JP6894351B2 - 排水ます - Google Patents

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本発明は、排水ますに関する。
例えば、特許文献1には、排水の流路を切り替えることが可能な排水ますが開示されている。特許文献1に開示された排水ますは、側部に流入口、第1流出口および第2流出口が形成された有底筒状のます本体と、ます本体内に配置され、ます本体に対して回動することで排水の流路を切り替え可能な切替部材とを備えている。切替部材には、流入口と第1流出口、または、流入口と第2流出口とを連通させる連通路が形成されている。切替部材は、ます本体内に挿入された状態でます本体に対して回動されることで、連通路を通じて流入口と第1流出口とを繋ぐ位置と、連通路を通じて流入口と第2流出口とを繋ぐ位置とに位置変更をすることが可能である。
特開平04−47041号公報
ところで、特許文献1に開示された排水ますにおいて、ます本体と切替部材との間から排水がより流れ難くするために、切替部材の外周面に、例えばゴム製のシール部材を設けることが考えられる。しかしながら、上記排水ますでは、切替部材をます本体内に挿入するとき、切替部材の外周面とます本体の内周面とが接触した状態で、切替部材が挿入される。そのため、切替部材の外周面にシール部材を設けた場合において、切替部材をます本体内に挿入する際、シール部材とます本体の内周面とが擦れることで、切替部材からシール部材が剥がれるおそれがあった。その結果、ます本体の内周面に対して、シール部材を適切な位置に配置することができないおそれがあった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ます本体と切替部材とを備えた排水ますにおいて、ます本体と切替部材との間にシール部材を適切に配置することが可能な排水ますを提供することである。
本発明に係る排水ますは、ます本体と、切替部材と、閉鎖部材と、シール部材とを備えている。前記ます本体は、本体側底壁と、排水が流入する流入口、排水が流出する第1流出口、および、排水が流出する第2流出口が形成され、前記本体側底壁の縁から立ち上がった本体側側壁とを有する。前記切替部材は、前記ます本体の前記本体側底壁の上方に配置される切替側底壁と、第1連通口および第2連通口が形成され、前記切替側底壁の縁から立ち上がった切替側側壁と、を有する。前記閉鎖部材は、前記ます本体と前記切替部材との間に配置され、前記第1流出口および前記第2流出口の何れか一方を閉鎖する。前記シール部材は、前記ます本体と前記閉鎖部材との間に配置され、前記第1流出口および前記第2流出口のうち前記閉鎖部材によって閉鎖された前記一方を囲む。前記切替部材は、前記第1連通口と前記流入口とが連通し、かつ、前記第2連通口と前記第1流出口とが連通する第1切替位置と、前記第1連通口と前記第2流出口とが連通し、かつ、前記第2連通口と前記流入口とが連通する第2切替位置との間で位置変更が可能である。前記ます本体内に前記切替部材および前記閉鎖部材が配置されている状態において、前記本体側側壁の内周面と前記閉鎖部材における前記ます本体側の面、または、前記切替側側壁の外周面と前記閉鎖部材における前記切替部材側の面は、前記本体側底壁に向かうに従って前記本体側底壁の中心側に傾斜している。
上記排水ますによれば、シール部材は、切替部材に設けられておらず、切替部材と別部材である。そのため、例えば、シール部材および閉鎖部材をます本体内に配置した状態で、切替部材をます本体に対してスライドさせながらます本体内に挿入することができる。そして、切替部材がます本体内に挿入されているとき、切替部材が閉鎖部材を本体側側壁に押し付けることで、シール部材が本体側側壁に密着し、本体側側壁に対するシール部材の位置が固定される。このように、シール部材および閉鎖部材は、ます本体に対してスライドしないため、シール部材が本体側側壁に擦られない。したがって、シール部材がます本体内において捲れあがることを抑制することができる。
例えば、切替部材を第1切替位置に配置する場合、切替部材とます本体の第2流出口との間に閉鎖部材およびシール部材を配置した状態で、切替部材の切替側底壁がます本体の本体側底壁に近づくように切替部材を移動させる。このとき、切替側底壁が本体側底壁に近づくに従って、切替部材の切替側側壁と第2流出口との間の距離が徐々に小さくなると共に、シール部材および閉鎖部材を介して切替側側壁と本体側側壁との密着の度合いが徐々に大きくなる。そして、切替部材が第1切替位置に配置されたとき、シール部材および閉鎖部材は、切替側側壁と本体側側壁とに挟まれた状態となる。よって、シール部材が本体側側壁に擦られることなく、ます本体と切替部材との間にシール部材を適切に配置することができる。
例えば、切替部材を第2切替位置に配置する場合には、切替部材とます本体の第1流出口との間に閉鎖部材およびシール部材を配置した状態で、切替部材をます本体内に挿入する。このとき、切替側側壁と第1流出口との間の距離が徐々に小さくなり、シール部材および閉鎖部材を介して切替側側壁と本体側側壁との密着の度合いが徐々に大きくなる。そして、切替部材が第2切替位置に配置されたとき、シール部材および閉鎖部材は、切替側側壁と本体側側壁とに挟まれた状態となる。よって、切替部材を第2切替位置に配置した場合であっても、シール部材が本体側側壁に擦られることなく、ます本体と切替部材との間にシール部材を適切に配置することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記本体側側壁は、前記流入口が形成された流入壁と、前記第1流出口が形成された第1流出壁と、前記第2流出口が形成された第2流出壁と、を有する。切替側側壁は、前記第1連通口が形成された第1連通壁と、前記第2連通口が形成された第2連通壁と、前記ます本体側の面に前記閉鎖部材がスライド自在に設けられた閉鎖壁と、を有する。
上記態様によれば、閉鎖部材が切替側側壁の閉鎖壁にスライド自在に設けられているため、閉鎖部材をます本体内に配置した状態で、ます本体に対して切替部材をスライドさせながら、言い換えると、閉鎖部材に対して切替部材をスライドさせながら、切替部材をます本体内に挿入することができる。よって、切替部材に対する閉鎖部材の水平方向の位置が固定されるため、切替部材に対する閉鎖部材の位置合わせを容易に行うことができる。
