JP6892067B2 - 標識等の修繕方法及び接続治具 - Google Patents

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Description

本発明は、損傷または劣化した既存の標識柱を利用して、新規の標識柱を設置する修繕方法と、その修繕方法に用いる既存標識柱と新規標識柱との接続治具に関する。
道路付帯設備として設置される道路標識等の各種標識柱が損傷または劣化し、新規標識柱に交換しなければならない場合、従来は、標識柱の一端が埋設された基礎部分から掘り起こして既存標識柱を撤去し、新たに新規標識柱を設置することが行われてきた。これは、基礎を再度打ち直さなければならず、コンクリートが硬化するまで時間がかかる等、コスト、工事時間等がかかるという問題があった。
上記の問題を解決すべく、例えば、特許文献1には、切断された標識柱の地面に埋没した根元に押圧係入され、切断された標識柱の基部を起立固定するための切断標識保持具であって、埋没した根元に押圧係入される案内固定板と、四角断面を有する標識柱保持部と、切断された標識柱の基部を固定するための前記標識柱保持部に設けられた締結機構と、を有した切断標識保持具が開示されている。
特許第5271441号公報
しかし、特許文献1に記載の切断標識保持具では、標識柱保持部に対する標識柱の固定を、標識柱保持部に設けられたナット部とこれに螺合するネジとからなる締結機構を用いて、ネジ止めにより行うため、標識柱を切断標識保持具に強固に固定することができず、強風、車両の衝突等により過大な力が負荷されたときに標識としての姿勢を保持できないおそれがあった。また、埋設されている標識柱に対して真っ直ぐに設置されるように標識柱の姿勢を調整する必要があり、作業時間がかかるおそれがあった。
そこで、本発明では、簡単な工程で標識柱を設置することができ、施工性に優れているとともに、耐久性が高い標識柱の設置を行うことができる新規の標識柱を設置する修繕方法及びその修繕方法に用いる既存標識柱と新規標識柱との接続治具を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明では、損傷または劣化した標識等の既設標識柱に標識等の新規標識柱を接続する標識等の修繕方法であって、一端を前記既設標識柱の開口部から挿入し、他端を前記新規標識柱の開口部から挿入することにより前記既設標識柱に前記新規標識柱を接続する接続治具と、前記新規標識柱に前記接続治具の他端を挿入するときに、挿入に必要な打撃力を前記新規標識柱から前記接続治具に負荷するための打撃治具と、を用意し、前記既設標識柱の形状を修正する修正工程と、前記修正工程後の既設標識柱の開口部に前記接続治具の一端を挿入する挿入工程と、前記打撃治具を装着した前記新規標識柱の開口部に前記接続治具の他端を挿入し、前記打撃治具に打撃を加えて、前記既設標識柱と前記新規標識柱とを接続する接続工程と、を備え、前記接続治具は、両端を前記既設標識柱及び新規標識柱にそれぞれ挿入可能に形成され、前記既設標識柱の内面及び前記新規標識柱の内面にそれぞれ内接して前記既設標識柱及び新規標識柱を固定するための固定部材と、前記既設標識柱及び新規標識柱に前記固定部材が挿入されるときの挿入長さを規制する位置決め部材と、を備え、前記固定部材は、前記位置決め部材から軸方向に沿って反対方向に張り出した状態で前記位置決め部材に取り付けられており、前記既設標識柱及び新規標識柱の内部に挿入したときに、前記既設標識柱及び新規標識柱の内面をそれぞれ外側に向かって押圧する押圧力を生じるように形成されており、前記固定部材は、杭及び単管への挿入方向に垂直の横断面が、中心から複数方向に放射状に広がった形状となるとともに互いに空隙を保った状態で配置された複数個の板状部材から形成されている、という技術的手段を用いる。
