装置10は、異常判定の処理を終了する。第1の通信部11で第1の確認信号を受信していない場合であって(ステップS61;N)、最後に第1の確認信号を受信してから定められた時間が経過していない間は(ステップS63;N)、ステップS61の処理を繰り返し、第1の確認信号の受信を待つ。第1の通信部11で第1の確認信号を受信していない場合であって(ステップS61;N)、最後に第1の確認信号を受信してから定められた時間が経過した場合は(ステップS63;Y)、異常判定部14は、親の照明制御装置10が異常であると判定し、子の照明制御装置10の中から新たな親の照明制御装置10を決定する、主従判定処理を行う(ステップS64)。ステップS64の処理が完了すると照明制御装置10は、異常判定の処理を終了する。子の照明制御装置10は、上述の異常判定の処理を定められた間隔で繰り返し行う。異常判定の処理を繰り返す間隔は、任意である。
図16は、実施の形態1に係る子の照明制御装置が行う主従判定処理の動作の一例を示すフローチャートである。図16は、図15におけるステップS64の処理の流れを示す。第1の通信部11は、他の子の照明制御装置10に、第1の確認信号を送信する(ステップS71)。第1の通信部11は、他の子の照明制御装置10から第1の確認信号を受信し、送信元である該子の照明制御装置10に、自装置の識別番号を含む応答を送信する(ステップS72)。第1の通信部11は、ステップS71で送信した第1の確認信号の応答を受信し、主従判定部15は、該応答に含まれる識別番号を記憶する(ステップS73)。主従判定部15は、記憶された照明制御装置10の識別番号に応じて、新たな親の照明制御装置10を決定する(ステップS74)。主従判定部15は、例えば、記憶された識別番号の中から、最も小さい識別番号を選択し、該識別番号が割り当てられた照明制御装置10を、新たな親の照明制御装置10として決定する。
新たな親の照明制御装置10は、識別番号の小さい照明制御装置10を選択するほか、例えば、配下の機器数、すなわち接続された指示装置21および照明機器22の数、が最多の照明制御装置10を親の照明制御装置10としてもよい。また、上記以外の例として、過去の定められた期間において、最も多く他の照明制御装置10に対して点灯制御情報を送信した照明制御装置10を親の照明制御装置10としてもよい。例えば、接続された指示装置21に対する操作指示、指示装置21の検出等に応じて、指示装置21から受信した機器制御情報が最も多かった照明制御装置10を親の照明制御装置10としてもよい。また、接続された照明機器22に対して、点灯を指示する照明制御情報を最も多く送信した照明制御装置10を親の照明制御装置10としてもよい。このように他の照明制御装置10との通信量が多い照明制御装置10を親の照明制御装置10とすることで、子の照明制御装置10が親の照明制御装置10を介して、他の子の照明制御装置10へ通信する量が減り、照明制御装置10の間の通信負荷を減らすことができる。
図17は、実施の形態1における主従判定処理の流れを示すシーケンス図である。図17は、親の照明制御装置10に異常があると判定された場合の、子の照明制御装置10における主従判定の処理の流れを示す。子の照明制御装置10_2,10_3,10_4がそれぞれ主従判定処理を行う場合を例にして説明する。子の照明制御装置10_2,10_3,10_4は互いに第1の確認信号を送信する。第1の通信部11_2は、子の照明制御装置10_3,10_4のそれぞれに第1の確認信号を送信する(ステップSq61)。第1の通信部11_3は、子の照明制御装置10_2から第1の確認信号を受信し、自装置の識別番号を含む第1の確認信号の応答を送信する(ステップSq62)。第1の通信部11_4は、子の照明制御装置10_2から第1の確認信号を受信し、自装置の識別番号を含む第1の確認信号の応答を送信する(ステップSq63)。第1の通信部11_2は、子の照明制御装置10_3,10_4から第1の確認信号の応答を受信する。主従判定部15_2は、それぞれの応答に含まれる識別番号を記憶する(ステップSq64)。
同様に、第1の通信部11_3は、子の照明制御装置10_2,10_4のそれぞれに第1の確認信号を送信する(ステップSq65)。第1の通信部11_2は、子の照明制御装置10_3から第1の確認信号を受信し、自装置の識別番号を含む第1の確認信号の応答を送信する(ステップSq66)。第1の通信部11_4は、子の照明制御装置10_3から第1の確認信号を受信し、自装置の識別番号を含む第1の確認信号の応答を送信する(ステップSq67)。第1の通信部11_3は、子の照明制御装置10_2,10_4から第1の確認信号の応答を受信する。主従判定部15_3は、それぞれの応答に含まれる識別番号を記憶する(ステップSq68)。