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記流入壁、前記第1流出壁および前記第2流出壁における前記本体側底壁側のそれぞれの内面は、平らな面である。前記第1連通壁、前記第2連通壁および前記閉鎖壁における前記切替側底壁とは反対側のそれぞれの外面は、平らな面である。平面視において、前記本体側側壁の内周面の形状、および、前記切替側側壁の外周面の形状は、多角形状である。
上記態様によれば、切替部材をます本体内に挿入する際、切替部材の第1連通壁、第2連通壁および閉鎖壁は、ます本体の流入壁、第1流出壁および第2流出壁の何れかに沿って移動するため、切替部材をます本体内に挿入し易い。上記態様では、平面視において、本体側側壁の内周面の形状、および、切替側側壁の外周面の形状が多角形状であるため、ます本体内に切替部材を配置したとき、ます本体に対して切替部材が回動し難くすることができる。よって、ます本体に対する切替部材の位置合わせがし易い。
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記閉鎖壁における前記切替側底壁側の内面は、平面視において、前記閉鎖壁の中心に向かうに従って前記切替側底壁とは反対側へ凹むように湾曲している。
上記態様によれば、切替部材内において、排水は第1連通口と第2連通口との間を流れる。例えば、切替部材内において、第1連通口から第2連通口に向かって排水が流れるとき、閉鎖壁の内面に排水がぶつかることがあり得る。上記態様では、閉鎖壁の内面は、平面視において、閉鎖壁の中心に向かうに従って切替側底壁とは反対側へ凹むように湾曲しているため、閉鎖壁の内面にぶつかった排水を第2連通口に導き易い。
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記閉鎖部材の前記閉鎖壁側の面には、上下方向に延びた突起が複数形成されている。
上記態様によれば、切替部材の閉鎖壁は、閉鎖部材に形成された突起と接触する。そのため、閉鎖壁と閉鎖部材との間には、複数の突起の間に設けられた空間が形成されている。よって、閉鎖壁が閉鎖部材と全面に亘って接触している場合と比較して、閉鎖壁に対して閉鎖部材がスライド移動し易い。
本発明によれば、ます本体と切替部材とを備えた排水ますにおいて、ます本体と切替部材との間にシール部材を適切に配置することが可能な排水ますを提供することができる。
実施形態に係る排水ますの斜視図である。 排水ますの平面図である。 図2のII−II断面における排水ますの断面図である。 図2のIII−III断面における排水ますの断面図であり、切替部材および閉鎖部材が省略された図である。 切替部材および閉鎖部材の斜視図である。 切替部材および閉鎖部材の平面図である。 排水ますの平面図であり、切替部材が第2切替位置に配置されている状態を示す図である。 ます本体側から見たときの閉鎖部材を示す図である。 切替部材側から見たときの閉鎖部材を示す図である。 図6のX−X断面における切替部材および閉鎖部材の断面図である。 切替部材をます本体内に挿入する状態を示す説明図である。 切替部材をます本体内に挿入する状態を示す説明図である。 切替部材をます本体内に挿入する状態を示す説明図である。 他の実施形態に係る切替部材、閉鎖部材および連通部材の平面図である。 他の実施形態に係る連通部材をます本体側から見た図である。 他の実施形態に係る連通部材を切替部材側から見た図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る排水ますについて説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、本発明の実施形態に過ぎず、当然ながら本発明を限定することを意図したものではない。
図1は、本実施形態に係る排水ます10の斜視図である。図面中の符号Uは上を示し、符号Dは下を示す。また、符号Xは水平方向を示し、符号Yは鉛直方向を示す。ただし、これら方向は説明の便宜上定めた方向に過ぎず、排水ます10の設置態様を何ら限定するものではない。
図1に示すように、排水ます10は、排水の流路を切り替えることが可能なますである。図示は省略するが、排水ます10は地中に埋設されている。排水ます10は、排水が流れる管路であって、地中に埋設された管路の途中部分に接続されている。ここで、「排水」には、汚水および雨水が含まれる。「汚水」とは、トイレ、風呂、および、台所の流し台などから排出される水であり、そのままでは河川に放流させることができないものである。「雨水」とは、降雨などの自然現象に起因する水であり、そのまま河川に放流させることができるものである。
排水ます10は、ます本体11と、切替部材12と、閉鎖部材13とを備えている。図2は、排水ます10の平面図である。図3は、図2のII−II断面における排水ます10の断面図である。図4は、図2のIII−III断面における排水ます10の断面図である。なお、図4では、切替部材12および閉鎖部材13は省略されている。ます本体11は、内部に空間を有する有底のものである。ます本体11の上部は開口している。本実施形態では、ます本体11は、本体側底壁16と、本体側側壁17とを有している。図示は省略するが、本体側底壁16の形状は略正三角形状である。しかしながら、本体側底壁16の形状は特に限定されない。
図3に示すように、本体側側壁17は、本体側底壁16の縁から立ち上がっている。本体側底壁16と本体側側壁17とによって、空間23が形成されている。本体側側壁17には、図2に示すように、排水が流入する流入口30、排水が流出する第1流出口31、および、排水が流出する第2流出口32が形成されている。図3に示すように、本体側側壁17の内周面は、本体側底壁16に向かうに従って本体側底壁16の中心側に傾斜している。すなわち、本体側側壁17の内周面は、テーパー状に形成されている。言い換えると、本体側側壁17の内周面に囲まれた領域の面積は、本体側底壁16に向かうに従って相対的に小さい。本体側側壁17の内周面と本体側底壁16の上面とが成す角度R21(図3参照)は、90度よりも大きい。本体側側壁17の内周面の形状は、平面視において略正多角形状である。ここでは、本体側側壁17の内周面の形状は、平面視において略正三角形状である。そのため、本実施形態では、「本体側底壁16の中心」とは、例えば本体側側壁16の重心であり、3本の中線(各頂点と、その頂点との対辺の中点とを結ぶ線分)の交点のことである。なお、本体側側壁17の内周面の形状は特に限定されない。
