JP6891982B2 - 車両用フード - Google Patents

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    • B62D25/10Bonnets or lids, e.g. for trucks, tractors, busses, work vehicles

Description

本発明は、アウターパネルと、アウターパネルの周囲端部に接合されるインナーパネルとを具備する車両用フードに関する。
従来、車両用フード(ボンネット,エンジンフード)のインナーパネルを畝(うね)状に隆起した形状にすることで、剛性を確保しつつ歩行者保護性能を向上させたフード構造が知られている。例えば、車幅方向に延設された隆起部をインナーパネルに形成し、隆起部の頂面をアウターパネルに対して接着固定することで、フードに入力された荷重(衝撃エネルギー)の吸収性能を改善させて歩行者保護性能を向上させるものである。
フードに入力された荷重は、フード(おもにアウターパネル)が車内側へと変形することで吸収されるため、フードが変形しにくい位置に荷重が入力された場合(例えば歩行者の頭部が衝突した場合)には、その荷重が吸収されにくく、歩行者保護性能が低下するおそれがある。これに対し、特許文献1の車体構造には、フードが変形しにくい位置(フードの車内側への変形を妨げる障害物の近傍)に入力された荷重を、障害物から所定距離離れた部分に分散するブラケットがインナーパネルに設けられている。
特開2006−306237号公報
しかしながら、上記の特許文献1の構造では、障害物の位置に対応させて複数箇所にブラケットを配置する必要があり、部品点数の増加は避けられない。
また、上記のようにインナーパネルの形状が複雑である場合には、アウターパネルとインナーパネルとの間の空間が荷重の入力方向において狭い位置が生じる。この位置に荷重が入力されると、アウターパネルの変形代を十分に確保することができないため、歩行者保護性能を向上させることが難しい。
特に、フードがアルミ材によって形成されている場合には、フードの重量が軽いうえにヤング率が低いことから、例えば鉄製のフードと比較して荷重の吸収性能が低い。そのため、アルミ材のフードの場合には、アウターパネルとインナーパネルとの間の限られた空間において、歩行者保護性能を向上させることはより一層難しい。
本件の車両用フードは、このような課題に鑑み案出されたもので、部品点数の増加を抑制しつつ歩行者保護性能を向上させることを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的である。
(1)ここで開示する車両用フードは、車両に設けられる車両用フードであって、車両前部に配置されるアウターパネルと、前記アウターパネルの周囲の端部に接合されるインナーパネルと、前記アウターパネル及び前記インナーパネルの間で前記車両の左右方向に延在し、前記アウターパネルとは非接触の状態で前記アウターパネルに沿って配置される本体部と前記本体部の外縁から突設されて前記インナーパネルに固定される複数の足部とから構成される補強部材と、を備える。また、前記足部には、前記本体部に対し車両中心と逆側である車両外側に位置し前記車両外側に向かって突設されるとともに車両前後方向に間隔をあけて配置された外側前足部及び外側後足部と、前記本体部に対し前記車両中心側である車両内側に位置し前記外側前足部よりも車両後方において前記車両内側に向かって突設された内側後足部と、が含まれる。前記補強部材における前記左右方向の各端部は、前記車両の左右のヘッドランプのそれぞれと前記車両前後方向で重なる位置に配置されている。前記本体部は、前記車両の左右のヘッドランプ間に延在する中央部と、前記中央部における車両左側の端部から左斜め後方に向かって前記中央部よりも後方まで延設された左部と、前記中央部における車両右側の端部から右斜め後方に向かって前記中央部よりも後方まで延設された右部と、を有する。前記外側後足部及び前記内側後足部は、前記左部の延設方向に延びる外縁のうち前記車両外側及び前記車両内側のそれぞれに設けられるとともに前記右部の延設方向に延びる外縁のうち前記車両外側及び前記車両内側のそれぞれに設けられ、前記外側前足部は、上面視で各々の前記ヘッドランプの車両直後方に設けられる。なお、前記補強部材は、従来から前記車両用フードに備えられているフードロックリンフォースのアッパー部材であることが好ましい。
