JP6891676B2 - 配管の閉塞方法 - Google Patents

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Description

本発明は、配管の閉塞方法に関する。
PCB(Polychlorinated biphenyl)すなわちポリ塩化ビフェニルは、熱安定性や電気絶縁性などの観点から、変圧器などの電気機器の絶縁油などに用いられてきた。しかし、PCBは、人体に悪影響を及ぼす有害物質であるため、現在では使用を制限されている。そして、現在、このPCBは、専用の処理設備などで無害化処理されている。このPCBの処理設備においては、配管が用いられており、この配管内にはPCBが付着、残留している。従って、このPCBが付着した配管については、廃棄処理を行う必要がある。
このような内部にPCBが残留した配管は、処理設備から解体され、別の設備に輸送されて廃棄処理される。しかし、このような配管を解体したり輸送したりする際に、配管内部からPCBが漏れ出すおそれがあり、配管を閉塞することが求められている。例えば特許文献1には、専用の配管閉止装置を用いて配管を閉塞する技術が記載されている。
実開昭59−131694号公報
ここで、例えば特許文献1の装置を用いてPCBが残留した配管を閉塞する場合、装置自体にもPCBが付着するため、装置ごと廃棄処理する必要が生じる。配管を廃棄処理する場合には、できるだけ重量や容量が小さいことが望まれるが、特許文献1のような装置で配管を閉塞した場合、総重量が大きくなってしまうおそれがある。また、PCBは有害物質であるため、作業者による閉塞作業を短くすることが望ましい。すなわち、閉塞作業を容易に行いつつ、有害物質の漏れ出しを適切に抑制することも求められる。このように、PCBなどの有害物質が内部に残留した配管を閉塞する場合に、重量の増加を抑えつつ、有害物質の漏れ出しを適切に抑制する閉塞方法が望まれている。
本発明は、上記課題を解決するために、有害物質が内部に残留した配管を閉塞する場合に、重量の増加を抑えつつ、有害物質の漏れ出しを適切に抑制する閉塞方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示の配管の閉塞方法は、内部に液状の有害物質が残留する配管の閉塞方法であって、前記配管の開口部から前記配管内に、前記有害物質を吸着する吸着材を挿入する吸着材挿入ステップと、前記配管内であって前記吸着材よりも前記開口部側に、前記配管の内部を閉塞する充填材を設ける充填材設置ステップと、を有する。
前記充填材設置ステップにおいて、前記配管内に挿入された前記吸着材に向けて固化前の前記充填材を噴射し、噴射した前記充填材を前記吸着材と接触した状態で固化させることで、前記配管の内部を閉塞することが好ましい。
前記吸着材挿入ステップにおいて、前記吸着材で前記配管の内部を閉塞することが好ましい。
前記閉塞方法は、前記吸着材よりも前記開口部と反対側の前記配管の内部の空間である内部空間に一方の側の開口部が位置し、前記配管の外部に設けられた吸着容器内に他方の端部側の開口部が位置するように、導通チューブを設ける導通チューブ設置ステップを更に有し、前記吸着容器は、前記有害物質を吸着する補助吸着材と、前記吸着容器内の空間を大気と導通させる大気導通管と、を有することが好ましい。
前記有害物質は、ポリ塩化ビフェニルであることが好ましい。
前記充填材は、ウレタンであることが好ましい。
本発明によれば、有害物質が内部に残留した配管を閉塞する場合に、重量の増加を抑えつつ、有害物質の漏れ出しを適切に抑制することができる。