本実施形態では、流入口30の開口面積と、第1流出口31の開口面積と、第2流出口32の開口面積とは、同じである。流入口30の径と、第1流出口31の径と、第2流出口32の径とは、同じである。また、図3および図4に示すように、流入口30の中心の高さは、第1流出口31の中心の高さと同じであり、第2流出口32の中心の高さと同じである。図2に示すように、平面視において、流入口30の中心軸C1と第1流出口31の中心軸C2とが成す角度R1と、第1流出口31の中心軸C2と第2流出口32の中心軸C3とが成す角度R2と、第2流出口32の中心軸C3と流入口30の中心軸C1とが成す角度R3とは同じである。なお、本明細書において、「同じ」には、完全に同一以外に、若干の誤差も含まれるものとする。
本実施形態では、本体側側壁17は、流入壁20と、第1流出壁21と、第2流出壁22とを有している。以下の説明において、流入壁20、第1流出壁21および第2流出壁22のそれぞれの内面とは、本体側底壁16側の面のことをいい、外面とは、本体側底壁16とは反対側の面のことをいう。図4に示すように、流入壁20には、流入口30が形成されている。流入壁20の内面は、本体側底壁16に向かうに従って本体側底壁16の中心側に傾斜している。ここでは、流入壁20の外面には、円筒状の流入筒状部40が設けられている。流入筒状部40は、流入口30と連通している。図2に示すように、流入筒状部40には、トイレ、風呂、台所の流し台、および、側溝などの排水設備(図示せず)に接続された流入管路5が接続されている。
図3に示すように、第1流出壁21には、第1流出口31が形成されており、第1流出壁21の内面は、本体側底壁16に向かうに従って本体側底壁16の中心側に傾斜している。ここでは、第1流出壁21の外面には、円筒状の第1流出筒状部41が設けられている。第1流出筒状部41は、第1流出口31と連通している。図2に示すように、第1流出筒状部41には、下水本管(図示せず)が接続された第1流出管路6が接続されている。図4に示すように、第2流出壁22には、第2流出口32が形成されており、第2流出壁22の内面は、本体側底壁16に向かうに従って本体側底壁16の中心側に傾斜している。ここでは、第2流出壁22の外面には、円筒状の第2流出筒状部42が設けられている。第2流出筒状部42は、第2流出口32と連通している。図2に示すように、第2流出筒状部42には、貯留槽(図示せず)が接続された第2流出管路7が接続されている。
流入壁20、第1流出壁21および第2流出壁22のそれぞれの内面および外面は、平らな面である。流入壁20、第1流出壁21および第2流出壁22のそれぞれの内面には、突起および凹みなどが形成されていない。なお、流入壁20、第1流出壁21および第2流出壁22のそれぞれの内面および外面の少なくとも一部は、湾曲していてもよい。本実施形態では、流入壁20と第1流出壁21との間には、第1接続壁25aが設けられている。第1流出壁21と第2流出壁22との間には、第2接続壁25bが設けられている。第2流出壁22と流入壁20との間には、第3接続壁25cが接続されている。図1に示すように、第3接続壁25cにおける両側端は、本体側底壁16(図3参照)に向かうに従って、第3接続壁25cの中心側に傾斜している。図示は省略するが、第1、第2接続壁25a、25bにおける両側端は、本体側底壁16に向かうに従って、それぞれ第1、第2接続壁25a、25bの中心側に向かって傾斜している。
本実施形態では、図2に示すように、流入壁20の上端、第1流出壁21の上端、および、第2流出壁22の上端には、それぞれ傾斜壁27が設けられている。図3に示すように、傾斜壁27は、本体側底壁16側に向かうに従って下方に傾斜している。図1に示すように、傾斜壁27は下方に凹むように湾曲している。このことによって、例えば、傾斜壁27の上面に排水が乗り上げた場合、乗り上げた排水を傾斜壁27に沿ってます本体11内に流すことができる。よって、傾斜壁27に排水が溜まることを抑制することができる。
本実施形態では、3つの傾斜壁27のそれぞれの上方には、上方に延びた点検筒28が設けられている。点検筒28の形状は円筒状であるが、特に限定されない。点検筒28の上端には、点検口38が形成されている。図示は省略するが、点検口38には上方に延びた立管が接続され、立管の上端部には蓋が嵌め込まれている。
次に、切替部材12について説明する。図3に示すように、切替部材12は、ます本体11内の空間23に着脱可能に設けられるものであり、ます本体11内に流れる排水の流路を切り替えるものである。図5は、切替部材12および閉鎖部材13の斜視図である。図6は、切替部材12および閉鎖部材13の平面図である。図5に示すように、切替部材12は、内部に空間を有する有底のものである。切替部材12の上部は開口している。ここでは、切替部材12の形状は略正三角柱形状である。しかしながら、切替部材12の形状は特に限定されない。切替部材12は、切替側底壁46と、切替側側壁47とを備えている。
図3に示すように、切替側底壁46は、ます本体11の本体側底壁16の上方に配置される。図6に示すように、切替側底壁46は略正三角形状である。しかしながら、切替側底壁46の形状は特に限定されない。図5に示すように、切替側側壁47は、切替側底壁46の縁から立ち上がっている。本実施形態では、切替側底壁46と切替側側壁47とによって、空間48が形成されている。切替側側壁47の外周面は、切替側底壁46に向かうに従って切替側底壁46の中心側に傾斜している。すなわち、切替側側壁47の外周面は、テーパー状に形成されている。切替部材12の切替側側壁47の外周面と切替側底壁46の下面とが成す角度R22(図3参照)は、90度よりも大きい。なお、本実施形態では、切替側側壁47の内周面は、外周面と同様に、切替側底壁46に向かうに従って切替側底壁46の中心側に向かって傾斜している。しかしながら、切替側側壁47の内周面は、傾斜していなくてもよく、例えば、鉛直方向Yに延びた面であってもよい。図2に示すように、切替側側壁47の外周面の形状は、平面視において略正多角形状である。本実施形態では、切替側側壁47の外周面の形状は、ます本体11の本体側側壁17の内周面に沿った形状であり、平面視において略正三角形状である。