同様に、第1の通信部11_4は、子の照明制御装置10_2,10_3のそれぞれに第1の確認信号を送信する(ステップSq69)。第1の通信部11_2は、子の照明制御装置10_4から第1の確認信号を受信し、自装置の識別番号を含む第1の確認信号の応答を送信する(ステップSq70)。第1の通信部11_3は、子の照明制御装置10_4から第1の確認信号を受信し、自装置の識別番号を含む第1の確認信号の応答を送信する(ステップSq71)。第1の通信部11_4は、子の照明制御装置10_2,10_3から第1の確認信号の応答を受信する。主従判定部15_4は、それぞれの応答に含まれる識別番号を記憶する(ステップSq72)。
主従判定部15_2は、記憶された照明制御装置10の識別番号に応じて、新たな親の照明制御装置10を決定する(ステップSq73)。同様に、主従判定部15_3は、記憶された照明制御装置10の識別番号に応じて、新たな親の照明制御装置10を決定する(ステップSq74)。同様に、主従判定部15_4は、記憶された照明制御装置10の識別番号に応じて、新たな親の照明制御装置10を決定する(ステップSq75)。
照明制御システム1において、照明制御装置10は、自装置に接続された対象機器についての対象機器情報を互いに共有してもよい。対象機器情報を照明制御装置10の間で共有し、対象機器情報に変更があるたびに更新することで、親の照明制御装置10の異常が生じた場合でも、新たに親となった照明制御装置10が遅滞なく子の照明制御装置10の制御を引き継ぐことが可能である。また新たに親となった照明制御装置10が有する構成管理部16は、異常があると判定された、直前の親の照明制御装置10の対象機器情報を削除してもよい。構成管理部16は、図5に示すグループと照明制御装置10との対応関係から、該直前の親の照明制御装置10とグループとの対応関係を削除してもよい。また構成管理部16は、図7に示すグループとゾーンとの対応関係から、異常があると判定された直前の親の照明制御装置10に対応付けられたグループとゾーンとの対応関係を削除してもよい。
図18は、実施の形態1に係る照明制御装置が行う対象機器情報更新処理の動作の一例を示すフローチャートである。照明制御装置10は、例えば、図16に示す主従判定の処理が完了した後に、図18に示す対象機器情報更新の処理を行う。第2の通信部12は、対象機器の状態を含む対象機器情報を取得し、構成管理部16は、対象機器情報を更新する(ステップS81)。自装置が子の照明制御装置10である場合(ステップS82;Y)、第1の通信部11は、対象機器情報を親の照明制御装置10に送信する(ステップS83)。第1の通信部11は、親の照明制御装置10から全ての照明制御装置10の対象機器情報を受信する(ステップS84)。構成管理部16は、受信した対象機器情報に応じて、他の照明制御装置10の対象機器情報を更新する(ステップS85)。自装置が子の照明制御装置10でない場合(ステップS82;N)、第1の通信部11は、子の照明制御装置10から対象機器情報を受信する(ステップS86)。構成管理部16は、受信した対象機器情報に応じて、子の照明制御装置10の対象機器情報を更新する(ステップS87)。第1の通信部11は、全ての子の照明制御装置10に、構成管理部16に記憶されている全ての照明制御装置10についての対象機器情報を送信する(ステップS88)。
図19は、実施の形態1における対象機器情報更新処理の流れを示すシーケンス図である。図17に示す主従判定の処理の結果、照明制御装置10_3が新たに親となり、照明制御装置10_2,10_4が子である場合を例にして説明する。以下の説明において、kをn以下の任意の自然数とし、照明制御装置10_kが有する構成管理部16を、構成管理部16_kとして記載する。子の照明制御装置10_2は、対象機器情報を取得し(ステップSq81)、対象機器情報を更新する(ステップSq82)。同様に、親の照明制御装置10_3は、対象機器情報を取得し(ステップSq83)、対象機器情報を更新する(ステップSq84)。同様に、子の照明制御装置10_4は、対象機器情報を取得し(ステップSq85)、対象機器情報を更新する(ステップSq86)。
第1の通信部11_2は、対象機器情報を親の照明制御装置10_3に送信する(ステップSq87)。同様に、第1の通信部11_4は、対象機器情報を親の照明制御装置10_3に送信する(ステップSq88)。第1の通信部11_3は、子の照明制御装置10_2,10_4から対象機器情報を受信する。構成管理部16_3は、受信した対象機器情報に応じて、子の照明制御装置10の対象機器情報を更新する(ステップSq89)。第1の通信部11_3は、子の照明制御装置10_2,10_4に、構成管理部16_3に記憶されている全ての照明制御装置10についての対象機器情報を送信する(ステップSq90)。第1の通信部11_2は、親の照明制御装置10_3から全ての照明制御装置10の対象機器情報を受信する。構成管理部16_2は、受信した対象機器情報に応じて、全ての照明制御装置10の対象機器情報を更新する(ステップSq91)。同様に、第1の通信部11_4は、親の照明制御装置10_3から全ての照明制御装置10の対象機器情報を受信する。構成管理部16_4は、受信した対象機器情報に応じて、全ての照明制御装置10の対象機器情報を更新する(ステップSq92)。