図1は、第1実施形態に係る処理設備の一例を示す模式図である。 図2は、配管の閉塞方法を説明する模式図である。 図3は、配管の閉塞方法を説明する模式図である。 図4は、配管の閉塞方法を説明する模式図である。 図5は、第1実施形態に係る配管の閉塞工程を説明するフローチャートである。 図6は、第2実施形態に係る配管の閉塞方法を説明する模式図である。 図7は、第2実施形態に係る配管の閉塞工程を説明するフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る処理設備の一例を示す模式図である。図1に示す第1実施形態に係る処理設備100は、有害物質Pを処理する設備である。有害物質Pは、人体に有害な物質であり、常温下で液状(油状)の物質である。第1実施形態においては、有害物質Pは、PCB(Polychlorinated biphenyl)、すなわちポリ塩化ビフェニルである。処理設備100は、例えば変圧器などの電子機器などから取り出された有害物質Pをタンク110に貯留し、タンク110に貯留された有害物質Pを、配管10で図示しない処理槽に配送する。処理槽内では、有害物質Pに対し所定の化学処理を行うことで、有害物質Pを脱塩素化して無害化する。この化学処理は、SP(Sodium Pulverulent dispersion)処理であり、約90℃の常圧下で、有害物質P(PCB)に金属ナトリウム分散体を混合することにより、有害物質Pを脱塩化するものである。ただし、この化学処理は、SP処理に限られず任意である。
処理設備100は、図1の例では、タンク110と、配管112、114、118、120(区別しない場合は、配管10と記載)と、ポンプ116と、図示しない処理槽とを有する。タンク110は、上述のように有害物質Pを貯留するタンクである。配管112は、タンク110に接続された配管である。配管114は、配管112に接続された配管である。ポンプ116は、有害物質Pを処理槽まで搬送するためのポンプである。配管118は、ポンプ116に接続された配管であり、一方側が配管114に接続されている。配管120は、他方側の配管118に接続された配管である。配管10は、開口部12の周囲にフランジ10Aを有する。配管10は、フランジ10Aが他の配管10のフランジ10Aと接触しつつ対向した状態で固定されることにより、開口部12同士が連通して、他の配管10に接続されている。ただし、配管10は、フランジ10Aを有していなくてもよい。
処理設備100は、ポンプ116を駆動することにより、タンク110内の有害物質Pを吸引する。これにより、タンク110内の有害物質Pは、配管112、配管114、配管118、配管120を経由して、図示しない処理槽に搬送される。処理槽に搬送された有害物質Pは、上述のように化学処理されて無害化される。
このように、処理設備100は、有害物質Pを無害化する処理設備である。この処理設備100は、その運用が終了すると、解体される。しかし、タンク110や配管10は、有害物質Pを貯留、搬送していたので、内部に有害物質Pが残留している。この場合、内部に残留した有害物質Pを完全に無害化処理することは困難なので、解体したタンク110や配管10ごと、別の廃棄処理設備に搬送して、そこで廃棄処理される。また、運用終了前でも、配管10などを取り換える場合もあり、そのような場合も、取り外された配管10などを廃棄処理設備で廃棄処理する必要がある。
この解体された配管10は、そのまま搬送すると、内部の有害物質Pが外部に漏れだすおそれがある。従って、第1実施形態では、解体した配管10の内部を閉塞する。以下、この配管10の閉塞方法について説明する。
図2から図4は、配管の閉塞方法を説明する模式図である。配管10を閉塞する場合、作業者は、処理設備100から配管10を取り外す。例えば、図1に示すように、配管10は、開口部12同士が対向された状態で、他の配管10に接続されている。この配管10を取り外す際には、この他の配管10との接続を解除して、図2に示すように、開口部12を露出させる。なお、この開口部12を露出させる作業や、以下で説明する配管の閉塞作業は、作業者によって行われる。これらの作業は、作業者が有害物質Pに接触することを防止するため、グローブバック工法で行われる。グローブバック工法は、配管10の開口部12の周囲を透明なシートで覆う。このシートには、グローブバックが取り付けられている。グローブバックには、シートの外部から作業者が手を挿入可能な手袋部が設けられている。作業者は、この手袋部から手を入れて、手袋部を介してシート内の配管10に対して作業を行う。これにより、作業者は、配管10に直接接触することが抑制される。ただし、これらの作業は、作業者でなく機械(ロボット)によって行われてもよく、この場合においては、グローブバック工法は不要である。