(2)前記外側前足部には、前記インナーパネルに向かって凸となるように屈曲形成された第一折れ部が設けられることが好ましい。
)前記本体部及び前記外側後足部の境界には、前記アウターパネルに向かって凸となるように屈曲形成された第二折れ部が設けられることが好ましい。
)各々の前記足部は、その突設方向に沿って延びる両端部が前記アウターパネル側へ屈曲又は湾曲形成されるとともにその先端が屈曲形成されたフランジを有することが好ましい
)前記左部及び前記右部における前記中央部寄りの位置には、前記車両前後方向に延びる長孔がそれぞれ穿設されていることが好ましい。
)前記中央部には、前記左右方向に延びるとともに前記車両前後方向に並設された複数の長孔が穿孔されていることが好ましい。
)前記長孔の縁は前記インナーパネル側へ湾曲形成されていることが好ましい。
開示の車両用フードによれば、車両用フード(アウターパネル)に対して荷重が入力された初期段階で、より大きな荷重を吸収することができるとともに、入力された荷重をインナーパネルへと伝達させることができる。このため、アウターパネルとインナーパネルとの間の空間を大きくとることができない場合であっても、歩行者保護性能を向上させることができる。また、補強部材の追加のみで済むことから、部品点数の増加を抑制することができる。
実施形態に係る車両用フードの分解斜視図である。 図1の車両用フードに設けられた補強部材の上面図である。 図1のA部拡大図である。 図2のB−B矢視断面図である。 (a)は図2のC−C矢視断面図であり、(b)は図5(a)と同じ断面図であって荷重が加わったときの変形(挙動)を説明するための図である。 (a)は図2のD−D矢視断面図であり、(b)は図6(a)と同じ断面図であって荷重が加わったときの変形(挙動)を説明するための図である。 (a)は図3のE−E矢視断面図であり、(b)は図3のF−F矢視断面図である。
図面を参照して、実施形態としての車両用フードについて説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
以下の説明では、車両の進行方向を前方(車両前方)、逆側を後方(車両後方)とし、前方を基準に左右方向(以下「車幅方向」ともいう)を定め、重力の方向を下方とし、その逆を上方とする。車両用フードは車両に設けられ、車両を構成する部品の一つであることから、車両用フードを説明する際に用いる「前後」,「車幅(左右)」,「上下」といった方向を示す文言は、いずれも車両の進行方向を基準とした上記の各方向と一致する。
[1.構成]

図1に示す車両用フード10(以下「フード10」という)は、エンジンルームやモータルームといった車両前部に位置する空間(駆動源の収容空間)の上面を開閉自在に被覆する部材であり、車体に対して図示しないヒンジで回動可能に枢支される。フード10には、車両前部に配置されるアウターパネル1と、アウターパネル1の周囲の端部に対して接合されるインナーパネル2と、これらのパネル1,2の間に配置される補強部材3とが設けられる。
アウターパネル1及びインナーパネル2は、例えばアルミニウム合金のパネル材で形成される。インナーパネル2にはフードロック装置のストライカーが固定され、これに係合するロック装置(いずれも図示略)が車体側に設けられる。図4に示すように、アウターパネル1及びインナーパネル2はいずれも前方に向かって下降傾斜しており、これらのパネル1,2間には隙間(空間)が形成される。
