JP6894623B2 - タイヤチェーン用自動増し締め具 - Google Patents

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本発明は、タイヤチェーン(スノーチェーン)がタイヤに確実に装着されるようにするためのタイヤチェーンに取り付けるタイヤチェーン用自動増し締め具に関する。
タイヤチェーンに適切な性能を発揮させるためには、タイヤにタイヤチェーンが確実に装着されている必要がある。すなわち、タイヤチェーンの本来有する性能を発揮させるとともにタイヤチェーンの耐久性を高めるためには、タイヤチェーンがきちんとタイヤに嵌っていることが不可欠である。ところがタイヤチェーンは、車両が停まった状態で弛みなく装着することが困難であるため、最初の装着時に一旦強固に締めた場合でも、車両を走行させると、また、弛んでしまう。そのため、使用者は、最初のチェーン装着後に、車両をゆっくりと前方または後方に動かし、しかる後に車輪に設置したタイヤチェーンの全てを再度引き締め直す(要するに「増し締め」する)ことが必要である。かかる作業は、もしも忘れたり怠ったりすると走行中にタイヤからタイヤチェーンが外れて大きな損害を招く虞れがあるものの、使用者にとっては、このように再度増し締めする作業は手間が掛かるものであるため非常に好ましくない。
上述したような経済面のみならず、安全面からもタイヤチェーンがタイヤに対してきちんと嵌っていることが不可欠であることから、一度設置した後であっても、さらに自動的にタイヤチェーンの増し締めを行うための器具、すなわち、種々の増し締め式タイヤチェーンが開発されている。増し締め式タイヤチェーンとしては、タイヤにタイヤチェーンを設置した後、バネ等の弾性力を利用することで、設置後であってもさらに自動的に増し締めする方式によるものが多く開発されている。
特許文献1には、一方の方向、および逆方向への切換えができるようにすることを課題として、ハウジング開口を通ってハウジングに引き込むことができ、かつハウジング内で巻上げ方向に予備緊張されてその軸の周りに回転可能に支持された巻上げローラに結合された緊張綱に対する2つの固定位置を有したすべり止めチェーン用緊張装置(本願で言うところのタイヤチェーン用自動増し締め具)が開示されている。かかるすべり止めチェーン用緊張装置は、第1の固定位置では、緊張綱がその緊張方向の動作を阻止することができ、また第2の固定位置ではその緊張方向とは逆の動作を阻止することができるようになっている。
特開2007−261570号公報
特許文献1に係るすべり止めチェーン用緊張装置は、確かに一方の方向、および逆方向への切換えができるようにすることができるものであるが、ハウジング内で巻上げ方向に予備緊張されてその軸の周りに回転可能に支持された巻上げローラが、より確実にタイヤチェーンの増し締めを行うようにするためには、予備緊張の程度を大きくするために弾性力の大きいバネ(ゼンマイバネ)を内蔵させなければならない。そうするとワイヤーが引き出せる状態(開放されている状態)で、すべり止めチェーン用緊張装置の取り付け作業中、何かの弾みで作業車が誤って手を離してしまうと、ワイヤーは強い弾性力により逆戻りしてしまい、作業者が怪我をしてしまう虞れもある。特に、チェーン装着作業は、手先が悴んでしまうような寒冷地で作業を行うことが予想されるので、かかる事態が起こらないようにすることは重要である。
本発明の目的は、タイヤにタイヤチェーンを装着した後であっても、さらに自動的に増し締めすることができるとともに、ワイヤーロープ(線材)の作業者の意図しない逆戻りを防止することで作業時の安全も確保することができるタイヤチェーン用自動増し締め具を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、開口部を有するハウジングを備えたタイヤチェーンに設置するためのタイヤチェーン用自動増し締め具であって、巻き上げ方向に予備緊張されており回転自在に同軸上に設置された外周に歯が形成された第1リングギアと、外周の一部にのみ歯が形成された第2リングギアを備えた巻き上げローラと、前記巻き上げローラに一端が接続されており他端