図2は、吸着材挿入ステップを示している。作業者は、開口部12を露出させた後、図2に示すように、開口部12から、配管10内に吸着材20を挿入する。吸着材20は、有害物質Pを吸着可能な部材である。吸着材20は、端面13よりも配管10の内部側に配置される。端面13は、配管10の開口部12が開口する端面である。すなわち、吸着材20は、配管10内の開口側空間A1と、内部空間A2との間に配置される。言い換えれば、開口側空間A1は、吸着材20よりも開口部12(端面13)側の、配管10内の空間である。内部空間A2は、吸着材20よりも開口部12(端面13)とは反対側の、配管10内の空間である。
内部空間A2には、有害物質Pが残留している。作業者は、開口側空間A1に有害物質Pが残留している場合は、吸着材20を挿入する前に、開口側空間A1の有害物質Pを、除去用部材に付着させることで、開口側空間A1から除去する。これにより、開口側空間A1には、有害物質Pが残留しない空間となる。この除去用部材は、布(ウェス)など、有害物質Pを吸着する(ここではふき取る)ことができる部材である。作業者は、有害物質Pが付着した除去用部材を、内部空間A2に配置したまま、吸着材20を、開口側空間A1と内部空間A2との間に配置する。これにより、有害物質Pが付着した除去用部材についても、外部に出てくることを抑制しながら、配管10と一緒に廃棄処理することが可能となる。なお、作業者は、除去用部材として吸着材20を用いてもよい。すなわち、作業者は、吸着材20に開口側空間A1の有害物質Pを付着させた後、この吸着材20を開口側空間A1と内部空間A2との間に配置してもよい。
吸着材20は、有害物質Pを吸着可能な部材であれば任意の材料でよいが、例えば、繊維性の部材、多孔質性の部材、高分子ポリマーなどが挙げられる。繊維性の部材としては、天然繊維、樹脂繊維などであってよく、例えば紙、布、セラミックス、ウェスなどが挙げられる。また、多孔質性の部材としては、セラミックス(パーライトや焼成珪藻土)や樹脂、ゴムなどが挙げられる。これらの繊維性の部材及び多孔質性の部材は、有害物質Pを物理的に吸収する。また、吸着材20として、有害物質Pと化学的に反応することで、有害物質Pを固定したり分解したりする材料が用いられてもよい。
また、吸着材20は、配管10内を閉塞することが好ましい。閉塞するとは、開口側空間A1と内部空間A2とを、吸着材20によって遮断することを指す。ただし、吸着材20は、配管10内の開口側空間A1と内部空間A2との間に設けられていれば、配管10内を閉塞しなくてもよい。すなわち、吸着材20は、開口側空間A1と内部空間A2とが連通する状態で、配管10内に設けられていてもよい。
図3及び図4は、充填材設置ステップを示している。図3に示すように、配管10内に吸着材20を挿入した後、作業者は、吸着材20よりも開口部12側の配管10内、すなわち開口側空間A1に、充填材40を設ける。充填材40は、流動性を有しつつ、所定時間経過後に固化する部材であることが好ましく、第1実施形態の例では、ウレタン、さらに詳しくはウレタンフォーム(硬質ウレタンフォーム)である。ただし、充填材40は、配管10の内部を閉塞可能な部材であり、閉塞することで配管10内部の有害物質Pの外部への漏れ出しを抑制可能なものであれば、これらに限られず任意である。
第1実施形態においては、作業者は、図3に示すように、充填材噴射部42を用いて、充填材40を配管10の内部に噴射する。作業者は、充填材噴射部42の先端を配管10内の吸着材20に向け、充填材噴射部42の先端から吸着材20の表面22に向けて、充填材40を噴射する。表面22は、吸着材20の開口側空間A1側の表面である。この際、充填材40は、固化前であり流動性を有しているため、充填材噴射部42の先端から適切に噴射される。吸着材20は、開口側空間A1と内部空間A2との間に設けられているため、充填材40は、吸着材20に接触しながら、開口側空間A1内に充填される。すなわち、作業者は、吸着材20を壁として、充填材40を開口側空間A1内に設ける。