図5に示すように、切替側側壁47には、第1連通口61および第2連通口62が形成されている。図2に示すように、切替部材12がます本体11の空間23に配置された際、第1連通口61および第2連通口62は、ます本体11の流入口30、第1流出口31および第2流出口32の何れかと連通する。図示は省略するが、本実施形態では、第1連通口61の開口面積と、第2連通口62の開口面積とは同じである。第1、第2連通口61、62の開口面積は、流入口30、第1流出口31および第2流出口32のそれぞれの開口面積と同じである。第1連通口61の径と、第2連通口62の径とは同じであり、第1、第2連通口61、62の径は、流入口30、第1流出口31および第2流出口32のそれぞれの径と同じである。また、第1連通口61の中心の高さと、第2連通口62の中心の高さとは同じである。切替部材12がます本体11の空間23に配置された状態において、第1、第2連通口61、62の中心の高さは、流入口30、第1流出口31および第2流出口32のそれぞれの中心の高さと同じである。図2に示すように、第1連通口61の中心軸C4と第2連通口62の中心軸C5とが成す角度R4は、流入口30の中心軸C1と第1流出口31の中心軸C2とが成す角度R1と同じであり、第1流出口31の中心軸C2と第2流出口32の中心軸C3とが成す角度R2と同じであり、第2流出口32の中心軸C3と流入口30の中心軸C1とが成す角度R3と同じである。
本実施形態では、図5に示すように、切替側側壁47は、第1連通壁51と、第2連通壁52と、閉鎖壁53とを有している。以下の説明において、第1連通壁51、第2連通壁52および閉鎖壁53の内面とは、切替側底壁46側の面のことをいい、外面とは、切替側底壁46とは反対側の面のことをいう。第1連通壁51には、第1連通口61が形成されている。第1連通壁51の内面および外面は、切替側底壁46に向かうに従って切替側底壁46の中心側に傾斜している。第2連通壁52には、第2連通口62が形成されている。第2連通壁52の内面および外面は、切替側底壁46に向かうに従って切替側底壁46の中心側に傾斜している。閉鎖壁53には、第1連通口61および第2連通口62のような口は形成されていない。閉鎖壁53の内面および外面は、切替側底壁46に向かうに従って切替側底壁46の中心側に傾斜している。
第1連通壁51の内面および外面、第2連通壁52の内面および外面、ならびに、閉鎖壁53の外面は、平らな面である。第1連通壁51の内面および外面、第2連通壁52の内面および外面、ならびに、閉鎖壁53の外面には、突起および凹みは形成されていない。なお、第1連通壁51の内面および外面、第2連通壁52の内面および外面、ならびに、閉鎖壁53の外面のそれぞれの少なくとも一部は、湾曲していてもよい。図6に示すように、閉鎖壁53の内面は、平面視において、閉鎖壁53の中心に向かうに従って切替側底壁46とは反対側へ湾曲している。
本実施形態では、図5に示すように、第1連通壁51の外面と第2連通壁52の外面との間には、第1接続外面55aが形成されている。第2連通壁52の外面と閉鎖壁53の外面との間には、第2接続外面55bが形成されている。閉鎖壁53の外面と第1連通壁51の外面との間には、第3接続外面55cが形成されている。第1〜第3接続外面55a、55b、55cは、第1〜第3接続壁25a、25b、25cの内面に対応した形状を有している。ここでは、第1〜第3接続壁25a、25b、25cの内面は、平面視において、本体側底壁16の中心とは反対側に凸となるように湾曲した湾曲面である。そのため、第1〜第3接続外面55a、55b、55cは、平面視において、切替側底壁46の中心とは反対側に凸となるように湾曲した湾曲面である。しかしながら、第1〜第3接続壁25a、25b、25cの内面、および、第1〜第3接続外面55a、55b、55cは平らな面であってもよい。第1〜第3接続外面55a、55b、55cの両側端は、切替側底壁46に向かうに従って、それぞれ第1〜第3接続外面55a、55b、55cの中心側に向かって傾斜している。本実施形態では、図6に示すように、第1連通壁51の内面と、第2連通壁52の内面との間には、接続内面56が形成されている。接続内面56は、平面視において、接続内面56の中心に向かうに従って切替側底壁46側へ湾曲している。
本実施形態では、切替側底壁46には、インバート57が形成されている。インバート57は、第1連通口61と第2連通口62とを繋ぐものである。インバート57は、半管形状であり、第1連通口61および第2連通口62と連続している。インバート57には、第1連通口61から第2連通口62へ向かう排水、または、第2連通口62から第1連通口61へ向かう排水が流れる。
本実施形態では、図3に示すように、ます本体11の本体側側壁17の内周面と本体側底壁16の上面とが成す角度R21は、切替部材12の切替側側壁47の外周面と切替側底壁46の下面とが成す角度R22と同じである。角度R21とは、言い換えると、流入壁20の内面と本体側底壁16の上面とが成す角度であり、第1流出壁21の内面と本体側底壁16の上面とが成す角度であり、第2流出壁22の内面と本体側底壁16の上面とが成す角度である。角度R22とは、言い換えると、第1連通壁51の外面と切替側底壁46の下面とが成す角度であり、第2連通壁52の外面と切替側底壁46の下面とがなす角度であり、閉鎖壁53の外面と切替側底壁46の下面とがなす角度である。
図7は、排水ます10の平面図であり、切替部材12が第2切替位置P2に配置されている状態を示す図である。本実施形態では、切替部材12は、第1切替位置P1(図2参照)と、第2切替位置P2(図7参照)との間で位置変更が可能である。ここで、第1切替位置P1とは、図2に示すように、流入口30から第1流出口31へ排水が流れるような切替部材12の位置である。切替部材12が第1切替位置P1に配置されているとき、切替部材12内の空間48(図5参照)を通じて流入口30と第1流出口31とは繋がっている。第1切替位置P1とは、例えば、第1連通口61が流入口30と連通し、第2連通口62が第1流出口31と連通し、閉鎖壁53が第2流出口32を閉鎖するような切替部材12の位置である。第2切替位置P2とは、図7に示すように、流入口30から第2流出口32へ排水が流れるような切替部材12の位置である。切替部材12が第2切替位置P2に配置されているとき、切替部材12内の空間48(図5参照)を通じて流入口30と第2流出口32とは繋がっている。ここでは、第2切替位置P2とは、例えば、第1連通口61が第2流出口32と連通し、第2連通口62が流入口30と連通し、閉鎖壁53が第1流出口31を閉鎖するような切替部材12の位置である。本実施形態では、第2切替位置P2は、第1切替位置P1に配置されている切替部材12を反時計回りに角度R1(または、角度R2もしくは角度R3。図2参照)回転させた位置である。