補強部材3は、フード10の張り剛性を確保するための部材であり、パネル1,2間の空間において車幅方向に延在する。本実施形態の補強部材3はフードロックリンフォースのアッパー部材である。すなわち、本実施形態の補強部材3は、従来の車両用フードにも設けられているフードロックリンフォースのアッパー部材が車幅方向に拡張されたものである。これにより、補強部材3は、フード10を閉鎖するときのフード10の撓み(変形)を防止する従来の機能に加え、フード10に荷重(衝撃エネルギー)が入力されたときの吸収性能を向上させる機能を併せ持つ。なお、フード10には、フードロックリンフォースのロア部材(図示略)も設けられる。
図1に示すように、フード10の先端(前端部)には、板状のグリル4(化粧パネル)が取り付けられる。また、アウターパネル1の前端部には、グリル4の裏面を支持するグリル支持部1aが設けられる。これに対応するようにインナーパネル2の前端部にはグリル補強部2aが設けられる。グリル補強部2aは、グリル支持部1aの前端辺(下端辺)に対して溶接やヘミング加工などで接続される。補強部材3は、図4に示すように、グリル4の後方に配置され、上面視でグリル支持部1a及びグリル補強部2aの後方に位置する。
図2に示すように、本実施形態の補強部材3は上面視で左右対称形状である。図1〜図7(b)に示すように、補強部材3は、アウターパネル1とは非接触の状態でアウターパネル1に沿って配置される本体部30と、本体部30の外縁(本体部30の外形状をなす周囲の縁)のうちの複数箇所から突設されてインナーパネル2に固定される複数の足部31〜34とから構成される。本実施形態の補強部材3には、足部31〜34として、本体部30に対し車両中心と逆側(以下「車両外側」という)に位置する外側前足部31及び外側後足部32と、本体部30に対し車両中心側(以下「車両内側」という)に位置する内側後足部33及び中央足部34とが設けられる。これらの足部31〜34は、補強部材3における左側部分及び右側部分のそれぞれに設けられる。
図2に示すように、補強部材3は、その左右端部(左右方向における各端部)が、上面視で左右のヘッドランプ5のそれぞれと前後方向に重なるように車幅方向に延在している。なお、図2には右側のヘッドランプ5のみを二点鎖線で図示しているが、左側にも図示しないヘッドランプ5が左右対称に配置される。補強部材3の幅寸法は、左右のヘッドランプ5間の長さよりも長い。また、補強部材3は、ヘッドランプ5間の部位の前縁がわずかに湾曲形成され、ヘッドランプ5の車幅方向内側の端部と前後方向で重なる位置付近(図2中の二点鎖線L)から斜め後方かつ外方に向かって延設される。
本実施形態の本体部30は、左右のヘッドランプ5間に延在する部位(以下「中央部30C」という)と、中央部30Cにおける車両左側の端部から左斜め後方に向かって中央部30Cよりも後方まで延設された部位(以下「左部30L」という)と、中央部30Cにおける車両右側の端部から右斜め後方に向かって中央部30Cよりも後方まで延設された部位(以下「右部30R」という)とを有する。左部30L及び右部30Rは、図1に示すようにフード1の外形状に沿って延設される。
図1〜図3に示すように、外側前足部31及び外側後足部32は、本体部30に対し車両外側(本体部30の左右それぞれ)において車両外側に向かって突設されるとともに、前後に間隔をあけて配置される。本実施形態では、外側前足部31が上面視で各ヘッドランプ5の直後方に設けられ、外側後足部32が外側前足部31よりも後方かつ外側に設けられる。内側後足部33は、本体部30に対し車両内側に位置し外側前足部31よりも後方(本体部30のうち後方の部位における左右それぞれ)に設けられ、車両内側に向かって突設される。また、中央足部34は、本体部30の後縁から後方に向かって突設されており、車幅方向に四つ並設される。
本実施形態の外側後足部32及び内側後足部33は、左部30Lの延設方向(すなわち左斜め後方)に延びる外縁のうち、車両外側及び車両内側のそれぞれに設けられるとともに右部30Rの延設方向(すなわち右斜め後方)に延びる外縁のうち、車両外側及び車両内側のそれぞれに設けられる。すなわち、左右の外側後足部32及び内側後足部33はいずれも、本体部30(左部30L,右部30R)を挟んで対向配置される。外側後足部32及び内側後足部33の前後寸法は略同等であり、外側前足部31よりも大きい。