請求項1に記載の発明によれば、修正工程により既設標識柱の形状を修正し、挿入工程により修正工程後の既設標識柱の開口部に接続治具の一端を挿入し、接続工程により打撃治具を装着した新規標識柱の開口部に接続治具の他端を挿入し、打撃治具に打撃を加えて、既設標識柱と新規標識柱とを接続することができる。これにより、接続治具を既設標識柱及び新規標識柱の内部に挿入するという簡単な工程により、標識等を設置することができる。また、接続治具により既設標識柱及び新規標識柱の内側から固定して接続するため、固定に寄与する接触面積を増大させることができるので、既設標識柱及び新規標識柱を強固に接続した耐久性が高い標識柱の設置を行うことができる新規の標識柱を設置する修繕方法とすることができる。
接続部材を、請求項に記載の発明のように構成することにより、既設標識柱及び新規標識柱に対して適切な押圧力を負荷することができる。これにより、過大な押圧力が負荷されて杭及び単管に大きな変形が生じたり、押圧力が不足して強固な接続ができないおそれがない。
設標識柱及び新規標識柱の内面に複数箇所で等方的に当接させて押圧力を生じさせることができるので、大きな変形などが生じることがなく押圧力を増大させることができ、強固に接続することができる。また、既設標識柱の変形が大きく、固定部材を挿入する開口部をきれいな円形に修正できない場合でも、板状部材を変形が大きい部分を避けて当接させて固定することができる。
請求項に記載の発明では、請求項に記載の標識等の修繕方法において、隣接する板状部材同士を接続する補強部材を備えた、という技術的手段を用いる。
請求項に記載の発明によれば、板状部材が存在する方向と板状部材間の方向とでは剛性に異方性を有するが、請求項に記載の発明のように補強部材を設けることにより、当該異方性を小さくすることができる。また、板状部材間の変位を適度に拘束することにより固定部材としての構造強度を向上させることができる。
請求項に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の標識等の修繕方法において、前記新規標識柱に挿入する固定部材の端部に、前記新規標識柱に挿入可能で、直径が前記新規標識柱の内径と略同寸法の円板部材が設けられている、という技術的手段を用いる。
新規標識柱に曲げ応力が負荷された場合に、固定部材端部において応力集中が生じるため、当該位置で変形が生じやすくなる。そこで、請求項の記載の発明のような円板部材を設けることにより固定部材端部における応力集中を緩和し、新規標識柱の変形が生じにくくすることができる。
請求項に記載の発明では、請求項ないし請求項のいずれか1つに記載の標識等の修繕方法において、前記位置決め部材は、軸方向に貫通する貫通部を備え、前記固定部材は当該貫通部を貫通して配置される、という技術的手段を用いる。
請求項に記載の発明によれば、固定部材を位置決め部材の貫通部に貫通して配置するという簡単な工程で接続治具を製造することができる。
請求項に記載の発明では、請求項に記載の標識等の修繕方法において、前記固定部材は、前記位置決め部材に係合する係合部を備えた、という技術的手段を用いる。
請求項に記載の発明によれば、固定部材を係合部で位置決め部材に係合させるだけで、固定部材の位置決めを簡単かつ正確に行うことができる。また、固定部材に大きな打撃力が加えられても、係合部で位置決め部材に係止して打撃力を受けることができるので、固定部材が位置決め部材から外れたり、変形、破壊したりすることがない。
請求項に記載の発明では、請求項ないし請求項のいずれか1つに記載の標識等の修繕方法において、前記位置決め部材は、前記新規標識柱の端部を覆う受け部を備えた、という技術的手段を用いる。
請求項に記載の発明によれば、強風や地震等により繰り返し負荷される力で、新規標識柱の端部ががたついたり、固定部材から抜けたりすることがない。
請求項に記載の発明では、請求項に記載の標識等の修繕方法において、前記位置決め部材は、前記受け部の外方から前記新規標識柱を前記固定部材に向かって締結して固定可能に構成されている、という技術的手段を用いる。
請求項に記載の発明によれば、新規標識柱が固定部材に対して回転することを防ぐことができる。