が前記ハウジングの開口部を通じてタイヤチェーンの一部に連結されるとともに、前記巻き上げローラに巻き取ることが可能な線材と、前記第1リングギアの歯に噛み合う形状を備えており弾性体により付勢された歯付きストッパと、前記第2リングギアの歯に噛み合う形状を備えた押し出し部材とを有しており、前記歯付きストッパと押し出し部材が、連結部材を介して設置されており、互いに連動して動くように設置されており、前記押し出し部材が、外側に向ってテーパー形状を有する突起部を下面に設置してなり、弾性体によって外側に付勢された中心方向押し出し部材と、前記第2リングギアの歯に噛み合う形状を有しており、弾性体によって中心方向に付勢された状態で前記中心方向押し出し部材に設置された先端部と、弾性体によって前記中心方向押し出し部材の作動方向に対して垂直な方向に付勢されており、中心側から外側へ移動する前記突起部と係合するテーパー形状を備えた前記中心方向押し出し部材を突き上げるための突き上げ部材と、前記突き上げ部材と連動する押しボタンとからなるものであることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明において、タイヤチェーンの一部に連結するためのフックが、前記線材の先端に取り付けられているとともに、そのフックの一部を収めるためのフック受け部材が、前記ハウジングの開口部に設置されていること特徴とするものである。
本願の請求項1に記載されたタイヤチェーン用自動増し締め具は、第1リングギアおよび外周の一部に歯が形成された第2リングギアを備えた巻き上げローラと、タイヤチェーンの一部に連結されるとともに巻き上げローラに巻き取ることが可能な線材と、弾性体により付勢された歯付きストッパと、第2リングギアの歯に噛み合う形状を備えた押し出し部材とを有しており、外周の一部に歯が形成された第2リングギアが、第2リングギアの歯に噛み合う形状を備えた押し出し部材によって噛み合う構造になっているので、一定の距離以上に線材が逆戻りする方向に回転しないようになっている。したがって、線材を引き出す際に、取り付け作業中に何かの弾みで作業車が誤って手を離してしまった場合でも、線材が強い弾性力により逆戻りして作業者が怪我をする事態が起こらず、安全作業を確保することができる。
請求項1に記載されたタイヤチェーン用自動増し締め具の押し出し部材は、中心方向押し出し部材と突き上げ部材から構成されている。中心方向押し出し部材は、下面に外側に向ってテーパー形状を有する突起部が設置されており、中心方向に弾性体により付勢された第2リングギアの歯に噛み合う形状を有する先端部が設置されており、弾性体により外側に向って付勢されている。一方、突き上げ部材は、中心方向押し出し部材を突き上げる垂直方向に弾性体により付勢された中心から外側に向って突起部と係合するテーパー形状を備えている。
そのため、押し出し部材は、中心方向押し出し部材を中心方向に向かって押し出すと、突起部が突き上げ部材を乗り越えて内部に移動して下方向に落ちることで線材を引き出せる状態にすることができる。また、押しボタンを垂直方向に押すことで、突き上げ部材が下に下がると同時に、外側に向って付勢された押し出し部材が外側に押し出されて締める状態に移行する。このようにきわめて簡単な操作で逆戻りを防止して安全を確保することができるし、増し締め状態にすることができる。
請求項2に記載されたタイヤチェーン用自動増し締め具のハウジングの開口部に設置したフック受け部材は、ハウジングの開口部から巻き上げ方向に予備緊張されつつ引き出した線材をタイヤチェーンの一部に連結するためのフックの一部が収まるように、ハウジングの開口部の先に設置しているので、使用者が指をハウジングの開口部に置くことができないようにガードすることができる。本発明に係るタイヤチェーン用自動増し締め具は、一定の距離以上に線材が逆戻りする方向に回転しないような構造になっているが、請求項2に記載されたタイヤチェーン用自動増し締め具においては、さらに予期できない何らかの不可抗力、または逆戻り防止機能に関わる部材の経年劣化等による不具合により、タイヤチェーン用自動増し締め具本体とバネ弾性力によりかなりの速度でハウジングの開口部に戻ってきてしまったとしても、ハウジング開口部とフックとの間に指を挟んで怪我をする事態が生じない。