図4,図5(a)及び図6(a)に示すように、外側前足部31,外側後足部32及び中央足部34は、本体部30の外縁のうちアウターパネル1に沿った部分からインナーパネル2に向かって(すなわち下方へ)屈曲形成されることで本体部30から突設され、その先端部がインナーパネル2に固定される。なお、内側後足部33の断面図は省略しているが、他の足部31,32,34と同様に構成される。
外側前足部31には、図5(a)に示すようにインナーパネル2に向かって(すなわち下に)凸となるように屈曲形成された第一折れ部31aが設けられる。フード10の前側に荷重が入力された場合には、図5(b)中に太矢印で示すように、第一折れ部31aが変形の起点となり、外側前足部31が下に凸となるように折れ曲がる。これにより、図5(b)中に太破線で示すように、アウターパネル1及び補強部材3の本体部30が一体となって下方へと変形する。
また、図6(a)に示すように、本体部30及び外側後足部32の境界及びその近傍には、アウターパネル1に向かって(すなわち上に)凸となるように屈曲形成された第二折れ部32a,32bが設けられる。フード10の前後方向中央付近や後側に荷重が入力された場合には、図6(b)中に太破線で示すように、車両外側に位置する一方の第二折れ部32aがあることで、車両内側に位置する他方の第二折れ部32bが下方へと変形することとなり、突っ張る部分が第二折れ部32aよりも車両外側へ移動する。これにより、アウターパネル1及び補強部材3の本体部30がより一層広い領域で一体となって下方へと変形する。このように、第一折れ部31a及び第二折れ部32a,32bによって、互いに異なる変形(挙動)を実現する。
さらに、本実施形態の足部31〜34には、図3,図7(a)及び(b)に示すように、足部31〜34の突設方向に沿って延びる両端部がアウターパネル1側へ屈曲又は湾曲形成されるとともにその先端が当該端部の屈曲方向と反対向きに屈曲形成された略クランク状のフランジ31f〜34fが設けられる。すなわち、本実施形態のフランジ31f〜34fは、足部31〜34の突設方向に直交する方向の断面形状が略ハット型となるように形成されている。フランジ31f〜34fにより、足部31〜34の剛性が高まり、アウターパネル1から補強部材3に伝わった荷重がインナーパネル1へと伝達されやすくなる。なお、フランジ31f〜34fは足部31〜34の剛性向上を図る部位であることから、その形状は剛性を高められる形状であればよく、上記した形状に限られない。例えば、足部31〜34の突設方向に沿って延びる両端部の屈曲方向(又は湾曲方向)と、その先端の屈曲方向が同一方向や交差方向であってもよい。また、フランジ31f〜34fの形状が互いに同一でなくてもよい。
図2及び図3に示すように、本実施形態の本体部30には、複数の長孔が穿設される。具体的には、本体部30は、左部30L及び右部30Rにおける中央部30C寄りの位置にそれぞれ配置された縦孔35(長孔)と、中央部30Cに配置された複数の横孔36(長孔)とを有する。縦孔35は前後方向に延びる貫通孔であり、横孔36は車幅方向に延びる貫通孔である。本実施形態の本体部30には、前後方向に四つの横孔36が並設されており、この列が左右方向に三つ設けられる。なお、12個の横孔36のうち前から二番目に位置する左右の横孔36は、同列の他の横孔36よりも車幅方向外側の端部が外側へ延長されている。以下、長い二つの横孔36を特に区別する場合には、符号36aを付す。
本実施形態の補強部材3は、長い二つの横孔36aと二つの縦孔35とによって、本体部30における荷重の伝達経路(伝達エリア)が四つに区画されている。すなわち、左の縦孔35よりも左側(外側)のエリアと、右の縦孔35よりも右側のエリアと、左右の縦孔35間であって横孔36aよりも後側のエリアと、横孔36aよりも前側のエリアとに分けられる。これにより、荷重が入力されたエリアから他のエリアへの荷重の伝達が遮断されるとともに、補強部材3の内折れ(下に凸となる変形)が促進される。