請求項に記載の発明では、標識等の修繕方法で用いる接続治具が、請求項ないし請求項のいずれか1つに記載の標識等の修繕方法で用いる接続治具である、という技術的手段を用いる。
請求項に記載の発明のように、請求項ないし請求項のいずれか1つに記載の標識等の修繕方法に採用された接続治具を好適に用いて、新規標識柱を設置することができる。
本発明の接続治具の構造を示す斜視説明図である。 接続治具を新規標識柱側から見た(図1A方向)平面説明図である。 接続治具の構造を示す側面説明図(図1B方向)である。 打撃治具の構造を示す斜視説明図である。 新規標識柱の修繕方法の工程を説明する模式図である。 新規標識柱の設置状態を模式的に示す断面説明図である。 新規標識柱の耐久試験結果を示す説明図である。
本発明に係る接続治具について、図1−3を参照して説明する。ここで、図2においては、説明のため、円板部材17を省略して示す。なお、本発明における「標識等」は、道路標識の標識柱、照明柱、カーブミラー、など地面から支柱により立設されるものを示すが、以下の説明では、代表例として道路標識の標識柱について説明する。
接続治具1は、一端を既設標識柱S1の開口部から挿入し、他端を新規標識柱S2の開口部から挿入することにより既設標識柱S1に新規標識柱S2を接続する接続治具であり、固定部材10と、位置決め部材20と、を備えている。
固定部材10は、端部11(11a、11b)を既設標識柱S1及び新規標識柱S2(図5)の開口部にそれぞれ挿入して既設標識柱S1の内面及び新規標識柱S2の内面に内接して既設標識柱S1及び新規標識柱S2を固定するための部材である。固定部材10は、位置決め部材20に挿通して位置決め部材20から軸方向に沿って反対方向に張り出した状態で取り付けられている。位置決め部材20から両側に張り出した部分の一方の端部11a(図1において位置決め部材20の左側)が既設標識柱S1に、他方の端部11b(図1において位置決め部材20の右側)が新規標識柱S2にそれぞれ挿入される。
本実施形態では、固定部材10は3枚の板状部材12、13、14から構成されている。板状部材13、14は長手方向の中央に矩形状に切り欠かれ、位置決め部材20の取付部22に係合するように形成された係合部13a、14aをそれぞれ備えている。本実施形態では、3枚の板状部材12、13、14が長手方向を中心に120°間隔で放射状に配置され、所定の間隔の空隙Gを保った状態で、複数の溶接部15で取り付けられている。このように、固定部材10を既設標識柱S1及び新規標識柱S2への挿入方向に垂直の横断面が、中心から複数方向に放射状に広がった形状となるように形成することにより、固定部材10を既設標識柱S1及び新規標識柱S2に複数箇所で等方的に当接させて押圧力を生じさせることができるので、大きな変形などが生じることがなく押圧力を増大させることができ、強固に接続することができる。また、新規標識柱S2の外方から固定する方法に比べ、固定に寄与する接触面積を増大させることができるので、強固に接続した耐久性が高い接続を行うことができる。
固定部材10は、既設標識柱S1及び新規標識柱S2に十分な押圧力を負荷して強固な固定をすることができるとともに、過大な力が負荷されて大きな変形が生じないような寸法とする。固定部材10を上記の形状に形成することにより、既設標識柱S1及び新規標識柱S2にそれぞれ挿入したときに、既設標識柱S1の内面及び新規標識柱S2の内面に当接し、外方に向かって適切な押圧力を生じさせることができる。これにより、過大な押圧力が負荷されて既設標識柱S1及び新規標識柱S2に大きな変形が生じたり、押圧力が不足して強固な接続ができないおそれがない。
また、固定部材10が位置決め部材20から両側に張り出した部分の長さLは、既設標識柱S1及び新規標識柱S2にそれぞれ挿入して固定したときに十分な固定力を発現し、がたつきを生じないような長さとする。