本発明に係るタイヤチェーン用自動増し締め具の内部構造を説明するための上面図である。 タイヤチェーン用自動増し締め具の分解図である。 タイヤチェーン用自動増し締め具の使用状態を示す説明図である。 タイヤチェーン用自動増し締め具の弾性力が開放された状態を説明するための全体上面図、及び部分拡大図である。 タイヤチェーン用自動増し締め具の弾性力が蓄積された状態を説明するための全体上面図、及び部分拡大図である。 タイヤチェーン用自動増し締め具の先端に設置したフックの分解図である。 変更例に係るタイヤチェーン用自動増し締め具の全体図である。
<タイヤチェーン用自動増し締め具の構造>
以下、本発明に係るタイヤチェーン用自動増し締め具の一実施形態について、図1〜図5に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係るタイヤチェーン用増し締めの内部構造を説明するための全体図である。図2は、タイヤチェーン用自動増し締め具の分解図である。
本発明に係るタイヤチェーン増し締め具1の自動増し締め機能を発揮するための駆動力を司る主要部品は巻き上げローラ6である。図1に記載したように、巻き上げローラ6は、巻き上げ方向(タイヤチェーンを増し締めする方向)にゼンマイバネにより予備緊張されており、回転自在に同軸上に設置された第1リングギア4と第2リングギア5を備えている。図2に記載したように、第1リングギア4は、外周全てに亘って歯が形成されているが、第2リングギア5は、外周全てに亘って歯が形成されているわけではなく、外周の一部にのみ歯が形成されている。
巻き上げローラ6以外の他の主要部品として、図1に記載したように、巻き上げローラ6に一端が接続されており、他端がハウジング3の開口部2を通じて、タイヤチェーンの一部に連結されるとともに、巻き上げローラ6に巻き取ることが可能な線材7(本実施例においてはワイヤーロープ)と、第1リングギア4の歯に噛み合う形状を備えたハウジング3の内壁との間に設置した弾性体により付勢された歯付きストッパ8と、第2リングギア5の歯に噛み合う形状を備えた押し出し部材9から構成されている。そして、歯付きストッパ8と押し出し部材9は連結部材11を介して設置されており、歯付きストッパ8が前方に移動すると、押し出し部材9は後方に移動し、歯付きストッパ8が後方に移動すると、押し出し部材9は前方に移動するようになっており、互いに相手の動きに連動して動くように設置されている。
押し出し部材9は、下面に外側に向ってテーパー形状を有する突起部12(図2参照)が設置されており、中心方向に弾性体により付勢された第2リングギア5の歯に噛み合う形状を有する先端部13が設置されており、弾性体により外側に向って付勢された中心方向押し出し部材14と、中心方向押し出し部材14を突き上げる垂直方向に弾性体により付勢された中心から外側に向って突起部12と係合するテーパー形状を備えた突き上げ部材15とから構成されている。さらに、ハウジング3の開口部2の先にはフック受け部材16を設置している。
図6は、本発明に係るタイヤチェーン用自動増し締め具の先端に設置したフックの分解図である。本発明に係るタイヤチェーン用自動増し締め具1は、図6に記載したように、タイヤチェーン用自動増し締め具1から引き出したワイヤーロープの先端部にタイヤチェーンに固定するためのフック17が取り付けられている。ワイヤーロープのフック17への取り付けは、ワイヤーロープの先端(フック17側)に設置したワイヤーロープの径よりも大きな径を有する球状体をフック17側に彫り込んだ溝(ワイヤーロープの径と略同一寸法で先端部が球状体の径と略同一の寸法になっている溝を、フック17を縦に二分割して其々に掘る)に挿入するようになっている。球状体のワイヤーロープ側の一部を平らに加工することでフック17と球状体の接地面を増やすことで、巻き上げ方向に予備緊張されているワイヤーロープからの巻取り応力により、フック17からワイヤーロープが抜け出てしまわないようになっている。
<タイヤチェーン用自動増し締め具の使用方法>