作業者は、図4に示すように、固化前の充填材40が開口側空間A1の全域に充填されるように、充填材40を噴射する。開口側空間A1に充填された充填材40は、その後固化する。これにより、充填材40は、開口側空間A1内の全域を充填して、開口側空間A1内の配管10の内周部に接着し、さらに吸着材20にも接着する。これにより、充填材40は、開口部12を閉塞し、言い換えれば、配管10の内部を配管10の外部から閉塞する。ただし、充填材40を配管10の内部に配置する方法は、開口側空間A1に充填材40を配置して、充填材40により配管10の内部を閉塞することが可能であれば、このように噴射する方法に限られず任意である。
このように充填材40で開口部12を閉塞した後、作業者は、この配管10の他方の開口部12に対しても同様の処理を行い閉塞する。すなわち、図1の例では、例えば配管114の閉塞作業を行う場合、作業者は、一方の開口部12Aを露出させた後に、上述の方法で、吸着材20及び充填材40で開口部12Aを閉塞する。その後、作業者は、他方の開口部12Bについても同様の方法で露出させ、吸着材20及び充填材40で開口部12Bを閉塞する。このように両方の開口部12(開口部12A、12B)が閉塞された配管10(配管114)は、例えば廃棄処理場に輸送され、廃棄処理場で廃棄処理される。配管10は、開口部12が閉塞されているため、輸送中などに外部への有害物質Pの漏れ出しが抑制される。なお、配管10は、例えば一方の開口部12が露出された状態で、処理設備100に一時的に放置される場合がある。このような場合においては、一方の開口部12について、上述の方法で閉塞を行ってもよい。
次に、上述した配管10の閉塞方法の工程を、フローチャートを用いて説明する。図5は、第1実施形態に係る配管の閉塞工程を説明するフローチャートである。図5に示すように、最初に、作業者は、配管10の開口部12を露出させる(ステップS10)。すなわち、作業者は、処理設備100内で他の配管10などに接続されていた配管10に対し、その接続を解除し、配管10の端部の開口部12を露出させる。
開口部12を露出させた後、作業者は、配管10内に吸着材20を挿入する(ステップS12;吸着材挿入ステップ)。作業者は、配管10内の開口側空間A1と内部空間A2との間に、吸着材20を配置する。この際、作業者は、吸着材20が配管10内を閉塞するように、吸着材20を配管10内に挿入してもよい。なお、この吸着材挿入ステップの前に、作業者は、除去用部材で開口側空間A1内の有害物質Pを除去していてもよい。
吸着材20を配置した後、作業者は、配管10内に固化前の充填材40を噴射する(ステップS14)。作業者は、吸着材20に向けて充填材40を噴射して、固化前の充填材40を開口側空間A1内に充填させる。そして、充填材40を噴射した後、充填材40を固化させる(ステップS16)。本実施形態においては、充填材40は、ウレタンフォームであるため、所定時間の経過後に固化する。ただし、充填材40に他の部材を用い、作業者が、充填材40を固化させるための薬品を添加するなど、充填材40を固化させるための処理を行ってもよい。このステップS16により、充填材40が開口側空間A1を充填した状態で固化し、この充填材40は、開口側空間A1の配管10の内周部と吸着材20とに接着する。これにより、充填材40は、開口部12を閉塞して、閉塞工程は終了する。なお、このステップS14、S16が、充填材設置ステップに相当する。また、このステップS16の後にステップS10に戻り、配管10の他の開口部12を露出させ、その他の開口部12を閉塞する処理を続けてもよい。
以上説明したように、第1実施形態に係る配管10の閉塞方法は、内部に液状の有害物質Pが残留する配管10の閉塞方法である。この配管10の閉塞方法は、吸着材挿入ステップと、充填材設置ステップとを有する。吸着材挿入ステップは、配管10の開口部12から配管10内に、有害物質Pを吸着する吸着材20を挿入する。充填材設置ステップは、吸着材挿入ステップの後に行われ、配管10内であって吸着材20よりも開口部12側(開口側空間A1)に、配管10の内部を閉塞する充填材40を設ける。
本実施形態に係る閉塞方法は、配管10の内部に吸着材20を挿入した後に、充填材40により、配管10の内部を吸着材20ごと閉塞する。この閉塞方法は、吸着材20を先に配管10内に挿入するため、充填材40で配管10を閉塞する際や、充填材40で閉塞した後などに、有害物質Pが漏れ出してくることを適切に抑制する。また、この閉塞方法は、吸着材20を挿入した後に充填材40を配置するという工程で閉塞が可能なので、容易に閉塞することが可能となる。また、吸着材20や充填材40として軽量の部材が使用可能となり、重量の大きい部材を使用することなく、重量の増加を抑えることができる。このように、本実施形態に係る配管10の閉塞方法によると、重量の増加を抑えつつ、有害物質Pの漏れ出しを適切に抑制することが可能となる。