親の照明制御装置10が有する異常判定部14はさらに、第1の確認信号に基づいて、子の照明制御装置10が異常であるか否かを判定してもよい。第1の通信部11は、定められた間隔で第1の確認信号を子の照明制御装置10に送信する。異常判定部14は、第1の確認信号を送信してから定められた時間が経過しても、該第1の確認信号の送信先である子の照明制御装置10から、該第1の確認信号の応答を受信しなかった場合、該子の照明制御装置10に異常があると判定する。定められた時間の長さは任意である。構成管理部16は、異常判定部14で異常があると判定された子の照明制御装置10の対象機器情報を削除する。構成管理部16は、図5に示すグループと照明制御装置10との対応関係から、異常があると判定された子の照明制御装置10とグループとの対応関係を削除してもよい。また構成管理部16は、図7に示すグループとゾーンとの対応関係から、異常があると判定された子の照明制御装置10に対応付けられたグループとゾーンとの対応関係を削除してもよい。
図20は、実施の形態1に係る親の照明制御装置が行う子の照明制御装置の異常判定処理の動作の一例を示すフローチャートである。第1の通信部11は、子の照明制御装置10に第1の確認信号を送信する(ステップS91)。第1の通信部11で子の照明制御装置10からの第1の確認信号への応答を受信した場合は(ステップS92;Y)、親の照明制御装置10は、異常判定の処理を終了する。第1の通信部11で第1の確認信号への応答を受信していない場合であって(ステップS92;N)、第1の確認信号を送信してから定められた時間が経過していない間は(ステップS93;N)、ステップS92の処理を繰り返し、第1の確認信号への応答の受信を待つ。第1の通信部11で第1の確認信号への応答を受信していない場合であって(ステップS92;N)、最後に第1の確認信号を受信してから定められた時間が経過した場合は(ステップS93;Y)、異常判定部14は、子の照明制御装置10が異常であると判定し、構成管理部16は、該子の照明制御装置10の対象機器情報を削除する(ステップS94)。第1の通信部11は、全ての子の照明制御装置10に対し、構成管理部16が記憶している全ての照明制御装置10についての対象機器情報を送信する(ステップS95)。ステップS95の処理が完了すると親の照明制御装置10は、異常判定の処理を終了する。親の照明制御装置10は、上述の異常判定の処理を定められた間隔で繰り返す。
図21は、実施の形態1における子の照明制御装置の異常判定処理の流れを示すシーケンス図である。親の照明制御装置10_1が子の照明制御装置10_2,10_3の異常判定を行う場合を例にして説明する。第1の通信部11_1は、子の照明制御装置10_2,10_3に第1の確認信号を送信する(ステップSq101)。第1の通信部11_3は、第1の確認信号への応答を送信する(ステップSq102)。子の照明制御装置10_2に第1の確認信号を送信してから、一定時間が経過しても子の照明制御装置10_2から第1の確認信号への応答を受信していないため、異常判定部14_1は、子の照明制御装置10_2が異常であると判定する(ステップSq103)。構成管理部16_1は、子の照明制御装置10_2の対象機器情報を削除する(ステップSq104)。第1の通信部11_1は、子の照明制御装置10_3に対し、構成管理部16_1が記憶している全ての照明制御装置10についての対象機器情報を送信する(ステップSq105)。第1の通信部11_3は、親の照明制御装置10_1から全ての照明制御装置10の対象機器情報を受信する。構成管理部16_3は、受信した対象機器情報に応じて、全ての照明制御装置10の対象機器情報を更新する(ステップSq106)。
図22は、実施の形態1に係る照明制御装置の他の構成例を示すブロック図である。図22に示す照明制御装置10は、図8に示す照明制御装置10の構成に加えて、自装置に接続される対象機器の対象機器情報に変更があるか否かを判定する対象機器管理部17をさらに備える。第2の通信部12は、対象機器と、対象機器の異常の有無を示す第2の確認信号の送受信を行う。対象機器管理部17は、第2の通信部12が、対象機器から受信した第2の確認信号に応じて、対象機器の対象機器情報に変更があるか否かを判定する。構成管理部16は、対象機器管理部17の判定に応じて、対象機器情報を更新する。