図3は、本発明に係るタイヤチェーン用自動増し締め具1の使用方法を説明するための図である。図3に記載したように、本発明に係るタイヤチェーン用自動増し締め具1は、タイヤチェーン用自動増し締め具1のハウジング3の任意の2箇所をタイヤチェーンに連結して、ハウジング3を通じて引っ張り出した線材7(実施例においてはワイヤーロープ)の先端に設置したフック17を、ハウジング3に連結したタイヤチェーンと反対側にあるタイヤチェーン(タイヤチェーンの輪とフックのピンを係合させる)に接続する。このように設置することで、タイヤチェーン用自動増し締め具1内部に設置したゼンマイバネに蓄積された弾性力により、ワイヤーロープの先端がタイヤチェーン用自動増し締め具1の方向に引っ張られるので、結果として、タイヤチェーンが自動的に増し締めされることになる。次に、図3の状態に設置する際の本発明に係るタイヤチェーン用自動増し締め具1の作用について詳細に説明することにする。
<タイヤチェーン用自動増し締め具の作用>
図4は、本発明に係るタイヤチェーン用自動増し締め具1の弾性力が開放された状態を説明するための全体上面図、および部分拡大図、図5は、タイヤチェーン用自動増し締め具1の弾性力が蓄積された状態を説明するための全体上面図、および部分拡大図である。本発明における特徴的なこととして、第1リングギア外周全てに亘って歯が形成されているが、第2リングギアは、外周全てに亘って歯が形成されているわけではなく、外周の一部にのみ歯が形成されているということが挙げられる。
図4のタイヤチェーン用自動増し締め具1の弾性力が開放された状態から、図5に記載したタイヤチェーン用自動増し締め具1の弾性力が蓄積された状態にするために、図3に記載したようにタイヤチェーン用自動増し締め具1をタイヤチェーンに設置する際、作業者は、押し出し部材9(中心方向押し出し部材14と突き上げ部材15から構成されている)を押した後、ハウジング3を通じてワイヤーロープを引っ張り出すことで、タイヤチェーン用自動増し締め具1の内部に弾性力が蓄積された状態(すなわち、内蔵されたゼンマイバネを巻き上げた状態にする)にする。
押し出し部材9(中心方向押し出し部材14と突き上げ部材15から構成されている)の中心方向押し出し部材14を、中心方向に向かって押し出すと、中心方向押し出し部材14の下面に設置された外側に向ってテーパー形状を備えた突起部12も、同時に中心方向に向かって押し出され、このとき、突起部12と係合するテーパー形状を備えた突き上げ部材15を乗り越えて内部に移動する。
このとき、タイヤチェーン用自動増し締め具1の内部では、押し出し部材9(中心方向押し出し部材14と突き上げ部材15から構成された)の先端部14が、第2リングギア5と中心方向押し出し部材14の先端部13が噛合可能な状態になっている。すなわち、第2リングギア5は、外周全てに亘って歯が形成されているのではなく、外周の一部(4か所〜6か所)にのみ歯が形成されているため、ゼンマイバネの弾性力によって引き戻されるとき、ちょうど歯の位置に来たときに、第2リングギア5と中心方向押し出し部材14の先端部13が噛み合うことで回転を止めることができるのである。
また、押しボタン10を垂直方向に押すことで、押しボタン10の下方向への動きと連動して突き上げ部材15が下に下がるとともに、外側に向って付勢された下面に外側に向ってテーパー形状を有する突起部12が外側に押し出される。本発明に係るタイヤチェーン用自動増し締め具1を使用しない場合は、図4に記載したような弾性力が開放された状態にしておくことになる。
<タイヤチェーン用自動増し締め具の効果>
本発明の実施例に係るタイヤチェーン用自動増し締め具1は、ワイヤーロープの巻き上げ方向に向かって予備緊張させるように内部に設置されたゼンマイバネに回転自在に同軸上に設置された、第1リングギア4と第2リングギア5を備えた巻き上げローラ6と、巻き上げローラ6に一端が接続されており、他端がハウジング3の開口部2を通じて、タイヤチェーンの一部に取り付けられるとともに、巻き上げローラ6に巻き取られることが可能なワイヤーロープと、第1リングギア4の歯に噛み合う形状を備えたハウジング3の内壁との間に設置した弾性体により付勢された2つの歯を有する歯付きストッパ8と、第2リングギア5の歯に噛み合う形状を備えた押し出し部材9から構成されている。