次に、閉鎖部材13について説明する。閉鎖部材13は、ます本体11の流入口30、第1流出口31および第2流出口32のうち、開放されていない口を閉鎖するものである。言い換えると、閉鎖部材13は、流入口30、第1流出口31および第2流出口32のうち、第1連通口61および第2連通口62と連通していない口を閉鎖するものである。例えば、図2に示すように、切替部材12が第1切替位置P1に配置されているとき、閉鎖部材13は、第2流出口32を閉鎖する。図7に示すように、切替部材12が第2切替位置P2に配置されているとき、閉鎖部材13は、第1流出口31を閉鎖する。閉鎖部材13は、ます本体11と、切替部材12の閉鎖壁53との間に配置されている。詳しくは、図2に示すように、切替部材12が第1切替位置P1に配置されているとき、閉鎖部材13は、閉鎖壁53と第2流出口32との間に配置されている。図7に示すように、切替部材12が第2切替位置P2に配置されているとき、閉鎖部材13は、閉鎖壁53と第1流出口31との間に配置されている。
図8は、ます本体11側から見たときの閉鎖部材13を示す図である。図9は、切替部材12側から見たときの閉鎖部材13を示す図である。本実施形態では、図8に示すように、閉鎖部材13は、板状の部材であり、上部が矩形状であり、下部が円弧状である。しかしながら、閉鎖部材13の形状は特に限定されない。例えば、閉鎖部材13の下部は矩形状であってもよい。ここでは、閉鎖部材13の鉛直方向Yの最大の長さL1は、本体側底壁16の上面から第1流出口31(または第2流出口32)の最上端における鉛直方向Yの最大の長さ(図示せず)よりも長い。
以下の説明では、ます本体11と閉鎖壁53との間に閉鎖部材13が配置されている状態において、閉鎖部材13のます本体11側の面を外面といい、閉鎖壁53側の面を内面という。図8に示すように、閉鎖部材13の外面には、環状の溝71が形成されている。溝71には、環状のシール部材80が嵌め込まれている。ここでは、シール部材80は、閉鎖部材13の外面から突出している。切替部材12が第1切替位置P1(図2参照)に配置されているとき、シール部材80は、第2流出口32の周囲における第2流出壁22の部位に接触する。切替部材12が第2切替位置P2(図7参照)に配置されているとき、シール部材80は、第1流出口31の周囲における第1流出壁21の部位に接触する。なお、シール部材80の材質は特に限定されないが、例えば弾性体である。弾性体とは例えばゴムである。
本実施形態では、図9に示すように、閉鎖部材13の内面には、複数の突起72が設けられている。突起72は、鉛直方向Yに延びた棒状の突起である。複数の突起72は、水平方向Xに所定の間隔を空けて、閉鎖部材13の内面に設けられている。図6に示すように、複数の突起72は、切替部材12の閉鎖壁53の外面と接触可能である。本実施形態では、突起72の数は3つであるが、特に限定されない。突起72の数は2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。また、複数の突起72の一部は、鉛直方向Yに並んで配置されてもよい。ここでは、複数の突起72は、閉鎖部材13の強度を高めるためのリブとしての役割を担う。
本実施形態では、図5に示すように、閉鎖部材13は、切替部材12の閉鎖壁53にスライド自在に設けられている。図5では、閉鎖部材13が切替部材12に対してスライドしている状態が示されている。ここでは、排水ます10は、閉鎖壁53に閉鎖部材13をスライドさせるスライド機構90を有している。スライド機構90の構成は特に限定されない。図10は、図6のX−X断面における切替部材12および閉鎖部材13の断面図である。ここでは、図6に示すように、スライド機構90は、一対のレール91と、一対の係合突起92と、一対の規制突起93(図10参照)とを有している。一対のレール91は、閉鎖壁53の外面に設けられている。図5に示すように、一対のレール91は鉛直方向Yに延びている。ここでは、図6に示すように、レール91は、閉鎖壁53の外面から突出し、鉛直方向Yに延びた第1レール91aと、第1レール91aの先端から閉鎖壁53の中心側に向かって延びた第2レール91bとを有している。すなわち、レール91は、L字状に形成されている。
図8に示すように、一対の係合突起92は、閉鎖部材13の両側の側端の上部から突出している。図10に示すように、一対の係合突起92は、一対のレール91に係合する。詳しくは、係合突起92は、閉鎖壁53とレール91の第1レール91aと第2レール91bとによって形成された空間にスライド自在に配置されている。一対の規制突起93は、閉鎖壁53の外面、かつ、一対のレール91の下部に設けられている。規制突起93は、閉鎖壁53と第1レール91aの下部と第2レール91aの下部とによって形成された空間を閉鎖するものである。このことによって、係合突起92は、規制突起93に接触することで、下方への移動が規制される。なお、図10では、閉鎖部材13に設けられた係合突起92が規制突起93に接触している状態が示されている。
以上、本実施形態に係る排水ます10の構成について説明した。次に、切替部材12をます本体11内の空間23に配置する際の手順について説明する。図11A〜図11Cは、切替部材12をます本体11内に挿入する状態を示す説明図である。なお、図11A〜図11Cでは、ます本体11のうち本体側底壁16、本体側側壁17および第2流出口32が示されており、ます本体11を構成する他の部位の図示は省略されている。ここでは、切替部材12を第1切替位置P1に配置する手順について、図11A〜図11Cを参照しながら説明する。まず、ます本体11の点検口38(図3参照)から切替部材12をます本体11内の空間23に挿入する。切替部材12を空間23に挿入する際、切替部材12の閉鎖壁53に対してスライド自在に設けられた閉鎖部材13は、スライド機構90の規制突起93(図10参照)に引っ掛かった状態で、一部が切替部材12の下方に配置されている(図11A参照)。このとき、閉鎖部材13の下端は、ます本体11の本体側底壁16に接触している。このような状態で、ます本体11内の空間23に切替部材12を挿入していく。