固定部材10は、隣接する板状部材12、13、14をそれぞれ接続する板状に形成された補強部材16を備えている。補強部材16は溶接により板状部材12、13、14に固定されている。板状部材12、13、14が存在する方向と板状部材12、13、14間の方向とでは剛性に異方性を有するが、補強部材16を設けることにより、当該異方性を小さくし、すべての方向に十分な剛性を保持することができる。また、板状部材12、13、14間の変位を適度に拘束することにより固定部材10としての構造強度を向上させることができる。
板状部材12、13、14の既設標識柱S1の外側の端部には、固定部材10を既設標識柱S1に挿入しやすいように、面取り部が形成されている。
固定部材10の新規標識柱S2に挿入する方の端部には、新規標識柱S2に挿入可能で、直径が新規標識柱S2の内径と略同寸法の円板部材17が設けられている。
位置決め部材20は、外径が、既設標識柱S1及び新規標識柱S2の外径より大きく形成されている。位置決め部材20は、固定部材10が既設標識柱S1及び新規標識柱S2の内部に挿入されたときに、既設標識柱S1及び新規標識柱S2それぞれへの挿入長さを規制する。
本実施形態では、位置決め部材20には、固定部材10を挿通する貫通部21と、固定部材10を取り付けるための取付部22と、取付部22から新規標識柱S2側に立設され、新規標識柱S2の先端及び端部側面に当接して覆う受け部23と、新規標識柱S2の端部側面を固定ビス26などの締結具で締結するための固定部24と、固定部材10に対する位置決め部材20の回転を防ぐために取付部22に形成された切欠状の回転防止部25と、が形成されている。
受け部23は、内径が、新規標識柱S2に固定部材10を挿入したときに、新規標識柱S2の外周面に当接する寸法に形成されている。受け部23が新規標識柱S2の端部側面に当接して覆う長さは、新規標識柱S2に繰り返し負荷がかかったときにがたつきが生じないような長さとすればよく、例えば15mm程度とすることができる。
固定部24は、受け部23の板状部材12、13、14の側面にそれぞれ対向する位置に配置されており、新規標識柱S2に固定部材10を挿入したときに、固定ビス26により受け部23の外方から新規標識柱S2の端部側面を板状部材12、13、14に向かって締結して固定可能に構成されている。
ここで、位置決め部材20は、固定部材10に対して径方向に遊びがある寸法に形成されている。これにより、新規標識柱S2に肉厚や形状の不均一が生じた場合にも、所定の位置で固定することができる。
回転防止部25には、板状部材12が軸方向に貫通し、係止される。これにより、位置決め部材20が固定部材10に対して回転することを防ぐことができる。
打撃治具2は、新規標識柱S2に接続治具の他端を挿入するときに、新規標識柱S2に装着し挿入に必要な打撃力を新規標識柱から接続治具に負荷するための治具である。打撃治具2は、図4に示すように、新規標識柱S2へ取り付ける一対の本体30と、新規標識柱S2と本体30との間に介挿される緩衝材31と、本体30を固定する固定部材32と、を備えている。
本体30は、新規標識柱S2の外周面に取り付ける取付部30aと、取付部30aに延設され、打撃を負荷する打撃部30bと、を備えている。
打撃治具2を新規標識柱S2に取り付けるときには、緩衝材31を新規標識柱S2に巻き付けて、一対の本体30の取付部30a間に押圧しながら挟み込んで、打撃部30bに設けられた固定部材32で本体30同士を固定する。
緩衝材31は、打撃部30bに負荷された打撃力を、取付部30aを介して摩擦により生じるせん断力を新規標識柱S2に伝達する。ここで、緩衝材31は、過大な打撃力が新規標識柱S2に伝達されて損傷することがないような摩擦力を生じさせるため、例えば、天然ゴムからなるシート材により形成することが好ましい。
次に、接続治具1及び打撃治具2を用いた標識等の修繕方法について説明する。