また、充填材設置ステップにおいて、配管10内に挿入された吸着材20に向けて固化前の充填材40を噴射し、噴射した充填材40を吸着材20と接触した状態で固化させることで、配管10の内部を閉塞することが好ましい。この閉塞方法は、吸着材20が配管10内を閉塞するように配置することで、吸着材20を充填材40の噴射のための壁とすることができる。そして、この壁としての吸着材20に向けて固化前の充填材40を噴射し、噴射した充填材40を固化させて閉塞することで、充填材40による閉塞を容易に行う事が可能となる。
また、吸着材挿入ステップにおいて、吸着材20で配管10の内部を閉塞することが好ましい。この閉塞方法では、吸着材20と充填材40との両方で配管10を閉塞することで、有害物質Pの漏れ出しをより適切に抑制することが可能となる。
また、本実施形態において、有害物質Pは、ポリ塩化ビフェニル、すなわちPCBである。PCBは、油状であり漏れ出し易く、さらに人体に有害であるため、PCBが付着した配管10を廃棄処理する際には、特に配管10の閉塞が重要となる。この場合に、本実施形態に係る閉塞方法を用いることで、重量の増加を抑えつつ、有害物質Pの漏れ出しを適切に抑制することが可能となる。
また、本実施形態において、充填材40はウレタンであることが好ましい。充填材40としてウレタンを用いることで、重量の増加を抑制させつつ、閉塞作業を容易に行う事が可能となる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態に係る配管10の閉塞方法は、導通チューブ50を設ける点で、第1実施形態と異なる。第2実施形態において第1実施形態と構成が共通する箇所は、説明を省略する。
図6は、第2実施形態に係る配管の閉塞方法を説明する模式図である。図6に示すように、第2実施形態においては、配管10の閉塞時に、導通チューブ50を配置する。導通チューブ50は、チューブ状の部材である。導通チューブ50は、一方の端部側に開口部50Aが開口し、他方の端部側に開口部50Bが開口し、内部の空間により、開口部50Aから開口部50Bまでが連通している。作業者は、導通チューブ50の開口部50Aが内部空間A2内に位置し、導通チューブ50の開口部50Bが吸着容器60内に位置するように、導通チューブ50を配置する。導通チューブ50は、吸着材20と充填材40との開口に挿通して設けられている。
吸着容器60は、容器本体部61と、蓋部62と、大気導通管64と、補助吸着材66とを有する。容器本体部61は、上部が開口する容器であり、内部に空間を有する。蓋部62は、容器本体部61の上部を閉塞する蓋である。蓋部62は、開口部62A、62Bが開口している。開口部62A、62Bは、蓋部62の一方の表面から他方の表面までを貫通している。開口部62Aには、導通チューブ50が挿通されている。導通チューブ50は、開口部62Aを介して、開口部50Bが容器本体部61の内部に位置している。
大気導通管64は、両端に開口部64A、64Bを有する管状部材である。大気導通管64は、蓋部62の開口部62Bに挿通されており、一方の端部側の開口部64Aが、容器本体部61の内部に位置している。また、大気導通管64は、他方の端部側の開口部64Bが、吸着容器60の外部に位置している。大気導通管64は、このように配置されているため、容器本体部61の内部の空間を、吸着容器60の外部に導通させている。すなわち、大気導通管64は、容器本体部61の内部の空間を大気と導通させている。なお、大気導通管64は、開口部64Aが、導通チューブ50の開口部50Bよりも、蓋部62側、すなわち鉛直方向の上方側に位置している。