そして、図11Bに示すように、切替部材12を空間23に更に挿入し、切替部材12の切替側底壁46をます本体11の本体側底壁16に近づけていくに従って、閉鎖部材13に対して切替部材12が下方にスライドする、言い換えると、切替部材12に対して閉鎖部材13が上方にスライドすると共に、切替部材12の閉鎖壁53とます本体11の第2流出壁22との間の距離が短くなる。この距離が短くなるに従って、閉鎖部材13が閉鎖壁53によって第2流出壁22側に押し付けられることで、シール部材80を介して、閉鎖部材13と第2流出壁22との密着度合いが大きくなる。そして、図11Cに示すように、切替部材12が第1切替位置P1に配置されたとき、閉鎖部材13およびシール部材80は、閉鎖壁53と第2流出壁22とによって挟まれた状態となる。そのため、シール部材80が第2流出口32の周囲の第2流出壁22の部位に接触した状態で、シール部材80を介して、閉鎖部材13と第2流出壁22とが強固に密着される。このとき、図2に示すように、切替部材12の第1連通壁51の外面は、ます本体11の流入壁20の内面と接触すると共に、第1連通口61と流入口30とが連通する。また、切替部材12の第2連通壁52の外面は、ます本体11の第1流出壁21の内面と接触すると共に、第2連通口62と第1流出口31とが連通する。また、図11Cに示すように、ます本体11内に切替部材12および閉鎖部材13が配置されている状態において、閉鎖部材13の内面および外面は、本体側底壁16に向かうに従って、本体側底壁16の中心側に傾斜している。以上のようにして、切替部材12を第1切替位置P1に配置することができる。
なお、図2に示すように、切替部材12を第1切替位置P1に配置した状態において、流入管路5から流入した排水は、流入筒状部40、流入口30および第1連通口61を通じて、切替部材12のインバート57に流入する。インバート57に流入した排水は、第2連通口62の方へ導かれ、第2連通口62、第1流出口31および第1流出筒状部41を通じて第1流出管路6に排出される。
切替部材12の位置を第1切替位置P1から第2切替位置P2に変更する場合には、点検口38を通じて、切替部材12をます本体11から引き抜けばよい。切替部材12をます本体11から引き抜くとき、切替部材12が上方に移動するに従って、図11Bに示すように、閉鎖壁53と第2流出壁22との間の距離が徐々に長くなる。このことで、閉鎖部材13と第2流出壁22との密着度合いが徐々に小さくなる。そして、切替部材12をます本体11から完全に引き抜いたとき、図10に示すように、閉鎖部材13は、スライド機構90の規制突起93に引っ掛けられた状態となる。
次に、切替部材12を第2切替位置P2(図7参照)に配置する。このとき、まず、スライド機構90の規制突起93に引っ掛かり、かつ、一部が切替部材12の下方に配置されている状態で、閉鎖部材13の下端を、ます本体11の本体側底壁16に接触させる。このような状態で、切替部材12の第1連通壁51の外面と、ます本体11の第2流出壁22の内面とを接触させ、かつ、切替部材12の第2連通壁52の外面と、ます本体11の流入壁20の内面とを接触させながら、空間23に切替部材12を挿入していく。
そして、切替側底壁46を本体側底壁16に近づけていくに従って、切替部材12に対して閉鎖部材13が上方にスライドすると共に、第1流出壁21と閉鎖壁53との距離が短くなる。この距離が短くなるに従って、閉鎖部材13が閉鎖壁53によって第1流出壁21側に押し付けられる。このことで、シール部材80を介して、閉鎖部材13と第1流出壁21との密着度合いが大きくなる。そして、図7に示すように、切替部材12が第2切替位置P2に配置されたとき、閉鎖部材13およびシール部材80は、閉鎖壁53と第1流出壁21とによって挟まれた状態となる。そのため、シール部材80が第1流出口31の周囲の第1流出壁21の部位に接触した状態で、シール部材80を介して、閉鎖部材13と第1流出壁21とが強固に密着される。このとき、第1連通壁51の外面は、第2流出壁22の内面と接触すると共に、第1連通口61と第2流出口32とが連通する。また、第2連通壁52の外面は、流入壁20の内面と接触すると共に、第2連通口62と流入口30とが連通する。以上のようにして、切替部材12を第2切替位置P2に配置することができる。
切替部材12を第2切替位置P2に配置した状態において、流入管路5から流入した排水は、流入筒状部40、流入口30および第2連通口62を通じて、切替部材12のインバート57に流入する。インバート57に流入した排水は、第1連通口61の方へ導かれ、第1連通口61、第2流出口32および第2流出筒状部42を通じて第2流出管路7に排出される。
以上、本実施形態では、シール部材80は、切替部材12に設けられておらず、切替部材12と別部材である。そのため、例えば、図11Aに示すように、シール部材80および閉鎖部材13をます本体11内に配置した状態で、切替部材12をます本体11に対してスライドさせながらます本体11内に挿入することができる。そして、図11Bに示すように、切替部材12がます本体11内に挿入されているとき、切替部材12が閉鎖部材13を本体側側壁17に押し付けることで、シール部材80が本体側側壁17に密着し、本体側側壁17に対するシール部材80の位置が固定される。このように、シール部材80および閉鎖部材13は、ます本体11に対してスライドしないため、シール部材80がます本体11の本体側側壁17に擦られない。したがって、シール部材80がます本体11内において捲れあがることを抑制することができる。よって、切替部材12を第1切替位置P1(図2参照)に配置した場合であっても、第2切替位置P2(図7参照)に配置した場合であっても、ます本体11と切替部材12との間にシール部材80を適切に配置することができる。