修正工程では、図5(A)に示すように、土中に埋設された基礎Kに固定されて立設されている既設標識柱S1の端部形状を修正し、接続治具1の固定部材10を挿入可能な形状に修正する。まず、既設標識柱S1を地表G近傍で切断する。切断して形成された開口部がきれいな円形に修正できずに変形している場合には、例えば円錐面を有する修正治具を当該開口部から打ち込んで、開口部の形状を固定部材10を挿入可能な形状に修正する。
続く挿入工程では、図5(B)に示すように、ハンマー等の打撃具で、接続治具1の固定部材10の一方の端部11を既設標識柱S1に挿入する。面取り部を介して先端が既設標識柱S1の内部に入った状態で打撃を加えることで、端部11が既設標識柱S1及び新規標識柱S2につかえたり、曲がることなく真っ直ぐな状態で挿入可能である。また、板状部材12の端部は固定されていないため、挿入初期において内側にたわむので挿入しやすい。
固定部材10に大きな打撃力が加えられても、板状部材12が係合部12aで位置決め部材20に係止して打撃力を受けることができるので、固定部材10が位置決め部材20から外れたり、変形、破壊することがない。また、固定部材10を係合部12aで位置決め部材20に係合させるだけで、固定部材10の位置決めを簡単かつ正確に行うことができる。
固定部材10を既設標識柱S1の内部に打ち込むと、固定部材10の外形寸法は、既設標識柱S1の内径よりもわずかに大きいため、既設標識柱S1の内面に外側へ向かう押圧力が負荷される。これにより、接続治具1の固定部材10の端部11aが既設標識柱S1に挿入され、既設標識柱S1の端部が位置決め部材20の下面に当接して固定される。
ここで、板状部材12、13、14は放射状に配置されているので、既設標識柱S1の変形が大きく、既設標識柱S1の開口部の真円度が良好でない場合でも、固定部材10との形状差を吸収し、内面形状に沿って内接させることができるので好ましい。
また、固定部材10の板状部材12同士には空隙が設けてあるので、適度な剛性を有する構造体となり、既設標識柱S1及び新規標識柱S2に挿入しやすく、既設標識柱S1及び新規標識柱S2を大きく変形させるような過大な押圧力を生じさせることがない。
続く固定工程では、図5(C)に示すように、既設標識柱S1の内部にモルタルMを挿入し、固定部材10を固定する。これにより、既設標識柱S1に対して固定部材10が回転することを防ぐことができる。ここで、モルタルMは水で練ったものを挿入してもよいし、粉体で充填した後に水を挿入してもよい。なお、固定工程は挿入工程の前に実施し、内部にモルタルが充填された既設標識柱S1に固定部材10を挿入してもよい。
続く接続工程では、図5(D)に示すように、打撃治具2を装着した新規標識柱S2を固定部材10の他方の端部11に案内し、打撃治具2を介して新規標識柱S2に打撃を加える。
打撃治具2は緩衝材31を介して新規標識柱S2に固定部材10を挿入するための打撃力を負荷するため、必要な十分な打撃力を負荷することができるとともに、新規標識柱S2に過大な力が負荷されることを防ぐことができるので、新規標識柱S2やその塗装が損傷するようなことがない。
固定部材10が新規標識柱S2の内部に埋設され、端面が位置決め部材20の受け部23に当接し、位置決めされるまで打ち込む。これにより、新規標識柱S2の内面に外側へ向かう押圧力が負荷され、接続治具1の固定部材10の他端が新規標識柱S2に固定される。
そして、位置決め部材20の固定部24に固定ビス26を挿通して、新規標識柱S2を固定部材10に向かって締結し固定する。ここで、固定部24は板状部材12、13、14の側面にそれぞれ対向する位置に配置されているため、新規標識柱S2の端部側面を板状部材12、13、14と固定ビス26とで挟み込んで固定することができるので、新規標識柱S2が変形することなく、強固に固定することができる。
そして、打撃治具2を新規標識柱S2から取り外すと、図5(E)に示すように、接続治具1により既設標識柱S1に新規標識柱S2が接続されて設置される。
図6に新規標識柱S2の設置状態を示す。ここで、図6は、中心線の左半分は固定部材13方向の断面図、右半分は中心から固定部材12方向の断面図をそれぞれ示したものである。