補助吸着材66は、有害物質Pを吸着可能な吸着材である。補助吸着材66は、吸着材20と同じ材料の部材であるが、有害物質Pを吸着可能な部材であれば、別の材料の部材であってもよい。補助吸着材66は、容器本体部61の内部の空間であって、鉛直方向から見て、大気導通管64の開口部64Aと導通チューブ50の開口部50Bとの間に設けられている。すなわち、補助吸着材66は、導通チューブ50の開口部50Bよりも鉛直方向上方であって、大気導通管64の開口部64Aよりも鉛直方向下方に設けられている。
第2実施形態のように導通チューブ50を用いた閉塞方法は、例えば配管10内の圧力が上昇するおそれがある場合に用いられる。例えば、図1に示す配管112は、タンク110に接続されている。タンク110は、容積が大きいため、気温の変化により内部の気体の圧力が上昇する場合がある。圧力上昇が大きい場合、閉塞に用いた充填材40が、この圧力により配管10内から抜け出したり、破損したりするおそれがある。そのような場合に、導通チューブ50を用いて配管112を閉塞することで、導通チューブ50により配管内の気体を吸着容器60内に逃がすことが可能となり、閉塞に用いた充填材40の抜け出しや破損を抑制することができる。以下に、導通チューブ50による気体の流れを説明する。
導通チューブ50は、開口部50Aが内部空間A2内に位置し、開口部50Bが吸着容器60内の空間に位置している。従って、内部空間A2内の気体Gは、開口部50Aから導通チューブ50内に導かれ、開口部50Bから吸着容器60内の空間に導入される。気体Gは、補助吸着材66内を導通して、大気導通管64を通って外部に放出される。従って、吸着容器60内は大気圧となり、それに導通している配管10内(内部空間A2内)も、大気圧となる。さらに、この気体Gは、有害物質Pを含有している場合がある。気体Gに含まれる有害物質Pは、気体Gが補助吸着材66を通る際に、補助吸着材66に吸着される。従って、この閉塞方法によると、有害物質Pの外部への漏れ出しを抑制しつつ、配管10内の圧力上昇を抑制し、閉塞に用いた充填材40の抜け出しや破損を抑制する。
なお、補助吸着材66は、開口部50Bより鉛直方向下方に設けられていてもよい。この場合、導通チューブ50の開口部50Bから導通された気体G及び有害物質Pのうち、比重の大きい有害物質Pが、補助吸着材66に適切に吸着され、比重の小さい気体G(空気)が、大気導通管64から適切に外部に放出される。
次に、第2実施形態に係る配管10の閉塞方法の工程を、フローチャートを用いて説明する。図7は、第2実施形態に係る配管の閉塞工程を説明するフローチャートである。図7に示すように、最初に、作業者は、配管10の開口部12を露出させる(ステップS20)。このステップS20は、第1実施形態のステップS10と同じである。
開口部12を露出させた後、作業者は、配管10内に吸着材20を挿入する(ステップS22;吸着材挿入ステップ)。作業者は、配管10内の開口側空間A1と内部空間A2との間に、吸着材20を配置する。第2実施形態においては、吸着材20の配置の際、導通チューブ50が挿通可能な開口を吸着材20内に設けていることが好ましい。
吸着材20を挿入した後、作業者は、配管10内に導通チューブ50を設置する(ステップS24;導通チューブ設置ステップ)。作業者は、導通チューブ50の開口部50Aを内部空間A2内に位置させ、導通チューブ50の開口部50Bが吸着容器60内に位置するように、導通チューブ50を配置する。例えば、作業者は、導通チューブ50の開口部50A側の端部を吸着材20の開口に挿通することで、開口部50Aを内部空間A2内に位置させる。
導通チューブ50を設置した後、作業者は、配管10内に固化前の充填材40を噴射する(ステップS26)。作業者は、吸着材20に向けて充填材40を噴射して、固化前の充填材40を開口側空間A1内に充填させる。この場合、充填材40は、開口側空間A1内において、導通チューブ50の外周を覆う。そして、充填材40を噴射した後、充填材40を固化させる(ステップS28)。このステップS28により、充填材40が開口側空間A1を充填した状態で固化し、この充填材40は、開口側空間A1の配管10の内周部と吸着材20と導通チューブ50とに接着する。これにより、充填材40は、開口部12を閉塞して、閉塞工程は終了する。
なお、図7の例では、吸着材20を挿入した後に導通チューブ50を配置し、その後に充填材40を設けたが、順番はこれに限られない。例えば、作業者は、最初に導通チューブ50を配置し、その後に吸着材20を挿入し、充填材40を設けてもよい。また、吸着材20を挿入して充填材40を設けた後に、導通チューブ50を配置してもよい。
