JP5766591B2 - Pcb汚染フィルム素子の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、PCB汚染フィルム素子の処理装置及び方法に関する。
PCBは、従来からトランスやコンデンサなどの絶縁油として広く使用されてきた経緯があるが、その毒性が強いことにより、PCBを処理する必要がある。このため、PCBを無害化処理する種々の分解方法が提案されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
ここで、PCB無害化装置はPCBのみを処理するものであるが、一方のPCBを抜き出したPCB汚染容器等は有機溶剤や界面活性剤等の洗浄液により洗浄処理が施されて、容器の無害化を図っている(特許文献4)。
また、蛍光灯安定器、トランス、コンデンサ等の紙素子のPCB除去を行うために、アルコール洗浄剤として、イソプロピルアルコール(以下「IPA」ともいう。)を用い、除去されたPCBを含むIPAは水熱分解処理装置でPCBを分解することを先に提案した(特許文献5)。
特開平11−253795号公報 特開平11−253796号公報 特開2000−126588号公報 特開2002−248455号公報 特開2005−21830号公報 特開2010−137156号公報
しかしながら、前記特許文献5の洗浄法は、PCBを確実に除去することができるものの、洗浄液のイソプロピルアルコールが多量に、しかも高濃度で紙素子が保管されることとなる。このイソプロピルアルコールは、沸点が82.4℃と通常の有機溶剤(ヘキサン、アセトン等)よりは高いので、洗浄素子からなかなか除去できない、という問題がある。
このような高濃度のイソプロピルアルコール(IPA)を含む例えばフィルム素子等は、保管管理する場合に、そのIPA臭対策等の厳重な管理が必要となる。
また、紙素子は上質紙であるので再利用が可能であるが、イソプロピルアルコールを多量に含む場合には、再利用に関する作業環境が悪化すると共に、ハンドリング性が困難である、という問題がある。
そこで、本発明者等は、先に、紙素子からのイソプロピルアルコールを、洗浄水を用いて除去する除去装置の提案をした(特許文献6)。
しかしながら、特許文献6の提案では、洗浄水を多量に使用する結果、洗浄排水の処理として、水熱分解処理装置で処理する必要があり、水熱分解処理装置での処理負荷がかかるという問題がある。このため、水熱分解処理装置での負荷が無い、イソプロピルアルコール等の洗浄溶剤を除去することが切望されている。
また、紙素子以外のフィルム素子(PP等)からPCBを洗浄する場合、フィルム素子の裁断物をメッシュ状袋に入れて、浸漬洗浄し、その後乾燥するが、乾燥が不十分な場合や、素子同士の間に、洗浄剤が残留する場合には、洗浄溶剤が保管場所に充満する、という問題がある。
IPAは蒸気密度(空気=1)が2.1であり、空気より重いので、保管施設内作業環境中に、降下拡散して、作業者の作業域(立ち位置)で高濃度化してくる、という課題がある。特に、作業が連続して行われる場合、外部への払い出し期間が遅くなり、保管倉庫に長期保管される場合には、これが顕著となり、作業環境の悪化となる。
そこで、PCB汚染フィルム素子の洗浄後に残留する洗浄溶剤の濃度を低下させ、保管施設内の作業環境の悪化を防止する対策が切望されている。
本発明は、前記問題に鑑み、PCB汚染フィルム素子の洗浄後に保管する場合における保管施設内の作業環境の悪化を防止することができるPCB汚染フィルム素子の処理装置及び方法を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、PCB汚染フィルム素子をイソプロピルアルコール、ヘキサン、アセトン、及びトルエンからなる群から選択された少なくとも1種のPCB除去洗浄溶剤で洗浄し洗浄後の前記PCB除去フィルム素子中の残留PCB濃度を判定判定に合格した前記PCB除去洗浄溶剤が付着した判定合格PCB除去フィルム素子が詰め込まれた網目状の袋の内部にドライアイスを投入して混合し、前記ドライアイスを常温及び常圧の条件下で昇華させて発生させた二酸化炭素に、判定合格PCB除去フィルム素子に付着した前記PCB除去洗浄溶剤を同伴させて除去させることを特徴とするPCB汚染フィルム素子の処理方法にある。