なお、本実施形態の長孔35,36は、図4,図5(a)及び図6(a)に示すように、その縁が下方へと湾曲形成されている。これにより、長孔35,36での変形を促進しつつ、過度な荷重吸収性能の低下を抑制している。なお、縁の形状は図示したものに限られず、例えば縁が下方へと湾曲したのち、対向する縁に向かってさらに湾曲した形状(縁にフランジを設けた形状)であってもよい。
[2.作用,効果]

(1)上述したフード10は、アウターパネル1及びインナーパネル2の間に車幅方向に延在する補強部材3を備えるため、フード10(アウターパネル1)に対して荷重が入力された場合に、アウターパネル1と補強部材3とが一体となって変形する。この補強部材3は、本体部30の外縁のうちアウターパネル1に沿う部分から突設された複数の足部(本実施形態では足部31〜34)を有しており、各足部はインナーパネル2に固定されるため、フード10(アウターパネル1)に対して入力された荷重が補強部材3を介してインナーパネル2へと伝達される。さらに足部には、いずれも本体部30に対し車両外側及び車両内側のそれぞれに配置された外側前足部31,外側後足部32及び内側後足部33が含まれるため、フード10のどの位置に荷重が入力された場合であっても、その荷重が補強部材3を介してインナーパネル2へと伝達される。
したがって、上述したフード10によれば、フード10に対して荷重が入力された初期段階で、より大きな荷重を吸収することができるとともに、入力された荷重をインナーパネル2へと伝達させることができる。このため、アウターパネル1とインナーパネル2との間の空間(変形代)を大きくとることができない場合であっても、歩行者頭部の傷害値を低減でき、歩行者保護性能を向上させることができる。また、補強部材3の追加のみで済むことから、部品点数の増加を抑制することができる。
なお、本実施形態のように、補強部材3がフードロックリンフォースのアッパー部材を車幅方向に拡張して構成されている場合には、部品点数の増加を防止することができる。また、上記の補強部材3により荷重の吸収性能を高めることができるため、アウターパネル1及びインナーパネル2をアルミ材によって形成することが可能となり、フード10の重量を低減することもできる。さらに、補強部材3によってフード10の張り剛性をも向上させることができる。
(2)上述したフード10によれば、補強部材3の左右端部が、左右のヘッドランプ5のそれぞれと前後方向で重なる位置に配置されているため、ヘッドランプ5の上部(上面視でヘッドランプ5の直後方)に荷重が入力された場合にも補強部材3がアウターパネル1と一体となって変形し、荷重を吸収することができる。これにより、ヘッドランプ5の上部での歩行者頭部の傷害値をも低減でき、歩行者保護性能を向上させることができる。
(3)上述した補強部材3の外側前足部31には第一折れ部31aが設けられているため、フード10の前側に荷重が入力された場合に、第一折れ部31aを起点にして外側前足部31が下に凸となるように変形する。つまり、上述したフード10によれば、補強部材3の変形を促進することができ、図5(b)中に太破線で示すように、アウターパネル1と補強部材3とを一体で下方へと変形させて荷重を吸収することができるため、歩行者保護性能をより向上させることができる。
(4)上述した補強部材3の本体部30と外側後足部32との境界には第二折れ部32a,32bが設けられているため、フード10の前後方向中央付近や後側に荷重が入力された場合に、アウターパネル1と補強部材3の本体部30とが図6(b)中に太破線で示すように変形する。つまり、上述したフード10によれば、補強部材3の変形を促進することができ、図6(b)中に太破線で示すように、アウターパネル1と補強部材3の本体部30とをより一層広い領域で一体となって下方へと変形させて荷重を吸収することができるため、歩行者保護性能をより向上させることができる。
(5)上述した補強部材3の足部31〜34にはフランジ31f〜34fが設けられるため、足部31〜34の剛性を高めることができる。これにより、アウターパネル1から補強部材3に伝わった荷重がインナーパネル2へと伝達されやすくなるため、フード10に入力された荷重をより吸収することができ、歩行者保護性能をさらに向上せることができる。