例えば、第2の通信部12は、対象機器に第2の確認信号を送信する。対象機器は、第2の確認信号を受信し、第2の確認信号への応答を照明制御装置10に送信する。対象機器管理部17は、第2の確認信号を対象機器に送信してから定められた時間が経過しても、該対象機器から第2の確認信号への応答を受信しない場合、該対象機器が異常であると判定する。構成管理部16は、対象機器管理部17で異常であると判定された対象機器についての対象機器情報を削除する。また対象機器が照明制御システム1に新たに追加された場合、対象機器は、接続された照明制御装置10に第2の確認信号を送信する。第2の通信部12で対象機器から第2の確認信号を受信した場合、第2の通信部12は、対象機器から対象機器情報を取得し、構成管理部16は、該対象機器についての対象機器情報を追加する。構成管理部16によって対象機器情報が更新された場合、図18と同様に、照明制御装置10は、対象機器情報更新の処理を行う。
図23は、実施の形態1に係る照明制御装置が行う対象機器管理の動作の一例を示すフローチャートである。第2の通信部12は、対象機器に第2の確認信号を送信する(ステップS101)。第2の通信部12で対象機器から信号を受信し、受信した信号が、送信した第2の確認信号への応答である場合は(ステップS102;Y、ステップS104;N)、照明制御装置10は、対象機器管理の処理を終了する。第2の通信部12で第2の確認信号への応答および第2の確認信号のいずれも受信していない場合であって(ステップS102;N)、第2の確認信号を送信してから定められた時間が経過していない間は(ステップS103;N)、ステップS102の処理を繰り返し、第2の確認信号への応答の受信を待つ。
第2の通信部12で第2の確認信号への応答および第2の確認信号のいずれも受信していない場合であって(ステップS102;N)、第2の確認信号を送信してから定められた時間が経過した場合は(ステップS103;Y)、対象機器管理部17は、対象機器に異常が生じたため、対象機器情報に変更があると判定する。構成管理部16は、記憶している該対象機器についての対象機器情報を削除して、対象機器情報を更新する(ステップS105)。第2の通信部12で対象機器から信号を受信し、受信した信号が第2の確認信号である場合(ステップS102;Y、ステップS104;Y)、対象機器管理部17は、新たに対象機器が追加されたため、対象機器情報に変更があると判定する。構成管理部16は、該対象機器についての対象機器情報を追加して、対象機器情報を更新する(ステップS105)。ステップS105の処理が完了すると、照明制御装置10は、図18のステップS82〜S88の処理を行う。これにより、照明制御装置10の間で、更新された対象機器情報が共有される。
図24は、実施の形態1に係る照明制御装置が行う対象機器管理の流れを示すシーケンス図である。照明機器22に異常が生じ、新たな照明機器22が追加される場合を例にして説明する。第2の通信部12は、照明機器22および指示装置21に第2の確認信号を送信する(ステップSq111)。指示装置21は、第2の確認信号への応答を照明制御装置10に送信する(ステップSq112)。対象機器管理部17は、照明機器22に第2の確認信号を送信してから定められた時間が経過したため、照明機器22に異常があると判定する(ステップSq113)。構成管理部16は、記憶している該対象機器についての対象機器情報を削除する(ステップSq114)。追加された照明機器22は、第2の確認信号を照明制御装置10に送信する(ステップSq115)。第2の通信部12は、追加された照明機器22から第2の確認信号を受信する。第2の通信部12は、追加された照明機器22の対象機器情報を取得し、構成管理部16は、追加された照明機器22についての対象機器情報を追加する(ステップSq116)。ステップSq114における照明機器22の対象機器情報の削除およびステップSq116における照明機器22の対象機器情報の追加が行われた後は、図19のステップSq87〜Sq92に示すように、更新された対象機器情報が照明制御装置10の間で共有される。
図25は、実施の形態1に係る照明制御システムの他の構成例を示すブロック図である。図25に示す照明制御システム1は、図1に示す照明制御システム1の構成に加えて、設定装置51をさらに備える。設定装置51は、ユーザからの入力を受け付け、照明制御装置10とグループとの対応関係およびグループに含まれる照明機器22を決定する。設定装置51は、ネットワーク2を介して接続された照明制御装置10に、照明制御装置10とグループとの対応関係およびグループに含まれる照明機器22を示す対応関係情報を送信する。第1の通信部11は、対応関係情報を受信する。照明制御装置10は、第1の通信部11で受信した対応関係情報に応じて、グループごとに照明機器22を制御する。