第2の発明は、第1の発明において、前記判定合格PCB除去フィルム素子を外容器に収納された網目状の袋を収納する網目状の内容器に詰め込み、昇華により発生した前記二酸化炭素及び当該二酸化炭素に同伴された前記PCB除去洗浄溶剤を、前記外容器から排出ラインを介して排出することを特徴とするPCB汚染フィルム素子の処理方法にある。
第3の発明は、第2の発明において、前記判定合格PCB除去フィルム素子を振動機で振動させることを特徴とするPCB汚染フィルム素子の処理方法にある
本発明によれば、溶剤処理での判定合格品のPCB除去フィルム素子に残留しているPCB除去洗浄溶剤をドライアイスの昇華により発生する二酸化炭素又は導入する二酸化炭素で除去するので、保管施設内の作業環境の悪化を防止することができる。
図1は、実施例1に係るPCB汚染フィルム素子の処理装置の概略図である。 図2は、実施例1に係る溶剤除去装置の概略図である。 図3は、実施例1に係る他の溶剤除去装置の概略図である。 図4は、実施例2に係る溶剤除去装置の概略図である。 図5は、各種ガスによる溶剤除去時間の比較グラフである。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本発明による実施例1に係るPCB汚染フィルム素子の処理装置について、図面を参照して説明する。図1は、実施例1に係るPCB汚染フィルム素子の処理装置の概略図である。
図1に示すように、本実施例に係るPCB汚染フィルム素子の処理装置10は、細分化(粉砕、裁断等)されたPCB汚染フィルム素子11をPCB除去溶剤12で洗浄するPCB除去洗浄装置13と、前記PCB除去洗浄装置13で洗浄した後、PCB除去フィルム素子14中の残留PCB濃度を判定する卒業判定装置(以下、「判定装置」という)15と、判定合格PCB除去フィルム素子14Aが詰め込まれた網目状の袋に、ドライアイス23を投入し、粒状のドライアイス(以下「ドライアイス」という)23の昇華により二酸化炭素を発生しつつ、残留するPCB除去溶剤12を揮発・除去させ、脱溶剤PCB除去フィルム素子14Bとする溶剤除去装置16と、を具備するものである。
なお、PCB汚染フィルム素子11は、裁断機41で小片に裁断等されたものや、既に裁断又は小片とされ、保管されている保管容器42からのものである。
ここで、本発明でPCB汚染フィルム素子11とは、PCBが含有されていた絶縁油を用いたトランス、コンデンサ等の分解処理物の内、フィルム素子部分を、粉砕手段や裁断手段により細分化された処理物でPCBが付着又は含有している汚染物をいう。
PCB汚染フィルム素子11をPCB除去溶剤12で洗浄するPCB除去洗浄装置13は、現在稼動しているPCB処理設備での公知のPCB洗浄装置であり、例えばPCB除去溶剤12として例えばイソプロピルアルコール(IPA)、NS100、ヘキサン、アルコール、アセトン、トルエン等が用いられており、PCB除去溶剤12にPCB汚染フィルム素子11をメッシュ状の袋に入れ、所定時間又は所定回数浸漬等させて、PCB汚染フィルム素子11からPCBを洗浄除去している。
このPCB除去洗浄装置13で洗浄がなされたPCB除去フィルム素子14は、PCBが残留しているか否かの判定を行う卒業判定装置15で判定がなされる。
この卒業判定装置15では、PCB除去フィルム素子14を判定槽に浸漬等し、判定液中に残留したPCBを溶解させ、判定液中のPCBの濃度を分析手段により測定することで、間接的にPCBの残留量を測定するものである。
この判定の際に、網目状の袋にPCB汚染フィルム素子11を入れて、判定用の浸漬槽に浸漬させている。
ここで、判定液としては、例えばヘキサン、イソプロピルアルコール又はイソプロピルアルコールと水との混合物、トリクロロエタン、パラフィン系炭化水素を例示することができる。
この卒業判定装置15において、処理の基準以下にPCBが除去されたと判定されたものは、合格品である判定合格PCB除去フィルム素子14Aとなる。一方不合格品は再度PCB除去洗浄装置13で洗浄がなされる。
この判定合格PCB除去フィルム素子14Aは、従来では網目状の袋等に入れられたまま保管していたが、本発明では、以下のような溶剤除去装置16を用いた処理を行い、残留するPCB除去溶剤12を除去するようにしている。
図2は、実施例1に係る溶剤除去装置である。