例えば、従来のように、切替部材の外周面にシール部材を設けた場合において、作業者が切替部材をます本体内に挿入する際、シール部材がます本体に擦れるため、切替部材とます本体との間の抵抗力が大きくなり、切替部材をます本体に挿入し難いことがあった。しかしながら、本実施形態では、切替部材12をます本体11内に挿入するとき、シール部材80はます本体11内に配置されている状態である。そのため、切替部材12をます本体11内に挿入するとき、従来と比較して、切替部材12とます本体11との間の抵抗力が小さくなる。よって、作業者は、切替部材12をます本体11内に挿入し易い。
本実施形態では、図5に示すように、閉鎖壁53には、閉鎖部材13がスライド自在に設けられている。このことによって、図11A〜図11Cに示すように、閉鎖部材13をます本体11内に配置した状態で、切替部材12に対して閉鎖部材13をスライドさせながら、切替部材12をます本体11内に挿入することができる。よって、切替部材12に対する閉鎖部材13の水平方向の位置が固定されるため、切替部材12に対する閉鎖部材13の位置合わせを容易に行うことができる。
本実施形態では、流入壁20、第1流出壁21および第2流出壁22のそれぞれの内面は、平らな面である。第1連通壁51、第2連通壁52および閉鎖壁53のそれぞれの外面は、平らな面である。切替部材12をます本体11内に挿入する際、切替部材12の第1連通壁51、第2連通壁52および閉鎖壁53は、ます本体11の流入壁20、第1流出壁21および第2流出壁22の何れかに沿って移動する。そのため、切替部材12をます本体11内に挿入し易い。本実施形態では、図2に示すように、平面視において、本体側側壁17の内周面の形状、および、切替側側壁47の外周面の形状は、略多角形状である。そのため、ます本体11内に切替部材12を配置したとき、ます本体11に対して切替部材12が回動し難くすることができる。よって、ます本体11に対する切替部材12の位置合わせがし易い。
切替部材12内において、排水は第1連通口61と第2連通口62との間を流れる。例えば、切替部材12内において、第1連通口61から第2連通口62に向かって排水が流れるとき、閉鎖壁53の内面に排水がぶつかることがあり得る。本実施形態では、図6に示すように、閉鎖壁53の内面は、平面視において、閉鎖壁53の中心に向かうに従って切替側底壁46とは反対側へ凹むように湾曲している。そのため、閉鎖壁53の内面にぶつかった排水を第2連通口62に導き易い。
本実施形態では、図9に示すように、閉鎖部材13の閉鎖壁53側の面には、上下方向に延びた突起72が複数形成されている。このことによって、図6に示すように、切替部材12の閉鎖壁53は、閉鎖部材13に形成された突起72と接触する。そのため、閉鎖壁53と閉鎖部材13との間には、複数の突起72の間に設けられた空間が形成されている。よって、閉鎖壁53が閉鎖部材13と全面に亘って接触している場合と比較して、閉鎖壁53に対して閉鎖部材13がスライド移動し易い。
以上、本実施形態に係る排水ます10について説明した。上記実施形態では、図5に示すように、閉鎖部材13は、切替部材12の閉鎖壁53に対してスライド自在に設けられていたが、閉鎖壁53に対してスライド自在に設けられていなくてもよい。切替部材12と閉鎖部材13とは独立した部材であってもよい。この場合、閉鎖部材13をます本体11内の空間23に配置した後に、切替部材12をます本体11内に挿入するとよい。
ます本体11の本体側側壁17の内周面と切替部材12の第1連通壁51および第2連通壁52のそれぞれの外面との間には、閉鎖部材13のような部材が設けられていてもよい。図12は、他の実施形態に係る切替部材12、閉鎖部材13および連通部材113a、113bの平面図である。図13は、連通部材113a、113bをます本体11側から見た図であり、連通部材113a、113bの外面を示す図である。図14は、連通部材113a、113bを切替部材12側から見た図であり、連通部材113a、113bの内面を示す図である。例えば、図12に示すように、本体側側壁17(図2参照)の内周面と第1連通壁51の外面との間、および、本体側側壁17の内周面と第2連通壁52の外面との間には、それぞれ他の連通口114(図13参照)が形成された連通部材113a、113bが設けられていてもよい。
例えば、連通部材113aの他の連通口114は、ます本体11の流入口30、第1流出口31および第2流出口32のうちの何れかと、切替部材12の第1連通口61とを連通させる。連通部材113bの他の連通口114は、流入口30、第1流出口31および第2流出口32のうちの何れかと、第2連通口62とを連通させる。例えば、切替部材12が第1切替位置P1(図2参照)に配置されているとき、連通部材113aは、流入壁20と第1連通壁51との間に配置され、連通部材113bは、第1流出壁21と第2連通壁52との間に配置される。切替部材12が第2切替位置P2(図7参照)に配置されているとき、連通部材113aは、第2流出壁22と第1連通壁51との間に配置され、連通部材113bは、流入壁20と第2連通壁52との間に配置される。
図13に示すように、連通部材113a、113bの形状は、閉鎖部材13と同様に、板状の部材であり、上部が矩形状であり、下部が円弧状であるが、特に限定されない。他の連通口114の周囲における連通部材113a、113bの外面の部位には、上記実施形態の溝71と同様の環状の溝171が形成されている。溝171には、上記実施形態のシール部材80と同様の環状のシール部材180が嵌め込まれている。また、図14に示すように、連通部材113a、113bの内面には、上記実施形態の突起72と同様に、鉛直方向Yに延びた複数の突起172が設けられていてもよい。
ここでは、連通部材113a、113bは、それぞれ第1連通壁51、第2連通壁52にスライド自在に設けられている。第1連通壁51、第2連通壁52に対して連通部材113a、113bをスライドさせるスライド機構の構成は、上記実施形態のスライド機構90(図5参照)と同様の構成であるため、説明は省略する。