また設定装置51は、ユーザからの入力を受け付け、照明制御装置10とグループとの対応関係、グループに含まれる照明機器22、グループとゾーンとの対応関係を決定してもよい。この場合、設定装置51は、ネットワーク2を介して接続された照明制御装置10に、照明制御装置10とグループとの対応関係、グループに含まれる照明機器22、およびグループとゾーンとの対応関係を示す対応関係情報を送信する。第1の通信部11は、対応関係情報を受信する。照明制御装置10は、第1の通信部11で受信した対応関係情報に応じて、ゾーンごとに照明機器22を制御する。
設定装置51は、ユーザからの入力を受け付け、親の照明制御装置10を決定してもよい。設定装置51は、ユーザからの入力を受け付け、指示装置21の動作設定を決定してもよい。この場合、設定装置51は、照明機器22の動作の指示単位が、例えば、個別、グループ単位、およびゾーン単位のいずれであるかを照明制御装置10に通知する。照明制御装置10は、設定装置51からの通知に応じて、対象機器情報を更新する。
異常判定部14で親の照明制御装置10が異常であると判定された場合、第1の通信部11は、親の照明制御装置10の異常を設定装置51に通知し、設定装置51が親の照明制御装置10の異常を報知してもよい。設定装置51は、例えば表示画面を有し、表示画面に親の照明制御装置10が異常である旨を表示することができる。異常判定部14で子の照明制御装置10が異常であると判定された場合も、同様に、設定装置51は、表示画面に子の照明制御装置10が異常である旨を表示することができる。対象機器管理部17で対象機器が異常であると判定された場合、第1の通信部11は、対象機器の異常を設定装置51に通知し、設定装置51が対象機器の異常を報知してもよい。また親の照明制御装置10は、構成管理部16が記憶する対象機器情報を設定装置51に送信し、設定装置51は、表示画面に対象機器情報を表示してもよい。
以上説明した通り、本実施の形態1に係る照明制御システム1によれば、親の照明制御装置10が異常であると判定された場合に、子の照明制御装置10の中から新たな親の照明制御装置10を決定することで、照明制御システム1の可用性を向上させることが可能である。
子の照明制御装置10が最後に親の照明制御装置10から第1の確認信号を受信してから定められた時間経過した場合は、子の照明制御装置10は、親の照明制御装置10が異常であると判定し、子の照明制御装置10の中から新たな親の照明制御装置10を決定する。そのため、照明制御装置10の台数によらず、照明制御システム1の可用性を向上させることが可能である。子の照明制御装置10の中から新たな親の照明制御装置10を決定することで、異常が生じた親の照明制御装置10を交換せずとも、親の照明制御装置10による子の照明制御装置10の制御を継続することが可能である。
照明機器22の制御をゾーン単位またはグループ単位で行う場合に、グループ内の一部の照明機器22が該グループ内の他の照明機器22と異なる動作をしている場合、制御ソフトウェアの異常ではなく、他の照明機器22と異なる動作をしている照明機器22本体の異常であると判別可能である。これにより、照明機器22の保守作業の効率が向上する。
照明制御装置10は、対象機器と第2の確認信号の送受信を行い、第2の確認信号に応じて対象機器情報を更新し、更新した対象機器情報は照明制御装置10の間で共有される。そのため、例えば照明機器22に異常が生じた場合、照明機器22が新たに追加された場合等、照明制御システム1の構成に変更が生じても、照明機器22の制御を継続することが可能である。また例えば、停電が生じた場合、停電からの復旧後に、自動的に対象機器情報が更新されるため、停電前の照明制御システム1の構成に復旧することが可能である。
図26は、実施の形態1に係る子の照明制御装置が行う主従判定処理の動作の他の一例を示すフローチャートである。図26に示す主従判定処理は、図16に示す主従判定処理の変形例である。図26に示す主従判定処理の変形例では、新たな親の照明制御装置10を決定するとともに、決定した親の後継となる照明制御装置10を決定する。主従判定部15は、親の照明制御装置10の後継となる照明制御装置10が定められていれば(ステップS75;Y)、後継に定められた照明制御装置10を新たな親の照明制御装置10に決定する(ステップS77)。親の照明制御装置10の後継となる照明制御装置10が定められていなければ(ステップS75;N)、実施の形態1で説明した主従判定処理と同様に、第1の通信部11は、他の子の照明制御装置10に、第1の確認信号を送信する(ステップS71)。ステップS71からステップS74までは、図16と同じである。
ステップS74に続いて、主従判定部15は、記憶された照明制御装置10の識別番号に応じて、ステップS74で決定した親の照明制御装置10を除く子の照明制御装置10の中から、親の後継となる照明制御装置10を決定する(ステップS76)。主従判定処理において、あらかじめ親の後継となる照明制御装置10を決定しておくことで、次に親の照明制御装置10に異常が生じた際に、子の照明制御装置10は、親の後継となる照明制御装置10を新たな親の照明制御装置10とすることで、親の照明制御装置10を定め直すのに必要となる他の子の照明制御装置10との確認信号の送受信を行わずにすみ、システムの停止時間を短くすることが可能である。