図2に示すように、実施例1に係る溶剤除去装置は、前記判定合格PCB除去フィルム素子14Aが詰め込まれた網目状の袋22を収納する網目状の内容器21Aと、前記網目状の内容器21Aを収納する密封可能な外容器21Bとから構成されている。そして、この内容器21Aには、内容器21A自体を振動させる振動機24が設けられている。網目状の内容器21Aは、例えばパンチングメタル等より作製される。なお、網目状の袋は、網目状の容器であってもよい。
また、この振動機24の周囲を覆うと共に内部を外容器21Bが設けられ、この外容器21Bには、ドライアイスの昇華により発生する二酸化炭素25及びPCB除去溶剤12を含む揮発物を、外部へ排出する排出ラインL1が設けられている。なお、排出ラインL1にはバルブV1が介装されている。
そして、前記判定合格PCB除去フィルム素子14Aが詰め込まれた網目状袋22の内部に粒状のドライアイス23を投入し、該ドライアイスを昇華させている。そしてドライアイスの昇華により発生した二酸化炭素に同伴するように、PCB除去溶剤12を揮発・除去させ、排出ラインL1から除去するようにしている。
なお、粒状のドライアイスは、径が3〜30mm程度のものを用いるようにしている。
なお、ドライアイスが発生する間、所定時間バルブV1を閉じた状態として、二酸化炭素を外容器21B内に充満させるようにしてもよい。
また、前記振動機24は、音波、超音波、バイブレータ等により内容器21Aを振動させるものであり、必要に応じて作動させ、内部の判定合格PCB除去フィルム素子14Aを揺すり、残留するPCB除去溶剤12の放出を容易としている。
本発明では、二酸化炭素によるガス洗浄が良好であるので、洗浄ガスとして、二酸化炭素を用いている。
図5は、各種ガス種のPCB洗浄時間の比較の一例である。
図5は、左からヘリウム、窒素、空気、二酸化炭素、メタン、エタン、プロパン、ブタンであり、PCBのガス洗浄時間の長短の比較がなされている。
図5では、PCBの洗浄に二酸化炭素が好適であることが確認された。
なお、昇華を促すために、窒素又は空気等を導入するようにしてもよい。
図5の洗浄時間比較は、室温下(25−30℃)、ガス流量1L/min、ガーゼに一定の既知量PCB(鐘ヶ淵化学社製の「カネクロール(KC−300)商品名」)を含浸させたものをガラス管内に装填しておく。そして、ガラス管の片側から各種のガスを流し入れ、もう一方のガラス管出口でガスをサンプリングしてガス中PCB濃度を分析した。分析の結果、そのPCB濃度が高い方を洗浄時間が短時間、PCB濃度が低い方を長時間と比較評価した。この長短の要因は、ガスとPCBとの親和性によるものと推察される。
この結果、内容器21A内の網目状袋22内の判定合格PCB除去フィルム素子14Aから残留するPCB除去溶剤12が除去でき、脱溶剤PCB除去フィルム素子14Bとすることができる。
これにより、PCB汚染フィルム素子11の洗浄後に残留するPCB除去溶剤12を除去することができ、保管施設内の作業環境が悪化するのを防止することとなる。
本実施例の処理工程について、図1及び2を参照しつつ説明する。
<判定直後>
先ず、図1に示すように、PCB汚染フィルム素子11をPCB除去溶剤12で洗浄除去し、PCB除去フィルム素子14中の残留PCB濃度を卒業判定装置15で判定する。
判定合格品である判定合格PCB除去フィルム素子14Aは、網目状袋22に詰め込まれ、これを内容器21Aに収納する。
なお、図2中、符号12のPCB除去溶剤を黒丸として、判定合格PCB除去フィルム素子14Aの内部に残留している状態を図示している。
いる。
<ドライアイスの混合工程>
網目状の袋22の口を開き、粒状のドライアイス23を判定合格PCB除去フィルム素子14Aの内部に投入、混合する。
<ドライアイス昇華による脱溶剤工程>
粒状のドライアイス23を判定合格PCB除去フィルム素子14Aの内部に投入、混合した後、網目状の袋22の口を閉じ、全体を外容器21Bで覆う。
ドライアイスの昇華により二酸化炭素25を発生させる。この発生する二酸化炭素25により、残留するPCB除去溶剤12を揮発させ、判定合格PCB除去フィルム素子14Aから除去する。除去されたPCB除去溶剤12を含む揮発物は、二酸化炭素25と共に排出ラインL1により外部に排出され、別途活性炭等のフィルタ等で浄化処理される。
この際、必要に応じて振動機24を用いて内容器21Aを振動又は振とうさせ、残留PCB除去溶剤12の揮発を促進させるようにしている。