既設標識柱S1及び新規標識柱S2はそれぞれの端部が位置決め部材20に規制されて、板状部材12、13、14が挿入されて固定されている。
新規標識柱S2の端部側面は、位置決め部材20の受け部23により当接して覆われている。これにより、新規標識柱S2に強風や地震などによる繰り返し負荷がかかったときにがたつきが生じたり、固定部材10から抜けたりすることはない。
また、新規標識柱S2の端部側面は、位置決め部材20の固定部24に固定ビス26を挿通して、固定部材10に向かって締結し固定されている。これにより、新規標識柱S2が接続治具1に対して回転することを防ぐことができる。
そして、円板部材17により、固定部材10の端部における応力集中を緩和し、新規標識柱S2の変形が生じにくくすることができる。
以上の工程により、既設標識柱S1及び新規標識柱S2は、接続治具1の固定部材10を挿入するという簡単な工程により強固でがたつきがなく接続することができる。既設標識柱S1及び新規標識柱S2は、固定部材10を介してそれぞれ固定されることにより一直線に接続されるので、既設標識柱S1に対して真っ直ぐに設置されるように新規標識柱S2の姿勢を調整する必要がなく、作業時間を短縮することができる。また、固定部材1のうち、視認可能に露出するのは位置決め部材20のみであるので、外観特性を向上させることができるとともに、いたずら、盗難等により新規標識柱S2が逸失することを防ぐことができる。
(変更例)
板状部材12の枚数は、既設標識柱S1と新規標識柱S2とを強固に接続できれば任意であるが、固定部材10の製造コストや既設標識柱S1及び新規標識柱S2へ打ち込むための打撃力などを勘案すると、3−4枚、特に既設標識柱の開口部の形状に対応するためには3枚が好ましい。
固定部材10は、既設標識柱S1及び新規標識柱S2を強固に固定することができれば、各種形状を採用することができる。例えば、既設標識柱S1及び新規標識柱S2への挿入が可能であり、過大な押圧力が生じないならば空隙を設けない形状とすることもできる。また、固定部材10の横断面が楕円状、多角形などの各種形状を採用することができる。板状部材12には係合部12aを形成せず、位置決め部材20に溶接等で固定することもできる。位置決め部材20と固定部材10とを鋳造などにより一体に形成することもできる。
打撃治具2の打撃部30bの形状は打撃力を有効に伝達できれば各種形状を採用することができる。例えば、取付部30a上端に円板状のスカーフを設ける、などの構成を採用することもできる。
端部11aの応力集中に対して新規標識柱S2が十分な強度を有しているときは、円板部材17を設けない構成を採用することもできる。
(実施形態の効果)
本発明の標識等の修繕方法及び接続治具1によれば、接続治具1を既設標識柱S1及び新規標識柱S2の内部に挿入するという簡単な工程により、標識等を設置することができる。また、接続治具1により既設標識柱S1及び新規標識柱S2の内側から固定して接続するため、固定に寄与する接触面積を増大させることができるので、既設標識柱S1及び新規標識柱S2を強固に接続した耐久性が高い標識柱の設置を行うことができる新規の標識柱を設置する修繕方法とすることができる。
(修繕時間)
折損したφ76.3mmの道路標識柱について、本発明の修繕方法を適用し、所要時間を評価した。修正工程では、既設標識柱の切断だけではなく、開口部形状の修正も行ったが、約30分で修繕作業を完了することができ、非常に短時間で新規標識柱の設置が可能であることが確認された。
(耐久試験)
固定部材のL=130mmの接続治具を用いて本発明の修繕方法により設置したφ76.3mmの新規標識柱について、折損するまで破壊試験を行い、無垢の標識柱と比較した。なお、本試験では、固定ビスによる新規標識柱の締結は行っていない。破壊試験は、地表から高さ1310mmの位置にロープの一端を固定し、他端をロードセルを介在させて重機により水平方向に引っ張ることにより行い、曲げ剛性、耐荷重、試験後の損傷状況を調べた。試験結果を図7に示す。縦軸は荷重、横軸は変位を示し、変位は1単位を10mmとして示した。