また、上記ではタンク110に接続される配管112を閉塞する例について説明したが、圧力上昇が大きくなると予測されるどのような配管10にも、この第2実施形態に係る閉塞方法は用いることができる。また、このように導通チューブ50を用いた閉塞は、一方の開口部12が露出された状態で、処理設備100に一時的に放置される場合に用いることが好適である。そして、輸送する際には、導通チューブ50を外して充填材40の開口をさらに充填材40で閉塞して、輸送を行ってもよい。また、導通チューブ50の開口部50Bを吸着容器60内から取り出し、開口部50Bを閉塞した状態で輸送してもよいし、開口部50Bを吸着容器60内に配置したまま、吸着容器60ごと輸送してもよい。
以上説明したように、第2実施形態に係る閉塞方法は、導通チューブ設置ステップを更に有する。導通チューブ設置ステップにおいては、内部空間A2側に一方の側の開口部50Aが位置し、配管10の外部に設けられた吸着容器60内に他方の端部側の開口部50Bが位置するように、導通チューブ50を設ける。この吸着容器60は、有害物質Pを吸着する補助吸着材66と、吸着容器60内の空間を大気と導通させる大気導通管64とを有する。この閉塞方法においては、配管10内、すなわち内部空間A2内の気体Gが、導通チューブ50を介して吸着容器60内に導出可能となる。吸着容器60に導出された気体Gは、大気導通管64により外部に放出される。従って、この閉塞方法によると、配管10内、すなわち内部空間A2内の圧力上昇が抑制され、充填材40の抜けだしや破損を抑制することで、有害物質Pの漏れ出しを抑制することができる。さらに、吸着容器60内には、補助吸着材66が設けられている。従って、例えば気体Gに有害物質Pが含まれていた際にも、補助吸着材66で有害物質Pを吸着することで、有害物質Pの吸着容器60からの漏れ出しを抑制することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これら実施形態の内容によりこの発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
10 配管
12 開口部
13 端面
20 吸着材
40 充填材
50 導通チューブ
60 吸着容器
A1 開口側空間
A2 内部空間
P 有害物質
100 処理設備

Claims (5)

  1. 内部に液状の有害物質が残留する配管の閉塞方法であって、
    前記配管の開口部から、前記配管内に、前記有害物質を吸着する吸着材を挿入する吸着材挿入ステップと、
    前記配管内であって前記吸着材よりも前記開口部側に、前記配管の内部を閉塞する充填材を設ける充填材設置ステップと、
    前記吸着材よりも前記開口部と反対側の前記配管の内部の空間である内部空間に一方の側の開口部が位置し、前記配管の外部に設けられた吸着容器内に他方の端部側の開口部が位置するように、導通チューブを設ける導通チューブ設置ステップと、
    を有し、
    前記吸着容器は、前記有害物質を吸着する補助吸着材と、前記吸着容器内の空間を大気と導通させる大気導通管と、を有する
    配管の閉塞方法。
  2. 前記充填材設置ステップにおいて、前記配管内に挿入された前記吸着材に向けて固化前の前記充填材を噴射し、噴射した前記充填材を前記吸着材と接触した状態で固化させることで、前記配管の内部を閉塞する、請求項1に記載の配管の閉塞方法。
  3. 前記吸着材挿入ステップにおいて、前記吸着材で前記配管の内部を閉塞する、請求項1又は請求項2に記載の配管の閉塞方法。
  4. 前記有害物質は、ポリ塩化ビフェニルである、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の配管の閉塞方法。
  5. 前記充填材は、ウレタンである、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の配管の閉塞方法。
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