<脱溶剤完了>
所定時間経過後、ドライアイスからの二酸化炭素の発生が終了した後、外容器21Bから、内容器21Aを取り出す。内容器21A内の網目状の袋22に詰め込まれた判定合格PCB除去フィルム素子14Aは、脱溶剤PCB除去フィルム素子14Bとなり、PCB除去溶剤12の残留率が零又は極めて小さいものとなる。
この結果、脱溶剤PCB除去フィルム素子14Bは、溶剤が除去されているので、脱溶剤PCB除去フィルム素子14Bを保管倉庫に長期保管した場合においても、作業環境の悪化となることが解消される。
図3は、実施例1に係る他の溶剤除去装置である。
図3に示すように、実施例1に係る他の溶剤除去装置は、前記判定合格PCB除去フィルム素子14Aが詰め込まれた網目状袋22を収納する網目状の内容器21Aと、前記網目状の内容器21Aを収納する外容器21Bとから構成されている。そして、この内容器21Aには、内容器21A自体を振動させる振動機24が設けられている。
図3に示すように、内容器21Aに収納した判定合格PCB除去フィルム素子14Aが詰め込まれた網目状袋22の口をあけて、判定合格PCB除去フィルム素子14Aの表面側に粒状のドライアイス23を積層させている。
このドライアイス23を複数積層させた状態で、外容器21Bを被せ、ドライアイスを昇華させている。
このドライアイスの昇華により発生する二酸化炭素25により、残留するPCB除去溶剤12を揮発・除去するようにしている。除去されたPCB除去溶剤12は排出ラインL1により外部に排出され、別途活性炭等のフィルタ等で浄化処理される。
本実施例の処理工程について図1及び3を参照しつつ説明する。
<判定直後>
先ず、図1に示すように、PCB汚染フィルム素子11をPCB除去溶剤12で洗浄除去し、PCB除去フィルム素子14中の残留PCB濃度を卒業判定装置15で判定する。
判定合格品である判定合格PCB除去フィルム素子14Aは、網目状袋22に詰め込まれ、これを内容器21Aに収納する。
なお、図3中、符号12のPCB除去溶剤を黒丸として、判定合格PCB除去フィルム素子14Aに内部に残留している状態を図示している。
いる。
<ドライアイスの積層工程>
網目状の袋22の口を開き、粒状のドライアイス23を判定合格PCB除去フィルム素子14Aの表面に何層にも積層させる。
<ドライアイス昇華による脱溶剤工程>
粒状のドライアイス23を判定合格PCB除去フィルム素子14Aの表面に積層させた後、全体を外容器21Bで覆う。
ドライアイスの昇華により二酸化炭素25を発生させる。この発生する二酸化炭素25により、残留するPCB除去溶剤12を揮発させ、判定合格PCB除去フィルム素子14Aから除去する。除去されたPCB除去溶剤12を含む揮発物は、二酸化炭素25と共に排出ラインL1により外部に排出され、別途活性炭等のフィルタ等で浄化処理される。
本実施例では、積層された粒状のドライアイス23から発生する二酸化炭素25が排出ラインL1によるガス排出作用により、下方側に移動する際、残留するPCB除去溶剤12の除去を促すようにしている。
この際、必要に応じて振動機24を用いて内容器21Aを振動又は振とうさせ、残留PCB除去溶剤12の揮発を促進させるようにしている。
<脱溶剤完了>
所定時間経過後、ドライアイスからの二酸化炭素の発生が終了した後、外容器21Bを外して、内容器21Aを取り出す。内容器21A内の網目状の袋22に詰め込まれた判定合格PCB除去フィルム素子14Aは、脱溶剤PCB除去フィルム素子14Bとなり、PCB除去溶剤12の残留率が零又は極めて小さいものとなる。
本発明による実施例2に係るPCB汚染フィルム素子の処理装置について、図面を参照して説明する。図4は、実施例2に係るPCB汚染フィルム素子の処理装置の溶剤除去装置の概略図である。
図4に示すように、本実施例に係る溶剤除去装置は、判定合格PCB除去フィルム素子14Aが詰め込まれた網目状の袋22を収納する内容器21Aと、内容器21Aの周囲を覆う外容器21Bと、該内容器21Aを振動させる振動機24と、該外容器21B内部に二酸化炭素(CO2ガス)を導入するガス導入ラインL2を有する二酸化炭素導入手段と、導入した二酸化炭素及び揮発物を、外容器21Bから排出するガス排出ラインL3と、を具備するものである。