そして、歯付きストッパ8と押し出し部材9は、連結部材11を介して設置されており、連結部材11の回転中心を基準とする回転動作に連動して動くように設置されている。すなわち、歯付きストッパ8が第1リングギア4の歯に噛み合う位置にあるとき、押し出し部材9の先端部13は、第2リンクギアとは離れた位置にある(噛み合っていない位置)し、歯付きストッパ8が第1リングギア4とは離れた位置にあるとき、押し出し部材9の先端部13は、第2リンクギアと噛み合った位置にある。
第2リングギア5は、第2リングギア5の歯(外周の一部にのみ歯が形成されている)に噛み合う形状を備えた押し出し部材9によって、噛み合うので、ワイヤーが逆戻りする方向に対して、一定の距離以上に回転しないようになっている。したがって、ハウジング3からワイヤーロープを引き出す際、つまり、取り付け作業中に、何かの弾みで作業者が誤ってワイヤーロープ(またはタイヤチェーンへの取り付け部材)から手を離してしまうと、ワイヤーロープは強い弾性力により逆戻りしてしまい、作業者が怪我をしてしまう虞れもあり、この逆戻りを防止することで作業者の安全を確保することができる。
すなわち、作業中に誤って手元が滑ったりしても、第2リングギア5は、外周全てに亘って歯が形成されているわけではなく、外周の一部にのみ歯が形成されているので、一定の距離だけ逆戻りするものの、ストッパ機能が作用して逆戻りが止まるようになっている。そのため、ワイヤーロープの先端部分(タイヤチェーンへの取り付け具を含む)が危険な速度まで加速する前に止まってしまうので、作業者は安全性を確保しつつワイヤーを、ハウジング3を通じて引っ張り出すことで、装着後、自動的にタイヤチェーンを増し締めするための弾性力を内部に蓄積することができる。
さらに、タイヤチェーン用自動増し締め具1は、ハウジング3の開口部2の先にフック受け部材16を設置しているので、使用者が指をハウジング3の開口部2に置くことができないような構造になっている。そのため、タイヤチェーン用自動増し締め具1は、一定の距離以上に線材が逆戻りする方向に回転しないような構造になっているものの、さらに予期できない何らかの不可抗力、または逆戻り防止機能に関わる部材の経年劣化等による不具合により、タイヤチェーン用自動増し締め具1本体とバネ弾性力によりかなりの速度で、ハウジング3の開口部2に逆戻りしてしまったとしても、ハウジング3の開口部2とフックとの間に指を挟んで怪我をすることがない。すなわち、タイヤチェーン用自動増し締め具1においては、安全性を考慮して二重の対策が施されているのである。
また、タイヤチェーン用自動増し締め1の押し出し部材9は、中心方向押し出し部材14と突き上げ部材15から構成されている。中心方向押し出し部材14は、下面に外側に向ってテーパー形状を有する突起部12が設置されており、さらに、中心方向に弾性体により付勢された前記第2リングギア5の歯に噛み合う形状を有する先端部13が設置されており、弾性体により外側に向って付勢されている。一方、突き上げ部材15は、中心方向押し出し部材14を突き上げるために、垂直方向に弾性体により付勢されており、外側に向って突起部12と係合するテーパー形状を備えている。
中心方向押し出し部材14と突き上げ部材15から構成された押し出し部材9は、中心方向押し出し部材14を中心方向に向かって押し出すと、下面に外側に向ってテーパー形状を有する突起部12が中心から外側に向って突起部12と係合するテーパー形状を備えた突き上げ部材15を乗り越えて内部に移動して下方向に移動することで、ワイヤーロープを引き出せる状態にすることができる。また、突き上げ部材15を上から下へ押し下げるように設置されている押しボタン10を垂直方向に押すことで、突き上げ部材15が下に下がると同時に、外側に向って付勢された押し出し部材9が外側に押し出される。このようにした後、ワイヤーロープを引っ張り出して、タイヤチェーン用自動増し締め具1の内部に蓄積し、タイヤチェーンを増し締めすることができる状態に移行する。このようにきわめて簡単な操作で逆戻りを防止して安全を確保することができるし、タイヤチェーンを増し締めすることができる状態にすることができる。