新規標識柱の曲げ剛性、耐荷重ともに、無垢の標識柱に比べ遜色ない結果であった。また、新規標識柱は、固定部材の端部近傍で曲がっており、固定部材の変形は認められなかった。更に固定部材から新規標識柱が抜けることはなく、強固な接続状態であることが確認された。
1…接続治具
2…打撃治具
10…固定部材
11…端部
11a…端部
11b…端部
12、13、14…板状部材
13a、14a…係合部
15…溶接部
16…補強部材
17…円板部材
20…位置決め部材
21…貫通部
22…取付部
23…受け部
24…固定部
25…回転防止部
26…固定ビス
30…本体
30a…取付部
30b…打撃部
31…緩衝材
M…モルタル
S1…既設標識柱
S2…新規標識柱

Claims (8)

  1. 損傷または劣化した標識等の既設標識柱に標識等の新規標識柱を接続する標識等の修繕方法であって、
    一端を前記既設標識柱の開口部から挿入し、他端を前記新規標識柱の開口部から挿入することにより前記既設標識柱に前記新規標識柱を接続する接続治具と、
    前記新規標識柱に前記接続治具の他端を挿入するときに、挿入に必要な打撃力を前記新規標識柱から前記接続治具に負荷するための打撃治具と、を用意し、
    前記既設標識柱の形状を修正する修正工程と、
    前記修正工程後の既設標識柱の開口部に前記接続治具の一端を挿入する挿入工程と、
    前記打撃治具を装着した前記新規標識柱の開口部に前記接続治具の他端を挿入し、前記打撃治具に打撃を加えて、前記既設標識柱と前記新規標識柱とを接続する接続工程と、
    を備え、
    前記接続治具は、
    両端を前記既設標識柱及び新規標識柱にそれぞれ挿入可能に形成され、前記既設標識柱の内面及び前記新規標識柱の内面にそれぞれ内接して前記既設標識柱及び新規標識柱を固定するための固定部材と、前記既設標識柱及び新規標識柱に前記固定部材が挿入されるときの挿入長さを規制する位置決め部材と、を備え、
    前記固定部材は、前記位置決め部材から軸方向に沿って反対方向に張り出した状態で前記位置決め部材に取り付けられており、前記既設標識柱及び新規標識柱の内部に挿入したときに、前記既設標識柱及び新規標識柱の内面をそれぞれ外側に向かって押圧する押圧力を生じるように形成されており、
    前記固定部材は、杭及び単管への挿入方向に垂直の横断面が、中心から複数方向に放射状に広がった形状となるとともに互いに空隙を保った状態で配置された複数個の板状部材から形成されていることを特徴とする標識等の修繕方法。
  2. 隣接する板状部材同士を接続する補強部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の標識等の修繕方法。
  3. 前記新規標識柱に挿入する固定部材の端部に、前記新規標識柱に挿入可能で、直径が前記新規標識柱の内径と略同寸法の円板部材が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の標識等の修繕方法。
  4. 前記位置決め部材は、軸方向に貫通する貫通部を備え、前記固定部材は当該貫通部を貫通して配置されることを特徴とする請求項ないし請求項のいずれか1つに記載の標識等
    の修繕方法。
  5. 前記固定部材は、前記位置決め部材に係合する係合部を備えたことを特徴とする請求項に記載の標識等の修繕方法。
  6. 前記位置決め部材は、前記新規標識柱の端部を覆う受け部を備えたことを特徴とする請求項ないし請求項のいずれか1つに記載の標識等の修繕方法。
  7. 前記位置決め部材は、前記受け部の外方から前記新規標識柱を前記固定部材に向かって締結して固定可能に構成されていることを特徴とする請求項に記載の標識等の修繕方法。
  8. 請求項ないし請求項のいずれか1つに記載の標識等の修繕方法で用いる接続治具。
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