本実施例では、実施例1のようなドライアイスを用いることなく、二酸化炭素ガスを直接導入するものである。
この二酸化炭素ガスは、例えば水熱分解装置で得られる二酸化炭素を利用することができる。
また、必要に応じて外容器21Bでは、その内部圧力変動条件を+0.1MPaから−0.1MPa程度となるようにして、加圧状態及び減圧状態を繰り返す圧力スイングを実施し、圧力変動を利用して残留するPCB除去溶剤12の揮発・除去を助長するようにしている。
また、所定時間外容器21B内を密封状態とさせて、ガス洗浄を行うようにしてもよい。
また、ガス導入ラインL2側のバルブV2を閉塞し、ガス排出ラインL3側のバルブV2を開放して、ポンプP2で吸引することで、残留するPCB除去溶剤12の揮発を促進するようにしてもよい。
さらに、外容器21Bの周囲を加熱手段で加熱することで、内部を加温(例えば60−100℃)して、残留するPCB除去溶剤12の揮発をさらに促進するようにしてもよい。
この際、導入する二酸化炭素を加温するようにしてもよい。
本実施例の処理工程について図4を参照しつつ説明する。
<判定直後>
先ず、図1に示すように、PCB汚染フィルム素子11をPCB除去溶剤12で洗浄除去し、PCB除去フィルム素子14中の残留PCB濃度を卒業判定装置15で判定する。
判定合格品である判定合格PCB除去フィルム素子14Aは、網目状袋22に詰め込まれ、これを内容器21Aに収納する。
なお、図2中、符号12のPCB除去溶剤を黒丸として、判定合格PCB除去フィルム素子14Aに内部に残留している状態を図示している。
いる。
<二酸化炭素の導入工程>
内容器21Aを、二酸化炭素導入・排出手段を有する外容器21Bで覆う。
二酸化炭素供給手段より、ガス導入ラインL2を介して二酸化炭素25を導入する。この導入された二酸化炭素25により、残留するPCB除去溶剤12を揮発させ、判定合格PCB除去フィルム素子14Aから除去する。除去されたPCB除去溶剤12を含む揮発物は、二酸化炭素25と共にガス排出ラインL3により外部に排出され、別途活性炭等のフィルタ等で浄化処理される。
この際、必要に応じて振動機24を用いて内容器21Aを振動又は振とうさせ、残留PCB除去溶剤12の揮発を促進させるようにしている。
また、圧力スイングを実施し、外容器21B内の圧力状態を加圧・減圧状態として、残留するPCB除去溶剤12の揮発・除去を助長するようにしている。
<脱溶剤完了>
所定時間経過後、外容器21Bから、内容器21Aを取り出す。内容器21A内の網目状の袋22に詰め込まれた判定合格PCB除去フィルム素子14Aは、脱溶剤PCB除去フィルム素子14Bとなり、PCB除去溶剤12の残留率が零又は極めて小さいものとなる。
10 PCB汚染フィルム素子の処理装置
11 PCB汚染フィルム素子
12 PCB除去溶剤
13 PCB除去洗浄装置
14 PCB除去フィルム素子
15 卒業判定装置
16 溶剤除去装置
21A 内容器
21B 外容器
22 網目状の袋
23 ドライアイス
24 振動機
25 二酸化炭素

Claims (3)

  1. PCB汚染フィルム素子をイソプロピルアルコール、ヘキサン、アセトン、及びトルエンからなる群から選択された少なくとも1種のPCB除去洗浄溶剤で洗浄し洗浄後の前記PCB除去フィルム素子中の残留PCB濃度を判定
    判定に合格した前記PCB除去洗浄溶剤が付着した判定合格PCB除去フィルム素子が詰め込まれた網目状の袋の内部にドライアイスを投入して混合し、
    前記ドライアイスを常温及び常圧の条件下で昇華させて発生させた二酸化炭素に、判定合格PCB除去フィルム素子に付着した前記PCB除去洗浄溶剤を同伴させて除去させることを特徴とするPCB汚染フィルム素子の処理方法
  2. 請求項1において、
    前記判定合格PCB除去フィルム素子を外容器に収納された網目状の袋を収納する網目状の内容器に詰め込み、
    昇華により発生した前記二酸化炭素及び当該二酸化炭素に同伴された前記PCB除去洗浄溶剤を、前記外容器から排出ラインを介して排出することを特徴とするPCB汚染フィルム素子の処理方法
  3. 請求項2において、
    前記判定合格PCB除去フィルム素子を振動機で振動させることを特徴とするPCB汚染フィルム素子の処理方法
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