<タイヤチェーン用自動増し締め具の変更例>
本発明に係るタイヤチェーン用自動増し締め具は、上記した各実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、開口部、ハウジング、第1リングギア、第2リングギア、巻き上げローラ、線材、歯付きストッパ、押し出し部材、押しボタン、連結部材、突起部、先端部、中心方向押し出し部材、突き上げ部材、フック受け部材、フック等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
たとえば、タイヤチェーン用自動増し締め具は、図7のように、ワイヤーロープを引っ張り出すことができる状態にするための押し出し部材9に隣接するように、ワイヤーロープを引っ張り出すことができない状態にするためのアンリリーススイッチ18を設置した構成とすることもできる。当該アンリリーススイッチ18は、押し出し部材9の押し込み方向と直交する方向にスライドさせることによって、先端を押し出し部材9の側面に係合させることができるようになっている。なお、そのようにアンリリーススイッチ18を設置する場合には、アンリリーススイッチ18が押し込まれた押し出し部材9の上に乗り上がらないように、押し出し部材9を厚くする(すなわち、ハウジング3の表面からの高さを高くする)必要がある。
本発明に係るタイヤチェーン用自動増し締め具は、上記の如く優れた効果を奏するものであるので、雪道走行の際にタイヤチェーンを設置する際、自動的にタイヤチェーンの増し締めを行う装置・部材として好適に用いることができる。
1・・タイヤチェーン用自動増し締め具
2・・開口部
3・・ハウジング
4・・第1リングギア
5・・第2リングギア
6・・巻き上げローラ
7・・線材
8・・歯付きストッパ
9・・押し出し部材
10・・押しボタン
11・・連結部材
12・・突起部
13・・先端部
14・・中心方向押し出し部材
15・・突き上げ部材
16・・フック受け部材
17・・フック
18・・アンリリーススイッチ

Claims (2)

  1. 開口部を有するハウジングを備えたタイヤチェーンに設置するためのタイヤチェーン用自動増し締め具であって、
    巻き上げ方向に予備緊張されており回転自在に同軸上に設置された外周に歯が形成された第1リングギアと、外周の一部にのみ歯が形成された第2リングギアを備えた巻き上げローラと、
    前記巻き上げローラに一端が接続されており他端が前記ハウジングの開口部を通じてタイヤチェーンの一部に連結されるとともに、前記巻き上げローラに巻き取ることが可能な線材と、
    前記第1リングギアの歯に噛み合う形状を備えており弾性体により付勢された歯付きストッパと、
    前記第2リングギアの歯に噛み合う形状を備えた押し出し部材とを有しており、
    前記歯付きストッパと押し出し部材が、連結部材を介して設置されており、互いに連動して動くように設置されており、
    前記押し出し部材が、
    外側に向ってテーパー形状を有する突起部を下面に設置してなり、弾性体によって外側に付勢された中心方向押し出し部材と、
    前記第2リングギアの歯に噛み合う形状を有しており、弾性体によって中心方向に付勢された状態で前記中心方向押し出し部材に設置された先端部と、
    弾性体によって前記中心方向押し出し部材の作動方向に対して垂直な方向に付勢されており、中心側から外側へ移動する前記突起部と係合するテーパー形状を備えた前記中心方向押し出し部材を突き上げるための突き上げ部材と、
    前記突き上げ部材と連動する押しボタンとからなるものであることを特徴とするタイヤチェーン用自動増し締め具。
  2. タイヤチェーンの一部に連結するためのフックが、前記線材の先端に取り付けられているとともに、
    そのフックの一部を収めるためのフック受け部材が、前記ハウジングの開口部に設置されていること特徴とする請求項1に記載のタイヤチェーン用自動増し締め具。
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