例えば、切替部材12をます本体11内に挿入するとき、本体側側壁17と切替側側壁47との間の距離が徐々に短くなる。このことで、連通部材113a、113bが切替側側壁47によって本体側側壁17に押し付けられるため、シール部材180を介して、連通部材113a、113bと本体側側壁17との密着度合いが大きくなる。そして、切替部材12がます本体11内に配置されたとき、連通部材113a、113bは、本体側側壁17と切替側側壁47とによって挟まれた状態となる。そのため、連通部材113a、113bに設けられたシール部材180と本体側側壁17とが強固に密着される。
なお、連通部材113a、113bは、切替部材12にスライド自在に設けられていなくてもよい。すなわち、連通部材113a、113bと切替部材12とは、独立した部材であってもよい。連通部材113a、113bの何れかは省略されてもよい。
上記実施形態では、図11Cに示すように、切替部材12および閉鎖部材13がます本体11内に配置されている状態において、本体側側壁17の内周面、切替側側壁47の外周面、閉鎖部材13の内面、および、閉鎖部材13の外面は、それぞれ本体側底壁16の中心側に向かって傾斜していた。
しかしながら、本体側側壁17の内周面は、鉛直方向Yに延び、切替側側壁47の外周面は、本体側底壁16の中心側に向かって傾斜していてもよい。この場合、閉鎖部材13の外面は鉛直方向Yに延び、閉鎖部材13の内面は本体側底壁16の中心側に向かって傾斜していてもよい。すなわち、この場合、閉鎖部材13の厚みは、下方に向かうに従って薄くなっていてもよい。また、本体側側壁17の内周面は、本体側底壁16の中心側に向かって傾斜し、切替側側壁47の外周面は鉛直方向Yに延びていてもよい。この場合、閉鎖部材13の外面は、本体側底壁16の中心側に向かって傾斜し、閉鎖部材13の内面は鉛直方向Yに延びていてもよい。すなわち、この場合、閉鎖部材13の厚みは、下方に向かうに従って厚くなっていてもよい。
上記実施形態では、シール部材80は、閉鎖部材13に設けられていた。しかしながら、シール部材80は、本体側側壁17に設けられていてもよい。また、シール部材80は、閉鎖部材13および本体側側壁17に設けられておらず、閉鎖部材13および本体側側壁17とは独立した部材であってもよい。
切替部材12の第1連通壁51の外面であって、第1連通口61の周囲には、第1連通口61を囲むように環状のシール部材が設けられていてもよい。同様に、切替部材12の第2連通壁52の外面であって、第2連通口62の周囲には、第2連通口62を囲むように環状のシール部材が設けられていてもよい。
上記実施形態では、ます本体11の本体側側壁17の内周面、および、切替部材12の切替側側壁47の外周面のそれぞれの形状は、略三角柱形状であった。しかしながら、本体側側壁17の内周面および切替側側壁47の外周面のそれぞれの形状は特に限定されず、例えば、円筒形状であってもよいし、頂点の数が4つ以上の多角柱形状であってもよい。
上記実施形態では、ます本体11に形成された流出口の数は、第1流出口31および第2流出口32の2つであった。しかしながら、流出口の数は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。流出口の数が1つの場合、流入口の数は、複数であってもよい。例えば、上記実施形態において、流入口30が流出口に変更され、第1流出口31が第1流入口に変更され、かつ、第2流出口32が第2流入口に変更されてもよい。
10 排水ます
11 ます本体
12 切替部材
13 閉鎖部材
16 本体側底壁
17 本体側側壁
30 流入口
31 第1流出口
32 第2流出口
46 切替側底壁
47 切替側側壁
61 第1連通口
62 第2連通口
80 シール部材

Claims (5)

  1. 本体側底壁と、排水が流入する流入口、排水が流出する第1流出口、および、排水が流出する第2流出口が形成され、前記本体側底壁の縁から立ち上がった本体側側壁と、を有するます本体と、
    前記ます本体の前記本体側底壁の上方に配置される切替側底壁と、第1連通口および第2連通口が形成され、前記切替側底壁の縁から立ち上がった切替側側壁と、を有する切替部材と、
    前記ます本体と前記切替部材との間に配置され、前記第1流出口および前記第2流出口の何れか一方を閉鎖する閉鎖部材と、
    前記ます本体と前記閉鎖部材との間に配置され、前記第1流出口および前記第2流出口のうち前記閉鎖部材によって閉鎖された前記一方を囲む前記シール部材と、
    を備え、
    前記切替部材は、前記第1連通口と前記流入口とが連通し、かつ、前記第2連通口と前記第1流出口とが連通する第1切替位置と、前記第1連通口と前記第2流出口とが連通し、かつ、前記第2連通口と前記流入口とが連通する第2切替位置との間で位置変更が可能であり、
    前記ます本体内に前記切替部材および前記閉鎖部材が配置されている状態において、前記本体側側壁の内周面と前記閉鎖部材における前記ます本体側の面、または、前記切替側側壁の外周面と前記閉鎖部材における前記切替部材側の面は、前記本体側底壁に向かうに従って前記本体側底壁の中心側に傾斜している、排水ます。
  2. 前記本体側側壁は、
    前記流入口が形成された流入壁と、
    前記第1流出口が形成された第1流出壁と、
    前記第2流出口が形成された第2流出壁と、
    を有し、
    前記切替側側壁は、
    前記第1連通口が形成された第1連通壁と、
    前記第2連通口が形成された第2連通壁と、
    前記ます本体側の面に前記閉鎖部材がスライド自在に設けられた閉鎖壁と、
    を有する、請求項1に記載された排水ます。
  3. 前記流入壁、前記第1流出壁および前記第2流出壁における前記本体側底壁側のそれぞれの内面は、平らな面であり、
    前記第1連通壁、前記第2連通壁および前記閉鎖壁における前記切替側底壁とは反対側のそれぞれの外面は、平らな面であり、
    平面視において、前記本体側側壁の内周面の形状、および、前記切替側側壁の外周面の形状は、多角形状である、請求項2に記載された排水ます。
  4. 前記閉鎖壁における前記切替側底壁側の内面は、平面視において、前記閉鎖壁の中心に向かうに従って前記切替側底壁とは反対側へ凹むように湾曲している、請求項2または3に記載された排水ます。
  5. 前記閉鎖部材の前記閉鎖壁側の面には、上下方向に延びた突起が複数形成されている、請求項2から4までの何れか1つに記載された排水ます。
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