(実施の形態2)
実施の形態1においては、照明制御装置10に割り当てられた識別番号として、例えばMACアドレスが用いられる。実施の形態2においては、識別番号は、ハードウェア、例えばDIP(Dual In-line Package)スイッチによって設定される。図27は、本発明の実施の形態2に係る照明制御システムの構成例を示すブロック図である。実施の形態2に係る照明制御システム1においては、照明制御装置10_1,10_2,・・・,10_nのそれぞれに対して、設定装置51_1,51_2,・・・,51_nが設けられる。以下の説明において、設定装置51は、設定装置51_1,51_2,・・・,51_nの内、任意の設定装置を意味する。設定装置51は、対応付けられる照明制御装置10と直接的に、例えば赤外線通信を行う。設定装置51は、照明制御装置10と直接的に通信を行って、例えば、照明制御装置10の識別番号を設定する。
図28は、実施の形態2に係る照明制御装置の構成例を示すブロック図である。実施の形態2に係る照明制御装置10は、図2に示す照明制御装置10の構成に加えて、赤外線通信部18をさらに備える。赤外線通信部18は、設定装置51から識別番号を受信する。例えば、第1の通信部11は、送信元に設定装置51から受信した自装置の識別番号を含む通信フレームを送信する。また例えば、主従判定部15は、設定装置51から受信した自装置の識別番号および他の照明制御装置10から受信した識別番号に応じて、子の照明制御装置10の中から、新たな親の照明制御装置10を決定する。
以上説明した通り、本実施の形態2に係る照明制御システム1によれば、照明制御装置10ごとに設けられた設定装置51から照明制御装置10に固有の識別番号を設定し、親の照明制御装置10が異常であると判定された場合に、識別番号に応じて、子の照明制御装置10の中から新たな親の照明制御装置10を決定することで、照明制御システム1の可用性を向上させることが可能である。
図29は、本発明の実施の形態に係る照明制御装置、指示装置、および照明機器のハードウェアの構成例を示す図である。照明制御装置10、指示装置21、および照明機器22は、それぞれの装置を制御するハードウェア構成としてプロセッサ111、メモリ112、およびインターフェース113を備える。これらの装置の各機能は、プロセッサ111がメモリ112に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。インターフェース113は各装置を接続し、通信を確立させるためのものであり、必要に応じて複数の種類のインターフェースから構成されてもよい。図29では、プロセッサ111およびメモリ112をそれぞれ1つで構成する例を示しているが、複数のプロセッサ111および複数のメモリ112が連携して各機能を実行してもよい。
その他、前記のハードウェア構成やフローチャートは一例であり、任意に変更および修正が可能である。
プロセッサ111、メモリ112,およびインターフェース113で構成される制御処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。たとえば、前記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROMなど)に格納して配布し、前記コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、前記の処理を実行する照明制御装置10、指示装置21、および照明機器22を構成してもよい。また、通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に前記コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロードすることで照明制御装置10、指示装置21、および照明機器22を構成してもよい。
また、照明制御装置10、指示装置21、および照明機器22の機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。たとえば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)に前記コンピュータプログラムを掲示し、通信ネットワークを介して前記コンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前記の処理を実行できるように構成してもよい。
本発明の実施の形態は上述の実施の形態に限られない。上述の対象機器情報は一例である。