(6)また、上述したフード10では、本体部30が中央部30C,左部30L及び右部30Rを有するため、ヘッドランプ5間に荷重が加わったときは中央部30Cで荷重を受け止めることができ、ヘッドランプ5の上部に荷重が加わったときは左部30L又は右部30Rで荷重を受け止めることができる。さらに、左部30L及び右部30Rは中央部30Cよりも後方まで延設されているため、ヘッドランプ5の上部の広い範囲において、荷重の吸収性能を向上させることができる。つまり、上述したフード10によれば、フード10の広い範囲で歩行者頭部の傷害値を低減することができ、歩行者保護性能をさらに向上せることができる。
(7)上述したフード10では、外側後足部32及び内側後足部33が、本体部30の外縁のうち、左部30L及び右部30Rの各延設方向に延びる車両外側及び車両内側のそれぞれに設けられ、外側前足部31が上面視で各ヘッドランプ5の直後方に設けられる。このため、ヘッドランプ5の上部に荷重が加わった場合に、左部30L又は右部30Rで受け止めた荷重を、足部31〜33を介してインナーパネル2へと伝達することができ、歩行者保護性能を向上させることができる。
(8)上述したフード10では、左部30L及び右部30Rにおける中央部30C寄りの位置に縦孔35がそれぞれ穿設されているため、補強部材3の内側部分(すなわち中央部30C)と外側部分(すなわち左部30L及び右部30R)とで荷重経路を遮断することができる。これにより、ヘッドランプ5間に加わった荷重は中央部30Cの変形により受け止めることができ、ヘッドランプ5の上部に加わった荷重は左部30L又は右部30Rの変形で受け止めることができるため、フード10への荷重の入力位置にかかわらず荷重を吸収することができ、歩行者保護性能を向上させることができる。
(9)上述したフード10では、中央部30Cに複数の横孔36が穿孔されているため、中央部30Cに荷重が加わったときの変形を促進することができ、歩行者保護性能を向上させることができる。
(10)さらに、補強部材3に形成された長孔35,36の縁は下方へ湾曲形成されているため、荷重が入力されたときの補強部材30の変形を促進しつつ、伝達される荷重の低下を抑制することができ、歩行者保護性能を向上させることができる。
[3.その他]

上述したフード10の構造は一例であって、上述したものに限られない。例えば、アウターパネル1やインナーパネル2や補強部材3の形状が図示したものでなくてもよい。補強部材3は、少なくともアウターパネル1及びインナーパネル2の間で車幅方向に延在していればよく、本体部30もアウターパネル1と非接触の状態でアウターパネル1に沿って配置されていればよい。すなわち、本体部30の左部30L及び右部30Rが中央部30Cよりも後方まで延設されていなくてもよいし、中央部30C,左部30L及び右部30Rという三つの部位から構成されるものでなくてもよい。また、縦孔35及び横孔36の形状や位置が上述したものでなくてもよいし、これらの長孔35,36を省略してもよい。
また、補強部材3が有する複数の足部の形状や位置も上述したものに限られない。例えば、外側前足部31が、第一折れ部31aの代わりに下に凸となるように湾曲形成されていてもよいし、第一折れ部31aを省略して直線状に形成されていてもよい。また、本体部30と外側後足部32との境界部分が、第二折れ部32a,32bの代わりに上に凸となるように湾曲形成されていてもよい。なお、第二折れ部が一つだけ設けられていてもよい。
また、各足部31〜34のフランジ31f〜34fを省略してもよい。なお、補強部材3の本体部30が、上記の中央部30C,左部30L及び右部30Rの三つの部位を有するものでない場合には、少なくとも、外側前足部及び外側後足部が、本体部に対し車両外側に位置し車両外側に向かって突設されるとともに前後に間隔をあけて配置されていればよく、内側後足部が本体部に対し車両内側に位置し外側前足部よりも後方において車両内側に向かって突設されていればよい。なお、足部には、少なくとも外側前足部,外側後足部及び内側後足部が含まれていればよく、上記の中央足部34を省略してもよいし、上記の足部31〜34以外の足部が含まれていてもよい。
1 アウターパネル
1a グリル支持部
2 インナーパネル
2a グリル補強部
3 補強部材
4 グリル
10 フード(車両用フード)
30 本体部
30C 中央部
30L 左部
30R 右部
31 外側前足部(足部)
31a 第一折れ部
31f フランジ
32 外側後足部(足部)
32a,32b 第二折れ部
32f フランジ
33 内側後足部(足部)
33f フランジ
34 中央足部(足部)
34f フランジ
35 縦孔(長孔)
36 横孔(長孔)

Claims (7)

  1. 車両に設けられる車両用フードであって、
    車両前部に配置されるアウターパネルと、
    前記アウターパネルの周囲の端部に接合されるインナーパネルと、
    前記アウターパネル及び前記インナーパネルの間で前記車両の左右方向に延在し、前記アウターパネルとは非接触の状態で前記アウターパネルに沿って配置される本体部と前記本体部の外縁から突設されて前記インナーパネルに固定される複数の足部とから構成される補強部材と、を備え、
    前記足部には、前記本体部に対し車両中心と逆側である車両外側に位置し前記車両外側に向かって突設されるとともに車両前後方向に間隔をあけて配置された外側前足部及び外側後足部と、前記本体部に対し前記車両中心側である車両内側に位置し前記外側前足部よりも車両後方において前記車両内側に向かって突設された内側後足部と、が含まれ、
    前記補強部材における前記左右方向の各端部は、前記車両の左右のヘッドランプのそれぞれと前記車両前後方向で重なる位置に配置され
    前記本体部は、前記車両の左右のヘッドランプ間に延在する中央部と、前記中央部における車両左側の端部から左斜め後方に向かって前記中央部よりも後方まで延設された左部と、前記中央部における車両右側の端部から右斜め後方に向かって前記中央部よりも後方まで延設された右部と、を有し、
    前記外側後足部及び前記内側後足部は、前記左部の延設方向に延びる外縁のうち前記車両外側及び前記車両内側のそれぞれに設けられるとともに前記右部の延設方向に延びる外縁のうち前記車両外側及び前記車両内側のそれぞれに設けられ、
    前記外側前足部は、上面視で各々の前記ヘッドランプの車両直後方に設けられる
    ことを特徴とする、車両用フード。
  2. 前記外側前足部には、前記インナーパネルに向かって凸となるように屈曲形成された第一折れ部が設けられる
    ことを特徴とする、請求項1記載の車両用フード。
  3. 前記本体部及び前記外側後足部の境界には、前記アウターパネルに向かって凸となるように屈曲形成された第二折れ部が設けられる
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の車両用フード。
  4. 各々の前記足部は、その突設方向に沿って延びる両端部が前記アウターパネル側へ屈曲又は湾曲形成されるとともにその先端が屈曲形成されたフランジを有する
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用フード
  5. 前記左部及び前記右部における前記中央部寄りの位置には、前記車両前後方向に延びる長孔がそれぞれ穿設されている
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用フード。
  6. 前記中央部には、前記左右方向に延びるとともに前記車両前後方向に並設された複数の長孔が穿孔されている
    ことを特徴とする、請求項のいずれか1項に記載の車両用フード。
  7. 前記長孔の縁は前記インナーパネル側へ湾曲形成されている
    ことを特徴とする、請求項又は記載の車両用フード。
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